JP6122246B2 - 車両の制御装置 - Google Patents

車両の制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6122246B2
JP6122246B2 JP2012049479A JP2012049479A JP6122246B2 JP 6122246 B2 JP6122246 B2 JP 6122246B2 JP 2012049479 A JP2012049479 A JP 2012049479A JP 2012049479 A JP2012049479 A JP 2012049479A JP 6122246 B2 JP6122246 B2 JP 6122246B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shift
valve timing
engine
control
control device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012049479A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013185464A (ja
JP6122246B6 (ja
Inventor
井上 浩一
浩一 井上
恵一朗 畔上
恵一朗 畔上
健志 長田
健志 長田
俊幸 園部
俊幸 園部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Subaru Corp
Original Assignee
Fuji Jukogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Jukogyo KK filed Critical Fuji Jukogyo KK
Priority to JP2012049479A priority Critical patent/JP6122246B6/ja
Priority claimed from JP2012049479A external-priority patent/JP6122246B6/ja
Publication of JP2013185464A publication Critical patent/JP2013185464A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6122246B2 publication Critical patent/JP6122246B2/ja
Publication of JP6122246B6 publication Critical patent/JP6122246B6/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Landscapes

  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)
  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)

Description

本発明は、可変バルブタイミング機構を備えたエンジンと、該エンジンの出力軸に連結された変速機とを有する車両の制御装置に関する。
近年、エンジンのクランク軸とカム軸との間の回転位相を可変する可変バルブタイミング機構システムを備えたエンジンが実用化されており、エンジン運転状態に応じて吸気バルブと排気バルブとの少なくとも一方のバルブタイミングを連続的に変更することができる。
このような可変バルブタイミング機構を有するエンジンでは、従来のエンジンに比較して排気バルブの閉時期と吸気バルブの開時期とを調整してバルブオーバーラップ量を可変することが容易であり、運転状態に応じて最適なバルブオーバーラップ量を維持しつつ、排気ガスの吹き返しによる振動音を抑制することができる。
例えば、特許文献1には、スロットルバルブが閉じられるとき、排気バルブの開閉時期を制御範囲内の最進角位置に制御すると共に、吸気バルブの開閉時期を制御範囲内の最遅角位置に制御することで、排気ガスの吹き返しによる振動音を有効に抑制することのできる技術が開示されている。
特開2010−84730号公報
しかしながら、特許文献1の技術は、減速時等のアクセルオフの運転状態に対応するものであり、スロットルバルブが開いている通常の運転状態において、変速時のようなエンジン回転数が大きく変化する状態には対応することができない。
すなわち、変速の進行に伴ってエンジン回転数が大きく変化するよう状態では、変速によるエンジン回転数の変化が速いため、可変バルブタイミング機構が機械的に追従することができず、制御目標値に対して実際のバルブタイミングが遅れて変化し、目標のバルブタイミングと異なる状態で制御されることになる。このため、結果的にバルブオーバーラップ量が増加してしまい、排気の吹き戻しによって吸気系が加振され、騒音(振動音)が発生してしまう。
これを回避するためには、基本となるバルブタイミングを、変速時のような過渡時も考慮した設定にすることが考えられるが、その場合、定常状態のときに最適なバルブタイミングとすることができず、排気ガスエミッションの悪化やエンジン出力の低下を招いてしまう。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、変速時の回転変化の速い運転状態においても、実バルブタイミングの制御目標値へ追従遅れによるバルブオーバーラップ量の増加を抑制し、排気の吹き戻しによる騒音発生を防止することのできる車両の制御装置を提供することを目的としている。
