JP6135082B2 - 誘導加熱炉 - Google Patents

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Description

本発明は、加熱室内に配置した加熱対象物を加熱する誘導加熱炉に関するものである。
近時、優れた物理的・化学的性質を有することからシリコン(Si)半導体を凌駕する小型・低損失の半導体デバイスの実現が可能とされるデバイスとして炭化ケイ素(SiC)半導体が注目されている。
このSiC半導体デバイス(以下、「SiC半導体」と称する場合がある)の作製に用いられるエピタキシャルウェハの品質が十分でない場合には、所定面積を有するチップ、特に大面積チップの作製が困難であり、SiCの材料特性の有用性が発揮される大電流デバイスの実用化に大きな障壁となり得る。
ここで、エピタキシャルウェハは、高品質なウェハの表面上に厚み及び不純物濃度を精密に制御した単結晶SiC薄膜(SiCエピ膜とも称されるものであり、以下では、「SiC薄膜」と称する場合がある)を堆積して作製されるものであり、大型(大口径)のウェハ上への高品質且つ均一なエピタキシャル成長技術が必要となる。
ウェハ上にSiC薄膜を形成する方法として、作成過程で化学反応を利用するCVD(Chemical
Vapor Deposition・化学気相成長)法が採用されており、これに用いるエピキシャル装置も開発されている(例えば特許文献1)。
特許文献1には、一定の厚さを有する石英チューブを主体としてなるエピタキシャル成長室本体と、エピタキシャル成長室本体の外壁周辺部に螺旋状に配置されるコイルと、導電性素材から構成され且つエピタキシャル成長室本体の内側に設けられた円筒状の断熱材と、断熱材よりも内側に配置される黒鉛からなる筒状の第1サセプタと、第1サセプタの内側に配置される黒鉛からなる筒状の第2サセプタとを備え、第2サセプタの内部にSiCウェハを配置可能に構成されたCVDエピタキシャル装置が開示されている。
このCVDエピタキシャル装置では、コイルに電流を流して高周波を発生させることで第1サセプタが直接加熱され、この第1サセプタの加熱(第1サセプタからの熱伝導及び輻射)によって第2サセプタが間接的に加熱されることで、第2サセプタ内のウェハ上にSiC薄膜を形成するエピタキシャル成長を実現している。
すなわち、内部に収容した加熱対象物であるSiCウェハを加熱収容する第2サセプタが加熱室として機能し、発熱することで加熱室を加熱する第1サセプタが発熱体として機能している。
一方、本出願人は、例えば炉体の内部に金属材料を収容し、炉体の外側に巻回された誘導加熱コイルを加熱することにより、炉体内の金属材料を加熱溶解する誘導加熱炉を開発し、これまでに特許出願を行っている(例えば特許文献2)。ここで「炉体」は金属材料を加熱する加熱室として機能する。
本出願人は、誘導加熱炉に関する技術をエピタキシャル装置に応用して、加熱室内のウェハ上にSiC薄膜を形成させるエピタキシャル成長を実現すべく、検討を重ねてきた。
特開2005−109408号公報 特開2010−17749号公報
ところで、上述の特許文献1では、第1サセプタの外側に導電性素材から構成された断熱材を配置し、サセプタから放出される熱が装置外へ漏れないように断熱材で断熱する構成が開示されているが、断熱材自体の発熱について一切言及されていない。
ここで、断熱材を構成する素材の選択肢は、それ自体の耐熱温度により制限がある。つまり、ウェハ上にエピタキシャル成長によってSiC薄膜を堆積させるエピタキシャル装置では、通常1800℃を越す温度で高速成長させるため、断熱材にもこのような高温下での使用に耐え得る耐熱性が要求される。このような耐熱性の条件を満たす断熱材としては、カーボン繊維製のフェルトで構成されたカーボンフェルトを挙げることができる。
