JP6142741B2 - 超音波内視鏡プローブ - Google Patents

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Description

本発明は、医療機器等において被検体で反射させた超音波を立体的に取り込んで観察するための3次元走査型の超音波内視鏡プローブに関するものである。
画像診断技術は、分析、医療などの現場において広く利用されている技術である。例えば、医療現場や精密機器などの製造現場において、画像診断の手法として、一般的なカメラ観察に加えて、断層画像や3次元画像を撮影する事が可能なX線CT、核磁気共鳴、超音波の反射を捉える超音波診断装置や、光の干渉性を利用した光干渉断層撮影などの方式が研究されると共に活用されている。近年、この断層画像や3次元断層画像撮影はこれら方式の中で最も数多く活用されているのが超音波による走査深さが比較的深いことを特徴とする超音波診断装置である。
超音波診断装置に使われる超音波トランスデューサはその発振周波数が従来の装置では10〜20MHz程度で、その波長は数十μm(ミクロン)あるので、別方式の光干渉断層撮影が光源として波長1.3μm(ミクロン)の近赤外線を用いるのに比べて波長が長い分、診断装置に要求される空間分解が得られにくい欠点があった。しかし近年、超音波トランスデューサの発振周波数を300MHz以上に高めることが可能になり、その波長が光干渉断層撮影に用いる近赤外線と同レベルに改良され、超音波診断は生体に対して非侵襲性で、空間分解能がおよそ10μm(ミクロン)の識別が可能となってきた。そこで、この超音波診断装置を内視鏡に組込み、特に医療現場で人体の胃部、小腸部、動脈血管部、等における患部の発見、診断及び治療への活用が期待されている。この超音波診断画像技術を適用した超音波内視鏡の代表的な構造は、例えば、特許文献1から2に示されている通りである。
ところで、特許文献1に示す超音波内視鏡では、内視鏡先端部に超音波振動子を有し、これを回転させる超音波モータと、直動させる超音波モータを共に有しており、超音波振動子を回転させると共に軸方向にスライドさせ、超音波を3次元に放射し、反射音波を検出して3次元画像を得ていた。また、超音波トランスデューサの周辺にはオイル等の音響結合流体で覆うことが必要であるため、内視鏡のカテーテルの超音波トランスデューサの領域、またはそれにモータを含めた領域は音響結合流体が充填されていた。
しかしながらこの構成では、軸方向のスキャンを行うには超音波振動子を実際にその同じ距離だけスライドさせねばならず、動作が遅かった。実際の医療機関における診断では、超音波内視鏡のデータ取り込み中に血流を停止させて行う場合等があり、診断装置の動作が遅いことは致命的欠陥であった。また、超音波トランスデューサの回転軸は、軸受で回転自在に支持されているが、軸受のオイルが音響結合流体と混合すると軸受の潤滑が乏しくなり、回転の滑らかさが失われ、異常な回転ムラにより超音波振動子の発振、及び受信に欠落が生じ、人体患部の詳しい診断が行えなかった。また軸受オイルと音響結合流体が溶解できない場合には気体の泡が発生しやすくなり、超音波トランスデューサが発振した超音波を泡が反射してしまうため、超音波の放射に支障が出て、観察が行えない場合もあった。
また、特許文献2に示す超音波内視鏡では、超音波トランスデューサは前方を広範囲にスキャン可能な特殊品が使われており、モータが回転を始めると、ラック・ピニオン機構により超音波トランスデューサが軸方向にスライドし、超音波を3次元に放射し、反射音波を検出して3次元画像を得ていた。
しかしながらこの構成においても、軸方向のスキャンを行うには超音波振動子をその実寸法だけスライドさせねばならず、走査の動作が遅かった。
日本特許第2594586号公報 特開2001−321376号公報
本発明は上記従来事情に鑑みてなされたものであり、その課題とするところは、広範囲な3次元画像が得られること、軸受オイルが音響結合流体と混合した時に、軸受の油膜欠如や、泡の発生による動作障害の発生を軽減することにより、高分解能な3次元の観察画像を高速で得ることができる超音波内視鏡を実現することである。
