JP6136830B2 - 干渉源の位置推定装置,位置推定方法及びプログラム - Google Patents

干渉源の位置推定装置,位置推定方法及びプログラム Download PDF

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Description

本件は、無線通信網における電波の干渉源の位置を推定する位置推定装置,位置推定方法及びプログラムに関する。
近年、無線通信機能を搭載した複数のセンサーを互いに接続し、通信網を形成する無線センサーネットワークシステムが注目されている。すなわち、あらかじめ敷設された固定的なネットワークの代わりに、センサー同士が自律的にアドホックネットワークを構築するシステムである。このような無線センサーネットワークシステムは、工場,プラントにおける機器監視システムや、電力,ガス,水道設備の運用管理システムとして利用されつつある(例えば、特許文献1参照)。
ところで、このような無線通信網では、意図しない電波干渉によってスループットが低下し、通信品質が悪化することがある。この電波干渉の原因は、ネットワークの内的要因と外的要因との二種類に区分することができる。
内的要因とは、ネットワーク内の無線機同士の通信衝突に由来するものである。例えば、隠れ端末状態にある複数の無線機が同時に通信を開始することによって生じる干渉や、無線機から発せられた電波の反射波による干渉(マルチパスフェージング)などがこれに該当する(例えば、特許文献2参照)。
一方、外的要因とは、ネットワーク外の電磁波発生源から出力される電波に由来するものである。例えば、変電施設や送配電施設,電力鉄塔,鉄道,工場,携帯電話機の基地局(無線アンテナ)など、ネットワーク内の無線通信に対して外部から干渉する電波を出力しうるものがこれに該当する。このような電波干渉による通信障害は、近年の無線通信機器の普及に伴って急増している。
特開2013-055451号公報 特開2007-295278号公報
内的要因による干渉は、無線リンクの通信特性値に基づいて検出される。例えば、エラーパケット率や受信信号強度から無線リンクの通信性能が評価され、その通信性能が基準値を下回った場合に干渉が発生したと判断される。この場合の干渉源は、通信性能が評価された無線リンクに係る無線機(送信側及び受信側の無線機)であると推定することができる。
これに対して、外的要因による干渉が発生した場合には、干渉源の位置の推定精度を向上させることが難しい。なぜならば、エラーパケット率や受信信号強度といった通信特性値には、無線リンクに対する電波の干渉方向が反映されないからである。つまり、ネットワーク外の干渉源の位置を特定するには、干渉が発生した無線リンクに対応する現地へ赴き、通信性能の低下が見受けられる範囲内を測定器で調査するほかない。このことは、干渉源の特定に係る現地探索の工数を増大させ、ネットワークの保守管理にかかるコストを上昇させうる。
本件の目的の一つは、このような課題に鑑み創案されたもので、干渉源の位置の推定精度を向上させることである。
また、前記目的に限らず、後述する「発明を実施するための形態」に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本件の他の目的として位置付けることができる。
ここで開示する干渉源の位置推定装置は、互いにデータを送受信し合う複数の無線機を含む無線通信網のうち、データの受信後に受信機から返送される受領確認信号が送信機に到達しない場合に、前記送信機が前記データを前記受信機へ再送信する無線通信網における電波の干渉源の位置を推定する装置である。
この位置推定装置には、例えば前記無線通信網における一対の無線機間の通信で生じた前記受領確認信号の不達による前記データの再送信に伴う重複受信の回数の情報を無線機毎に収集する収集部と、前記収集部で収集された前記回数の情報に基づき、前記一対の無線機のうち前記回数の多い無線機よりも前記回数の少ない無線機の近くに前記干渉源が位置するものと推定する推定部と、が設けられる。
干渉源の位置の推定精度を向上させることができる。
実施形態における干渉源の位置推定方法を説明するための図である。 実施形態に係る無線通信網及び位置推定装置の構成を例示する図である。 図1の無線通信網に含まれる無線機(スマートメーター)の構成例を示すブロック図である。 図3の無線機の機能を説明するためのブロック図である。 図3の無線機で取得されるデータのフォーマットの例である。 図1の無線通信網に含まれるサーバー(監視サーバー)の構成例を示すブロック図である。 図6のサーバーの機能を説明するためのブロック図である。 図6のサーバーで取得されるデータのフォーマット例である。 図6のサーバーで生成される有向グラフの例である。 図3の無線機での制御手順を例示するフローチャートである。 図6のサーバーでの制御手順を例示するフローチャートである。 図6のサーバーでの制御を説明するための図であり、(A)は無線通信網のトポロジーマップ上に重複受信の回数を重畳して示す図、(B)は干渉源が位置する推定範囲を示す図である。 重複受信回数の差と干渉源の位置との関係を説明するための図である。
以下、図面を参照して干渉源の位置推定装置,位置推定方法及びプログラムに係る実施の形態を説明する。ただし、以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。すなわち、本実施形態をその趣旨を逸脱しない範囲で種々変形(実施形態及び各変形例を組み合わせる等)して実施することができる。
[1.概要]
本実施形態の干渉源の位置推定装置,位置推定方法及びプログラムは、複数の無線機を有する無線通信網における電波の干渉源の位置を推定するものである。干渉源の位置は、無線通信網に含まれるそれぞれのリンクについて、そのリンクの通信で生じた重複受信の回数に基づいて推定される。
