JP6130333B2 - 超音波プローブ - Google Patents

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Description

本発明は、超音波プローブに関し、特に、超音波送受波面の温度上昇を抑制するための技術に関する。
超音波診断装置は、被検体に対して超音波を送受波し、これにより得られた受信信号に基づいて超音波画像を形成する装置である。超音波診断装置は、超音波を送受波する超音波プローブを備えている。超音波プローブの中には、超音波を送受波する振動子の他に電子回路を備えたものがある。電子回路には、振動子へ送信信号を供給あるいは振動子からの受信信号を処理するためのASIC(Application Specific Integrated Circuit)や、超音波プローブがワイヤレスプローブの場合に設けられるバッテリなどが含まれる。かかる超音波プローブが動作すると、振動子や電子回路において発熱が生じる。
振動子および電子回路などにおいて発生する熱が被検体に当接される超音波送受波面に伝わることにより、超音波送受波面の温度が上昇する。超音波プローブの表面温度については規定が設けられている。例えば、IEC(International Electrotechnical Commission)においては、患者に使用する超音波プローブは、正常状態で患者が接触する部分の表面温度が43℃を超えてはならない、と規定されている。したがって、超音波送受波面が高熱になるのを防ぐために、超音波プローブ内において発生した熱を放熱あるいは蓄熱するなどして、超音波送受波面に伝えさせないための技術が求められている。
例えば特許文献1には、プローブ内に特定温度で固体から液体への相変化を起こす相変化部材を充填してプローブ内で発生する熱を蓄熱する技術が記載されている。
国際公開WO2006/033281号公報
上述の通り、超音波プローブ内の発熱源としては振動子と電子回路があげられる。例えば、振動子が非常に多くのチャンネルを有する超音波プローブにおいては、ASICにおける信号処理量が多くなり、振動子の発熱量よりもASICの発熱量の方が大きくなる。このような超音波プローブにおいては、ASICからの熱が超音波送受波面へ移動することを制限することが必要である。
本発明の目的は、超音波プローブ内の主発熱源において発生した熱による超音波送受波面の温度上昇を抑制することにある。あるいは、本発明の目的は、超音波プローブ内の主発熱源において発生した熱が超音波送受波面へ移動することを制限することにある。
本発明に係る超音波プローブは、プローブケースと、前記プローブケース内の前部に設けられ、超音波を送受波する超音波振動子と、前記プローブケース内の前部に設けられ、前記超音波振動子からの熱が伝わる前側熱伝導体と、前記プローブケース内の後部に設けられた熱源としての電子回路と、前記プローブケース内の後部に設けられ、前記電子回路からの熱が伝わる後側熱伝導体と、前記前側熱伝導体と前記後側熱伝導体とに跨がって設けられ、前記後側熱伝導体から前記前側熱伝導体への熱伝導を制限する熱伝導制限構造と、を有するものである。
上記構成によれば、超音波振動子からの熱など、超音波プローブ前部における熱が前側熱伝導体に吸収されその一部がプローブケースに伝わり放熱される。また、超音波プローブ内の主な熱源となる電子回路からの熱など、超音波プローブ後部における熱が後側熱伝導体に吸収されその一部がプローブケースに伝わり放熱される。電子回路としては、例えば上述のASICやバッテリなどが含まれる。
前側熱伝導体と後側熱伝導体とに跨って設けられる熱伝導制限構造は、後側熱伝導体から前側熱伝導体への熱伝導を制限する。熱伝導制限構造は、例えば前側熱伝導体と後側熱伝導体との間に空間的ギャップを設けるなどして、前側熱伝導体と後側熱伝導体との間に熱的ギャップを有する構造である。熱伝導制限構造により、主発熱源である電子回路からの熱の前側熱伝導体への伝導が制限される。すなわち、熱伝導制限構造は、電子回路で生じた熱が後側熱伝導体を経由して前側熱伝導体へ直接的に伝わることを制限するものであり、後部で生じた熱をできるだけ後部に閉じ込め、また後部を中心にその放熱が展開されるようにしたものである。これにより、主発熱源である電子回路からの熱によりプローブケースの前側に位置する超音波送受波面の温度が上昇することを制限する。
