JP6147081B2 - 撮像装置、その制御方法、及びプログラム - Google Patents

撮像装置、その制御方法、及びプログラム Download PDF

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本発明は、焦点距離の異なるカメラが混在した多眼方式の撮像装置の露出補正方法に関する。
近年の撮像装置の小型化、低価格化に伴い、光学ズームを使用することなくズーム機能を実現するため、焦点距離がそれぞれ異なる複数の撮像レンズによって被写体を撮像する多眼方式の撮像装置が提案されている(例えば、特許文献1)。特許文献1で提案される多眼方式の撮像装置では、ズーム比に応じて好適な焦点距離の撮像レンズで得られた画像を選択することで、ズームのための駆動機構を持つ事なく、1台の撮像装置で画角の広い画像から画角の狭い画像まで撮像可能である。
特開2005−109623号公報 特開平7−110505号公報
上述のような多眼方式の撮像装置で撮影した画像を使って、違和感のない滑らかなズーム動作を実現するためには、焦点距離の異なる撮像レンズで得られた画像同士の明るさ、色、背景のボケ具合、動体ブレなどを極力揃える必要がある。
しかし、従来の多眼方式の撮像装置の自動露出補正方法(例えば特許文献2)では、明るさを揃えることに重点が置かれている。すなわち、撮影時に被写界深度を揃えて背景のボケ具合まで揃えたり、シャッタースピードを揃えて動体ブレまで揃えたりすることまでは考慮されていない。そのため、例えば、背景のボケ具合が揃っていない画像を使ってズームを動作させると、ズーム比に応じて好適な焦点距離の撮像レンズで得られた画像に切り替える際、背景のボケ具合が極端に変化し、滑らかさを損なうという問題が発生する。そして、撮影時に被写界深度を揃えて背景のボケ具合まで揃えたり、シャッタースピードを揃えて動体ブレまで揃えようとすれば、全て手動で設定しなければならなかった。
本発明に係る撮像装置は、焦点距離がそれぞれ異なる複数の撮像部を有する多眼方式の撮像装置であって、前記複数の撮像部のうち基準となる撮像部における被写界深度に、当該基準となる撮像部以外の撮像部における被写界深度を合わせることで、前記複数の撮像部において被写界深度を一致させるような各撮像部の絞り値を導出する、絞り値導出手段と、前記導出された絞り値に従って各撮像部における露出を補正する露出補正手段と、前記絞り値導出手段で導出された絞り値が前記基準となる撮像部以外の撮像部に設定可能かどうかを判定する第1の判定手段と、前記第1の判定手段において前記導出された絞り値が前記基準となる撮像部以外の撮像部に設定できないと判定された場合に、前記基準となる撮像部の絞り値を変更する手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、焦点距離の異なる撮像部が混在した多眼方式の撮像装置によって、光学ズームを使用することなくズーム機能を実現する際に、違和感のない滑らかな動作を実現することができる。
焦点距離が異なる複数の撮像部を備えた多眼方式による撮像装置の外観の一例を示す図である。 多眼方式の撮像装置の内部構成を示すブロック図である。 各撮像部の内部構成を示す図である。 本実施例に係る画像処理部の内部構成を示す図である。 実施例1に係る多眼方式の撮像装置において、被写界深度が揃うように各撮像部の絞り値を調整する処理の流れを示すフローチャートである。 被写界深度を説明する図である。 同一の被写界深度を実現するための焦点距離比に対する絞り段数を示す図である。 実施例1の適用例を示す図であり、(a)は暗めの被写体を撮影する場合における絞り値の変化を示す図、同(b)は明るめの被写体を撮影する場合における絞り値の変化を示す図である。 実施例2に係る画像処理部の内部構成を示す図である。 実施例2に係る本実施例に係る多眼方式の撮像装置において、被写界深度に加えて各撮像部のシャッタースピードも揃うように調整する処理の流れを示すフローチャートである。
[実施例1]
