JP6133855B2 - 剛体を3d走査する際の可動物体の検出 - Google Patents

剛体を3d走査する際の可動物体の検出 Download PDF

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Description

本発明は、剛体の仮想3Dモデルを生成するために3Dスキャナによってあるロケーションにおいて剛体を走査するときに、前記ロケーションにおいて可動物体を検出する方法に関する。特に、本発明は手持ち式スキャナによる患者口内の歯群の走査に関する。
伝統的歯科学において、歯医者は、患者がクラウン、ブリッジ、義歯、可撤式義歯、歯科矯正治療などを必要とする際、患者の歯の歯型を作成する。歯型は、通常、歯科用印象トレイに入れて、口内に粘性液体材料を入れることによって作られる。その後、材料(通常、アルギン酸)は、固まって弾性固体となり口から取り出されたとき、歯の詳細かつ安定した再生体を与える。歯型が作られるとき、柔軟で可動的な頬が歯の印象に影響を与えないようにするために、チークレトラクタが患者口内に配置される。
今日、物理的な歯型を作成する代わりに、口内手持ち式3Dスキャナを用いて、患者の歯の直接3D走査を実施できる。
手持ち式スキャナによって患者口内で歯を走査するなど、剛体の仮想3Dモデルを得るために、あるロケーションにおいて剛体を走査するとき、患者の頬、舌又は歯科医の器具又は指のような可動物体が歯の表面とスキャナとの間に在るために、これらの可動物体がサブスキャンにおいて捕捉される可能性があるので、可動物体は、スキャナにとっての歯の視野を遮る。可動物体は可動性であるため、典型的には移動するので、可動物体は、1つ又は数個のサブスキャンにおいてのみ捕捉されると考えられる。仮想3Dモデルを得るために、典型的には多数のサブスキャンが取得されるので、可動物体が剛体を妨害することなく、剛体の同じ部分のサブスキャンが取得されることが考えられる。患者は自分の歯が走査される間に舌が歯に触れたり歯に近付いたりしてはならないことを知っており、また歯科医は自分の器具が歯への視覚的アクセスを邪魔してはならないことを知っているので、典型的には、可動物体の移動は非常に速い。従って、可動物体は、典型的には非常に短時間しか歯の視覚的アクセスを妨害しない。すなわち、可動物体は、典型的には1つ又は数個のサブスキャンにおいてしか捕捉されない。さらに、歯科医が歯の一部を走査したときに可動物体の存在に気づいた場合、可動物体が以前在った歯の部分を走査し直せるので、ほとんどの場合、可動物体が存在しないサブスキャンもある。問題は、仮想3Dモデルを生成するときに剛体に由来する表面のみが使用されるように、可動物体の表面と剛体の表面との間を区別することである。
先行技術においては、歯などの硬組織と歯肉、舌、頬及び唇などの軟組織との間のような、第一組織と第二組織との間を区別するために、形状及び色データが使用される。
欧州特許第1607041(B)号は、少なくとも2つの数値実体(numerical entity)(I1,I2,...In)(各数値実体が口腔の少なくとも一部の3D表面形状及び色を表す)を与えるステップを含む、口腔に関連付けられる処置に有益なデータを提供する方法を開示する。前記数値実体は、口腔の前記部分に関連付けられる表面形状及び色データを含み、前記実体(I1,I2,...In)の少なくとも一部分は、重なる空間データを含む。このステップは、
(a)各実体について、表面形状及び色データを含む第一組織データセットを含む少なくとも1つの小実体(IS’1,IS’2,...IS’n)を与えるステップであって、前記色データが第一組織を表す色と相関関係を持つ、ステップと、
(b)前記重なる空間データ(I1,I2,...In)を含む前記データセットの部分の位置合せに基づいて前記第一組織データセットを一緒に縫い合わせる(stitching)ステップと、
を含む。さらに、方法は、
・前記実体を操作して、そこから所望のデータを与えるステップを含む。
さらに、画像処理において3Dモデルを構成するために、スペースカービングと呼ばれる方法が使用される。Besl及びMcKayによる論文「3D形状を位置合せする方法」(IEEE Transactions of Pattern Analysis and Machine Intelligence、第14巻、第2号、1992年2月)は、3D形状を正確に計算で効率的に位置合せする方法を開示する。
欧州特許第1607041(B)号明細書
但し、先行技術のどれも、ロケーションにおける物体のいくつかが可動的である場合を考慮していない。従って、剛体の仮想3Dモデルを得るために、あるロケーションにおいて走査するとき、可動物体と剛体の両方が前記ロケーションに存在する場合、可動物体と剛体とを区別するという問題が依然としてある。
剛体の仮想3Dモデルを生成するために3Dスキャナによってあるロケーションにおいて剛体を走査するとき、前記ロケーションにおいて可動物体を検出する方法が開示される。その方法は、
ロケーションの少なくとも一部を走査することによって、表面の少なくとも一部の第一3D表示を与えるステップと、
ロケーションの少なくとも一部を走査することによって表面の少なくとも一部の第二3D表示を与えるステップと、
第一3D表示に対して、表面が存在し得ない空間における第一排除体積を決定するステップと、
第二3D表示に対して、表面が存在し得ない空間における第二排除体積を決定するステップと、
を含み、
第一3D表示における表面のある部分が第二排除体積内の空間に位置する場合、第一3D表示における表面の前記部分が、仮想3Dモデルの生成において無視され、及び/又は
第二3D表示における表面のある部分が第一排除体積内の空間に位置する場合、第二3D表示における表面の前記部分が、仮想3Dモデルの生成において無視される。
従って、排除体積において検出された表面部分は剛体の一部ではない可動物体を表すので、ある表面部分が一方の表示の排除体積内の空間に位置する場合、他方の表示において前記表面部分を無視することは、有利である。
従って、この方法が、第一表示及び第二表示の両方において表面部分の空間を検出することによって、検出された表面部分が、表面が在るはずがない空間における点であるか否かを決定することは有利である。表面部分が表示の一方のみに存在し、かつ表示が表面部分の同じ空間をカバーする場合、前記表面部分は、表面の一方が取得されたときにのみ存在した物体を表すはずなので、表面部分は、2つの表示の取得時に移動した可動物体に由来するはずである。
表面を走査するとき、表面によって占められない全ての空間は、空の空間として定義でき、その後の走査において空の空間において表面が検出された場合、この表面は無視される。同様に、以前の走査においてある体積領域が表面によってカバーされていたが、その後の走査において、前記体積領域が空と見なされる場合、その表面は仮想3Dモデルにおいて無視される。
無視するとは、仮想3Dモデルを生成する際、削除するか又は追加しないのような考慮されないことを意味する。第一表示における表面部分が、すでに仮想3Dモデルに加えられている場合、前記表面部分が第二排除体積内にあることが明らかになった場合には仮想3Dモデルから削除され得る。第二表示における表面部分が第一排除体積内に在ることが明らかになった場合、前記表面部分は仮想3Dモデルに加えられない。
1つの表示又はサブスキャンにおいてある体積領域が空である場合、その後の表示又はサブスキャンが前記体積領域に表面が存在することを示しても、前記体積領域は新規表面の追加から排除される。その後の表示又はサブスキャンが、前記体積が空であることを示す場合、前記体積における以前のサブスキャンの表面は、3Dモデルから取り除かれる。
第一走査体積と第二走査体積が部分的に重なる空間における体積である共通走査体積を形成できる。従って、共通走査体積は、全ての体積単位が第一走査体積及び第二走査体積の両方に含まれる空間における体積として定義できる。
第一3D表示における表面のある部分が第二排除体積内の空間になく及び/又は第二3D表示における表面のある部分が第一排除体積内の空間にない場合、この時点ではどの表面部分も無視されず、第三表示、第四表示などを与えることによって走査を継続できる。
典型的には、歯群のような物体を走査するとき、完全な走査プロセスにおいて、もっと多く例えば10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、2000、3000、4000、5000、6000、7000、8000、9000、10000個のような表示又はサブスキャンを与えることができる。
いくつかの実施形態において、剛体は患者の歯群であり、ロケーションは患者の口である。
いくつかの実施形態において、可動物体は、頬の内側、舌、唇、歯肉及び/またはゆるんだ歯茎のような患者の口の軟組織部である。
いくつかの実施形態において、可動物体は、歯科用吸引装置、巻き綿及び/または綿パッドのような、患者の口の中に一時的に存在する歯科医の器具又は医療品である。
いくつかの実施形態において、可動物体は、歯科医の指又は歯科医の助手の指のような、指である。
いくつかの実施形態において、3Dスキャナは、物体の仮想3Dモデルを生成するために物体の表面の走査画像を取得するように構成されたスキャナである。
いくつかの実施形態において、第一表示において捕捉された表面の少なくとも一部及び第二表示において捕捉された表面の少なくとも一部は、剛体の同一表面部分で重なる。
いくつかの実施形態において、表面の少なくとも一部の第一表示は、表面の少なくとも第一部分の第一表示として形成され、かつ表面の少なくとも一部の第二表示は、表面の少なくとも第二部分の第二表示として形成される。表面の第一部分と表面の第二部分は、2つの異なる部分でも、同じ部分でもよく、また部分的に同じ部分でもよい。
いくつかの実施形態において、表面の第一部分と表面の第二部分は、少なくとも部分的に重なる。
いくつかの実施形態において、表面は、ロケーションの中の表面である。
いくつかの実施形態において、表面は、剛体の表面の少なくとも一部及び/又は可動物体の表面の少なくとも一部である。走査の目的は、剛体例えば歯の仮想3Dモデルを取得することであるが、走査の際に例えば患者の口のようなロケーションの中に可動物体が在る場合、サブスキャンのいくつかにおいて可動物体も捕捉される可能性がある。
いくつかの実施形態において、方法は、表面の少なくとも一部の第一表示に関連付けられた空間における第一走査体積を決定するステップと、表面の少なくとも一部の第二表示に関連付けられた空間における第二走査体積を決定するステップとを含む。走査体積は、スキャナに対して捕捉表面の前に位置する空間における体積である。
いくつかの実施形態において、走査体積は、3Dスキャナの焦点合わせ光学素子、及び捕捉される表面までの距離によって形成される。走査体積は、スキャナがスキャナの視点及び方位に関して(例えばスキャナの走査ヘッドに関して)走査できる物理的体積として定義できる。
さらに、スキャナは走査ヘッドを備え、走査体積は、表面と走査ヘッドとの間の空間の距離に走査ヘッドの開口の面積を掛けたものとして定義できる。走査ヘッドは、スキャナの焦点合わせ光学素子を備えることができる。走査ヘッドの開口面積の代わりに、光の方向に投影された表面の面積を考慮できる。
いくつかの実施形態において、表面の少なくとも一部の第一表示に関連付けられた第一走査体積は、3Dスキャナの焦点合わせ光学素子と第一表示において捕捉された表面との間の空間の体積であり、また表面の少なくとも一部の第二表示に関連付けられた第二走査体積は、3Dスキャナの焦点合わせ光学素子と第二表示において捕捉された表面との間の空間の体積である。