上記課題を解決するための一手段は、略チューブ状のカテーテルの内部から超音波を発振し反射する音波波形を捉えるイメージング装置において、第1モータが回転テーブルを回転支持し、その回転テーブルにウォームギヤを正逆方向に回転させる第2モータと、そのウォームギヤの回転により長手方向に直動可能なラックギヤを取付け、長手方向に直交する方向に設けた揺動軸を中心に揺動自在に超音波トランスデューサを設けて揺動軸と共に回転テーブルに取付け、超音波トランスデューサに取り付けた略円弧形状のギヤに直動運動するラックギヤを係合させてトランスデューサを揺動させることで、前記超音波トランスデューサが広範囲な角度で揺動しつつ、360度の全周方向に回転しながら超音波を放出できように構成し、高範囲で高速に3次元走査が行えるようにした。
本発明によれば、超音波トランスデューサが90度を超える広範囲に揺動可能となるため、カテーテルの前方から側面までの広範囲な観察が超音波トランスデューサをスライドさせずに揺動動作だけで同時に可能であり、また、360度回転走査が、信号線や電線に妨害される事なく走査できるので、高速で空間分解能が高い超音波内視鏡の3次元の観察画像を得ることができる。
本発明の実施の形態に係る超音波内視鏡プローブの断面図 同超音波内視鏡プローブ主要部の構成図 同超音波内視鏡プローブの第2モータの構成図 同超音波内視鏡プローブの3次元走査範囲説明図 同超音波内視鏡プローブの動圧軸受の構成図 同超音波内視鏡プローブの動圧軸受の性能説明図
本実施の形態の超音波内視鏡プローブの第一の特徴は、超音波を発振し、反射する音波波形を捉える超音波内視鏡プローブにおいて、テーブルを回転駆動する第1モータと、ウォームギヤを正逆方向に回転駆動する第2モータと、前記第2モータの軸方向に直動可能なラックギヤと、略円弧形状のピニオンギヤが取り付けられた超音波トランスデューサとを備え、前記第2モータは、前記テーブルに固定されており、前記ウォームギヤは、前記ラックギヤと係合しており、前記ピニオンギヤは、前記ラックギヤと係合しており、前記超音波トランスデューサが揺動および回転するようにした。
この構成によれば、超音波トランスデューサが90度を超える広い角度範囲(例えば135度)に揺動可能となるため、カテーテルの前方から側面までの広範囲な観察が可能となり、超音波トランスデューサに揺動動作と前記回転テーブルの回転だけで広範囲に走査できるので、超音波内視鏡プローブの3次元の観察画像をトランスデューサをスライド移動させずに高速かつスムーズに得ることができる。
第二の特徴としては、前記第1モータの回転軸は中空形状であり、この中空穴に第2モータの配線、または超音波トランスデューサの信号線を挿通し、前記第1モータの回転軸に第1給電リングを取付け、第1給電リングに導通して電力の供給と信号の授受を行うと共に、第1給電リング、第1モータ、第2モータ、超音波トランスデューサを一直線上に配置した。
この構成によれば,360度回転した場合も信号線や電線が走査の影になって妨害する事がなく、広範囲の超音波の発振と走査が一度に高速に行える。また第1モータの回転時に信号線や電線が擦れないので、回転伝達遅れやトルク損失等の発生が軽減され空間分解能が高い3次元の観察画像を得ることができる。
第三の特徴としては、前記超音波トランスデューサは第2給電リングを一体的に有し、第2ブラシユニットとの間で通電させると共に、前記第2ブラシユニットを前記回転テーブルに固定した。
この構成によれば,超音波トランスデューサが90度を超える広範囲に揺動しても信号線や電線のねじれや折れが生じないので、広範囲な3次元観察画像を一度に捉えることができる。
第四の特徴としては、前記超音波トランスデューサ、第1モータ及び第2モータは、略チューブ状のカテーテルの一部を密封して設けたキャビティ内に収納され、前記キャビティ内は音響結合流体により充満され、前記第1のモータおよび前記第2モータのいずれか一方または両方のモータの軸受は、軸と軸受スリーブからなり前記音響結合流体が流入可能な軸受の隙間を設けると共に、前記軸受スリーブの内周面には動圧発生溝を形成した。
この構成により、軸受に油膜切れが生じないため、回転振れと回転摩擦抵抗の変動を防止し、また、キャビティ内でのバブルの発生を防止するので空間分解能が高い良好な画質の3次元画像が得られる。
