JP6143352B2 - 液体揮散容器 - Google Patents
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Description
そして、このような液体揮散容器を使用するに際し、液体を揮散可能な状態にセットするための操作を簡易なものとする種々の工夫が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この揮発性液体散布装置を使用する場合には、カバー体6を容器軸方向に下降させ、可動体4の先端部に設けられた刃部30aが挿入筒3の底部22を開口させることにより、挿入筒3内と揮発性液体が収容された容器内とが連通し、揮発性液体が吸上げ芯5により吸い上げられて含浸プレート35から大気中に揮散する。
また、一度挿入筒3を開口して揮発性液体を吸上げ芯5に接触させると、液体の揮散を中止したくても途中で止めることは困難であり、揮散は連続して使用開始操作の後は容器に触れることもないため、揮発性液体がなくなっていても気づかないことがある。
さらに、揮発性液体は吸上げ芯5によって吸い上げるために、どうしても容器の底に液体が残り、容器内の液体を最後まで完全に使い切ることができないという問題があった。
揮発性液体が、一旦含浸体に含浸されれば、上方のボトルから下方のボトルに全ての揮発性液体が流下してしまっても、一定時間大気中に揮散することができ、再度液体を揮散させる必要があるときに容器の天地を反転すれば、大気中への揮散を再開することができる。
また、容器の天地を反転すると、液体の入っているボトルは上方へ移動して天地を反転するから、ボトル内の揮発性液体を最後まで完全に使い切ることができ無駄になることがない。
図1、2に示すように、2つのボトルA1,A2は揮散機構Bおよび把持カバーCによって対向して連結されている。
湾曲頸部4は、ボトルA1,A2が上方位置にあるとき、液体を遅滞なく口部1に流下させるとともに、外周壁2と連結する側で把持カバーCの端部内周面に弾性的に嵌合するように湾曲し、把持カバーCの端部端面が対向する部位には、把持カバーCの外周面と外周壁2とがほぼ一致した外周面を形成するように、把持カバーCの肉厚に対応する連結拡径部5が設けられている。
また、底壁3の周縁部には、液体揮散容器を安定して載置させるための載置突条環6が設けられている。
なお、ボトルA1,A2は、内部の揮発性液体の残量が外部から見えるように、透明または半透明の素材から形成されていることが望ましい。
本実施例では、ボトルA1,A2の口部1と嵌合筒13とはねじ結合によって嵌合しているが、これに限定されず、通常の締まりばめによる嵌合やアンダーカットなど適宜な嵌合形態が採用可能である。
なお、連結管10をボトルA1,A2の口部1に直接連結し、キャップ9a,9bを省略した揮散機構Bとすることも可能である。
連通管10の両端部とオリフィス板19との間の管壁には、オリフィス板19から両端に向かって軸方向に延び、管内外を貫通するスリット20が設けられている。
同様の趣旨で、スリット20は、オリフィス板19の上下に周方向各1個所設ければよいが、必要に応じて上下に周方向各複数個所に設けてもよい。
なお、本実施例のスリット20は、オリフィス板19を境に上下方向に分かれて設けられているが、オリフィス板19の周縁に溝を設けて上下に連続した1つのスリットとすることも可能であり、その場合は、揮発性液体が絞り孔18とスリット20との両方の流路を通って流下するので、絞り孔18とスリット20を合わせた流路面積が、流下する液体の流量を規制することができるように設定されなくてはならない。
また、スリット20は、必ずしもスリットである必要はなく、内外を貫通する複数の孔であってもよい。
揮散機構Bを外部から覆い、容器の天地を反転させる際に手指で把持する把持カバーCには、液体を含浸体11から大気中へ揮散させるための揮散孔22が設けられている。
本実施例では、揮散孔22は窓状の4つの大きな孔からなっているが、揮散孔22の数はこれに限らず適宜決定することができ、1つの大きな窓状孔でもよく、逆に、多数のより小さな孔からなるものでもよい。
また、このような把持カバーCは必ずしも必要ではなく、キャップ9a,9bに把持部を一体に成形してもよいし、ボトルA1,A2のいずれかに把持部を設けて、把持カバーとしてもよい。
一方のボトルA1の底面が載置された図1、2に示される状態では、揮発性液体は下方のボトルA1に収容されている。
