JP6145016B2 - 偏波制御素子及び偏波制御方法 - Google Patents

偏波制御素子及び偏波制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、電磁波の偏波制御素子及び偏波制御方法に関し、より詳細には、例えば光通信において光が偏波依存性を有する光学素子を通過する際の偏波を制御する偏波制御素子および偏波制御方法に関する。
光通信で用いる光学素子は偏波依存性を有する場合が多い。例えば、液晶素子やSi細線導波路のように、入射光の偏波が特定の電界振動面を有する直線偏波でない場合に損失を発生する光学素子が多数存在する。これらの光学素子を機能させるためには、入射光の偏波を制御することが必要であり、入射光の偏波を制御するために偏光子やファラデー回転子が用いられている。
図1は、非特許文献1に示されるような従来の偏光子を示す。図1(a)には、複数の金属細線101が周期的に配列されて構成された偏光子100が示されている。金属細線101は、使用する光の波長の半分以下の周期で配列されている。例えば光通信で使用する波長1.55μmの光に対して、金属細線101の配列周期は775nm以下となる。
ここで、光は電磁波であり、互いに直交する電界と磁界とが振動しながら伝搬する。電界の振動方向の状態は偏波と呼ばれ、電界を含む面を電界振動面とし、磁界を含む面を磁界振動面とする。電界振動面が一定の平面で伝搬する光を直線偏波と呼び、電界振動面がらせん状の面を形成して伝搬する光を円偏波や楕円偏波と呼ぶ。
偏光子100は、図1(a)に示されるように金属細線101の長手方向に垂直な電界102を有する入射光を透過し、図1(b)に示されるように金属細線101の長手方向に平行な電界102を有する入射光を遮断する。このため、光が任意の偏波で入射された場合には、常に金属細線101の長手方向に垂直な電界を有する光成分を透過し、この方向に電界振動面を有する直線偏波を出射することができる。一方で、金属細線101の長手方向に平行な電界を有する光成分を遮断してしまうため、光のパワー損失が生じる。
図2は、非特許文献2に示されるようなファラデー回転子を示す。図2に示されるように、ファラデー回転子201は、光の進行方向と平行な一定の磁場202を印加することにより、光の電界振動面を回転させる素子である。ファラデー回転子201は、使用する光の周波数において光を透過する磁性体からなり、例えばイットリウム鉄ガーネット(YIG:Yttrium Iron Garnet)などが磁性体材料として使用される。電界振動面を45°回転させた回転角を得るためには、YIGの厚さは1mm程度となる。
ファラデー回転子201は、光を遮断することなく入射光の電界振動面を回転させることができる。一方で、回転角はファラデー回転子200の厚さや印加される磁場により決定されるため、入射光の電界振動面に対して一定の回転角が加わって光が出射されるのみである。そのため、ファラデー回転子201では、任意の電界振動面を有する偏波を常に一定の電界振動面を有する直線偏波に変換して出射することができなかった。
Thorlabs Inc、"ワイヤーグリッド偏光子"、[online]、2013年9月18日検索、インターネット<URL:http://www.thorlabs.com/newgrouppage9_pf.cfm?guide=10&category_id=133&objectgroup_id=5510> 尾崎、朝倉、"ヘクト 光学II−波動光学−"、第4版、丸善株式会社、平成17年10月5日、p.124〜128
上述のように、これまで、特定の電界成分を遮断せずに、任意の電界振動面を有する偏波を常に一定の電界振動面を有する直線偏波に変換して出射することは不可能であった。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の偏波制御素子は、入射した電磁波の偏波を直線偏波に変換して出力する偏波制御素子であって、第1の平面上の第1の領域を囲む第1の配線と、前記第1の平面に概直交する第2の平面上の第2の領域を囲む第2の配線と、前記第1の平面と前記第2の平面との交線の近傍に配置され、前記第1の配線と前記第2の配線とが1つのループを形成するように前記第1の配線と前記第2の配線とを接続する接続部と、前記電磁波が前記第1の領域に入射したことに起因して前記第2の配線に発生した電流によって前記第2の領域に生じる前記電磁波の進行方向に平行な磁場が印加される位置に配置され、前記磁場が印加されることでファラデー効果により入射した前記電磁波の電界振動面を回転させる媒質とを備えたことを特徴とする。
