JP6123089B2 - 通電加熱方法 - Google Patents

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Description

本発明は、加熱領域の両端幅、厚みの何れか一方又は双方が奥行き方向で異なる板材を通電加熱する方法に関する。
プレス加工技術の中にダイクエンチ工法と呼ばれる技術がある。この工法は、オーステナイト変態が開始する温度以上に鋼板を加熱し、その後金型でプレス成形すると同時に、その金型と鋼板の接触による冷却を利用して、マルテンサイト変態が開始する温度以下にまで急冷することにより、鋼板を焼入れする手法である。この手法により、高強度のプレス加工部品が作製される。
従来、鋼板を加熱するために加熱炉が用いられている。鋼板を所定温度に加熱するには、昇温工程も含めて5分前後時間が掛かる。そのため、次工程のタクト時間への整合を含めて加熱した鋼板を次工程に供給するには、長い加熱炉及び広いスペースが必要であるため、設備投資が高価となり、加熱時間を短くできなかった。
そこで、鋼板を通電により加熱する手法が検討されている。通電加熱は、間隔をあけて鋼板上に電極を配置し、電極間に電流を供給することにより鋼板に電流を流し、ジュール熱により鋼板を加熱するという手法である。この手法は、鋼板のうち加熱が必要な領域にだけ電流を流すため、エネルギー効率がよく、短時間で加熱することができる。
しかしながら、通電加熱にも問題がないわけではない。車体部品のうちプレス前のブランク材は長方形など長手方向に断面積が均一なものは極僅かであり、多くの車体部品においては、電流の流れる方向に直交する断面は、長手方向に異なる。このように、ブランク材はいわゆる異形ブランク材である。
つまり、長方形などのように長手方向に均一な断面を有する鋼材であれば、均一に加熱することが容易であるのに対して、電流の流れる方向に直交する断面が部位毎に異なる、いわゆる異形ブランク材であれば、均一に加熱することが難しい。ここで、ブランク材(Blank materials)とは、曲げや絞りなどのプレス加工、成形が施される板材であって製品外形を有するものをいう。
異形ブランク材の両端に電極を配置して電極間に一定の電流を流すと、断面積が大きい部分は電流密度が小さく、断面積が小さい部分では電流密度が大きい。さらに、温度が上昇すると鋼材の電気抵抗は大きくなる。よって、電極間に一定の電流を供給して通電加熱すると、異形ブランク材の部位毎に加熱温度が異なり、均一に加熱することができない。
通電加熱により不均一に加熱されることを回避するための技術として、例えば特許文献1には、プレス成形される金属板に4個以上の電極を取り付け、順次それらの電極内の2個の電極を選択して、その2個の電極間に電流を流すことが開示されている。
他方、特許文献2には、ブランク形状により電流密度に分布が生じることを利用して、ブランク内に温度分布を意図的に生じさせることも検討されている。
特開2011−189402号公報 特許第4563469号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている手法では、電極を切り替えて通電するため、ブランク材における通電経路が電極間で広がり、何れの電極をペアで選択しても複雑な温度分布が生じ、ブランク材を精度よく温度制御することが難しい。また、特許文献2では、ブランク材が異形であることから、電流密度が場所により異なって不均一となることを利用したに過ぎず、ブランク材内の温度を均一にするものではない。
そこで、本発明は、簡便な手法により、異形ブランク材を同一の温度範囲内に加熱することができる、通電加熱方法を提供することを目的とする。
記目的を達成するために、本発明の通電加熱方法は、加熱領域の両端幅奥行き方向で異なる板材を通電加熱するに当たり、板材の加熱領域と同一の平面視形状を有する補償用通電板を、板材の上下面の何れか一方又は双方に配置し、加熱領域及び補償用通電板の一端部に該一端部を横断するように一方の電極を配置し、加熱領域及び補償用通電板の他端部に該他端部を横断するように他方の電極を配置する。ここで、補償用通電板は、板材と同一の範囲の抵抗率を有する素材で成り、板材の加熱領域及び補償用通電板を一つの導体とみなしたとき、該導体の両端部間に流れる電流の方向と直交する断面の面積が略一定となるよう、補償用通電板の厚みを両端で異ならせる。