ここでいう「無線通信網」には、無線センサーネットワーク(WSN:Wireless Sensor Network)や、携帯電話通信網,構内無線通信網等が含まれる。無線センサーネットワークの具体例としては、需要家先の電気メーターやガスメーター,水道メーター等に無線通信機能を搭載したスマートメーター等で形成されるスマートメーターネットワークが挙げられる。また、無線通信網を形成する無線機の具体例としては、上記のスマートメーターだけでなく、無線通信機能を有するセンサーや、無線通信の中継を行う無線ルーター,無線基地局,無線サーバー等が挙げられる。
この無線通信網は、少なくともデータ(パケット)の自動再送制御(ARQ,Automatic Repeat Request)が実装された通信網である。自動再送制御とは、データの受信時にデータ送信側へと返送される受領確認信号(Acknowledgement,肯定応答,以下ACKと表記する)がデータ送信側に到達しない場合に、データ送信側がデータをデータ受信側へ再送信する制御である。
例えば、一対の無線機間の通信において、データ送信側から送信されたデータがデータ受信側に受信されたとする。ここで、受信したデータが破損していない場合には、データ受信側がデータ送信側へACKを返送する。
データ送信側は、データを送信してから所定のタイムアウト時間が経過するまでの間に、データ受信側から返送されたACKを受信した場合に「データが正しく伝達された」と判断する。この場合、同一データの再送信は実施されない。一方、タイムアウト時間が経過するまでにACKを受信しなかった場合、データ送信側は「データが正しく伝達されなかった」と判断し、同一データをデータ受信側へ再送信する。このような制御により、正しく伝達されなかった可能性のあるデータが送信側から繰り返し送信されることになり、データ通信の信頼性が向上する。
「干渉源」には、無線通信網内の通信に干渉する干渉電磁波を発する主体(電磁波出力装置)、あるいは、干渉電磁波を反射する主体(電磁波反射装置)が含まれる。例えば、給電鉄塔や通信用アンテナ、送電・変電設備、大規模建築物、工場、鉄道や高速道路といった高架構造物などがこれに含まれる。また、携帯電話機の基地局や無線アンテナ,電波塔といった他の無線通信網の送受信設備もこれに含まれる。さらに、家庭用無線インターフォンや家庭用無線ルーター,コードレス電話機,電子レンジ等もこれに含まれる。
また、ここでいう「干渉源」には、本件の前提となる無線通信システムとは異なる無線通信システムの無線機や無線通信設備が含まれる。例えば、携帯電話機の無線基地局や広域無線通信用の無線基地局は、ここでいう干渉源に含まれる。上記のような多種の干渉源のそれぞれから出力される干渉電波の強度は多様であり、干渉の影響範囲も不定である。
「重複受信の回数(重複受信回数)」とは、一対の無線機間の通信(リンク)において、受信側でデータが重複して受信された回数である。すなわち、データがデータ受信側で正しく受信されたにもかかわらず、データ送信側からそのデータが再送されてデータ受信側で再び正しく受信された回数を意味する。例えば、データ受信側がタイムアウト時間内にACKを受信しなかったこと(ACKの不達)によりデータを再送信した場合には、データ受信側の重複受信回数が増加する。
干渉による重複受信回数の増加について、図1を用いて説明する。ここでは、干渉源の影響範囲内に位置する無線機Aと、影響範囲外に位置する無線機Bとの通信における重複受信回数に着目する。無線機Aから無線機BへとパケットPが送信された場合、無線機Bは干渉源の干渉を受けないため、パケットPは高確率で無線機Bに正しく受信される。また、無線機Bは、パケットPが正しく受信されたことを無線機Aに伝達するためのACKを返信する。一方、無線機Aは干渉源の干渉を受けるため、ACKが無線機Aに正しく受信されないことがある。この場合、無線機Aはタイムアウト時間が経過した時点で再びパケットPを無線機Bへと送信する。これにより、無線機BはパケットPを重複して受信することになり、無線機Aとの通信における無線機Bの重複受信回数が増加する。
反対に、無線機Bから無線機AへとパケットQが送信された場合、無線機Aは干渉源の干渉を受けるため、パケットQが無線機Aに正しく受信されない可能性がある。この場合、無線機Bは、タイムアウト時間が経過した時点で再びパケットQを無線機Aへと送信する。ここで、パケットQが無線機Aに正しく受信されると、受信機Aは受信機Bに対してACKを返信する。受信機Bは、干渉源の干渉を受けないため、ACKは無線機Bに正しく受信される。
つまり、無線機AにパケットQが正しく受信されたときには、そのパケットQが無線機Bから再送されることはない。また、無線機AにパケットQが正しく受信されなかった場合に無線機Bから再送されるパケットQは、重複して受信されるパケットにはならないため、無線機Bとの通信における無線機Aの重複受信回数は増加しない。
このように、通信の受信側及び送信側のそれぞれに対する電波干渉の影響が同一でない限り、受信側及び送信側のそれぞれにおける重複受信回数は非対称に分布する。この重複受信回数は、必ずしもその無線機への電波干渉の影響の大きさに依存しない。しかし、受信側及び送信側の無線機における重複受信回数を比較することで、それぞれに対する電波干渉の影響の大小は把握される。したがって、無線リンクに対する電波の干渉方向(無線リンクを基準とした干渉源の存在方向)は、上記のような通信品質の非対称性に基づいて特定されうる。
例えば、一対の無線機間での通信について、一方の無線機と他方の無線機とで重複受信回数が相違するとき、重複受信回数の少ない一方が重複受信回数の多い一方よりも干渉源に近いものとみなすことができる。すなわち、一対の無線機のリンクに沿った方向で考えると、重複受信回数の多い無線機よりも重複受信回数の少ない無線機へ向かう方向が、干渉源に近づく方向となる。
ここで比較の対象となる重複受信回数は、他方の無線機をデータ送信側,一方の無線機をデータ受信側としたときの重複受信回数と、一方の無線機をデータ送信側,他方の無線機をデータ受信側としたときの重複受信回数との二つである。図1に示す例では、無線機Aからのデータ受信時における無線機Bの重複受信回数は、無線機Bからのデータ受信時における無線機Aの重複受信回数よりも多い。したがって、無線機Bよりも無線機Aの近くに干渉源が位置するとみなすことができる。
