JP6156011B2 - 放射線ct装置 - Google Patents

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Description

本発明は、X線をはじめとする放射線を用いて、各種工業製品等の内部構造や欠陥の有無等を非破壊のもとに調査するための放射線CT装置に関する。
産業用の放射線CT装置においては、一般に、互いに対向配置した放射線源と放射線検出器との間に、被検体を搭載するテーブルを配置し、そのテーブルと、放射線源と放射線検出器との対とを、放射線光軸方向(放射線と放射線検出器とを結ぶ方向)に直交する回転軸の周りに相対的に回転させる構成が採用されている。
近年、この種のCT装置においては、通常、放射線源はコーンビーム状の放射線を発生し、放射線検出器は2次元の検出器が用いられ、これにより、一度のCT撮影により2次元の被検体投影像を得て、その再構成演算により、回転軸に直交する複数のスライス面に沿った複数の断層像を得る。
以上のような放射線CT装置において、放射線検出器に不良個所、つまり欠陥点や欠陥ライン、黒点や白点等があると、その影響によりCT画像(断層像)にリングアーチファクトが発生する。
従来、このようなリングアーチファクトが発生した場合に、これを解消するためには、リングアーチファクトの原因となるピクセルを探し出してあらかじめ補正のための処置を実施した上で、再度CT撮影を行って投影データを収集して再構成演算を行っていた。
あるいは、再構成された断層像に対し画像処理技術を用いることによって、その断層像に生じたリングアーチファクトをなくす手法も提案されている。すなわち、x−y座標系で表される断層像を、その断層像上のアイソセンタ(CT撮影時の回転中心に相当する位置)からの距離をr、角度位相をθとするr−θ座標系に座標変換することにより、原画上でリング状に現れているアーチファクトを変換後の画像上で直線状に現れるようにし、そのr−θ画像に2次元もしくは1次元のフィルタ処理を施すことによってアーチファクト像を抽出し、その抽出した像をx−y座標系に変換した上で、原画像から差し引くことにより、リングアーチファクトを消去している(例えば特許文献1参照)。
また、画像処理によりアーチファクトを除去する他の手法として、上記と同様に断層像をr−θ座標に変換してリングアーチファクトを直線状の像に変換し、その状態でフィルタ処理を施すことによって直線状のアーチファクト像を抽出するまでは同じであるが、その抽出した像を、r−θ座標系に変換した断層像から差し引き、その後でx−y座標系に変換する手法が提案されている(例えば特許文献2参照)。
特開2001−95793号公報 特開2006−26390号公報
ところで、リングアーチファクトを解消もしくは弱める従来の手法のうち、放射線投影像からアーチファクトの原因となる画素を探し出して補正の対策を講じた後に、再度CT撮影を行って再構成する手法は、CT撮影を再度行う必要があるためその手間がかかるばかりでなく、アーチファクトの原因であると定めたピクセルが間違っている場合、つまり、再度CT撮影を行って該当の画素値を補正してもアーチファクトが解消されなかった場合には、再び上記と同じ動作を繰り返し行う必要があるという問題もある。また、この手法では、被検体の放射線投影像から欠陥点情報を探し出す必要があるが、被検体の投影像の状況によっては、欠陥点の特定が容易でない場合もある。
一方、再構成により得られた断層像から、画像処理によってリングアーチファクトを抽出し、その抽出した像を原断層像から差し引く特許文献1に記載の手法は、アーチファクトを抽出するときの座標系と、抽出されたアーチファクトを除去するときの座標糸が互いに相違するため、正確にアーチファクトを除去しきれないという問題がある。
これに対し、特許文献2に記載の手法は、アーチファクトを抽出するときの座標系と、これを差し引くときの座標系とが同一であるため、上記の問題は解消されるとしている。しかしながら、この手法においても、断層像をx−y座標系からr−θ座標系、r−θ座標系からx−y座標系と、2度の座標変換を行う必要があることから、断層像の精度が低下してしまうことは否めない。