請求項2に記載の偏波制御素子は、請求項1に記載の偏波制御素子において、前記接続部は、前記電磁波が前記第1の領域に入射したことに起因して前記第1の配線に誘起される電流を前記第2の配線において一方向に流すための整流機構を有することを特徴とする。
請求項3に記載の偏波制御素子は、請求項2に記載の偏波制御素子において、前記整流機構は少なくとも1つのダイオードを含むことを特徴とする。
請求項4に記載の偏波制御素子は、請求項2又は3に記載の偏波制御素子において、前記第2の配線は自己インダクタンス成分を有することを特徴とする。
請求項5に記載の偏波制御素子は、請求項2乃至4のいずれかに記載の偏波制御素子において、前記第2の配線に近傍する第3の配線をさらに備え、前記第2の配線と前記第3の配線との間で相互インダクタンス成分を有することを特徴とする。
請求項6に記載の偏波制御素子は、請求項1乃至5のいずれかに記載の偏波制御素子を周期的に複数個配置したことを特徴とする。
請求項7に記載の偏波制御方法は、請求項1乃至6のいずれかに記載の偏波制御素子を用いて電磁波の偏波を直線偏波に変換して出力する偏波制御方法であって、前記第1の領域に電磁波を入射させるステップと、前記電磁波が前記第1の領域に入射したことに起因して前記第1の配線及び前記第2の配線に電流が流れるステップと、前記第2の配線に電流が流れることに起因して発生した、前記電磁波の進行方向に平行な磁場を前記媒質に印加するステップと、前記媒質への前記磁場の印加によるファラデー効果により、入射した前記電磁波の電界振動面を回転させるステップとを備えたことを特徴とする。
本発明に係る偏波制御素子は、特定の電界成分を遮断せずに、任意の電界振動面を有する偏波を常に一定の電界振動面を有する直線偏波に変換して出射することができる。
非特許文献1に示されるような従来の偏光子を示す図である。 非特許文献2に示されるようなファラデー回転子を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る偏波制御素子を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る偏波制御素子に電磁波が入射した場合における磁場の発生を説明する図である。 本発明の第2の実施形態に係る偏波制御素子を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る偏波制御素子に電磁波が入射した場合における磁場の発生を説明する図である。 本発明に係る偏波制御素子を複数個用いた例を示す図である。 本発明の第3の実施形態に係る偏波制御素子を示す図である。 本発明の第3の実施形態に係る偏波制御素子に電磁波が入射した場合における磁場の発生を説明する図である。 本発明の第4の実施形態に係る偏波制御素子の等価回路を示す図である。 本発明の第4の実施形態に係る偏波制御素子における直流電流の波形を示す図である。 本発明の第4の実施形態に係る偏波制御素子を実現する構造を示す図である。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係る偏波制御素子を説明する。図3(a)は、本発明の第1の実施形態に係る偏波制御素子を示す。図3(a)には、金属線から成る第1及び第2の金属スプリットリング共振器(SRR:Split Ring Resonator)301及び302と、第1の金属SRR301及び第2の金属SRR302を接続する接続部303とが、媒質304の表面又は内部に配置された偏波制御素子300が示されている。
第1の金属SRR301及び第2の金属SRR302は、空間中で直交する2つの平面上にそれぞれ形成されており、2つの平面の交線部分に切欠け部分を有する。図3(a)に示されるように、第1の金属SRR301はxz平面上に形成されており、第2の金属SRR302はxy平面上に形成されている。