望ましくは、前記後側熱伝導体は、前記プローブケースの内周面に接する外周面を有し、前記外周面から前記内周面へ熱が伝わる。
望ましくは、前記後側熱伝導部材は、前記電子回路に接した熱伝導面を有し、前記熱伝導面から後側へ伸長した熱伝導ブロック、をさらに有する。熱伝導ブロックによれば、電子回路からの熱を後側、すなわち超音波送受波面とは反対の方向へ伝えることが可能になる。これにより、電子回路からの熱が前側熱伝導体、すなわちプローブケースの前側への伝導をより制限する。
望ましくは、前記後側熱伝導体の後端部に設けられ、前記プローブケース外へ伸びるプローブケーブルに対して熱を逃がす放熱構造をさらに有する。当該放熱構造によれば、電子回路から後側熱伝導体へ伝わった熱が、プローブケースからだけではなく、プローブケーブルからも超音波プローブ外へ放熱される。
望ましくは、前記熱伝導制限構造は、前記前側熱伝導体と前記後側熱伝導体との間の空間的ギャップを有する構造である。
望ましくは、前記熱伝導制限構造は、前記前側熱伝導体及び前記後側熱伝導体の一方に設けられる突出部と、前記前側熱伝導体及び前記後側熱伝導体の他方に設けられ、前記突出部を支持する支持部と、を含み、前記支持部が前記突出部を支持することで、前記前側熱伝導体と前記後側熱伝導体との間に前記空間的ギャップが生じる構造である。
望ましくは、前記突出部は、前記前側熱伝導体と前記後側熱伝導体との間の支柱機能を有する。
本発明によれば、超音波プローブ内の主発熱源において発生した熱による超音波送受波面の温度上昇を抑制することができる。あるいは、本発明によれば、超音波プローブ内の主発熱源において発生した熱が超音波送受波面へ移動することを制限することができる。
本実施形態に係る超音波プローブの外観斜視図である。 本実施形態に係る超音波プローブの分解斜視図である。 図2の送受波ユニット部分の拡大図である。 後側熱伝導体の構造を示す斜視図である。 本実施形態に係る超音波プローブの垂直断面図である。 本実施形態に係る超音波プローブの水平断面図である。 熱伝導制限構造の他の例を示す図である。 図7の例において、前側熱伝導体と後側熱伝導体とが組み合わされた状態を示す図である。 後側ケースの最後部の断面図である。
以下、本発明に係る用超音波プローブの実施形態について説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
図1は、本実施形態に係る超音波プローブ10の外観斜視図である。本実施形態に係る超音波プローブ10は、最前部に設けられた超音波送受波面12から超音波を送受波するものである。超音波プローブ10は、防水あるいは防菌のための外皮として前側ケース14および後側ケース16を有している。前側ケース14および後側ケース16は組み合わされることで一体となる。これによりプローブケースが構成される。前側ケース14および後側ケース16は、防水性、防菌性、および絶縁性の高い物質で構成されるのが好適である。本実施形態では、前側ケース14および後側ケース16は樹脂で構成されている。超音波プローブ10の最後部からは超音波診断装置に接続されるケーブル18が延設されている。ケーブル18と後側ケース16との接合部を保護するためにケーブル保護ブーツ20が設けられる。なお、本明細書においては、超音波プローブ10のうち、超音波送受波面12が設けられる側(y軸の正方向側)を「前側」と、その反対方向(y軸の負方向側)を「後側」と記載する。
