JP6133686B2 - 装置冷却システムおよび装置冷却システムの制御方法 - Google Patents

装置冷却システムおよび装置冷却システムの制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、ICT装置(情報通信装置)の冷却に用いて好適な装置冷却システムおよび装置冷却システムの制御方法に関する。
データセンタ等には、収納されたICT装置を冷却する空調機が設けられている。空調機は、ICT装置が収納されたラックの近傍まで冷気を送風しており、ICT装置はその冷気を内部に取り込むことにより冷却されている。ICT装置内には、CPU(中央演算ユニット)や、電源トランス等の機器が収納されているのが一般的である。これら収納された機器から発生した熱は、直接または放熱フィン等を介して上述の冷気に放熱されている(以下、「空冷方式」と表記する。)。
近年ではICT装置の高密度化が図られており、各機器から発生する熱量は増加する傾向にある。ICT装置を安定して稼働させるためには、各機器を所定の温度に保つ必要がある。そのため発熱量が増加すると、発生した熱を奪いICT装置の外側に運びだす冷気の風量を増加させる必要がある。しかしながら空気を介した放熱方法では、空気の熱伝達率などの物性により限界があることが知られていた。
これに対応する技術として、ICT装置に収納されたCPU等の機器を、循環する水または冷媒で直接冷却する技術(以下、「液冷方式」と表記する。)が提案されている(例えば、特許文献1および2参照。)。液冷方式は空気よりも熱伝達率が高いため、空冷方式よりも放熱量を増やしやすい。さらに液冷方式は、空気を介さずに熱をICT装置の外へ直接搬送できる点、冷媒の温度を高く設定できるため外気冷熱の利用が簡易になる点、および、機器から吸収して回収した熱を他の設備や空間で利用できる点といった利点を有しており、空冷方式よりも省エネルギー性が高いという特徴がある。
液冷方式は更に、空冷方式と比較して冷媒の運用温度を高めに設定できる特徴がある。そのため、液冷方式および空冷方式を併用する場合に、液冷方式におけるICT装置との熱交換部と、空冷方式における空調機とを直列につなぎ、冷媒を空冷方式の空調機、液冷方式の熱交換部の順にカスケードに流す構成を採用することができる。言い換えると、空冷方式の空調機で熱交換を行った後の冷媒を液冷方式の熱交換部に導く構成を採用することができる。
この冷媒をカスケードに流す構成を採用することにより、液冷方式における冷媒の流路と、空冷方式における冷媒の流路とをパラレルに構成する場合と比較して、必要となる冷媒の循環量を減らすことができ、冷媒を循環させるために必要な動力を削減することができる。更には、冷媒を冷却する熱源から送り出される冷媒の温度である送り冷媒温度と、熱源に戻る冷媒の温度である戻り冷媒温度との温度差をより大きくする大温度差運転が可能となる。これにより熱源の運転効率を高めることができる。
特開2013−003636号公報 特開2013−008888号公報
上述の液冷方式と空冷方式とは、ICT装置を冷却するという目的は同じであるが、具体的な冷却対象が異なるとともに、熱の伝達経路が異なっている。そのため、一つの冷媒流路によって液冷方式によるICT装置の冷却能力と、空冷方式によるICT装置の冷却能力と、をそれぞれ制御することは難しいという問題があった。
言い換えると、それぞれの状況において液冷方式に要求される冷却能力と、空冷方式に要求される冷却能力とは異なっているため、冷媒がカスケードに流れる構成では、冷媒の流量および温度を調整することで異なる冷却能力を満たすことは困難であった。そのため、液冷方式および空冷方式の一方における冷却能力を満たすように冷媒の流量および温度を調整すると、他方の冷却能力が不足したり、逆に過剰になったりするおそれがあった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、運転の高効率化を図るとともに、冷却能力の制御性を高めることができる装置冷却システムおよび装置冷却システムの制御方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、以下の手段を提供する。
本発明の装置冷却システムは、所定空間に収容されるとともに、前記所定空間内の空気を吸気して当該空気に熱を放出し、熱を吸収した前記空気を前記所定空間に排気する冷却対象装置を冷却する装置冷却システムであって、冷却された冷媒を供給する熱源部と、前記冷媒の供給を受けるとともに、前記所定空間内の前記空気から熱を前記冷媒に吸熱させて前記空気を冷却する空冷部と、前記冷媒の供給を受けるとともに、前記冷却対象装置と熱的に接触して配置され前記冷却対象装置から熱を前記冷媒に吸熱させて前記冷却対象装置を冷却する液冷部と、前記熱源部、前記空冷部および前記液冷部の順に前記冷媒が循環する循環配管と、前記空冷部を迂回して前記冷媒を前記液冷部に導くとともに迂回する前記冷媒の流量を調整する流入迂回部と、が設けられていることを特徴とする。
本発明の装置冷却システムによれば、熱源部から供給された冷媒は空冷部および液冷部の順に流れて再び熱源部に戻り、カスケード利用されることになる。そのため空冷部および液冷部のそれぞれが別に冷媒を循環させるパラレルな構成を備えている場合と比較して、装置冷却システムの全体として必要となる冷媒の循環流量を減らすことができ、冷媒の循環に用いられる動力を削減することが可能となる。さらに、空冷部のみを用いる場合や液冷部のみを用いる場合と比較して、熱源部から供給される冷媒と熱源部に戻る冷媒との温度差(冷媒往還温度差)を大きくとることができ、熱源部の運転効率を高めることができる。
その他に、液冷部と比較して低温の冷媒を用いる必要がある空冷部に対して先に冷媒を供給し、その後に比較的高温の冷媒でも冷却能力を確保できる液冷部へ冷媒を供給するため、冷媒の供給順序を逆にした場合と比較して、空冷部および液冷部における冷却能力を確保しやすくなる。
また、流入迂回部を流れる冷媒の流量を調整することにより、空冷部の冷却能力、および、液冷部の冷却能力の比率を変更することができ、冷却能力の制御性を高めることができる。例えば、液冷部による冷却対象装置の冷却を優先し、液冷部における冷却能力の余裕度を確保しつつ、空冷部による冷却対象装置の冷却が補助的になるように上述の比率を変更することが容易となる。言い換えると、空冷部を液冷部のバックアップとして用いる運用が可能となる。
さらに、既存の装置冷却システムに対して流入迂回部などを追加するという過度ではない設備投資により高温障害の発生リスクを低減することが可能となる。つまり、液冷部の故障などの非常事態が発生して液冷部の冷却能力が低下しても、熱源部から供給された全ての冷媒を空冷部に導くことにより空冷部の冷却能力を増大させることにより、上述の冷却能力の低下を補うことができる。
上記発明においては、前記液冷部を迂回して前記冷媒を前記熱源部に導くとともに迂回する前記冷媒の流量を調整する流出迂回部がさらに設けられていることが好ましい。