干渉源は、それぞれの無線機A,Bに対して等距離となる点の集合である面(等距離面)よりも、重複受信回数の少ない一方の無線機A側に位置するものと推定される。また、重複受信回数の差が大きいほど、それぞれの無線機A,Bに対する干渉の度合いが大きく相違するものと見なすことができる。つまり、重複受信回数の差が大きいほど、上記の等距離面と干渉源との距離が大きい(干渉源と無線機Aとの距離が近いか、干渉源と無線機Bとの距離が遠い)ものと推定される。
[2.無線通信網]
実施形態に係る無線センサーネットワーク10(以下、無線通信網と呼ぶ)を図2に例示する。この無線通信網10は、互いにデータを送受信し合う複数の無線機を含む無線の通信網であり、例えばノード同士が対等な関係で通信を行うマルチホップ方式のアドホックネットワークである。無線通信網10には、センサー端末として機能するスマートメーター1(以下、無線機と呼ぶ)と、管理端末(ゲートウェイ端末)として機能する基地局3とが設けられる。
無線機1は、例えば電気,ガス,水道等といったインフラ関連設備の検針メーターに無線通信機能を搭載したものであり、需要家(企業,家庭)での電力,ガス,水道に関する使用量の自動検針機能や、開閉器の遠隔操作機能を実装する。個々の無線機1は、無線通信網10のノードとして機能し、一つの基地局3に対して、数十〜数千台規模のアドホックネットワークを形成する。
基地局3は、各無線機1での検針結果を収集し、電力,ガスの供給事業者に伝達する管理端末である。この基地局3は、インターネットや携帯電話機用の無線通信網,その他のディジタル無線通信網等を含む有線又は無線のネットワーク5を介して、図示しない供給事業者の管理システムと通信可能に設けられる。
また、ネットワーク5上には、無線通信網10における電波の干渉源4の位置を推定するための監視サーバー2が設けられる。この監視サーバー2は、無線通信網10内での通信状態に関する情報に基づき、干渉源4の位置を推定,特定する機能を持つ。なお、監視サーバー2の設置箇所は任意であり、例えば無線通信網10の内部に配置してもよい。
[2−1.無線機]
図3は、電力の検針機能を有する無線機1の構成を例示するブロック図である。この無線機1は、需要家の宅内に引き込まれた電力供給線上に介装される。無線機1には、無線通信ユニット31,メーターユニット32,演算処理ユニット33が設けられる。
無線通信ユニット31は、所定の通信技術規格に基づいた通信装置である。無線機1の通信対象には、無線通信網10に含まれる他の無線機1,基地局3だけでなく、需要家内のエネルギー管理システム(HEMS,Home Energy Management System)対応機器が含まれる。無線通信の周波数帯は、例えば2.4GHz帯や5GHz帯,900MHz帯等である。なお、エネルギー管理システム対応機器の具体例としては、太陽光発電機や蓄電池,エアコン装置,給湯器,電気自動車,ハイブリッド自動車等が挙げられる。
この無線通信ユニット31は、マルチホップ通信でデータを目的地まで伝達する。例えば、個々の無線機1で検出された検針情報が無線通信網10を介してバケツリレー方式で基地局3に伝達される。それらの検針情報は、基地局3に集約された後、任意のネットワーク5を介して供給事業者の管理システムへと伝達される。
また、無線通信ユニット31には、データの自動再送制御が実装される。すなわち、通信対象との通信において、送信側から受信側へとデータが正しく伝達された場合には、受信側から送信側へとACKが返送される。また、送信側はデータを送信してから所定のタイムアウト時間が経過するまでの間に受信側からのACKを受信した場合に、そのデータが正しく伝達されたものと判断する。一方、受信側からのACKを受信することなくタイムアウト時間が経過した場合には、そのデータが正しく伝達されなかったものと判断し、同じデータを受信側へと再送する。
メーターユニット32は、無線機1が設置された需要家内での消費電力を計測,検出するとともに、その情報を需要家向けに提供,表示する計測装置である。消費電力は、無線機1が介装された電力供給線上の電圧及び電流を計測することによって把握される。また、メーターユニット32は、無線通信ユニット31を介してエネルギー管理システム対応機器の利用状況に関する情報を取得する。これにより、例えば個々のエネルギー管理システム対応機器での消費電力がトータルの消費電力に対してどの程度の割合であるのか、といった情報が、需要家に提供可能となる。
演算処理ユニット33は、CPU(Central Processing Unit),MPU(Micro Processing Unit)といったプロセッサやROM(Read Only Memory),RAM(Random Access Memory),ASIC(Application Specific Integrated Circuit),入出力インタフェイス等を有する電子計算機(コンピューター)である。この演算処理ユニット33は、無線機1の通信状態を計測,検出し、その通信状態に関する情報を記録して、監視サーバー2へと伝達する機能を持つ。
演算処理ユニット33の内部には、中央処理装置34,主記憶装置35,補助記憶装置36,インタフェイス装置37が設けられ、これらがバス38を介して互いに通信可能に接続される。中央処理装置34は、制御ユニット(制御回路)や演算ユニット(演算回路),キャッシュメモリ(レジスタ群)等を内蔵する処理装置(プロセッサ)である。また、主記憶装置35は、プログラムや作業中のデータが格納されるメモリ装置であり、例えば前述のRAM,ROMがこれに含まれる。一方、補助記憶装置36は、主記憶装置35よりも長期的に保持されるデータやプログラムが格納されるメモリ装置であり、例えばフラッシュメモリや強誘電体メモリ等の半導体メモリがこれに含まれる。インタフェイス装置37は、演算処理ユニット33と外部装置との間の入出力(Input/Output;I/O)を司るものである。
