<第1実施形態>
以下、本発明を図面に示した実施の形態により詳細に説明する。
<遊技機の構造>
図1〜図3を用いて、第1実施形態における遊技機1の構造について説明する。図1は、遊技機1の正面図の一例である。遊技者は、遊技媒体(例えばメダルや遊技球)を用いて遊技機1で遊技する。本実施形態においては、遊技媒体としてメダルが使用される遊技機1(パチスロ機)を例示する。
遊技機1は、正面側(遊技者側)に開口を有する箱状のキャビネット2と、前面扉3とを含んで構成される。図2は、キャビネット2の内部構造の一例を示す図である。また、図3は、前面扉3の裏面(遊技機1の内部側の面)の正面図の一例を示す図である。図2に示すように、キャビネット2には蝶番機構2aが設けられている。前面扉3は、蝶番機構2aにより、キャビネット2の開口を開閉可能に軸支される。
前面扉3の正面の左右両端側の各々には、サイドランプ5(5a、5b)が設けられている。各サイドランプ5は、例えば、発光ダイオード(Light Emitting Diode)などの発光体と、当該発光体を覆う光透過性のレンズとから構成される。サイドランプ5は、遊技機1における各演出に応じた態様で発光する。
図1に示すように、前面扉3には、腰部パネル6が設けられる。腰部パネル6は、遊技機1の名称などが描かれる。また、遊技機1の内部には、腰部パネル6を照射する発光体が設けられる。腰部パネル6を照射する発光体としては、例えば、発光ダイオードや冷陰極管が採用される。また、腰部パネル6の下側には、メダルを貯留する受皿ユニット7が設けられる。受皿ユニット7は、貯留したメダルを遊技者が自由に取り出すことができる形状に形成される。
前面扉3には、メダルが投入される開口を有するメダル投入部8と、遊技機1の内部からのメダルが排出されるメダル払出口9とが設けられる。メダル投入部8から規定枚数(3枚)のメダルが投入されると、遊技が開始可能になる。規定枚数は、遊技の状態に応じて設定される。メダル払出口9から排出されたメダルは、受皿ユニット7に貯留される。
前面扉3の正面の中央側には、パネル10が設けられる。パネル10の中央には、略矩形状の表示窓11が形成される。表示窓11からは、キャビネット2の内部に設けられた複数のリール12(12L、12C、12R)を視認することができる。
各リール12は、略円筒状のドラム部と、ドラム部の外周面に装着された帯状のシート部材とを含んで構成される。リール12のシート部材は、光透過性であり、複数種類の図柄が描かれている。各リール12は、回転可能に設けられ、図2に示すように、相互に隣り合うように水平方向に配列される。具体的には、各リール12は、回転軸が同一の直線上に位置するように配列される。また、各リール12は、リール支持体12Fに固定される。また、ステッピングモーター101(101L、101C、101R)がリール12の各々に設けられ、各リール12は、各ステッピングモーター101により回転する。
図4は、本実施形態の各リール12に配列された各図柄を示す図である。図4に示すように、複数のリール12の各々の外周は、21個の単位領域U(いわゆる「コマ」)に区分される。図4に示すように、単位領域Uの各々には1個の図柄が描かれる。具体的には、図4に示すように、各リール12には、図柄「ベル」や図柄「リプレイx」を含む複数種類の図柄が描かれている。
図1に示した前面扉3の表示窓11には、リール12毎に3個の図柄が停止表示される。すなわち、全てのリール12が停止した状態では、表示窓11に合計9個の図柄が停止表示される。リール12の各図柄は、当該リール12が回転中であっても、遊技者が概ね識別可能である。したがって、遊技者は、特定の図柄が表示窓11内を通過するタイミングで、リール12を停止させる操作(いわゆる目押し)をすることができる。
規定枚数のメダルがメダル投入部8に投入されると、有効ラインが設定される。図5は、有効ラインの概念図である。有効ラインは、表示窓11に停止表示された単位領域のうち、リール12Lの何れか1個の単位領域Uとリール12Cの何れか1個の単位領域Uとリール12Rの何れか1個の単位領域Uとを結ぶ領域である。本実施形態の有効ラインは、表示窓11に停止表示される単位領域Uのうちリール12Lの単位領域UL2とリール12Cの単位領域UC2とリール12Rの単位領域UR2とを結ぶラインである。
有効ラインには、遊技の結果としての図柄の組合せが停止表示される。有効ラインに予め定められた図柄の組合せが停止された場合、当該停止した図柄の組合せに応じて遊技者に利益が付与される。例えば、入賞に係る図柄の組合せが有効ラインに停止表示された場合は、遊技者にメダルが付与される。また、再遊技に係る図柄の組合せが有効ラインに停止表示された場合は、遊技者に再遊技の権利が付与される。具体的には、再遊技に係る図柄の組合せが今回の遊技で表示された場合、メダルの投入を必要とせず次回の遊技が開始可能になる。有効ラインに停止表示することが可能な図柄の組合せは、後述する内部抽選処理の結果に応じて遊技毎に決定される。
本実施形態において、リール12Lの上段の単位領域UL1とリール12Cの上段の単位領域UC1とリール12Rの上段の単位領域UR1とを結んだラインを「上段ライン」と記載する場合がある。同様に、リール12Lの中段の単位領域UL2とリール12Cの中段の単位領域UC2とリール12Rの中段の単位領域UR2とを結んだライン(本実施形態の有効ライン)を「中段ライン」と記載する場合がある。また、リール12Lの下段の単位領域UL3とリール12Cの下段の単位領域UC3とリール12Rの下段の単位領域UR3とを結んだラインを「下段ライン」と記載する場合がある。また、リール12Lの下段の単位領域UL3と、リール12Cの中段の単位領域UC2と、リール12Rの上段の単位領域UR1とを結んだラインを「右上りライン」と記載する場合がある。同様に、リール12Lの上段の単位領域UL1と、リール12Cの中段の単位領域UC2と、リール12Rの下段の単位領域UR3とを結んだラインを「右下りライン」と記載する場合がある。
図1に示すように、パネル10には、投入可能表示ランプ13、BETランプ14(14a、14b、14c)、スタートランプ15、払出枚数表示器16、貯留枚数表示器17、再遊技表示ランプ18、ウェイトランプ19と打ち止ランプ20とを含む複数の表示器(以下「メイン表示器ML」という)が設けられる。
投入可能表示ランプ13は、メダル投入部8からのメダルを受付ることが可能な状態であるか否かを報知する。具体的には、メダル投入部8からのメダルを受付ることが可能な状態では、投入可能表示ランプ13が点灯する。一方で、メダルを受付ることができない状態では、投入可能表示ランプ13が消灯する。例えば、リール12が回転している期間は、メダルを受付けることができない状態であるため、投入可能表示ランプ13が消灯する。一方で、全てのリール12が停止してメダルを受付可能な状態になった場合は、投入可能表示ランプ13が点灯する。
BETランプ14は、賭けメダルの枚数を表示する。また、BETランプ14は、1枚ランプ14aと2枚ランプ14bと3枚ランプ14cとを含んでいる。1枚の賭けメダルが設定されると1枚ランプ14aが点灯し、2枚の賭けメダルが設定されると1枚ランプ14aおよび2枚ランプ14bが点灯し、3枚の賭けメダルが設定されると1枚ランプ14a、2枚ランプ14bおよび3枚ランプ14cが点灯する。
スタートランプ15は遊技の開始操作(後述のスタートレバー24の操作)を受け付けることが可能であるか否かを報知する。具体的には、規定枚数の賭けメダルが設定された場合や再遊技に係る図柄の組合せが有効ラインに停止した場合に、スタートランプ15が点灯する。
払出枚数表示器16は、入賞図柄の組合せが有効ラインに表示された場合に、遊技者に付与されるメダルの枚数を表示する。例えば、図柄の組合せ「ベル−ベル−ベル」が有効ラインに停止表示された場合、9枚のメダルが遊技者に付与され、払出枚数表示器16は数値「9」を表示する。
遊技者に付与されたメダルの枚数は、遊技機1(後述のメインRAM303)において電気的に記憶(貯留)することができる(以下、貯留されているメダルの枚数を「クレジット数」という)。クレジット数は、遊技の結果メダルが付与された場合に加算される。また、クレジット数は、規定枚数の賭けメダルが投入された状態において、さらにメダル投入部8からメダルが投入された場合に加算される。
貯留枚数表示器17は、クレジット数を表示する。具体的には、貯留枚数表示器17は、数値「0」からクレジット数の上限値である数値「50」までを、記憶されているクレジット数に応じて可変に表示する。
再遊技表示ランプ18は、再遊技中である旨を報知する。具体的には、今回の遊技で再遊技に係る図柄の組合せが有効ラインに停止表示されてから次回の遊技が終了するまで再遊技表示ランプ18は点灯する。再遊技表示ランプ18が点灯することで、メダルを使用することなく次回の遊技の開始操作が可能であることが遊技者に報知される。
ウェイトランプ19は、遊技の開始操作(後述のスタートレバー24の操作)がされてから各リール12の回転が開始されるまでのウェイト期間に点灯する。ウェイト期間は、1回の遊技に要する平均の時間長を所定値(約4.1秒)以上にするために設けられる。打ち止ランプ20は、遊技が不可能な打ち止め状態である旨を報知する。
図1に示すように、前面扉3には、1BETボタン21、MAX−BETボタン22、精算ボタン23、スタートレバー24、複数の停止ボタン25(25L、25C、25R)、演出ボタン26と方向指定ボタン27とを含む複数の操作部が設けられる。各操作部は、遊技者により操作される。
1BETボタン21は、貯留されたメダルを用いて1枚の賭けメダルを設定する場合に操作される。例えば、賭けメダルが設定されていない状態で1BETボタン21が操作されると、クレジット数から数値「1」が減算され、賭けメダルが1枚に設定される。すなわち、遊技者は、1BETボタン21を操作することで、貯留されたメダルを利用して1枚の賭けメダルを設定することができる。
MAX−BETボタン22は、貯留されたメダルを用いて規定枚数の賭けメダルを設定する場合に操作される。例えば、賭けメダルが設定されていない状態でMAX−BETボタン22が操作された場合、クレジット数から3枚(規定枚数)が減算され、3枚の賭けメダルが設定される。
精算ボタン23は、クレジット数として記憶されたメダルおよび賭けメダルを精算する場合に操作される。精算ボタン23が操作されると、クレジットと賭けメダルとを合計した枚数のメダルがメダル払出口9から払い出される。なお、精算ボタン23の1度目の操作で賭けメダルを精算し、2度目の操作でクレジットを精算する構成としてもよい。
スタートレバー24は、遊技を開始する場合に遊技者により操作される。遊技者は、遊技が開始可能な状態において、スタートレバー24に対して開始操作をすることで、遊技の開始を指示することができる。本実施形態のスタートレバー24は、前面扉3に対して略垂直な状態から360度何れの方向にも傾動可能である。また、スタートレバー24の握玉部は、透光性を有する樹脂により形成され、レバー演出用ランプ42を内蔵する。レバー演出用ランプ42は、所定の演出において点灯する。
停止ボタン25は、リール12を停止する場合に遊技者により操作される。また、停止ボタン25は、停止ボタン25Lと停止ボタン25Cと停止ボタン25Rとを含んでいる。停止ボタン25Lはリール12Lに対応し、停止ボタン25Cはリール12Cに対応し、停止ボタン25Rはリール12Rに対応する。リール12が回転している期間において、当該リール12に対応する停止ボタン25が操作(以下「停止操作」という)されると、当該リール12は停止する。
以下、本実施形態においては、各遊技における最初の停止操作を第1停止操作という。同様に、2番目の停止操作を第2停止操作、3番目の停止操作を第3停止操作という。また、遊技機1(後述のメインCPU301)が第1停止操作に基づいてリール12を停止させる制御を第1停止制御という。同様に、第2停止操作に基づくリール12の停止制御を第2停止制御、第3停止操作に基づくリール12の停止制御を第3停止制御という。また、停止操作がされた時点において表示窓11の中段ラインに位置するリール12のコマ(単位領域U)を停止操作位置という。
全てのリール12が停止すると、遊技の結果としての図柄の組合せが有効ラインに表示され、当該遊技が終了する。なお、後述するように、遊技が開始されると、各リール12は一定の回転速度まで加速する。各リール12が一定の回転速度の期間(リール12が定常回転している期間)において、遊技の結果を有効ラインに停止表示させるための停止操作が可能になる。一方で、各リール12が回転を開始してから定常回転するまでの加速期間では、リール12が回転中であっても、遊技の結果を表示させるための停止操作は受付られない。
演出ボタン26は、演出に関する指示をする場合に遊技者により操作される。例えば、利用者は、演出ボタン26を操作することで特定の演出の実行を指示することができる。すなわち、当該特定の演出は、演出ボタン26の操作を契機(トリガ)に実行される。また、非遊技の期間において、演出ボタン26が操作された場合、液晶表示装置30にメニュー画面が表示される。なお、MAX−BETボタン22に演出ボタン26の機能を兼備させることも可能である。以上の構成によれば、演出ボタン26が省略され、部品点数を削減することができる。
方向指定ボタン27は、例えば、液晶表示装置30にメニュー画像が表示されている場合に、遊技者により操作される。方向指定ボタン27は、上ボタン、下ボタン、右ボタンおよび左ボタンを含んで構成される。例えば、方向指定ボタン27の操作により、メニュー画像に表示された選択肢を指定するカーソルを移動させることができる。具体的には、上ボタンが操作されると、メニュー画像内のカーソルが上方向に移動する。同様に、下ボタンが操作されると下方向にカーソルが移動し、右ボタンが操作されると右方向にカーソルが移動し、左ボタンが操作されると左方向にカーソルが移動する。また、液晶表示装置30に音量調整画像が表示されている場合、方向指定ボタン27が操作されると、遊技機1のマスター音量が変更される。
図1に示すように、前面扉3のパネル10には、上述したメイン表示器MLに加え、複数の演出用ランプ28(28a〜28j)と複数の停止操作順序表示ランプ29(29L、29C、29R)とが設けられている。複数の演出用ランプ28のうち演出用ランプ28aから演出用ランプ28eは、正面視で表示窓11の左側に設けられ、演出用ランプ28fから演出用ランプ28jは、正面視で表示窓11の右側に設けられる。各演出用ランプ28は、現在の演出の状態(例えば、ART状態)等を報知する。
各停止操作順序表示ランプ29は、パネル10のうち表示窓11より下側の領域に設けられ、各停止ボタン25の操作の順序を報知する。具体的には、停止操作順序表示ランプ29Lは、リール12Lに対応する位置(表示窓11の左下側)に設けられ、停止操作順序表示ランプ29Cは、リール12Cに対応する位置(表示窓11の中央下側)に設けられ、停止操作順序表示ランプ29Rは、リール12Rに対応する位置(表示窓11の右下側)に設けられる。例えば、第1停止操作で停止ボタン25R、第2停止操作で停止ボタン25C、第3停止操作で停止ボタン25Lの順序(いわゆる逆押し)を遊技者に対して報知する場合を想定する。以上の場合、遊技が開始された時点で停止操作順序表示ランプ29Rが点灯し、停止ボタン25Rが操作された後に停止操作順序表示ランプ29Cが点灯し、停止ボタン25Cが操作された後に停止操作順序表示ランプ29Lが点灯する。
図1に示すように、前面扉3の表示窓11の上側には、各種の画像を表示する液晶表示装置30が設けられる。液晶表示装置30は、遊技機1で実行される演出に応じて動画像および静止画像を表示する。具体的には、液晶表示装置30は、後述の内部抽選処理の結果に係る情報、演出状態を示唆する情報などを報知する。
図1および図3に示すように、前面扉3には、スピーカー31(31L、31R)とスピーカー32(32L、32R)とが設けられる。スピーカー31は、前面扉3の下端側に設けられ、遊技者側から見て左側に取り付けられるスピーカー31Lと右側に取り付けられるスピーカー31Rとを含む。また、スピーカー32は、前面扉3の上端側に設けられ、遊技者側から見て左側に取り付けられるスピーカー32Lと右側に取り付けられるスピーカー32Rとを含んでいる。スピーカー31とスピーカー32とは、演出に応じた音響(楽曲、音声および効果音)を出力する。例えば、スピーカー31とスピーカー32とは、上述した液晶表示装置30、演出用ランプ28、サイドランプ5、停止操作順序表示ランプ29またはレバー演出用ランプ42で実行される演出に関連した音響を出力する。スピーカー31とスピーカー32とは、前面扉3の裏面に取り付けられ、前面扉3の表面には、スピーカー31とスピーカー32との各々に対応する位置に、複数の放音孔が形成される。
図1に示すように、前面扉3には、返却ボタン33が設けられている。返却ボタン33は、遊技機1の内部のメダル流路におけるメダル詰まりを解消するために操作される。返却ボタン33を操作することで、メダル流路に詰まったメダルがメダル払出口9から排出される。
前面扉3には、鍵穴が形成された施錠装置4が設けられている。キャビネット2の係止片(図示略)に前面扉3の施錠装置4が係合することで、前面扉3が施錠される。図1に示すように、施錠装置4の鍵穴は、前面扉3の前面に位置し、前面扉3を解錠するための鍵(図示略)が挿入可能である。後述するように、キャビネット2の内部には各種の操作部(例えば設定変更ボタン37)が設けられる。キャビネット2の内部の各操作部は、前面扉3を解錠する鍵の管理者(例えば遊技機1が設置される遊技場の店員)によって操作される。
図3に示すように、前面扉3の裏面には、メダル投入部8から投入されたメダルの流路を切替可能なセレクター34が設けられる。具体的には、セレクター34は、ソレノイド(図示略)を具備し、当該ソレノイドのON/OFFの状態に応じてメダルの流路が切替えられる。また、ソレノイドのON/OFFの状態は、メダルの投入が許可されているか否かに応じて変更される。例えば、メダルの投入が許可されている場合、セレクター34のソレノイドはON状態であり、セレクター34は、メダル投入部8から投入されたメダルを遊技機1の内部に導く。図3に示すように、遊技機1の内部側から見てセレクター34の右側の近傍には、投入メダルガイド部材522が設けられる。投入メダルガイド部材522は、セレクター34を通過したメダルを、キャビネット2の内部に設けられたホッパー520に導く。
一方で、メダルの投入が許可されていない場合(例えばリール12が回転している場合)、セレクター34のソレノイドはOFF状態であり、セレクター34は、メダル投入部8から投入されたメダルを遊技機1の外部に導く。また、セレクター34は、メダルの投入が許可されている場合であっても、メダル投入部8から投入された異物(例えば不正なメダル)を遊技機1の外部に導く。図3に示すように、セレクター34の下側の近傍には、排出メダルガイド部材523が設けられる。排出メダルガイド部材523は、セレクター34からのメダル等を、前面扉3の正面側のメダル払出口9へ導く。
図2に示すように、キャビネット2の内部には、メダルを貯留するタンク部521aを具備するとともに、メダルを排出する排出スリット521bを有するホッパー520が設けられる。メダル投入部8から投入されたメダルがタンク部521aに貯留され、タンク部521aに貯留されたメダルが排出スリット521bからメダル払出口9を介して受皿ユニット7に払出される。例えば、ホッパー520は、入賞に係る図柄の組合せが有効ラインに表示された場合や精算ボタン23が操作された場合にメダルを払い出す。
図3に示すように、前面扉3の裏面には、払出メダルガイド部材524が設けられる。払出メダルガイド部材524は、ホッパー520からのメダルをメダル払出口9に案内する。具体的には、払出メダルガイド部材524は開口を有し、当該開口は、前面扉3が閉塞された状態で、ホッパー520の排出スリット521bに対向する。排出スリット521bから排出されたメダルは、払出メダルガイド部材524の開口に入り、払出メダルガイド部材524によりメダル払出口9に案内される。
図2に示すように、キャビネット2の内部には、補助貯留部530が設けられる。補助貯留部530は、ホッパー520から溢れたメダルを貯留する。なお、補助貯留部530の底部とキャビネット2の底部とを貫通する孔を設け、ホッパーから溢れたメダルを、当該孔を介して遊技機1の外部に排出する構成としてもよい。
図2に示すように、キャビネット2の内部には、メイン制御基板300が設けられる。具体的には、メイン制御基板300は、透明の基板ケースに収められ、キャビネット2の背面板に取り付けられる。メイン制御基板300には、後述のメインCPU301を含む各種の電子部品が実装される。また、メイン制御基板300は、後述のリール基板100、中継基板200、サブ制御基板400および電源基板500を含む各種の基板とコネクタを介して電気的に接続される。なお、上述した各種の基板は、単一の基板で構成してもよいし、複数の基板で構成してもよい。
図2に示すように、キャビネット2の内部には、設定表示部36および設定変更ボタン37が形成される。設定表示部36は、遊技機1に設定される設定値を表示する。設定値とは、遊技機1の出玉率に関する数値であり、各遊技において設定値に応じた確率で各種の抽選が実行される。例えば、設定値は「1」から「6」までが設けられ、設定値「6」が設定されている場合が最も出玉率が高くなる。本実施形態においては、設定変更用の鍵穴(図示略)に設定変更キー(図示略)を挿入して回転した場合に、設定表示部36は、設定値を表示する。
設定変更ボタン37は、設定表示部36の数値を変更する場合に操作される。例えば、設定表示部36に数値「1」が表示されている状態において、設定変更ボタン37が操作されると、設定表示部36に数値「2」が表示される。設定変更ボタン37が操作される毎に、設定表示部36は、数値を1づつ加算して表示する。ただし、設定表示部36に数値「6」が表示されている状態において、設定変更ボタン37が操作された場合、設定表示部36には数値「1」が表示される。設定表示部36に設定値が表示される期間においてスタートレバー24が操作されると、当該操作の時点で設定表示部36に表示されている数値が設定値として設定される。
図3に示すように、前面扉3の裏面には、サブ制御基板400が設けられる。サブ制御基板400は、演出制御基板410、画像制御基板420およびサウンド基板430を含む各種の基板を含んで構成される。
図2に示すように、キャビネット2の内部には、電源装置510が設けられる。電源装置510は、AC−DCコンバータおよびDC−DCコンバータ(何れも図示略)を具備し、遊技機1の外部から供給される交流電圧から直流電圧を生成し、生成した直流電圧から複数種類の直流電圧を生成する。例えば、電源装置510は、モータやソレノイドの駆動に用いられる32Vの直流電圧と、液晶表示装置30に供給される12Vの直流電圧と、電子回路基板(例えばメイン制御基板300)に供給される5Vの直流電圧とを生成する。
電源装置510には、図2に示すように、電源ボタン511およびリセットボタン512が設けられる。電源ボタン511をON状態に操作した場合、遊技機1に電源が供給され、電源ボタン511をOFF状態に操作した場合、電源が遮断される。リセットボタン512は、遊技状態などをリセットする場合に操作される。具体的には、リセットボタンを操作した場合、後述のメインRAM303の所定の記憶領域が初期値にリセットされる。
図2に示すように、電源ボタン511およびリセットボタン512の前面側には遮蔽板513が位置している。遮蔽板513は、電源ボタン511およびリセットボタン512を遮蔽する位置と遮蔽しない位置とに移動することができる。具体的には、前面扉3が閉じている状態では、遮蔽板513は、電源ボタン511およびリセットボタン512を遮蔽する。以上の構成によれば、例えば、遊技機1の外部からスピーカー31の放音孔に針金を挿入し、遊技機1の内部の電源ボタン511またはリセットボタン512を操作する不正行為が抑止される。
<遊技機の回路>
遊技機1の構造の説明は以上である。以下において、図6を用いて遊技機1が備える各回路の機能について説明する。遊技機1は、図6に示すように、メイン制御基板300、サブ制御基板400、リール基板100、中継基板200、サブ制御基板400および電源基板500を具備している。
<メイン制御基板>
メイン制御基板300は、図6に示すように、メインCPU301とメインROM302とメインRAM303と乱数発生器304とI/F(インターフェース)回路305とを含んで構成される。なお、メインCPU301とメインROM302とメインRAM303とを、別体の電子機器として具備してもよいし、各要素が一体的に構成されたワンチップ型のマイクロコンピュータとして具備してもよい。
メインROM302は、メインCPU301により実行される制御プログラムおよび各種のデータ(例えば当選エリア抽選テーブル)を不揮発的に記憶する。メインRAM303は、メインCPU301が実行する各処理で用いられる各種のデータを格納する。
メインCPU301は、メインROM302に記憶される制御プログラムを読み込み、遊技の進行に合わせて所定の処理を行うことにより、サブ制御基板400と各リール12とホッパー520とメイン表示器MLとを含む各種の機器を制御する。
乱数発生器304は、後述する内部抽選処理において用いられる乱数値R1を生成する。本実施形態の乱数発生器304は、カウンタ回路とサンプリング回路とパルス発生回路(何れも図示略)とを具備し、ハードウェア乱数を生成する。具体的には、パルス発生回路は所定の周期でカウンタ回路に信号を出力する。カウンタ回路の数値は、パルス発生回路から信号が入力される毎に「1」だけインクリメントされる。サンプリング回路は、遊技者が遊技の開始操作をした場合に、カウンタ回路の数値を乱数値R1として記憶する。乱数値R1は、数値「0」〜「65535」の範囲で生成される。なお、ソフトウェア乱数を乱数値R1として採用してもよい。
本実施形態においては、乱数値R1に加え乱数値R2が生成される。乱数値R2は、メインCPU301に内蔵されるレジスタから取得されるソフトウェア乱数であり、数値「0」〜「255」の範囲で生成される。後述するように、乱数値R2は、回胴演出制御処理で用いられる。
I/F回路305は、各種の操作部(例えばスタートレバー24)の各スイッチSW(例えばスタートスイッチ24SW)からの信号および各センサSE(例えばメダルセンサ34SE)をメインCPU301に入力する。各スイッチSWおよび各センサSEからの信号は、ハイレベルまたはローレベルの信号である。なお、本実施形態においては、説明のため、第1のレベル(ハイレベルまたはローレベル)の信号をON信号と表記し、第2のレベル(ローレベルまたはハイレベル)の信号をOFF信号と表記する。ON信号である第1のレベルがハイレベルであるかローレベルであるかは、スイッチSWまたはセンサSEの種別に応じて設定される。
I/F回路305は、メイン表示器ML、ホッパー520および各リール12を駆動させる各種の信号をメイン制御基板300の外部に出力する。また、I/F回路305は、サブ制御基板400に各種のコマンドを出力する。なお、不正なコマンドがメイン制御基板に入力されることを防止するため、サブ制御基板400からのコマンドは、メイン制御基板300で受信されない。
リール基板100には、メイン制御基板300からの信号が入力される。リール基板100は、メイン制御基板300からの信号に応じて、駆動パルスを各リール12に出力する。リール基板100からの駆動パルスに応じて、各リール12の各ステッピングモーター101が駆動される。
ステッピングモーター101は、複数個(4つ)のコイルを具備する。各コイルのうち励磁されるコイルの組合せは、リール基板100から駆動パルスが入力される毎に順次に切り替わり、励磁されるコイルの組合せが順次に切り替わることにより、各リール12が回転する。具体的には、ステッピングモーター101の励磁されるコイルの組合せが1回切り替えられると、リール12が所定の角度だけ回転する。例えば、パルスが24回付与された場合に、リール12は1コマ(単位領域U)分の角度だけ回転し、パルスが504回付与された場合に、リール12は1回転する。以上の構成では、駆動パルスが付与される時間間隔が短いほどリールの回転速度は速くなる。
メイン制御基板300には、複数のリールセンサ111(111L、111C、111R)からのON/OFF信号がリール基板100を介して入力される。各リールセンサ111のうちリールセンサ111Lはリール12Lに対応し、リールセンサ111Cはリール12Cに対応し、リールセンサ111Rはリール12Rに対応する。各リールセンサ111は、対応するリール12の回転角度が基準位置である場合にON信号を出力する。他方で、各リール12の回転角度が基準位置以外である場合、各リールセンサ111は、OFF信号を出力する。メイン制御基板300のメインCPU301は、各リールセンサ111からの信号と各ステッピングモーター101へ駆動パルスが出力された回数とから、各リール12の回転角度を判別することができる。
中継基板200は、メイン制御基板300からメイン表示器MLへの信号を中継する。メイン制御基板300から出力された信号に応じて、メイン表示器MLが駆動される。また、中継基板200は、各操作部(スタートレバー24など)の操作を検出する各センサ(後述のスタートスイッチ24SWなど)からメイン制御基板300に入力されるON/OFF信号を中継する。
1BETスイッチ21SWは、遊技者による1BETボタン21の操作を検出する。また、1BETスイッチ21SWからのON信号は、中継基板200を介して、メイン制御基板300のI/F回路305に入力される。メインCPU301は、1BETスイッチ21SWからのON信号が入力された場合に、1枚のメダルを賭けメダルに加算する。
MAX−BETスイッチ22SWは、遊技者によるMAX−BETボタン22の操作を検出する。また、MAX−BETスイッチ22SWからのON信号は、中継基板200を介して、メイン制御基板300のI/F回路305に入力される。メインCPU301は、MAX−BETスイッチ22SWからのON信号が入力された場合に、規定枚数のメダルを賭けメダルとして設定する。以下において、1BETスイッチ21SWとMAX−BETスイッチ22SWとを総称して「BETスイッチ」と記載する場合がある。
精算スイッチ23SWは、遊技者による精算ボタン23の操作を検出する。精算スイッチ23SWからのON信号は、中継基板200を介して、メイン制御基板300のI/F回路305に入力される。
精算スイッチ23SWからのON信号が入力された場合、または、入賞にかかる図柄の組合せが有効ラインに表示された場合、メインCPU301は、ホッパー520に対してホッパー駆動信号を出力する。ホッパー駆動信号は、メイン制御基板300から電源基板500を介してホッパー520に入力される。ホッパー520は、ホッパー駆動信号が入力されると、メダルの払出しを行う。
払出センサ112SEは、ホッパー520から1枚のメダルが払い出される毎に、払出信号をメイン制御基板300に出力する。具体的には、ホッパー520の排出スリット521bを通過するメダルが検知される位置に、払出センサ112SEが設けられる。払出センサ112SEは、メダルを検知した場合、払出信号を出力する。払出信号は、電源基板500を介してメイン制御基板300に入力される。メインCPU301は、払出信号が入力された回数を計数することで、払い出されたメダルの枚数を判別することができる。
満タンセンサ530SEは、補助貯留部530が満タンであることを検出する。具体的には、満タンセンサ530SEは、補助貯留部530の底部から所定の高さに設けられ、補助貯留部530の内部のメダルが増加して満タンセンサ530SEの位置に到達した場合に、ON信号をメイン制御基板300に出力する。満タンセンサ530SEのON信号は、電源基板500を介してメイン制御基板300に入力される。メインCPU301は、満タンセンサ530SEのON信号が入力された場合、例えば液晶表示装置30に「ホッパーフルエラー」というメッセージを表示し、エラー状態に移行する。当該メッセージが表示された場合、例えば遊技店の店員が補助貯留部530のメダルを回収した後に、リセットボタン512を操作することで、エラー状態が解除される。
電源スイッチ511SWは、電源ボタン511の操作によりON状態またはOFF状態に切り替えられる。電源スイッチ511SWがON状態では、電源装置510から遊技機1に電源が供給され、電源スイッチ511SWがOFF状態では、電源装置510から遊技機1への電源が遮断される。電源装置510は、電源が供給されると直流電圧を生成する。電源装置510で生成された直流電圧は、電源基板500を介してホッパー520を含む各種の装置に供給される。
リセットスイッチ512SWは、電源装置510に設けられ、リセットボタン512が操作されるとメイン制御基板300にリセット信号を出力する。リセット信号は、電源基板500を介してメイン制御基板300に入力される。メインCPU301は、リセット信号を受信すると、メインRAM303の所定の記憶領域を初期化し、例えばエラー状態を解除する。なお、複数個のリセットスイッチ512SW(リセットボタン512)を設ける構成としてもよい。例えば、電源装置510に設けられたリセットスイッチ512SWに加え、施錠装置4にリセットスイッチを設けてもよい。以上の構成において、例えば、施錠装置4の鍵穴に鍵を挿入し、右に鍵を回転させた場合に前面扉3が解錠され、左に鍵を回転させた場合にリセットスイッチからリセット信号が出力される構成が好適に採用される。
設定変更スイッチ37SWは、設定変更ボタン37の操作を検出する。設定変更スイッチ37SWからのON信号は、メイン制御基板300に入力される。設定変更スイッチ37SWからのON信号が入力されると、メインCPU301は、設定表示部36の表示を更新する。なお、設定表示部36に設定値が表示されない期間において、設定変更スイッチ37SWからのON信号が入力された場合、メインCPU301は、リセットスイッチ512SWからリセット信号が入力された場合と同様に、所定のリセット動作をする構成としてもよい。
メダルセンサ34SEは、メダル投入部8から投入されたメダルを検出する。具体的には、メダルセンサ34SEは、メダル流路のうちセレクター34の内部にメダルが位置する場合にON信号を出力する。一方で、メダルセンサ34SEは、セレクター34の内部にメダルが位置しない場合に、OFF信号を出力する。メダルセンサ34SEからのON/OFF信号は、中継基板200を介してメイン制御基板300に入力される。なお、上述したセレクター34のメダルセンサ34SEに加え、セレクター34の下流に位置する投入メダルガイド部材522にメダルセンサを設けてもよい。以上の構成において、セレクター34のメダルセンサ34SEのON信号が入力された後に、投入メダルガイド部材522のメダルセンサのON信号が入力された場合に、メインCPU301は、メダルが投入されたと判断してもよい。一方で、例えば、セレクター34のメダルセンサ34SEのON信号が入力された後に、投入メダルガイド部材522のメダルセンサのON信号が入力されない場合は、メダル流路でメダルが滞留している可能性があるため、メインCPU301がエラーの報知をしてもよい。
メイン制御基板300には、複数の停止スイッチ25SW(25SWL、25SWC、25SWR)からのON/OFF信号が中継基板200を介して入力される。各停止スイッチ25SWのうち停止スイッチ25SWLは停止ボタン25Lに対応し、停止スイッチ25SWCは停止ボタン25Cに対応し、停止スイッチ25SWRは停止ボタン25Rに対応する。メインCPU301は、ON信号が入力された停止スイッチ25SWに対応するリール12の停止制御をする。具体的には、停止スイッチ25SWLからON信号が入力された場合は、リール12Lの停止制御をする。同様に、メインCPU301は、停止スイッチ25SWCからON信号が入力された場合は、リール12Cの停止制御をし、停止スイッチ25SWRからON信号が入力された場合は、リール12Rの停止制御をする。
スタートスイッチ24SWは、遊技者によるスタートレバー24の操作を検出する。スタートスイッチ24SWからのON信号は、中継基板200を介して、メイン制御基板300のI/F回路305に入力される。メインCPU301は、スタートスイッチ24SWからのON信号が入力された場合に、例えば、各ステッピングモーター101を制御して各リール12を回転させる。また、設定変更スイッチ37SWからのON信号がメイン制御基板300に入力される。
本実施形態のスタートスイッチ24SWは、スタートレバー24が操作された方向を検出可能に形成される。具体的には、スタートスイッチ24SWは、遊技者側から見てスタートレバー24を押上げる押上操作、押下げる押下操作、右側に倒す右側操作、左側に倒す左側操作の何れかを個別に検出可能である。例えば、スタートスイッチ24SWを、スタートレバー24が押上操作された場合にON信号を出力するスタートスイッチ24SWUと、押下操作された場合にON信号を出力するスタートスイッチ24SWDと、右側操作された場合にON信号を出力するスタートスイッチ24SWRと、左側操作された場合にON信号を出力するスタートスイッチ24SWLとを含む複数のセンサで構成する。以上の構成によれば、例えば、スタートレバー24が押下操作された場合と押上操作された場合とで、実行される演出を異ならせることができる。
<サブ制御基板>
サブ制御基板400は、液晶表示装置30、スピーカー(31、32)および各ランプ(例えば演出用ランプ28)を制御する。図6に示すように、サブ制御基板400は、演出制御基板410と画像制御基板420とサウンド基板430とを含む複数の基板で構成される。また、サブ制御基板400には、演出ボタンスイッチ26SWと方向指定スイッチ27SWとを含む各種のセンサと、サイドランプ5と演出用ランプ28と停止操作順序表示ランプ29とレバー演出用ランプ42とを含む各種のランプが電気的に接続される。
また、図6に示すように、サブ制御基板400には、音量調整スイッチ44が接続される。音量調整スイッチ44は、遊技機1のマスター音量を調整するのに用いる。音量調整スイッチ44としては、例えば、ディップスイッチが好適に採用される。上述したように、マスター音量は、方向指定ボタン27の操作によっても調整することができる。すなわち、マスター音量は、方向指定ボタン27および音量調整スイッチ44の何れかを操作することにより調整することができる。
本実施形態においては、方向指定ボタン27を操作した場合と音量調整スイッチ44を操作した場合とで調整可能なマスター音量が相違する。具体的には、方向指定ボタン27を操作した場合、数値「1」から数値「5」(5段階)の何れかにマスター音量を調整することができる。一方で、音量調整スイッチ44を操作した場合、数値「1」、数値「3」および数値「5」(3段階)の何れかにマスター音量を調整することができる。なお、方向指定ボタン27を操作した場合と音量調整スイッチ44を操作した場合とで調整可能なマスター音量を同じにしてもよい。
演出制御基板410は、図6に示すように、I/F回路411とサブCPU412とサブROM413とサブRAM414とを含んで構成される。演出制御基板410(サブCPU412)は、サイドランプ5と演出用ランプ28と停止操作順序表示ランプ29とレバー演出用ランプ42とを含む各種のランプとサウンド基板430とを制御する。また、演出制御基板410は、画像制御基板420に対して、液晶表示装置30に各画像を表示させるコマンドを与える。
サブROM413は、サブCPU412により実行される制御プログラムと各種のデータを記憶する。例えば、演出の種類を決定するための演出抽選テーブルや各種のランプの点滅パターンを示すランプデータがサブROM413に記憶される。
サブRAM414は、各種のデータを揮発的に格納するワーク領域として機能する。I/F回路411は、メイン制御基板300(I/F回路305)からのコマンドを受信する。I/F回路411で受信されたコマンドは、サブCPU412に供給される。I/F回路411が受信するコマンドは、例えば、有効ラインに停止した当選役の種別を示す表示当選役コマンドを含む。
サブCPU412は、サブROM413が記憶する制御プログラムを実行し、サブROM413が記憶する各データに基づいて各種のランプ(例えばサイドランプ5)とサウンド基板430とを制御する。例えば、サブCPU412は、サブROM413からサイドランプ5の点滅パターンを示すデータを読み出して、サイドランプ5を点滅させる。また、サブCPU412は、後述する演出制御処理などで用いる乱数値R3を生成する。乱数値R3としては、例えば範囲0〜65535の乱数が好適に採用される。なお、サブROM413は、単一の電子部品で構成してもよいし、複数の電子部品(記憶装置)で構成してもよい。
画像制御基板420は、演出制御基板410からのコマンドに応じて、液晶表示装置30に各種の画像を表示させる。画像制御基板420は、図6に示すように、画像制御CPU421と画像制御ROM422とVDP(Video Display Processor)423とCGROM424とRAM425とを含んで構成される。
画像制御CPU421は、画像制御ROM422が記憶する制御プログラムを実行し、演出制御基板410からのコマンドに応じた指示をVDP423に与える。CGROM424は、圧縮符号化された画像データ(例えばテクスチャデータ)を記憶する。VDP423は、画像デコーダと描画回路とを含んで構成される(何れも図示略)。画像制御CPU421からの指示がVDP423に入力されると、画像デコーダは、当該指示に応じてCGROM424から画像データを読出す。画像デコーダは、読み出した画像データを伸長(デコード)し、RAM425に格納する。描画回路は、RAM425に格納された画像データに応じて、各種の画像を液晶表示装置30に表示させる。また、RAM425は、画像制御CPU421の各処理で生成された各種のデータを記憶する。RAM425には、音源IC431に送信する音制御コマンドを記憶するコマンド格納領域が設けられる。