第五の特徴としては、前記第2モータは、電歪効果を利用した圧電素子等による圧電式アクチュエータであって、前記圧電式アクチュエータは、進行波を発生させる可振子を備え、前記可振子は、略多角柱形状であって、その中心線上に貫通穴を有し、前記貫通穴に前記第2回転軸が挿通され、その貫通穴には中心軸から放射状に伸びるスリット部を有し、可振子の外周面には電極を有する圧電素子を、前記スリット部を略面対称位置に配置して貼り付け、前記圧電子に電圧を順次印加する事で、前記回転軸に回転を与えている。
この構成により、第2モータを短く設計できるので、前記回転テーブルを含む回転体を小さく軽くする事で超音波内視鏡プローブをコンパクトに構成でき,かつスムーズに回転駆動できる。
第六の特徴としては、前記キャビティを構成するカテーテルの側面には音響結合流体の注入穴を設けている。
この構成によりキャビティ内からバブルや残存気体を排除し、軸受に高精度な回転が得られるとともに超音波走査を残存気体が妨害する事を防止し、高画質な3次元画像が得られる。
次に本発明の好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1〜図6は本発明に係る超音波内視鏡プローブの実施形態を示している。
図1は本発明に係る超音波内視鏡プローブの断面図、図2はその主要部の構成図であり、いずれも内視鏡の先端部分を示している。モータケース1に第1軸受2a、2bが取り付けられ、ロータ磁石5を取付けた中空形状の第1回転軸4を回転自在に支持している。モータケース1にはモータコイル3が取り付けられ、電線6から電力が供給されて、ロータ磁石5が回転トルクを発生する第1モータ31を構成している。
第1回転軸には回転テーブル7と回転カバー8が取付けられ、回転テーブル7にはウォームギヤ15を回転する第2モータ32を取り付け、回転するウォームギヤ15は第2モータ32の軸方向に往復動可能なラックギヤ16に係合し、前記回転カバー8に前記第2モータ32の軸方向に直交する方向の揺動軸17を中心に揺動する揺動ステージ18に取り付けられた超音波トランスデューサ20を揺動自在に取り付けている。
超音波トランスデューサ20または、揺動ステージ18にはピニオンギヤ19を一体的に有しており、これが前記ラックギヤ16に係合してラックギヤ16は図1中、矢印Cに示すように往復動動を行い、第2モータ32の正逆方向回転により、図中θに示す広い角度範囲に揺動する。この角度θは実施例では約135度の広さになっている。超音波トランスデューサ20には第1給電板21が一体的に取り付けられ、第1ブラシユニット22との間で通電し、超音波トランシデューサ20に電力が供給され、超音波の発振を行い、被検体が反射した超音波信号を受信している。
第2モータ32は、第2軸受9a、9b、第2回転軸10、電極13を表面に有する電歪素子12を貼り付けた可振動子11からなり、電線14から電圧が印加されて可振子は進行波を発生し、第2回転軸10は回転駆動される。
第1モータ31の第1回転軸4の穴には、第2モータ32の電線14、超音波トランスデューサ20の給電板21からつながる信号線36が挿通され、第1回転軸4と共に回転し、第1回転軸4に取り付けられた第2給電リング23に第2ブラシユニット24が当接して、電気信号の授受を行う。
第1モータ31及び回転テーブル7に固定された第2モータ32、超音波トランスデューサ20等の構成部材は略チューブ状のカテーテル25の内部に入れられ、さらにシール板28とシール剤29でシールされるので、結果的にシールされたキャビティ35内に封入される。また前記第2ブラシユニット24は、カテーテル25の内周面に固定されている。
カテーテル25のキャビティ35につながる一部分には注入穴26が開けられ、キャビティ35内は音響結合流体30が封入され栓27で封止されている。
