JP6146956B2 - 装置、表示制御方法、及びプログラム - Google Patents

装置、表示制御方法、及びプログラム Download PDF

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    • A61B5/14551Measuring characteristics of blood in vivo, e.g. gas concentration, pH value; Measuring characteristics of body fluids or tissues, e.g. interstitial fluid, cerebral tissue using optical sensors, e.g. spectral photometrical oximeters for measuring blood gases

Description

本発明は、光音響波に由来する分布情報を表示させる装置および表示制御方法に関する。
医療分野において、生体内部を非侵襲的にイメージングすることができる装置の一つとして、近年、光と超音波を用いて生体機能情報が得られる光音響イメージング(PAI:Photoacoustic Imaging)が提案され、開発が進んでいる。
光音響イメージングとは、光源から発生したパルス光を被検体に照射し、被検体内で伝播・拡散した光の吸収によって光音響波(典型的には超音波)が発生するという光音響効果を用いて、光音響波の発生源となる内部組織を画像化する技術である。受信された光音響波の時間による変化を複数の個所で検出し、得られた信号を数学的に解析処理、すなわち再構成し、被検体内部の光学特性値に関連した情報を三次元で可視化する。
パルス光に近赤外光を用いた場合、近赤外光は生体の大部分を構成する水を透過しやすく、血液中のヘモグロビンで吸収されやすい性質を持つため、血管像をイメージングすることができる。さらに、異なる波長のパルス光による血管像を比較することによって、機能情報である血液中の酸素飽和度を測定することができる。悪性腫瘍周辺の血液は良性腫瘍周辺の血液より酸素飽和度が低くなっていると考えられているので、酸素飽和度を知ることによって腫瘍の良悪鑑別を行えるようになると期待されている。
特許文献1は、光音響イメージングにより、生体を構成する物質の濃度分布を画像化することを開示する。
特開2010−35806号公報
しかし、特許文献1に記載のように、光音響イメージングにおいては、光音響波を画像化した際に、実際には光吸収体が存在しない位置に現れるアーティファクトが、光吸収体の観察を妨げる。
例えば、音響インピーダンスが被検体とは異なる保持板で、被検体を保持した場合、被検体内で発生した光音響波が保持板の中で多重反射する。そして、このように多重反射した光音響波を検出し、画像化した際に多重反射によるアーティファクトが現れる。こうしたアーティファクトが、実際に存在する光吸収体の像を判別しにくくさせている。
そこで、本発明は、光吸収体の像またはアーティファクトが強調された情報を取得することができる被検体情報取得装置に用いる信号処理装置および被検体情報取得方法を提供することを目的とする。
本発明に係る装置は、第一の測定条件の光が被検体に照射されることにより前記被検体で発生する第一の光音響波に由来する第一の光学特性値分布取得する第一の取得手段と、前記第一の測定条件とは異なる第二の測定条件の光が前記被検体に照射されることにより前記被検体で発生する第二の光音響波に由来する第二の光学特性値分布取得する第二の取得手段と、前記第一の光学特性値分布前記第二の光学特性値分布に基づいて、前記第一の光学特性値分布と前記第二の光学特性値分布との相関を示す分布情報を取得する第三の取得手段と、前記第一の測定条件の光が第一の閾値よりも大きい光量で照射されている領域である第一の信頼領域、及び、前記第二の測定条件の光が第二の閾値よりも大きい光量で照射されている領域である第二の信頼領域を取得する第四の取得手段と、前記分布情報前記第一の信頼領域、及び前記第二の信頼領域を表示手段に出力し、前記分布情報、前記第一の信頼領域、及び前記第二の信頼領域を表示手段に表示させるデータ出力手段と、を有する。
また、本発明に係る表示制御方法は、第一の測定条件の光が被検体に照射されることにより前記被検体で発生する第一の光音響波に由来する第一の光学特性値分布と、前記第一の測定条件とは異なる第二の測定条件の光が前記被検体に照射されることにより前記被検体で発生する第二の光音響波に由来する第二の光学特性値分布との相関を示す分布情報を表示手段に表示させる表示制御方法であって記分布情報とともに、前記第一の測定条件の光が第一の閾値よりも大きい光量で照射されている領域である第一の信頼領域、及び、前記第二の測定条件の光が第二の閾値よりも大きい光量で照射されている領域である第二の信頼領域を前記表示手段に表示させる。
本発明によれば、光吸収体の像またはアーティファクトが強調された情報を取得することができる被検体情報取得装置に用いる信号処理装置および被検体情報取得方法を提供することができる。
本発明の原理を説明するための図 第1の実施形態に係る、被検体情報取得装置の構成を示す図 第1の実施形態に係る、被検体情報取得方法のフロー図を示す図 第1の実施形態に係る、第一の測定条件および第二の測定条件の例を示す図 第1の実施形態に係る、第一の測定条件および第二の測定条件の別の例を示す図 第1の実施形態に係る、第一の測定条件および第二の測定条件の別の例を示す図 第1の実施形態に係る、第一の測定条件および第二の測定条件の別の例を示す図 第1の実施形態に係る、第一の測定条件および第二の測定条件の別の例を示す図 第1の実施形態に係る、類似度分布を取得する方法の例を示す図 第1の実施形態に係る、類似度分布が表示された表示装置の例を示す図 第2の実施形態に係る、被検体情報取得方法のフロー図を示す図 第2の実施形態に係る、類似度分布および光量分布が表示された表示装置の例を示す図 第3の実施形態に係る、被検体情報取得方法のフロー図を示す図 第3の実施形態に係る、類似度分布および信頼領域が表示された表示装置の例を示す図
アーティファクトは、再現性が高いため、同じように測定すれば同じように観測される。そのため、測定においてアーティファクトが同じように現れるため、光吸収体の像とアーティファクトとを判別しにくい。
本発明は、光音響イメージングにおいて、測定条件の異なる複数の測定により得られた各光学特性値分布の類似度の高低を示した類似度分布を取得する。このようにして得られた類似度分布は、光吸収体の像またはアーティファクトが強調された分布となる。
まず、図1を参照して、本発明の原理を説明する。図1は、照射光と音響波検出器と被検体との位置関係(測定条件)と、その位置関係のときに得られる初期音圧分布の画像を示している。ここで、被検体130、131は、それぞれ同じ位置に光吸収体135、136を備えている。
図1(a)に示す測定条件においては、音響波検出器140の検出面と音響的に接続された被検体130の面に第一の測定条件の光121が照射されている。
また、図1(b)に示す測定条件においては、音響波検出器141と対向する被検体131の面に第二の測定条件の光122が照射されている。また、図1(b)において音響波検出器141の一部は、被検体131と音響的に接続されていない。
さらに、図1(a)の測定条件のときに得られる初期音圧分布を図1(c)に示す。また、図1(b)の測定条件のときに得られる初期音圧分布を図1(d)に示す。
図1(c)と図1(d)とを比較すると、アーティファクト192、194の出現位置は測定条件によって異なることがわかる。一方、光吸収体の像191、193の出現位置は、測定条件を変更しても同じであることがわかる。なぜならば、アーティファクトの発生過程は、測定条件によって異なるからである。以下、それぞれの測定条件におけるアーティファクトの発生過程を説明する。