本発明による車両の制御装置は、クランク角に対するカム角の回転位相を進角又は遅角させてバルブタイミングを可変する可変バルブタイミング機構を備えたエンジンと、該エンジンの出力軸に連結された自動変速機とを有する車両の制御装置であって、前記自動変速機の変速開始時の前記エンジンの回転数と吸入空気量とに基づいて、変速に伴う前記エンジンの回転数の変化が排気吹き戻しによる振動音の発生領域である所定の回転領域を通過するか否かを判断する判断部と、前記変速に伴う前記エンジンの回転数の変化が前記所定の回転領域を通過すると判断されたとき、バルブオーバーラップ量が小さくなるように吸気側のバルブタイミングの制御目標値および排気側のバルブタイミングの制御目標値の少なくとも一方にガード値を設定するバルブタイミング制限部とを備えるものである。
本発明によれば、変速時の回転変化の速い運転状態においても、実バルブタイミングの制御目標値へ追従遅れによるバルブオーバーラップ量の増加を抑制することができ、排気の吹き戻しによる騒音発生を防止することができる。
パワーユニット制御系の概略構成図 可変バルブタイミング機構の概略構成図 可変バルブタイミングに対するガード制御を示す説明図 可変バルブタイミングのガード制御と変速ディレイ制御を示す説明図 変速時の騒音防止処理に係る機能ブロック図 変速時可変バルブタイミング制御処理のフローチャート 変速判定処理のフローチャート 変速中情報送信処理のフローチャート 変速ディレイ制御処理のフローチャート
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1において、符号1は、図示しない自動車等の車両に搭載されるエンジンであり、このエンジン1の出力側に変速機2が連設されている。エンジン1は、クランク軸とカム軸との間の回転位相を進角又は遅角させてバルブタイミングを可変する可変バルブタイミング機構を備えている。本実施の形態においては、可変バルブタイミング機構として、吸気カム軸のクランク軸に対する回転位相(変位角)を連続的に可変して吸気バルブの開閉タイミングを変更する吸気側の可変バルブタイミング機構と、排気カム軸のクランク軸に対する回転位相を連続的に可変して排気バルブの開閉タイミングを変更する排気側の可変バルブタイミング機構とを備えている。
吸気側の可変バルブタイミング機構と排気側の可変バルブタイミング機構とは、同様の構成であり、周知の油圧駆動式可変バルブタイミング機構を採用している。概略的には、図2に示すように、可変バルブタイミング機構50は、吸気側或いは排気側のカムプーリに一体回転可能に連結されるハウジング50a内に、カム軸の先端部に取付られたロータ51を収納して構成されている。このような構成による可変バルブタイミング機構50は、ハウジング50a内のロータ51を油圧によって相対回転させることにより、カムプーリに対するカム軸の相対回転位相を変化させ、吸気バルブ或いは排気バルブのバルブタイミングを変更する。
具体的には、ハウジング50aに形成される扇状空間部に、ロータ51に設けられたベーン51aが回動自在に収納されている。各扇状空間部は、ベーン51aによって進角室(進角作動の油圧室)52aと遅角室(遅角作動の油圧室)52bとに区画され、それぞれ、進角用油圧通路53、遅角用油圧通路54を介してカム角制御弁60に接続されている。
カム角制御弁60は、エンジン1のオイルパンからオイルポンプ及びチェックバルブ55を介して油圧を供給するメイン油圧通路56のポート、進角用油圧通路53,遅角用油圧通路54の各ポート、ドレイン通路57のポート等を切り換える制御弁であり、可動子61aを有する電磁ソレノイド61と、この電磁ソレノイド61により進退駆動されて各ポートを開閉するスプール弁62とで構成されている。スプール弁62は、ロータ51の中央部に配設されたスリーブ63内に、各ポートを切り換えるスプール64と、このスプール64を電磁ソレノイド61の可動子61aに当接する方向に付勢するスプリング65とを収容して構成されている。
カム角制御弁60は、エンジン1を制御するエンジン制御ユニット100によってデューティ制御され、電磁ソレノイド61の可動子61aを介してスプール弁62のスプール64を進退駆動することにより、各ポートが切り換えられる。すなわち、デューティ制御のデューティ比に応じて電磁ソレノイド61の通電電流が増減され、電磁ソレノイド61の可動子61aを介してスプール弁62のスプール64が軸方向に移動すると、メイン油圧通路56、進角用油圧通路53、遅角用油圧通路54の各ポートが切換えられ、オイルの流れ方向が切り換えられると共にパッセージの開度が調整される。その結果、進角室52a、遅角室52bに供給される油圧の大きさが調整され、吸気弁や排気弁の開閉タイミングが進角或いは遅角側に制御される。
尚、図2においては図示を省略しているが、可変バルブタイミング機構50には、エンジンの始動時等、油圧の低い状態においてバルブタイミングを所定のタイミングに固定すべく、カム軸の回転位相を所定のタイミングに対応する位相にてロックするロック機構が設けられている。
一方、変速機2は、エンジン1の出力軸にトルクコンバータを介して連結される主変速機構を有し、トルクコンバータや主変速機を油圧制御するための油圧制御部2aを一体的に備えた自動変速機である。変速機2の主変速機構には、前進・後退の切換や変速切り換えを行うための各種油圧クラッチや各種油圧ブレーキ等からなるクラッチ機構部やプラネタリギヤ等が備えられ、油圧制御部2aは、トルクコンバータや主変速機構の各部へのライン圧やパイロット圧を制御するソレノイド弁等の各種制御アクチュエータを一体的に備えている。
エンジン1及び変速機2を中心とするパワーユニット系は、それぞれ、エンジン制御ユニット100、変速機制御ユニット150によって制御される。これらの制御ユニット100,150は、マイクロコンピュータを中心として入出力回路やタイマ・カウンタ等の周辺回路を備える電子制御ユニットであり、例えばCAN(Controller Area Network)等の通信プロトコルに基づく車内ネットワーク200に接続されている。尚、車内ネットワーク200には、エンジン制御ユニット100、変速機制御ユニット150の他、車両制御や情報通信系の複数の制御ユニット(図示せず)が接続されており、センサによって検出したデータや演算データ等の情報をネットワークに送出して互いに情報交換を行うように構成されている。
