JP6141272B2 - 電気泳動ゲルの電気泳動耐用期間を延長するための電気泳動バッファー - Google Patents

電気泳動ゲルの電気泳動耐用期間を延長するための電気泳動バッファー Download PDF

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Description

関連出願の相互参照
本出願は、2011年7月14日出願の米国特許仮出願第61/507,883号の優先権を主張するものであり、その内容は参照として本明細書に組み込まれる。
技術分野
開示される発明は、全体としてゲル電気泳動に関するものである。より具体的には、開示される発明は、ゲル電気泳動の間の電気泳動ゲルの電気泳動耐用期間を延長するための、少なくとも一つの双性イオンおよび水を含む電解液に関するものである。
ゲル電気泳動は、デオキシリボ核酸(DNA)、リボ核酸(RNA)、ポリペプチド、およびタンパク質などの生体分子の分離のための一般的な手法である。ゲル電気泳動において、分子は、付与される電場によって引き起こされる、濾過用ゲルを通した分子の泳動の速度にしたがって、バンドに分離される。
この技術において利用される基本的な装置は、ガラス管の中に入れられるか、ガラス製もしくはプラスチック製のプレートの間にスラブとして挟み込まれるか、またはプラスチックトレーの中に注がれるゲルから成る。ゲルは、導電性のバッファーで満たされる細孔を定める、目の粗い分子ネットワーク構造を有する。ゲルの至る所にあるこれらの細孔は、泳動する高分子を通過させるのに十分に大きい。
ゲルは、ゲルと電力供給の陰極または陽極との間を電気的に接触させるバッファーと接触して、槽の中に置かれる。高分子および追跡用染料を含むサンプルが、ゲルの頂部に置かれる。電位がゲルに加えられ、それによりサンプルの高分子および追跡用染料がゲルの底の方に泳動し始める。電気泳動は、追跡用染料がゲルの端に届く直前で停止される。
タンパク質の分離に用いられる最も一般的な緩衝系は、Laemmli緩衝系であり、該緩衝系は、分離ゲルの中の、HClを用いてpH8.8に滴定された、0.375Mのトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(トリス)から成る。濃縮ゲルは、pH6.8に滴定された、0.125Mのトリスから成る。陽極および陰極のランニングバッファーは、0.024Mのトリス、0.192Mのグリシン、0.1%のSDSを含む。異なる組成、pH特性、電圧要求などを有する、多くのさまざまなゲル分離材料が開示されている。本分野におけるほとんどの最近の技術革新の目的は、より速い、より正確な、より安定した、またはそれ故により用途の広い電気泳動を行うために利用され得る電気泳動ゲルを提供することとなっている。
多くのさまざまなゲル緩衝系が、Laemmliのトリス−HClグリシン緩衝系の使用を伴わない、中性pHでのまたは中性pH前後での使用のために提案されている。
例えば、Updykeらの米国特許第6096182号明細書は、中性pHでの電気泳動ゲルを開示している。このようなゲルを製造する利点は、このゲル系が安定であり、かつ反応性が低減しており、保存期間が増大していることである。
Hjertenらの米国特許第5464517号明細書は、高い緩衝能力および低い導電性を有する電気泳動バッファーを開示している。とりわけキャピラリー電気泳動における、このタイプのバッファーの利点は、該バッファーによって、分離がより高い電圧で、またそれ故により迅速に行われ得ることである。
技術革新の大多数は、ゲルバッファーの新しい配合を提案することによって電気泳動を改善することに注目している。
現在のところ、電気泳動用プレキャストゲルの製造および販売における主要な障害は、それらのおよそ3か月というかなり短い保存期間である。例えば、プレキャストポリアクリルアミドゲルについて、それらの劣化は、基本的な条件下で、部分的にアニオン性のカルボン酸誘導体を形成するための、アミド基の加水分解が原因であると考えられている。それゆえに、高いpH(例えばpH8.0から9.5)は、保管に関してゲルの安定性を低めるものであると考えられている。加水分解は、分離された分子の分解の損失、分離された分子の泳動距離の減少、およびタンパク質の染色の濃度の減少をまねくものであると考えられている。
そのために、通常の使用期限(保存期間)が過ぎているゲルの電気泳動耐用期間を延長するようになる試薬が必要である。
第一の実施態様において、電気泳動ゲルの電気泳動耐用期間を延長するための電解液であって、
2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール(AMPD)、N−(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−3−アミノ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸(AMPSO)、N−グリシルグリシン(Gly−Gly)、4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−プロパンスルホン酸(EPPSまたはHEPPS)、3−(シクロヘキシルアミノ)−1−プロパンスルホン酸(CAPS)、3−(シクロヘキシルアミノ)−2−ヒドロキシ−1−プロパンスルホン酸(CAPSO)、2−(シクロヘキシルアミノ)エタンスルホン酸(CHES)、N,N−ビス[2−ヒドロキシエチル]−2−アミノエタンスルホン酸(BES)、(2−[2−ヒドロキシ−1,1−ビス(ヒドロキシメチル)エチルアミノ]エタンスルホン酸)(TES)、N−トリス(ヒドロキシメチル)メチル−3−アミノプロパンスルホン酸(TAPS)、および3−N−モルホリノプロパンスルホン酸(POPSO)から選択され得る少なくとも一つの双性イオン、ならびに

を含む電解液が開示される。
双性イオンは、4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−プロパンスルホン酸(EPPSまたはHEPPS)であり得る。
双性イオンは、N−グリシルグリシン(Gly−Gly)および3−(シクロヘキシルアミノ)−2−ヒドロキシ−1−プロパンスルホン酸(CAPSO)から選択され得る。
電解液のpHは、およそ8.0からおよそ11までであり得る。
電解液は、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(TRIS)をさらに含み得る。
電解液は、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)をさらに含み得る。
