JP6119812B2 - スラグ組成の分析方法及び溶融金属の精錬方法 - Google Patents

スラグ組成の分析方法及び溶融金属の精錬方法 Download PDF

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本発明は、スラグ組成の分析方法及び溶融金属の精錬方法に関するものである。
近年、二酸化炭素ガスの排出規制等の環境への配慮と高い生産性とを両立させる必要性から、様々な溶銑予備処理技術が開発されている。この溶銑予備処理技術の一つとして、転炉型精錬炉を用いて溶銑の脱珪処理と脱燐処理とを途中の排滓工程を挟んで連続的に行う溶銑予備処理技術が知られている。
例えば特許文献1には、まずスラグの塩基度((CaO)/(SiO)重量比)が0.3〜1.3の範囲内に入るようにCaO系媒溶剤の添加量を調節して脱珪処理を行った後、転炉型精錬炉を傾動して炉口から炉内で生成されたスラグを排滓し、次いで脱燐処理を行う溶銑予備処理技術が提案されている。
ところが、一般に、スラグの塩基度は、脱珪処理によって生成されるSiOにより変化する。また、この溶銑予備処理技術では、脱珪処理後のスラグを排滓した後に続けて脱燐処理を行うが、転炉型精錬炉を傾動させることによって炉内からスラグを完全に除去することは容易ではない。このため、転炉型精錬炉内に付着・残留したスラグの影響によって復燐等の好ましくない現象が生じることがある。
一方、スラグを転炉型精錬炉内から完全に除去しようとした場合には、スラグと共に溶湯が排出されることによって歩留まりが低下する。このような背景から、特許文献2には、脱珪処理において転炉型精錬炉内のスラグの組成がSiOの飽和領域とならないようにスラグの塩基度を調整することによって、復燐が生じることを抑制する技術が提案されている。
特開平10−152714号公報 特開2013−227664号公報 特開2011−141293号公報
しかしながら、脱珪処理後のスラグの塩基度の調整、すなわちスラグにCaO系媒溶剤を適正量添加することは容易ではない。一般に、スラグの塩基度を1.2程度以上とすることによって適正な脱燐処理を行うことができるが、CaO系媒溶剤を必要量以上添加することはコストの増加に繋がる。
また、適正なCaO系媒溶剤の添加量を計算するためには、脱珪処理終了後のスラグの塩基度と残留スラグ量とを把握する必要があるが、両者を正確に測定することは難しい。このため、一般的には両者を平衡計算等から見積もることになる。
両者を計算により見積もる場合には、スラグの排出量等の不確実な要因があるために、脱珪処理及び脱燐処理を繰り返し行うと次第に実際のスラグ組成と計算値との乖離が大きくなる場合があり、状況によっては溶銑予備処理を連続的に行うことが困難な状況に陥る可能性がある。
なお、このような課題を解決するために、特許文献3には、レーザ光を利用したスラグ組成の分析方法が提案されている。しかしながら、スラグの溶鋼表面からの厚みは、フォーミング等の現象のために時々刻々と変化する。このため、特許文献3記載の分析方法のように、検出素子をスラグに接触させてスラグの組成を決定すること、換言すれば、何らかの消耗型プローブをスラグ中に浸漬させて組成分析の精度や正確さを向上させることは、運用上、難しい上に時間を要する。従って、特許文献3記載の分析方法は、実際の精錬現場では有効でない。加えて、特許文献3には、実際にスラグ組成を定量するための具体的な方法が記載されていない。
また、溶銑の予備処理であっても、塩基度に限らず他の成分も含めてスラグ組成を適正な範囲に制御することが望ましい。このため、スラグを再利用する溶銑の予備処理では、再利用するスラグの組成を予め把握しておくことによって新たに添加する媒溶剤の量を適正化することが可能となる。このような溶銑の予備処理における課題は、溶融金属の精錬処理一般においても共通するものであり、精錬前又は精錬後のスラグ組成を迅速に把握することができれば、そのスラグを溶融金属の精錬等に利用して媒溶剤の添加量を適正化する上で効果的な手段となり得る。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、精錬現場において迅速、且つ、高精度にスラグ組成を定量可能なスラグ組成の分析方法及び過不足のない媒溶剤の添加量を決定可能な溶融金属の精錬方法を提供することにある。