図1(a)の測定条件においては、第一の測定条件の光121が音響波検出器140の表面にも一部回りこみ光音響波を発生させる。そして、この音響波検出器140の表面で発生した光音響波が、音響波検出器140の音響整合層などにおける多重反射等により、図1(c)に示すアーティファクト192となって現れる。
また、図1(b)の測定条件においては、音響波検出器141のうち、被検体131と音響的に接続されていない部分に、被検体131を回り込んできた第二の測定条件の光122が直接入射し、音響波検出器141の表面で光音響波が発生する。そして、この光音響波が音響波検出器141の音響整合層での多重反射などにより、図1(d)に示すアーティファクト194となって現れる。
次に、アーティファクトの出現位置が異なる図1(c)に示す初期音圧分布と、図1(d)に示す初期音圧分布との類似度の高低を示した図1(e)に示す類似度分布を取得する。ただし、図1(c)、図(d)に示す初期音圧分布においては、光吸収体の像やアーティファクトの領域以外の背景にも、ランダムノイズを画像化した画像が存在する。そのため、図1(e)に示す背景の類似度は、光吸収体の像195の領域よりも小さく、アーティファクト196の領域よりも大きくなっている。
光吸収体の像は、図1(c)に示す初期音圧分布においても、図1(d)に示す初期音圧分布においても、同じ位置に現れていたため、図1(e)に示すように、光吸収体の像195に対応する類似度は高く示されている。
一方、アーティファクトは、図1(c)に示す初期音圧分布と、図1(d)に示す初期音圧分布とにおいて、異なる位置に現れていたため、図1(e)において、アーティファクト196に対応する類似度は低く示されている。
以上のように、複数の測定条件によって得られた各光学特性値分布の類似度分布においては、光吸収体の像の類似度は高く、アーティファクトの類似度は低く示される。そのため、類似度分布を表示することによって、光吸収体の像とアーティファクトとを判別することができる。
なお、本発明において、光学特性値分布とは、検出信号に対して再構成を行うことにより得られた初期音圧分布や光エネルギー密度分布、または、それらに対して光量補正を行うことにより得られた光吸収係数に関連する分布を含む。また、光学特性値分布は、これらの分布に対して輝度値変換などを行うことによって得られた表示手段に表示させるためのデータを含む。
また、類似度分布も、類似度分布に対して輝度値変換などを行うことによって得られた表示手段に表示させるためのデータを含む。
以下に、本発明の実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
図2は、本実施形態に係る被検体情報取得装置の構成を示すブロック図であり、光源210、光学系220、光学系走査機構221、被検体230、音響波検出器240、音響波検出器走査機構241、信号処理装置250、メモリ260、表示装置280からなっている。本実施形態に係る信号処理装置250は、測定条件設定部としての測定条件設定モジュール251、光学特性値分布取得部としての光学特性値分布取得モジュール252、データ処理部としてのデータ処理モジュール253、光量分布取得部としての光量分布取得モジュール254、信頼領域取得部としての信頼領域取得モジュール255、データ出力モジュール256を備えている。
そして、図3は、図2に示す本実施形態に係る被検体情報取得装置を用いた被検体情報取得方法のフローを示す図である。
まず、測定条件設定モジュール251が、光源210や光学系220や音響波検出器240を制御し、第一の測定条件に設定し、被検体230に第一の測定条件の光が照射される(S10)。そして、音響波検出器240が、第一の測定条件の光により被検体230で発生した第一の光音響波を検出し、第一の検出信号を得る(S20)。
次に、第一の光学特性値分布取得部としての光学特性値分布取得モジュール252が、この第一の検出信号を用いて再構成処理を行うことにより、第一の光学特性値分布としての第一の初期音圧分布を取得し、メモリ260に保存する(S30)。
続いて、測定条件設定モジュール251が、光源210や光学系220や音響波検出器240を第二の測定条件に設定し、被検体230に第二の測定条件の光が照射される(S40)。そして、音響波検出器240が、第二の測定条件の光により被検体230で発生した第二の光音響波を検出し、第二の検出信号を得る(S50)。
次に、第二の光学特性値分布取得部としての光学特性値分布取得モジュール252が、この第二の検出信号を用いて再構成処理を行うことにより、第二の光学特性値分布としての第二の初期音圧分布を取得し、メモリ260に保存する(S60)。
次に、データ処理モジュール253が、第一の光学特性値分布と第二の光学特性値分布との類似度分布を取得し、メモリ260に保存する(S70)。
そして、データ出力モジュール256が、メモリ260に保存された類似度分布を表示装置280に出力し、表示装置280に類似度分布を表示させる。
なお、光学特性値分布取得モジュール252は、微分処理した信号を重ね合わせるユニバーサルバックプロジェクション法などの公知の再構成方法を用いて、再構成を行い、初期音圧分布を取得することができる。
また、以上の工程を含むプログラムをコンピュータとしての信号処理装置250に実行させてもよい。
(S10、S40:測定条件の設定する工程)
次に、図3のS10、S40に示す測定条件の設定について詳細に説明する。
以下、測定条件設定モジュール251が、測定条件を設定する例を説明する。本発明における測定条件とは、照射光の照射条件(照射位置、照射角度、照射強度)や音響波検出器の検出位置を含む概念である。
まず、測定条件としての照射光の照射条件を変更する例を説明する。
(1.被検体表面の異なる位置に光を照射する例)
まず、被検体表面の異なる位置に第一の測定条件の光と第二の測定条件の光を照射する測定条件の例を、図4、図5を用いて説明する。
図4(a)に示す第一の測定条件では、音響波検出器440の検出面445と音響的に接続している被検体430の面に、光学系420から第一の測定条件の光425を照射する。次に、図4(b)に示す第二の測定条件では、音響波検出器441の検出面446と音響的に接続している被検体431の面とは対向する面に、光学系421から第二の測定条件の光426を照射する。
このように、それぞれの測定条件において、被検体表面の異なる位置に光を照射し、それぞれの測定結果を光学特性値分布にすると、アーティファクトの発生過程が異なるため、異なる位置にアーティファクトが現れる。一方、前述したように、光吸収体の像は各測定条件で得られた光学特性値分布において、同じ位置に現れる。
そのため、被検体表面の異なる位置に光を照射することによって得られた各光学特性値分布の類似度分布において、光吸収体の像の類似度は高く、アーティファクトの類似度は低く示される。
また、図5に示すような測定条件においても、本発明を適用することができる。図5(a)に示す第一の測定条件は、図4(a)に示す測定条件と同一である。一方、図5(b)に示す第二の測定条件は、図4(a)に示す測定条件と同一の測定条件の光525と図4(b)に示す測定条件と同一の測定条件の光526を、被検体531の表面に照射している。
このように、第二の測定条件の光が、第一の測定条件の光に加え、第一の測定条件の光とは異なる被検体表面の位置に照射された光を含む場合においても、アーティファクトの発生する位置や強度は異なる。
そのため、この場合も、各測定条件における光学特性値分布の類似度分布において、光吸収体の像の類似度は高く、アーティファクトの類似度は低く示される。
