JP6140026B2 - 画像処理装置およびその方法 - Google Patents

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Description

本発明は、印刷におけるプルーフに関する。
近年、オフセット印刷においては、DTP (desk top publishing)により組版を行ってDTPデータを作成し、CTP (computer to plate)によりDTPデータから印刷版を作成する。そして、印刷版を最終印刷工程に送って印刷物を出力する。もし、DTPデータの作成に誤りがあった場合、CTPによって作成された印刷版によって印刷を行うと、間違った印刷物が大量に作成されてしまう危惧がある。
印刷ミスを未然に防ぐため、印刷機によって印刷物を出力する前に、印刷物の色調、文字の仕上がり、画像の配置などを確認するプルーフが行われる。印刷機による出力に比べて安価かつ容易に印刷物を出力するため、プルーフには、インクジェットプリンタ、DDCP (direct digital color proofer)、電子写真プリンタなどの出力デバイスが用いられる。とくに、インクジェットプリンタは、色再現範囲が広く、他の出力デバイスに比べ比較的安価な出力が可能であることから、近年、プルーファに用いられる事例が増加している。例えば、多色色材を用いるプルーファの例が特許文献1に開示されている。
オフセット印刷においては、オンオフ二値のドットによって画像を表現する網点画像が用いられる。網点画像は、クラスタ状に構成された網点を規則的に並べた画像であり、ドット面積を変化させて網点の大きさを変調し、画像の階調を表現する。また、網点は、所定の間隔(スクリーン線数)に所定の角度(スクリーン角)で配置され、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の各色成分に異なるスクリーン角が設定される場合が多い。各色成分のスクリーン角が異なるため、異なる色の網点ドットの全部または一部が紙面上で重畳する場合がある。
また、インクジェットプリンタによるプルーフにおいては、印刷物の色調に加えて、オフセット印刷の出力に近い網点の再現(以下、網点プルーフ)が要求される。
特開2001-144959号公報 特開2004-142206号公報
本発明は、網点画像のプルーフにおける画質劣化の抑制を目的とする。
本発明は、前記の目的を達成する一手段として、以下の構成を備える。
本発明にかかる画像処理は、複数の色成分の網点画像データを入力し、前記網点画像データを多値画像データに多値化し、前記多値画像データを参照して、注目処理点付近の色材使用量を算出し、前記色材使用量に基づき、前記多値画像データを色分解した色分解データを生成し、前記色材使用量に基づいて、同系色の淡色材と濃色材への色分解を異ならせる。
本発明によれば、網点画像のプルーフにおける画質劣化を抑制することができる。
入力データ(網点画像データ)の一例を示す図。 網点画像データをインクジェットプリンタで画像形成する際の色材量の一例を示す図。 実施例の画像処理装置の構成例を説明するブロック図。 画像処理装置が実行する画像処理を説明するブロック図。 網点解析部の処理を説明する図。 フィルタ処理のウィンドウ例を示す図。 平均使用量を算出するために利用可能なフィルタ例を示す図。 実施例の色分解テーブルを説明する図。 画像処理装置が実行する実施例2の画像処理を説明するブロック図。
以下、本発明にかかる実施例の画像処理を図面を参照して詳細に説明する。なお、以下では、ディジタル画像データおよび印刷物の画像において、網点は複数のドットがクラスタ状に構成された画素またはドットの集合体を表すものとする。また、以下では、入力データと色材データを区別するため、入力色データを大文字C、M、Y、Kで表現し、色材データを小文字c、m、y、kなどで表現する。
[インクジェットプリンタによる網点プルーフ]
