JP6121592B1 - 鉄道用除雪車 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な操作で高トルクの動力が除雪装置に伝達されると共に、軌道車両を一定の微速度で走行させることが可能な鉄道用除雪車を提供する。【解決手段】ロータリ除雪装置9やスノープラウを使用しない通常時には、主ディーゼルエンジン12からの動力が軌道車両4の車輪2,3に伝達するようにクラッチ22で切替えて、軌道車両4を所定の速度で走行させる。ロータリ除雪装置9やスノープラウを使用する除雪作業時には、主ディーゼルエンジン12に代わり、補助電動モータ21からの動力が軌道車両4の車輪2,3に伝達するように、クラッチ22を切替える。【選択図】図4

Description

本発明は、軌道車両に除雪装置を装備した鉄道用除雪車に関する。
一般に、ロータリ除雪装置による除雪作業は、オーガの回転駆動によりオーガ中央部へ導かれて粉状化した雪がブロワに吸引され、筒状のシュートにより除雪車の側方へ吹き出される。このように、軌道車両に除雪装置を装備した鉄道用除雪車では、雪を取り除きながら軌道上を前進する必要があるため、一定の微速度で除雪車を走行させる除雪作業が要求される。
従来、この種の鉄道用除雪車は、トルクコンバータを介して1台のエンジン動力を取り出し、この動力を走行用動力と除雪装置駆動用動力とに分配して使用するものと、走行用エンジンおよび除雪装置駆動用エンジンを備えて、走行と除雪の動力をそれぞれ独立させたものとがある。前者のものは、除雪作業時の雪抵抗の増減に伴う走行速度の変化が除雪作業性を悪くするという問題があり、後者のものはエンジンの稼働率が低く、保守管理も難しいという問題がある。
そこで、1台のエンジンを用いた静油圧駆動による動力伝達系統を通して、エンジンの全速回転の状態の下で除雪装置の駆動力の大きさを一定にし、除雪車の走行速度を人為的に制御する考えが提案されている(特許文献1を参照)。
特開2000−142399号公報
上記特許文献1の鉄道用除雪車は、除雪車に搭載されて動力を発生する走行用兼除雪装置駆動用エンジンと、このエンジンが発生した動力を除雪車の走行のための走行用動力とロータリ除雪装置を駆動するための除雪装置駆動用動力とに分配する動力分配機と、この動力分配機により分配された走行用動力により駆動される油圧ポンプと、この油圧ポンプが吐出する作動油により駆動される油圧モータと、この油圧モータの出力動力により駆動されて除雪車を走行させる走行手段と、油圧ポンプから吐出される作動油の吐出量を制御する制御装置とを備えている。
しかし、こうした鉄道用除雪車では、1台のエンジンが発生した動力を、除雪車の走行用動力とロータリ除雪装置を駆動する除雪装置駆動用動力とに分配するため、走行用兼除雪装置駆動用エンジンの全速回転の状態の下で、除雪装置の駆動力の大きさを一定にして除雪車の走行速度を人為的に制御し、或いは走行用兼除雪装置駆動用エンジンの全速回転の状態の下で、除雪車の走行速度を一定にして除雪装置の駆動力の大きさを人為的に制御するには、熟練した運転技術を必要とした。
そこで本発明は、簡単な操作で高トルクの動力が除雪装置に伝達されると共に、軌道車両を一定の微速度で走行させることが可能な鉄道用除雪車を提供することを目的とする。
請求項1の鉄道用除雪車は、軌道車両に除雪装置を装備した鉄道用除雪車において、前記軌道車両に各々搭載された主エンジン及び補助電動モータと、前記軌道車両の車輪に動力を伝達する走行用推進軸と、前記主エンジンからの動力と前記補助電動モータからの動力の何れかを前記走行用推進軸へ伝達可能にする動力切替用クラッチと、前記除雪装置に動力を伝達する油圧機構と、前記主エンジンから前記油圧機構への動力の伝達を断続可能にする第1クラッチとを備え、前記補助電動モータからの動力を前記走行用推進軸へ伝達するように、前記第1クラッチを動作させたときに、前記第2クラッチが前記主エンジンから前記油圧機構への動力の伝達を可能にして、前記除雪装置を駆動させる構成としたものである。