図4は、演算処理ユニット33で実行される処理内容を説明するためのブロック図である。これらの処理内容は、例えばアプリケーションプログラムとして補助記憶装置36に記録され、主記憶装置35内のメモリ空間内に展開されて実行される。処理内容を機能的に分類すると、このプログラムには、アプリケーション11,シーケンス番号付加部12,送信部13,受信部14,シーケンス番号抽出除去部15,重複受信回数カウント部16,干渉通知パケット生成部17が設けられる。
アプリケーション11は、任意のアプリケーションプログラムである。例えば、無線機1間の通信に係る制御プログラムや、メーターユニット32で計測,検出される消費電力の情報に関する処理プログラム、エネルギー管理システム対応機器から伝達される情報に関する処理プログラム等がこれに相当する。任意のアプリケーション11で処理されたデータが他の無線機1に伝達されるときには、そのデータがシーケンス番号付加部12に伝達される。
シーケンス番号付加部12は、アプリケーション11等から伝達された送信すべきデータを単位データ(基準情報量のデータであって、例えば1byteのデータパケット等)に分割し、各々の単位データに対してシーケンス番号を付加するものである。シーケンス番号は、送信されるデータの序列やウィンドウ制御等のために用いられる番号であり、一個の単位データに対して一個のシーケンス番号が与えられる。また、シーケンス番号は、単位データの序列に合わせて1ずつ増加するように与えられる。したがって、データの受信側では、受信した単位データに付加されているシーケンス番号の配列を確認することで、正しいデータを受け取ったか否かを判定できる。
送信部13は、シーケンス番号付加部12でシーケンス番号が付加された単位データを送信するものである。単位データは、送信部13を介して無線通信ユニット31に伝達され、アンテナから無線信号として出力される。
また、受信部14は、無線通信ユニット31を介して他の無線機1から送信された無線信号を受信するものである。ここでは、他の無線機1においてシーケンス番号が付加された単位データが受信される。
シーケンス番号抽出除去部15は、受信部14で受信した単位データに付加されたシーケンス番号と送信元の情報とを抽出するものである。ここでは、受信した単位データのシーケンス番号の配列に基づき、正しいデータを受け取ったか否かが判定される。例えば、受信データのシーケンス番号がこれまでのシーケンス番号に連続していれば、正しいデータを受信したと判定される。
これを受けて無線通信ユニット31は、送信元に対してACKを返信する制御が実施される。シーケンス番号抽出除去部15で抽出されたシーケンス番号及び送信元の情報は、重複受信回数カウント部16に伝達される。一方、シーケンス番号等が除去された単位データはアプリケーション11へと伝達され、アプリケーション11の内容に応じて適宜処理される。
重複受信回数カウント部16は、シーケンス番号抽出除去部15で抽出されたシーケンス番号の重複回数を、重複受信回数として計数(カウント)するものである。ここでは、所定時間の間に同一のシーケンス番号が抽出されたことをもって、重複受信が生じたものと判断される。例えば、同一のシーケンス番号が二個存在するときには、重複受信の発生回数は一回であると判断される。また、同一のシーケンス番号が四個存在するときには、重複受信の発生回数は三回であると判断される。このような計数は、通信対象の無線機1毎に、累積的に加算される。
ここで計数される重複受信回数のフォーマットを図5に例示する。図5は、無線機Bとの通信で発生した重複受信回数が0回であり、無線機Cとの通信では2回、無線機Dとの通信では1回の重複受信が発生したことを示している。このようなフォーマットに基づき、重複受信回数カウント部16は、カウントした重複受信回数と通信対象の無線機1との関係を補助記憶装置36に記録する。
干渉通知パケット生成部17は、補助記憶装置36に記録された上記の関係を監視サーバー2に連絡するための干渉通知パケットを生成するものである。ここでは、図5に示すような重複受信回数と通信対象との関係がデータ化される。ここでデータ化された情報は、シーケンス番号付加部12に伝達され、シーケンス番号が付加された後に、送信部13に伝達される。また、送信部13から送信された干渉通知パケットは、無線通信網10の基地局3を介して監視サーバー2へと伝達される。
[2−2.監視サーバー]
図6は、干渉源の位置推定機能を有する監視サーバー2(位置推定装置)の構成を例示するブロック図である。この監視サーバー2には、通信ユニット41,入出力ユニット42,演算処理ユニット43が設けられる。
通信ユニット41は、所定の通信技術規格に基づいて通信を行う通信装置であり、監視サーバー2における通信機能を担うものである。前述の各無線機1から伝達される干渉通知パケットは、例えば基地局3からネットワーク5を介して監視サーバー2へと伝達され、通信ユニット41を介して演算処理ユニット43に入力される。なお、監視サーバー2を無線通信網10の内部に設置する場合には、通信ユニット41を無線機1の無線通信ユニット31と同様の通信装置としてもよい。
入出力ユニット42は、監視サーバー2に接続される入出力装置との情報の授受を担うものである。入出力装置の具体例としては、演算処理ユニット43への操作入力に使用されるキーボード,マウス,演算処理ユニット43での処理結果が出力されるモニター,ディスプレイ,スピーカー,プリンター等が想定される。
演算処理ユニット43は、無線機1の演算処理ユニット33と同様に、プロセッサ,ROM,RAM,ASIC,入出力インタフェイス等を有する電子計算機(コンピューター)である。この演算処理ユニット43は、無線機1の通信状態に関する情報に基づき、無線通信網10における電波の干渉源の位置を推定する演算を実施する。