説明を簡単にするため、CとMの二色の網点ドットからなる入力データが、色変換処理によって、Lc(淡シアン)、Lm(淡マゼンタ)、Dc(濃シアン)、Dm(濃マゼンタ)の四つのインク色に色分解された場合を考える。
インクジェットプリンタは、一般に、CMYK四色よりも多い色材を用いて、多色プリントを行う場合が多い。例えば、Dc、Dm、y、kの基本四色に加え、Lc、Lm、Lk(淡ブラック)のような、基本四色と同系色(同色相)の淡色材を含む合計七色の構成を採用することができる。あるいは、r(レッド)、g(グリーン)、b(ブルー)などの特色インクをさらに含む十色構成なども可能であり、様々な色数の多色プリントを行うことができる。
CMYK四色の入力データを、四色を超える色数のプルーファに出力するには、四色の入力データを多色の出力データに変換する必要がある。そのための画像処理方法として、入力される二値の網点画像データに多値化処理(ローパスフィルタ処理など)を適用する方法がある。多値化処理されたデータは、解像度変換、カラーマッチング、色分解、ハーフトーン処理、パス分解などの画像処理を経て、多色の出力データに変換される。
しかし、上述した画像処理により網点画像データから作成した多色のデータをインクジェットプリンタによって出力すると、網点同士が重畳する部分と重畳しない部分で画質に差が生じ、網点が重畳する部分において粒状性の低下が生じる。以下、この具体例を説明する。
図1により入力データ(網点画像データ)の一例を示す。図1は、CとMの二色の網点(以下、C網点、M網点)から構成された二値の網点画像データの例である。図1に示すように、C網点とM網点が至る所で重畳し、重畳の程度がC網点とM網点の位置関係によって様々に変化する。
図2により網点画像データをインクジェットプリンタで画像形成する際の色材量の一例を示す。なお、図2においては、説明を簡単にするため、解像度変換、多値化処理、カラーマッチング処理を省略し、各色1ビットの網点画像データCMYKを、各色8ビットの色材データDcDmykLcLmの六色に色分解する例を示す。
図2(a)は、色材データにおけるC領域はLcインクのみで、M領域はLmインクのみで画像を形成する例である。このとき色材データにおけるC領域を表現するために必要なLcインク量、M領域を表現するために必要なLmインク量をそれぞれ100%とする。この場合、色材データにおけるCとMの重畳領域(以下、CM重畳領域)は、Lcインク100%、Lmインク100%の計200%によって形成される。
図2(b)は、色材データにおけるCM重畳領域は、Lcインク、Lmインクを使わず、DcインクおよびDmインクを用いて画像を形成する例である。このとき色材データにおけるC領域はLcインク100%、M領域はLmインク100%で形成される。CM重畳領域は、Lcインク、Lmインクそれぞれを用いて画像を形成する時のインク量を100%として、Dcインク50%、Dmインク50%の計100%で形成する。このとき、図2(a)と図2(b)のそれぞれのCM重畳領域は等しい濃度で形成されるものとする。
淡色材であるLcとLmは、濃色材DcとDmに対して、例えば1/2の濃度をもつ。図2(a)と図2(b)では、CM重畳領域において使用される色材と、それら色材の色材量が違うため、色材量の総量が異なる。
印刷媒体に打ち込み可能な色材量には制限があり、インクジェットプリンタにおいてはインクの溢れが生じないように最大色材使用量を設定し、その範囲内で色分解テーブルが設計さていれる(特許文献2参照)。勿論、他の記録方式のプリンタにおいても印刷媒体に供給可能な色材量に制限があり、印刷媒体に応じて、最大色材使用量が設定されている。つまり、最大色材使用量が例えば180%だとすると、色分解時、図2(a)に対応するテーブルではなく、図2(b)に対応するテーブルが採用される。その結果、C領域とM領域はそれぞれLcとLmで形成され、CM重畳領域はDcとDmで形成される。
発明者らは、何れの領域でも色材の総使用量が最大色材使用量(例えば180%)を超えることはないが、CM重畳領域では濃色材が使用されるため粒状性が目立ち易くなり、網点の再現性が低下する場合があることを発見した。この現象は階調(網点の大きさ)や、網点同士の重畳の程度によって変化し、粒状性が目立ち易くなる程度も変化する。