揮発性液体を揮散させるときは、手指で把持カバーCを把持して容器の天地を反転させ、ボトルA2側を下方にして載置する。
上方に反転移動したボトルA1内の液体は、口部1からキャップ9aの内筒14を通って連通管10内の流路に流入する。
連通管10の管壁には、オリフィス板19から両端に向けて軸方向に延びるスリット20が設けらているから、オリフィス板19の上方に滞留した揮発性液体は、スリット20から流出して含浸体11に浸出していく。
また、スリット20は、急激に液体が流出しないように適宜の周方向幅および周方向の配置数が設定されているが、それでも含浸体11に含浸される量を超えて流出してしまった場合には、過分に流出した液体はキャップ9bの隙間17に滞留し、周囲を汚すようなことはない。
隙間17に滞留した液体は、含浸体11へ引き続き供給され揮散されるから、無駄になることもない。
同時に、ボトルA1内の液体は、絞り孔18から少しずつボトルA2へ流下していき、やがて全ての液体がボトルA2に移行し終わると、スリット20を介した含浸体11への液体の供給が終了し、その後は含浸体11に含浸された液体が一定時間たってなくなるまで揮散し続ける。
その後は、消費者が使用を再開したくなったときに再度容器の天地を反転させれば、液体の揮散を再開して一定時間液体を揮散させることができるので、使用者が操作する度に液体の揮散効果を感じる「使用感」と「遊び心」が得られる。
また、ボトルA1,A2は透明、または半透明の素材からなっているから、揮発性液体の残量を外部から目視することができるとともに、容器を反転操作する際に、容器の重さによって容器内の液体の残量を感じることができる。
さらに、容器の天地を反転すると液体の入っているボトルも上方へ移動して天地を反転するから、揮発性液体を最後まで完全に使い切ることができる。
その際、ボトルAの口部1はキャップ9の内筒14に密に嵌合して取付固定されるが、ボトルAの湾曲頸部4は、把持カバーCの端部内周面に弾性的に嵌合するから取付誤差を吸収することができるとともに、把持カバーCの肉厚に対応する連結拡径部5を有しているから、把持カバーCの外周面と外周壁2とがほぼ一致した外周面を形成して外観を優れたものにすることができる。
B 揮散機構
C 把持カバー
1 口部
2 外周壁
3 底壁
4 湾曲頸部
5 連結拡径部
6 載置突条環
9a,9b キャップ
10 連通管
11 含浸体
13 嵌合筒
14 内筒
15 天板
16 外筒
17 間隙
18 絞り孔
19 オリフィス板
20 スリット(貫通孔)
22 揮散孔
Claims (5)
- 揮発性液体を収容するとともに大気中に揮散させる液体揮散容器であって、
一方に載置可能な底部と、他方に外部に連通する口部とを有し、揮発性液体を収容可能な2つのボトルと、2つのボトルを連結して揮発性液体を揮散させる揮散機構とからなり、
揮散機構は、2つのボトルの口部に接続して流路を形成し、流路の中央付近に絞り孔を具えたオリフィス板を設け、オリフィス板の上下の管壁には貫通孔を設けた連通管と、連通管の外周面を覆うように設けられ揮発性液体を含浸可能な含浸体と、各ボトルの口部と連通管の端部にそれぞれ嵌合して、各ボトルと連通管とを接続する2つのキャップとからなり、
各ボトルのそれぞれの底部は、交互に天地を反転させて載置可能に形成されていることを特徴とする液体揮散容器。 - キャップは、ボトル口部に嵌合する嵌合筒と、嵌合筒に連設し口部の天面に当接するとともに連通管に嵌合する内筒を立設した天板と、連通管および含浸体の周囲に間隙を有して天板に立設した外筒とを具えたことを特徴とする請求項1記載の液体揮散容器。
- 連通管の貫通孔はスリットであることを特徴とする請求項1または2に記載の液体揮散容器。
- 両端が各ボトルに連結され、揮散機構を外部から覆うとともに、大気と連通する揮散孔が設けられた把持カバーをさらに具えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の液体揮散容器。
- 各ボトルは、透明または半透明の素材からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の液体揮散容器。
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- 2013-09-30 JP JP2013204324A patent/JP6143352B2/ja active Active
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