JP6150245B2 - 送信装置、受信装置、通信システム、回路装置、通信方法およびプログラム - Google Patents

送信装置、受信装置、通信システム、回路装置、通信方法およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、送信装置、受信装置、通信システム、回路装置、通信方法およびプログラムに関し、より詳細には、通信可能な受信装置との間にカップリングが存在する送信装置、該通信装置と通信可能な受信装置、該送信装置を含む通信システム、回路装置、通信方法およびプログラムに関する。
近年、無線通信において、動画などのリッチコンテンツのリアルタイム送受信や、有線通信とのシームレスな接続を実現するために、高速化に対する要求が高まっている。このような高速大容量のデータ通信を実現するため、Gbpsを超えるデータレートの高速無線通信が実現可能とされるミリ波無線通信技術に対し期待が寄せられている。
無線通信装置は、典型的には、デジタル信号処理を専ら担当するデジタル処理部(ベースバンド)と、アナログ信号処理を専ら担当するアナログ処理部(RF:Radio Frequency)とを含む。これらの回路ブロック間は、入出力バイアス電圧の違いを吸収し、安定な動作を実現するため、典型的には、交流結合(容量性カップリング)で相互接続される。
交流結合では、直流バランスをとる必要があり、直流成分や低周波数成分が多く含まれていると、正確なデータ伝送が困難となる。伝送信号においてビットの偏りは、直流オフセット成分を発生させるため、典型的には、スクランブラやデータ符号化技術により、伝送ビットを充分に拡散させて偏りが生じないように前処理が施される。データ符号化としては、8b10b符号化、ビット・スタッフィング(非特許文献1)、フィボナッチ符号化(非特許文献2)などを挙げることができる。
しかしながら、上述したデータ符号化技術では、追加ビットが挿入されるため、代償として符号化効率が低下してしまう。一方、上記スクランブラのみでは、一見ビットが均一に分散されるようになるが、スクランブルした結果として偏りが生じてしまう場合があり、誤り率を悪化させる要因となっていた。
一方、無線通信では、有線通信に比較して信号ノイズ比(SNR:Signal to Noise Ratio)が小さな環境でのデータ伝送を前提としていることから、無線通信の規格からも、強力な誤り訂正符号(Error Correcting Code)が設けられている。誤り訂正符号は、散発的に誤りが発生するシングルビットやダブルビットのランダム誤りを効率よく訂正することができる。
しかしながら、典型的な誤り訂正符号では、短い区間に多数の誤りが集中するバースト誤りが発生すると、訂正しきれない場合が発生する。上述した直流オフセットに起因した誤りは、直流オフセットが一定以上となった段階で連続して発生してしまうので、バースト誤りとなり、従来技術では、実効伝送レートが大きく低下してしまう要因となっていた。あるいは、より強力な訂正能力のための回路規模および消費電力の増大を必要とするものであった。
したがって、依然として、符号化のような追加的なビット挿入を行うことなく、受信装置側で観測されるカップリングによる基準レベルの変動に起因したバースト誤りの発生を好適に防止することができる、新規な技術の開発が望まれていた。
S. Aviran, et. al, "An Improvement to the Bit Stuffing Algorithm", IEEE Trans. Inform. Theory, Vol. 51, pp2885-2891, 2004. A. S. Fraenkel, et. al, " Robust Universal Complete Codes for Transmission and Compression", Discrete Applied Mathematics, vol. 64, pp31-55, 1996.
本発明は、上記従来技術における問題点に鑑みてなされたものであり、本発明は、受信装置側で観測されるカップリングによる基準レベルの変動に起因したバースト誤りの発生を好適に低減することができる送信装置、受信装置、通信システム、回路装置、通信方法およびプログラムを提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために、下記特徴を有した送信装置を提供する。本送信装置は、信号での信号レベルの偏りの総量の指標値を監視する監視部と、上記信号レベルの偏りの総量の指標値に基づき、上記信号により構成される送信シンボル列の中から変更する対象シンボルを特定するシンボル特定部と、上記対象シンボルに対し、信号レベルの偏りを減少させるような信号点の位置への変更を施すシンボル位置変更部と、変更が施された送信シンボル列を構成する信号を、受信装置に対し送信する送信部とを含む。
本発明によれば、また、上記送信装置と通信可能な受信装置を提供することができる。本受信装置は、送信装置から、シンボル列を構成する信号を受信する受信部と、受信されたシンボル列の誤りを訂正する誤り訂正部とを含む。このとき、受信されたシンボル列は、受信されたシンボル列の誤り訂正後のシンボル列と比較して、該誤り訂正後のシンボル列において、信号レベルの偏りの基準時点から計算される総量が所定基準以上となる以降のシンボルに対する、信号レベルの偏りを減少させるようなシンボル位置の変更を、少なくとも含むことを特徴とする。
さらに、本発明によれば、結合要素を介して後段へ出力する信号を生成する、下記特徴を有した回路装を提供することができる。本回路装置は、信号での信号レベルの偏りの総量の指標値を監視する監視部と、上記信号レベルの偏りの総量の指標値に基づき、上記信号により構成される送信シンボル列の中から変更する対象シンボルを特定するシンボル特定部と、上記対象シンボルに対し、信号レベルの偏りを減少させるような信号点の位置への変更を施すシンボル位置変更部と、上記変更が施された送信シンボル列を構成する信号を後段へ出力する出力部とを含む。
また、本発明によれば、さらに、上記受信装置と、該受信装置と通信可能な送信装置との間で実行される通信方法を提供することができる。本通信方法は、送信装置が、信号での信号レベルの偏りの総量の指標値を監視するステップと、送信装置が、上記信号レベルの偏りの総量の指標値に基づき、上記信号により構成される送信シンボル列の中から変更する対象シンボルを特定するステップと、送信装置が、対象シンボルに対し、信号レベルの偏りを減少させるような信号点の位置への変更を施すステップと、送信装置が、変更が施された送信シンボル列を構成する信号を、受信装置に対し送信するステップとを含む。
本発明によれば、また、上記受信装置と、上記送信装置とを含む通信システムを提供することができる。またさらに、本発明によれば、上記送信装置を実現するためのプログラムを提供することができる。
上記構成によれば、受信装置側で観測されるカップリングによる基準レベルの変動に起因したバースト誤りの発生を好適に低減することができる。