サウンド基板430は、画像制御CPU421に制御されて、音響信号を生成する。サウンド基板430で生成された音響信号は、スピーカー31およびスピーカー32に供給され、音波として出力される。図6に示すように、サウンド基板430は、音源IC431と音源ROM432とを含んで構成される。画像制御CPU421は、サブCPU412からのコマンドに応じてサウンド基板430(音源IC431)を制御する。
音源ROM432は、複数の音データを圧縮して記憶する。各音データは、システム音と演出音とを含む各種の音響を再生するためのデータである。システム音は、例えば、遊技を進行させる遊技操作に応じて再生される。具体的には、システム音は、メダルの投入音、各リール12が始動する場合に再生される始動音、各リール12の停止音、および、遊技機1の異常を報知するエラー音を含む。また、演出音は、各遊技の背景楽曲および各演出の効果音(後述の上乗せ効果音など)を含む。詳細には後述するが、各音データは、ステレオで再生される音データとモノラルで再生される音データとを含む。なお、音データの圧縮方式は、例えば、MDCT(Modified Discrete Cosine Transform)が好適であるが、音データの圧縮方式は、上述した圧縮方式以外を採用してもよい。また、音データを圧縮しないで音源ROM432が記憶する構成としてもよい。
画像制御CPU421は、サブCPU412からの音制御コマンドXに応じてシステム音を音源IC431に再生させる。音制御コマンドXは、音データを特定するフレーズ番号を含む。画像制御CPU421は、音制御コマンドXを受信した場合、音出力要求コマンドZを音源IC431に入力する。音出力要求コマンドZにより、音制御コマンドXで特定されるシステム音の再生が指示される。
画像制御CPU421には、上述の音制御コマンドXに加え、演出制御コマンドYがサブCPU412から入力される。演出制御コマンドYは、サブCPU412が決定した演出(後述の突入演出、上乗せ演出、操作態様指示演出、ボタン連打演出)を特定する情報を含む。画像制御CPU421は、演出制御コマンドYで特定される演出に応じた演出音を決定し、当該演出音を再生させる音出力要求コマンドZを音源IC431に入力する。音源IC431は、各音響(システム音、演出音)を再生させる音出力要求コマンドZが入力された場合、当該音出力要求コマンドZに応じた音データを再生する。
図7は、音源IC431の各機能を説明するためのブロック図である。音源IC431は、図7に示すように、I/F回路450とチャンネル制御部451と各デコード部452と各チャンネル音量制御部453と各ミキサ454とエフェクト処理部455とDA変換部456とを含んで構成される。I/F回路450は、各装置(演出制御基板410など)とのデータの送受信に用いる。また、音源IC431は、複数のチャンネル(ch0〜ch39)を具備し、異なる音響を各チャンネルchで並行して再生することができる。各チャンネルで各音響が並行して再生された場合、各音響の混合音が各スピーカー(31、32)から出力される。また、各ミキサ454は、スピーカー毎に設けられる。
チャンネル制御部451は、I/F回路450が音出力要求コマンドZを受信した場合、当該音出力要求コマンドZが指定する音データを音源ROM432から読出し、当該音データを各チャンネルchの何れかで再生する。音出力要求コマンドZが受信された場合、音データが最初(例えば、楽曲の先頭)から再生される。
チャンネル制御部451は、システム音の再生を指示する音出力要求コマンドZを受信した場合と、演出音の再生を指示する音出力要求コマンドZを受信した場合とで異なるチャンネルchで各音響を再生する。また、システム音のうちエラー音の再生を指示する音出力要求コマンドZを受信した場合と、エラー音以外のシステム音の再生を指示する音出力要求コマンドZを受信した場合とで、異なるチャンネルchにおいて各音響を再生する。すなわち、エラー音とシステム音(エラー音以外)と演出音とは互いに異なるチャンネルchで再生される。
具体的には、チャンネル制御部451は、各チャンネルchのうちチャンネルch0からチャンネルch2(合計で3個のチャンネルch)でエラー音を再生する。エラー音は、警告音(例えば、サイレンの音)と呼出音声(例えば、「係員をお呼び下さい」という音声)とが混合した音響である。警告音は、チャンネルch0およびチャンネルch1においてステレオで再生され、呼出音声は、チャンネルch2においてモノラルで再生される。以下、エラー音が再生される各チャンネル(ch0〜ch2)の集合を「第1チャンネル群GA」という。
チャンネル制御部451は、各チャンネルchのうちチャンネルch3からチャンネルch15(合計で13個のチャンネルch)でシステム音(エラー音を除く)を再生させる。システム音は、ステレオで再生される音響とモノラルで再生される音響とを含む。例えば、システム音のうち所定の効果音(リプレイが停止した場合のリプレイ音など)を再生させる音出力要求コマンドZが受信された場合、チャンネル制御部451は、当該効果音を2個のチャンネルchを用いてステレオで再生する。一方で、例えば、システム音のうち所定の音声(停止操作順序のナビ音声など)を再生させる音出力要求コマンドZが受信された場合、チャンネル制御部451は、当該ナビ音声を1個のチャンネルchで再生する。以下、エラー音以外のシステム音が再生されるチャンネル(ch3〜ch15)の集合を「第2チャンネル群GB」という。
チャンネル制御部451は、各チャンネルchのうちチャンネルch16からチャンネルch39(合計で24個のチャンネルch)で演出音を再生させる。演出音は、ステレオで再生される音響とモノラルで再生される音響とを含む。例えば、演出音のうち背景楽曲を再生させる音出力要求コマンドZが受信された場合、チャンネル制御部451は、2個のチャンネルchを用いて背景楽曲をステレオで再生する。また、演出音のうち所定の音声(キャラクタのセリフなど)を再生させる音出力要求コマンドZが受信された場合、チャンネル制御部451は、1個のチャンネルchで所定の音声を再生する。なお、音声以外の音響をモノラルで再生してもよい。以下、演出音が再生されるチャンネル(ch16〜ch39)の集合を「第3チャンネル群GC」という。
図7に示すように、チャンネル毎にデコード部(452−0〜452−39)とチャンネル音量制御部(453−0〜453−39)とが設けられる。各デコード部452は、音源ROM432から音データを読出し、当該音データを伸長(復号)する。また、各チャンネル音量制御部453は、各チャンネルchの音量を制御する。各チャンネルchの音量は、マスター音量等に応じて適宜に設定される。本実施形態では、各チャンネルchの音量を「出力音量」という。各チャンネルchの出力音量は、音出力要求コマンドZで指定される。各チャンネルchの各チャンネル音量制御部453から出力された音響信号は、各ミキサ454に供給され、スピーカー(31L、31R、32L、32R)毎に混合される。
エフェクト処理部455は、ミキサ454が混合した音響信号に各種の音響効果を掛ける処理をする。例えば、エフェクト処理部455は、音響信号の特定の周波数帯域を増加または減少するイコライザ処理を実行する。また、エフェクト処理部455は、音像の定位を移動させるパン処理を実行する。なお、エフェクト処理部455が実行する処理は、上述した例に限定されない。エフェクト処理部455からの音響信号は、DA変換部456においてアナログ信号に変換され、各スピーカーに供給される。
<メインCPUが用いる各データ>
遊技機1の各回路の説明は以上の通りである。以下、図面を用いて、メインROM302に記憶される各種のデータを説明する。メインROM302には、図8に示す図柄配置テーブル、図9に示す図柄コードテーブル、図10に示す当選エリア抽選テーブル、図11に示す当選役決定テーブル、図12に示す当選役規定テーブル、図15に示す移行図柄規定テーブル、図16に示す回胴演出抽選テーブル(リールロック抽選テーブル、上乗せフリーズ抽選テーブル)を含む各種のデータが記憶されている。
図8は、図柄配置テーブルの概念図である。図柄配置テーブルは、図柄位置と当該図柄位置の図柄の種別とを対応付ける。図柄配置テーブルの各図柄位置(「00」から「20」)は、図4に示した各単位領域Uに対応し、図柄配置テーブルの各図柄は、図4に示したリール12に描かれた各図柄に対応する。回転中に中段ラインに位置する図柄位置が、メインRAM303の図柄カウンタに記憶される。
図9は、図柄コードテーブルの概念図である。図柄コードテーブルは、各リール12の各図柄を特定する図柄コードを含んで構成される。図8から理解されるとおり、各リール12には、「赤セブン」「BAR1」「BAR2」「リプレイx」「リプレイy」「ベル」「ブドウ」「スイカ」「チェリー」の9種類の図柄が配列される。図9に示すように、各図柄コードは、9種類の各図柄に対応する。具体的には、「赤セブン」には図柄コード01の「00000001」が対応し、「BAR1」には図柄コード02の「00000010」が対応し、「BAR2」には図柄コード03の「00000011」が対応し、「リプレイx」には図柄コード04の「00000100」が対応し、「リプレイy」には図柄コード05の「00000101」が対応し、「ベル」には図柄コード06の「00000110」が対応し、「ブドウ」には図柄コード07の「00000111」が対応し、「スイカ」には図柄コード08の「00001000」が対応し、「チェリー」には図柄コード09の「00001001」が対応する。
図10は、当選エリア抽選テーブルの概念図である。メインCPU301は、後述する内部抽選処理において、当選エリア抽選テーブルと乱数値R1とを用いて、当選エリアを決定する。
図10に示すように、各当選エリア抽選テーブルは、複数の当選エリアと各当選エリアに対応する各抽選値とを含んで構成される。図10には、各当選エリアの名称が示されている。当選エリア抽選テーブルは、設定値(1から6)毎にメインROM302に記憶される。図10には、設定値が「1」の場合に参照される当選エリア抽選テーブルが例示されている。
当選エリア抽選テーブルの各当選エリアは、図11に示す当選役決定テーブルで規定される各当選役を指定する。なお、図11において、リプレイを単に「リプ」と省略して記載する。また、他の図においても同様に、リプレイを「リプ」と省略する場合がある。
例えば、当選エリア「01」の「打順リプレイX1」が内部抽選処理で決定された場合を想定する。当選エリア「01」は、図11に示すように、当選役「通常リプレイ」と当選役「RT2移行リプレイ」とを指定する。すなわち、当選エリア「打順リプレイX1」が当選した遊技において、複数種類の当選役が重複して指定される。当選エリアで指定された当選役の図柄の組合せは、有効ラインへの停止が許可される。
当選エリア抽選テーブルの各抽選値は、内部抽選処理において乱数値R1に減算される。具体的には、内部抽選処理において、メインCPU301は、乱数値R1から各当選エリアに対応する各抽選値を当選エリアの昇順(「00」から「36」の順番)に減算していく。内部抽選処理において、乱数値R1から抽選値を減算した結果が負数となった当選エリアが決定される。乱数値R1に減算した場合に負数になる確率は、大きい抽選値ほど高くなるため、当選エリアのうち抽選値が大きい当選エリアほど当選する確率が高くなる。
図10に示すように、当選エリア抽選テーブルは、RT状態毎の各抽選値を含んで構成される。各RT状態は、RT0状態とRT1状態とRT2状態とRT3状態とRT4状態とRT5状態とを含む。各RT状態は、有効ラインにRT移行図柄が停止表示された場合に移行する。メインCPU301は、RT状態に応じた抽選値を乱数値R1に減算する。したがって、各当選エリアが当選する確率は、RT状態に応じる。
図10から理解されるとおり、当選エリア「01」から「21」(以下「再遊技当選エリア」という)の各抽選値がRT状態毎に相違する。具体的には、RT0状態では、図10に示すように、再遊技当選エリアのうち「通常リプレイ」の当選エリアに抽選値「8980」が割り振られ、その他の再遊技当選エリアの抽選値は数値「0」である。すなわち、RT0状態では、再遊技当選エリアのうち「通常リプレイ」が当選する。また、再遊技当選エリアの何れかの当選エリアが決定される確率は8980/65536である。
図10に示すように、RT1状態では、再遊技当選エリアのうち「打順リプレイX1〜X4」の各当選エリアに抽選値「2245」が割り振られ、その他の再遊技当選エリアの抽選値は数値「0」である。すなわち、RT1状態では、再遊技当選エリアのうち「打順リプレイX1〜X4」が当選する。また、再遊技当選エリアの何れかの当選エリアが決定される確率は8980(2245×4)/65536である。
図10に示すように、RT2状態では、再遊技当選エリアのうち「打順リプレイY1〜Y6」の各当選エリアに抽選値「7070」が割り振られ、その他の再遊技当選エリアの抽選値は数値「0」である。すなわち、RT2状態では、再遊技当選エリアのうち「打順リプレイY1〜Y6」が当選する。また、再遊技当選エリアの何れかの当選エリアが決定される確率は42420(7070×6)/65536である。
図10に示すように、RT3状態では、再遊技当選エリアのうち「打順リプレイZ1〜Z6」の各当選エリアに抽選値「7070」が割り振られ、その他の再遊技当選エリアの抽選値は数値「0」である。すなわち、RT3状態では、再遊技当選エリアのうち「打順リプレイZ1〜Z6」が当選する。また、再遊技当選エリアの何れかの当選エリアが決定される確率は42420(7070×6)/65536である。
図10に示すように、RT4状態では、再遊技当選エリアのうち「打順リプレイZ7〜Z9」の各当選エリアに抽選値「4140」が割り振られ、「上乗せリプレイ」の当選エリアに抽選値「30000」が割り振られ、その他の再遊技当選エリアの抽選値は数値「0」である。すなわち、RT4状態では、再遊技当選エリアのうち「打順リプレイZ7〜Z9」および「上乗せリプレイ」が当選する。また、再遊技当選エリアの何れかの当選エリアが決定される確率は42420(4140×3+30000)/65536である。
図10に示すように、RT5状態では、再遊技当選エリアのうち「打順リプレイY1〜Y3」の各当選エリアに抽選値「14140」が割り振られ、その他の再遊技当選エリアの抽選値は数値「0」である。すなわち、RT5状態では、再遊技当選エリアのうち「打順リプレイY1〜Y3」が当選する。また、再遊技当選エリアの何れかの当選エリアが決定される確率は42420(14140×3)/65536である。
以上の説明から理解される通り、RT2状態からRT5状態の再遊技当選エリアの当選確率は、RT1状態の再遊技当選エリアと比較して高い。また、図10から理解されるとおり、当選エリア「22」から「36」(以下「入賞当選エリア」という)の各抽選値は各RT状態で共通である。すなわち、入賞当選エリアの当選確率は、各RT状態で等しい。したがって、RT2状態からRT5状態は、RT0状態およびRT1状態と比較して、当選役の当選確率が高く、遊技者にとって有利なRT状態である。
図12は、当選役規定テーブルの概念図である。当選役規定テーブルは、各当選役が当選した遊技において、有効ラインへの停止が許可される図柄の組合せを規定する。例えば、当選役「正解ベル」が当選した遊技においては、「ベル−ベル−ベル」の図柄の組合せが有効ラインに停止することが許可される。
当選役規定テーブルは、図12に示すように、各当選役の許可ビット番号と各当選役が有効ラインに停止した場合のメダルの払出枚数とを含んで構成される。図12には、規定枚数が3枚の遊技状態において各当選役が有効ラインに停止した場合の払出し枚数を示す。
図12に示すように、当選役「正解ベル」「上段ベル1〜8」「スイカ1、2」「角チェリー」「中段チェリー」「1枚役A」「1枚役B」(入賞当選エリアが当選した遊技で指定される当選役)が有効ラインに表示されると、各当選役に応じた払出枚数のメダルが遊技者に付与される。本実施形態においては、有効ラインに表示された場合にメダルが払い出される当選役を「入賞当選役」という。また、「RT5移行リプレイ」「RT4移行リプレイ」「RT3移行リプレイ」「RT2移行リプレイ」「BARリプレイ」「フォローリプレイ」「制御用リプレイ1〜3」「通常リプレイ」(再遊技当選エリアが当選した遊技で指定される当選役)が有効ラインに表示されると、次回の遊技が再遊技に設定される。本実施形態においては、有効ラインに表示された場合に次回の遊技が再遊技に設定される当選役を総称してリプレイという場合がある。
当選役規定テーブルの各許可ビット番号は、メインRAM303の表示許可ビット格納領域の各表示許可ビットを指定する。表示許可ビット格納領域は、複数の表示許可ビットを含んで構成され、各表示許可ビットは、各当選役に対応する。例えば、当選エリア「22」の打順ベルC1が当選して、当選役「正解ベル」と「上段ベル1」と「上段ベル6」とが有効ラインに停止を許可された場合を想定する(図11参照)。以上の場合では、表示許可ビット格納領域の許可ビット番号「10」「11」「16」で指定される各表示許可ビットが「1」に設定され、その他のビットは「0」に設定される。
メインRAM303は、後述の表示判定処理において、表示許可ビット格納領域と対比される表示役格納領域を記憶する。表示役格納領域は、複数の表示可能ビットを含んで構成され、各表示可能ビットは、各当選役に対応する(表示許可ビット格納領域と同様)。また、各表示可能ビットは、当該表示可能ビットに対応する当選役が有効ラインに停止する可能性がある場合に「1」に設定され、対応する当選役が有効ラインに停止する可能性がない場合に「0」に設定される。例えば、各リール12が回転を開始した時点においては、全ての当選役が有効ラインに停止する可能性があるため、全ての表示可能ビットが「1」に設定される。また、表示役格納領域の各表示可能ビットは、各リール12が停止する毎に更新され、全てのリール12が停止した時点において、実際に有効ラインに停止した当選役に対応する表示可能ビットのみが「1」になる。
内部抽選処理で当選した当選役は、遊技者の各停止ボタン25の操作態様に応じて、有効ラインに停止する。具体的には、各当選役は、各停止ボタン25の停止操作位置および停止操作の順序に応じて、有効ラインに停止する。例えば、停止操作位置から4コマ(停止操作位置を含めて5コマ)の範囲(以下「引き込み範囲」という)内に位置する図柄が有効ラインに停止可能であり、当該範囲外に位置する図柄は、当選役を構成する図柄であっても有効ラインに停止されない(いわゆる「取りこぼし」が発生する)。また、上述したとおり、一回の遊技において、複数種類の当選役が重複して当選する場合がある。複数種類の当選役が当選した遊技においては、例えば停止操作の順序に応じた当選役が有効ラインに停止する。
図13および図14は、当選エリアと停止操作順序と有効ラインに停止する当選役(有効ラインに停止する図柄の組合せ)との対応関係の説明図である。
図13は、再遊技当選エリアが当選した遊技において、各停止操作順序で有効ラインに停止する当選役を説明する図である。図13に示すように、当選エリア「打順リプレイX1〜X4」の何れかが当選した場合、停止操作の態様に応じて「通常リプレイ」または「RT2移行リプレイ」が有効ラインに停止する。具体的には、当選エリア「打順リプレイX1」が当選した遊技において、リール12Cが第1停止操作、リール12Lが第2停止操作、リール12Rが第3停止操作される停止操作順序(以下単に「中左右」の停止操作順序という)の場合、当選役「RT2移行リプレイ」が有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイX1」が当選した遊技において、「中左右」以外の順序で停止操作した場合、当選役「通常リプレイ」が有効ラインに停止表示される。
図13に示すように、当選エリア「打順リプレイX2」が当選した遊技において、「中右左」の順序で停止操作した場合、当選役「RT2移行リプレイ」が有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイX2」が当選した遊技において、「中右左」以外の順序で停止操作した場合、当選役「通常リプレイ」が有効ラインに停止表示される。また、当選エリア「打順リプレイX3」が当選した遊技において、「右左中」の順序で停止操作した場合、当選役「RT2移行リプレイ」が有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイX3」が当選した遊技において、「右左中」以外の順序で停止操作した場合、当選役「通常リプレイ」が有効ラインに停止表示される。同様に、当選エリア「打順リプレイX4」が当選した遊技において、「右中左」の順序で停止操作した場合、当選役「RT2移行リプレイ」が有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイX4」が当選した遊技において、「右中左」以外の順序で停止操作した場合、当選役「通常リプレイ」が有効ラインに停止表示される。
図13に示すように、当選エリア「打順リプレイY1〜Y3」の何れかが当選した場合、停止操作の態様に応じて「通常リプレイ」または「RT3移行リプレイ」が有効ラインに停止する。具体的には、当選エリア「打順リプレイY1」が当選した遊技において、リール12Lが第1停止操作された場合、当選役「RT3移行リプレイ」が有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイY1」が当選した遊技において、リール12L以外が第1停止操作された場合、当選役「通常リプレイ」が有効ラインに停止表示される。また、当選エリア「打順リプレイY2」が当選した遊技において、リール12Cが第1停止操作された場合、当選役「RT3移行リプレイ」が有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイY2」が当選した遊技において、リール12C以外が第1停止操作された場合、当選役「通常リプレイ」が有効ラインに停止表示される。同様に、当選エリア「打順リプレイY3」が当選した遊技において、リール12Rが第1停止操作された場合、当選役「RT3移行リプレイ」が有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイY3」が当選した遊技において、リール12R以外が第1停止操作された場合、当選役「通常リプレイ」が有効ラインに停止表示される。
図13に示すように、当選エリア「打順リプレイY4〜Y6」の何れかが当選した場合、停止操作の態様に応じて「通常リプレイ」または「RT5移行リプレイ」が有効ラインに停止する。具体的には、当選エリア「打順リプレイY4」が当選した遊技において、左第1停止操作された場合、当選役「RT5移行リプレイ」が有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイY4」が当選した遊技において、リール12L以外が第1停止操作された場合、当選役「通常リプレイ」が有効ラインに停止表示される。また、当選エリア「打順リプレイY5」が当選した遊技において、中第1停止操作された場合、当選役「RT5移行リプレイ」が有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイY5」が当選した遊技において、リール12C以外が第1停止操作された場合、当選役「通常リプレイ」が有効ラインに停止表示される。同様に、当選エリア「打順リプレイY6」が当選した遊技において、右第1停止操作された場合、当選役「RT5移行リプレイ」が有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイY6」が当選した遊技において、リール12R以外が第1停止操作された場合、当選役「通常リプレイ」が有効ラインに停止表示される。
図13に示すように、当選エリア「打順リプレイZ1〜Z3」の何れかが当選した場合、停止操作の態様に応じて「通常リプレイ」または「RT2移行リプレイ」が有効ラインに停止する。具体的には、当選エリア「打順リプレイZ1」が当選した遊技において、左第1停止操作された場合、当選役「RT2移行リプレイ」が有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイZ1」が当選した遊技において、リール12L以外が第1停止操作された場合、当選役「通常リプレイ」が有効ラインに停止表示される。また、当選エリア「打順リプレイZ2」が当選した遊技において、中第1停止操作された場合、当選役「RT2移行リプレイ」が有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイZ2」が当選した遊技において、リール12C以外が第1停止操作された場合、当選役「通常リプレイ」が有効ラインに停止表示される。同様に、当選エリア「打順リプレイZ3」が当選した遊技において、右第1停止操作された場合、当選役「RT2移行リプレイ」が有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイZ3」が当選した遊技において、リール12R以外が第1停止操作された場合、当選役「通常リプレイ」が有効ラインに停止表示される。
図13に示すように、当選エリア「打順リプレイZ4〜Z6」の何れかが当選した場合、停止操作の態様に応じて「通常リプレイ」または「RT4移行リプレイ」が有効ラインに停止する。具体的には、当選エリア「打順リプレイZ4」が当選した遊技において、左第1停止操作された場合、当選役「RT4移行リプレイ」が有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイZ4」が当選した遊技において、リール12L以外が第1停止操作された場合、当選役「通常リプレイ」が有効ラインに停止表示される。また、当選エリア「打順リプレイZ5」が当選した遊技において、中第1停止操作された場合、当選役「RT4移行リプレイ」が有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイZ5」が当選した遊技において、リール12C以外が第1停止操作された場合、当選役「通常リプレイ」が有効ラインに停止表示される。同様に、当選エリア「打順リプレイZ6」が当選した遊技において、右第1停止操作された場合、当選役「RT4移行リプレイ」が有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイZ6」が当選した遊技において、リール12R以外が第1停止操作された場合、当選役「通常リプレイ」が有効ラインに停止表示される。
図13に示すように、当選エリア「打順リプレイZ7〜Z9」の何れかが当選した場合、停止操作の態様に応じて「通常リプレイ」または「RT3移行リプレイ」が有効ラインに停止する。具体的には、当選エリア「打順リプレイZ7」が当選した遊技において、左第1停止操作された場合、当選役「通常リプレイ」が有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイZ7」が当選した遊技において、リール12L以外が第1停止操作された場合、当選役「RT3移行リプレイ」が有効ラインに停止表示される。また、当選エリア「打順リプレイZ8」が当選した遊技において、中第1停止操作された場合、当選役「通常リプレイ」が有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイZ8」が当選した遊技において、リール12C以外が第1停止操作された場合、当選役「RT3移行リプレイ」が有効ラインに停止表示される。同様に、当選エリア「打順リプレイZ9」が当選した遊技において、右第1停止操作された場合、当選役「通常リプレイ」が有効ラインに停止表示される。一方で、当選エリア「打順リプレイZ9」が当選した遊技において、リール12R以外が第1停止操作された場合、当選役「RT3移行リプレイ」が有効ラインに停止表示される。
図13に示すように、上乗せリプレイが当選した場合であって、右第1停止の場合、当選役「BARリプレイ」または「フォローリプレイ」または「通常リプレイ」が停止表示される。具体的には、上乗せリプレイが当選した遊技において、右第1停止操作の場合であって、各リール12の各「BAR2」図柄が引込範囲内に位置するタイミングで停止操作された場合、当選役「BARリプレイ」が停止表示される。一方で、右第1停止操作の場合であって、リール12Rの「BAR2」図柄を引込範囲内で停止操作し、リール12Lおよびリール12Cの一方または両方の「BAR2」図柄が引込範囲外に位置するタイミングで停止操作された場合、当選役「フォローリプレイ」が停止表示される。上乗せリプレイが当選した遊技で右第1停止操作の場合であって、リール12Rの「BAR2」図柄を引込範囲外で停止操作した場合、当選役「通常リプレイ」が停止表示される。また、上乗せリプレイが当選した遊技で、左第1停止操作または中第1停止操作がされた場合、停止操作位置によらず、当選役「通常リプレイ」が停止表示される。なお、当選エリア「通常リプレイ」が当選した場合、何れの停止操作順序であっても、当選役「通常リプレイ」が停止表示される。
図14は、当選エリア「打順ベル」(C1〜C4、R1〜R4)が当選した遊技において、各停止操作順序で有効ラインに停止する当選役を説明する図である。当選エリア「打順ベル」が決定された場合、当選役「正解ベル」および当選役「上段ベル1〜8」の何れかが当選役として指定される(図11参照)。図14から理解される通り、当選エリア「打順ベル」が当選した遊技において、停止操作順序に応じて、当選役「正解ベル」または当選役「上段ベル」の一方が有効ラインに停止する。
図14に示すように、当選エリア「打順ベルC1」が決定された遊技において、中第1停止操作の場合、当選役「正解ベル」を有効ラインに引込む停止制御がされる。当選役「正解ベル」は、何れの停止操作位置であっても有効ラインに停止表示される。他方で、停止ボタン25C以外が第1停止操作された場合、当選役「上段ベル1」または「上段ベル6」を有効ラインに引込む停止制御がされる。ただし、当選役「上段ベル1」および「上段ベル6」は、停止操作位置によっては取りこぼす。
図14に示すように、当選エリア「打順ベルC2」が決定された遊技において、中第1停止操作の場合、当選役「正解ベル」を有効ラインに引込む停止制御がされる。他方で、停止ボタン25C以外が第1停止操作された場合、当選役「上段ベル2」または「上段ベル5」を有効ラインに引込む停止制御がされる。ただし、当選役「上段ベル2」および「上段ベル5」は、停止操作位置によっては取りこぼす。同様に、当選エリア「打順ベルC3」が当選した遊技においては、中第1停止操作の場合は、停止操作位置にかかわらず、有効ラインに当選役「正解ベル」が停止し、最初に停止ボタン25C以外が操作された場合は、当選役「上段ベル3」または「上段ベル8」が停止する。当選エリア「打順ベルC4」が当選した遊技においては、中第1停止操作の場合は、停止操作位置にかかわらず、有効ラインに当選役「正解ベル」が停止し、最初に停止ボタン25C以外が操作された場合は、当選役「上段ベル4」または「上段ベル7」が停止する。
図14に示すように、当選エリア「打順ベルR1」が決定された遊技において、右第1停止操作の場合、有効ラインに当選役「正解ベル」が停止する。他方で、停止ボタン25R以外が第1停止操作された場合、当選役「上段ベル1」または「上段ベル7」が停止する。また、当選エリア「打順ベルR2」が決定された遊技において、右第1停止操作の場合、何れの停止操作位置であっても、有効ラインに当選役「正解ベル」が停止する。他方で、停止ボタン25R以外が第1停止操作された場合、当選役「上段ベル2」または「上段ベル8」が停止する。同様に、当選エリア「打順ベルR3」が当選した遊技においては、右第1停止操作の場合は、停止操作位置にかかわらず、有効ラインに当選役「正解ベル」が停止し、最初に停止ボタン25R以外が操作された場合は、当選役「上段ベル3」または「上段ベル5」が停止する。当選エリア「打順ベルR4」が当選した遊技においては、右第1停止操作の場合は、停止操作位置にかかわらず、有効ラインに当選役「正解ベル」が停止し、最初に停止ボタン25R以外が操作された場合は、当選役「上段ベル4」または「上段ベル6」が停止する。
以上の説明から理解される通り、当選エリア「打順ベル」が当選した遊技においては、正解押し順で停止操作がされた場合、「正解ベル」(払出枚数は9枚)が有効ラインに停止する。一方で、正解押し順以外で停止操作がされた場合、ハズレ目が有効ラインに停止する場合がある。したがって、正解押し順で遊技をした場合、正解押し順以外で遊技した場合と比較して、遊技者にとって有利となる。詳細には後述するが、サブCPU412はART状態の場合、正解ベルの正解押し順を報知する。
上述した通り、RT状態は、RT0状態からRT5状態を含んで構成される。また、RT状態は、RT移行図柄が有効ラインに表示された場合に移行する。具体的には、有効ラインにRT1移行図柄が表示された場合、RT1状態に移行する。同様に、有効ラインにRT2移行図柄が表示された場合、RT2状態に移行し、RT3移行図柄が表示された場合、RT3状態に移行し、RT4移行図柄が表示された場合、RT4状態に移行し、RT5移行図柄が表示された場合、RT5状態に移行する。
図15は、RT移行図柄規定テーブルの概念図である。図15および図12から理解される通り、RT5移行図柄は、RT5移行リプレイの図柄の組合せと同じである。すなわち、RT5移行リプレイが停止表示された場合、再遊技の権利が付与され、且つ、RT5状態に移行する。同様に、RT4移行リプレイが停止表示された場合、再遊技の権利が付与されるとともにRT4状態に移行し、RT3移行リプレイが停止表示された場合、再遊技の権利が付与されるとともにRT3状態に移行し、RT2移行リプレイが停止表示された場合、再遊技の権利が付与されるとともにRT2状態に移行する。
RT1移行図柄は、当選エリア「打順ベル」が当選した遊技において、当選役(正解ベル、上段ベル)を取りこぼした場合に停止表示される。すなわち、打順ベルの正解押し順以外で停止操作をし、且つ、当選した上段ベルが引き込めないタイミングで停止操作をした場合、RT1移行図柄は停止表示される。RT1移行図柄は、当選役の図柄の組合せではない。
詳細には後述するが、サブCPU412は、RT移行リプレイが停止表示される停止操作順序を報知することで、RT状態を適宜に移行可能とし、通常リプレイが停止表示される停止操作順序を報知することで、RT状態を維持可能とする。また、サブCPU412は、打順ベルの正解押し順を報知することで、正解ベルを停止表示可能とし、RT1移行図柄が停止表示されることを防止する。
図16は、回胴演出抽選テーブルの概念図である。各回胴演出抽選テーブルは、リールロック抽選テーブルAとリールロック抽選テーブルBと上乗せフリーズ抽選テーブルとを含んで構成される。各リールロック抽選テーブルは、今回の遊技でリールロックを実行するか否かを決定するのに用いられる。また、上乗せフリーズ抽選テーブルは、次回の遊技で上乗せフリーズを実行するか否かを決定するのに用いられる。詳細には後述するが、今回の遊技で上乗せフリーズが当選した場合、フリーズ予約フラグがON状態に設定され、フリーズ予約フラグがON状態で次回の遊技の開始操作がされた場合、上乗せフリーズが実行される。フリーズ予約フラグは、例えば、メインRAM303に設けられる。
リールロック抽選テーブルAは、当選エリア「31」(弱スイカ)、当選エリア「33」(弱チェリー)または当選エリア「35」(弱チャンス目)(以下「弱レア役」という)が当選した場合に参照される。リールロック抽選テーブルBは、当選エリア「32」(強スイカ)、当選エリア「34」(強チェリー)または当選エリア「36」(強チャンス目)(以下「強レア役」という)が当選した場合に参照される。また、上乗せフリーズ抽選テーブルは、当選エリア「20」(上乗せリプレイ)が当選した場合に参照される。上述したように、上乗せリプレイは、RT4状態において当選する。したがって、上乗せフリーズは、RT4状態において実行される回胴演出である。
図16(a)および図16(b)に示すように、各リールロック抽選テーブルは、各リールロック(ショートロック、ミドルロック、ロングロック)に対応する各抽選値を含んで構成される。各抽選値は、回胴演出制御処理のリールロック制御処理において、乱数値R2に減算される。リールロック制御処理では、各抽選値が順次に乱数値R2に減算され、減算の結果が負数になったリールロックが決定される。
本実施形態においては、ショートロックとミドルロックとロングロックとを含む各リールロックが実行される。ショートロックにおいては、遊技の開始が指示された時点(スタートレバー24が操作された時点)から所定の時間長(例えば約1000ms)だけ各リール12が停止した状態に維持され、所定の時間長が経過した後に各リール12が定常回転する。ミドルロックにおいても、遊技の開始が指示された時点から所定の時間長(例えば約2000ms)だけ各リール12が停止した状態に維持され、所定の時間長が経過した後に各リール12が定常回転する。ただし、各リール12の停止が維持される時間長は、ミドルロックの方がショートロックと比較して長い。ロングロックにおいては、遊技の開始が指示された時点から所定の時間長(例えば約5000ms)だけ各リール12が停止した状態に維持され、所定の時間長が経過した後に各リール12が定常回転する。各リール12の停止が維持される時間長は、ロングロックの方がミドルロックと比較して長い。
図16(c)に示すように、各上乗せフリーズ抽選テーブルは、「フリーズなし」の抽選値と「上乗せフリーズ」の抽選値とを含んで構成される。各抽選値は、回胴演出制御処理の上乗せフリーズ制御処理において、乱数値R2に減算される。「上乗せフリーズ」の抽選値を乱数値R2に減算した結果が負数になった場合、フリーズ予約フラグがON状態に設定され、次回の遊技で上乗せフリーズが実行される。詳細には後述するが、上乗せフリーズが実行される場合、ART状態の上乗せ遊技回数が特典として付与される。
上乗せフリーズは、遊技の開始操作がされてから各リール12の停止操作ができるようになるまでの期間(各リール12が定常回転するまでの期間)に実行される。上乗せフリーズにおいて、各リール12は、遊技者から見て下方向(順回転)または上方向(逆回転)に回転する。また、上乗せフリーズの所定の期間においては、一のリール12と他のリール12とが別々の方向に回転し、他の期間においては、各リール12が同じ方向に回転する。また、上乗せフリーズの期間においては、所定の楽曲が再生され、各リール12は、楽曲のリズムに合わせて一時停止と回転とを繰り返す。また、全てのリール12が同時に一時停止された場合、表示窓11の何れかのラインに「BAR2−BAR2−BAR2」の図柄の組合せが表示される。本実施形態の上乗せフリーズの時間長は、約30000msである。なお、上乗せフリーズにおける各リール12の変動の態様は、適宜に変更可能である。例えば、上乗せフリーズにおいて、各リール12が所定時間長だけ逆回転する構成としてもよい。
メインRAM303には、有効ラインへの停止が許可された図柄の組合せを示す表示許可ビット格納領域、設定表示部36に表示される数値が格納される表示設定値格納領域、設定値が格納される設定値格納領域、乱数値R1が格納される乱数値R1格納領域、乱数値R2が格納される乱数値R2格納領域、サブ制御基板400に送信するコマンドを格納するコマンド格納領域、各種のランプの表示態様を示すデータを格納するランプ関連データ格納領域、当選エリアを格納する当選エリア格納領域、停止操作がされていない停止ボタン25の個数を示す未停止操作カウンタ、各停止ボタン25の操作順序を格納する停止順序格納領域を含む格納領域が設けられている。
<サブCPUが用いる各データ>
以下、図面を用いて、サブROM413に記憶される各種のデータを説明する。サブROM413は、図19に示すART決定テーブル、図20に示す特殊遊技決定テーブル、図21に示す特別遊技決定テーブル、図22に示すチャンス状態決定テーブル、図23に示す上乗せ決定テーブル、図24に示す演出抽選テーブル、図25に示す始動音決定テーブル、図26に示す報知態様決定テーブルを含む各種のデータを記憶する。
図17は、サブ状態の遷移を説明する図である。サブCPU412はサブ状態に応じて各種の処理を実行する。現在のサブ状態は、例えば、サブRAM414に記憶される。図17に示すように、各サブ状態は、通常状態、前兆状態、特別遊技状態、開始準備状態、ART状態、終了準備状態、ART中前兆状態、特殊遊技状態およびチャンス状態を含んでいる。また、各サブ状態は、特定の条件を満たした場合(例えば、特定の抽選に当選した場合)に移行する。
通常状態の各遊技において、ART状態、特別遊技状態またはチャンス状態に移行するか否かが決定される。具体的には、弱スイカ、弱チェリー、弱チャンス目(弱レア役)または強スイカ、強チェリー、強チャンス目(強レア役)が当選した遊技でART状態、特別遊技状態またはチャンス状態への移行が所定の確率で決定される。また、通常状態は、低確率通常状態と高確率通常状態とを含む。高確率通常状態においては、低確率通常状態と比較して、ART状態への移行が決定されやすい。
