JP6145555B1 - 床材及び床材の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】特殊な形状に成形することなく、吸水性やクッション性、非発塵性に優れ、低コストで、実用的な耐用期間を有する床材及び床材の製造方法を提供する。【解決手段】広葉樹からなるシートパルプまたは紙を、不定形状に粉砕破断してなる第一紙材11と、不定形状に切断してなる第二紙材12とからなり、第一紙材11は、密度が0.03〜0.06g/m3の範囲にあり、第二紙材12は、密度が0.09〜0.15g/cm3の範囲にあるよう構成する。【選択図】図1

Description

本発明は、猫やウサギ、ハムスター等の室内で飼育される動物用の寝床やトイレとして使用される床材及び床材の製造方法に関する。
床材は、敷材とも呼ばれ、猫やウサギ、ハムスターを飼育する際に、トイレや寝床として、ケージの底に敷き詰める態様で使用されている。この床材は、一定期間ごとに取り替えが必要な消耗品であること、また、前述の動物が室内で容易に低廉に飼育できることもあり、ペットとしての人気が高まっていることから、その需要も上昇傾向にある。
ペットの飼い主が床材に求める特性として、ペットへの安全面や掃除のし易さ、消臭性、保温性の他、低廉であることや、使用し始めてから次の取り替え時期までの期間(以下、耐用期間という。)が長いことが挙げられる。耐用期間は、床材の吸水性と密接に関係しており、床材の吸水性が低い場合には、ペットが排出する尿で床材が早くべとつくため、短くなる一方、床材の吸水性が高い場合には、床材が尿を吸収し続けるため、長期間となる。そして、床材が悪臭を放つようになれば、取り替え時期が到来することになる。すなわち、床材には、吸収性がただ単に高ければ良いという訳ではなく、コストとの兼ね合いで、悪臭を放つ前に効用を終える程度に高い吸水性を有することが求められる。
床材の原材料としては、従来、おがくずやウッドチップ、牧草、綿、紙等が用いられ、製品化されている。中でも、紙製の製品は、保温性が高いことに加え、ペットにアレルギーの症状を来す虞がないことから人気が高い。また、製品以外にも、例えば、飼い主自らが、新聞紙をシュレッダーで細長く裁断したものや、キッチンペーパーを手で細かくちぎったものを床材とした事例がある。
しかしながら、紙をシュレッダーで細長く裁断した床材は、ケージの底に敷き詰めた際に隙間、すなわち、空気の部分の割合が多くなるので、クッション性は高くなるが、紙の部分の割合が少なくなるため、全体としての吸水量が少なくなる。また、紙を細かくちぎった床材は、断面から、細かい紙繊維が埃として出るため、誤飲やくしゃみ等、ペットの体調に悪影響を引き起こす虞がある。
これに対して、例えば非特許文献1には、主原料であるパルプに、再生紙と、熊笹繊維を含有し、顆粒状に成形してなる紙製の床材が開示されている。これは、紙製の床材特有の問題点である発塵を抑えるために、形状を工夫した事例である。また、小さな顆粒状に形成したため、ケージ内に隙間少なく敷き詰めることができることから、吸水性の向上も期待される。
また、例えば非特許文献2には、薄い紙を複数枚重ね、圧縮し、一定のスティック状に切断されてなる床材が開示されている。この床材は、吸水性やクッション性といった課題に対して、多層構造化という方法でアプローチした事例である。
ペットライン株式会社、[平成28年10月25日検索]、インターネット<http://www.petline.co.jp/sanitary/01/> 株式会社三晃商会、[平成28年10月25日検索]、インターネット<http://www.sanko-wild.com/animal/c_833.htm>
しかしながら、非特許文献1及び非特許文献2に開示された紙製床材は、吸水性やクッション性、非発塵性といった性能面の問題を改善するため、非特許文献1の紙製床材は顆粒状、非特許文献2の紙製床材は多層構造のスティック状といった特殊な形状に成形した結果、製造コストが増加し、ひいては、販売価格が高くなっている。
また、非特許文献1の紙製床材は非発塵性を追求した形状にした結果、クッション性が劣る床材となっている。
以上のように、紙製床材において、吸水性やクッション性、非発塵性、そして、コストは、トレードオフ(二律背反)な関係であって、その全てを需要者の要求する程度に程よく満たした紙製の床材は存在していない。