このように流出迂回部を設けることにより、冷却能力の制御性を更に高めることができる。流出迂回部を流れる冷媒は液冷部における冷却に寄与しない。そのため、流出迂回部を流れる冷媒の流量を増やすことにより、空冷部の冷却能力を維持したまま、液冷部の冷却能力のみを下げることができる。言い換えると、流出迂回部を流れる冷媒の流量を制御することにより、装置冷却システム全体の冷却能力を制御できる。一般的に流出迂回部による冷却能力の制御は、熱源部の制御による冷却能力の制御と比較して、より短い時間で冷却能力を制御することができる。つまり、流出迂回部を設けることにより冷却能力の制御性を高めることができる。
上記発明においては、複数の前記液冷部が前記冷媒の流れに対して直列に並んで設けられ、前記流入迂回部および前記流出迂回部は、複数の前記冷却部に対してそれぞれ設けられ、前記冷媒の流れの上流側に配置された前記液冷部を迂回した冷媒を、前記冷媒の流れの下流側に配置された前記液冷部の前記冷媒の流入側に導くとともに、導く前記冷媒の流量を調整する中間迂回部が、更に設けられていることが好ましい。
このように複数の液冷部を直列に並べ、冷媒をこれら複数の液冷部の間でカスケード利用する場合に、中間迂回部を更に設けることにより、冷却能力の制御性を更に高めることができる。つまり、上流側に配置された液冷部を迂回した冷媒は、下流側に配置された液冷部に流入する冷媒よりも温度が低い場合が多い。この冷媒を中間迂回部によって下流側に配置された液冷部の冷媒流入側に導くことにより、当該液冷部の冷却能力を確保しやすくなる、または高めることができる。
本発明の装置冷却システムの制御方法は、上記本発明の装置冷却システムの制御方法であって、少なくとも、前記空冷部または前記液冷部に流入する冷媒の温度、および、前記空冷部または前記液冷部を流れる冷媒の流量に基づいて前記空冷部および前記液冷部の少なくとも一方の冷却能力を求め、前記空冷部および前記液冷部のそれぞれにおける前記冷媒の温度、および、前記冷媒の流量の少なくとも一方を調節することにより、前記冷却能力が前記冷却対象装置を冷却するために必要な冷却負荷を満たすように前記流入迂回部を流れる前記冷媒の流量を制御することを特徴とする。
本発明の装置冷却システムの制御方法によれば、上記本発明の装置冷却システムを用いるためその運転の高効率化を図るとともに、冷却能力の制御性を高めることができる。また、空冷部および液冷部の冷却能力が冷却対象装置の冷却負荷を満たすように、流入迂回部を流れる冷媒の流量を制御するため、冷却対象装置における高温障害発生のリスクを抑制することができる。例えば、液冷部による冷却対象装置の冷却を優先し、液冷部における冷却能力の余裕度を確保しつつ、空冷部による冷却対象装置の冷却が補助的になるように上述の比率を変更する制御を行うこともできる。
本発明の装置冷却システムの制御方法は、上記本発明の装置冷却システムの制御方法であって、少なくとも、前記空冷部または前記液冷部に流入する冷媒の温度、および、前記空冷部または前記液冷部を流れる冷媒の流量に基づいて前記空冷部または前記液冷部の冷却能力を求め、前記空冷部および前記液冷部のそれぞれにおける前記冷媒の温度、および、前記冷媒の流量の少なくとも一方を調節することにより、前記冷却能力が前記冷却対象装置を冷却するために必要な冷却負荷を満たすように前記流入迂回部および前記流出迂回部の少なくとも一方を流れる前記冷媒の流量を制御することを特徴とする。
本発明の装置冷却システムの制御方法によれば、上記本発明の装置冷却システムを用いるためその運転の高効率化を図るとともに、冷却能力の制御性を高めることができる。また、空冷部および液冷部の冷却能力が冷却対象装置の冷却負荷を満たすように、流入迂回部および流出迂回部を流れる冷媒の流量を制御するため、装置冷却システム全体の冷却能力の制御性が高くなる。
本発明の装置冷却システムの制御方法は、上記本発明の装置冷却システムの制御方法であって、少なくとも、前記空冷部または前記液冷部に流入する冷媒の温度、および、前記空冷部または前記液冷部を流れる冷媒の流量に基づいて前記空冷部または前記液冷部の冷却能力を求め、前記空冷部および前記液冷部のそれぞれにおける前記冷媒の温度、および、前記冷媒の流量の少なくとも一方を調節することにより、前記冷却能力が前記冷却対象装置を冷却するために必要な冷却負荷を満たすように前記流入迂回部、前記流出迂回部および前記中間迂回部の少なくとも一つを流れる前記冷媒の流量を制御することを特徴とする。
本発明の装置冷却システムの制御方法によれば、上記本発明の装置冷却システムを用いるためその運転の高効率化を図るとともに、冷却能力の制御性を高めることができる。また、空冷部および液冷部の冷却能力が冷却対象装置の冷却負荷を満たすように、流入迂回部、流出迂回部および中間迂回部を流れる冷媒の流量を制御するため、冷媒を複数の液冷部の間でカスケード利用する場合であっても、複数の液冷部それぞれにおける冷却能力を確保しやすくなり、冷却能力の制御性が高くなる。
本発明の装置冷却システムおよび装置冷却システムの制御方法によれば、熱源部から供給された冷媒を空冷部および液冷部の順に流して再び熱源部に戻すというカスケード利用を行うとともに、流入迂回部を流れる冷媒の流量を調整することにより、運転の高効率化を図るとともに、冷却能力の制御性を高めることができるという効果を奏する。
本発明の第1の実施形態に係る装置冷却システムの概略構成を説明する模式図である。 図1の制御部における構成を説明するブロック図である。 冷媒をカスケード利用する際の冷媒流れを説明する模式図である。 液冷部を流れる冷媒流量を調節する際の冷媒流れを説明する模式図である。 液冷部を流れる冷媒温度を調節する際の冷媒流れを説明する模式図である。 空調機および液冷部を流れる冷媒流量などを調節する際の冷媒流れを説明する模式図である。 液冷部に非常事態が発生した際の冷媒流れを説明する模式図である。 本発明の第2の実施形態に係る装置冷却システムの概略構成を説明する模式図である。 図8の制御部における構成を説明するブロック図である。 冷媒をカスケード利用する際の冷媒流れを説明する模式図である。 上流側の液冷部を流れる冷媒流量などを調節する際の冷媒流れを説明する模式図である。 下流側の液冷部を流れる冷媒流量などを調節する際の冷媒流れを説明する模式図である。 下流側の液冷部を流れる冷媒流量などを調節する際の別の冷媒流れを説明する模式図である。 上流側および下流側の液冷部を迂回する際の冷媒流れを説明する模式図である。 上流側の液冷部を迂回する際の冷媒流れを説明する模式図である。 下流側の液冷部を迂回する際の冷媒流れを説明する模式図である。
〔第1の実施形態〕
以下、本発明の第1の実施形態に係る装置冷却システム1ついて図1から図6を参照しながら説明する。
本実施形態では、データセンタの空調に本発明に係る装置冷却システム1を用いた例に適用して説明する。図1に示すように、データセンタにはIT(情報技術)装置やICT(情報通信技術)装置を構成する多数のサーバやコンピュータなどの演算装置(冷却対象装置)80が、フロア(所定空間)F内に配置されたラック81に収納されている。装置冷却システム1は、ラック81に収納された演算装置80から発生する大量の熱を処理するために用いられるものである。