図1は、焦点距離が異なる複数の撮像部を備えた多眼方式による撮像装置の外観の一例を示す図である。図1に示す撮像装置100は、撮像ボタン101及び焦点距離の異なる5つの撮像部102〜106を備えている。ユーザによって撮像ボタン101が押下されると、撮像部102〜106において同時に撮影が開始され、同一の被写体を複数の視点位置から同時に撮影した多視点画像のデータ(デジタルデータ)が得られる。なお、ここでは撮像部の数を5個としたが、撮像部の数は5個に限定されず、撮像装置が複数の撮像部を有する限りにおいてその数によらず本発明は適用可能である。
図2は、多眼方式の撮像装置100の内部構成を示すブロック図である。
中央処理装置(CPU)202は、以下に述べる各部を統括的に制御する。
RAM203は、CPU202の主メモリ、ワークエリア等として機能する。
ROM204は、CPU202で実行される制御プログラム等を格納している。
バス201は、各種データの転送経路となる。例えば、撮像部102〜106によって取得されたデジタルデータは、このバス201を介して所定の処理部に送られる。
操作部205は、ボタンやモードダイヤルなどで構成され、撮像指示やズーム指示といったユーザの各種指示を受け取る。
表示部207は、撮像画像や文字の表示を行い、例えば、液晶ディスプレイが用いられる。また、表示部207はタッチスクリーン機能を有していても良い。その場合はタッチスクリーンを用いた撮像指示やズーム指示などのユーザ指示を操作部205の入力として扱うことも可能である。
表示制御部206は、表示部207に表示される画像や文字の表示制御を行う。
撮像部102〜106は、それぞれ異なるレンズ焦点距離を有し、撮像部102が最も広角寄りで、順にレンズ焦点距離が長くなり、撮像部106が最も望遠寄りであるとする。
撮像制御部208は、フォーカスを合わせる、シャッターを開く・閉じる、絞りを調節するなど、CPU202からの指示に基づいた撮像部の制御を行う。具体的には、撮像部102〜106の絞り304、シャッター305、NDフィルタ303などを、露出が最適になるように調整する。例えば、明るい被写体であれば、絞り304を絞る、シャッター305のシャッタースピードを上げる、NDフィルタ303を挿入するなどして、センサ309に入射する光量を減らす制御がなされる。一方、暗い被写体であれば、絞り304を開ける、シャッター305のシャッタースピードを下げる、NDフィルタ303を取り除くなどして、センサ309に入射する光量を増やす制御がなされる。なお、撮像制御部208は撮像部102〜106のそれぞれに対して独立して制御を行い、例えば撮像部の数だけ設けてもよい。
デジタル信号処理部209は、バス201を介して受け取ったデジタルデータに対し、ホワイトバランス処理、ガンマ処理、ノイズ低減処理などの各種処理を行う。また、ISO感度を増減させて、A/D変換後のデジタルデータの明るさを増幅或いは減衰させる処理も行う。
エンコード部210は、デジタルデータをJPEGやMPEGなどのファイルフォーマットに変換する処理を行う。
外部メモリ制御部211は、撮像装置100を、外部メモリ212(例えば、PC、ハードディスク、メモリーカード、CFカード、SDカード、USBメモリ)に結合するためのインターフェースである。
画像処理部213は、撮像部102〜106で取得された画像データ或いは、デジタル信号処理部209から出力される画像データを用いて、画像合成などの画像処理を行う。例えば、焦点距離の異なる撮像部で撮影された各画像の被写界深度を揃えるための画像処理を行う。
なお、撮像装置の構成要素は上記以外にも存在するが、本件発明の主眼ではないので、説明を省略する。
図3は、撮像部102〜106の内部構成を示す図である。
撮像部102〜106は、レンズ301〜302、NDフィルタ303、絞り304、シャッター305、光学ローパスフィルタ306、iRカットフィルタ307、カラーフィルタ308、センサ309及びA/D変換部310で構成される。
レンズ301〜302は、夫々、フォーカスレンズ301、ぶれ補正レンズ302である。
NDフィルタ303は、任意に出し入れできる構成になっており、光量を調整する事ができる。