カーボンフェルトの固有抵抗は、5〜20×10−3[Ω・m]であり、黒鉛からなる発熱体(サセプタ)の固有抵抗に比べて十分に大きい。このような素材からなる断熱材自体の発熱について特許文献1では言及されていないことから、同文献に開示された技術では、固有抵抗が発熱体よりも十分に大きい断熱材は導電体(発熱抵抗体)として全く考慮されていなかったと推察できる。
しかしながら、本発明者は、鋭意研究の結果、所定温度まで昇温する過程において、カーボンフェルトからなる導電性の断熱材が一時的に黒鉛製の発熱体より非常に高い温度になる局所的過熱現象が発生する適宜の実験装置を用いた温度シュミレーションにて確認した。このような断熱材の局所的過熱現象は、1800℃程度の高温の平衡状態時には顕著に表われず、このことがこれまでのエピキシャル装置において昇温過程で断熱材が局所的過熱状態になっていることに気付かれなかった理由であると考えられる。
しかし、高温の平衡状態に至るためには回避できない昇温過程において、一時的にとはいえ断熱材の局所的過熱によって黒鉛製である発熱体自体の蒸発が起こる事態は防止・抑制すべきであり、断熱材の外側に配置している構成材(特許文献1であれば石英チューブを主体としてなる真空容器)の耐熱に関しても適切な措置を講じなければらならいことは言うまでもない。ここで、発熱体を形成する素材は、加熱処理時の最高温度よりも融点が高い高融点金属材料であることが要求され、黒鉛以外の高融点金属材料から発熱体を形成した態様であっても、高融点金属材料よりも固有抵抗が大きい素材で断熱材を形成している場合には、昇温過程のおいて断熱材の局所的過熱現象が生じる。
なお、所定の高温にまで昇温させる速度を比較的遅く設定すれば、断熱材の局所的過熱を抑制することが可能であると考えられるが、昇温速度を所定速度以下に制限することは所定の高温にまで昇温させる昇温時間の短縮化を阻害する要因となり、生産効率の悪化を招来し得る。
本発明は、これまでに気付かれずに着目されることがなかった問題点を初めて見出すとともに、これを解決すべく、昇温過程において断熱材が発熱体よりも非常に高温になる局部過熱現象を抑制し、発熱体自体の蒸発問題や断熱材の外側に配置している構成材の耐熱問題を悉く解消するとともに、所定の高温にまで昇温させる昇温時間の短縮化及び生産効率の向上を実現可能な誘導加熱炉を提供することにある。
すなわち本発明の誘導加熱炉は、加熱対象物を内部に収容可能な加熱室と、加熱室の外側を周回するように配置され且つ加熱対象物に対する加熱処理時の最高温度よりも融点が高い黒鉛又は高融点金属材料から形成した発熱体と、発熱体の外側を周回するように配置される導電性の断熱材と、断熱材の外側を周回するように配置される真空容器と、真空容器の外側に巻回されるコイルとを備え、断熱材として、発熱体を構成する黒鉛又は高融点金属材料よりも固有抵抗が大きい素材から形成し且つスリットによって周方向に分断されたものを適用し、スリットは、所定部分を延伸方向に対して所定角度屈曲させた屈曲部と、屈曲部よりも断熱材の外周側の部分である外周側径方向延伸部分とを有するものであり、屈曲部のうち外周側径方向延伸部分側に寄った所定領域から外周側径方向延伸部分に亘る部分の一部又は全部に、絶縁体として機能する耐熱材を詰めていることを特徴としている。
ここで、発熱体を形成する高融点材料としては、黒鉛、タングステン、タンタル、あるいはこれらの合金などを挙げることができる。
このような断熱材を備えた誘導加熱炉であれば、コイルに電流を流して発熱体を所定の高温にまで昇温させる過程において、その熱量の増加に応じて断熱材も昇温するが、断熱材全体を周回して流れようとする渦電流を、スリットが存在しない場合に比べて小さな電流にすることができ、断熱材が発熱体よりも急激に昇温する自体を防止・抑制することができることを本発明者は確認した。
