JP6118648B2 - 使い捨ておむつ - Google Patents

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Description

本発明は、使い捨ておむつに関する。
従来、前胴回り域と後胴回り域と股下域とを有し、一対の脚回り開口部が形成されると共に、股下域を跨ぎ前胴回り域及び後胴回り域に延びる吸収体を備え、後胴回り域においてファスニングテープを備えた使い捨ておむつが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1の使い捨ておむつの前胴回り域には、ファスニングテープが止着されるターゲット部が設けられている。ファスニングテープは、着用者の左側の位置と、着用者の右側の位置とに分離して配置されている。このように構成された使い捨ておむつを着用者に装着する際は、後胴回り域のファスニングテープを前胴回り域側に引き寄せた後、着用者の左側に位置するファスニングテープを左側のターゲット部に止着させ、着用者の右側に位置するファスニングテープを右側のターゲット部に止着さることによって、使い捨ておむつを着用者に装着できる。
装着者は、使い捨ておむつを着用者に装着させる際にターゲット部に合わせてファスニングテープを止着しており、ターゲット部の位置を目安としてファスニングテープを固定する。また、ファスニングテープをターゲット部に止める位置を調整することにより、着用者の身体に合わせて使い捨ておむつを装着できる。
実開昭56−7708号公報
しかし、上述の使い捨ておむつには、以下の問題点があった。
上述の使い捨ておむつは、左側のターゲット部と右側のターゲット部とが離れているため、幅方向に連続したターゲット部と比較して、ターゲット部の面積が小さい。ファスニングテープを止める位置の目安となるターゲット部の面積が小さいため、装着者は、ファスニングテープをターゲット部に止め難く、装着し難いという不安感が生じることがある。また、ファスニングテープを止める位置の面積が小さいため、着用者の身体に応じて調整し難いという不安感が生じることがある。
また、このような問題に鑑みて、ターゲット部を幅方向に連続して設けることが考えられる。しかし、左側のターゲット部と右側のターゲット部との間に対応する、連続したターゲット部の幅方向中央は、一般的な体型の着用者において使用しないことが多く、実質的にファスニングテープが止着されない領域である。このような実質的にファスニングテープが止着されない領域にターゲット部を設けると、資材の無駄が生じる。
そこで、本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、資材の無駄を抑制しつつ、装着し難さや調整し難さ等の装着者の不安感を抑制できる使い捨ておむつを提供することを目的とする。
本開示に係る使い捨ておむつ(使い捨ておむつ10)は、前胴回り域と、後胴回り域と、前記前胴回り域と前記後胴回り域との間に位置する股下域とを有し、前記前胴回り域から前記後胴回り域に向かう製品長手方向と、前記製品長手方向と直交する製品幅方向と、を有し、前記股下域を跨ぎ、かつ前記前胴回り域と前記後胴回り域の少なくとも一方に延びる吸収体と、前記後胴回り域から前記製品幅方向両外側に延出する一対のファスニングテープと、前記ファスニングテープが止着する一対のターゲット部と、前記一対のターゲット部が固定され、前記ファスニングテープが止着可能な外装シートと、を備え、前記一対のターゲット部は、前記製品幅方向に離間して配置されており、前記ターゲット部には、第1図柄が付されており、前記外装シートの前記一対のターゲット部間の領域には、第1図柄と相似形の第2図柄が付されていることを要旨とする。
本開示に係る使い捨ておむつによれば、資材の無駄を抑制しつつ、装着し難さや調整し難さ等の不安感を抑制できる使い捨ておむつを提供することができる。
本実施形態に係る使い捨ておむつの展開平面図である。 図1に示したF1-F1線に沿った使い捨ておむつの断面図である。 図1に示したF2-F2線に沿った使い捨ておむつの断面図である。 図1に示す使い捨ておむつの展開背面図である。
次に、本発明に係る使い捨ておむつ10の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。
したがって、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれ得る。
(1)使い捨ておむつの全体概略構成
図1は、本実施形態に係る使い捨ておむつ10の展開平面図である。図2は、図1に示したF1-F1線に沿った使い捨ておむつの断面図である。図3は、図1に示したF2-F2線に沿った使い捨ておむつの断面図である。図4は、図1に示す使い捨ておむつの展開背面図である。図1及び図4に示す展開図は、使い捨ておむつを構成するトップシート50、サイドフラップ70等の皺が形成されない状態まで、レッグ伸縮部75及びレッグサイドギャザー80の弾性部材81を伸長させた状態の図である。
使い捨ておむつ10は、前胴回り域20と、股下域25と、後胴回り域30とを有する。前胴回り域20は、着用者の前胴回り部(腹部分)と接する部分である。また、後胴回り域30は、着用者の後胴回り部(背部分)と接する部分である。股下域25は、前胴回り域20と後胴回り域30との間に位置する。