センサ309は、例えばCMOSやCCDなどのセンサであり、上記の各レンズでフォーカスされた被写体の光量を検知する。検知された光量はアナログ値としてセンサ309から出力され、A/D変換部310によってデジタル値に変換されて、デジタルデータとなってバス201に出力される。
図4は、本実施例に係る画像処理部213の内部構成を示す図である。
撮像パラメータ取得部401は、バス201を通じて、撮像部102〜106の撮像パラメータを取得する。この場合において、各撮像部102〜106について固有のパラメータ、例えば、レンズ焦点距離や許容錯乱円直径の他、設定可能な絞り値・シャッタースピード・ISO感度の各範囲といった情報については、予めROM204等に記憶されているものとする。さらに、各撮像部について露出補正を行った後の各種パラメータの値、具体的には、被写界深度の導出に必要となる絞り値、被写体距離、シャッタースピード、ISO感度、NDフィルタの使用の有無などの情報も取得する。
被写界深度導出部402は、撮像パラメータ取得部401で取得した撮像パラメータに基づいて、複数の撮像部のうち基準となる撮像部(以下、「基準撮像部」と呼ぶ。)で撮像された画像の被写界深度を導出する。ここで、基準撮像部としては、レンズ焦点距離が最も広角寄りで被写界深度が最も深い撮像部(本実施例では撮像部102であるとする。)が通常は選択される。被写界深度の導出の詳細については後述する。
絞り値導出部403は、被写界深度導出部402で導出される基準撮像部の被写界深度と、基準撮像部以外の撮像部(以下、「非基準撮像部」と呼ぶ。)の被写界深度とが同じになるような非基準撮像部における絞り値を導出する。例えば、レンズ焦点距離が最も広角寄りの撮像部102と、レンズ焦点距離がそれよりも少し望遠寄りの撮像部103とで絞り値が等しければ、被写界深度は望遠寄りの撮像部103の方が浅い。また、絞り304の機能として、絞り304を絞ると被写界深度は深くなり、絞り304を開くと被写界深度は浅くなる。従って、レンズ焦点距離が異なる撮像部間の被写界深度を揃える(同じにする)ためには、撮像部103の絞り304を絞って被写界深度を深くするか、撮像部102の絞り304を開いて被写界深度を浅くする必要がある。絞り値導出部403では、そのために必要な絞り304の段数を例えば計算により求める。なお、絞りの段数を計算によって求める場合の詳細に関しては後述する。
絞り値判定部404は、絞り値導出部403で導出された絞り値が非基準撮像部の絞り値として設定可能かどうか(導出された絞り値が、非基準撮像部において設定可能な絞り値の範囲に収まっているか否か)を判定する処理を行う。また、絞り値判定部404は、絞り値導出部403で導出された絞り値が非基準撮像部の絞り値として設定可能ではないと判定された場合に、基準撮像部の絞り値を変更可能かどうか(絞り値を小さくすることが可能か否か)を判定する処理も行う。
絞り値設定部405は、基準撮像部及び非基準撮像部に対し、絞り値を設定する処理を行う。設定された絞り値は、CPU202によって対応する撮像部の撮像制御部208に送られる。
図5は、本実施例に係る多眼方式の撮像装置において、被写界深度が揃うように各撮像部の絞り値を調整する処理の流れを示すフローチャートである。以下では、説明を簡単にするため、基準撮像部を撮像部102、非基準撮像部を撮像部103とした場合の二つの撮像部間で絞り値を調整するケースを取り扱う。なお、本フローチャートで示す一連の処理は、以下の手順を記述したコンピュータ実行可能なプログラムを、ROM204等からRAM203上に読み込んだ後に、CPU202によって該プログラムを実行することによって実施される。
ステップ501において、撮像制御部208は、任意の被写体を対象に基準撮像部(102)で露出補正を行う。なお、処理開始直後の段階での露出補正は、被写体の明るさに合わせて自動で露出を決定するいわゆる自動露出機能によってもよいし、ユーザのマニュアル操作によってもよい。
ステップ502において、被写界深度導出部402は、基準撮像部(102)の被写界深度を導出する。一般的に被写界深度(DOF:Depth of Field)は、前方被写界深度Dnと後方被写界深度Dfの和で表され、例えば以下の式(1)〜式(3)によって近似的に求めることができる。
