JP4625428B2 - 精錬炉内溶融金属の成分分析方法および装置 - Google Patents

精錬炉内溶融金属の成分分析方法および装置 Download PDF

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Description

本発明は、レーザ誘起蛍光法を用いて、精錬炉内の溶融金属中化学成分濃度を測定する装置及び方法に関する。
金属材料の精錬工程において、精錬反応進行中の溶融金属中の成分元素濃度をリアルタイムでモニターすることは精錬工程を最適化制御する上で非常に重要である。
鉄鋼の製造工程のなかで、酸素吹錬によって脱炭を行う転炉精錬においては、過度の吹錬によるスラグ中トータルFe濃度の増加、溶鋼中フリー酸素濃度過多、FeやMnの歩留まり低下といった製鋼コスト増要因の完全な抑制のためには、現状のサブランスによる点測定のみでは不十分であり、溶鋼中炭素濃度の連続的なモニタリングが強く要求されている。
このような溶鋼中成分、特に炭素や燐等の非金属元素の濃度測定を目的に、レーザを利用した発光分光分析法を適用した技術がこれまでに数多く報告されている。これらのほとんどは、尖頭出力の高いパルスレーザを集光して溶鋼に照射することによってプラズマ状態を生成し、このプラズマからの発光を分光分析することにより溶鋼中元素濃度を測定するものであり、一般にレーザ発光分析法等と呼ばれている。例えば、特許文献1には、転炉の耐火物を貫通した羽口を通してレーザを溶鋼に照射し、発光を光ファイバーで分光器に伝送して分光分析する方法が開示されている。
しかし、レーザ発光分析法を精錬炉内溶鋼中の炭素、燐等の元素濃度測定に適用する際には、次のような問題がある。すなわちプラズマからはマトリクスである鉄を始め共存元素の発光が無選択に放出されるので、分光器として回折格子によって波長分散して得られるスペクトル上で、目的元素の発光線を波長が近接する他の発光線に対して十分分別可能な高分解能が要求される。このような高分解能の分光器を備えた分光分析装置は、大型かつ精密機器であるため、熱、振動、ダスト、飛散物等がある精錬炉近傍の厳しい環境下に設置することが困難である。このため、精錬炉から十分離れた位置に分光分析器を据え付け、精錬炉から発光シグナルを分光器まで光ファイバーで伝送する必要がある。しかし、一般に光ファイバーの伝送損失は、波長が紫外域から真空紫外域(200nm以下)にかけて短くなるにつれて増大するため、精錬炉内溶鋼中の炭素や燐等非金属元素の共鳴線のある真空紫外域での光ファイバー長1m当たりの透過率は70%以下と低くなる。出鋼や排滓時の精錬炉の傾動など精錬作業に支障がない光ファイバー伝送長は最低でも20mは必要であり、この場合の分光器での発光シグナル強度は3桁以上低減することになる。従って、レーザ発光分析法を用いて精錬炉内溶鋼中の炭素、燐等の元素濃度を測定する場合には、分解能及び検出感度の点で精度の高い溶鋼分析は困難である。
一方、高出力密度のレーザで試料を蒸発・原子化した後、測定目的元素に共鳴する波長のレーザを照射し、これにより誘起された測定目的元素の蛍光光量を測定する方法は、一般にレーザ誘起蛍光法等とよばれる。例えば、特許文献2には、鋼試料の分析にレーザ誘起蛍光法を適用することにより、光ファイバー伝送損失が比較的小さい、200nm以上の蛍光をマトリクス鉄の分光干渉無く測定が可能であると記載されている。しかし、十分な強度を有する炭素や燐の原子発光スペクトルは、200〜250nmの波長域に存在するが、この波長域では真空紫外域と比較すれば伝送損失が小さく、伝送距離が長い場合、依然として伝送損失の問題がある。例えば、燐の原子発光線は214nm付近に存在するが、この波長では20mの伝送の場合、透過率は0.4%以下であり、燐濃度が微量の場合、定量に十分なS/N比を確保することが困難であった。
特許文献3には、レーザ誘起蛍光をバンドパスフィルターと光量検出器のみで測定する方法及び装置について開示されている。しかし、十分なS/N比を得るに足るだけの狭い透過幅(例えば半値全幅(FWHM)として5nm以下)でかつ、透過中心波長において透過率が十分高い(例えば60%以上)バンドパスフィルターは、可視域については容易に製造可能であり、市販品を入手できるとしても、炭素や燐の原子スペクトルが存在する250nm以下の波長域では、透過幅は半値全幅として、せいぜい10nm程度であり、なおかつ透過中心波長における透過率は10〜15%程度と低い。このため、鋼試料中の微量炭素や燐の分析は困難であった。