請求項2の鉄道用除雪車は、前記主エンジンと前記補助電動モータと前記走行用推進軸と前記油圧機構を、パワーシフトトランスミッションに接続したものである。
請求項3の鉄道用除雪車は、前記補助電動モータがエンジン発電機を電源とするものである。
請求項1の発明では、除雪装置を使用しない通常時には、主エンジンからの動力が軌道車両の車輪に伝達するように切替えて、軌道車両を所定の速度で走行させる一方、除雪装置を使用する除雪作業時には、主エンジンに代わり補助電動モータからの動力が軌道車両の車輪に伝達するように切替えるだけで、除雪装置に主エンジンからの高トルクの動力が伝達されると共に、軌道車両を一定の微速度で走行させることが可能になる。
請求項2の発明では、パワーシフトトランスミッションにより比較的簡単な構造で、主エンジンや補助電動モータからの動力を安定的に切替えできる。
請求項3の発明では、主エンジンの動作に拘らず補助電動モータに電源を独立して供給できるので、軌道車両を一定の微速度で走行させつつ、除雪装置による安定した除雪作業が可能となる。
本発明の一実施形態における除雪装置を装着した状態の鉄道用除雪車の正面図である。 同上、床上に設けられる機器の状態を示す平断面図である。 同上、台枠の下部に設けられる機器の状態を示す平断面図である。 同上、動力伝達系統の各部を示す正面図である。 同上、エンジン走行とモータ走行における車両速度と牽引力の関係を示すグラフである。 同上、モータ走行における車両速度と牽引力の関係を示すグラフである。
以下、本発明の鉄道用除雪車に係る好ましい実施形態について、添付図面を参照しながら詳しく説明する。
図1〜図4に示すように、レール1上を前後の車輪2,3により走行する軌道車両4は、回動自在な車輪2,3を支持するフレーム状の台枠5を有し、この台枠5の上部に運転室6及び機関室7が配設される。台枠5の一端側におけるロータリ除雪装置連結部8には、ロータリ除雪装置9が着脱可能に連結されると共に、台枠5の他端側におけるスノープラウ連結部10には、スノープラウ11が着脱可能に連結される。
前記機関室7の内部には、通常時における軌道車両4の走行用動力源となる主ディーゼルエンジン12と、この主ディーゼルエンジン12に連結するパワーシフトトランスミッション13が、台枠5に支持された状態で並設される。主ディーゼルエンジン12の動力はパワーシフトトランスミッション13に伝達され、除雪装置9を動作させない通常時に、パワーシフトトランスミッション13は主ディーゼルエンジン12から伝達された動力を、台枠5の下方に設けた走行用前推進軸14および終減速機15を介して、前方の車輪2へと伝達すると共に、同じく台枠5の下方に設けた別な走行用後推進軸16および終減速機17を介して、後方の車輪3へと伝達する構成となっている。ここでは、パワーシフトトランスミッション13の出力軸18に、プロペラシャフトにより構成される走行用前推進軸14および走行用後推進軸16の基端部が連結する。また、終減速機15,17は所定の減速比を得るのに常時噛合い方式のかさ歯車により構成され、走行用前推進軸14の先端部に連結された終減速機15に車輪2が取り付けられる一方で、走行用後推進軸16の先端部に連結された終減速機17に車輪3が取り付けられる。
台枠5はさらに、主ディーゼルエンジン12が故障した際の非常時の走行用動力源として、減速機付の補助電動モータ21を並設しており、補助電動モータ21の回転軸はパワーシフトトランスミッション13に連結され、補助電動モータ21の動力をパワーシフトトランスミッション13に直接伝達する構成となっている。ここでの補助電動モータ21は、軌道車両4単独での単車時には3.0km/h程度の、またロータリ除雪装置9やスノープラウ11の牽引時には1.5km/h程度の微速度で、連続運転可能な能力を有する小型モータであればよく、例えば5.5kWのサイクロ(登録商標)減速機付のインバーターモータなどが用いられる。