なお、各測定条件で被検体表面における光のビームプロファイルを異ならせることにより、被検体表面への照射位置を変えてもよい。
また、被検体表面に照射する位置が測定条件によって大きく異なるほど、アーティファクトの発生位置も大きく異なってくるので、照射位置は測定条件によって大きく異ならせることが好ましい。
(2.被検体表面と照射方向とのなす角度が異なる光を照射する例)
次に、被検体表面と光の照射方向とのなす角度である照射角度が異なる測定条件の例を、図6を用いて説明する。
図6(a)に示す第一の測定条件は、図4(a)に示す測定条件と同一である。一方、図6(b)に示す第二の測定条件は、図6(a)に示す第一の測定条件の光625の照射位置と同じ位置に、光学系621から第一の測定条件の光625とは異なる照射角度で、第二の測定条件の光626を照射している。
この場合も、図6(a)に示す測定条件によって得られた光学特性値分布のアーティファクトと、図6(a)に示す測定条件によって得られた光学特性値分布とを比較すると、アーティファクトの現れる位置は異なる。
したがって、被検体表面と照射方向とのなす角度が異なる複数の測定条件により得られた各光学特性値分布の類似度分布において、光吸収体の像の類似度は高く、アーティファクトの類似度は低く示される。
なお、照射角度が測定条件によって大きく異なるほど、アーティファクトの発生位置も大きく異なってくるので、照射角度は測定条件によって大きく異ならせることが好ましい。
(3.異なる照射強度の光を照射する例)
次に、各測定条件の光の照射強度が異なる測定条件の例を、図7を用いて説明する。
図7に示す測定条件では、光学系が複数の光照射部を備え、それぞれの光照射部から被検体表面の異なる位置に複数の光を照射している。
ここで、図7(a)に示す第一の測定条件の光725と図7(b)に示す第二の測定条件の光727は同じ位置に光を照射され、図7(a)に示す第一の測定条件の光726と図7(b)に示す第二の測定条件の光728は同じ位置に光を照射されている。
図7(a)に示す測定条件では、音響波検出器740と音響的に接続している被検体730の面に弱い強度の光725を照射し、それとは対向する被検体730の面に強い強度の光726を照射している。
一方、図7(b)に示す測定条件では、音響波検出器741と音響的に接続している被検体731の面に強い強度の光727を照射し、それとは対向する被検体731の面に弱い強度の光728を照射している。
複数の光照射部から光が照射されると、各光照射部からの各照射光に対応した光音響波が発生する。そして、各照射光の強度に対応するアーティファクトが現れ、それらのアーティファクトが足しあわされた光学特性値分布が得られる。よって、アーティファクトの信号強度は測定条件によって異なる。
したがって、照射光の強度が異なる複数の測定条件によって得られた各光学特性値分布の類似度分布において、光吸収体の像の類似度は高く、アーティファクトの類似度は低く示される。
各測定条件の光の照射強度を変化させる方法は、光学系に光を減衰させるフィルタを備える方法や、各測定条件の光に対応する光源の出力を調整する方法などが考えられる。その他、各測定条件の光の照射強度を変えられる方法であれば、どのような方法でもよい。
このように、複数の照射強度を変化させて測定条件を異ならせる方法は、照射位置や照射角度を異ならせる方法と比べて、光学系の駆動を少なくすることができる。特に、光源の出力を調整する場合には、光学系の駆動を大幅に低減できる。そのため、装置のメカニカルな動きを少なくでき、測定の自動化を簡便に実現できる。
なお、複数の光照射部から光を照射する場合、光学系を固定した状態で、各測定条件において照射強度を異ならせることが好ましい。光学系を固定することによって、照射位置の精度を向上させることができる。
本発明において、第一の測定条件の光の照射強度と第二の測定条件の光の照射強度が異なるとは、光学系の光出射部が1つである場合にはそれぞれの測定条件の光の照射強度が単純に異なることを指す。また、光学系の光出射部が複数ある場合には、複数の光出射部からの複数の光のうち、少なくとも1つの光の照射強度が異なっていることを指す。
次に、測定条件としての音響波検出器の検出位置を変更する例を、図8を用いて説明する。
(4.音響波検出器の検出面が異なる位置で光音響波を検出する例)
図8(a)に示す第一の測定条件は、図4(a)に示す測定条件と同一である。
一方、図8(b)に示す第二の測定条件において、第二の測定条件の光826の照射条件は、第一の測定条件の光825の照射条件と同一であるが、音響波検出器841の検出面846の位置が、第一の測定条件における音響波検出器840の検出面845の位置とは異なっている。
そして、図8に示すように、音響波検出器の検出面の位置が各測定条件によって異なっている場合も、アーティファクトは各測定条件によって異なる位置に現れる。
なぜならば、光が音響波検出器の表面に照射されることにより発生する多重反射の有無や光音響波の伝搬経路などは音響波検出器の位置に依存する。そのため、音響波検出器の位置によって、アーティファクトの出現位置は音響波検出器の検出面の位置に依存する。
したがって、測定条件によって音響波検出器の検出面の位置を変更することによって得られた複数の光学特性値分布の類似度分布において、光吸収体の像の類似度は高く、アーティファクトの類似度は低く示される。
なお、音響波検出器の検出面と被検体とがなす角度を各測定条件で変更した場合も、各測定条件によってアーティファクトの現れる位置は異なる。この場合、音響波検出器の検出面と被検体表面とがなす角度を変更することにより、結果的にそれぞれの測定条件において、音響波検出器の検出面の位置が変化する。すなわち、本発明において、音響波検出器の検出面の位置が異なるとは、音響波検出器の検出面と被検体表面とがなす角度が異なることを含む。
なお、S10、S40の工程において、複数の位置に光を照射する場合や複数の光照射部から光を照射する場合には、それらの光を同時に照射しなくてもよい。すなわち、各照射位置に逐次光を照射することや各照射部から逐次光を照射することを行ってもよい。
また、複数の異なる位置に光を照射する場合、光学系走査機構により光学系を走査することが好ましい。また、このとき、測定条件設定モジュールが光学系走査機構を制御して光学系を走査してもよい。
また、音響波検出器の検出面が複数の位置で光音響波を検出する場合には、複数の音響波検出器を用いて、複数の位置で光音響波を検出してもよいし、音響波検出器を音響波検出器走査機構により、走査して複数の位置で光音響波を検出してもよい。また、このとき、測定条件設定モジュールが音響波検出器走査機構を制御して、音響波検出器を走査してもよい。
また、光学系と音響波検出器との相対的な位置関係を維持したまま、光学系と音響波検出器を走査してもよい。
また、本実施形態では、測定条件設定モジュールが光源または光学系の駆動を制御して第一の測定条件と第二の測定条件を設定しているが、作業者が光源または光学系を第一の測定条件と第二の測定条件となるように設定してもよい。
また、複数の測定条件を比較する際に、測定条件が異なる光学特性値分布の表示が多くなれば、光吸収体の像とアーティファクトとの判別精度が高まるので、測定条件を多くすることが好ましい。
(S70:第一の光学特性値分布と第二の光学特性値分布との類似度分布を取得する工程)
次に、図3のS70に示す第一の光学特性値分布と第二の光学特性値分布との類似度分布を取得する方法を詳細に説明する。
ここで、本発明において、類似度分布とは、第一の光学特性値分布と第二の光学特性値分布に基づく相関値分布、または、第一の光学特性値分布と第二の光学特性値分布とが合成された合成データに基づく分布を含む。