本発明の通電加熱方法は、加熱領域の両端幅、厚みの何れか一方又は双方が奥行き方向で異なる板材を通電加熱するに当たり、板材の加熱領域と同一の平面視形状を有する補償用通電板を、板材の上下面の何れか一方又は双方に配置し、加熱領域及び補償用通電板の一端部に該一端部を横断するように一方の電極を配置し、加熱領域及び補償用通電板の他端部に該他端部を横断するように他方の電極を配置する。ここで、補償用通電板は、板材と同一の範囲の抵抗率を有する素材で成り、板材の加熱領域及び補償用通電板を一つの導体とみなしたとき、該導体の両端部間に流れる電流の方向と直交する断面の面積が略一定となるようにする。一方の電極及び他方の電極を配置する際、板材及び補償用通電板を挟んで対峙するよう受け部を配置し、一方の電極、他方の電極及び受け部で、板材及び補償用通電板を引っ張る。
本発明によれば、板材の加熱領域の上下何れか一方又は双方に補償用通電板を配置することにより、板材の加熱領域及び補償用通電板の電流密度を部位によらず同一の範囲となるようにしたので、部位毎によらずほぼ同じ範囲に加熱することができ、温度むらが生じない。ここで、好ましくは、電流密度が同一の範囲であるとは、目標となる温度に対して温度差が±25℃の範囲内をいう。また、板材の加熱領域の上下に補償用通電板を密着させることにより、板材の加熱領域が酸化雰囲気に晒されない。よって、加熱により酸化スケールの発生を抑制することができる。
本発明の第1実施形態に係る通電加熱方法を説明するための図であり、(A)は加熱対象となる板材の平面図、(B)は加熱対象となる板材の正面図、(C)は補償用通電板を板材に配置して加熱する状態を示す平面図、(D)は補償用通電板を板材に配置して加熱する状態を示す正面図である。 本発明の第2実施形態に係る通電加熱方法を説明するための図であり、(A)は加熱対象となる板材の平面図、(B)は加熱対象となる板材の正面図、(C)は補償用通電板を板材に配置して加熱する状態を示す平面図、(D)は補償用通電板を板材に配置して加熱する状態を示す正面図である。 実施例を説明するための説明図であり、(A)はワークwの平面図、(B)は補償用通電板を板材に配置して加熱する状態を示す平面図、(C)は補償用通電板を板材に配置して加熱する状態を示す正面図である。 実施例と比較例の結果に関し、温度測定位置と温度との関係を示す図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
図1は本発明の第1実施形態に係る通電加熱方法を説明するための図であり、(A)は加熱対象となる板材の平面図、(B)は加熱対象となる板材の正面図、(C)は補償用通電板を板材に配置して加熱する状態を示す平面図、(D)は補償用通電板を板材に配置して加熱する状態を示す正面図である。
本発明の第1実施形態において、通電加熱されるワークwは、加熱直後にプレス成形により急冷されて焼入れが施されるブランク材であり、ワークwには加熱される領域(以下、「加熱領域」という。)が設定されており、その加熱領域の一端w1と他端w2との両端幅、厚みの何れか一方又は双方が奥行き方向で異なっている。例えば図1(A)に示すように、左右方向と直交する断面の面積が部位毎に異なる、いわゆる異形ブランク材である。ワークwは通電加熱される素材であればよく、ワークwとしては例えば焼入れされる鋼板が挙げられる。
図1(A)に示す態様では、説明を簡略化するために、ワークwは平面視で台形状を呈しており、厚みは一定としている。ワークwは、左右方向と直交する断面の面積が部位毎に異なれば図示する形態に限定されず、断面積が左右方向に減少していても、増加していても、減少と増加とを繰り返してもよい。