本発明に係るスラグ組成の分析方法は、化学組成が明らかなスラグ試料の表面にレーザ光を照射することによって生成されたプラズマ中の分析を行う元素X(iは1以上の整数)の発光強度I(X)及びスラグ試料中における元素Xの酸化物の含有量C(X)(質量%)を後記数式(1)に代入することにより、元素Xの酸化物の単位含有量あたりの発光強度I(Xを算出するステップと、レーザ照射によって分析対象物の表面にプラズマを生成させ、プラズマ中の元素の発光強度に基づいて、スラグに対してレーザ照射がなされたか否かを判定する判別ステップと、前記判別ステップにおいてスラグに対してレーザ照射がなされたと判別された場合、前記分析対象物の表面に生成されたプラズマ中の元素Xの発光強度I(X)と元素Xの酸化物の単位含有量あたりの発光強度I(Xとを後記数式(2)に代入することによって、前記分析対象物に含まれるスラグ中における元素Xの酸化物の見かけ上の含有量C’(X)(質量%)を算出する第1算出ステップと、前記分析対象物に含まれるスラグ中における元素Xの酸化物の見かけ上の含有量C’(X)を後記数式(3)に代入することによって、前記分析対象物に含まれるスラグ中における元素Xの酸化物の正味の含有量C’’(X)(質量%)を算出する第2算出ステップと、を含み、前記判別ステップにおいてスラグに対してレーザ照射がなされたと判別された複数回数の前記判別ステップと、前記第1算出ステップ及び前記第2算出ステップの実行結果とに基づいて分析対象物に含まれるスラグの組成を算出することを特徴とする。
Figure 0006119812
Figure 0006119812
Figure 0006119812
ここで、nは2以上の整数であって、分析を行う元素Xiの合計数を示す。
本発明に係るスラグ組成の分析方法は、上記発明において、全ての前記元素Xからなる群が、少なくともCa、Si、及びFeを含み、さらにMg、Al、Mn、P、Ti、V、及びCrのうちの1つ以上を含み得ることを特徴とする。
本発明に係るスラグ組成の分析方法は、上記発明において、前記判別ステップは、前記分析対象物に含まれるスラグ中の含有量が5質量%以上であり、且つ、前記スラグと共存する溶融金属中の含有量が0.2質量%以下である元素Xの発光強度I(X)、前記溶融金属中の含有量が5質量%以上であり、且つ、前記スラグ中の含有量が前記溶融金属中の含有量の1/2以下である元素Xの発光強度I(X)に対する前記発光強度I(X)の比I(X)/I(X)、及び前記比の逆数I(X)/I(X)のうちのいずれかに基づいて、スラグに対してレーザ照射がなされたか否かを判定するステップを含むことを特徴とする。
本発明に係るスラグ組成の分析方法は、上記発明において、前記元素XはCa又はMgであり、前記元素XはFeであることを特徴とする。
本発明に係る溶融金属の精錬方法は、本発明に係るスラグ組成の分析方法を用いて求められたスラグの組成に基づいて、溶融金属に添加する媒溶剤の量を決定するステップを含むことを特徴とする。
本発明に係るスラグ組成の分析方法によれば、精錬現場において迅速、且つ、高精度にスラグ組成を定量することができる。また、本発明に係る溶融金属の精錬方法によれば、本発明に係るスラグ組成の分析方法によって定量されたスラグ組成に基づいて、過不足のない媒溶剤の添加量を決定することができる。
図1は、塩基度が高いスラグと塩基度が低いスラグとを271nmのFe、288nmのSi、及び318nmのCaそれぞれの発光線で評価した場合のスペクトルのピーク強度を示す図である。 図2は、本発明の一実施形態であるスラグ組成の分析方法の流れを示すフローチャートである。 図3は、LIBS法に基づくスラグ標準試料分析システムの構成例を示す模式図である。 図4は、LIBS法に基づく実機スラグ組成分析システムの構成例を示す模式図である。 図5はスラグ塩基度分析結果について、蛍光X線法との誤差を従来法と本法で比較した図である。 図6は、従来技術及び本発明における脱燐処理時のスラグ塩基度分布を示す図である。