ここでは、データ処理モジュール253が、第一の光学特性値分布としての第一の初期音圧分布と、第二の光学特性値分布としての第二の初期音圧分布との相関値を計算して、この相関値に基づき類似度分布を取得する例を、図9を用いて説明する。
まず、データ処理モジュール253は、第一の初期音圧分布991に対して、局所領域995を設定する。続いて、データ処理モジュール253は、第二の初期音圧分布992における局所領域995と同じ位置に、局所領域996を設定する。ここで、相関値の数値精度を高くしたい場合は、局所領域を大きく設定してもよい。また、相関値の位置精度を高くしたい場合は、局所領域を小さく設定してもよい。
なお、局所領域995の形状は矩形だけに限らず任意の形状を用いることができ、円形であってもよいし、矩形の周囲の部分のみを局所領域995としてもよい。
次に、データ処理モジュール253は、局所領域995内の初期音圧分布と、局所領域996内の初期音圧分布との相関値を計算する。そして、データ処理モジュール253は、この相関値に基づき、この局所領域における類似度を取得する。
ここで、相関値を計算する方法としては、式(1)で示される正規化相互相関(ZNCC:Zero−mean Normalized Cross−Correlation)や、式(2)に示される相互相関を用いてもよい。ZNCCや相互相関では、相関値Rが高いほど、類似度が高いことを表す。
Figure 0006146956
Figure 0006146956
ここで、Rは相関値、(i,j,k)は光学特性値分布における座標を示す。P(i,j,k)は座標(i,j,k)における第一の初期音圧、P(i,j,k)は座標(i,j,k)における第二の初期音圧、P1aは第一の初期音圧分布に設定された局所領域内の初期音圧の平均値、P2aは第二の初期音圧分布に設定された局所領域内の初期音圧の平均値である。
また、相関値を計算する他の方法としては、式(3)に示されたSSD(Sum of Squared Difference)や、式(4)で示されるSAD(Sum of Absolute Difference)などの方法を用いてもよい。SSDやSADにおいては、相関値Rが低いほど、類似度が高いことを表す。そのため、SSDやSADにおいては、相関値Rの逆数を類似度としてもよい。
Figure 0006146956
Figure 0006146956
なお、相関値や相関値の逆数に重みづけしたものを類似度としてもよい。また、式(1)〜(4)では、初期音圧について示したが、その他光学特性値を式(1)〜(4)に適用してもよい。
また、相関値を求める方法は、上記方法に限定されず、公知の相関値を求める方法を用いてもよい。
なお、類似度を取得する方法としては、第一の光学特性値分布と第二の光学特性値分布とが合成された合成データに基づき、類似度を取得する方法でもよい。例えば、データ処理モジュール253が、第一の光学特性値分布と第二の光学特性値分布との全体または一部の和、積、二乗平均平方根を算出し、その結果を類似度として取得してもよい。また、この合成データに重みづけしたものを類似度としてもよい。
なお、類似度を取得する方法は、相関値や合成データに基づき取得する方法に限定されない。複数の光学特性値分布から類似度を取得できる方法であれば、どのような方法でもよい。
次に、データ処理モジュール253は、図9(b)に示すように、局所領域995、996を図9(a)に示す位置とは異なる位置に設定し、上記と同様に類似度を取得する。
そして、データ処理モジュール253は、以上の工程をデータ領域の全体に対して繰り返し行うことによって、図9(c)に示すようなデータ領域全体の類似度分布993を得ることができる。
ここで、局所領域を設定する位置は、1ボクセル毎に移動することが好ましいが、移動する量を大きく設定して類似度分布を取得した後に、詳細な分布を知りたい領域のみを細かい移動量で移動させてもよい。
また、データ領域全体の類似度分布を取得するのではなく、データ領域の一部の類似度分布を取得してもよい。
なお、類似度分布を取得する前に、信号処理装置250が、各光学特性値分布に対して、ぼかし処理や強調処理などの前処理を行ってもよい。
ここで、ぼかし処理とは、光学特性値分布をぼかす処理であり、これによって高周波のランダムノイズを除くとともに、測定条件間の位置のずれに対しても感度が低くなる。ぼかし処理として、具体的には、ガウスフィルタ、空間周波数ローパスフィルタ、移動平均フィルタなどを用いることができる。
また、強調処理は光学特性値分布において、光吸収体特有のパターンと合致したところを強調する処理である。具体的には、光吸収体特有のパターンをテンプレートとし、光学特性値分布に対してテンプレートマッチング法を用いてもよい。また、アーティファクトやランダムノイズ特有のパターンをテンプレートとしてテンプレートマッチング法を用いてもよい。このとき、テンプレートマッチング法で抽出した領域の光学特性値分布の強度を大きくする処理または小さくする処理や、テンプレートマッチング法で抽出した領域以外の領域の光学特性値分布の強度を大きくする処理または小さくする処理を行ってもよい。
このように、前処理を施された各測定条件の光学特性値分布は、光吸収体の像またはアーティファクトが強調された光学特性値分布である。そのため、前処理が施された各光学特性値分布に基づく類似度分布は、前処理を施さなかった光学特性値分布に基づく類似度分布と比べて、光吸収体の像またはアーティファクトがより強調された類似度分布となる。
(S80:類似度分布を表示する工程)
次に、図3のS80に示す類似度分布を表示する例を説明する。
まず、類似度分布のみを表示装置に表示させる例を、図10を用いて説明する。
データ出力モジュール256は、S70で取得した類似度分布を表示装置1080に出力する。そして、図10に示すように、類似度分布1093が表示装置1080の表示領域1081に表示される。
ここで、操作部1085はコントラストなどの表示条件やポインタ1086を操作するのに使用することができる。また、ポインタ1086で指定した位置の座標や、その座標における類似度を数値の情報1087を示すことができる。
なお、類似度分布に加えて、各測定条件における光学特性値分布を表示装置に出力してもよい。このとき、表示領域を複数設けて、類似度分布や各光学特性値分布をそれぞれに表示させてもよいし、ひとつの表示領域に複数のデータを重畳させて表示させてもよい。
複数のデータを重畳して表示する場合、各データの透過度を変更して表示し、複数のデータが重なった場合でもそれぞれのデータを視認できるようにしてもよい。また、データごとに色を割り振り、データの強度をその色の濃淡で表示してもよい。または、データごとに濃淡を割り振って、色でデータの強度を表してもよい。また、その際、透過度、色、濃淡などの設定は、作業者がインタラクティブに行えるように、表示装置に備えられた操作部で行われることが好ましい。
以上のように、複数の異なる測定条件によって得られた光学特性値分布に基づいた類似度分布を取得することにより、光吸収体の像またはアーティファクトを容易に判別することができる。
(第2の実施形態)
本実施形態は、各測定条件によって得られた光学特性値分布に加えて、各測定条件の被検体内の光量分布を表示する点が他の実施形態との相違である。ここで、光量分布とは、光量分布に対して輝度値変換などを行うことによって得られた表示手段に表示させるためのデータを含む。
ところで、光音響波の初期音圧Pは、式(5)の関係で表わされるように、光量Φに依存する。
=Γ・φ・μ ・・・式(5)
ここで、Γはグリューナイゼン定数、μは光吸収係数である。式(5)で表わされるように、光吸収体に照射された光量が大きい値であったら、発生する光音響波の初期音圧も大きくなる。すなわち、多くの光量が照射された領域に対応する検出信号のSN比は大きくなる。そのため、多くの光量が照射された領域の光学特性値分布は、SN比が大きい検出信号より得られた光学特性値分布であるため、信頼性は高い。反対に、光量が十分に照射されていない領域の光学特性値分布の信頼性は低い。これは、複数の測定条件における各光学特性値分布に基づいて得られた類似度分布にも同様のことがいえる。