また、使い捨ておむつ10には、一対のレッグ開口部35が形成される。レッグ開口部35は、使い捨ておむつの製品幅方向の側端部に設けられており、使い捨ておむつが着用者に着用された状態で、着用者の脚回りに沿って配置される部分である。
なお、本実施形態では、前胴回り域20から後胴回り域30に向かう方向を製品長手方向Lと呼び、製品長手方向Lと直交する方向を製品幅方向Wと呼ぶ。
使い捨ておむつ10は、股下域25を跨ぎ、かつ股下域25から前胴回り域20及び後胴回り域30のうち少なくともいずれか一方に向かって延びる吸収体40を備える。吸収体40は、吸収性コア40aとコアラップ40bとによって構成される。
吸収性コア40aは、従来の使い捨ておむつと同様であり、粉砕パルプや高吸収ポリマーなど、公知の部材や材料を用いて適宜構成することができる。吸収性コア40aは、シート状のコアラップ40bによって包まれている。
コアラップ40bは、吸収性コア40aを被覆するシートである。コアラップ40bの少なくとも肌面側の一部は、透液性を有する各種の繊維不織布もしくはティッシュシートによって構成される。例えば、質量約10〜30g/m2のエアースルー繊維不織布、スパンボンド不織布、SMS(スパンボンド−メルトブローン−スパンボンド)不織布、または質量約10〜30g/m2のティッシュシートを用いることができる。
吸収体40の表面側(肌当接面側)には、液透過性のトップシート50が備えられる。また、吸収体40の裏面側(非肌当接面側)には、液不透過性のバックシート60aが備えられる。
吸収体40の製品幅方向Wにおける側縁部には、サイドフラップ70がそれぞれ備えられる。サイドフラップ70は、前胴回り域20、股下域25、及び後胴回り域30を跨ぎ、かつ吸収体40よりも製品幅方向外側に配置される。サイドフラップ70は、1枚または2枚以上の複数枚重ねた不織布によって構成されている。また、一対のサイドフラップ70には、ファスニングテープ90がそれぞれ備えられる。
ファスニングテープ90は、一対であって、後胴回り域30において、製品幅方向Wに沿って延び、前胴回り域20の非肌当接面に止着されることにより、使い捨ておむつ10を着用者の身体に保持する。
ターゲット部95は、一対であって、前胴回り域内の非肌当接面に配置され、一対のファスニングテープ90がそれぞれ止着するように構成されている。ターゲット部95の構成は、後述にて詳細に説明する。
本実施形態において、前胴回り域20、後胴回り域30、及びファスニングテープ90によって胴回り保持部が構成される。後胴回り域30の胴回り保持部は、ファスニングテープ90の係合部材が設けられた領域から幅方向に延びる範囲である。前胴回り域20の胴回り保持部は、ターゲット部95が設けられた領域から幅方向に延びる範囲である。
また、使い捨ておむつ10は、股下域25の吸収体に重なる領域に配置されたクロッチ伸縮部200を備えている。なお、クロッチ伸縮部200の構成については、後述にて詳細に説明する。
サイドフラップ70には、レッグ開口部35よりも製品幅方向内側に配置され、製品長手方向Lに伸縮可能な一対のレッグ伸縮部75が備えられる。
レッグ伸縮部75は、製品長手方向Lにおいて、クロッチ伸縮部200よりも長いと共に、製品幅方向Wにおいて、クロッチ伸縮部200よりも外側に備えられている。
レッグ伸縮部75は、レッグ開口部35を製品長手方向に伸縮できるように構成されていればよく、レッグ開口部35に沿って配置されていてもよいし、一部がレッグ開口部35に対して傾斜した状態で配置されていてもよい。
また、レッグ伸縮部75は、伸縮性シートや糸ゴム等によって構成されている。レッグ伸縮部75は、実質的に製品長手方向に収縮する部分であり、収縮力が発揮されない状態で伸縮性シートが配置された部分を除く概念である。
また、一対のレッグ伸縮部75の内側(製品幅方向Wにおける中央寄り)には、製品長手方向Lに沿って延びる一対のレッグサイドギャザー80が備えられる。レッグサイドギャザー80は、サイドフラップ70の製品幅方向の内側端部に設けられており、レッグ伸縮部75よりも製品幅方向内側に配置される起立性の伸縮ギャザーである。レッグサイドギャザー80は、レッグ伸縮部75よりも製品幅方向内側に配置されている。レッグサイドギャザー80は、従来において周知の構成を採用することができ、具体的には、サイドフラップ70と別のシート材によって構成されていてもよい。
また、製品幅方向における一対のファスニングテープ間には、製品幅方向に伸縮可能な腰回り伸縮部85が設けられている。腰回り伸縮部85は、ファスニングテープ間を製品幅方向に収縮する。
本実施形態において、腰回り伸縮部85は、伸縮性シートによって構成されている。腰回り伸縮部85を構成する部材については、特に限定されないが、出来る限り薄くて曲げ剛性が低く、幅入り率が小さいものを用いることが好ましい。曲げ剛性を低い材料によって腰回り伸縮部85を構成することにより、腰回り伸縮部85が身体に沿って曲がりやすくなり、着用者の身体に負荷をかけずに腰回り伸縮部85を身体に沿わせてフィットさせることができる。また、幅入りが小さい材料によって腰回り伸縮部85を構成することにより、使い捨ておむつが製品幅方向に伸長した場合における使い捨ておむつの製品長手方向の収縮を抑制し、着用者の腰回りにおいて使い捨ておむつが股下側に引き下がることを抑制できる。