本発明は、従来のこのような事情に鑑みてなされたものである。本発明の目的の一は、特殊な形状に成形することなく、吸水性やクッション性、非発塵性に優れ、低コストで、実用的な耐用期間を有する床材及び床材の製造方法を提供することにある。
課題を解決するための手段及び発明の効果
本発明の第1の側面に係る床材は、猫やウサギ、ハムスター等の室内で飼育される動物用の寝床やトイレとして使用される床材であって、広葉樹からなるシートパルプまたは紙を不定形状に粉砕破断してなる第一紙材と、広葉樹からなるシートパルプまたは紙を不定形状に切断してなる第二紙材とからなり、前記第一紙材は、密度が0.03〜0.06g/cmの範囲にあり、前記第二紙材は、密度が0.09〜0.15g/cmの範囲にあることを特徴としている。前記構成により、第一紙材はハンマーミルにより、第二紙材はカッターミルにより、それぞれ容易に、低廉に製造することが可能となり、第一紙材には高いクッション性を、第二紙材には吸水性と非発塵性を持たせることができる。
本発明の第2の側面に係る床材は、前記第一紙材と前記第二紙材とは、質量比が3:7〜7:3の範囲となるよう混合されていることを特徴としている。前記構成により、第一紙材の混合比率が3割未満であると、手触りが硬くなり、第二紙材の混合比率が3割未満であると、紙粉が発生し、動物尿の吸収が不十分となるところ、第一紙材と第二紙材とを質量比が3:7〜7:3の範囲となるよう混合することで、特殊な形状に成形することなく、吸水性やクッション性、非発塵性に優れ、低コストで、実用的な耐用期間を有する床材を提供できる。
本発明の第3の側面に係る床材は、吸水量が0.28〜0.41g/cmの範囲にあることを特徴としている。
本発明の第4の側面に係る床材は、広葉樹からなるシートパルプまたは紙を、密度が0.03〜0.06g/cmの範囲の不定形状になるよう粉砕破断してなり、吸水量が0.25〜0.37g/cmの範囲にあることを特徴としている。前記構成によれば、クッション性が特に優れた床材を提供することができる。
本発明の第5の側面に係る床材は、広葉樹からなるシートパルプまたは紙を、密度が0.09〜0.15g/cmの範囲の不定形状になるよう、切断してなり、吸水量が0.36〜0.56g/cmの範囲にあることを特徴としている。前記構成によれば、吸水性及び非発塵性が特に優れた床材を提供することができる。
本発明の第6の側面に係る床材の製造方法は、広葉樹からなるシートパルプまたは紙を、密度が0.03〜0.06g/cmの不定形状になるようハンマーミルを用いて粉砕破断して第一紙材を形成する工程と、広葉樹からなるシートパルプまたは紙を、密度が0.09〜0.15g/cmの不定形状になるようカッターミルを用いて切断して第二紙材を形成する工程と、前記第一紙材と前記第二紙材との質量比が3:7〜7:3の範囲となるよう、前記第一紙材と前記第二紙材とを混合する工程とを含むことができる。前記構成により、吸水量が0.28〜0.41g/cmの範囲にある床材を製造することができる。
本発明を適用した一実施形態に係る床材の外観図である。 本発明を適用した一実施形態に係る床材の第一紙材の外観図である。 開口穴の直径が20mmのメッシュスクリーンを用いて製造した第一紙材のサイズ分布を示すヒストグラムである。 本発明を適用した一実施形態で用いるハンマーミルの模式図である。 本発明を適用した一実施形態に係る床材の第二紙材の外観図である。 開口穴の直径が10mmのメッシュスクリーンを用いて製造した第二紙材のサイズ分布を示すヒストグラムである。 本発明を適用した一実施形態で用いるカッターミルの模式図である。 開口穴の直径が15mmのメッシュスクリーンを用いて製造した第二紙材のサイズ分布を示すヒストグラムである。 本発明を適用した一実施形態に係る床材の製造方法の流れを示すフローチャートである。
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、実験結果を参照しながら詳細に説明する。本発明の一実施形態に係る床材1の外観図を、図1に示す。この図に示す床材1は、広葉樹からなるシートパルプが、ハンマーミルH2によって不定形状に粉砕破断された第一紙材11と、カッターミルC3によって不定形状に切断された第二紙材12とは、質量比が5:5〜6:4の範囲で混合されている。図1において、第一紙材11は符号11で示し、第二紙材12は符号12で示しており、第一紙材11は第二紙材12よりも大きいことが分かる。