前記パワーシフトトランスミッション13は、トルクコンバータ部とトランスミッション部の一体構造品で構成され、運転室6内に設置した計器操作盤(図示せず)からの操作に応じて、主ディーゼルエンジン12と補助電動モータ21からの動力を個別に断続して、主ディーゼルエンジン12からの動力と、補助電動モータ21からの動力の何れか一方を、パワーシフトトランスミッション13の出力軸18から走行用前推進軸14および走行用後推進軸16に伝達するクラッチ22としての機能を備えている。このように本実施形態では、補助電動モータ21から出力軸18への動力が、クラッチ22により主ディーゼルエンジン12から出力軸18への動力と切替可能になっており、補助電動モータ21は台枠5の他端側に設けたエンジン発電機23から電源供給される。エンジン発電機23は、非常時に軌道車両4を走行させるための電源として、主ディーゼルエンジン12とは別に独立して使用され、本実施形態では台枠5の下部に配置される主ディーゼルエンジン12用の燃料タンク24とは別に、エンジン発電機23用の燃料タンク(図示せず)を備えて構成される。
31は、パワーシフトトランスミッション13のクラッチ32に連結されるピストンポンプなどの油圧ポンプである。ここでのクラッチ32は、主ディーゼルエンジン12から油圧ポンプ31への動力の伝達を断続可能にするPTOクラッチなどで構成される。油圧ポンプ31は、ピストンモータなどの油圧モータ33と組み合わせて油圧機構35を構成しており、クラッチ32を繋いで主ディーゼルエンジン12から油圧ポンプ31へ動力が伝達する状態で、油圧ポンプ31からの油圧により油圧モータ33の出力軸36を回転させて、軌道車両4に装着されたロータリ除雪装置9を駆動する。また台枠5の下部中央には、油圧ポンプ31からの油圧を利用して、軌道車両4を持ち上げて回転させる転車台38を備えている。
そして本実施形態では、何れも図示しないが、主ディーゼルエンジン12を始動または停止させるための機関始動キーや、エンジン発電機23から補助電動モータ21への電源供給を許可または停止させるためのモータ走行キーや、パワーシフトトランスミッション13の出力軸18への動力源を、主ディーゼルエンジン12または補助電動モータ21の何れかにするために、クラッチ22を動作させるモータクラッチスイッチや、補助電源モータ21の回転軸に対して、パワーシフトトランスミッション13の出力軸18を正方向または逆方向に回転させる方向スイッチや、主ディーゼルエンジン12の回転軸に対して、パワーシフトトランスミッション13の出力軸18を正方向または逆方向に回転させる逆転操作スイッチや、クラッチ32を連結または切り離すためのPTOスイッチや、油圧ポンプ31からの油圧を転車台38のみならず油圧モータ33にも作用させて、油圧装置であるロータリ除雪装置9の作動を許可するための除雪スイッチなどが、手動操作可能な操作部として前記計器操作盤に各々配設される。
その他、軌道車両4には、パワーシフトトランスミッション13に各々取付けられる1・2速電磁弁41、前進電磁弁42および後進電磁弁43や、主ディーゼルエンジン12に隣接する冷却装置44や、油圧機構35の作動油を貯留する作動油タンク45などが配設される。冷却装置44は、主ディーゼルエンジン12の冷却水用およびインタークーラー用として、またパワーシフトトランスミッション13のオイルクーラー用として、機関室7の内部に設置される。なお、パワーシフトトランスミッション13に設けられる油圧ポンプ31と、台枠5のロータリ除雪装置9側に設けられる油圧モータ33との間には、油圧機構35として作動液を流通させる油圧ホース(図示せず)が接続される。また図3は、除雪装置であるロータリ除雪装置9やプラウ11を装着していない状態を示している。