本発明の実施形態による無線通信システムを示す概略図。 本発明の実施形態による無線通信システムにおける無線通信装置の機能構成を示すブロック図。 本発明の実施形態における送信側ベースバンド部の送信回路の詳細なブロック図。 本発明の実施形態における受信側ベースバンド部の受信回路の詳細なブロック図。 QAMのコンステレーションを信号点に割り当てられた符号とともに示す図。 本実施形態によるシンボル操作処理部が実行する、シンボル操作処理を示すフローチャート。 本実施形態によるオフセット補償部の回路構成を示すブロック図。 送信側でのオフセット補償処理を、信号波形とともに説明する図。 所定のシンボル列を送信する際に観測される信号レベルの偏りの総量の時間変化を送信シンボル列と共に示す図。 40dBの信号ノイズ比(SNR)のAWGNチャネルを通過させた場合に求められるBER(左軸)およびオフセット補償値の最大値(右軸)をプロットしたグラフ。 20dBの信号ノイズ比(SNR)のAWGNチャネルを通過させた場合に求められるBER(左軸)およびオフセット補償値の最大値(右軸)をプロットしたグラフ。
以下、本発明について特定の実施形態をもって説明するが、本発明は、以下に説明する実施形態に限定されるものではない。なお、以下に説明する実施形態では、送信装置、および送信装置を含む通信システムの一例として、それぞれ、無線通信装置110、および無線通信装置110を含む無線通信システム100を用いて説明する。
図1は、本発明の実施形態による無線通信システム100の概略図である。本実施形態による無線通信システム100は、第1の無線通信装置110と、第2の無線通信装置180とを含み構成される。無線通信装置110および無線通信装置180は、例えば数十GHz周波数帯の電磁波(ミリ波)による無線通信を確立し、数Gbps以上のデータ通信速度を実現している。なお、上記無線通信装置110,180は、それぞれ、送信機および受信機の両方の立場で相手方とデータ通信することができる。しかしながら、説明の便宜上、以下の説明では、第1の無線通信装置110を送信側とし、第2の無線通信装置180を受信側として説明する。
無線通信装置110は、送信するデータをフレームに乗せて、通信相手方の無線通信装置180に対しデータ送信する。図1の例示では、無線通信装置110には、ノート型パーソナル・コンピュータ102が接続されており、無線通信装置180には、ディスプレイ装置104が接続されている。このような例示の実施形態では、無線通信装置110は、ノート型パーソナル・コンピュータ102から入力される動画などのコンテンツ・データをフレームに乗せて、無線通信装置180に送信することができる。ディスプレイ装置104は、無線通信装置180を介してコンテンツ・データを取得し、その画面上にコンテンツを表示させることができる。
図2は、本発明の実施形態による無線通信システム100における無線通信装置110,180の機能構成を示すブロック図である。図2に示す無線通信装置110は、アンテナ112と、アナログ処理を担当するRF(Radio Frequency)部114と、デジタル処理を担当するベースバンド部116と、後段のアプリケーション・エンジン118とを含み構成される。無線通信装置180も同様に、アンテナ182、RF部184、ベースバンド部186およびアプリケーション・エンジン188を含み構成される。
アンテナ112,182は、受信時には、空間中を伝播してきた電磁波を受けて電気信号に変換し、RF部114,184に電気信号を入力する。アンテナ112,182は、送信時には、RF部114,184から入力される電気信号を電磁波に変換し、電磁波を空間中に放射する。RF部114,184は、搬送波である電磁波の周波数帯の信号を処理する回路ブロックである。RF部114,184は、送信回路128および受信回路198を含み構成され、送信時には、入力されるベースバンド信号をRF周波数帯の信号に変調し、受信時には、RF周波数帯の信号をベースバンド信号に復調する。
なお、図2においては、無線通信装置110側では、送信経路上のコンポーネントに符番が付されており、送信経路上に無いものには符番が付されず、点線で表されている点に留意されたい。無線通信装置180側も同様に、送信側とは逆に、受信経路上に無いものには符番が付されず、点線で表されている。
ベースバンド信号は、変調前または復調後の信号であり、2値信号の場合は、「0」および「1」を表現する信号レベルからなる矩形波に相当し、多値信号の場合、各値を表現する複数の信号レベルを有する矩形形状の信号波に相当する。RF部114,184は、このベースバンド信号に対して搬送波を乗算し、2つの波を加算することによって送信信号を生成する。
ベースバンド部116,186は、変調前または復調後のベースバンド信号を処理する回路ブロックである。ベースバンド部116,186は、送信時には、後段のアプリケーション118,188から入力される送信データ(ビット列)に基づいて、送信ベースバンド信号を生成し、RF部114,184に出力する。ベースバンド部116,186は、受信時には、RF部114,184で復調された受信ベースバンド信号に基づいて、受信データ(ビット列)を復元し、後段のアプリケーション118,188に出力する。
ベースバンド部116,186は、より具体的には、プロトコル・スタック120,190と、送信回路122と、DAC(Digital to Analog Converter)124と、受信回路192と、ADC(Analog to Digital Converter)194とを含み構成される。プロトコル・スタック120,190は、物理層、データリンク層、ネットワーク層、トランスポート層などの階層的な通信プロトコル群の処理を担当する。プロトコル・スタック120,190が行う制御としては、ビット誤りやパケット誤りが生じた場合の再送制御、送信タイミングの制御、送達確認(ACK:Acknowledgement)の制御など、MAC(Medium Access Control)層の制御が含まれる。
送信回路122は、プロトコル・スタック120から入力される送信データを、採用する変調方式に応じて変調し、送信ベースバンド・データを生成し、DAC124を介して送信ベースバンド信号としてRF部114の送信回路128に出力する。受信回路192は、RF部184の受信回路198で復調された受信ベースバンド信号から、ADC194を介して、受信ベースバンド・データとして取得し、変調方式に応じて受信データを復元し、プロトコル・スタック190に出力する。
説明する実施形態では、特に限定されるものではないが、直角位相振幅変調(QAM:Quadrature Amplitude Modulation)方式が採用されており、2つの搬送波の振幅および位相を変調することによってデータが伝達される。これら2つの搬送波、つまり同相(I相)搬送波および直角位相(Q相)搬送波は、互いに直角位相関係となっており、互いに独立している。