本発明の第1実施形態に係る通電加熱方法では、補償用通電板1を用意する。補償用通電板1はワークwの加熱領域と同一の平面視形状を有する。つまり、補償用通電板1は、ワークwの加熱領域の平面視形状とほぼ同一の形状を有する。補償用通電板1を図1(C)及び(D)に示すようにワークwの上下面の何れかの一方に重ねて密着させて配置する。
そして、一方の電極11を、ワークwの加熱領域及び補償用通電板1の一端部1Lに一端部1Lを横断するように配置する。同様に、他方の電極12を、ワークwの加熱領域及び補償用通電板1の他端部1Rに他端部1Rを横断するように配置する。よって、一方の電極11の奥行きはワークwの加熱領域の一端部w1の寸法と同一かそれよりも長い。他方の電極12の奥行きはワークwの加熱領域の他端部w2の寸法と同一かそれよりも長い。
一方の電極11と他方の電極12とは給電部13に接続され、給電部13から一方の電極11と他方の電極12との間に電流を所定時間流す。その際、電流は直流で一定の電流を流しても、一周期での平均電流が一定となる交流でもよい。所定時間はワークw及び補償用通電板1の素材、寸法と昇温により選定される。
ここで、補償用通電板1について詳細に説明する。補償用通電板1は、ワークwの加熱領域と平面視で同一の形状を有しており、ワークwの上下何れかに重なって密着して配置される。ワークwと補償用通電板1とを一つの導体として扱うことができ、補償用通電板1の形状、素材等の選択により、一方の電極11と他方の電極12との間に一定の電流を流した場合に、図1の左右方向、つまり通電方向と直交する断面を通過する電流の密度が一端、他端からの距離、奥行き方向によって異ならず、略同一の範囲に収めることができる。
そのため、例えば、補償用通電板1を、ワークwの鋼板と同一の範囲の抵抗率の素材、好ましくは同一の素材で作製し、補償用通電板1とワークwとを一つの導体として扱ったとき、図1の左右間で流れる電流方向に直交する断面の面積が部位毎に略同一の範囲となるようにする。例えば図1では、ワークwの左端の長さがワークwの右端の長さよりも長い。そのため、補償用通電板1は右端の方が左端よりも厚く、左から右になるに従い厚みを徐々に増せばよい。すると補償用通電板1とワークWとを一つの導体として扱ったとき、図1の左右間で流れる電流方向に直交する断面の面積が部位毎に略一定の範囲となり、また補償用通電板1として略同一の範囲の抵抗率の素材を用いているので、その断面での抵抗は略一定の範囲となる。つまり図1の左右間で流れる電流方向に直交する断面での電流密度が、部位毎に略同一の範囲となる。
このように、一方向、即ち左右方向の両端の各奥行き幅が異なる、いわゆる異形の加熱領域が設定されても、補償用通電板1をワークwの上下何れかで全面に重なるように配置することにより、ワークwと補償用通電板1とを一つの導体、つまり一つの通電板として扱える。また補償用通電板1の形状、素材を適宜選択することにより、その通電板の電流方向と直交する断面の抵抗は略同一の範囲となるので、加熱領域を均一に加熱することができる。
一方の電極11及び他方の電極12は、補償用通電板1に接するように配置してもよいし、ワークwに接するように配置してもよい。そのため、ワークwの加熱領域の各端部においてそれぞれ電極11,12と対峙するように、受け部14,15をそれぞれ配置して、受け部14と一方の電極11とでワークwの加熱領域の左端部を挟み込み、受け部15と他方の電極12とでワークwの加熱領域の右端部を挟み込む。通電によりワークwや補償用通電板1が加熱されて膨張するため、受け部14,15及び電極11,12でワークwを左右にそれぞれ引っ張るようにすることが好ましい。
〔第2実施形態〕
図2は本発明の第2実施形態に係る通電加熱方法を説明するための図であり、(A)は加熱対象となる板材の平面図、(B)は加熱対象となる板材の正面図、(C)は補償用通電板を板材に配置して加熱する状態を示す平面図、(D)は補償用通電板を板材に配置して加熱する状態を示す正面図である。
本発明の第2実施形態は、ワークwを加熱する際、一方の電極11及び他方の電極12を用いる点において、第1実施形態と同様である。第2実施形態では、ワークwの上下の二つの面にそれぞれ補償用通電板2,3を配置する点で、第1実施形態と異なる。