本実施形態では、腰回り伸縮部85として、目付けが20〜45g/mの伸縮性フィルムを用いた。
腰回り伸縮部85は、非伸長状態(自然状態)における長さの1.5〜2.5倍に引き延ばされた後、ホットメルト接着剤又は加熱処理等によって外装シート60に接着される。
本実施形態では、腰回り伸縮部85は、外装シート60とバックシート60aとの間に配置されている。しかし、コアラップ40bが吸収性コア40aよりも製品長手方向外側に延出する構成にあっては、腰回り伸縮部85は、コアラップ40bと、バックシート60a又は外装シート60と、の間に配置されていてもよい。腰回り伸縮部の位置は、特に限定されない。また、吸収体が配置されない領域にあっては、サイドフラップ70と、バックシート60a又は外装シート60と、の間に配置されていてもよい。
なお、本実施形態に係る腰回り伸縮部は、製品幅方向に伸縮するように構成されているが、腰回り伸縮部が製品幅方向と製品長手方向に伸縮するように構成されていてもよい。
ファスニングテープ90は、後胴回り域30に対応するサイドフラップ70の領域に取り付けられている。ファスニングテープ90は、サイドフラップ70に連結された基材シート91と、複数の係合部材としての係合フック(図示せず)が設けられ、基材シート91に固定されたフックシート92と、を備える。フックシート92は、係合部材が設けられた領域であり、上述の胴回り保持部は、フックシート92から製品幅方向に延びる領域である。
フックシート92は、基材シート91に固定、具体的には接合されている。フックシート92と基材シート91との接合は、ファスニングテープ90の剛性が必要以上に高くなることがないようされていることが好ましい。具体的には、フックシート92と基材シート91とは、点状、線状或いはスパイラル状のような間欠的に塗布されたホットメルト接着剤によって接合されていることが好ましい。なお、フックシート92と基材シート91とは、熱シールなどで接合されてもよい。
基材シート91は、1枚または2枚以上の複数枚重ねた不織布によって構成されている。基材シート91としては、スパンボンド(SB)またはスパンボンド−メルトブローン−スパンボンド(SMS)などの製法によって製造された不織布を用いることができる。基材シート91を構成する不織布の目付け(複数枚の場合は合計目付け)は、30〜120g/m2であり、好ましくは40〜90g/m2である。
(2)ターゲット部及び外装シートの構成
一対のターゲット部95は、使い捨ておむつ10の製品幅方向中心を通り、かつ製品長手方向に延びる中心線を対象とした対称に配置されている。ターゲット部95は、前胴回り域の外装シート60の非肌当接側の面に固定されている。ターゲット部95は、一対のファスニングテープがそれぞれ止着するように、着用者の左側に対応する位置と、右側に対応する位置と、に離間して設けられている。
ターゲット部95は、ファスニングテープの係合フックが引っ掛かるように構成されており、フックとループの係止システムのループとして機能する。ターゲット部としては、例えば、エアースルー不織布を用いることができる。
ターゲット部95は、例えばポリオレフィン系の熱可塑性合成樹脂繊維から作られた繊維不織布またはポリオレフィン系の熱可塑性合成樹脂フィルムを用いることができる。また、ターゲット部に取り付けられたループは、ポリオレフィン系の熱可塑性合成樹脂によって形成できる。
更に、ターゲット部95として、嵩高の不織布であって、その一部をエンボスすることで不織布表面の毛羽立ちを防止した不織布を用いてもよい。
ターゲット部には、第1図柄M11が付されている。第1図柄M11は、使い捨ておむつ10の非肌当接側の面から視認可能に構成されていればよく、少なくともターゲット部95の非肌当接側の面に付されていればよい。
本実施の形態では、第1図柄M11は、格子状に配置された菱形の図柄であり、ターゲット部95を構成する不織布をエンボス加工することによって形成されている。
ターゲット部95が固定された外装シート60には、第2図柄M12が付されている。第2図柄M12は、使い捨ておむつ10の非肌当接側の面から視認可能に構成されていればよく、少なくとも外装シート60の非肌当接側の面に付されていればよい。
本実施の形態では、第2図柄M12は、格子状に配置された菱形の図柄であり、外装シート60を構成する不織布をエンボス加工することによって形成されている。なお、第1図柄の菱形図柄は、第2図柄の菱形の図柄よりも大きい。
また、外装シート60は、ファスニングテープが止着可能に構成されている。外装シートは、不織布によって構成されていてもよいし、非肌当接面側にフック材が引っかかるループ材が設けられたシート材であってもよい。
第1図柄M11と第2図柄M12は、相似形であればよく、同一寸法の形状であってもよいし、寸法が異なるが形状が同じである相似形であってもよい。なお、第1図柄M11と第2図柄は、少なくとも外形が相似形であればよく、輪郭となる線の本数や線の太さが異なる構成も含む概念である。また、第1図柄及び第2図柄が、多角形の場合には、第1図柄と第2図柄とが角数が同じ多角形であって、角の角度が異なる構成も相似形に含む概念である。
外装シートの一対のターゲット部間の領域には、第1図柄M11と相似形の第2図柄M12が付されている。ターゲット部に付された第1図柄M11と、外装シートの一対のターゲット部間の領域に付された第2図柄M12とが相似形であるため、一対のターゲット部と外装シートのターゲット部間の領域とを視覚的に一体化することができる。
