JP6127720B2 - 乾燥装置 - Google Patents

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Description

本発明は、含水物、例えば高水分含有のバイオマスや多量の水分を含有する褐炭等の低品位炭を乾燥させる乾燥装置に関するものである。
近年、ボイラの燃料として、高水分含有のバイオマスや、高水分含有の褐炭等の低品位炭等の含水物を用いることが求められている。
然し乍ら、含水物をボイラの燃料として用いる場合、火炉内に持込まれる水分量が多い為、含水物中の水分を蒸発させる為のエネルギーが消費され、更に含水物から蒸発した水蒸気により火炉内の温度が低下し、ボイラの効率が低下するという問題がある。
この為、含水物をボイラの燃料として用いる場合には、乾燥装置を設け、該乾燥装置により予め含水物を乾燥して水分を除去した後に火炉へと供給する必要がある。
尚、特許文献1には、内部に供給された褐炭を乾燥する乾燥炉と、乾燥後の褐炭を冷却する冷却容器と、前記乾燥炉及び前記冷却容器の内部に設けられたガス分散板とを有し、前記乾燥炉及び前記冷却容器が一体に設けられ、前記乾燥炉の内部と前記冷却容器の内部とが連通する流動層乾燥装置が開示されている。
特開2012−241998号公報
本発明は斯かる実情に鑑み、大量の含水物を効率よく乾燥可能な乾燥装置を提供するものである。
本発明は、含水物が貯留される加熱領域と冷却領域が形成された乾燥室と、前記加熱領域の端部より前記含水物を供給する含水物供給手段と、前記冷却領域の端部より乾燥された前記含水物を排出する排出手段と、前記加熱領域に設けられた加熱手段と、前記乾燥室を複数の乾燥分室に分割し、隣接する乾燥分室を上部又は下部で交互に連通させる複数の分割壁と、前記乾燥室の底板より前記加熱領域に対してバブリング蒸気を噴出し、前記底板より前記冷却領域に対して冷却空気を噴出して前記含水物を液状化させる流動媒体供給手段と、加熱により前記含水物から生じた蒸気及び前記冷却空気を排気する排気手段とを具備し、前記含水物が各乾燥分室間を反転しながら流動する過程で、前記加熱領域にて前記含水物が加熱され、前記冷却領域にて加熱された前記含水物が冷却される乾燥装置に係るものである。
又本発明は、前記分割壁のうちの1枚は、前記加熱領域と前記冷却領域の境界に前記乾燥室の底板より上方に突出する様設けられた乾燥装置に係り、又前記乾燥室の天板より下方に突出する仕切板を更に具備し、該仕切板は前記加熱領域と前記冷却領域の境界に設けられた乾燥装置に係るものである。
本発明によれば、含水物が貯留される加熱領域と冷却領域が形成された乾燥室と、前記加熱領域の端部より前記含水物を供給する含水物供給手段と、前記冷却領域の端部より乾燥された前記含水物を排出する排出手段と、前記加熱領域に設けられた加熱手段と、前記乾燥室を複数の乾燥分室に分割し、隣接する乾燥分室を上部又は下部で交互に連通させる複数の分割壁と、前記乾燥室の底板より前記加熱領域に対してバブリング蒸気を噴出し、前記底板より前記冷却領域に対して冷却空気を噴出して前記含水物を液状化させる流動媒体供給手段と、加熱により前記含水物から生じた蒸気及び前記冷却空気を排気する排気手段とを具備し、前記含水物が各乾燥分室間を反転しながら流動する過程で、前記加熱領域にて前記含水物が加熱され、前記冷却領域にて加熱された前記含水物が冷却されるので、乾燥された前記含水物を冷却する冷却機構を別途設ける必要がなく、装置構成が簡易となり、製造コストを低減させることができると共に、前記含水物の流動距離を長くすることで乾燥時間及び冷却時間を長くすることができ、大量の前記含水物を効率よく乾燥及び冷却することができるという優れた効果を発揮する。