そこで、本実施形態では、各測定条件によって得られた光学特性値分布の類似度分布に加えて、各測定条件の被検体内の光量分布を取得し、この両方を表示することによって、類似度分布のうち、信頼性の高い領域を判断することができる。
以下に、光量分布を表示する方法を、図11に示すフロー図を用いて説明する。なお、図3に示すフロー図と同じ処理については、同じ処理番号を付し、説明は省略する。また、図2に示す被検体情報取得装置を用いて説明する。
(S21、S51:光量分布を取得する工程)
まず、信号処理装置250の光量分布取得モジュール254が、第一の測定条件の光に基づき、第一の光量分布を取得し、第二の測定条件の光に基づき、第二の光量分布を取得する。
ここで、光量分布を取得する方法は、被検体への照射光のビームプロファイルから、被検体内の光伝播の計算によって、被検体内の光量分布を取得する方法を用いてもよい。また、被検体への照射光のビームプロファイルと、被検体から外に出る出射光のビームプロファイルとを測定し、両者の関係からが被検体内の光量分布を取得してもよい。なお、被検体への照射光のビームプロファイルは、照射設定が変わらなければ同じである場合があるので、あらかじめメモリに保存しておいたビームプロファイルデータを用いてもよい。
(S81:類似度分布と光量分布とを表示する工程)
次に、データ出力モジュール256が、類似度分布、第一の光量分布、および第二の光量分布を表示装置280に出力し、表示装置280に類似度分布、第一の光量分布、および第二の光量分布を表示させる。
以下に、類似度分布と各測定条件における光量分布とをそれぞれ別の表示領域に出力し、それぞれを並べて表示させる例を、図12を用いて説明する。
まず、データ出力モジュール256が、表示装置1280の第一の表示領域1281に類似度分布1293を出力し、第二の表示領域1282に第一の光量分布1294を出力し、第三の表示領域1283に第二の光量分布1295を出力する。そして、図12に示すように、表示装置1280には、類似度分布と各測定条件における光量分布とが並べて表示される。
また、表示装置1280においては、操作部1285を用いて第一の表示領域1281内の第一のポインタ1286を動かし、第一のポインタ1286で指定した位置の座標や、その座標における類似度を数値の情報1287を示すことができる。
そして、各表示領域に表示されたデータを比較しやすくするために、例えば、第一のポインタ1286で第一の表示領域1281内のある座標を指定すると、第二の表示領域1282内の第一のポインタ1286に対応する位置に、第二のポインタ1288が表示される。同様に、第三の表示領域1283内の第一のポインタ1286に対応する位置に、第三のポインタ1289が表示される。なお、第二のポインタ1288または第三のポインタ1289である座標を指定し、他の表示領域内の対応する位置が指定されるようにしてもよい。
また、それぞれの表示領域は、連動して同じ位置、同じ範囲、同じダイナミックレンジで表示されることが好ましいが、個別に調整してもよい。また、表示領域、操作部は一台の表示装置に設けられることが好ましいが、表示領域、操作部が設けられた表示装置を複数台用意してもよい。
このように、それぞれの光量分布を別々の表示領域に表示することにより、それぞれの光量分布の視認性を高くすることができる。
また、類似度分布と各測定条件における光量分布とを重畳して表示装置に表示させてもよい。
なお、複数のデータを重畳して表示する場合、各データの透過度を変更して表示し、複数のデータが重なった場合でもそれぞれのデータを視認できるようにしてもよい。また、データごとに色を割り振り、データの強度をその色の濃淡で表示してもよい。または、データごとに濃淡を割り振って、色でデータの強度を表してもよい。また、その際、透過度、色、濃淡などの設定は、作業者がインタラクティブに行えるように、表示装置に備えられた操作部で行われることが好ましい。
また、データ出力モジュール256が、音響波検出器240の感度分布を、本実施形態で説明した光量分布と同様に、表示装置280に出力して、表示装置280に表示させてもよい。音響波検出器240の感度が高い領域に対応する検出信号のSN比は高いため、類似度分布に加えて、音響波検出器240の感度分布を表示装置に表示させることにより、類似度分布のうち、SN比の高い検出信号より得られた信頼性の高い領域を判断することができる。
なお、本発明において、音響波検出器の感度とは、音源から音響波検出器まで伝搬路における音響波の減衰や、音響波検出器の指向角を含む。
(第3の実施形態)
本実施形態は、光量分布のうち、十分光が照射されている領域である信頼領域を取得する点が他の実施形態との相違である。ここで、信頼領域とは、信頼領域に対して輝度値変換などを行うことによって得られた表示手段に表示させるためのデータを含む。
光音響イメージングにおいては、第2の実施形態で取得した光量分布のうち、十分光が照射されている領域を強調して表示させることが好ましい。なぜならば、十分に光が照射されている領域に対応する検出信号は、SN比が高く、信頼性の高いからである。
以下、信頼領域を用いた被検体情報取得方法を、図13に示すフロー図を用いて説明する。なお、図3に示すフロー図と同じ処理については、同じ処理番号を付し、説明は省略する。また、図2に示す被検体情報取得装置を用いて説明する。
(S22、S52:信頼領域を取得する工程)
まず、信号処理装置250の信頼領域取得モジュール255が、それぞれの光量分布に対して十分な信号が得られると考えられる閾値を設定する。ここで、十分な信号が得られると考えられる閾値は、SN比に基づいて、所望するレベルを設定することが好ましい。
次に、信頼領域取得モジュール255は、閾値より光量値が大きい領域の光量値を大きくする処理、または、閾値より値が小さい領域の光量の値を小さくする処理を行い、光が十分に照射されている領域が強調された信頼領域を取得する。すなわち、信頼領域取得モジュール255は、第一の光量分布に基づき、第一の信頼領域を取得し、第二の光量分布に基づき、第二の信頼領域を取得する。
なお、信頼領域取得モジュール255は、閾値を基準に光量分布の二値化を行って信頼領域を取得してもよい。
また、信頼領域取得モジュール255は、各測定条件における信頼領域の論理積を取り、それを信頼領域としてもよい。
(S82:類似度分布と信頼領域を表示する工程)
次に、データ出力モジュール256は、S22またはS55で取得した信頼領域を表示装置280に出力し、表示装置280に信頼領域を表示させる。本工程では、前述してきた類似度分布、光学特性値分布、および光量分布に重畳して表示させることや、類似度分布、光学特性値分布、および光量分布と並べて表示させることなどができる。
本実施形態では、その一例として、図10に示す類似度分布に信頼領域を重畳して表示させる例を、図14を用いて説明する。ただし、図14において、図10と同じ構成には同じ符号を付している。ここで、図14に示す信頼領域は、各測定条件における光量分布に閾値を設定し、二値化して表わされたものを用いている。
まず、データ出力モジュールは、類似度分布、第一の信頼領域、および第二の信頼領域を表示装置1080の表示領域1081に出力する。そして、図14(a)に示すように、表示領域1081に、類似度分布1091、第一の信頼領域1496、および第二の信頼領域1497が重畳して表示される。
なお、図14(a)に示すように、類似度分布と信頼領域を重畳させて表示する場合には、類似度分布または信頼領域の透過度を変えて表示することが好ましい。また、類似度分布と信頼領域とは異なる色で表示されることが好ましい。さらに、信頼領域については、測定条件ごとに、色を変えることが好ましい。
