JP6149802B2 - 余寿命推定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、車載バッテリを他の用途に用いる場合の余寿命推定方法に関するものである。
車両には、走行用モータに供給される電力を蓄電するバッテリが搭載されている。バッテリは、使用により経時劣化するため寿命を有する。特許文献1は、車両の走行履歴を取得して、バッテリの余寿命を推定する方法を開示する。特許文献1に開示された余寿命推定方法は、バッテリを車載バッテリとして使用し続けることを前提とした車載用途での余寿命推定方法である。
今後、電気自動車、ハイブリッド自動車の普及が進むことにより、車両から回収される車載バッテリの数が増大する。この使用済の車載バッテリを他の用途に再利用できれば、使用済バッテリの有効活用に繋がるとして、近年、車載バッテリを他の用途に用いることが種々の観点で検討されている。車載バッテリを他の用途に用いる場合、当該他の用途での余寿命を予測し、その予測結果を利用者に提供することで、車載バッテリの再利用の促進に繋がることが期待される。
特開2009−063555号公報
しかしながら、従来の余寿命推定方法は、バッテリを車載バッテリとして使用し続けることを前提とした車載用途での余寿命推定方法であるため、この余寿命推定方法を他の用途にそのまま適用しても、精度の低い推定結果しか得られない。例えば、車載バッテリの内部抵抗値や実放電容量に基づき、車載バッテリの余寿命を推定する方法が知られているが、内部抵抗値や実放電容量はバッテリの温度に左右されるため、正確に余寿命推定をできない。
図9のグラフは、定置用バッテリの余寿命マップであり、縦軸が内部抵抗値、横軸がバッテリ使用時間に対応している。定置用バッテリは、冷却機構、温度制御システムを備えていないため、定置用バッテリの温度を計測する時刻帯に応じて定置用バッテリの温度が変化しやすくなる。例えば、定置用バッテリの内部抵抗値を測定した時刻帯が定置用バッテリの使用環境における平均温度よりも著しく低い極低温の時刻帯である場合、測定された内部抵抗値Rdは、平均温度における定置用バッテリの内部抵抗値Raよりも高くなる。そのため、内部抵抗値Rdから推定された余寿命時間が内部抵抗値Raから推定される余寿命時間よりも短くなり、余寿命時間の推定精度が低下する。実放電容量についても、定置用バッテリの温度に左右されるため、時刻帯に応じて定置用バッテリの温度が変化することにより、実放電容量から推定される余寿命時間の推定精度が低下する。また、バッテリの余寿命は使われ方によって大きく変わるため、バッテリの余寿命を推定する際にはバッテリの使われ方を考慮することで推定精度を向上できる。
そこで、本願発明は、車載バッテリの他の用途での余寿命を、内部抵抗値及び実放電容量とは異なる別のパラメータを用いて、かつ、バッテリの使われ方を考慮して推定することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明者は、車載バッテリ、他の用途に用いられるバッテリを回収し、バッテリの様々なパラメータを調査解析した。その結果、内部抵抗値、実放電容量よりも、バッテリの温度上昇率に基づきバッテリの余寿命を推定したほうが、推定精度が高くなることを発見した。
すなわち、本願発明は、車載バッテリとして使用されたバッテリであって、車載以外の他の用途に再利用される前記バッテリの前記他の用途での余寿命を推定する余寿命推定方法であって、前記車載バッテリの温度上昇率Xrを取得する第1のステップと、車両の位置情報、走行ルート、及び前記車載バッテリの使用形態のうちの少なくともいずれかの情報を取得する第2のステップと、前記車載バッテリの寿命に至るまでの温度上昇率と前記他の用途のバッテリの寿命に至るまでの温度上昇率とが対応付けられた温度上昇率マップであって、前記第2のステップにて取得する前記情報に対応する温度上昇率マップを取得する第3のステップと、前記第3のステップにて取得する前記温度上昇率マップを用いて、前記温度上昇率Xrから前記他の用途のバッテリの温度上昇率Yrを推定する第4のステップと、前記温度上昇率Yrを用いて、前記他の用途のバッテリの余寿命を推定する第5のステップと、を有することを特徴とする。
本願発明によれば、車載バッテリの温度上昇率から当該他の用途のバッテリの温度上昇率をバッテリの使われ方を考慮して推定し、この推定結果に基づき当該他の用途のバッテリの余寿命を推定できる。これにより、バッテリの用途及び使われ方に応じて正確に余寿命を推定できる。
余寿命推定装置の機能ブロック図である。 余寿命マップを示す図である。 各パラメータに対応付けられた余寿命マップを示す図である。 車載、定置用、緊急用バッテリの温度上昇率の関係を示すマップである。 余寿命時間を推定するための定置用バッテリの余寿命マップである。 余寿命積算電力量を推定するための定置用バッテリの余寿命マップである。 DBの作成手順を示したフローチャートである。 余寿命推定方法の手順を示したフローチャートである。 内部抵抗値に基づいて余寿命を推定するためのグラフである。