装置冷却システム1には、演算装置80を冷却する空調機(空冷部)10および液冷部20と、液冷部20および空調機10に冷却された冷水などの冷媒を供給する中央熱源(熱源部)30および熱交換ユニット(熱源部)31と、熱交換ユニット31、空調機10および液冷部20の順に冷媒を循環させる循環配管40と、空調機10を迂回して冷媒を液冷部20に導くとともに導かれる冷媒の流量を調整する流入バイパス配管(流入迂回部)50および流入三方弁(流入迂回部)51と、液冷部20を迂回して冷媒を熱交換ユニット31に導くとともに導かれる冷媒の流量を調整する流出バイパス配管(流出迂回部)60および流出三方弁(流出迂回部)61と、流入三方弁51や流出三方弁61などを制御する制御部70と、が主に設けられている。
空調機10はフロアF内に配置されるものであり、フロアF内の空気を介して演算装置80を冷却するものである。空調機10には、循環配管40により供給された冷媒とフロアF内の空気との間で熱交換を行い、この空気を冷却する室内熱交換部11と、フロアF内の空気を室内熱交換部11に導き、冷却された空気をフロアFへ送り出す送風部12と、が主に設けられている。
演算装置80には、フロアF内の空気を取り込むファンなど(図示せず)が設けられ、取り込まれた空気によって装置内の熱を発生するCPU(中央演算ユニット)などの電子部品が冷却される。冷却に用いられた空気はフロアFに排気され、空調機10により再び冷却される。
液冷部20はラック81に収納された演算装置80の内部に配置されるものであり、演算装置80のCPUなどの熱を発生する電子部品と熱伝導ができるように接触して配置されるものである。液冷部20には循環配管40から供給された冷媒が導かれ、この冷媒と上述の電子部品との間で熱交換を行い、電子部品を冷却する構成が採用されている。なお、液冷部20における構成としては、公知の構成を用いることができ特に限定するものではない。
中央熱源30は、空調機10および液冷部20における冷却に用いられる冷熱を供給するものであり、演算装置80において発生した熱をフロアF外に放出するものである。中央熱源30としてはクーリングタワーやチラーなど、公知の熱源を用いることができる。熱交換ユニット31は中央熱源30と循環配管40との間に配置される熱交換器であり、循環配管40を流れる冷媒から熱を奪い冷却するものである。熱交換ユニット31としては、公知の熱交換可能な構成を用いることができる。中央熱源30と熱交換ユニット31との間には、冷媒を冷却する別の熱媒体が循環する回路が設けられている。この熱媒体は中央熱源30により冷却されている。
循環配管40は空調機10および液冷部20での冷却に用いられる冷媒を供給する配管であり、熱交換ユニット31、空調機10および液冷部20をこの順で環状につなぐ配管である。循環配管40には、冷媒を循環させる循環ポンプ41が設けられている。本実施形態では熱交換ユニット31と空調機10との間に循環ポンプ41が配置されている例に適用して説明する。
流入バイパス配管50は、熱交換ユニット31から空調機10に向かう冷媒の少なくとも一部を、空調機10を迂回して液冷部20に導くものである。流入バイパス配管50の一方の端部(上流側端部)は、循環ポンプ41と空調機10との間の循環配管40とつながり、他方の端部(下流側端部)は液冷部20の冷媒が流入する部分近傍の循環配管40とつながっている。
流入三方弁51は流入バイパス配管50を流れる冷媒の流量を制御するものであり、制御部70から入力される制御信号に基づいて冷媒の流量を制御するものである。本実施形態では、流入三方弁51が流入バイパス配管50の上流側端部に配置されている例に適用して説明する。
流出バイパス配管60は空調機10から液冷部20に向かう冷媒の少なくとも一部を、液冷部20を迂回して熱交換ユニット31に導くものである。流出バイパス配管60の一方の端部(上流側端部)は、空調機10と液冷部20との間の循環配管40とつながり、他方の端部(下流側端部)は液冷部20と熱交換ユニット31との間の循環配管40とつながっている。
流出三方弁61は流出バイパス配管60を流れる冷媒の流量を制御するものであり、制御部70から入力される制御信号に基づいて冷媒の流量を制御するものである。本実施形態では、流出三方弁61が流出バイパス配管60の上流側端部に配置されている例に適用して説明する。
なお、本実施形態では流入バイパス配管50および流出バイパス配管60を流れる冷媒の流量を、それぞれ流入三方弁51および流出三方弁61で制御する例に適用して説明するが、これら三方弁の代わりに流量調節弁を各バイパス配管に設けて冷媒の流量を制御してもよく、特に流量の制御方法を限定するものではない。
制御部70は装置冷却システム1を統合的に制御するものであり、CPU、ROM、RAM、入出力インタフェース等を有するマイクロコンピュータである。ROM等に記憶されている制御プログラムは、図2に示すように、CPUを演算部71として機能させるものであり、ROM等を記憶部72として機能させるものである。なお、制御部70による装置冷却システム1の詳細な制御については後述する。
制御部70には、冷媒温度センサ81により測定された熱交換ユニット31から供給される冷媒の温度の測定信号、冷媒温度センサ82により測定された空調機10から流出する冷媒の温度の測定信号、冷媒温度センサ83により測定された液冷部20に流入する冷媒の温度の測定信号、および、冷媒温度センサ84により測定された熱交換ユニット31に戻る冷媒の温度の測定信号が入力されている。また、制御部70には、表面温度センサ87により測定された演算装置80における液冷部20によって冷却される部分の表面温度の測定信号が入力されている。
制御部70からは、中央熱源30の運転状態を制御する制御信号、循環ポンプ41から送り出される冷媒の流量を制御する制御信号、流入三方弁51の弁開度を制御する制御信号、流出三方弁61の弁開度を制御する制御信号、および、空調機10の送風部12により送りだされる空気の流量を制御する制御信号が主に出力されている。
次に、上記の構成からなる装置冷却システム1における演算装置80の冷却について説明する。まず、冷媒が空調機10および液冷部20を順に流れてカスケード利用される場合について図3を参照しながら説明する。
冷媒がカスケード利用される場合、制御部70は流入三方弁51に対して流入バイパス配管50への冷媒の流入を止める制御信号を出力し、かつ、流出三方弁61に対して流出バイパス配管60への冷媒の流入を止める制御信号を出力する。図3では流入三方弁51および流出三方弁61における閉じられたポートを黒く塗りつぶして示し、開かれたポートは白抜きで示している。さらに冷媒が流れていない配管である流入バイパス配管50および流出バイパス配管60は点線で示している。
この状態で循環ポンプ41が駆動されると、冷媒は循環配管40内を循環する。循環する冷媒は熱交換ユニット31において中央熱源30から供給される熱媒体によって冷却される。ここでは約7℃に冷却される例に適用して説明する。熱交換ユニット31から供給された冷媒は空調機10の室内熱交換部11に流入する。空調機10では、送風部12によりフロアF内の空気が室内熱交換部11に導かれ、室内熱交換部11において当該空気が冷却される。冷却された空気はフロアFに供給されて、演算装置80の冷却に用いられる。
室内熱交換部11において空気から熱を奪い温度が上昇した冷媒は、空調機10から流出して液冷部20に流入する。ここでは冷媒の温度が約10℃から約15℃の範囲になる例に適用して説明する。この冷媒の温度は、フロアF内の空気の温度や、送風部12により室内熱交換部11に導かれる空気の流量に応じて変動する。