最大色材使用量は、一般に、全ドットに色材を打ち込む所謂ベタパッチにおいてインクの溢れが生じない色材量になるように設定されている。網点画像を形成する場合、網点同士が重畳する局所的な領域において、ベタパッチに基づき設定した最大色材使用量を超える色材を打ち込んだとしても、ベタパッチの場合に生じる溢れと比較して、画質劣化が少ない傾向にある。
言い換えれば、網点同士が重畳する局所的な領域においては、最大色材使用量を超える量の色材を打ち込む余地がある。つまり、色を維持しつつ粒状性の目立ちを抑制するために、局所的な処理点における色材使用量や、当該処理点とその周辺を含めた平均的な色材使用量に応じて、濃色材に変えて、多めの淡色材が使用可能である。
[画像処理装置]
図3のブロック図により実施例の画像処理装置300の構成例を説明する。
CPU301は、メモリ302のRAMをワークメモリとして、メモリ302のROM、HDDやSSDなどの記憶部304に格納されたOSや各種プログラムを実行する。
CPU301は、HDMI(登録商標)やDisplayPortなどのビデオインタフェイス306を介して、モニタ500にユーザインタフェイスを表示する。また、CPU301は、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネルなどの入力部303を介して、ユーザ指示を入力する。さらに、CPU301は、USBなどの汎用インタフェイス305を介してプリンタ400と通信し、印刷ジョブをプリンタ400に出力し、プリンタ400に画像を印刷させる。
CPU301が実行するプログラムには後述する画像処理のプログラムが含まれ、CPU301は、多値化、解像度変換、カラーマッチング、網点解析、色分解、ハーフトーン処理、パス分解などの各種処理を実行する。これらのプログラムは、記憶部304に格納されているか、例えば汎用インタフェイス305を介して図示しない外部装置や記憶媒体から供給される。
プリンタ400は、六色の色材を用いてマルチパス記録により画像を形成するインクジェットプリンタである。なお、以下ではプリンタ400の色数を六色として説明するか、プリンタ400の色数は六色を超えてもよい。
[画像処理]
図4のブロック図により画像処理装置300が実行する画像処理を説明する。なお、図4に示す構成および機能は、CPU301が画像処理プログラムを実行することによって実現される。
画像データ入力部801は、例えば記憶部304や汎用インタフェイス305に接続された記憶媒体からプルーフ対象の複数の色成分の網点画像データを入力する。当該画像データは、網点画像を印刷するための複数の色成分CMYKの画像データである。
多値化部802は、画像データ入力部801から入力される色信号CMYKのビット数(例えば各色1ビット)を例えば各色8ビットに多値化した多値画像データC'M'Y'K'を出力する。多値化には、平均値フィルタやガウシアンフィルタなどの所謂ローパスフィルタを利用することができる。実施例では、7×7、フィルタ係数がすべて1の平均値フィルタを用いる。
解像度変換部803は、多値画像データC'M'Y'K'の解像度をプリンタ400の印刷解像度に変換した多値画像データC"M"Y"K"を出力する。印刷解像度は、例えば、一画素のサイズが記録媒体上に記録したドット径の0.8倍になる解像度とする。入力画像データの解像度およびプリンタ400の印刷解像度に応じて任意の解像度とすることができるが、例えば、2400×2400dpiの入力画像データの解像度を、プリンタ400の印刷解像度である2400×1200dpiの解像度に変換する。また、解像度変換には、例えばニアレストネイバー法、バイリニア法、バイキュービック法を用いるとする。