よって、ファスニングテープの止着対象は、ターゲット部95としながらも、装着者がターゲット部間の領域を一体化して認識することで、ターゲット部の面積が小さいことに起因する不安感を抑制できる。
更に、ファスニングテープは、外装シートのターゲット部間の領域に止着可能であるため、例えば、ターゲット部からはみ出した位置、特にターゲット部間の領域にファスニングテープを止めた場合であっても、ファスニングテープを前胴回り域に止めて、使い捨ておむつ10を着用者の身体に保持することができる。
一対のターゲット部95の間の領域は、一般的な体型の着用者において使用しないことが多く、実質的にファスニングテープが止着されない領域である。このような領域にターゲット部を設けると、資材の無駄が生じる。更に、外装シート60等、外装体を構成するシート材よりも高い剛性の素材からなるターゲット部95においては、ターゲット部95の配置領域を広くすると、使い捨ておむつ全体の剛性が高くなり、装着感が悪化するおそれがある。しかし、ターゲット部95を左右に離間して設けることにより、資材の無駄を抑制でき、かつターゲット部の剛性による装着感の悪化を抑制できる。
また、ターゲット部が左右に離間して配置することにより、ターゲット部間の領域を触ることで、使い捨ておむつの幅方向中心の位置を認識できる。夜暗いとき等、視覚によって使い捨ておむつの幅方向中心を認識できない場合に好適である。更に、ターゲット部が左右に離間して配置することにより、ターゲット部の間の領域よりもターゲット部が配置された部分の剛性が高くなり、ターゲット部が配置された領域に皺が発生し難くなる。
外装シートとターゲット部は、不織布からなる。不織布の目付は、例えば、15〜100g/m2である。不織布に用いる繊維質材は、芯鞘構造を有する複合繊維が選択される。この複合繊維は、芯成分を構成する樹脂よりも、鞘成分が低融点の樹脂からなっている。これらの樹脂の配合比率は、好ましくは50%以上であり、さらに好ましい配合比率は100%である。
繊維質材としては、芯成分/鞘成分が例えば、PP(ポリプロピレン)/PE(ポリエチレン)、PP/低融点PP、PET(ポリエチレンテレフタレート)/低融点PET、PET/PEの組成を用いることができるが、これに限定されるものではない。繊維質材に混合する繊維としては、繊維質材の鞘成分樹脂と相溶性の良好なものが選択される。例えば、レーヨン、PET、PP、ナイロン等のポリアミド、アクリル、ウレタン、コットン等の繊維を選択できる。又、これに限らない。
繊維質材の太さとしては、1〜15dtexであり、好ましくは1.5〜9dtexである。1dtex未満では、単糸強度が低すぎて雄部材との係合時に繊維切れが起こりやすくなると共に、カードでのウェブ形成が難しくなり生産性が低下する。15dtexを超える場合には、風合いが悪くなると共に、単位重量あたりの繊維本数が少なくなって雄部材との係合強度が極端に低下する。
使用される繊維質材の長さとしては、25mm〜100mmであり、好ましくは30mm〜60mmである。長さが25mm未満の場合には、繊維が短すぎるため、毛羽発生の原因となり、長さが100mmを超えるとカードでのウェブの形成が難しくなり生産性が低下する。
外装シートは、例えば倦縮繊維を用いて構成する事が好ましい。捲縮繊維としては、例えば熱収縮捲縮法を用いた繊維を用いることができる。熱収縮捲縮法を用いる場合には、融点の異なる2種類以上の原材料ポリマー、例えば、ポリプロピレンとポリエチレンとからなるサイドバイサイド型や芯鞘型に係る複合繊維を紡糸し、前記融点の差による熱収縮差によって捲縮を発現させることができる。特に、ポリプロピレンを芯、エチレン・プロピレンのコポリマーを鞘とする偏芯鞘型に係る熱収縮捲縮法によって得られる複合繊維を用いることが、所望の捲縮数、捲縮率、捲縮伸長率、捲縮復元率などを調整できる事から好ましい。倦縮繊維を用いた不織布とすることで、嵩高の不織布とでき、エンホ゛スによる図柄を視認しやすくしつつ、良好な風合いを実現できる。
外装シートとターゲット部は、使い捨ておむつの非肌当接側の面に配置されており、着用者等が接することが多い。外装シートとターゲット部を不織布によって構成することにより、肌触りを向上させることができる。また、外装シートとターゲット部を不織布によって構成することにより、不織布を構成する繊維がループ材として機能し、別途ループ材を設けることなく、ファスニングテープのフック材と係合させることができる。
本実施の形態の第1図柄M11及び第2図柄M12は、エンボス加工によって形成されており、ターゲット部のエンボス率は、外装シートのエンボス率よりも高く構成されている。ここでいうエンボス率とは、全体面積に対するエンボスが形成された面積の比率である。ターゲット部のエンボス率が高いため、繊維の毛羽立ちを抑制でき、特に、繰り返しファスニングテープを着脱した際に、不織布を構成する繊維の毛羽立ちを抑制できる。
また、本実施の形態の第1図柄M11及び第2図柄M12は、エンボス加工によって形成されたエンボス部であるが、第1図柄M11及び第2図柄M12の構成は、これに限定されない。