床材1を構成する第一紙材11及び第二紙材12の原材料は、共に、例えば、ブナ、アカシア、ナラ、カバ、ユーカリ、オーク、ポプラ、アルダー等の広葉樹であり、本実施形態では、アカシアから製造したシートパルプを使用する。広葉樹は、針葉樹に比べ、繊維が細く、短いため、床材にした場合のクッション性が高い。また、紙にする前のシートパルプを用いることで、製造コストを抑えることができる。なお、本実施形態においては、第一紙材11及び第二紙材12として、シートパルプを選択しているが、これに限られず、例えば、広葉樹を原材料として製造された紙を用いてもよい。また、便宜上、床材1の第一紙材片11及び第二紙材12を構成する部材を紙材片と表現しているが、紙材片にはシートパルプ由来の部材も含まれる。
第一紙材11は、図2に示すように、不定型な紙製チップである第一紙材片の集合体である。第一紙材片の平面性は低く、破断面には紙繊維による毛羽立ちが見られる。また、第一紙材11は、第一紙材片の最大幅が、図3に示すように分布し、最大幅5mm以下の割合が約22%で、密度が0.047〜0.050g/cmである。なお、紙材片の最大幅は、不定形の紙材片において、一の断面から他の断面までの長さの中で最長の長さを意味している。また、平面性の文言は、表面の平らの程度を示す指標として用いている。例えば、表面に凸凹ができたり、折れ曲がったり、丸まったりしていると平面性は低いといえる。
第一紙材11は、シートパルプを、ハンマーミルH2(例えば、株式会社竹内鉄工所製、スウィングハンマー式DBS型を用いる。)で粉砕破断して製造されている。ここで、ハンマーミルH2は、図4に示すように、原材料の投入口H21と、原材料の処理室H22と、処理室H22内に設けられた、回転体H23aと、回転体H23aに設けられた複数の羽根体H23bとからなる粉砕機構H23と、処理室H22内下方に取り付けられ、例えば直径20mmの開口穴H24aを多数有するメッシュスクリーンH24と、メッシュスクリーンH24の前記開口穴H24aに連続される排出口H25とを備えた装置である。このハンマーミルH2において、第一紙材11は、投入口より投入されたシートパルプが、例えば回転速度2400rpmで回転する羽根体H23bによって衝撃が加えられ、引きちぎられるように粉砕破断するため、平面性は低く、破断面には紙繊維による毛羽立ちができている。
また、第一紙材片は、第一紙材11の分布を表す図3からも分かるように、4〜5mmの範囲と、19〜20mmの範囲とで、それぞれピークを迎える2つの山が見られる。
また、第二紙材12は、図5に示すように、不定型な紙製チップである第二紙材12片の集合体である。第二紙材片の平面性は高く、破断面は直線的で、紙繊維による毛羽立ちはほとんどない。また、第二紙材12は、第二紙材片の最大幅が、図6に示すように分布し、最大幅5mm以下の割合が約47%で、密度が0.104〜0.110g/cmである。
第二紙材12は、シートパルプを、カッターミルC3(例えば、株式会社ホーライ製、ZA−50842を用いる。)で切断して製造されている。カッターミルC3は、図7に示すように、ハンマーミルH2における粉砕機構H23が切断機構C33に置き換わった構成を備えた装置である。切断機構C33は、回転体C33aと、回転体C33aに設けられた複数の回転刃C33bと、処理室C32に固定された固定刃C33cとからなる。メッシュスクリーンC34は、例えば直径10mmの開口穴C34aを有するものが用いられている。このカッターミルC3において、第二紙材12は、投入口より投入されたシートパルプが、例えば回転速度800rpmで回転する回転刃C33b及び固定刃C33cによって切断されるため、平面性が高く、破断面には紙繊維による毛羽立ちができていない。
ハンマーミルH2及びカッターミルC3は、メッシュスクリーンの開口穴を通過した紙材片のみを排出するため、第一紙材片及び第二紙材片の最大幅、密度については、メッシュスクリーンの開口穴の直径を変更することで調整することができ、例えば、第二紙材12において、メッシュスクリーンC34の開口穴C34aを、直径15mmにすると、第二紙材片の最大幅が、図8に示すように分布し、最大幅5mm以下の割合が約31%で、密度が0.108〜0.115g/cmとなる。なお、紙材片は、メッシュスクリーンの開口穴よりも最大幅が小さい紙材片のみが通過するわけではなく、紙材片の状態や、スクリーンに到達する際の角度によっては開口穴よりも最大幅が大きい紙材片が通過することもあり得る。また、メッシュスクリーンの開口穴は円形を前提に説明しているが、それに限られない。その際には、前述の直径は、開口穴の最大幅に置き換えることができる。