エンジン制御ユニット(以下、「ECU」と記載)100は、エンジン1の吸入空気量を検出する吸入空気量センサ3、クランク軸の回転角を検出するクランク角センサ4、吸気カムの回転角を検出する吸気カム角センサ5、排気カムの回転角を検出する排気カム角センサ6、アクセルペダルの踏み込み量(アクセル開度)を検出するアクセル開度センサ7、その他、図示しない各種センサ類・スイッチ類等からの信号、車内ネットワーク200を介して取得した制御情報に基づいて、燃料噴射制御、点火時期制御、スロットル制御、バルブタイミング制御等のエンジン制御を行う。
ECU100によるバルブタイミング制御においては、エンジン負荷(例えば、吸入空気量等)とエンジン回転数とに基づいて、吸気カム軸及び排気カム軸の回転位相の各制御目標値である目標バルブタイミングを設定すると共に、クランク角センサ4からの信号に基づくクランク軸の実際の回転角と、吸気カム角センサ5からの信号及び排気カム角センサ6からの信号に基づく吸気カム軸,排気カム軸の実際の回転角との位相差である実バルブタイミングを算出する。そして、実バルブタイミングが目標バルブタイミングに収束するよう、吸気側と排気側とのそれぞれのカム角制御弁60をデューティ制御により駆動し、可変バルブタイミング機構50をフィードバック制御する。
また、変速機制御ユニット(以下、「TCU」と記載)150は、変速機出力軸の回転数を検出する変速機出力軸回転センサ8等の変速機2の運転状態を検出するセンサ類、ドライバの操作(レンジ位置)を検出するセンサ類からの信号、車内ネットワーク200を介して取得した制御情報に基づいて、変速機2のトルクコンバータのロックアップ制御(ロックアップクラッチの締結・スリップ・解放)や主変速機構の変速制御を油圧制御部2aの制御アクチュエータを介して実行する。
TCU150による変速制御においては、主として、変速機出力軸回転センサ8の信号と、ECU100から車内ネットワーク200を介して入力したアクセル開度とに基づいて変速タイミングを演算し、アップシフトやダウンシフトの判定を行う。そして、その判定結果に基づき、油圧制御部2aの制御アクチュエータを介して変速処理を実行する。
ここで、変速機2の変速時にエンジン回転数が大きく変化すると、ECU100によるバルブタイミング制御の目標値への指示に対して可変バルブタイミング機構50が機械的に追従できない場合がある。この可変バルブタイミング機構50の応答遅れにより、吸気バルブと排気バルブとのオーバーラップ量が制御目標値によるオーバーラップ量より大きくなる領域が発生し、排気側の圧力が吸気側に戻されて吸気系を加振し、騒音が発生してしまう。特に、変速段のアップシフトの場合には、ダウンシフトの場合のように暗騒音が大きくないため、吸気系の加振による振動音が目立ってしまい、運転者に不快感を与える虞がある。
このため、ECU100及びTCU150によるパワーユニット制御系においては、図5に示す各機能部により、変速中の排気の吹き戻しの発生を低減し、振動音の発生を防止する。具体的には、ECU100による騒音発生領域判断部101及びバルブタイミング制限部102、TCU150によるバルブタイミング追従判断部151及び変速ディレイ部152により、変速時の騒音防止処理に係る機能が構成される。この変速時騒音防止処理に係る機能により、変速中に可変バルブタイミング機構50の追従が遅れる運転領域を通過することが予想される場合、バルブタイミングの制御目標値を予めバルブオーバーラップ量が小さくなる値で制限することで、変速中の排気の吹き戻しの発生を低減し、振動音の発生を防止する。
詳細には、ECU100側の機能として、騒音発生領域判断部101は、TCU150から変速中の情報を車内ネットワーク200を介して入力(受信)し、変速に伴うエンジン回転数の変化が、排気吹き戻しによる振動音の発生領域(騒音発生領域)を横切るか否かを判断する。本実施の形態においては、騒音発生領域を横切るか否かは、変速開始時のエンジン回転数と吸入空気量とに基づいて判断し、エンジン回転数が設定範囲内にあり、且つ吸入空気量が設定量以上のとき、騒音発生領域を通過すると判断する。
また、ECU100のバルブタイミング制限部102は、騒音発生領域を通過すると判断された場合、可変バルブタイミング機構50の進角値(バルブタイミング制御量)の制限を吸気側と排気側との各々に対して行う。この進角値の制限は、図3に示すように、制御目標値が予め決めた進角値(ガード値)を超える場合、実バルブタイミングがガード値を超えないように制御するガード制御である。
図3においては、変速機2の変速段が2速(2nd)から3速(3rd)へアップシフトする際のバルブタイミングのガード制御を示しており、TCU150にて現在の変速段から目標変速段へのアップシフト(2速→3速へのアップシフト)が可と判断されると、この変速可の判断と共に、油圧制御部2aの制御アクチュエータに対して2速から3速への変速指令(2−3変速指令)が出力される。この変速指令の出力に伴い、エンジン回転数が大きく変化(低下)するとともに、可変バルブタイミング機構50を介した吸気バルブ及び排気バルブのバルブタイミングの制御目標値が変速時の回転変化に対応した値に制限される。尚、バルブタイミングの制御目標値は、後述するようにマップを用いて設定され、マップ値を補間演算して得られる値である。