昇温過程における断熱材の局所的な過熱状態はこれまで気付かれなかったが、このような局所的過熱現象によって、上述した不具合、つまり、発熱体を構成する高融点材料の蒸発や断熱材の外側に配置する部材(真空容器)の過熱といった不具合を招来し得る。
そこで、本発明の誘導加熱炉では、発熱体を構成する黒鉛又は高融点金属材料に比べて固有抵抗が十分に大きい素材から形成した導電性の断熱材を導電体として考慮し、昇温過程においてコイルに流す電流量の増加に伴って増加する断熱材全体に流れる電流が周回経路を辿らないように、スリットで断熱材を周方向に分断し、スリット自体が抵抗増大に貢献することで昇温過程における断熱材の発熱量が減少し、断熱材の局所的過熱現象を防止・抑制することができるように構成した。また、スリットで断熱材を周方向に分断することで、電磁誘導によって導電性の断熱材に発生する起電力(誘導起電力)の大きさを規定する面積(断熱材における磁束方向に垂直な断面)を分断して減らすことができ、この面積の減少によって誘導起電力を小さくして、断熱材を流れる電流量及び断熱材の発熱量を小さくすることで、断熱材の局所的過熱現象を防止・抑制することができる。
本発明の誘導加熱炉において、スリットを介して発熱体の輻射熱が断熱材の外部へ漏れることを回避するとともに、スリットの開口幅を確保できるようにするには、スリットの所定部分に耐熱材を詰める構成を採用することが好ましい。
本発明におけるスリットは、断熱材を周方向に分断するものであればどのような形状であってもよく、一例として、断熱材の径方向に延伸する直線状や曲線状を挙げることができる。特に、断熱材の径方向に延伸するスリットの所定部分を延伸方向に対して所定角度屈曲させた屈曲部に設定した場合、発熱体の輻射を屈曲部で受けることによって、輻射の熱量・温度を効果的に下げることができ、輻射が断熱材の外部へ直接漏れる事態を回避することができる。
このように、本発明では、黒鉛又は高融点金属材料で形成した発熱体よりも抵抗が十分に高い材料からなり且つ昇温過程において局部的に過熱状態になり得る導電性の断熱材を発熱抵抗体として考慮し、断熱材をスリットによって周方向に分割することで、平衡状態時には顕著に表れずに昇温時にのみ発生する断熱材の局部的過熱を防止・抑制することができる。そして、本発明誘導加熱炉であれば、断熱材の局部過熱を抑制することができるため、昇温速度を制限することなく、所望の温度まで短時間で昇温でき、昇温時間の短縮化、ひいては生産効率の向上を実現することが可能である。
本発明の一実施形態に係る誘導加熱炉の模式的な断面図。 同実施形態に係る誘導加熱炉に適用する発熱体及び断熱材の温度変化を検証する実験装置のうち周方向90度分(4分の1に相当する部分)を模式的に示す図。 図2の実験装置の断面模式図。 図2の実験装置を昇温させる過程及び高温の平衡状態における図3に示す各ポイントの温度変化を示す図。 スリットを形成していない断熱材を用いた場合の図4対応図。 同実施形態の断熱材に形成するスリットの一変形例を図2に対応させて示す図。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
本実施形態に係る誘導加熱炉1は、図1に示すように、内部に加熱対象物Wを収容可能な筒状の加熱室2と、加熱室2の周囲に配置した筒状の発熱体3と、発熱体3の周囲に配置した略筒状をなす導電性の断熱材4と、断熱材4の周囲に配置した真空容器5と、真空容器5の周囲に巻回されたコイル6とを備えたものである。