例えば、第1図柄M11及び第2図柄M12の少なくとも一方は、エンボス加工、熱溶着、及び超音波シールのいずれかによって形成されていてもよい。エンボス加工、熱溶着、及び超音波シールのいずれかによって第1図柄M11や第2図柄M12を形成することにより、製造工程中にて形成対象部位の不織布に対して容易に図柄を付与できる。また、温度、圧力及び発振周波数を調整することにより、図柄となる部位の度合い(濃淡や、周囲に対して目立たせたり目立たせなかったり、輪郭をくっきりする等)をコントロールし易いため、視認し易い図柄とできる。
また、第1図柄M11及び第2図柄M12の少なくとも一方は、外装シートと吸収体との間に配置されたバックシートの着色部によって構成されていてもよい。着色部は、バックシートの外装シート側の面に設けることができる。バックシートに着色部を設けることにより、最も着用者および装着者が触れる外装シートの不織布の風合いや柔軟性を損なう事なく、着色部を設ける事が可能となる。
また、ターゲット部及び外装シートを構成する不織布に、繊維質材の目付けが高い複数列の凸状の繊維密部と、これらの繊維密部間に設けられて繊維密部より繊維質材の目付けが低い溝状の複数列の繊維疎部とを設け、繊維密部又は溝部を第1図柄M11又は第2図柄M12としてもよい。
また、上述のいずれかの構成からなる第1図柄M11と第2図柄M12を設け、かつ他の構成によって第1図柄M11及び第2図柄M12と異なる模様を付してもよい。具体的には、エンボス加工からなる第1図柄M11と第2図柄M12を設け、かつ繊維密部及び繊維疎部からなる縞状の模様をターゲット部や外装シート全体に付してもよい。
一対のターゲット部間の領域には、第1図柄M11及び第2図柄M12と異なる第3図柄M13が付されている。第3図柄M13は、バックシートに印刷された着色部であり、キャラクタの図柄である。第3図柄M13は、一対のターゲット部95に重ならない位置に設けられている。
第3図柄M13は、第1図柄M11及び第2図柄M12と異なる。図柄が異なるとは、少なくとも外形形状が異なることであり、相似形を含まない概念である。
一対のターゲット部間の領域には、第1図柄M11及び第2図柄M12と異なる第3図柄M13が付されていることにより、第1図柄M11と第2図柄M12と異なる形状の第3図柄M13によって、一対のターゲット部間の領域の幅方向中央の位置を装着者に把握させることができる。一対のターゲット部間の領域の幅方向中央の位置は、使い捨ておむつの製品幅方向中央に対応している。
装着者は、使い捨ておむつの装着時に使い捨ておむつの製品幅方向中央を着用者の身体の中心に位置合わせする。一対のターゲット部間の領域の幅方向中央に第3図柄M13を設けることにより、装着者は、装着時の位置合わせが容易となる。第3図柄M13は、一対のファスニングテープに重ならない位置であるため、装着者は、ファスニングテープをターゲット部に止着する前の状態で常に視認可能である。
また、夜間等、比較的暗い場所においても、第3図柄M13を目安として使い捨ておむつの位置合わせを行うために、第3図柄M13は、第1図柄M11及び第2図柄M12よりも目立つことが望ましい。
具体的には、第3図柄M13の寸法を第1図柄M11の寸法及び第2図柄M12の寸法よりも大きくすることや、第3図柄M13の色と、第1図柄M11の色及び第2図柄M12の色とを補色の組み合わせとし、かつ第1図柄M11の色と第2図柄M12の色とを補色の組み合わせとしないことで、第1図柄M11及び第2図柄M12よりも第3図柄M13を目立たせることができる。例えば、濃い色の図柄として、黒色量が多い、白色量が少ない、純色量が多い図柄を選択できる。
ファスニングテープと外装シートの一対のターゲット部間の領域との係合力は、ファスニングテープとターゲット部との係合力よりも低い。
ファスニングテープの先端(図1に示す展開状態における幅方向外側端部)には、フックシート92が接合されてなく、ファスニングテープの着脱操作をする際に、着用者が把持する把持部となる。
ファスニングテープがターゲット部95に止着された状態で、ファスニングテープの先端(図1に示す展開状態における幅方向外側端部)は、ファスニングテープのフックシート92よりも製品幅方向内側に位置している。よって、ファスニングテープをターゲット部95から取り外す際は、着用者は、ファスニングテープを製品幅方向内側から製品幅方向外側に向けて引っ張る。
このとき、例えば、ファスニングテープのフックシート92がターゲット部95とターゲット部間の領域とに跨がって止着している場合、フックシート92と外装シートとの係合を解除し、次いで、フックシート92とターゲット部との係合を解除する。このように取り外すため、ファスニングテープと外装シートの一対のターゲット部間の領域との係合力がファスニングテープとターゲット部との係合力よりも低いため、ファスニングテープを円滑に取り外すことができる。
更に、ファスニングテープ90がターゲット部95に止着した状態で着用者の脚回りを囲むレッグ開口部35が形成される。よって、着用者が脚を動かした際に、ファスニングテープがターゲット部から剥がれる力が作用することがある。このとき、ファスニングテープがターゲット部から剥がれる力は、レッグ開口部35側から作用する。よって、ターゲット部間の領域よりもターゲット部に強く作用する。
このとき、ファスニングテープとターゲット部との係合力が、ファスニングテープと外装シートの一対のターゲット部間の領域との係合力がよりも高いため、ファスニングテープがターゲット部から剥がれる力が作用した場合であっても、ファスニングテープとターゲット部との係合を外れ難くできる。よって、着用状体を維持できる。