このとき、図3に破線で示すように、制御目標値への通常のバルブタイミング制御のままであると、制御目標値に対して可変バルブタイミング機構50が機械的に追従できず、実バルブタイミングの遅れが発生する。その結果、騒音発生回転領域において、吸気側及び排気側の制御目標値によるバルブオーバーラップ量よりも実際のバルブオーバーラップ量が大きくなり、排気の吹き戻しが増加して振動音が発生してしまう。
従って、図3に示すように、制御目標値に対して相対的にオーバラップ量が小さくなるようなガード値を予め設定しておき、吸気側及び排気側の実バルブタイミングがガード値で制限がかかるように制御することで、バルブオーバーラップ量の増加による排気の吹き戻しを抑制し、騒音の発生を回避する。吸気側及び排気側のガード値は、排気の吹き戻しによる振動音を実用上無視できるレベルに抑制可能なバルブオーバーラップ量を実現する値であり、可変バルブタイミング機構50の応答特性やエンジン特性を考慮して予め実験或いはシミュレーション等によって設定されている。
この場合、変速機2の変速判断からエンジン回転数が騒音の発生領域に到達するまでには、可変バルブタイミング機構50がガード値相当まで追従して作動する必要がある。従って、TCU150側の機能として、変速判断と同時に変速指令を出力して変速動作を行わせたときにエンジン回転数の変化が早く、実際のバルブタイミングの応答が間に合わないと判断される場合には、変速判断から実際の変速処理の開始までにディレイ時間を設けることで、可変バルブタイミング機構50のガード値相当までの作動に時間的な余裕を与える。
詳細には、TCU150のバルブタイミング追従判断部151は、変速判断から騒音の発生領域に至るまでの時間と可変バルブタイミング機構50のガード値相当までの作動時間とを比較する。変速判断から騒音の発生領域に至るまでの時間は、車速や変速機2の出力軸回転数に応じて決定される時間であり、また、可変バルブタイミング機構50のガード値相当までの作動時間は、可変バルブタイミング機構50の応答特性から予め決定される時間である。これらの時間の比較結果、可変バルブタイミング機構50の追従時間よりも騒音の発生領域に至る時間の方が短いと判断したときには、変速判断から所定のディレイ時間経過に実際の変速処理が開始されるように変速ディレイ部152に指示する。
変速ディレイ部152は、騒音発生領域判断部101で騒音発生領域を通過すると判断され、且つバルブタイミング追従判断部151で可変バルブタイミング機構50の追従時間よりも騒音の発生領域に至る時間の方が短いと判断されたとき、図4に示すように、変速機2の変速判断から所定のディレイ時間を持って変速指令を出力する。すなわち、現在の変速段から目標変速段へのアップシフト(2速→3速へのアップシフト)が可と判断されると、この変速可の判断から所定のディレイ時間が経過した後に、2速から3速への変速指令(2−3変速指令)が出力される。
この変速判断から変速指令が出力されるまでのディレイにより、可変バルブタイミング機構50の作動によるバルブタイミングがガード値に確実に制限されたときに、騒音発生回転領域に達するようにタイミングをずらすことができ、変速時間の延長による違和感を与えることなく、騒音の発生を確実に回避することができる。
尚、騒音発生領域を通過すると判断された場合、バルブタイミング追従判断部151による判断を行うことなく、変速判断から変速指令を出力するまでに必ずディレイ時間を設けるようにしても良い。
以上のパワーユニット系の変速時騒音防止処理に係る機能は、具体的には、図6〜図9のフローチャートに示すプログラム処理として実現される。以下、図6〜図9のフローチャートを用いて各処理を説明する。
図6のフローチャートは、TCU150からの変速情報を受信してECU100にて実行される変速時のバルブタイミング制御処理を示している。このバルブタイミング制御処理は、先ず、ステップS1において、吸気側、排気側のそれぞれの可変バルブタイミング機構50に対するバルブタイミングの制御目標値をマップ参照により設定する。制御目標値のマップは、例えば、エンジン負荷とエンジン回転数を軸として構成され、吸気側のマップと排気側のマップのそれぞれを補間演算付きで参照して各制御目標値を設定する。
次いでステップS2へ進み、TCU150から車内ネットワーク200を介してアップシフトへの変速中の情報を受信したか否かを調べる。変速中の情報を受信していない場合には、ステップS2から本処理を抜け、ステップS2でアップシフトへの変速中の情報を受信した場合、ステップS3,S4で、それぞれ、エンジン回転数Neが設定範囲(例えば、4000〜4400rpmの範囲)内か否か、吸入空気量Qaが設定量Qset以上か否かを調べる。
その結果、ステップS3においてエンジン回転数Neが設定範囲内でない場合、或いはステップS4において吸入空気量Qaが設定量Qset未満の場合には、変速時の運転領域が騒音発生領域を通過しないと判断して本処理を抜ける。この場合のバルブタイミング制御は、バルブタイミングを制御目標値に一致させる通常の制御として実行される。
一方、ステップS3においてエンジン回転数Neが設定範囲内、且つステップS4において吸入空気量Qaが設定量以上の場合には、騒音発生領域を通過すると判断してステップS5へ進み、吸気側のバルブタイミング制御量(進角値)VTinが吸気側ガード値VTGin以上か否かを調べる。そして、VTin≧VTGinの場合には、そのままステップS7へ進み、VTin<VTGinの場合、ステップS6で吸気側進角値VTinが吸気側ガード値VTGinを超えないように制限し(VTin=VTGin)、ステップS7へ進む。
ステップS7では、排気側のバルブタイミング制御量(進角値)VTexが排気側ガード値VTGex以上か否かを調べる。そして、VTex≧VTGexの場合には、本処理を抜け、VTex<VTGexの場合、ステップS8で排気側進角値VTexが排気側ガード値VTGexを超えないように制限し(VTex=VTGex)、本処理を抜ける。