本発明者は、目的元素の蛍光波長における反射率が選択的に高いミラーと目的元素の蛍光波長を透過中心とする干渉フィルター及び光量検出器とを組み合わせた簡易分光検出器を炉体に取り付け、炭素や燐のレーザ誘起蛍光光量を炉体で電気シグナルに変換し、この電気シグナルを遠隔に伝送して精錬炉内溶鋼の炭素、燐濃度を連続的にモニタリングする方法及び装置を提案した(特許文献4)。
ところで、目的元素を選択的に励起する蛍光誘起レーザに先だって照射される、プラズマ生成レーザは、照射点における出力密度を十分に高めるため、一定の焦点距離で集光して照射される。一方、精錬炉内溶鋼にレーザを照射するには、炉壁の耐火物を貫通した観測用羽口にAr等の不活性ガスを吹き込むことによって形成される、ガス/溶鋼の界面に集光して照射する。このガス/溶鋼界面は、ガスの溶鋼へのバブリングあるいはジェッティングによって形成されるので、その位置や形状が激しく変動する。そのため、プラズマ生成レーザは、ガス/溶鋼界面に焦点からはずれた条件で照射されたり、ガス/溶鋼界面の法線と大きな角度をもって照射されることが発生する。
このようにして、照射点におけるプラズマ生成レーザの出力密度は、時々刻々と複雑かつ無秩序に変動するので、パルス毎に蒸発量およびプラズマ状態が変動する。一般に、このような変動を補正するために、試料中に一定の濃度で含まれる成分(例えば主成分、従って、溶鋼の場合は鉄)に起因するシグナル強度を用いた、いわゆる内標準補正法が用いられる。
しかし、簡易分光検出器では、目的元素の蛍光光量のみを検出する構造をとっているため、上述した溶鋼の場合における鉄のような補正のための信号強度を測定することができなかった。
そこで、前出の特許文献4では、簡易分光検出器の光量検出器からの電気信号強度をオシロスコープなどで表示しその電気信号強度の経時変化を観測し、この波形から定めらたバッラウンド強度を用いて、蛍光強度を補正する方法を採っていた。しかし、このバックグラウンド強度は、目的元素の蛍光波長付近の背景輻射によるものであり、測定毎の溶融金属のプラズマ状態の変動の影響を抑制することができないめ、十分な補正効果は得られなかった。
特開昭60−231141号公報 特開平8−75651号公報 特開平11−2604号公報 特開2001−356096号公報
本発明は、上記従来技術における問題点に鑑み、パルスレーザ照射により誘起される精錬炉内溶融金属中の目的元素の蛍光光量から目的元素濃度を測定するレーザ誘起蛍光法において、精錬炉内の溶融金属の変動などの外乱要因による目的元素の蛍光光量のばらつきを小さくし、目的元素濃度を高い精度で測定できる方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するものであり、その発明の要旨とするところは、以下のとおりである。
(1)精錬炉内溶融金属に第1パルスレーザを照射し、該溶融金属からプラズマ輻射光を発生させた後、目的元素に共鳴する固有の波長を有する第2パルスレーザを照射し、目的元素の蛍光を発生させ、該蛍光光量を精錬炉の前記第1のパルスレーザ導入位置近傍に設置された光量検出器で電気信号に変換し、精錬炉から隔離して設置されたデータ処理装置に伝送し、該蛍光に基づく信号強度Ifから溶融金属中の目的元素の濃度を測定する精錬炉内溶融金属の成分分析方法において、前記プラズマ輻射光を精錬炉から隔離して設置された分光分析器に伝送し、溶融金属中の特定主要元素の線スペクトルに基づく信号強度Icを測定し、前記信号強度Ifと該信号強度Icの信号強度比If/Icから溶融金属中の目的元素の濃度を測定することを特徴とする精錬炉内溶融金属の成分分析方法。
(2)前記第1パルスレーザを照射してから1〜20μsec経過後に、前記溶融金属中の特定主要元素の線スペクトルに基づく信号強度Icを測定し、かつ前記プラズマ輻射光の発生から20〜100μsec経過後に、前記第2パルスレーザを照射するととともに、蛍光に基づく信号強度Ifを測定することを特徴とする(1)記載の精錬炉内溶融金属の成分分析方法。