(第1実施形態)
図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
図1は、余寿命推定装置1の機能ブロック図である。
余寿命推定装置1は、余寿命推定部11、DB12(data base)、入力部13、表示部14、及び通信部15を備える。DB12は、余寿命推定装置1の不図示のメモリ内にある。DB12には、車載バッテリ2の寿命に至るまでの温度上昇率と、定置用バッテリ3及び緊急用バッテリ4の寿命に至るまでの温度上昇率とが対応付けられた温度上昇率マップ、及び、定置用バッテリ3及び緊急用バッテリ4の余寿命を推定するための余寿命マップ、あるいは、温度上昇率マップや余寿命マップを作成するための各種のデータが登録される。各マップの詳細は後述する。ここで、温度上昇率とは、所定時間当たりにおける各バッテリ(車載バッテリ2、定置用バッテリ3及び緊急用バッテリ4)の温度上昇量である。
余寿命推定部11は、CPUを備える。余寿命推定部11は、車載バッテリ2を定置用バッテリ3及び緊急用バッテリ4として用いる場合の余寿命を推定する際に、以下の情報(A)〜(H)を取得する。
(A)車載バッテリ2の現在までの使用経過時間
(B)車載バッテリ2の現在の積算電力量
(C)車載バッテリ2の現在の温度上昇率
(D)車載バッテリ2の用途
(E)余寿命の評価方法
(F)車両の位置情報
(G)走行ルート
(H)車載バッテリ2、定置用バッテリ3及び緊急用バッテリ4の使用形態
余寿命推定部11は、DB12にデータを登録するデータ登録部としても機能する。余寿命推定部11は、DB12を構築する際には、上記情報(A)〜(H)に加え、定置用バッテリ3及び緊急用バッテリ4のそれぞれに関して、使用経過時間、積算電力量、温度上昇率をDB12に登録する。
余寿命推定部11は、詳しくは後述するが、各情報(A)〜(H)に基づいて温度上昇率マップを特定し、該温度上昇率マップを用いて、現在の車載バッテリ2の温度上昇率から定置用バッテリ3及び緊急用バッテリ4の温度上昇率を推定する。そして、余寿命推定部11は、各情報(A)〜(H)に基づいて余寿命マップを特定し、該余寿命マップを用いて、定置用バッテリ3及び緊急用バッテリ4の温度上昇率に基づき、ユーザが選択した用途でバッテリを使用するときの余寿命を推定する。
各情報(A)〜(H)は、入力部13または通信部15を介して余寿命推定部11に出力される。
入力部13は、各情報(A)〜(H)をユーザの操作入力を介して受け付けるキーボードや操作キー、マウス等である。
表示部14は、ディスプレイであり、各情報(A)〜(H)の入力をユーザから入力部13にて受けつけるための各種の入力受付画面を表示する。
通信部15は、各情報(A)〜(H)を有線、無線を介して取得可能な通信インターフェース、及び各情報(A)〜(H)を記憶媒体から取得可能なUSBポート等の各種ポート、コネクタ等である。
以下、各情報(A)〜(H)の内容及び取得経路について説明する。各情報(A)〜(H)は、温度上昇率マップ及び余寿命マップを特定するため、及びこれらのマップを用いて定置用バッテリ3及び緊急用バッテリ4の余寿命を推定するために用いられる。
(A)車載バッテリ2(車両)の現在までの使用経過時間について
車載バッテリ2の使用経過時間とは、車載バッテリ2が搭載された車両を出荷してから現在までの経過時間のことであり、車両の走行時間と車両の非走行時間とを合算した時間である。
余寿命推定部11は、車両から取り外された、あるいは車両に実装された車載バッテリ2の電池ECU21から現在(最新)までの使用経過時間を取得する。余寿命推定部11は、使用経過時間を、電池ECU21からメモリカード等の記憶媒体を介して取得してもよいし、有線や無線を介して取得してもよい。
(B)車載バッテリ2の現在の積算電力量について
余寿命推定部11は、電池ECU21から、車載バッテリ2の充放電時の電力量を使用経過時間内で積算した積算電力量をメモリカード等の記憶媒体を介して取得する。
(C)車載バッテリ2の現在の温度上昇率について
余寿命推定部11は、電池ECU21から、車載バッテリ2の現在の温度上昇率をメモリカード等の記憶媒体を介して取得する。
ここで、車載バッテリ2とは、車両走行用モータに電力を供給したり、車両走行用モータからの回生電力を蓄えたりするバッテリのことであり、車両の走行状態に応じて充放電レートが変化する。車載バッテリ2が搭載された車両は、車載バッテリ2の温度を調節するための温度調節手段を備える。温度調節手段は、例えばブロアによって空気を車載バッテリ2に吹きつけることにより、車載バッテリ2の温度を調節する。
車載バッテリ2は、前述したように、他の用途に用いることもできる。すなわち、車載バッテリ2を定置用バッテリ3及び緊急用バッテリ4として用いることもできる。
定置用バッテリ3とは、エアコン、炊飯器等の家電製品に供給される電力を蓄電するバッテリであり、定電流で放電される。
緊急用バッテリ4は、火災現場の消火、原子炉設備の冷却等の緊急時に用いられる機器に供給される電力を蓄電するバッテリであり、定電流で放電される。