次に、図1や図4に示すロータリ除雪装置9の構成について説明する。ロータリ除雪装置9は、ブロワ(図示せず)を内蔵する装置本体51の一側にフード状のカッターケース52を取付け、装置本体51の他側に伸縮自在な複数のアームを組み合わせたアーム機構53を取付け、さらに装置本体51の上部に投雪筒となるシュート54を取付けて構成される。カッターケース52にはオーガとなるカッター55が回動自在に設けられ、ロータリ除雪装置9の動作時に、回転するカッター55の中央部に導かれて粉浄化した雪をブロワに吸引し、そこからシュート54を通してロータリ除雪装置9の側方に吹き出す構成となっている。
また、軌道車両4側からロータリ除雪装置9のカッター55に回転力を与えるために、カッター55にはプロペラシャフトによる伸縮可能な除雪装置駆動推進軸56が機械的に接続される。除雪装置駆動推進軸56の先端部は、軌道車両4に取付けた油圧モータ33の出力軸36に着脱可能に設けられ、除雪装置駆動推進軸56の先端部を出力軸36と連結することで、油圧モータ33の動作時にカッター55の回転駆動が可能となる。本実施形態では、前記油圧機構35で生じる油圧を利用して、アーム機構53の伸縮ひいてはロータリ除雪装置9の昇降および傾斜や、シュート54の回転や、シュート54の上部に取り付けたフラップ57の傾斜を可能にするために、軌道車両4とロータリ除雪装置9との間に、作動油を流通させる複数の油圧ホース(図示せず)が接続される。なお図1では、除雪作業時におけるロータリ除雪装置9の降下位置を実線で示し、格納時や回送時におけるロータリ除雪装置9の上昇位置を破線で示しており、双方の位置関係を明確にするために、除雪装置駆動推進軸56を意図的に省略してある。
次に、上記構成の鉄道用除雪車について、その作用を説明する。先ず、ロータリ除雪装置9やスノープラウ11を使用しない通常時には、エンジン発電機23を始動させることなく、運転室6の内部で機関始動キーを操作して、主ディーゼルエンジン12を始動させる。次に、主ディーゼルエンジン12による鉄道用除雪車の走行を可能にするために、モータクラッチスイッチが「切」の位置にあって、クラッチ22により主ディーゼルエンジン12の回転軸とパワーシフトトランスミッション13の出力軸18との間が連結していることを確認した後、別な逆転操作スイッチを適宜操作すると、主ディーゼルエンジン12からの動力で出力軸18が正方向または逆方向に回転して、レール1上を鉄道用除雪車が前進または後進する。この主ディーゼルエンジン12によるエンジン走行では、後述する補助電動モータ21によるモータ走行よりも高速で、軌道車両4単体若しくは除雪装置を牽引する軌道車両4を走行させることができる。
一方、ロータリ除雪装置9やスノープラウ11を使用する除雪作業時には、通常時と同様に主ディーゼルエンジン12を始動させた後に、エンジン発電機23を始動させ、モータ走行キーを「無効」から「有効」側に切替えると、エンジン発電機23から補助電動モータ21への電源供給を許可する状態となる。ここで、モータクラッチスイッチの位置を「切」から「入」に切替えると、クラッチ22により補助電動モータ21の回転軸とパワーシフトトランスミッション13の出力軸18との間が連結し、補助電動モータ21によるモータ走行が可能になる。この状態から別な方向スイッチを適宜操作すると、補助電動モータ21からの動力で出力軸18が正方向または逆方向に回転して、レール1上を鉄道用除雪車が前進または後進する。補助電動モータ21の出力は主ディーゼルエンジン12の出力よりも小さく、軌道車両4単体若しくは除雪装置を牽引する軌道車両4を一定の微速度で走行させることができる。