カラーマッチング部804は、多値画像データC"M"Y"K"から印刷画像の観察条件に好適な色再現の画像を形成するプリンタ400に依存する多値画像データC'''M'''Y'''K'''を生成するカラーマッチング処理を行う。カラーマッチング処理には、カラーテーブル格納部810に格納された四次元ルックアップテーブル(4DLUT)と例えば四面体補間が利用される。なお、カラーテーブル格納部810は記憶部304の所定領域に割り当てられている。
網点解析部805は、詳細は後述するが、多値画像データC'''M'''Y'''K'''を参照して画像中の網点を解析し、注目処理点付近の色材使用量を算出する。なお、網点解析部805が算出する色材使用量には、注目処理点における色材の総使用量TA、および、注目処理点とその周辺画素を含めた色材の平均使用量MAがある。
色分解部806は、四色の色信号C'''M'''Y'''K'''を六色の色信号DcDmykLcLmに色分解する。色分解には、色変換テーブル格納部811に格納された色分解テーブルと例えば四面体補間が使用される。色分解部806は、注目処理点ごとに、網点解析部805が出力する総使用量TAおよび平均使用量MAを参照して、色変換テーブル格納部811が格納する複数の色分解テーブルの一つを選択的に使用する。なお、色分解テーブルの特徴および選択方法は後述する。
ハーフトーン処理部807は、誤差拡散法を用いて、色信号DcDmykLcLmを各色の色材を打ち込むか否かを示す二値信号Dc'Dm'y'k'Lc'Lm'に変換する。なお、ハーフトーン処理には、誤差拡散法のほか、ディザ法、ブルーノイズマスク法、INDEX展開法などを用いることができる。
パス分解部808は、信号Dc'Dm'y'k'Lc'Lm'にパスマスクを適用して、各パスの色材打込信号に対応する二値信号Dc"Dm"y"k"Lc"Lm"を生成する。二値信号Dc"Dm"y"k"Lc"Lm"は、画像処理部800からプリンタ400の画像形成部401に出力され、画像形成部401は信号Dc"Dm"y"k"Lc"Lm"に基づき記録媒体上に画像(この場合、プルーフ画像)を形成する。
なお、ハーフトーン処理部807とパス分解部808はプリンタ400に備わっていてもよく、その場合、色分解部806が出力する色信号DcDmykLcLmがプリンタ400に出力される。
●網点解析部
図5により網点解析部805の処理を説明する。
総使用量算出部901は、色信号C'''M'''Y'''K'''に基づき、注目処理点における総使用量TAを算出する。総使用量TAは、次式に示すように、注目処理点における色材の総使用量を表す。
TA = C''' + M''' + Y''' + K''' …(1)
平均使用量算出部902は、色信号C'''M'''Y'''K'''に基づき、注目処理点とその周辺画素を含めた平均使用量MAを算出する。平均使用量MAは、注目処理点を中心とするフィルタ処理により、フィルタ領域に含まれる色信号の平均を求めた値である。
MA = ΣxΣyTAxy/Nxy …(2)
xは画素の、注目処理点に対するX軸方向の相対位置、
yは画素の、注目処理点に対するY軸方向の相対位置、
TAxyは相対位置xyの画素の総使用量、
Nxyはフィルタ処理対象の画素数。
図6によりフィルタ処理のウィンドウ例を示す。図6において、注目処理点Pを中心とするウィンドウWに含まれる画素から平均使用量MAが算出される。なお、注目処理点Pは、ラスタ順に順次走査されて、フィルタ処理が適用される。
また、フィルタサイズはWx×Wyであり、注目処理点Pの周辺の平均使用量MAを算出するために、任意のフィルタサイズを設定することができる(図6に示す7×7のフィルタサイズは一例)。ただし、フィルタ処理の目的(注目処理点Pの周辺の平均使用量MAの算出)に着目すると、フィルタサイズは、網点の最大の大きさ(スクリーン周期)と同程度にすることが望ましい。また、一般に、色ごとに網点の最大サイズが異なる場合が多いため、それらサイズの差を考慮してフィルタサイズを決定することが好ましい。勿論、フィルタサイズを大きくする程、平均使用量MAの算出コストが増加するため、計算コストとのバランスでフィルタサイズを小さ目に設定してもよい。