真空容器5は、筒状をなし、底部給気口51から室内に供給され上方に流れるガス(キャリアガス、ケイ素原料ガス、炭素原料ガス等)を上部排気口52から排出可能に構成したものである。ガスは、加熱室2の内部を通過して排気口52から排気される。真空容器5の給気口51には、真空容器5内へのガスの供給量を調整して、加熱室2を通過するガス流量を調整可能なガス供給制御弁7を接続し、真空容器5の排気口52には真空容器5内の圧力を調整可能な圧力調整弁8を接続し、これら各弁(ガス供給制御弁7、圧力調整弁8)に接続した図示しない圧力調整装置により、各弁(ガス供給制御弁7、圧力調整弁8)を制御して真空容器5内の圧力を所定値に調整するように構成している。
コイル6は、真空容器5の外壁から所定距離離れた位置において真空容器5を取り巻くように螺旋状に配置した誘導加熱コイル(高周波コイル)である。このコイル6には、任意の周波数の交流電力を出力可能な図示しない電源装置が接続され、電源装置からコイル6に対して交流電力を供給することで、コイル6の周囲に交番磁場を発生させ、この交番磁場を浸透対象物に浸透させて誘導加熱する。
加熱室2は、誘導加熱処理時の最高温度よりも融点が高い高融点材料である黒鉛から形成され且つ真空容器5の内部空間の中心に配置されるサセプタであり、内壁に加熱対象物Wを対面させた状態で設置可能なものである。この加熱室2は、コイル6で加熱された発熱体3から放出される熱(輻射熱)によって間接的に加熱される。図1では、加熱室2の内部に、加熱対象物Wとしてウェハを配置した状態の誘導加熱炉1(縦型ホットウォールCVDエピタキシャル装置)を示している。
発熱体3は、加熱室2と同じ素材、つまり高融点材料である黒鉛から形成される一体成形物であり、軸中心を加熱室2の中心、すなわち真空容器5の内部空間の中心に一致させた状態で加熱室2の外側に配置される。
断熱材4は、軸中心を加熱室2の中心、すなわち真空容器5の内部空間の中心に一致させた状態で発熱体3の外側に配置され、コイル6で加熱された発熱体3から放出される熱が外部へ漏れないように遮断する機能を発揮し得るものである。断熱材4は、導電性及び耐熱性を有し且つ発熱体3を形成する高融点材料(本実施形態では黒鉛)よりも十分に大きい体積固有抵抗率(以下では「固有抵抗」と称する場合がある)を有する素材から形成されたものである。本実施形態では、カーボンフェルトで形成した断熱材4を適用している。断熱材4と発熱体3は適宜の手段によって電気的に絶縁状態にある。
そして、筒状をなす断熱材4には、この断熱材4を周方向に分断するスリットSを形成している。スリットSは、断熱材4の内周側縁部から外周側縁部に向かって径方向に延伸する直線状をなし、断熱材4の高さ方向全域に亘って形成されたものである。本実施形態では、断熱材4を周方向に例えば4等分する位置にそれぞれスリットSを形成している。各スリットSは、断熱材の中心から放射状に延伸する形状である。スリット数は、誘導加熱炉1による処理内容や、断熱材4の形状、素材などの諸要素を考慮した上で適宜の数に設計変更してもよい。なお、図1では、断熱材4のスリットS(具体的にはスリットS内に詰めた後述する耐熱材T)を通る断面を示している。
ここで、断熱材4のうちスリットSによって分断された部分(区画された部分)を「単位断熱材4」として捉えると、本実施形態の断熱材4は、スリットSを介して周方向に隣り合う4つの単位断熱材を有するものであるといえる。
また、本実施形態の断熱材4は、耐火性に優れた耐熱材TをスリットSに詰め、発熱体3の輻射がスリットSを通過して直接外部へ放射されて外部の構成材(真空容器5やコイル6など)を加熱することを防止・抑制している。図1では、耐熱材Tを適宜のパターンを付して示している。耐熱材Tは、絶縁体としても機能するとともに、スリットSの開口幅を確保するスリット幅保持機能を発揮する。本実施形態の断熱材4は、断熱材4の径方向に延伸するスリットSの延伸方向全域及びスリットSの高さ方向全域に耐熱材Tを詰めている。本実施形態では、耐熱材Tとして優れた耐熱性及び絶縁性を有するセラミックスを適用している。このようなセラミックスとしては、アルミナ、ジルコニア、イットリアなどを挙げることができる。