液冷部20に供給された冷媒は、液冷部20と熱伝導可能に接触している電子部品の熱を吸収することにより演算装置80を冷却する。電子部品の熱を吸収して温度が上昇した冷媒は、液冷部20から流出して熱交換ユニット31に流入する。ここでは冷媒の温度が約20℃に上昇する例に適用して説明する。
制御部70は、冷媒温度センサ81および冷媒温度センサ84により測定された冷媒温度の差である冷媒往還温度差、冷媒温度センサ83により測定された液冷部20に流入する冷媒の温度、冷媒温度センサ82により測定された空調機10から流出する冷媒の温度、および、表面温度センサ87により測定された表面温度などに基づいて流入三方弁51および流出三方弁61の制御を行う。
制御部70の演算部71は、表面温度センサ87から入力された表面温度や、演算装置80における演算負荷などの情報に基づいて演算装置80から発生する熱量を推定する。この熱量に対応して装置冷却システム1全体の冷却負荷が求められ、空調機10および液冷部20のそれぞれが担う冷却負荷が定められる。本実施形態では、液冷部20による演算装置80の冷却を優先し、空調機10による冷却を補助的に用いるように空調機10および液冷部20が担う冷却負荷を定める例に適用して説明する。
なお、演算装置80から発生する熱量を推定する方法としては、演算式を用いて推定してもよいし、予め記憶部72に記憶してあるマップに基づいて推定してもよく、推定方法を特に限定するものではない。
ここで、空調機10および液冷部20のそれぞれにおいては、冷却負荷をΦ、冷媒温度をT、冷媒流量をQとすると、Φ=F(T,Q)の関係式が成立している。例えば、液冷部20における冷却負荷Φwが決まると、これに対応する液冷部20における必要冷媒温度Twおよび必要冷媒流量Qwの組み合わせを定めることができる。同様に空調機10における冷却負荷Φaが決まると、これに対応する空調部10における必要冷媒温度Taおよび必要冷媒流量Qaの組み合わせを定めることができる。
演算部71は、空冷部10の必要冷媒温度Taおよび必要冷媒流量Qaと、液冷部20の必要冷媒温度Twおよび必要冷媒流量Qwとの比較を行う。必要冷媒温度Ta=必要冷媒温度Tw、必要冷媒流量Qa=必要冷媒流量Qwの関係が成立する場合には、図3に示すように冷媒のカスケード利用が行われる。
その一方で、必要冷媒温度Taおよび必要冷媒流量Qaと、必要冷媒温度Twおよび必要冷媒流量Qwとの間に差がある場合には、制御部70は当該差を縮めるように流入三方弁51および流出三方弁61の弁開度を制御する制御信号や、循環ポンプ41から送り出される冷媒流量を制御する制御信号などを出力する。
なお、図3のように冷媒がカスケード利用されている状態において、上述の液冷部20における冷媒の測定温度としては、冷媒温度センサ83により測定された液冷部20に流入する冷媒の温度、または、冷媒温度センサ82により測定された空調機10から流出する冷媒の温度が用いられる。
例えば、必要冷媒温度Twと空調機10から流出した冷媒の測定温度とがほぼ等しく、必要冷媒流量Qwが必要冷媒流量Qaよりも小さい場合、言い換えると、装置冷却システム1における液冷部20の冷却負荷の比率を低下させる場合には、制御部70は、流出三方弁61に対して循環配管40を流れる冷媒の一部を流出バイパス配管60に流入させる制御信号を出力する。このようにすることで、液冷部20に流入する冷媒の流量を必要冷媒流量Qwとすることができる。
図4は上述の場合における冷媒の流れを説明する模式図である。この図において流出三方弁61における灰色に塗りつぶされた部分はポートの開度が調節されている状態を示している。循環配管40を流れる冷媒は、流出三方弁61において一部が分かれて流出バイパス配管60へ流入する。流出バイパス配管60に流入した冷媒は、液冷部20を迂回して熱交換ユニット31へ導かれる。その一方で、液冷部20に向かった冷媒は、図3の場合と同様に演算装置80を冷却した後に熱交換ユニット31へ導かれる。
あるいは、必要冷媒流量Qaが循環配管40を流れる冷媒流量よりも少なく、必要冷媒温度Twが空調機10から流出した冷媒の測定温度よりも低く、必要冷媒流量Qaと測定流量とがほぼ等しい場合、言い換えると、装置冷却システム1における液冷部20の冷却負荷の比率を増加させる場合には、制御部70は流入三方弁51に対して循環配管40を流れる冷媒の一部を流入バイパス配管50に流入させる制御信号を出力する。このようにすることで、空調機10を流れる冷媒の流量を減らし、液冷部20に流入する冷媒の温度を必要冷媒温度Twとほぼ等しくすることができる。
図5は上述の場合における冷媒の流れを説明する模式図である。循環配管40を流れる冷媒は、流入三方弁51において一部が分かれて流入バイパス配管50へ流入する。流入バイパス配管50に流入した冷媒は、空調機10を迂回して液冷部20へ導かれる。その一方で、空調機10に向かった冷媒は、図3の場合と同様にフロアFの空気を冷却した後に液冷部20へ導かれる。液冷部20の冷媒が流入する近傍では、上述の流入バイパス配管50により迂回した低温の冷媒と、空調機10から流出して温度が上昇した冷媒とが混合し、比較的温度の低い冷媒として液冷部20に流入する。
さらに、空調機10および液冷部20の冷却負荷を下げつつ、両者の比率を任意に変更する場合には、制御部70は流入三方弁51に対して循環配管40を流れる冷媒の一部を流入バイパス配管50に流入させる制御信号を出力するとともに、流出三方弁61に対して循環配管40を流れる冷媒の一部を流出バイパス配管60に流入させる制御信号を出力する。このようにすることで、空調機10における冷媒の流量を減らし、液冷部20における冷媒の流量および温度を調節することができる。
図6は上述の場合における冷媒の流れを説明する模式図である。循環配管40を流れる冷媒は、流入三方弁51において一部が分かれて流入バイパス配管50へ流入する。流入バイパス配管50に流入した冷媒は、空調機10を迂回して液冷部20へ導かれる。その一方で、空調機10に向かった冷媒は、図3の場合と同様にフロアFの空気を冷却した後に流出三方弁61に導かれる。
流出三方弁61では、冷媒の更に一部が分かれて流出バイパス配管60へ流入する。流出バイパス配管60に流入した冷媒は、液冷部20を迂回して熱交換ユニット31へ導かれる。その一方で、液冷部20の冷媒が流入する近傍では、上述の流入バイパス配管50により迂回した低温の冷媒と、流出三方弁61から液冷部20向かった冷媒とが混合し、比較的温度の低い冷媒として液冷部20に流入する。
上述の制御の他に、制御部70は液冷部20において冷却能力を発揮できなくなる非常事態、例えば冷媒漏れなどの不具合が発生したことを検出した場合には、流入三方弁51および流出三方弁61に対して制御信号を出力して、図7に示すように冷媒が液冷部20を迂回させる制御を行う。
具体的には、流入三方弁51に対して冷媒が流入バイパス配管50へ流入しないようにする制御信号を出力するとともに、流出三方弁61に対して全ての冷媒を流出バイパス配管60に流入するようにする制御信号を出力する。このようにすると、非常事態が発生した液冷部20への冷媒の供給が停止され、全ての冷媒が空調機10に供給される。この場合空調機10を液冷部20のバックアップとして用いることができる。