本発明の発明者らは、上記課題を解決するべく、溶銑予備処理の特徴や環境を精査した。その結果、本発明の発明者らは、スラグを採取することなく、スラグの塩基度を迅速に測定可能な方法を想倒した。すなわち、本発明の発明者らは、溶銑予備処理における脱珪処理終了後には転炉型精錬炉を傾動させることによってスラグを炉口から排滓する中間排滓工程が存在し、この中間排滓工程中であればスラグを比較的妨害なく観察できることを知見した。
非接触で分光計測を行う手法としては、例えば遠隔位置からの分析に適したレーザ発光分光法(Laser Induced Breakdown Spectroscopy : LIBS法)を適用すれば、スラグを構成する元素を励起・発光させ、スラグ組成を定量評価できる。実際、採取したスラグを室温まで冷却した後にLIBS法で分析を行ったところ、小型の分光器でも検出が容易な可視領域にFe,Ca,Si,Mg等の元素のスペクトルが確認できた。また、化学量論比が既知の試料を分析した結果、試料中のCa及びSiの含有量に応じてスペクトルのピーク強度が変化する状況が確認できた。
一例として、図1に塩基度が低いスラグAと塩基度が高いスラグBとを波長271nmのFe、波長288nmのSi、及び波長318nmのCaそれぞれの発光線で評価した場合のスペクトルのピーク強度を示す。図1に示すように、スラグA,Bにおいて十分なピーク強度のスペクトルが検出できていることがわかる。しかしながら、実際の製造現場においてLIBS法でスラグ組成を分析すると、定量値が実際のスラグ組成とは異なる問題が生じた。そこで、本発明の発明者らは、この問題の原因を鋭意調査した。その結果、本発明の発明者らは、この問題が2つの原因によって生じていることを知見した。
第1の原因は、排滓中のスラグをLIBS法で分析している際、分析点にスラグではなく溶鉄が入り、溶鉄が励起・発光してしまうことである。この原因に対しては、スラグと溶鉄とで含有量が大きく異なる元素の発光強度によってスラグと溶鉄とを区別する方法を用いることが考えられる。一例として、スラグ中に比較的多く含まれ、溶鉄にはほとんど含まれないCaやMgの発光強度を指標としてスラグと溶鉄とを区別する方法が考えられる。
すなわち、通常、溶鉄にはCaやMgはほとんど含まれない。このため、他の元素の発光強度が得られた場合であっても、極端にCa,Mgの発光強度が低い場合には、分析点に溶鉄が入り、スラグの分析が行なえていないと判断できる。従って、予め各元素の含有量がわかっているスラグを分析しておき、用いているシステムにおけるCa又はMgの発光強度を評価し、実際のスラグ分析においてCa又はMgの発光強度がある閾値以下となった場合、スラグでなく溶鉄にレーザが照射されたと判定できる。
このように、本発明の一実施形態であるスラグの分析方法では、レーザ照射によって分析対象物の表面にプラズマを生成させ、プラズマ中のCaの発光強度I(Ca)又はMgの発光強度I(Mg)、若しくは、プラズマ中のFeの発光強度I(Fe)に対するプラズマ中のCaの発光強度I(Ca)の比I(Ca)/I(Fe)又はプラズマ中のFeの発光強度I(Fe)に対するプラズマ中のMgの発光強度I(Mg)の比I(Mg)/I(Fe)に基づいて、スラグに対してレーザ照射がなされていたか否かを判定する。また、例えば比I(Ca)/I(Fe)に代えて、その逆数I(Fe)/I(Ca)に基づいて判定してもよい。この際、各発光強度や発光強度比に基づいてスラグに対してレーザ照射がなされていたか否かを判定するに当たり、上記のように予め設定した閾値との大小関係によって判定する方法の他、発光強度比等の実測データの推移から統計的処理によって判定することもできる。
上記の説明では、スラグ中に比較的多く含まれ、溶鉄にはほとんど含まれない元素の発光強度を利用してスラグに対してレーザ照射がなされたか否かを判定するにあたり、利用する元素として、Ca及びMgを例示したが、より一般的には、スラグ中の含有量が5質量%以上であり、且つ、このスラグと共存する溶融金属中の含有量が0.2質量%以下である元素Xであれば、ある程度の精度でレーザ照射がなされたのがスラグであるのか否かの判定に利用し得る。従って、精錬条件に拠っては、SiやAl等がこれに利用し得る場合もある。この際、元素Xのスラグ中及び溶融金属中での濃度は、予め測定しておく必要は無く、経験的に上記の範囲内に含まれることが予想されれば十分である。