弱レア役または強レア役が低確率通常状態で当選した場合、高確率通常状態への移行が所定の確率で決定される。また、高確率通常状態において打順ベルが当選した場合、低確率通常状態への移行が所定の確率で決定される。なお、詳細には後述するが、通常状態のRT状態は、原則としてRT1状態になる。
前兆状態は、例えば、通常状態においてレア役に当選した場合に移行する(図17の(A))。また、前兆状態は、本前兆状態とガセ前兆状態とを含む。本前兆状態は、通常状態において、レア役が当選した場合であって、ART状態、特別遊技状態またはチャンス状態への移行が決定された場合に移行する。本前兆状態は所定の回数の遊技で終了し、ART状態または特別遊技状態に当選していた場合は、その後、開始準備状態に移行する(図17の(B))。また、チャンス状態が当選していた場合は、本前兆状態が終了した後にチャンス状態に移行する(図17(O))。一方で、ガセ前兆状態は、通常状態においてレア役が当選した場合であって、ART状態、特別遊技状態、および、チャンス状態への移行が決定されない場合に移行する。ガセ前兆状態は所定の回数の遊技で終了し、ガセ前兆状態が終了した場合、通常状態に移行する(図17の(C))。
開始準備状態は、各RT移行図柄(RT移行リプレイ)を有効ラインに停止させる停止操作順序が報知される。詳細には後述するが、ART状態が当選した場合の開始準備状態においては、RT3移行リプレイの正解押し順が報知され、RT3移行リプレイが停止表示されると、ART状態に移行する(図17の(D))。ART状態に移行する場合、ART状態の残り遊技回数の初期値「50」がARTゲーム数カウンタにセットされる。ARTゲーム数カウンタは、例えば、サブRAM414に設けられる。
特別遊技状態が当選した場合の開始準備状態においては、RT5移行リプレイの正解押し順が報知され、RT5移行リプレイが停止表示されると、特別遊技状態に移行する(図17の(E))。特別遊技状態に移行する場合、特別遊技状態の残り遊技回数の初期値「30」が特別遊技数カウンタにセットされる。特別遊技数カウンタは、例えば、サブRAM414に設けられる。なお、通常状態において、予め定められた回数(例えば1000回)の遊技でART状態または特別遊技状態への移行が決定されない場合、通常状態から前兆状態に移行し、その後、開始準備状態を介してART状態または特別遊技状態に移行する構成としてもよい。
ART状態は、原則、通常状態(RT1状態)よりリプレイの当選確率が高いRT3状態である。また、ART状態においては、正解ベルの正解押し順が報知される。したがって、ART状態は、通常状態と比較して、遊技者にとって有利なサブ状態である。ART状態の各遊技では、特殊遊技状態に移行するか否か、および、ART状態の残り遊技回数に上乗せ遊技回数を加算するか否かが決定される。また、ART状態は、残り遊技回数が終了値「0」に到達した場合に終了する(図17の(F))。
ART中前兆状態は、例えば、ART状態においてレア役が当選した場合に移行する(図17の(G))。また、ART中前兆状態は、ART中本前兆状態とART中ガセ前兆状態とを含む。ART中本前兆状態には、ART状態において、レア役が当選した場合であって、特殊遊技状態または特別遊技状態への移行が決定された場合に移行する。また、ART中本前兆状態は、所定の回数の遊技で終了し、その後、開始準備状態に移行する(図17の(H))。特殊遊技状態が当選した場合の開始準備状態においては、RT4移行リプレイの正解押し順が報知され、RT4移行リプレイが停止表示されると、特殊遊技状態に移行する(図17の(I))。また、ART状態において特別遊技状態に当選した場合は、通常状態において特別遊技状態に当選した場合と同様に、開始準備状態においてRT5移行リプレイの正解押し順が報知され、RT5移行リプレイが停止表示されると、特別遊技状態に移行する。一方で、ART中ガセ前兆状態は、ART状態においてレア役が当選した場合であって、特殊遊技状態への移行、および、特別遊技状態への移行が決定されない場合に移行する。また、ART中ガセ前兆状態は、所定の回数の遊技で終了し、その後、ART状態に移行する(図17の(J))。
特別遊技状態は、通常状態(RT1状態)よりリプレイの当選確率が高いRT5状態であり、特別遊技状態においては、正解ベルの正解押し順が報知される。したがって、特別遊技状態は、通常状態と比較して、遊技者にとって有利な遊技状態である。また、特別遊技状態は、予め定められた回数(例えば30回)の遊技で終了し、その後、当該特別遊技状態が当選したサブ状態に移行する。具体的には、通常状態で当選した特別遊技状態が終了した場合、終了準備状態に移行し(図17の(K))、その後、通常状態に移行する。一方で、ART状態で当選した特別遊技状態が終了した場合、ART状態に移行(復帰)する(図17の(L))。
特殊遊技状態は、ART状態と比較して、上乗せ遊技回数が加算されやすい遊技状態である。詳細には後述するが、特殊遊技状態においては、当選役「上乗せリプレイ」が当選する毎に上乗せ遊技回数が残り遊技回数に加算される。また、特殊遊技状態は、RT3移行リプレイが有効ラインに停止した場合に終了(転落)する(図17の(M))。
終了準備状態は、ART状態または特別遊技状態が終了した後に移行する遊技状態である。また、終了準備状態は、打順ベルが当選し、且つ、打順ベルの各当選役を取りこぼした場合に終了する。すなわち、RT1移行図柄が有効ラインに停止表示された場合に終了する。終了準備状態が終了すると、通常状態に移行する(図17の(N))。
チャンス状態は、通常状態と比較して、ART状態への移行が決定されやすい遊技状態である。具体的には、チャンス状態においては、レア役が当選した場合に加え、ベル(打順ベル、共通ベル)が当選した場合にART状態への移行が所定の確率で決定される。本実施形態においては、チャンス状態でベルが当選した場合、確率約1/10でART状態への移行が決定される。また、チャンス状態で打順ベルに当選した場合、正解ベルの正解押順が報知される。詳細には後述するが、チャンス状態における打順ベルの正解押順は、ベルナビ演出(A、B)により報知される。ベルナビ演出は、ベルナビ演出A(通常報知態様)とベルナビ演出B(特殊報知態様)とを含む。
チャンス状態は、ART状態への移行が決定された場合、または、所定回数(例えば10回)の遊技で終了する。チャンス状態でART状態への移行が決定された場合、開始準備状態に移行する(図17(P))。また、ART状態への移行が決定されることなくチャンス状態が終了した場合、通常状態に移行する(図17(Q))。
図18は、サブ状態とRT状態との組合せに応じて報知される停止操作順序を説明する図である。サブCPU412は、サブ状態およびRT状態に応じて、有効ラインに特定の当選役が停止する停止操作順序を報知する。なお、図18においては、RT状態のうちRT0状態が省略されている。本実施形態においては、RT状態は、RT0状態からRT1状態に移行した後の遊技において、原則、RT0状態に再度移行しない。RT0状態においては、停止操作順序は報知されない。
図18に示すように、通常状態および前兆状態においては、停止操作順序の報知がされない。本実施形態においては、停止操作順序が報知されないサブ状態で、各停止ボタン25のうち停止ボタン25L以外を最初に停止操作した場合、遊技者に対して警告がされる。例えば、「左リールから押してください」というメッセージを液晶表示装置30に表示させて警告する。したがって、遊技者は、停止操作順序が報知されないサブ状態においては、停止ボタン25Lを最初に停止操作する。なお、停止操作順序が報知されないサブ状態において、停止ボタン25L以外が最初に操作された場合、上述した警告に加えて、遊技者に対して遊技上のペナルティを与えてもよい。例えば、停止ボタン25L以外が最初に停止操作されてから所定の期間(例えば5ゲームの期間)が経過するまで、ART状態への移行が決定されない構成が採用され得る。
通常状態においては、停止ボタン25Lが最初に停止操作されるため、打順リプレイが当選した遊技でRT移行リプレイが停止表示されない。したがって、通常状態は、原則、RT1状態になる。ただし、上述した警告を無視して停止ボタン25L以外を最初に停止操作した場合、RT移行リプレイが有効ラインに停止して、RT1状態以外に移行し得る。しかし、図18に示すように、通常状態では正解ベルの正解押し順が報知されない。したがって、仮に、通常状態においてRT1状態以外に移行した場合であっても、打順ベルが当選した遊技で取りこぼしが発生し、RT1移行図柄が停止表示されてRT1状態に移行する。
図18に示すように、開始準備状態において、RT1状態ではRT2移行リプレイの正解押し順が報知される。前兆状態(通常状態)はRT1状態であるため、前兆状態が終了して開始準備状態に移行した直後はRT1状態になる。したがって、開始準備状態に移行した直後の遊技では、RT2移行リプレイの正解押し順が報知される。また、図18に示すように、開始準備状態において、打順ベルの正解押し順が報知される。
図18に示すように、開始準備状態において、RT2状態では移行するサブ状態に応じたRT移行リプレイの正解押し順が報知される。具体的には、ART状態に移行する場合、開始準備状態において、RT3移行リプレイの正解押し順が報知される。また、特別遊技状態に移行する場合は、RT5移行リプレイの正解押し順が報知され、特殊遊技状態に移行する場合は、RT4移行リプレイの正解押し順が報知される。上述したように、開始準備状態において、RT3移行リプレイが停止表示されると、ART状態に移行する。また、RT5移行リプレイが停止表示されると、特別遊技状態に移行し、RT4移行リプレイが停止表示されると、特殊遊技状態に移行する。
なお、開始準備状態において、正解ベルを有効ラインに停止させてメダルを獲得しつつ、例えば、RT3移行リプレイの正解押し順の報知を無視してART状態に移行させない(すなわち、ART状態の残り遊技回数の減算を開始させない)不正行為が想定される。以上の不正行為を防止する観点から、RT移行リプレイの正解押し順を無視した場合、遊技上のペナルティを与える構成としてもよい。例えば、開始準備状態において、全ての停止操作順序の報知を所定の遊技回数だけ停止させるペナルティを付与する構成が想定される。
図18に示すように、ART状態およびART中前兆状態において、RT3状態では通常リプレイと正解ベルとの正解押し順が報知される。遊技者は、報知される正解押し順で停止操作することにより、RT3状態を維持しつつ、正解ベルを停止させてメダルを獲得することができる。また、ART状態において、RT5状態ではRT3移行リプレイと正解ベルとの正解押し順が報知される。以上の構成では、特別遊技状態(RT5状態)が終了した直後のART状態において、RT3移行リプレイの正解押し順が報知され、RT5状態からRT3状態に移行する。
図18に示すように、ART状態において、RT1状態では正解ベルの正解押し順とRT2移行リプレイの正解押し順とが報知される。また、ART状態において、RT2状態では正解ベルの正解押し順とRT3移行リプレイの正解押し順とが報知される。以上の構成によれば、ART状態においてRT1状態に移行した場合であっても、報知される停止操作順序に従うことにより、RT3状態に移行(復帰)可能である。なお、ART状態でRT1状態に移行する場合とは、遊技者の不注意等により、報知された正解ベルの押し順以外で停止操作がされた場合が想定される。
なお、サブCPU412は、RT1状態に移行してからRT3状態に復帰するまでの期間において、RT3状態に復帰中である旨を遊技者に報知してもよい。例えば、液晶表示装置30に「RT状態復帰中」というメッセージを表示する構成が考えられる。また、RT1状態からRT3状態に復帰するまで、ART状態の残り遊技回数の減算を停止してもよい。
図18に示すように、特別遊技状態において、RT5状態では通常リプレイと正解ベルとの正解押し順が報知される。遊技者は、報知される正解押し順で停止操作することにより、RT5状態を維持しつつ、正解ベルを停止させてメダルを獲得することができる。また、特別遊技状態において、RT5状態以外に移行した場合、RT5状態に復帰するための停止操作順序が報知される。例えば、特別遊技状態においてRT1状態に転落した場合を想定する。以上の場合、RT1状態においてRT2移行リプレイの正解押し順が報知され、RT2状態においてRT5移行リプレイの正解押し順が報知される。
図18に示すように、特殊遊技状態において、RT4状態では通常リプレイと正解ベルとの正解押し順が報知される。ただし、通常リプレイの正解押し順の報知は、特殊遊技状態が特定の回数の遊技に到達するまでの期間に実行され、特定の回数に到達した以降においては実行されない。具体的には、特殊遊技状態において当選エリア「打順リプレイZ7〜Z9」が当選した場合であって、当該特殊遊技状態の遊技回数が5回未満の場合、通常リプレイが停止する操作順序を報知する。一方で、当該特殊遊技状態の遊技回数が5回以上の場合、通常リプレイが停止する操作順序を報知しない。上述したように、当選エリア「打順リプレイZ7〜Z9」が当選した場合、停止操作順序に応じて、通常リプレイまたはRT3移行リプレイが有効ラインに停止する。本実施形態においては、当選エリア「打順リプレイZ7〜Z9」が当選した遊技でRT3移行リプレイが停止した場合、特殊遊技状態が終了する。他方で、当選エリア「打順リプレイZ7〜Z9」が当選した遊技で通常リプレイが停止した場合、特殊遊技状態が継続する。
以上の構成によれば、当選エリア「打順リプレイZ7〜Z9」(RT3移行リプレイ)が当選した場合であっても、通常リプレイを有効ラインに停止せることにより、特殊遊技状態を継続させることができる。例えば、今回の特殊遊技状態で5回以上の遊技の後に当選エリア「打順リプレイZ7〜Z9」が当選した場合、「押順正解で特殊遊技継続!」というメッセージを液晶表示装置30に表示する。また、特殊遊技状態の遊技回数が5回に到達するまでは、通常リプレイの正解押し順が報知されるため、当該期間においては、報知された押順に従うことで特殊遊技状態を継続させることができる。すなわち、遊技回数が5回に到達するまでは、特殊遊技状態の継続が保障されるとも換言できる。また、特殊遊技状態において、RT4状態以外に移行した場合、RT4状態に復帰するための停止操作順序が報知される。
図18に示すように、終了準備状態においては、停止操作順序の報知がされない。したがって、遊技者は、停止ボタン25Lを最初に停止操作する。終了準備状態において、RT1移行図柄が有効ラインに停止した場合、通常状態に移行する。また、図18に示すように、チャンス状態においては、正解ベルの正解押順が報知される。
図19は、各ART決定テーブルの概念図である。各ART決定テーブルは、低確率通常状態で用いられるART決定テーブル(図19(a))と、高確率通常状態で用いられるART決定テーブル(図19(b))とを含んでいる。
各ART決定テーブルは、当選エリア毎の各抽選値を含んで構成される。サブCPU412は、通常状態の各遊技のART決定処理において、当選エリアに応じた抽選値を乱数値R3に減算する。また、各当選エリアの各抽選値は、「当選」の抽選値と「非当選」の抽選値とを含む。サブCPU412は、「当選」の抽選値を乱数値R3から減算した結果が負数になった場合、ART状態への移行を決定する。本実施形態においては、図19に示すように、当選エリア「00」から「30」(ハズレ、リプレイ、ベル)の「当選」の抽選値は「0」である。したがって、当選エリア「00」から「30」が当選した遊技において、乱数値R3の減算結果は負数にならない。すなわち、当選エリア「00」から「30」が当選した遊技のART決定処理において、ART状態への移行は決定されない。一方で、当選エリア「31」から「36」(レア役)の「当選」の抽選値は「0」より大きく、レア役が当選した場合、ART状態への移行が決定され得る。
図19に示すように、高確率通常状態におけるレア役の「当選」の各抽選値は、低確率通常状態における各当選エリアの「当選」の各抽選値より大きい。乱数値R3に減算される抽選値が大きいほど、減算結果が負数になる確率は高くなるため、高確率通常状態は低確率通常状態と比較してART状態への移行が決定されやすい。なお、図19では、高確率通常状態のレア役の「当選」の各抽選値は、低確率通常状態より大きい構成を例示したが、一部の当選エリアについて、高確率通常状態より低確率通常状態の抽選値が大きい(または等しい)構成としてもよい。また、高確率通常状態と低確率通常状態とで、ART状態への移行が決定され得る当選エリアの種類を異ならせてもよい。例えば、低確率通常状態の場合はレア役が当選した場合にART状態への移行が決定され、高確率通常状態の場合はレア役が当選した場合に加え共通ベルが当選した場合にART状態への移行が決定され得る構成としてもよい。
図20は、特殊遊技決定テーブルの概念図である。サブCPU412は、ART状態の各遊技における当選エリアに応じて、特殊遊技決定テーブルを用いて特殊遊技状態に移行するか否かを決定する。特殊遊技決定テーブルは、ART決定テーブルと同様に、当選エリア毎の各抽選値を含んで構成される。サブCPU412は、ART状態の各遊技の特殊遊技決定処理において、当選エリアに応じた抽選値を乱数値R3に減算する。また、各当選エリアの各抽選値は、「当選」の抽選値と「非当選」の抽選値とを含む。サブCPU412は、「当選」の抽選値を乱数値R3から減算した結果が負数になった場合、特殊遊技状態への移行を決定する。なお、図20では、当選エリア「00」から「30」の「当選」の抽選値が「0」の特殊遊技決定テーブルを例示したが、当該当選エリアの「当選」の抽選値を「0」より大きくしてもよい。以上の構成では、レア役が当選しない場合であっても、特殊遊技状態への移行が決定され得る。
図21は、特別遊技決定テーブルの概念図である。サブCPU412は、通常状態およびART状態の各遊技における当選エリアに応じて、特別遊技決定テーブルを用いて特別遊技状態に移行するか否かを決定する。特別遊技決定テーブルは、ART決定テーブルおよび特殊遊技決定テーブルと同様に、当選エリア毎の各抽選値を含んで構成される。サブCPU412は、通常状態およびART状態の各遊技の特別遊技決定処理において、当選エリアに応じた抽選値を乱数値R3に減算する。また、各当選エリアの各抽選値は、「当選」の抽選値と「非当選」の抽選値とを含む。サブCPU412は、「当選」の抽選値を乱数値R3から減算した結果が負数になった場合、特別遊技状態への移行を決定する。なお、図21では、当選エリア「00」から「30」の「当選」の抽選値が「0」の特別遊技決定テーブルを例示したが、当該当選エリアの「当選」の抽選値を「0」より大きくしてもよい。以上の構成では、レア役が当選しない場合であっても、特別遊技状態への移行が決定され得る。また、特別遊技決定テーブルは、通常状態(低確率通常状態、高確率通常状態)およびART状態において、共通としてもよいし、各状態で異なる特別遊技決定テーブルを用いてもよい。
図22は、チャンス状態決定テーブルの概念図である。サブCPU412は、通常状態の各遊技における当選エリアに応じて、チャンス状態決定テーブルを用いてチャンス状態に移行するか否かを決定する。チャンス状態決定テーブルは、ART決定テーブルと同様に、当選エリア毎の各抽選値を含んで構成される。サブCPU412は、通常状態の各遊技のチャンス状態決定処理において、当選エリアに応じた抽選値を乱数値R3に減算する。また、各当選エリアの各抽選値は、「当選」の抽選値と「非当選」の抽選値とを含む。サブCPU412は、「当選」の抽選値を乱数値R3から減算した結果が負数になった場合、チャンス状態への移行を決定する。なお、チャンス状態決定テーブルは、低確率通常状態と高確率通常状態とで共通としてもよいし、各状態で異ならせてもよい。
図23は、各上乗せ決定テーブルの概念図である。各ART決定テーブルは、ART状態の各遊技で用いられる上乗せ決定テーブル(図23(a))と、特殊遊技状態の各遊技で用いられる上乗せ決定テーブル(図23(b))と、ART状態において特別遊技状態が当選した場合に用いられる上乗せ決定テーブル(図23(c))と、上乗せフリーズが当選した場合に用いられる上乗せ決定テーブル(図23(d))とを含む。サブCPU412は、上乗せ決定処理において、各上乗せ決定テーブルを用いて、ART状態の残り遊技回数に加算する上乗せ遊技回数を決定する。
各上乗せ決定テーブルは、当選エリア毎の各抽選値を含み、各抽選値は、上乗せ遊技回数毎に設けられる。具体的には、各上乗せ決定テーブルは、上乗せ遊技回数「10ゲーム」「20ゲーム」「30ゲーム」「50ゲーム」「100ゲーム」「200ゲーム」「300ゲーム」および「上乗せなし」の各抽選値を含む。上乗せ決定処理において、「上乗せなし」の抽選値が乱数値R3に減算され、その後、「10ゲーム」から「300ゲーム」の順序(昇順)で各抽選値が減算される。乱数値R3に減算した結果が負数になった上乗せ遊技回数がARTゲーム数カウンタに加算される。
例えば、ART状態において弱チェリーが当選した場合を想定する。以上の場合において、乱数値R3が「50000」である場合、上乗せなしの抽選値「58979」(図23(a)参照)を乱数値R3に減算した結果が負数になる。したがって、残り遊技回数は加算(上乗せ)されない。他方で、乱数値R3が「60000」である場合、上乗せなしの抽選値を乱数値R3に減算した結果は負数ではない(60000−58270=1730>0)。その後、上乗せ遊技回数「10ゲーム」の抽選値「2077」をさらに減算した場合、減算結果は負数になる(1730−2077<0)。したがって、数値「10」がARTゲーム数カウンタに加算される。なお、図23に示す各抽選値は適宜に変更することができる。また、上乗せ遊技回数の種類も、図23の例に限られない。
ART状態においては、図23(a)に示すように、弱レア役(弱スイカ、弱チェリー、弱チャンス目)または強レア役(強スイカ、強チェリー、強チャンス目)が当選した遊技では上乗せ遊技回数が加算され得るが、ハズレまたはリプレイ(打順リプレイ、通常リプレイ)またはベル(打順ベル、共通ベル)が当選した遊技では上乗せ遊技回数が加算されない。また、ART状態においては、弱レア役および強レア役が当選した場合であっても、「上乗せなし」が決定され、上乗せ遊技回数が加算されない場合がある。
他方で、図23(b)に示すように、特殊遊技状態においては、弱レア役および強レア役に加え、ベルおよび上乗せリプレイが当選した場合も上乗せ遊技回数が加算される。また、特殊遊技状態においては、レア役、ベルおよび上乗せリプレイが当選した場合、上乗せ遊技回数が必ず加算される。以上の説明から理解される通り、特殊遊技状態は、ART状態と比較して上乗せ遊技回数が加算されやすい遊技状態であるといえる。なお、複数の特殊遊技状態を設け、各特殊遊技状態で用いられる上乗せ決定テーブルを異ならせてもよい。以上の構成によれば、例えば、特殊遊技状態毎に、各遊技における上乗せ遊技回数の期待値を異ならせることができる。同様に、複数のART状態を設け、各ART状態で用いられる上乗せ決定テーブルを異ならせてもよい。
図23(c)に示すように、ART状態において特別遊技状態に当選した場合、10ゲーム以上の上乗せ遊技回数が残り遊技回数に加算される。なお、特別遊技状態(30ゲーム)の各遊技において上乗せ遊技回数が加算される構成としてもよい。また、複数の特別遊技状態を設け、当選した場合に用いられる上乗せ決定テーブルが各特別遊技状態で異なる構成としてもよい。
図23(d)に示すように、特殊遊技状態(RT4状態)で上乗せフリーズに当選した場合、10ゲーム以上の上乗せ遊技回数が残り遊技回数に加算される。上乗せ遊技回数は、例えば、上乗せフリーズにおいて報知される。
図24は、演出抽選テーブルの概念図である。サブCPU412は、サブ状態などに応じて演出抽選テーブルを選択し、各遊技で実行する演出を決定する。図24には、当選エリア「ハズレ」が決定された通常状態または前兆状態の各遊技で参照される各演出抽選テーブルを例示する。図24に示すように、各演出抽選テーブルは、演出番号と各演出番号の各抽選値とを含んで構成される。各抽選値は、演出番号の順序で乱数値R3に減算され、減算の結果が負数になった演出番号が決定される。演出決定処理で決定された演出番号は、サブRAM414の演出番号格納領域に格納される。
通常状態および前兆状態においては、演出A1から演出An(nは2以上の整数)の何れかが決定される。図24から理解される通り、低確率通常状態、高確率通常状態、ガセ前兆状態および本前兆状態においては、演出A1を含む各演出が共通して選択される。したがって、遊技者は、演出決定処理で決定された演出からは、原則、サブ状態を特定できない。ただし、「演出なし」が選択される確率は、各サブ状態で異なるため(低確率通常状態>高確率通常状態>ガセ前兆状態>本前兆状態)、遊技者は演出A1から演出Anまでの何れかが実行された確率から現在のサブ状態を推測することができる。また、例えば、図24に示す演出Anは、本前兆状態以外では決定されない。したがって、演出Anが決定された場合、遊技者は、現在のサブ状態が本前兆状態であると特定することができる。
図25は、始動音決定テーブルの概念図である。上述したように、遊技の開始操作がされ、各リール12が始動する場合に始動音が再生される。各始動音は、通常始動音と特殊始動音とを含む。通常始動音は、通常状態を含む各サブ状態で再生される通常の始動音である。特殊始動音は、前兆状態(ガセ前兆状態、本前兆状態)において所定の確率で再生される始動音である。なお、特殊始動音が前兆状態以外において再生される構成としてもよい。図25に示すように、始動音決定テーブルは、通常始動音が決定される確率と特殊始動音が決定される確率とを規定する。サブCPU412は、始動音決定処理において、始動音決定テーブルで規定される確率で通常始動音および特殊始動音の何れかを決定する。
図25に示すように、始動音決定テーブルは、始動音決定テーブルXと始動音決定テーブルYとを含む。サブCPU412は、ガセ前兆状態において始動音決定テーブルXの確率で始動音を決定し、本前兆状態において始動音決定テーブルYの確率で始動音を決定する。具体的には、サブCPU412は、ガセ前兆状態において、確率PX1(0<PX1<1)で通常始動音を決定し、確率PX2(0<PX2<1)で特殊始動音を決定する。また、サブCPU412は、本前兆状態において、確率PY1(0<PY1<1)で通常始動音を決定し、確率PY2(0<PY2<1)で特殊始動音を決定する。本前兆状態で特殊始動音が決定される確率PY2は、ガセ前兆状態で特殊始動音が決定される確率PX2より大きい(PX2<PY2)。
以上の通り、特殊始動音は、ガセ前兆状態と比較して、本前兆状態において決定されやすい。したがって、特殊始動音が再生された場合、本前兆状態のチャンスである旨が遊技者に報知される。すなわち、特殊始動音により、ART状態、特別遊技状態、または、チャンス状態に当選しているチャンスである旨が遊技者に報知される。
各始動音は、リール始動コマンドをサブCPU412が受信した場合に再生される。上述したように、リール始動コマンドは、ショートロック、ミドルロック、ロングロック、上乗せフリーズが終了した場合、または、ウェイト期間が終了した場合、メインCPU301からサブCPU412に送信される。以上の構成では、上乗せフリーズが開始された直後に各リール12が始動する場合は、各始動音は再生されず、上乗せフリーズが終了した後に、各始動音が再生される。ただし、上乗せフリーズが開始された直後に、各始動音が再生される構成としてもよい。また、上乗せフリーズが終了した後に、各始動音が再生されない構成としてもよい。
図26は、報知態様決定テーブルの概念図である。上述したように、チャンス状態で打順ベルが当選した場合、ベルナビ演出Aまたはベルナビ演出Bで当該打順ベルの正解押順が報知される。報知態様決定テーブルは、打順ベルが当選した場合にベルナビ演出Aが決定される確率とベルナビ演出Bが決定される確率とを規定する。サブCPU412は、報知態様決定処理において、報知態様決定テーブルで規定される確率でベルナビ演出Aおよびベルナビ演出Bの何れかを決定する。
図26に示すように、報知態様決定テーブルは、報知態様決定テーブルAと報知態様決定テーブルBとを含む。サブCPU412は、打順ベルが当選した場合であって、ART状態に非当選の場合、報知態様決定テーブルAの確率でベルナビ演出の何れかを決定する。一方で、サブCPU412は、打順ベルが当選した場合であって、ART状態に当選している場合、報知態様決定テーブルBの確率でベルナビ演出の何れかを決定する。
具体的には、サブCPU412は、打順ベルが当選した遊技でART状態に非当選の場合、確率PA1(0<PA1<1)でベルナビ演出Aを決定し、確率PA2(0<PA2<1)でベルナビ演出Bを決定する。また、サブCPU412は、打順ベルが当選した遊技でART状態に当選した場合、確率PB1(0<PB1<1)でベルナビ演出Aを決定し、確率PB2(0<PB2<1)でベルナビ演出Bを決定する。ART状態に当選した場合にベルナビ演出Bが決定される確率PB2は、ART状態に非当選の場合にベルナビ演出Bが決定される確率PA2より大きい(PA2<PB2)。以上の通り、ベルナビ演出Bは、ART状態に非当選の場合よりART状態に当選した場合の方が決定されやすい。したがって、ART状態に当選しているチャンスである旨がベルナビ演出により報知される。
以上がサブROM413に記憶される各種のデータの説明である。以下、音源ROM432に記憶される各音データを詳細に説明する。
図27は、各音データを説明するための図である。各音データは、フレーズ番号毎に音源ROM432に記憶される。図27には、各音データの一部が例示される。また、図27における文字「n」および文字「m」は、数値「1」より大きい整数である。
図27(a)に示すように、各音データのうちフレーズ番号「00」(警告音)およびフレーズ番号「01」(呼出音声)の各音データは、エラー発生時に再生される。警告音は、エラーを報知するための音響である。呼出音声は、遊技機1の管理者(係員)の呼出を指示する音声である。例えば、「係員をお呼び下さい」という音声が呼出音声として採用され得る。
以上の警告音および呼出音声(エラー音)は、音源IC431の第1チャンネル群GAで再生される。上述したように、警告音は、第1チャンネル群GAのチャンネルch0およびチャンネルch1の2つのチャンネルch(ステレオ)で再生される。また、呼出音声は、第1チャンネル群GAのチャンネルch2(モノラル)で再生される。エラー発生時には、警告音と呼出音声とが各チャンネルchで並行して再生される。以上の説明から理解される通り、エラー音は、警告音と呼出音声とが混合された音響である。
図27(b)には、エラー音を除く各システム音の具体例が示される。システム音のうちフレーズ番号「n+00」〜「n+04」の各確認音(A〜E)は、マスター音量を調整する操作が受付けられた場合に再生される。具体的には、各確認音は、液晶表示装置30に音量調整画像が表示される期間において、方向指定ボタン27の操作を受付けた場合に再生される。本実施形態において、方向指定ボタン27の操作によりマスター音量を変更する操作を「調整操作」という。
マスター音量の調整操作がされた場合の確認音は、図27(b)に示すように、確認音Aと確認音Bと確認音Cと確認音Dと確認音Eとを含んで構成される。上述したように、マスター音量は、数値「1」から数値「5」の5段階に調整される。確認音Aは、マスター音量を数値「1」に変更する調整操作が受付けられた場合に再生される。また、確認音Bは、マスター音量を数値「2」に変更する調整操作が受付けられた場合に再生され、確認音Cは、マスター音量を数値「3」に変更する調整操作が受付けられた場合に再生され、確認音Dは、マスター音量を数値「4」に変更する調整操作が受付けられた場合に再生され、確認音Eは、マスター音量を数値「5」に変更する調整操作が受付けられた場合に再生される。
調整操作は適宜な操作を採用することができる。例えば、方向指定ボタン27のうち右ボタンまたは左ボタンの押下操作が調整操作として好適である。具体的には、マスター音量が数値「1」の場合、右ボタンの操作でマスター音量が数値「2」に加算される。また、マスター音量が数値「2」の場合、右ボタンの操作でマスター音量が数値「3」に加算され、左ボタンの操作でマスター音量が数値「1」に減算される。同様に、マスター音量が数値「3」の場合、右ボタンの操作でマスター音量が数値「4」に加算され、左ボタンの操作でマスター音量が数値「2」に減算され、マスター音量が数値「4」の場合、右ボタンの操作でマスター音量が数値「5」に加算され、左ボタンの操作でマスター音量が数値「3」に減算される。また、マスター音量が数値「5」の場合、左ボタンの操作でマスター音量が数値「4」に減算される。
各確認音は、何れも同様な音響(音色)であり、例えば「ピ」という電子音である。ただし、各確認音は音高が互いに異なる。また、各確認音は、互いに異なる出力音量で再生される。例えば、確認音Aは、音高「ド」の電子音であり、出力音量「20」で再生される。また、確認音Bは、音高「レ」の電子音であり、出力音量「40」で再生され、確認音Cは、音高「ミ」の電子音であり、出力音量「60」で再生され、確認音Dは、音高「ファ」の電子音であり、出力音量「80」で再生され、確認音Eは、音高「ソ」の電子音であり、出力音量「100」で再生される。
以上の通り、本実施形態においては、調整操作によりマスター音量が変更された場合、変更後のマスター音量に応じた音高の確認音が再生される。したがって、確認音の音高によりマスター音量の現在値が認識可能となる。また、本実施形態においては、マスター音量が大きくなるほど確認音の音高が高くなり、マスター音量が小さくなるほど確認音が低くなる。以上の構成によれば、連続して調整操作をした場合、前回の確認音より今回の確認音の音高が高くなった場合、今回の調整操作によりマスター音量が増加したことを認識することができる。一方で、前回の確認音より今回の確認音の音高が低くなった場合、今回の調整操作によりマスター音量が減少したことを認識することができる。すなわち、本実施形態の構成によれば、調整操作によるマスター音量の変化の方向(増減)を確認音により直感的に把握することができる。なお、本実施形態においては、各確認音の音高および出力音量の双方を異ならせたが、何れか一方を異ならせる構成としてもよい。
システム音のうちフレーズ番号「n+05」の投入音は、メダルが投入された場合に再生される。具体的には、メダル投入部8からメダルが投入された場合、または、1BETボタン21またはMAX−BETボタン22の操作によりメダルが投入された場合、または、リプレイが有効ラインに停止表示された後にメダルが自動投入された場合に投入音が再生される。なお、賭メダルが投入された場合(1〜3枚目のメダルの投入)とクレジットに貯留されるメダルが投入された場合(4〜50枚目のメダルの投入)とで投入音を異ならせてもよい。
システム音のうちフレーズ番号「n+06」の通常始動音とフレーズ番号「n+07」の特殊始動音との各始動音は、各リール12が始動した場合に再生される。特殊始動音は、通常始動音より大きな出力音量で再生される。例えば、通常始動音は出力音量「70」程度で再生されるのに対し、特殊始動音は出力音量「100」程度で再生される。また、特殊始動音は、通常始動音より再生時間が長い。さらに、通常始動音は単音で構成されるのに対し、特殊始動音は複数の音響が混合した効果音である。以上の構成によれば、通常始動音と特殊始動音とが明確に異なる音響として知覚される。上述したように、特殊始動音は、ART状態または特別遊技状態のチャンスである旨を報知する始動音である。したがって、本実施形態によれば、ART状態または特別遊技状態のチャンスである旨を明確に報知することができる。
なお、本実施形態において、通常始動音と特殊始動音とでは、構成する音響(単音または混合音)と出力音量と再生時間とを互いに異ならせたが、通常始動音と特殊始動音とは、互いに異なる音響として知覚されれば足り、上述した例に限定されない。例えば、通常始動音と特殊始動音とで出力音量のみを相違させる構成としてもよい。例えば、特殊始動音の出力音量を通常始動音の出力音量より大きくする構成が好適である。以上の構成によれば、始動音の音量の相違により遊技者にチャンスを報知することができる。また、通常始動音と特殊始動音とを共通の音データから再生することができるため、始動音毎に音データを設ける構成と比較して、音データの種類数を削減することができる。
システム音のうちフレーズ番号「n+08」およびフレーズ番号「n+09」の各停止音(A、B)は、各遊技でリール12が停止する毎に再生される。各停止音は、停止音Aと停止音Bとを含む。停止音Aは、通常状態を含む各サブ状態の各遊技で再生される通常の停止音である。停止音Bは、特殊遊技状態の上乗せリプレイが当選した各遊技で、「BAR」図柄が有効ラインに停止表示される毎に再生される。上述したように、上乗せリプレイが当選した場合、各リール12の「BAR」図柄を引込範囲内で停止操作することで、有効ラインにBARリプレイが停止表示される。したがって、停止音Bは、BARリプレイ(「BAR2−BAR2−BAR2」の図柄の組合せ)が停止表示されるまでの過程で再生される効果音である。ただし、上乗せリプレイが当選した遊技であっても、「BAR」図柄が有効ラインに停止表示されない場合、停止音Bは再生されない。以上の場合、停止音Bに替えて停止音Aが再生される構成としてもよい。なお、各停止音は、各リール12が停止した時点から再生が開始されてもよいし、各リール12が停止する以前(直前)から再生が開始されてもよい。
システム音のうちフレーズ番号「n+10」のフリーズチャンス報知は、上乗せフリーズの当選のチャンスを報知する音声である。例えば、フリーズチャンス報知は「チャンス」という音声である。フリーズチャンス報知の音声は、特殊遊技状態の上乗せリプレイが当選した遊技において、BAR図柄がテンパイした場合に所定の確率で再生される。すなわち、上乗せリプレイが当選した遊技において、BAR図柄がテンパイした場合、「チャンス」という音声が再生される場合がある。上述したように、上乗せリプレイが当選した次回の遊技では、所定の確率で上乗せフリーズが実行される。次回の遊技で上乗せフリーズが実行される場合は、上乗せフリーズが実行されない場合より、BAR図柄のテンパイ時に音声「チャンス」が高い確率で再生される。なお、フリーズチャンス報知がされる時期と停止音Bが再生される時期とが重複するが、各音響を混合して再生してもよいし、フリーズチャンス報知が再生される場合は、停止音Bが再生されない構成としてもよい。フリーズチャンス報知が再生される場合に停止音Bが再生されない構成においては、フリーズチャンス報知の音声が停止音Bにより聞こえ難くなる可能性が排除され、フリーズチャンス報知の音声を聞き逃す可能性が低減される。
システム音のうちフレーズ番号「n+11」とフレーズ番号「n+12」とフレーズ番号「n+13」との各音データは、全てのリール12が停止表示された場合(当選役が停止表示された場合)に再生される。具体的には、フレーズ番号「n+11」の払出音は、当選役のうち入賞小役(例えばベル)が停止表示された場合に再生される。また、フレーズ番号「n+12」のリプレイ音Aは、通常リプレイが停止表示された場合に再生される。また、フレーズ番号「n+13」のリプレイ音Bは、BARリプレイが停止表示された場合に再生される。なお、各リプレイ音(A、B)は、メダルの自動投入による投入音に先行して再生される。
システム音のうちフレーズ番号「n+14」とフレーズ番号「n+15」とフレーズ番号「n+16」とは、各サブ状態(開始準備状態、ART状態、特別遊技状態、特殊遊技状態)において各打順リプレイが当選した場合に再生され、サブ状態に応じた種類のリプレイを停止表示させる停止操作順序を報知する。具体的には、フレーズ番号「n+14」のリプレイ左ナビは「左だよ」という音声であり、左停止ボタン25Lの停止操作を指示する。また、フレーズ番号「n+15」のリプレイ中ナビは「中だよ」という音声であり、中停止ボタン25Cの停止操作を指示し、フレーズ番号「n+16」のリプレイ右ナビは「右だよ」という音声であり、右停止ボタン25Rの停止操作を指示する。以上の構成において、例えば、ART状態の開始準備状態において、打順リプレイX1が当選し、RT2移行リプレイの正解順序「中左右」が報知される場合を想定する。以上の場合、スタートレバー24が操作された直後に、リプレイ中ナビの音声「中だよ」が再生され、その後、中停止ボタン25Cが停止操作された後に、リプレイ左ナビの音声「左だよ」が再生される。その後、左停止ボタン25Lが停止操作された後に、リプレイ右ナビの音声「右だよ」が再生される。遊技者は、再生される音声に従って各操作をすることで、RT2移行リプレイを停止表示させることができる。リプレイ左ナビ、リプレイ中ナビおよびリプレイ右ナビは、後述するリプレイナビ演出において再生される。
システム音のうちフレーズ番号「n+17」とフレーズ番号「n+18」とは、各サブ状態(開始準備状態、ART状態、特別遊技状態、特殊遊技状態、チャンス状態)において打順ベルが当選した場合に再生され、当該打順ベルの正解押順を報知する。具体的には、フレーズ番号「n+17」のベル中ナビは、「中」という音声であり、打順ベルC(1〜4)が当選した場合に再生される。また、フレーズ番号「n+18」のベル右ナビは、「右」という音声であり、打順ベルR(1〜4)が当選した場合に再生される。以上の構成において、例えば、ART状態において打順ベルCが当選した場合、スタートレバー24が操作された直後に、ベル中ナビの音声「中」が再生される。遊技者は、音声で指示された中停止ボタン25Cを最初に停止操作することで、正解ベルを有効ラインに停止させることができる。また、例えば、ART状態において打順ベルRが当選した場合、スタートレバー24が操作された直後に、ベル右ナビの音声「右」が再生される。遊技者は、音声で指示された右停止ボタン25Rを最初に停止操作することで、正解ベルを有効ラインに停止させることができる。ベル中ナビおよびベル右ナビは、後述するベルナビ演出(A)において再生される。