いくつかの実施形態において、第一又は第二表示の少なくとも一部において表面が捕捉されない場合、第一又は第二走査体積は、3Dスキャナの焦点合わせ光学素子と走査体積の長手方向の広がりとの間の空間の体積である。
いくつかの実施形態において、表面が存在し得ない空間における第一排除体積及び第二排除体積は、それぞれ第一走査体積及び第二走査体積に一致する。3Dスキャナの焦点合わせ光学素子と捕捉表面との間の空間は、3Dスキャナによって検出できない透明物体が走査体積の中に位置したのではない限り、空の空間のはずである。
走査体積は、走査できる最大体積例えば走査ヘッドから送達され得る光の最大体積として定義できる。この場合、排除体積は、捕捉表面が走査体積の終端又は縁にある場合にしか走査体積に一致しない。しかし、ほとんどの場合、走査体積の定義が最大体積であるとすると、排除体積は走査体積より小さい。
いくつかの実施形態において、3Dスキャナ自体の体積が排除体積として規定される。
いくつかの実施形態において、3Dスキャナ自体の体積は、第一排除体積及び第二排除体積の中に含まれる。
いくつかの実施形態において、第一表示及び第二表示における捕捉表面からの距離を決定する近閾値距離が定められる。捕捉表面から近閾値距離内に位置しかつ第一排除体積又は第二排除体積内の空間にそれぞれ位置する第二表示又は第一表示における表面部分は、仮想3Dモデルの生成においてそれぞれ無視されない。
近閾値は、サブスキャンにおける表示又は表面からどの程度の距離のとき可動物体の可能性のあるものが仮想3Dモデルの生成において無視されるかを定める。表示にはノイズがあるかも知れずまた表示又はサブスキャン間の位置合せ/整列は完全に正確ではないかも知れないので、表面の表示が間違って過剰に無視されるのを避けるために近閾値距離が定められる。サブスキャンによってノイズのレベルが異なり、またサブスキャンの位置合せ/整列が不正確であると、同じ表面の2つのサブスキャンが2つの異なる表面のように見えてしまう可能性がある。近閾値距離は、例えば、0.01mm、0.05mm、0.09mm、0.10mm、0.15mm、0.20mmなどである。
いくつかの実施形態において、捕捉表面からの距離を決定する遠閾値距離が定められる。遠閾値距離の外側の体積は、表示の排除体積に含まれない。
従って、遠閾値距離の外側の体積は、第一3D表示の第一排除体積に含まれず、遠閾値距離の外側の体積は、第二3D表示の第二排除体積に含まれない。
この実施形態によれば、遠閾値距離の外側に存在するまたは位置する第一又は第二表示の取得データ又は表面又は表面点は、それぞれ第一又は第二排除体積を決定又は画定するために使用されない。
このことは、スキャナの形状及び光学的特性に起因して、可動物体又は歯の表面の他の部分からの表面又は表面点が、スキャナによって検出されることなく実際には遠閾値距離の外側に存在する可能性があるので、有利である。走査ヘッドからの光線は、任意の方向へかつ走査ヘッドの法平面から任意の角度又は傾斜で送達でき、それ故光線は、可動物体又は歯の表面の他の部分が部分的に走査ヘッドの前に在るとき、走査ヘッドから可動物体又は歯の表面の他の部分の背後に在る点まで送達され得る。
従って、遠閾値距離の外側の体積は排除体積に含まれない、というのもスキャナによって表面が全く検出されなくても遠閾値距離の外側の体積内に表面が存在する可能性があるからである。
遠閾値距離は、捕捉表面からの距離を定めるか又は決定し、遠閾値距離内の体積又は領域は、排除体積に含まれる。
従って、遠閾値距離を利用又は応用する場合、表示の排除体積は、遠閾値距離を応用しない場合より小さくなり、従って排除される体積が小さくなる可能性がある。但し、遠閾値距離を応用する利点は、真に排除できる体積のみを排除することである。すなわち、全体的走査データはより高い質を有するだろう。
従って、たとえスキャナと歯の表面との間の体積又は領域において全く表面又は表面点が検出されなかったとしても、領域全体は排除体積として画定され得ない、というのもスキャナから及びスキャナへの光線は走査ヘッドの法線に対して傾斜角度で進行できるからである。これは、たとえ歯の別の部分が、少なくとも部分的に、検出対象の歯の表面とスキャナとの間に実際に在る場合でも、スキャナが歯の表面の点を検出できることを意味する。従って、遠閾値距離が定められて、この遠閾値距離の外側で歯の表面から検出されたデータは、表示の排除体積を画定するために使用されない。この距離内においてのみ実際に検出されたデータが現実の物理的状況に符合することが確実であり得るので、遠閾値距離内で検出されたデータのみが排除体積を画定するために使用される。
スキャナは、遠閾値距離の外側の体積又は領域において、歯の表面とスキャナとの間に表面が存在しないことを検出できるが、このデータ又は情報は、表示の排除体積を画定するために使用され得ない、というのもスキャナの光線が傾斜しているためにスキャナが見落とした可動物体又は歯の表面の他の部分がこの領域又は体積内に実際には在る可能性があるからである。
さらに、スキャナは、走査体積内に表面部分があってもこれを見落とす可能性がある。これは、例えば、表面部分が走査ヘッドの開口部及び/又はスキャナ本体に近すぎる場合など、前記表面部分がスキャナの焦点領域外に在ることによって生じる可能性がある、というのも焦点領域は走査ヘッド及び/又はスキャナ本体からある程度離れた距離から始まるからである。又、表面の所定の材料にとって最適ではない照明条件によって、表面が適切に照明されず、スキャナにとって読み取れなくなることによって、この状況が生じる可能性がある。従って、いずれの場合にも、スキャナは表面部分を見逃す又は見落とす可能性がある。これによって、表面が存在しないとスキャナが検出し、空間体積が間違って排除されると、別の3D表示又はスキャン走査画像においてこの排除された空間において捕捉された表面部分が無視されることになる。このようなことは、その表面部分が真の歯の表面であった場合好ましくないが、これが生じないようにするために、現実に排除できる体積のみが排除されるように排除体積がより小さくなるように、遠閾値距離が画定され得る。
現実の歯の表面点が、間違えて無視されることなく、それによって、走査において生成される穴(holes)すなわち走査データのない領域がより少なくなることは利点である。従って、排除体積は、表面情報が間違って過剰に無視されることを避けるために、遠閾値距離によって縮小される。
スキャナの走査ヘッドからの光線は、任意の方向に拡散、散乱又は分散する。
たとえ、可動物体のような物体が走査ヘッドと例えば歯のような剛体の表面との間に配置されたとしても、光線は角度を成す即ち傾斜するので、スキャナは、物体の「陰に」存在する又は隠れた歯の表面上の表面点を捕捉できる。表面点又はエリアが検出されるためには、この点又はエリアが、スキャナから及び/又はスキャナへ光線の1つ又は少数にとって可視的であればよい。
遠閾値距離は表示における捕捉表面からの距離を決定し、遠閾値距離の外側に存在又は位置する取得データ又は表面又は表面点は表示の排除体積の画定には使用されないので、遠閾値距離と走査ヘッドとの間の体積において取得されたデータ又は表面又は表面点は、排除体積の定義には含まれない。
遠閾値の実際の距離は、スキャナの光学素子によって決まるか又はこれに基づいて計算される。遠閾値距離は、約0.5mm、1mm、2mm、3mm、4mm、5mm、6mm、7mm、8mm、9mm、10mm、20mm、30mm、40mm、50mm、60mm、70mm、0mm、90mm又は100mmのような固定値であり得る。又は、遠閾値距離は、走査体積の長さの約20%、25%、30%、35%、40%、45%又は50%のような走査体積の長さの百分率、または走査体積の長さの1/2、1/3、1/4、1/5のような走査体積の長さの分数であり得る。
遠閾値距離は、表面の検出点からどれだけの距離が走査可能であるか、すなわち検出点の周りのどれだけの表面がスキャナにとって可視的であるかを定めることに基づくかもしれない。表面点から一方向の可視距離が短い場合、遠閾値距離は、表面点から全方向の距離が長い場合より小さくなる。
いくつかの実施形態において、表面の少なくとも一部の第一表示は、ロケーションの少なくとも一部の第一サブスキャンであり、及び表面の少なくとも一部の第二表示は、ロケーションの少なくとも一部の第二サブスキャンである。
いくつかの実施形態において、表面の少なくとも一部の第一表示は、すでに取得されたロケーションのサブスキャンを含む暫定仮想3Dモデルであり、及び表面の少なくとも一部の第二表示は、ロケーションの少なくとも一部の第二サブスキャンである。
いくつかの実施形態において、ロケーションの取得されたサブスキャンは、サブスキャンの取得と同時に暫定仮想3Dモデルに追加される。
いくつかの実施形態において、暫定仮想3Dモデルは、剛体の走査が終了したとき仮想3Dモデルと呼ばれる。
いくつかの実施形態において、方法は、
ロケーションの少なくとも一部を走査することによって、表面の少なくとも一部の第三3D表示を与えるステップと、
第三3D表示に対して、表面が存在し得ない空間における第三排除体積を決定するステップと、
を含み、
第一3D表示における表面のある部分が第三排除体積内の空間に位置する場合、第一3D表示における表面の前記部分が仮想3Dモデルの生成において無視され、及び/又は
第二3D表示における表面のある部分が第三排除体積内の空間に位置する場合、第二3D表示における表面の前記部分が仮想3Dモデルの生成において無視され、及び/又は
第三3D表示における表面のある部分が第一排除体積及び/又は第二排除体積内の空間に位置する場合、第三3D表示における表面の前記部分が仮想3Dモデルの生成において無視される。
いくつかの実施形態において、暫定仮想3Dモデルは、表面の少なくとも一部の第一表示及び表面の少なくとも一部の第二表示を含み、及び表面の少なくとも一部の第三表示が暫定仮想3Dモデルに加えられる。従って、時間的に最初に取得された表示、これは必ずしも第一表示ではない、及び時間的に二番目に取得された表示、これは必ずしも第二表示ではない、を結合して暫定仮想3Dモデルを生成でき、新たな表示が取得又は提供されるごとに、新しい表示を暫定仮想3Dモデルに加えることができるので、暫定仮想3Dモデルは表示が加えられるごとに成長する。
いくつかの実施形態において、仮想3Dモデルは、患者の歯の1つ以上のための修復物を仮想的に設計するために使用される。
従って、走査の目的は、患者の歯の仮想3Dモデルを得ることである。患者が、例えばクラウン、ブリッジ、義歯、可撤式部分義歯のような修復物を必要とする場合、修復物は3D仮想モデル上で又は3D仮想モデルに対してデジタルで又は仮想的に設計され得る。
いくつかの実施形態において、仮想3Dモデルは、患者の歯科矯正治療を仮想的に計画し設計するために使用される。
いくつかの実施形態において、スキャナと剛体の相対運動が決定される。
いくつかの実施形態において、スキャナと剛体の相対運動はモーションセンサによって決定される。
サブスキャンを取得するために使用されるスキャナが手持ち式スキャナである場合、スキャナと走査対象である物体の相対的位置、方位又は運動を知らなければならない。スキャナの相対的位置、方位及び運動は、位置センサ、方位センサ及び/又はモーションセンサによって決定され得る。但し、センサがこの目的のために充分に正確ではない場合、スキャナと物体の正確な相対位置は、整列/位置合せなどによってサブスキャンにおいて得られた3D表面を比較することによって決定され得る。