以下、本発明に係る超音波内視鏡プローブの動作・効果について説明する。第2給電リング23と、信号線36と第1給電板21から超音波トランスデューサ20に電力が供給されると、超音波トランスデューサ20から30MHz〜400MHzの高周波の超音波が発振され、カテーテル25を通過して例えば人体の被検部に照射される。すると細胞組織の状態によって変化した超音波が反射するため、その反射音波を超音波トランスデューサ20が受信し、これを変換した電気信号は第1給電板21、第1ブラシユニット22、信号線36、第2給電リング23、第2ブラシユニット24を通って内視鏡装置の本体側に送られる。
第2モータ32が正逆回転を行う事により、ウォームギヤ16が正逆回転してラックギヤ16は往復動し、また、ラックギヤ16はピニオンギヤ19を揺動軸17を中心に約135度の角度範囲に、超音波トランスデューサ20を揺動させる。
また、電線6から第1モータ31に電力が供給されると、第1モータ31の第1回転軸4は、回転テーブル7、回転カバー8、第2モータ32、ラックギヤ16、超音波トランスデューサ20を一体的に回転させる。本実施例においては、第1モータ31の回転数は1800〜3600rpm、超音波トランスデューサ20は135度の角度を2秒から5秒かけて揺動するスピードに設計している。
これらの回転及び揺動動作により、トランスデューサ20は、図4の走査範囲34に示す様に超音波を照射し反射音波を受けて超音波内視鏡プローブの本体表示部に3次元画像を表示することができる。
図1の3次元走査型の超音波内視鏡プローブは人体の胃部,小腸に挿入可能で、また脳外科手術中に患部の周辺に挿入されて患部の診断に使われる。そのためカテーテル25は、直径が約3mm(ミリメートル)以下で、適度な強度と柔軟性を有し、表面に破れやピンホール等の破損が生じない材料、例えばフッ素樹脂等で作られている。
図1に示される第1回転軸4の穴の直径は0.2mm〜0.8mm(ミリメートル)であるが、回転軸4はステンレス鋼等の金属またはセラミックス材料からなり、溶融金属のダイによる引き抜き加工か、または焼成前のセラミックスのダイによる押し出し加工で中空に成形され、硬化処理後に外周面を研磨加工法等により仕上げ加工されている。
次に上述した図1〜図6の超音波内視鏡プローブについて、その特徴的な作用効果を詳細に説明する。
図3に示す可振子11には第2回転軸10が軽く圧入され、バネ力を発生させるためのスリット11aを加工している事により第2回転軸10には常に弱い適切な摩擦力が与えられているが、第2給電リング23を経て、電線14から第2モータ32の電極13aと13eにパルス状の電圧が印加され、引き続き→13bと13f→13cと13g→13dと13hの順にパルス状の電圧が印加されると、図中矢印Dと矢印Eの回転進行波が生じ、第2回転軸10は正方向に回転を始める。
また、パルス状の電圧を印加する順を逆にすると、即ち、電極13dと13hにパルス状の電圧が印加され、引き続き→13cと13g→13bと13f→13aと13eの順にパルス状の電圧が印加されると、図中矢印D逆方向と矢印Eと逆方向の回転進行波が生じ、第2回転軸10が逆回転をおこなう。
図3に示す構成により、スリット11aにより第2回転軸10は常時、2方向または、複数方向から押し付けられ摩擦力が発生することにより、第2モータ32はスリップする事なく、安定した回転力を発生することができる。また、図3中、矢印Dと矢印Eに示す進行波が、第2回転軸10を両面から挟むように同時に与えられるので小さい可振子11であるにもかかわらず、強い推力で回転駆動できる。
図1において、カテーテル25にはシール板28が取り付けられ、シール剤29により密封されキャビティ35を形成しており、キャビティ35に設けられた注入穴26から音響結合流体30が注入され、減圧下に放置し、内部の気泡を排出した後に取り出し、注入口26を、栓27で封止しキャビティ35は密封される。
この構成によりキャビティ35内からバブルや残存気体を排除することで、超音波トランスデューサ20による走査を内部気体が妨害することが防止され、高画質な3次元画像が得られる。
図5は第1軸受2aの構成図であるが、その内周面には複数の直線状の動圧発生溝33aが加工されている。本発明において軸受2aの内径寸法は0.3mm〜1.2mm(ミリメートル)の範囲であり,半径隙間は1μm〜3μm(ミクロン)の範囲に設計している。
