JP6155698B2 - オーディオ信号処理装置、オーディオ信号処理方法、オーディオ信号処理プログラムおよびヘッドホン - Google Patents

オーディオ信号処理装置、オーディオ信号処理方法、オーディオ信号処理プログラムおよびヘッドホン Download PDF

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本発明は、ヘッドホンにおいて適切な音場を生成するための、オーディオ信号処理装置、オーディオ信号処理方法、オーディオ信号処理プログラムおよびヘッドホンに関する。
ヘッドホンによるオーディオ信号の再生において、様々な音像定位の手法が提案されている。例えば、スピーカやヘッドホンの伝達関数の逆伝達関数のインパルス応答、外耳伝達関数の逆伝達関数のインパルス応答、頭部伝達関数のインパルス応答をオーディオ信号に畳み込み演算し、頭外音像定位を得る技術などがある(特許文献1、特許文献2)。
特開平10−257599号公報 特開平05−252598号公報
上記各特許文献に開示されている逆フィルタの生成においては、例えば最小二乗法を用いて元の伝達関数に逆フィルタ特性を畳み込んだ結果の最小二乗誤差が最小となる遅延量を伴ったδ関数となるように、逆フィルタを生成する。この逆フィルタ特性を畳み込みヘッドホンで再生されるオーディオデータは、受音点において直線位相となっている。ここでいう受音点とは、外耳道内における外耳伝達関数の測定位置である。
このような従来技術を用いて、ユーザがヘッドホンを装着する毎に外耳道内のマイクロホンを用いて逆フィルタ特性を取得する場合においては、装着毎に適切な逆フィルタを生成することができる。しかし、通常のヘッドホンの利用形態においては、装着毎の逆フィルタ特性取得は実用的ではない。また、ヘッドホンを掛け直す度に装着位置が僅かながら異なるため、一度生成した逆フィルタ特性を装着毎に利用したり、他のユーザやダミーヘッドによって生成した逆フィルタを利用するのでは、適切な特性による聴取を行うことができない。
さらに、従来の逆フィルタの生成においては、ヘッドホンが出力するオーディオデータの各チャンネル毎に、最小二乗誤差が最小となる遅延量を伴ったδ関数となる逆フィルタを求めるため、遅延量が各チャンネルで異なる場合がある。このような場合、音像が中央に定位せず左右のいずれかに偏ってしまうこともある。
本発明はこのような問題点に鑑みなされたものであり、ヘッドホンの掛け直し等による装着位置のずれに対しても音場が不自然とならず、且つ逆フィルタを生成する過程で生じた音像の左右偏りを無くすことを可能とする、オーディオ信号処理装置、オーディオ信号処理方法、オーディオ信号処理プログラムおよびヘッドホンを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に関わるオーディオ信号処理装置(200)は、ヘッドホン(50)のオーディオ信号出力部(51)から外耳道内における受音点までのヘッドホン特性に対して位相特性が前記オーディオ信号出力部(51)において直線位相特性となるように補正された逆フィルタを取得する逆フィルタ取得部(25)、入力されたオーディオ信号に、前記位相補正された逆フィルタの特性を畳み込む処理を行う畳み込み処理部(30)、を備えることを特徴とする。
また、本発明に係るオーディオ信号処理方法は、ヘッドホン(50)のオーディオ信号出力部(51)から外耳道内における受音点までのヘッドホン特性に対して位相特性が前記オーディオ信号出力部(51)において直線位相特性となるように補正された逆フィルタを取得する逆フィルタ取得ステップ、入力されたオーディオ信号に、前記位相補正された逆フィルタの特性を畳み込む処理を行う畳み込み処理ステップ、を備えることを特徴とする。
また、本発明に係るオーディオ信号処理プログラムは、オーディオ信号処理装置(200)が備えるコンピュータ(20、30)に、ヘッドホン(50)のオーディオ信号出力部(51)から外耳道内における受音点までのヘッドホン特性に対して位相特性が前記オーディオ信号出力部(51)において直線位相特性となるように補正された逆フィルタを取得する逆フィルタ取得ステップ、入力されたオーディオ信号に、前記位相補正された逆フィルタの特性を畳み込む処理を行う畳み込み処理ステップ、を実行させることを特徴とする。