電解液は、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、エチレングリコール四酢酸(EGTA)、ニトリロ三酢酸三ナトリウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン酢酸三ナトリウム(HEDTA三ナトリウム)、ジエチレントリアミノ酢酸五ナトリウム、またはウラミル酢酸二ナトリウムという名称のキレート剤をさらに含み得る。
トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(TRIS)の濃度は、およそ10mMからおよそ500mMまでであり得る。
トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(TRIS)の濃度は、およそ50mMからおよそ150mMまでであり得る。
トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(TRIS)の濃度は、およそ50mMからおよそ300mMまでであり得る。
トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(TRIS)の濃度は、150mMであり得る。
双性イオンの濃度は、およそ1mMからおよそ500mMまでであり得る。
双性イオンの濃度は、およそ10mMからおよそ500mMまでであり得る。
双性イオンの濃度は、およそ25mMからおよそ75mMまでであり得る。
双性イオンの濃度は、およそ50mMからおよそ100mMまでであり得る。
双性イオンの濃度は、50mMであり得る。
双性イオンの濃度は、100mMであり得る。
ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)の濃度は、0.5%(質量/体積)以下であり得る。
ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)の濃度は、0.1%(質量/体積)以下であり得る。
ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)の濃度は、0.1%(質量/体積)であり得る。
エチレンジアミン四酢酸(EDTA)の濃度は、0.5%(質量/体積)以下であり得る。
エチレンジアミン四酢酸(EDTA)の濃度は、0.05%(質量/体積)以下であり得る。
エチレンジアミン四酢酸(EDTA)の濃度は、0.03%(質量/体積)であり得る。
別の実施態様によると、少なくとも一つのサンプルの電気泳動分離の間の電気泳動ゲルの電気泳動耐用期間を延長するための方法であって、以下の段階を含む方法が開示される。
少なくとも一つのサンプルをその中に含む電気泳動ゲルと接触している本発明による電解液に電圧をかける段階。
別の実施態様によると、少なくとも一つのサンプルの電気泳動分離の間の電気泳動ゲルの電気泳動耐用期間を延長するための方法であって、以下の段階を含む方法が開示される。
2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール(AMPD)、N−(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−3−アミノ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸(AMPSO)、N−グリシルグリシン(Gly−Gly)、4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−プロパンスルホン酸(EPPSまたはHEPPS)、3−(シクロヘキシルアミノ)−1−プロパンスルホン酸(CAPS)、3−(シクロヘキシルアミノ)−2−ヒドロキシ−1−プロパンスルホン酸(CAPSO)、2−(シクロヘキシルアミノ)エタンスルホン酸(CHES)、N,N−ビス[2−ヒドロキシエチル]−2−アミノエタンスルホン酸(BES)、(2−[2−ヒドロキシ−1,1−ビス(ヒドロキシメチル)エチルアミノ]エタンスルホン酸)(TES)、N−トリス(ヒドロキシメチル)メチル−3−アミノプロパンスルホン酸(TAPS)、および3−N−モルホリノプロパンスルホン酸(POPSO)から選択される少なくとも一つの双性イオンを、電気泳動バッファーに添加する段階。
双性イオンは、4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−プロパンスルホン酸(EPPSまたはHEPPS)であり得る。
双性イオンは、N−グリシルグリシン(Gly−Gly)および3−(シクロヘキシルアミノ)−2−ヒドロキシ−1−プロパンスルホン酸(CAPSO)から選択され得る。
本発明の方法は、少なくとも一つのサンプルをその中に含む電気泳動ゲルと接触している電気泳動バッファーに電圧をかける段階を、さらに含み得る。
次の用語が、以下に定義される。
用語「改善した分解」は、より広い、またはより太いバンドを有する他の分離手段とは対照的に、互いに距離があるかまたは間隔のあいた、分子の、より鮮明な、またはより狭いバンドの分離を可能にする、より良好な分解を意味することを目的としている。これによって、分子量の全範囲にわたってこれらのバンドを生じさせるさまざまな分子の物理的分離または分子量同定が容易になる。
用語「電気泳動耐用期間」は、所有者への実用性の観点からの、電気泳動ゲルの通常の寿命を意味することを目的としている。これには、電気泳動ゲルの電気泳動の質の容認できない損失(例えば、分解の損失、泳動速度の減少、泳動のアーチファクト、ポリアクリルアミドゲルの過熱、ゲルの亀裂または歪みなど)のない期間、および電気泳動ゲルがその使用目的のために利用可能な状態を保っている期間が含まれる。
本発明の特徴および利点は、付属の図面に示されるような、選択された実施態様の以下の詳細な説明に鑑みて、より明らかになるであろう。当然のことながら、開示される、および特許請求の範囲に記載される発明は、特許請求の範囲から逸脱することなく、さまざまな点において変更が可能である。したがって、図面および明細書は、本質的に説明のためのものであって制限的なものではないと見なされるべきであり、また本発明の全範囲は、特許請求の範囲の中で説明されている。
本発明の実施態様による電解液の中で電気泳動され、またトリス−グリシン−SDS(ベースライン)溶液で電気泳動されたゲルと比較された、ポリアクリルアミドゲルを示す図である。すべての電気泳動されたゲルは、それらの使用期限を過ぎていた。 本発明の実施態様による電解液の中で電気泳動され、またトリス−グリシン−SDS(ベースライン)溶液で電気泳動されたゲルと比較された、ポリアクリルアミドゲルを示す図である。すべての電気泳動されたゲルは、それらの使用期限を過ぎていた。 本発明の実施態様による電解液(A)の中で電気泳動され、またトリス−グリシン−SDS(ベースライン)溶液(B)で電気泳動されたゲルと比較された、ポリアクリルアミドゲルを示す図である。すべての電気泳動されたゲルは、それらの使用期限を過ぎていた。 本発明の実施態様による電解液の中で電気泳動されたポリアクリルアミドゲルを示す図である。電気泳動されたゲルは、それらの使用期限を過ぎている。