また、フィルタ係数に関して、実施例ではすべて1とする所謂平均化フィルタを用いるが、相対位置xyによって重みを変える荷重平均を採用してもよく、任意の実空間フィルタを使用することができる。
図7により平均使用量MAを算出するために利用可能なフィルタ例を示す。図7(a)から図7(f)は、フィルタサイズおよびフィルタ係数が異なる六通りのローパスフィルタ例を示す。
[色分解テーブル]
図8により実施例の色分解テーブルを説明する。図8(a)は、C網点とM網点を示す低階調の入力データの一例を示し、CとMのスクリーン線数およびスクリーン角が同一、CとMの位相が異なる例を示している。図8(a)において、CとMは何れも低階調であり、それら網点の一部重畳する状態にある。
図8(b)は白からシアンの濃度に対応する色分解テーブルの一例を、図8(c)は白からマゼンタの濃度に対応する色分解テーブルの一例を示す。図8(b)(c)に示す色分解テーブルは、低濃度域では淡色材を多用し、高濃度域では濃色材を多用することで最大色材使用量の制限を守って濃度を再現する色分解テーブルであり、色材の総使用量が最大色材使用量を超えることがない。つまり、図8(b)(c)に示す色分解テーブルは、最大色材使用量の制限を満たす通常の色分解テーブルである。
通常の色分解テーブルを用いる場合、図8(a)に示すCM重畳領域の点pの濃度が、当該色分解テーブルの濃色材の使用開始点より高く、淡色材の使用終了点より低い場合、点pにおいてLc、Dc、Lm、Dmの四色のインクが打ち込まれる。とくに、点pの濃度が淡色材の使用量と濃色材の使用量が交差する濃度よりも高い場合、淡色材よりも濃色材の使用量が多くなる。従って、図8(b)(c)に示す色分解テーブルを用いれば、CM重畳領域において、色材の総使用量が最大色材使用量を超えることはないが、濃色材の使用量の増加に応じて粒状性が目立ち易くなり、網点の再現性が低下する場合がある。
一方、図8(d)(e)は色分解テーブル格納部811に格納されたプルーフ用の色分解テーブルの一例を示し、図8(d)は白からシアンの濃度に対応する色分解テーブルを、図8(e)は白からマゼンタの濃度に対応する色分解テーブルを示す。プルーフ用の色分解テーブルの濃色材の使用開始点は、通常の色分解テーブルの濃色材の使用開始点よりも高濃度側に設定され、かつ、濃度域の全体に亘り淡色材を使用して濃色材の使用量が抑制されている。
プルーフ用の色分解テーブルは、高濃度域まで淡色材を多用して濃度を再現する色分解テーブルであり、色材の総使用量が増加し最大色材使用量を超える場合があるが、濃度域の全体に亘り、淡色材が多用され、濃色材の使用量が抑制される。つまり、CM重畳領域において、プルーフ用の色分解テーブルを用いれば、濃色材の使用量の増加に応じた粒状性の目立ちを抑えて、網点の再現性を向上することができる。
ただし、プルーフ用の色分解テーブルを画像全体に適用すると、色材の総使用量が最大色材使用量の制限を超える領域が発生して、例えば印刷媒体がインクを吸収し切れないなどインクの溢れが発生し画質劣化が発生する。従って、色分解部806には、網点同士が重畳するような局所的な領域、かつ、当該網点周囲が低濃度の場合にプルーフ用の色分解テーブルを使用する使用条件を設定する必要がある。
つまり、色分解部806には第一の閾値th1と第二の閾値th2が設定される。そして、色分解部806は、総使用量TAが第一の閾値超(TA>th1)、かつ、平均使用量MAが第二の閾値未満(MA<th2)の条件が満たされる場合にプルーフ用の色分解テーブルを用いて色分解を行う。勿論、当該条件が満たされない場合、色分解部806は、通常の色分解テーブル(例えば図8(b)(c))を用いて色分解を行う。
なお、第一の閾値th1と第二の閾値th2は、印刷媒体、色材、プリンタ400の特性(最小の色材使用量や印刷速度)に応じて実験的に決定する。
このように、多色の色材を用いて網点プルーフを行う場合に、画質劣化、とくに粒状性の低下を抑制し、高品位な網点プルーフを実現することができる。
[変形例]