また、本発明に係る他の態様のオーディオ信号処理装置(100)は、ヘッドホン(50)のオーディオ信号出力部(51)から外耳道内における受音点までのヘッドホン特性を取得するヘッドホン特性取得部(21)、前記ヘッドホン特性の逆フィルタを生成する逆フィルタ生成部(22)、前記逆フィルタの位相特性が前記オーディオ信号出力部(51)において直線位相特性となるように補正する処理を行う位相補正処理部(23)、入力されたオーディオ信号に、前記位相補正処理を行った逆フィルタの特性を畳み込む処理を行う畳み込み処理部(31)、を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る他の態様のオーディオ信号処理方法は、ヘッドホン(50)のオーディオ信号出力部(51)から外耳道内における受音点までのヘッドホン特性を取得するヘッドホン特性取得ステップ、前記ヘッドホン特性の逆フィルタを生成する逆フィルタ生成ステップ、前記逆フィルタの位相特性が前記オーディオ信号出力部(51)において直線位相特性となるように補正する処理を行う位相補正処理ステップ、入力されたオーディオ信号に、前記位相補正処理を行った逆フィルタの特性を畳み込む処理を行う畳み込み処理ステップ、を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る他の態様のオーディオ信号処理プログラムは、オーディオ信号処理装置(100)が備えるコンピュータ(20、30)に、ヘッドホン(50)のオーディオ信号出力部(51)から外耳道内における受音点までのヘッドホン特性を取得するヘッドホン特性取得ステップ、前記ヘッドホン特性の逆フィルタを生成する逆フィルタ生成ステップ、前記逆フィルタの位相特性が前記オーディオ信号出力部(51)において直線位相特性となるように補正する処理を行う位相補正処理ステップ、入力されたオーディオ信号に、前記位相補正処理を行った逆フィルタの特性を畳み込む処理を行う畳み込み処理ステップ、を実行させることを特徴とする。
本発明によれば、ヘッドホンの掛け直し等による装着位置のずれに対しても音場が不自然とならず、且つ逆フィルタを生成する過程で生じた音像の左右偏りを無くすことを可能とする。
本発明の第1の実施形態に係るオーディオ信号処理装置の構成ブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係るオーディオ信号処理装置における処理を示すフローチャートである。 ヘッドホン特性の測定状態を模式的に示した図である。 本発明の第1の実施形態に係るオーディオ信号処理装置における処理を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係るオーディオ信号処理装置の構成ブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係るオーディオ信号処理装置における処理を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施形態に係るヘッドホンの構成ブロック図である。 本発明の第4の実施形態に係るヘッドホンの構成ブロック図である。 ヘッドホンの掛け直しによる周波数特性を示した図である。 従来技術を適用した場合におけるヘッドホンの掛け直しに前後の誤差信号を対比した図である。 本発明を適用した場合におけるヘッドホンの掛け直しに前後の誤差信号を対比した図である。
以下、本発明の第1の実施形態に係るオーディオ信号処理装置100の構成について、図1を参照して説明する。
オーディオ信号処理装置100の一例としては、ヘッドホン50が接続され、接続されたヘッドホン50にオーディオ信号を供給可能な各種装置が該当する。具体的には据え置き型やポータブル型のオーディオ装置、情報端末等である。
図1は、オーディオ信号処理装置100の構成例を示しており、オーディオ信号処理装置100は入力部10、CPU(Central Processing Unit)20、DSP(Digital Signal Processor)30、出力部40から構成される。オーディオ信号処理装置100において処理されたオーディオ信号は、出力部40よりヘッドホン50に入力される。ヘッドホン50は、ステレオヘッドホンの場合は、左チャンネル用のオーディオ信号出力部51Lおよび右チャンネル用のオーディオ信号出力部51Rを備える。
本発明に係る処理はオーディオ信号処理装置100を構成するCPU20およびDSP30による処理によって実現される。このため、オーディオ信号処理装置100は、専用の装置に加えて各種情報端末にオーディオ信号処理装置100として動作させるためのプログラムをインストールすることによって実現してもよい。CPU20およびDSP30の処理においては、適宜、RAM(Random Access Memory)またはROM(Read Only Memory)さらには他の記録媒体に記録されたプログラムデータ等が用いられる。また、オーディオ信号処理装置100を構成する各構成要素は、所定のプログラムに基づきCPU20の制御によって動作する。