上記変調方式の採用に伴い、本実施形態においては、ベースバンド信号(ベースバンド・データ)は、I相およびQ相の成分を有し、I相およびQ相の各伝送経路上には、I相用のDAC124I、Q相用のDAC124Q、I相用のADC194IおよびQ相用のADC194Qが設けられている。これらI相およびQ相のベースバンド信号は、これらの各時点の信号レベルにより、信号空間ダイアグラム(Constellation Diagram)上で各シンボルを表す信号点を指定し、送信データのシンボル列を構成している。
なお、採用する変調方式などは、無線通信システム100内で予め取り決められており、無線通信装置110,180では予め決められた手順通りの処理が行われることになる。また、説明する実施形態では、好適に適用できる変調方式としてMQAM(M-ary QAM)を一例として説明するが、変調方式は、特に限定されるものではなく、MPSK(M-ary Phase Shift Keying)方式などの他の変調方式が採用されていてもよい。
上記RF部114,184およびベースバンド部116,186間は、典型的には、交流結合126,196により相互接続される。上述したように、回路ブロック間を交流結合する場合は、信号の直流バランスをとる必要があるため、本実施形態では、スクランブラにより事前に送信データのビットをランダム化するなどの前処理が施され、ビットの偏りが生じないようにされている。
しかしながら、スクランブラによりランダム化が行われたとしても、スクランブルした結果として、所定期間同一信号レベルが連続ないし頻発するような偏りが確率的に発生する。このような信号レベルの偏りは、直流バランスを崩し、直流オフセットを発生させ、エラーレートを悪化させる要因となる。特に、QAMといった振幅方向に情報を乗せる変調方式を採用する場合は、上記直流オフセット成分が振幅方向の判定境界での判定に無視できない影響を及ぼす。また、データレートが高速化されるにつれて、交流結合による直流オフセットの影響も顕著となる。
無線通信では、有線通信に比較して信号ノイズ比(SNR)が小さな環境でのデータ伝送を前提としていることから、規格上の要請からも、充分な誤り訂正符号が設けられる。そこで、本実施形態による無線通信システム100では、この充分な訂正能力に着目し、信号レベルの偏りが大きくなった場合に、上記受信側での誤り訂正を見込んで、シンボルの信号点の位置変更を施して、システムの誤り訂正能力で訂正可能な態様で誤りを意図的に導入し、その見返りとして、信号レベルの偏りを解消する信号処理を実行する。以下、図3〜図9を参照しながら、送信側の無線通信装置110で実行される信号処理について詳細を説明する。
図3は、本発明の実施形態における送信側ベースバンド部116の送信回路122の詳細なブロック図を示す。また、図4は、本発明の実施形態における受信側ベースバンド部186の受信回路192の詳細なブロック図を示す。なお、図3および図4は、本実施形態による意図的な誤り導入に基づく信号処理に関連する中心的な構成を示すものであり、フィルタ、同期検波、クロック再生などの周辺要素の図示が省略されている点に留意されたい。
図3に示す送信側ベースバンド部116の送信回路122は、誤り訂正符号化部130と、分配部132と、I相およびQ相の各ベースバンド・データ生成部134I,134Qと、各デジタル補正処理部136I,136Qとを含み構成される。
誤り訂正符号化部130は、送信データに対し、受信側で誤り検出および誤り訂正を可能とする冗長性を付与する符号化処理を行う。なお、誤り訂正符号化部130は、無線通信規格で採用されているような、種々の誤り訂正符号を採用することができる。例えば、誤り訂正符号方式としては、IEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc.)802.15.3cで規定されているリード・ソロモン(RS:Reed-Solomon)符号やLDPC(Low Density Parity Check)符号などのブロック符号、畳み込み符号、またはこれらを連結した方式を挙げることができる。
分配部132は、符号化された送信データ(ビット列)の入力を受けて、I相およびQ相の各ビット・ストリームに分配する。各ベースバンド・データ生成部134は、分配部132から分配された各ビット・ストリームに基づき、所定の変調方式(QAMであれば振幅偏移変調(ASK)方式)で変調し、各相のベースバンド・データを生成して、各デジタル補正処理部136に出力する。デジタル補正処理部136は、各相のベースバンド・データに対して送信側での補正処理を施す。デジタル補正処理が施されたベースバンド・データは、それぞれ、DAC124に入力され、ベースバンド信号として交流結合126を介して後段のRF部114の送信回路128に出力され、搬送波に乗せて受信側の無線通信装置180に送信される。
一方、図4に示す受信側ベースバンド部186の受信回路192は、I相およびQ相の各判定部200I,200Qと、信号合成部202と、誤り訂正復号部204とを含み構成される。送信側無線通信装置110からの信号が受信されると、前段のRF部184の受信回路198から、交流結合126を介して、各相のADC194へベースバンド信号が入力される。各相のベースバンド信号は、各ADC194でベースバンド・データに変換され、各判定部200I,200Qに入力される。
各判定部200は、ADC194によりデジタル化されたベースバンド・データの入力を受けて、所定の変調方式(QAMであれば振幅偏移変調方式)で復調し、各相のビット・ストリームを生成する。信号合成部202は、I相およびQ相のビット・ストリームの入力を受けて、受信データ(ビット列)として再構成する。誤り訂正復号部204は、送信側誤り訂正符号化部130に対応するものであり、送信側で付与された冗長性に基づいて、伝送路上のノイズ等に起因した受信データにおける誤りを訂正し、訂正後の受信データを後段に出力する。
再び図3を参照すると、図3には、さらに、デジタル補正処理部136の詳細な機能ブロックが示されている。デジタル補正処理部136は、より詳細には、シンボル操作処理部138と、偏り総量監視部142とを含み構成される。なお、図3上では、Q相の経路上の詳細な構成の図示が省略されており、したがって、Q相の経路側にもI相と同様な構成が備えられる点に留意されたい。
偏り総量監視部142は、ベースバンド信号での信号レベルの偏りの基準時点からの総量を監視しており、その偏りの総量を評価する指標値を計算する。偏り総量の指標値は、入力されるベースバンド・データの各サンプル点(I相およびQ相のサンプル点のデータ値によってシンボル(信号点)が指定される。)に対し、対応するデータ値と、基準レベルに対応するデータ値(中央値)との差分をそれぞれ演算し、この差分を基準時点から累計することにより求めることができる。基準時点は、送信フレームの開始点とすることができ、その場合は、偏りの総量の指標値がフレーム毎に一旦リセットされることになる。