(3)前記溶融金属中の特定主要元素が鉄であることを特徴とする(1)または(2)に記載の精錬炉内溶融金属の成分分析方法。
(4)精錬炉内溶融金属に第1パルスレーザを照射し、該溶融金属からプラズマ輻射光を発生させるためのプラズマ生成用レーザ発振器と、前記プラズマ輻射光の発生後に目的元素に共鳴する固有の波長を有する第2パルスレーザを照射し、目的元素の蛍光を発生させるための蛍光誘起用レーザ発振器と、前記精錬炉の前記第1のパルスレーザ導入位置近傍に設置され、前記蛍光を電気信号に変換するための光量検出器と、精錬炉から隔離して設置され、前記光量検出器から伝送された信号強度Ifから溶融金属中の目的元素の濃度を測定するデータ処理部と、からなる精錬炉内溶融金属の成分分析部において、さらに、精錬炉から隔離して設置され、前記プラズマ輻射光から溶融金属中の特定主要元素の線スペクトルに基づく信号強度Icを測定するための分光分析器と、前記第1パルスレーザの照射、前記第2パルスレーザの照射、前記信号強度Ifの測定、および、前記該信号強度Icの測定を予め設定された時間に動作させるためのパルス発生器を備え、前記データ処理部では、前記信号強度Ifと前記信号強度Icの信号強度比If/Icから溶融金属中の目的元素の濃度を測定することを特徴とする精錬炉内溶融金属の成分分析装置。
(5)前記パルス発生器は、前記第1パルスレーザを照射してから1〜20μsec経過後に、前記溶融金属中の特定主要元素の線スペクトルに基づく信号強度Icを測定し、かつ前記プラズマ輻射光の発生から20〜100μsec経過後に、前記第2パルスレーザを照射するととともに、蛍光に基づく信号強度Ifを測定するように前記プラズマ生成用レーザ発振器、蛍光誘起用レーザ発振器、分光分析器を動作させることを特徴とする(4)に記載の精錬炉内溶融金属の成分分析装置。
(6)前記分光分析器は、前記プラズマ輻射光から溶融金属中の鉄の線スペクトルに基づく信号強度Icを測定することを特徴とする(4)または(5)の精錬炉内溶融金属の成分分析装置。
本発明によれば、精錬炉に取り付けた光量検出器で測定された目的元素の蛍光光量に基づく信号強度を、分光分析器で測定された溶融金属中の主要元素のプラズマ発光線スペクトル強度で補正することにより、溶融金属の変動などの外的要因による目的元素の蛍光光量のバラツキを小さくし、目的元素の濃度を正確、高精度に測定することが可能となる。本発明を溶鋼成分のオンラインモニタリングに適用することにより、精錬操業中の終点判定等、精錬制御性が高められることから、本発明による産業上の貢献は多大なものがある。
以下に、本発明の実施の形態を説明するが、まず本発明を詳細に説明する。
本発明では、レーザプラズマ発光分析法とレーザ誘起蛍光分析法とを組み合わせた分析手法を用いる。レーザプラズマ生成用レーザ発振器には、試料の蒸発及び原子化に必要な尖頭出力を有すパルスレーザ発振器を用いることができる。このようなレーザ発振器としては、QスイッチNd:YAGレーザ発振器が例として挙げられる。また、蛍光誘起用レーザ発振器としては、Ti:サファイアレーザ発振器やOPO(Optical Parametric Oscillation)等の固体波長可変レーザ発振器や色素レーザ発振器等が例として挙げられる。
プラズマ生成用レーザ発振器から精錬炉内溶融金属に第1パルスレーザが照射されと、溶融金属からプラズマが発生する。プラズマ中では、溶融金属中のFeのマトリクス成分から微量成分に至るまでのほとんどの成分が原子化またはイオン化され、これらの原子やイオンから放射された発光線でプラズマ輻射光が形成される。本発明では、このプラズマ輻射光は受光後、光ファイバーで精錬炉から隔離して設置された分光分析器に伝送され、溶融金属中の特定主要元素の線スペクトルに基づく信号強度Icを測定する。プラズマ輻射光中の数nm程度の波長間隔で分散するための分光器および検出器を備えた分光分析器は、その構造が複雑なために、測定に熱や振動による影響を大きく受けるため、分光分析器を熱や振動が少ない精錬炉から隔離して場所に設置する必要がある。