図2は、超音波プローブ10の分解斜視図である。超音波プローブ10は、ケース内部に、発熱源となる振動子および電子回路を含む送受波ユニット30、振動子からの熱を前側ケース14に伝える前側熱伝導体32、電子回路からの熱を後側ケース16に伝える後側熱伝導体34、中継基板を介して電子回路に電気的に接続され超音波診断装置本体からの信号の経路となるFPC42、FPC42へ接続される線材44、およびFPC42と線材44とを中継するコネクタ46を含んで構成されている。以下、超音波プローブ10に含まれる各構成要素について詳細に説明する。
図3は、図2における送受波ユニット30部分の拡大図である。図3に示されるように、送受波ユニット30は、複数の振動素子を含み超音波を送受波する振動子50、電子回路としてのASIC52、振動子50に含まれる各振動素子とASIC52とを電気的に接続し、またFPC42とASIC52とを電気的に接続する中継基板54、振動子50の不要な振動を抑えるバッキング材56、振動子50と被検体との間の音響インピーダンスの整合を取り超音波の反射を抑制する音響整合層58、およびレンズ60を含んで構成されている。
ASIC52は、送信サブビームフォーマー及び受信サブビームフォーマーとして機能するものである。送信サブビームフォーマーは、振動子50が有する各振動素子に、遅延関係をもった複数の送信信号を生成する。受信サブビームフォーマーは、各振動素子から得られる複数の受信信号に対して整相加算処理を行い、受信信号を生成する。受信信号は、FPC42あるいは線材44などを経由して超音波診断装置本体に送られ、装置本体内において処理され1つのビームデータが生成される。ASIC52が上記処理を行うことにより、超音波プローブ10と装置本体との間の信号線の本数を低減させている。
送受波ユニット30に含まれる構成要素のうち、熱源となるのは振動子50およびASIC52である。しかし、超音波プローブ10においては、ASIC52の発熱量は振動子50の発熱量に比して数倍あるいは十数倍大きくなっている。したがって、超音波プローブ10における主な発熱源はASIC52となる。
図2および図3に示される通り、送受波ユニット30においては、前側からレンズ60、音響整合層58、振動子50、バッキング材56、中継基板54、ASIC52の順番に並べられている。したがって、振動子50はASIC52に比べて前側、すなわち超音波送受波面により近い位置に設けられており、主熱源であるASIC52は、振動子50よりも後側、すなわち超音波送受波面により遠い位置に設けられる。
図4は、後側熱伝導体34の構造を示す図である。図2を参照しながら図4を用いて後熱伝導体34の構造を説明する。図4に示される通り、後側熱伝導体34は、メインフレーム36、上側フレーム38、下側フレーム40を含んで構成される。メインフレーム36、上側フレーム38、および下側フレーム40は互いに組み合わせ可能な形状となっており、これらが組み合わされることで後側熱伝導体34が構成される。具体的には、メインフレーム36は、上下が解放された構造となっており、板状の上側フレーム38がメインフレーム36の上側解放部を覆うように組み合わされ、同じく板状の下側フレーム40がメインフレーム36の下側解放部を覆うように組み合わされる。
本実施形態においては、メインフレーム36後部には凸部74と凹部76が設けられる。上側フレーム38後部には、凸部74に対向する位置に凹部80が設けられ、凹部76に対向する位置に凸部78が設けられている。凸部74と凹部80が、凹部76と凸部78とがそれぞれ嵌め合わされる。さらに、上側フレーム38の両側に突出辺82が設けられる。メインフレーム36の突出辺82に対向する位置には溝部84が設けられる。突出辺82と溝部84が嵌め合わされる。上記構造によりメインフレーム36と上側フレーム38とが組み合わされる。下側フレーム40についても同様にメインフレーム36と組み合わされる。