モーションセンサは、加速度計のような運動測定を実施できる装置である。さらに、モーションセンサは、位置及び方位センサとして作用する装置として構成することもできる。
位置センサは、位置測定を可能にする装置である。位置センサは、絶対位置センサ又は偏位センサとも呼ばれる相対位置センサであり得る。位置センサは線形又は角度位置センサであり得る。
方位センサは、ジャイロスコープのような、方位測定を実施できる装置である。
いくつかの実施形態において、スキャナと剛体の相対運動は、第一表示と第二表示を位置合せ/整列することによって決定される。
いくつかの実施形態において、第一表示と第二表示は、第一排除体積及び第二排除体積が決定される前に整列/位置合せされる。
従って、第一及び第二表示が与えられた後、2つの表示を整列/位置合せし、その後、第一及び第二排除体積を決定することができ、その後、表示における表面のそのような部分が仮想3Dモデルの生成において無視されるように、第一3D表示又は第二3D表示における表面のある部分が第二排除体積又は第一排除体積内の空間にそれぞれ位置するか否かが検出される。
整列又は位置合せは、3D表示又はサブスキャンを共通基準系に共に置き、その後これらを合体させて、仮想3Dモデル又は暫定仮想3Dモデルを生成するステップを含むことができる。各表示又はサブスキャンが暫定仮想3Dモデルに整列/位置合せされるごとに、モデルは成長して、最終的に物体の仮想3Dモデルとなる。
いくつかの実施形態において、モーションセンサによって決定されたスキャナと剛体の相対運動は、第一表示と第二表示を位置合せ/整列することによって確認されて、潜在的に調節される。
いくつかの実施形態において、モーションセンサは、スキャナと剛体の相対運動の初期決定のために使用され、位置合せ/整列は、スキャナと剛体の相対運動の最終決定のために使用される。
従って、実用的には、モーションセンサは運動の第一推測として使用され、これに基づいて、決定された運動をテストするため及び/又は正確な運動を決定するため又は決定された運動を調節するために、整列/位置合せが使用され得る。
いくつかの実施形態において、スキャナの光学系はテレセントリックである。テレセントリック光学系は、主光線が光学系の光軸に平行であるように像を与える光学系である。テレセントリック光学系において、焦点外れの点は合焦点と実質的に同じ倍率を持つ。これは、データ処理において利点となる。完全なテレセントリック光学系を得ることは困難かも知れないが、実質的にテレセントリック又はテレセントリックに近い光学系は、慎重な光学設計によって与えられる。従って、テレセントリック光学系と言うとき、単にテレセントリックに近いものである可能性があるものと理解すべきである。
テレセントリック光学系において主光線は光軸に平行なので、走査体積は、長方形又は円筒形になる。
いくつかの実施形態において、スキャナの光学系は遠近法光学系(perspective system)である。光学系が遠近法光学系である場合、主光線は光軸に対して角度を成すので、走査体積は、円錐形になる。走査体積は典型的には3D形状であることに留意されたい。
いくつかの実施形態において、スキャナの走査ヘッドのミラーによって、スキャナの光源からの光線が走査ヘッドの開口に対して角度を成して送られる。
走査体積は、長方形ではなく平行四辺形に類似するものとして形成できる。表面の一点から反射して戻る光は、円錐形を形成する光線として又は平行光線として投射され得る。
いくつかの実施形態において、3Dスキャナは手持ち式スキャナである。3Dスキャナは、例えば手持ち式口内スキャナである。
いくつかの実施形態において、スキャナはピンホールスキャナである。ピンホールスキャナは、1つの小さい開口を有するピンホールカメラを備える。開口のサイズは、例えば開口と投影される画像との間の距離の1/100以下である。さらに、ピンホールサイズは、公式d=2√(2fλ)から算定できる。ここで、dはピンポール直径、fは焦点距離すなわちピンホールから画像面までの距離、及びλは光の波長である。
ピンホールスキャナにおいてあるロケーションで可動物体を検出する本発明の方法は、ピンホール構成のため、第一排除体積及び第二排除体積の決定が、非常に高速で、容易でかつ正確なので、有利である。スキャナのカメラ及び光源/投影パターンは、それぞれ、捕捉表面に対して空間的に明確な点である。
さらに、スキャナがピンホールスキャナである場合、排除体積は、スキャナがピンホールスキャナではない場合に比べて大きくなる可能性がある。その理由は、ピンホールスキャナを使用する場合、スキャナの形状及び光学的特性故にスキャナと捕捉される歯表面との間の体積で排除体積に含めないものがないので、遠閾値距離を画定できない又は画定すべきではないためである。ピンホールスキャナは、その形状及び光学特性故に、例えば可動物体から表面又は表面点を見逃すことはありえない。
いくつかの実施形態において、スキャナは開口を備え、また開口のサイズは、開口と投影される画像との間の距離の1/100未満である。開口のこのサイズは、ピンホールスキャナに対応する。
いくつかの実施形態において、スキャナは開口を備え、開口のサイズは、開口と投影される画像との間の距離の1/100を超える。この開口のサイズは、ピンホールスキャナではないスキャナに対応する。
さらなる形態
本発明の別の形態によれば、患者の歯群の仮想3Dモデルを生成するために3Dスキャナによって口内において患者の歯群を走査するとき、患者の口内において可動物体を検出する方法が開示される。その方法は、
歯の少なくとも一部を走査することによって、表面の少なくとも一部の第一3D表示を与えるステップと、
歯の少なくとも一部を走査することによって、表面の少なくとも一部の第二3D表示を与えるステップと、
第一3D表示に対して、表面が存在し得ない空間における第一排除体積を決定するステップと、
第二3D表示に対して、表面が存在し得ない空間における第二排除体積を決定するステップと、
を含み、
第一3D表示における表面のある部分が第二排除体積内の空間に位置する場合、第一3D表示における表面の前記部分が仮想3Dモデルの生成において無視され、及び/又は
第二3D表示における表面のある部分が第一排除体積内の空間に位置する場合、第二3D表示における表面の前記部分が仮想3Dモデルの生成において無視される。
本発明の別の形態によれば、剛体の仮想3Dモデルを生成するために3Dスキャナによってあるロケーションにおいて剛体を走査するとき、前記ロケーションにおいて可動物体を検出する方法が開示される。その方法は、
剛体を走査することによって表面の少なくとも一部の第一表示を与えるステップと、
表面の少なくとも一部の第一表示に関連付けられた空間における第一走査体積を決定するステップと、
剛体を走査することによって表面の少なくとも一部の第二表示を与えるステップと、
表面の少なくとも一部の第二表示に関連付けられた空間における第二走査体積を決定するステップと、
を含み、
第一走査体積と第二走査体積が部分的に重なる共通走査体積が在る場合、
共通走査体積において、第一表示又は第二表示の少なくとも一方において空でかつ表面を含まない体積領域があるか否かを決定し、
共通走査体積において第一表示又は第二表示の少なくとも一方において空でかつ表面を含まない体積領域が在る場合、排除体積領域において検出された表面部分は剛体の一部ではない可動物体を表すので、排除体積領域において検出された第二表示又は第一表示における表面部分を仮想3Dモデルの生成においてそれぞれ無視することによって、前記体積領域を排除する。
本発明の別の形態によれば、剛体の仮想3Dモデルを生成するために3Dスキャナによってあるロケーションにおいて剛体を走査するとき、前記ロケーションにおいて可動物体を検出する方法が開示される。その方法は、
剛体を走査することによって第一表面を与えるステップと、
第一表面に関連付けられた第一走査体積を決定するステップと、
剛体を走査することによって第二表面を与えるステップと、
第二表面に関連付けられた第二走査体積を決定するステップと、
を含み、
第一走査体積と第二走査体積が、重なり/共通走査体積において部分的に重なり、
第一表面の少なくともある部分と第二表面のある部分が重なり/共通走査体積において一致しない場合、3Dスキャナの焦点合わせ光学素子に最も近い重なり/共通走査体積における第一表面あるいは第二表面の前記部分は剛体の一部ではない可動物体を表すので、第一表面又は第二表面の前記部分を無視する。
本発明の別の形態によれば、患者の歯群の仮想3Dモデルを生成するために3Dスキャナによって患者の歯群を走査するとき、患者の口内において可動物体を検出する方法が開示される。方法は、
歯群を走査することによって第一表面を与えるステップと、
第一表面に関連付けられた第一走査体積を決定するステップと、
歯群を走査することによって第二表面を与えるステップと、
第二表面に関連付けられた第二走査体積を決定するステップと、
を含み、
第一走査体積と第二走査体積が、重なり/共通走査体積において部分的に重なり、
第一表面の少なくともある部分と第二表面のある部分が重なり/共通走査体積において一致しない場合、3Dスキャナの焦点合わせ光学素子に最も近い重なり/共通走査体積における第一表面あるいは第二表面の前記部分は、歯群の一部ではない可動物体を表すので、第一表面又は第二表面の前記部分を無視する。
本発明の別の形態によれば、歯群の仮想3Dモデルを生成するためにスキャナによって歯群を走査するとき、サブスキャンに記録された可動物体を検出する方法が開示される。仮想3Dモデルは、すでに取得されている歯群の表面のサブスキャンによって構成され、新しいサブスキャンが取得されたとき新しいサブスキャンが仮想3Dモデルに追加される。その方法は、
歯群の一部の少なくとも第一表面の少なくとも第一サブスキャンを取得するステップであって、少なくとも第一サブスキャンが仮想3Dモデルとして形成される、ステップと、
歯群の一部の第一表面の第一サブスキャンを取得するステップと、
第一サブスキャンの第一走査体積を決定するステップと、
仮想3Dモデルの走査体積を決定するステップと、を
含み、
第一サブスキャンの第一走査体積と仮想3Dモデルの走査体積が共通走査体積において少なくとも部分的に重なる場合、
第一表面の少なくとも一部分が共通走査体積内に在るか否かを計算し、
仮想3Dモデルの表面の少なくとも一部分が共通走査体積内に在るか否かを計算し、
表面の少なくとも一部分が1つのサブスキャンにおいてのみ重なり体積において存在し、他のサブスキャン/仮想3Dモデルにおいては存在しないか否かを決定し、
表面の少なくとも一部分が1つのサブスキャンにのみ存在する場合、スキャナの焦点合わせ光学素子に最も近い、前記重なり体積における表面の前記部分は歯群の一部ではない可動物体を表すので、重なり体積における表面の前記部分を無視し、歯群の仮想3Dモデルの生成において表面の前記部分が無視される。
本発明の別の形態によれば、歯群の仮想3Dモデルを生成するためにスキャナによって歯群を走査するとき、サブスキャンに記録された可動物体を検出する方法が開示される。その方法は、
a)歯群の一部の第一表面の第一サブスキャンを与えるステップと、
b)第一サブスキャンの第一走査体積を計算するステップと、
c)歯群の一部の第二表面の第二サブスキャンを与えるステップと、
d)第二サブスキャンの第二走査体積を計算するステップと、
を含み、
e)第一走査体積と第二走査体積が共通走査体積において少なくとも部分的に重なる場合、
f)第一表面の少なくとも一部分が共通走査体積内に在るか否かを計算し、
g)第二表面の少なくとも一部分が共通走査体積内に在るか否かを計算し、