尚、ステップS3,S4による騒音発生領域の判断結果は、車内ネットワーク200を介してTCU150にも情報が伝達される。
次に、TCU150で実行される変速判定処理、変速中情報送信処理、及び変速ディレイ制御処理について、図7,図8,図9のフローチャートを用いて説明する。
図7に示す変速判定処理は、最初のステップS11において、アクセル開度センサ7によって検出したアクセル開度を読み込み、ステップS12で変速機出力軸回転センサ8によって検出した変速機2の出力軸回転数を読み込む。そして、ステップS13でアクセル開度と出力軸回転数とから演算される変速タイミングでのアップシフトが可能か否かを判断する。
その結果、ステップS13において、アップシフト不可と判断された場合には、ステップS14でアップシフト実行フラグをクリアして本処理を抜け、アップシフト可と判断された場合、ステップS15でアップシフト実行フラグをセットする。アップシフト実行フラグは、アップシフトの実行を指示するフラグであり、フラグセットでアップシフト実行、フラグクリアでアップシフト非実行を示している。
ステップS15でアップシフト実行フラグがセットされた場合、ステップS15からステップS16へ進み、変速ディレイが必要な領域か否かを調べる。変速ディレイが必要な領域か否かは、ECU100から送信された騒音発生領域の判断結果、アップシフト可の判断から騒音の発生領域に至るまでの時間が可変バルブタイミング機構50によるバルブタイミングがガード値相当となるまでの追従時間よりも短い領域か否かの判定結果に応じて決定する。
ステップS16において、変速ディレイが必要な領域でないと判定された場合には、ステップS17で変速ディレイの実行を指示する変速ディレイ実行フラグをクリアし(変速ディレイ非実行)、本処理を抜ける。一方、変速ディレイが必要な領域であると判定された場合には、ステップS16からステップS18へ進んで変速ディレイ実行フラグをセットし、ステップS19で変速ディレイ時間(カウント値)を0に初期化して本処理を抜ける。この場合には、アップシフト可の判断から変速指令を出力するまでに所定のディレイ時間を設けることになる。
以上のアップシフト実行フラグによる変速中か否かの情報は、図8のフローチャートに示す変速中情報送信処理により、車内ネットワーク200を介してECU100に送信される。
すなわち、図8の変速中情報送信処理では、最初のステップS21でアップシフト実行フラグがセットされているか否かを調べ、アップシフト実行フラグがセットされていない場合には、ステップS22で変速中情報を「非変速中」にセットし、アップシフト実行フラグがセットされている場合、ステップS23で変速中情報を「変速中」にセットする。そして、変速中情報をセットした後はステップS24へ進み、変速中情報を車内ネットワーク200を介してECU100に送信する。
次に、図9のフローチャートに示す変速ディレイ制御処理について説明する。この変速ディレイ制御処理では、最初のステップS31において、アップシフト実行フラグがセットされているか否かを調べる。
そして、アップシフト実行フラグがセットされていない場合には、ステップS31からステップS32へ進み、変速機2の油圧制御部2aへの変速指令を、変速制御アクチュエータを介して変速段を定常変速段の状態に保持する指令として、本処理を抜ける。一方、アップシフト実行フラグがセットされている場合には、ステップS31からステップS33へ進み、変速ディレイ実行フラグがセットされているか否かを調べる。
ステップS33において、変速ディレイ実行フラグがセットされている場合、ステップS34へ進み、変速ディレイ時間(カウント値)が設定値に達しているか否かを調べる。そして、変速ディレイ時間が設定値未満の場合、ステップS35で変速ディレイ時間をインクリメントし、ステップS36で変速機2の変速段を変速前の変速段の状態に保持させたまま、本処理を抜ける。その後、変速ディレイ時間が設定値に達すると、ステップS34からステップS37へ進み、変速機2の変速段を、変速制御アクチュエータを介してアップシフト状態とする変速指令を出力し、本処理を抜ける。
一方、ステップS33において変速ディレイ実行フラグがセットされていない場合、すなわち、アップシフト実行フラグがセットされているものの、変速ディレイ実行フラグはセットされていない場合には、ステップS33からステップS38へ進む。この場合は、変速時に騒音発生領域を通過しない、或いはバルブタイミングのガード制御のみで騒音を抑制可能なため、ステップS38で変速機2の変速段を変速制御アクチュエータを介してアップシフト状態とする変速指令を出力し、本処理を抜ける。
このように本実施の形態においては、変速中に可変バルブタイミング機構50の追従が遅れる領域を通過することが予想される場合、バルブタイミングを予めバルブオーバーラップ量が小さくなるガード値で制限するため、バルブオーバーラップ量の増加を抑制して排気の吹き戻しによる騒音発生を防止することができる。
また、変速判断から実際の変速処理の開始までにディレイ時間を設けることで、可変バルブタイミング機構50の作動によるバルブタイミングがガード値に確実に制限されたときに、騒音発生回転領域に達するようにタイミングをずらすことができ、騒音の発生を確実に回避することができる。
尚、本実施の形態においては、エンジンの吸気側と排気側とにそれぞれ可変バルブタイミング機構を備えているが、本発明は、これに限定されるものではなく、吸気側と排気側との何れか一方に可変バルブタイミング機構を備えるエンジンにも適用可能である。
1 エンジン
2 変速機
50 可変バルブタイミング機構
100 エンジン制御ユニット
101 騒音発生領域判断部
102 バルブタイミング制限部
150 変速機制御ユニット
151 バルブタイミング追従判断部
152 変速ディレイ部
Ne エンジン回転数
Qa 吸入空気量
VTGex 排気側ガード値
VTGin 吸気側ガード値