演算処理ユニット43の内部には、中央処理装置44,主記憶装置45,補助記憶装置46,インタフェイス装置47が設けられ、これらがバス48を介して互いに通信可能に接続される。中央処理装置44は、制御ユニット(制御回路)や演算ユニット(演算回路),キャッシュメモリ(レジスタ群)等を内蔵する処理装置(プロセッサ)である。
また、主記憶装置45は、プログラムや作業中のデータが格納されるメモリ装置であり、例えば前述のRAM,ROMがこれに含まれる。一方、補助記憶装置46は、主記憶装置45よりも長期的に保持されるデータやプログラムが格納されるメモリ装置であり、例えばHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive),リムーバブルメディアドライブ,フラッシュメモリや強誘電体メモリ等の半導体メモリがこれに含まれる。インタフェイス装置47は、演算処理ユニット43と外部装置との間の入出力(Input/Output;I/O)を司るものである。
図7は、演算処理ユニット43で実行される処理内容を説明するためのブロック図である。これらの処理内容は、例えばアプリケーションプログラムとして補助記憶装置46やリムーバブルメディアに記録され、主記憶装置45内のメモリ空間内に展開されて実行される。処理内容を機能的に分類すると、このプログラムには、データ収集部21(収集部),有向グラフ生成部22(生成部),位置推定部23(推定部)が設けられる。
データ収集部21は、無線機1から送信される干渉通知パケットに基づき、無線機1間の通信で生じた重複受信回数の情報を個々の無線機1毎に収集するものである。ここでは、例えば無線通信網10に含まれる全ての無線機1を対象とした送受信の組み合わせについて、重複受信回数が集計される。あるいは、公知の手法を通じて通信状態が低下しているものと判断される無線機1を対象として、重複受信回数が集計される。
ここで収集される重複受信回数に関するデータのフォーマットを図8に例示する。無線リンク(すなわち、受信側及び送信側の組み合わせ)が同一であっても、その無線リンクでの情報伝達方向が異なれば、重複受信回数は相違しうる。例えば、図8に示すように、無線機A及び無線機B間の無線リンクにおいて、受信側が無線機A,送信側が無線機Bであるときの重複受信回数は0回である。一方、同じ無線リンクにおいて、受信側が無線機B,送信側が無線機Aであるときの重複受信回数は8回である。
このように、重複受信回数は無線リンクに対して非対称に分布しうる。データ収集部21は上記のフォーマットに基づいて、それぞれの無線機1についての重複受信回数を通信対象毎に収集し、補助記憶装置46に記録する。なお、無線通信網10に含まれる無線機1の総数をnとおけば、重複受信回数の最大レコード数は、選択順序を考慮して二個の無線機1を選択する順列の総数となり、n(n-1)と表現することができる。
有向グラフ生成部22は、補助記憶装置46に記録された重複受信回数に関するデータに基づき、無線通信網10の接続形態に対応するトポロジーマップを生成するものである。ここでは、トポロジーマップが「有向グラフ」として生成される。ここでいう有向グラフとは、各無線機1をノードとし、これらのノード間が矢印のリンクで表現されるモデルであって、重複受信回数に係るデータ構造を表すものである。この有向グラフは、監視サーバー2の出力装置(例えば、ディスプレイ上)に図形として表現されるものであってもよいし、監視サーバー2の内部でデータとして保持されるものであってもよい。つまり、ここでいうトポロジーマップや有向グラフが視覚的に表現されるか否かは不問である。
有向グラフ生成部22は、一対の無線機1の組み合わせ(一つの無線リンク)に関して、受信側及び送信側のうちどちらの無線機1が干渉源4の影響を受けているのかを、それぞれの重複受信回数に基づいて判断する。このとき、干渉源4の影響力は、重複受信回数の多い一方には弱く働いており、反対に重複受信回数の少ない他方には強く働いているものと判断する。
また、有向グラフ生成部22は、干渉源4の影響をより強く受けている方向へと向かう矢印を用いて、有向グラフ上におけるこれらのノード間を接続する。つまり、重複受信回数の多い一方から重複受信回数の少ない他方に向かう矢印でノード間を接続する。したがって、ノード間の矢印の向きは、その無線リンク上での干渉源4の方向に対応するものとなる。
例えば、図8に示すように、無線機Jと無線機Kとの通信において、無線機Kからのデータ受信時における無線機Jの重複受信回数が0回であり、無線機Jからのデータ受信時における無線機Kの重複受信回数が15回であったとする。この無線リンクでの重複受信回数の大小関係は「無線機J<無線機K」である。したがって、有向グラフ生成部22は、無線機Kから無線機Jに向かう矢印でこれらのノードを接続する。他の無線機間についても同様に、重複受信回数の多い一方から少ない他方に向かう矢印でノード間を接続する。この操作を繰り返すことで、図9に示すような有向グラフが生成される。
なお、無線リンクに対する干渉源4の影響がほとんどない場合には、受信側及び送信側の何れにおいても重複受信回数が小さい値(例えば、0回や1回)となる。したがって、受信側及び送信側における重複受信回数が所定値以下(例えば、5回)である場合には、そのノードが干渉源4から離れた場所にあるものとみなしてもよい。
また、無線リンクに対して干渉源4が近接している場合には、受信側及び送信側のそれぞれに対して干渉の影響が同程度に現れる場合がある。したがって、重複受信回数の差が所定値以下(例えば、3回)である場合には、それらのノード間を矢印リンクで接続しなくてもよい。
位置推定部23は、重複受信回数の情報に基づき、干渉源4の位置を推定するものである。ここでは、一対の無線機1の組み合わせに関して、重複受信回数の多い一方よりも重複受信回数の少ない他方の近くに干渉源4が位置するものと推定される。すなわち、有向グラフ生成部22で生成された有向グラフ上で、矢印の基端側のノードよりも先端側のノードの方が干渉源4に近いものと推定される。