上記精錬炉内溶融金属で生成したプラズマは、時間の経過とともにプラズマ温度の低下にともない、プラズマ輻射光の強度は指数関数的に低下すると同時に、プラズマ中の原子の外殻電子が、励起状態から基底準位またはこれに近い低準位へ数密度が蓄積した状態となる。この時点で蛍光誘起用レーザ発振器から目的元素を共鳴励起させる波長にチューニングされた第2パルスレーザが照射されると、目的元素の蛍光のみを選択的に発光される。
この目的元素の蛍光光量は、他の元素に起因する発光線の影響が無視できる程度に選択的に増強されるので、この蛍光強度は、高い波長分解能を有する複雑な回折格子や検出器を備えた分光分析器を用いず、比較的低い波長分解能の小型の光量検出器を用いて測定することが可能となる。光量検出器としては、例えば、光電子増倍管またはフォトダイオード等の目的元素の蛍光光量を電気信号に変換し、検出するための検出器が用いられる。
このような光量検出器は、通常の分光分析器に比べて小型かつ簡易な構造であり、耐熱性や振動性も優れている特徴を有するため、精錬炉に近い位置に設置することが可能である。また、光量検出器で電気信号に変換し、電気信号として信号測定器に伝送できるため、分光分析器により測定する場合に問題となる長距離を光ファイバーにより伝送する場合の光量損失による信号強度の低下は生じない。
本発明は、精錬炉内溶融金属の成分分析方法およびその装置において、第1パルスレーザの照射により発生した精錬炉内溶融金属のプラズマ輻射光を精錬炉から隔離した位置で分光分析装置を用いて分光分析し、溶融金属の特定主要成分(マトリクス成分)の線線スペクトルに基づく信号強度Icを測定するともに、さらに、第2パルスレーザの照射により発生した前記溶融金属の目的元素の蛍光光量を精錬炉近傍で光量検出器を用いて測定し、該蛍光に基づく信号強度Ifを測定し、信号強度Ifと信号強度Icの信号強度比If/Icから溶融金属中の目的元素の濃度を測定することを特徴とする。
本発明の精錬炉内溶融金属の成分分析方法は、前記プラズマ生成用レーザ発振器からの第1パルスレーザ照射による精錬炉内溶融金属のプラズマ輻射光の発生を起点とし、分光分析器による溶融金属中の特定主要元素の線スペクトルに基づく信号強度Icの測定、蛍光誘起用レーザ発振器からの第2パルスレーザ照射による前記溶融金属の目的元素の蛍光の発生、および、光量検出器による蛍光光量に基づく信号強度Ifの測定までを、一連の測定操作とし、各測定操作において得られた信号強度Ifと信号強度Icに基づいて信号強度比If/Icを求め、この信号強度比If/Icを基に溶融金属中の目的元素の濃度を測定する。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の実施形態である精錬炉モニタリング方法の概略を模式的に示すものである。
なお、ここでは、精錬炉の底部に観測用羽口を設けて第1及び第2パルスレーザを導入し、溶融金属からのプラズマ輻射光及び蛍光を導出する実施形態を示したが、本発明はこの実施形態に限定されるものではなく、精錬炉の側面部に観測用羽口を設けたり、精錬炉の上部から第1及び第2パルスレーザを導入し、溶融金属からのプラズマ輻射光及び蛍光を導出することも可能である。
プラズマ生成用レーザ発振器1、蛍光誘起用レーザ発振器2、および、分光分析器14の動作タイミングは、パルス発生器9で発生するトリガーパルスの送信により制御される。
先ず、パルス発生器9から第1パルスレーザ発振トリガーパルスがプラズマ生成用レーザ発振器1に送信される(この時をt=T0(=0)とする)。これによってプラズマ生成用レーザ発振器1から第1パルスレーザがレーザ反射ミラー6,7,8を経由し、ミラー集光レンズ(図示していない)により集光された後、精錬炉10下部に設けられた観測用羽口11から溶融金属に照射される。観測用羽口11には精錬炉10内の溶融金属に向けて、Ar等の不活性ガス12が常に吹きこまれ、溶融金属が観測用羽口11から流出することを防いでいる。
観測用羽口11から導入された第1パルスレーザは溶融金属界面に照射されると、溶融金属の一部が励起・蒸発され、原子またはイオンの状態になる同時に、不活性ガスもイオン化され、プラズマが生成する。このプラズマから放射されるプラズマ輻射光は、精錬炉の観測用羽口11から炉外に導出され、蛍光反射ミラー16を透過し、プラズマ輻射反射ミラー17で反射され、光ファイバー受光端19で受光される。その後、プラズマ輻射光は光ファイバー15により、精錬炉10から隔離して設置した分光分析器14まで伝送される。