本発明の実施例に係る乾燥装置が適用されるボイラ装置を示す概略図である。 本発明の実施例に係る乾燥装置が適用される含水物乾燥システムを示す概略図である。 本発明の実施例に係る乾燥装置を示す概略図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施例を説明する。
先ず、図1に於いて、本発明の実施例に係る含水物乾燥システムが適用されるボイラ装置1について説明する。
図1中、2は該ボイラ装置1の火炉を示し、3は該火炉2の炉壁に設けられたバーナを示している。前記火炉2の炉壁には、炉内からの輻射熱を吸収する伝熱管(図示せず)が設けられ、又前記火炉2の上方には、発生した蒸気を過熱する為のスーパヒータ(過熱蒸気発生器)4が設けられている。
又、図1中、5はバイオマスや低品位炭等の含水物、例えば褐炭を乾燥させる含水物乾燥システムを示しており、水分を含有する褐炭6が前記含水物乾燥システム5に供給されると、該含水物乾燥システム5にて前記褐炭6の乾燥が行われ、乾燥褐炭7として前記バーナ3に供給される。
該バーナ3に前記乾燥褐炭7が供給されることで、前記バーナ3にて前記乾燥褐炭7が燃焼され、前記火炉2内に火炎が形成される。燃焼により生じた燃焼排ガス8は、前記火炉2内を加熱し、又前記スーパヒータ4と熱交換をし、煙道9を介して排気される様になっている。
次に、図2に於いて、前記含水物乾燥システム5について説明する。
図2中、11は前記褐炭6を所定の粒径、例えば2mm以下に粉砕するハンマーミル等の粉砕機を示し、12は粉砕された前記褐炭6を乾燥させると共に、乾燥後冷却させる乾燥室13が内部に形成された乾燥装置を示している。
前記乾燥室13は、上流側に形成された加熱領域14と下流側に形成された冷却領域15とを有しており、前記加熱領域14は前記褐炭6を加熱して乾燥させ、前記冷却領域15は前記加熱領域14で乾燥された前記乾燥褐炭7を冷却する様になっている。
前記乾燥室13の前記加熱領域14側の側壁の上部に褐炭供給ライン16が接続され、該褐炭供給ライン16の途中には前記粉砕機11が設けられ、該粉砕機11の下流側には前記褐炭供給ライン16を介して褐炭ホッパ17が接続される。該褐炭ホッパ17、前記粉砕機11、前記褐炭供給ライン16は含水物供給手段を構成する。
前記乾燥室13の天板20の前記加熱領域14に対応する部分には蒸気排気ライン18が接続され、前記天板20の前記冷却領域15に対応する部分には冷却空気排気ライン19が接続され、前記蒸気排気ライン18と前記冷却空気排気ライン19とで排気手段が構成される。
又、前記乾燥室13の前記冷却領域15側の側壁の下部には、排出手段である褐炭排出ライン21が接続され、該褐炭排出ライン21は前記バーナ3に接続されている。
前記乾燥室13の前記加熱領域14側の底板22には、図示しない孔を介して流動媒体、例えば高温のバブリング蒸気23を導入する為の蒸気供給ノズル24が多数設けられ、前記冷却領域15側の前記底板22には、図示しない孔を介して流動媒体、例えば冷却空気25を導入する為の冷却空気供給ノズル26が多数設けられている。
前記粉砕機11より供給され堆積した前記褐炭6に対して、前記バブリング蒸気23及び前記冷却空気25を供給することで、褐炭粉が前記バブリング蒸気23及び前記冷却空気25によって浮遊され、擬液状体となり、擬液状体によって前記乾燥室13内に流動層27が形成される。
該流動層27中の前記加熱領域14には、加熱手段である伝熱管28(図2中では1つのみ図示)が多数設けられている。該伝熱管28の上流端には過熱蒸気導入ライン29が接続されており、該過熱蒸気導入ライン29には図示しない稼働中のボイラのタービンより抽出した過熱蒸気の一部が導入され、前記伝熱管28内を過熱蒸気が流通する様になっている。
前記伝熱管28の下流端には、排水管31が接続されている。過熱蒸気は前記伝熱管28内を流通し、前記流動層27中の前記褐炭6と熱交換されることで凝縮し、凝縮潜熱を放出する。凝縮した凝縮水は、前記排水管31から排出される。尚、該排水管31は図示しない復水器等のコンデンサに接続され、凝縮水はボイラに戻される。