入力部10は、オーディオ信号が入力されるインターフェースや各種記録媒体である。ここで入力されるオーディオ信号は、一例として左右チャンネルの信号から構成されるステレオ信号が入力される。入力部10は、外部の装置において再生されたオーディオ信号が入力されるインターフェースの場合の他、オーディオ信号処理装置100が読み出し可能な各種記録媒体に記録されているオーディオデータをCPU20やDSP30の処理により再生する機能を備えていてもよい。
CPU20は動作するプログラムにより、ヘッドホン特性取得部21、逆フィルタ生成部22、位相補正処理部23として動作する。
ヘッドホン特性取得部21は、オーディオ信号処理装置100に接続されるヘッドホン50とヘッドホン50を装着するユーザの外耳道81の任意の点までのインパルス特性をヘッドホン特性として取得する。ヘッドホン特性取得部21が取得するヘッドホン特性は、オーディオ信号が左右チャンネルで構成される場合は、左右チャンネル毎の特性を取得する。
逆フィルタ生成部22は、ヘッドホン特性取得部21が取得したヘッドホン特性(HpLe、HpRe)に対する逆フィルタ(HL、HR)を生成する。逆フィルタ生成部221による逆フィルタの生成は、既存の最小二乗法等による。
位相補正処理部23は、逆フィルタ生成部22において生成された逆フィルタ(HL、HR)に対して、逆フィルタの位相特性がヘッドホン50が備えるオーディオ信号出力部51において直線位相特性となるように補正する処理を行う。位相補正が行われた逆フィルタを(H L、H R)とする。この場合において直線位相となる位置とは、オーディオ信号出力部51が備える振動板等の音声放射面または音声放射点である。
畳み込み処理部31は、入力部10から入力されたオーディオ信号に、位相補正処理部23において位相補正された逆フィルタ(H L、H R)を畳み込む処理を行う。
出力部40は、畳み込み処理部31において逆フィルタ(H L、H R)が畳み込まれたオーディオ信号をヘッドホン50に出力する。出力部40は、ヘッドホン50に対してオーディオ信号を出力する各種インターフェースであり、畳み込み処理部31から出力されたオーディオ信号を増幅する増幅機能を含んでいてもよい。
オーディオ信号処理装置100の構成は、図1に図示した構成要素に加えて、例えば装置の各部を動作させる電源供給機能など他に図示しない各種必要な構成要素や制御機能等を備える。
次に、図2から図4を用いて、本発明の第1の実施形態に係るオーディオ信号処理装置100による処理を説明する。以下の処理は、オーディオ信号が左チャンネルと右チャンネルからなるステレオ信号であることとして説明する。また、各々の処理は、左チャンネル分と右チャンネル分の処理を各々実行してもよく、並列的に同時処理してもよい。
図2に基づき、先ず、ヘッドホン特性取得部21は、上述したように、オーディオ信号処理装置100に接続されるヘッドホン50とヘッドホン50を装着するユーザの外耳道81の任意の点までのインパルス特性をヘッドホン特性として取得する(ステップS10)。
ステップS10におけるヘッドホン特性の取得の例として、図4を用いて実測によるヘッドホン特性の取得について説明する。図3は、ヘッドホン50がユーザまたはダミーヘッドの耳部80に装着されている状態を模式的に示しており、便宜的に右または左の一方のみを表示している。
ヘッドホン50は、オーディオ信号出力部51、オーディオ信号出力部51にオーディオ信号を供給するヘッドホンコード53を備え、オーディオ信号出力部51はオーディオ信号を音波に変換する振動板52を供える。ヘッドホン50の形態や駆動方式、振動板52の形状等は任意である。
図3に示すように、ヘッドホン50が装着された状態で、外耳道81の任意の位置にマイクロホン90を配置する。マイクロホン90は、鼓膜の位置に近いことが好ましく、ダミーヘッドを利用した場合は鼓膜位置に配置される。マイクロホン90は、マイクロホンコード91によりオーディオ信号処理装置100に接続され、受音した音声信号はヘッドホン特性取得部21により処理される。
ヘッドホン特性取得部21は、ROM等に記憶されたデータやDSP30による生成波形に基づき、オーディオ信号出力部51からインパルス信号等の測定信号を出力させる。出力された測定信号は、ヘッドホン50および外耳により形成される空間を経由してマイクロホン90により受音される。マイクロホン90により受音された測定信号は、元のインパルス信号に対して周波数成分毎の遅延等が含まれるヘッドホン特性(HpLe、HpRe)として取得される。ヘッドホン特性は左チャンネルのヘッドホン特性HpLeと、右チャンネルのヘッドホン特性HpReとが、各々取得される。