本実施形態の位置推定部23は、有向グラフの終点ノードに対応する無線機1の位置に基づいて、干渉源4が存在する領域を推定する。例えば、図9に示す有向グラフの例では、終点ノードに対応する無線機A,無線機C,無線機Fが干渉源4に近接しているものと判断する。
[3.フローチャート]
図10は、無線機1に適用された重複受信回数のカウントに関する制御手順を説明するためのフローチャートである。このフローは、例えば演算処理ユニット33の補助記憶装置36に記録されたアプリケーションプログラムによる制御手順に対応するものであり、演算処理ユニット33で実行される。また、図11は、監視サーバー2に適用された干渉源4の位置推定方法の手順を説明するためのフローチャートである。このフローは、例えば演算処理ユニット43の補助記憶装置46やリムーバブルメディアに記録されたアプリケーションプログラムによる制御手順に対応するものであり、演算処理ユニット43で実行される。
[3−1.重複受信回数のカウント]
図10のステップA10では、無線通信ユニット31を介して他の無線機1から送信された無線信号を受信したか否かが判断される。例えば、受信部14において、他の無線機1から送信された単位データが入力されたか否かが判定される。ここで、単位データが入力されている場合にはステップA20に進む。一方、単位データが入力されていない場合には、この演算周期での制御を終了する。
ステップA20では、シーケンス番号抽出除去部15において、受信した単位データに付加されているシーケンス番号と送信元の情報とが抽出される。ここで抽出された情報は、重複受信回数カウント部16に伝達される。また、続くステップA30では、重複受信回数カウント部16において、送信元毎の重複受信回数がカウントされる。例えば、所定時間の間に同一のシーケンス番号が抽出された場合には、重複するシーケンス番号の個数に応じて、重複受信回数が累積的に加算される。
ステップA40では、干渉通知パケット生成部17において、干渉通知パケットが生成される。干渉通知パケットには、送信元の無線機1を識別するための情報と、重複受信回数の情報とが含まれる。また、ステップA50では、シーケンス番号付加部12において、干渉通知パケットにシーケンス番号が付加され、送信部13及び無線通信ユニット31を介して監視サーバー2へと送信される。なお、干渉通知パケットの送信頻度は、必ずしも本フローの演算周期に対応するものでなくてもよい。例えば、重複受信回数カウント部16でカウントされた重複受信回数の積算値が所定回数(例えば、5回)を超えた段階で、干渉通知パケットの生成,送信を実行するようにしてもよい。あるいは、所定時間周期で(例えば、24時間毎に)干渉通知パケットの生成,送信を実行してもよい。
[3−2.干渉源の位置推定]
図11のステップB10(第一工程)では、データ収集部21において、無線機1から送信される干渉通知パケットが収集される。ここでは、例えば図8に示すように、各無線機1について、通信対象(送信側の無線機1)及び重複受信回数の情報が収集され、補助記憶装置46に記録される。
続くステップB20では、有向グラフ生成部22において、重複受信回数が所定回数以上の無線機1が選別されるとともに、その無線機1に対応するノードが有向グラフ上での始点ノードに設定される。ここでは例えば、重複受信回数が5回以上である全ての無線機1が選別される。始点ノードの選別,設定は、ステップB10で収集された情報量が所定量以上となったときに実行するようにしてもよい。あるいは、所定時間周期で(例えば、24時間毎に)始点ノードの選別,設定を実行してもよい。
ステップB30〜B80は、ステップB20で選別された全ての始点ノードに対して、順に実行されるステップである。まず、ステップB30では、全ての始点ノードの中から一つの始点ノードが任意に選択される。また、ステップB40では、その始点ノードに隣接する全ての隣接ノードの中から、一つの隣接ノードが任意に選択される。ステップB50では、隣接ノードの重複受信回数が始点ノードの重複受信回数よりも少ないか否かが判定される。この条件の成立時にはステップB60へ進む。
ステップB60(第二工程)では、始点ノードよりも隣接ノードの方が干渉源4に近いものと推定されて、始点ノードから隣接ノードへ向かう矢印のリンクが生成された後にステップB70に進む。一方、ステップB50の条件が不成立の場合には、始点ノードよりも隣接ノードの方が干渉源4に近いとはいえないものと推定されて、そのままステップB70へ進む。
ステップB70では、その始点ノードに隣接する隣接ノードが他にないか否かが判定される。ここで隣接ノードが残っている場合にはステップB40に進み、選択されていない隣接ノードの一つが新たな隣接ノードとして選択される。また、全ての隣接ノードについての判定が完了している場合には、ステップB80に進み、ステップB30〜B70の処理が全ての始点ノードに対して完了するまで、ステップB30〜B80が繰り返し実行される。
ステップB90では、上記の処理過程で始点ノードから隣接ノードへ延びる矢印のリンクが生成されたか否かが判定される。ここで、リンクが生成されている場合にはステップB100に進み、生成されていない場合にはステップB110に進む。なお、複数の始点ノードのうち、一部の始点ノードのみにリンクが生成されている場合には、リンクが生成されていないノードが終点ノードに設定されるとともに、ステップB100に進む。
ステップB100では、矢印のリンクの先端側に位置するノードが新たな始点ノードとして設定される。上記の処理過程で複数のリンクが生成されている場合には、それらに対応する複数の始点ノードが設定され、ステップB30に進む。新たな始点ノードを設定することで、有向グラフ上で干渉源4により近いノードが絞り込まれることになり、干渉源4の位置がより狭い領域内に特定される。