ここで、レーザ照射がなされた瞬間に分析対象物の表面のレーザ光の集光位置には、(a)スラグのみが存在する場合、(b)溶融金属のみが存在する場合、及び(c)スラグと溶融金属とが混在する場合の3つの可能性があり、スラグ組成の分析を正確に行うためには、上記(a)のスラグのみが存在する場合の発光データのみに基づいてスラグ組成を算出することが望ましい。ところが、上記(c)の両者が混在する場合において溶融金属の存在比率が小さいと、上記(a)の場合との判別は厳密には困難となる。しかしながら、実際には上記(b)及び(c)の場合に当たると考えられる発光の頻度は低く、また、たとえ(c)の両者が混在する場合であったとしても溶融金属の存在比率が小さければスラグの分析結果に及ぼす影響は小さい。このため、上記のように適当な基準を設けて発光強度の情報に基づいてスラグに対してレーザ照射がなされたか否か、すなわち、スラグに起因する発光であるか否かを判定することにより、上記(c)の両者が混在する場合のデータを完全には除けなかったとしても、スラグ組成の分析結果への影響を実際上問題の無い範囲に止めることができる。
つまり、上記の説明において、スラグに対してレーザ照射がなされたと判定するとは、溶融金属に起因する発光の影響が十分に小さい発光のデータだけを抽出することを意味するものであり、スラグと共に溶融金属に対してもレーザ照射がなされ、後者の影響が大きい場合には、スラグに対してレーザ照射がなされたとは判定しない。より具体的には、溶融金属に起因する発光強度の比率が10%以下の所定の比率よりも低い発光のデータを、スラグに対してレーザ照射がなされたもの、すなわち、スラグに起因する発光であると判定することが望ましい。この判定には、上記と同様にスラグと溶融金属とで含有量が大きく異なる元素の発光強度によって、スラグに起因する発光と溶融金属による影響が大きい発光とを判別する方法を用いることができる。
判定に利用する元素としては、溶融金属中とスラグ中で含有量が大きく異なる元素が好ましいが、前記とは異なり、溶融金属中に多く含まれる主成分の元素Xを利用しても良い。安定した発光強度測定が行なえる環境においては、上記の元素Xの発光強度I(X)(例えばI(Ca)やI(Mg))の絶対強度の大小でも判定できるが、ダストやヒューム等の影響や光学的条件のばらつきでレーザの照射やプラズマ光強度の測定値が大きく影響を受ける場合には、溶融金属中の主成分の発光強度I(X)との比を取る方法が効果的である。両者の比を取ることによって、分析における内標準化と同様の考え方により、元素の種類に拠らずプラズマ発光の効率や感度が変化した場合においても、スラグに起因する発光を一定した条件で判定できる。また、判定に用いる発光強度の比としては、上記したようにI(X)/I(X)又はその逆数I(X)/I(X)を用いることができる。
判定に用いる溶融金属中の主成分の元素Xとしては、ステンレス等の合金ではNiやCr等の成分も利用でき、5質量%程度以上含有される元素であれば問題ないと考えられる。この際、元素Xはスラグ中の含有量が少ない元素の方が望ましく、元素Xをスラグ中の含有量(質量比率)が溶融金属中の含有量の1/2以下である元素として、I(X)とI(X)の比を指標として判定することにより、溶融金属に起因する発光を含むデータを除いてスラグに起因する発光と判定する際の精度又は分解能を向上できる。
鉄鋼精錬においては、溶融金属中に比べてスラグ中の含有量が少ない元素として、Ni,Cu,Mo,Co等を例示できるが、これらの多くは特殊な合金鋼の場合を除いて鋼中の含有量は低位に留まるので、一般的に元素Xとして好適に利用できるのはFeと考えられる。鉄鋼精錬ではスラグ中のFe酸化物の含有量が20質量%程度と比較的高位となる場合があり、Feの発光強度のみに基づいてレーザ集光位置への溶鉄の混入を判定することは困難である。また、レーザ集光位置への溶鉄の混入があるとFe酸化物の分析結果に影響を及ぼして問題となる。しかしながら、上記のように主にスラグのみに起因する元素の発光強度I(X)と共にFeの発光強度I(Fe)を用いて、両者の比を指標としてレーザ照射がスラグに対してなされたと判定した発光データのみを用いて算出すれば、スラグ中のFe酸化物の濃度を精度良く求めることができる。