定置用バッテリ3及び緊急用バッテリ4には、定置用バッテリ3や緊急用バッテリ4の温度を調節するための温度調節手段が備え付けられることもあるし、温度調節手段が備え付けられないこともある。
(D)車載バッテリ2の用途について
余寿命推定部11は、車載バッテリ2を定置用バッテリ3及び緊急用バッテリ4のいずれとして用いるかの情報を、入力部13を介して取得する。なお、余寿命推定部11が取得する該情報(D)及び下記情報(E)〜(H)は、表示部14に各情報(D)〜(H)の選択肢を複数表示し、その選択肢の中からユーザが選択したものであってもよい。
(E)余寿命の評価方法について
余寿命を評価するための情報としては、使用経過時間あるいは積算電力量がある。
余寿命推定部11は、余寿命を評価するときに、使用経過時間あるいは積算電力量のいずれを推定するのかの指示を、入力部13を介して取得する。
(F)車両の位置情報について
余寿命推定部11は、現在の車両の位置情報(走行地域)を、車両に搭載されたカーナビゲーション装置5から取得したり、入力部13を介してユーザの操作入力により取得したりする。本実施形態では、余寿命推定部11は、車両の位置情報に基づいて、車載バッテリ2の周囲の温度(環境温度)を把握するようにしている。
(G)走行ルートについて
余寿命推定部11は、車両の代表的な走行ルート(走行予定ルート)を、カーナビゲーション装置5を介して取得したり、入力部13を介してユーザの操作入力により取得したりする。走行ルートは、車両の出発地点から目的地点までのルートである。本実施形態では、余寿命推定部11は、走行ルートに基づいて、該走行ルートにおける車載バッテリ2の充放電パターンを把握するようにしている。
(H)車載バッテリ2、定置用バッテリ3及び緊急用バッテリ4の使用形態について
余寿命推定部11は、車載バッテリ2、定置用バッテリ3及び緊急用バッテリ4の使用形態として、例えば以下の情報(H1)〜(H4)を取得する。
(H1)定置用バッテリ3や緊急用バッテリ4の使用地域について
余寿命推定部11は、定置用バッテリ3や緊急用バッテリ4の使用地域を、入力部13を介してユーザの操作入力により取得する。本実施形態では、余寿命推定部11は、使用地域に基づいて、定置用バッテリ3や緊急用バッテリ4の周囲の温度(環境温度)を把握するようにしている。
(H2)定置用バッテリ3や緊急用バッテリ4の充放電パターンについて
余寿命推定部11は、定置用、緊急用バッテリ3、4の充放電パターンを、入力部13を介してユーザの操作入力により取得する。
(H3)車載バッテリ2、定置用バッテリ3や緊急用バッテリ4の使用頻度について
余寿命推定部11は、車載バッテリ2、定置用バッテリ3や緊急用バッテリ4の使用頻度を、入力部13を介してユーザの操作入力により取得する。使用頻度とは、各バッテリ2〜4を使用する時間が占める割合である。使用頻度としては、例えば、毎日、一週間のうちで一日、一月のうちで一日、半年のうちで一日とすることができる。
(H4)定置用バッテリ3や緊急用バッテリ4の温度調節能力について
余寿命推定部11は、定置用バッテリ3や緊急用バッテリ4の温度を調節する能力(温度調節能力)に関する情報を、入力部13を介してユーザの操作入力により取得する。温度調節能力に関する情報には、定置用バッテリ3や緊急用バッテリ4に温度調節手段が取り付けられているか否かの情報や、定置用バッテリ3や緊急用バッテリ4に温度調節手段が取り付けられる場合に、温度調節手段による温度調節の能力を示す情報が含まれる。
図2は、余寿命マップを示す図である。
余寿命マップとは、温度上昇率と、使用経過時間又は積算電力量とが対応付けられたマップである。このように、余寿命マップは、使用経過時間および積算電力量のそれぞれに関して用意されているとともに、各バッテリ2〜4に関して用意されている。使用経過時間に関する余寿命マップでは、各バッテリ2〜4が寿命に到達するときの使用経過時間と、各バッテリ2〜4が寿命に到達するときの温度上昇率とが規定されている。同様に、積算電力量に関する余寿命マップでは、各バッテリ2〜4が寿命に到達するときの積算電力量と、各バッテリ2〜4が寿命に到達するときの温度上昇率とが規定されている。
図3は、各情報(H1)〜(H4)に対応付けられる余寿命マップを示す図である。なお、図2を用いて説明したように、余寿命マップは、使用経過時間及び積算電力量のそれぞれに対応付けられているが、図3では、使用経過時間に対応付けられているもののみを図示している。
(1)使用地域
各バッテリ2〜4の余寿命マップは、使用地域(各バッテリ2〜4の周囲の温度を把握する情報)毎に設けられている。なお、車載バッテリ2の余寿命マップでは、使用地域として、車両の位置情報(F)を用いており、位置情報(F)毎に車載バッテリ2の余寿命マップが設けられている。定置用バッテリ3及び緊急用バッテリ4の余寿命マップは、使用地域(H1)毎に設けられている。
(2)充放電パターン
各バッテリ2〜4の余寿命マップは、充放電パターン毎に設けられている。車載バッテリ2の余寿命マップでは、充放電パターンとして、走行ルート(G)の情報が用いられており、走行ルート(G)毎に車載バッテリ2の余寿命マップが設けられている。定置用バッテリ3及び緊急用バッテリ4の余寿命マップは、充放電パターン(H2)毎に設けられている。