上記の構成の装置冷却システム1によれば、中央熱源30および熱交換ユニット31(以下、熱交換ユニット31等と表記する。)から供給された冷媒は空調機10および液冷部20の順に流れて再び熱交換ユニット31等に戻り、カスケード利用されることになる。そのため空調機10および液冷部20のそれぞれが別に冷媒を循環させるパラレルな構成を備えている場合と比較して、装置冷却システム1の全体として必要となる冷媒の循環流量を減らすことができ、冷媒の循環に用いられる動力を削減することが可能となる。さらに、空調機10のみを用いる場合や液冷部20のみを用いる場合と比較して、熱交換ユニット31等から供給される冷媒と熱交換ユニット31等に戻る冷媒との温度差(冷媒往還温度差)を大きくとることができるため、熱交換ユニット31等ひいては装置冷却システム1全体としての運転効率も高めることができる。
その他に、液冷部20と比較して低温の冷媒を用いる必要がある空調機10に対して先に冷媒を供給し、その後に比較的高温の冷媒でも冷却能力を確保できる液冷部20へ冷媒を供給するため、冷媒の供給順序を逆にした場合と比較して、空調機10および液冷部20における冷却能力を確保しやすくなる。
また、流入バイパス配管50を流れる冷媒の流量を調整することにより、空調機10の冷却能力、および、液冷部20の冷却能力の比率を変更することができ、冷却能力の制御性を高めることができる。例えば、液冷部20による演算装置80の冷却を優先し、液冷部20における冷却能力の余裕度を確保しつつ、空調機10による演算装置80の冷却が補助的になるように上述の比率を変更することが容易となる。言い換えると、空調機10を液冷部20のバックアップとして用いる運用が可能となる。
さらに、既存の装置冷却システムに対して流入バイパス配管50などを追加するという過度ではない設備投資により高温障害の発生リスクを低減することが可能となる。つまり、液冷部20の故障などの非常事態が発生して液冷部20の冷却能力が低下しても、熱交換ユニット31等から供給された全ての冷媒を空調機10に導くことにより空調機10の冷却能力を増大させることにより、上述の冷却能力の低下を補うことができる。
流出バイパス配管60を設けることにより、冷却能力の制御性を更に高めることができる。流出バイパス配管60を流れる冷媒は液冷部20における冷却に寄与しない。そのため、流出バイパス配管60を流れる冷媒の流量を増やすことにより、空調機10の冷却能力を維持したまま、液冷部20の冷却能力のみを下げることができる。言い換えると、流出バイパス配管60を流れる冷媒の流量を制御することにより、装置冷却システム1全体の冷却能力を制御できる。一般的に流出バイパス配管60による冷却能力の制御は、熱交換ユニット31等の制御による冷却能力の制御と比較して、より短い時間で冷却能力を制御することができる。つまり、流出バイパス配管60を設けることにより冷却能力の制御性を高めることができる。
空調機10および液冷部20の冷却能力が演算装置80の冷却負荷を満たすように、流入バイパス配管50および流出バイパス配管60を流れる冷媒の流量を制御するため、演算装置80における高温障害発生のリスクを抑制することができる。また、装置冷却システム1全体の冷却能力の制御性を高くすることができる。
なお、制御部70における流入三方弁51および流出三方弁61の制御法としては、上述の実施形態で説明した方法の他に、フィードバック法や、山登り法を用いて流入三方弁51および流出三方弁61の制御量を求める方法を用いてもよく、特に限定するものではない。
〔第2の実施形態〕
次に、本発明の第2の実施形態に係る装置冷却システムついて図8から図16を参照しながら説明する。本実施形態の装置冷却システムの基本構成は、第1の実施形態と同様であるが、第1の実施形態とは液冷部が複数設けられているが異なっている。本実施形態では、図8から図16を用いて液冷部が複数設けられることによる変更点のみを説明し、その他の構成要素等の説明を省略する。
本実施形態の装置冷却システム101には、図8に示すように、空調機10と、複数のラック81(本実施形態では2つのラック81)のそれぞれに配置された液冷部20Aおよび液冷部20Bと、熱交換ユニット31等と、循環配管40と、流入バイパス配管(流入迂回部)50Aおよび流入三方弁(流入迂回部)51Aと、流入バイパス配管(流入迂回部)50Bおよび流入三方弁(流入迂回部)51Bと、流出バイパス配管(流出迂回部)60Aおよび流出三方弁(流出迂回部)61Aと、流出バイパス配管(流出迂回部)60Bおよび流出三方弁(流出迂回部)61Bと、中間バイパス配管(中間迂回部)90、上流側三方弁(中間迂回部)91Aおよび下流側三方弁(中間迂回部)91Bと、制御部170と、が主に設けられている。
液冷部20Aおよび液冷部20Bは、第1の実施形態の液冷部20と同様な構成を備えるものである。液冷部20Aは空調機10の下流側に隣接して配置され、液冷部20Bは液冷部20Aの下流側に隣接して配置されている。熱交換ユニット31、空調機10、液冷部20Aおよび液冷部20Bは、循環配管40によってこの順に環状につながれている。
流入バイパス配管50Aは、熱交換ユニット31から空調機10に向かう冷媒の少なくとも一部を、空調機10を迂回して液冷部20Aに導くものである。流入バイパス配管50Aの一方の端部(上流側端部)は、循環ポンプ41と空調機10との間の循環配管40とつながり、他方の端部(下流側端部)は液冷部20Aの冷媒が流入する部分近傍の循環配管40とつながっている。
流入三方弁51Aは流入バイパス配管50Aを流れる冷媒の流量を制御するものであり、制御部170から入力される制御信号に基づいて冷媒の流量を制御するものである。本実施形態では、流入三方弁51Aが流入バイパス配管50Aの上流側端部に配置されている例に適用して説明する。
流入バイパス配管50Bは、熱交換ユニット31から空調機10に向かう冷媒の少なくとも一部を、空調機10および液冷部20Aを迂回して液冷部20Bに導くものである。流入バイパス配管50Bの一方の端部(上流側端部)は、循環ポンプ41と流入バイパス配管50Aの上流側端部との間の循環配管40とつながり、他方の端部(下流側端部)は液冷部20Bの冷媒が流入する部分近傍の循環配管40とつながっている。
流入三方弁51Bは流入バイパス配管50Bを流れる冷媒の流量を制御するものであり、制御部170から入力される制御信号に基づいて冷媒の流量を制御するものである。本実施形態では、流入三方弁51Bが流入バイパス配管50Bの上流側端部に配置されている例に適用して説明する。
流出バイパス配管60Aは空調機10から液冷部20Aに向かう冷媒の少なくとも一部を、液冷部20Aを迂回して熱交換ユニット31に導くものである。流出バイパス配管60Aの一方の端部(上流側端部)は、空調機10と液冷部20Aとの間の循環配管40とつながり、他方の端部(下流側端部)は液冷部20Bと熱交換ユニット31との間の循環配管40とつながっている。
流出三方弁61Aは流出バイパス配管60Aを流れる冷媒の流量を制御するものであり、制御部170から入力される制御信号に基づいて冷媒の流量を制御するものである。本実施形態では、流出三方弁61Aが流出バイパス配管60Aの上流側端部に配置されている例に適用して説明する。