図3(b)は、図3(a)に示される偏波制御素子300を平面状に切り開いた図である。接続部303は、図3(b)に示されるように、第1の金属SRR301及び第2の金属SRR302が形成されている2つの平面の交線部分において、第1の金属SRR301及び第2の金属SRR302が1つのループを形成するように第1の金属SRR301及び第2の金属SRR302の切欠け部分同士を接続する。接続部303は、例えば金属線で構成することができる。
第1の金属SRR301及び第2の金属SRR302単体は、メタマテリアル技術の代表的構造である金属スプリットリング共振器(SRR)である。電磁波の磁界が金属スプリットリングで囲まれる面を貫くと、ファラデーの電磁誘導の法則により金属スプリットリングに電流が発生し、この発生した電流により電磁界の磁界に対して反対向きの反抗磁場が生じる。反抗磁場は、入射電磁波の周波数によって強度が変化する。このとき、入射電磁波の周波数がSRRの共振周波数付近において入射電磁波の有効透磁率が正の値から負の値へ変化する。透磁率が負となる周波数領域の入射電磁波は、透過できないため減衰する。SRRの直径は使用する光の波長の1/10程度となるため、光通信波長帯で使用する場合には直径150nm程度となる。
z軸に平行な進行方向の電磁波が偏波制御素子300に入射する場合を考える。図4(a)に示されるように、入射電磁波の磁界401がx軸に平行な磁界振動面(電界振動面はy軸に平行)を有する場合、第1の金属SRR301及び第2の金属SRR302に囲まれた領域を貫く入射磁場が存在しないため、第1の金属SRR301及び第2の金属SRR302は入射電磁波に影響を与えない。そのため、図4(a)に示されるように、入射電磁波は偏波状態を保ち透過する。
一方、図4(b)に示されるように、入射電磁波の磁界401がy軸に平行な磁界振動面(電界振動面はx軸に平行)を有する場合、第1の金属SRR301に囲まれた領域を貫く入射磁場402が存在する。そのため、図4(c)に示されるように、第1の金属SRR301においては入射磁場402を打ち消そうとして、ファラデーの電磁誘導の法則により交流電流403が発生する。この交流電流403は、反抗磁場404に加え磁場405も発生させる。
磁場405により、偏波制御素子300では、光の進行方向に対して平行な一定の磁場405が媒質304に印加されるため、図2に示されるファラデー回転子201と同様の状態となり、入射した電磁波の電界振動面が回転する。電界振動面の回転により偏波が変化するが、その過程で、図4(d)に示されるように入射電磁波の磁界401についてy軸に平行な磁界成分がなくなると、この状態で安定し、電界振動面の回転が止まる。これにより、入射電磁波の偏波を一定の電界振動面を有する直線偏波に変換して出射することが可能となる。
第1の実施形態に係る偏波制御素子300において、入射磁場402、反抗磁場404、磁場405および電界振動面は、一方向に回転し続けるのではなく入射電磁波の周波数に依存して振動する。ここで、媒質304が有するヴェルデ定数νと発生する磁場406(Bを記す)とに比例するα(α>0)を規定し、|α|∝ν|B|と表すと、電界振動面は−αから+αの角度範囲で振動する。入射電磁波の磁界振動面と第1の金属SRR301との角度θを図4(e)に示すように規定すると、−α<θ<+αであれば、偏波の電界振動面を上記安定状態にすることができる。
なお、媒質304としては、電磁波を透過し、ヴェルデ定数が大きい、例えばYIG(ヴェルデ定数νが1.9deg/A)などの材料が好ましいが、クラウンガラス(ヴェルデ定数νが4×10−4deg/A)や窒素(ヴェルデ定数νが1.3×10−7deg/A)などでもよく、材料は限定されない。
また、図3においては、第1の金属SRR301、第2の金属SRR302及び接続部303が媒質304の表面又は内部に配置された構成を示したが、媒質304は第2の金属SRR302を貫く磁場405が印加される位置に配置されていればよい。以下に示す各実施形態についても同様とする。
このように、本発明に係る偏波制御素子は、光などの電磁波が通過する際に電磁波の進行方向と平行な磁場を発生させる構造を有し、この磁場により電磁波の電界振動面がファラデー効果により回転する。入射光は、その電界振動面の角度によって異なる回転角が加わって出射され、また、一定の電界振動面となったところで磁場が消滅し電界振動面の回転が止まる。そのため、本発明に係る偏波制御素子によると、従来技術では不可能であった、特定の電界成分を遮断せずに任意の偏波の入射光を常に一定の電界振動面を有する直線偏波に変換して出射することが可能となる。
