JP6125250B2 - シーム溶接装置およびシーム溶接方法 - Google Patents
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Description
しかし、近年、大型のワークをシーム溶接するために、一対のローラ電極が設けられた溶接装置本体をロボットに搭載し、ロボットによって溶接装置本体をワークに対して移動させてシーム溶接を実施する。
図1は、シーム溶接装置1を示す概略構成図である。図2は、溶接装置本体20およびその周辺を示す斜視図である。
ロボット10の基部12は、回転可能であり、ロボット10は、基部12の回転角度に対応した信号を出力する回転角度検出部13を有する
ロボットのアーム11は、6軸の関節を有し、ロボット10は、アーム11の各関節の軸角度に対応した信号を出力する軸角度検出部14を有する。
溶接装置本体20は、一対のローラ電極21と、一対の予熱用熱源22と、一対の徐冷用熱源23と、を有する。
なお、一対の予熱用熱源22は、母材W1,W2の板厚が異なる場合には、各母材W1,W2のそれぞれの板厚に応じて第1予熱用熱源22aと第2予熱用熱源22bとの発熱量を調整してもよい。
なお、一対の徐冷用熱源23は、母材W1,W2の板厚が異なる場合には、各母材W1,W2のそれぞれの板厚に応じて第1徐冷用熱源23aと第2徐冷用熱源23bとの発熱量を調整してもよい。
第1支持ユニット50は、基部40に対して移動可能に構成され、第1ローラ電極21aを支持する。
第2支持ユニット60は、基部40に固定され、第2ローラ電極21bを支持する。
移動機構70は、第1支持ユニット50を移動させる。
箱部80は、基部40に接続され、一対の徐冷用熱源23を支持する。
第1支持ユニット50および第2支持ユニット60は、第1ローラ電極21aと第2ローラ電極21bとのX方向の位置を揃えて配置される。
予熱用熱源制御部32は、一対の予熱用熱源22に供給する通電量を調整することで一対の予熱用熱源22を制御する。
溶接電源制御部33は、溶接電源44を制御する。
徐冷用熱源制御部34は、一対の徐冷用熱源23に供給する通電量を調整することで一対の徐冷用熱源23を制御する。
電極回転用モータ制御部35は、電極回転用モータ54を制御する。
支軸回動用モータ制御部36は、支軸回動用モータ53aを制御する。
シリンダ制御部37は、シリンダ73を制御する。
図3は、シーム溶接装置1を用いたシーム溶接を実施する手順を示すフローチャートである。図4は、シーム溶接の実行時の詳細な手順を示すフローチャートである。
溶接ポイントに移動した溶接装置本体20は、下側の第2ローラ電極21bをワークWの下面Wbに接触させる。
以上により、シーム溶接を行う手順が終了する。
一対のローラ電極21でワークWを加圧・通電し、一対の徐冷用熱源23で一対のローラ電極21が通過したワークWを加熱する本実施形態での原理を説明する。
一対のローラ電極21でワークWを加圧・通電すると、母材W1,W2間および一対のローラ電極21とワークW間の接触面積の小さい部分の電気抵抗が高くなる。このため、一対のローラ電極21への通電時にその高い電気抵抗を有する部分の電流密度が高くなり、その高い電気抵抗を有する部分が発熱して溶融し易く、ナゲットNができ易い状態となる。すなわち、ナゲットNは、一対のローラ電極21に挟持された母材W1,W2間の接触部と、第1ローラ電極21aとワークWの上面Waおよび第2ローラ電極21bとワークWの下面Wbとの接触境界部と、から成長し始め、最終的に左図のナゲットNのように断面で接触境界部の4方向に延びる角Naが生えた形状に成長し易い((a)左図参照)。
そして、従来の場合では、上記の形状に成長したナゲットNは、ワークWの上面Waおよび下面WbがワークWの内部よりも冷却され易いため、上面Waおよび下面Wbに近い角Na部分の溶融金属と非溶融部との境界部から最も早く冷却収縮し、角Na部分の溶融金属が非溶融部側へ図示矢印のように引っ張られる((b)中図参照)。その結果、角Na近傍に割れSが生じ易くなる((b)右図参照)。
一方、本実施形態では、上記のような従来の現象に対し、一対の徐冷用熱源23で一対のローラ電極21が通過したワークWを加熱することで、冷却され易い上面Waおよび下面Wbを高温に維持し、ナゲットNの角Na近傍がナゲットNの中心部と一様に緩やかに冷却され、角Na部分の溶融金属が非溶融部へ図示矢印のように引っ張られ難くなる((a)中図参照)。その結果、シーム溶接されたワークWに割れが生じない(右図参照)。