動圧発生溝33aは4本〜16本の範囲でありその深さは1μm〜数μm(ミクロン)の範囲に設計する事で好ましい回転性能を得ている。これら設計範囲を外れる場合は回転振れや振れ回りが生じて超音波トランスデューサ20の送受信精度を悪化させる危険性が生じる場合がある。回転が始まると動圧発生溝33aはキャビティ35内の音響結合流体30をかき集めるようにして油膜を形成し第1回転軸4は浮上して非接触で回転を始める。
動圧発生溝33aの独特の仕様に関し説明する。本発明実施例では軸の回転方向が正逆のいずれの方向の場合にも同様の性能を出す目的から、動圧発生溝33aは軸に平行に(即ち潤滑流体が回転流動する方向に対しては90度の角度)設けている。図6は本発明に基づく動圧軸受溝33aと軸受の発生圧力[パスカル]の関係を示している。
(A)動圧発生溝がない通常のすべり軸受、(B)本発明の直線溝33aの動圧軸受と、(C)一般的な潤滑流体の流動方向に対して約30度の角度を有するヘリングボーン溝動圧軸受の、計3種類の軸受の発生圧力値を比較した図である。通常のすべり軸受より2種の動圧軸受は発生圧力が高くなるが、回転方向が正逆方向に変わるとヘリングボーン溝の軸受よりも、本発明の直線溝33aを有する軸受の性能が最も良好になる。
また、動圧発生溝33aの溝の面積比率は通常の動圧軸受では約50%が一般的であるが、本発明の軸受においては5%〜15%の範囲に設計することで音響結合流体を良好に軸受すき間に導き、圧力を発生して良好な回転性能を得ている。尚、この場合軸受の寸法、潤滑流体の粘度、軸心の偏心量(Eccentricity)は一定の場合について表している。この動圧発生溝33aは第1モータ31に用いた場合を説明したが、第2モータ32の第2軸受9a、9bの内周面に設けても良い。
これにより、軸受2aは擦れずに安定的に浮上回転するので、回転摩擦トルクに変動が少なくなり、第1モータ31の回転速度精度が良くなると共に、動圧発生溝33aが発生する圧力の効果により、回転軸の1/2回転ホワールと称される非再現振れ(Non Repeatable Run Out)が著しく減少し、超音波トランスデューサ20が走査する精度が向上し、内視鏡装置の空間分解能が向上し、良好な観察画像が得られる。
キャビティ35内に充満させる音響結合流体30の種類には、食塩水、鉱油、シリコン油、フッ素油、等が考えられるが、これらの中で、食塩水は内部の超音波トランスデューサ20やギヤ等を腐食させる問題があり、また、フッ素油はモータ等の内部の機構の回転により油中バブルが発生しやすい欠点があるので、鉱油またはシリコン油を音響結合流体30として採用し、その粘度は、バブルの防止性と軸受潤滑の性能を考慮し、20℃で約25〜150センチポアズのものを選んでいる。
3次元操作画像診断装置において最も重要な要求性能は3次元画像の空間分解能を高さ(例えば10ミクロン)と、カテーテル25を軸方向にスライドさせないでカテーテルの移動を止めた状態で、数秒程度の短い時間内に3次元走査を行う事(回転スキャン角度360度、スキャン長さ方向3ミリ、等)であるが、本発明は超音波トランスデューサ20をラックギヤ16を用いた機構で90度を超える広範囲に揺動させて、広範囲な3次元走査をカテーテル25を移動させずに高速で行える。
また、これと同時に高い空間分解能を達成するため、動圧発生溝33aを軸受に備える事でモータ12の回転速度ムラ、中空回転軸10の振れ精度を改良し、また、音響結合流体30内にバブルが発生する事を防止して、超音波内視鏡プローブの空間分解能を良くしている。
また、超音波トランスデューサ20の信号線36と第2モータ32の電線14が回転中に擦れて摩擦が発生して回転速度ムラを生じないよう、第1モータ31の第1回転軸4を中空にしてこの穴に電線や信号線を挿通させてモータ31の回転精度を高くできているため、本発明では例えば10ミクロンの十分に空間分解能を安定して達成している。
尚、可振子11はステンレス鋼、等のバネ性を出し易い材料で作られている。
尚、電歪素子12c,12gと電極13c,13gはコストダウンのために省略しても印加する電圧を高めることで、ほぼ問題ない第2回転軸10の回転力が得られる。
尚、給電板21、第1ブラシユニット22、第2給電リング23、第2ブラケット24の電気導通部の材料は金を含む金属材料により構成して導通の信頼性を高めている。