また、モータクラッチスイッチが「入」の位置に切替わると、主ディーゼルエンン12の回転軸とパワーシフトトランスミッション13の出力軸18との間は、クラッチ22により機械的に切り離される。ここでPTOスイッチをオフからオンに切替操作すると、クラッチ32が繋がって、主ディーゼルエンジン12から油圧ポンプ31へ動力が伝達して、油圧ポンプ31が作動する。さらにPTOスイッチをオンにして、除雪スイッチをオフからオンに切替操作すると、油圧ポンプ31からの油圧が転車台38のみならず油圧モータ33にも作用し、主ディーゼルエンジン12を動力とした油圧機構35によるロータリ除雪装置9の作動が可能になる。
除雪作業時には、運転室6の内部に接続した除雪操作盤(図示せず)を利用して、手動操作によりロータリ除雪装置9の各部を油圧で動作させる。これにより、除雪操作盤に設けた回転スイッチをオフからオンに切替え操作すると、主ディーゼルエンジン12の回転数に応じた回転速度で、ロータリ除雪装置9のカッター55を回転動作させることができる。
こうして、除雪作業時には補助電動モータ21により軌道車両4を一定な微速度で走行させると共に、主ディーゼルエンジン12の動力により油圧機構35を介してロータリ除雪装置9のカッター55を高トルクで駆動させる。カッター55の回転速度は、主ディーゼルエンジン12の回転数を可変して制御することができる。
さらに、補助電動モータ21によるモータ走行は、除雪作業時のみならず、主ディーゼルエンジン12が故障した非常時にも利用できる。この場合も、故障した軌道車両4単体若しくは除雪装置を牽引する軌道車両4を、一定の微速度で走行させることができる。
以上のように、通常時のエンジン走行における動力は、走行用ディーゼルエンジン12→パワーシフトトランスミッション13→走行用推進軸14,16→終減速機15,17→車軸2,3へ伝達され、非常時のモータ走行における動力は、補助電動モータ21→パワーシフトトランスミッション13→走行用推進軸14,16→終減速機15,17→車軸2,3へ伝達される。また、除雪作業時には、上述したモータ走行における動力に加えて、主ディーゼルエンジン12からの動力を利用して、主ディーゼルエンジン12→パワーシフトトランスミッション13→油圧機構35→除雪装置駆動推進軸56→ロータリ除雪装置9へと伝達される。
図5はエンジン走行における車両速度と牽引力の関係を示すグラフであり、図6はモータ走行における車両速度と牽引力の関係を示すグラフである。これらの各図において、横軸は鉄道用除雪車の走行速度である車両速度[km/h]を示し、縦軸は同鉄道用除雪車の牽引力[kN]を示している。そして、エンジン走行の第1速時における走行性能曲線F1、同第2速時における走行性能曲線F2およびモータ連続走行の走行性能曲線Gで示す通り、いずれも安定な走行が可能である。
以上のように上記実施形態では、軌道車両4に除雪装置となるロータリ除雪装置9やスノープラウ11を装備した鉄道用除雪車において、軌道車両4に各々別個に搭載された主エンジンとしての主ディーゼルエンジン12や可変速駆動の補助電動モータ21と、軌道車両に備えた回動可能な車輪2,3に動力を伝達する走行用推進軸14,16と、主ディーゼルエンジン12からの動力と補助電動モータ21からの動力の何れかを走行用推進軸14,16へ伝達可能にするクラッチ22と、除雪装置の中でロータリ除雪装置9に動力を伝達する油圧機構35と、主ディーゼルエンジン12から油圧機構35への動力の伝達を断続可能にするクラッチ32を備え、補助電動モータ21からの動力を走行用推進軸14,16へ伝達するようにクラッチ22を動作させたときに、クラッチ32が主ディーゼルエンジン12から油圧機構35への動力の伝達を可能にして、ロータリ除雪装置9のカッター55を回転駆動させる構成としている。