偏り総量監視部142が計算した偏り総量の指標値は、シンボル操作処理部138に出力される。なお、図3は、特定の好ましい実施形態を示しており、上記偏り総量監視部142は、ベースバンド信号の直流オフセット補償を実施するオフセット補償部140の構成要素として含まれている。オフセット補償部140による直流オフセット補償処理については、詳細を後述する。
偏り総量監視部142が監視している信号レベルの偏りは、信号の直流バランスを崩し、無線通信装置110,180間に存在するカップリングに起因して、受信側無線通信装置180での受信ベースバンド信号の基準レベルの変動(直流オフセット)を生じさせる。基準レベルが判定部200の判定に誤りを生じさせる程度に一旦変動してしまうと、バーストエラーが発生し、上記誤り訂正符号化部130および誤り訂正復号部204の能力で対処することが難しくなり、実行伝送速度が大幅に悪化してしまう。
シンボル操作処理部138は、上記のような信号レベルの偏りの総量の指標値に基づき、信号レベルの偏りが解消されるようなシンボル操作を実行する。なお、監視する偏り総量の指標値としては、上記計算された差分累計値をそのまま用いてもよい。一方、上記直流オフセットは、送受信にかかる無線通信装置110,180間に存在するカップリングの時定数に依存して変動するので、事前測定されたカップリングの時定数を上記差分累計値に乗算した値を偏り総量の指標値として用いてもよい。さらに、偏り総量の指標値は、上述したものに限定されるものではなく、ベースバンド信号における信号レベルの偏り総量を指標する値であれば、如何なる計算値および測定値を用いることができる。例えば、すべてのシンボルで差分累計値を求めるほか、シンボルを間引いてサンプルし、概算の差分累計値を求めてもよい。さらに、ベースバンド・データ上でデジタルに計算するほか、アナログ変換後のベースバンド信号を積分回路で基準時点から積分し、積分回路から出力される信号をサンプルして偏り総量の指標値を求めてもよい。
シンボル操作処理部138は、上記のような信号レベルの偏りの総量の指標値に基づき、送信シンボル列の中から、変更すべき対象のシンボルを特定し、特定された対象シンボルに対し、信号空間ダイアグラム上の信号点の位置の変更を施す。シンボル操作処理部138は、より具体的には、上記偏りの総量の指標値が許容される基準範囲から外れた場合に、信号レベルの偏りをさらに増大させるようなシンボル、つまり偏りが生じている方向と同じ方向に信号レベルを有するシンボルを変更対象として特定する。そして、シンボル操作処理部138は、偏りを増長させるであろう対象シンボルに対し、信号レベルの偏りを減少させるような信号点の位置、つまり偏りが生じている方向と反対に信号レベルを有する信号点の位置への変更を施す。シンボル操作処理部138は、本実施形態におけるシンボル特定部およびシンボル位置変更部を構成する。
図3に示すように、シンボル操作処理部138および偏り総量監視部142は、特定相(例えばI相)のベースバンド・データを担当しており、必ずしもI相およびQ相の両方で指定されるシンボルを意識していない。特定相(例えばI相)での偏りの総量の指標値が基準範囲から外れた場合には、特定軸(例えばI軸)において、偏りがある方向(例えば+方向)と同一方向に信号レベル(例えば+3)を有するシンボルが対象シンボルとして特定される。このとき、同一方向に信号レベルを有するシンボルが複数ある場合は、好ましくは、その中でより大きな信号レベルを有するものが対象シンボルとして選択される。そして、シンボル操作処理部138は、対象シンボルにおける特定軸(例えばI軸)の信号レベル(例えば+3)を反転(例えば−3に)させる。
図5は、QAMのコンステレーションを、信号点に割り当てられた符号とともに示す図である。図5(A)は、16QAMの場合を例示し、図5(B)は、64QAMの場合を例示する。図5には、さらに、枠および矢印により、信号点間の好ましい変更の態様を示している。
図5に示すように、好ましくは、より大きな信号レベルを有し、反転によってより大きな電圧差を生み出すような信号点間で変更が行われる。一方で、変更の前後にかかる信号点間での符号の変化が小さい方が誤り訂正の観点から好ましい。図5に示すQAMのコンスタレーションは、グレイ符号を用いて構成されており、隣接した各信号点間の符号が1ビット異なるように構成されている。同時に、軸に対して対照な位置関係にある信号点間でも、符号が1ビット異なるように構成されている。図5に示すようなマッピングが採用される場合、特定軸(例えばI軸)での信号レベルを反転させれば、好適に訂正し易い形態で誤りを導入できることが理解される。この反転にかかる2つの信号点間では、これらの信号点に割り当てられた符号間のハミング距離(編集距離)が最小となるためである。
好ましい実施形態では、シンボル操作処理部138は、変更前後の信号点が表す符号間のハミング距離が最小となること、および、変更前後の信号点間の信号レベルの差分が最大となることの両方または一方の条件を満たす信号点間で、上記シンボルの信号点の位置の変更を行うことができる。これらの対応関係は、例えば、採用するマッピングに応じて、予めテーブルとして保持されればよい。
上述した信号空間ダイアグラム上の信号点の位置の変更により、誤り訂正能力に基づき訂正可能な態様で誤りが導入される。そして、この誤りの導入の見返りに、上述した信号レベルの偏りは、解消される方向に向かう。変更が施された送信シンボル列を構成するベースバンド・データは、受信側の誤り訂正復号部204により、その誤りが検知および訂正されることになる。このとき、受信無線通信装置180で受信された受信されたシンボル列は、訂正後のシンボル列を基準に比較すると、上記総量の指標値が許容範囲を外れた以降の少なくとも1つのシンボルに対し、信号レベルの偏りが減少させるような信号点の位置の変更が加えられているという特徴を有している。
なお、上述したように、意図的な誤りの導入は、I相およびQ相の両方で行われることになるが、I相およびQ相で同一シンボルに対し誤りが導入されるとデータ上ダブルビット誤りとなってしまうおそれがある。システムがダブルビット誤りの訂正能力を有するのであれば、I相およびQ相は、それぞれ独立して処理を行うことができる。一方、システムがダブルビット誤りの訂正能力を有していない実施形態では、I相およびQ相のシンボル操作処理部138の間で、対象とするシンボルが重複して特定されないように予め取り決めるか、または、一方の相で誤りを導入したシンボルを他方の相で変更対象から除外するような制御をすればよい。
図6は、本実施形態によるシンボル操作処理部138が実行する、シンボル操作処理を示すフローチャートである。図6に示す処理は、無線通信装置180への送信処理が開始されたことに応答して、ステップS100から開始される。ステップS101では、シンボル操作処理部138は、偏り総量監視部142から、前回のクロックサイクルで計算された信号レベルの偏りの総量の指標値を取得する。