メインフレーム36、上側フレーム38、および下側フレーム40が組み合わされた後側熱伝導体34は、xz断面の輪郭が楕円状となる。後側ケース16の内周面のxz断面も同様に楕円状となっており、後側熱伝導体34の外周面が後側ケース16の内周面に丁度収まるようになっている。これにより、後側熱伝導体34と後側ケース16との接触面積が大きくなり、後側熱伝導体34に伝わった熱をより効率的に後側ケース16に伝えることができる。ただし、必ずしも後側熱伝導体34のxz断面輪郭は楕円状である必要はなく、少なくとも一部において後側ケース16の内周面に接触する外周面を有していればよい。もちろん、後側ケース16と後側熱伝導体34の接触面積が大きい方が好ましいため、上述のように後側熱伝導体34の形状は後側ケース16の内周面に即した形状であることが好ましい。
メインフレーム36は、その最前部にASIC52と接触する前側面70を有している。前側面70がASIC52と直接的あるいは間接的に接触することで、ASIC52において発生する熱をASIC52よりも後側へ伝えることができる。これによりASIC52からの熱が超音波送受波面側へと伝わることを防ぐ。また、メインフレーム36には、前側面70から後側へ伸びるブロック72を有している。ブロック72を有することで、後側熱伝導体34は、筒状の中空構造ではなくある程度中身の詰まった中実構造となる。これにより、後側熱伝導体34の体積が増えることで熱容量が増え、ひいては後側熱伝導体34の熱吸収性あるいは熱伝導性が向上されることになる。熱吸収率や熱伝達率のみを考慮すれば、後側熱伝導体34を完全な中実構造とするのが好ましく、このような態様も採用し得る。しかし、本実施形態では、超音波プローブの軽量化の観点、あるいはFPC42や線材44、あるいはコネクタ46を後側熱伝導体内に収めるためにある程度の空間(隙間部)を残している。
上述のように、メインフレーム36と上側フレーム38および下側フレーム40とが組み合わされた状態において、ブロック72と上側フレーム38との間、ブロック72と下側フレーム40との間、およびブロック72の後端部より後側の部分において隙間部が生じる。この隙間部にFPC42、コネクタ46および線材44が配置される。これにより、FPC42、コネクタ46および線材44も後側熱伝導体34の内部に配置されることになるため、FPC42、コネクタ46および線材44によって後側熱伝導体34と後側ケース16との接触が妨げられることがない。
後側熱伝導体34は、熱伝導性の良い物質で構成されるのが好ましい。また、超音波プローブ10の軽量化のため比重の軽い物質で構成されるのが好ましい。本実施形態においては、後側熱伝導体34の材料として、上記要件を満たすアルミニウムが用いられているが、例えば銅などの他の金属であってもよい。
図5は、超音波プローブ10のyz断面図である。また、図6は超音波プローブ10のxy断面図である。図5および図6を参照して、前側熱伝導体32の構造、および前側熱伝導体32と後側熱伝導体34との位置関係を説明する。前側熱伝導体32は、送受波ユニット30と前側ケース14との間に設けられる。前側熱伝導体32は、振動子50からの熱、あるいは前側に伝わってきたASIC52からの熱を吸収し、その一部を前側ケース14へ輸送するために設けられるものである。前側熱伝導体32においても、少なくとも一部において前側ケース14の内周面に接触する外周面を有していればよいが、熱を効率よく前側ケース14へ伝えられるよう、前側熱伝導体32と前側ケース14の接触面積は大きい方が好ましい。本実施形態においては、前側熱伝導体32は筒状であり、その外周面が前側ケース14の内周面に沿うような形状を有している。前側熱伝導体32の外周面が前側ケース14の内周面に沿うように配置することで、前側熱伝導体32の外周面との接触面積を向上させる。
振動子50からの熱が効率よく前側熱伝導体32へ伝わるようにするために、振動子50と前側熱伝導体32とが直接接触していることが好ましい。レンズ60が振動子50に覆いかぶさるように設けられている場合など、振動子50と前側熱伝導体32とを直接接触させることが難しい場合には、振動子50から前側熱伝導体32までの熱伝導経路に、振動子50からの熱を効率よく前側熱伝導体32へ伝えるための機構を有していていもよい。例えば、バッキング材56の周囲に熱伝達係数の高い物質である銅箔やグラファイトシートなどを接着し、このグラファイトシートを前側熱伝導体32に接続させてもよい。