(3)使用頻度
各バッテリ2〜4の余寿命マップは、使用頻度(H3)毎に設けられている。
(4)温度調節能力
定置用バッテリ3及び緊急用バッテリ4の余寿命マップは、温度調節能力(H4)毎に設けられている。車載バッテリ2には必ず温度調節装置が付けられ、また、その温度調節能力も設計値である。そのため、車載バッテリ2の余寿命マップは、温度調節方法としてのパラメータ値は有さない。
ここで、本実施形態では、予め、様々な使用形態下(様々な情報(F)、(G)、(H1)〜(H4)の各パラメータ値下)での車載、定置用、緊急用バッテリ2〜4の使用経過時間及び積算電力量と、温度上昇率との関係を監視してDB化する。
すなわち、余寿命推定部11は、予め、各情報(F)、(G)、(H)((H1)〜(H4))のパラメータ値毎に、バッテリ2〜4の使用経過時間及び積算電力量と、温度上昇率との関係を対応付けてDB12に格納する。また、余寿命推定部11は、この際、各データをユーザにも対応付けてDB12に格納する。
なお、余寿命を推定する際には、定置用、緊急用バッテリ3、4の使用経過時間、積算電力量、温度上昇率の取得は不要であるが、DB12を構築する際には、余寿命推定部11は、定置用、緊急用バッテリ3、4の使用経過時間、積算電力量、温度上昇率を、定置用、緊急用バッテリ3、4のメモリ31,41(図1)から取得する。
また、各バッテリ2〜4の余寿命マップにおいて、新品時及び寿命時の温度上昇率が登録される。各余寿命マップにおいて、寿命時の使用経過時間は登録されなくてもよい。しかしながら、寿命時の使用経過時間は、詳しくは後述するが、寿命マップを線形とみなすことにより、現在の使用経過時間((A)車載バッテリ2の使用経過時間)、現在の温度上昇率、寿命時の温度上昇率から推定可能である。
このように、DB12には、各情報(F)、(G)、(H)のパラメータ値毎に、バッテリ2〜4の使用経過時間及び積算電力量と、温度上昇率との関係が対応付けられた2種類の余寿命マップが格納される。
なお、DB12に基づき、単一の情報(F)、(G)、(H)のパラメータ値に対応付けられた余寿命マップの他、複数の情報(F)、(G)、(H)のパラメータ値に対応付けられた余寿命マップも作成される。例えば、車載バッテリ2の余寿命マップにおいて、(F)車両の位置情報のパラメータ値と、(G)走行ルートのパラメータ値とに対応付けられた余寿命マップも作成される。
本実施形態では、例えば使用経過時間に対応付けられた余寿命マップにおいて、情報(F)、(G)、(H)のパラメータ値に基づき1つの余寿命マップを特定可能である。そして、該余寿命マップを用いて、寿命時の使用経過時間から現在の使用経過時間を減算することで余寿命時間を推定できる。
また、車載バッテリ2として使用しており、実際には定置用、緊急用バッテリ3,4として使用していない場合でも、定置用、緊急用バッテリ3,4の温度上昇率を推定することが可能であれば、余寿命マップを用いることで余寿命を推定できる。すなわち、余寿命マップを線形とみなすことにより、定置用、緊急用バッテリ3,4の温度上昇率の推定値、現在の使用経過時間((A)車載バッテリ2の使用経過時間)、寿命時の定置用、緊急用バッテリ3,4の温度上昇率により寿命時の定置用、緊急用バッテリ3,4の使用経過時間を推定でき、寿命時の使用経過時間から現在の使用経過時間を減算することで、余寿命時間を推定できる。積算電力量に対応付けられた余寿命マップを用いる場合も、同様に、余寿命マップを線形とみなすことにより、定置用、緊急用バッテリ3,4の温度上昇率の推定値に基づき余寿命積算電力量を推定できる。
図4は、車載、定置用、緊急用バッテリ2〜4の温度上昇率マップである。
本発明者は、上記のようにして構築したDB12から、同一条件下(同一の情報(F)、(G)、(H)のパラメータ値下)において、車載、定置用、緊急用バッテリ2〜4の寿命に至るまでの温度上昇率の変化を調査解析し、これらのバッテリ2〜4の温度上昇率が互いに比例することを発見した。そして、これらの温度上昇率の関係を三次元マップで規定した。温度上昇率マップを用いることで、車載バッテリ2の現在の温度上昇率Xrに基づき、定置用バッテリ3の現在の温度上昇率Yr1及び緊急用バッテリ4の現在の温度上昇率Yr2を推定できる。
温度上昇率マップも、余寿命マップと同様、情報(F)、(G)、(H)のパラメータ値に応じてあり、基本的に前述と同様、4つのバリエーション(1)〜(4)がある。すなわち、(1)使用地域、(2)充放電パターン、(3)使用頻度、(4)温度調節方法のいずれかのパラメータ値あるいは複数のパラメータ値を各バッテリ2〜4毎に指定することで、DB12に基づき1つの温度上昇率マップを特定できる。