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態に係る偏波制御素子を説明する。図5(a)は、本発明の第2の実施形態に係る偏波制御素子を示す。図5(a)には、第1及び第2の金属SRR501及び502と、第1の金属SRR501及び第2の金属SRR502を接続する整流機構503とが、媒質504の表面又は内部に配置した偏波制御素子500が示されている。図5(a)に示されるように、第2の実施形態に係る偏波制御素子500では、偏波制御素子500が整流機構503を備える点が、接続部303を備える第1の実施形態に係る偏波制御素子300とは異なる。
整流機構503は、整流素子であるダイオード505と金属細線506とを例えば図5(b)及び図5(c)に示されるように接続し、全波整流を行うことができるものとし、第1の金属SRR501に誘起される交流電流を第2の金属SRR502において一方向に整流する。
z軸に平行な進行方向の電磁波が偏波制御素子500に入射する場合を考える。図6(a)に示されるように、入射電磁波の磁界601がy軸に平行な磁界振動面(電界振動面はx軸に平行)を有する場合、入射磁場602が第1の金属SRR501を貫く存在するめ、第1の金属SRR501に交流電流603が誘起されて、第1の金属SRR501に交流電流603が流れ、交流電流603が整流機構504により整流されて第2の金属SRR502には直流電流604が流れる。交流電流603は、反抗磁場605を発生させる。発生した直流電流604は一方向の電流であるため、図6(b)に示されるように第2の金属SRR502をz軸方向に貫く磁場606を発生させる。このため、入射波の磁界601がy軸に平行な磁界振動成分を有する場合、図6(b)に示されるように第2の金属SRR502をz軸方向に貫く磁場606を発生させ、入射波の磁界601がy軸に平行な磁界振動成分を有さない場合、図6(c)に示されるように磁場606は発生しない。
第2の実施形態に係る偏波制御素子500は、整流機構503を備えているため、磁場が一方向に発生し振動面が回転し、入射電磁波の磁界601が第1の金属SRR501に垂直な成分を有する限り、振動面が回転し続ける。そのため、第2の実施形態に係る偏波制御素子500は、回転範囲の上限がない点で第1の実施形態に係る偏波制御素子300に比べて有利である。
また、本発明に係る偏波制御素子が1つでは偏波の回転量が不足している場合は、本発明に係る偏波制御素子を複数個並べる構成にしてもよい。例えば図7に示すように、偏波制御素子500を複数個並べた素子に任意の磁界振動面を有する偏波を入射した場合を考える。入射電磁波の磁界が偏波制御素子500の第1の金属SRR501を貫く場合、第2の金属SRR502をz軸方向に貫く磁場606が発生する。図7(a)に示されるように、この磁場606により電界振動面及び磁界振動面を一定方向に回転させることができる。振動面の回転は、入射電磁波の磁界においてy軸に平行な成分が少なくなるにつれて遅くなり、入射電磁波の磁界においてy軸に平行な成分がなくなると、図7(b)に示されるように磁場606が発生しなくなり、振動面の回転が止まる。
このように、偏波制御素子500を複数個並べた場合、任意の磁界振動面を有する偏波が偏波制御素子500に入射されると、第1の金属SRR501を貫く磁場がなくなる直線偏波に自動的に変換されて出射される。
なお、図7では、第2の実施形態に係る偏波制御素子500を用いた例を示したが、本明細書に記載の全実施形態に係る偏波制御素子を複数個並べるように構成する可能である。
(第3の実施形態)
以下、本発明の第3の実施形態に係る偏波制御素子を説明する。図8(a)は、第3の実施形態に係る偏波制御素子800を示す。図8(a)には、第1及び第2の金属SRR801及び802と、第1の金属SRR801及び第2の金属SRR802を接続する接続部803と、ダイオード805とが、媒質804の表面又は内部に配置した偏波制御素子500が示されている。第3の実施形態に係る偏波制御素子800は、第1の実施形態に係る偏波制御素子300の一部にダイオード805を配置したものである。図8(a)及び図8(b)において、ダイオード805は、第2の金属SRR802に設けられているが、第1の金属SRR801、第2の金属SRR802及び接続部803のいずれに配置してもよく、個数も制限されない。