次に、パルス発生器9は、前記第1パルスレーザの照射時(t=T0(=0))からT1経過した後のt=T1において、分光分析器14にプラズマ輻射光中の特定主要元素の線スペクトルを検出開始するためのトリガーパルスを送信する。これによって、分光分析器14は、250nm以上の波長域に観測される溶融金属中の特定主要元素の発光線スペクトル強度Ic、及びその他の金属成分の発光線スペクトル強度Imiを測定し、これらの測定データは制御/解析コンピュータ3に保存される。
なお、前記第1パルスレーザの照射からの経過時間T1は、第1パルスレーザ照射により溶融金属からプラズマが生成する初期は強いバックグラウンドの影響を受け、後述する信号強度比If/Icが小さくなるため、これを避けるために1μs以上、さらに好ましくは1〜20μsの範囲とするのが望ましい。
さらに、パルス発生器9は、前記第1パルスレーザの照射時(t=T0(=0))からT2経過した後のt=T2(>T1)において、蛍光誘起用レーザ発振器2に第2パルスレーザ発振トリガーパルスを送信する。この時点では、第1パルスレーザ(プラズマ発生用レーザ)の照射によって溶融金属で生成したプラズマ中の原子の外殻電子が励起状態から基底準位またはこれに近い低準位へ数密度の蓄積した状態にあるため、第2パルスレーザ(蛍光誘起用レーザ)の照射により目的元素のみを選択的に共鳴励起させ、再び下位準位に緩和する際の蛍光放出が促進される結果、目的元素のみの蛍光強度が増強される。目的元素の蛍光光量を他の元素に起因する発光線の影響が無視できる程度に選択的に増強させ、光量検出器のみで目的元素の蛍光光量を選択的に感度良く測定するためには、前記第1パルスレーザの照射からの経過時間T2は、20〜100μsとするのが好ましい。
第2パルスレーザにより発生した目的元素の蛍光は、精錬炉の観測用羽口11から炉外に導出され、蛍光反射ミラー16で反射され、光量検出器18で電気信号に変換され、電気信号伝送用電線5により、精錬炉から隔離して設置された信号測定器4に伝送される。この蛍光に基づく信号強度Ifは信号測定器4でA/D変換され、制御/解析コンピュータ3に送信、保存される。信号測定器4における蛍光に基づく信号強度Ifの測定は特に制御する必要はなく、第2パルスレーザが照射されるt=T2とほぼ同時に信号強度Ifの測定が開始される。
以上のプラズマ生成用レーザ発振器1からの第1パルスレーザ照射による精錬炉内溶融金属のプラズマ輻射光の発生から、分光分析器14による溶融金属中の特定主要元素の線スペクトルに基づく信号強度Icの測定、蛍光誘起用レーザ発振器2からの第2パルスレーザ照射による前記溶融金属の目的元素の蛍光の発生、および、光量検出器18による蛍光光量に基づく信号強度Ifの測定までの一連の測定操作は、所定の頻度で繰り返され、測定される。例えば、毎秒10回の頻度で上記測定を繰り返し行う場合には、0.1秒間隔で上記一連の測定操作が繰り返されることになる。
なお、図1におけるレーザ反射ミラー6は、第1パルスレーザ(プラズマ生成用レーザ)の波長に対して高い反射率を有する干渉膜が表面にコーテーングされ、レーザ反射ミラー7は、第2パルスレーザ(蛍光誘起用レーザ)の波長に対して高い透過率を有し、かつ第1パルスレーザの波長に対して高い反射率を有する干渉膜が表面にコーテーングされ、レーザ反射ミラー8は、第1および第2パルスレーザの各波長に対して高い反射率を有する干渉膜が表面にコーテーングされているミラーまたはハーフミラーが使用される。
また、蛍光反射ミラー16は、第1および第2パルスレーザの各波長、および、プラズマ輻射光の波長領域うち、少なくとも溶融金属中の特定主要元素の線スペクトルの波長に対して高い透過率を有し、かつ目的元素の蛍光の波長に対して高い反射率を有する干渉膜が表面にコーテーングされたハーフミラーが使用される。プラズマ輻射反射ミラー17は、第1および第2パルスレーザの各波長に対して高い透過率を有し、かつプラズマ輻射光の波長領域うち、少なくとも溶融金属中の特定主要元素の線スペクトルの波長に対して高い反射率を有する干渉膜が表面にコーテーングされたハーフミラーが使用される。