温度上昇率マップのX軸は、車載バッテリ2の温度上昇率に対応する。X0は、車載バッテリ2の新品時の温度上昇率である。Xnは、車載バッテリ2の寿命時の温度上昇率である。寿命時の温度上昇率は、放電レートが最も高くなる走行場面において許容される温度上昇率の上限値とするのが好ましい。これらの温度上昇率X0、Xnは、温度上昇率マップ毎に定められる設定値である、すなわち、DB12に基づき、情報(F)、(G)、(H)のパラメータ値の指定により定まる値である。Xrは、余寿命推定の際に使用する値であり、車載バッテリ2の現在の温度上昇率である。Xrは、言い換えると、車載バッテリ2を他の用途に用途変更する直前の温度上昇率である。余寿命の推定の際には、余寿命推定部11は、車載バッテリ2の現在の温度上昇率Xrを余寿命の推定の直前に電池ECU21から取得する。
温度上昇率マップのY1軸は、定置用バッテリ3の温度上昇率に対応する。Y01は、定置用バッテリ3の新品時の温度上昇率である。Yn1は、定置用バッテリ3の寿命時の温度上昇率である。定置用バッテリ3が放電レートの高い負荷に用いられる場合には寿命時の温度上昇率をより低くする必要があり、放電レートの低い負荷に用いられる場合には寿命時の温度上昇率をより高くできる。ここで、定置用バッテリ3は、放電レートが車載バッテリ2よりも低く設定されている。従って、定置用バッテリ3の場合、寿命時の温度上昇率を高く設定しても異常過熱などが起こりにくい。そのため、定置用バッテリ3の寿命時の温度上昇率Yn1は、車載バッテリ2の寿命時の温度上昇率Xnよりも高くなる。温度上昇率Y01、Yn1は、温度上昇率マップ毎に予め定められる設定値である、すなわち、DB12に基づき、情報(F)、(G)、(H)のパラメータ値の指定により定まる値である。
温度上昇率マップのY2軸は、緊急用バッテリ4の温度上昇率に対応する。Y02は、緊急用バッテリ4の新品時の温度上昇率である。Yn2は、緊急用バッテリ4の寿命時の温度上昇率である。緊急用バッテリ4は、火災などを早期に鎮火させる必要があるため、車載バッテリ2及び定置用バッテリ3よりも放電レートが高く設定される。従って、緊急用バッテリ4の寿命時の温度上昇率Yn2は、車載バッテリ2の寿命時の温度上昇率Xn及び定置用バッテリ3の寿命時の温度上昇率Yn1よりも高くなる。温度上昇率Y02、Yn2は、温度上昇率マップ毎に予め定められる設定値である、すなわち、DB12に基づき、情報(F)、(G)、(H)のパラメータ値の指定により定まる値である。
バッテリの電流値をI、バッテリの内部抵抗をRとした時に、バッテリの発熱量はI×Rによって推定される。電池劣化が進むほど内部抵抗Rが上がり、バッテリの発熱量は大きくなる。従って、バッテリの温度上昇率は、バッテリの劣化が進むほど大きくなる。
Kは、車載バッテリ2の現在の温度上昇Xrに基づき、定置用バッテリ3の現在の温度上昇率Yr1及び緊急用バッテリ4の現在の温度上昇率Yr2を求めるための基準線である。この基準線Kは、定置用バッテリ3の寿命時の温度上昇率Yn1及び車載バッテリ2の寿命時の温度上昇率Xnに対応した座標点Tと、定置用バッテリ3の新品時の温度上昇率Y01及び車載バッテリ2の新品時の温度上昇率X0に対応した座標点Tとを結んだ線分である。なお、基準線Kの矢印は、バッテリ2〜4の劣化度が高くなる方向に対応する。
基準線Kに基づき、定置用バッテリ3の現在の温度上昇率Yr1及び緊急用バッテリ4の現在の温度上昇率Yr2を求めることができる。具体的には、基準線Kにおける車載バッテリ2の現在の温度上昇率Xrに対応するY1軸の値、つまり、座標点TのY1軸の値を定置用バッテリ3の現在の温度上昇率Yr1として推定できる。
また、座標点Tから延びる線分L2のY2軸上の値を、緊急用バッテリ4の現在の温度上昇率Yr2として推定できる。線分L2は線分L1に平行であり、線分L1は座標点Tと緊急用バッテリ4の新品時の温度上昇率Y02とを結ぶ線分である。
ただし、図4の温度上昇率マップは上述の形態に限るものではない。例えば、上述の三次元マップを、車載バッテリ2及び定置用バッテリ3の温度上昇率に関する二次元マップと、車載バッテリ2及び緊急用バッテリ4の温度上昇率に関する二次元マップとに分割し、それぞれの二次元マップをDB12に記憶させることもできる。
以上のように、本実施形態では、(1)使用地域、(2)充放電パターン、(3)使用頻度、(4)温度調節方法のいずれかのパラメータ値(情報(F)、(G)、(H)のパラメータ値)あるいは複数のパラメータ値(情報(F)、(G)、(H)のパラメータ値)を各バッテリ2〜4毎に指定することで、DB12に基づき1つの温度上昇率マップを特定できる。
そして、該温度上昇率マップを用いることで、車載バッテリ2を定置用、緊急用バッテリ3、4として使用する場合における定置用、緊急用バッテリ3、4の現在の温度上昇率Yr1、Yr2を、車載バッテリ2の現在の温度上昇Xrに基づいて推定できる。
ここで、車載、定置用、緊急用バッテリ2〜4は、各情報(F)、(G)、(H)、すなわち車両の位置情報、走行ルート、車載、定置用、緊急用バッテリ2〜4の使用形態によって温度上昇率が変化する。本実施形態では、これらの情報(F)、(G)、(H)に応じた温度上昇率マップを用いるので、定置用、緊急用バッテリ3、4の現在の温度上昇率を精度よく推定できる。