また、床材における好ましい例として、前述の第一紙材片及び第二紙材片の密度と、その混合比率とを説明したが、前述の値に限定されず、第一紙材片の密度は0.03〜0.06g/cm、第二紙材の密度は0.09〜0.15g/cm、混合比率は質量比で3:7〜7:3の範囲にあれば適宜変更してもよい。さらにまた、羽根体H23b及び回転刃C33bは上記の回転速度に限定されず、例えば、羽根体H23bは1100〜3000rpm、回転刃C33bは500〜800rpmの範囲で変更することもできる。
(床材1の製造方法)
次に、床材1の製造方法について図9に基づいて説明する。
まず、ステップST101で、アカシアからなるシートパルプを用意する。なお、シートパルプはアカシア製に限定されず、また、シートパルプの代わりに紙を用いてもよい。
次に、ステップST102で、ステップST101の工程で用意したシートパルプを用いて、第一紙材11を製造する。はじめに、ステップST102aで、直径20mmの開口穴を有するメッシュスクリーンをハンマーミルH2本体に取り付ける。その後、ステップST102bでハンマーミルH2を作動させ、シートパルプを投入口より投入する。これによって、ハンマーミルH2は、高速回転する羽根体H23bによってシートパルプに衝撃を与え、シートパルプを引きちぎるように粉砕破断し、第一紙材11を製造する。ステップST102cで完成した第一紙材11を回収する。
次に、ステップST103で、ステップST101の工程で用意したシートパルプを用いて、第二紙材12を製造する。はじめに、ステップST103aで、直径10mmの開口穴を有するメッシュスクリーンをカッターミルC3本体に取り付ける。その後、ステップST103bでカッターミルC3を作動させ、シートパルプを投入口C31より投入する。これによって、カッターミルC3は、回転刃C33b及び固定刃C33cによってシートパルプを切断し、第二紙材12を製造する。ステップST103cで完成した第二紙材12を回収する。なお、ステップST102とステップST103は、ステップST103を先に行った後に、ステップST102を行ってもよいし、同時に行ってもよい。
次に、ステップST104で、ステップST102で製造した第一紙材11と、ステップST103で製造した第二紙材12とを質量比が6:4の割合となるようミキサーを用いて混合する。なお、混合比率は質量比で6:4に限定されない。本発明の床材1は第一紙材11と第二紙材12との混合比率を変えることで、その性能を変化させることができる(詳細は後述する。)ため、質量比で3:7〜7:3の範囲にあれば、使用目的に合わせて適宜変更してもよい。また、混合には、ミキサーを用いなくてもよい。
最後にステップST105で、第一紙材11と第二紙材12とを混合してなる床材1を、コンプレッサーを用いて空気圧縮し、一定量をパッケージに封入して完成する。なお、圧縮の方法は、空圧式に限定されず、油圧式、電動式であってもよい。
(床材1の評価)
以上で説明した通り、本発明に係る第一紙材11及び第二紙材12は製造方法の違いにより、形状の差異が生まれる。特に本発明は一種類の材料から造られ、単純な構成であるため、形状の違いは性能に大きな影響を及ぼすといえる。以下では、第一紙材11及び第二紙材12のクッション性や非発塵性、吸水性を評価した結果、第一紙材11と第二紙材12との混合比率をどのようにするのが最も効果的かを評価した結果を詳述する。
(クッション性及び非発塵性)
本項では、クッション性及び非発塵性について評価する。
まず、第一紙材11について評価する。第一紙材11は手触りがふかふかしており、柔らかさを感じることができる。また、第一紙材11を手に取った際には、紙塵が舞う様子を目視することができる。
第一紙材11は、羽根体H23bによって粉砕破断されてなるため、平面性が低く、破断面は不揃いで、紙繊維による毛羽立ちが見られる。このため、第一紙材11を敷き詰めた際には隙間、すなわち、空気の部分の割合が多くなるので、クッション性は高くなり、破断面における紙繊維の毛羽立ちが、発塵の原因となるため、非発塵性は低くなると考えられる。