ステップS102では、偏りの総量の指標値が、所定の基準に照らして許容範囲を外れているか否かを判定する。この許容範囲は、特に限定されるものではないが、後述するオフセット補償が行われる好適な実施形態では、当該補正機能によりオフセット補償可能な範囲に応じた値とすることができる。あるいは、判定処理が誤らない程度の実際の直流オフセット変動の許容範囲に応じた値とすることもできる。
ステップS102で、許容範囲から外れていないと判定された場合(NO)は、ステップS107で、次のクロックサイクルへ進めて、ステップS101へループさせる。一方、ステップS102で、許容範囲を外れると判定された場合(YES)は、ステップS103へ分岐される。
ステップS103では、シンボル操作処理部138は、変更対象シンボルとするか否かの判定を行う。クロックサイクル毎に1シンボル処理する実施形態では、処理対象のシンボルが、偏りと同じ方向の信号レベルを有し、かつ、図5に示した信号点間の変更が定義される信号点に該当すれば、その処理対象シンボルを変更対象として決定する。クロックサイクル当たり複数シンボルを処理する場合は、現在処理対象である複数シンボルのうち、上述のような変更対象として適格なシンボルがあれば、それを変更対象として決定する。
さらに、好ましい実施形態では、短い期間に多数の意図的な誤り導入が実施されないように、次の意図的な誤り導入が排斥される最小誤り導入間隔が設定されてもよい。この好ましい実施形態では、ステップS103の判定では、前回の誤りを導入した以後少なくとも最小誤り導入間隔以上経過していないシンボルは、判定対象から除外される。
この最小誤り導入間隔は、典型的には、誤り訂正能力等の無線通信装置の仕様に応じた固定値としてよいが、伝送経路上のノイズを考慮して動的に設定変更が行われてもよい。例えば、受信側の無線通信装置180から誤り訂正数の通知を受けるように構成し、その通知された誤り訂正の計数値に応じて、経路上のノイズ環境を判断し、上記最小誤り導入間隔を設定変更することができる。あるいは、テスト信号を送信し、受信側の無線通信装置180からの送達確認(ACK)を待ち、受信側の無線通信装置180から成功裡な受信完了の応答が受けられるように、最小誤り導入間隔を増減させて調整を行ってもよい。成功裡な応答が無いということは、訂正できない程度の誤りが発生し、経路上のノイズに対して最小誤り導入間隔が短すぎることを示唆するからである。
ステップS104では、シンボル操作処理部138は、ステップS103の判定で、変更対象シンボルが特定されたか否かに応じて処理を分岐させる。ステップS104で、変更対象シンボルが特定されていなかった場合(NO)は、ステップS107で次のクロックサイクルへ進め、ステップS101へループさせる。例えば、処理対象シンボルの中に偏りと同じ方向の信号レベルを有するシンボルが存在しない場合や、前回のシンボル操作後最小誤り導入間隔以上未だ経過していない場合には、当サイクルでのシンボル操作が見送られる。
一方、変更対象シンボルが特定された場合(YES)は、ステップS105へ分岐される。ステップS105では、シンボル操作処理部138は、特定された変更対象シンボルの信号点に対応付けられる変更後の信号点を判定する。ステップS106では、シンボル操作処理部138は、シンボルの信号点の位置が、判定された信号点の位置となるように変更対象シンボルの信号レベルを反転させ、ステップS107で、次のクロックサイクルへ進め、ステップS101へループさせる。
上記ステップS101〜ステップS107の処理を所定シンボル単位で繰り返すことによって、信号の偏りを監視しながら、適切なタイミングで適切なシンボルを操作し、偏りが解消されるように、受信側で訂正可能な誤りを導入することが可能となる。
以下、図3、図7および図8を参照しながら、好適な実施形態におけるオフセット補償部140が実行する、直流オフセット補償処理については説明する。図3に示すオフセット補償部140は、受信側で観測される基準レベルの変動が相殺されるようにベースバンド信号の出力波形を変形する補正処理を実行する。
オフセット補償部140は、上記補正処理を施すためのパラメータを保持しており、より具体的には、受信側でのベースバンド信号の基準レベルの変動モデルを保持する。この変動モデルは、送信側としての当該無線通信装置110と、通信相手側としての無線通信装置180との間の通信経路全体を通して存在する容量性カップリングに起因して、受信側で観測されるベースバンド信号における基準レベルの変動をモデル化したものである。このような容量性カップリングに起因した変動は、時定数で特徴付けることができ、説明する実施形態では、容量性カップリングの時定数を変動モデルとして求める。
ここで、変動モデルで考慮される容量性カップリングは、図2に示した送信側におけるRF部114およびベースバンド部116間の相互接続の交流結合126のほか、受信側におけるRF部184およびベースバンド部186間の相互接続の交流結合196、送信側および受信側のRF部114,184の送信回路128や受信回路198内のミキサ、伝送経路中に挿入される他のカップリング回路などが含まれる。このように、通信経路全体を通して、当該無線通信装置110および無線通信装置180の間に存在する意図的なまたは寄生された各容量素子の成分を含めて補正することにより、受信側で観測される基準レベルの変動を好適に補償し、信号レベルを適切に判定することが可能となる。
なお、上記変動モデルは、通信前のキャリブレーション処理において、無線通信装置110,180間でテストデータに基づく信号の送受信を実際に行って、その結果に基づき形成することができる。オフセット補償部140は、この変動モデルに基づき、直流オフセットの変動を相殺するために必要な補償値を演算する。そして、演算された直流オフセットの補償値に応じて、ベースバンド信号の出力波形に変形が施される。
図7は、本実施形態によるオフセット補償部140の回路構成を示すブロック図である。オフセット補償部140は、差分演算部144と、差分累計演算部152と、補償値演算部156と、加算器168とを含み構成される。差分演算部144は、入力されるベースバンド・データの各サンプル点に対し、対応するデータ値と、基準レベルに対応するデータ値(中央値)との差分を演算する。差分累計演算部152は、所定基準時点から各サンプル点までの差分の累計値を演算する。補償値演算部156は、乗算器162により、ベースバンド・データの各サンプル点までの差分累計値と、上記変動モデルに応じたバイアス値(変動モデルの時定数に応じた補正パラメータ)160とを乗算し、各サンプル点に対応する時点の直流オフセットの変動を補償するための補償値を演算する。
加算器168は、ベースバンド・データの各サンプル点に対応するデータ値に対し、上記演算された補償値を加算する。説明する実施形態では、ベースバンド信号の出力波形は、元のベースバンド・データの各サンプル点に対応するデータ値に補償値が加算された値がDAC124に入力され、電圧信号に変換されることによって変形される。これにより、受信側での直流オフセットの変動が相殺され、受信側において理想的な信号波形が得られるように、元のベースバンド信号の各時点での出力電圧が上下に変化される。