本発明者らは、驚くべきことに、ゲル電気泳動で用いる電解液の調製に特定の双性イオンを選択することによって、電気泳動(または本明細書でも用いられるように電気泳動分離)で用いる電気泳動ゲルの耐用期間が予想外に延長し得ることを見出した。この新規で予想外の特性は、例えば電気泳動の速度の増大、ゲル分解の改善、またはその両方をもたらす特定の同定された双性イオンが有し得る何か他の特性に加えられるものである。この改善は、例えば、電解液を、期待された使用期限が過ぎている電気泳動ゲルを電気泳動で用いる電気泳動装置のランニングバッファー(「貯蔵槽(reservoir)」バッファーとも呼ばれる)として用いる場合に、観察することができる。
実施態様において、ゲル電気泳動を行うための電解液が開示される。電解液は、特定の成分を含む。
双性イオン
双性イオンは、0の正味荷電を有し、したがって電気的に中性であるが、さまざまな原子の形式電荷を有する化合物である。双性イオンは極性であり、通常非常に水溶性であるが、ほとんどの有機溶媒には溶解しにくい。双性イオンは、大抵は、特定のpH範囲内の双性イオンとして存在する。平均電荷がゼロとなるpHは、分子の等電点として知られている。
本発明において着目される双性イオンは、生物学実験室において緩衝剤として通常用いられる緩衝液である、一般に生理的緩衝液と呼ばれるカテゴリーに属する。引用され得る生理的緩衝液の例は、ビス−TRIS(2−ビス[2−ヒドロキシエチル]アミノ−2−ヒドロキシメチル−1、3−プロパンジオール)、ADA(N−[2−アセトアミド]−2−イミノ二酢酸)、ACES(2−[2−アセトアミノ]−2−アミノエタンスルホン酸)、PIPES(1,4−ピペラジンジエタンスルホン酸)、MOPSO(3−[N−モルホリノ]−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸)、ビス−TRIS PROPANE(1,3−ビス[トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミノプロパン])、BES(N,N−ビス[2−ヒドロキシエチル]−2−アミノエタンスルホン酸)、MOPS(3−[N−モルホリノ]プロパンスルホン酸)、TES(2−[2−ヒドロキシ−1,1−ビス(ヒドロキシメチル)エチルアミノ]エタンスルホン酸)、HEPES(N−[2−ヒドロキシエチル]ピペラジン−N’−(2−エタンスルホン)酸)、DIPSO(3−N,N−ビス[2−ヒドロキシエチル]アミノ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸)、MOBS(4−N−モルホリノブタンスルホン酸)、TAPSO(3[N−トリス−ヒドロキシメチル−メチルアミノ]−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸)、TRIS(2−アミノ−2−[ヒドロキシメチル]−1,3−プロパンジオール)、HEPPSO(N−[2−ヒドロキシエチル]ピペラジン−N’−[2−ヒドロキシプロパンスルホン]酸)、POPSO(ピペラジン−N,N’−ビス[2−ヒドロキシプロパンスルホン]酸)、TEA(トリエタノールアミン)、EPPS(またはHEPPS)(N−[2−ヒドロキシエチル]−ピペラジン−N’−[3−プロパンスルホン]酸)、TRICINE(N−トリス[ヒドロキシメチル]メチルグリシン)、GLY−GLY(ジグリシン)、BICINE(N,N−ビス[2−ヒドロキシエチル]グリシン)、HEPBS(N−[2−ヒドロキシエチル]ピペラジン−N’−[4−ブタンスルホン]酸)、TAPS(N−トリス[ヒドロキシメチル]メチル−3−アミノプロパンスルホン酸)、AMPD(2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール)、TABS(N−トリス[ヒドロキシメチル]メチル−4−アミノブタンスルホン酸)、AMPSO(3−[(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)アミノ]−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸)、CHES(2−(N−シクロヘキシルアミノ)エタンスルホン酸)、CAPSO(3−[シクロヘキシルアミノ]−2−ヒドロキシ−1−プロパンスルホン酸)、AMP(2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール)、CAPS(3−シクロヘキシルアミノ−1−プロパンスルホン酸)、およびCABS(4−[シクロヘキシルアミノ]−1−ブタンスルホン酸)として知られるものである。
これらの双性イオンの生物学的緩衝特性は認められているが、これらの双性イオンの選ばれたグループの、ゲル電気泳動の性能およびゲル電気泳動のためのゲルの電気泳動耐用期間にプラスの影響を与える能力は、認められなかった。
好ましくは、双性イオンには、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール(AMPD)、N−(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−3−アミノ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸(AMPSO)、N−グリシルグリシン(Gly−Gly)、4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−プロパンスルホン酸(EPPSまたはHEPPS)、3−(シクロヘキシルアミノ)−1−プロパンスルホン酸(CAPS)、3−(シクロヘキシルアミノ)−2−ヒドロキシ−1−プロパンスルホン酸(CAPSO)、2−(シクロヘキシルアミノ)エタンスルホン酸(CHES)、N,N−ビス[2−ヒドロキシエチル]−2−アミノエタンスルホン酸(BES)、(2−[2−ヒドロキシ−1,1−ビス(ヒドロキシメチル)エチルアミノ]エタンスルホン酸)(TES)、N−トリス(ヒドロキシメチル)メチル−3−アミノプロパンスルホン酸(TAPS)、および3−N−モルホリノプロパンスルホン酸(POPSO)が含まれる。これらの双性イオンは、電解液を、電気泳動を行う電気泳動装置のためのランニングバッファー(「貯蔵槽(reservoir)」バッファーとも呼ばれる)として用いる場合に、使用期限が過ぎている電気泳動ゲルの電気泳動耐用期間を著しく改善する。双性イオンを、既存のランニングバッファーに添加することもできる。これらの双性イオンを本発明による電解液で用いる場合、電解液のpHを(例えばNaOHまたはHClを使用して)、電気泳動を行うために最適なpH値に調節することが望ましい。
