JP6149500B2 - 導光体および光源ユニット - Google Patents
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Description
この光検出装置においては、紙葉類よりなる被照射物Wが挿入される挿入口71および当該被照射物Wが排出される排出口72を有する筐体70が設けられている。この筐体70内には、挿入口71に挿入された被照射物Wを水平な搬送路76に沿って搬送して排出口72から排出する搬送機構75が設けられている。また、筐体70における挿入口71の近傍には、当該挿入口71に被照射物Wが挿入されたか否かを検出するセンサ73が設けられている。
この光源ユニット80においては、搬送路76の上方位置に2つの発光素子81,82が配置され、搬送路76の下方位置には、搬送路76と交差する方向に伸びる導光体85が配置されている。この導光体85の上面は、被照射物Wからの光を受光する受光面86とされている。この受光面86における発光素子81,82に対向する位置には、上方に突出する凸レンズよりなる集光部86a,86bが一体に形成されている。導光体85の下面には、集光部86a,86bの各々に対向する位置に、 受光面86に対して傾斜する傾斜面が形成されている。この傾斜面上に反射膜が設けられることによって、受光面86に受光された光を、導光体85が伸びる方向に反射する光反射面87,88が形成されている。また、導光体85の一端面は、光反射面87,88からの光を出光する出光面89とされ、この出光面89に対向するよう受光素子90が配置されている。
上記の光源ユニット80の導光体85においては、長手方向に沿って導光路が形成されている。
そして、長さが小さい導光体85を用いる場合には、受光面86における出光面89に近い位置に受光された光については、出光面89までの導光路が極めて短いため、導光体85の内部において、光の合成および均一化や、光の平行化が十分に行われない。その結果、受光面86における出光面89に近い位置に受光された光と、受光面86における出光面89から遠い位置に受光された光とでは、出光面89から出光される光の強度分布や任意の部分からの光の出射角分布に大きな差が生じる。一方、例えば寸法が10×10mmのようなある程度大きい受光面を有する受光素子90の受光感度は、一般的に中心部と周辺部とで異なる入射角依存性を有する。このため、受光面86における受光位置によって出光面89から出光される光の強度や光の出射角にばらつきが生じると、被照射物Wに担持された光学的情報を正確に読み取ることが困難となる。
また、長さが大きい導光体85を用いる場合には、当該導光体85は、被照射物Wの搬送路76からその側方に大きく突出した状態で配置されることとなるため、光検出装置全体が大型化する、という問題がある。
一方向に伸びる平面状の受光面を有する受光部と、
この受光部における前記一方向の一端に形成された、当該一方向と異なる他方向に屈曲して伸び、その端面に平面状の出光面を有する出光部とを備えてなり、
前記受光部は、前記受光面に対向し、当該受光面との距離が前記出光部に向かうに従って大きくなるよう形成された、当該受光面に受光された光を前記出光部に向かって反射する第1の光反射面を有し、
前記出光部は、前記第1の光反射面によって反射した光を前記出光面に向かって反射する第2の光反射面を有し、
前記出光部は、前記第1の光反射面によって反射した光を前記出光面に向かって反射する第2の光反射面を有し、
前記第1の光反射面は、前記受光面に対して平行な平行面部と、前記受光面に対して傾斜する傾斜面部とが前記出光部に向かって交互に形成された、階段状の微小プリズム群によって構成されており、
前記第1の光反射面を構成する微小プリズム群は、出光部側における微小プリズムが中央領域における微小プリズムよりも高い密度で配置されてなるものであることを特徴とする。
本発明の光源装置によれば、上記の導光体を備えてなるため、光検出装置に用いられた場合には、受光面における受光位置による強度や出射角のばらつきが小さい光を受光素子に出射することができ、しかも、光検出装置の小型化を図ることができる。