また、情報(F)、(G)、(H)のいずれかのパラメータ値あるいは複数のパラメータ値を各バッテリ2〜4毎に指定することで、定置用、緊急用バッテリ3、4の余寿命マップ(図3参照)を特定できる。
そして、該余寿命マップを用いることで、前述したように定置用、緊急用バッテリ3、4の現在の温度上昇率Yr1、Yr2に基づいて、定置用、緊急用バッテリ3、4の余寿命(使用経過時間、又は積算電力量)を推定できる。本実施形態では、この際、定置用、緊急用バッテリ3、4の現在の温度上昇率Yr1、Yr2を高い精度で推定しているので、余寿命の推定精度も高くできる。
図5は、余寿命を評価するためのパラメータとして使用経過時間(H)を用いる場合の定置用バッテリ3の余寿命マップである。なお、余寿命マップは、適宜の情報(F)、(G)、(H)により特定されているものとする。
定置用バッテリ3の寿命時の温度上昇率Yn1、定置用バッテリ2の現在の温度上昇率Yr1及び現在までの使用経過時間TX1(車載バッテリ2の使用経過時間TX1)に基づき、以下の推定式(i)から定置用バッテリ3の新品時から寿命までの寿命時間TX0を推定できる。
TX0=Yn1×TX1÷Yr1・・・・・・・・・・・・・・・・・・(i)
なお、温度上昇率Yn1は、温度上昇率マップ毎に登録される値である。温度上昇率Yr1は、温度上昇率マップを用いて推定される値であり、使用経過時間TX1は、直前に電池ECU21から取得する値である。
寿命時間TX0を推定した後に、以下の推定式(ii)に基づき、定置用バッテリ3の現在から寿命まで余寿命時間(使用可能時間)Teを推定できる。
Te=TX0−TX1・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(ii)
図6は、余寿命を評価するためのパラメータとして積算電力量(KWh)を用いる場合の定置用バッテリ3の余寿命マップである。
定置用バッテリ3の寿命時の温度上昇率Yn1、定置用バッテリ3の現在の温度上昇率Yr1及び現在までの車載バッテリ2の積算電力量SX1に基づき、以下の推定式(iii)から、定置用バッテリ3の新品時から寿命までの積算電力量SX0を推定できる。
SX0=Yn1×SX1÷Yr1・・・・・・・・・・・・・・・・・・(iii)
なお、寿命時の温度上昇率Yn1は、温度上昇率マップ毎に定められる値である。現在の温度上昇率Yr1は、温度上昇率マップを用いて推定される値であり、車載バッテリ2の現在の積算電力量SX1は、直前に電池ECU21から取得する値である。
積算電力量SX0を推定した後に、以下の推定式(iv)に基づき、定置用バッテリ3の現在から寿命時までの余寿命積算電力量Seを推定できる。
Se=SX0−SX1・・・・・・・・・・・・・・・・・・(iv)
なお、緊急用バッテリ4についても、同様の方法により余寿命を推定できる。
次に、DB12の構築手順を図7のフローチャートを参照して簡略に説明する。
余寿命推定部11は、監視対象の車載バッテリ2の電池ECU21から、随時、現在の(A)使用経過時間、(B)積算電力量、(C)温度上昇率のパラメータ値を取得する(ステップS101)。なお、取得タイミングは、車両や車載バッテリ2の定期点検時や検査時であってもよい。後述する定置用、緊急用バッテリ3、4の情報の取得タイミングも同様である。
余寿命推定部11は、カーナビゲーション装置5から車載バッテリ2の(F)車両の位置情報、(G)走行ルートのパラメータ値を取得するとともに、ユーザの手入力等により、(H3)使用頻度のパラメータ値を取得する(ステップS102)。
余寿命推定部11は、監視対象の定置用、緊急用バッテリ3,4のメモリ31,41から、随時、現在の使用経過時間、積算電力量、温度上昇率のパラメータ値を取得する(ステップ103)。
余寿命推定部11は、ユーザの手入力等により、該定置用、緊急用バッテリ3,4の(H1)使用地域、(H2)充放電パターン、(H3)使用頻度、(H4)温度調節方法のパラメータ値を取得する(ステップS104)。
余寿命推定部11は、各情報(F)、(G)、(H)((H1)〜(H4))のパラメータ値に対応する余寿命マップ及び温度上昇率マップがDB12に登録されているか否かを判定する(ステップS105)。
余寿命推定部11は、該当するマップがDB12に無い場合(ステップS105:NO)、各情報(F)、(G)、(H)のパラメータ値に対応する使用経過時間又は積算電力量と、温度上昇率とが対応付けられた余寿命マップを作成し、DB12に登録する。また、余寿命推定部11は、各情報(F)、(G)、(H)のパラメータ値に対応する各バッテリ2〜4の温度上昇率の関係を規定する温度上昇率マップを作成し、DB12に登録する(ステップS106)。
余寿命推定部11は、該当するマップがDB12に有る場合(ステップS105:YES)、各情報(F)、(G)、(H)のパラメータ値に対応する余寿命マップにおいて、今回取得した各バッテリ2〜4の使用経過時間又は積算電力量と、温度上昇率とを追加し、各バッテリ2〜4の余寿命マップを更新する。同様に、余寿命推定部11は、温度上昇率マップを更新する(ステップS107)。なお、余寿命推定部11は、ユーザの入力等により取得するバッテリ2〜4の新品時及び寿命時の温度上昇率の値を、いずれかのステップS106,S107においてDB12に登録する。