また、図示しないが、本実施形態の誘導加熱炉1は、加熱室2の内部温度を計測する温度計や、温度計で計測した温度に基づいてコイル6の出力を制御する出力制御装置を備えたものである。
次に、このような構成をなす誘導加熱炉1の動作及び作用効果について説明する。
加熱室2の所定位置にウェハWを設置した状態で、電源装置からコイル6に交流電力が供給されることによって、コイル6の周囲に交番磁場が生成され、この交番磁場は、断熱材4を介して高融点材料(本実施形態では黒鉛)からなる発熱体3に浸透し、発熱体3を誘導加熱する。その結果、発熱体3の輻射熱により加熱室2は間接的に加熱され、加熱室2内の温度が所定の目標温度(エピタキシャル成長温度、例えば1800℃)に到達した時点で、その温度を保持するようにコイル6の出力(電源装置からコイル6への交流電力供給量に応じたコイル6の出力)を制御し、高温の平衡状態を維持する。また、圧力調整装置により、真空容器5内の圧力値が所定の値となるように、ガス供給制御弁7及び圧力調整弁8を制御する。
このような処理により、本実施形態に係る誘導加熱炉1は、高温(1800℃程度)の平衡状態において、加熱室2内に配置したウェハWの表面に均一な膜厚のSiC薄膜を形成することができる。そして、原料ガスの供給量に比例してSiC薄膜の成長速度は増加することから、ガスを効率良く加熱して十分なガスの分解と供給を行うことでSiC薄膜の高速成長を得ることができる。つまり、本実施形態に係る誘導加熱炉1は、ウェハW上にSiC薄膜を形成するエピタキシャル成長を実現するCVDエピタキシャル装置として機能し、ウェハW上にエピタキシャル成長によってSiC薄膜を堆積させたエピタキシャルウェハを生産することができる。
本実施形態の誘導加熱炉1は、厚み及び不純物濃度を精密に制御したSiC薄膜をウェハW上に堆積させた高品質なエピタキシャルウェハを安定して供給することができ、SiC半導体デバイス実用化に多いに貢献する。
ところで、発熱体3を所定の温度まで上昇させる昇温過程において、ある一定程度の昇温速度で加熱する場合に、断熱材4が発熱体3よりも局所的に過熱する場合がある。
このような昇温過程における断熱材4の局所的過熱現象は、断熱材4を構成するカーボンフェルトの断熱性と低密度性(低熱容量性)に起因するものであり、高温の平衡状態では、昇温時と比較して、電源装置からコイル6への交流電力供給量が少なくなったり、交流電力供給量の急激な変化が生じないことから、導電性である断熱材4の発熱量の急激な上昇や大きな変動はない。ここで、ゆっくりと加熱した場合や発熱量が少量である加熱状態では、適宜の冷却手段による抜熱作用が有効に機能するため、断熱材4の局所的過熱現象は生じ難く、一方、急速に加熱した場合や発熱量が大量である加熱状態では、断熱材4なるがゆえに加熱作用が抜熱作用を上回り、断熱材4の局所的過熱現象が生じる。このように、高温の平衡状態では生じず、昇温過程においてのみ生じる断熱材4の局所的過熱現象はこれまで特に気付かれることもなく、問題視されることなかった。
しかしながら、このような昇温過程における断熱材4の局所的過熱現象は、発熱体3を構成する高融点材料(本実施形態では黒鉛)の蒸発を招来するとともに、断熱材4の外側に配置した真空容器5が過熱状態にならぬよう真空容器5に過度の耐熱性を要求することになり得る。