本発明はこのような実情に鑑みてなされたもので、リングアーチファクトを除去するために断層像を画像処理することなく、したがって断層像の精度を悪化させることなく、放射線投影像からアーチファクトの原因となる画素を特定し、その画素について補正処理を行う手法でありながら、再度CT撮影を行う必要がなく、かつ、特定した画素がアーチファクトの原因であるか否かを直ちに把握することができ、もってリングアーチファクトを簡単な操作のもとに確実に除去することのできる放射線CT装置の提供をその課題としている。
また、上記に加えて、本発明の他の課題は、放射線投影像からアーチファクトの原因となる画素を容易に特定することにある。
上記の課題を解決するためになされた本発明の放射線CT装置の構成は、以下の通りである。
すなわち、本発明の放射線CT装置は、コーンビーム状の放射線を発生する放射線源と、その放射線源に対向配置された2次元放射線検出器と、これらの放射線源および放射線検出器の間に設けられて被検体を搭載するテーブルと、上記放射線源と放射線検出器の対と上記テーブルとを、放射線光軸と交差する回転軸の周りに相対的に回転させる回転機構と、上記放射線源からの放射線を照射しながら上記回転機構を駆動し、所定の回転角度ごとに上記放射線検出器の出力を取り込んで収集した被検体の複数ビュー分の放射線投影データを用いて、上記回転軸に直交する複数のスライス面にそれぞれ沿った被検体の断層像を構築する再構成演算手段を備えた放射線CT装置において、上記各ビューの投影データを記憶する投影データ記憶手段と、上記各スライス面に沿った断層像を記憶する断層像記憶手段と、上記投影データ記憶手段に記憶されている各ビューにおける投影データに基づく投影像のうち指定された投影像、および、上記断層像記憶手段に記憶されている各スライス面に沿った断層像のうち指定された断層像を、並べて表示する表示手段と、上記表示手段により表示されている断層像上のリングアーチファクトを形成する画素を指定する断層画素指定手段と、その指定により、指定されたリングアーチファクトの形成に寄与する投影像上の画素の候補を当該投影像上で表示する欠陥画素候補推定手段と、上記画素の候補のいずれかを欠陥画素として投影像上の画素を指定する投影画素指定手段と、その指定により、上記投影データ記憶手段に記憶されている全投影データにおける該当の画素に対して規定の補正を施した上で、改めて再構成演算を行う補正演算手段を備え、上記表示手段の断層像は、補正演算後には、その補正後の断層像を表示することによって特徴づけられる(請求項1)。
また、本発明は、上記投影画素指定手段により指定されて補正に供された画素について、登録操作により装置の要補正画素情報として記憶する画素情報記憶手段を備えている構成(請求項)を採用することができる。
本発明は、断層像と放射線投影像を並列に表示し、放射線投影像上で画素を指定することにより、投影データ記憶手段に記憶されて断層像の再構成に用いた全てのビューの放射線投影像について、該当の画素に規定の補正を施した上で、直ちに再構成演算により断層像を構築し直して、言わば補正後の断層像を得て、表示されている断層像を補正後の断層像に更新することで、課題を解決しようとするものである。
すなわち、複数のスライス面に沿った断層像のうちの任意のものと、複数のビューの放射線投影像のうちの任意のものを並べて表示し、リングアーチファクトが生じている断層像があれば、投影像上でその原因となる画素を特定して指定する。この特定に際しては、投影像のビューを変更可能であるため、適宜のビューの投影像を呼び出し、被検体の像との識別が可能なものの中から、常に特異な画素値を示す画素を指定すればよく、また、リングアーチファクトは、断層像上のアイソセンタを中心として発生し、その半径は、(断層像と同じ倍率で表示しているものとする)投影像上の回転中心軸の投影位置から欠陥点までの距離に等しいため、断層像と投影像とを並列表示することにより、感覚的に欠陥点の位置の把握が容易となる。