次に、第2の原因であるスラグ中の各元素の酸化物の含有量を定量する方法について説明する。通常、LIBS法では各元素の含有量に応じてレーザ照射で励起・発光されたスペクトル強度が測定される。実際のスラグ中では、主な元素はほとんど酸化物として存在しているが、酸素自身は励起エネルギーが高く、また可視領域には分光分析に適した発光線が無いため、定量に利用することは難しい。
しかしながら、スラグ中における酸素と各元素の組成比は概ね一様であることから、各元素の酸化物の含有量の分かっているスラグを標準試料として用いて各元素の検量線を求めておき、実際のスラグ分析で得られた各元素の発光強度から各元素の酸化物の含有量を求めることができる。但し、実際の測定現場では、含有量の変化以外に測定される発光強度が変動する様々な要因が考えられる。例えば、スラグの生成状況の変化によってスラグ表面までの距離が変化したり、ダストやヒュームで光が遮られたりすることによって、発光強度が変化する。
これらは全ての元素に対して同様の変化を与えることから、例えばスラグ塩基度を知りたい場合にはCaとSiの発光強度比を求めることで含有量以外の変動は相殺されるため、問題にならないケースもある。一方、スラグ塩基度を測定する場合であっても、その後に適正な塩基度への調整のために、分析結果を元に添加CaO量を決定する場合はスラグ中のCaO及びSiOの含有量(絶対量)を知る必要があるし、MgOのような成分の場合も含有量の評価が重要である。
そこで、本発明の発明者らは、実際のスラグの生成状況に基づき各元素の酸化物の含有量を定量する方法を想到した。詳しくは、本発明の発明者らは、特定の工程におけるスラグ中の元素は概ね決まっており、酸化物形成時の化学量論比もほぼ一定と考えて差し支えないことに着眼した。すなわち、本発明の発明者らは、スラグ分析を行ないたい工程におけるスラグ中の元素を調査し、存在する全元素をLIBS法で分析した上でその総量を100%として換算することにより、各元素の酸化物の含有量を評価できることを知見した。
例えば、溶銑予備処理工程における脱Si後のスラグでは、CaO,SiO,MgO、Al,MnO,TiO,P,FeOが合計で90%以上を占める。従って、予めこれらの成分の含有量がわかっている試料を標準試料として準備し、LIBS法による各元素の酸化物の単位濃度あたりの発光強度を求めておく。そして、その後、実際にスラグ組成を分析したい工程において、スラグにレーザが照射されたと判断できる分析タイミングを判定した上で各元素の酸化物の見かけの含有量を算出する。
次いで、求められた各元素の酸化物の含有量の合計が100%となる様にして各元素の酸化物の絶対量(質量比率)を計算で求める。なお、上記の分析はレーザ照射のパルス毎に行ない、充分な統計精度が得られるように複数回繰り返しレーザ照射及び分析を行なうことが必要である。また、検量線に用いる試料としては、各成分について、実際の工程で想定される濃度範囲をカバーできる上下2種類と、可能であれば中間濃度域の合計3種類程度を準備することが望ましい。
なお、実際のスラグ中において各元素は酸化物の形態で存在しているのに対し、LIBS法で得られる発光強度は元素に起因する。しかしながら、ほとんどの元素についてスラグ中におけるO(酸素)との組成比は単一である。従って、準備した標準試料に対して酸化物、例えばAlであればAlのスラグ中質量割合を横軸に、LIBS法によるAlの発光強度を縦軸にプロットすることにより、得られた直線の傾きから単位酸化物含有量あたりの発光強度I(Al)0を求めることができる。ここで、比較的スラグ中含有量が多い成分のうち、Feはスラグ中でFeO及びFeの2つの異なる組成比で酸化物を形成し得る。同じFe発光強度であった場合には、FeO又はFeのいずれの形態で存在するかによってスラグ中のFeOの組成比が異なる。しかしながら、実際には同じ精錬工程であればFeOのxの値は1.0〜1.5の範囲内の概ね一定の値に近くなることから、FeOとしてxの値が実際の精錬工程のものと同等レベルの標準試料を準備し、Feの発光強度で定量する方法を用いれば良い。