そこで、本実施形態の誘導加熱炉は、スリットSによって周方向に分断した断熱材4を適用し、スリットSの存在によって抵抗を大きくし、電源装置からコイル6への交流電力供給に応じて断熱材4に流れる渦電流がスリットSを通過せず、スリットSが存在しない場合に比べて小さい電流となるようにした。
そして、本発明者は、図3に示す実験装置Xを用いて、図4に示す観察点を熱電対にて温度を実測し、昇温過程において断熱材4が加熱対象である発熱体3よりも一時的に高温になることを、図5に示す測定結果にて確認した。
図3には、本実施形態の誘導加熱炉1における発熱体3及び断熱材4の昇温過程時の温度変化を検証すべく、発熱体3に相当する黒鉛製又は高融点金属製(本実施装置Xでは黒鉛製)の円柱体Yの外側に、スリットSによって周方向に分断したカーボンフェルトからなる断熱材4を配置し、この断熱材4の外側に巻回したコイル6に電流を流して誘導加熱により黒鉛製又は高融点金属製の円柱体Yを加熱可能な実験装置Xの周方向90度分(周方向に4分の1に相当する部分)を模式的に示す。なお、この実施権装置Xは、カーボンフェルトからなる断熱材4がスリットSの有無によって昇温過程における温度変化が異なること実証するための装置であり、加熱処置時の最高温度として1200度程度を想定しているため、耐熱材Tとして、ガラス繊維製のテープを適用している。
また、図4に、実験装置Xにおける黒鉛製又は高融点金属製(本実施装置Xでは黒鉛製)円柱体Y及び断熱材4の温度変化例を示す。黒鉛製又は高融点金属製円柱体Yと断熱材4は適宜の手段で相互に絶縁している状態にある。
ここで、図4に示す実線は、図3における黒鉛製又は高融点金属製円柱体Y(A点)の温度変化を示す線であり、図4に示す点線は、図3における断熱材4のうちB点の温度変化を示す線であり、図4に示す二点鎖線は、図3における断熱材4のうちC点の温度変化を示す線であり、図4に示す一点鎖線は、図3における断熱材4のうちD点の温度変化を示す線である。断熱材4のB点、C点、D点のうちコイル6に最も近い点はD点であり、コイル6から最も離れている点はB点である。なお、図3における数値は実験装置Xの各部材や地点間の寸法(単位はmm)である。
ここで、比較例として、上述した実験装置Xに準じた構成であって、断熱材4としてスリットSが形成されておらず、リング状に連続する周知のものを適用した実験装置において、加熱した場合の黒鉛製又は高融点金属製円柱体及び断熱材の温度変化例を図5に示す。ここで、図5に示す各線は、それぞれ図4に示す各線に対応する線である。
図5から把握できるように、発熱体である黒鉛製又は高融点金属製円柱体を昇温させる過程で、スリットが形成されていないカーボンフェルトからなる断熱材が、昇温すべき黒鉛製又は高融点金属製円柱体よりも先に加熱され、円柱体よりも急激に昇温して局所的に過熱状態になる。
このように、カーボンフェルトを断熱材として使用すると、加熱したい黒鉛製又は高融点金属製の発熱体よりも先に断熱体が加熱され、断熱材そのものが局所的に加熱されることに加え、断熱材に接するまたは近接する構成体(真空容器)までも過熱状態に陥ることが懸念される。
一方、図4から把握できるように、断熱材4としてスリットSによって周方向に分断したものを適用した実験装置Xでは、発熱体3である黒鉛製又は高融点金属製円柱体Yを昇温させる過程で、スリットSによって周方向に分断したカーボンフェルトからなる断熱材4も昇温するが、その昇温程度は発熱体3である黒鉛製又は高融点金属製円柱体Yと同程度であり、断熱材4のみが発熱体3よりも断然高温になって局所的に過熱状態に陥る事態を回避可能であることが判明した。
したがって、このような昇温特性を有する断熱材4を誘導加熱炉1に適用することによって、昇温過程における断熱材4の局所的な過熱状態を防止することができ、発熱体3を構成する黒鉛又は高融点金属の蒸発や断熱材4の外側に配置した真空容器5の過熱現象を防止・抑制することができる。