これに対して、第二紙材12は1つ1つの第二紙材片がしっかりした硬さを保っており、第二紙材12として触った際に若干の硬さを感じる。また、第二紙材12を手に取っても、紙塵が舞うことはほとんどない。
第二紙材12は、回転刃C33b及び固定刃C33cによって切断されてなるため、平面性が高く、切断面は直線的で、紙繊維の毛羽立ちはほとんど見られない。このため、第二紙材12を敷き詰めた際に空気の部分の割合が少なくなるので、クッション性は低くなり、破断面における紙繊維の毛羽立ちが、ほとんどないことから、非発塵性は高くなると考えられる。
以上より、クッション性においては第一紙材11の方が、非発塵性については第二紙材12の方が優れていると評価できる。
(第一紙材11及び第二紙材12の吸水性)
本項では、第一紙材11及び第二紙材12各々の吸水性について、下記の実験方法で紙材の1cmあたりの吸水量を求め、この吸水量を用いて評価する。
(実験方法)
まず、容積500cmの紙材の重量を計測する。次に、試料全体を水に浸した後、ザルを用いて水を切り、重量を計測する。水に浸した後の重量から水に浸す前の重量を引くことで、容積500cm当たりの吸水量を求めることができる。各試料5回ずつ計測し、その平均値を求める。最後に平均値を500cmで割ることで、1cmあたりの吸水量を算出することができる。なお、実験は、アカシアの紙材で行った。
(評価)
表1は、前述の実験から求められる各紙材吸水量をまとめた表であり、以下ではこの結果を用いて、紙材の吸水性について評価を行う。
第一紙材11と第二紙材12とをメッシュスクリーンの開口穴が同じサイズ(15mm、20mm、30mm)同士で比較すると、どのサイズにおいても第二紙材12の方が第一紙材11よりも吸水量が多いことが分かる。第二紙材21は、カッターミルC3で切断断して製造されるため、図5に示すように原材料であるシートパルプや紙の表面が平らな状態を維持したまま最終形態となるが、第一紙材11は、ハンマーミルH2で粉砕破断して製造されているので、図2に示すように製造段階で、表面に凸凹ができたり、折れ曲がったり、丸まったり等、表面が平らな状態で最終形態となることはほとんどない。このような、第一紙材11は、敷き詰めた際に、隙間、すなわち空気の部分の割合が多くなり、水を吸収する紙材部分の割合が少なくなるため、吸水量が少なくなると考えられる。
また、表1の第二紙材21のメッシュスクリーンの開口穴のサイズと吸水量との関係から、メッシュスクリーンの開口穴のサイズが小さい方が、紙材片が小さく、密に集積されるので、空気の部分の割合少なくなり、吸水量が多い傾向にあることが分かる。第一紙材11が、紙材片が折れ曲がったり、丸まったりするため、メッシュスクリーンH24の開口穴H24aよりも最大幅が大きくてもメッシュスクリーンH24を通過するのに対して、第二紙材11は、そのようなことが起きにくく、メッシュスクリーンC34の開口穴C34aよりも最大幅の大きい紙材片が含まれにくい。したがって、メッシュスクリーンの開口穴のサイズが同じでも、第二紙材12の方が、第一紙材11よりも吸水量が多くなると考えられる。
以上から、吸水性は、第一紙材11に比べて第二紙材12の方が高いと評価できる。
(混合物の総合評価)
表2は吸水性、クッション性、非発塵性及びコストの項目において、第一紙材11と第二紙材12との優劣関係をまとめた表である。この表から、クッション性と、吸水性及び非発塵性とは、第一紙材11及び第二紙材12との間でトレードオフ(二律背反)な関係となっていることが分かる。このため、その全てを需要者の要求する程度に程よく満たすためには、第一紙材11及び第二紙材12のそれぞれの利点が上手く反映されるような比率で混合する必要があるといえる。
本項では、第一紙材11及び第二紙材12を混合した場合の性能について総合的な評価を行う。なお、前述の製造方法で低廉に製造できるため、特殊な形状に成形された製品に比べてコスト面について優れている。また、第一紙材11と第二紙材12の製造方法は道具の違いであるため、製造コストの差は、ほとんどないといえる。
まず、総合評価を行うにあたり、第一紙材11及び第二紙材12を混合した場合の吸水性について第一紙材11及び第二紙材12の混合比率を変えて、前項と同様な実験を行った。表3はその実験結果をまとめた表である。表3から、吸水性の高い第二紙材12の割合を増やすと混合物の吸水性が高くなっていることが分かる。