以上の説明から理解される通り、各リプレイ(例えば、RT2移行リプレイ)が停止表示可能な場合、「右だよ」という音声(第1報知態様)で右停止ボタン25を停止操作すべき旨が指示される。正解ベルが停止表示可能な場合は、「右」という音声(第2報知態様)で右停止ボタン25を停止操作すべき旨が指示される。すなわち、停止操作が指示される停止ボタン25が同じであっても、停止表示される当選役が異なる場合は、異なる報知態様(音声)で停止操作順序が指示される。したがって、本実施形態によれば、例えば、停止表示される当選役に関わらず停止操作態様が同じ態様で報知される構成と比較して、停止操作態様の報知の態様が変化に富む。
システム音のうちフレーズ番号「n+19」とフレーズ番号「n+20」とは、チャンス状態において打順ベルが当選した場合に再生され、正解ベルの正解押順を報知する。上述したように、チャンス状態においては、打順ベルの正解押順がベルナビ演出Aとベルナビ演出Bとの何れかで報知される。本実施形態においては、ベルナビ演出Aとベルナビ演出Bとでは、正解ベルの正解押順を指示する音声(再生されるフレーズ番号)が相違する。具体的には、ベルナビ演出Aにおいては、上述したフレーズ番号「n+17」(音声「中」)またはフレーズ番号「n+18」(音声「右」)が再生される。一方、ベルナビ演出Bにおいては、フレーズ番号「n+19」(音声「センター」)またはフレーズ番号「n+20」(音声「ライト」)が再生される。
フレーズ番号「n+19」の特殊中ナビは、「センター」という音声であり、中停止ボタン25Cの停止操作を指示する。また、フレーズ番号「n+20」の特殊右ナビは、「ライト」という音声であり、右停止ボタン25Rの停止操作を指示する。すなわち、特殊中ナビは、ベル中ナビと同様に、打順ベルCの正解押順を報知する。また、特殊右ナビは、ベル右ナビと同様に、打順ベルRの正解押順を報知する。
以上の通り、本実施形態では、ベルナビ演出Aとベルナビ演出Bとでは、同じ停止操作順序(例えば、中第1停止)が互いに異なる音響(例えば、音声「中」または音声「センター」)で報知される。したがって、例えば、特定の停止操作順序が毎回同じ音響で報知される構成と比較して、特定の停止操作順序を報知する音響が変化に富み、ベルナビ演出の面白味が向上する。また、本実施形態のベルナビ演出では、正解ベルの正解押順に加え、ART状態のチャンスである旨が遊技者に報知される。したがって、ベルナビ演出で停止操作態様のみが報知される構成と比較して、ベルナビ演出の面白味を向上することができる。
上述したように、各システム音は、サブCPU412からの音制御コマンドXを画像制御CPU421が受信した場合に再生される。具体的には、音制御コマンドXは、音制御コマンドXSと音制御コマンドXEとを含む。音制御コマンドSEは、エラー音の再生を指示する。また、音制御コマンドXSは、エラー音以外のシステム音の再生を指示する。以下、各音制御コマンドXを詳細に説明する。
音制御コマンドXSは、音データ(システム音)のフレーズ番号と、当該音データを再生するチャンネルchのチャンネル番号と、出力音量と、変化時間とを指定する。音制御コマンドXSが画像制御基板(画像制御CPU421)420に受信された場合、当該音制御コマンドXSが指定する音データが、当該音制御コマンドXSが指定するチャンネルchにおいて、当該音制御コマンドXSが指定する出力音量で再生される。具体的には、モノラルの音データのフレーズ番号を指定する音制御コマンドXSは、1つのチャンネル番号を指定する。また、ステレオの音データのフレーズ番号を指定する音制御コマンドXSは、2つのチャンネル番号を指定する。
音制御コマンドXSの変化時間は、当該音制御コマンドXSで指定される音響をフェードインまたはフェードアウトさせる時間長である。例えば、特定の音響を出力音量「v」(v>0)で再生させる音制御コマンドXSが画像制御CPU421で受信されたと仮定する。また、当該音制御コマンドXSでは、変化時間が「t」秒(t>0)に指定される。当該音制御コマンドXSが受信された場合、当該特定の音響の音量は、数値「0」(消音状態)から連続的に変化して、時間長「t」秒が経過する時点で数値「v」まで変化し、その後、一定となる。また、例えば、出力音量「v」および変化時間「0」秒を指定する音制御コマンドXSが受信されたと仮定する。以上の場合、特定の音響の出力音量は、数値「0」から直ちに数値「v」に変化する。すなわち、変化時間が「0」秒の場合、各音響は、フェードインまたはフェードアウトしない。
音制御コマンドXEは、エラー音の再生を指示する。上述したように、エラー音は、音源IC431の各チャンネルchのうち予め定められたチャンネルchで再生される。音制御コマンドXEを受信した場合、マスター音量に関わらず、出力音量「100」(最大値)でエラー音が音源IC431で再生される。以上の通り、エラー音が再生されるチャンネルchおよび出力音量は予め定められている。ただし、エラー音が再生されるチャンネルchおよび出力音量が可変である構成としてもよい。また、エラー音がフェードインまたはフェードアウトする構成としてもよい。
以上が各システム音の説明である。以下、図27(c)を用いて、各演出音の具体例を説明する。演出音は、各種の効果音(突入効果音、ボタン効果音、上乗せ効果音)と、各種の音声(音声「BARを狙え」)と、各種の背景楽曲(背景楽曲A〜D)とを含んでいる。各種の背景楽曲は、各サブ状態においてループ再生される。
演出音のうちフレーズ番号「m+00」の突入効果音は、ART状態に移行した場合に再生される。具体的には、突入効果音は、開始準備状態でRT3移行リプレイが有効ラインに停止表示された場合に実行される、突入演出において再生される。また、演出音のうちフレーズ番号「m+01」のボタン効果音は、後述するボタン連打演出において、演出ボタン26が操作される毎に再生される。演出音のうちフレーズ番号「m+02」の上乗せ効果音は、上乗せ演出において再生される。
演出音のうちフレーズ番号「m+03」の音声「BARを狙え」は、操作態様指示演出において再生される。操作態様指示演出は、特殊遊技状態で上乗せリプレイが当選した場合に実行される。具体的には、音声「BARを狙え」は、上乗せリプレイが当選した遊技の開始操作の直後に再生される。すなわち、音声「BARを狙え」は、上述した停止音B(または音声「チャンス」)およびリプレイ音Bに先行して再生される。音声「BARを狙え」により、各リール12の各「BAR2」図柄を引込範囲内で停止操作すべき旨が指示される。上述したように、上乗せリプレイが当選した遊技で各「BAR2」図柄を引込範囲内で停止操作した場合、BARリプレイが有効ラインに停止表示される。すなわち、音声「BARを狙え」は、BARリプレイを有効ラインに停止表示させる指示であるとも換言される。
演出音のうちフレーズ番号「m+04」のART楽曲(背景楽曲A)は、ART状態の各遊技に亘り再生される。また、フレーズ番号「m+05」の特別遊技楽曲(背景楽曲B)は、特別遊技状態の各遊技に亘り再生され、フレーズ番号「m+06」の特殊遊技楽曲(背景楽曲C)は、特殊遊技状態の各遊技に亘り再生され、フレーズ番号「m+07」のチャンス状態楽曲(背景楽曲D)は、チャンス状態の各遊技に亘り再生される。ただし、詳細には後述するが、各背景楽曲は、各背景楽曲の出力音量は、特定の演出(上乗せ演出)を実行する際に、小さく変更される場合がある。
図27(c)に示すように、演出音の各フレーズ番号には、優先度が設けられる。各フレーズ番号の優先度は、各フレーズ番号の各音データの再生を開始する場合に参照される。上述したように、各演出音は、音源IC431の第3チャンネル群GCの何れかのチャンネルch(16〜39)で再生される。以上の構成において、演出の発生時期等によっては、特定の演出音の再生が指示された時点で、第3チャンネル群GCの全てのチャンネルchで演出音が再生中である場合がある(すなわち、空きチャンネルchがない場合がある)。以上の場合、画像制御CPU421は、再生中の各演出音の各優先度と再生が指示された演出音の優先度とを比較して、何れか一方の演出音を再生する。
具体的には、優先度が比較された結果、今回指示された演出音の優先度(例えば「低」)より再生中の全ての演出音の各優先度(例えば「中」または「高」)が高い場合、再生が指示された演出音は再生されない。一方で、再生が指示された演出音より優先度が低い演出音が再生されている場合、当該再生中の演出音の再生を停止して、当該演出音を再生していたチャンネルchにおいて、今回指示された演出音の再生を開始する。また、以上の構成において、指示された演出音の優先度(例えば「高」)より優先度が低い(例えば「低」または「中」)演出音が複数存在する場合、最も優先度が低い(例えば「低」)演出音の再生が停止される。さらに、最も優先度が低い演出音が複数ある場合は、当該各演出音のうち最も早い時期に再生が終了する演出音の再生を停止して、当該演出音を再生していたチャンネルchにおいて、再生が指示された演出音の再生を開始する。なお、優先度の種類数は適宜に変更することができ、例えば、4種類以上の優先度を設ける構成としてもよい。
以上の通り、各演出音が再生されるチャンネルchは、当該演出音の優先度に応じて、画像制御CPU421により、第3チャンネル群GCから自動的に決定される。本実施形態において、第3チャンネル群GCのチャンネルchを「可変チャンネル」という場合がある。また、各システム音が再生されるチャンネルchは、第2チャンネル群GBから音制御コマンドXSで指定される。本実施形態において、第2チャンネル群GBのチャンネルchを「固定チャンネル」という場合がある。
図28は、チャンネル情報テーブルTXの概念図である。画像制御CPU421は、チャンネル情報テーブルTXを用いて、音源IC431に各音響を再生させる。図8に示すように、チャンネル情報テーブルTXは、チャンネルch毎の各チャンネル情報を含んで構成される。各チャンネルchの各チャンネル情報は、当該チャンネルchの状態(再生、停止)と、当該チャンネルchで再生しているフレーズ番号と、当該チャンネルchの出力音量と、当該チャンネルchに設定されたフェードタイマの現在値と、再生しているフレーズ番号の優先度とを含んで構成される。
画像制御CPU421は、受信された各音制御コマンドXに応じて、チャンネル情報テーブルTXの各チャンネル情報を更新する。また、画像制御CPU421は、再生する演出音に応じて、チャンネル情報テーブルTXの各チャンネル情報を更新する。チャンネル情報テーブルTXの各チャンネル情報を示す音出力要求コマンドZが音源IC431に入力され、音源IC431は、当該音出力要求コマンドZに応じて各音響を再生する。
各チャンネル情報の各出力音量は、マスター音量(数値「1」〜「5」の5段階)に応じる。例えば、マスター音量が数値「1」の場合、出力音量は、マスター音量が数値「5」の場合の20%になる。また、マスター音量が数値「2」の場合、出力音量は、マスター音量が数値「5」の場合の40%になり、マスター音量が数値「3」の場合、出力音量は、マスター音量が数値「5」の場合の60%になり、マスター音量が数値「4」の場合、出力音量は、マスター音量が数値「5」の場合の80%になる。
チャンネル情報の「状態」は、各チャンネルchで音響が再生されているか否かを示す。また、チャンネル情報の「フレーズ番号」は、各チャンネルchで再生されているフレーズ番号である。例えば、図28の例では、第2チャンネル群GBのチャンネルch15において(モノラル)、フレーズ番号「n+17」の音響(後述のベル中ナビの音声)が出力音量「100」で再生され、第3チャンネル群GCのチャンネルch16およびチャンネルch17において(ステレオ)、フレーズ番号「m+04」の音響(後述のART楽曲)が出力音量「100」で再生される。
各チャンネルchの「フェードタイマ」には、当該チャンネルchで再生される音響をフェードインまたはフェードアウトさせる場合、初期値が設定される。その後、フェードタイマは所定の時間間隔で減算される。フェードタイマが初期値に設定されてからタイムアップするまでの期間において、当該チャンネルchの出力音量が連続的に変化する。例えば、音制御コマンドXを受信した場合、当該音制御コマンドXで指定される変化時間がフェードタイマの初期値として設定される。
チャンネル情報の「優先度」は、演出音の再生を開始させる場合であって、第3チャンネル群GCの全てのチャンネルchの状態が再生中である(すなわち、チャンネルchに空きがない)場合に参照される。上述したように、音データには、「低」「中」「高」の何れかの優先度が割振られ、音データの再生を開始する場合、当該音データより優先度が低い音データの再生が停止される。
図29は、エラー音を再生する場合の各チャンネル情報を説明するための図である。図29には、音制御コマンドXEを受信する直前のチャンネル情報テーブルTXと音制御コマンドXを受信した直後のチャンネル情報テーブルTXとの具体例が示される。
画像制御CPU421は、音制御コマンドXEを受信すると、第1チャンネル群GA(チャンネルch0〜2)の状態を「停止」から「再生」に変更し、第1チャンネル群GAのフレーズ番号に各チャンネルで再生する音データを設定し、第1チャンネル群GAの出力音量を数値「100」(最大値)に設定する。また、画像制御CPU421は、第2チャンネル群GBおよび第3チャンネル群GCの各チャンネルchの出力音量を数値「0」(最小値)に設定する。以上の構成によれば、エラー音が再生される場合、エラー音が最大の出力音量で再生され、且つ、エラー音以外の音響は消音される。
図29に示す具体例においては、音制御コマンドXEが受信される以前にチャンネルchX(Xは整数)でフレーズ番号「m+04」(ART楽曲)が出力音量「80」で再生される。図29の具体例では、マスター音量が数値「4」である場合を想定する。図29に示すように、音制御コマンドXEが受信されると、第1チャンネル群GAのチャンネルch0およびチャンネルch1でフレーズ番号「00」(警告音)が出力音量「100」で再生され、チャンネルch2でフレーズ番号「01」(呼出音声)が出力音量「100」で再生される。上述したように、チャンネルchの出力音量の最大値は「100」である。以上の説明から理解される通り、エラー音は、マスター音量に関わらず、最大の出力音量で再生される。
図29に示すように、音制御コマンドXEが受信されると、第2チャンネル群GBおよび第3チャンネル群GCの全てのチャンネル(ch3〜ch39)の出力音量を一括して数値「0」に変更する。以上の構成では、例えば、図29のチャンネルchXで再生されるART楽曲は出力音量「0」になる。以上の通り、音制御コマンドXEは、エラー音の再生を開始させるとともに、第2チャンネル群GBおよび第3チャンネル群GCで再生中の各音響の出力音量を変化させる。
仮に、エラー音を再生する場合に他の音響(図29の例ではART楽曲)が消音されない構成を想定する。当該構成では、エラー音と他の音響とが混合するため、エラー音が他の音響により聞こえ難くなり、エラーの発生が適当に報知されない不都合が生じ得る。本実施形態においては、エラーが発生した場合、エラー音が最大の出力音量で再生され、且つ、エラー音以外の音響は消音される。したがって、例えば、エラー音以外の音響が消音されない構成と比較して、エラー音が知覚されやすく、上述した不都合が抑制される。
なお、上述したように、サブCPU412は、音制御コマンドXにより、システム音が再生される第2チャンネル群GCの各チャンネルchの各々の出力音量をチャンネルch毎に指示することができる。また、サブCPU412は、演出音が再生される第3チャンネル群GCの各チャンネルchの各々の出力音量を、音制御コマンドXEにより一括して指示することができる。すなわち、サブCPU412は、第2チャンネル群GBの13個のチャンネルchと、1個のチャンネル群(GC)との各出力音量を指示することができるとも換言される。
図30は、演出音を再生する場合の各チャンネル情報を説明するための図である。図30には、演出音が再生される以前のチャンネル情報テーブルTXと当該演出音が再生された以降のチャンネル情報テーブルTXとの具体例が示される。上述したように、各演出音は、2個のチャンネルchを用いてステレオで再生される演出音(以下「ステレオ演出音」という)と1個のチャンネルchを用いてモノラルで再生される演出音(以下「モノラル演出音」という)とを含む。図30は、モノラル演出音の再生が開始される場合を想定する。
上述したように、画像制御CPU421は、演出音の優先度に応じて、当該演出音を再生するチャンネルchを第3チャンネル群GCから決定する。以下、画像制御CPU421が演出音を再生するチャンネルchを決定する構成の具体例を説明する。なお、演出音を再生するチャンネルchを決定する構成は、本実施形態で示した例に限定されず、適宜に変更可能である。
画像制御CPU421は、ステレオ演出音の再生を開始する場合、空きチャンネルchのうち最も小さい番号のチャンネルchで当該演出音を再生する。具体的には、画像制御CPU421は、空きチャンネルchのうち最も小さい番号の偶数番目のチャンネルch(16、18、20、…38)と当該チャンネルchの番号より数値「1」大きいチャンネルch(例えば、偶数番目のチャンネルchの番号が「16」の場合、チャンネルch17)とでステレオ演出音を再生する。すなわち、ステレオ演出音は、相前後する番号のチャンネルchで再生される。図30の例では、チャンネルCh16とチャンネルCh17とで一のステレオ演出音が再生され、チャンネルch18とチャンネルch19とで他のステレオ演出音が再生される。なお、偶数番目のチャンネルchと対になる奇数番目のチャンネルchが空いていない場合、当該偶数番目のチャンネルchが空いている場合であっても当該偶数番目のチャンネルch以外でステレオ演出音が再生される。
画像制御CPU421は、モノラル演出音の再生を開始する場合、空きチャンネルchのうち最も大きい番号のチャンネルchで当該演出音を再生する。すなわち、画像制御CPU421は、演出音の再生を開始する場合、ステレオ演出音を最も小さい番号の空きチャンネルchで再生し、モノラル演出音を最も大きい番号の空きチャンネルで再生する。具体的には、画像制御CPU421は、モノラル演出音の再生を開始する場合、原則、第3チャンネル群GCの各チャンネルchのうち、チャンネル番号が最も大きく、且つ、チャンネル番号が奇数のチャンネルchで当該演出音を再生する。例えば、第3チャンネル群GCの全てのチャンネルChが空きチャンネルchである場合、チャンネル番号「39」のチャンネルchでモノラル演出音が再生される。ただし、モノラル演出音を再生しているチャンネルchより番号が数値「1」小さいチャンネルch(偶数番目のチャンネルch)が空いている状態で、新たなモノラル演出音の再生が指示された場合は、当該偶数番目のチャンネルchでモノラル演出音が再生される。
図30では、モノラル演出音がチャンネルchX(Xは奇数)において再生されている状態で、新たなモノラル演出音の再生が開始される場合が例示される。上述したように、モノラル演出音は、原則、奇数番目のチャンネルchで再生されるが、図30の例では、偶数番目のチャンネルchXより番号が数値「1」小さいチャンネルchX−1が空いているため、チャンネルchX−1(偶数番目)でモノラル演出音が再生される。
ここで、仮に、モノラル演出音が奇数番目のチャンネルchのみで再生される対比例を想定する。以上の対比例おいて、各チャンネル情報が図30に示す状態で、モノラル演出音の再生が開始される場合、チャンネルchX−1(偶数番目)ではなくチャンネルchX−2(奇数番目)でモノラル演出音が再生される。したがって、対比例においては、モノラル演出音の再生を開始した後に、チャンネルchX−2とチャンネルchX−3とを用いてステレオ演出音を再生できない。一方で、本実施形態においては、チャンネルchX−1においてモノラル演出音が再生されるため、チャンネルchX−2が空き状態で維持される。したがって、チャンネルchX−2とチャンネルchX−3とを用いてステレオ演出音の再生が可能である。以上の本実施形態の構成によれば、ステレオ演出音とモノラル演出音との双方を同じチャンネル群で再生する場合であっても、ステレオ演出音を再生可能なチャンネルchを対比例より多く確保することができる。
以下、図31、図32および図33を用いて、各演出の具体例を説明する。
図31は、突入演出を説明するための図である。突入演出は、ART状態の最初の遊技で実行され、突入演出によりART状態の開始が報知される。図31(a)は、突入演出において液晶表示装置30に表示される画像G1の模擬図である。画像G1には、例えば、「ARTスタート!」というメッセージが表示される。また、画像G1には、ART状態の残り遊技回数の初期値「50」が表示され、当該ART状態の遊技回数の合計値と当該ART状態で獲得したメダル枚数の合計値とが表示される。
図31(b)は、突入演出で再生される各音響(突入効果音、背景楽曲A)の各時点での出力音量を説明する図である。図31(b)に示すチャンネルchXおよびチャンネルchYは、第3チャンネル群GC(16≦X≦39、16≦Y≦39)の何れかのチャンネルchであり(ただし、X≠Y)、上述したように画像制御CPU421により適宜に決定される。図31(b)の例では、チャンネルchXで突入効果音が再生され、チャンネルchYで背景楽曲Aが再生される。また、図31(b)には、正面視で上下方向に音量軸が配置され、正面視で左右方向に時間軸が配置される。音量軸は、上方向が出力音量の増加方向であり、時間軸は、右方向が時間の経過方向である。なお、後述する図32(b)、図33(b)および図37(b)においても、同様に、時間軸と音量軸とが配置される。また、以下に示す各出力音量の具体例は、マスター音量が数値「5」の場合である。
図31(b)に示すように、突入演出が開始されると、チャンネルchXで突入効果音が再生される。図31(b)に示すように、突入効果音は、期間TA1の期間において再生される。期間TA1は、例えば、約3秒の時間長の期間である。また、突入効果音は、期間TA1において、出力音量「100」(最大値)で再生される。
図31(b)に示すように、突入演出が開始されると、チャンネルchYで背景楽曲Aが再生される。背景楽曲Aは、ART状態の各遊技に亘り再生され、突入演出が終了した後も継続して再生される。以上の通り、突入演出の期間TA1においては、背景楽曲Aと突入効果音とが並行して再生される。
図31(b)に示すように、突入演出が実行される期間のうち少なくとも期間TA1において、背景楽曲Aの出力音量は数値「30」に設定される。一方で、突入演出が終了した後の期間における、背景楽曲Aの出力音量は数値「100」である。
例えば、ART状態の開始と同時に、背景楽曲Aが出力音量「100」で再生される構成を想定する。以上の構成においては、突入効果音が再生される期間TA1において、背景楽曲Aが出力音量「100」で再生される。したがって、期間TA1で数値「100」より小さい出力音量で背景楽曲Aが再生される構成と比較して、突入効果音が背景楽曲Aで聞こえ難くなる不都合が生じやすくなる。本実施形態では、突入効果音が再生される期間TA1の背景楽曲Aの出力音量「30」は、突入演出が終了した後の背景楽曲Aの出力音量「100」より小さい。したがって、背景楽曲Aが出力音量「100」で期間TA1において再生される構成と比較して、突入効果音が背景楽曲Aにより聞こえ難くなる不都合が抑制される。
図31(b)に示すように、背景楽曲Aの出力音量は、突入効果音が再生される期間TA1の後の期間TB1において連続的に変化する。期間TB1は、0秒より長い時間長の期間(例えば約0.5秒)である。具体的には、期間TB1は、フェードタイマに初期値が設定されてからタイムアップするまでの期間である。突入演出が終了する場合、チャンネルchYのフェードタイマに初期値(約0.5秒)が設定される。以上の構成では、背景楽曲Aが出力音量「30」から変化する場合、出力音量「31〜99」(全て、または一部)を介して出力音量「100」まで変化する。
ところで、各遊技で再生される各背景楽曲の制作(作曲、録音、編集)の時点では、楽曲の途中で再生する出力音量を変化させることを想定していないことが通常である。したがって、背景楽曲Aの出力音量を変化させた場合、背景楽曲が不自然に聞こえる不都合が生じる場合がある。特に、背景楽曲Aの出力音量が短い時間で大きく変化した場合、上述した不都合が顕著になる。以上の事情を考慮して、本実施形態においては、背景楽曲Aを出力音量「30」から音量「100」まで変化させる場合、出力音量「30」と出力音量「100」との中間の大きさの出力音量で背景楽曲Aを再生した後に、出力音量「100」に変化させる。以上の構成によれば、背景楽曲Aの出力音量が滑らかに変化するため、背景楽曲Aが不自然に知覚される不都合が抑制される。
図32は、上乗せ演出を説明する図である。上乗せ演出は、上述した上乗せ決定処理の結果を報知する演出である。具体的には、上乗せ演出において、上乗せ決定処理で決定された上乗せ遊技回数(図32の例では上乗せ遊技回数「10ゲーム」)が報知される。上乗せ演出は、ART状態の適宜な時期に実行される。例えば、遊技の開始操作、停止操作、演出ボタン26の操作がされた場合に実行される。
図32(a)は、上乗せ演出において液晶表示装置30に表示される画像G2の模擬図である。画像G2には、例えば、上乗せ決定処理で決定された上乗せ遊技回数が表示される。図32(b)は、上乗せ演出で再生される各音響(上乗せ効果音、背景楽曲A)の各時点での出力音量を説明する図である。図32(b)に示すチャンネルchXおよびチャンネルchYは、第3チャンネル群GC(16≦X≦39、16≦Y≦39)の何れかのチャンネルchであり(ただし、X≠Y)、上述したように画像制御CPU421により適宜に決定される。図32(b)の例では、チャンネルchXで背景楽曲Aが再生され、チャンネルchYで上乗せ効果音が再生される。
図32(b)に示すように、上乗せ演出の期間TA2において、上乗せ効果音が再生される。期間TA2は、例えば、5秒程度の時間長である。また、上乗せ効果音は、期間TA2において、出力音量「100」で再生される。上述したように、背景楽曲Aは、ART状態の各遊技に亘り再生され、上乗せ演出が実行される期間においても再生される場合がある。すなわち、背景楽曲Aと上乗せ効果音とは、図32(b)に示すように、並行して再生され得る。
図32(b)に示すように、上乗せ演出の直前の期間と直後の期間とにおいて、背景楽曲Aは、出力音量「100」で再生される。一方で、上乗せ効果音が再生される期間TA2において、背景楽曲Aは出力音量「50」で再生される。すなわち、上乗せ効果音が再生される場合、背景楽曲Aが出力音量「100」から出力音量「50」に変化する。以上の構成によれば、期間TA2の背景楽曲Aの出力音量が他の期間より小さく変化しない構成と比較して、上乗せ効果音が背景楽曲Aにより聞こえ難くなる不都合が抑制される。
図32(b)に示すように、背景楽曲Aの出力音量は、上乗せ効果音が再生される期間TA2の後の期間TB3において連続的に変化する。期間TB3は、0秒より長い時間長の期間(例えば約0.5秒)である。具体的には、期間TB3は、チャンネルchXのフェードタイマに初期値が設定されてからタイムアップするまでの期間である。上乗せ演出が開始される場合、チャンネルchXのフェードタイマに初期値(例えば約0.2秒)が設定される。したがって、背景楽曲Aが出力音量「50」から変化する場合、出力音量「51〜99」(全て、または一部)を介して出力音量「100」まで変化する。
図32(b)に示すように、背景楽曲Aの出力音量は、上乗せ効果音が再生される期間TA2の以前の期間TB2において連続的に変化する。期間TB2は、0秒より長い時間長の期間(例えば約0.2秒)である。具体的には、期間TB2は、チャンネルchXのフェードタイマに初期値が設定されてからタイムアップするまでの期間である。上乗せ演出が終了する場合、チャンネルchXのフェードタイマに初期値(例えば約0.5秒)が設定される。したがって、背景楽曲Aが出力音量「100」から変化する場合、出力音量「99〜51」を介して出力音量「50」まで変化する。以上の構成によれば、背景楽曲Aの出力音量が滑らかに変化するため、背景楽曲Aが不自然に聞こえる不都合が抑制される。
図33は、操作態様指示演出を説明する図である。操作態様指示演出は、特殊遊技状態で上乗せリプレイが当選した場合に実行され、「BAR2」図柄が停止可能なタイミングで各リール12を停止操作することが遊技者に指示される。当該指示に従い停止操作がされた場合、BARリプレイが有効ラインに停止表示される。
図33(a)は、操作態様指示演出において液晶表示装置30に表示される画像G3の模擬図である。画像G3には、例えば、3個の「BAR2」図柄を表す図像が表示される。また、画像G3には、特殊遊技状態である旨が表示される。画像G3は、例えば、上乗せリプレイが当選した遊技の開始操作と略同時に液晶表示装置30に表示される。
図33(b)は、上乗せ演出で再生される各音響(音声「BARを狙え」、停止音B、音声「チャンス」、リプレイ音B、背景楽曲C)の各時点での出力音量を説明する図である。図33(b)に示すチャンネルchXおよびチャンネルchYは、第3チャンネル群GC(16≦X≦39、16≦Y≦39)の何れかのチャンネルchであり(ただし、X≠Y)、上述したように画像制御CPU421により適宜に決定される。図33(b)の例では、チャンネルchXで背景楽曲Cが再生され、チャンネルchYで音声「BARを狙え」が再生される。一方、チャンネルchZは、第2チャンネル群GB(3≦Z≦15)の何れかのチャンネルであり、上述したようにサブCPU412により指定される。チャンネルchZでは、停止音B、音声「チャンス」およびリプレイ音Bが再生される。ただし、停止音B、音声「チャンス」およびリプレイ音Bが別々のチャンネルchで再生される構成としてもよい。
図33(b)に示すように、操作態様指示演出が開始すると、音声「BARを狙え」が出力音量「100」で再生される。当該音声は、例えば、約4秒間再生される。その後、遊技者が各停止ボタン25の何れかを停止操作すると、停止音Bが出力音量「100」で再生される。ただし、遊技者が停止ボタン25を操作した場合であっても、「BAR2」図柄が有効ラインに停止しなかった場合は、停止音Bは再生されない。
操作態様指示演出において、遊技者が2回目の停止操作をした場合、停止音Bまたは音声「チャンス」が出力音量「100」で再生される。音声「チャンス」は、上述したフリーズチャンス報知の実行が決定された場合に再生される。ただし、音声「チャンス」および停止音Bは、2個目の「BAR2」図柄が有効ラインに停止しなかった場合、すなわち、「BAR2」図柄がテンパイしなかった場合は再生されない。
操作態様指示演出において、遊技者が3回目の停止操作をした場合、停止音Bおよびリプレイ音Bが出力音量「100」で再生される。具体的には、遊技者が停止ボタン25を押下した場合、停止音Bが再生され、遊技者が当該停止ボタン25を離した場合、リプレイ音Bが再生される。ただし、リプレイ音Bおよび停止音Bは、BARリプレイが有効ラインに停止表示されない場合は再生されない。
図33(b)に示すように、音声「BARを狙え」が再生される期間TA3が開始する場合、背景楽曲Cの出力音量は数値「100」から数値「0」に変化する。具体的には、背景楽曲Cの出力音量は、期間TB4(時間長>0)において、出力音量「100」から出力音量「0」まで連続的に変化する(フェードアウト)。また、全ての停止ボタン25が操作され期間TA3が終了する場合、背景楽曲Cの出力音量は数値「0」から数値「100」に変化する。具体的には、背景楽曲Cの出力音量は、期間TB5(時間長>0)において、出力音量「0」から出力音量「100」まで連続的に変化する(フェードイン)。以上の構成によれば、操作態様指示演出で再生される音声「BARを狙え」等の各音響が再生される期間TA3において、背景楽曲Cの出力音量が数値「0」になる。したがって、期間TA3における背景楽曲Cの出力音量が数値「0」より大きい構成と比較して、背景楽曲C以外の各音響が聞こえ難くなるという不都合が抑制される。
以下、図34を用いて、操作態様指示演出が実行される場合の各チャンネル情報の変化を説明する。図34には、チャンネルchX(1、2)とチャンネルchYとの各チャンネル情報がチャンネル情報テーブルから抜粋して示される。また、図34には、操作態様指示演出の直前(図33(b)に示した期間TB4より以前)におけるチャンネル情報テーブルと、操作態様指示演出の実行中(図33(b)に示した期間TA3)におけるチャンネル情報テーブルと、操作態様指示演出の直後(図33(b)に示した期間TB5より後)におけるチャンネル情報テーブルとが示される。
また、チャンネル情報の各々には、各時点における背景楽曲Cの再生位置を説明するための図が併記される。図34に示すように、背景楽曲Cは、AパートとBパートとCパートとから構成される。Aパートは、各パートのうち最初に再生される。また、Bパートは、Aパートの後に再生され、Cパートは、Bパートの後に再生される。図34においては、各パートの時間軸上の範囲が示される。また、図34においては、背景楽曲Cの時間軸上の再生位置が示される。背景楽曲Cの再生位置は、時間の経過に伴い時間軸の経過方向(正面視で右側方向)に移動する。なお、図34においては、各パートの時間長が略等しい場合を示すが、各パートの時間長は任意である。また、背景楽曲Cを3種類より少ないパートで構成してもよいし、3種類より多いパートで構成してもよい。
図34(a)は、第1実施形態において操作態様指示演出が実行される場合の各チャンネル情報の変化を説明する図である。図34(a)に示すように、操作態様指示演出が開始される以前において、フレーズ番号「m+06」(背景楽曲C)が出力音量「100」でチャンネルchXにおいて再生される。また、図34(a)の例では、操作態様指示演出が開始される直前において、背景楽曲Cの再生位置はAパートに位置する(Aパートが再生される)。
図34(a)に示すように、操作態様指示演出が開始されると、チャンネルchYでフレーズ番号「m+03」(BAR狙い指示)の音データが出力音量「100」で再生される。また、チャンネルchXで再生していた背景楽曲Cは、操作態様指示演出が開始された場合、出力音量「0」で再生される。すなわち、操作態様指示演出において、背景楽曲Cは、遊技者に知覚されないものの、チャンネルchXにおいて再生が維持される。したがって、背景楽曲Cの再生位置は、操作態様指示演出の期間においても、時間軸上を移動する。例えば、図34(a)に例示するように、操作態様指示演出の開始直前にAパートにあった再生位置は、操作態様指示演出が実行されている期間にBパートに移動する。
図34(a)に示すように、操作態様指示演出が終了すると、背景楽曲Cが出力音量「100」でチャンネルchXにおいて再生される。すなわち、操作態様指示演出が終了すると、背景楽曲Cの出力音量が数値「0」から数値「100」に変化する。また、上述したように、背景楽曲Cの再生位置は、操作態様指示演出の期間においても時間軸上を移動する。したがって、操作態様指示演出が終了した直後の再生位置は、操作態様指示演出が開始する直前の再生位置よりCパート側に位置する。
図34(a)の例では、操作態様指示演出が開始する直前にAパートに位置していた再生位置は、操作態様指示演出が終了した直後にCパートまで移動している。なお、操作態様指示演出が実行される時間長(1回の遊技の時間長)は、遊技者の操作の時期に応じて可変である。したがって、操作態様指示演出が終了した直後の再生位置は、操作態様指示演出が開始する直前の再生位置より時間の経過方向に移動するものの、時間軸上の移動距離は可変になる。すなわち、遊技者の操作に応じて、操作態様指示演出の終了直後の再生位置は、パートAやパートBとなる場合がある。以上の通り、第1実施形態においては、操作態様指示演出の前後に亘り背景楽曲Cの再生が維持される。すなわち、操作態様指示演出の実行の有無によらず、背景楽曲Cが連続して再生される。
図34(b)は、対比例において構操作態様指示演出が実行される場合の各チャンネル情報の変化を説明する図である。第1実施形態においては、操作態様指示演出の実行の有無によらず背景楽曲Cが連続して再生されるのに対し、対比例においては、操作態様指示演出が実行される場合、背景楽曲Cの再生が中止され、操作態様指示演出が終了した場合に再開される。
図34(b)に示すように、対比例においては、操作態様指示演出が開始される直前において、背景楽曲Cが出力音量「100」でチャンネルchX1で再生される。図34(b)では、図34(a)の例と同様に、操作態様指示演出が開始される直前において、背景楽曲Cの再生位置がAパートに位置する場合を想定する。
図34(b)に示すように、対比例においては、第1実施形態と同様に、操作態様指示演出が開始されると、チャンネルchYでBAR狙い指示の音データが出力音量「100」で再生される。また、操作態様指示演出が開始されると、チャンネルchX1で再生していた背景楽曲Cが停止される。したがって、チャンネルchX1は空きチャンネルchになる。対比例においても、第1実施形態と同様に、操作態様指示演出における背景楽曲Cが小さくなる(消音される)ため、背景楽曲Cと混合することで音声「BARを狙え」が聞こえ難くなるという不都合が抑制される。
図34(b)に示すように、対比例においては、操作態様指示演出が終了すると、背景楽曲CがチャンネルchX2で再生される。上述したように、操作態様指示演出の以前に背景楽曲Cを再生していたチャンネルchX1は、操作態様指示演出が開始されると解放される。したがって、チャンネルchX2とチャンネルchX1とは相違する場合がある。
また、図34(b)に示すように、チャンネルchX2で背景楽曲Cの再生を開始する場合、再生位置は背景楽曲Cの先頭になる。すなわち、操作態様指示演出の開始直前の再生位置に関わらず、操作態様指示演出の終了直後の再生位置は、背景楽曲Cの先頭に戻る。以上の構成においては、特殊遊技状態で操作態様指示演出が実行される毎、すなわち、上乗せリプレイ(当選確率約1/2)が当選する毎に、背景楽曲Cの再生位置が再度先頭に戻される。以上の対比例においては、背景楽曲CのAパートの時間長によっては、BパートおよびCパートが再生されない場合がある。しかし、遊技者によっては、BパートおよびCパートが再生されないことに不満を感じる場合がある。
以上の事情を考慮して、第1実施形態においては、背景楽曲Cを消音する場合であっても、背景楽曲Cの再生は継続される構成とした。以上の構成によれば、操作態様指示演出の後に背景楽曲Cが途中から再生されるため、先頭のパート(A)以外のパート(B、C)も再生される。なお、特定の演出において背景楽曲の再生を停止する構成を第1実施形態の対比例として示したが、本発明は対比例を除外するものではない。
また、本実施形態における各演出の各音響の出力音量は、適宜に変更することができる。例えば、操作態様指示演出において、背景楽曲Cの出力音量を数値「0」まで小さくしたが、数値「0」より大きい出力音量まで小さくする構成としてもよい。また、突入演出および上乗せ演出において、背景楽曲Aの出力音量を数値「0」まで変化させてもよい。
図35および図36は、各ナビ演出を説明するための図である。上述したように、各サブ状態(ART状態等)において、各停止ボタン25の停止操作順序がナビ演出(ベルナビ演出、リプレイナビ演出)で報知される。
図35は、ART状態における各ナビ演出を説明するための図である。図35には、ART状態における各ナビ演出で液晶表示装置30に表示される各画像(G4、G5)の模擬図と各ナビ演出で再生されるナビ音声が示される。ART状態で表示される各画像には、図35に示すように、ART状態の残り遊技回数と当該ART状態の遊技回数の合計値と獲得したメダルの合計値とを含む各種の情報が表示される。
図35(a−1)および図35(a−2)は、ART状態のベルナビ演出を説明するための図である。各ベルナビ演出は、打順ベルが当選した場合に実行される。図35(a−1)は、ベルナビ演出のうち打順ベルC(中第1停止が正解押順)が当選した場合のベルナビ演出(以下「中ベルナビ演出」という)を説明するための図である。また、図35(a−2)は、ベルナビ演出のうち打順ベルR(右第1停止が正解押順)が当選した場合のベルナビ演出(以下「右ベルナビ演出」という)を説明するための図である。図35(a−1)に示すように、中ベルナビ演出においては、音声「中」が再生される。また、図35(a−2)に示すように、右ベルナビ演出においては、音声「右」が再生される。
中ベルナビ演出においては、図35(a−1)に示す画像G4−1が液晶表示装置30に表示される。画像G4−1には、図35(a−1)に示すように、各指示図像SXが表示される。各指示図像SXは、左指示図像SXLと中指示図像SXCと右指示図像SXRとを含み、例えば、黄色(ベル図柄と同様な色彩)で表示される。図35(a−1)に示すように、中第1停止を指示する中ベルナビ演出においては、各指示図像SXのうち中指示図像SXCに数字「1」が表示され、且つ、中指示図像SXCが他の指示図像SX(L、R)より拡大して表示される。
右ベルナビ演出においては、図35(a−2)に示す画像G4−2が液晶表示装置30に表示される。画像G4−2には、図35(a−2)に示すように、各指示図像SXが表示される。右ベルナビ演出の各指示図像SXの色彩は、中ベルナビ演出の各指示図像SXと同様に黄色である。また、図35(a−2)に示すように、右第1停止を指示する右ベルナビ演出においては、各指示図像SXのうち右指示図像SXRに数字「1」が表示され、且つ、右指示図像SXRが他の指示図像SX(L、C)より拡大して表示される。