又、前記過熱蒸気導入ライン29には、該過熱蒸気導入ライン29の中途部より分岐するバブリング蒸気導入ライン32が接続されている。該バブリング蒸気導入ライン32は前記蒸気供給ノズル24と接続されており、ボイラのタービンより抽出した過熱蒸気の残りが前記バブリング蒸気23として前記蒸気供給ノズル24に供給される様になっている。
前記冷却空気供給ノズル26には冷却空気導入ライン33が接続され、該冷却空気導入ライン33を介して、図示しない冷却空気供給源より前記冷却空気25が前記冷却空気供給ノズル26に供給される。
尚、前記蒸気供給ノズル24、前記冷却空気供給ノズル26、前記バブリング蒸気導入ライン32、前記冷却空気導入ライン33により流動媒体供給手段が構成される。
次に、図3に於いて、前記乾燥装置12の詳細について説明する。尚、図3中、前記伝熱管28は前記加熱領域14に於ける前記流動層27の上部にのみ示されているが、該流動層27の中部、下部も同様に前記伝熱管28が設けられているものとする。
図3中、17は前記粉砕機11(図2参照)により粉砕された前記褐炭6を貯留する前記褐炭ホッパを示し、該褐炭ホッパ17より前記褐炭供給ライン16を介して前記乾燥室13の前記加熱領域14に前記褐炭6が供給される様になっている。尚、前記褐炭供給ライン16の前記乾燥室13に対する開口位置は、前記褐炭排出ライン21の前記乾燥室13に対する開口位置よりも上方に位置している。又、前記褐炭供給ライン16の開口位置と前記褐炭排出ライン21の開口位置との高低差は、バブリングにより液状化した前記褐炭6の流動性、前記乾燥装置12が持つ乾燥処理能力によって適宜決定する。
又、前記乾燥室13内には、該乾燥室13を複数の乾燥分室に分割する為に設けられた複数の分割壁、例えば上流側から第1分割壁34、第2分割壁35、第3分割壁36、第4分割壁37、第5分割壁38、第6分割壁39の6枚の分割壁が設けられている。
前記第1分割壁34〜前記第3分割壁36は前記加熱領域14内に位置し、前記第5分割壁38、前記第6分割壁39は前記冷却領域15内に位置している。又、前記第4分割壁37は前記加熱領域14と前記冷却領域15との境界に位置しており、前記加熱領域14は前記冷却領域15よりも前記褐炭6の流路長が長くなる様になっている。
前記第1分割壁34、前記第3分割壁36、前記第5分割壁38はそれぞれ上端が前記流動層27の表面より上方に突出し、下端と前記乾燥室13の前記底板22との間には、それぞれ所定の間隔を有する間隙41,42,43が形成されている。前記第2分割壁35、前記第4分割壁37、前記第6分割壁39は前記乾燥室13の前記底板22より上方に突出して設けられ、上端は前記流動層27の表面よりも所定距離下がった下方に位置している。尚、前記間隙41〜43の間隔は、前記流動層27の流動性に応じて適宜選択される。
前記第1分割壁34と前記乾燥装置12の前記褐炭供給ライン16側の側壁との間に第1乾燥分室44が形成され、前記第1分割壁34と前記第2分割壁35との間に第2乾燥分室45が形成され、前記第2分割壁35と前記第3分割壁36との間に第3乾燥分室46が形成され、前記第3分割壁36と前記第4分割壁37との間に第4乾燥分室47が形成され、前記第4分割壁37と前記第5分割壁38との間に第5乾燥分室48が形成され、前記第5分割壁38と前記第6分割壁39との間に第6乾燥分室49が形成され、前記第6分割壁39と前記乾燥装置12の前記褐炭排出ライン21側の側壁との間に第7乾燥分室50が形成されている。
又、前記乾燥室13内には、前記第4分割壁37と対向する様前記天板20より下方に突出し、下端が前記流動層27の表面よりも上方に位置する仕切板52が設けられ、該仕切板52と前記第4分割壁37により前記乾燥室13が前記加熱領域14と前記冷却領域15とに区画される様になっている。