なお、本明細書における「係合力」の測定は、以下の測定方法によって行われるものとする。
係合力は、島津製作所株式会社製のオートグラフ試験機(AG-X10plus)を用いて測定した。具体的には、測定対象のファスニングテープからフックシートと基材シートとを幅30mm(幅30mmで切り出すことが不可能の場合は、幅30mm当たりに換算して結果を判断)で切り出したサンプルを準備した。同様に、ファスニングテープが係止されるターゲット部(外装シート)を、フックシートよりも大きなサイズで切り出したサンプルを準備した。
次いで、700gローラー(直径85mm、幅45mm)を5mm/分の速度で主なファスニングテープの着脱方向に沿って動かして両サンプルを圧着した。圧着した両サンプルを、オートグラフ試験機にセットし、引っ張り速度300mm/分における両サンプルの係合力を測定した(単位:N/30mm)。この際、引っ張る方向は、ターゲットテープ面に対して、フックシート面が135°の角度となるように設定した。また、フックシートのピール方向は、ファスニングテープをターゲット部から外す時における主な方向とした。
一対のターゲット部の一方の製品幅方向の長さL11は、5090mmであり、一対のターゲット部の一方の製品長手方向の長さL12は、30〜50mmである。外装シートの一対のターゲット部間の領域の製品幅方向の長さL13は、20〜50mmである。また、一対のターゲット部の製品幅方向の外側端部間の距離は、120〜230mmである。
ファスニングテープの製品長手方向の長さは、係合力の確保と足繰りを邪魔しない観点から20-40mmとする。ターゲット部の製品長手方向の長さL12は、ファスニングテープの取り付け位置を調整するために、ファスニングテープの製品長手方向の長さよりも10mm以上大きくすることが好ましい。また、ターゲット部の製品長手方向の長さを長くし過ぎないことにより、ファスニングテープの留め位置の目安となり、留め位置を迷わず適正な位置を誘導できる。
ファスニングテープの先端である把持部の製品幅方向の幅は、操作性の観点から10mm程度とする。また、フックシートの製品幅方向の幅は、係合の安定性と操作性の観点から15-30mmとする。ターゲット部の一方の製品幅方向の長さL11は、少なくともフックシートが止着する寸法であればよく、50〜90mmとすることができる。また、ターゲット部の一方の製品幅方向の長さL11がフックシートの幅方向の長さよりも長いため、フックシートの取り付け位置を変更でき、お腹の膨らみに合わせて調整できるようになる。更に、外装シートの一対のターゲット部間の領域の製品幅方向の長さL13は、20〜50mmであるため、認識可能なサイズのデザインを設けることができる。
なお、本明細書における「長さ」の測定は、以下の測定方法によって行われるものとする。
使い捨ておむつ10がパッケージなどに封入されている場合には、パッケージから取り出し、その状態にて20℃±2℃、相対湿度60%±5%RHの雰囲気下において12時間放置したサンプルを用いる。
次いで、シンワ測定株式会社製のスプリングメジャー(テープ:ガラス繊維入塩ビ被覆)を用いて、測定対象部位に沿わせるようにして、使い捨ておむつ10のこの状態の長さを測定する。ここで、10サンプルに対して、それぞれの状態で上述の測定を行い、その平均値を、長さとした。
(3)クロッチ伸縮部の形状
次に、クロッチ伸縮部200の形状について説明する。クロッチ伸縮部200は、吸収体40の他の部分よりも、使い捨ておむつの着用時において股下域の一部に平坦な形状を維持できるように構成されている。クロッチ伸縮部200は、少なくとも製品長手方向Lまたは製品幅方向Wに伸縮可能に構成されている。
クロッチ伸縮部200は、レッグ伸縮部75とは個別独立して設けられており、吸収性コア40aと重なる位置(本実施形態では、吸収性コア40aを包むコアラップ40bとバックシート60aとの間の位置)において、当該重なる位置における吸収性コア40aの製品幅方向の長さの60%以上を収縮させるように構成されている。このように、クロッチ伸縮部200によって吸収性コア40aが配置された部分を収縮させることにより、吸収性コア40aが縮み、吸収性コア40aが縮まない部分と比較して平坦な形状を維持し易くなる。
一方、クロッチ伸縮部200よりも製品長手方向外側に位置する前胴回り域や後胴回り域に位置する吸収性コア40aは、クロッチ伸縮部200によって収縮していない。したがって、ファスニングテープにより、着用者の腰・ウエスト回りに保持された状態において、使い捨ておむつの股下部に平坦な形状で維持されるクロッチ伸縮部200が過度に身体に密着することなく、結果、クロッチ伸縮部200が適度に身体に沿って配置される。
また、クロッチ伸縮部200が、製品長手方向Lに沿って伸縮可能である場合、前胴回り域20及び後胴回り域30が、クロッチ伸縮部200の収縮によって立ち上がり易くなり、着用時には、着用者の股部にて身体に沿って平坦な股下域を形成することができる。
その結果、クロッチ伸縮部200から前胴回り域20及び後胴回り域30が立ち上がるので、使い捨ておむつ10の着用者へのフィット性が向上する。
すなわち、クロッチ伸縮部200の収縮によって、使い捨ておむつ10の股下域25が、着用者の股下部に配置されるように、安定して使い捨ておむつ10を装着することができる。