なお、図7に示す実施形態では、ベースバンド・データが、所定サンプル数(図7の例示では32シンボル)毎に並列化されて入力され、所定サンプル数単位(図7の例示では4シンボル。以下、この単位を「演算単位」と参照する。)で、上述した差分、差分の累計値および補償値を並列演算している。また、図7は、3クロックサイクルでパイプライン化された回路構成を例示している。
図7に示すブロックのうち、差分演算部144および差分累計部152を用いて、偏り総量監視部142を構成することができる。差分演算部144は、より具体的には、入力されるベースバンド・データの各DAC値(データ値)を保持する所定サンプル数分のラッチレジスタ146−1〜146−32と、差分計算器148−1〜148−32と、差分合計計算器150−0〜150−7とを含む。
差分計算器148は、それぞれ、ラッチレジスタ146が保持するDAC値と、信号の基準値mid(DAC値が8ビットであれば、中央値「128」を用いることができる。)との差分を計算する。差分合計計算器150は、それぞれ、自身が担当している演算単位に属する各差分計算器から差分値の入力を受けて、演算単位毎の差分合計を計算する。図7の例示では、差分合計計算器150は、8つ(=32サンプル/4サンプル)の差分合計計算器150−0〜150−7が設けられている。
差分合計計算器150は、それぞれ、差分合計値(ss0〜ss7)を差分累計演算部152に出力する。差分累計演算部152は、演算単位毎の差分合計値(ss0〜ss7)の各部分和を計算し、所定基準時点から各演算単位までの差分累計値を演算し、ラッチレジスタ158に保持させる。差分累計値は、所定基準時点から蓄積された信号レベルの偏りを指標する値であり、図7の例示の場合、下記式を用いて計算することができる。下記式中、ss*は、第*(図7の例示では、*は0〜7である。)番目の演算単位の差分合計値を示し、so*は、第*番目の演算単位の差分累計値を示す。
最後の演算単位の差分累計値so7は、ラッチレジスタ170に入力され、次クロックサイクルでの演算のためのLeakSumとしてとして渡される。また、各演算単位の差分累計値so0〜so7は、ラッチレジスタ158−0〜158−7に入力される。
図6に示す処理フローにおいて、クロックサイクル毎に32シンボル単位で処理を行う場合は、上記LeakSumを、次回のクロックサイクルにおける偏りの総量の指標値して用いることができる。また、4シンボル単位で処理を行う場合は、所定基準時点から各演算単位までの差分累計値so0〜so7を、それぞれ演算単位毎の偏りの総量の指標値して用いることができる。シンボル単位で処理を行う場合は、所定基準時点から各シンボルまでの差分累計値(LeakSumおよび差分計算器148−1〜148−32の出力の各部分和)を別途計算し、これらを各シンボル毎の偏りの総量の指標値として用いることができる。
さらに他の実施形態では、上述した差分累計値に代えて、この差分累計値と、上記変動モデルの時定数に応じたバイアス値とを乗算した値(補償値c0〜c7相当)を、偏りの総量の指標値として用いることができる。この場合は、容量性カップリングの時定数に応じたオフセットの変動の大きさを考慮することができる。
上述した回路によりオフセット補償処理が施されたベースバンド・データは、DAC124に入力され、ベースバンド信号として後段のRF部114の送信回路128に出力され、受信側の無線通信装置180に送信される。
図8は、送信側でのオフセット補償処理を、信号波形とともに説明する図である。図8(A)は、補正前のベースバンド信号の波形を一例として示す。図8(B)は、図8(A)に例示するベースバンド信号に対して計算される補償値の時系列を一例として示す。図8(C)は、補償値の時系列に基づき波形変形が施された補正後のベースバンド信号の波形を一例として示す。図8(D)は、補正後のベースバンド信号を受信した受信側無線通信装置180で観察される受信ベースバンド信号波形を模式的に示す図である。
無線通信装置110から図8(A)に示すような信号波形でそのまま送信されると、経路上の容量性カップリングに起因して、受信側では時定数に応じて歪んだ状態の信号波形が観測され得る。これに対し、本実施形態による無線通信装置110では、上記オフセット補償処理により、元の補正前ベースバンド信号に対し図8(B)で示す補償値が加算されることにより、図8(C)に示すような外形状歪んだ波形が出力されることになる。しかしながら、図8(C)に示すような波形変形が施されたベースバンド信号が受信側に伝達された場合、伝送経路上のカップリングに起因して、受信側では、図8(D)に示すような補正前の理想に近似する波形が観測されることになる。
図9は、所定のシンボル列を送信する際に観測される信号レベルの偏りの総量の時間変化を送信シンボル列と共に示す図である。図9(A)は、上述したシンボル操作処理が適用されない場合の偏りの総量の時間変化を例示し、図9(B)は、上述したシンボル操作処理が適用される場合の偏り総量の時間変化を表す。なお、図9(A)および(B)には、波線により、上述したDAC124のダイナミックレンジに応じたオフセット補償可能な上限が示されている。
シンボル操作処理が行われない場合は、図9(A)に示すように、偏りの総量が補償可能な上限を超えた段階(ハッチングされた領域)で、オフセット補償をすることができなくなり、バースト誤りを発生させることになる。オフセット補償範囲が送信フレームの長さに応じて充分に広ければ、直流オフセットを充分に補償することができるが、オフセット補償範囲は有限である。特に、高速DACでは、ダイナミックレンジの大きいものは手に入り難く、あるいは非常に高コストとなる。
また、ミリ波無線通信技術は、ハイビジョン映像データの送受信のような、大容量のストリーミング伝送に対する高いニーズがある。フレーム長が小さくなると、ペイロードに対し、ペイロード以外のヘッダや誤り訂正符号部分のフレーム長に対するオーバーヘッドの比率が大きくなり実行速度が低下するため、フレーム長を大きくすることが望ましい。しかしながら、フレーム長が大きくなると、オフセット補償範囲内で補償しきなくなる蓋然性が高まり、バーストエラーが発生しやすくなる。また、バーストエラーが頻発すると、フレームの再送の頻度が高くなり、低遅延が求められるストリーミング伝送では問題となる。
これに対して、シンボル操作処理が行われる場合は、図9(B)に示すように、偏り総量が補償可能な上限に近づいた段階で、上限を超えてしまう前に、シンボル反転操作が行われ、信号レベルの偏りが緩和され、上記補償値が範囲に留められるようになる。このとき、シンボルの反転により誤りが導入されてしまうが、離散的に発生する誤りなので、受信装置側で効率的に誤りを訂正することができる。したがって、誤り訂正能力の余力を利用することで、オフセット補償で必要となる補償値の増大を抑制することが可能となり、フレームが比較的長くなっても、カップリングに起因したバーストエラーの発生が起こりにくくなる。