h)第一表面の少なくとも一部分又は第二表面の少なくとも一部分が共通走査体積内に在り、かつ第一表面の前記部分又は第二表面の前記部分が、スキャナと第二表面の少なくとも一部分又は第一表面の少なくとも一部分との間の空間にそれぞれ位置する場合、
前記表面の前記部分は歯群の一部ではない可動物体を表し、歯群の仮想3Dモデルの生成において前記表面の前記部分は無視される。
いくつかの実施形態において、上記の方法は、さらに、
歯群の一部の第三表面の第三サブスキャンを与えるステップと、
第三サブスキャンの第三走査体積を計算するステップと、
を含み、
第三走査体積が共通走査体積において第一走査体積及び/又は第二走査体積と少なくとも部分的に重なる場合、第一サブスキャン及び/又は第二サブスキャンに関するステップf)〜h)を第三サブスキャンのために繰り返す。
以下の節においてさらに別の実施形態を開示する。
焦点走査及び運動決定
いくつかの実施形態において、3D走査は、
プローブ光を生成するステップと、
プローブ光を物体へ向けて送達し、それによって、物体の少なくとも一部を照明するステップと、
物体から返された光を一連のセンサ要素を備えるカメラへ送るステップと、
光学系によって物体からカメラへ返された光の少なくとも一部をカメラ上で画像化するステップと、
焦点合わせ光学素子によって物体における焦点面の位置を変動させるステップと、
前記一連のセンサ要素から少なくとも1つの画像を入手するステップと、
一連の焦点面位置について複数のセンサ要素の各々の、又は一連の焦点面位置について複数のセンサ要素群の各々の、焦点位置を決定するステップと、
を含む。
3D表面を生成する際に使用される一連の焦点面画像においては、例えば200を超える例えば225の焦点面画像がある。焦点面画像は2D画像である。
スキャナにおいて画像を取得するためにイメージセンサ、フォトセンサ及びその類似品を使用できる。走査は、通常は、レーザー光、白色光などを使用する光学的走査又は画像化を意味する。
いくつかの実施形態において、一連の焦点面画像は、光軸の方向に沿って捕捉された深度画像(depth images)である。
いくつかの実施形態において、物体の少なくとも一部は、一連の焦点面画像における焦点面画像の少なくとも1つにおいて焦点が合っている。
いくつかの実施形態において、各焦点面画像取得の時間的間隔は、固定/予定/既知である。
各焦点面画像は、前の焦点面画像が取得された後一定時間で取得できる。焦点合わせ光学素子は、各画像の取得と取得の間に移動できるので、各焦点面画像は、前の焦点面画像とは異なる物体からの距離において取得できる。
焦点面画像捕捉の1サイクルは、焦点合わせ光学素子が位置Pに在るときから焦点合わせ光学素子が再び位置Pになるまでとすることができる。このサイクルは、スウィープと呼ばれる。例えば、毎秒15スウィープである。
次いで、所定数の3D表面又はサブスキャンは、物体の完全走査画像を生成して物体の3Dモデル生成するために結合され得る。
いくつかの実施形態において、一連の焦点面画像の取得の際にスキャナの相対運動を決定するステップは、連続それ自体の分析によって実施される。
ハードウェアによる運動検出
いくつかの実施形態において、一連の焦点面画像取得の際にスキャナの相対運動を決定するステップは、スキャナ内又はスキャナ上のセンサ及び/又は物体上のセンサ及び/又はスキャナ及び物体が位置する室内のセンサによって実施される。
モーションセンサは、微小電子機械システム(MEMS)モーションセンサのような小型センサであり得る。モーションセンサは、3Dで全ての運動を決定できる。すなわち、3つの基本的座標軸について並進及び回転の両方を決定できる。その利点は、下記の通りである。
モーションセンサは、運動並びに振動及び/又は震動を検出できる。このように作用を受けた走査画像は、例えば上述の補正技術を用いて修正できる。
モーションセンサは、部分走査画像の相互の縫い合わせ及び/又は位置合せを支援できる。この利点は、スキャナの視界が走査される物体より小さいときに意味を持つ。このような状況において、スキャナは、物体の小さい領域に(1回に1領域)使われ、これらを結合して、完全走査画像が得られる。理想的には、モーションセンサは、各部分走査画像において走査装置の相対位置を決定するので、センサは、部分走査画像の局部座標の間に必要な相対的剛体運動変換を与える。精度が限られたモーションセンサでも、例えばIterative Closest Pointクラスのアルゴリズムに基づき部分走査画像のソフトウェアベースの縫い合わせ/位置合せのための第一推測を与えることができ、計算時間を減少できる。
並進運動の感知が不正確すぎる場合でも、3軸加速度計は、走査装置に対する重力方向を示すことができる。磁気計も走査装置に対する方向情報を与えることができ、この場合には地球の磁場からの方向である。従って、この種の装置は、縫い合わせ/位置合せを支援できる。
いくつかの実施形態において、運動は焦点合わせ光学素子の焦点深度より大きい焦点深度を有するテクスチャイメージセンサによって決定される。
いくつかの実施形態において、運動は、センサの1つ以上の位置及び方位を決定することによって決定される。
いくつかの実施形態において、運動は、手持ち式スキャナに配置された1つ以上の物理的要素によって決定される。
いくつかの実施形態において、運動は、3D位置センサによって決定される。
いくつかの実施形態において、運動は、光学追跡によって決定される。光学追跡は、1つ以上のLED及び1つ以上のカメラを含むことができ、LEDが閃光を発して、カメラによって閃光を検出できる。
いくつかの実施形態において、運動は1つ以上のジャイロスコープによって決定される。ジャイロスコープは、角運動量保存の法則に基づき方位を測定又は維持するための装置である。機械的ジャイロスコープは、基本的に回転する輪又は円盤であり、その軸は自由に任意の方位を取れる。センサの方位を測定するために使用されるジャイロスコープとしては、機械的ジャイロスコープ、電子的、マイクロチップ内蔵MEMSジャイロスコープ装置、ソリッドステートリングレーザー、光ファイバジャイロスコープ、量子ジャイロスコープ及び/又はその類似品がある。
いくつかの実施形態において、運動は、1つ以上の加速度計によって決定される。
いくつかの実施形態において、運動は、1つ以上の磁気計によって決定される。
いくつかの実施形態において、運動は、1つ以上の電磁コイルによって決定される。
いくつかの実施形態において、運動は、コンピュータ化された測定アームによって測定される。測定アームは、例えば、FARO Tecnologies製である。アームの移動を測定するために、測定アームが角度計を備えることが考えられる。
いくつかの実施形態において、運動は、1つ以上の軸によって決定され、センサはこの軸上を移動するように構成される。軸をベースとするシステムの一例は、座標測定器(CMM)である。座標測定器は、物体の物理的幾何学的特徴を測定するための装置である。この機械は、コンピュータ制御であり得る。典型的CMMは、3軸X、Y及びZによって構成され、これらの軸は、典型的な3次元座標系において相互に直交する。各軸は、軸の位置を示すスケールシステムを有する。測定値は、この機械の第三の移動軸に取り付けられたプローブによって定められ、機械は、タッチプローブからの入力を読み取る。プローブは、特に機械的、光学的、レーザーまたは白色光プローブが考えられる。
いくつかの実施形態において、センサがその上を移動するように構成される軸は、並進軸及び/又は回転軸である。
取得される各焦点面画像について、センサ、例えば手持ち式スキャナの自由度は6である。すなわち、スキャナは3次元空間において運動を行える剛体であり、運動は3つの直交する3つの軸x、y、zにおける並進であり、前後、上下左右の動きである。これが3つの直交する軸の周りの回転と組み合わされる。従って、3つの軸の各々に沿った移動は相互に独立し、かつこれらの軸の周りの回転から独立するので、運動は6の自由度を有する。
3Dモデリング
3Dモデリングは、専用ソフトウェアを介して任意の3次元物体の数学的ワイヤフレーム表示(3Dモデルと呼ばれる)を展開するプロセスである。モデルは、自動的に生成できる。例えば、3Dモデルは、正確かつ円滑な表面パッチを生成するNURBS曲線の使用、ファセット幾何学操作である多角形メッシュモデリング又は進化した多角形モザイクでありその結果NURBSモデルと同様の円滑な表面が得られる多角形メッシュ細分割など、複数のアプローチを用いて生成できる。
3Dスキャナにおいて物体を走査することによって物体の表面の3次元表示を得ることは、3Dモデリングと呼ぶことができる。3Dモデリングは、専用ソフトウェアを介して物体の3次元表面の数学的表示を展開するプロセスである。その作品が3Dモデルと呼ばれる。3Dモデルは、三角形、線、曲面のような様々な幾何学体によって接続された3D空間の点の集合を用いて3D物体を表現する。3Dスキャナの目的は、通常、物体の表面上の幾何学的サンプルの点群を生成することである。3Dスキャナは、その視界内の表面に関する距離情報を収集する。3Dスキャナによって生成された「画像」は画像における各点における表面までの距離を示すことができる。
ほとんどの状況において、単一の走査画像又はサブスキャンは、物体の完璧なモデルを生成しない。物体のあらゆる側の情報を得るためには、様々な方向からの5、10、12、15、20、30、40、50、60、70、80、90または場合によっては数百のような複数のサブスキャンが必要とされる。これらのサブスキャンを共通の基準系に置いて(このプロセスは整列又は位置合せと呼ぶことができる)、合体させて、完成モデルを生成する。
3Dスキャナは、固定又は静止卓上スキャナとすることができ、例えば歯型、外耳道印象又は歯の石膏歯型を走査のためにこの中へ入れることができる。3Dスキャナとしては、直接患者の口内を走査するための手持ち式口内スキャナ又は患者の耳を直接走査するための手持ち式又は固定耳スキャナが考えられる。
このように、3Dスキャナとしては、スキャナと物体が相互に静止的に配置されず、相対運動が制限されない手持ち式スキャナ、物体と走査手段例えば光源とカメラが相互に静止的に配置される卓上スキャナ、例えば物体が静止スキャナに対して移動できる静止スキャナなどが考えられる。
三角測量3Dレーザースキャナは、環境又は物体を探査するためにレーザー光を使用する。三角測量レーザーは、物体上をレーザーで照らして、レーザードットの位置を見つけるためにカメラを利用する。レーザーがどの程度の距離の表面に衝突するかによって、レーザードットはカメラの視界の異なる場所に現れる。この技術は、レーザードット、カメラ及びレーザー放射源が三角形を形成するので、三角測量と呼ばれる。単一のレーザードットではなくレーザーストライプを使用して、物体全体を掃引して取得プロセスをスピードアップできる。
立体照明3Dスキャナは、物体上に光のパターンを投影して、物体上におけるパターンの変形を調べる。パターンは、一次元でも2次元でも良い。一次元パターンの例は線である。線は、例えばLCDプロジェクタ又は掃引レーザーを用いて物体上に投影される。パターンプロジェクタから僅かにオフセットされたカメラが、線の形状を見て、三角測量と同様の技術を用いて、線上の全ての点の距離を計算する。1本線パターンの場合、線は、視界全体で掃引されて、一度に1本の距離情報を収集する。
2次元パターンの一例は、格子又はラインストライプパターンである。カメラを用いて、パターンの変形を調べ、アルゴリズムを用いて、パターンにおける各点の距離を計算する。マルチストライプレーザー三角測量のためのアルゴリズムを使用できる。
共焦点走査又は焦点走査も使用でき、この場合、3Dモデルを再構成するために焦点の合う画像が様々な深度で取得される。