また、光量分布を二値化して信頼領域を取得した場合には、図14(b)に示すように、信頼領域の外周を線で囲ってもよい。ただし、信頼領域を二値化して取得していない場合も、信頼領域の所定の値を線で結んで信頼領域の外周としてもよい。
このように、類似度分布に加えて、十分に光が照射されている信頼領域を取得し、その両方を表示することにより、類似度分布のうち、信頼性の高い類似度の領域を容易に判断することができる。
また、信頼領域取得モジュール255が、本実施形態で説明した光量分布に基づく信頼領域と同様に、音響波検出器240の感度分布に基づいて、信頼領域を取得してもよい。この場合、データ出力モジュール256は、音響波検出器240の感度分布に基づく信頼領域を表示装置280に出力して、表示装置280に表示させることができる。
音響波検出器240の感度分布に基づく信頼領域は、音響波検出器240の感度が高い領域を強調した光学特性値分布である。そのため、音響波検出器240の感度に基づく信頼領域も、光量分布に基づく信頼領域と同様に、SN比の高い検出信号から得られた領域を示す。
したがって、類似度分布に加えて、音響波検出器240の感度分布に基づく信頼領域を表示装置280に表示させることにより、類似度分布のうち、SN比の高い検出信号より得られた信頼性の高い領域を容易に判別することができる。
(第4の実施形態)
本実施形態では、音響波検出器が取得した検出信号と、第3の実施形態で取得した信頼領域とに基づいて、類似度分布を取得することが他の実施形態との相違である。
本実施形態において、光学特性値分布取得モジュール252は、検出信号に基づいて得られた光学特性値分布に、信頼領域を重みづけすることにより、信頼性の高い領域が強調された光学特性値分布を取得する。そして、各測定条件において、この信頼性が高い領域が強調された光学特性値分布を取得し、各測定条件の光学特性値分布の類似度分布を取得する。このようにして得られた類似度分布は、信頼性が高い光学特性値分布同士の類似度の分布を表しているので、類似度の信頼性が高い。
なお、光学特性値分布取得モジュール252は、第一の実施形態において取得した類似度分布に、信頼領域を重みづけすることにより、信頼性の高い領域が強調された類似度分布を取得してもよい。
また、各測定条件における検出信号に、信頼領域を重みづけしてもよい。この場合、信頼領域に対応する検出時間の信号強度に、信頼領域を重みづけする。そして、信頼領域により重みづけされた検出信号に基づき、信頼性の高い領域が強調された光学特性値分布を取得する。そして、各測定条件について、この工程を行い得られた各光学特性値分布の類似度分布を取得してもよい。このように、信頼領域により重みづけされた検出信号に基づく類似度分布も、信頼性が高い領域が強調された類似度分布となる。
ただし、信頼領域が二値化されている場合には、値が低い信頼領域に対応する検出時間の信号強度のみを低減してもよい。また、信頼領域が二値化されていない場合でも、所定の値以下の信頼領域に対応する検出時間の信号強度を低減してもよい。
ここで、重みづけの方法として、例えば、光学特性値分布または類似度分布と、信頼領域との乗算を行う方法ができる。なお、信頼性の高い領域が強調された類似度分布を取得できる方法であれば、乗算以外の処理を行ってもよい。
以下に、本実施形態に係る被検体情報取得方法の例を、図2に示す被検体情報取得装置を用いて説明する。
光学特性値分布取得モジュール252が、第一の検出信号に再構成処理をすることにより第一の初期音圧分布を取得する。そして、光学特性値分布取得モジュール252が、この第一の初期音圧分布と、第一の光量分布に基づく第一の信頼領域とを乗算することにより、信頼性の高い領域が強調された第一の初期音圧分布を取得する。
また、同様に、光学特性値分布取得モジュール252が、第二の検出信号に再構成処理をすることにより第二の初期音圧分布を取得する。そして、光学特性値分布取得モジュール252が、この第二の初期音圧分布と、第二の光量分布に基づく第二の信頼領域とを乗算することにより、信頼性の高い領域が強調された第二の初期音圧分布を取得する。
次に、データ処理モジュール253が、信頼性の高い領域が強調された第一の初期音圧分布と第二の初期音圧分布との類似度分布を取得する。ここで取得した類似度分布は、信頼性の高い領域が強調された類似度分布である。
そして、データ出力モジュール256が、信頼性が高い領域が強調された類似度分布を表示装置280に出力し、表示装置280に信頼性が高い領域が強調された類似度分布が表示される。
このようにして表示された類似度分布は、光量が十分に照射されている領域または音響波検出器の感度が高い領域の類似度が強調された分布であるので、信頼性の高い類似度分布のみを観察することができる。
(第5の実施形態)
光音響イメージングで得られる機能情報は多くは、光吸収係数に関連した情報であるので、光学特性値分布は光吸収係数に関連した情報を得ることが好ましい。
そこで、本実施形態では、光学特性値分布として、初期音圧分布や光エネルギー密度分布に対して、光量補正を行うことにより得られた光吸収係数分布に関連する情報を取り扱う。すなわち、本実施形態において、光学特性値分布とは、例えば、光吸収係数分布や酸素飽和度分布である。
以下に、本実施形態に係る被検体情報取得方法の例を、図11に示すフロー図を用いて説明する。なお、構成については、図2に示す被検体情報取得装置の構成を用いて説明する。
まず、本実施形態に係るS30では、まず、光学特性値分布取得モジュール252が、式(5)に基づき、S20で取得した第一の検出信号と、S21で取得した第二の光量分布とを用いて、第一の光学特性値分布としての第一の光吸収係数分布を取得する。
また、同様に、本実施形態に係るS60では、光学特性値分布取得モジュール252が、S50で取得した第二の検出信号と、S51で取得した第二の光量分布とを用いて、第二の光学特性値分布としての第二の光吸収係数分布を取得する。
次に、データ処理モジュール253が、第一の光吸収係数分布と第二の光吸収係数分布との類似度分布を取得する。
そして、データ出力モジュール256が、類似度分布を表示装置280に出力し、表示装置280に類似度分布が表示される。
このように初期音圧分布に光量補正を施した光吸収係数分布においては、それぞれの測定条件における光吸収体の像の位置が同じであるだけでなく、光吸収体の像の強度についてもそれぞれの測定条件で同様となる。
一方、アーティファクトについては、光量補正を行っても除去することができないため、各測定条件によって異なる位置に現れてしまう。
したがって、本実施形態のように測定条件の異なる光量補正が施された情報の光学特性値分布同士の類似度分布においては、同じ位置に同じ強度で存在する光吸収体の像の類似度が高く示される。そのため、光吸収体の像を容易に判別することができる。
なお、酸素飽和度などのように、複数回の測定によって得られる光学特性値を光学特性値分布とする場合には、例えば、第一の光学特性値分布としての第一の酸素飽和度分布を取得するための複数回の測定を第一の測定条件の測定とする。そして、異なる複数回の測定を第二の測定条件の測定とし、第二の光学特性値分布としての第二の酸素飽和度分布を取得してもよい。ここで、異なる複数回の測定とは、複数の測定のうち少なくとも1つの測定の測定条件を変更した測定のことを指す。
以下に、図2に示す被検体情報取得装置の基本的な構成を説明する。
(光源210)