そして、このように画素を指定することにより、全ビューの投影データ上での該当画素に対して規定の補正を加えた上で、直ちに断層像を構築し、その該当画素補正後の断層像を表示することで、指定画素の補正による効果を直ちに確認することができる。なお、指定された画素の補正の手法は特に限定されるものではないが、その画素の画素値(輝度値)を、例えば周辺複数画素の平均値とする等の補正を採用することができる。
ングアーチファクトの原因となる投影像上の欠陥点の特定に際しては、上記のようにおおよその位置は把握できるが、請求項に係る発明のように、断層像上のリングアーチファクトを形成する画素を指定することによって、自動的に投影像上の欠陥画素を推定して投影像上に候補として表示すれば、オペレータによる欠陥点の特定がさらに容易となる。
すなわち、リングアーチファクトはアイソセンタを中心とする円ないしは円弧状の像であるため、そのアーチファクトを形成している画素を断層像上で指定することにより、アーチファクトの半径rが判る。断層像と投影像を同じ倍率で表示している場合、アーチファクトの原因となる画素は、投影像上では回転中心軸の投影位置を挟んでその両側に距離rだけ離れた位置のいずれかに現れる。また、リングアーチファクトが生じている断層像のスライス面は投影像上で判るので、投影像上の位置を(x,y)座標で表す(断層像に直交する方向をy軸とする)と、アーチファクトの原因となる画素の投影像上での位置は、x座標が±rのいずれか、y座標が断層像のスライス面のy座標であり、そのy座標をsとすると、原因画素の投影像上での(x,y)座標は、(r,s)もしくは(−r,s)となる。この座標の位置を投影像上で表示することにより、オペレータは2つの候補のうち、いずれか特異な方を選択することにより、リングアーチファクトの原因画素を特定したことになる。
そして、上記の手法によりアーチファクトの原因画素を指定し、その画素値の補正を行った上で再構成をし直し、その効果があった場合には、請求項に係る発明のように、その情報を登録することで、以降のCT撮影時には、その画素の欠陥に由来するリングアーチファクトは生じないようにすることができる。
本発明によれば、断層像と投影像とを並列表示し、断層像にリングアーチファクトが生じている場合には、投影像上でそのリングアーチファクトの原因と思われる画素を指定することにより、その画素の画素値を補正した上で直ちに再構成演算を行い、改めてその結果としての断層像を表示するので、指定した画素の補正による効果を素早く把握することができ、従来のように原因画素を見出した上で再度CT撮影を行うことなくリングアーチファクトを解消もしくは減じることができる。
しかも、断層像の画像処理によりリングアーチファクトを減少させる従来の提案技術に比して、断層像の精度を低下させることがない。
本発明の機械的構成を表す模式図と主要な機能的構成を表すブロック図とを併記して示す構成図。 本発明の実施の形態における表示器の表示例を示す説明図。 本発明の実施の形態における欠陥画素の推定手法を示す説明図。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。図1はその構成図で、機械的構成を表す模式図と主要な機能的構成を表すブロック図とを併記して示している。
放射線源1はコーンビーム状の放射線を水平方向に発生するように配置され、この放射線源1に対向して2次元の放射線検出器2が配置されており、これらの間に回転テーブル3が設けられている。放射線源1は、例えば、X線管を利用したX線発生器である。放射線検出器2は、例えば、フラットパネル型のX線検出器である。
回転テーブル3は、回転機構(図示略)により、放射線源1と放射線検出器2を結ぶ方向に沿った放射線光軸方向に対して直交する鉛直方向に沿う回転中心軸Rの周りに回転が与えられる。この回転テーブル3は移動機構(図示略)の駆動により放射線光軸方向に移動させることができ、その方向への位置に応じてCT撮影の倍率が定まる。放射線光軸方向と回転中心軸の方向は必ずしも直交していなくてもよく、直交ではない角度で交差する配置でもよい。すなわち、傾斜型の放射線CT装置にも本発明は適用できる。