前側熱伝導体32は、後側熱伝導体34と同様に、熱伝導性がよく、軽量である物質で構成されるのが好ましい。本実施形態においては、前側熱伝導体32の材料として、上記要件を満たすアルミニウムが用いられているが、例えば銅など他の金属であってもよい。
超音波プローブ10は、前側熱伝導体32と後側熱伝導体34との間の熱伝導を制限する熱伝導制限構造を有している。上述の通り、超音波プローブ10内の主熱源はASIC52であり、ASIC52からの熱は後側熱伝導体34に伝えられる。したがって、後側熱伝導体34から前側熱伝導体34に伝わってしまうと、主熱源であるASIC52からの熱が前側熱伝導体34に伝わり、ひいては超音波送受波面の温度を上昇させてしまうことになる。超音波プローブ10は、このような事態を防ぐために、前側熱伝導体32と後側熱伝導体34との間の熱伝導を制限し、ASIC52からの熱が前側熱伝導体32へ伝わることを制限している。
本実施形態では、前側熱伝導体32と後側熱伝導体34との間の熱伝導を制限するために、前側熱伝導体32と後側熱伝導体34との間に空間的ギャップ88が設けられている。空間的ギャップ88の長さは、熱制限のみを考慮すれば大きい方がよいが、超音波プローブ10のサイズあるいは強度との比較考量において適切な大きさに設定されるのが好ましい。考慮して適切なすなわち、前側熱伝導体32が後側熱伝導体から離間した位置に配置されており、両者が一部を除いて接触していない構造となっており、この構造が熱伝導制限構造となっている。また、上記のような空間的ギャップを設けるとともに、前側熱伝導体32と後側熱伝導体34との電位(アース電位)を合わせるために、両者が線材などで電気的に接続されていてもよい。この場合にも、熱伝導率の低い材質(例えば鉄、チタンなど)の線材を用いるのが好適である。また、空間的ギャップ88に代えて、あるいは空間的ギャップ88に加えて、熱伝導率の低い物質を前側熱伝導体32と後側熱伝導体34との間に設けるようにしてもよい。
図7は、熱伝導制限構造の他の例を示す図である。図7に示す例においては、前側熱伝導体32aに後側に向かって伸びる突出部90が設けられている。突出部90は、爪部92と、爪部92を支持する支持部94とを含んで構成されている。爪部92の突出長(前側熱伝導体32aの後側熱伝導体34aに対向する面からの突出長)はd1となっている。本例においては、突出部90は前側熱伝導体32aの対向する辺に2つ設けられているが、突出部90の数はこれに限られない。
後側熱伝導体34aにおいて、突出部90に対応する位置に溝部96が設けられる。溝部96の幅は、爪部92の幅とほぼ同等あるいは爪部92の幅よりも少し大きくなっており、爪部92を嵌め込むことが可能になっている。溝部96の深さd2(後側熱伝導体34aの前側面70aから溝部96の最深部までの距離)は、爪部92の突出長d1よりも小さくなっている。
図8は、前側熱伝導体32aと後側熱伝導体34aとが組み合わされた状態を示す図である。図8に示す通り、前側熱伝導体32aに設けられた爪部92が後側熱伝導体34aに設けられた溝部96に嵌め合わされることで、前側熱伝導体32aと後側熱伝導体34aとが組み合わされる。上述の通り、溝部96の深さd2は爪部92の突出長d1よりも小さいため、組み合わされた状態において前側熱伝導体32aと後側熱伝導体34aとの間に空間的ギャップ100が生じる。空間的ギャップ100の距離は、爪部92の突出長d1から溝部96の深さd2を引いた値となる。