下色除去(UCR)処理によって、DcDmyをkに置き換えて色材の総使用量を減らすことができる。UCR処理によれば、インクの溢れは防げるものの、kドットの形成により、DcDmyドットの形成に比べて粒状性を目立ち易くする傾向があり、網点プルーフには向かない。
しかし、Lk(淡ブラック)を使用する場合は、LkとDk(濃ブラック)の色分解テーブルとして通常のテーブルとプルーフ用のテーブルを用意する。そして、上記の総使用量TAと平均使用量MAに基づき、それらテーブルを選択的に使用すればUCR処理された色信号にも本発明を適用することが可能である。
また、上記では、網点解析部805において算出された総使用量TAと平均使用量MAに基づき、色分解部806が色分解テーブルを選択的に使用する例を説明した。より簡易な形態として、網点解析部805において平均使用量MAのみを算出し、色分解部806が平均使用量MAに基づき色分解テーブルを選択的に使用することができる。つまり、色分解部806は、注目処理点と周辺の平均使用量MAを参照して、平均使用量MAが第三の閾値未満(MA<th3)の場合、プルーフ用の色分解テーブルを選択的に使用する。
なお、平均使用量MAだけを用いる場合、注目処理点の階調(総使用量TA)は参照されず、注目処理点周辺の平均使用量MAが低い場合にプルーフ用の色分解テーブルが利用される。つまり、網点の重畳領域以外においても、プルーフ用の色分解テーブルの利用確率が高くなり、網点画像全体で淡インクが多用されることになる。従って、インク溢れなどを防ぐため、第三の閾値th3は第二の閾値th2よりも小さめに設定することが好ましい。
以下、本発明にかかる実施例2の画像処理を説明する。なお、実施例2において、実施例1と略同様の構成については、同一符号を付して、その詳細説明を省略する。
実施例1においては、カラーマッチング後の画像データに対して網点解析を適用した。実施例2においては、色分解後の画像データに対して網点解析を行い、その後、色分解後の画像データを修正する例を説明する。
図9のブロック図により画像処理装置300が実行する実施例2の画像処理を説明する。なお、図9に示す構成は、CPU301が画像処理プログラムを実行することによって実現される。図9において、図4に示す構成と異なるのは、網点解析部805と色分解部806の処理順が逆になり、かつ、色分解データ修正部821が追加されている点である。
実施例2の色分解部806は、色分解テーブル格納部811に格納された通常の色分解テーブルを参照して、カラーマッチング部804が出力する四色の色信号C'''M'''Y'''K'''を六色の色信号DcDmykLcLmに色分解する。
実施例2の網点解析部805は、色分解部806が出力する色信号DcDmykLcLmを参照して画像中の網点を解析し、注目処理点における総使用量TAおよび平均使用量MAを算出する。網点解析部805の構成は、入力色信号がC'''M'''Y'''K'''からDcDmykLcLmになる点を除き、図5と同様の構成になる。また、総使用量TAおよび平均使用量MAの算出方法は、式(3)(4)に示すように、実施例1の場合と実質的に同一である。
TA = Dc + Dm + y + k + Lc + Lm …(3)
MA = ΣxΣyTAxy/Nxy …(4)
色分解データ修正部821は、注目処理点ごとに、網点解析部805が出力する総使用量TAと平均使用量MAに基づき、色分解部806が出力する色信号DcDmykLcLmを色信号Dc'''Dm'''y'''k'''Lc'''Lm'''に修正する。その際、色分解データ修正部821は、色再現を維持しつつ、網点重畳部において淡色材を多用するための処理を行う。つまり、総使用量TAが比較的大きく、平均使用量MAが比較的小さい場合に淡色材を多用する色信号Dc'''Dm'''y'''k'''Lc'''Lm'''を出力する。
例えば、シアン用の通常の色分解テーブルにおける入出力関係が式(5)で表され、シアン用のプルーフ用の色分解テーブルにおける入出力関係が式(6)で表されるとする。
Lcn = fLn(C);
Dcn = fDn(C); …(5)
ここで、Lcnは入力値Cに対するLcの出力値、