つまり本実施形態では、非常用に備えられた補助電動モータ21に着目し、これを除雪作業時の走行用動力として用いることにより、主ディーゼルエンジン12の動力を全てロータリ除雪装置9の駆動に使用することが可能となる。そのため、ロータリ除雪装置9やスノープラウ11を使用しない通常時には、主ディーゼルエンジン12からの動力が軌道車両4の車輪2,3に伝達するようにクラッチ22で切替えて、軌道車両4を所定の速度で走行させる一方、ロータリ除雪装置9やスノープラウ11を使用する除雪作業時には、主ディーゼルエンジン12に代わり補助電動モータ21からの動力が軌道車両4の車輪2,3に伝達するようにクラッチ22を切替えるだけで、ロータリ除雪装置9に主ディーゼルエンジン12からの高トルクの動力が伝達されると共に、補助電動モータ21を動力源として軌道車両4を一定の微速度で走行させることが可能になる。
また本実施形態では、除雪作業時に主ディーゼルエンジン12と補助電動モータ21を各々独立して動作させることができるので、ロータリ除雪装置9の駆動力に左右されることなく、軌道車両4を定速走行させることが可能になる。さらに、補助電動モータ21本来の機能として、主ディーゼルエンジン12が故障により始動できなくなり、緊急時に軌道車両4を走行させる場合に、補助電動モータ21からの動力を利用できる。
また本実施形態では、軌道車両4に設置した主ディーゼルエンジン12と、補助電動モータ21と、走行用推進軸14,16と、油圧機構35とを、クラッチ22,32を備えたパワーシフトトランスミッション13に接続しているため、パワーシフトトランスミッション13により比較的簡単な構造で、主ディーゼルエンジン12や補助電動モータ21からの動力を安定に切り替えできる。
さらに本実施形態では、補助電動モータ21がエンジン発電機23を電源とするものであるから、主ディーゼルエンジン12の動作に拘らず補助電動モータ21に電源を独立して供給でき、軌道車両4を一定の微速度で走行させつつ、ロータリ除雪装置9による安定した除雪作業が可能となる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば主ディーゼルエンジン12や、パワーシフトトランスミッション13や、補助電動モータ21や、エンジン発電機23や、油圧機構35の種類などは適宜選定できる。また本発明は、ロータリ除雪装置9以外の各種除雪装置を軌道車両に装備した鉄道用除雪車にも適用可能である。
2,3 車輪
4 軌道車両
9 ロータリ除雪装置(除雪装置)
12 主ディーゼルエンジン(主エンジン)
13 パワーシフトトランスミッション
14 走行用前推進軸(走行用推進軸)
16 走行用後推進軸(走行用推進軸)
21 補助電動モータ
22 クラッチ(第1クラッチ)
23 エンジン発電機
32 クラッチ(第2クラッチ)
35 油圧機構

Claims (3)

  1. 軌道車両に除雪装置を装備した鉄道用除雪車において、
    前記軌道車両に各々搭載された主エンジン及び補助電動モータと、
    前記軌道車両の車輪に動力を伝達する走行用推進軸と、
    前記主エンジンからの動力と前記補助電動モータからの動力の何れかを前記走行用推進軸へ伝達可能にする第1クラッチと、
    前記除雪装置に動力を伝達する油圧機構と、
    前記主エンジンから前記油圧機構への動力の伝達を断続可能にする第2クラッチを備え、
    前記補助電動モータからの動力を前記走行用推進軸へ伝達するように、前記第1クラッチを動作させたときに、前記第2クラッチが前記主エンジンから前記油圧機構への動力の伝達を可能にして、前記除雪装置を駆動させる構成としたことを特徴とする鉄道用除雪車。
  2. 前記主エンジンと前記補助電動モータと前記走行用推進軸と前記油圧機構を、パワーシフトトランスミッションに接続したことを特徴とする請求項1記載の鉄道用除雪車。
  3. 前記補助電動モータがエンジン発電機を電源とすることを特徴とする請求項1または2記載の鉄道用除雪車。
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