別の実施態様によると、これらの双性イオンは、電気泳動が行われ得る速度も(従来のLaemmliのpH8.3のトリス−グリシン−SDSと比べて)改善し得るし、分離された分子のより細いまたは狭いバンドを提供することにより明確さ(または鮮明さ)を改善することによって、分子間の分離(すなわち個々のバンドの間の距離)を改善することによって、または明確さ(または鮮明さ)および分子の分離の両方を改善することによって、(従来のLaemmliのpH8.3のトリス−グリシン−SDSと比べて)分解も改善し得る。また該双性イオンは、ゲルの調製に用いられる場合、これらの電解液を用いて調製されたゲルの保存期間を増大させる。双性イオンは、単独でまたは組み合わせて用いることができる。
これらの双性イオンを本発明による電解液の調製に用いることができる、濃度の範囲は、本明細書において議論されるような電気泳動耐用期間の延長のためには、およそ1mMからおよそ500mMまで、またはおよそ10mMからおよそ500mMまで、またはおよそ25mMからおよそ500mMまで、またはおよそ50mMからおよそ500mMまで、またはおよそ75mMからおよそ500mMまで、またはおよそ100mMからおよそ500mMまで、またはおよそ150mMからおよそ500mMまで、またはおよそ200mMからおよそ500mMまで、またはおよそ250mMからおよそ500mMまで、またはおよそ300mMからおよそ500mMまで、またはおよそ350mMからおよそ500mMまで、またはおよそ400mMからおよそ500mMまで、またはおよそ450mMからおよそ500mMまで、またはおよそ1mMからおよそ450mMまで、またはおよそ10mMからおよそ450mMまで、またはおよそ25mMからおよそ450mMまで、またはおよそ50mMからおよそ450mMまで、またはおよそ75mMからおよそ450mMまで、またはおよそ100mMからおよそ450mMまで、またはおよそ150mMからおよそ450mMまで、またはおよそ200mMからおよそ450mMまで、またはおよそ250mMからおよそ450mMまで、またはおよそ300mMからおよそ450mMまで、またはおよそ350mMからおよそ450mMまで、またはおよそ400mMからおよそ450mMまで、またはおよそ1mMからおよそ400mMまで、またはおよそ10mMからおよそ400mMまで、またはおよそ25mMからおよそ400mMまで、またはおよそ50mMからおよそ400mMまで、またはおよそ75mMからおよそ400mMまで、またはおよそ100mMからおよそ400mMまで、またはおよそ150mMからおよそ400mMまで、またはおよそ200mMからおよそ400mMまで、またはおよそ250mMからおよそ400mMまで、またはおよそ300mMからおよそ400mMまで、またはおよそ350mMからおよそ400mMまで、またはおよそ1mMからおよそ375mMまで、またはおよそ10mMからおよそ375mMまで、またはおよそ25mMからおよそ375mMまで、またはおよそ50mMからおよそ375mMまで、またはおよそ75mMからおよそ375mMまで、またはおよそ100mMからおよそ375mMまで、またはおよそ150mMからおよそ375mMまで、またはおよそ200mMからおよそ375mMまで、またはおよそ250mMからおよそ375mMまで、またはおよそ300mMからおよそ375mMまで、またはおよそ350mMからおよそ375mMまで、またはおよそ1mMからおよそ350mMまで、またはおよそ10mMからおよそ350mMまで、またはおよそ25mMからおよそ350mMまで、またはおよそ50mMからおよそ350mMまで、またはおよそ75mMからおよそ350mMまで、またはおよそ100mMからおよそ350mMまで、またはおよそ150mMからおよそ350mMまで、またはおよそ200mMからおよそ350mMまで、またはおよそ250mMからおよそ350mMまで、またはおよそ300mMからおよそ350mMまで、またはおよそ1mMからおよそ300mMまで、またはおよそ10mMからおよそ300mMまで、またはおよそ25mMからおよそ300mMまで、またはおよそ50mMからおよそ300mMまで、またはおよそ75mMからおよそ300mMまで、またはおよそ100mMからおよそ300mMまで、またはおよそ150mMからおよそ300mMまで、またはおよそ200mMからおよそ300mMまで、またはおよそ250mMからおよそ300mMまで、またはおよそ1mMからおよそ250mMまで、またはおよそ10mMからおよそ250mMまで、またはおよそ25mMからおよそ250mMまで、またはおよそ50mMからおよそ250mMまで、またはおよそ75mMからおよそ250mMまで、またはおよそ100mMからおよそ250mMまで、またはおよそ150mMからおよそ250mMまで、またはおよそ200mMからおよそ250mMまで、またはおよそ1mMからおよそ200mMまで、またはおよそ10mMからおよそ200mMまで、またはおよそ25mMからおよそ200mMまで、またはおよそ50mMからおよそ200mMまで、またはおよそ75mMからおよそ200mMまで、またはおよそ100mMからおよそ200mMまで、またはおよそ150mMからおよそ200mMまで、またはおよそ1mMからおよそ150mMまで、またはおよそ10mMからおよそ150mMまで、またはおよそ25mMからおよそ150mMまで、またはおよそ50mMからおよそ150mMまで、またはおよそ75mMからおよそ150mMまで、またはおよそ100mMからおよそ150mMまで、またはおよそ1mMからおよそ100mMまで、またはおよそ10mMからおよそ100mMまで、またはおよそ25mMからおよそ100mMまで、またはおよそ50mMからおよそ100mMまで、またはおよそ75mMからおよそ100mMまで、またはおよそ1mMからおよそ75mMまで、またはおよそ10mMからおよそ75mMまで、またはおよそ25mMからおよそ75mMまで、またはおよそ50mMからおよそ75mMまで、またはおよそ1mMからおよそ50mMまで、またはおよそ10mMからおよそ50mMまで、またはおよそ25mMからおよそ50mMまで、またはおよそ1mMからおよそ25mMまで、またはおよそ10mMからおよそ25mMまで、またはおよそ1mMからおよそ10mMまで、またはおよそ25mMからおよそ50mMまで、またはおよそ25mMからおよそ100mMまで、またはおよそ10mMからおよそ100mMまで、またはおよそ1mMからおよそ100mMまで、またはおよそ1mMからおよそ75mMまで、またはおよそ10mMからおよそ75mMまで、またはおよそ1mMからおよそ10mMまで、またはおよそ1mMからおよそ50mMまで、またはおよそ10mMからおよそ50mMまで、またはおよそ25mMからおよそ375mMまでであり、好ましくは100mMである。
4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−プロパンスルホン酸(EPPSまたはHEPPS)を用いての最良の結果は、およそpH8.0から10.5までのpHで得られる。
トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩基(TRIS)
トリスは、(HOCH23CNH2の式を伴う、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンとして既知の有機化合物の略語である。トリスは、生化学および分子生物学において幅広く利用される。生化学において、トリスは、とりわけ核酸の溶液のために、緩衝液の成分として、例えばTAEおよびTBEバッファーにおいて、広く利用され、また、トリス−グリシンバッファーにおけるタンパク質電気泳動で広く利用されるLaemmliバッファーの基本的な要素である。
トリスによってまた、本発明の電解液のpHを、より塩基性のpH値に設定することができる。一つの実施態様によると、47.5mMのEPPSを含む本発明による電解液は、およそ5.9のpHを有し得る。(およそ150mMの)トリスの添加により、pHがおよそ8.7に増大する。トリスはまた、好ましい濃度域における泳動速度にプラスの影響を与える。
トリスは、本発明の電解液に用いられないかもしれない。とはいえ、トリス塩基を本発明による電解液の調製用に用いることができる、濃度の範囲は、およそ0mMからおよそ500mMまでである。トリスの濃度は、溶液のpHに直接影響を与える。トリスの量が増えると、pHも上昇する。これによって、本発明の電解液を異なるゲルの化学的性質に適合させる際の細かな調節、ならびにゲルおよびバッファーに適合する適切なpH比率の維持が可能になる。トリスの濃度は、およそ0mMからおよそ500mMまで、またはおよそ10mMからおよそ500mMまで、またはおよそ25mMからおよそ500mMまで、またはおよそ50mMからおよそ500mMまで、またはおよそ75mMからおよそ500mMまで、またはおよそ100mMからおよそ500mMまで、またはおよそ150mMからおよそ500mMまで、またはおよそ200mMからおよそ500mMまで、またはおよそ250mMからおよそ500mMまで、またはおよそ300mMからおよそ500mMまで、またはおよそ350mMからおよそ500mMまで、またはおよそ400mMからおよそ500mMまで、またはおよそ450mMからおよそ500mMまで、またはおよそ0mMからおよそ450mMまで、またはおよそ10mMからおよそ450mMまで、またはおよそ25mMからおよそ450mMまで、またはおよそ50mMからおよそ450mMまで、またはおよそ75mMからおよそ450mMまで、またはおよそ100mMからおよそ450mMまで、またはおよそ150mMからおよそ450mMまで、またはおよそ200mMからおよそ450mMまで、またはおよそ250mMからおよそ450mMまで、またはおよそ300mMからおよそ450mMまで、またはおよそ350mMからおよそ450mMまで、またはおよそ400mMからおよそ450mMまで、またはおよそ0mMからおよそ400mMまで、またはおよそ10mMからおよそ400mMまで、またはおよそ25mMからおよそ400mMまで、またはおよそ50mMからおよそ400mMまで、またはおよそ75mMからおよそ400mMまで、またはおよそ100mMからおよそ400mMまで、またはおよそ150mMからおよそ400mMまで、またはおよそ200mMからおよそ400mMまで、またはおよそ250mMからおよそ400mMまで、またはおよそ300mMからおよそ400mMまで、またはおよそ350mMからおよそ400mMまで、またはおよそ0mMからおよそ375mMまで、またはおよそ10mMからおよそ375mMまで、またはおよそ25mMからおよそ375mMまで、またはおよそ50mMからおよそ375mMまで、またはおよそ75mMからおよそ375mMまで、またはおよそ100mMからおよそ375mMまで、またはおよそ150mMからおよそ375mMまで、またはおよそ200mMからおよそ375mMまで、またはおよそ250mMからおよそ375mMまで、またはおよそ300mMからおよそ375mMまで、またはおよそ350mMからおよそ375mMまで、またはおよそ0mMからおよそ350mMまで、またはおよそ10mMからおよそ350mMまで、またはおよそ25mMからおよそ350mMまで、またはおよそ50mMからおよそ350mMまで、またはおよそ75mMからおよそ350mMまで、またはおよそ100mMからおよそ350mMまで、またはおよそ150mMからおよそ350mMまで、またはおよそ200mMからおよそ350mMまで、またはおよそ250mMからおよそ350mMまで、またはおよそ300mMからおよそ350mMまで、またはおよそ0mMからおよそ300mMまで、またはおよそ10mMからおよそ300mMまで、またはおよそ25mMからおよそ300mMまで、またはおよそ50mMからおよそ300mMまで、またはおよそ75mMからおよそ300mMまで、またはおよそ100mMからおよそ300mMまで、またはおよそ150mMからおよそ300mMまで、またはおよそ200mMからおよそ300mMまで、またはおよそ250mMからおよそ300mMまで、またはおよそ0mMからおよそ250mMまで、またはおよそ10mMからおよそ250mMまで、またはおよそ25mMからおよそ250mMまで、またはおよそ50mMからおよそ250mMまで、またはおよそ75mMからおよそ250mMまで、またはおよそ100mMからおよそ250mMまで、またはおよそ150mMからおよそ250mMまで、またはおよそ200mMからおよそ250mMまで、またはおよそ0mMからおよそ200mMまで、またはおよそ10mMからおよそ200mMまで、またはおよそ25mMからおよそ200mMまで、またはおよそ50mMからおよそ200mMまで、またはおよそ75mMからおよそ200mMまで、またはおよそ100mMからおよそ200mMまで、またはおよそ150mMからおよそ200mMまで、またはおよそ0mMからおよそ150mMまで、またはおよそ10mMからおよそ150mMまで、またはおよそ25mMからおよそ150mMまで、またはおよそ50mMからおよそ150mMまで、またはおよそ75mMからおよそ150mMまで、またはおよそ100mMからおよそ150mMまで、またはおよそ0mMからおよそ100mMまで、またはおよそ10mMからおよそ100mMまで、またはおよそ25mMからおよそ100mMまで、またはおよそ50mMからおよそ100mMまで、またはおよそ75mMからおよそ100mMまで、またはおよそ0mMからおよそ75mMまで、またはおよそ10mMからおよそ75mMまで、またはおよそ25mMからおよそ75mMまで、またはおよそ50mMからおよそ75mMまで、またはおよそ0mMからおよそ50mMまで、またはおよそ10mMからおよそ50mMまで、またはおよそ25mMからおよそ50mMまで、またはおよそ0mMからおよそ25mMまで、またはおよそ10mMからおよそ25mMまで、またはおよそ25mMからおよそ50mMまで、またはおよそ25mMからおよそ100mMまで、またはおよそ10mMからおよそ100mMまで、またはおよそ10mMからおよそ75mMまで、またはおよそ10mMからおよそ50mMまで、またはおよそ25mMからおよそ375mMまでであり得る。好ましくは、トリスの濃度は、およそ50mMからおよそ375mMまでであり、好ましくは150mMである。