CT撮影に際しては、被検体Wを回転テーブル3上に搭載した状態で放射線源1からの放射線を照射しながら回転テーブル3を回転させ、所定の微小回転角度ごとに放射線検出器2の出力を画像データ取込回路11に取り込む。この放射線検出器2から出力される情報は、被検体Wの放射線投影像であり、そのフレームデータは放射線投影データとして、各回転角度ごと、つまり各ビューごとに投影データ記憶部12に格納される。
また、投影データ記憶部12に格納された各ビューの放射線投影データは、再構成演算部13による再構成演算に供され、この再構成演算部13では各ビューの放射線投影データを逆投影する公知の演算によって、水平の複数のスライス面にそれぞれ沿った被検体Wの断層像を構築する。各スライス面における断層像は断層像記憶部14に記憶される。
この断層像記憶部14内の各断層像、および投影データ記憶部12内の各投影データ(投影像)は、それぞれ操作部15の操作によって選択されたものが、表示制御部16を通じて読み出され、表示器17に表示される。操作部15は、マウス、キーボード、ジョイスティック等からなり、これらの操作により回転テーブル3を移動させたり、あるいは装置に対して各種指令を与えることができ、また、この操作部15の操作により、後述するように断層像上のリングアーチファクトを形成する画素の指定や、投影像上の欠陥点(画素)の指定を行うことができる。
補正演算部18は、上記の操作部15による投影像上の欠陥についてその指定があったとき、投影データ記憶部12に記憶されている全てのビューにおける投影データについて、該当の画素の画素値を補正する。この補正演算部18による作用の詳細は後述する。
また、欠陥情報推定演算部19は、上記の操作部15により断層像上でのリングアーチファクトを形成する画素の指定があったとき、リングアーチファクトの原因となる投影像上の画素の候補を求める。その推定結果は、後述するように投影像上に表示される。
画素情報記憶部21は、後述するように指定した欠陥画素をシステム情報として以後のCT撮影時に当初から補正することが必要と判断した場合に、その旨の操作を行うことで、指定した欠陥画素を要補正画素として記憶する。
上記した画像データ取込回路11、投影データ記憶部12、再構成演算部13、断層像記憶部14、表示制御部16、補正演算部18、欠陥情報推定演算部19、画素情報記憶部21および回転テーブル3の回転機構や移動機構は、制御部20の制御下に置かれている。制御部20は、操作部15の操作に基づいてこれらを適宜に制御して、以下に示す動作を実行する。
さて、CT撮影により収集して投影データ記憶部12に記憶された各ビューの放射線投影データに基づく投影像のうちの一つと、再構成演算により構築されて断層像記憶部14に記憶された各スライス面に沿った断層像のうちの一つとが、それぞれ選択的に並列して表示器17のGUI表示に組み込まれて表示される。
図2にその表示器17による表示例を示す。この例では、表示器17の表示画面に、断層像表示部31と投影像表示部41が並べられ、これらの各表示部31および41の各像はそれぞれに専用のレベル/レンジ設定部32,42をマウス等で操作することにより輝度レベルと輝度レンジを変更することができる。また、断層像表示部31に表示する断層像の選択は、断層像設定部33においてスライス番号入力部34に番号を入力することによって行うことができる。
また、投影像表示部41に表示する投影像の選択は、欠陥情報設定部43に設けられているビュー番号入力部44に番号を入力することによって行うことができる。この欠陥情報設定部43には、x座標表示部45とy座標表示部46、および輝度値表示部47が設けられており、これらは、投影像表示部41に表示されている投影像上でマウス等によるポインティングにより選択した画素のx,y座標(水平方向がx軸、鉛直方向がy軸)、および、その画素の輝度値(画素値)をそれぞれ表示する。さらに、欠陥種類入力部48には、欠陥の種類、すなわち点状の欠陥であるか、あるいは線状の欠陥であるかを入力する。なお、線状の欠陥の場合は始点と終点を指定する等によって行う。
再構成ボタン51は再構成を実行する旨の指令を与えるためのボタンであり、反映ボタン52は欠陥画素を指定した後、その指定した画素の補正を補正演算部18において行った後の投影データを用いて再構成を実行する旨の指令を与えるためのボタンである。また、追加ボタン53は、新たに指定した欠陥情報を、システムの欠陥情報として画素情報記憶部21に追加登録するためのボタンである。