本実施形態では、一対の予熱用熱源22および一対の徐冷用熱源23を固定して配置していた。しかしながら、例えば、第1予熱用熱源22aおよび第1徐冷用熱源23aを第1支持ユニット50に搭載し、第1ローラ電極21aと同様に上下動させるものでもよい。
20…溶接装置本体
21…一対のローラ電極
22…一対の予熱用熱源
23…一対の徐冷用熱源
30…制御装置
W…ワーク
W1,W2…母材
A…進行方向
Claims (9)
- 溶接装置本体と、
前記溶接装置本体に設けられ、少なくとも2枚以上の母材を積層したワークを挟み込んで転動する第1ローラ電極及び第2ローラ電極の一対のローラ電極と、
前記溶接装置本体の前記一対のローラ電極よりも進行方向後方に設けられ、前記ワークの上面と下面を加熱する第1熱源と、を備えたことを特徴とするシーム溶接装置。 - 前記第1熱源は、前記ワーク上面を加熱する第1徐冷用熱源と、前記ワーク下面を加熱する第2徐冷用熱源を有し、前記第1徐冷用熱源の発熱量と、前記第2徐冷用熱源の発熱量とを調整できることを特徴とする請求項1に記載のシーム溶接装置。
- 前記溶接装置本体の前記一対のローラ電極よりも進行方向前方に設けられ、前記ワークを加熱する第2熱源と、を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載のシーム溶接装置。
- 前記第2熱源は、前記ワーク上面を加熱する第1予熱用熱源と、前記ワーク下面を加熱する第2予熱用熱源を有し、前記第1予熱用熱源の発熱量と、前記第2予熱用熱源の発熱量とを調整できることを特徴とする請求項3に記載のシーム溶接装置。
- 前記溶接装置本体は、ロボットに保持され、且つ、
前記第1ローラ電極を支持する第1支持ユニットと、
前記第2ローラ電極を支持する第2支持ユニットと、
前記第1支持ユニットを前記第2支持ユニットへ移動させる移動機構と、
を有することを特徴とする請求項1に記載のシーム溶接装置。 - 前記第1支持ユニットと前記第2支持ユニットは、前記溶接装置本体の待機時の水平方向および垂直方向に直交する方向に、前記第1ローラ電極と前記第2ローラ電極とを回動する機構を有することを特徴とする請求項5に記載のシーム溶接装置。
- 前記一対のローラ電極よりも進行方向前方に設けられ前記ワークを加熱する第2熱源のうち前記ワーク上面を加熱する第1予熱用熱源、および、前記一対のローラ電極よりも進行方向後方に設けられ前記ワークを加熱する第1熱源のうち前記ワーク上面を加熱する第1徐冷用熱源を、前記第1支持ユニットに搭載し、前記第1ローラ電極と同様に上下動させることを特徴とする請求項5に記載のシーム溶接装置。
- 一対のローラ電極で少なくとも2枚以上の母材を積層したワークを挟持し、該一対のローラ電極を回転させながら加圧・通電することで抵抗溶接を行うシーム溶接方法であって、
前記一対のローラ電極の挟持位置よりも進行方向後方で、前記ワークの上面と下面を加熱し、前記ワークの急冷を抑制する徐冷工程と、を含むことを特徴とするシーム溶接方法。 - 前記一対のローラ電極の挟持位置よりも進行方向前方で、前記ワークを加熱し、前記ワークの電気抵抗を上昇させる予熱工程と、を更に含むことを特徴とする請求項8に記載のシーム溶接方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS60155B2 (ja) * | 1978-11-09 | 1985-01-05 | 三菱重工業株式会社 | フオイルシ−ム溶接装置 |
EP0658395B1 (de) * | 1993-12-15 | 2002-05-29 | Elpatronic Ag | Verfahren und Vorrichtung zum Verschweissen von Blechkanten |
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2013
- 2013-01-31 JP JP2013017022A patent/JP6125250B2/ja active Active
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