補償用通電板2,3は、ワークwの加熱領域と同一の平面視形状を有するが、第1実施形態では一枚の補償用通電板1によって均一加熱を実現するのに対し、第2実施形態では二枚の補償用通電板2,3によって均一加熱を実現する。すなわち、ワークwと補償用通電板2,3とを合わせて一つの導体として扱うことができ、補償用通電板2,3の形状、素材等の選択により、一方の電極11と他方の電極12との間に一定の電流を流した場合に、通電方向と直交する断面であってワークWと補償用通電板2,3とを合わせて一つの導体とみなしたときの断面を通過する電流の密度を左端、右端からの距離によらず略一定の範囲に収めることができる。
例えば、補償用通電板2,3を、ワークwの鋼板と略同一の範囲の抵抗率の素材、好ましくは同一の素材で作製し、補償用通電板2,3とワークwとを一つの導体、つまり通電板として扱ったとき、図2の左右間で流れる電流方向に直交する断面の面積が部位毎によらず略同一の範囲となるようにする。例えば図2に示すように、ワークwの左端の長さはワークwの右端の長さよりも長い。そのため、補償用通電板2,3は右端の方が左端よりも厚く、左から右になるに従い厚みを徐々に増せばよい。すると補償用通電板2,3とワークWとを一つの導体として扱ったとき、図2の左右間で流れる電流方向に直交する断面の面積が部位毎に略同一の範囲となり、また補償用通電板2,3として略同一の範囲の抵抗率の素材を用いているのでその断面での抵抗は略一定の範囲となる。つまり、図2の左右間で流れる電流方向に直交する断面での電流密度が、部位毎に略同一の範囲となる。なお、補償用通電板2と補償用通電板3とは同一素材、同一形状とする方が、その準備が容易となり好ましい。もっとも、ワークwの加熱領域の形状や寸法の観点から補償用通電板2,3を同一素材、同一形状にし難い場合には、例えば厚みの分布が上側の補償用通電板2と下側の補償用通電板3とで異なってもよい。
第2実施形態において、ワークwが異形であっても、補償用通電板2,3をそれぞれワークwの加熱領域の上面と下面で各全面に重ねて密着するように配置することで、ワークwと補償用通電板2,3とを一つの導体、つまり一つの通電板として扱うことができる。すると補償用通電板2,3の形状、素材を適宜選択することにより、その通電板の電流方向と直交する断面の抵抗は略同一の範囲となるので、ワークwを均一に加熱することができる。
第2実施形態では、ワークwの上下面に補償用通電板2,3が密着して配置されることにより、ワークwの上下面が酸素と直接触れることが少なくなり、ワークwの上下面の酸化を防止することができる。
以下、実施例を示す。図3は実施例を説明するための説明図である。図3(A)はワークwの平面視を示し、電極11,12の配置位置、熱電対20による温度測定の位置の関係も示している。図3(B)は、第1実施形態で説明したように、補償用通電板1をワークwに配置した状態の平面視を示しており、図3(C)はその状態の正面視を示している。
ワークwとして、材質が低炭素鋼で、平面視で台形状を呈しているものを用いた。
ワークwには、加熱領域wαが、左端の奥行きが50mm、右端の奥行きが40mmで、高さ200mmの台形に設定されており、加熱領域wαの両側に非加熱領域wβとwγを有する。板材wの厚みは均一で1.2mmである。
補償用通電板1として、ワークwと同じ材質でかつ平面視が同一形状としたものを用いた。補償用通電板1の厚みは次のように決めた。補償用通電板1とワークwの加熱領域wαとを重ね合わせて、左右方向の断面積が等しくなるようにした。すなわち、補償用通電板1は、一端が50mmで、他端が40mmで、高さが200mmとし、一端側の厚みを1.0mmとし、他端側の厚みを1.5mmとした。
補償用通電板1は、加熱領域wαの上面に密着するように配置した。加熱領域wαの左端部に一方の電極11を配置し、右端部に他方の電極12をそれぞれ配置した。交流の給電部13に接続し、4350Aの電流を流し、通電時間を7秒とした。
ワークwと補償用通電板1とを重ね合わせて一枚の導体としたとき、断面積は次のようになる。
幅広側:50×(1.2+1.0)=110mm2
幅狭側:40×(1.2+1.5)=108mm2