既に述べたように、上記第1パルスレーザおよび第2パルスレーザの照射により溶融金属から発生する目的元素の蛍光光量を光量検出器で測定する際には、測定時の溶融金属界面の位置や形状が激しく変動し、プラズマ生成状態が変動する結果、プラズマ輻射強度および蛍光強度Ifが大きく変動する。このため、従来は、目的元素の蛍光光量を光量検出器を用いて測定する場合に、目的元素の蛍光に基づく信号強度Ifをオシロスコープなどの信号測定器で表示した信号強度の波形からバックグランドIbを求め、信号強度率If/Ibにより、プラズマ生成状態の変動による目的元素の蛍光に基づく信号強度Ifを補正することが行われていた。
しかしながら、このような従来法では、プラズマ生成状態の変動による目的元素の蛍光に基づく信号強度Ifの変動誤差を補正することは困難であり、溶融金属中の目的元素濃度の測定を高い精度で測定することはできなかった。
これに対して、本発明では、上記方法により、第1パルスレーザ(蛍光誘起用レーザ)照射時からT1経過後に分光分析器を用いて測定された溶融金属中の主要元素の線スペクトルに基づく信号強度Icを用いて、第2パルスレーザ(プラズマ生成用レーザ)照射とほぼ同時に光量検出器を用いて測定される目的元素の蛍光に基づく蛍光強度Ifを補正するための強度比If/Icを求める。溶融金属中の主要元素の線スペクトルに基づく信号強度Icは、溶融金属中の微量元素の線スペクトルの信号強度に比べて精錬炉内のガスまたは溶融金属界面の位置および形状変動によるプラズマ生成状態の変動の影響が小さく、ばらつきの小さい安定した信号強度であるから、上記強度比If/Icによる蛍光強度Ifの補正により、溶融金属中の目的元素濃度の測定を高い精度で測定することが可能となる。
溶融金属中の主要元素の線スペクトルに基づく信号強度Icとしては、例えば、鋼中の主成分である鉄などが好ましい。
さらに、溶融金属中の主要元素の線スペクトルに基づく信号強度Icの測定は、第1パルスレーザ(蛍光誘起用レーザ)照射時からT1=1〜20μsの経過後に行うことにより、プラズマ生成初期(T1<1μs)の強いバックグラウンドの影響を回避し、かつ蛍光強度Ifの測定時(T2>T1)と溶融金属の状態変化を無視できる程度に小さくでき、信号強度比If/Icを高く維持し、精錬炉内のガスまたは溶融金属の変動による蛍光信号強度の測定値のばらつきを低減した高精度の測定が可能となる。
図4に従来法により測定された精錬炉内溶鋼中の炭素の蛍光強度If、および、プラズマ輻射光のバックグランドIbの測定結果を示す。また、図5に、図4の各測定回数毎の炭素の蛍光強度IfおよびバックグランドIbから求められた信号強度比If/Ibを示す。
なお、プラズマ輻射光のバックグランドIbは、図6に示されるような炭素の蛍光に基づく信号強度If(図中S)をオシロスコープなどの信号測定器で表示した信号強度の波形からバックグランド強度Ib(図中B)を求めた。
図5から、測定回数毎に測定された炭素の蛍光強度If、および、バックグランドIbは、精錬炉の不活性ガスや溶融金属界面の位置および形状の変更の影響を強くうけて、無秩序に変動する。また、炭素の蛍光強度IfおよびバックグランドIbから求められた信号強度比If/Ibも、図4と同様に変動が大きいままであり、バックグランドIbによる補正後も不活性ガスや溶融金属界面の位置および形状の変更の影響は抑制されない。
図2に本発明法により測定された精錬炉内溶鋼中の炭素の蛍光強度If、および、鉄のプラズマ発光強度Icの測定結果を測定回数毎に示す。また、図3に、図2の各測定回数毎の炭素の蛍光強度Ifおよび鉄の発光強度Icから求められた信号強度比If/Icを示す。
なお、測定繰り返し頻度は毎秒10回とし、全測定時間は10秒間(全測定回数は100回)とし、第1パルスレーザ(プラズマ生成用レーザ)照射から10μs経過後に鉄のプラズマ発光強度Icを測定し、第1パルスレーザ照射から50μs経過後に第2パルスレーザ(蛍光誘起用レーザ)の照射と同時に炭素の蛍光強度Ifを測定した。
図2から、測定回数毎に測定された炭素の蛍光強度If、および、鉄のプラズマ発光強度Icの測定値は、精錬炉の不活性ガスや溶融金属界面の位置および形状の変更の影響を強くうけて、無秩序に変動する。一方、図2に示される測定回数毎に測定された炭素の蛍光強度If、および、鉄のプラズマ発光強度Icの測定値から、測定回数毎に求められた信号強度比If/Icは、図3に示されるように、相対標準偏差で4.7%とばらつきが顕著に小さくなり、精錬炉の不活性ガスや溶融金属界面の位置および形状の変更の影響がなくなる。