ドデシル硫酸ナトリウムまたは他の陰イオン界面活性剤
ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)(C1225SO4Na)は、SDS−PAGE技術における電気泳動のためのタンパク質の調製に一般に利用される、陰イオン界面活性剤である。分子は、硫酸基に付着した、12の炭素原子からなる尾部を有し、これによって、洗剤に所要の両親媒性が分子に付与される。
SDSは、本発明の電解液に任意で添加することができる。本発明による電解液を用いて得られる優れた結果は、SDSの存在に関係なく得られる。SDSを本発明による電解液の調製に用いることができる、濃度の範囲は、本明細書において議論される全ての応用例のためには、およそ0.5%以下またはおよそ0.4%以下またはおよそ0.3%以下またはおよそ0.2%以下、またはおよそ0.1%以下、またはおよそ0.1%からおよそ0.5%まで、またはおよそ0.2%からおよそ0.5%まで、またはおよそ0.3%からおよそ0.5%まで、またはおよそ0.4%からおよそ0.5%まで、またはおよそ0.1%からおよそ0.4%まで、またはおよそ0.2%からおよそ0.4%まで、またはおよそ0.3%からおよそ0.4%まで、またはおよそ0.1%からおよそ0.3%まで、またはおよそ0.2%からおよそ0.3%まで、またはおよそ0.1%からおよそ0.2%までである。好ましくは、およそ0.1%以下であり、もっとも好ましくは0.1%である。
他の陰イオン界面活性剤が本発明の電解液に含まれ得るが、それは例えば、任意に限定はしないが、バッファーにタンパク質分析のための変性特性を付与するための一つの陰イオン界面活性剤:SDS、ドデシル硫酸ナトリウム、ドデシル硫酸リチウム(LDS)、ラウリル硫酸ナトリウム(sodium lauryl sulfate)(SLS)、ラウリル硫酸ナトリウム(sodium laurilsulfate)またはナトリウム、NaDSである。これらを本発明による電解液の調製に用いることができる、濃度の範囲は、本明細書において議論される全ての応用例のためには、1.0%以下である。好ましくは、およそ0.1%以下であり、もっとも好ましくはおよそ0.1%である。
キレート剤
エチレンジアミン四酢酸(EDTA)は、キレート剤としての役割、すなわちCa2+およびFe3+などの金属イオンを「封鎖する」能力を有する。EDTAが結合した後、金属イオンは溶液の中にとどまるが、減少した反応性を示す。他のキレート剤には、エチレングリコール四酢酸(EGTA)、ニトリロ三酢酸三ナトリウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン酢酸三ナトリウム(HEDTA三ナトリウム)、ジエチレントリアミノ酢酸五ナトリウム、またはウラミル酢酸二ナトリウムが含まれ得る。
EDTAは、本発明の電解液に任意で添加することができる。EDTAを本発明による電解液の調製に用いることができる、濃度の範囲は、本明細書において議論される全ての応用例のためには、およそ0.5%以下、またはおよそ0.4%以下、またはおよそ0.3%以下、またはおよそ0.2%以下、またはおよそ0.1%以下、またはおよそ0.05%以下、またはおよそ0.03%からおよそ0.5%まで、またはおよそ0.05%からおよそ0.5%まで、またはおよそ0.1%からおよそ0.5%まで、またはおよそ0.2%からおよそ0.5%まで、またはおよそ0.3%からおよそ0.5%まで、またはおよそ0.4%からおよそ0.5%まで、またはおよそ0.03%からおよそ0.4%まで、またはおよそ0.05%からおよそ0.4%まで、またはおよそ0.1%からおよそ0.4%まで、またはおよそ0.2%からおよそ0.4%まで、またはおよそ0.3%からおよそ0.4%まで、またはおよそ0.03%からおよそ0.3%まで、またはおよそ0.05%からおよそ0.3%まで、またはおよそ0.1%からおよそ0.3%まで、またはおよそ0.2%からおよそ0.3%まで、またはおよそ0.03%からおよそ0.2%まで、またはおよそ0.05%からおよそ0.2%まで、またはおよそ0.1%からおよそ0.2%まで、またはおよそ0.03%からおよそ0.1%まで、またはおよそ0.05%からおよそ0.1%まで、またはおよそ0.03%からおよそ0.05%までである。好ましくは、およそ0.05%以下であり、もっとも好ましくは0.03%である。
電解液の使用
使用にあたって、本発明の電解液は、非常に広い範囲の他の緩衝系と適合する。本発明の電解液は、適切な条件下で、本発明の緩衝系と同じ緩衝系または本発明と異なる緩衝系を用いて調製されたいかなるタイプのゲルの電気泳動を行うためにも用いることができるが、前記ゲルは、例えばバッファーとしてのMOPS(例えば米国特許出願公開第2006/0118418号明細書において記載されるバッファー)などの異なる化学を用いるゲルさえも含む。
本発明によると、電気泳動は、DNAまたはタンパク質または結果的に分離され得る他のいかなるタイプの分子のサンプルの分離、ならびに、膜、または他の適切な固体担体、例えばニトロセルロース、ナイロン、PVDF、またはウェスタン転写およびウェスタンブロッティングなどの用途に通常利用される他のタイプの膜の上への、それらの転写を含む。
本発明による電解液は、商業的製造の電気泳動槽および/または電気泳動系において用いることができる。例えば、Invitrogen(商標)、Surelock(商標)、BioRad(商標)、Mini−Protean(登録商標)、Protean(登録商標)2、Protean(登録商標)III、Protean(登録商標)Tetraである。他の同等の系もまた、同様に機能する。
本発明による電解液は、以下のような従来の参考文献において記載されるように、分子生物学および生化学で利用されるゲルの大部分において緩衝系として用いることができる:Uriel 1966,Bull.Soc.Chem.Biol.48:969;Peacock & Dingman 1967,Biochem 6(6),1818−1827;Peacock & Dingman 1968,Biochem 7(2),668−674;Gaal,Electrophoresis in the separation of biological macromolecules,p422,Wiley,1980。本発明による電解液は、およそ4%からおよそ25%までのアクリルアミド濃度で典型的には調製される、非変性条件下(SDSを伴わない)または変性条件下(SDSを伴う)のアクリルアミドゲル(ポリアクリルアミドゲル)の中に含めることができる。本発明による電解液は、およそ0.5%からおよそ3%までのアガロース濃度で典型的には調製されるアガロースゲルの中に含めることができる。