Figure 0006147081
Figure 0006147081
Figure 0006147081
上記式(1)及び式(2)において、fはレンズの焦点距離(mm)、Fは絞り値、δは許容錯乱円直径(mm)、Lは被写体距離(mm)である。これらの値は、撮像パラメータ取得部401で取得され、被写界深度導出部402に提供される。図6は、被写界深度を説明する図である。上記式(1)〜式(3)から求められた基準撮像部(102)の被写界深度は、絞り値導出部403に送られる。
ステップ503において、絞り値導出部403は、非基準撮像部(103)における絞り値を導出する。その際、当該非基準撮像部(103)における被写界深度と、ステップ502で導出された基準撮像部(102)における被写界深度とが同じになるようにする。具体的には、以下のとおりである。
まず、基準撮像部(102)の焦点距離をf(mm)、非基準撮像部(103)の焦点距離をf'(mm)とすると、非基準撮像部(103)の焦点距離f'は、以下の式(4)で表わされる。
Figure 0006147081
上記式(4)においてnは、f'とfの比率であり、例えば基準撮像部(102)の焦点距離が44mm、非基準撮像部(103)の焦点距離が88mmであったとすれば、比率nは2である。
また、後方被写界深度Dfが無限遠になる距離=過焦点距離h(mm)は、以下の式(5)によって求められることが一般に知られている。
Figure 0006147081
そして、撮影距離が同じである時、被写界深度DOFが同じであれば、基準撮像部(102)の過焦点距離h、非基準撮像部(103)の過焦点距離h'の間には、以下の式(6)の関係が成り立つ。
Figure 0006147081
上記式(5)と式(6)から、さらに以下の式(7)及び式(8)が導かれる。
Figure 0006147081
Figure 0006147081
上記式(7)及び式(8)において、Fは基準撮像部(102)の絞り値であり、F’は非基準撮像部(103)の絞り値である。そして、上記式(7)及び式(8)から、以下の式(9)が求められる。
Figure 0006147081
したがって、非基準撮像部(103)において基準撮像部(102)と同じ被写界深度を得るには、上記式(9)を満たすように絞りを変えればよいことになる。ここで、変更すべき絞りの段数をiとすると、式(9)は以下の式(10)のように変形できる。
Figure 0006147081
これを整理すると、以下の式(11)が得られる。
Figure 0006147081
図7は、式(11)をグラフ化したものである。例えば、基準撮像部(102)の焦点距離が44mm、非基準撮像部(103)の焦点距離が88mmで、比率nが2であったとする。この場合、変更すべき絞りの段数iは4となり、非基準撮像部(103)において絞りを4段階絞ればよいことが分かる。
このようにして、基準撮像部(102)の被写界深度と非基準撮像部(103)の被写界深度とが等しくなるような、非基準撮像部(103)における絞り値が導出される。
図5のフローチャートの説明に戻る。
ステップ504において、絞り値判定部404は、ステップ503で求めた絞り値が、非基準撮像部(103)の絞り値として設定可能かどうかを判定する。例えば、非基準撮像部(103)が、以下の絞り値に対応していたとする。
F2.0,F2.8,F4,F5,F7,F8,F11,F16
この場合、ステップ503で求めた絞り値がF2.0〜F16の範囲内であれば、非基準撮像部(103)の絞り値として設定可能と判定されることになる。判定の結果、非基準撮像部(103)の絞り値として設定可能であった場合は、ステップ507に進む。一方、判定の結果、非基準撮像部(103)の絞り値として設定不可能であった場合(例えば、ステップ503で求めた絞り値がF22の場合)は、ステップ505へ進む。
ステップ505において、絞り値判定部404は、基準撮像部(102)の絞り値が変更可能かどうかを判定する。具体的には、基準撮像部(102)の絞り304を開いて(絞り値を小さくして)、被写界深度を浅くすることができるかどうかを判定する。例えば、基準撮像部(102)が非基準撮像部(103)と同様、以下の絞り値に対応していたとする。