以上をまとめると、本発明の一実施形態であるスラグ組成の分析方法は、図2に示すフローチャートのようになる。すなわち、図2に示すように、本発明の一実施形態であるスラグ組成の分析方法では、始めに、化学組成が明らかなスラグ試料の表面にレーザ光を照射することによって生成されたプラズマ中の元素X(iは1以上の整数)の発光強度I(X)及びスラグ試料中における元素Xの酸化物の含有量C(X)を以下に示す数式(1)に代入することにより、元素Xの酸化物の単位含有量あたりの発光強度I(Xを算出する(ステップS1)。
Figure 0006119812
次に、レーザ照射によって分析対象物の表面にプラズマを生成させ、プラズマ中のCaの発光強度I(Ca)又はプラズマ中のMgの発光強度I(Mg)、若しくは、プラズマ中のFeの発光強度I(Fe)に対するプラズマ中のCaの発光強度I(Ca)の比I(Ca)/I(Fe)又はプラズマ中のFeの発光強度I(Fe)に対するプラズマ中のMgの発光強度I(Mg)の比I(Mg)/I(Fe)に基づいて、スラグに対してレーザ照射がなされたか否かを判別する(ステップS2)。スラグに対してレーザ照射がなされていないと判別された場合(ステップS2:No)、分析対象物の表面に対して再度レーザ照射を行い、上記ステップS2の処理を再び実行する。
一方、スラグに対してレーザ照射がなされたと判別された場合には(ステップS2:Yes)、始めに、分析対象物の表面に生成されたプラズマ中の元素Xの発光強度I(X)と元素Xの酸化物の単位含有量あたりの発光強度I(Xとを以下に示す数式(2)に代入することによって、分析対象物に含まれるスラグ中における元素Xの酸化物の見かけ上の含有量C’(X)を算出する(ステップS3)。
Figure 0006119812
次に、分析対象物に含まれるスラグ中における元素Xの酸化物の見かけ上の含有量C’(X)を以下に示す数式(3)に代入することによって、分析対象物に含まれるスラグ中における元素Xの酸化物の正味の含有量C’’(X)を算出する(ステップS4)。
Figure 0006119812
ここで、nは2以上の整数であって、分析を行う元素Xiの合計数を示す。
分析を行う元素Xは、分析対象のスラグの生成プロセスについての情報から予想されるスラグ組成を過去の分析結果等に基づいて想定し、これに含有される酸化物中の酸素を除く主要な元素を網羅するように予め決定しておくか、又は、発光強度の測定結果に基づいてスラグに含有される主要な元素を含むように決定することが望ましい。含有量が微小な元素も含めて分析を行っても発光の波長に重なりが無ければ問題はないが、スラグ中の含有量が1質量%以下の酸化物に含まれる元素については、分析を行う元素Xに含めなくてもスラグの主要成分の組成分析結果に及ぼす影響は小さいので、分析を行う元素Xに含めなくてもよい。
溶銑予備処理を含む鉄鋼精錬プロセスにおいては、スラグの主要な酸化物成分は、CaO,SiO,及びFeOを含むことがほとんどであり、分析を行う元素Xには少なくともCa,Si,及びFeを含めることが望ましい。また、その他に鉄鋼精錬スラグ中に含まれることが多い酸化物成分としては、MgO,Al,MnO,P,TiO,V,及びCrが挙げられ、精錬処理前又は精錬処理後の溶鉄の組成、精錬中等に添加した媒溶剤等の添加剤の組成と量、精錬炉の耐火物材質及び精錬における酸化/還元条件等の条件に応じて、これらの酸化物のうちスラグに含有されるものを判定できる。従って、スラグに含有されると判定された酸化物に応じて、Mg,Al,Mn,P,Ti,V,及びCrのうちから必要なものを分析を行う元素Xに含めることが望ましい。
そして、ステップS2からステップS4の処理を複数回実行した結果に基づいて平均化等の統計的なデータ処理によってスラグの組成を算出し、最後に、スラグに対してレーザ照射がなされたと判定された回数が所定回数以上になったか否かを判別する(ステップS5)。判別の結果、スラグに対してレーザ照射がなされたと判定された回数が所定回数以上になっていない場合(ステップS5:No)、再度ステップS2からステップS5の処理を実行する。一方、スラグに対してレーザ照射がなされたと判定された回数が所定回数以上になった場合には、一連の処理を終了する。ここで、本発明の変形例として、数式(2)を数式(3)に代入することによって得られる式を予め求めておき、ステップS3の処理とステップS4の処理とを分けずに一度の処理で行なったとしても全く問題が無いことは自明である。