図35(b−1)、図35(b−2)および図35(b−3)は、ART状態のリプレイナビ演出を説明するための図である。図35(b−1)は、リプレイナビ演出のうち左第1停止を指示するリプレイナビ演出(以下「左リプレイナビ演出」という)を説明するための図である。また、図35(b−2)は、リプレイナビ演出のうち中第1停止を指示するリプレイナビ演出(以下「中リプレイナビ演出」という)を説明するための図であり、図35(b−3)は、リプレイナビ演出のうち右第1停止を指示するリプレイナビ演出(以下「右リプレイナビ演出」という)を説明するための図である。上述したように、ART状態(RT3状態)においては、通常リプレイが停止表示される停止操作順序が報知される。ART状態において、左第1停止で通常リプレイが停止表示される場合(例えば、打順リプレイZ2が当選した場合)、左リプレイナビ演出が実行される。また、ART状態において、中第1停止で通常リプレイが停止表示される場合(例えば、打順リプレイZ3が当選した場合)、中リプレイナビ演出が実行され、右第1停止で通常リプレイが停止表示される場合(例えば打順リプレイZ1が当選した場合)、右リプレイナビ演出が実行される。図35(b−1)に示すように、左リプレイナビ演出においては、音声「左だよ」が再生される。また、図35(b−2)に示すように、中リプレイナビ演出においては、音声「中だよ」が再生され、図35(b−3)に示すように、右リプレイナビ演出においては、音声「右だよ」が再生される。
左リプレイナビ演出においては、図35(b−1)に示す画像G5−1が液晶表示装置30に表示される。画像G5−1には、図35(b−1)に示すように、各指示図像SYが表示される。各指示図像SYは、左指示図像SYLと中指示図像SYCと右指示図像SYRとを含む。また、各指示図像SYは、正解ベルの正解押順を表示する各指示図像SXの色彩(黄色)と異なる色彩で表示される。例えば、各指示図像SYは、水色(リプレイ図柄と同様な色彩)で表示される。図35(b−1)に示すように、左第1停止を指示する左リプレイナビ演出においては、各指示図像SYのうち左指示図像SYLに数字「1」が表示され、且つ、左指示図像SYLが他の指示図像SY(C、R)より拡大して表示される。
中リプレイナビ演出においては、図35(b−2)に示す画像G5−2が液晶表示装置30に表示される。画像G5−2には、図35(b−2)に示すように、各指示図像SYが表示される。中リプレイナビ演出の各指示図像SYの色彩は、上述した左リプレイナビ演出の各指示図像SYと同様に水色である。また、図35(b−2)に示すように、中第1停止を指示する中リプレイナビ演出においては、各指示図像SYのうち中指示図像SYCに数字「1」が表示され、且つ、中指示図像SYCが他の指示図像SY(L、R)より拡大して表示される。また、右リプレイナビ演出においては、図35(b−3)に示す画像G5−3が液晶表示装置30に表示される。右リプレイナビ演出においても、他のリプレイナビ演出と同様に、各指示図像SYが水色に表示される。また、右リプレイナビ演出において、右第1停止を指示する指示図像SYRに数字「1」が表示され、当該指示図像は他の指示図像より拡大して表示される。
上述した通り、例えば、右第1停止を指示する場合であっても、リプレイが停止表示される場合とベルが停止表示される場合とで、再生される音声が相違する。したがって、停止操作順序の報知の態様が変化に富む。また、本実施形態においては、音声に加え、リプレイが停止表示される場合とベルが停止表示される場合とで、指示図像Sの色彩(黄色と水色)を異ならせた。以上の構成によれば、停止操作順序の報知の態様が変化に富むという効果は、格別に顕著である。
図36は、チャンス状態における各ベルナビ演出(A、B)を説明するための図である。図36には、チャンス状態における各ベルナビ演出で液晶表示装置30に表示される各画像(G6、G7)の模擬図と各ベルナビ演出で再生されるナビ音声が示される。チャンス状態で表示される各画像には、図36に示すように、チャンス状態の残り遊技回数が表示される。
図36(a−1)および図36(a−2)は、ART状態のベルナビ演出Aを説明するための図である。図36(a−1)は、中第1停止を指示するベルナビ演出A(以下「中ベルナビ演出A」という)を説明する図であり、図36(a−2)は、右第1停止を指示するベルナビ演出A(以下「右ベルナビ演出A」という)を説明する図である。図36(a−1)に示すように、中ベルナビ演出Aにおいては、音声「中」が再生される。また、図36(a−2)に示すように、右ベルナビ演出Aにおいては、音声「右」が再生される。
中ベルナビ演出Aでは、図36(a−1)に示す画像G6−1が液晶表示装置30に表示される。画像G6−1には、図36(a−1)に示すように、各指示図像SXが表示される。中ベルナビ演出Aにおいては、各指示図像SXのうち中指示図像SXCに数字「1」が表示され、且つ、中指示図像SXCが他の指示図像SX(L、R)より拡大して表示される。また、右ベルナビ演出Aでは、図36(a−2)に示す画像G6−2が液晶表示装置30に表示される。画像G6−2には、図36(a−2)に示すように、各指示図像SXが表示され、右指示図像SXRに数字「1」が表示され、且つ、右指示図像SXRが他の指示図像SX(L、C)より拡大して表示される。
図36(b−1)および図36(b−2)は、ART状態のベルナビ演出Bを説明するための図である。図36に示すように、ベルナビ演出Aとベルナビ演出Bとでは、再生される音声が相違する。具体的には、ベルナビ演出Aでは音声「右」または音声「中」が再生されるのに対し、ベルナビ演出Bでは音声「ライト」または音声「センター」が再生される。
ベルナビ演出Bでは、図36(b−1)に示す画像G7−1または図36(b−2)に示す画像G7−2が液晶表示装置30に表示される。図36に示すように、ベルナビ演出Bにおいては、各指示図像SXに加え、キャラクタSZが表示される点において、ベルナビ演出Aと相違する。キャラクタSZは、中第1停止を指示するベルナビ演出Bでは、図36(b−1)に示すように、中指示図像SXCの上側近傍に表示される。また、右第1停止を指示するベルナビ演出Bでは、図36(b−2)に示すように、右指示図像SXRの上側近傍に表示される。すなわち、キャラクタSZは、停止操作すべき停止ボタン25に対応する指示図像SXの上側近傍に表示される。指示図像SX(特に、操作すべき停止ボタン25に対応する指示図像SX)は、正解押順を報知するための図像であるから、遊技者に注目される。したがって、指示図像SXの近傍に表示されるキャラクタSZは、遊技者に認識されやすい。
以上の通り、本実施形態によれば、再生され得るナビ音声がベルナビ演出Aとベルナビ演出Bとで相違する。したがって、各ベルナビ演出で再生され得るナビ音声が共通の構成と比較して、停止操作順序の報知の態様が変化に富む。また、本実施形態においては、ナビ音声に加え、ベルナビ演出Aとベルナビ演出Bとで、液晶表示装置30の表示態様を異ならせた(ベルナビ演出BではキャラクタSZを表示した)。以上の構成によれば、停止操作順序の報知の態様が変化に富むという効果は格別に顕著である。
図37は、ボタン連打演出を説明するための図である。ボタン連打演出は、例えば、前兆状態において実行され、各抽選処理(ART決定処理、特別遊技決定処理、チャンス状態決定処理)の結果を報知する。また、ボタン連打演出は、例えば、開始時点から所定の時間が経過した場合、または、演出ボタン26が予め定められた回数だけ操作された場合に終了する。
図37(a)は、ボタン連打演出で液晶表示装置30に表示される画像G8の模擬図である。画像G8において、演出ボタン26を連続して押下すべき旨が指示される。また、画像G8にはメーター図像GMが表示される。メーター図像GMは、端部GMEを含み、端部GMEは、演出ボタン26を押下する毎に正面視で右側に移動する。ART状態、特別遊技状態またはチャンス状態への移行が決定されている場合は、端部GMEがメーター図像GMの右側端(MAX位置)まで移動し、ART状態等への移行が報知される。一方で、ART状態等が当選していない場合は、メーター図像GMの右側端まで端部GMEは移動しない。
ボタン連打演出において、演出ボタン26が押下される毎に、ボタン効果音が再生される。図37(b)は、ボタン連打演出で再生される各音響(ボタン効果音)の各時点での出力音量を説明する図である。図37(b)に示すチャンネルchXは、第3チャンネル群GCの何れかのチャンネルchである(16≦X≦39)。ボタン連打演出において、演出ボタン26が押下された場合、図37(b)に示すように、ボタン効果音が出力音量「100」で期間TA4において再生される。本実施形態において、ボタン効果音の再生が開始される時点を「開始時点ts」という。また、ボタン効果音の再生が終了する時点を「終了時点te」という。ボタン効果音の開始時点tsから終了時点teまでの時間長(期間TA4の時間長)は、約1.5秒である。
ボタン連打演出において、遊技者が演出ボタン26を操作する時期は任意である。したがって、各ボタン効果音が再生される時期は、演出ボタンが操作される時期に応じて変化する。例えば、図37(b)のように、ボタン効果音が開始時点ts1から終了時点te1まで再生された後に、新たなボタン効果音が開始時点ts2から終了時点te2まで再生された場合を考える。以上の場合、先行するボタン効果音の終了時点te1と後続のボタン効果音の開始時点ts2との時間間隔は、演出ボタンが操作される時期に応じて変化する。具体的には、遊技者が演出ボタンを操作する時間間隔が短いほど、終了時点te1と開始時点ts2との時間間隔は短くなり、遊技者が演出ボタンを操作する時間間隔が長いほど、終了時点te1と開始時点ts2との時間間隔は長くなる。
以上の構成においては、遊技者が演出ボタンを操作する時間間隔によっては、ボタン効果音が再生される期間TA4において、演出ボタン26が操作される場合がある。すなわち、先行のボタン効果音の開始時点ts1から1.5秒が経過する以前、すなわち、先行のボタン効果音の終了時点te1より以前に、後続のボタン効果音の開始時点ts2が時間軸上で位置する場合がある。
図38は、ボタン連打演出の具体例を説明するためのタイミングチャートである。図38には、先行のボタン効果音の再生中に後続のボタン効果音の再生を指示する音制御コマンドが受信された場合の具体例が示される。すなわち、図38には、時間軸上において、後続のボタン効果音の開始時点ts2が先行のボタン効果音の終了時点te1より以前に位置する具体例が示される。
図38(a)は、本実施形態のボタン連打演出の具体例を説明するためのタイミングチャートである。図38(a)に示すように、本実施形態において、演出ボタン26が操作された場合、画像制御CPU421は、チャンネルchX1(16≦X1≦30)においてボタン効果音を再生させる(Sa1)。具体的には、画像制御CPU421は、ボタン効果音の再生を開始する場合、ボタン効果音を再生しているチャンネルchの有無を判定する。ボタン効果音を再生しているチャンネルchが存在しないと判断した場合、画像制御CPU421は、空きチャンネルchを適宜に選択し、ボタン効果音の再生を開始させる。一方で、ボタン効果音を再生しているチャンネルchが存在すると判断した場合、画像制御CPU421は、当該チャンネルchのボタン効果音の再生を停止し、当該チャンネルchにおいてボタン効果音の再生を新たに開始する。
以上の構成によれば、図38(a)に示すように、先行するボタン効果音が再生される期間TAにおいて、後続のボタン効果音の再生が開始される場合、画像制御CPU421は、先行して再生していたボタン効果音の再生を停止させる(Sa2)。また、画像制御CPU421は、チャンネルchX1において、ボタン効果音の再生を新たに開始させる(Sa3)。以上の構成によれば、後続のボタン効果音が再生される場合、先行のボタン効果音が停止されるため、連続して再生される各ボタン効果音が混合しない。
図38(b)は、対比例のボタン連打演出の具体例を説明するための図である。対比例においては、連続する各ボタン効果音が混合して再生され得る点において、本実施形態と相違する。
対比例において、演出ボタン26が操作された場合、画像制御CPU421は、ボタン効果音をチャンネルchX1で再生させる。また、チャンネルchX1でボタン効果音を再生している期間に、演出ボタン26が再度操作された場合、画像制御CPU421は、空きチャンネルchであるチャンネルchX2でボタン効果音の再生を開始させる。すなわち、対比例の画像制御CPU421は、チャンネルchX2でボタン効果音を再生する場合、チャンネルchX1で再生しているボタン効果音を停止しない。
以上の対比例では、後続のボタン効果音を再生する場合に再生中のボタン効果音を停止しないため、例えば、演出ボタン26の操作の時間間隔によっては、連続して再生された各ボタン効果音が混合して再生される期間(Td1、Td2、Td3)が生じる。したがって、一のボタン効果音が他のボタン効果音により聞こえ難くなる不都合が生じ得る。以上の事情を考慮して、本実施形態の音源IC431は、後続のボタン効果音を再生する場合、先行のボタン効果音を停止させる。したがって、上述した不都合が抑制される。
また、本実施形態においては、ボタン効果音は何れか1個のチャンネル(chX1)で再生される。一方で、対比例では、ボタン効果音が複数のチャンネル(chX1、chX2、chX3)で再生される期間が生じる。例えば、図38(b)に示す期間Td1では、チャンネルchX1とチャンネルchX2との2個のチャンネルchでボタン効果音が再生される。また、期間Td2では、チャンネルchX2とチャンネルchX3との2個のチャンネルchでボタン効果音が再生される。さらに、期間Td3では、チャンネルchX1とチャンネルchX2とチャンネルchX3との3個のチャンネルchでボタン効果音が再生される。
以上の対比例では、演出ボタン26の操作の時間間隔によっては、ボタン効果音を再生するチャンネルchの個数が一時的に増大することにより、空きチャンネルchがなくなり、他の音響の再生が不可能となる不都合が生じ得る。本実施形態では、ボタン効果音を再生するチャンネルchが予め定められた個数(1個)以上にはならないため、ボタン効果音を再生するチャンネルchの個数の増大が抑制される。以上の効果は、例えば、ボタン効果音の時間長が比較的長い場合(例えば、ボタン効果音の再生期間TA4で演出ボタン26の操作が3回以上可能な場合)に顕著である。
以上の通り、各遊技で実行される各演出においては、各種の音響が再生される。また、遊技機1では、非遊技の期間においても、各種の音響が再生される。
図39は、非遊技の期間に液晶表示装置30に表示される音量調整画像G9の模擬図である。音量調整画像G9の表示期間において、サブCPU412は、マスター音量を調整する操作を受付ける。音量調整画像G9は、例えば、非遊技期間(例えば、全てのリール12が停止した期間)において、演出ボタン26および方向指定ボタン27を適宜に操作することで液晶表示装置30に表示される。
図39に示すように、音量調整画像G9は、領域Rを含んで構成される。領域Rは、マスター音量(1〜5)に応じた態様で表示される。具体的には、領域Rは、領域R1、領域R2、領域R3、領域R4および領域R5に区分され、各領域は、マスター音量に応じて、第1の色彩または第2の色彩で表示される。また、音量調整画像G9が表示される期間に調整操作(方向指定ボタン27の操作)が受付けられた場合、各確認音(AからE)の何れかが再生される。
図40は、調整操作がされた場合の領域Rの表示態様の変化と各確認音とを説明するための図である。図40において、各マスター音量が設定された場合の領域Rの各模擬図が示される。また、領域Rの各模擬図には、各マスター音量が設定された場合に再生される確認音を説明する各図が併記される。
図40(a)に示すように、マスター音量を数値「1」にする調整操作が受付けられた場合、領域Rのうち領域R1が第2の色彩で表示され、領域R2から領域R5が第1の色彩で表示される。また、マスター音量を数値「1」にする調整操作が受付けられた場合、音高「ド」の確認音Aが出力音量「20」で再生される。
図40(b)に示すように、マスター音量を数値「2」にする調整操作が受付けられた場合、領域Rのうち領域R1および領域R2が第2の色彩で表示され、領域R3から領域R5が第1の色彩で表示される。また、マスター音量を数値「2」にする調整操作が受付けられた場合、音高「レ」の確認音Bが出力音量「40」で再生される。
図40(c)に示すように、マスター音量を数値「3」にする調整操作が受付けられた場合、領域Rのうち領域R1から領域R3が第2の色彩で表示され、領域R4および領域R5が第1の色彩で表示される。また、マスター音量を数値「3」にする調整操作が受付けられた場合、音高「ミ」の確認音Cが出力音量「60」で再生される。
図40(d)に示すように、マスター音量を数値「4」にする調整操作が受付けられた場合、領域Rのうち領域R1から領域R4が第2の色彩で表示され、領域R5が第1の色彩で表示される。また、マスター音量を数値「4」にする調整操作が受付けられた場合、音高「ファ」の確認音Dが出力音量「80」で再生される。
図40(e)に示すように、マスター音量を数値「5」にする調整操作が受付けられた場合、領域Rの全ての領域(R1〜R5)が第2の色彩で表示される。また、マスター音量を数値「5」にする調整操作が受付けられた場合、音高「ソ」の確認音Eが出力音量「100」で再生される。
上述したように、本実施形態においては、マスター音量毎に音高および出力音量が異なる各確認音が再生されるため、マスター音量の現在値を確認音により把握することができる。また、本実施形態においては、音量調整画像G9の領域Rがマスター音量に応じた態様で表示される。したがって、マスター音量の現在値を領域Rの表示態様から把握することができる。以上の構成によれば、仮に、確認音を聞き逃した場合であっても、領域Rの表示態様を確認することでマスター音量の現在値を把握することができる。
上述したように、各確認音を再生するチャンネルchは、サブCPU412からの音制御コマンドXSで指定される。例えば、サブCPU412が確認音毎に異なるチャンネルchを音制御コマンドXSで指定する構成が採用され得る。また、サブCPU412が確認音毎に同じチャンネルchを音制御コマンドXSで指定する構成としてもよい。後者の構成によれば、確認音が連続して再生される場合であっても、先行する確認音に後続の確認音が混合しない。したがって、各確認音が混合して聞こえ難くなる不都合が低減される。
サブRAM414は、サブCPU412が各処理を実行することで生成および更新される各データを格納する各記憶領域を具備する。具体的各は、サブRAM414は、サブ状態を格納するサブ状態格納領域、各遊技で実行される演出の種別を示す演出番号を格納する演出番号格納領域、ART状態の残り遊技回数示すARTゲーム数カウンタを含む各種の領域を具備する。
また、サブRAM414には、各種のコマンドを格納するサブコマンド格納領域が設けられる。サブコマンド格納領域は、音制御コマンドXと演出制御コマンドYとを格納する。サブCPU412は、サブコマンド格納領域の音制御コマンドXと演出制御コマンドYとを画像制御CPU421に送信する。
また、サブRAM414には、各種のシステム音を再生するための各再生要求フラグが記憶される。各再生要求フラグは、システム音毎に設けられる。例えば、メダルが投入された場合、投入音の再生要求フラグがON状態になる。また、エラーが発生した場合、エラー音の再生要求フラグがON状態になる。サブCPU412は、再生要求フラグがON状態のシステム音の再生を指示する音制御コマンドXを生成して、サブコマンド格納領域に格納する。
<メインCPUが実行する各処理>
メインCPU301は、上述した各データを用いて各種の処理を実行する。図41は、メインCPU301の起動処理のフローチャートである。メインCPU301は、リセット回路からのリセット信号が入力された場合、起動処理を実行する。リセット信号は、メイン制御基板300に供給される電源電圧が所定の閾値を超えた場合に出力される。例えば、電源スイッチ511SWがON状態になることでメイン制御基板300への電源電圧の供給が開始された場合、起動処理が実行される。
起動処理を開始すると、メインCPU301は、起動時初期化処理(S1)を実行する。起動時初期化処理により、メインCPU301は、メイン制御基板300の各レジスタ等を初期化する。なお、メインCPU301は、起動時初期化処理の以前に、メインROM302が記憶する制御プログラムの正当性を判断するセキュリティチェック処理を実行してもよい。
起動時初期化処理の後に、メインCPU301は、設定スイッチがON状態であるか否かを判定する(S2)。設定スイッチは、遊技機1の内部に設けられた鍵穴に設定キーを挿入して回転した場合にON状態になる。メインCPU301は、設定スイッチがON状態であると判断した場合(S2:YES)、メインRAM303のコマンド格納領域に設定変更開始コマンドを設定し(S3)、図42に示す設定変更処理に移行する。
一方で、設定スイッチがON状態ではないと判断した場合(S2:NO)、メインCPU301は、メインRAM303にバックアップフラグが記憶されているか否かを判定する(S4)。本実施形態においては、メイン制御基板300に供給される電源電圧が所定の閾値を下回った場合(電源が遮断された場合)に、メインCPU301は、メインRAM303が記憶する各データをバックアップし、メインRAM303にバックアップフラグを記憶させる。したがって、電源が遮断される際に正常にバックアップが実行されていれば、バックアップフラグがメインRAM303に記憶される。
メインCPU301は、バックアップフラグが記憶されていると判断した場合(S4:YES)、メインRAM303が記憶するデータのチェックサムを算出する(S5)。本実施形態においては、電源が遮断された場合においても、起動処理のステップS4と同様に、メインRAM303のチェックサムが算出されて記憶されている。
メインCPU301は、ステップS4で算出したチェックサム(電源投入時のチェックサム)と電源の遮断時に算出したチェックサムとが一致するか否かを判定する(S6)。電源が遮断されてから投入されるまでの期間に、メインRAM303のデータが変化していない場合は、電源投入時のチェックサムと電源遮断時のチェックサムとは一致する。一方で、電源が遮断されてから投入されるまでの期間に、メインRAM303のデータが変化(劣化)した場合は、電源投入時のチェックサムと電源遮断時のチェックサムとは一致しない。
メインCPU301は、電源投入時のチェックサムと電源遮断時のチェックサムとが一致すると判断した場合(S6:YES)、メインRAM303が記憶する各データに基づいて、電源が遮断された時点(バックアップが実行された時点)の状態に各レジスタを復帰させる(S7)。各レジスタの状態を復帰すると、メイン制御基板300は、電源が遮断された時点の状態になる。メインCPU301は、各レジスタの状態(メイン制御基板300の状態)を復帰させると、電源が遮断された時点のステップから処理を再開する。なお、メインCPU301は、メイン制御基板300の状態を復帰させる場合、遊技機1の演出の状態を復帰させるのに必要な各種の情報をサブ制御基板400に送信する。
メインCPU301は、バックアップフラグが記憶されていないと判断した場合(S4:NO)、または、電源投入時のチェックサムと電源遮断時のチェックサムとが一致しないと判断した場合(S6:NO)、メインRAM303の異常を示すメインRAM異常フラグを設定する(S8)。すなわち、バックアップが実行できなかった場合、または、電源が遮断されている期間にメインRAM303のデータが変化した場合、メインRAM異常フラグが設定される。メインRAM異常フラグが設定される期間において、メインCPU301は、例えばメイン表示器MLを用いてメインRAMの異常を報知する。メインRAM異常フラグは、例えば、設定値変更処理が正常に実行された場合にクリアされる。
メインRAM異常フラグを設定した後に、メインCPU301は、RAMエラー処理に移行する。RAMエラー処理においては、遊技の進行が禁止される。なお、RAMエラー処理において、メインCPU301は、メインRAM303の異常を報知させるコマンドをサブ制御基板400に送信し、例えば、液晶表示装置30が警告画像を表示する構成としてもよい。
図42は、設定変更処理のフローチャートである。設定変更処理を開始すると、メインCPU301は、前面扉3が開放されているか否かを判定する(S11)。例えば、前面扉3が閉じている場合にOFF信号を出力し、前面扉3が開放されている場合にON信号を出力するドアセンサを設け、ドアセンサからの信号に応じて前面扉3が開放されているか否かをメインCPU301が判定する構成が採用され得る。上述した通り、設定スイッチは、遊技機1の内部に設けられているため、設定変更処理は、前面扉3が開放されている期間に実行されるのが通常である。したがって、前面扉3が閉じた状態で設定変更処理が開始された場合は、不正行為により設定スイッチおよび電源スイッチ511SWのON信号が入力された場合が想定される。以上の事情を考慮して、前面扉3が開放されていないと判断した場合(S11:NO)、メインCPU301は、設定スイッチ異常フラグをON状態に設定し(S12)、設定スイッチエラー処理に移行する。設定スイッチエラー処理においては、遊技の進行が禁止される。また、設定スイッチエラー処理において、メインCPU301は、設定スイッチの異常を報知させるエラーコマンドをサブ制御基板400に送信し、例えば、液晶表示装置30が警告画像を表示する構成としてもよい。設定スイッチ異常フラグは、起動処理が再度開始され、設定値変更処理が正常に実行された場合にクリアされる。
他方で、前面扉3が開放されていると判断した場合(S11:YES)、メインCPU301は、設定値に対応する数値を設定表示部36に表示する(S13)。具体的には、メインCPU301は、メインRAM303の表示設定値格納領域に格納さている数値を設定表示部36に表示する。
メインCPU301は、設定変更ボタン37が操作されたか否かを判定する(S14)。具体的には、メインCPU301は、設定変更スイッチ37SWからのON信号が入力されているか否かを判定する。設定変更ボタン37が操作されたと判断した場合(S14:YES)、メインCPU301は、メインRAM303の表示設定値格納領域に格納された数値をインクリメントして(S15)、ステップS16に処理を移行する。他方で、設定変更ボタン37が操作されていないと判断した場合(S14:NO)、メインCPU301は、表示設定値格納領域の数値をインクリメントしないでステップS16に処理を移行する。
ステップS16において、メインCPU301は、スタートレバー24が操作されたか否かを判定する。具体的には、メインCPU301は、スタートスイッチ24SWのON信号が入力されているか否かを判定する。メインCPU301は、スタートレバー24が操作されたと判断するまで、ステップS13からステップS15までの処理を繰り返す(S16:NO)。以上の説明から理解される通り、設定変更ボタン37が操作されて表示設定値格納領域の数値がステップS15で加算される毎に、ステップS13で設定表示部36に表示される数値が加算される。
一方で、スタートレバー24が操作されたと判断した場合(S16:YES)、メインCPU301は、設定表示部36に表示されている数値を設定値として決定する(S17)。具体的には、メインCPU301は、表示設定値格納領域に格納されている数値を、メインRAM303の設定値格納領域に格納する。また、メインCPU301は、設定値を示す設定値コマンドをコマンド格納領域に格納する(S18)。メインCPU301は、設定値コマンドを格納した後に、設定値変更処理を終了して遊技制御処理に移行する。なお、起動処理または設定変更処理の期間において、他の処理の割込みが禁止される。また、遊技制御処理に移行した場合、その後、割込みが許可される。
図43は、メインCPU301の遊技制御処理のフローチャートである。遊技制御処理は、遊技者が一回の遊技を行う毎に実行される。詳細には後述するが、メインCPU301は、遊技制御処理が実行される期間において、所定の時間間隔(例えば1.49ms)で割込処理を実行する。すなわち、メインCPU301は、遊技制御処理と割込処理とを交互に実行する。詳細には後述するが、例えば、サブ制御基板400に送信されるコマンド(例えば後述の開始操作コマンド)は、遊技制御処理でセットされ、割込処理でサブ制御基板400に送信される。また、遊技制御処理でセットされた各タイマ(例えばウェイトタイマ)は、割込処理で減算される。
メインCPU301は、遊技制御処理を開始すると、初期設定処理を実行する(S101)。ステップS101の初期設定処理は、一回の遊技が終了する毎に実行される。メインCPU301は、初期設定処理において、メインRAM303の記憶領域のうち遊技毎に初期化される記憶領域を初期化する。
メインCPU301は、初期設定処理の後に、自動投入処理(S102)に移行する。
自動投入処理により、メインCPU301は、前回の遊技の結果、有効ラインにリプレイが揃った場合、前回の遊技と同数の賭けメダルを今回の遊技の賭けメダルとして設定する。
メインCPU301は、自動投入処理の後に、遊技開始前処理(S103)に移行する。遊技開始前処理において、メインCPU301は、メダル投入部8からのメダルの検知、および、精算ボタン23の操作の検出をする。また、メインCPU301は、遊技開始前処理において、スタートレバー24の操作(すなわち遊技の開始操作)を検出する。
メインCPU301は、遊技開始前処理で遊技の開始操作を検知すると、設定値確認処理(S104)に移行する。設定値確認処理において、メインCPU301は、メインRAM303の設定値格納領域に格納されている設定値の適否を判断する。具体的には、メインCPU301は、設定値確認処理において、設定値格納領域に格納されている設定値が数値「1」から数値「6」の範囲内であるか否かを判定する。設定値が数値「1」から数値「6」の範囲内でないと判断した場合、メインCPU301は、設定値の異常を示す設定値異常コマンドをコマンド格納領域に格納し、設定値エラー処理に移行する。例えば、設定値格納領域に格納された設定値が、ノイズにより変更された場合、設定値エラー処理が実行される。設定値エラー処理において、メインCPU301は、遊技制御処理を中止(遊技の進行を禁止)する。設定値エラー処理が実行された場合は、例えば、電源ボタン511をOFF状態にした後に再度ON状態にして、メインCPU301に起動処理および設定変更処理を実行させ、正常な設定値が設定された場合、遊技が可能な状態に復帰する。
メインCPU301は、設定値確認処理で設定値が適正であると判断した場合、乱数値R1および乱数値R2を取得する(S105)。乱数値R1は、乱数発生器304で生成されるハードウェア乱数であり、内部抽選処理で用いられる。乱数値R2は、メインCPU301に内蔵されるレジスタから取得されるソフトウェア乱数であり、後述の回胴演出制御処理等で用いられる。メインCPU301は、取得した乱数値R1をメインRAM303の乱数値R1格納領域に格納する。同様に、メインCPU301は、取得した乱数値R2をメインRAM303の乱数値R2格納領域に格納する。
メインCPU301は、乱数値R1および乱数値R2をメインRAM303に格納した後に、内部抽選処理(S106)を実行する。内部抽選処理においては、乱数発生器304が生成した乱数値R1と当選エリア抽選テーブルとに基づいて、当選エリアを決定する。
メインCPU301は、内部抽選処理を実行した後に、回胴演出制御処理(S107)を実行する。上述したとおり、メインCPU301は、各リール12に回胴演出を実行させる。回胴演出制御処理においては、例えば、乱数値R2とリールロック抽選テーブルとを用いてリールロックの有無が決定される。
メインCPU301は、回胴演出制御処理を実行した後に、ウェイト処理(S108)を実行する。ウェイト処理は、各遊技の時間長を所定の長さ以上にするための処理である。メインCPU301は、ウェイト処理において、ウェイト期間が経過したか否かを判定し、ウェイト期間が経過していないと判断した場合、ウェイト処理から後述の停止前処理に移行しない。
一方で、ウェイト期間が経過したと判断した場合、メインCPU301は、停止前処理(S109)に移行する。停止前処理においては、内部抽選処理で決定された当選エリアに応じて各種のデータ(後述の優先順位等)がメインRAM303に格納される。後述の停止制御処理において、停止前処理で格納された各データに応じて各リール12が停止されることにより、当選エリアで指定される当選役が有効ラインに停止表示される。
メインCPU301は、停止前処理を実行した後に、停止制御処理(S110)に移行する。停止制御処理により、メインCPU301は、各停止ボタン25が操作される毎に、当該停止ボタン25に対応するリール12を停止させる。各リール12は、上述した停止前処理で設定した各データに応じた停止位置で停止する。
停止制御処理で全てのリール12を停止すると、メインCPU301は、表示判定処理(S111)に移行する。表示判定処理において、メインCPU301は、有効ラインに表示された図柄の組合せの判定をする。また、メインCPU301は、有効ラインに表示された図柄の組合せの種別に応じて各種のデータを設定する。例えば、リプレイが有効ラインに停止表示していると判定した場合、メインCPU301は、再遊技作動中フラグをON状態に設定する。また、メインCPU301は、有効ラインに入賞当選役が停止していると判断した場合、当該入賞当選役の種別に応じた枚数のメダルをクレジット数に加算する。
メインCPU301は、表示判定処理を実行した後に、RT状態移行処理(S112)を実行する。RT状態移行処理において、メインCPU301は、有効ラインに表示された図柄の組合せに応じて、RT状態を更新する。具体的には、メインCPU301は、有効ラインに停止表示したRT移行図柄に応じてRT状態を変更する。メインCPU301は、RT状態移行処理を終了すると、ステップS101に処理を戻す。
図44は、遊技終了時の初期設定処理のフローチャートである。初期設定処理において、メインCPU301は、メインRAM303の格納領域のうち一回の遊技に必要な情報を格納する格納領域を初期化する(S101−1)。例えば、前回の遊技の当選エリアが格納された当選エリア格納領域は、初期設定処理で初期化される。
メインRAM303を初期化した後に、メインCPU301は、補助貯留部530が満タンであるか否かを判定する(S101−2)。具体的には、メインCPU301は、満タンセンサ530SEからのON信号が入力されているか否かを判定する。補助貯留部530が満タンであると判断した場合(S101−2:YES)、メインCPU301は、満タンエラーコマンドを設定し(S101−3)、満タンエラー処理に移行する。
満タンエラー処理において、メインCPU301は、払出枚数表示器16を用いて満タンエラーを報知する。例えば、満タンエラー処理を実行する期間において、メインCPU301は、払出枚数表示器16に「HF」(ホッパーフル)という文字を表示させる。なお、満タンエラーを他の表示器(例えば貯留枚数表示器17)で報知する構成としてもよい。メインCPU301は、補助貯留部530が満タンではないと判断した場合(S101−2:NO)、遊技開始前処理を終了して自動投入処理に移行する。
図45は、自動投入処理のフローチャートである。メインCPU301は、自動投入処理を開始すると、前回の遊技で有効ラインにリプレイが揃っているか否かを判定する(S102−1)。具体的には、メインCPU301は、再遊技作動中フラグが設定されているか否かを判定する。再遊技作動中フラグは、前回の遊技制御処理の表示判定処理(S109)で設定される。前回の遊技でリプレイが有効ラインに揃っていない場合(S102−1:NO)、メインCPU301は、自動投入処理を終了する。
一方で、前回の遊技でリプレイが有効ラインに揃っていると判断した場合(S102−1:YES)、メインCPU301は、メインRAM303のコマンド格納領域に自動投入コマンドを格納する(S102−2)。自動投入コマンドは、一枚の賭けメダルが自動投入されることを示す。
自動投入コマンドを格納した後に、メインCPU301は、自動投入タイマをセットする(S102−3)。自動投入タイマは、サブ制御基板400に自動投入コマンドが送信される時間間隔を所定の時間長以上に確保するためのタイマである。
自動投入タイマをセットすると、メインCPU301は、自動投入タイマがタイムアップしたか否かを判定する(S102−4)。メインCPU301は、自動投入タイマがタイムアップしたと判断するまでステップS102−4を繰り返す(S102−4:NO)。
自動投入タイマがタイムアップしたと判断した場合(S102−4:YES)、メインCPU301は、賭数カウンタに数値「1」を加算する(S102−5)。賭数カウンタは、今回の遊技の賭けメダルの枚数を示す。また、メインCPU301は、賭数カウンタの値に応じて、BETランプ14(14a、14b、14c)の表示の態様を示すBETランプ表示データを生成する(S102−6)。具体的には、賭数カウンタが数値「1」の場合は、BETランプ14のうち1枚ランプ14aを点灯させるBETランプ表示データを生成する。同様に、賭数カウンタが数値「2」の場合は、BETランプ14のうち1枚ランプ14aおよび2枚ランプ14bを点灯させるBETランプ表示データを生成し、賭数カウンタが数値「3」の場合は、BETランプ14のうち1枚ランプ14a、2枚ランプ14bおよび3枚ランプ14cを点灯させるBETランプ表示データを生成する。BETランプ表示データは、メインRAM303のランプ関連データ格納領域に格納される。
メインCPU301は、賭数カウンタの数値と前回の遊技の賭けメダルとが一致したか否かを判定する(S102−7)。メインCPU301は、賭数カウンタの数値と前回の遊技の賭けメダルとが一致したと判断するまで、ステップS102−2からステップS102−6までの処理を繰り返す(S102−7:NO)。他方で、賭数カウンタの数値と前回の遊技の賭けメダルとが一致したと判断した場合(S102−7:YES)、メインCPU301は、自動投入処理を終了する。以上の説明から理解されるとおり、前回の遊技の結果、リプレイが有効ラインに揃った場合は、前回の遊技の賭けメダルと同じの賭けメダルが今回の遊技で設定される。
図46は、遊技開始前処理のフローチャートである。メインCPU301は、遊技開始前処理を開始すると、メインRAM303の遊技状態格納領域の遊技状態フラグを参照して規定枚数を設定する(S103−1)。本実施形態においては、何れの遊技であっても、規定枚数は数値「3」に設定される。
遊技状態に応じた規定枚数を設定した後に、メインCPU301は、投入メダル受付処理に移行する(S103−2)。投入メダル受付処理において、メインCPU301は、メダル投入部8からのメダルを受付ける。また、メインCPU301は、メダル投入部8からのメダルを受付けた場合、賭数カウンタまたはクレジット数を加算する。
メインCPU301は、投入メダル受付処理を実行した後に、BET操作受付処理(S103−3)に移行する。メインCPU301は、BET操作受付処理において、遊技者の1BETボタン21の操作またはMAX−BETボタン22の操作を受け付ける。
メインCPU301は、BET操作受付処理を実行した後に、精算操作受付処理(S103−4)に移行する。メインCPU301は、精算操作受付処理において、遊技者の精算ボタン23の操作を受付ける。
メインCPU301は、精算操作受付処理を実行した後に、賭数カウンタが規定枚数であるか否かを判定する(S103−5)。上述した、ステップS102の自動投入処理、ステップS103−2の投入メダル受付処理またはステップS103−3のBET操作受付処理において、賭数カウンタが規定枚数まで加算された場合、メインCPU301は、賭数カウンタが規定枚数であると判断し(S103−5:YES)、ステップS103−6に処理を移行する。一方で、賭数カウンタが規定枚数に達していない場合(S103−5:NO)、メインCPU301は、ステップS103−2からステップS103−4までの各ステップを繰り返し実行する。
ステップS103−6において、メインCPU301は、遊技者によりスタートレバー24が操作されたか否かを判定する。スタートレバー24が操作されたと判断した場合(S103−6:YES)、メインCPU301は、メインRAM303のコマンド格納領域に開始操作コマンドを格納する(S103−7)。開始操作コマンドを格納すると、メインCPU301は、遊技開始前処理を終了して設定値確認処理(S104)に移行する。一方で、スタートレバーが操作されていないと判断した場合(S103−6:NO)、メインCPU301は、ステップS103−2からステップS103−5までの各ステップを繰り返し実行する。
図47は、投入メダル受付処理のフローチャートである。投入メダル受付処理を開始すると、メインCPU301は、投入不可フラグがON状態であるか否かを判定する(S103−2−1)。投入不可フラグは、賭数カウンタが上限値であり、且つ、クレジット数が上限値である場合に、後述のS103−2−8でON状態に設定される。メインCPU301は、投入不可フラグがON状態であると判定した場合(S103−2−1:YES)、投入メダル受付処理を終了する。他方で、メインCPU301は、投入不可フラグがON状態ではないと判定した場合(S103−2−1:NO)、メダル投入部8からメダルが投入されたか否かを判定する(S103−2−2)。