F2.0,F2.8,F4,F5,F7,F8,F11,F16
この場合において、基準撮像部(102)の現在の絞り値がF2.8〜F16の範囲内であれば、絞り304をさらに開くことが可能なので、基準撮像部(102)の絞り値が変更可能と判定されることになる。判定の結果、基準撮像部(102)の絞り値が変更可能であった場合は、ステップ506に進む。一方、判定の結果、基準撮像部(102)の絞り値が変更不可能であった場合(例えば、絞り値がF2.0であった場合)は、ステップ508に進む。
ステップ506において、絞り値設定部405は、基準撮像部(102)の絞り値により小さい絞り値(例えば、1段小さい絞り値)を設定する。これにより、設定された絞り値に応じて絞り304が撮像制御部208によって開かれ、被写界深度が浅くなる。
ステップ507において、絞り値設定部405は、ステップ503で求めた絞り値を非基準撮像部(103)の絞り値として設定する。
ステップ508において、絞り値設定部405は、設定可能な絞り値のうち、ステップ503で求めた絞り値に最も近い値を、非基準撮像部(103)の絞り値として設定する。すなわち、非基準撮像部(103)における被写界深度がステップ502で導出された基準撮像部(102)の被写界深度と最も近くなるような絞り値を、非基準撮像部(103)の絞り値として設定する。
ステップ509において、撮像制御部208は、ステップ501で露出補正を行った際の被写体と同じ被写体を対象に非基準撮像部(103)で露出補正を行う。なお、本ステップにおける露出補正は、ステップ507又はステップ508で設定された絞り値に固定した状態でなされる。
以上のようにして、被写界深度が揃うように各撮像部の絞り値の調整がなされる。
図8は本実施例を適用した場合の一例を示す図であり、(a)は暗めの被写体を撮影する場合における撮像部の絞り値の変化、同(b)は明るめの被写体を撮影する場合における撮像部の絞り値の変化を示している。なお、前提として、基準撮像部(102)の焦点距離は44mm、非基準撮像部(103)の焦点距離は88mm、各撮像部の設定可能な絞り値の範囲はF2.0〜F16とする。
被写体が暗めの場合の図8の(a)では、まず、基準撮像部(102)の露出補正の結果、絞り値がF2.0となっている(ステップ501)。そして、絞り値F2.0の場合における基準撮像部(102)の被写界深度が導出され(ステップ502)、導出された被写界深度と一致させるためには非基準撮像部(103)の絞り値を4段絞ればよいことが分かる(ステップ503)。絞り値をF2.0の状態から4段絞るとF8であり、これは上述の設定可能な絞り値の範囲内であるので(ステップステップ504でYes)、非基準撮像部(103)の絞り値がF8に設定されることになる(ステップ507)。
一方、被写体が明るめの場合の図8の(b)では、まず、基準撮像部(102)の露出補正の結果、絞り値がF5.7となっている(ステップ501)。そして、絞り値F5.7の場合における基準撮像部(102)の被写界深度が導出され(ステップ502)、導出された被写界深度と一致させるためには非基準撮像部(103)の絞り304を4段絞ればよいことが分かる(ステップ503)。絞り値をF5.7の状態から4段絞るとF22となるが、これは上述の設定可能な絞り値の範囲外である(ステップステップ504でNo)。そして、基準撮像部(102)の絞り304にはまだ開く余地があるので(ステップ505でYes)、基準撮像部102の絞りが1段絞られて絞り値がF4となる(ステップ506)。その後、ステップ501〜ステップ504の処理が繰り返され、最終的に非基準撮像部(103)の絞り値がF16に設定される(ステップ507)。
このようにして、各撮像部において被写界深度を一致させるような絞り値が導出され、当該導出された絞り値に従って各撮像部における露出が補正されることになる。
なお、本実施例では説明を簡単にするため非基準撮像部が1個の場合について説明したが非基準撮像部の数が2以上である場合には、以下のように処理すればよい。