Iterative Closest Point(ICP)は、2つの点群の間の相違を最小化するために採用されるアルゴリズムである。ICPは、様々な走査画像又はサブスキャンから2D又は3D表面を再構成するために使用できる。このアルゴリズムは、概念的に単純であり、一般にリアルタイムに使用される。このアルゴリズムは、2つの生スキャン(raw scans)又はサブスキャンの点の間の距離を最小化するために必要な変換すなわち並進及び回転を反復的に見直す。入力は、2つの生スキャン又はサブスキャンからの点、変換の初期推定、反復停止の基準である。出力は、正確な変換である。基本的に、アルゴリズムのステップは、下記の通りである。
1.最近接基準によって点を関連付ける
2.平均平方コスト関数を用いて変換パラメータを推定する
3.推定されたパラメータを用いて点を変換させる
4.反復する、点の再関連付けを行う。以下同様。
整列/位置合せ
いくつかの実施形態において、少なくとも2つの連続する3D表面の間の運動は、前記少なくとも2つの連続する3D表面を整列/位置合せすることによって決定される。
これは、Iterative Closest Point(ICP)またはこれに類似する方法によって実施できる。Iterative Closest Point(ICP)法は、整列のために使用でき、2つの点群の間の差を最小化するために採用される。ICPは、異なる走査画像から2D又は3D表面を再構成するために使用できる。ICPは、2つの生スキャン又はサブスキャンの点の間の距離を最小化するために必要な変換すなわち並進又は回転を反復的に見直す。ICPの入力は、2つの生スキャン又はサブスキャンからの点、変換の初期推定、反復停止の基準である。従って、出力は正確な変換である。
整列は、2つのステップで実施できる。第一ステップは、サブスキャン対サブスキャンの整列であり、第二ステップは、サブスキャン対暫定仮想3Dモデル(結合モデル)の整列である。整列の開始の推測は、ジャイロスコープ、スキャナの推定速度などを使用して決定され得る。
さらに及び/又は代りに、最小二乗フィット法(the method of least squares fit)を整列に使用できる。
いくつかの実施形態において、整列/位置合せは、少なくとも2つの3D表面上の対応する点を選択し、前記少なくとも2つの3D表面の間の距離を最小化することによって実施される。対応する点は、2つの表面上の最近接点又は他方の表面上の点から法線ベクトルによって決定された点であり得る。距離は、並進及び回転に関して最小化され得る。
いくつかの実施形態において、整列/位置合せは、改良された運動推定を得るために反復的プロセスで続行される。
いくつかの実施形態において、各シーケンスのセンサ位置は、整列に基づいて決定される。
いくつかの実施形態において、整列は、少なくとも2つの3D表面の座標系の整列を含む。
いくつかの実施形態において、整列は、限界線のような少なくとも2つの3D表面に共通の1つ以上の明確な特徴のような、1つ以上の明確な特徴のマッチング/比較による整列を含む。
いくつかの実施形態において、整列は、少なくとも2つの3D表面の1つ以上の周囲特性のマッチング/比較による整列を含む。
いくつかの実施形態において、整列は、少なくとも2つの3D表面の位置合せを含む。
いくつかの実施形態において、整列は、位置合せにおける最大許容誤差の設定基準の適用を含む。
いくつかの実施形態において、運動補正は、物体の2つ以上の走査画像からの自己矛盾のない表面モデルの再構成及び物体に対するスキャナの運動及び/又は回転を含み、2つの連続するスキャンが少なくとも部分的に重なる。
焦点走査
3Dスキャナは、非接触探査媒体として光を使用して物体の3D表面位置合せを行うために使用され得る。光は、物体上で光の振動を与える照明パターンの形式で与えることができる。パターンの変動/振動は、例えば静止チェッカーボードパターンのような空間的であり得るか、又は走査対象の物体を横切ってパターンを移動させることによる時間的に変化するものであり得る。本発明は、スキャナと物体との間の固定的空間関係を維持しながら、焦点面位置の範囲において、パターンの焦点面の変化を与える。これは、走査がスキャナと物体の固定的空間関係を持たなければならないことを意味するものではなく、単に、スキャナと物体の空間関係を固定しながら焦点面を変動できる(走査できる)ことを意味する。これによって、本発明に基づく手持ち式スキャナの解決法が可能になる。
いくつかの実施形態において、一連のセンサ要素からの信号は、光の強度である。
本発明の実施形態は、物体へ向かってプローブ光を送るためのレンズ配列体のような第一光学系と、物体からカメラへ返される光を画像化するための第二光学系とを備える。本発明の好ましい実施形態において、1つの光学系だけで、物体上にパターンを画像化し、かつ好ましくは同じ光軸に沿って但し反対の光路に沿ってカメラに物体又は少なくとも物体の一部を画像化する。
本発明の好ましい実施形態において、光学系は、探査対象の物体上にパターンの像を与え、探査対象の物体からカメラへ像を与える。好ましくは、焦点面は、探査対象の物体上のパターンの画像が光軸に沿って、好ましくは走査領域の一端から他方の端まで同じ等しいステップで、シフトするように調節される。パターンを組み込んだプローブ光は、物体上に光と影のパターンを与える。明確に言うと、パターンが固定焦点面において時間によって変化するとき、物体上での合焦領域は光と影の振動パターンを示す。焦点外れの領域は、光の振動においてもっと小さいコントラストを示すか全くコントラストを示さない。
通常、我々は、物体へ入射する光が、物体表面から拡散的及び/又は正反射で反射する場合を考える。しかし、走査装置及び方法は、この状況に限定されないことが分かるはずである。それらは、例えば、入射光が表面を透過して、反射及び/又は散乱し、及び/又は物体において蛍光又は燐光を生じる状況にも応用できる。半透明の物体の内面を、照明パターンで照明して、カメラにおいて画像化することもできる。この場合、容積測定走査が可能である。いくつかの浮遊性有機物が、この種の物体の例である。
経時変動パターンが応用されるとき、焦点面の異なる位置において及びパターンの異なる段階において多数の2D画像を収集することによって、単一のサブスキャンを入手できる。焦点面は、単一のピクセル位置における走査表面に一致するので、パターンは表面点において焦点を合わせて高いコントラストで投影されるので、時間に伴いピクセル値の大きな変動又は振幅を生じる。従って、各ピクセルについて、各ピクセルの合焦焦点面の個別の環境を特定できる。使用される光学系に関する知識を用いることによって、個別のピクセルごとにコントラスト情報対焦点面の位置を3D表面情報に変換できる。
従って、本発明の1つの実施形態において、焦点位置は、ある範囲の焦点面において複数のセンサ要素の各々について光の振動の振幅を決定することによって計算される。
静止パターンの場合、焦点面の異なる位置において多数の2D画像を収集することによって、単一のサブスキャンを取得できる。焦点面は走査表面に一致するので、パターンは、表面点に焦点を合わせて高いコントラストで投影される。高いコントラストは、物体の表面上の静止パターンに大きな空間的変動を生じて、それによって、一群の隣り合うピクセルにおいてピクセル値の大きな変動又は振幅を与える。従って、各ピクセル群について、各ピクセル群が焦点を合わせる焦点面の個別の環境を特定できる。使用される光学系に関する知識を用いることによって、個別のピクセル群ごとに、コントラスト情報対焦点面の位置を3D表面情報に変換できる。
従って、本発明の1つの実施形態において、焦点位置は、ある範囲の焦点面において複数のセンサ要素群の各々について光の振動の振幅を決定することによって計算される。
画像データの2D−3D変換は、技術上既知の様々な様式で実施できる。すなわち、探査対象の物体の3D表面は、ある範囲の様々な焦点表面において光の振幅を記録する際カメラのセンサアレイにおける各センサ要素又は各センサ要素群について光の振動の最大振幅に対応する平面を探すことによって決定できる。好ましくは、焦点面は、走査領域の一端から他方の端まで等しいステップで調節される。好ましくは、焦点面は、少なくとも走査対象の物体の表面と一致するのに十分な大きさの範囲で移動できる。
スキャナは、光路に配置された少なくとも1つのビームスプリッタを備えることが好ましい。例えば、物体の画像は、ビームスプリッタによってカメラの中で形成され得る。ビームスプリッタの代表的使用が図に示される。
本発明の好ましい実施形態において、光は、レンズ装置を備える光学系において送られる。レンズ装置は、物体へ向けてパターンを送り、物体からカメラへ反射された光を画像化する。
テレセントリック光学系において、焦点外れの点は、合焦点と同じ倍率を有する。従って、テレセントリック投射は、取得された2D画像の3D画像へのデータマッピングを大幅に容易にする。従って、本発明の好ましい実施形態において、光学系は、探査対象の物体の空間において実質的にテレセントリックである。光学系は、また、パターン及びカメラの空間においてもテレセントリックであり得る。
本発明は、上に及び以下に説明する方法及びこれに対応する方法、装置、システム、使用及び/又は生産手段を含む様々な形態に関するものであり、各々が上述の第一形態に関連して説明する利益及び利点の1つ以上を生じ、かつ、上述の第一形態に関連して説明した及び/又は請求項において開示される実施形態に対応する1つ以上の実施形態を有する。
特に、本明細書において、剛体の仮想3Dモデルを生成するために3Dスキャナによってあるロケーションにおいて剛体を走査するとき、前記ロケーションにおいて可動物体を検出するためのシステムが開示される。システムは、
ロケーションの少なくとも一部を走査することによって、表面の少なくとも一部の第一3D表示を与える手段、
ロケーションの少なくとも一部を走査することによって表面の少なくとも一部の第二3D表示を与える手段、
第一3D表示に対して、表面が存在し得ない空間における第一排除体積を決定する手段、
第二3D表示に対して、表面が存在し得ない空間における第二排除体積を決定する手段、
第一3D表示における表面のある部分が第二排除体積内の空間に位置する場合、仮想3Dモデルの生成において第一3D表示における表面の前記部分を無視する手段、及び/又は
第二3D表示における表面のある部分が第一排除体積内の空間に位置する場合、仮想3Dモデルの生成において第二3D表示における表面の前記部分を無視する手段、
を備える。
さらに、本発明は、プログラムコード手段がデータ処理システム上で実行されるとき、データ処理システムに実施形態のいずれかに従った方法を実施させるプログラムコード手段を備えるコンピュータプログラム製品、及びプログラムコード手段を記憶したコンピュータ可読媒体を備えるコンピュータプログラム製品に関する。
本発明の上記の及び/又はその他の目的、特徴及び利点は、添付図面を参照する本発明の実施形態の以下の例示的かつ非限定的詳細説明によって明らかになる。