さて、以上の実施の形態を使用するとき、まず、CT撮影を行って各ビューの投影データを投影データ記憶部12に格納した後、再構成ボタン51をクリックすることにより、投影データ記憶部12に格納した投影データを用いた再構成演算により、複数のスライス面に沿った断層像を構築する。その断層像は、スライス番号入力部34に入力されているスライス番号に対応するスライス面に沿ったものである。断層像にリングアーチファクトが生じていなければ、他のスライス番号を入力する。
図2に示すように、断層像表示部31に表示されている断層像PsにリングアーチファクトAが生じていれば、そのリングアーチファクトA上の画素Bをクリックして指定する。この指定により、欠陥情報推定演算部19が当該リングアーチファクトAの原因となる欠陥画素を推定し、その推定結果を投影像表示部41に重畳表示する。以下、図3に断層像Psと投影像Ptを模式的に用いた説明図を参照しつつ、欠陥画素の推定の手法について説明する。画素Bの位置は図3に例示した位置に限られず、リングアーチファクトAの円上であればどこでもよい。
この欠陥画素の推定演算は、リングアーチファクトAがアイソセンタCを中心とする円ないしは円弧状の像であり、システムではアイソセンタの座標が判るので、リングアーチファクトA上の画素を指定することによりそのリングアーチファクトAの半径rが判明する。つまり、アイソセンタCと画素Bを結ぶ線分の長さが半径rである。このリングアーチファクトAの原因となっている欠陥画素は、投影像Pt上での放射線検出器2への回転中心軸Rの投影位置を挟んでその両側のいずれかにrだけ離れた位置にあり、また、回転中心軸Rの投影像Pt上での投影位置は、一般に回転中心軸投影位置校正用ファントムなどを用いてCT撮影前にあらかじめ計測しているので、システムではそのx軸方向への位置が判っている。したがって、断層像Ps上のリングアーチファクトAの形成画素のいずれかを指定することにより、当該リングアーチファクトAの原因画素の候補の投影像Pt上でのx軸座標が、回転中心軸Rの投影位置をx軸の原点として、+rもしくは−rであると推定できる。
また、断層像表示部31に表示されている断層像Psのスライス面のy軸座標もスライス番号に応じて判るから、これをsとすると、投影像Pt上での原因画素の候補座標は、(r,s)もしくは(−r,s)と表すことができる。この欠陥情報推定演算部19による推定結果は、投影像表示部41に表示される。その表示方法については限定されるものではないが、候補座標を囲む四角形や円形の図形、推定されたx軸、y軸座標を通るクロスライン等で推定位置が表示される。図3に示す例では、原因画素の候補を示す四角形Dを投影画像表示部41に表示しているので、四角形Dで囲まれた範囲の中心部に原因画素があるものと推定できる。
オペレータは、2つの候補画素のうち欠陥画素と思われる方の画素をクリック等することで、欠陥画素の指定を終了する。その後、反映ボタン52を操作することにより、補正演算部18において、投影データ記憶部12に記憶されている全ての投影データについて、指定画素に該当する画素の輝度値(画素値)を、例えばその周辺の複数画素の平均値等に置き換える補正を行い、その補正後の投影データを用いて再構成演算を実行し、断層像を構築する。その新たに構築された断層像は、断層像表示部31に表示される。
オペレータは、反映ボタン52を操作した後で断層像表示部31に表示された断層像の状況から、リングアーチファクトが除去されているか否かにより、欠陥画素の指定が妥当なものであったか否かを直ちに知ることができる。すなわち、指定した画素の補正後に再構成された断層像からリングアーチファクトが除去されていれば、欠陥画素を正確に指定できていたことが判り、また、依然リングアーチファクトが存在していれば、指定画素が欠陥画素ではなかったことが判明する。その場合、再度欠陥画素の指定を行えばよい。