まず、基準撮像部の焦点距離に最も近い焦点距離の非基準撮像部について絞り値の設定を行う。そして、当該絞り値の設定が完了した段階で、焦点距離がその次に近い非基準撮像部について絞り値の設定を行い、以下同様の処理を非基準撮像部の数の分だけ繰り返す。その際、2回目以降の処理で基準撮像部の絞り値の変更がなされた場合には、最初に絞り値の設定を行った非基準撮像部についての絞り値の設定から再度やり直すことになる。
以上のとおり、本実施例によれば、焦点距離の異なる撮像部が混在した多眼方式の撮像装置において、被写界深度が揃うように各撮像部の絞り値が調整される。その結果、光学ズームを使用することなくズーム機能を実現する際に、違和感のない滑らかな動作を実現することができる。
[実施例2]
実施例1では、それぞれ焦点距離の異なるレンズを持つ撮像部の露出を補正する際、被写界深度が揃うように補正する態様について説明した。次に、被写界深度に加え、シャッタースピードも揃える態様について、実施例2として説明する。なお、実施例1と共通する部分については省略ないしは簡略化し、ここでは差異点を中心に説明するものとする。
はじめに、被写界深度に加えてシャッタースピードも揃えることの意義について説明する。シャッタースピードが複数の撮像部間で異なると、スポーツなど動きが激しい被写体を撮影する場合において、撮像部毎に被写体のブレの度合いが異なってしまう。その結果、背景ボケと同様、ズーム比に応じて好適な焦点距離の撮像レンズで得られた画像に切り替える際に、滑らかさが損なわれるという問題が発生する。そのため、被写体のブレの度合いを同じ程度に合わせるべく、被写界深度に加えて、シャッタースピードも揃える露出補正を行うことが有用となる。
図9は、本実施例に係る画像処理部213の内部構成を示す図である。
撮像パラメータ取得部401、被写界深度導出部402、絞り値導出部403、絞り値判定部404、絞り値設定部405については実施例1と共通であり、さらにシャッタースピード設定部901が追加されている。このシャッタースピード設定部901は、非基準撮像部におけるシャッタースピードを取得し、それと同じ値を基準撮像部のシャッタースピードとして設定することで各撮像部のシャッタースピードを一致させる処理を行う。
図10は、本実施例に係る本実施例に係る多眼方式の撮像装置において、被写界深度に加えて各撮像部のシャッタースピードも揃うように調整する処理の流れを示すフローチャートである。実施例1の場合と同様、基準撮像部を撮像部102、非基準撮像部を撮像部103とした場合の二つの撮像部間で絞り値を調整するケースを取り扱うものとする。
ステップ501〜ステップ509については、実施例1で説明したとおりであり、ここまでの処理で、基準撮像部(102)と非基準撮像部(103)との間で被写界深度が揃うように、各撮像部に絞り値がそれぞれ設定される。
ステップ1001において、露出補正パラメータ取得部401は、非基準撮像部(103)のシャッタースピードを取得する。ここで、非基準撮像部(103)には、ステップ507(又はステップ508)で被写界深度を基準撮像部(102)に揃えるための絞り値が設定される。ゆえに、足りない分の光量を稼ぐ必要があり、ステップ509における非基準撮像部(103)の露出補正では遅いシャッタースピードが設定されるので、ここでは当該遅いシャッタースピードの値が取得されることになる。
ステップ1002において、シャッタースピード設定部901は、基準撮像部(102)に対し、非基準撮像部(103)に設定されている遅いシャッタースピードと同じ値を設定する。
ステップ1003において、撮像制御部208は、ステップ501で露出補正を行った際の被写体と同じ被写体を対象に基準撮像部(102)で露出補正を行う。具体的には、非基準撮像部(103)に合わせてシャッタースピードを遅くしたことによる光量の増加を抑えるため、例えばISO感度の変更やNDフィルタ303の挿入を行う。この場合において、ISO感度を変更するとノイズ量が変化し、これもズーム動作の滑らかさを損なう原因となる恐れがある。そこで、本ステップにおける露出補正としては、NDフィルタ303の挿入が望ましい。