流出バイパス配管60Bは液冷部20Aから液冷部20Bに向かう冷媒の少なくとも一部を、液冷部20Bを迂回して熱交換ユニット31に導くものである。流出バイパス配管60Bの一方の端部(上流側端部)は、液冷部20Aと液冷部20Bとの間の循環配管40とつながり、他方の端部(下流側端部)は流出バイパス配管60Aとつながっている。
流出三方弁61Bは流出バイパス配管60Bを流れる冷媒の流量を制御するものであり、制御部170から入力される制御信号に基づいて冷媒の流量を制御するものである。本実施形態では、流出三方弁61Bが流出バイパス配管60Bの上流側端部に配置されている例に適用して説明する。
中間バイパス配管90は流出バイパス配管60Aを流れる冷媒の少なくとも一部を、液冷部20Bに導くものである。中間バイパス配管90の一方の端部(上流側端部)は、流出バイパス配管60Aとつながり、他方の端部(下流側端部)は液冷部20Aおよび液冷部20Bをつなぐ循環配管40とつながっている。
上流側三方弁91Aおよび下流側三方弁91Bは中間バイパス配管90を流れる冷媒の流量を制御するものであり、制御部170から入力される制御信号に基づいて冷媒の流量を制御するものである。本実施形態では、上流側三方弁91Aが中間バイパス配管90の上流側端部に配置され、下流側三方弁91Bが中間バイパス配管90の下流側端部に配置されている例に適用して説明する。
なお、本実施形態では流入バイパス配管50A,50B、流出バイパス配管60A,60Bおよび中間バイパス配管90を流れる冷媒の流量を、それぞれ流入三方弁51A,51B、流出三方弁61A,61B、上流側三方弁91Aおよび下流側三方弁91Bで制御する例に適用して説明するが、これら三方弁の代わりに流量調節弁を各バイパス配管に設けて冷媒の流量を制御してもよく、特に流量の制御方法を限定するものではない。
制御部170は装置冷却システム101を統合的に制御するものであり、CPU、ROM、RAM、入出力インタフェース等を有するマイクロコンピュータである。ROM等に記憶されている制御プログラムは、図9に示すように、CPUを演算部71として機能させるものであり、ROM等を記憶部72として機能させるものである。なお、制御部170による装置冷却システム101の詳細な制御については後述する。
制御部170には、冷媒温度センサ32Aにより測定された熱交換ユニット31から供給される冷媒の温度の測定信号、冷媒温度センサ32Bにより測定された熱交換ユニット31に戻る冷媒の温度の測定信号、冷媒温度センサ13Aにより測定された空調機10に流入する冷媒の温度の測定信号、冷媒温度センサ13Bにより測定された空調機10から流出する冷媒の温度の測定信号、冷媒温度センサ21Aにより測定された液冷部20Aに流入する冷媒の温度の測定信号、冷媒温度センサ21Bにより測定された液冷部20Aから流出する冷媒の温度の測定信号、冷媒温度センサ22Aにより測定された液冷部20Bに流入する冷媒の温度の測定信号、および、冷媒温度センサ22Bにより測定された液冷部20Bから流出する冷媒の温度の測定信号が入力されている。
また制御部170には、表面温度センサ21Dにより測定された液冷部20Aによって冷却される部分の表面温度の測定信号、および、表面温度センサ22Dにより測定された液冷部20Bによって冷却される部分の表面温度の測定信号が入力されている。
制御部170からは、中央熱源30の運転状態を制御する制御信号、循環ポンプ41から送り出される冷媒の流量を制御する制御信号、流入三方弁51Aおよび流入三方弁51Bの弁開度を制御する制御信号、流出三方弁61Aおよび流出三方弁61Bの弁開度を制御する制御信号、上流側三方弁91Aおよび下流側三方弁91Bの弁開度を制御する制御信号、並びに、空調機10の送風部12により送りだされる空気の流量を制御する制御信号が主に出力されている。
次に、上記の構成からなる装置冷却システム101における演算装置80の冷却について説明する。まず、冷媒が空調機10、液冷部20Aおよび液冷部20Bを順に流れてカスケード利用される場合について図10を参照しながら説明する。
冷媒がカスケード利用される場合、制御部170は流入三方弁51Aに対して流入バイパス配管50Aへの冷媒の流入を止める制御信号を出力するとともに、流入三方弁51Bに対しても流入バイパス配管50Bへの冷媒の流入を止める制御信号を出力する。さらに制御部170は、流出三方弁61Aに対して流出バイパス配管60Aへの冷媒の流入を止める制御信号を出力するとともに、流出三方弁61Bに対して流出バイパス配管60Bへの冷媒の流入を止める制御信号を出力する。
また制御部170は、上流側三方弁91Aに対して循環配管40から中間バイパス配管90への冷媒の流入を止める制御信号を出力するとともに、下流側三方弁91Bに対して循環配管40から中間バイパス配管90への冷媒の流入を止める制御信号を出力する。図10では流入三方弁51A,51B、流出三方弁61A,61B、上流側三方弁91Aおよび下流側三方弁91Bにおける閉じられたポートを黒く塗りつぶして示し、開かれたポートは白抜きで示している。さらに冷媒が流れていない配管である流入バイパス配管50A,50B、流出バイパス配管60A,60Bおよび中間バイパス配管90は点線で示している。
この状態で循環ポンプ41が駆動されると、冷媒は循環配管40内を循環する。循環する冷媒は熱交換ユニット31において冷却される。熱交換ユニット31から供給された冷媒は空調機10の室内熱交換部11に流入する。空調機10では、送風部12によりフロアF内の空気が室内熱交換部11に導かれ、室内熱交換部11において当該空気が冷却される。冷却された空気はフロアFに供給されて、演算装置80の冷却に用いられる。
室内熱交換部11において空気から熱を奪い温度が上昇した冷媒は、空調機10から流出して液冷部20Aに流入する。この冷媒の温度は、フロアF内の空気の温度や、送風部12により室内熱交換部11に導かれる空気の流量に応じて変動する。
液冷部20Aに供給された冷媒は、液冷部20Aと熱伝導可能に接触している電子部品の熱を吸収することにより演算装置80を冷却する。電子部品の熱を吸収して温度が上昇した冷媒は、液冷部20Aから流出して液冷部20Bに流入する。
液冷部20Bに供給された冷媒は、液冷部20Bと熱伝導可能に接触している電子部品の熱を吸収することにより演算装置80を冷却する。電子部品の熱を吸収して温度がさらに上昇した冷媒は、液冷部20Bから流出して熱交換ユニット31に流入する。
制御部170は、冷媒温度センサ32Aおよび冷媒温度センサ32Bにより測定された冷媒温度の差である冷媒往還温度差、冷媒温度センサ13A,13Bにより測定された空調機10に流入する冷媒の温度および流出する冷媒の温度、冷媒温度センサ21A,21Bにより測定された液冷部20Aに流入する冷媒の温度および流出する冷媒の温度、冷媒温度センサ22A,22Bにより測定された液冷部20Bに流入する冷媒の温度および流出する冷媒の温度、および、表面温度センサ21D、22Dにより測定された表面温度などに基づいて流入三方弁51A,51B、流出三方弁61A,61B、上流側三方弁91Aおよび下流側三方弁91Bの制御を行う。
制御部170の演算部71は、表面温度センサ21D、22Dから入力された表面温度や、演算装置80における演算負荷などの情報に基づいて演算装置80から発生する熱量を推定する。この熱量に対応して装置冷却システム101全体の冷却負荷が求められ、空調機10および液冷部20A,20Bのそれぞれが担う冷却負荷が定められる。本実施形態では、液冷部20A,20Bによる演算装置80の冷却を優先し、空調機10による冷却を補助的に用いるように空調機10および液冷部20A,20Bが担う冷却負荷を定める例に適用して説明する。