本発明によれば、超音波内視鏡装置の超音波トランスデューサが広い角度で揺動できると同時に360度の回転が行え、また、回転伝達遅れやトルク損失等の発生を軽減し、高い空間分解能で鮮明な超音波3次元解析画像を得ることができる。
本発明の超音波内視鏡プローブは、超音波トランスデューサが広い角度で揺動できると同時に360度の回転が行え、また、回転伝達遅れやトルク損失等の発生を軽減され、高い空間分解能で鮮明な超音波3次元解析画像を得ることができ、これにより、特に医療現場での微細な病巣の診断や治療への活用が期待されると共に、医療用内視鏡装置以外にも工業用OCT診断装置にも適用することができる。
1 モータケース
2a、2b 第1軸受
3 モータコイル
4 第1回転軸(中空軸)
5 ロータ磁石
6 電線
7 回転テーブル
8 回転カバー
9a、9b 第2軸受
10 第2回転軸
11 可振子
11a スリット
12a、12b、12c 電歪素子
13a、13b、13c 電極
14 電線
15 ウォームギヤ
16 ラックギヤ
17 揺動軸
18 揺動ステージ
19 ピニオンギヤ
20 トランスデューサ
21 第1給電リング
22 第1ブラシユニット
23 第2給電リング
24 第2ブラシユニット
25 カテーテル(チューブ)
26 注入穴
27 栓
28 シール板
29 シール剤
30 音響結合流体
31 第1モータ
32 第2モータ
33a 動圧発生溝
34 走査範囲
35 キャビティ
36 信号線

Claims (6)

  1. 超音波を発振し、反射する音波波形を捉える超音波内視鏡プローブにおいて、
    テーブルを回転駆動する第1モータと、
    ウォームギヤを正逆方向に回転駆動する第2モータと、
    前記第2モータの軸方向に直動可能なラックギヤと、
    略円弧形状のピニオンギヤが取り付けられた超音波トランスデューサとを備え、
    前記第2モータは、前記テーブルに固定されており、
    前記ウォームギヤは、前記ラックギヤと係合しており、
    前記ピニオンギヤは、前記ラックギヤと係合しており、
    前記超音波トランスデューサが揺動および回転することを特徴とする超音波内視鏡プローブ。
  2. 前記第1モータの回転軸は中空形状であり、この中空穴に第2モータの配線、または超音波トランスデューサの信号線を挿通し、前記第1モータの回転軸に第1給電リングを取付け、第1給電ブラシが前記第1給電リングに導通し電力の供給と信号の授受を行うと共に、第1給電リング、第1モータ、第2モータ、超音波トランスデューサを一直線上に配置した請求項1記載の超音波内視鏡プローブ。
  3. 前記超音波トランスデューサは第2給電リングを一体に有し、第2ブラシユニットとの間で通電させると共に、前記第2ブラシユニットを前記回転テーブルの固定した請求項1又は2記載の超音波内視鏡プローブ。
  4. 前記超音波トランスデューサ、第1モータ及び第2モータは、略チューブ状のカテーテルの一部を密封して設けたキャビティ内に収納され、前記キャビティ内は音響結合流体で充満し、前記第1のモータおよび前記第2モータのいずれか一方または両方モータの軸受は、軸と軸受スリーブからなり前記音響結合流体が流入可能な隙間を設けると共に、前記軸受スリーブの内周面には動圧発生溝を形成した請求項1〜3何れか1項記載の超音波内視鏡プローブ。
  5. 前記第2モータは、圧電効果を利用した圧電式アクチュエータであって、前記圧電式アクチュエータは、進行波を発生させる可振子を備え、前記可振子は、略多角柱形状であって、その中心線上に貫通穴を有し、前記貫通穴に前記第2回転軸が挿通され、前記貫通穴には中心軸から放射状に伸びるスリット部を有し、前記可振子の外周面には電極を有する圧電素子を、前記スリット部を略面対称に配置して貼り付け、前記圧電子に電圧を順次印加する事で、前記回転軸に回転を与えることを特徴とする請求項1から4何れか1項記載の超音波内視鏡プローブ。
  6. 前記キャビティを構成するカテーテルの側面には音響結合流体の流入穴を設けた請求項1〜5何れか1項記載の超音波内視鏡プローブ。
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