このようにして余寿命推定部11は、随時各バッテリ2〜4の余寿命マップ及び温度上昇率マップに係るデータを取得し、DB12を構築していく。なお、余寿命推定部11は、余寿命を推定するための初期のDB12を構築した後に、ユーザのバッテリ2〜4の点検時や修理時毎に、各データを取得してマップを更新してもよい。
次に、余寿命の推定方法について図8のフローチャートを参照しながら説明する。
余寿命推定部11は、ユーザの手入力等により(D)車載バッテリ2の用途(定置用、又は緊急用)を取得する(ステップS201)。
続いて、余寿命推定部11は、ユーザの手入力等により(E)余寿命の評価方法(使用経過時間又は積算電力量)を取得する(ステップS202)。
余寿命推定部11は、電池ECU21から車載バッテリ2の現在の(A)使用経過時間TX1、(B)積算電力量SX1、(C)温度上昇率Xrを取得する(ステップS203:第1のステップ)。
続いて、余寿命推定部11は、カーナビゲーション装置5から(F)車両の位置情報、(G)走行ルートを取得するとともに、ユーザの手入力等により(H3)車載バッテリ2の使用頻度を取得する(ステップS204:第2のステップ)。
また、余寿命推定部11は、ユーザの手入力等により定置用、緊急用バッテリ3,4の(H1)使用地域、(H2)充放電パターン、(H3)使用頻度、(H4)温度調節方法を取得する(ステップS205:第2のステップ)。
温度上方率マップ及び寿命マップのバリエーションを特定するためのこれらの情報(F)、(G)、(H)は、ステップS204、S205にて少なくともいずれかを取得すればよい。例えば、余寿命推定部11は、(F)車両の位置情報、及び(H1)定置用、緊急用バッテリ3,4の使用地域のみを取得してもよい。
余寿命推定部11は、用途が定置用である場合(ステップS206:YES)、取得する情報(A)〜(H)から温度上昇率マップを特定する処理を行う(ステップS207:第3のステップ)。例えば余寿命推定部11は、(F)車両の位置情報、及び(H1)定置用バッテリ3の使用地域から、図4等の温度上昇率マップを特定する処理を行う。
DB12内に、取得する情報(A)〜(H)に対応する温度上昇率マップがある場合(ステップS207:YES)、余寿命推定部11は、取得する情報(A)〜(H)に対応する温度上昇率マップをDB12から取得する(ステップS208:第3のステップ)。
DB12内に、取得する情報(A)〜(H)に対応する温度上昇率マップが無い場合(ステップS207:NO)、余寿命推定部11は、ステップS204,205で取得した情報(F)、(G)、(H)と異なる情報(F)、(G)、(H)の入力をユーザに促し、新たな情報(F)、(G)、(H)をユーザの手入力等により取得した後(ステップS210:第3のステップ)、再び温度上昇率マップの特定処理を行う(ステップS207)。
なお、図8のフローチャートでは、ステップS207、S208にて温度上昇率マップの特定を、取得する情報(A)〜(H)との完全一致により行うが、温度上昇率マップの特定処理は、取得する情報(A)〜(H)にほぼ合致する温度上昇率マップを取得してもよい。合致範囲の設定は任意で設定してもよい。
余寿命推定部11は、温度上昇率マップを特定すると、図4等の温度上昇率マップに基づき、定置用バッテリ3の現在の温度上昇率Yr1を求める(ステップS209:第4のステップ)。
ユーザが選択した用途が緊急用である場合(ステップS206:NO)、余寿命推定部11は、取得する情報(A)〜(H)から温度上昇率マップを特定する処理を行う(ステップS211:第3のステップ)。
取得する情報(A)〜(H)に対応する温度上昇率マップがDB12内にある場合(ステップS211:YES)、余寿命推定部11は、取得する情報(A)〜(H)に対応する温度上昇率マップを特定する(ステップS212:第3のステップ)。
取得する情報(A)〜(H)に対応する温度上昇率マップがDB12内に無い場合(ステップS211:NO)、定置用での処理と同様、余寿命推定部11は、ステップS204,205で取得した情報(F)、(G)、(H)と異なる情報(F)、(G)、(H)をユーザの手入力等により取得した後(ステップS214:第2のステップ)、再び温度上昇率マップの特定処理を行う(ステップS211)。
余寿命推定部11は、特定した温度上昇率マップに基づき(ステップS212:第3のステップ)、緊急用バッテリ4の現在の温度上昇率Yr2を求める(ステップS213:第4のステップ)。
余寿命推定部11は、ユーザが選択した余寿命評価方法が使用経過時間である場合(ステップS215:YES)、特定した余寿命マップを用いて前述の推定式(i)、(ii)に基づき、現在から寿命時までの余寿命時間Teを推定する(ステップS216:第5のステップ)。