このようなスラグ組成の分析方法によれば、精錬現場において迅速、且つ、高精度にスラグ組成を定量することができる。また、このスラグ組成の分析方法によって定量されたスラグ組成に基づいて媒溶剤の添加量を決定することによって、溶融金属の精錬において媒溶剤を過不足なく添加することができる。
LIBS法によるスラグ組成分析において予め濃度既知の標準試料を分析した際に用いたシステムの概要を図3に示す。図3に示すように、このシステムでは、レーザ1としてYAG方式のパルスレーザを用い、出力100[mJ]、繰り返し周波数10[Hz]、シングルパルスモードでレーザ光を照射し、焦点距離3000[mm]の集光レンズ2で試料6の表面にプラズマを生成させた。そして、プラズマで生成された光をレーザ1の直近に配置したコリメータ付きの紫外・可視域透過用の光ファイバ3で受光し、分光・測光システム4で分光・測光した。標準試料としては、CaO,SiOの含有量を20〜60[wt%]、MgO,FeOの含有量を0〜15[wt%]、Al,MnOの含有量を0〜10[wt%]の範囲内で数水準に変化させた計10試料を準備し、各元素の単位含有量あたりの発光強度[cps/wt%]を求めた。なお、xの値は約1.15(1.1〜1.2の範囲)に調整し、定量に用いる各元素の発光スペクトルについて、今回はいずれの元素も250〜400[nm]の範囲内に存在する発光線を利用した。
次に、250[t]の転炉型精錬炉内で溶銑予備処理を行うプロセスにおいて、図4に示す構成のLIBS法に基づくスラグ組成分析システムを配置し、溶銑の脱珪処理後のスラグを中間排滓する際に炉口から流出するスラグの分析を行った。図4に示すシステムの構成は、図3に示した標準試料の分析を行なうシステムと基本的な構成は同様であるが、炉の近傍に設置したレーザ1、集光レンズ2、及び光ファイバ3については耐熱及び防塵保護を行なった。また、分光・測光システム4及び演算用コンピュータ5については、熱や粉塵の影響を回避するために15[m]の光ファイバを用いて炉から離れた場所に設置した。実際に排滓中のスラグ表面にレーザを照射してプラズマを生成させたが、状況によっては一部溶鉄にレーザが照射されてしまうタイミングが生じたことから、Caの発光強度を利用した識別を行なった。
具体的には、標準試料中のCa,Feを分析した際の単位濃度あたりの発光強度[cps/wt%]の比I(Ca)/I(Fe)に対して、CaとFeとの発光強度比I(Ca)/I(Fe)が1/20以下の値となった際には、レーザはスラグではなく溶鉄に照射されたと判定し、得られたデータは含有量の算出処理から除外した。一方、スラグにレーザ照射がなされたと判定された場合には、各元素の発光強度I(Xi)から先述した数式(2)により算出される各酸化物成分の見かけ上の含有量C’(X)を用いて、合計が100[%]となるように数式(3)により各元素の酸化物の含有量C’’(X)を計算した。実際の含有量分析については、有効なレーザ照射数が300パルスに到達するまで行ない、各元素Xの酸化物(CaO,SiO,MgO,FeO,Al,及びMnO)について含有量の平均値を算出した。
本発明によれば、スラグと溶鉄との識別及び外乱要因による含有量算出時の誤差を補正できることから、LIBS法によるスラグ組成分析の精度向上が期待できる。実際に塩基度(CaO/SiO)分析後のスラグをサンプリングし、工程で実施している蛍光X線分析法による定量結果との差(σd、蛍光X線分析法による定量結果を基準とする相対値の平均値)を計算し、これらの補正を行なわない従来法と比較した結果を図5に示す。図5に示すように、本発明によりLIBS法における定量の正確さが改善されていることが示された。次に、演算用コンピュータ5が、算出されたスラグ塩基度と中間排滓処理時のノロパン秤量による排出スラグ重量等から推定された残留スラグ量を元に脱燐処理に必要な塩基度1.2〜1.4となるように必要なCaO系媒溶剤の添加量を計算した。そして最後に、中間排滓処理終了後の転炉型精錬炉内に計算された添加量だけCaO系媒溶剤を投入した。
図6は、従来技術及び本発明における脱燐処理時のスラグ塩基度分布を示す図である。一般に、脱燐処理時のスラグ塩基度が低すぎる場合には脱燐処理が十分に進行せず、逆に脱燐処理時のスラグ塩基度が高すぎる場合には余分なCaO系媒溶剤を使用することによる必要外経費が生じる。図5に示すように、本発明によれば、従来技術と比較して、スラグ塩基度が高い側及び低い側へのばらつきが大きく低減され、効率的、且つ、低いコストでの溶銑予備処理を行えることが確認された。