具体的には、上述したように、メダル投入部8から投入されたメダルは、メダルセンサ34SEからの信号により検知される。本実施形態においては、メインCPU301は、周期的に実行される割込処理の入力ポート読込処理で、メダルセンサ34SEからの信号を読込み、メダルセンサ34SEからの信号に応じて、メインRAM303のメダル検知フラグをON状態に設定する。メインCPU301は、ステップS103−2−2において、メダル検知フラグがON状態であるか否かを判定する。
メインCPU301は、メダル投入部8からメダルが投入されたと判断した場合(S103−2−2:YES)、メダルが投入されたことを示す投入コマンドをコマンド格納領域に格納する(S103−2−3)。なお、投入コマンドと上述した自動投入コマンドとを共通のコマンドとして設けてもよいし、別々のコマンドとして設けてもよい。本実施形態においては、自動投入コマンド、メダル投入コマンドを総称して投入関連コマンドという。
投入コマンドを格納した後に、メインCPU301は、賭数カウンタが規定枚数であるか否かを判定する(S103−2−4)。賭数カウンタが規定枚数ではないと判断した場合(S103−2−4:NO)、メインCPU301は、賭数カウンタに数値「1」を加算し(S103−2−5)、投入メダル受付処理を終了する。他方で、賭数カウンタが規定枚数であると判断した場合(S103−2−4:YES)、メインCPU301は、クレジット数に数値「1」を加算する(S103−2−6)。
メインCPU301は、クレジット数を加算した後に、クレジット数が上限である数値「50」に一致するか否かを判定する(S103−2−7)。クレジット数が数値「50」であると判断した場合(S103−2−7:YES)、メインCPU301は、メダル投入不可フラグをON状態に設定し(S103−2−8)、投入メダル受付処理を終了する。他方で、メインCPU301は、クレジット数が数値「50」ではないと判断した場合(S103−2−7:NO)、メダル投入不可フラグをON状態に設定することなく、投入メダル受付処理を終了する。なお、メダル投入不可フラグがON状態に設定される期間において、メインCPU301は、メダル投入部8から投入されたメダルが、遊技機1の外部に導かれる状態にセレクター34を制御する。したがって、メダル投入部8から投入されたメダルは、メダル投入不可フラグがON状態の期間において、遊技機1の外部(受皿ユニット7)に排出される。
図48は、BET操作受付処理のフローチャートである。BET操作受付処理において、メインCPU301は、クレジット数が数値「0」であるか否かを判定する(S103−3−1)。クレジット数が数値「0」である場合(S103−3−1:YES)、メインCPU301は、BET操作受付処理を終了する。
クレジット数が「0」ではないと判断した場合(S103−3−1:NO)、メインCPU301は、1BETボタン21が操作されたか否かを判定する(S103−3−2)。1BETボタン21が操作されたと判断した場合(S103−3−2:YES)、メインCPU301は、投入要求カウンタに数値「1」をセットする(S103−3−3)。他方で、1BETボタン21が操作されていないと判断した場合(S103−3−2:NO)、メインCPU301は、MAX−BETボタン22が操作されたか否かを判定する(S103−3−4)。MAX−BETボタン22が操作されたと判断した場合(S103−3−4:YES)、メインCPU301は、投入要求カウンタに数値「3」をセットする(S103−3−5)。MAX−BETボタン22が操作されていないと判断した場合(S103−3−4:NO)、メインCPU301は、BET操作受付処理を終了する。
ステップS103−3−3またはステップS103−3−5において、投入要求カウンタに所定の数値(数値「1」または数値「3」)がセットされた場合、メインCPU301は、投入要求カウンタから数値「1」を減算する(S103−3−6)。投入要求カウンタを「1」減算すると、メインCPU301は、クレジットカウンタから数値「1」を減算し(S103−3−7)、賭数カウンタに数値「1」を加算する(S103−3−8)。また、メインCPU301は、賭数カウンタに数値「1」を加算する場合、メダル投入コマンドをコマンド格納領域に格納する。
賭数カウンタに数値「1」を加算した後に、メインCPU301は、賭数カウンタが規定枚数と一致するか否かを判定する(S103−3−9)。メインCPU301は、賭数カウンタが規定枚数と一致すると判断した場合(S103−3−9:YES)、BET操作受付処理を終了する。他方で、賭数カウンタが規定枚数と一致しないと判断した場合(S103−3−9:NO)、メインCPU301は、投入要求カウンタが数値「0」であるか否かを判定する(S103−3−10)。投入要求カウンタが数値「0」であると判断した場合(S103−3−10:YES)、メインCPU301は、BET操作受付処理を終了する。一方で、投入要求カウンタが数値「0」でないと判断した場合(S103−3−10:NO)、メインCPU301は、クレジット数が「0」であるか否かを判定する(S103−3−11)。メインCPU301は、クレジット数が「0」であると判断した場合(S103−3−11:YES)、BET操作受付処理を終了し、クレジットカウンタが数値「0」でないと判断した場合(S103−3−11:NO)、ステップS103−3−6に処理を戻す。
以上の説明から理解されるとおり、メインCPU301は、MAX−BETボタン22の操作を受け付けた場合、賭数カウンタが規定枚数に到達するか、クレジット数がなくなるまで賭数カウンタが加算される。
図49は、精算操作受付処理のフローチャートである。精算操作受付処理において、メインCPU301は、精算ボタン23が遊技者に操作されたか否かを判定する(S103−4−1)。精算ボタン23が操作されたと判定した場合(S103−4−1:YES)、メインCPU301は、払出要求カウンタに精算メダルを設定する(S103−4−2)。精算メダルは、精算ボタン23が操作された時点における、賭数カウンタとクレジット数との合計である。また、メインCPU301は、精算ボタン23の操作を示す精算操作コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納し(S103−4−3)、メダル投入不可フラグをOFF状態に設定する(S103−4−4)。
精算ボタン23が操作されていないと判定した場合(S103−4−1:NO)、メインCPU301は、精算操作受付処理を終了する。なお、詳細には後述するが、ホッパー駆動処理においては、払出要求カウンタの枚数のメダルがホッパー520からメダル払出口9を介して受皿ユニット7に排出される。
図50は、内部抽選処理のフローチャートである。メインCPU301は、内部抽選処理を開始すると、RT状態に応じて当選エリア抽選テーブルを設定する(S106−1)。具体的には、メインCPU301は、メインRAM303のRT状態格納領域に格納されたRT状態の種別を示すRTフラグに応じて、当選エリア抽選テーブルを設定する。
内部抽選処理において、メインCPU301は、乱数値R1格納領域に格納した乱数値R1を取得する(S106−2)。乱数値R1は、ステップ105において乱数値R1格納領域に格納される。また、メインCPU301は、当選エリアオフセット値を初期値である数値「00」に設定する(S106−3)。当選エリアオフセット値は、各当選エリアを指定する。また、当選エリアオフセット値は、順次に更新され、更新される毎に異なる当選エリアを指定する。例えば、当選エリアオフセット値は、数値「00」で「ハズレ」の当選エリアを指定する。
メインCPU301は、当選エリアオフセット値が指定する当選エリアの抽選値を取得する(S106−4)。例えば、RT0状態の当選エリア抽選テーブルが設定された場合は、当選エリアオフセット値が数値「00」であれば、抽選値「33440」が取得される。
メインCPU301は、ステップS106−1で取得した乱数値R1からステップS106−4で取得した抽選値を減算する(S106−5)。また、メインCPU301は、乱数値R1から抽選値を減算した結果が負数であるか否かを判定する(S106−6)。例えば、RT0状態の遊技において、数値「33440」より小さい乱数値R1が取得された場合、当選エリア「00」の抽選値「33440」を乱数値R1から減算した結果は負数になる。他方で、数値「33440」より大きい乱数値R1が取得された場合、当選エリア「00」の抽選値を乱数値R1から減算した結果は負数にならない。
メインCPU301は、減算結果が負数ではないと判断した場合(S106−6:NO)、当選エリアオフセット値で全ての当選エリア(当選エリア「00」から「36」)を指定したか否かを判定する(S106−7)。全ての当選エリアが指定済みでない場合(S106−7:NO)、メインCPU301は、当選エリアオフセット値を更新(数値「1」を加算)して(S106−8)、ステップS106−4に処理を戻す。ステップS106−4では、更新された当選エリアオフセット値で指定される当選エリアの抽選値が取得され、ステップS106−5では、当該抽選値を前回の減算結果に減算する。ステップS106−4からステップS106−8までの処理は、演算結果が負数であると判断(S106−6:YES)されるか全ての当選エリアが指定されるまで(S106−7:YES)繰り返される。
演算結果が負数であると判断した場合または全ての当選エリアが指定された場合、メインCPU301は、データ格納処理(S106−9)を実行する。具体的には、メインCPU301は、現在の当選エリアオフセット値をメインRAM303の当選エリア格納領域に格納する。例えば、減算結果が負数になった当選エリアオフセット値が「12」の場合は、数値「12」が当選エリア格納領域に格納される。また、メインCPU301は、データ格納処理において、当選エリアを示す当選エリアコマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納する。また、データ格納処理において、メインCPU301は、RT状態格納領域に格納されるRTフラグを示すRT種別コマンドをコマンド格納領域に格納する。データ格納処理を終了すると、メインCPU301は、内部抽選処理を終了する。
図51(a)は、回胴演出制御処理のフローチャートである。メインCPU301は、回胴演出制御処理を開始すると、当選エリア格納領域から当選エリアを取得する(S107−1)。当選エリアを取得した後に、メインCPU301は、上乗せフリーズ制御処理(S107−2)を実行する。上乗せフリーズ制御処理において、メインCPU301は、フリーズ予約フラグの設定および上乗せフリーズ抽選処理を含む各種の処理を実行する。上乗せフリーズ制御処理を実行した後に、メインCPU301は、リールロック制御処理(S107−3)を実行する。リールロック制御処理において、メインCPU301は、当選エリアに応じてリールロックを実行するか否かを決定する。また、メインCPU301は、上乗せフリーズ制御処理またはリールロック制御処理で決定した回胴演出を示す回胴演出種別コマンドをコマンド格納領域に格納し(S107−4)、回胴演出制御処理を終了する。
図51(b)は、上乗せフリーズ制御処理のフローチャートである。メインCPU301は、上乗せフリーズ制御処理を開始すると、フリーズ予約フラグがON状態であるか否かを判定する(S107−2−1)。フリーズ予約フラグは、前回の遊技で上乗せリプレイが当選し、且つ、後述する上乗せフリーズ抽選処理で当選した場合、ON状態に設定されている。ステップS107−2−1において、フリーズ予約フラグがON状態であると判断した場合(S107−2−1:YES)、メインCPU301は、上乗せフリーズの実行を決定し(S107−2−2)、前回の遊技で設定したフリーズ予約フラグをOFF状態にする(S107−2−3)。
フリーズ予約フラグをOFF状態にした後に、メインCPU301は、今回の遊技で上乗せリプレイに当選したか否かを判定する(S107−2−4)。上乗せリプレイに当選していないと判断した場合(S107−2−4:NO)、メインCPU301は、上乗せフリーズ制御処理を終了する。一方で、上乗せリプレイに当選したと判断した場合(S107−2−4:YES)、メインCPU301は、上乗せフリーズ抽選処理(S107−2−5)を実行する。
メインCPU301は、上乗せフリーズ抽選処理において、上述した上乗せフリーズ抽選テーブルを用いて上乗せフリーズを実行するか否かを決定する。その後、メインCPU301は、上乗せフリーズ抽選処理で上乗せフリーズに当選したか否かを判定する(S107−2−6)。上乗せフリーズに当選したと判断した場合(S107−2−6:YES)、メインCPU301は、フリーズ予約フラグをON状態に設定する(S107−2−7)。他方で、上乗せフリーズに当選していないと判断した場合(S107−2−6:NO)、メインCPU301は、フリーズ予約フラグをON状態にしない。以上の説明から理解される通り、前回の遊技で上乗せフリーズに当選していた場合、今回の遊技で上乗せフリーズが実行される。また、今回の遊技で上乗せフリーズに当選した場合、フリーズ予約フラグがON状態に設定され、次回の遊技で上乗せフリーズが実行される。
メインCPU301は、上乗せフリーズ制御処理において、フリーズ有無コマンドをコマンド格納領域に格納する(S107−2−8)。フリーズ有無コマンドは、今回の遊技で上乗せフリーズに当選したか否かを示すコマンドである。すなわち、フリーズ有無コマンドは、次回の遊技で上乗せフリーズが実行されるか否かを示すコマンドであるとも換言される。サブCPU412は、フリーズ有無コマンドに応じて、BAR図柄のテンパイ音を決定する。フリーズ有無コマンドを格納した後に、メインCPU301は、上乗せフリーズ制御処理を終了する。
図51(c)は、リールロック制御処理のフローチャートである。メインCPU301は、リールロック制御処理を開始すると、今回の遊技で上乗せフリーズが決定済みであるか否かを判定する(S107−3−1)。すなわち、サブCPU412は、直前の上乗せフリーズ制御処理(S107−2−2)で上乗せフリーズが決定されたか否かを判定する。上乗せフリーズが決定されていると判断した場合(S107−3−1:YES)、サブCPU412は、リールロック制御処理を終了する。他方で、上乗せフリーズが決定されていないと判断した場合(S107−3−1:NO)、サブCPU412は、今回の遊技の当選エリアが弱レア役であるか否かを判定する(S107−3−2)。具体的には、メインCPU301は、当選エリア「31」(弱スイカ)または当選エリア「33」(弱チェリー)または当選エリア「35」(弱チャンス目)であるか否かを判定する。当選エリア格納領域から取得した当選エリアが弱レア役であると判断した場合(S107−3−2:YES)、メインCPU301は、リールロック抽選テーブルAを参照して回胴演出を決定する(S107−3−3)。具体的には、メインCPU301は、リールロック抽選テーブルAの各抽選値を「ロックなし」「ショートロック」「ミドルロック」「ロングロック」の順に乱数値R2から減算し、減算結果が負数になった回胴演出を決定する。また、決定した回胴演出の回胴演出番号を回胴演出番号格納領域に格納する。
当選エリアが弱レア役ではないと判断した場合(S107−3−2:NO)、メインCPU301は、当選エリア格納領域から取得した当選エリアが強レア役であるか否かを判定する(S107−3−4)。具体的には、メインCPU301は、当選エリア「32」(強スイカ)または当選エリア「34」(強チェリー)または当選エリア「36」(強チャンス目)であるか否かを判定する。当選エリアが強レア役ではないと判断した場合(S107−3−4:NO)、すなわち、当選エリアが弱レア役および強レア役の何れでもない場合、メインCPU301は、リールロック制御処理を終了する。一方で、当選エリア格納領域から取得した当選エリアが強レア役であると判断した場合(S107−3−4:YES)、メインCPU301は、リールロック抽選テーブルBを参照して回胴演出を決定する(S107−3−5)。
図52は、ウェイト処理のフローチャートである。メインCPU301は、回胴演出(上乗せフリーズ、リールロック)の実行期間、または、単位遊技の時間長を所定の長さ以上にするためのウェイト期間が経過するまでウェイト処理を実行する。
ウェイト処理を開始すると、メインCPU301は、今回の遊技で回胴演出が実行されるか否かを判定する(S108−1)。すなわち、メインCPU301は、上乗せフリーズ制御処理(図51(a)のS107−2)で上乗せフリーズが決定されず、且つ、リールロック制御処理(図51(b)のS107−3)でリールロックが決定されなかった否かを判定する。回胴演出を実行しないと判断した場合(S108−1:YES)、メインCPU301は、ウェイトタイマが数値「0」であるか否かを判定する(S108−2)。ウェイトタイマは、割込処理が実行される毎に減算される。ウェイトタイマがタイムアップしていない(ウェイトタイマ≠0)と判断した場合、メインCPU301は、ステップS108−2を繰り返す(S108−2:NO)。
一方で、ウェイトタイマがタイムアップしたと判断した場合(S108−2:YES)、メインCPU301は、新たにウェイトタイマを初期値(約4200ms)にセットする(S108−3)。また、メインCPU301は、各リール12が始動したことを示すリール始動コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納し(S108−4)、各リール12の回転を開始させて、ウェイト処理を終了する。
メインCPU301は、ステップS108−1において、回胴演出が実行されると判断した場合、今回の遊技でショートロックが決定されたか否かを判定する(S108−5)。ショートロックが決定されたと判断した場合(S108−5:YES)、メインCPU301は、回胴演出タイマにショートロック期間(1000ms)をセットする(S108−6)。
一方で、今回の回胴演出がショートロックではないと判断した場合(S108−5:NO)、メインCPU301は、今回の遊技でミドルロックが決定されたか否かを判定する(S108−7)。ミドルロックが決定されたと判断した場合(S108−7:YES)、メインCPU301は、回胴演出タイマにミドルロック期間(2000ms)をセットする(S108−8)。
今回の回胴演出がミドルロックではないと判断した場合(S108−7:NO)、メインCPU301は、今回の遊技でロングロックが決定されたか否かを判定する(S108−9)。ロングロックが決定されたと判断した場合(S108−9:YES)、メインCPU301は、回胴演出タイマにロングロック期間(5000ms)をセットする(S108−10)。一方で、今回の回胴演出がロングロックではないと判断した場合(S108−9:NO)、すなわち、今回の回胴演出が上乗せフリーズである場合、メインCPU301は、回胴演出タイマに上乗せフリーズ期間(30000ms)をセットする(S108−11)。
メインCPU301は、ステップS108−6、ステップS108−8、ステップS108−9およびS108−11で回胴演出タイマをセットすると、回胴演出タイマが数値「0」まで減算されたか否かを判定する(S108−10)。回胴演出タイマは、割込処理が実行される毎に減算される。メインCPU301は、回胴演出タイマがタイムアップするまで(すなわち、回胴演出が終了するまで)ステップS108−12を繰り返し(S108−12:NO)、回胴演出タイマがタイムアップしたと判断した場合(S108−12:YES)、ステップS108−2に処理を移行させる。なお、メインCPU301は、リールロックが実行される期間の割込み処理(駆動制御処理)において、各リール12を停止した状態に維持する。一方で、上乗せフリーズが実行される期間の割込み処理において、メインCPU301は、各リール12を予め定められた態様で変動させる。
図53は、停止前処理のフローチャートである。メインCPU301は、停止前処理を開始すると、加速ウェイトタイマに初期値をセットする(S109−1)。加速ウェイトタイマの初期値は、各リール12が始動を開始してから定常回転まで加速するのに要する時間長に設定される。メインCPU301は、加速ウェイトタイマに初期値をセットした後に、加速ウェイトタイマがタイムアップしたか否かを判定する(S109−2)。メインCPU301は、ステップS109−2を加速ウェイトタイマがタイムアップするまで繰り返し(S109−2:NO)、加速ウェイトタイマがタイムアップした場合(S109−2:YES)、ステップS109−3に処理を移行する。
ステップS109−3において、メインCPU301は、停止操作がされていない停止ボタン25(25L、25C、25R)の個数を示す未停止操作カウンタに数値「3」を格納する。また、メインCPU301は、表示役格納領域の設定処理をする(S109−4)。上述したように、表示役格納領域の各表示可能ビットは、各当選役に対応し、対応する当選役が有効ラインに停止する可能性がある場合は数値「1」である。したがって、全てのリール12が回転しているステップS109−4においては、全ての当選役が有効ラインに停止可能であるため、表示役格納領域の全てのビットが数値「1」に設定される。
メインCPU301は、表示役格納領域の設定処理の後に、優先順位格納処理(S109−5)に移行する。図54は、優先順位格納処理で設定される複数の優先順位格納領域P(PL、PC、PR)の概念図である。優先順位格納領域Pは、図54に示すように、リール12Lに対応する左リール優先順位格納領域PLと、リール12Cに対応する中リール優先順位格納領域PCと、リール12Rに対応する右リール優先順位格納領域PRとを含んで構成される。また、各優先順位格納領域Pは、複数個(21個)の領域Qに区分される。各領域Qは、リール12の各図柄位置(単位領域U)に対応する。
優先順位格納処理が実行されると、各領域Qには、当該領域Qの図柄の優先順位が格納される。例えば、有効ラインに停止した場合に、当選していない当選役が表示される領域Qには、優先順位「HFF」が格納される。また、有効ラインに停止させることが可能な図柄の領域Qには優先順位「H00」が格納され、当選役を構成する図柄の領域Qには、数値「H01」が格納される。
図55は、優先順位格納処理のフローチャートである。メインCPU301は、優先順位格納処理を開始すると、未停止操作カウンタを検索回数として格納する(S109−5−1)。また、メインCPU301は、未だ停止操作がされていないリール12のうち1つのリール12を対象リールとして決定する(S109−5−2)。
メインCPU301は、優先順位テーブル選択処理(S109−5−3)を実行する。優先順位テーブルは、各当選役の優先順位を規定し、複数の優先順位テーブルのうちの一つが選択される。優先順位テーブルは、各当選役の優先順位を規定し、複数の優先順テーブルのうちの一つが選択される。例えば、当選エリア「打順ベルC1〜C4」(正解押し順の第1停止がリール12C)が当選した遊技を想定する。当該遊技で選択される優先順位テーブルによれば、中リール優先順位格納領域PCにおいて、「上段ベル」の図柄の優先順位より「正解ベル」の図柄の優先順位が高くなる。他方で、左リール優先順位格納領域PLおよび右リール優先順位格納領域PRにおいては、「正解ベル」の図柄の優先順位より「上段ベル」の図柄の優先順位が高くなる。以上の構成によれば、優先順位テーブルが適宜に選択されることにより、有効ラインに停止される図柄が停止操作順序の態様に応じて変化する。
優先順位テーブル選択処理を実行した後に、メインCPU301は、領域ポインタに初期値「00」を格納し、領域残数に初期値「21」を格納する(S109−5−4)。領域ポインタは、対象リールの領域Qを指定する。また、領域残数は、当該対象リールにおいて、優先順位が格納されていない領域Qの個数を意味する。
メインCPU301は、領域ポインタで指定される図柄位置の図柄コード(図柄の種別)を取得する(S109−5−5)。また、メインCPU301は、当該図柄コードと当選エリア(当選役)と優先順位テーブルとに応じて、優先順位を決定する(S109−5−6)。メインCPU301は、決定した優先順位を現在の領域ポインタが指定する領域Qに格納する(S109−5−7)。
メインCPU301は、領域ポインタに数値「1」を加算し、領域残数から数値「1」を減算する(S109−5−8)。その後、メインCPU301は、領域残数が数値「0」であるか否かを判定する(S109−5−9)。領域残数が「0」ではないと判断した場合(S109−5−9:NO)、メインCPU301は、ステップS109−5−5からステップS109−5−9までを繰り返し実行する。他方で、領域残数が「0」であると判断した場合(S109−5−9:YES)、すなわち、対象リールの優先順位格納領域の生成が終了した場合、メインCPU301は、検索回数から「1」を減算する(S109−5−10)。
検索回数を減算した後に、メインCPU301は、検索回数が終了したか否かを判定する(S109−5−11)。検索回数が終了していないと判断した場合(S109−5−11:NO)、メインCPU301は、ステップS109−5−2に処理を戻し、対象リールを変更してステップS109−5−2からステップS109−5−11までを繰り返し実行する。一方で、検索回数が終了したと判断した場合(S109−5−11:YES)、メインCPU301は、優先順位格納処理を終了する。
図56は、停止制御処理のフローチャートである。メインCPU301は、回転中のリール12に対応する停止ボタン25が操作されたか否かを判定する(S110−1)。回転中のリール12に対応する停止ボタン25が操作されるまで、メインCPU301は、ステップS110−1を繰り返し実行する(S110−1:NO)。他方で、回転中のリール12に対応する停止ボタン25が操作された場合(S110−1:YES)、メインCPU301は、停止操作された停止ボタン25の種別を示す停止操作コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納する(S110−2)。
停止操作コマンドを格納すると、メインCPU301は、停止順序格納領域を更新する(S110−3)。また、メインCPU301は、未停止操作カウンタから数値「1」を減算する(S110−4)。メインCPU301は、操作された停止ボタン25に対応するリール12を、停止対象リールとして設定する(S110−5)。
メインCPU301は、図柄カウンタの現在値(すなわち、中段ライン上に位置する図柄番号)を停止操作位置として取得する(S110−6)。メインCPU301は、対象リールの優先順序格納領域の各領域Qのうち、停止操作位置の領域Qと当該停止操作位置の次のコマから4コマ分の領域Qとの優先順位(すなわち、5コマ分の優先順位)を取得する(S110−7)。また、メインCPU301は、取得した5コマ分の優先順位のうち最も優先順位が高いコマを停止予定位置に決定するとともに、停止操作位置から停止予定位置までのコマ数を滑りコマ数として設定する(S110−8)。
メインCPU301は、停止予定位置の図柄コード(すなわち、停止予定位置の図柄の種別)に応じて、表示役格納領域の各ビットを更新する(S110−9)。例えば、停止制御処理でリール12Lが停止して有効ラインに図柄「ベル」が停止した場合、左リールの図柄が「ベル」ではない当選役(例えば当選役「スイカ」)は、有効ラインに停止する可能性がなくなるため、表示役格納領域の各ビットのうち当該当選役に対応するビットは数値「0」になる。
表示役格納領域を更新した後に、メインCPU301は、未停止操作カウンタが「0」であるか否かを判定する(S110−10)。未停止操作カウンタが数値「0」であることは、全てのリール12について停止操作がされたことを意味する。未停止操作カウンタが「0」であると判断した場合(S110−10:YES)、メインCPU301は、停止制御処理を終了する。他方で、未停止操作カウンタが「0」では無いと判断した場合(S110−10:NO)、停止前処理でも実行した優先順位格納処理を実行する(S110−11)。ステップS110−11において、停止前処理のステップS109−3と同様に、回転中のリール12の優先順位格納領域Pに優先順位が格納される。ただし、当選エリア格納領域の当選エリアで示される当選役を構成する図柄であっても、何れかのリール12が停止したことにより有効ラインに表示される可能性が無くなった当選役の図柄は、他の図柄と比較して優先順位が高く設定されない。
メインCPU301は、優先順位格納処理を実行した後に、ステップS110−1に処理を戻す。メインCPU301は、全てのリール12に対して停止操作がされるまで、すなわち、未停止操作カウンタが「0」であると判断されるまで、ステップS110−1からステップ110−11までの処理を繰り返し実行する。未停止操作カウンタが「0」であると判断された場合(S110−10:YES)、メインCPU301は、リール停止制御処理を終了する。
図57は、表示判定処理(S111)のフローチャートである。表示判定処理を開始すると、メインCPU301は、有効ラインに停止した当選役が、当該遊技で有効ラインへの停止が許可された当選役であるか否かを判定する(S111−1)。具体的には、メインCPU301は、ステップS111−1において、表示役格納領域の表示可能ビットのうち「1」に設定された表示可能ビットに対応する当選役について、当該当選役に対応する表示許可ビットが「1」に設定されているか否かを判定する。数値「1」の表示可能ビットに対応する表示許可ビットが「0」に設定されている場合、メインCPU301は、不正入賞が発生したと判断する。
メインCPU301は、不正入賞が発生したと判断した場合(S111−1:YES)、不正入賞コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納し(S111−2)、不正入賞エラー処理に移行して遊技の進行を禁止する。不正入賞エラー処理が実行された場合は、例えば、電源ボタン511をOFF状態にした後に再度ON状態にして、メインCPU301に起動処理および設定変更処理を実行させ、正常な設定値が設定されることで遊技が可能となる。
有効ラインへの停止が許可された当選役が停止したと判定した場合(S111−1:NO)、メインCPU301は、有効ラインにリプレイが停止しているか否かを判定する(S111−3)。リプレイが有効ラインに停止していると判定した場合(S111−3:YES)、メインCPU301は、再遊技作動中フラグをON状態に設定して(S111−4)、再遊技コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納し(S111−5)、表示判定処理を終了する。再遊技コマンドは、有効ラインにリプレイが停止したことを示す。
他方で、リプレイが有効ラインに停止していないと判定した場合(S111−3:NO)、メインCPU301は、再遊技作動中フラグをOFF状態に設定し(S111−6)、入賞当選役が有効ラインに停止しているか否かを判定する(S111−7)。入賞当選役が有効ラインに停止していると判定した場合(S111−7:YES)、メインCPU301は、入賞当選役コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納する(S111−8)。入賞当選役コマンドは、有効ラインに揃った入賞当選役の種別を示す。
メインCPU301は、有効ラインに停止した入賞当選役の種別に応じた枚数のメダルをクレジット数に加算する(S111−9)。クレジット数を加算した後に、メインCPU301は、クレジット数の上限値である数値「50」よりも加算した結果が大きいか否かを判定する(S111−10)。クレジット数が「50」より大きい場合(S111−10:YES)、クレジット数の上限値を上回った分のメダル枚数(例えば、ステップS111−9の加算結果が「55」である場合は数値「5」)を、メダル要求カウンタに設定する(S111−11)。メダル要求カウンタにメダル枚数を設定した後に、メインCPU301は、ホッパー駆動処理に移行する。他方で、クレジット数が「50」以下である場合(S111−10:NO)、メインCPU301は、表示判定処理を終了する。
メインCPU301は、ステップS111−7において、入賞当選役が有効ラインに停止していないと判断した場合(S111−7:NO)、ハズレ表示コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納する(S111−12)。ハズレ表示コマンドは、有効ラインに当選役が停止していないことを示す。本実施形態においては、再遊技コマンドと入賞当選役コマンドとハズレ表示コマンドとを表示当選役コマンドと総称する。
図58は、ホッパー駆動処理のフローチャートである。ホッパー駆動処理は、表示判定処理、または、遊技開始前処理の精算操作受付処理において、払出要求カウンタが設定された場合に実行される。ホッパー駆動処理を開始すると、メインCPU301は、払出開始コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納する(S120)。払出開始コマンドは、ホッパー520におけるメダル排出の開始を示す。また、メインCPU301は、払出期間監視タイマに初期値を設定する(S121)。払出期間監視タイマは、ホッパー駆動処理が開始してから所定の時間長(例えば30秒)が経過した場合にタイムアップする。
メインCPU301は、ホッパー駆動信号の出力を開始する(S122)。ホッパー駆動信号が出力される期間において、ホッパー520からメダルが順次に排出される。ホッパー駆動信号の出力を開始した後に、メインCPU301は、払出期間監視タイマがタイムアップしたか否かを判定する(S123)。メインCPU301は、払出期間監視タイマがタイムアップしたと判断した場合(S123:YES)、エラーコマンドをコマンド格納領域に格納し(S124)、ホッパーエンプティエラー処理に移行する。メインCPU301は、ホッパー駆動処理の開始から払出期間監視タイマがタイムアップするまでに、払出要求カウンタの枚数のメダルの排出が完了しなかった場合、ホッパーエンプティエラー処理に移行し、遊技の進行を禁止する。ホッパーエンプティー処理が実行された場合、例えば、ホッパー520にメダルが補充され、リセットボタン512が操作された場合に、遊技の進行が許可される。
メインCPU301は、ホッパー520からの払出信号を検出したか否かを判定する(S125)。上述したとおり、払出信号は、ホッパー520から1枚のメダルが払い出される毎に、払出センサ112SEから出力される。メインCPU301は、払出信号を検出したと判断するまで、ステップS125を繰り返し実行する(S125:NO)。
メインCPU301は、払出信号を検出したと判断した場合(S125:YES)、払出要求カウンタを「1」減算する(S126)。その後、メインCPU301は、払出要求カウンタが数値「0」まで減算されたか否かを判定する(S127)。払出要求カウンタが数値「0」まで減算されたと判断した場合(S127:YES)、メインCPU301は、ホッパー駆動信号の出力を停止し(S128)、払出終了コマンドをメインRAM303のコマンド格納領域に格納する(S129)。例えば、サブ制御基板400は、メインCPU301から払出開始コマンドを受信した場合に払出の効果音の出力を開始し、払出終了コマンドを受信した場合に払出の効果音の出力を停止する。メインCPU301は、払出終了コマンドを格納すると、ホッパー駆動処理を終了する。他方で、払出要求カウンタが「0」でないと判断した場合(S127:NO)、メインCPU301は、ステップS123からステップ127を繰り返し実行する。
図59は、RT状態移行処理のフローチャートである。メインCPU301は、RT状態移行処理において、有効ラインに停止した図柄の組合せに応じて、RT状態を変更する。
メインCPU301は、RT状態移行処理を開始すると、RT1移行図柄が有効ラインに停止したか否かを判定する(S112−1)。上述したように、RT1移行図柄は、当選役「上段ベル」を取りこぼした場合に有効ラインに停止する。有効ラインにRT1移行図柄が停止したと判断した場合(S112−1:YES)、メインCPU301は、RT1状態に移行する(S112−2)。具体的には、メインRAM303のRT状態格納領域に格納されるRTフラグを「RT1」に変更する。なお、RT1状態においてRT1移行図柄が有効ラインに停止した場合は、RT状態は変更されない。メインCPU301は、RTフラグを変更すると、RT1移行図柄が有効ラインに停止したことを示すRT1移行コマンドをコマンド格納領域に格納し(S112−3)、RT状態移行処理を終了する。
メインCPU301は、RT1移行図柄が有効ラインに停止していないと判断した場合(S112−1:NO)、有効ラインにRT2移行図柄が停止したか否かを判定する(S112−4)。RT2移行図柄が有効ラインに停止したと判断した場合(S112−4:YES)、メインCPU301は、RT状態をRT2状態に変更する(S112−5)。具体的には、メインRAM303のRT状態格納領域に格納されるRTフラグを「RT2」に変更する。メインCPU301はRTフラグを変更すると、RT2移行図柄が有効ラインに停止したことを示すRT2移行コマンドをコマンド格納領域に格納し(S112−6)、RT状態移行処理を終了する。
メインCPU301は、RT2移行図柄が有効ラインに停止していないと判断した場合(S112−4:NO)、有効ラインにRT3移行図柄が停止したか否かを判定する(S112−7)。有効ラインにRT3移行図柄が停止したと判断した場合(S112−7:YES)、メインCPU301は、RT状態をRT3状態に変更する(S112−8)。具体的には、メインRAM303のRT状態格納領域に格納されるRTフラグを「RT3」に変更する。メインCPU301はRTフラグを変更すると、RT3移行図柄が有効ラインに停止したことを示すRT3移行コマンドをコマンド格納領域に格納し(S112−9)、RT状態移行処理を終了する。
メインCPU301は、RT3移行図柄が有効ラインに停止していないと判断した場合(S112−7:NO)、有効ラインにRT4移行図柄が停止したか否かを判定する(S112−10)。有効ラインにRT4移行図柄が停止したと判断した場合(S112−10:YES)、メインCPU301は、RT状態をRT4状態に変更する(S112−11)。具体的には、メインRAM303のRT状態格納領域に格納されるRTフラグを「RT4」に変更する。メインCPU301は、RTフラグを変更すると、RT4移行図柄が有効ラインに停止したことを示すRT4移行コマンドをコマンド格納領域に格納し(S112−12)、RT状態移行処理を終了する。
有効ラインにRT4移行図柄が停止していないと判断した場合(S112−10:NO)、メインCPU301は、有効ラインにRT5移行図柄が停止したか否かを判定する(S112−13)。有効ラインにRT5移行図柄が停止したと判断した場合(S112−13:YES)、メインCPU301は、RT状態をRT5状態に変更する(S112−14)。具体的には、メインRAM303のRT状態格納領域に格納されるRTフラグを「RT5」に変更する。メインCPU301はRTフラグを変更すると、RT5移行図柄が有効ラインに停止したことを示すRT5移行コマンドをコマンド格納領域に格納し(S112−15)、RT状態移行処理を終了する。他方で、有効ラインにRT5移行図柄が停止していないと判断した場合(S112−13:NO)、メインCPU301は、RT状態を変更しないでRT状態移行処理を終了する。
図60は、割込処理のフローチャートである。上述したように、メインCPU301は、遊技制御処理を実行している期間に、1.49ms毎に割込処理を実行する。
メインCPU301は、割込処理を開始すると、各種のレジスタのデータを退避させる(S201)。その後、メインCPU301は、入力ポート読込処理(S202)を実行する。入力ポート読込処理において、メインCPU301は、I/F回路305に入力された各種の信号を読込む。具体的には、メインCPU301は、入力ポート読込処理において、スタートスイッチ24SW、各停止スイッチ25SW、メダルセンサ34SE、精算スイッチ23SWなどのON信号を読込む。メインCPU301は、ON信号を読み込んだセンサの検知フラグをON状態に設定する。
メインCPU301は、タイマ計測処理(S203)を実行する。タイマ計測処理において、メインCPU301は、各種のタイマから所定値を減算する。メインCPU301は、タイマ計測処理において、例えば、ホッパー駆動処理で設定された払出期間監視タイマ、ウェイト処理で設定された回胴演出タイマおよびウェイトタイマを減算する。
メインCPU301は、回転しているリールから駆動対象リールを選択し(S204)、駆動対象リールの駆動制御処理(S205)を実行する。駆動制御処理において、メインCPU301は、駆動対象リールのステッピングモーターに駆動パルスを出力する。駆動パルスが入力された場合、ステッピングモーターの励磁パターンが切替わる。
メインCPU301は、全てのリール12の駆動制御処理が実行されたか否かを判定する(S206)。全てのリール12の駆動制御処理が実行されていないと判断した場合(S206:NO)、メインCPU301は、ステップS204とステップS205とを繰り返す。他方で、全てのリール12の駆動制御処理を実行したと判断した場合(S206:YES)メインCPU301は、外部信号出力処理(S207)に移行する。
メインCPU301は、外部信号出力処理において、遊技機1の外部に所定の信号を出力する。例えば、設定変更処理を開始した場合、メインCPU301は、設定変更処理の開始を示す信号を遊技機1の外部に出力する。