一方、ステップB110では、位置推定部23において、その時点における始点ノードが終点ノードに設定されるとともに、終点ノードに対応する無線機1の近傍に干渉源4が位置するものと推定される。複数の終点ノードが設定された場合、干渉源4が存在する領域は、それらの終点ノードを含み、かつ、他のノードを含まないような領域であると推定される。ここでの推定結果は、例えば監視サーバー2の出力装置から出力される。
[4.作用,効果]
図12(A),(B)は、無線通信網10のトポロジーマップを例示するものであり、図12(A)はトポロジーマップ上に重複受信回数を重畳して示すものである。これらの図中のノードA〜Kは、それぞれが無線機1の位置に対応するように表現されている。
無線機1の重複受信回数は、仮に無線機1と干渉源との距離が一定であっても、通信対象によって大きく変化する。例えば、図12(A)中の無線機Bは、無線機D及び無線機Eとの通信では重複受信回数が0回であるのに対し、無線機Aとの通信では重複受信回数が8回となっている。また、この重複受信回数は、必ずしも干渉源との距離との相関を持たないという特性を持つ。例えば、図12(A)中の無線機Aは、無線機Bよりも干渉源4の近くに配置されているにもかかわらず、無線機Bよりも重複受信回数が少ない。
一方、上記の監視サーバー2は、一対の無線機1間の通信で生じた重複受信回数に着目して、重複受信回数の多い一方よりも重複受信回数の少ない他方の近くに干渉源4が位置するものと推定する。ここで、トポロジーマップ上の各リンクについて、重複受信回数の多い方から少ない方に向かう矢印を記載すれば、図12(A)に示すように、矢印の方向は干渉源4の方向に対応する。つまり、有向グラフの先端側に位置するノードは、基端側に位置するノードよりも干渉源4に近いこととなる。したがって、重複受信回数をリンク毎に比較することで、図12(B)中に白抜き矢印で示すように、干渉源4の推定位置が破線で囲まれた範囲から太線で囲まれた範囲へと、より狭い範囲に絞り込まれる。
(1)上記の監視サーバー2では、例えばデータ収集部21(収集部)及び位置推定部23(推定部)が設けられたアプリケーションプログラムが実行されて、無線通信網10における干渉源4の位置が推定される。位置推定部23では、一対の無線機1の組み合わせに関して、重複受信回数の多い一方よりも重複受信回数の少ない他方の近くに干渉源4が位置するものと推定される。
このように、無線機1での重複受信回数の大小関係と干渉源4までの距離の大小関係とを対応させることで、干渉源4の位置の推定精度を向上させることができる。これにより、干渉源4の探索工数を削減することができる。また、重複受信の計測は、無線機1に搭載するアプリケーションプログラムで容易に実施することができる。つまり、無線機1のハードウェアやファームウェア,ドライバ等の変更が不要であり、既存の無線通信システムに対する適合性が高いというメリットがある。
(2)上記の監視サーバー2では、例えば有向グラフ生成部22が設けられたアプリケーションプログラムが実行されて、無線通信網10における干渉源4の位置が推定される。有向グラフ生成部22は、一対の無線機1の組み合わせに関して、受信側及び送信側のうちどちらの無線機1が干渉源4の影響を受けているのかを、それぞれの重複受信回数に基づいて判断する。また、有向グラフ生成部22は、干渉源4の影響をより強く受けている方向へと向かう矢印を用いて、有向グラフ上におけるこれらのノード間を接続する。
このように、複数の無線機1と干渉源4との距離に関する有向グラフを生成することで、図9及び図12(A)に示すように、干渉源4に近い無線機1を精度よく絞り込むことができる。
(3)上記の位置推定部23では、有向グラフの終点ノードに対応する無線機1の位置に基づいて、干渉源4が存在する領域が推定される。すなわち、図9及び図12(A)に示すように、有向グラフの終点ノードに対応する無線機1の近傍に干渉源4の推定存在領域が特定される。このような推定により、干渉源4が位置する領域を精度よく狭めることができ、その位置の特定精度をさらに向上させることができる。
[5.変形例]
開示の実施形態の一例に関わらず、本実施形態の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。本実施形態の各構成及び各処理は、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせてもよい。
上述の実施形態では、インフラ関連設備の検針メーターに無線通信機能を搭載した無線機1(スマートメーター)の無線通信網10における干渉源4の推定について詳述したが、対象となる無線機1の具体例はこれに限定されない。例えば、携帯電話機やスマートフォン等を上記の無線機1として適用することも可能である。この場合、重複受信が発生したときの無線機1の位置が特定されれば、干渉源4の位置を推定することができる。したがって、無線機1として可搬型の通信端末を用いた場合であっても、公知の位置情報サービスを併用することで、上述の実施形態と同様の効果を奏するものとなる。
また、上述の実施形態では、一つの干渉源4の位置を推定する場合について詳述したが、干渉源4の数は複数であってもよい。例えば、干渉源4の数の大小に関わらず、図9に示すような有向グラフの終点ノードは、何れかの干渉源4に近接した場所に位置していることになり、干渉源4の位置を精度よく推定することができる。
また、上述の実施形態では、一つの無線リンクに関して、受信側及び送信側の重複受信回数の大小関係から干渉源4の位置を推定,特定するものを例示したが、これに加えて、重複受信回数の差に応じて干渉源4の位置を推定してもよい。例えば、重複受信回数の差が大きいほど、各々の無線機1から干渉源4までの距離の差が大きいものと推定してもよい。
重複受信回数の差を用いた推定について、図13を用いて説明する。ここでは、干渉源の影響範囲内に位置する無線機Aと、影響範囲外に位置する無線機Bとの通信における重複受信回数の差に着目する。また、無線機Aの重複受信回数はNAとし、無線機Bの重複受信回数はNBとして、NAからNBを減じた値を重複受信回数差Dと定義する(D=NA-NB)。前述の通り、重複受信回数は干渉源4から遠い側の無線機1で増加しやすいため、定義より重複受信回数差Dは負の値をとる。