剛体の仮想3Dモデルを生成するために3Dスキャナによってあるロケーションにおいて剛体を走査するとき、ロケーションにおいて可動物体を検出する方法のフローチャートの例を示す。 歯群を走査する口内3Dスキャナの走査ヘッドの例を示す。 手持ち式3Dスキャナの例を示す。 サブスキャンにおいてカバーできる口内の歯の区画の例を示す。 3D表面を生成する様々なサブスキャンが歯群全体でどのように配分されるかの例を示す。 3D表面の表示の位置合せ/整列及び3D表面における運動の補正の例を示す。 3D表面の例を示し、重なるサブスキャンが指示される。 排除体積の例を示す。 可動物体が存在しない場合の、歯の走査、並びに歯の表面の第一及び第二表示の取得の例を示す。 第一表示の一部において可動物体が捕捉される場合の、歯の走査、並びに歯の表面の第一及び第二表示の取得の例を示す。 第二表示において可動物体が捕捉される場合の、歯の走査、並びに歯の表面の第一及び第二表示の取得の例を示す。 第一表示において可動物体が捕捉される場合の、物体例えば歯の表面の第一及び第二表示の取得の例を示す。 可動物体が存在しない場合の、物体の表面の第一及び第二表示の取得の例を示す。 第二表示の可動物体が第一表示の排除体積内に存在する場合の、物体の表面の第一及び第二表示の取得の例を示す。 可動物体である可能性のあるものが第二表示には存在するが第一表示の排除体積には存在しない場合の、物体の表面の第一及び第二表示の取得の例を示す。 仮想3Dモデルの生成において表示からどの程度離れたら可動物体である可能性のあるものが無視されるかを画定する近閾値距離の例を示す。 排除体積がどのように決定されるかの例を示す。 可動物体をサブスキャンにおいてどのように見つけるかの例を示す。 ピンホールスキャナの例を示す。 表示の排除体積に含まれない体積を画定する、捕捉表面からの遠閾値距離の原理の例を示す。
以下の説明において、本発明をどのように実施できるかを例示的に示す添付図面を参照する。
図1は、剛体の仮想3Dモデルを生成するために3Dスキャナによってあるロケーションにおいて剛体を走査するとき、前記ロケーションにおいて可動物体を検出する方法のフローチャートの例を示す。
ステップ101において、ロケーションの少なくとも一部を走査することによって、表面の少なくとも一部の第一3D表示が与えられる。
ステップ102において、ロケーションの少なくとも一部を走査することによって、表面の少なくとも一部の第二3D表示が与えられる。
ステップ103において、第一3D表示に対して、表面が存在し得ない空間における第一排除体積が決定される。
ステップ104において、第二3D表示に対して、表面が存在し得ない空間における第二排除体積が決定される。
ステップ105において、第一3D表示における表面のある部分が第二排除体積内の空間に位置する場合、仮想3Dモデルの生成において、第一3D表示における表面の前記部分は無視され、及び/又は第二3D表示における表面のある部分が第一排除体積内の空間に位置する場合、仮想3Dモデルの生成において、第二3D表示における表面の前記部分は無視される。
図2は、歯群を走査する口内3Dスキャナの走査ヘッドの例を示す。走査ヘッド207を備える口内手持ち式3Dスキャナ(図示せず)が、歯208を走査している。走査は、歯208に光線を送ることによって実施される。光線は、この例においては円錐形の走査体積211を形成する。走査体積211の長さ203すなわち走査ヘッドの開口部202から走査体積の終端までの距離は、例えば、約5mm、10mm、15mm、16mm、17mm、18mm、19mm、20mm、25mm、30mmである。走査体積は、約20mm×20mmであり得る。
図3は、手持ち式3Dスキャナの例を示す。手持ち式スキャナ301は、光を発するための光源302と、ビームスプリッタ304と、レンズのような可動焦点合わせ光学素子305と、イメージセンサ306と、物体308を走査するための先端又はプローブ307とを備える。この例において、物体308は口腔内の歯である。
スキャナは、物体308を走査するために腔内に入れることができる走査ヘッド又は先端又はプローブ307を備える。光源302からの光は、光学系を通過して往復する。この通過時に、光学系は、走査対象の物体308をイメージセンサ306において画像化する。可動焦点合わせ光学素子は、探査対象の物体308において結像焦点面をシフトするために調節できる焦点合わせ要素を備える。焦点合わせ要素を実現する1つの方法は、1枚のレンズ要素を光軸に沿って物理的に往復させることである。装置は、レンズ装置の光軸とは異なる方向、例えばレンズ装置の光軸に直交する方向へ装置からの光を向ける偏光光学素子及び/又は折り曲げレンズを含むことができる。全体として、光学系は、探査対象の物体上に像を与え、探査対象の物体からイメージセンサ例えばカメラへ像を与える。装置の1つの用途は、口腔内における歯の3D構造を決定するためのものである。別の用途は、外耳道及び耳の外部の3D形状の決定のためのものである。
図3の光軸は、光学系の光源、光学素子及びレンズを通過する直線によって形成された軸である。光軸は、図3に図解するスキャナの長手軸線とも一致する。光路は光源から物体まで及びカメラへ戻る光の経路である。光路は、例えばビームスプリッタ及び折り曲げレンズによって方向を変更できる。
焦点要素は、走査対象の物体上の画像が、例えば走査領域の一端から他方の端まで等しいステップで、光軸に沿ってシフトするように、調節される。パターンが、物体上で画像化されることができ、パターンが固定焦点位置で時間経過により周期的に変更される場合、物体上での合焦領域は、空間的に変化するパターンを示す。焦点外れの領域は、光の変化における、より小さいコントラストを示すか、又は全くコントラストを示さない。探査対象の物体の3D表面構造は、異なる焦点位置のある範囲について相関測定を記録するときにイメージセンサアレイの各センサ又はイメージセンサアレイの各センサ群について相関測定における極値に対応する平面を見つけることによって、決定できる。好ましくは、走査領域の一端から他方の端まで等しいステップで焦点位置を移動する。走査領域の一端から他方の端までの距離は、例えば5mm、10mm、15mm、16mm、20mm、25mm、30mmなどである。
図4は、サブスキャンにおいてカバーできる口内の歯の区画の例である。
図4a)は、歯408を平面図で示し、図4b)は、歯408を斜視図で示す。一連の焦点面画像について走査体積411の例が、透明ボックスによって示される。走査体積は、例えば17×15×20mmであり、この場合、15mmは焦点合わせ光学素子が移動できる距離に対応する走査体積の「高さ」と言うことができる。
図5は、3D表面を生成する様々なサブスキャンがどのように歯群に配分されるかの例を示す。図には4つのサブスキャン512が示される。各サブスキャンは、走査対象の歯の3D表面を提供する。3D表面は、部分的に重なることができるので、サブスキャン取得時のスキャナの動きは、2つ以上の3D表面の重なり部分を比較することによって決定され得る。
図6は、3D表面の表示の位置合せ/整列及び3D表面における運動の補正の例を示す。
図6a)は、例えば多数の焦点面画像から生成できる3D表面616の例を示す。
図6b)は、その後の一連の焦点面画像において生成できる別の3D表面617を示す。
図6c)は、2つの3D表面616、617の整列/位置合せが試みられていることを示す。2つの3D表面616、617は、歯の同じ領域に対応する3D点を持つので、ICP、即ち2つの3D表面において対応する点を比較するなどによって、位置合せ/整列を実施できる。
図6d)は、2つの3D表面616、617が合体された結果得られた3D表面618を示す。
図6e)は、合体の結果得られた3D表面618に基づいて、3D表面616及び617を生成するためにサブスキャン又は焦点面画像の取得時にスキャナが行った相対運動を決定でき、この決定された運動に基づいて、得られた3D表面618を最終の「正しい」3D表面619に補正できることを示す。
図7は、部分的に重なっているサブスキャンを示す3D表面の例である。多数の3D表示又はサブスキャンが、1〜11の数字及び3D表面713上の細分化マーカー712によって示される。サブスキャン1、3、5、7、9、11の細分化マーカー712は、点線で示し、サブスキャン2、4、6、8、10の細分化マーカーは実線で示す。サブスキャンは、全て同じ距離分重なっているが、重なり距離は、各対のサブスキャンによって異なってよい。典型的には、歯科医はスキャナを持って患者の歯全体にスキャナを移動させるので、重なり距離は、歯科医がスキャナを動かす速度及び各走査画像取得の間隔次第であり、間隔が一定でありかつ歯科医が正確に一定速度でスキャナを動かさない場合、重なり距離は、全てのサブスキャンについて同じではない。
図8は、排除体積の例を示す。排除体積821は、表面が存在し得ない空間における体積である。3Dスキャナの走査ヘッド807又は焦点合わせ光学素子と捕捉される表面816との間の空間は、3Dスキャナによって検出できない透明物体が走査体積内に存在した場合を除いて、空の空間であるはずなので、排除体積821の少なくとも一部は、3D表示の走査体積811に一致する。さらに、スキャナ及び走査ヘッドは、空間において自身の体積を占有するので、そこには表面は存在し得ないので、走査ヘッド807及び3Dスキャナ801の体積は排除体積823として画定され得る。さらに、走査対象である歯808も、空間において所定の体積を占めるが、歯808の表面816はスキャナによって捕捉されるので、歯は、表面816の「背後」にあるものとは見なされない。
図9は、可動物体が存在しない場合の、歯の走査、並びに歯の表面の第一及び第二表示の取得の例を示す。
図9a)は、歯908の表面の第一3D表示916を取得するために3Dスキャナ901を用いた歯908の走査の例を示す。空間における第一走査体積911は第一表示に関連付けられ、第一排除体積921は第一走査体積911に一致する。
図9b)は、歯908の表面の第二3D表示を取得するために3Dスキャナ901を用いた歯908の走査の例を示す。空間における第二走査体積912は第二表示に関連付けられ、第二排除体積922は第二走査体積912に一致する。第二表示は、第一表示とは異なるスキャナと歯との間の角度で取得される。
第一表示916のどの表面部分も第二排除体積922の中になく、かつ第二表示917のどの表面部分も第一排除体積921の中にないので、このケースにおいては、どの表面部分も、仮想3Dモデルの生成において無視されない。
図10は、第一表示の一部において可動物体が捕捉される場合の、歯の走査、並びに歯の表面の第一及び第二表示の取得の例を示す。
図10a)は、歯1008の表面の第一3D表示1016を取得するために3Dスキャナ1001を用いた歯1008の走査の例を示す。可動物体1030が存在し、第一表示1016の部分1016bは、可動物体1030の表面を含む。第一表示1016の部分1016aは、歯の表面を含む。空間における第一走査体積1011は、第一表示に関連付けられ、第一排除体積1021は第一走査体積1011に一致する。
図10b)は、歯1008の表面の第二3D表示1017を取得するために3Dスキャナ1001を用いた歯1008の走査の例を示す。空間における第二走査体積1012は、第二表示に関連付けられ、第二排除体積1022は第二走査体積1012に一致する。第二表示は、第一表示とは異なるスキャナと歯との間の角度で取得される。
第一表示1016の表面部分1016bは、第二排除体積1022の中に在るので、この表面部分1016bは、仮想3Dモデルの生成において無視される。
図11は、第二表示において可動物体が捕捉される場合の、歯の走査、並びに歯の表面の第一及び第二表示の取得の例を示す。
図11a)は、歯1108の表面の第一3D表示1116を取得するために3Dスキャナ1101を用いた歯1108の走査の例を示す。空間における第一走査体積1111は第一表示に関連付けられ、第一排除体積1121は第一走査体積1111に一致する。