z軸方向に平行な電磁波が偏波制御素子800に入射する場合を考える。図9(a)に示されるように、入射電磁波の磁界901がy軸に平行な磁界振動面を有する場合、入射磁場902が第1の金属SRR801を貫く。入射電磁波の磁界901のy軸に平行な成分である入射磁場902が第1の金属SRR801を上向きに貫く場合、ダイオード805により電流は流れないが、入射磁場902が第1の金属SRR801を下向きに貫く場合、第1の金属SRR801及び第2の金属SRR802にはダイオード805の順方向に直流電流903が流れる。図9(b)に示されるように、直流電流903は、電磁波の進行方向に垂直な反抗磁場904及び平行な磁場905を発生させる。入射電磁波が磁場905によるファラデー効果を受け、入射電磁波の偏波が変化する。
第2の実施形態に係る偏波制御素子500と同様に、第1の金属SRR801を貫く入射磁場902がなくなると偏波の変化が止まる。このように、入射してきた任意の偏波を常に一定の電界振動面を有する直線偏波に変換して出射することが可能となる。
なお、ダイオード805が設けられていたとしても第1の金属SRR801及び第2の金属SRR802が一定以上の長さがある場合、この部分に電流が流れダイオード805に逆電流を流そうとするが、ダイオード805を複数個同一方向に並べて第1の金属SRR801及び第2の金属SRR802の配線部分を分割することにより、このような電流は低減することができる。
また、磁場905は電磁波の進行方向に鉛直な方向の磁場であるが、このような位置関係はフォークト配置と呼ばれる。磁化がある場合、磁場905に対し平行方向の磁界振動面を有する光と磁場905に対し垂直方向の磁界振動面を有する光との間で屈折率の差が生じ、これにより偏波に依存して光学的遅延を生じるコットンムートン効果を起こすこともできる。
(第4の実施形態)
以下、本発明の第4の実施形態に係る偏波制御素子を説明する。ここで、図10(a)は、第2の実施形態に係る偏波制御素子500の等価回路を示す。図10(a)においては、図6(a)に示される第1の金属SRR501における交流電流603を、等価回路における交流電流源603として示している。
第2の実施形態に係る偏波制御素子500において、第2の金属SRR502を流れる直流電流604は、図11(a)に示されるような波形となる。磁場607も同様に一方向に発生するが、大きさが時間変化する。偏波制御の観点から、磁場607の大きさは一定の方が扱いやすい場合があるため、直流電流606の波形をフラットにすることを考える。
図10(b)は、第4の実施形態に係る偏波制御素子1000の等価回路を示す。図10(b)に示されるように、第4の実施形態に係る偏波制御素子1000では、第2の金属SRR1002に対応する回路部分にインダクタンス1004を導入している。これにより直流電流1005が平滑化され、第2の金属SRR1002を流れる直流電流1005は図11(b)に示されるような波形となる。
図12(a)は、第4の実施形態に係る偏波制御素子1000を実現する構造を示す。偏波制御素子1000では、第2の金属SRR1002がコイル状にすることによりインダクタンス1004を構成している。第2の金属SRR1002部分のコイルの巻き数、面積、芯材等を設計することで所望のインダクタンスを得ることができる。
同様に、図10(c)に示されるように相互インダクタンスを用いてもよい。図10(c)は、第4の実施形態に係る偏波制御素子の等価回路の他の例を示す。図10(c)に示されるように、第4の実施形態の他の例に係る偏波制御素子1050では、第2の金属SRR1052に対応する回路部分に相互インダクタンス1054を導入している。直流電流1056の時間変化により相互インダクタンス1054部分に磁界が誘起され、直流電流1057が誘起されるが、図10(b)に示される偏波制御素子1000と同様に、直流電流1057は直流電流1056を平滑化するように働く。