メインCPU301は、LED表示処理(S208)において、各種のランプを駆動する。例えば、メインCPU301は、遊技制御処理で生成したBETランプ表示データが示す態様で、BETランプ14を表示する。また、メインCPU301は、LED表示処理において、再遊技作動中フラグがON状態に設定されている場合に再遊技表示ランプ18を点灯する。また、メインCPU301は、LED表示処理において、クレジット数を貯留枚数表示器17に表示する。
メインCPU301は、LED表示処理の後に、制御コマンド送信処理(S209)に移行する。上述したように、メインRAM303のコマンド格納領域には、遊技制御処理において各種のコマンドが格納される。コマンド格納領域に格納されたコマンドは、制御コマンド送信処理において、サブ制御基板400に送信される。
制御コマンド送信処理の後に、メインCPU301は、レジスタ復帰処理(S210)を実行し、ステップS210で退避したデータをレジスタを復帰させる。レジスタ復帰処理を実行すると、メインCPU301は、割込処理を開始した際に実行していた遊技制御処理のステップSに処理を復帰させる。
<サブCPUが実行する各処理>
図61は、サブCPU412のサブ起動処理のフローチャートである。サブCPU412は、リセット回路からのリセット信号が入力された場合にサブ起動処理を実行する。リセット回路は、サブ制御基板400に供給される電源電圧が所定の閾値を超えた場合に、リセット信号を出力する。すなわち、例えば、サブ制御基板400への電源電圧の供給が開始された場合に、サブ起動処理が実行される。
サブ起動処理を開始すると、サブCPU412は、起動時初期化処理(S301)を実行する。サブ起動処理においては、サブ制御基板400の各種のレジスタを初期化し、サブRAM414の各種のカウンタに初期値を設定する。
サブ起動処理において、サブCPU412は、サブRAM414のバックアップ異常の有無を判定する。バックアップ異常である場合、サブCPU412は、バックアップデータを初期化する。また、サブCPU412は、起動時初期化処理において、CGROM424を含む各種のROMに記憶されたデータが適正であるか否かを判定する。例えば、各ROMの特定のアドレスに格納されたデータを読み出し、当該データが適正であるか否かを判定する。各種のROMに異常が発見された場合、サブCPU412は、所定のエラー処理に移行する。
サブCPU412は、サブ起動処理において、ランプ制御タスクの起動(S302)、メイン制御基板通信タスクの起動(S303)、演出ボタン入力タスクの起動(S304)、画像制御基板通信タスクの起動(S305)、マスター音量制御タスクの起動(S306)、および、音響制御タスクの起動(S307)を行う。
図62、図63および図69から図72は、サブ起動処理において起動される各タスクのフローチャートである。サブCPU412は、図62に示すランプ制御タスクにより、サイドランプ5と演出用ランプ28とを含む各種のランプを制御する。また、サブCPU412は、図63に示すメイン制御基板通信タスクにおいてメイン制御基板300からのコマンドを受信し、図69に示す演出ボタン入力タスクにおいて演出ボタン26および方向指定ボタン27の操作を受付け、図70に示す画像制御基板通信タスクにより、画像制御基板420にコマンドを送信する。また、サブCPU412は、図71にマスター音量制御タスクにおいて、調整操作を受付け、マスター音量を変更する。さらに、サブCPU412は、図72に示す音響制御タスクにおいて、音制御コマンドXを画像制御CPU421に送信する。
サブCPU412には、タイマ割込信号が所定の時間間隔で入力される。サブCPU412は、タイマ割込信号を受信すると、各タスクのうちの何れかを実行する。すなわち、各種のランプおよびスピーカ(31、32)を含む各周辺装置は、時分割で制御される。
図62は、ランプ制御タスクのフローチャートである。サブCPU412は、ランプ制御タスクを開始すると、各種のランプを制御するためのデータを初期化する(S302−1)。サブCPU412は、各種のデータを初期化すると、ランプデータ解析処理(S302−2)に移行する。ランプデータは、各種のランプの点滅パターンを示すデータである。例えば、特定のランプを点灯状態にする時間を示すデータと消灯状態にする時間を示すデータとの時系列(300ms点灯→300ms消灯→300ms点灯→……)がランプデータとして採用され得る。
サブCPU412は、ランプ制御処理(S302−3)において、ランプデータにより指定される態様で特定のランプを制御する。ランプデータ解析処理とランプ演出実行処理とは、タイマ割込信号が入力されるまで繰り返し実行される。
図63は、メイン制御基板通信タスクのフローチャートである。メイン制御基板通信タスクを開始すると、サブCPU412は、サブRAM414等の所定の記憶領域を初期化する通信開始前処理(S303−1)を実行する。通信開始前処理を実行した後に、サブCPU412は、受信コマンドチェック処理(S303−2)に移行する。受信コマンドチェック処理においては、メイン制御基板300から受信したコマンドの内容をチェックする。
サブCPU412は、今回の受信コマンドチェック処理でチェックしたコマンドと前回の受信コマンドチェック処理でチェックしたコマンドとが異なるか否かを判定する(S303−3)。すなわち、ステップS303−3において、サブCPU412は、メイン制御基板300からのコマンドが変化したか否かを判定する。サブCPU412は、メイン制御基板300からのコマンドが変化するまで、ステップS303−3を繰り返し実行する(S303−3:NO)。メイン制御基板300からのコマンドが変化した場合(S303−3:YES)、サブCPU412は、コマンド解析処理(S303−4)に移行する。
コマンド解析処理を実行した後に、サブCPU412は、遊技情報更新処理(S303−5)を実行する。遊技情報更新処理において、サブCPU412は、メイン制御基板300から受信したコマンドに応じて遊技情報を更新する。遊技情報は、例えば、ART状態の残り遊技回数を含む各種の情報である。サブCPU412は、ステップS303−5において、複数種類の遊技情報更新処理のうちの何れかを実行する。具体的には、サブCPU412は、複数種類の遊技情報更新処理のうちメイン制御基板300から受信したコマンドの種別に応じた遊技情報更新処理を実行する。例えば、サブCPU412は、開始操作コマンドを受信した場合、ART状態の残り遊技回数(ARTゲーム数カウンタ)を更新するための遊技情報更新処理を実行する。遊技情報を更新した後に、サブCPU412は、ステップS303−2に処理を戻し、次回のタイマ割込信号が入力されるまでステップS303−2からステップS303−5までの処理を繰り返す。
図64は、コマンド解析処理のフローチャートである。サブCPU412は、コマンド解析処理を開始すると、演出制御処理(S401)を実行する。後述するように、サブCPU412は、演出制御処理において、例えば、遊技機1で実行する演出を決定する。演出制御処理を実行した後に、サブCPU412は、演出に応じたランプデータを決定し(S402)、決定したランプデータをサブRAM414に格納する(S403)。
図65は、演出制御処理のフローチャートである。サブCPU412は、演出制御処理を開始すると、メイン制御基板300から受信したコマンドが設定変更開始コマンドまたは設定値コマンドであるか否かを判定する(S401−1)。メイン制御基板300から受信したコマンドが設定変更開始コマンドまたは設定値コマンドであると判断した場合(S401−1:YES)、サブCPU412は、設定変更開始/終了処理(S401−2)に処理を移行する。
具体的には、設定変更開始コマンドを受信したと判断した場合、サブCPU412は、設定変更処理が実行中である旨を報知をする。例えば、サブCPU412は、液晶表示装置30に「設定変更中です」というメッセージを表示させ、各スピーカーに当該メッセージの音声を出力させる。また、設定値コマンドを受信したと判断した場合(すなわち、設定変更処理が終了した場合)、サブCPU412は、設定値コマンドが示す設定値をサブRAM414に格納して設定変更処理の報知を終了する。設定変更開始/終了処理を実行した後に、サブCPU412は、演出制御処理を終了する。
メイン制御基板300から受信したコマンドが設定変更開始コマンドまたは設定値コマンドではないと判断した場合(S401−1:NO)、サブCPU412は、投入関連コマンド(自動投入コマンド、メダル投入コマンド)を受信したか否かを判定する(S401−3)。投入関連コマンドを受信したと判断した場合(S401−3:YES)、サブCPU412は、投入関連コマンド受信時処理(S401−4)に移行する。投入関連コマンド受信時処理においては、サブCPU412は、例えば、メダルの投入時の演出を発生させる。また、サブCPU412は、投入音の再生要求フラグをON状態にする。投入関連コマンド受信時処理を実行した後に、サブCPU412は、演出制御処理を終了させる。
サブCPU412は、受信したコマンドが投入関連コマンドではないと判断した場合(S401−3:NO)、精算操作コマンドを受信したか否かを判定する(S401−5)。精算操作コマンドを受信したと判断した場合(S401−5:YES)、サブCPU412は、精算操作コマンド受信時処理(S401−6)を実行する。精算操作コマンド受信時処理において、サブCPU412は、メダルの精算が実行されている旨を報知する。サブCPU412は、精算操作コマンド受信時処理において、例えば、「精算中です」というメッセージを液晶表示装置30に表示させ、スピーカーから所定の警告音を出力する。精算操作コマンド受信時処理を実行した後に、サブCPU412は、演出制御処理を終了する。
サブCPU412は、受信したコマンドが精算操作コマンドではないと判断した場合(S401−5:NO)、開始操作コマンドを受信したか否かを判定する(S401−7)。開始操作コマンドを受信したと判断した場合(S401−7:YES)、サブCPU412は、開始操作時処理(S401−8)を実行する。開始操作時処理において、サブCPU412は、演出決定処理を含む各種の処理を実行し、演出決定処理で決定された各演出を指定する演出制御コマンドYをサブコマンド格納領域に格納する。また、サブCPU412は、開始操作時処理において、メインCPU301からの当選エリアコマンドに応じて、各ナビ演出(ベルナビ演出、リプレイナビ演出)の音声の再生要求フラグをON状態にする。例えば、当選エリア「22」〜「25」の打順ベルC(1〜4)を示す当選エリアコマンドを受信した場合、サブCPU412は、中第1停止を指示するベルナビ演出の音声の再生要求フラグをON状態にする。開始操作時処理を実行した後に、サブCPU412は、演出制御処理を終了する。
サブCPU412は、受信したコマンドが開始操作コマンドではないと判断した場合(S401−7:NO)、リール始動コマンドを受信したか否かを判定する(S401−9)。リール始動コマンドを受信したと判断した場合(S401−9:YES)、サブCPU412は、リール始動コマンド受信時処理(S401−10)を実行する。リール始動コマンド受信時処理において、サブCPU412は、例えば、各リール12の始動音(通常始動音、特殊始動音)の再生要求フラグをON状態にする。リール始動コマンド受信時処理を実行した後に、サブCPU412は、演出制御処理を終了する。
サブCPU412は、受信したコマンドがリール始動コマンドではないと判断した場合(S401−9:NO)、停止操作コマンドを受信したか否かを判定する(S401−11)。停止操作コマンドを受信したと判断した場合(S401−11:YES)、サブCPU412は、停止操作時処理(S401−12)を実行する。停止操作時処理において、例えば、リール12の停止音の再生要求フラグをON状態にする。停止操作時処理を実行した後に、サブCPU412は、演出制御処理を終了する。
サブCPU412は、受信したコマンドが停止操作受付コマンドではないと判断した場合(S401−11:NO)、表示当選役コマンド(再遊技コマンド、入賞当選役コマンドまたはハズレ表示コマンド)を受信したか否かを判定する(S401−13)。表示当選役コマンドを受信したと判断した場合(S401−13:YES)、サブCPU412は、表示当選役コマンド受信時処理(S401−14)を実行する。表示当選役コマンド受信時処理において、サブCPU412は、例えば、リプレイ音の再生要求フラグをON状態にする。また、サブCPU412は、表示当選役コマンド受信時処理において、ART状態への移行が決定された開始準備状態でRT3移行リプレイが停止表示されたと判断した場合、サブ状態をART状態に移行させる。
サブCPU412は、受信したコマンドが表示当選役コマンドではないと判断した場合(S401−13:NO)、払出開始コマンドまたは払出終了コマンドを受信したか否かを判定する(S401−15)。払出開始コマンドまたは払出終了コマンドを受信したと判断した場合(S401−15:YES)、サブCPU412は、払出音制御処理(S401−16)を実行する。例えば、サブCPU412は、払出開始コマンドを受信した場合、メダルの排出を報知する払出音の再生要求フラグをON状態にする。また、払出終了コマンドを受信した場合、サブCPU412は、払出音の停止を指示する音制御コマンドをサブコマンド格納領域に格納する。払出音制御処理を実行した後に、サブCPU412は、演出制御処理を終了する。
図66は、開始操作時処理のフローチャートである。サブCPU412は、開始操作処理を開始すると、サブ状態を取得する(S501)。その後、サブCPU412は、サブ状態が特別遊技状態であるか否かを判定する(S502)。特別遊技状態であると判断した場合(S502:YES)、サブCPU412は、特別遊技状態処理(S503)に移行する。特別遊技状態処理において、サブCPU412は、例えば、特別遊技状態の残り遊技回数を遊技毎に減算する。
一方で、特別遊技状態ではないと判断した場合(S502:NO)、サブCPU412は、特殊遊技状態であるか否かを判定する(S504)。特殊遊技状態であると判断した場合(S504:YES)、サブCPU412は、特殊遊技状態処理(S505)に移行する。特殊遊技状態処理において、サブCPU412は、例えば、当選エリアに応じて上乗せ遊技回数を決定する。また、サブCPU412は、特殊遊技状態処理において、「BAR」図柄がテンパイした場合の音響を停止音Bにするか音声「チャンス」にするかを決定する。具体的には、サブCPU412は、メインCPU301からのフリーズ有無コマンドを解析し、次回の遊技で上乗せフリーズが実行されるか否かを判定する。サブCPU412は、上乗せフリーズが実行されると判断した場合、上乗せフリーズが実行されないと判断した場合より高い確率で音声「チャンス」を決定する。
サブ状態が特殊遊技状態ではないと判断した場合(S504:NO)、サブCPU412は、ART状態(ART中前兆状態を含む)であるか否かを判定する(S506)。ART状態であると判断した場合(S506:YES)、サブCPU412は、ART状態処理(S507)に移行する。サブCPU412は、ART状態処理において、特殊遊技決定処理、特別遊技決定処理および上乗せ決定処理を含む各種の処理を実行する。
サブCPU412は、サブ状態がART状態ではないと判断した場合(S506:NO)、開始準備状態であるか否かを判定する(S508)。開始準備状態であると判断した場合(S508:YES)、サブCPU412は、開始準備状態処理(S509)に移行する。開始準備状態処理において、サブCPU412は、移行先のサブ状態と当選エリアとに応じて、報知する停止操作順序を決定する。
サブCPU412は、開始準備状態ではないと判断した場合(S508:NO)、チャンス状態であるか否かを判定する(S510)。チャンス状態であると判断した場合(S510:YES)、サブCPU412は、チャンス状態処理(S511)に移行する。チャンス状態処理において、サブCPU412は、ART決定処理を含む各種の処理を実行する。一方で、サブCPU412は、チャンス状態ではないと判断した場合(S510:NO)、通常状態処理(S512)に移行する。通常状態処理において、サブCPU412は、ART決定処理、特別遊技決定処理およびチャンス状態決定処理を含む各種の処理を実行する。
開始操作時処理において、サブCPU412は、サブ状態および当選エリア等に応じて演出決定処理(S513)を実行する。具体的には、サブCPU412は、演出決定処理を開始すると、乱数値R3を取得し、サブ状態および当選エリアに応じた演出抽選テーブルを選択する。サブCPU412は、演出抽選テーブルから各演出の各抽選値を順次に取得し、取得した抽選値を乱数値R3に減算する。サブCPU412は、減算の結果が負数になった演出の演出番号をサブRAM414の演出番号格納領域に格納する。また、演出ボタン操作指示が実行される演出が決定された場合、サブCPU412は、演出ボタン指示フラグをON状態に設定する。演出ボタン操作指示が実行される遊技においては、例えば、液晶表示装置30に「PUSH!」というメッセージが表示される。演出ボタン指示フラグがON状態に設定される期間において、演出ボタン26が操作されると、サブCPU412は、ボタン契機演出を実行させる。
演出決定処理の後に、サブCPU412は、演出制御コマンドYをサブコマンド格納領域に格納する(S514)。例えば、演出決定処理で操作態様指示演出が決定された場合、操作態様指示演出の実行を指示する演出制御コマンドYが格納される。画像制御CPU421は、演出制御コマンドYを受信した場合、当該演出制御コマンドYで指示される演出の音響を音源IC431に再生させる。また、当該演出制御コマンドYで指示される演出の画像を液晶表示装置30に表示させる。
図67(a)は、チャンス状態処理のフローチャートである。サブCPU412は、チャンス状態処理を開始すると、ART決定処理(S511−1)に移行する。今回の遊技でレア役に当選した場合、チャンス状態のART決定処理において、通常状態と略等しい確率でART状態への移行が決定される。また、チャンス状態のART決定処理においては、ベル(打順ベル、共通ベル)に当選した場合、確率約1/10でART状態への移行が決定される。なお、ベルの種類に応じてART状態に当選する確率を異ならせてもよい。例えば、打順ベルが当選した場合と共通ベルが当選した場合とでART状態に当選する確率を異ならせてもよい。
ART決定処理の後に、サブCPU412は、今回の遊技で打順ベル(C、R)に当選したか否かを判定する(S511−2)。打順ベルに当選していないと判断した場合(S511−2:NO)、サブCPU412は、チャンス状態処理を終了する。他方で、打順ベルに当選したと判断した場合(S511−2:YES)、サブCPU412は、報知態様決定処理(S511−3)に移行する。報知態様決定処理においては、ベルナビ演出が抽選により決定される。上述したように、ベルナビ演出は、ベルナビ演出Aとベルナビ演出Bとを含む。
図67(b)は、報知態様決定処理(図67(a)のS511−3)のフローチャートである。サブCPU412は、報知態様決定処理を開始すると、今回の遊技でART状態が当選したか否か、すなわち、上述したステップS511−1でART状態への移行が決定されたか否かを判定する(S511−3−1)。
サブCPU412は、ART状態への移行が決定されたと判断した場合(S511−3−1:YES)、上述した報知態様決定テーブルBを用いてベルナビ演出を決定する(S511−3−2)。具体的には、サブCPU412は、確率PB1でベルナビ演出Aを決定し、確率PB2でベルナビ演出Bを決定する。一方で、ART状態への移行が決定されていないと判断した場合(S511−3−1:NO)、サブCPU412は、上述した報知態様決定テーブルAを用いてベルナビ演出を決定する(S511−3−3)。具体的には、サブCPU412は、確率PA1でベルナビ演出Aを決定し、確率PA2でベルナビ演出Bを決定する。上述したように、確率PB2は確率PA2より大きい(PB2>PA2)。すなわち、ART状態に当選した遊技では、ART状態に当選していない遊技より、ベルナビ演出B(特殊ナビ)が実行されやすい。
サブCPU412は、ベルナビ演出を決定した場合、当該ベルナビ演出のナビ音声の再生要求フラグをON状態にする(S511−3−4)。サブCPU412は、ナビ音声の再生要求フラグがON状態の場合であって、打順ベルCが当選した遊技でベルナビ演出Aが決定された場合、音声「中」の再生を指示する音制御コマンドXSを格納する。また、打順ベルRが当選した遊技でベルナビ演出Aが決定された場合、音声「右」の再生を指示する音制御コマンドXSを格納する。同様に、打順ベルCが当選した遊技でベルナビ演出Bが決定された場合、音声「センター」の再生を指示する音制御コマンドXSを格納し、打順ベルRが当選した遊技でベルナビ演出Bが決定された場合、音声「ライト」の再生を指示する音制御コマンドXSを格納する。サブCPU412は、音響制御タスクにおいて、ナビ音声の再生を指示する音制御コマンドXSをサブコマンド格納領域に格納し、画像制御CPU421に送信する。
図68(a)は、通常状態処理のフローチャートである。サブCPU412は、通常状態処理を開始すると、特別遊技決定処理(S512−1)に移行する。特別遊技状態決定処理において、サブCPU412は、上述した特別遊技決定テーブルを用いて特別遊技状態に移行するか否かを決定する。特別遊技状態決定処理の後に、サブCPU412は、ART決定処理(S512−2)に移行する。ART決定処理において、サブCPU412は、上述したART決定テーブルを用いてART状態に移行するか否かを決定する。
ART決定処理の後に、サブCPU412は、前兆状態(本前兆状態、ガセ前兆状態)であるか否かを判定する(S512−3)。前兆状態であると判断した場合(S512−3:YES)、サブCPU412は、始動音決定処理(S512−4)に移行する。他方で、前兆状態でないと判断した場合(S512−3:NO)、サブCPU412は、通常状態処理を終了する。
図68(b)は、始動音決定処理(図68(a)のS512−4)のフローチャートである。サブCPU412は、始動音決定処理を開始すると、本前兆状態であるか否かを判定する(S512−4−1)。サブCPU412は、本前兆状態であると判断した場合(S512−4−1:YES)、始動音決定テーブルYで今回の遊技の始動音を決定する(S512−4−2)。具体的には、確率PY1で通常始動音を決定し、確率PY2で特殊始動音を決定する。一方で、本前兆状態ではないと判断した場合(S512−4−1:NO)、サブCPU412は、始動音決定テーブルXで始動音を決定する(S512−4−3)。具体的には、確率PX1で通常始動音を決定し、確率PX2で特殊始動音を決定する。上述したように、確率PY2は、確率PX2より大きい(PY2>PX2)。すなわち、本前兆状態の方が、ガセ前兆状態より特殊始動音が再生されやすい。始動音を決定した後に、サブCPU412は、当該始動音の再生要求フラグをON状態にし(S512−4−4)、始動音決定処理を終了する。始動音の再生要求フラグがON状態の場合、サブCPU412は、音響制御タスクにおいて、始動音の再生を指示する音制御コマンドXSをサブコマンド格納領域に格納し、画像制御CPU421に送信する。
図69は、演出ボタン入力タスクのフローチャートである。演出ボタン入力タスクを開始すると、サブCPU412は、演出ボタン26が操作されたか否かを判定する(S304−1)。演出ボタン26が操作されていないと判断した場合(S304−1:NO)、サブCPU412は、演出ボタン入力タスクを終了する。他方で、演出ボタン26が操作されたと判断した場合(S304−1:YES)、サブCPU412は、演出ボタン指示フラグがON状態であるか否かを判定する(S304−2)。演出ボタン指示フラグがON状態であると判断した場合(S304−2:YES)、サブCPU412は、ボタン契機演出の実行を指示する演出制御コマンドYをサブコマンド格納領域に格納し(S304−3)、演出ボタン指示フラグをOFF状態にして(S304−4)、演出ボタン入力タスクを終了する。画像制御基板420で演出制御コマンドYが受信された場合、画像制御CPU421は、液晶表示装置30に所定の演出画像を表示させるとともに、音源IC431に音出力要求コマンドZを送信してボタン契機演出における効果音などを再生させる。
ステップS304−2において、演出ボタン指示フラグがON状態ではないと判断した場合(S304−2:NO)、サブCPU412は、ボタン連打演出が実行されているか否かを判定する(S304−5)。ボタン連打演出中ではないと判断した場合(S304−5:NO)、サブCPU412は、演出ボタン入力タスクを終了する。他方で、ボタン連打演出中であると判断した場合(S304−5:YES)、サブCPU412は、演出ボタン26の押下毎に実行されるボタン演出を指示する演出制御コマンドYを演出制御コマンド格納領域に格納する(S304−6)。画像制御基板420で演出制御コマンドYが受信された場合、画像制御CPU421は、音出力要求コマンドZを音源IC431に送信してボタン効果音を再生させる。
図70は、画像制御基板通信タスクのフローチャートである。サブCPU412は、画像制御基板通信タスクを開始すると、非遊技タイマがタイムアップしたか否かを判定する(S305−1)。非遊技タイマは、前回の遊技が終了してから非遊技の状態が予め定められた時間継続した場合にタイムアップする。具体的には、非遊技タイマは、前回の遊技が終了した時点で初期値にセットされ、非遊技の期間において予め定められた時間間隔毎に減算される。例えば、非遊技タイマは、前回の遊技が終了してから非遊技の期間が1分間継続した場合にタイムアップする。また、非遊技タイマは、例えば、サブRAM414に設けられる。
サブCPU412は、非遊技タイマがタイムアップしたと判断した場合(S305−1:YES)、デモ表示コマンドをサブコマンド格納領域に格納する(S305−2)。画像制御基板(画像制御CPU421)420は、デモ表示コマンドを受信した場合、液晶表示装置30にデモンストレーション画像を表示させる。デモ表示コマンドを受信した時点で音響(例えば背景楽曲)を再生している場合、画像制御CPU421は、当該音響の音量を「0」にする。また、サブCPU412は、デモンストレーション画像が表示される期間において、各種のランプを消灯する。デモ表示コマンドを格納した後に、サブCPU412は、コマンド送信処理(S305−3)に移行する。また、非遊技タイマがタイムアップしていないと判断した場合(S305−1:NO)、サブCPU412は、デモ表示コマンドを格納しないでコマンド送信処理に移行する。
コマンド送信処理において、サブCPU412は、サブコマンド格納領域に格納された音制御コマンドXと演出制御コマンドYとを画像制御基板420に送信する。画像制御CPU421は、音制御コマンドXを受信した場合、当該音制御コマンドXに応じた音出力要求コマンドZを音源IC431に送信する。また、画像制御CPU421は、演出制御コマンドYを受信した場合、当該演出制御コマンドYに応じた画像を液晶表示装置30に表示させる。さらに、画像制御CPU421は、当該演出制御コマンドYに応じた演出音を決定し、当該演出音の再生を指示する音出力要求コマンドZを音源IC431に送信する。例えば、操作態様指示演出の実行を指示する演出制御コマンドYが受信された場合、画像制御CPU421は、液晶表示装置30に「BARを狙え!」というメッセージ(文字列)を表示する。また、画像制御CPU421は、音声「BARを狙え」を決定し、当該演出音を再生させる音出力要求コマンドZを音源IC431に送信する。コマンド送信処理を終了した後に、サブCPU412は、画像制御基板通信タスクを終了する。なお、画像制御基板通信タスクにおいて、画像制御基板420からのコマンドを受信可能な構成としてもよい。
図71(a)は、マスター音量制御タスクのフローチャートである。サブCPU412は、マスター音量制御タスクにおいて、音量調整スイッチ44の状態(例えばディップスイッチの操作位置)に応じてマスター音量を変更(調整)する。また、サブCPU412は、音量調整画像の表示期間において、方向指定ボタン27の操作(調整操作)を受付けて、マスター音量を変更する。音量調整スイッチ44は、遊技機1の内部に設けられるため、原則、遊技者は操作することができない。一方で、方向指定ボタン27は、遊技機1の外部に設けられるため、遊技者が操作可能である。しがたって、遊技者は調整操作が可能である。
マスター音量制御タスクを開始すると、サブCPU412は、マスター音量のリセット条件が成立したか否かを判定する(S306−1)。マスター音量のリセット条件は適宜に設定可能であるが、例えば、電源が投入された場合、清算ボタンが操作された場合、デモンストレーション画像が表示された場合、メニュー画面が表示された場合にマスター音量をリセットする構成が好適である。マスター音量のリセット条件が成立していないと判断した場合(S306−1:NO)、サブCPU412は、音量調整スイッチ監視処理(S306−2)に移行する。音量調整スイッチ監視処理において、サブCPU412は、音量調整スイッチ44の状態に応じてマスター音量を変更する。
マスター音量のリセット条件が成立したと判断した場合(S306−1:YES)、サブCPU412は、マスター音量リセット処理(S306−3)に移行する。マスター音量リセット処理において、サブCPU412は、マスター音量をリセットする。具体的には、マスター音量リセット処理において、音量調整スイッチ44の状態に応じた初期値がマスター音量に設定される。本実施形態の音量調整スイッチ44は、マスター音量として数値「1」を指定する状態と数値「3」を指定する状態と数値「5」を指定する状態とに操作することができる。したがって、数値「1」、「3」、「5」の何れかがマスター音量の初期値に設定される。ただし、リセット直前のマスター音量によっては、リセットされない場合がある。
以下において、音量調整スイッチ44が指定するマスター音量を「ハード音量」という。上述したように、音量調整スイッチ44を操作しない場合であっても、方向指定ボタン27を操作することで、遊技者はマスター音量を変更可能である。以上の場合、実際のマスター音量とハード音量とが相違し得る。例えば、ハード音量を数値「3」に維持した状態で、方向指定ボタン27を操作して実際のマスター音量を数値「4」にすることができる。
サブCPU412は、マスター音量リセット処理の直前のマスター音量がハード音量より小さい場合、マスター音量をハード音量にリセットする。例えば、リセット直前のマスター音量が「2」でハード音量が「3」の場合、マスター音量は「3」にリセットされる。一方で、サブCPU412は、マスター音量リセット処理の直前のマスター音量がハード音量より大きい場合、マスター音量をリセットしない。例えば、マスター音量が「4」でハード音量が「3」の場合、マスター音量は「4」で維持される。音量調整スイッチ監視処理またはマスター音量リセット処理を実行した後に、サブCPU412は、音量調整処理(S306−4)に移行する。音量調整処理は、他のタスクに移行する割込みが発生するまで、繰り返し実行される。
図71(b)は、音量調整処理のフローチャートである。音量調整処理を開始すると、サブCPU412は、音量調整画像の表示期間であるか否かを判定する(S306−4−1)。サブCPU412は、音量調整画像の表示期間ではないと判断した場合(S306−4−1:NO)、音量調整処理を終了する。一方で、音量調整画像の表示期間であると判断した場合(S306−4−1:YES)、サブCPU412は、調整操作を受付けたか否かを判定する(S306−4−2)。
調整操作を受付けたと判断した場合(S306−4−2:YES)、サブCPU412は、当該調整操作に応じてマスター音量を変更する(S306−4−3)。例えば、マスター音量が数値「2」の場合、方向指定ボタン27の右ボタンが操作されると、サブCPU412は、マスター音量を数値「3」に変更する(マスター音量を数値「1」加算する)。また、マスター音量が数値「2」の場合、方向指定ボタン27の左ボタンが操作されると、サブCPU412は、マスター音量を数値「1」に変更する(マスター音量を数値「1」減算する)。マスター音量を変更した後に、サブCPU412は、確認音の再生要求フラグをON状態にする(S306−4−4)。サブCPU412は、確認音の再生要求フラグがON状態の場合、音響制御タスクにおいて、確認音の再生を指示する音制御コマンドXSをサブコマンド格納領域に格納し、当該音制御コマンドXSを画像制御基板(画像制御CPU421)420に送信する。当該音制御コマンドXSを受信した場合、画像制御CPU421は、音出力要求コマンドZを音源IC431に送信し、確認音を再生させる。
音制御コマンドを送信した後にサブCPU412は、終了操作がされたか否かを判定する(S306−4−5)。終了操作としては、適宜な操作を採用することができるが、例えば、演出ボタン26の押下操作が採用され得る。終了操作がされていないと判断した場合(S306−4−5:NO)、サブCPU412は、音量調整処理を終了する。他方で、終了操作がされたと判断した場合(S306−4−5:YES)、サブCPU412は、音量調整終了コマンドをサブコマンド格納領域に格納する(S306−4−6)。画像制御CPU421は、音量調整終了コマンドを受信した場合、音量調整画像の表示を終了させる。
図72(a)は、音響制御タスクのフローチャートである。サブCPU412は、音響制御タスクを開始すると、音響再生開始処理(S307−1)に移行する。音響再生開始処理において、サブCPU412は、システム音の再生要求が有る場合、当該システム音の再生を指示する音制御コマンドX(E、S)を生成し、サブコマンド格納領域に格納する。
音響再生開始処理の後に、サブCPU412は、音制御コマンド送信処理(S307−2)に移行する。音制御コマンド送信処理において、サブCPU412は、音響再生開始処理で生成した音制御コマンドXを画像制御CPU421に送信する。サブCPU412は、他のタスクを実行する割込みが発生するまで、音響再生開始処理と音制御コマンド送信処理とを繰返し実行する。
図72(b)は、音響再生開始処理のフローチャートである。音響再生開始処理を開始すると、サブCPU412は、エラー音の再生要求フラグがON状態であるか否かを判定する(S307−1−1)。エラー音の再生要求フラグがON状態であると判断した場合(S307−1−1:YES)、サブCPU412は、エラー音の音データ(フレーズ番号「00」の警告音とフレーズ番号「01」の呼出音声)を指定する(S307−1−2)。また、サブCPU412は、当該指定した音データを再生させる音制御コマンドXEを生成し、サブコマンド格納領域に格納する(S307−1−3)。
エラー音の再生要求フラグがON状態ではないと判断した場合(S307−1−1:NO)、サブCPU412は、エラー音以外のシステム音の再生要求フラグがON状態であるか否かを判定する(S307−1−4)。システム音の再生要求フラグがON状態ではないと判断した場合(S307−1−4:NO)、サブCPU412は、音響再生開始処理を終了する。一方で、システム音の再生要求フラグがON状態であると判断した場合(S307−1−4:YES)、サブCPU412は、再生要求フラグがON状態のシステム音の音データ(フレーズ番号)を決定し(S307−1−5)、当該システム音を再生するチャンネルchを指定する(S307−1−6)。具体的には、ステップS307において、第2チャンネル群GB(ch3〜ch15)の何れかのチャンネルchが指定される。その後、サブCPU412は、当該システム音の出力音量を指定する(S307−1−7)。サブCPU412は、再生要求が有ったシステム音の再生の指示をする音制御コマンドXSを生成する(S307−1−8)。
以上がサブCPU412の音響制御タスクである。画像制御CPU421は、サブCPU412と同様に、所定の時間間隔で音響制御タスクを実行する。画像制御CPU421は、音響制御タスクで音出力要求コマンドZを生成し、当該音出力要求コマンドZを音源IC431に送信する。
図73は、画像制御CPU421の音響制御タスクのフローチャートである。音響制御タスクを開始すると、画像制御CPU421は、演出制御コマンドYを受信したか否かを判定する(S801)。演出制御コマンドYを受信していないと判断した場合(S801:NO)、サブCPU412は、チャンネル情報更新処理(S803)に移行する。一方、演出制御コマンドYを受信したと判断した場合(S801:YES)、画像制御CPU421は、演出音決定処理(S802)に移行する。画像制御CPU421は、演出音決定処理において、演出制御コマンドYを解析し、当該演出制御コマンドYで特定される演出で再生する音データ(フレーズ番号)を決定する。また、画像制御CPU421は、演出決定処理において、音データの出力音量を決定する。演出決定処理を実行した後に、画像制御CPU421は、チャンネル情報更新処理に移行する。
チャンネル情報更新処理において、画像制御CPU421は、チャンネル情報テーブルの各チャンネル情報を更新する。具体的には、音制御コマンドXを受信した場合、画像制御CPU421は、チャンネル情報更新処理において、当該音制御コマンドXで指定されるチャンネルchのチャンネル情報を更新する。例えば、音データとしてメダルの投入音を指定し、第2チャンネル群GBのうちチャンネルch3を指定し、出力音量「100」を指定する音制御コマンドXを受信した場合を想定する。以上の場合、チャンネルch3のチャンネル情報の状態が「再生」に更新され、フレーズ番号が投入音を示す「n+05」に更新され、出力音量が数値「100」に更新される。
また、画像制御CPU421は、演出制御コマンドYを受信した場合、チャンネル情報更新処理において、上述の演出音決定処理で決定された演出音を第3チャンネル群GCの何れかのチャンネルchで再生する。上述したように、演出音を再生するチャンネルchは、画像制御CPU421により適宜に決定される。画像制御CPU421は、演出音を再生するチャンネルchのチャンネル情報を更新する。例えば、音データとしてボタン効果音がチャンネルch39において音量「100」で再生される場合を想定する。以上の場合、チャンネルch39のチャンネル情報の状態が「再生」に更新され、フレーズ番号がボタン効果音を示す「m+01」に更新され、出力音量が数値「100」に更新される。
また、画像制御CPU421は、チャンネル情報更新処理において、再生中の各音響の出力音量を変化させるための処理を実行する。例えば、音制御コマンドXEを受信した場合、画像制御CPU421は、第2チャンネル群GBと第3チャンネル群GCとの各チャンネルchの出力音量を数値「0」に変化させる。また、例えば、上乗せ効果音の再生を指示する音制御コマンドXSを受信した場合、画像制御CPU421は、背景楽曲Aをフェードアウトさせるため、背景楽曲Aを再生しているチャンネルchのフェードタイマに初期値を設定する。さらに、画像制御CPU421は、上乗せ効果音の再生が終了する場合、背景楽曲Aをフェードインさせるため、背景楽曲Aを再生しているチャンネルchのフェードタイマに初期値を設定する。
チャンネル情報更新処理を終了した後に、画像制御CPU421は、フェードタイマ減算処理(S804)に移行する。画像制御CPU421は、フェードタイマ減算処理において、各チャンネルchのフェードタイマが数値「0」より大きい値の場合、当該フェードタイマを減算する。また、画像制御CPU421は、フェードタイマを減算したチャンネルchの音量を減算(フェードアウト)または加算(フェードイン)する。各フェードタイマ減算処理における、各チャンネルchの音量の加算値および減算値は、フェード前の音量とフェード後の音量とフェードタイマの初期値とに応じて適宜に決定される。
フェードタイマ減算処理を終了した後に、画像制御CPU421は、音出力要求コマンド送信処理(S805)に移行する。画像制御CPU421は、音出力要求コマンド送信処理により、音出力要求コマンドZを音源IC431に送信する。音出力要求コマンド送信処理で送信される音出力要求コマンドZは、今回の音響制御タスクで更新された各チャンネル情報を示す。音源IC431は、音出力要求コマンドZが指定する各チャンネル情報に応じて各チャンネルchで各音響を再生する。
以上の通り、本実施形態では、演出音決定処理が画像制御CPU421で実行されるため、例えば、演出決定処理と演出音決定処理との双方がサブCPU412で実行される構成と比較して、サブCPU412の処理の負担が分散される。したがって、上述した不都合が軽減される。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態を以下に説明する。なお、以下に例示する各形態において作用や機能が第1実施形態と同等である要素については、第1実施形態の説明で参照した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
図74は、各音データのうちフレーズ番号「m+04」の音データ「背景楽曲A」から再生される音響信号の時間波形を示す図である。背景楽曲Aの再生が開始されてから所定の時間長の期間の時間波形が図74に例示される。図74には、正面視で左右方向に時間軸が配置される。また、図74には、正面視で上下方向に強度軸が配置される。再生する出力音量が各時点で一定と仮定した場合、時間波形の強度(振幅)が大きい期間ほど、出力される音響の音圧(音の大きさ)が大きくなる。
図74(b)は、第2実施形態の音源ROM432に記憶された背景楽曲A(音データ)から再生される音響信号である。また、第1実施形態の音源ROM432に記憶された背景楽曲Aから再生される音響信号が、第2実施形態の対比例として図74(a)に示される。第2実施形態においても、第1実施形態と同様に、ART状態に移行した場合、すなわち、背景楽曲Aの再生が開始された場合、突入演出が実行される。各図には、突入演出が実行される期間が示される。