さらに、クロッチ伸縮部200は、製品長手方向Lにおける使い捨ておむつ10の中心を跨いで前胴回り域20側及び後胴回り域30側に延びるように構成されていてもよい。
また、製品長手方向Lにおけるクロッチ伸縮部200の中心は、製品長手方向Lにおける使い捨ておむつ10の中心よりも、前胴回り域20側に配置されている。
一方、着用者の動きがあった場合(特に、寝姿勢にて足を上げたり、立ったり、座ったりした際)には、着用者の身体の表面の皮膚の伸縮量(長さの変化量)は、腹側よりも背側(臀部)の方が大きくなる。
製品長手方向Lにおけるクロッチ伸縮部200の中心を製品長手方向Lにおける使い捨ておむつ10の中心よりも、前胴回り域20側に配置することによって、使い捨ておむつ10の自然状態の後胴回り域30の製品長手方向Lの長さを前胴回り域20の製品長手方向Lの長さよりも長くすることができる。よって、着用者の動きがあった場合であっても、着用者の皮膚の動きに影響を受けて、使い捨ておむつ10の前胴回り域20及び後胴回り域30が、製品長手方向Lに沿う向きに動いてしまうという事態を抑制することが可能となる。
クロッチ伸縮部200は、伸縮性シートによって構成されることが好ましい。
伸縮性シートによってクロッチ伸縮部200を構成することにより、伸縮性シートを配置した領域の吸収性コア40aが一様に縮められ、平坦な形状維持がより容易になる。なお、伸縮性シートは、例えば、レッグ伸縮部75と同様の伸縮性シートによって構成することができる。
また、かかる伸縮性シートの代わりに、ポリウレタン弾性繊維や天然ゴムからなる糸状・帯状の弾性部材を、複数本配置することによってクロッチ伸縮部200を構成してもよい。この場合、クロッチ伸縮部200によって吸収性コア40aを一様に縮めるためには、弾性部材同士の間隔を7mm以下、より好ましくは5mm以下であるとよい。また、吸収性コア40aを一様に縮めるために、隣り合う弾性部材の間隔の差は、2mm以下であることが望ましい。
また、クロッチ伸縮部200の伸長率は、具体的には、1.2倍以上、1.8倍以下であることが好ましい。本実施形態では、クロッチ伸縮部200の伸長率は、1.4倍に設定される。伸長率は、クロッチ伸縮部200の伸縮方向(製品長手方向L)における伸長の程度を意味し、以下のように規定される
伸長率は、伸縮方向(本実施形態では、製品長手方向L)におけるクロッチ伸縮部200の伸長の程度を意味し、以下のように規定される。
伸長率=(最大伸張状態におけるクロッチ伸縮部200の伸縮方向における長さ)/(自然状態におけるクロッチ伸縮部200の伸縮方向における長さ)
なお、伸長率の測定は、上述のレッグ伸縮部と同様であり、説明を省略する。
クロッチ伸縮部200の伸長率を、1.2倍以上1.8倍以下とすることによって、着用者の皮膚の伸縮に好適に追従することができる。
例えば、着用者が、身体前側が縮むような前屈みの姿勢をとると、着用者の臀部側の皮膚において、身体を伸ばした状態に対して30%程度伸びる部位が存在する。
つまり、クロッチ伸縮部200の伸長率を1.2倍以下とすると、自然状態におけるクロッチ伸縮部200の収縮が十分でなく、クロッチ伸縮部200が設けられていない場合と比較して、使い捨ておむつ10の股部における吸収体領域の収縮が小さく、着用者の股部において、身体に沿うように平坦な形状をとる事が不十分になってしまう。
一方、クロッチ伸縮部200の伸長率を1.8倍よりも大きくすると、クロッチ伸縮部200の収縮方向における収縮寸法が大きくなり過ぎるため、クロッチ伸縮部200が存在する領域が、身体に沿うよりも密着する状態となり易く、使い捨ておむつ10が、着用者の下方にズレ易くなってしまう。
また、クロッチ伸縮部200の製品長手方向Lにおける収縮量は、使い捨ておむつ10の製品長手方向Lにおける長さの2〜8%となるように構成されていてもよい。
なお、収縮量は、皺が十分に小さくなり、サンプルの表面が平滑に近くなるように伸長した状態での長さ「b(mm)」と、サンプルの伸縮方向に沿う向きにおける自然状態での長さ「a(mm)」との差であり、(b-a)によって算出されることができる。
本発明者は、クロッチ伸縮部200の製品長手方向Lにおける収縮量を、使い捨ておむつ10の製品長手方向Lにおける長さの2〜8%とすると、使い捨ておむつ10を着用者に対して装着する過程において、クロッチ伸縮部200が、好ましく着用者の身体に沿い易くなることを確認することができた。
ここで、クロッチ伸縮部200の製品長手方向Lにおける収縮量を、8%より大きくすると、クロッチ伸縮部200が、縮み過ぎてしまい、使い捨ておむつ10の製品長手方向Lにおける長さが足りず、使い捨ておむつ10を着用者の身体に付け難くなったり、使い捨ておむつ10及び着用者の身体が、股下域25において、過度に密着してズレ易くなったりしてしまう。
一方、クロッチ伸縮部200の製品長手方向Lにおける収縮量を、2%以下とすると、使い捨ておむつ10を着用者の身体に近付けるというクロッチ伸縮部200の効果そのものが発現し難くなってしまう。
また、製品長手方向Lにおけるクロッチ伸縮部200の中心は、製品長手方向Lにおける使い捨ておむつ10の中心よりも、前胴回り域20側に配置されている。また、クロッチ伸縮部200は、製品長手方向Lにおける使い捨ておむつ10の中心を跨ぐように配置されている。