このように、本実施形態に係る誘導加熱炉1は、これまでに気付かれずに着目されることがなかった問題点、つまり、高温の平衡状態では発熱量が少量のため誘導加熱炉1の温度分布に殆ど影響を及ぼさないが、発熱量が多くなる昇温過程において誘導加熱炉1の温度分布に影響を及ぼす断熱材4の局所的過熱現象に着目し、断熱材4をスリットSで周方向に分断する構造を採用することで、この局所的過熱現象を防止・抑制することができる。これにより、昇温過程における発熱体3自体の蒸発や断熱材4の外側に配置している構成材(真空容器5)の耐熱問題を悉く解消することができるとともに、所定の高温にまで昇温させる昇温速度を速く設定した場合であっても、断熱材4の局所的過熱現象を防止・抑制することができ、昇温時間の短縮化、ひいてはウェハW上に高速成長するSiC膜を得る生産工程の短縮化、すなわち生産効率の向上を実現することができる。
特に、本実施形態では、スリットSに耐熱材Tを詰めているため、発熱体3の輻射がスリットSを介して断熱材4の周囲に漏れる事態を耐熱材Tによって防止・抑制することができるとともに、スリットSの間隔を維持することができる。さらに、この耐熱材Tが、絶縁体として機能することによって、スリットSを形成した部分の抵抗がさらに大きくなり、断熱材4全体を周回しようとする渦電流を耐熱材Tによって確実に遮ることができ、スリットSの部分における良好な絶縁状態を確保することができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。例えば、上述の実施形態では、断熱材の径方向に沿って直線状(平面視直線状)に延伸するスリットによって断熱材を周方向に分断した態様を例示したが、平面視形状が曲線状やジグザグ状、或いはこれらを適宜組み合わせた形状のスリットS(例えばスリットのうち断熱材の内周側部分が直線状であり、外周側部分が曲線状など)を採用することもできる。
また、図6に示すように、断熱材4の径方向に沿って延伸するスリットSの所定部分を、その延伸方向に対して所定角度屈曲させた屈曲部S1に設定したスリットSによって断熱材4を周方向に分断する構成であってもよい。このような屈曲部S1を有するスリットSであれば、スリットSのうち直線部分S2を通過して屈曲部S1に到達した発熱体3の輻射が屈曲部S1に当たることになる。したがって、発熱体3の輻射がダイレクトに断熱材4の外部へ漏れる事態を防止できる。つまり、屈曲部S1自体が輻射漏れを遮蔽する輻射遮蔽手段として機能する。
さらに、図6に示すように、スリットSのうち屈曲部S1に耐熱材Tを詰めた構成を採用すれば、屈曲部S1におけるスリット幅を確保することができるとともに、屈曲部S1の存在と相俟って輻射漏れをより一層確実に防止することができる。
ここで、耐熱材は、上述の実施形態で示したようにスリットの全領域を詰めるように配置してもよいが、スリットの所定部分のみを詰めるように配置してもよい。
特に、図6に示すように、スリットSが、屈曲部S1と、屈曲部S1よりも断熱材4の内周側の径方向延伸部分S2と、屈曲部S1よりも断熱材4の外周側の径方向延伸部分S3とを有するものである場合、内周側の径方向延伸部分S2、屈曲部S1、外周側の径方向延伸部分S3の順に通過する発熱体3の輻射は、内周側の径方向延伸部分S2から屈曲部S1に到達して当たることにより温度が低下するため、耐熱材Tを屈曲部S1のうち外周側径方向延伸部分S3側に寄った所定領域から外周側径方向延伸部分S3に亘る部分、すなわち温度が低下した輻射が当たる部分に詰めることが望ましい。さらに、この耐熱材を絶縁性の素材から構成すれば、輻射が直接外部に漏れることを防止するとともに、スリット部分の絶縁状態を確保することができる。なお、スリットのうち内周側の径方向延伸部分や、外周側の径方向延伸部分は直線状以外の形状であってもよい。