上述した意図的な誤り導入に基づく信号処理によれば、符号化のような追加的なビット挿入を行うことなく、通信装置が備える誤り訂正能力の余力を利用して、受信装置側で観測されるカップリングによる基準レベルの変動に起因したバースト誤りの発生を好適に防止することができる。ひいては、再送制御の頻度や、システム全体の誤り率を改善することができる。上記意図的な誤り導入に基づく信号処理は、特に上述したようなオフセット補償処理と組み合わせることにより、比較的長いフレーム長でも、補償可能な範囲内でバーストエラーの発生を好適に予防することが可能となり、高速大容量のストリーミング伝送に有利といえる。
(実験例)
以下、通信システムをシミュレートする数値解析モデルを構築し、種々のノイズ環境を想定してシミュレーションを行った。シミュレーションは、数値解析ソフトウェアMATLAB(MathWorks社)のCommunications System Toolbox(登録商標)を用いた。シミュレーションでは、上記オフセット補償およびシンボル操作処理の両方を行わない場合、および上記オフセット補償およびシンボル操作処理の両方を行う場合の通信システムの構成を定義し、所定長のビット列を、種々の強度の加法性ホワイトガウスノイズ(AWGN:Additive White Gaussian Noise)チャネルを介して伝送した場合のビット誤り率(BER:Bit Error Rate)、必要となるオフセット補償値の最大値を求めた。なお、変調方式は、16QAMを採用し、誤り訂正後のBERを計算する場合のチャネル符号化方式は、リード・ソロモン符号(255,239)を用いた。ビット列の長さは1Mビットでデータは擬似乱数を用いて生成したランダムなビット列とした。オフセット補償値の最大値は、補償値の上限および下限を設けず、ランダムなビット列を用いて10000回試行した場合に、必要となった補償値の絶対値の最大値とした。
図10は、40dBの信号ノイズ比(SNR)でのAWGN環境チャネルを通過させた場合に求められるBER(左軸)およびオフセット補償値の最大値(右軸)をプロットしたグラフである。図10に示すグラフ中、灰色の実線で示すBER値は、オフセット補償を行わない場合の比較のための実験例1における誤り率を示し、オフセット補償が行われないことに起因したバーストエラーの発生を示している。
また、図10に示すグラフの横軸は、最小誤り導入間隔であり、NAは、シンボル操作処理を行わなかった比較のための実験例2に対応する。この場合でも、直流オフセットは補償されるため、直流オフセットに起因した誤りは発生せず、40dBのAWGNのノイズが復調で誤りを起こすようなノイズ量では無いため誤り率は0であった。しかしながら、オフセット補償に必要となる補償値の最大補償値は、上記フレーム長の場合で1672であった。
図10に示すように、NAから最小誤り導入間隔が短くなるに伴い、シンボル反転の導入により、誤り訂正前の誤り率が増大したが、オフセット補償に必要な補償値の最大値は、大幅に小さくなった。例えば、最小誤り導入間隔が300サンプルまで短くなれば、訂正前のBERを10−4台で抑えつつ、補償値の最大値を約120程度まで減少させることができた。上記実験結果を下記表1にまとめる。
表1で示すように、シンボル操作処理を行わない実験例2では、補償値の最大値が1672と大きく、フレームが長くなると、標準的な高速DACのダイナミックレンジでは実装が難しくなると考えられる。一方、本実施形態によるシンボル操作を行うことにより、例えば最小誤り導入間隔を300サンプル程度として補償値の最大値を約120程度まで減少させることが可能となり、標準的な8ビットDACでも実装が容易であると考えられる。
また、誤り導入によって増大する訂正前のBERは、ランダム誤りに起因するものであり、標準的な誤り訂正符号(例えばRS(255,239)のFEC(Forward error correction))で充分に訂正することができる。図10のグラフ中、灰色の波線で示すFEC後のBERは、FECを通した後の誤り率を示し、きわめて小さい値であることが理解される。
図11は、図10と異なる20dBの信号ノイズ比(SNR)でのAWGN環境チャネルを通過させた場合に求められるBER(左軸)およびオフセット補償値の最大値(右軸)をプロットしたグラフである。20dBの信号ノイズ比(SNR)では、40dBの場合よりBERが大きな値となるが、バーストエラーが抑制されるので、FECで充分に訂正可能であった。このように、ノイズが20dB程度の環境であっても、所定の頻度で、シンボルの偏りが解消されるように意図的に誤りを導入することにより、バーストエラーを好適に防止できることが示された。
以上説明したように、上述した実施形態によれば、受信装置側で観測されるカップリングによる基準レベルの変動に起因したバースト誤りの発生を好適に低減することができる送信装置、受信装置、通信システム、回路装置、通信方法およびプログラムを提供することができる。
特にデータレートの高速化に伴い、高周波数側の周波数特性が良好なキャパシタが必要となる。上述したカップリングに起因した基準レベルの変動を抑制するために容量の大きな容量素子を採用することが望ましい。しかしながら、キャパシタの容量が大きくなってくると、周波数特性が悪化する傾向にあり、データレートの高速化に伴い設計上の制約が大きくなる。
これに対して、上記構成によれば、意図的な誤り導入により、カップリングにより受信側の基準レベルの変動を招くような信号レベルの偏りを好適に低減することが可能となる。特にミリ波通信のような高速通信においては、上述したようにカップリングによる直流オフセットの発生が避けがたいので、上述した補正処理は高速通信に対して好適に適用することができるといえる。
なお、上記機能部の一部または全部は、例えばフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)などのプログラマブル・デバイス(PD)上に実装することができ、あるいはASIC(特定用途向集積)として実装することができ、上記機能部をPD上に実現するためにPDにダウンロードする回路構成データ(ビットストリームデータ)、回路構成データを生成するためのHDL(Hardware Description Language)、VHDL(Very high speed integrated circuit Hardware Description Language)、Verilog−HDLなどにより記述されたデータとして記録媒体により配布することができる。
これまで本発明の実施形態について説明してきたが、本発明の実施形態は上述した実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、変更、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