図11b)は、歯1108の表面の第二3D表示1117を取得するために3Dスキャナ1101を用いた歯1108の走査の例を示す。可動物体1130が存在し、第二表示1117は、可動物体1130の表面を含む。空間における第二走査体積1112は、第二表示に関連付けられ、第二排除体積1122は、第二走査体積1112に一致する。第二表示は、第一表示とは異なるスキャナと歯との間の角度で取得される。
第二表示1117の表面は第一排除体積1121の中に在るので、第二表示1171の表面は、仮想3Dモデルの生成において無視される。図11の図は2次元で示されるが、図は3次元図面を表すものとする。
図12は、第一表示において可動物体が捕捉される場合の、物体例えば歯の表面の第一及び第二表示の取得の例を示す。
図12a)は、2つの部分すなわち部分1216a及び1216bを含む第一3D表示1216を示す。第一走査体積1211は垂直線で示される。第一排除体積1221は、第一走査体積に一致する。
図12b)は、第二3D表示1217を示す。第二走査体積1212は垂直線で示される。第二排除体積1222は、第二走査体積に一致する。第一表示1216の部分1216aは、第二表示1217の第一部分に一致するが、第二表示1216の部分1216bは、第二表示1217の第二部分に一致しない。第一表示1216の部分1216bは、第二排除体積1222の中に在るので、部分1216bは、仮想3Dモデルの生成において無視される。
図12c)は、その結果得られた3D表示を示し、これは第二表示に一致する。図12は2次元で示されるが、図は3次元図面を表すものとする。
図13は、可動物体が存在しない場合の、物体の表面の第一及び第二表示の取得の例を示す。
図13a)は、物体(図示せず)の表面の第一3D表示の取得の例である。空間における第一走査体積1311は第一表示に関連する。第一走査体積1311は、垂直点線で示される。第一排除体積1321は、第一走査体積1311に一致する。
図13b)は、物体(図示せず)の表面の第二3D表示1317の取得の例を示す。空間における第二走査体積1312は、第二表示に関連する。第二走査体積1312は垂直点線で示される。第二排除体積1322は、第二走査体積1312に一致する。第二表示は第一表示とは異なるスキャナと歯との間の角度で取得される。さらに、第二表示は、第一表示に対して空間的に変位されているので、第一及び第二表示は、物体の同一の表面部分全体を表さず、表示の部分が重なっている。
図13c)は、表示の対応する部分が同じロケーションに配置されるように、第一表示1316と第二表示1317が整列/位置合せされる例を示す。
図13d)は、第一表示1316と第二表示1317の重なり共通走査体積1340が陰影エリアとして示される例を示す。表示の一方の表面の一部分が重なり共通走査体積1340の中に位置する場合、これは、表面部分が他方の表示の排除体積の中に位置することに対応する。但し、この場合、第一表示1316又は第二表示1317のどの表面部分も重なり共通走査体積1340の中にないので、この場合には、どの表面部分も、仮想3Dモデルの生成において無視されない。第一表示の表面と第二表示の表面との間を区別できるように、2つの表面は僅かにずらされているが、実際には、第一表示の表面部分と第二表示の表面部分を区別できないように、第一表示の表面と第二表示の表面は、相互に完全に重なることができる。
図13e)は、その結果得られた仮想3D表面1319の例を示す。図13の図面は2D次元で示されるが、図は3次元図面を表すものとする。
図14は、第二表示の可動物体が第一表示の排除体積の中に存在する場合の、物体の表面の第一及び第二表示の取得の例を示す。
図14a)は、物体(図示せず)の表面の第一3D表示1416の取得の例を示す。空間における第一走査体積1411は第一表示に関連する。第一走査体積1411は、垂直点線で示される。第一排除体積1421は、第一走査体積1411に一致する。
図14b)は、物体(図示せず)の表面の第二3D表示1417の取得の例を示す。空間における第二走査体積1412は、第二表示に関連する。第二走査体積1412は垂直点線で示される。第二排除体積1422は、第二走査体積1412に一致する。第二3D表示1417は、2つの部分すなわち1417a及び1417bを含む。部分1417bは、部分1417aとスキャナ(図示せず)との間に位置する。スキャナは走査体積の端部のどこかに配置される。第二表示は、第一表示とは異なるスキャナと歯との間の角度で取得される。さらに、第二表示は、第一表示に対して空間的に変位されているので、第一及び第二表示は、物体の同一の表面部分全体を表さず、表示の部分が重なっている。
図14c)は、表示の対応する部分が同じロケーションに配置されるように、第一表示1416と第二表示1417が整列/位置合せされる例を示す。第二表示の部分1417aの一部は第一表示と整列/位置合せされる。部分1417bは、表面1416と表面1417bとの間に対応する表面部分がないので、第一表示1416と整列/位置合せできない。
図14d)は、第一表示1416と第二表示1417の重なり共通走査体積1440が陰影エリアとして示される例を示す。第二表示1417の表面部分1417bは重なり共通走査体積1440の中に位置し、従って第二表示1417の表面部分1417bは第一表示1416の排除体積1421の中に位置するので、部分1417bは、第二表示においてのみ存在する可動物体であるはずである。第一表示の表面と第二表示の表面との間を区別できるように、2つの表面は僅かにずらされているが、実際には、第一表示の表面部分と第二表示の表面部分を区別できないように、第一表示の表面と第二表示の表面は、相互に完全に重なることができる。
図14e)は、その結果得られた仮想3D表面1419の例を示す。表面部分1417bは、仮想3Dモデルの生成において無視されるので、仮想3Dモデルは、第一表示1416及び第二表示1417の部分1417aを含む。図14の図面は2次元で示されるが、図は3次元図面を表すものとする。
図15は、可動物体の可能性のあるものが第一表示の排除体積にではなく第二表示に存在する場合の、物体の表面の第一及び第二表示の取得の例を示す。
図15a)は、物体(図示せず)の表面の第一3D表示1516の取得の例を示す。空間における第一走査体積1511は第一表示に関連する。第一走査体積1511は、垂直点線で示される。第一排除体積1521は、第一走査体積1511に一致する。
図15b)は、物体(図示せず)の表面の第二3D表示1517の取得の例を示す。空間における第二走査体積1512は、第二表示に関連する。第二走査体積1512は垂直点線で示される。第二排除体積1522は、第二走査体積1512に一致する。第二3D表示1517は、2つの部分すなわち部分1517a及び1517bを含む。部分1517bは、部分1517aとスキャナ(図示せず)との間に位置する。スキャナは、走査体積の端部のどこかに配置される。第二表示1517は、第一表示1516とは異なるスキャナと歯との間の角度で取得される。さらに、第二表示は、第一表示に対して空間的に変位されているので、第一及び第二表示は、物体の同一の表面部分全体を表さず、表示の部分が重なっている。
図15c)は、表示の対応する部分が同じロケーションに配置されるように、第一表示1516と第二表示1517が整列/位置合せされる例を示す。第二表示の部分1517aの一部は、第一表示1516と整列/位置合せされる。部分1517bは、表面1516と表面1517bとの間に対応する表面部分がないので、第一表示1516と整列/位置合せできない。
図15d)は、第一表示1516と第二表示1517の重なり共通走査体積1540が陰影エリアとして示される例を示す。第二表示の表面部分1517bは重なり共通走査体積1540の中に位置しなので、第二表示1517の表面部分1517bは、第一表示1516の排除体積1521の中に位置しない。第一表示の表面と第二表示の表面との間を区別できるように、2つの表面は僅かにずらされているが、実際には、第一表示の表面部分と第二表示の表面部分を区別できないように、第一表示の表面と第二表示の表面は、相互に完全に重なることができる。
図15e)は、その結果得られた仮想3D表面1519の例を示す。表面部分1517bは、仮想3Dモデルの生成において無視されないので、仮想3Dモデルは、第一表示1516及び第二表示1517の部分1517a及び1517bの両方を含む。歯は表示の部分1517bが示すような突起部を持つことはありそうもないので、表面部分1517bはおそらく可動物体の表示であるだろうとしても(少なくともこのケースにおいて物体が歯である場合には、そのように想定される)、まだ表面部分1517bを無視できない。なぜなら、表面部分1517bは、まだ、どの表示のどの排除体積の中に位置するとも明らかになっていない。しかし、物体表面の走査を続行すると、おそらく、第二表示と重なる共通走査体積を有する第三表示が取得され、表面部分1517bが第三表示の排除体積の中に位置する場合、表面部分1517bを仮想3Dモデルの生成において無視できる。図15の図面は2次元で示されるが、図は3次元図面を表すものとする。
図16は、仮想3Dモデルの生成において、表示又は捕捉表面からどの程度の距離のとき可動物体である可能性のあるものが無視されるかを定める閾値距離の例を示す。第一表示における捕捉表面1616からの距離を決定する近閾値距離1650が定められる。捕捉表面1616から近閾値距離1650内に位置しかつ第一排除体積1611の空間内に位置する第二表示(図示せず)の表面部分は、仮想3Dモデルの生成において無視されない。近閾値距離は、表面の表示が間違って過剰に無視されるのを防ぐために定められている、というのも表示にはノイズがあるかも知れず、また複数の表示間又はサブスキャン間の位置合せ/整列は完全には正確でない可能性があるからである。参照番号1607はスキャナ1601の走査ヘッドであり、参照番号1608は歯の体積である。図20は2次元で示されるが、図は3次元図面を表すものとする。
図17は、排除体積がどのように決定されるかの例を示す。空間は、3D体積グリッド1760において量子化できる。3Dグリッド1760の角1761間の距離1762は等距離にされる。グリッドの1つのセル1763は、各々8つの角1761を含み、8つの角の各々が表示に含まれたら、このセル1763は、見られたとおりマークされる。従ってセル1763の8つの角1761全てが表示の走査体積の中に在るとき、このセル1763を排除体積としてマークできる。表示の空間には、十、百、千又は百万などのセルが存在する可能性がある。
図18は、サブスキャンにおいてどのように可動物体を見つけるかの例を示す。図18a)は、サブスキャンにおいて指先1870が捕捉された例を示す。図18b)は、サブスキャンにおいて歯科用器具1871が捕捉された例を示す。
図19は、ピンホールスキャナの例を示す。ピンホールスキャナ1980は、カメラ1982と、例えばパターン(図示せず)を備える光源1981とを備える。光源1981は、光線1983を小さい開口から表面1916へ送る。すなわち、表面1961へ送られる全ての光線1983は、1点から送られる。光線1984は、表面1961から反射して、小さい開口を通過してカメラ1982によって受け取られる。ピンホール構成なので、光源から表面へ送られた光の点は、明瞭な境界を持ち、表面から受け取られる光の点も明瞭な境界を持つ。従って、表面の表示の排除体積は、光線1984及び1984が及ぶ空間の体積によって画定され、この体積はピンホール構成なので明瞭に画定される。
図20は、表示の排除体積に含まれない体積を画定する、捕捉表面からの遠閾値距離の原理の例を示す。