上述のように形成された空間的ギャップ100により、前側熱伝導体32aと後側熱伝導体34aとの間の熱伝導が制限される。すなわち、空間的ギャップ100は、図5および図6に示された空間的ギャップ88と同様の役割を果たす。また、図8に示す例においては、爪部92と溝部96において前側熱伝導体32aと後側熱伝導体34aとが接触しているので、この点において両熱伝導体の電位を合わせることが可能になる。また、爪部92は、前側熱伝導体32aと後側熱伝導体34aとの間の支柱となる機能も有している。爪部92を有することで、前側熱伝導体32aと後側熱伝導体34aとの間の熱伝導を制限しつつ、両熱伝導体の位置ずれを防止することが可能になり、超音波プローブ10全体としての強度を向上させている。さらに、爪部92を支持する支持部94を備えることで、超音波プローブ10の強度をさらに向上させることができる。
図5および図6に戻り、送受波ユニット30と前側熱伝導体32との間の隙間部86に蓄熱材を含む充填剤を充填するようにしてもよい。充填剤に含まれる蓄熱材は、超音波プローブ10内の熱を吸収するものである。蓄熱材としては、例えば温度が上昇するにつれ固体から液体へと相変化する相変化材料であることが好ましい。相変化材料は、固体から液体への相変化時には熱を吸収するという特性がある。したがって、相変化材料が固体から液体へと変化する温度である相変化温度付近においては、相変化材料が熱を吸収するため、超音波プローブ10内の温度上昇を抑制することができる。これにより、超音波送受波面の温度上昇を抑制する。
充填剤は、例えばシリコンやエポキシ、ウレタンなどの絶縁性で粘性のある基材に、蓄熱材である相変化材料が封入されたマイクロカプセルが混合されている。本実施形態では相変化材料としてパラフィンを用いている。相変化材料の固体から液体へと変化する温度は、超音波プローブ10内の発熱量などに応じて適宜選択されてよい。充填剤は、隙間部86をできるだけ充填するのが好ましいが、上述の熱伝導制限構造の機能を損なわないよう、空間的ギャップ88に干渉しない程度に充填されるのが好ましい。
本実施形態では、充填剤を隙間部86に充填したが、後側熱伝導体34内部の空間にも同様の充填剤を充填するようにしてもよい。これにより、ASIC52からの熱を蓄熱材へ吸収させることができ、超音波送受波面へASIC52からの熱の伝導をより制限することができる。
図9は、後側ケース16の最後部のyz断面図である。図9を用いて、後側熱伝導体34の熱をケーブル18へ逃がす放熱構造について説明する。後側熱伝導体34の最後部および後側ケース16の最後部にはxz断面で略円形の穴を有しており、ケーブル18は当該穴から超音波プローブ10外部へと伸びている。また、上述のように、ケーブル18と後側ケース16との接合部を保護するためにケーブル保護ブーツ20が設けられている。ケーブル保護ブーツ20の超音波プローブ10側の端部には、xz断面において直径が他の部分よりも大きいつば部110を有している。つば部110が後側熱伝導体34の最後部に設けられた段差部112と噛み合わされることでケーブル保護ブーツ20が保持される。
ケーブル18は線材44を含むが、ケーブル18の外皮直下にグランドシース114を含んでいる。グランドシース114は網状の電線であり、一般的にはケーブル18をシールドするためにアース電位に接続されるものである。本実施形態においては、グランドシース114と後側熱伝導体34とを熱的に接続し、後側熱伝導体34の熱をグランドシース114側へ(すなわち超音波プローブ10外へ)放熱する。
本実施形態では、ケーブル18の超音波プローブ10側の端部からグランドシース114を引き出し、引き出された部分を後側熱伝導体34に熱的に接続する。具体的には、後側熱伝導体34の段差部112に、ケーブル保護ブーツ20のつば部110と共に引き出されたグランドシース114を噛ませ、接触部116においてグランドシース114と後側熱伝導体34を接触させる。
図9に示された放熱構造によれば、後側熱伝導体34の熱が接触部116を介してグランドシース114へ伝わり、グランドシース114を介して熱が超音波プローブ10外へ放熱される。これにより、主熱源であるASICからの熱が後側熱伝導体34を介して後側ケース16のみならず、グランドシース114へも伝わることになり、ASICからの熱が超音波送受波面への伝導をより抑制することができる。