前記褐炭供給ライン16から供給された前記褐炭6は前記バブリング蒸気23のバブリング、前記冷却空気25のバブリングによって液状化され、前記褐炭排出ライン21から排出される迄の間に、前記第1乾燥分室44〜前記第4乾燥分室47内を上下に反転しながら流動し、乾燥されると共に、前記第5乾燥分室48〜前記第7乾燥分室50内を上下に反転しながら流動し、冷却される様になっている。前記第1乾燥分室44〜前記第7乾燥分室50を上下に反転しながら流動することで、流路長が長くなり、乾燥及び冷却に充分な時間が与えられる。
次に、本実施例に係る前記含水物乾燥システム5による前記褐炭6の乾燥について更に説明する。
先ず、未粉砕の該褐炭6が前記粉砕機11に投入され、該粉砕機11にて粒径が2mm以下となる様粉砕される。該粉砕機11により粉砕された前記褐炭6が、前記褐炭ホッパ17に貯留された後、前記褐炭6が前記褐炭供給ライン16を介して前記乾燥装置12に投入される。
該乾燥装置12に供給された前記褐炭6は、前記第1乾燥分室44に堆積し、堆積した前記褐炭6に前記蒸気供給ノズル24より前記バブリング蒸気23が供給されることで液状化され、流動性を有する前記褐炭6の前記流動層27が形成される。
又、上記処理と並行して、前記過熱蒸気導入ライン29を介して前記伝熱管28に過熱蒸気が導入され、該過熱蒸気が前記伝熱管28内を流通する。
前記流動層27は、前記第1乾燥分室44内を下方に向って流動し、前記間隙41を潜り抜けて前記第2乾燥分室45内へと流動する。この時、投入された前記褐炭6は、多量の水分を含有している為、前記褐炭6は自重により流下し、前記第1乾燥分室44内に留まることなく流動する。下部の前記褐炭6は上部からの圧力で前記間隙41より前記第2乾燥分室45内へと押出される。前記褐炭6は、前記第1乾燥分室44から前記第2乾燥分室45へと流動する過程で前記伝熱管28と接触し、該伝熱管28内を流通する過熱蒸気及び前記バブリング蒸気23との熱交換により加熱され、乾燥される。
尚、前記流動層27の流動性に応じて前記間隙41の間隙が設定されていることから、前記褐炭6が前記第1分割壁34を乗越えて前記第2乾燥分室45へと移動しない様になっている。又、前記第1分割壁34を乗越えて前記第2乾燥分室45へと移動しない様に、前記褐炭ホッパ17からの前記褐炭6の供給量を調整する。
前記第2乾燥分室45へと流動した前記褐炭6は、前記第2乾燥分室45で反転して下方から上方に向って流動し、前記第2分割壁35を乗越えて前記第3乾燥分室46へと流動し、該第3乾燥分室46で反転して上方から下方に向って流動し、前記間隙42を潜り抜けて前記第4乾燥分室47へと流動し、該第4乾燥分室47で反転して下方から上方に向って流動する。
この時、前記第1乾燥分室44での熱交換により、前記褐炭6が乾燥されて前記流動層27の流動性が増しており、前記第1乾燥分室44側からの圧力で前記褐炭6は逆流することなく円滑に前記第3乾燥分室46、前記第4乾燥分室47へと流動する。
又、前記第2乾燥分室45〜前記第4乾燥分室47に於いても、前記褐炭6が上下に反転しながら流動する過程で、前記伝熱管28内を流通する過熱蒸気及び前記バブリング蒸気23により加熱され、乾燥される。
前記褐炭6が前記第1乾燥分室44〜前記第4乾燥分室47を流動して乾燥される過程で生じた蒸気53は、前記蒸気排気ライン18を介して前記乾燥装置12の外部へと排気される。排気された前記蒸気53は、図示しない圧縮機により昇温昇圧して過熱蒸気として前記伝熱管28に導入する等、所定の処理により熱回収が行われる。
前記第1乾燥分室44〜前記第4乾燥分室47で乾燥された前記乾燥褐炭7は、前記第4分割壁37を乗越えて前記冷却領域15の前記第5乾燥分室48へと流動する。該第5乾燥分室48へと流動した前記乾燥褐炭7は、前記第5乾燥分室48で反転して上方から下方へと流動し、前記間隙43を潜り抜けて前記第6乾燥分室49へと流動する。又、前記乾燥褐炭7は前記第6乾燥分室49で反転して下方から上方へと流動し、前記第6分割壁39を乗越えて前記第7乾燥分室50へと流動し、前記褐炭排出ライン21より排出される。