ここで、本実施の形態の使用が想定される動物の中で最も体の大きい猫の排尿量から混合比率を評価する。成体(体重:およそ3.5〜4.5kg)の猫の1日の尿量は35〜135gであり、この尿が床材1に、直径10cm、高さ5.5cmの円柱状に浸透すると仮定すると、床材1に最低限求められる吸水量は、およそ0.31g/cmである。このことから、第一紙材11及び第二紙材12の混合比率は第二紙材12の割合を3割以上にする必要がある。
また、猫は、一般的に臭いの関係から、2日に一度は床材の掃除が必要とされているため、第二紙材12の割合を極端に多くしても、吸水限界よりも先に取り替え時期が到来することになるため、無駄となってしまう。また、第一紙材11の割合が多いと、クッション性が、第二紙材12の割合が多いと非発塵性が高まることがわかっている。
したがって、それらの兼ね合いから総合的に判断して、本発明の床材1は、第一紙材11及び第二紙材12を質量比で3:7〜7:3の割合、特に、質量比で5:5〜6:4の割合で混合することが、吸水性やクッション性、非発塵性の全てを需要者の要求する程度に程よく満たすことができ、また、低廉に製造できると評価する。
以上の通り、本発明によれば、特殊な形状に成形することなく、吸水性やクッション性、非発塵性に優れ、低コストで、実用的な耐用期間を有する床材1を提供することができる。
また、第一紙材11及び第二紙材12は、混合していない状態でも好適に使用することができる。例えば、前述の実施形態に係る床材1の使用が想定される動物よりも体の大きい動物に使用する際には、当然、その動物の排尿量は多くなるので、より吸水性の高い第二紙材12を、また、前述する本発明の使用が想定される動物よりも体の小さい動物に使用する際には、より安全性を高めるために、クッション性の高い第一紙材11を用いる等、使用目的や重視する性能に合わせて使用できる。
なお、本発明は前述した実施の形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることは勿論である。
本発明に係る床材は、特殊な形状に成形することなく、吸水性やクッション性、非発塵性に優れ、低コストで、実用的な耐用期間を有し、低廉に製造することができる。
1…床材
11…第一紙材
12…第二紙材
H2…ハンマーミル
H21…投入口、H22…処理室、H23…粉砕機構、H23a…回転体、H23b…羽根体、H24…メッシュスクリーン、H24a…開口穴、H25…排出口
C3…カッターミル
C31…投入口、C32…処理室、C33…切断機構、C33a…回転体、C33b…回転刃、C33c…固定刃、C34…メッシュスクリーン、C34a…開口穴、C35…排出口

Claims (4)

  1. 猫やウサギ、ハムスター等の室内で飼育される動物用の寝床やトイレとして使用される床材であって、
    広葉樹からなるシートパルプまたは紙を不定形状に粉砕破断してなる第一紙材と、
    広葉樹からなるシートパルプまたは紙を不定形状に切断してなる第二紙材とからなり、
    前記第一紙材は、密度が0.03〜0.06g/cmの範囲にあり、
    前記第二紙材は、密度が0.09〜0.15g/cmの範囲にあることを特徴とする床材。
  2. 請求項1に記載の床材であって、
    前記第一紙材と前記第二紙材とは、質量比が3:7〜7:3の範囲となるよう混合されていることを特徴とする床材。
  3. 請求項1または請求項2に記載の床材であって、
    吸水量が0.28〜0.41g/cmの範囲にあることを特徴とする床材。
  4. 猫やウサギ、ハムスター等の室内で飼育される動物用の寝床やトイレとして使用される床材の製造方法であって、
    広葉樹からなるシートパルプまたは紙を、密度が0.03〜0.06g/cmの範囲の不定形状になるようハンマーミルを用いて粉砕破断して第一紙材を形成する工程と、
    広葉樹からなるシートパルプまたは紙を、密度が0.09〜0.15g/cmの範囲の不定形状になるようカッターミルを用いて切断して第二紙材を形成する工程と、
    前記第一紙材と前記第二紙材との質量比が3:7〜7:3の範囲となるよう、前記第一紙材と前記第二紙材とを混合する工程とを含む床材の製造方法。
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