EPPS(またはHEPPS)、TAPS,TES、BES、またはGlyglyを、25mMから150mM、好ましくは50mMの作用濃度で、Laemmliバッファートリス−グリシン−SDSに添加して、電気泳動ゲルの電気泳動耐用期間を延長することができる。
代替的な実施態様
NOVEX(登録商標)プレキャストゲルのゲル電気泳動
本発明による電解液を調製して、例えばLaemmliバッファーシステム(トリス−グリシン−SDS)のような従来の配合を用いて作製されたポリアクリルアミドゲルとともに用いる。代表的な電解液は以下の通りである。
双性イオン:EPPS:6g(47.5mM)、トリス(塩基):9g(148.6mM)、SDS:0.5g(0.1%)。粉末を蒸留水に溶解して、500mLまでの体積にする。
500mlのランニングバッファーを、本発明による双性イオンを用いて、およびLaemmliバッファーシステム(トリス−グリシン−SDS)による従来のランニングバッファーを用いて調製した。使用期限の過ぎた、同齢のNOVEX(登録商標)のプレキャストゲル(バッファーとしてのpH8.3のトリスおよびLaemmliバッファーシステムによるグリシンを用いて作製)(図1に表示)は、各バッファーに対してランを行う。タンパク質分子量マーカーは、電気泳動ゲル上で分離される。電気泳動は、ゲルの製造会社が推奨するように、125Vで行われる。電気泳動のランの継続時間は記録され、ゲル泳動の質は採点される。電気泳動のランの後、泳動の最前部がゲルの底に到着するまでの泳動速度、および、15KDaから175KDaの間の質量である10本のバンドを含むプレステインド分子量マーカーの分解を測定する。本発明による電解液においてランされたゲルのこれらのバンドのそれぞれの分解は、Laemmliランニングバッファー(トリス−グリシン−SDS、TGS)における標準的なランと比較される。結果は、使用期限後3年を超えたゲルが、本発明の溶液において満足できる以上にランしたこと、一方、従来のTGS溶液においてランしたさらに古いゲルが、もっとも古いゲルについては泳動の間に崩壊したかまたははっきりした泳動アーチファクト(図1のゲル画像、二行目および四行目の最後の縦列を参照)を表示したことを示している。
IDGEL(商標)プレキャストゲルのゲル電気泳動
2010年6月4日に作製された熟成されたプレキャストゲル(IDGel(商標))が、2011年6月10日の使用まで4℃で維持された。本発明による電解液は、実施例1と同一(EPPSバッファー)であり、従来のTGS Laemmliバッファー(TGSバッファー)と比較される。電気泳動は、180Vで30分間(EPPSバッファー)または40分間(TGSバッファー)行われる。電気泳動のランの後、泳動の最前部がゲルの底に到着するまでの泳動速度、および、15KDaから175KDaの間の質量である10本のバンドを含むプレステインド分子量マーカーの分解を測定する。結果は、本発明によるEPPSバッファーにおいて分離されたIDGel(商標)が、良好に泳動しまた鮮明ではっきりと分離されたバンドを表示したことを示している。対照TGSバッファーにおいて泳動したIDGel(商標)は、明らかにより不鮮明なバンドを示した(図2のNo.20を参照)。ゲルマトリックスはまた、ゲルが伸びてゲルカセットから出て垂れ下がっているとき、電気泳動の間に歪んでいる(図2のNo.30を参照)。さらに、カセットのガラス板とゲルとの間に、過熱による気泡がはっきり見える(図2のNo.10を参照)。TGSバッファーにおいて測定された温度は、65℃である。
PAGEr(商標)GOLDプレキャストゲルのゲル電気泳動
使用期限を4か月過ぎた、8%から16%のアクリルアミドの勾配を有するプレキャストゲル(Lonza提供のPAGEr(商標)Gold)は、使用まで4℃で維持される。本発明による電解液は、実施例1と同一(EPPSバッファー)であり、従来のTGS Laemmliバッファー(TGSバッファー)と比較される。電気泳動は、300Vで21分間(EPPSバッファー)または200Vで74分間(TGSバッファー)行われる。ここで、図3AおよびBを参照する。電気泳動のランの後、泳動の最前部がゲルの底に到着するまでの泳動速度、および、プレステインド分子量マーカーおよび他のタンパク質のサンプルの分解を比較する。結果は、本発明によるEPPSバッファーにおいて分離されたPAGEr(商標)Goldゲル(図3A)が、全体として良好に泳動しまた鮮明ではっきりと分離されたバンドを表示したことを示している。対照TGSバッファーにおいて泳動したPAGEr(商標)Goldゲルは、あきらかにより不鮮明なバンドを示した(図3Bを参照)。それぞれのゲルに掛けられる電圧が異なることから、対照TGSバッファーにおいて分離されたPAGEr(商標)Goldゲルは、その泳動を完了するのにより時間がかかることが予想される。しかしながら、本発明によるEPPSバッファーにおいて分離されたPAGEr(商標)Goldゲルは、同一の電圧が掛けられた場合に予想される速度よりも迅速にその泳動を完了し、また対照TGSバッファーにおいて分離されたPAGEr(商標)Goldゲルよりも優れた分解をもたらした。
EPPSプレキャストゲルのゲル電気泳動
ここで、図4を参照する。EPPSベースのバッファーを含み、使用まで4℃で13か月間保管されたプレキャストゲル(12%のアクリルアミド)は、実施例1と同一の本発明による電解液(EPPSバッファー)において分離される。電気泳動は、225Vで19分間行われた。ここで、図4を参照するが、電気泳動のランの後、泳動の最前部がゲルの底に到着するまでの泳動速度、および、プレステインド分子量マーカーおよび他のタンパク質のサンプルの分解を評価する。結果は、本発明によるEPPSバッファーにおいて分離された全てのゲルが、その年齢にもかかわらず、良好に泳動し鮮明ではっきりと分離されたバンドを表示したことを示している。
本明細書で示される実施態様および実施例は、特許請求の範囲に記載される本発明の全体的性質を説明するためのものであり、限定するものではない。当業者には、いかにしてこれらの実施態様が、特許請求の範囲に開示される本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、さまざまな適用のためにかつさまざまな方法で容易に変更および/または適合され得るかが理解されるであろう。特許請求の範囲は、当然のことながら、本発明の全ての代替的な実施態様および同等物を制限なく含む。ここで使用される表現、単語、および専門用語は、説明するためのものであり、制限するものではない。法律で容認される場合には、本明細書において引用される全ての参考文献は、参照することによりその全体が組み込まれる。本明細書において開示されるさまざまな実施態様のいかなる態様も、可能な代替的実施態様の範囲内で組み合わされ得ることが理解され、その全てが特徴の組み合わせを変化させたものである、特徴の代替的な組み合せは、当然のことながら、特許請求の範囲に記載される本発明の一部を形成するものである。