光源210はパルス光を発生させる装置である。光源210としては大出力を得るため、レーザーが好ましいが、発光ダイオードなどでもよい。光音響波を効果的に発生させるためには、被検体230の熱特性に応じて十分短い時間に光を照射させなければならない。被検体230が生体の場合、光源210から発生するパルス光のパルス幅は数十ナノ秒以下にすることが好ましい。また、パルス光の波長は生体の窓と呼ばれる近赤外領域であり、700nm〜1200nm程度が好ましい。この領域の光は比較的生体深部まで到達することができ、深部の情報を得ることができる。さらに、パルス光の波長は観測対象に対して光吸収係数が高いことが好ましい。
(光学系220)
光学系220は、光源210で発生させたパルス光を被検体230へ導く装置である。光学系220は、具体的には、光ファイバーやレンズ、ミラー、拡散板などの光学機器である。
本発明においては、必要な複数回の測定時に、これらの光学機器を用いて、パルス光の照射形状、光密度、被検体への照射方向などの測定条件を変更してもよい。また、これらは光源210で調整してもよい。
また、広い範囲のデータを取得するために、光学系220を走査可能に構成された光学系走査機構221により、光学系220を走査してパルス光の照射位置を走査してもよい。このとき、音響波検出器240と連動して走査を行ってもよい。
また、光学系220はここにあげたものだけに限定されず、このような機能を満たすものであれば、どのようなものであってもよい。
(被検体230)
被検体230は測定の対象となるものである。被検体230としては、生体や生体を模擬したファントムなどを用いることができる。
例えば、被検体230が生体である場合、本発明に係る被検体情報取得装置では、被検体230の内部に存在する光吸収体としての血管などをイメージングすることができる。また、光吸収体としては、生体内において比較的に光吸収係数の大きいヘモグロビン、水、メラニン、コラーゲン、脂質などや、これらから構成される生体組織が挙げられる。
また、ファントムの場合は、上記に挙げた光吸収体の光学特性を模擬した物質をファントム内部に封入してもよい。
(音響波検出器240)
音響波検出器240は光音響波を検出し、電気信号に変換するものである。
複数の位置で光音響波を検出するために、音響波検出器240を走査可能に構成された音響波検出器走査機構241が、単一の音響波検出器を走査して複数の位置に移動させることや、複数の音響波検出器を別々の場所に設置することを行ってもよい。
また、光音響イメージングでは、被検体230内部から発生した光音響波を音響波検出器240で受信するので、発生した光音響波の反射、減衰がないようにするために、音響波検出器240は、被検体230と音響的に結合されるように設置される必要がある。例えば、音響波検出器240と被検体230の間には音響マッチングGELや水、オイルなどの音響整合材を設けることができる。
また、音響波検出器240は感度が高く、周波数帯域が広いものが好ましいが、具体的にはPZT、PVDF、cMUT、ファブリペロー干渉計を用いた音響波検出器などが挙げられる。ただし、ここに挙げたものだけに限定されず、機能を満たすものであれば、どのようなものであってもよい。
(信号処理装置250)
信号処理装置250は、音響波検出器240で得られた電気信号の増幅、デジタル信号への変換などを行う。そして、変換されたデジタル信号を処理することによって、類似度分布を取得し、表示装置280にデータを出力する。信号処理装置250は、AD変換器(ADC)、測定条件設定モジュール251、光学特性値分布取得モジュール252、データ処理モジュール253、光量分布取得モジュール254、信頼領域取得モジュール255、データ出力モジュール256などを備えている。
なお、本実施形態に係る信号処理装置250が備えている各モジュールを、それぞれ独立した装置として設けてもよい。
また、モジュールをハードウェアとして構成する場合、FPGAやASIC等として構成することができる。また、それぞれのモジュールは、それぞれの処理をコンピュータに実行させるプログラムとして構成されてもよい。
信号処理装置として、具体的にはコンピュータなどが挙げられる。効率的にデータを取得するために、音響波検出器240の受信素子数と同じだけAD変換器(ADC)を備えることが好ましいが、一つのADCを順々につなぎ換えて使用してもよい。
(メモリ260)
メモリ260は、信号処理装置250によって処理された光学特性値分布を保持しておくものである。メモリに異なる測定条件によって得られた光学特性値分布を保持する。メモリは、測定条件の数だけメモリを用意することが好ましい。
なお、メモリはデータを一時的に保持しておき、柔軟な表示方法を行えるようにするものであるが、メモリを用いずに信号処理装置250が、表示装置280に直接データを送ってもよい。
なお、信号処理装置250がメモリ260を備えていてもよいし、表示装置280がメモリ260を備えていてもよい。
(表示装置280)
表示装置280は、データを表示する表示領域を備えている。また、表示装置280は、複数の表示領域を備えていてもよい。なお、本発明においては、表示手段とは、1つの表示装置または複数の表示装置のことを指す。
また、表示装置280は、表示条件やポインタを操作するのに使用する操作部を備えていることが好ましい。さらに、操作部は各表示領域にひとつ備えていることが好ましい。また、操作部はタッチパネルでも良いし、メカニカルスイッチなどのハード操作でもよい。なお、操作部は、表示装置280以外の装置、例えば信号処理装置250に設けられていてもよい。また、操作部は、独立した装置であってもよい。
また、複数の表示領域は連動して同じ場所、範囲、ダイナミックレンジで表示されることが好ましいが、個別に調整してもよい。このような調整に必要な画像処理は信号処理装置250が行ってもよい。
また、信号処理装置250と表示装置280とは一体に設けられてもよい。
230 被検体
240 音響波検出器
250 信号処理装置
252 光学特性値分布取得モジュール
253 データ処理モジュール

Claims (19)

  1. 第一の測定条件の光が被検体に照射されることにより前記被検体で発生する第一の光音響波に由来する第一の光学特性値分布取得する第一の取得手段と、
    前記第一の測定条件とは異なる第二の測定条件の光が前記被検体に照射されることにより前記被検体で発生する第二の光音響波に由来する第二の光学特性値分布取得する第二の取得手段と、
    前記第一の光学特性値分布前記第二の光学特性値分布に基づいて、前記第一の光学特性値分布と前記第二の光学特性値分布との相関を示す分布情報を取得する第三の取得手段と、
    前記第一の測定条件の光が第一の閾値よりも大きい光量で照射されている領域である第一の信頼領域、及び、前記第二の測定条件の光が第二の閾値よりも大きい光量で照射されている領域である第二の信頼領域を取得する第四の取得手段と、
    前記分布情報前記第一の信頼領域、及び前記第二の信頼領域を表示手段に出力し、前記分布情報、前記第一の信頼領域、及び前記第二の信頼領域を前記表示手段に表示させるデータ出力手段と、を有する
    ことを特徴とする装置。
  2. 前記第一の測定条件の光が前記被検体に照射されたときの前記被検体内での第一の光量分布と、前記第二の測定条件の光が前記被検体に照射されたときの前記被検体内での第二の光量分布とを取得する第五の取得手段を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の装置。
  3. 前記第四の取得手段は、
    前記第一の閾値を基準に前記第一の光量分布の二値化を行うことにより得られる領域を前記第一の信頼領域として取得し
    前記第二の閾値を基準に前記第二の光量分布の二値化を行うことにより得られる領域を前記第二の信頼領域として得する
    ことを特徴とする請求項に記載の装置。
  4. 第一の測定条件の光が被検体に照射されることにより前記被検体で発生する第一の光音響波に由来する第一の光学特性値分布を取得する第一の取得手段と、