したがって、予め溶鋼サンプリングによる炭素濃度の元素分析値と信号強度比If/Icとの検量線を作成し、これを基に、実際の精錬中に測定された信号強度比If/Icから溶鋼中の炭素濃度を高い精度で測定できる。なお、検量線を作成する際の溶鋼サンプリングの元素分析法は特に限定する必要はなく、化学分析法や、スパーク放電発光分析法などを用いて測定することが可能である。
また、分光分析器を用いて溶融金属中の特定主要元素の発光線スペクトル強度Icと同時に、その他の金属成分の発光線スペクトル強度Imiを測定することにより、溶融金属中のその他の成分miの発光線スペクトル強度Imiを特定主要元素の発光線スペクトル強度Icにより補正し、これらの強度比Imi/Icから、溶融金属中のその他の成分miの濃度を同様に高い精度で測定することができる。
このようにして、本発明によれば、溶融金属、例えば溶鋼中の炭素や燐と同時にMn、Si、Ti、Nb、Ni、Cr等の複数成分を同時にモニタリングすることも可能である。
以下に、本発明の実施例により本発明の効果を説明する。
図1に示す本実施形態の装置を用いて、以下の条件で精錬炉内溶鋼中の炭素濃度を測定した。
プラズマ生成用レーザ発振器1としては、QスイッチNd:YAGレーザ発振器を用い、蛍光誘起用レーザ発振器2としては、Ti:サファイアレーザ発振器を用いた。第1パルスレーザ(プラズマ生成用レーザ)を精錬炉10下部に設けられた観測用羽口11から不活性ガス12が吹き付けられた状態で溶鋼13に照射した。これによって生成したプラズマ輻射光は観測用羽口11からプラズマ輻射反射ミラー17を介して光ファイバー受光端19で受光し、長さ20mの光ファイバー(合成石英コア)で分光分析器に伝送し、第1パルスレーザ(プラズマ生成用レーザ)照射から10μs経過後の鉄の発光線スペクトル強度(Ic)を測定した。
また、第1パルスレーザ(プラズマ生成用レーザ)照射から50μs経過後に、第2パルスレーザ(Ti:サファイアレーザを第四高調波に変換し波長193nmにチューニングしたレーザ)を精錬炉10下部の観測用羽口11から溶鋼13に照射した。これにより発生した波長247nmの炭素の蛍光を観測用羽口11から蛍光反射ミラー16を介して光量検出器18によち電気信号に変換した後、長さ20mの電気シグナル伝送用電線により信号測定器4に伝送し、炭素の蛍光強度(If)を測定した。測定された鉄の発光線スペクトル強度(Ic)、および、炭素の蛍光強度(If)のデータは、制御/データ解析用コンピュータ3に送信され、各測定回数毎に炭素の蛍光強度(If)と鉄の発光線スペクトル強度(Ic)の信号強度比If/Icを計算した。さらに、予め溶鋼サンプリングのパーク放電発光分析法を用いた元素分析値から求められた検量線を用いて、信号強度比If/Icを基に溶鋼中の炭素濃度を求めた。表1にその結果を示す。
なお、実施例の効果を比較するために、比較例として、図6に示すように、炭素の蛍光に基づく信号強度Sをオシロスコープなどの信号測定器で表示した信号強度の波形からバックグランド強度Bを求め、信号強度比S/Bを基に測定された溶鋼中の炭素濃度、および、基準分析値として、精錬炉の溶鋼をサブランスによりサンプリングし、溶鋼中の炭素濃度を化学分析した結果を示す。
表1に示すように、本発明の実施例は、比較例に比べて溶鋼中の炭素濃度をサンプリング試料の化学分析値にほぼ近い、高い精度で測定ができた。
Figure 0004625428
本発明の精錬炉モニタリング方法のブロック図である。 本発明の方法に従い、分光分析器と蛍光光量測定装置とを用いて測定された、炭素の蛍光強度Ifと鉄の発光強度Icの測定毎の変動を示す図である。 本発明の方法に従い、分光分析器と蛍光光量測定装置とを用いて測定された炭素の蛍光強度Ifと鉄の発光強度Icから得られた補正強度If/Icの測定毎の変動を示す図である。 従来の方法に従い、分光分析器と蛍光光量測定装置とを用いて測定された、炭素の蛍光強度Ifと鉄の発光強度Icの測定毎の変動を示す図である。 従来の方法に従い、分光分析器と蛍光光量測定装置とを用いて測定された、炭素の蛍光強度Ifと鉄の発光強度Icから得られた補正強度If/Icの測定毎の変動を示す図である。 炭素の蛍光に基づく信号強度Ifをオシロスコープなどの信号測定器で表示した信号強度の波形からバックグランドIbを求める従来法を説明するための図である。