なお、演算装置80から発生する熱量を推定する方法としては、演算式を用いて推定してもよいし、予め記憶部72に記憶してあるマップに基づいて推定してもよく、推定方法を特に限定するものではない。
第1の実施形態と同様に、空調機10および液冷部20A,20Bのそれぞれにおいては、冷却負荷をΦ、冷媒温度をT、冷媒流量をQとすると、Φ=F(T,Q)の関係式が成立している。例えば、液冷部20Aにおける冷却負荷Φwaが決まると、これに対応する液冷部20Aにおける必要冷媒温度Twaおよび必要冷媒流量Qwaの組み合わせを定めることができる。液冷部20Bにおける冷却負荷Φwbが決まると、これに対応する液冷部20Bにおける必要冷媒温度Twbおよび必要冷媒流量Qwbの組み合わせを定めることができる。
演算部71は、空調機10の必要冷媒温度Taおよび必要冷媒流量Qaと、液冷部20Aの必要冷媒温度Twaおよび必要冷媒流量Qwaとの比較を行うとともに、液冷部20Aの必要冷媒温度Twaおよび必要冷媒流量Qwaと、液冷部20Bの必要冷媒温度Twbおよび必要冷媒流量Qwbとの比較を行う。
必要冷媒温度Ta=必要冷媒温度Twa、必要冷媒流量Qa=必要冷媒流量Qwaの関係が成立する場合には、図10に示すように、空調機10および液冷部20Aの間での冷媒のカスケード利用が行われる。必要冷媒温度Twa=必要冷媒温度Twb、必要冷媒流量Qwa=必要冷媒流量Qwbの関係が成立する場合には、図10に示すように、液冷部20Aおよび液冷部20Bの間での冷媒のカスケード利用が行われる。
その一方で、必要冷媒温度Taおよび必要冷媒流量Qaと、必要冷媒温度Twaおよび必要冷媒流量Qwaとの間に差がある場合には、制御部170は当該差を縮めるように流入三方弁51Aおよび流出三方弁61Aの弁開度を制御する制御信号や、循環ポンプ41から送り出される冷媒流量を制御する制御信号などを出力する。
例えば、必要冷媒流量Qwaが必要冷媒流量Qaよりも小さい場合には、制御部170は、流入三方弁51Aに対して循環配管40を流れる冷媒の一部を流入バイパス配管50Aに流入させる制御信号を出力するとともに、流出三方弁61Aに対して循環配管40を流れる冷媒の一部を流出バイパス配管60Aに流入させる制御信号を出力する。このようにすることで、液冷部20Aに流入する冷媒の温度を必要冷媒温度Twaとするとともに、流入する冷媒の流量を必要冷媒流量Qwaとすることができる。
図11は上述の場合における冷媒の流れを説明する模式図である。この図において流入三方弁51Aおよび流出三方弁61Aにおける灰色に塗りつぶされた部分はポートの開度が調節されている状態を示している。
循環配管40を流れる冷媒は、流入三方弁51Aにおいて一部が分かれて流入バイパス配管50Aへ流入する。流入バイパス配管50Aに流入した冷媒は、空調機10を迂回して液冷部20Aへ導かれる。その一方で、空調機10に向かった冷媒は、図10の場合と同様に空調機10でフロアF内の空気を冷却した後に空調機10から流出する。
空調機10から流出した冷媒は、流出三方弁61Aにおいて一部が分かれて流出バイパス配管60Aへ流入する。流出バイパス配管60Aに流入した冷媒は、液冷部20Aおよび液冷部20Bを迂回して熱交換ユニット31へ導かれる。その一方で、液冷部20Aに向かった冷媒は、流入バイパス配管50Aにより導かれた冷媒と混合した後に液冷部20Aへ導かれて冷却に用いられる。
また、必要冷媒流量Qwbが必要冷媒流量Qwaよりも小さい場合には、制御部170は、流入三方弁51Bに対して循環配管40を流れる冷媒の一部を流入バイパス配管50Bに流入させる制御信号を出力するとともに、流出三方弁61Bに対して循環配管40を流れる冷媒の一部を流出バイパス配管60Bに流入させる制御信号を出力する。このようにすることで、液冷部20Bに流入する冷媒の温度を必要冷媒温度Twbとするとともに、流入する冷媒の流量を必要冷媒流量Qwbとすることができる。
図12は上述の場合における冷媒の流れを説明する模式図である。循環配管40を流れる冷媒は、流入三方弁51Bにおいて一部が分かれて流入バイパス配管50Bへ流入する。流入バイパス配管50Bに流入した冷媒は、空調機10および液冷部20Aを迂回して液冷部20Bへ導かれる。その一方で、空調機10に向かった冷媒は、図10の場合と同様に空調機10および液冷部20Aのそれぞれで冷却に用いられた後に液冷部20Bから流出する。
液冷部20Bから流出した冷媒は、流出三方弁61Bにおいて一部が分かれて流出バイパス配管60Bへ流入する。流出バイパス配管60Bに流入した冷媒は、液冷部20Bを迂回して熱交換ユニット31へ導かれる。その一方で、液冷部20Bに向かった冷媒は、流入バイパス配管50Bにより導かれた冷媒と混合した後に液冷部20Bへ導かれて冷却に用いられる。
図13は上述の場合における別の冷媒の流れを説明する模式図である。この場合制御部170は、流出三方弁61Aに対して循環配管40を流れる冷媒の一部を流出バイパス配管60Aに流入させる制御信号を出力するとともに、流出三方弁61Bに対して循環配管40を流れる冷媒の一部を流出バイパス配管60Bに流入させる制御信号を出力する。さらに、上流側三方弁91Aに対して流出バイパス配管60Aを流れる冷媒を中間バイパス配管90に流入させるとともに、下流側三方弁91Bに対して中間バイパス配管90を流れる冷媒を循環配管40に流入させる制御信号を出力する。
循環配管40を流れる冷媒は、空調機10から流出した後に流出三方弁61Aにおいて一部が流出バイパス配管60Aへ流入する。流出バイパス配管60Aに流入した冷媒は、上流側三方弁91Aにおいて中間バイパス配管90へ流入し、下流側三方弁91Bを介して循環配管40へ流入して液冷部20Bへ導かれる。
その一方で、流出三方弁61Aから液冷部20Aへ向かった冷媒は、図10の場合と同様に冷却に用いられ液冷部20Aから流出する。液冷部20Aから流出した冷媒は、流出三方弁61Bにおいて一部が流出バイパス配管60Bへ流入する。流出バイパス配管60Bに流入した冷媒は、液冷部20Bを迂回して熱交換ユニット31へ導かれる。流出三方弁61Bから液冷部20Bへ向かった冷媒は、中間バイパス配管90により導かれた冷媒と混合した後、液冷部20Bに流入して冷却に用いられる。
上述の制御の他に、制御部170は液冷部20A,20Bにおいて冷却能力を発揮できなくなる非常事態、例えば冷媒漏れなどの不具合が発生したことを検出した場合には、流出三方弁61A,61B、上流側三方弁91Aおよび下流側三方弁91Bに対して制御信号を出力して、非常事態が発生した液冷部20A,20Bを迂回して冷媒を流す制御を行う。
図14は、液冷部20A,20Bの両者を迂回して冷媒が流れる状態を示しているものである。この場合、制御部170は流出三方弁61Aに対して循環配管40を流れる全ての冷媒を流出バイパス配管60Aに導く制御信号を出力するとともに、上流側三方弁91Aに対して冷媒を中間バイパス配管90に流入させない制御信号を出力する。