Dcnは入力値Cに対するDcの出力値。
Lcp = fLp(C);
Dcp = fDp(C); …(6)
ここで、Lcpは入力値Cに対するLcの出力値、
Dcpは入力値Cに対するDcの出力値。
式(5)(6)の関係に基づき、次式の関係を示す修正テーブルを色分解テーブル格納部811に格納する。
Lcp = Lcn×fLp(C)/fLn(C);
Dcp = Dcn×fDp(C)/fDn(C); …(7)
説明を省略するが、式(5)から式(7)と同様に、マゼンタ用の修正テーブルも作成することができる。
色分解データ修正部821は、修正テーブルを参照して、色信号DcDmykLcLmを色信号Dc'''Dm'''y'''k'''Lc'''Lm'''に修正する。勿論、総使用量TAが第四の閾値超(TA>th4)、かつ、平均使用量MAが第五の閾値未満(MA<th5)の条件が満たされる場合に修正を行い、当該条件が満たされない場合、修正を行わない。
なお、第四の閾値th4と第五の閾値th5は、印刷媒体、色材、プリンタ400の特性(最小の色材使用量や印刷速度)に応じて実験的に決定する。
色分解データ修正部821が出力する色信号Dc'''Dm'''y'''k'''Lc'''Lm'''はハーフトーン処理部807に入力される。以降の処理は、実施例1と同様である。勿論、ハーフトーン処理部807とパス分解部808はプリンタ400に備わっていてもよく、その場合、色分解データ修正部821が出力する色信号Dc'''Dm'''y'''k'''Lc'''Lm'''がプリンタ400に出力される。
このように、実施例1と同様に、多色の色材を用いて網点プルーフを行う場合に、画質劣化、とくに粒状性の低下を抑制し、高品位な網点プルーフを実現することができる。
[変形例]
実施例1、2では、カラーマッチング後の画像データや色分解後の画像データを用いて網点解析を行う例を説明したが、網点解析を行う画像データは他の画像データでもよい。例えば、画像データ入力部801が入力したCMYKデータや、その他、処理過程で得られる中間画像データでもよい。
また、網点解析において、平均使用量MAを算出する際にフィルタ処理を行う例を説明したが、多値化処理におけるフィルタ処理との共通化も可能である。つまり、多値化処理の結果を平均使用量MAに使用することで、フィルタ処理の重複をなくして、処理を簡略化することができる。
実施例1、2では、Dc、Dm、y、k、Lc、Lmの六色の色材を使用する例を説明した。しかし、六色に限らず、低濃度のグレーGy(Lk)や、レッドRなどの特色の色材、無色のクリアCL色材などを搭載するプリンタにも各実施例で説明した技術を適用することができる。また、同じ種類の色材を、使用量を変えて打ち込むことが可能なプリンタにも各実施例で説明した技術を適用することができる。
実施例1、2で説明した技術は、シリアルタイプのインクジェットプリンタのみならず、フルラインタイプのインクジェットプリンタにも有効である。また、電子写真プリンタや、昇華型プリンタのような他の記録方式のプリンタに適用することができる。
また、実施例1、2では、コンピュータ機器において実施例の画像処理を実行し、画像処理結果をプリンタに出力する例を説明した。しかし、実施例の画像処理をプリンタに組み込み、当該プリンタにより網点画像の画像処理から当該画像の印刷まで、プルーフ全体を行ってもよい。
[その他の実施例]
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記録媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。

Claims (15)

  1. 複数の色成分の網点画像データを入力する入力手段と、
    前記網点画像データを多値画像データに多値化する多値化手段と、
    前記多値画像データを参照して、注目処理点付近の色材使用量を算出する算出手段と、
    前記色材使用量に基づき、前記多値画像データを色分解した色分解データを生成する色分解手段とを有し、