前記乾燥褐炭7は、前記第5乾燥分室48〜前記第7乾燥分室50を反転しながら流動する過程で、前記冷却空気供給ノズル26より供給された前記冷却空気25により冷却される。又、前記乾燥褐炭7を冷却した後の前記冷却空気25は、前記冷却空気排気ライン19を介して前記乾燥装置12の外部へと排気される。
尚、前記褐炭6の乾燥及び前記乾燥褐炭7の冷却の際には、前記第4分割壁37が前記加熱領域14と前記冷却領域15の境界に設けられているので、前記バブリング蒸気23が前記冷却領域15に供給されることが抑制され、前記冷却空気25が前記加熱領域14に供給されることが防止される。
又、前記乾燥室13内に前記仕切板52が設けられ、該仕切板52により前記流動層27の上方で、前記乾燥室13が前記加熱領域14と前記冷却領域15とに区画されるので、前記褐炭6の乾燥により生じた前記蒸気53と、前記乾燥褐炭7を冷却した後の前記冷却空気25との混合が抑止され、それぞれ混ざることなく前記蒸気排気ライン18及び前記冷却空気排気ライン19から外部へ排気される。
前記伝熱管28内を流通する過熱蒸気は、前記伝熱管28を流通する過程で前記流動層27の前記褐炭6との熱交換が行われ、凝縮潜熱が回収されることで相変化して凝縮水となり、前記排水管31を介して図示しない復水器等のコンデンサへと送られる。
又、前記乾燥室13より排出された冷却後の前記乾燥褐炭7は、前記バーナ3へと送られ、該バーナ3により前記乾燥褐炭7が燃焼される。
上述の様に、本実施例の前記乾燥装置12では、前記第4分割壁37と前記仕切板52により、前記乾燥室13を前記褐炭6を加熱し乾燥させる前記加熱領域14と、前記乾燥褐炭7を冷却する前記冷却領域15とに区画し、前記乾燥室13で前記褐炭6の乾燥と前記乾燥褐炭7の冷却の両方を行える様になっている。従って、前記乾燥褐炭7を冷却する冷却機構を別途設ける必要がないので、装置構成が簡易となり、製造コストを低減させることができる。
又、本実施例では、前記第1分割壁34、前記第2分割壁35、前記第3分割壁36、前記第4分割壁37の4枚の分割壁により、前記加熱領域14を前記第1乾燥分室44、前記第2乾燥分室45、前記第3乾燥分室46、前記第4乾燥分室47の4つの乾燥分室に分割し、前記褐炭6が各乾燥分室44〜47間を上下に反転しながら流動する様各分割壁34〜37を配置している。従って、前記褐炭6が流動する距離が長くなり、前記伝熱管28及び前記バブリング蒸気23により加熱される時間を長くすることができ、大量の前記褐炭6を効率よく乾燥させることができる。
又、前記第4分割壁37、前記第5分割壁38、前記第6分割壁39の3枚の分割壁により、前記冷却領域15を前記第5乾燥分室48、前記第6乾燥分室49、前記第7乾燥分室50の3つの乾燥分室に分割し、前記乾燥褐炭7が各乾燥分室48〜50間を上下に反転しながら流動する様各分割壁37〜39を配置している。従って、前記乾燥褐炭7が流動する距離、即ち前記冷却空気25により冷却される時間を長くすることができ、大量の前記乾燥褐炭7を効率よく冷却することができる。
又、前記第1分割壁34、前記第3分割壁36、前記第5分割壁38の上端を前記流動層27の表面よりも上方に突出させ、前記第1分割壁34、前記第3分割壁36、前記第5分割壁38の下端と前記底板22との間にそれぞれ前記間隙41〜43を形成しているので、前記褐炭6及び前記乾燥褐炭7を確実に下方に反転させることができ、前記褐炭6及び前記乾燥褐炭7が前記乾燥室13内に滞留するのを防止することができる。