Claims (3)

  1. クランク角に対するカム角の回転位相を進角又は遅角させてバルブタイミングを可変する可変バルブタイミング機構を備えたエンジンと、該エンジンの出力軸に連結された自動変速機とを有する車両の制御装置であって、
    前記自動変速機の変速開始時の前記エンジンの回転数と吸入空気量とに基づいて、変速に伴う前記エンジンの回転数の変化が排気吹き戻しによる振動音の発生領域である所定の回転領域を通過するか否かを判断する判断部と、
    前記変速に伴う前記エンジンの回転数の変化が前記所定の回転領域を通過すると判断されたとき、バルブオーバーラップ量が小さくなるように吸気側のバルブタイミングの制御目標値および排気側のバルブタイミングの制御目標値の少なくとも一方にガード値を設定するバルブタイミング制限部と
    を備えることを特徴とする車両の制御装置。
  2. 更に、前記自動変速機の変速可を判断してから所定のディレイ時間を持って変速指令を出力する変速ディレイ部を備えることを特徴とする請求項1記載の車両の制御装置。
  3. 前記判断部は、前記エンジンの回転数が設定範囲内にあり、且つ前記吸入空気量が設定量以上のとき、前記変速に伴う前記エンジンの回転数の変化が前記所定の回転領域を通過すると判断することを特徴とする請求項1又は2記載の車両の制御装置。
JP2012049479A 2012-03-06 車両の制御装置 Active JP6122246B6 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012049479A JP6122246B6 (ja) 2012-03-06 車両の制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012049479A JP6122246B6 (ja) 2012-03-06 車両の制御装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2013185464A JP2013185464A (ja) 2013-09-19
JP6122246B2 true JP6122246B2 (ja) 2017-04-26
JP6122246B6 JP6122246B6 (ja) 2017-07-05