よって、断面積の差は2%となり、加熱温度の差も小さくなると予測された。
(比較例)
補償用通電板1を用いず、ワークwを加熱した。
ワークwの断面積は、次のようになる。
幅広側:50×1.2=60mm2
幅狭側:40×1.2=48mm2
よって、断面積の差が20%となり、加熱温度の差が大きくなると予測された。
図4は、実施例と比較例の結果に関し、温度測定位置と温度との関係を示す図である。横軸は測定位置(mm)であり、縦軸は温度(℃)である。温度測定は熱電対を用いた。温度測定は、図3に示すように、四角で囲んだ領域で、一方の電極11から25mm、75mm、125mm、175mmの位置とした。四角プロット(□)が実施例の結果であり、丸プロット(○)が比較例の結果である。
実施例では、約30℃の温度差があるが、位置に依らず同一の温度範囲に収まっている。一方、比較例では、断面積が場所により異なるため、電流密度の大小により約450℃の温度差があった。
実施例により、上述したように補償用通電板をワークwの上下面の何れか一方又は双方に配置して、通電方向と直交する断面を同一の範囲に収めることで、温度分布を生じさせずに、目標となる温度に対して温度差が±25℃の範囲内に収まり、ほぼ均一に加熱することができることを実証した。
図示したワークwは、平面視で略等脚台形の形状を有するところ、平面視での形状は、略等脚台形のみならず、下底の各端から延びる線の角度が等しくなくてもよい。また、平面視の形状は、台形に限られることなく長方形、平行四辺形、菱形系など各種の形状であってもよい。各種形状の中には、略L字状の角が直角ではなく傾斜するような形状も含まれる。このような形状を有するワークwに対し通電加熱を行って強度を持たせ、その後、熱間でプレス加工により、センターピラー、フロントピラー、リアピラー、クロスメンバー、フロントサイドメンバー、フロントサイドエクステンション、リヤサイドメンバーなど、自動車の骨格部品などを製造することができる。
1,2,3:補償用通電板
11:一方の電極
12:他方の電極
13:給電部
20:熱電対
w:ワーク(板材)
wα:加熱領域
wβ、wγ:非加熱領域

Claims (2)

  1. 加熱領域の両端幅奥行き方向で異なる板材を通電加熱するに当たり、
    記板材の加熱領域と同一の平面視形状を有する補償用通電板を、記板材の上下面の何れか一方又は双方に配置し、
    記加熱領域及び記補償用通電板の一端部に該一端部を横断するように一方の電極を配置し、記加熱領域及び記補償用通電板の他端部に該他端部を横断するように他方の電極を配置する、板材の通電加熱方法であり、
    前記補償用通電板は、前記板材と同一の範囲の抵抗率を有する素材で成り、
    前記板材の加熱領域及び前記補償用通電板を一つの導体とみなしたとき、該導体の両端部間に流れる電流の方向と直交する断面の面積が略一定となるよう、前記補償用通電板の厚みを両端で異ならせる、板材の通電加熱方法
  2. 加熱領域の両端幅、厚みの何れか一方又は双方が奥行き方向で異なる板材を通電加熱するに当たり、
    前記板材の加熱領域と同一の平面視形状を有する補償用通電板を、前記板材の上下面の何れか一方又は双方に配置し、
    前記加熱領域及び前記補償用通電板の一端部に該一端部を横断するように一方の電極を配置し、前記加熱領域及び前記補償用通電板の他端部に該他端部を横断するように他方の電極を配置する、板材の通電加熱方法であって、
    前記補償用通電板は、前記板材と同一の範囲の抵抗率を有する素材で成り、
    前記板材の加熱領域及び前記補償用通電板を一つの導体とみなしたとき、該導体の両端部間に流れる電流の方向と直交する断面の面積が略一定となるようにし、
    前記一方の電極及び前記他方の電極を配置する際、前記板材及び前記補償用通電板を挟んで対峙するよう受け部を配置し、
    前記一方の電極、前記他方の電極及び前記受け部で、前記板材及び前記補償用通電板を引っ張る、板材の通電加熱方法
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