符号の説明
1 プラズマ生成用レーザ発振器
2 蛍光誘起用レーザ発振器
3 制御及びデータ解析用コンピュータ
4 信号測定器
5 電気シグナル伝送用電線
6、7、8 レーザ反射ミラー
9 パルス発生器
10 精錬炉
11 観測用羽口
12 不活性ガス
13 溶融金属
14 分光分析器
15 光ファイバー
16 蛍光反射ミラー
17 プラズマ輻射反射ミラー
18 光量検出器
19 光ファイバー受光端
S 蛍光信号強度
B バックグランド強度

Claims (6)

  1. 精錬炉内溶融金属に第1パルスレーザを照射し、該溶融金属からプラズマ輻射光を発生させた後、目的元素に共鳴する固有の波長を有する第2パルスレーザを照射し、目的元素の蛍光を発生させ、該蛍光光量を精錬炉の前記第1のパルスレーザ導入位置近傍に設置された光量検出器で電気信号に変換し、精錬炉から隔離して設置されたデータ処理装置に伝送し、該蛍光に基づく信号強度Ifから溶融金属中の目的元素の濃度を測定する精錬炉内溶融金属の成分分析方法において、前記プラズマ輻射光を精錬炉から隔離して設置された分光分析器に伝送し、溶融金属中の特定主要元素の線スペクトルに基づく信号強度Icを測定し、前記信号強度Ifと該信号強度Icの信号強度比If/Icから溶融金属中の目的元素の濃度を測定することを特徴とする精錬炉内溶融金属の成分分析方法。
  2. 前記第1パルスレーザを照射してから1〜20μsec経過後に、前記溶融金属中の特定主要元素の線スペクトルに基づく信号強度Icを測定し、かつ前記プラズマ輻射光の発生から20〜100μsec経過後に、前記第2パルスレーザを照射するととともに、蛍光に基づく信号強度Ifを測定することを特徴とする請求項1記載の精錬炉内溶融金属の成分分析方法。
  3. 前記溶融金属中の特定主要元素が鉄であることを特徴とする請求項1または2記載の精錬炉内溶融金属の成分分析方法。
  4. 精錬炉内溶融金属に第1パルスレーザを照射し、該溶融金属からプラズマ輻射光を発生させるためのプラズマ生成用レーザ発振器と、前記プラズマ輻射光の発生後に目的元素に共鳴する固有の波長を有する第2パルスレーザを照射し、目的元素の蛍光を発生させるための蛍光誘起用レーザ発振器と、前記精錬炉の前記第1のパルスレーザ導入位置近傍に設置され、前記蛍光を電気信号に変換するための光量検出器と、精錬炉から隔離して設置され、前記光量検出器から伝送された信号強度Ifから溶融金属中の目的元素の濃度を測定するデータ処理部と、からなる精錬炉内溶融金属の成分分析部において、さらに、精錬炉から隔離して設置され、前記プラズマ輻射光から溶融金属中の特定主要元素の線スペクトルに基づく信号強度Icを測定するための分光分析器と、前記第1パルスレーザの照射、前記第2パルスレーザの照射、前記信号強度Ifの測定、および、前記該信号強度Icの測定を予め設定された時間に動作させるためのパルス発生器を備え、前記データ処理部では、前記信号強度Ifと前記信号強度Icの信号強度比If/Icから溶融金属中の目的元素の濃度を測定することを特徴とする精錬炉内溶融金属の成分分析装置。
  5. 前記パルス発生器は、前記第1パルスレーザを照射してから1〜20μsec経過後に、前記溶融金属中の特定主要元素の線スペクトルに基づく信号強度Icを測定し、かつ前記プラズマ輻射光の発生から20〜100μsec経過後に、前記第2パルスレーザを照射するととともに、蛍光に基づく信号強度Ifを測定するように前記プラズマ生成用レーザ発振器、蛍光誘起用レーザ発振器、分光分析器を動作させることを特徴とする請求項4記載の精錬炉内溶融金属の成分分析装置。
  6. 前記分光分析器は、前記プラズマ輻射光から溶融金属中の鉄の線スペクトルに基づく信号強度Icを測定することを特徴とする請求項4または5記載の精錬炉内溶融金属の成分分析装置。
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