また、ステップS10におけるヘッドホン特性の取得の他の例としては、オーディオ信号処理装置100が読み出し可能な任意の記憶媒体より、予め測定されたヘッドホン特性を読み出すことにより取得する。このように取得するヘッドホン特性は、オーディオ信号処理装置100に接続されるヘッドホンの種類により異なるヘッドホン特性を取得可能とする。また、ユーザとヘッドホンの実測に基づくヘッドホン特性を取得可能としてもよい。
図2に戻り、ステップS10においてヘッドホン特性が取得された後、逆フィルタ生成部22はステップS10において取得したヘッドホン特性(HpLe、HpRe)に対する逆フィルタ(HL、HR)を生成する(ステップS11)。ここで、HLはHpLeの逆フィルタであり、HはHpReの逆フィルタである。
ステップS11における逆フィルタ生成処理について説明する。ステップS10で取得したヘッドホン特性HpLeおよびHpReを元に、線形フィルタの逆フィルタを生成する信号処理アルゴリズムを用いて、もとの信号と逆特性となるような係数フィルタHLおよびHRを生成する。線形フィルタの逆フィルタを生成するアルゴリズムには、最小二乗法、最小位相法等様々なアルゴリズムが存在するが、本発明では、最小二乗法アルゴリズムを用いる。逆フィルタHLおよびHRを生成する際に、遅延量(スパイクポイント)をHLおよびHRの誤差の値が左右各々で最小となるように最適な遅延量を挿入する。
ステップS11において生成された逆フィルタ(HL、HR)は、次に示すステップS12の位相補正処理を行わずにオーディオ信号に畳み込んだ場合、受音点としてのマイクロホン90の位置において直線位相となっている。
ステップS11において逆フィルタ(H、H)が生成された後、位相補正処理部23は、逆フィルタ生成部22において生成された逆フィルタ(H、H)に対して、逆フィルタの位相特性がヘッドホン50が備えるオーディオ信号出力部51において直線位相特性となるように補正する処理を行う(ステップS12)。
ステップS12における位相補正処理を、図4を用いて説明する。先ず、位相補正処理部23は、逆フィルタ生成部22において生成された逆フィルタ(H、H)を離散フーリエ変換し、周波数振幅特性を算出する(ステップS121)。周波数振幅特性は、数式1および数式2を用いて算出される。
Figure 0006155698
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次に、ステップS121において算出された周波数振幅特性に対して、周波数特性を変えずに、群遅延特性が一定且つ位相特性がゼロとなる直線位相フィルタとするための直線位相変換処理を行う(ステップS122)。
ステップS122における直線位相変換は、数式3および数式4を用いて行う。
Figure 0006155698
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次に、数式3および数式4によって直線位相変換された結果としてのr’(ω)およびi’(ω)を用いて、任意のN点で逆離散フーリエ変換し、時間軸波形に戻す(ステップS123)。次に、ステップS123の処理によって得られたN点の時間軸波形に対して群遅延時間入替処理を行う(ステップS124)。
ステップS124における群遅延時間入替処理の例としては、N点の時間軸波形におけるN/2点を境に前後の波形を入替える処理であり、数式5および数式6が用いられる。数式5および数式6は、右チャンネル信号に対する処理を一例として記載しているが、左チャンネルに対しても処理は同一である。
Figure 0006155698
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図2に戻り、ステップS12において位相補正された逆フィルタ(H L、H R)を、畳み込み処理部31は入力部10から入力されたオーディオ信号に畳み込む処理を行う(ステップS13)。
ステップS13における畳み込み処理について説明する。ステップS12で位相補正された逆フィルタH LおよびH Rを、入力部10から入力されたオーディオ信号データに対して、時間軸上または周波数軸上で畳み込み演算を行う。この畳み込み演算は、オーディオ信号データに対して、予め畳み込み演算を行っても良いし、再生バッファリングしているオーディオ入力信号に対してリアルタイムに行っても良い。再生中に畳み込み演算をリアルタイムに行った場合、畳み込み処理の有効・無効を再生中に切り替えて提示することもできる。