なお、本発明によれば、スラグ中のMgOの含有量も定量できる。精錬工程で生成されたスラグを路盤材等に再利用する場合、MgOは膨張等の要因となるため、スラグ中のMgOの含有量を把握する必要がある。本発明によって排滓時にLIBS法によりスラグ中のMgOの含有量を定量することにより、スラグ中のMgOの含有量に応じてスラグの仕分けや分別を行うことができるので、スラグの効率的な利材化を推進できる。また、以上では、本発明を溶銑の予備処理に適用した例を記載したが、本発明は転炉製鋼、電気炉製鋼、及び銅精錬等の非鉄金属精錬にも適用可能である。
1 レーザ
2 集光レンズ
3 光ファイバ
4 分光・測光システム
5 演算用コンピュータ
6 試料
10 スラグ

Claims (5)

  1. 化学組成が明らかなスラグ試料の表面にレーザ光を照射することによって生成されたプラズマ中の分析を行う元素X(iは1以上の整数)の発光強度I(X)及びスラグ試料中における元素Xの酸化物の含有量C(X)(質量%)を後記数式(1)に代入することにより、元素Xの酸化物の単位含有量あたりの発光強度I(Xを算出するステップと、
    レーザ照射によって分析対象物の表面にプラズマを生成させ、プラズマ中の元素の発光強度に基づいて、スラグに対してレーザ照射がなされたか否かを判定する判別ステップと、
    前記判別ステップにおいてスラグに対してレーザ照射がなされたと判別された場合、前記分析対象物の表面に生成されたプラズマ中の元素Xの発光強度I(X)と元素Xの酸化物の単位含有量あたりの発光強度I(Xとを後記数式(2)に代入することによって、前記分析対象物に含まれるスラグ中における元素Xの酸化物の見かけ上の含有量C’(X)(質量%)を算出する第1算出ステップと、
    前記分析対象物に含まれるスラグ中における元素Xの酸化物の見かけ上の含有量C’(X)を後記数式(3)に代入することによって、前記分析対象物に含まれるスラグ中における元素Xの酸化物の正味の含有量C’’(X)(質量%)を算出する第2算出ステップと、を含み、
    前記判別ステップにおいてスラグに対してレーザ照射がなされたと判別された複数回数の前記判別ステップと、前記第1算出ステップ及び前記第2算出ステップの実行結果とに基づいて分析対象物に含まれるスラグの組成を算出することを特徴とするスラグ組成の分析方法。
    Figure 0006119812
    Figure 0006119812
    Figure 0006119812
    ここで、nは2以上の整数であって、分析を行う元素Xiの合計数を示す。
  2. 全ての前記元素Xからなる群が、少なくともCa、Si、及びFeを含み、さらにMg、Al、Mn、P、Ti、V、及びCrのうちの1つ以上を含み得ることを特徴とする請求項1に記載のスラグ組成の分析方法。
  3. 前記判別ステップは、前記分析対象物に含まれるスラグ中の含有量が5質量%以上であり、且つ、前記スラグと共存する溶融金属中の含有量が0.2質量%以下である元素Xの発光強度I(X)、前記溶融金属中の含有量が5質量%以上であり、且つ、前記スラグ中の含有量が前記溶融金属中の含有量の1/2以下である元素Xの発光強度I(X)に対する前記発光強度I(X)の比I(X)/I(X)、及び前記比の逆数I(X)/I(X)のうちのいずれかに基づいて、スラグに対してレーザ照射がなされたか否かを判定するステップを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のスラグ組成の分析方法。
  4. 前記元素XはCa又はMgであり、前記元素XはFeであることを特徴とする請求項3に記載のスラグ組成の分析方法。
  5. 請求項1〜4のうち、いずれか1項に記載のスラグ組成の分析方法を用いて求められたスラグの組成に基づいて、溶融金属に添加する媒溶剤の量を決定するステップを含むことを特徴とする溶融金属の精錬方法。
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