上述の実施形態においては、ASIC52が主発熱源であったが、本発明は、超音波プローブ10がバッテリを有するワイヤレスプローブであり、バッテリが主発熱源である場合にも有効である。例えば、後側熱伝導体34の内部にバッテリを配置し、且つ、上述の熱伝導制限構造により前側熱伝導体32と後側熱伝導体34との間の熱伝導を制限する。これにより、バッテリからの熱が前側熱伝導体32に伝わることを制限することができ、且つ、後側ケース16を介してバッテリからの熱を放熱することができる。
10 超音波プローブ、12 超音波送受波面、14 前側ケース、16 後側ケース、18 ケーブル、20 ケーブル保護ブーツ、30 送受波ユニット、32 前側熱伝導体、34 後側熱伝導体、36 メインフレーム、38 上側フレーム、40 下側フレーム、42 FPC、44 線材、46 コネクタ、50 振動子、52 ASIC、54 中継基板、56 バッキング材、58 音響整合層、60 レンズ、70 前側面、72 ブロック、74,78 凸部、76,80 凹部、82 突出辺、84,96 溝部、86 隙間部、88,100 空間的ギャップ、90 突出部、92 爪部、94 支持部、110 つば部、112 段差部、114 グランドシース、116 接触部。

Claims (7)

  1. プローブケースと、
    前記プローブケース内の前部に設けられ、超音波を送受波する超音波振動子と、
    前記プローブケース内の前部に設けられ、前記超音波振動子からの熱が伝わる前側熱伝導体と、
    前記プローブケース内の後部に設けられた熱源としての電子回路と、
    前記プローブケース内の後部に設けられ、前記電子回路からの熱が伝わる後側熱伝導体と、
    前記前側熱伝導体と前記後側熱伝導体とに跨がって設けられ、前記後側熱伝導体から前記前側熱伝導体への熱伝導を制限する熱伝導制限構造と、
    を有し、
    前記熱伝導制限構造は、前記前側熱伝導体と前記後側熱伝導体を電気的に接続する接続構造を含む、
    ことを特徴とする超音波プローブ。
  2. 前記後側熱伝導体は、前記プローブケースの内周面に接する外周面を有し、前記外周面から前記内周面へ熱が伝わる、
    ことを特徴とする請求項1に記載の超音波プローブ。
  3. 前記後側熱伝導体は、前記電子回路に接した熱伝導面を有し、前記熱伝導面から後側へ伸長した熱伝導ブロック、
    をさらに有することを特徴とする請求項2に記載の超音波プローブ。
  4. 前記後側熱伝導体の後端部に設けられ、前記プローブケース外へ伸びるプローブケーブルに対して熱を逃がす放熱構造、
    をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の超音波プローブ。
  5. 前記熱伝導制限構造は、前記前側熱伝導体と前記後側熱伝導体との間の空間的ギャップを有する構造である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の超音波プローブ。
  6. 前記接続構造は、
    前記前側熱伝導体及び前記後側熱伝導体の一方に設けられる突出部と、
    前記前側熱伝導体及び前記後側熱伝導体の他方に設けられ、前記突出部を支持する支持部と、
    を含み、
    前記支持部が前記突出部を支持することで、前記前側熱伝導体と前記後側熱伝導体との間に前記空間的ギャップが生じる、
    ことを特徴とする請求項5に記載の超音波プローブ。
  7. 前記接続構造は、前記前側熱伝導体と前記後側熱伝導体との間の位置ずれ防止機能を発揮する、
    ことを特徴とする請求項6に記載の超音波プローブ。
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