次に、本発明の第2の実施形態に係るオーディオ信号処理装置200の構成について、図5を参照して説明する。オーディオ信号処理装置200の構成は、オーディオ信号処理装置100に対してCPU20の処理によって実現されるヘッドホン特性取得部21、逆フィルタ生成部22および位相補正処理部23に代えて、逆フィルタ取得部25としていることが異なり、他の構成は同一である。
オーディオ信号処理装置200においては、第1の実施形態におけるステップS10からステップS12までの処理等によって求めた位相補正された逆フィルタ(H L、H R)が、オーディオ信号処理装置200が読み出し可能な各種記録媒体に記録されていることが前提となる。
逆フィルタ取得部25は、各種記録媒体に記録されている位相補正された逆フィルタ(H L、H R)を取得する処理を行う。
次に、図6を用いて、本発明の第2の実施形態に係るオーディオ信号処理装置200による処理を説明する。
先ず、逆フィルタ取得部25は、ROMやメモリカード等任意の記録媒体に記録されている、予め位相補正処理が行われた逆フィルタ(H L、H R)を取得する(ステップS20)。ここで取得する逆フィルタについても、第1の実施形態と同様に、ユーザやダミーヘッドを用いて、ヘッドホン毎に実測されたヘッドホン特性を基にした逆フィルタである。
ステップS20において取得する逆フィルタは、ユーザが実際に用いるヘッドホンにより測定したヘッドホン特性を基にした逆フィルタであることが好ましい。また、ユーザにより測定されたヘッドホン特性ではなく、ダミーヘッドや他人のヘッドホン特性であっても、ユーザが最も自己のヘッドホン特性に近い特性を複数個のヘッドホン特性中から選択することとしてもよい。さらには、自己のヘッドホン特性に近くなるようにダミーヘッドや他人のヘッドホン特性を調整することで、最適なヘッドホン特性としてもよい。また、第1の実施形態に係るオーディオ信号処理装置100において算出した逆フィルタ(H L、H R)を任意の記憶媒体に記憶させ、第2の実施形態に係るオーディオ信号処理装置200として動作させてもよい。
次に、畳み込み処理部31は、ステップS20において取得した逆フィルタ(H L、H R)を、第1の実施形態と同様に、入力部10から入力されたオーディオ信号に畳み込む処理を行う(ステップS21)。
次に、本発明の第3の実施形態に係るヘッドホン500の構成について、図7を参照して説明する。ヘッドホン500は、第1の実施形態に係るオーディオ信号処理装置100をヘッドホン500に内蔵した構成である。
従って、ヘッドホン500の構成は、図1に示すオーディオ信号処理装置100の構成と対応している。また、ヘッドホン500を構成する各々の構成要素における処理についても、図2から図4に示すオーディオ信号処理装置100の処理と対応している。異なる点として、出力部540は、畳み込み処理部531において逆フィルタ(H L、H R)が畳み込まれたオーディオ信号をオーディオ信号出力部551に出力する。出力部540は、畳み込み処理部531から出力されたオーディオ信号を増幅する増幅機能を含んでいてもよい。
次に、本発明の第4の実施形態に係るヘッドホン600の構成について、図8を参照して説明する。ヘッドホン600は、第2の実施形態に係るオーディオ信号処理装置200をヘッドホン600に内蔵した構成である。
従って、ヘッドホン600の構成は、図5に示すオーディオ信号処理装置200の構成と対応している。また、ヘッドホン600を構成する各々の構成要素における処理についても、図6に示すオーディオ信号処理装置200の処理と対応している。異なる点として、出力部540は、畳み込み処理部531において逆フィルタ(H L、H R)が畳み込まれたオーディオ信号をオーディオ信号出力部551に出力する。出力部540は、畳み込み処理部531から出力されたオーディオ信号を増幅する増幅機能を含んでいてもよい。
次に、上述した各実施形態に係る各装置の効果を検証する。以下の説明においては、第1の実施形態に基づいて説明するが、他の実施形態においても同様の効果が得られる。
先ず、位相補正処理部23による位相補正処理(ステップS12)を行わない逆フィルタ(HL、HR)をオーディオ信号に畳み込み、ヘッドホンを掛け直した場合の周波数特性の例を、図9に示す。図9は、ヘッドホンを10回掛け直した毎の、左チャンネルのオーディオ信号を出力するオーディオ信号出力部51Lの出力に対する周波数特性である。