又、前記第2分割壁35、前記第4分割壁37、前記第6分割壁39が前記底板22から上方に突出する様に設けられ、該底板22との間に間隙が形成されない様になっているので、前記褐炭6及び前記乾燥褐炭7を確実に上方に反転させることができ、前記褐炭6及び前記乾燥褐炭7が前記乾燥室13内に滞留するのを防止することができる。
又、前記第4分割壁37が、前記加熱領域14と前記冷却領域15の境界に設けられているので、前記バブリング蒸気23が前記冷却領域15に混入するのを抑止できると共に、前記冷却空気25が前記加熱領域14に混入するのを抑止でき、前記褐炭6の加熱効率及び前記乾燥褐炭7の冷却効率が低下するのを防止することができる。
又、前記加熱領域14と前記冷却領域15の境界に前記仕切板52が設けられているので、前記褐炭6の乾燥により生じた前記蒸気53と前記乾燥褐炭7を冷却した後の前記冷却空気25が混ざり合うのを抑制することができ、前記蒸気53と前記冷却空気25とを別個に回収することができる。
尚、本実施例の前記乾燥装置12に於いては、6枚の分割壁34〜39により7つの乾燥分室44〜50を形成しているが、分割壁の枚数及び該分割壁により形成される分割室の数は、前記加熱領域14と前記冷却領域15で少なくとも各1回以上反転できればよく、分割壁は5枚以下であってもよいし、7枚以上であってもよい。
又、本実施例に於いては、前記乾燥装置12により前記褐炭6を乾燥させる場合について説明しているが、バイオマス等他の含水物を乾燥させる場合にも、本実施例の前記乾燥装置12が適用可能であるのは言う迄もない。
3 バーナ 5 含水物乾燥システム
6 褐炭(含水物) 7 乾燥褐炭(含水物)
12 乾燥装置 13 乾燥室
14 加熱領域 15 冷却領域
16 褐炭供給ライン(含水物供給手段)
17 褐炭ホッパ(含水物供給手段) 18 蒸気排気ライン(排気手段)
19 冷却空気排気ライン(排気手段) 20 天板
21 褐炭排出ライン(排出手段) 22 底板
23 バブリング蒸気 24 蒸気供給ノズル(流動媒体供給手段)
25 冷却空気 26 冷却空気供給ノズル(流動媒体供給手段)
27 流動層 28 伝熱管(加熱手段)
29 過熱蒸気導入ライン 31 排水管
32 バブリング蒸気導入ライン(流動媒体供給手段)
33 冷却空気導入ライン(流動媒体供給手段)
34〜39 第1〜第6分割壁 41 間隙
42 間隙 43 間隙
44〜50 第1〜第7乾燥分室 52 仕切板
53 蒸気

Claims (1)

  1. 含水物が貯留される加熱領域と冷却領域が形成された乾燥室と、前記加熱領域の端部より前記含水物を供給する含水物供給手段と、前記冷却領域の端部より乾燥された前記含水物を排出する排出手段と、前記加熱領域に設けられた加熱手段と、前記乾燥室を複数の乾燥分室に分割し、隣接する乾燥分室を上部又は下部で交互に連通させる複数の分割壁と、前記加熱領域と前記冷却領域の境界に設けられ、下端が前記含水物の表面より上方に位置する様前記乾燥室の天板より下方に突出する仕切板と、前記乾燥室の底板より前記加熱領域に対してバブリング蒸気を噴出し、前記底板より前記冷却領域に対して冷却空気を噴出して前記含水物を液状化させる流動媒体供給手段と、前記加熱領域に連通し、加熱により前記含水物から生じた蒸気を排気する蒸気排気ラインと、前記冷却領域に連通し、前記冷却空気を排気する冷却空気排気ラインとを具備し、前記分割壁のうちの1枚は、前記加熱領域と前記冷却領域の境界に前記仕切板と対向し、上端が前記含水物の表面より下方に位置する様前記乾燥室の前記底板より上方に突出し、前記含水物が各乾燥分室間を反転しながら流動する過程で、前記加熱領域にて前記含水物が加熱され、発生した前記蒸気が前記蒸気排気ラインより排気され、前記冷却領域にて加熱された前記含水物を冷却した前記冷却空気が前記冷却空気排気ラインより排気されることを特徴とする乾燥装置。
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