Family

ID=

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013185464A (ja) 2013-09-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2010125874A (ja) 車両の制御装置
JP5845281B2 (ja) 自動変速機の制御装置
US6761664B2 (en) Shift control device and shift control method for vehicular automatic transmission
JP5146534B2 (ja) 車両の制御装置および制御方法
JP4158586B2 (ja) 自動変速機の変速制御装置
JP2007327418A (ja) パワートレーンのエンジン出力制御装置
US10137895B2 (en) Vehicle control apparatus
JP6122246B2 (ja) 車両の制御装置
JP6122246B6 (ja) 車両の制御装置
JP4000967B2 (ja) ダウンシフト時のトルクダウン制御装置
KR100901677B1 (ko) 차량의 제어 장치 및 제어 방법
JP2008231992A (ja) 車両の駆動制御装置
JP2014234064A (ja) 制御装置
JPH1018876A (ja) 自動変速機付エンジンの制御装置
JP2012013051A (ja) 車両の制御装置
JP2005146918A (ja) エンジンの燃料噴射制御装置及び燃料噴射制御方法
JP2007154832A (ja) エンジンの制御装置
JP2006200444A (ja) 内燃機関の制御装置
JP4092146B2 (ja) 車両用駆動システム
JP2004316838A (ja) 自動変速機の変速制御装置
JP2007046630A (ja) 自動変速機の制御装置
JP5566156B2 (ja) 自動変速機のロックアップ制御方法
JP4281766B2 (ja) 車両の制御装置
JP2008014421A (ja) 自動変速機の制御装置
JP5525430B2 (ja) 内燃機関の制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150220

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20151210

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160105

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160307

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160823

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161020

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170307

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170331

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6122246

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R154 Certificate of patent or utility model (reissue)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R154

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250