図9のように、逆フィルタ(HL、HR)はヘッドホン特性取得時のマイクロホン90の位置において適切となるように設定されているため、ヘッドホンの掛け直しにより周波数特性が大きく変化していることが分かる。
次に、逆フィルタ(HL、HR)と本発明における位相補正処理が行われた逆フィルタ(H L、H R)による効果の対比を、図10および図11を用いて説明する。対比には、元のインパルス信号と、インパルス信号に逆フィルタを畳み込んだ場合の波形との差分となる誤差信号を用いる。誤差信号は、逆フィルタが理想的である場合は遅延位置にインパルス波形が存在するδ関数となる。本対比例の誤差信号は、インパルス波形およびインパルス波形の遅延による最大値を0に置き換えている。
図10は、位相補正が行われていない逆フィルタ(HL、HR)による誤差信号の実測値であり、ヘッドホンの掛け直し前の波形と2回掛け直した場合の誤差信号を、各々左チャンネルと右チャンネル分が示されている。
図10においては、ヘッドホンの掛け直し前の誤差信号は、ヘッドホン特性取得部においてマイクロホン90を用いてヘッドホン特性を測定して取得した場合の誤差信号である。これに対して、ヘッドホンを掛け直した場合は、2回の掛け直し共にヘッドホンの掛け直し前に比べて誤差信号の値が大きくなっており、ヘッドホンの掛け直しによる誤差が大きく、ヘッドホンの装着毎にマイクロホン90を用いたヘッドホン特性の測定が現実的ではないヘッドホンに対しては適当ではない。
図11は、本発明における位相補正処理が行われた逆フィルタ(H L、H R)による誤差信号の実測値であり、ヘッドホンの掛け直し前の波形と2回掛け直した場合の誤差信号を、各々左チャンネルと右チャンネル分が示されている。
図11においては、ヘッドホンの掛け直し前の誤差信号は、図10におけるヘッドホンの掛け直し前の誤差信号に対しては誤差が大きくなってはいるが、ヘッドホンの掛け直しによる差は小さい。従って、本発明の適用により、ヘッドホンの掛け直しによる違和感が殆ど無く、自然な音像定位を得ることが可能である。
また、元のインパルス信号に逆フィルタを畳み込んだ場合におけるδ関数が最大となる位置は、スパイクポイントとしてδ関数の遅延量を表すことができるが、本発明を適用した場合、ステップS124における群遅延時間入替処理を行うことで、逆フィルタを構成する総タップ数の中心を最大値として係数が左右対称となる逆フィルタとしている。また、ステップS124の処理を左右チャンネル同時に行っている。このために、各チャンネル毎におけるスパイクポイントが一致することにより、チャンネル毎の遅延が一致し、音像の左右偏りを無くすことができる。
また、本発明においてはオーディオ信号出力部51が備える振動板等の音声放射面または音声放射点において位相を合わせているため、ヘッドホンの掛け直しによって音像が左右に偏ることも防止できる。
本発明の適用例としては、例えばバイノーラル録音によるオーディオ信号の入力によって、録音位置の音場に近い音場を再現することができる。また、スピーカ等のユーザ外部の音源位置からユーザが装着したヘッドホン位置またはユーザの耳までの伝達特性をオーディオ信号に畳み込むことにより、ユーザの頭外に音像が定位する頭外定位ヘッドホンへの適用も可能である。また、通常のステレオ等のオーディオデータの入力であっても、本発明の適用により適切にヘッドホン特性がキャンセルされる。
本発明の実施の形態は、その要旨を逸脱しない限り、様々に変更可能である。例えば、位相補正処理部23、523における位相補正処理は、任意のN点の時間軸波形の前後を入替える処理であれば、他の手法を用いてもよい。同様に他の処理においても同一目的の処理として、他の手法が適用されてもよい。また、上記各実施形態においては、左チャンネルと右チャンネルからなる2チャンネルのオーディオ信号を扱うものとして説明したが、マルチチャンネルへの適用も可能である。
100、200:オーディオ信号処理装置
10、510:入力部
20、520:CPU
21、521:ヘッドホン特性取得部
22、522:逆フィルタ生成部
23、523:位相補正処理部
25、525:逆フィルタ取得部
30、530:DSP
31、531:畳み込み処理部
40、540:出力部
50、500、600:ヘッドホン
51、551:オーディオ信号出力部
52:振動板
81:外耳道
90:マイクロホン

Claims (11)

  1. ヘッドホンのオーディオ信号出力部から外耳道内における受音点までのヘッドホン特性に対して位相特性が前記オーディオ信号出力部において群遅延特性が一定である直線位相特性となるように補正された逆フィルタを取得する逆フィルタ取得部、