図12(b)は、第4の実施形態の他の例に係る偏波制御素子1050を実現する構造を示す。図12(b)に例示されるように、偏波制御素子1050では、コイル状の第2の金属SRR1052に近接させるようにコイル1058を設けることにより相互インダクタンス1054を構成することができる。
なお、第4の実施形態に係る偏波制御素子では、整流機構を用いた例を説明したがこれに限定されるわけではなく、第3の実施形態に示されるようなダイオード805や他の整流素子を用いて第2の金属SRRに直流電流を流す場合にも適用できることは言うまでもない。
また、上記第1乃至第4の実施形態において説明した通り、波長によって規定や制限がなされるメカニズムや原理は含まれていないので、光に限らずあらゆる波長の電磁波一般に対して適用できることは言うまでもない。金属SRRは円形としたが、磁場が貫く平面領域が重要であって形状を円形に限るものではなく、矩形であってもよい。また、2つの金属SRRの接続配線をひねったり、整流素子の向きを逆にしたりすることで、直流電流を流す向きを逆にできることも言うまでもない。
偏光子 100
金属細線 101
ファラデー回転子 201
偏波制御素子 300、500、800、1000、1050
第1の金属SRR 301、501、801、1001、1051
第2の金属SRR 302、502、802、1002、1052
接続部 303、803、1003
媒質 304、504、804
整流機構 503
ダイオード 805
インダクタンス 1004
相互インダクタンス 1054
コイル 1058

Claims (7)

  1. 入射した電磁波の偏波を直線偏波に変換して出力する偏波制御素子であって、
    第1の平面上の第1の領域を囲む第1の配線と、
    前記第1の平面に概直交する第2の平面上の第2の領域を囲む第2の配線と、
    前記第1の平面と前記第2の平面との交線の近傍に配置され、前記第1の配線と前記第2の配線とが1つのループを形成するように前記第1の配線と前記第2の配線とを接続する接続部と、
    前記電磁波が前記第1の領域に入射したことに起因して前記第2の配線に発生した電流によって前記第2の領域に生じる前記電磁波の進行方向に平行な磁場が印加される位置に配置され、前記磁場が印加されることでファラデー効果により入射した前記電磁波の電界振動面を回転させる媒質と
    を備えたことを特徴とする偏波制御素子。
  2. 請求項1に記載の偏波制御素子において、
    前記接続部は、前記電磁波が前記第1の領域に入射したことに起因して前記第1の配線に誘起される電流を前記第2の配線において一方向に流すための整流機構を有することを特徴とする偏波制御素子。
  3. 請求項2に記載の偏波制御素子において、
    前記整流機構は少なくとも1つのダイオードを含むことを特徴とする偏波制御素子。
  4. 請求項2又は3に記載の偏波制御素子において、
    前記第2の配線は自己インダクタンス成分を有することを特徴とする偏波制御素子。
  5. 請求項2乃至4のいずれかに記載の偏波制御素子において、
    前記第2の配線に近傍する第3の配線をさらに備え、前記第2の配線と前記第3の配線との間で相互インダクタンス成分を有することを特徴とする偏波制御素子。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の偏波制御素子を周期的に複数個配置したことを特徴とする偏波制御素子。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の偏波制御素子を用いて電磁波の偏波を直線偏波に変換して出力する偏波制御方法であって、
    前記第1の領域に電磁波を入射させるステップと、
    前記電磁波が前記第1の領域に入射したことに起因して前記第1の配線及び前記第2の配線に電流が流れるステップと、
    前記第2の配線に電流が流れることに起因して発生した、前記電磁波の進行方向に平行な磁場を前記媒質に印加するステップと、
    前記媒質への前記磁場の印加によるファラデー効果により、入射した前記電磁波の電界振動面を回転させるステップと
    を備えたことを特徴とする偏波制御方法。
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