余寿命推定部11は、ユーザが選択した余寿命評価方法が積算電力量である場合(ステップS215:NO)、特定した余寿命マップを用いて上述の推定式(iii)、(iv)に基づき、現在から寿命時までの余寿命積算電力量Seを推定する(ステップS217:第5のステップ)。
余寿命推定部11は、余寿命時間Te又は余寿命積算電力量Seを余寿命として表示部14に表示するとともに、取得した情報(A)〜(H)に基づきDB12を更新する(ステップS218)。
本実施形態では、上述の処理により、バッテリの用途に応じた精度の高い余寿命情報を提供できる。
(第2実施形態)
第1実施形態では、余寿命推定の際に電池ECU21から車載バッテリ2の現在の(A)使用経過時間、(B)積算電力量、(C)温度上昇率を取得し、余寿命を推定する例を説明した。第1実施形態では、各情報(A)〜(C)の値として現在の値を用いるので、余寿命の推定精度を良好にできる。
しかしながら、各情報(A)〜(C)のパラメータ値は、現在のものを必ずしも使用する必要はなく、例えばユーザが前回登録したものを用いてもよい。また、DB12内に、入力される情報(F)、(G)、(H)が一致、あるいは近似するユーザの情報(A)〜(C)がある場合、該ユーザの情報(A)〜(C)のパラメータ値を用いてもよい。
このようにすることで、本実施形態では、余寿命推定の際に電池ECU21から情報(A)〜(C)を取得することを不要にでき、ユーザの負担を減らすことができる。
本フローチャートでは、余寿命の評価方法を利用者が選択できるように構成したが、本発明はこれに限るものではない。例えば、余寿命時間Te及び余寿命積算電力量Seの双方を推定し、これらを表示部14に表示してもよい。また、ユーザによる選択を不可とし、余寿命時間Te及び余寿命積算電力量Seのうちいずれか一方を推定し、これを表示部14に表示してもよい。
余寿命推定部11は、車載バッテリ2側の情報(F)、(G)、(H)、あるいは定置用、緊急用バッテリ3、4側の情報(H)のみを用いて温度上昇率マップを特定してもよい。すなわち、余寿命推定部11は、(F)車両の位置情報、及び(H1)定置用、緊急用バッテリ3、4の使用地域のいずれかに基づいて温度上昇率マップ及び余寿命マップを特定してもよい。余寿命推定部11は、(G)走行ルート、及び(H2)定置用、緊急用バッテリ3、4の充放電パターンのいずれかに基づいて温度上昇率マップ及び余寿命マップを特定してもよい。余寿命推定部11は、(H3)車載バッテリ2の使用頻度、及び定置用、緊急用バッテリ3、4の使用頻度のいずれかから温度上昇率マップを特定してもよい。
このようにしても、少なくとも車載バッテリ2側、あるいは定置用、緊急用バッテリ3、4側のいずれかの情報(F)、(G)、(H)を考慮して定置用、緊急用バッテリ3、4の現在の温度上昇率を推定できるので、定置用、緊急用バッテリ3、4の現在の温度上昇率の推定精度を向上でき、ひいては余寿命の推定精度を向上できる。
2:車載バッテリ 3:定置用バッテリ(他の用途のバッテリ)
4:緊急用バッテリ(他の用途のバッテリ)

Claims (1)

  1. 車載バッテリとして使用されたバッテリであって、車載以外の他の用途に再利用される前記バッテリの前記他の用途での余寿命を推定する余寿命推定方法であって、
    前記車載バッテリの使用経過時間または前記使用経過時間内での積算電力量と、温度上昇率Xrを取得し、記憶領域に登録する第1のステップと、
    車両の位置情報、走行ルート、及び前記車載バッテリの使用形態のうちの少なくともいずれかの情報を取得し、前記使用経過時間または前記積算電力量と、前記温度上昇率Xrとに対して前記情報を対応付けて前記記憶領域に登録する第2のステップと、
    前記車載バッテリの寿命に至るまでの温度上昇率と前記他の用途のバッテリの寿命に至るまでの温度上昇率とが対応付けられた温度上昇率マップであって、前記第2のステップにて取得する前記情報に対応する温度上昇率マップを取得する第3のステップと、
    前記第3のステップにて取得する前記温度上昇率マップを用いて、前記温度上昇率Xrから前記他の用途のバッテリの温度上昇率Yrを推定する第4のステップと、
    前記温度上昇率Yrと、前記使用経過時間または前記積算電力量とを用いて、前記他の用途のバッテリの余寿命を推定する第5のステップと、
    前記記憶領域から登録済みの前記温度上昇率Xrと、前記使用経過時間または前記積算電力量とを取得する第6のステップ、または、前記記憶領域から、前記第2のステップにて取得する前記情報に基づいて登録済みの前記使用経過時間または前記積算電力量と、前記温度上昇率Xrとを取得する第7のステップと、を有し、
    前記第6のステップにて取得した前記使用経過時間または前記積算電力量と、前記温度上昇率Xrとを用いて前記第2〜第5のステップを行い、
    または前記第2のステップを行い、前記第2のステップに基づいて前記第7のステップを行って取得した前記使用経過時間または前記積算電力量と、前記温度上昇率Xrとを用いて前記第3〜第5のステップを行う
    ことを特徴とする余寿命推定方法。

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