図1は、本発明の導光体の一例における構成を示す説明図である。この導光体20は、全体が透光性板状体によって形成され、略台形の板状の受光部21と、略L字型の板状の出光部26とにより構成されている。具体的に説明すると、受光部21は、その一側面(図1において下面)に、一方向に伸びる平面状の受光面22を有する。この受光部21における受光面22が伸びる一方向の一端(図1において右端)には、当該一方向と異なる他方向に屈曲して伸びる出光部26が形成されている。図1に示す例では、出光部26は、受光部21の一端に連結された、受光面22と同方向に伸びる連結部分26aと、受光面22に対して垂直でかつ後述する第1の光反射面23側の方向(図1において上方向)に伸びる本体部分26bとにより構成されている。この出光部26は、その本体部分26bの端面(図において上面)に平面状の出光面27を有する。
具体的には、第1の光反射面23の一端側におけるプリズム配置ピッチPは、中央領域におけるプリズム配置ピッチPの1.2〜2.5倍であることが好ましい。また、プリズム配置ピッチPは、第1の光反射面23の中央から出光部26側に向かうに従って段階的に小さくなるよう変化していてもよい。
このような微小プリズム群24によって第1の光反射面23を構成することにより、受光面22における出光部26側(一端側)の領域に受光された光に対しても、光の合成および均一化や光の平行化が十分に行われる。そのため、受光面における受光位置によって出光面から出光される光の強度や出射角にばらつきが生じることを一層抑制することができる。
具体的には、第1の光反射面23の一端側におけるプリズム配置ピッチPは、中央領域におけるプリズム配置ピッチPの1.2〜2.5倍であることが好ましい。また、プリズム配置ピッチPは、第1の光反射面23の中央から出光部26側に向かうに従って段階的に小さくなるよう変化していてもよい。
LED素子15としては、目的および用途に応じて、可視光線を放射するもの、紫外線を放射するもの、赤外線を放射するものを選択して用いることができる。
LED素子15の形態は特に限定されず、表面実装型若しくはパッケージ型のLED素子、LEDチップ、レンズ一体型のLED素子、砲弾型のLED素子などであってもよい。この例におけるLED素子15は、表面実装型の矩形のものであり、その平面の寸法は、例えば7mm×7mmである。
LED素子15の配置ピッチは、例えば8〜20mmである。
例えば導光体20の出光部26は、受光部21における受光面22が伸びる一方向と異なる他方向に屈曲して伸びていればよく、例えば図6(a)に示すように、本体部分26bが受光面22に対して垂直でかつ受光面22側の方向に伸びるものであってもよく、図6(b)に示すように、本体部分26bが受光面22に対して平行でかつ受光面22が伸びる一方向と垂直な方向に伸びるものであってもよい。
また、図6(c)に示すように、第2の光反射面28に対向する箇所に、当該第2の光反射面28に平行な傾斜面29が形成されていてもよい。
また、図6(d)に示すように、第2の光反射面28には、段差28aが形成されていてもよい。
また、導光体20は、複数の部材から構成されていてもよく、例えば、受光面22および第1の光反射面23を有する部材と、第2の光反射面28および出光面27を有する部材との2つの部材を連結して構成してもよい。
また、光源ユニット10の用途は、被検査物に光を照射して、当該被検査物の表面に保持された光学的情報を読み取る光検出装置に限定されるものではない。例えば液晶表示装置用の透光性基板に光を照射して、当該透光性基板の表面に存在する異物やキズを検出する光検出装置に、本発明の光源ユニットを利用することができる。このような光検出装置においては、透光性基板に、その表面に対して傾斜した方向から光を照射すると、当該透光性基板の表面に異物やキズが存在するときには、当該異物やキズによって光が拡散され、この拡散光の一部が導光体20を介して受光素子30に受光される。
図1に示す構成に従い、下記の仕様の導光体を作製した。
材質:アクリル樹脂
受光面(22)の寸法:150mm×4mm
受光部(21)と出光部(26)との境界面の寸法:22mm×4mm
出光部(26)における連結部分(26a)の長さ(L1):50mm
出光部(26)における連結部分(26a)からの本体部分(26b)の突出長さ(L2):40mm
出光面(27)の寸法:22mm×4mm
微小プリズム群(24)における微小プリズム(24a)の数:168個
プリズム配置ピッチ(P):1.0mm
プリズム段差(H):0.1mm
平行面部(24b)と傾斜面部(24c)とのなす角(θ):45°
第2の光反射面(28)の寸法:28.3mm×4mm