以上のとおり、本実施例によれば、焦点距離の異なる撮像部が混在した多眼方式の撮像装置において、被写界深度だけでなくシャッタースピードも揃うような調整がなされる。その結果、動きのある被写体にも対応することができる。
(その他の実施例)
本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施例の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。

Claims (8)

  1. 焦点距離がそれぞれ異なる複数の撮像部を有する多眼方式の撮像装置であって、
    前記複数の撮像部のうち基準となる撮像部における被写界深度に、当該基準となる撮像部以外の撮像部における被写界深度を合わせることで、前記複数の撮像部において被写界深度を一致させるような各撮像部の絞り値を導出する、絞り値導出手段と、
    前記導出された絞り値に従って各撮像部における露出を補正する露出補正手段と、
    前記絞り値導出手段で導出された絞り値が前記基準となる撮像部以外の撮像部に設定可能かどうかを判定する第1の判定手段と、
    前記第1の判定手段において前記導出された絞り値が前記基準となる撮像部以外の撮像部に設定できないと判定された場合に、前記基準となる撮像部の絞り値を変更する手段と、
    を備えることを特徴とする撮像装置。
  2. 前記変更する手段は、前記基準となる撮像部の絞り値を1段小さい絞り値に変更することを特徴とする請求項に記載の撮像装置。
  3. 前記基準となる撮像部の絞り値が変更可能かどうかを判定する第2の判定手段と、
    前記第2の判定手段において、前記基準となる撮像部の絞り値が変更できないと判定された場合には、前記基準となる撮像部以外の撮像部に、当該撮像部に設定可能な絞り値の範囲内であって前記絞り値導出手段で導出された絞り値に最も近い絞り値が設定される
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の撮像装置。
  4. 前記複数の撮像部におけるシャッタースピードを一致させる手段をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の撮像装置。
  5. 前記シャッタースピードを一致させる手段は、前記基準となる撮像部以外の撮像部におけるシャッタースピードを取得し、それを前記基準となる撮像部のシャッタースピードとして設定することにより、前記複数の撮像部におけるシャッタースピードを一致させることを特徴とする請求項に記載の撮像装置。
  6. 前記シャッタースピードを一致させる手段によって、前記基準となる撮像部以外の撮像部におけるシャッタースピードが前記基準となる撮像部のシャッタースピードとして設定されると、前記露出補正手段は、NDフィルタを挿入することにより前記基準となる撮像部に対する露出補正を行うことを特徴とする請求項に記載の撮像装置。
  7. 焦点距離がそれぞれ異なる複数の撮像部を有する多眼方式の撮像装置の制御方法であって、
    前記複数の撮像部のうち基準となる撮像部における被写界深度に、当該基準となる撮像部以外の撮像部における被写界深度を合わせることで、前記複数の撮像部において被写界深度を一致させるような各撮像部の絞り値を導出する絞り値導出ステップと、
    前記導出された絞り値に従って各撮像部における露出を補正する露出補正ステップと、
    前記絞り値導出ステップで導出された絞り値が前記基準となる撮像部以外の撮像部に設定可能かどうかを判定する判定ステップと、
    前記判定ステップにおいて前記導出された絞り値が前記基準となる撮像部以外の撮像部に設定できないと判定された場合に、前記基準となる撮像部の絞り値を変更する変更ステップと、
    を含むことを特徴とする制御方法。
  8. コンピュータを、請求項1乃至の何れか1項に記載の撮像装置として機能させるためのプログラム。
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