図74(a)から理解される通り、仮に、再生する出力音量に変化がない場合、第1実施形態の背景楽曲Aは、突入演出が実行される期間とその後の期間とに亘り略一定の音圧になる。ただし、上述した通り、第1実施形態においては、背景楽曲Aと並行して再生される突入効果音を聞え易くするために、突入演出における背景楽曲Aの出力音量は、突入演出以外の期間より小さく設定される。したがって、第1実施形態では、突入演出における背景楽曲Aの実際の音圧は、突入演出以外の期間の音圧と比較して小さくなる。
第2実施形態においては、突入演出が実行される期間と当該期間より後の期間とに亘り、背景楽曲Aを再生する出力音量を変化させない点において、第1実施形態と相違する。具体的には、第2実施形態においては、突入演出が実行される期間と当該期間より後の期間とに亘り、背景楽曲Aが出力音量「100」で再生される。
図74(b)は、第2実施形態の音源ROM432に記憶された背景楽曲Aが示す音響信号の時間波形である。図74(a)および図74(b)から理解される通り、突入演出の終了時点以降の各時点における音響信号の強度は、第1実施形態と第2実施形態とで略等しい(時間波形が略等しい)。また、上述した通り、第1実施形態と第2実施形態とにおいて、突入演出の終了時点以降の期間では背景楽曲Aが出力音量「100」で再生される。したがって、突入演出の終了時点以降の期間における背景楽曲Aの実際の音圧は、第1実施形態と第2実施形態とで略等しい。
一方で、図74(a)および図74(b)から理解される通り、突入演出の各時点における音響信号の強度は、第1実施形態と第2実施形態とで相違する。具体的には、第2実施形態の突入演出の各時点における音響信号の強度は、第1実施形態と比較して小さい。したがって、仮に第1実施形態の背景楽曲Aと第2実施形態の背景楽曲Aとを同じ出力音量で再生した場合、第2実施形態の突入演出における背景楽曲Aの音圧は、第1実施形態の突入演出における背景楽曲Aの音圧より小さくなる。具体的には、突入演出においては、第2実施形態の背景楽曲Aを出力音量「100」で再生した場合の音圧は、第1実施形態の背景楽曲Aを出力音量「30」で再生した場合の音圧と略等しい。
第2実施形態においても、第1実施形態と同様に、突入演出における背景楽曲Aの音圧が突入演出の終了時点以降の音圧より小さくなるため、突入効果音が背景楽曲Aにより聞こえ難くなるという不都合が抑制される。また、第2実施形態においては、突入演出における音圧が突入演出の終了時点以降の音圧より小さくなるように、音源ROM432に記憶されている音データ(背景楽曲A)が予め設計されている。以上の構成によれば、例えば、突入演出における背景楽曲Aの音量を小さくするための処理が省略される。すなわち、画像制御CPU421の処理負担が軽減される。
<第3実施形態>
図75は、第3実施形態の「遅れ演出」を説明するためのシステムシーケンス図である。上述したように、各遊技の始動音は、各リール12の始動と略同時に再生されるが、遅れ演出の実行が決定された遊技では、各リール12が始動した時点から遅れて始動音が再生される。サブCPU412は、遅れ演出を実行するか否かを所定の条件で抽選により決定する。例えば、サブCPU412は、内部抽選処理において当選役「チェリー」が当選した場合、所定の確率で遅れ演出の実行を決定する。以上の構成によれば、遅れ演出により、今回の遊技でチェリーが当選したことを遊技者に報知することができる。
図75(a)は、第3実施形態のシステムシーケンス図である。図75(a−1)は、遅れ演出が決定されなかった場合のシステムシーケンス図であり、図75(a−2)は、遅れ演出が決定された場合のシステムシーケンス図である。図75(a−1)および図75(a−2)に示すように、第3実施形態において、第1実施形態と同様に、始動操作がされると演出決定処理が実行される。第3実施形態においては、メインCPU301の内部抽選処理においてチェリーが当選した場合、演出決定処理で遅れ演出が決定される場合がある。
図75(a−1)に示すように、遅れ演出が決定されなかった場合、演出決定処理の直後に、音制御コマンドXが画像制御CPU421に送信される。画像制御CPU421は、当該音制御コマンドXを受信すると、音出力要求コマンドZを音源IC431に送信して始動音を再生させる。以上の場合、各リール12の始動と略同時に始動音が再生される。
図75(a−2)に示すように、遅れ演出が決定された場合、演出決定処理の後に、遅延処理が開始される。遅延処理は所定の時間長の期間に実行され、遅延処理が終了するまでは、始動音の再生の指示をする音制御コマンドXが画像制御CPU421に送信されない。すなわち、遅延処理は、始動音の再生の指示をする音制御コマンドXの送信時期を遅延させるための処理である。遅延処理の時間長は適宜に設定することができるが、例えば、約0.5秒程度の時間長に設定される。図75(a−2)に示すように、遅延処理が終了すると、その後、音制御コマンドXが画像制御CPU421に送信される。画像制御CPU421は、当該音制御コマンドXを受信すると、音出力要求コマンドZを音源IC431に送信して始動音を再生させる。以上の構成によれば、遅れ演出が決定された場合、各リール12の始動時点から所定の時間長(約0.5秒)遅れて始動音が再生される。
ところで、図75(a)においては、サブCPU412が遅延処理を実行する構成を示したが、遅れ演出を実行するための構成は、図75(a)の例に限定されない。
図75(b)は、遅れ演出を実行するための他の構成を説明するためのシステムシーケンス図である。図75(a)の構成においては、サブCPU412が遅延処理を実行したのに対し、図75(b)の構成においては、画像制御CPU421が遅延処理を実行する点で各構成は相違する。図75(b−1)は、遅れ演出が決定されなかった場合のシステムシーケンス図であり、図75(b−2)は、遅れ演出が決定された場合のシステムシーケンス図である。
図75(b)の構成においても、図75(a)の構成と同様に、演出決定処理において遅れ演出を実行するか否かが抽選により決定される。また、図75(b−1)に示すように、遅れ演出が決定されなかった場合は、音制御コマンドXがサブCPU412から画像制御CPU421に送信される。図75(a)の構成と同様に、音制御コマンドXを受信した場合、画像制御CPU421は、音出力要求コマンドZを音源IC431に直ちに送信して始動音を再生させる。以上の場合、各リール12の始動時点と略同時に始動音が再生される。
図75(b−2)に示すように、遅れ演出が決定された場合は、遅延処理指示コマンドWがサブCPU412から画像制御CPU421に送信される。遅延処理指示コマンドWは、画像制御CPU421に遅延処理の実行を指示する。遅延処理指示コマンドWを受信した場合、画像制御CPU421は、遅延処理を開始する。図75(b)の構成の遅延処理は、図75(a)の構成の遅延処理と同様に、所定の時間長の処理であり、遅延処理が終了するまでは始動音の再生を指示する音出力要求コマンドZが送信されない。遅延処理が終了した場合、画像制御CPU421は、音出力要求コマンドZを音源IC431に送信して始動音を再生させる。以上の構成によれば、各リール12の始動時点から所定の時間長だけ遅れて始動音が再生される。
以上の通り、サブCPU412が遅延処理を実行する構成であっても、画像制御CPU421が遅延処理を実行する構成であっても、遅れ演出が可能である。ただし、画像制御CPU421が遅延処理を実行する構成では、サブCPU412から画像制御CPU421に送信するコマンドとして、音制御コマンドXに加え遅延処理指示コマンドWを設ける必要がある。以上の説明から理解される通り、サブCPU412が遅延処理を実行する構成では、画像制御CPU421が遅延処理を実行する構成と比較して、コマンドの種類数が削減されるという利点がある。
<第4実施形態>
図76は、第4実施形態において、液晶表示装置30に表示される各画像(準備中画像、画像GX、画像GY)の模擬図である。第4実施形態においては、第1実施形態と同様に、ART状態において特別遊技状態または特殊遊技状態に当選した場合、開始準備状態に移行する。図76の各画像は、開始準備状態において表示される。
図76(a)は、開始準備状態において表示される準備中画像の模擬図である。準備中画像においては、例えば、開始準備状態である旨のメッセージが表示される。また、開始準備状態において、打順ベルが当選した場合、当該正解ベルの正解押順が報知される。例えば、第1実施形態のベルナビ演出のように、指示図像SXにより正解押順が報知される。また、開始準備状態においては、準備中楽曲が再生される。打順ベルR(正解し順は右第1停止)が当選した場合の準備中画像の具体例が図76(a)に示される。
準備中画像と準備中楽曲とは、特別遊技状態が当選した場合と特殊遊技状態が当選した場合とで共通である。したがって、遊技者は、液晶表示装置30の表示およびスピーカー(31、32)が再生する音響からは特別遊技状態に当選しているのか特殊遊技状態に当選しているのかを判別することができない。すなわち、開始準備状態は、特別遊技状態に当選しているのか特殊遊技状態に当選しているのかが秘匿された遊技状態であるといえる。
第4実施形態においては、特殊遊技状態に当選した後の開始準備状態において、RT4移行リプレイが当選した場合、第1操作態様指示演出が実行される。第1操作態様指示演出においては、「BAR1−BAR1−BAR1」の図柄の組合せ(RT4移行リプレイの一つ)を停止表示させる停止操作態様が指示される。具体的には、第1操作態様指示演出では、各リール12の各「BAR1」図柄が引込範囲に位置するタイミングにおいて、RT4移行リプレイの正解押順で停止操作をすべき旨が指示される。
図76(b)は、第1操作態様指示演出において液晶表示装置30に表示される画像GXの模擬図である。例えば、図76(b)に示すように、画像GXには、各「BAR1」図柄が引込範囲に位置するタイミングで停止操作すべき旨が表示される。また、画像GXが表示される場合、「BARを狙え」という音声が再生される。さらに、RT4移行リプレイの正解押順を報知する態様で各指示図像(SL、SC、SR)が画像GXに表示される。以上の説明から理解される通り、第1操作態様指示演出において指示された態様で停止操作がされた場合、「BAR1−BAR1−BAR1」の図柄の組合せが有効ラインに停止表示される。
第4実施形態においては、特別遊技状態に当選した後の開始準備状態において、RT5移行リプレイが当選した場合、第2操作態様指示演出が実行される。第2操作態様指示演出においては、「赤セブン−赤セブン−赤セブン」の図柄の組合せ(RT5移行リプレイの一つ)を停止表示させる停止操作態様が指示される。具体的には、第2操作態様指示演出では、各リール12の各「赤セブン」図柄が引込範囲に位置するタイミングにおいて、RT5移行リプレイの正解押順で停止操作をすべき旨が指示される。
図76(c)は、第2操作態様指示演出において液晶表示装置30に表示される画像GYの模擬図である。例えば、図76(c)に示すように、画像GYには、各「赤セブン」図柄が引込範囲に位置するタイミングで停止操作すべき旨が表示される。また、画像GYが表示される場合、「7を狙え」という音声が再生される。さらに、RT5移行リプレイの正解押順を報知する態様で各指示図像(SL、SC、SR)が画像GYに表示される。以上の説明から理解される通り、第2操作態様指示演出において指示された態様で停止操作がされた場合、「赤セブン−赤セブン−赤セブン」の図柄の組合せが有効ラインに停止表示される。
第1操作態様指示演出においては、特殊遊技状態を開始させる「BAR1−BAR1−BAR1」の図柄の組合せを停止表示させる指示がされため、特殊遊技状態に当選した旨が報知される。一方で、第2操作態様指示演出においては、特別遊技状態を開始させる「赤セブン−赤セブン−赤セブン」の図柄の組合せを停止表示させる指示がされため、特別遊技状態に当選した旨が報知される。
以上の通り、第4実施形態によれば、特殊遊技状態および特別遊技状態の何れに当選したかは、準備画像の表示期間では秘匿され、操作態様指示演出が実行された場合に報知される。したがって、操作態様指示演出が実行されるまで、特殊遊技状態および特別遊技状態の何れに当選したかを予想しながら遊技者に遊技させることができるため、開始準備状態の面白味が向上する。なお、操作態様指示演出が実行される以前において、特殊遊技状態および特別遊技状態の何れに当選したかが判別可能な場合があってもよい。
図77は、第4実施形態の開始準備状態で再生される各音響の各時点での出力音量を説明する図である。図77においては、時間軸と音量軸とが配置される。また、図77には、各時点において液晶表示装置30に表示される各画像が示されている。
図77に示すように、準備中画像が表示される期間において、準備中楽曲が出力音量「50」で再生される。準備中楽曲は、特殊遊技状態に移行する場合は、第1操作態様指示演出が実行されるまで(RT4移行リプレイに当選するまで)の各遊技に亘り再生される。図77に示すように、準備中楽曲は、第1操作態様指示演出が開始した場合、フェードアウトして停止される。一方で、特別遊技状態に移行する場合、準備中画像は、第2操作態様指示演出が実行されるまで(RT5移行リプレイに当選するまで)の各遊技に亘り再生される。また、準備中楽曲は、第1操作態様指示演出が開始する場合と同様に、第2操作態様指示演出が開始した場合にフェードアウトして停止される。
図77に示すように、各操作態様指示演出が開始された場合、音声「BARを狙え」または音声「7を狙え」が出力音量「100」で再生される。また、各操作態様指示演出が開始された場合、画像GXまたは画像GYが準備画像に替えて表示される。具体的には、第1操作態様指示演出が開始された場合、音声「BARを狙え」が再生され、画像GXが液晶表示装置30に表示される。一方で、第2操作態様指示演出が開始された場合、音声「7を狙え」が再生され、画像GYが液晶表示装置30に表示される。
各操作態様指示演出においては、停止ボタン25が操作される毎に所定の効果音(図77には図示されない)が再生される。また、各操作態様指示演出においては、「BAR1−BAR1−BAR1」の図柄の組合せまたは「赤セブン−赤セブン−赤セブン」の図柄の組合せが停止表示された場合、図77に示すように表示効果音が出力音量「100」で再生される。なお、停止表示された図柄の組合せに応じて表示効果音を異ならせてもよい。また、表示効果音が再生されない構成としてもよい。
停止操作態様指示演出が終了して特別遊技状態に移行する場合、背景楽曲B(特別遊技楽曲)が再生される。また、停止操作態様指示演出が終了して特殊遊技状態に移行する場合、背景楽曲C(特殊遊技楽曲)が再生される。各背景楽曲は、図77に示すように、出力音量「0」から出力音量「100」までフェードインし、その後、各遊技に亘り出力音量「100」で再生される。また、操作態様指示演出が終了すると、液晶表示装置30は、特殊遊技状態または特別遊技状態における各画像を表示する。
以上の通り、第4実施形態によれば、操作態様指示演出の音声「BARを狙え」または音声「7を狙え」が再生される場合、準備中楽曲の出力音量が小さくなる(消音される)。したがって、特殊遊技状態および特別遊技状態の何れに当選したかを報知する各音声が準備中楽曲と混合して聞こえ難くなる不都合が抑制される。すなわち、特殊遊技状態および特別遊技状態の何れに当選したかを報知する各音声が遊技者に明確に知覚されるため、当該報知を効果的に実行することができる。
<第5実施形態>
図78は、第5実施形態の各ナビ演出における各音響を説明するための図である。第5実施形態においても、第1実施形態と同様に、ART状態において打順リプレイが当選した場合、リプレイナビ演出が実行され(図35(a)参照)、打順ベルが当選した場合、ベルナビ演出が実行される(図35(b)参照)。
図78(a)は、第5実施形態の各ナビ演出で再生される各音データを説明するための図である。第5実施形態においても、第1実施形態と同様に、各ナビ演出において、各ナビ音声が再生され、停止操作順序が報知される。また、第5実施形態のリプレイナビ演出においては、フレーズ番号「n+21」の音データ「リプレイ図柄停止」(停止音C)が再生される。停止音Cは、リプレイ図柄が停止した場合の効果音である。また、第5実施形態のベルナビ演出においては、フレーズ番号「n+22」の音データ「ベル図柄停止」(停止音D)とフレーズ番号「n+23」の音データ「正解ベル」(音声「ゲット」)が再生される。停止音Dは、ベル図柄が停止した場合の効果音である。また、音声「ゲット」は、正解ベルが停止表示された旨を報知する音声である。
図78(b)は、第5実施形態のリプレイナビ演出の各音響の出力音量を説明する図である。図78(b)に示すように、リプレイナビ演出が開始されると、第1実施形態と同様に、リプレイナビ音声(「左だよ」「中だよ」「右だよ」)の何れかが再生される。また、リプレイナビ演出が開始された後に、各停止ボタン25が操作されると、停止音Cが再生され、リプレイが停止表示された場合、リプレイ音Aが再生される。また、図78(b)に示すように、リプレイナビ演出が開始されると、背景楽曲Aの出力音量が数値「100」から数値「60」に変化し、リプレイナビ演出が終了する場合、背景楽曲Aの出力音量が数値「60」から数値「100」に戻る。
図78(c)は、第5実施形態のベルナビ演出の各音響の出力音量を説明する図である。図78(c)に示すように、ベルナビ演出が開始されると、第1実施形態と同様に、ベルナビ音声(「中」「右」)の何れかが再生される。また、ベルナビ演出が開始された後に、各停止ボタン25が操作されると、停止音Dが再生され、正解ベルが停止表示された場合、音声「ゲット」が再生される。また、図78(c)に示すように、ベルナビ演出が開始されると、背景楽曲Aの出力音量が数値「100」から数値「60」に変化し、ベルナビ演出が終了する場合、背景楽曲Aの出力音量が数値「60」から数値「100」に戻る。
第5実施形態によれば第1実施形態と同様な効果を奏することができる。また、第5実施形態のリプレイナビ演出とベルナビ演出とでは、当選役が停止表示された場合の音響(リプレイ音A、音声「ゲット」)と停止音とが相違する。したがって、停止操作態様の報知の態様が変化に富むという効果は格別に顕著である。
また、第5実施形態によれば、各ナビ演出が開始される場合、背景楽曲Aの出力音量が小さくなる。以上の構成によれば、例えば、各ナビ演出が開始される場合に背景楽曲Aの出力音量が小さくならない構成と比較して、各ナビ演出における各音響が背景楽曲Aにより聞こえ難くなるという不都合が抑制される。例えば、ベルナビ演出においては、正解ベルを停止表示するためのナビ音声が再生される。正解ベルが停止表示された場合、メダル(特典)が付与されるため、ナビ音声は、特典を獲得するための情報(特典に関する情報)を報知するための音響であるといえる。以上の通り、第5実施形態によれば、特典を獲得するための情報を報知する音響が聞こえ難くなる不都合が抑制される。すなわち、特典を獲得するための情報を報知する音響を聞き逃し、操作ミスをして特典が獲得できない不都合が抑制される。また、ベルナビ演出においては、正解ベルが停止表示された旨を報知する音声「ゲット」が再生される。音声「ゲット」は、メダルが付与された旨を報知する音響であり、特典が付与された旨(特典に関する情報)を報知する音響であるといえる。以上の通り、第5実施形態によれば、特典が付与された旨を報知する音響が聞こえ難くなる不都合が抑制される。すなわち、ベルナビ演出において背景楽曲を小さくしない構成と比較して、特典が付与された旨が確実に報知される。
<第6実施形態>
図79は、第6実施形態でサブCPU412が用いる各テーブルの概念図である。図79(a−1)および図79(a−2)は、第6実施形態の始動音決定テーブル(Xa、Yb)の概念図である。第6実施形態の始動音は、通常始動音と特殊始動音Aと特殊始動音Bとを含む。また、始動音決定テーブルは、始動音決定テーブルXaと始動音決定テーブルYbとを含む。サブCPU412は、始動音決定テーブルXaの確率でガセ前兆状態の各遊技の始動音を決定し、始動音決定テーブルYbの確率で本前兆状態の各遊技の始動音を決定する。具体的には、ガセ前兆状態の各遊技では、確率Pa1(0<Pa1<1)で通常始動音が決定され、確率Pa2(0<Pa2<1)で特殊始動音Aが決定され、確率Pa3(0<Pa3<1)で特殊始動音Bが決定される。また、本前兆状態の各遊技では、確率Pb1(0<Pb1<1)で通常始動音が決定され、確率Pb2(0<Pb2<1)で特殊始動音Aが決定され、確率Pb3(0<Pb3<1)で特殊始動音Bが決定される。各確率Pa(1〜3)と各確率Pb(1〜3)とは、特殊始動音Aが決定された場合は、通常始動音が決定された場合より、今回の遊技が本前兆状態である期待度が高くなるように設計される。また、各確率Paと各確率Pbとは、特殊始動音Bが決定された場合は、特殊始動音Aが決定された場合より、今回の遊技が本前兆状態である期待度が高くなるように設計される。
第6実施形態においては、各遊技の開始操作(スタートレバー24の操作)に応じて操作時演出が開始される場合がある。具体的には、開始操作コマンドがサブCPU412で受信された場合、操作時演出が開始される場合がある。操作時演出は、前兆状態の各遊技において実行される。ただし、前兆状態以外のサブ状態において操作時演出が実行される構成としてもよい。また、各操作時演出は、操作時演出Aと操作時演出Bとを含む。操作時演出Aにおいては、操作時演出Aに応じた画像が液晶表示装置30に表示され、操作時演出音Aが再生される。また、操作時演出Bにおいては、操作時演出Bに応じた画像が液晶表示装置30に表示され、操作時演出音Bが再生される。
操作時演出を実行するか否かは、サブCPU412により決定される。操作時演出が決定された場合、当該操作時演出の実行を指示する演出制御コマンドYが画像制御CPU421に送信される。画像制御CPU421は、演出制御コマンドYを受信した場合、操作時演出における画像を液晶表示装置30に表示し、操作時演出における操作時演出音(A、B)の再生を指示する音出力要求コマンドZを音源IC431に送信する。
また、第6実施形態においては、各リール12の始動に応じて始動時演出が開始される場合がある。具体的には、リール始動コマンドがサブCPU412で受信された場合、始動時演出が開始される場合がある。始動時演出は、前兆状態の各遊技において実行される。ただし、前兆状態以外のサブ状態において始動時演出が実行される構成としてもよい。また、各始動時演出は、始動時演出Aと始動時演出Bとを含む。始動時演出Aにおいては、始動時演出Aに応じた画像が液晶表示装置30に表示され、始動時演出音Aが再生される。また、始動時演出Bにおいては、始動時演出Bに応じた画像が液晶表示装置30に表示され、始動時演出音Bが再生される。
始動時演出を実行するか否かは、サブCPU412により決定される。始動時演出が決定された場合、当該始動時演出の実行を指示する演出制御コマンドYが画像制御CPU421に送信される。画像制御CPU421は、演出制御コマンドYを受信した場合、始動時演出における画像を液晶表示装置30に表示し、始動時演出における始動時演出音の再生を指示する音出力要求コマンドZを音源IC431に送信する。なお、本実施形態において、操作時演出と始動時演出とを総称して開始時演出という場合がある。また、操作時演出音と始動時演出音と各始動音とを総称して開始時演出音という場合がある。さらに、遊技を開始させるスタートレバー24の操作の時点から各リール12が始動する時点までの期間を遊技開始期間という場合がある。
図79(b−1)および図79(b−2)は、第6実施形態の開始時演出決定テーブル(Xc、Yd)の概念図である。サブCPU412は、ガセ前兆状態の各遊技において、操作時演出または始動時演出を実行するか否かを開始時演出決定テーブルXcの確率で決定する。具体的には、ガセ前兆状態の各遊技では、操作時演出および始動時演出を実行しないことが確率Pc1(0<Pc1<1)で決定され、確率Pc2(0<Pc2<1)で操作時演出Aが決定され、確率Pc3(0<Pc3<1)で操作時演出Bが決定され、確率Pc3(0<Pc3<1)で始動時演出Aが決定され、確率Pc4(0<Pc4<1)で始動時演出Bが決定される。また、サブCPU412は、本前兆状態の各遊技において、操作時演出または始動時演出を実行するか否かを開始時演出決定テーブルXdの確率で決定する。具体的には、本前兆状態の各遊技では、操作時演出および始動時演出を実行しないことが確率Pd1(0<Pd1<1)で決定され、確率Pd2(0<Pd2<1)で操作時演出Aが決定され、確率Pd3(0<Pd3<1)で操作時演出Bが決定され、確率Pd3(0<Pd3<1)で始動時演出Aが決定され、確率Pd4(0<Pd4<1)で始動時演出Bが決定される。
各確率Pc(1〜5)と各確率Pd(1〜5)とは、操作時演出Aが決定された場合、各開始時演出が決定されなかった場合より、今回の遊技が本前兆状態である期待度が高くなるように設計される。また、各確率Pcと各確率Pdとは、操作時演出Bが決定された場合、操作時演出Aが決定された場合より、今回の遊技が本前兆状態である期待度が高くなるように設計される。さらに、確率Pcと各確率Pdとは、始動時演出Aが決定された場合、各開始時演出が決定されなかった場合より、今回の遊技が本前兆状態である期待度が高くなるように設計される。また、各確率Pcと各確率Pdとは、始動時演出Bが決定された場合、始動時演出Aが決定された場合より、今回の遊技が本前兆状態である期待度が高くなるように設計される。
上述したように、各操作時演出および各始動時演出においては、各演出に応じた演出音が再生される。したがって、第6実施形態においては、遊技を開始させるスタートレバー24の操作または各リール12の始動を契機に再生される各音響(特殊始動音、操作時演出音、始動時演出音)により本前兆状態のチャンスである旨が報知される。すなわち、遊技開始期間の複数の時点(開始操作の時点、リールの始動時点)において、チャンスの報知を実行することができる。したがって、チャンス報知が実行される時点が変化に富み、面白味が向上する。なお、操作時演出と始動時演出との種類数は上述した例に限定されない。また、各開始時演出音の出力音量を異ならせてもよい。例えば、特殊始動音の出力音量を通常始動音の出力音量より大きくする構成、操作時演出音Bの出力音量を操作時演出Aの出力音量より大きくする構成、または、始動時演出Bの出力音量を始動時演出Aの出力音量より大きくする構成が好適である。
<変形例>
以上の各形態は多様に変形される。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は適宜に併合され得る。
(1)上述の各形態において、システム音を再生するチャンネルchは、サブCPU412が決定し、演出音を再生するチャンネルchは、画像制御CPU421が決定する構成としたが、各音響を再生するチャンネルchを決定する手段は、適宜に変更することができる。例えば、以上の構成に替えて、システム音を再生するチャンネルchが画像制御CPU421により自動的に決定される構成としてもよい。また、演出音を再生するチャンネルchがサブCPU412により指定される構成としてもよい。また、音源IC431が各音響を再生するチャンネルchを自動的に決定する構成としてもよい。
(2)上述の各形態においては、背景楽曲をフェードインまたはフェードアウトさせたが、背景楽曲によってはフェードインまたはフェードアウトさせない構成としてもよい。また、各音響の出力音量を変化させる期間(例えば、図31(b)の期間TB1)の時間長は、適宜に変更することができる。
また、上述の各形態においては、各効果音が再生される期間TA(例えば、図31(b)の期間TA1、図32(b)の期間TA2、図33(b)の期間TA3)は、背景楽曲の出力音量が変化する期間TB(例えば、図31(b)の期間TB1、図32(b)の期間TB2および期間TB3、図33(b)の期間TB4および期間TB5)と重複しない構成としたが、期間TAと期間TBとが重複する構成としてもよい。ただし、期間TAのうち期間TBと重複する期間の時間長が長くなるほど、効果音と背景楽曲とが混合して再生される期間の時間長が長くなるため、効果音が背景楽曲により聞こえ難くなる可能性が高くなる。以上の事情を考慮して、期間TAのうち期間TBと重複する期間の時間長は、期間TAの時間長に応じて設定されるのが好ましい。例えば、期間TAのうち期間TBと重複する期間の時間長が、期間TAのうち期間TBと重複しない期間の時間長より短くなるように期間TBの時間長を設定する。以上の構成によれば、効果音と背景楽曲とが混合する期間より、効果音と背景楽曲とが混合しない期間の時間長が長くなるため、背景楽曲により効果音が聞こえ難くなる不都合が抑制される。
(3)上述の各形態においては、エラー音を再生する場合、第2チャンネル群GBと第3チャンネル群GCとで再生している各音響の出力音量を数値「0」にして、エラー音以外の音響を消音したが、各音響の再生を停止してもよい。すなわち、上述の各形態においては、エラー音が再生される場合であっても、エラー音以外の各音響の再生を維持したが、維持しない構成としてもよい。以上の構成においても、各形態と同様に、演出音等によりエラー音が聞こえ難くなる不都合が抑制される。なお、エラー音を再生する場合、各音響の再生を維持して出力音量を数値「0」にする構成(例えば第1実施形態)では、エラー状態から復帰した場合、消音した各音響を途中から再生することができる。一方で、各音響の再生自体を停止する場合、消音した各音響は先頭から再生される。
(4)上述の各形態においては、サブCPU412は、演出音が再生される第3チャンネル群GCの各チャンネルchの各々の出力音量を、音制御コマンドXEにより一括して変更可能な構成とした。しかし、第3チャンネル群GCの出力音量を一括して変更させるコマンドを音制御コマンドXEとは別に設ける構成としてもよい。例えば、サブCPU412は、第3チャンネル群GCの出力音量を一括して変更するコマンドを生成し、画像制御CPU421は、当該コマンドを受信した場合、第3チャンネル群GCの各チャンネルの出力音量を変更する。以上の構成によれば、第3チャンネル群GCの各チャンネルchの出力音量は、サブCPU412からのコマンドにより一括して変更される。
(5)上述した各形態の各ナビ演出で再生される音声は、適宜に変更することができる。例えば、第1実施形態のベルナビ演出においては、音声「中」または音声「右」を再生し、リプレイナビ演出においては、音声「中だよ」または音声「右だよ」を再生した(図35参照)。すなわち、ベルナビ演出とリプレイナビ演出とで再生されるセリフの内容を異ならせた。以上の構成に替えて、ベルナビ演出のナビ音声を男性の音声とし、リプレイナビ演出のナビ音声を女性の音声として、各ナビ音声のセリフは同じにしてもよい。また、第1実施形態のベルナビ演出Aにおいては、音声「中」または音声「右」を再生し、ベルナビ演出Bにおいては、音声「センター」または音声「ライト」を再生したが(図36参照)、以上の構成に替えて、ベルナビ演出Aのナビ音声を男性の音声とし、ベルナビ演出Bのナビ音声を女性の音声にして、各ナビ音声のセリフは同じにしてもよい。さらに、各ナビ演出のナビ音声の出力音量を互いに異ならせる構成としてもよい。例えば、ベルナビ演出Aのナビ音声よりベルナビ演出Bのナビ音声の出力音量を大きくする構成が考えられる。
(6)上述の各形態のベルナビ演出とリプレイナビ演出とでは、液晶表示装置30に表示される指示図像の色彩を互いに異ならせたが、指示図像の形状(外形)や模様を互いに異ならせる構成としてもよい。また、上述の各形態のベルナビ演出とリプレイナビ演出とでは、液晶表示装置30の表示態様とナビ音声との双方を互いに異ならせたが、何れか一方が相違する構成としてもよい。
(7)上述の各形態において、画像制御CPU421は、特定の音響(後続の音響)の再生が指示された場合であって、同じ特定の音響(先行の音響)を再生しているチャンネルchが存在する場合、先行の音響を停止して、当該チャンネルで後続の音響を再生した(図38参照)。しかし、以上の構成に替えて、後続の音響を再生するチャンネルchと先行の音響が再生されていたチャンネルchとが相違し得る場合であっても、当該先行の音響の再生を中止する構成としてもよい。例えば、先行の音響がチャンネルchX1(16≦X1≦30)で再生されている場合、チャンネルchX2(16≦X2≦30、X1≠X2)で後続の音響の再生を開始し、チャンネルchX1における先行の音響を停止する構成としてもよい。
また、上述の各形態において、画像制御CPU421は、後続の音響と同じ音響が再生中の場合、当該音響の再生を停止する構成とした。しかし、後続の音響と先行の音響とが異なる場合であっても、後続の音響が再生される際に、先行の音響の再生が停止される構成としてもよい。以上の構成の具体例としては、各音データを複数のグループに区分し、同じグループに属する各音データは、同時に再生されない構成が考えられる。例えば、マスター音量の調整操作毎に再生される各確認音(A〜E)を同じグループとし、また、遊技状態に応じて再生される各背景楽曲(A〜D)を同じグループとする。以上の構成において、例えば、特定の確認音が再生される期間において、他の確認音の再生が指示された場合、当該特定の確認音の再生が停止され、再生が指示された他の確認音の再生が開始される。また、例えば、特定の背景楽曲が再生される期間において、他の背景楽曲の再生が指示された場合、当該特定の背景楽曲の再生が停止され、再生が指示された他の背景楽曲の再生が開始される。
(8)上述の各形態において、ART状態に移行した場合に突入演出を実行したが、ART状態以外のサブ状態に移行した場合に突入演出を実行する構成としてもよい。例えば、特別遊技状態、特殊遊技状態またはチャンス状態の各サブ状態に移行した場合、当該サブ状態が開始された旨を報知する突入演出が実行される構成としてもよい。また、突入演出において、液晶表示装置30に所定のメッセージを表示したが、液晶表示装置30の表示態様は上述の例に限定されない。例えば、液晶表示装置30の表示態様をART状態と共通にし、突入効果音のみが再生される構成としてもよい。
(9)上述の第6実施形態において、スタートレバー24が開始操作された場合の操作時演出音と各リール12が始動した場合の始動時演出音と特殊始動音とを開始時演出音として例示したが、他の開始時演出音が遊技開始期間で再生される構成としてもよい。例えば、上述したように、開始操作がされた場合、各回胴演出(リールロック、上乗せフリーズ)が実行される場合がある。以上の構成において、各回胴演出が実行される場合に、当該回胴演出に応じた回胴演出音が開始時演出音として再生される構成としてもよい。
また、各遊技の開始操作がされた場合、操作時演出とは別の操作時音が再生される構成としてもよい。以上の構成において、操作時音は、通常操作時音と特殊操作時音とを含む。通常操作時音は、特典の付与が期待できない場合(例えば通常状態)に再生される通常の操作時音であり、特殊操作時音は、特典の付与が期待できる場合(例えば前兆状態)に再生される操作時音である。例えば、特典の付与が期待できる各遊技において特殊操作時音を再生するか否かを抽選により決定する構成が好適である。以上の構成によれば、特殊操作時音により特典が付与されるチャンスである旨が報知される。
また、第6実施形態において、開始時演出音の再生が開始される時期に応じて特典が付与される期待度が異なる構成としてもよい。以上の構成によれば、開始時演出音の面白味が向上する。例えば、各始動時演出音が再生された場合は、各操作時演出音が再生された場合より、特典の期待度が高い構成が考えられる。すなわち、開始操作の時点で開始時演出音が再生された場合は、各リール12が始動した時点で開始時演出音が再生された場合より、特典の期待度が高い構成が考えられる。
(10)システム音と演出音とは、上述の各形態の例に限定されない。例えば、上述の各音響以外の音響をシステム音や演出音として設ける構成としてもよい。また、上述の各形態において、システム音として再生される音響は、演出音として再生されてもよいし、演出音として再生される音響は、システム音として再生されてもよい。具体的には、上述の各形態では、各確認音(A〜E)をシステム音として再生したが、各確認音が演出音として再生される構成としてもよい。
(11)上述の各形態において、各スピーカー(31L、31R、32L、32R)の音響の音の大きさを別々に調整可能な構成としてもよい。例えば、スピーカー毎に電流量を調整可能な可変抵抗器を設ける構成が考えられる。
(12)上述の各形態において、ART状態と特別遊技状態と特殊遊技状態とチャンス状態とを含む各サブ状態に移行する構成としたが、サブ状態の種類は上述の例に限定されない。例えば、何れかのサブ状態が省略された構成としてもよい。
また、上述の各形態においては、ART状態と特別遊技状態と特殊遊技状態とチャンス状態とを含む各サブ状態に移行するか否かをサブCPU412が決定する構成としたが、メインCPU301が決定する構成としてもよい。さらに、上述の各形態においては、上乗せ決定処理をサブCPU412が実行する構成としたが、メインCPU301が上乗せ決定処理を実行する構成としてもよい。
また、当選役として、有効ラインに停止表示されるまで当選した状態が持ち越されるボーナス役を具備する構成としてもよい。また、ボーナス役が停止表示された場合、特定の背景楽曲の再生を開始するとともに、突入効果音が再生される突入演出が実行される構成としてもよい。以上の構成において、突入演出における背景楽曲の出力音量を突入演出以降の出力音量より小さくすることにより、突入効果音が背景楽曲により聞こえ難くなる不都合が抑制される。
さらに、上述の各形態においては、中第1停止が正解押順となる打順ベルC(1〜4)と右第1停止が正解押順となる打順ベルR(1〜4)とを設けたが、左第1停止が正解押順となる打順ベルLを設ける構成としてもよい。以上の構成においては、ART状態等において打順ベルLが当選した場合、ベルナビ演出が実行され、当該ベルナビ演出では例えば音声「左」が再生される。
(13)サブ制御基板400の構成は、上述の各形態に限定されない。図80は、変形例におけるサブ制御基板400の構成を説明するための図である。変形例のサブ制御基板400は、画像制御CPU421を具備しない点において、上述した各形態と相違する。
具体的には、図80に示すように、変形例のサブ制御基板400は、演出制御基板410と画像制御基板420とサウンド基板430とを含んで構成される。演出制御基板410は、第1実施形態と同様に、サブCPU412とサブROM413とサブRAM414と具備する。また、サウンド基板430は、音源ROM432と音源IC431とを具備する。
画像制御基板420は、画像制御ROM422とRAM425とVDP423とを含んで構成される。すなわち、変形例の画像制御基板420は、画像制御CPU421を具備しない点において、第1実施形態と相違する。以上の構成において、音源IC431は、サブCPU412により制御される。具体的には、変形例のサブCPU412は、音出力要求コマンドZを音源IC431に出力し、音源IC431は、当該音出力要求コマンドZに応じて各音響を再生する。また、サブCPU412は、VDP423を制御して、液晶表示装置30に各種の画像を表示させる。
以上の変形例においても、上述の各形態と同様な効果を奏することができる。なお、サブCPU412が音源IC431を制御する構成において、画像制御CPU421を具備する構成としてもよい。以上の構成では、VDP423は、画像制御CPU421により制御される。また、サブ制御基板400を複数の基板で構成してもよいし、単一の基板で構成してもよい。さらに、変形例において、各ランプを制御するCPUをサブCPU412とは別に設ける構成としてもよい。
(14)また、本発明は、上述したパチスロ機のみならず、パチンコ機、その他の遊技機、ゲーム機一般に適用することができる。
本発明の遊技機は、例えば以下の遊技機である。
本発明に係る遊技機は、特定遊技状態(RT3状態、ART状態)を含む各遊技状態で遊技の進行を制御するとともに、複数種類の図柄を変動表示させ、複数の停止操作手段が停止操作された場合、停止操作の態様に応じて遊技の結果としての図柄組合せを停止表示させる遊技制御手段(メインCPU、サブCPU)と、特定遊技状態において特典(上乗せ遊技回数)を付与する特典付与手段(S507)と、特典に関する情報が示される報知画像が表示されるとともに、第2音響が再生される報知演出(操作態様指示演出)を特定遊技状態において実行する演出実行手段(液晶表示装置30)と、特定遊技状態の各遊技に亘り第1音響(背景楽曲A)を再生するとともに、報知演出において第2音響(音声「BARを狙え」)を再生する場合、第1の音量から第1の音量より小さい第2の音量まで段階的に第1音響の音量を変化させる音処理手段(音源IC431)とを具備し、演出実行手段は、第1音響の音量が第1の音量から第2の音量に変化を開始した時点から第2の音量に達する時点までの期間において、報知画像の表示を開始するとともに、複数種類の図柄のうち特定の図柄を狙って停止操作することが指示される第1指示演出、および、複数の停止操作手段を特定の順序で停止操作することが指示される一方で特定の図柄を狙って停止操作することは指示されない第2指示演出を特定遊技状態において実行可能であり、音処理手段は、第2指示演出における第1音響の音量より小さい音量で、第1指示演出において第1音響を再生する。
以上の構成によれば、報知演出において第2音響を再生する場合、第1の音量から第1の音量より小さい第2の音量に第1音響の音量が変化する。以上の構成によれば、例えば、第2音響(所定の効果音)が再生される場合に第1音響(背景楽曲)の音量が小さくならない構成と比較して、第1音響と並行して再生される第2音響が聞こえ難くなる不都合が抑制される。