また、指定画素の補正後に再構築された断層像からリングアーチファクトが除去されていれば、追加ボタン53を操作することにより、その画素については、画素情報記憶部21に要補正画素として記憶され、以後のCT撮影において当初から上記の補正を行った画素値を当てはめて投影データとして記憶する。これにより、その欠陥画素に由来するリングアーチファクトは最初に再構成された断層像に出現しなくなる。
ここで、以上の動作説明においては、断層像表示部31に表示されている断層像Ps上に現れているリングアーチファクトAを形成する画素を指定することにより、その原因となる画素の候補を推定し、その推定結果を投影像表示部41に表示されている投影像Pt上に表示したが、投影像表示部41に表示されている投影像Ptから、欠陥画素が明らかである場合には、その投影像Pt上の画素を直接指定してもよい。
また、欠陥が線状に現れている場合には、その線を指定してその線上の全ての画素を指定し、これらの全ての画素について上記と同等の補正を行えばよい。
さらに、以上の実施の形態においては、放射線源1と放射線検出器2の間に回転テーブル3を配置し、被検体W側を放射線源1と放射線検出器2の対に対して回転させた例を示したが、被検体を静止させ、放射線源と放射線検出器の対をその被検体の周りに回転させてCT撮影を行う方式の放射線CT撮影についても、本発明を等しく適用し得ることは勿論である。
1 放射線源
2 放射線検出器
3 回転テーブル
11 画像データ取込回路
12 投影データ記憶部
13 再構成演算部
14 断層像記憶部
15 操作部
16 表示制御部
17 表示器
18 補正演算部
19 欠陥情報推定演算部
20 制御部
21 画素情報記憶部
31 断層像表示部
33 断層像設定部
34 スライス番号入力部
41 投影像表示部
43 欠陥情報設定部
44 ビュー番号入力部
51 再構成ボタン
52 反映ボタン
53 追加ボタン
A リングアーチファクト
B リングアーチファクト上の画素
C アイソセンタ
D 候補座標を囲む四角形
Ps 断層像
Pt 投影像
W 被検体

Claims (2)

  1. コーンビーム状の放射線を発生する放射線源と、その放射線源に対向配置された2次元放射線検出器と、これらの放射線源および放射線検出器の間に設けられて被検体を搭載するテーブルと、上記放射線源と放射線検出器の対と上記テーブルとを、放射線光軸と交差する回転軸の周りに相対的に回転させる回転機構と、上記放射線源からの放射線を照射しながら上記回転機構を駆動し、所定の回転角度ごとに上記放射線検出器の出力を取り込んで収集した被検体の複数ビュー分の放射線投影データを用いて、上記回転軸に直交する複数のスライス面にそれぞれ沿った被検体の断層像を構築する再構成演算手段を備えた放射線CT装置において、
    上記各ビューの投影データを記憶する投影データ記憶手段と、上記各スライス面に沿った断層像を記憶する断層像記憶手段と、上記投影データ記憶手段に記憶されている各ビューにおける投影データに基づく投影像のうち指定された投影像、および、上記断層像記憶手段に記憶されている各スライス面に沿った断層像のうち指定された断層像を、並べて表示する表示手段と、上記表示手段により表示されている断層像上のリングアーチファクトを形成する画素を指定する断層画素指定手段と、その指定により、指定されたリングアーチファクトの形成に寄与する投影像上の画素の候補を当該投影像上で表示する欠陥画素候補推定手段と、上記画素の候補のいずれかを欠陥画素として投影像上の画素を指定する投影画素指定手段と、その指定により、上記投影データ記憶手段に記憶されている全投影データにおける該当の画素に対して規定の補正を施した上で、改めて再構成演算を行う補正演算手段を備え、上記表示手段の断層像は、補正演算後には、その補正後の断層像を表示することを特徴とする放射線CT装置。
  2. 上記投影画素指定手段により指定されて補正に供された画素について、登録操作により装置の要補正画素情報として記憶する画素情報記憶手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載の放射線CT装置。
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