すると空調機10から流出した冷媒は、流出三方弁61Aにおいて循環配管40から流出バイパス配管60Aに流入する。流出バイパス配管60Aに流入した冷媒は、液冷部20A,20Bを迂回して熱交換ユニット31へ導かれる。
図15は、液冷部20Aのみを迂回して冷媒が流れる状態を示しているものである。この場合、制御部170は流出三方弁61Aに対して循環配管40を流れる全ての冷媒を流出バイパス配管60Aに導く制御信号を出力するとともに、上流側三方弁91Aに対して全ての冷媒を中間バイパス配管90に流入させる制御信号を出力する。さらに制御部170は、下流側三方弁91Bに対して冷媒を液冷部20Bへ導く制御信号を出力する。
すると空調機10から流出した冷媒は、流出三方弁61Aにおいて循環配管40から流出バイパス配管60Aに流入する。流出バイパス配管60Aに流入した冷媒は、上流側三方弁91Aにより中間バイパス配管90に流入して液冷部20Aを迂回する。その後中間バイパス配管90の冷媒は、下流側三方弁91Bを介して液冷部20Bへ導かれ冷却に用いられる。
図16は、液冷部20Bのみを迂回して冷媒が流れる状態を示しているものである。この場合、制御部170は流出三方弁61Aに対して冷媒が流出バイパス配管60Aに流入させない制御信号を出力するとともに、流出三方弁61Bに対して循環配管40を流れる全ての冷媒を流出バイパス配管60Bに導く制御信号を出力する。
すると空調機10から流出した冷媒は、液冷部20Aに導かれて冷却に用いられた後、流出三方弁61Bにおいて全ての冷媒が循環配管40から流出バイパス配管60Bに流入する。流出バイパス配管60Bに流入した冷媒は、液冷部20Bを迂回して熱交換ユニット31へ導かれる。
上記の構成の装置冷却システム101によれば、2つの液冷部20A,20Bを直列に並べ、冷媒を液冷部20A,20Bの間でカスケード利用する場合に、中間バイパス配管90を更に設けることにより、冷却能力の制御性を更に高めることができる。つまり、上流側に配置された液冷部20Aを迂回した冷媒は、下流側に配置された液冷部20Bに流入する冷媒よりも温度が低い場合が多い。この冷媒を中間バイパス配管90によって下流側に配置された液冷部20Bの冷媒流入側に導くことにより、液冷部20Bの冷却能力を確保しやすくなる、または高めることができる。
また、空調機10および液冷部20A,20Bの冷却能力が演算装置80の冷却負荷を満たすように、流入バイパス配管50A,50B、流出バイパス配管60A,60Bおよび中間バイパス配管90を流れる冷媒の流量を制御するため、冷媒を液冷部20A,20Bの間でカスケード利用する場合であっても、液冷部20A,20Bのそれぞれにおける冷却能力を確保しやすくなり、冷却能力の制御性が高くなる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば、冷媒が流れる流路のパターンは上記の実施形態で示したものに限られるものではなく、その他さまざまなパターンの冷媒が流れる流路を用いてもよく特に限定するものではない。
1,101…装置冷却システム、10…空調機(空冷部)、20,20A,20B…液冷部、30…中央熱源(熱源部)、31…熱交換ユニット(熱源部)、40…循環配管、80…演算装置(冷却対象装置)、50,50A,50B…流入バイパス配管(流入迂回部)、51,51A,51B…流入三方弁(流入迂回部)、60,60A,60B…流出バイパス配管(流出迂回部)、61,61A,61B…流出三方弁(流出迂回部)、90…中間バイパス配管(中間迂回部)、91A…上流側三方弁(中間迂回部)、91B…下流側三方弁(中間迂回部)、F…フロア(所定空間)

Claims (6)

  1. 所定空間に収容されるとともに、前記所定空間内の空気を吸気して当該空気に熱を放出し、熱を吸収した前記空気を前記所定空間に排気する冷却対象装置を冷却する装置冷却システムであって、
    冷却された冷媒を供給する熱源部と、
    前記冷媒の供給を受けるとともに、前記所定空間内の前記空気から熱を前記冷媒に吸熱させて前記空気を冷却する空冷部と、
    前記冷媒の供給を受けるとともに、前記冷却対象装置と熱的に接触して配置され前記冷却対象装置から熱を前記冷媒に吸熱させて前記冷却対象装置を冷却する液冷部と、
    前記熱源部、前記空冷部および前記液冷部の順に前記冷媒が循環する循環配管と、
    前記空冷部を迂回して前記冷媒を前記液冷部に導くとともに迂回する前記冷媒の流量を調整する流入迂回部と、
    が設けられていることを特徴とする装置冷却システム。
  2. 前記液冷部を迂回して前記冷媒を前記熱源部に導くとともに迂回する前記冷媒の流量を調整する流出迂回部がさらに設けられていることを特徴とする請求項1記載の装置冷却システム。
  3. 複数の前記液冷部が、前記冷媒の流れに対して直列に並んで設けられ、
    前記流入迂回部および前記流出迂回部は、複数の前記液冷部に対してそれぞれ設けられ、
    前記冷媒の流れの上流側に配置された前記液冷部を迂回した冷媒を、前記冷媒の流れの下流側に配置された前記液冷部の前記冷媒の流入側に導くとともに、導く前記冷媒の流量を調整する中間迂回部が、更に設けられていることを特徴とする請求項2記載の装置冷却システム。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の装置冷却システムの制御方法であって、
    少なくとも、前記空冷部または前記液冷部に流入する冷媒の温度、および、前記空冷部または前記液冷部を流れる冷媒の流量に基づいて前記空冷部および前記液冷部の少なくとも一方の冷却能力を求め、
    前記空冷部および前記液冷部のそれぞれにおける前記冷媒の温度、および、前記冷媒の流量の少なくとも一方を調節することにより、前記冷却能力が前記冷却対象装置を冷却するために必要な冷却負荷を満たすように前記流入迂回部を流れる前記冷媒の流量を制御することを特徴とする装置冷却システムの制御方法。
  5. 請求項2または3に記載の装置冷却システムの制御方法であって、
    少なくとも、前記空冷部または前記液冷部に流入する冷媒の温度、および、前記空冷部または前記液冷部を流れる冷媒の流量に基づいて前記空冷部または前記液冷部の冷却能力を求め、
    前記空冷部および前記液冷部のそれぞれにおける前記冷媒の温度、および、前記冷媒の流量の少なくとも一方を調節することにより、前記冷却能力が前記冷却対象装置を冷却するために必要な冷却負荷を満たすように前記流入迂回部および前記流出迂回部の少なくとも一方を流れる前記冷媒の流量を制御することを特徴とする装置冷却システムの制御方法。
  6. 請求項3記載の装置冷却システムの制御方法であって、
    少なくとも、前記空冷部または前記液冷部に流入する冷媒の温度、および、前記空冷部または前記液冷部を流れる冷媒の流量に基づいて前記空冷部または前記液冷部の冷却能力を求め、
    前記空冷部および前記液冷部のそれぞれにおける前記冷媒の温度、および、前記冷媒の流量の少なくとも一方を調節することにより、前記冷却能力が前記冷却対象装置を冷却するために必要な冷却負荷を満たすように前記流入迂回部、前記流出迂回部および前記中間迂回部の少なくとも一つを流れる前記冷媒の流量を制御することを特徴とする装置冷却システムの制御方法。
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