Claims (14)

  1. 使用期限が過ぎている電気泳動ゲルの電気泳動耐用期間を延長するための電気泳動ランニングバッファーとしての電解液の使用であって、電解液が
    2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール(AMPD)、N−(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−3−アミノ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸(AMPSO)、N−グリシルグリシン(Gly−Gly)、4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−プロパンスルホン酸(EPPSまたはHEPPS)、3−(シクロヘキシルアミノ)−1−プロパンスルホン酸(CAPS)、3−(シクロヘキシルアミノ)−2−ヒドロキシ−1−プロパンスルホン酸(CAPSO)、2−(シクロヘキシルアミノ)エタンスルホン酸(CHES)、N,N−ビス[2−ヒドロキシエチル]−2−アミノエタンスルホン酸(BES)、(2−[2−ヒドロキシ−1,1−ビス(ヒドロキシメチル)エチルアミノ]エタンスルホン酸)(TES)、N−トリス(ヒドロキシメチル)メチル−3−アミノプロパンスルホン酸(TAPS)、3−N−モルホリノプロパンスルホン酸(MOPS)およびピペラジン−N,N’−ビス[2−ヒドロキシプロパンスルホン]酸(POPSO)から選択される少なくとも一つの双性イオン、ならびに

    を含む電解液である、
    使用
  2. 双性イオンが、4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−プロパンスルホン酸(EPPSまたはHEPPS)、N−グリシルグリシン(Gly−Gly)および3−(シクロヘキシルアミノ)−2−ヒドロキシ−1−プロパンスルホン酸(CAPSO)から選択される、請求項1に記載の使用
  3. 電解液のpHが、8.0から11.0までである、請求項1または2に記載の使用
  4. トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(TRIS)をさらに含む、請求項に記載の使用
  5. ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)をさらに含む、請求項1に記載の使用
  6. エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、エチレングリコール四酢酸(EGTA)、ニトリロ三酢酸三ナトリウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン酢酸三ナトリウム(HEDTA三ナトリウム)、ジエチレントリアミノ酢酸五ナトリウム、またはウラミル酢酸二ナトリウムという名称のキレート剤をさらに含む、請求項1からのいずれか一つに記載の使用
  7. トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(TRIS)の濃度が、10mMから500mMまで、50mMから150mMまで、50mMから300mMまで、または150mMである、請求項に記載の使用
  8. 双性イオンの濃度が、1mMから500mMまで、10mMから500mMまで、25mMから75mMまで、50mMから100mMまで、50mMである、または100mMである、請求項1から7のいずれか一つに記載の使用
  9. ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)の濃度が、0.5%(質量/体積)以下、0.1%(質量/体積)以下、または0.1%(質量/体積)である、請求項6から8のいずれか一つに記載の使用
  10. エチレンジアミン四酢酸(EDTA)の濃度が、0.5%(質量/体積)以下、0.05%(質量/体積)以下、または0.03%(質量/体積)である、請求項7から9のいずれか一つに記載の使用
  11. なくとも一つのサンプルをその中に含む使用期限が過ぎている電気泳動ゲルと接触している請求項1から10のいずれか一つに記載の電解液に電圧をかける段階を含む、請求項1から10のいずれか一つに記載の使用
  12. −アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール(AMPD)、N−(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−3−アミノ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸(AMPSO)、N−グリシルグリシン(Gly−Gly)、4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−プロパンスルホン酸(EPPSまたはHEPPS)、3−(シクロヘキシルアミノ)−1−プロパンスルホン酸(CAPS)、3−(シクロヘキシルアミノ)−2−ヒドロキシ−1−プロパンスルホン酸(CAPSO)、2−(シクロヘキシルアミノ)エタンスルホン酸(CHES)、N,N−ビス[2−ヒドロキシエチル]−2−アミノエタンスルホン酸(BES)、(2−[2−ヒドロキシ−1,1−ビス(ヒドロキシメチル)エチルアミノ]エタンスルホン酸)(TES)、N−トリス(ヒドロキシメチル)メチル−3−アミノプロパンスルホン酸(TAPS)、3−N−モルホリノプロパンスルホン酸(MOPS)およびピペラジン−N,N’−ビス[2−ヒドロキシプロパンスルホン]酸(POPSO)から選択される少なくとも一つの双性イオンの使用であって、使用期限が過ぎている電気泳動ゲルの電気泳動耐用期間を延長するための電気泳動ランニングバッファーとしての使用
  13. 前記双性イオンが、4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−プロパンスルホン酸(EPPSまたはHEPPS)、N−グリシルグリシン(Gly−Gly)および3−(シクロヘキシルアミノ)−2−ヒドロキシ−1−プロパンスルホン酸(CAPSO)から選択される、請求項12に記載の使用
  14. 少なくとも一つのサンプルをその中に含む使用期限が過ぎている電気泳動ゲルと接触している電気泳動ランニングバッファーに電圧をかける段階をさらに含む、請求項12または13に記載の使用
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