耐熱材として、上述の誘導加熱炉ではセラミックスを用い、上述の実験装置ではガラス繊維製テープを用いたが、誘導加熱処理時の高温に晒されても物性を維持することが可能な耐熱材であればどのような素材からなる耐熱材であっても構わない。
また、スリットの開口幅を確保可能なスリット幅保持手段を、耐熱材以外の適宜の部材や機構によって実現している態様であれば、耐熱材を省略することができる。耐熱材を省略した構成であれば、スリットを介して断熱材の外部に漏れる輻射が耐熱材を通過しない分だけその熱量が大きくなり、断熱材の外部に配置する構成材(真空容器)が不用意に加熱される事態が考えられる。この場合には、真空容器を冷却する冷媒を流通させる管路を真空容器内、或いは真空容器の内壁または外壁に設けることで、過熱状態になる事態を防止・抑制することができる。
また、上述した実施形態では、スリットによって断熱材を周方向に4等分する態様を例示したが、スリットの数を適宜増減することで、断熱材の分割数を変更してもよい。ここで、断熱材の分割数(上述の実施形態における「単位断熱材」(スリットによって分断・区画された部分)の数)は、スリットの数と同数になる。なお、スリットを1つだけ形成した場合、断熱材の分割数はゼロになるが、この場合、分割数1と捉えれば、スリットの数と断熱材の分割数が同じになる関係は維持される。
また、誘導加熱炉は、加熱対象物に対して化学反応を利用して適宜の処置を施すものであってもよいし、加熱対象物に対して焼結又は溶解を利用して適宜の処理を施すものであってもよい。
加熱対象物は、ウェハ以外のものであっても構わない。また、発熱体を構成する素材は、加熱対象物に対する加熱処理時の最高温度よりも融点が高い黒鉛又は高融点金属材料であればよく、黒鉛の他に、タングステン、タンタル、モリブデン,ニオブ、或いはこれらの合金を挙げることができる。断熱材もまた、発熱体を構成する黒鉛又は高融点金属材料よりも固有抵抗が大きい素材から形成したものであればよく、カーボンフェルト以外のものであっても勿論構わない。
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
1…誘導加熱炉
2…加熱室
3…発熱体
4…断熱材
5…真空容器
6…コイル
S…スリット
S1…屈曲部
T…耐熱材
W…ウェハ(加熱対象物)

Claims (1)

  1. 加熱対象物を内部に収容可能な加熱室と、
    前記加熱室の外側を周回するように配置され且つ前記加熱対象物に対する加熱処理時の最高温度よりも融点が高い黒鉛又は高融点金属材料から形成した発熱体と、
    前記発熱体の外側を周回するように配置される導電性の断熱材と、
    前記断熱材の外側を周回するように配置される真空容器と、
    前記真空容器の外側に巻回されるコイルとを備えた誘導加熱炉であって、
    前記断熱材は、前記発熱体を構成する黒鉛又は高融点金属材料よりも固有抵抗が大きい素材から形成され且つスリットで周方向に分断されたものであり、
    前記スリットは、所定部分を延伸方向に対して所定角度屈曲させた屈曲部と、当該屈曲部よりも前記断熱材の外周側の部分である外周側径方向延伸部分とを有するものであり、
    前記屈曲部のうち前記外周側径方向延伸部分側に寄った所定領域から前記外周側径方向延伸部分に亘る部分の一部又は全部に、絶縁体として機能する耐熱材を詰めていることを特徴とする誘導加熱炉。
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