    前記第一の測定条件とは異なる第二の測定条件の光が前記被検体に照射されることにより前記被検体で発生する第二の光音響波に由来する第二の光学特性値分布を取得する第二の取得手段と、
    前記第一の光学特性値分布と前記第二の光学特性値分布とに基づいて、前記第一の光学特性値分布と前記第二の光学特性値分布との相関を示す分布情報を取得する第三の取得手段と、
    前記第一の測定条件の光が前記被検体に照射されたときの前記被検体内での第一の光量分布と、前記第二の測定条件の光が前記被検体に照射されたときの前記被検体内での第二の光量分布とを取得する第五の取得手段と、
    前記第一の光量分布に対して、第一の閾値より光量値が大きい領域の光量値を大きくする処理、または、前記第一の閾値より光量値が小さい領域の光量値を小さくする処理を行うことにより、第一の信頼領域を取得し、
    前記第二の光量分布に対して、第二の閾値より光量値が大きい領域の光量値を大きくする処理、または、前記第二の閾値より光量値が小さい領域の光量値を小さくする処理を行うことにより、第二の信頼領域を取得する第四の取得手段と、
    前記分布情報、前記第一の信頼領域、及び前記第二の信頼領域を表示手段に出力し、前記分布情報、前記第一の信頼領域、及び前記第二の信頼領域を前記表示手段に表示させるデータ出力手段と、を有する
    ことを特徴とする装置。
  5. 前記第一の取得手段は、前記第一の光音響波を受信することにより得られる信号および前記第一の信頼領域基づいて、前記第一の光学特性値分布取得し、
    前記第二の取得手段は、前記第二の光音響波を受信することにより得られる信号および前記第二の信頼領域基づいて、前記第二の光学特性値分布取得する
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の装置。
  6. 前記第一の取得手段は、前記第一の光音響波を受信することにより得られる信号と前記第一の光量分布に基づいて、前記第一の光学特性値分布取得し、
    前記第二の取得手段は、前記第二の光音響波を受信することにより得られる信号と前記第二の光量分布に基づいて、前記第二の光学特性値分布取得する
    ことを特徴とする請求項2から4のいずれか1項に記載の装置。
  7. 前記第三の取得手段は、Zero−mean Normalized Cross−Correlation、相互相関、Sum of Squared Difference、またはSum Of Absolute Differenceにより算出される、前記第一の光学特性値分布と前記第二の光学特性値分布との相関値の分布情報を前記分布情報として取得する
    ことを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の装置。
  8. 前記第一の測定条件および前記第二の測定条件は、
    光の照射位置、
    被検体の表面と光の照射方向とがなす角度、
    光の前記被検体の表面への照射強度、および、
    光音響波の受信位置のうち、少なくとも1つが互いに異なる測定条件であることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の装置。
  9. 前記第一の測定条件及び前記第二の測定条件の光は、互いに前記被検体の対向した面に照射される
    ことを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の装置。
  10. 前記第一の測定条件および前記第二の測定条件を設定する設定手段を有することを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の装置。
  11. 前記データ出力手段は、前記分布情報前記第一の信頼領域、及び前記第二の信頼領域を前記表示手段に重畳表示させる
    ことを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の装置。
  12. 前記データ出力手段は、前記第一の信頼領域及び前記第二の信頼領域の表示態様を操作者の指示に基づいた表示態様に変更し、変更後の前記第一の信頼領域及び前記第二の信頼領域を前記表示手段に表示させる
    ことを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の装置。
  13. 前記表示態様は、透過度、色、または濃淡に関する表示態様を含む
    ことを特徴とする請求項12に記載の装置。
  14. 前記被検体に光を照射する光照射手段と、
    光音響波を受信する受信手段と、
    請求項1から13のいずれか1項に記載の装置と、
    を有することを特徴とする光音響装置。
  15. 第一の測定条件の光が被検体に照射されることにより前記被検体で発生する第一の光音響波に由来する第一の光学特性値分布と、前記第一の測定条件とは異なる第二の測定条件の光が前記被検体に照射されることにより前記被検体で発生する第二の光音響波に由来する第二の光学特性値分布との相関を示す分布情報を表示手段に表示させる表示制御方法であって
    記分布情報とともに、前記第一の測定条件の光が第一の閾値よりも大きい光量で照射されている領域である第一の信頼領域、及び、前記第二の測定条件の光が第二の閾値よりも大きい光量で照射されている領域である第二の信頼領域を前記表示手段に表示させる
    ことを特徴とする表示制御方法。
  16. 記分布情報前記第一の信頼領域、及び前記第二の信頼領域を前記表示手段に重畳表示させる
    ことを特徴とする請求項15に記載の表示制御方法。
  17. 前記第一の測定条件の光が前記被検体に照射されたときの前記被検体内での第一の光量分布を取得し、
    前記第二の測定条件の光が前記被検体に照射されたときの前記被検体内での第二の光量分布を取得し、
    前記第一の閾値を基準に前記第一の光量分布の二値化を行うことにより得られる領域を前記第一の信頼領域として取得し、
    前記第二の閾値を基準に前記第二の光量分布の二値化を行うことにより得られる領域を前記第二の信頼領域として取得する
    ことを特徴とする請求項15または16に記載の表示制御方法
  18. 第一の測定条件の光が被検体に照射されることにより前記被検体で発生する第一の光音響波に由来する第一の光学特性値分布と、前記第一の測定条件とは異なる第二の測定条件の光が前記被検体に照射されることにより前記被検体で発生する第二の光音響波に由来する第二の光学特性値分布との相関を示す分布情報を表示手段に表示させる表示制御方法であって
    前記第一の測定条件の光が前記被検体に照射されたときの前記被検体内での第一の光量分布を取得し、
    前記第二の測定条件の光が前記被検体に照射されたときの前記被検体内での第二の光量分布を取得し、
    前記第一の光量分布に対して、第一の閾値より光量値が大きい領域の光量値を大きくする処理、または、前記第一の閾値より光量値が小さい領域の光量値を小さくする処理を行うことにより、第一の信頼領域を取得し、
    前記第二の光量分布に対して、第二の閾値より光量値が大きい領域の光量値を大きくする処理、または、前記第二の閾値より光量値が小さい領域の光量値を小さくする処理を行うことにより、第二の信頼領域を取得し、
    前記分布情報とともに、前記第一の信頼領域及び前記第二の信頼領域を前記表示手段に表示させる
    ことを特徴とする表示制御方法。
  19. 請求項15から18のいずれか1項に記載の表示制御方法をコンピュータに実行させるプログラム。
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