スキャナ2001の走査ヘッド2007からの光線2052(点線で示す)は、図20a)に示すように任意の方向に拡散または散乱又は分散する。図には所定数の光線が示されるが、全ての光線の一部が示されていることが分かるはずである。光線が衝突する歯の表面の表面エリアは、参照番号2016を持つ。
図20b)では、可動物体などの物体2072が走査ヘッド2007と歯の表面2016との間に置かれた場合でも、スキャナ2001は、光線2052が角度を成す又は傾斜するので、物体2072の「下方に」存在する又は隠れる歯の表面2016の表面点2053を捕捉できることが示される。表面点2053が検出されるためには、その表面点はスキャナからの1つの光線にとって可視であるだけでよい。
図20c)は、表示における捕捉表面2016からの距離を決定する遠閾値距離2051の例を示す。遠閾値距離2051の外側に存在するか又は位置する取得データ又は表面又は表面点は、表示の排除体積に含まれない。従って、遠閾値距離2051と走査ヘッド2007との間の体積2054において取得されたデータ又は表面又は表面点は、表示の排除体積の画定に使用されない。
図20d)は、遠閾値距離を定めることが、現実の表面部分が間違って無視されないようにするために有利であることの例を示す。
スキャナ2001は、原則的に、走査体積の中に存在する全ての表面部分2016及び2017を捕捉するはずであるが、場合によっては、スキャナが走査体積の中の全ての表面部分を捕捉できない場合がある。これは、例えば、表面部分が、スキャナ2001又は走査ヘッド2007の焦点領域外に存在するため、又は表面部分の照明条件が悪いために生じる。このような場合、表面部分2017は、捕捉されず記録されず、排除体積は、歯の表面2017が実際に存在する空間領域において決定されてしまう。遠閾値距離2051を画定することによって、排除される走査体積が小さくなり、それによって、現実の表面部分2017が間違って無視されることを防止できる。
閾値の実効距離は、スキャナの光学部品によって決まるかまたはこれに基づいて計算できる。遠閾値距離は、約0.5mm、1mm、2mm、3mm、4mm、5mm、6mm、7mm、8mm、9mm、10mm、20mm、30mm、40mm、50mm、60mm、70mm、80mm、90mm又は100mmのような固定数であり得る。または、遠閾値距離は、走査体積の長さの約20%、25%、30%、35%、40%、45%若しくは50%など又は走査体積の長さの1/2、1/3、1/4、1/5のような走査体積の長さのパーセンテージ又は分数であり得る。
遠閾値距離は、走査可能な表面の検出点からの距離の決定すなわち、検出点の周りの表面のどれだけがスキャナにとって可視であるかの決定に基づいてよい。表面点からの一方向の可視距離が短い場合、遠閾値距離は、表面点からの全方向の距離が長い場合より小さい。図20の図面は、2次元で示されるが、図は3次元図面を表すものとする。
いくつかの実施形態について説明し、図に詳細に示したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、以下の請求項において定義される主旨の範囲内で他の様式によっても実現され得る。特に、本発明の範囲から逸脱することなく他の実施形態が利用され、また構造的及び機能的修正がなされてよい。
数個の手段を列挙する装置請求項において、これらの手段のいくつかは1つの同一のハードウェア項目によって実現され得る。特定の手段が相互に異なる従属請求項において引用され又は異なる実施形態において説明されることは、これらの手段の組合せを有利に使用できないことを意味しない。
請求項は、先行する複数の請求項のどれでも指すことができ、「どれでも」とは、先行請求項の「任意の1つ以上」を意味するものと理解される。
本明細書において使用する場合、「含む/備える」は、明示される特徴、完全体、ステップ又は構成要素の存在を明記するものであり、他の1つ以上の特徴、完全体、ステップ、構成要素又はそのグループの存在又は追加を排除するものではないことが強調されるべきである。
上述の及び以下に説明する方法の特徴は、ソフトウェアにおいて実現され、コンピュータ実行可能な命令の実行によるデータ処理システム又は他の処理手段において実行できる。命令は、記憶媒体又はコンピュータネットワークを介して他のコンピュータからRAMのようなメモリにロードされたプログラムコード手段であり得る。又は、上述の特徴は、ソフトウェアではなくハードワイヤード回路によって又はソフトウェアとの組合せによって実現できる。

Claims (20)

  1. 剛体の仮想3Dモデルを生成するために3Dスキャナによってあるロケーションにおいて前記剛体を走査するとき、前記ロケーションにおいて可動物体を検出する方法であって、該方法が、
    前記ロケーションの少なくとも一部を走査することによって表面の少なくとも一部の第一3D表示を与えるステップと、
    前記ロケーションの少なくとも一部を走査することによって前記表面の少なくとも一部の第二3D表示を与えるステップと、
    前記第一3D表示に対して、前記可動物体の表面が存在しない空間における第一排除体積を決定するステップと、
    前記第二3D表示に対して、前記可動物体の表面が存在しない空間における第二排除体積を決定するステップと、
    を含み、
    前記第一3D表示における前記表面のある部分が前記第二排除体積内の空間に位置する場合、前記第一3D表示における前記表面の前記部分が、前記仮想3Dモデルの生成において無視され、及び/又は
    前記第二3D表示における前記表面のある部分が前記第一排除体積内の空間に位置する場合、前記第二3D表示における前記表面の前記部分が、前記仮想3Dモデルの生成において無視される、
    方法。
  2. 前記剛体が患者の歯群であり、前記ロケーションが前記患者の口である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記可動物体が、頬の内側、舌、唇、歯肉及び/又は緩んだ歯茎のような、患者の口の軟組織部である、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記可動物体が、歯科用吸引装置、巻き綿及び/又は綿パッドのような、患者の口の中に一時的に存在する歯科医の器具又は医療品である、請求項1又は2に記載の方法。
  5. 前記可動物体が、歯科医の指又は歯科医助手の指のような、指である、請求項1又は2に記載の方法。
  6. 前記第一3D表示において捕捉された前記表面の少なくとも一部及び前記第二3D表示において捕捉された前記表面の少なくとも一部が、前記剛体の同一表面部分で重なる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記表面の少なくとも一部の前記第一3D表示が、前記表面の少なくとも第一部分の前記第一3D表示として形成され、かつ前記表面の少なくとも一部の前記第二3D表示が、前記表面の少なくとも第二部分の前記第二3D表示として形成される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記表面の前記第一部分と前記表面の前記第二部分が、少なくとも部分的に重なる、請求項7に記載の方法。
  9. 該方法が、前記表面の少なくとも一部の前記第一3D表示に関連付けられた空間における第一走査体積を決定するステップと、前記表面の少なくとも一部の前記第二3D表示に関連付けられた空間における第二走査体積を決定するステップとを含む、請求項6に記載の方法。
  10. 前記第一及び第二走査体積が、前記3Dスキャナの焦点合わせ光学素子、及び捕捉され前記表面までの距離によって形成される、請求項9に記載の方法。
  11. 前記表面の少なくとも一部の前記第一3D表示に関連付けられた前記第一走査体積が、前記3Dスキャナの前記焦点合わせ光学素子と前記第一3D表示において捕捉された前記表面との間の空間の体積であり、かつ前記表面の少なくとも一部の前記第二3D表示に関連付けられた前記第二走査体積が、前記3Dスキャナの前記焦点合わせ光学素子と前記第二3D表示において捕捉された前記表面との間の空間の体積である、請求項10に記載の方法。
  12. 前記可動物体の表面が存在しない空間の前記第一排除体積及び第二排除体積が、それぞれ前記第一走査体積及び前記第二走査体積に一致する、請求項9〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記3Dスキャナ自体の体積が排除体積として規定される、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記第一3D表示及び前記第二3D表示において捕捉された前記表面からの距離を決定する近閾値距離が定められ、捕捉された前記表面から前記近閾値距離内に位置しかつ前記第一排除体積又は前記第二排除体積内の空間にそれぞれ位置する第二3D表示又は第一3D表示における表面部分が、前記仮想3Dモデルの生成においてそれぞれ無視されない、請求項1〜13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 捕捉された前記表面からの距離を決定する遠閾値距離が定められ、前記遠閾値距離の外側の体積は、前記第一及び第二排除体積に含まれない、請求項14に記載の方法。
  16. 表面の少なくとも一部の前記第一3D表示が、前記ロケーションの少なくとも一部の第一サブスキャンであり、かつ前記表面の少なくとも一部の前記第二3D表示が、前記ロケーションの少なくとも一部の第二サブスキャンである、請求項1〜15のいずれか一項に記載の方法。
  17. 表面の少なくとも一部の前記第一3D表示が、すでに取得された前記ロケーションのサブスキャンを含む暫定仮想3Dモデルであり、かつ前記表面の少なくとも一部の前記第二3D表示が、前記ロケーションの少なくとも一部の第二サブスキャンである、請求項1〜15のいずれか一項に記載の方法。
  18. 前記ロケーションの取得された前記サブスキャンが、前記サブスキャンの取得と同時に前記暫定仮想3Dモデルに追加される、請求項17に記載の方法。
  19. プログラムコード手段がデータ処理システム上で実行されるとき、前記データ処理システムに請求項1〜18のいずれか一項に記載の方法を実施させる前記プログラムコード手段を備えるコンピュータプログラム。
  20. 剛体の仮想3Dモデルを生成するために3Dスキャナによってあるロケーションにおいて前記剛体を走査するとき、前記ロケーションにおいて可動物体を検出するためのシステムであって、該システムが、
    前記ロケーションの少なくとも一部を走査することによって、表面の少なくとも一部の第一3D表示を与える手段、
    前記ロケーションの少なくとも一部を走査することによって、前記表面の少なくとも一部の第二3D表示を与える手段、
    前記第一3D表示に対して、前記可動物体の表面が存在しない空間における第一排除体積を決定する手段、
    前記第二3D表示に対して、前記可動物体の表面が存在しない空間における第二排除体積を決定する手段、
    前記第一3D表示における前記表面のある部分が前記第二排除体積内の空間に位置する場合、前記仮想3Dモデルの生成において前記第一3D表示における前記表面の前記部分を無視する手段、及び/又は
    前記第二3D表示における前記表面のある部分が前記第一排除体積内の空間に位置する場合、前記仮想3Dモデルの生成において前記第二3D表示における前記表面の前記部分を無視する手段、
    を備える、システム。
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