出光面(27)に対する第2の光反射面(28)の傾斜角度:45°
プリズム配置ピッチを下記のように変更し、167個の微小プリズムよりなる微小プリズム群を形成したこと以外は、実施例1と同様の構成の導光体を作製した。
図7に示すように、微小プリズム群24を連続する8つのエリアa1〜a8に分け、出光部26から最も遠いエリアa1におけるプリズム配置ピッチを0.6mm、エリアa2におけるプリズム配置ピッチを0.65mm、エリアa3におけるプリズム配置ピッチを0.7mm、エリアa4におけるプリズム配置ピッチを0.75mm、エリアa5におけるプリズム配置ピッチを0.9mm、エリアa6におけるプリズム配置ピッチを1.2mm、エリアa7におけるプリズム配置ピッチを1.0mm、出光部26に最も近いエリアa8におけるプリズム配置ピッチを0.7mmとした。各エリアにおける微小プリズムの数は、エリアa1が40個、エリアa2が18個、エリアa3が17個、エリアa4が16個、エリアa5が5個、エリアa6が17個、エリアa7が24個、エリアa8が30個である。
蛍光管と、この蛍光管の前方に配置された、平面の寸法が20mm×35mmの光拡散板と、蛍光管の側方および後方において当該蛍光管を取り囲むよう配置された光反射板とよりなる光源装置を作製した。
次いで、実施例1〜2に係る導光体の各々の出光面に、表面の寸法が6mm×6mmの光検出器を配置すると共に、各導光体の受光面における他端位置(出光部から最も遠い位置)に対向する位置(以下、「基準位置」という。)に配置した。そして、光源装置を基準位置から各導光体の受光面の一端側に移動させながら、当該光源装置によって当該受光面に光を照射し、光検出器によって、出光面から出光する光の強度を測定した。結果を図8に示す。
この図8の結果から明らかなように、実施例1〜2に係る導光体によれば、受光面における受光位置によって出光面から出光される光の強度や出射角にばらつきが生じることを抑制することができることが理解される。特に、実施例2に係る導光体によれば、第1の光反射面を構成する微小プリズム群は、出光部側における微小プリズムが中央領域における微小プリズムよりも高い密度で配置されてなるものであるため、実施例1に係る導光体に比較して、受光面における受光位置によって出光面から出光される光の強度や出射角にばらつきが生じることを抑制することができることが確認された。
11 筐体
12 光透過窓
15 LED素子
16 球面レンズ
20 導光体
21 受光部
22 受光面
23 第1の光反射面
24 微小プリズム群
24a 微小プリズム
24b 平行面部
24c 傾斜面部
26 出光部
26a 連結部分
26b 本体部分
27 出光面
28 第2の光反射面
28a 段差
29 傾斜面
30 受光素子
35 反射鏡
40 搬送機構
41 搬送ベルト
42 搬送ローラ
70 筐体
71 挿入口
72 排出口
73 センサ
75 搬送機構
76 搬送路
80 光源ユニット
81,82 発光素子
85 導光体
86 受光面
86a,86b 集光部
87,88 光反射面
89 出光面
90 受光素子
W 被照射物
Claims (2)
- 透光性板状体よりなる導光体であって、
一方向に伸びる平面状の受光面を有する受光部と、
この受光部における前記一方向の一端に形成された、当該一方向と異なる他方向に屈曲して伸び、その端面に平面状の出光面を有する出光部とを備えてなり、
前記受光部は、前記受光面に対向し、当該受光面との距離が前記出光部に向かうに従って大きくなるよう形成された、当該受光面に受光された光を前記出光部に向かって反射する第1の光反射面を有し、
前記出光部は、前記第1の光反射面によって反射した光を前記出光面に向かって反射する第2の光反射面を有し、
前記第1の光反射面は、前記受光面に対して平行な平行面部と、前記受光面に対して傾斜する傾斜面部とが前記出光部に向かって交互に形成された、階段状の微小プリズム群によって構成されており、
前記第1の光反射面を構成する微小プリズム群は、出光部側における微小プリズムが中央領域における微小プリズムよりも高い密度で配置されてなるものであることを特徴とする導光体。 - 請求項1に記載の導光体と、この導光体における受光面が伸びる一方向と同方向に並ぶよう配置された複数の光源素子とを備えてなることを特徴とする光源ユニット。
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