100…無線通信システム、102…ノート型パーソナル・コンピュータ、104…ディスプレイ装置、110,180…無線通信装置、112,182…アンテナ、114,184…RF部、116,186…ベースバンド部、118,188…アプリケーション・エンジン、120,190…プロトコル・スタック、122…送信回路、124…DAC、126,196…交流結合、128…送信回路、130…誤り訂正符号化部、132…分配部、134…ベースバンド・データ生成部、136…デジタル補正処理部、138…シンボル操作処理部、140…オフセット補償部、142…偏り総量監視部、144…差分演算部、146,154,164,166,170…ラッチレジスタ、148…差分計算器、150…差分合計計算器、152…差分累計演算部、156…補償値演算部、160…バイアス値、162…乗算器、168…加算器、192…受信回路、194…ADC、198…受信回路、200…判定部、202…信号合成部、204…誤り訂正復号部

Claims (15)

  1. 受信装置と通信可能な送信装置であって、
    信号での信号レベルの偏りの総量の指標値を監視する監視部と、
    前記信号レベルの偏りの総量の指標値に基づき、前記信号により構成される送信シンボル列の中から変更する対象シンボルを特定するシンボル特定部と、
    前記対象シンボルに対し、前記信号レベルの偏りを減少させるような信号点の位置への変更を施すシンボル位置変更部と、
    前記変更が施された送信シンボル列を構成する信号を、前記受信装置に対し送信する送信部と
    を含む、送信装置。
  2. 前記対象シンボルに対する信号空間ダイアグラム上の信号点の位置の変更によって、当該送信装置が付加する冗長性に基づき訂正可能な態様の誤りが導入される、請求項1に記載の送信装置。
  3. 当該送信装置および前記受信装置の間に存在するカップリングに起因する前記受信装置側での基準レベルの変動モデルに基づいて、前記受信装置側での基準レベルの変動が相殺されるように前記送信シンボル列を構成する信号の出力波形を変形する変動補償部をさらに含む、請求項1に記載の送信装置。
  4. 前記シンボル特定部は、前記信号レベルの偏りの総量の指標値が、許容される基準範囲から外れた場合に、前記送信シンボル列の中の前記信号レベルの偏りを増大させるようなシンボルを前記対象シンボルとして特定する、請求項2に記載の送信装置。
  5. 前記シンボル特定部は、さらに、前回変更が施されたシンボルから所定間隔以上離間していることを条件に前記対象シンボルを特定する、請求項4に記の送信装置。
  6. 前記受信装置から通知される誤り訂正の計数値に応じて前記所定間隔を設定する設定部をさらに含む、請求項5に記の送信装置。
  7. 変更前後の信号点が表す符号間の編集距離が最小となること、および、変更前後の信号点間の信号レベルの差分が最大となることの両方または一方の条件を満たす信号点の組を対応付けるデータを含む、請求項1に記載の送信装置。
  8. 受信装置と、前記受信装置と通信可能な送信装置とを含む通信システムであって、前記送信装置は、
    信号での信号レベルの偏りの総量の指標値を監視する監視部と、
    前記信号レベルの偏りの総量の指標値に基づき、前記信号により構成される送信シンボル列中から変更する対象シンボルを特定するシンボル特定部と、
    前記対象シンボルに対し、前記信号レベルの偏りを減少させるような信号点の位置への変更を施すシンボル位置変更部と、
    前記変更が施された送信シンボル列を構成する信号を、前記受信装置に対し送信する送信部と
    を含み、前記受信装置は、
    前記送信装置から、シンボル列を構成する信号を受信する受信部と、
    受信されたシンボル列の誤りを訂正する誤り訂正部と
    を含む、通信システム。
  9. 前記受信装置は、前記シンボル列内で訂正された誤りを計数する計数部と、誤り訂正の計数値を前記送信装置に通知する通知部とをさらに含み、
    前記シンボル特定部は、前回変更が施されたシンボルから所定間隔以上離間していることを条件に前記対象シンボルを特定することを特徴とし、前記送信装置は、さらに、前記受信装置から通知される前記誤り訂正の計数値に応じて前記所定間隔を設定する設定部をさらに含む、請求項に記載の通信システム。
  10. 結合要素を介して後段へ出力する信号を生成する回路装置であって、
    信号での信号レベルの偏りの総量の指標値を監視する監視部と、
    前記信号レベルの偏りの総量の指標値に基づき、前記信号により構成される送信シンボル列の中から変更する対象シンボルを特定するシンボル特定部と、
    前記対象シンボルに対し、前記信号レベルの偏りを減少させるような信号点の位置への変更を施すシンボル位置変更部と、
    前記変更が施された送信シンボル列を構成する信号を、後段へ出力する出力部と
    を含む、回路装置。
  11. 受信装置と、該受信装置と通信可能な送信装置との間で実行される通信方法であって、
    前記送信装置が、信号での信号レベルの偏りの総量の指標値を監視するステップと、
    前記送信装置が、前記信号レベルの偏りの総量の指標値に基づき、前記信号により構成される送信シンボル列の中から変更する対象シンボルを特定するステップと、
    前記送信装置が、前記対象シンボルに対し、前記信号レベルの偏りを減少させるような信号点の位置への変更を施すステップと、
    前記送信装置が、前記変更が施された送信シンボル列を構成する信号を、前記受信装置に対し送信するステップと
    を含む、通信方法。
  12. 前記送信装置が、前記受信装置との間に存在するカップリングに起因する前記受信装置側での基準レベルの変動モデルに基づいて、前記受信装置側での基準レベルの変動が相殺されるように前記送信シンボル列を構成する信号の出力波形を変形するステップをさらに含む、請求項11に記載の通信方法。
  13. 前記特定するステップは、前記送信装置が、前記信号レベルの偏りの総量の指標値が、許容される基準範囲にから外れた場合に、前記送信シンボル列の中の前記信号レベルの偏りを増大させるようなシンボルであること、および前回変更が施されたシンボルから所定間隔以上離間していることを条件に前記対象シンボルを特定するステップを含む、請求項12に記載の通信方法。
  14. 変更前の信号点と、変更後の信号点とは、変更前後の信号点が表す符号間で編集距離が最小となること、および、変更前後の信号点の信号レベルの差分が最大となることの両方または一方の条件を満たす、請求項11に記載の通信方法。
  15. プログラマブル・デバイスを、請求項1〜7のいずれか1項に記載の送信装置の各部として機能させるためのプログラム。
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