一方、無線機Aと無線機Bとのそれぞれに対する干渉源4の干渉の度合いが大きく異なるほど、重複受信回数差Dの絶対値は増大するものと考えられる。つまり、干渉源4が存在しうる領域は、重複受信回数差Dの絶対値が大きいほど無線機Bから離れており、干渉源4から無線機A,無線機Bの各々までの距離差が大きいものと推定される。したがって、干渉源4が存在しうる領域の境界線は、図13中に示すように、例えば二次曲線(双曲線の一方)で表現することができる。このように、重複受信回数の差とそれぞれの無線機1から干渉源4までの距離の差とを対応させることにより、干渉源4の推定位置をより狭い範囲内に特定することができ、位置推定精度を向上させることができる。
また、上述の実施形態では、干渉源4の位置を監視サーバー2で推定するものを例示したが、同様の機能を基地局3(管理端末)に実装してもよいし、何れかの無線機1に実装してもよい。あるいは、図7に示すような処理を、ネットワーク5に接続された任意のコンピューターに実行させる制御構成としてもよい。つまり、干渉源4を推定する主体の種類に関わらず、上述の実施形態と同様の効果を奏することができる。
また、上述の実施形態では、図4,図7に示す機能が補助記憶装置36,46やリムーバルメディアに記録されたソフトウェアとして記録されたものを説明したが、ソフトウェアが記録される対象はこれに限定されない。例えば、フレキシブルディスク,CD,DVD,ブルーレイディスク等のコンピューター読取可能な記録媒体に記録された形態で提供されてもよい。この場合、コンピューターは、その記録媒体からプログラムを読み取って内部記憶装置又は外部記憶装置に転送し格納して用いる。なお、上述の実施形態では、図4,図7に示す機能がソフトウェア上で実施されるものを示したが、これらの機能の一部又は全部をハードウェア(論理回路)として設けてもよい。
なお、上記プログラムは、コンピューターに、実施形態のデータ収集部21,有向グラフ生成部22及び位置推定部23の機能を実現させるプログラムコードを含んでいる。また、その機能の一部は、アプリケーションプログラムではなくオペレーティングシステム(OS)やファームウェア等によって実現されてもよい。
1 無線機(スマートメーター)
2 監視サーバー
3 基地局
4 干渉源
10 無線通信網(無線センサーネットワーク)
21 データ収集部(収集部)
22 有向グラフ生成部(生成部)
23 位置推定部(推定部)
43 演算処理ユニット(位置推定装置)

Claims (6)

  1. 互いにデータを送受信し合う複数の無線機を含む無線通信網のうち、データの受信後に受信機から返送される受領確認信号が送信機に到達しない場合に、前記送信機が前記データを前記受信機へ再送信する無線通信網における電波の干渉源の位置を推定する装置であって、
    前記無線通信網における一対の無線機間の通信で生じた前記受領確認信号の不達による前記データの再送信に伴う重複受信の回数の情報を無線機毎に収集する収集部と、
    前記収集部で収集された前記回数の情報に基づき、前記一対の無線機のうち前記回数の多い無線機よりも前記回数の少ない無線機の近くに前記干渉源が位置するものと推定する推定部と、
    を備えたことを特徴とする、干渉源の位置推定装置。
  2. 前記無線通信網の接続形態に対応するトポロジーマップを生成する生成部を備え、
    前記生成部が、前記回数の多い無線機に対応するノードから前記回数の少ない無線機に対応するノードへと向かう矢印で前記ノード間を接続した有向グラフとして、前記トポロジーマップを生成する
    ことを特徴とする、請求項1記載の干渉源の位置推定装置。
  3. 前記推定部が、前記生成部で生成された前記有向グラフの終点ノードに対応する無線機の位置に基づき、前記干渉源が存在する領域を推定する
    ことを特徴とする、請求項2記載の干渉源の位置推定装置。
  4. 前記推定部が、前記一対の無線機における前記重複受信の回数の差が大きいほど、各々の無線機から前記干渉源までの距離の差が大きいものと推定する
    ことを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載の干渉源の位置推定装置。
  5. 互いにデータを送受信し合う複数の無線機を含む無線通信網のうち、データの受信後に受信機から返送される受領確認信号が送信機に到達しない場合に、前記送信機が前記データを前記受信機へ再送信する無線通信網における電波の干渉源の位置を推定する方法であって、
    前記無線通信網における一対の無線機間の通信で生じた前記受領確認信号の不達による前記データの再送信に伴う重複受信の回数の情報を無線機毎に収集する第一工程と、
    前記第一工程で収集された前記回数の情報に基づき、前記一対の無線機のうち前記回数の多い無線機よりも前記回数の少ない無線機の近くに前記干渉源が位置するものと推定する第二工程と、
    を備えたことを特徴とする、干渉源の位置推定方法。
  6. 互いにデータを送受信し合う複数の無線機を含む無線通信網のうち、データの受信後に受信機から返送される受領確認信号が送信機に到達しない場合に、前記送信機が前記データを前記受信機へ再送信する無線通信網における電波の干渉源の位置を推定する処理をコンピューターに実行させるプログラムであって、
    前記無線通信網における一対の無線機間の通信で生じた前記受領確認信号の不達による前記データの再送信に伴う重複受信の回数の情報を無線機毎に収集し、
    収集された前記回数の情報に基づき、前記一対の無線機のうち前記回数の多い無線機よりも前記回数の少ない無線機の近くに前記干渉源が位置するものと推定する
    処理を前記コンピューターに実行させるプログラム。
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