    前記色分解手段は、前記色材使用量に基づいて、同系色の淡色材と濃色材への色分解を異ならせる画像処理装置。
  2. 前記色分解手段は、多値画像データを前記同系色の淡色材と濃色材を含む複数の色材の使用量に対応する色分解データに変換する色分解テーブルを使用して前記色分解を行い、
    前記色分解テーブルには、最大色材使用量の制限を満たす第一の色分解テーブル、および、前記第一の色分解テーブルよりも高濃度域まで前記淡色材を多用する第二の色分解テーブルが含まれる請求項1に記載された画像処理装置。
  3. 前記算出手段は、前記注目処理点における色材の総使用量、および、前記注目処理点と前記注目処理点の周辺における色材の平均使用量を算出する請求項2に記載された画像処理装置。
  4. 前記色分解手段は、前記総使用量が第一の閾値を超え、かつ、前記平均使用量が第二の閾値未満の条件が満たされる場合に前記第二の色分解テーブルを使用し、前記条件が満たされない場合は前記第一の色分解テーブルを使用する請求項3に記載された画像処理装置。
  5. 前記算出手段は、前記注目処理点と前記注目処理点の周辺における色材の平均使用量を算出する請求項2に記載された画像処理装置。
  6. 前記色分解手段は、前記平均使用量が第三の閾値未満の条件が満たされる場合に前記第二の色分解テーブルを使用し、前記条件が満たされない場合は前記第一の色分解テーブルを使用する請求項5に記載された画像処理装置。
  7. 複数の色成分の網点画像データを入力する入力手段と、
    前記網点画像データを多値画像データに多値化する多値化手段と、
    前記多値画像データを色分解した色分解データを生成する色分解手段と、
    前記色分解データを参照して、注目処理点付近の色材使用量を算出する算出手段と、
    前記色材使用量に基づき、前記色分解データを修正する修正手段とを有する画像処理装置。
  8. 前記色分解手段は、最大色材使用量の制限を満たして、多値画像データを同系色の淡色材と濃色材を含む複数の色材の使用量に対応する色分解データに変換する第一の色分解テーブルを使用して前記色分解を行う請求項7に記載された画像処理装置。
  9. 前記算出手段は、前記注目処理点における色材の総使用量、および、前記注目処理点と前記注目処理点の周辺における色材の平均使用量を算出する請求項8に記載された画像処理装置。
  10. 前記修正手段は、前記総使用量が第一の閾値を超え、前記平均使用量が第二の閾値未満の場合、前記色分解データを、前記第一の色分解テーブルよりも高濃度域まで前記淡色材を多用する第二の色分解テーブルを使用する色分解によって得られる色分解データに修正する請求項9に記載された画像処理装置。
  11. さらに、前記色分解データにハーフトーン処理を施した画像データをプリンタに出力する出力手段を有する請求項1から請求項10の何れか一項に記載された画像処理装置。
  12. 複数の色成分の網点画像データを入力し、
    前記網点画像データを多値画像データに多値化し、
    前記多値画像データを参照して、注目処理点付近の色材使用量を算出し、
    前記色材使用量に基づき、前記多値画像データを色分解した色分解データを生成し、
    前記色材使用量に基づいて、同系色の淡色材と濃色材への色分解を異ならせる画像処理方法。
  13. 複数の色成分の網点画像データを入力し、
    前記網点画像データを多値画像データに多値化し、
    前記多値画像データを色分解した色分解データを生成し、
    前記色分解データを参照して、注目処理点付近の色材使用量を算出し、
    前記色材使用量に基づき、前記色分解データを修正する画像処理方法。
  14. コンピュータを請求項1から請求項11の何れか一項に記載された画像処理装置の各手段として機能させるためのプログラム。
  15. 請求項14に記載されたプログラムが記録されたコンピュータが読み取り可能な記録媒体。
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