    入力されたオーディオ信号に、前記位相補正された逆フィルタの特性を畳み込む処理を行う畳み込み処理部、
    を備えることを特徴とする、オーディオ信号処理装置。
  2. 前記逆フィルタ取得部は、前記オーディオ信号出力部において周波数特性は維持しつつ前記位相特性が前記オーディオ信号出力部において群遅延特性が一定である直線位相特性となるように補正された逆フィルタを取得することを特徴とする、
    請求項1に記載のオーディオ信号処理装置。
  3. 前記逆フィルタ取得部は、前記位相特性が前記オーディオ信号出力部に含まれる振動板の配置位置において群遅延特性が一定である直線位相特性となるように補正された逆フィルタを取得することを特徴とする、
    請求項1または請求項2に記載のオーディオ信号処理装置。
  4. ヘッドホンのオーディオ信号出力部から外耳道内における受音点までのヘッドホン特性に対して位相特性が前記オーディオ信号出力部において群遅延特性が一定である直線位相特性となるように補正された逆フィルタを取得する逆フィルタ取得ステップ、
    入力されたオーディオ信号に、前記位相補正された逆フィルタの特性を畳み込む処理を行う畳み込み処理ステップ、
    を備えることを特徴とする、オーディオ信号処理方法。
  5. オーディオ信号処理装置が備えるコンピュータに、
    ヘッドホンのオーディオ信号出力部から外耳道内における受音点までのヘッドホン特性に対して位相特性が前記オーディオ信号出力部において群遅延特性が一定である直線位相特性となるように補正された逆フィルタを取得する逆フィルタ取得ステップ、
    入力されたオーディオ信号に、前記位相補正された逆フィルタの特性を畳み込む処理を行う畳み込み処理ステップ、
    を実行させることを特徴とする、オーディオ信号処理プログラム。
  6. ヘッドホンのオーディオ信号出力部から外耳道内における受音点までのヘッドホン特性を取得するヘッドホン特性取得部、
    前記ヘッドホン特性の逆フィルタを生成する逆フィルタ生成部、
    前記逆フィルタの位相特性が前記オーディオ信号出力部において群遅延特性が一定である直線位相特性となるように補正する処理を行う位相補正処理部、
    入力されたオーディオ信号に、前記位相補正処理を行った逆フィルタの特性を畳み込む処理を行う畳み込み処理部、
    を備えることを特徴とする、オーディオ信号処理装置。
  7. 前記位相補正処理部は、前記オーディオ信号出力部において前記逆フィルタの周波数特性は維持しつつ前記位相特性が前記オーディオ信号出力部において群遅延特性が一定である直線位相特性となるように補正する処理を行うことを特徴とする、
    請求項6に記載のオーディオ信号処理装置。
  8. 前記位相補正処理部は、前記位相特性が前記オーディオ信号出力部に含まれる振動板の配置位置において群遅延特性が一定である直線位相特性となるように補正する処理を行うことを特徴とする、
    請求項6または請求項7に記載のオーディオ信号処理装置。
  9. ヘッドホンのオーディオ信号出力部から外耳道内における受音点までのヘッドホン特性を取得するヘッドホン特性取得ステップ、
    前記ヘッドホン特性の逆フィルタを生成する逆フィルタ生成ステップ、
    前記逆フィルタの位相特性が前記オーディオ信号出力部において群遅延特性が一定である直線位相特性となるように補正する処理を行う位相補正処理ステップ、
    入力されたオーディオ信号に、前記位相補正処理を行った逆フィルタの特性を畳み込む処理を行う畳み込み処理ステップ、
    を備えることを特徴とする、オーディオ信号処理方法。
  10. オーディオ信号処理装置が備えるコンピュータに、
    ヘッドホンのオーディオ信号出力部から外耳道内における受音点までのヘッドホン特性を取得するヘッドホン特性取得ステップ、
    前記ヘッドホン特性の逆フィルタを生成する逆フィルタ生成ステップ、
    前記逆フィルタの位相特性が前記オーディオ信号出力部において群遅延特性が一定である直線位相特性となるように補正する処理を行う位相補正処理ステップ、
    入力されたオーディオ信号に、前記位相補正処理を行った逆フィルタの特性を畳み込む処理を行う畳み込み処理ステップ、
    を実行させることを特徴とする、オーディオ信号処理プログラム。
  11. 請求項1から請求項3または請求項6から8のいずれか1項に記載のオーディオ信号処理装置を備えるヘッドホン。
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