かかる場合、吸収性コア40aの剛性及び使い捨ておむつ10を構成する他の部材の剛性を考慮して、用いる弾性部材の太さや配置するピッチを適宜選択できるが、使い捨ておむつ10本体を自然状態(非伸張状態)とした際に、吸収性コア40aの製品幅方向Wにおける側縁部全域が収縮した状態となるようにすることが好ましい。
また、吸収体40の股下域25には、切欠き115(切欠き125)が形成される。切欠き115及び切欠き125は、吸収体40を構成する吸収性コア40aが存在しない領域である。本実施形態において、切欠き115及び切欠き125は、吸収性コア40aの目付けが吸収性コア40aの他の部分よりも低い低剛性部に該当する。なお、切欠き115及び切欠き125を形成することに代えて、切欠き115及び切欠き125の領域を、吸収性コア40aの目付けが吸収性コア40aの他の部分よりも低くするようにしてもよい。
切欠き115及び切欠き125は、クロッチ伸縮部200の製品長手方向Lにおける縁部に沿って存在する。なお、切欠き115及び切欠き125が形成されていても、前胴回り域20及び後胴回り域30に位置する吸収性コア40aと、股下域25に位置する吸収性コア40aとは、完全に切り離されることなく特に製品幅方向において連続していることが好ましい。
切欠き115及び切欠き125は、製品幅方向W外側に行くに連れて製品長手方向Lにおける長さ(使い捨ておむつ10の自然状態)が広くなっている。このような形状により、吸収性コア40aの製品幅方向W外側がより縮み易くなるため、平坦な「底部」がより容易に形成される。更には、切欠き115よりも前胴回り域20寄りに位置する吸収性コア40a、及び切欠き125よりも後胴回り域30寄りに位置する吸収性コア40aが、「底部」から立ち上がり、着用者の体(腹部および臀部)の丸みに沿うように湾曲し易くなるため、使い捨ておむつそのものの形状が着用者の体の形により近づくことができる。
また、切欠き115(切欠き125)の前胴回り域20(後胴回り域30)寄りの縁部は、円弧状である。切欠き115(切欠き125)の縁部は、円弧の中心が当該縁部よりも後胴回り域30(前胴回り域20)に位置するような形状である。このような形状により、着用者の体の丸みに沿った変形がより容易かつ顕著に起き易い。
(4)使い捨ておむつの製造方法
次に、本実施形態に係る吸収性物品の製造方法の一例について説明する。なお、本実施形態において説明しない方法については、既存の方法を用いることができる。また、以下に説明する製造方法は、一例であり、他の製造方法によって製造することもできる。吸収性物品の製造方法は、構成部品形成工程と、構成部品載置工程と、脚回り形成工程と、切断工程とを少なくとも含む。
構成部品形成工程では、吸収性物品を構成する構成部品を形成する。具体的には、例えば、吸収材料を積層して吸収体40を成型する。
構成部品載置工程では、バックシートを構成するウェブ上に、レッグ伸縮部75を構成する伸縮性シートや、トップシートを構成するウェブ等の他のウェブ、防漏シート、吸収体、レッグ伸縮部75等の使い捨ておむつ10を構成する構成部品を載置する。
脚回り形成工程は、トップシート50、外装シート60、及びバックシート60aを切断する。これにより、着用者の脚回りに配置されるレッグ開口部35が形成される。
切断工程では、トップシート50、バックシート60a、吸収体40等が配置された連続体を製品幅方向Wに沿って一製品の大きさに切断する。これにより、使い捨ておむつ10が製造される。
(5)その他の実施形態
上述したように、本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなる。
このように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施形態などを含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
10 :使い捨ておむつ
20 :前胴回り域
20E :外側端部
25 :股下域
30 :後胴回り域
30E :外側端部
35 :レッグ開口部
35I :内側端部
40 :吸収体
40a :吸収性コア
40b :コアラップ
50 :トップシート
60 :外装シート
60a :バックシート
70 :サイドフラップ
75 :レッグ伸縮部
77 :臀部伸縮部
77F :前端部
80 :レッグサイドギャザー
81 :弾性部材
85 :腰回り伸縮部
90 :ファスニングテープ
91 :基材シート
92 :フックシート
95 :ターゲット部
115 :切欠き
125 :切欠き
200 :クロッチ伸縮部
M11 :第1図柄
M12 :第2図柄
M13 :第3図柄
L :製品長手方向
W :製品幅方向

Claims (9)

  1. 前胴回り域と、後胴回り域と、前記前胴回り域と前記後胴回り域との間に位置する股下域とを有し、
    前記前胴回り域から前記後胴回り域に向かう製品長手方向と、前記製品長手方向と直交する製品幅方向と、を有し、
    前記股下域を跨ぎ、かつ前記前胴回り域と前記後胴回り域の少なくとも一方に延びる吸収体と、
    前記後胴回り域から前記製品幅方向両外側に延出する一対のファスニングテープと、
    前記ファスニングテープが止着する一対のターゲット部と、
    前記一対のターゲット部が固定され、前記ファスニングテープが止着可能な外装シートと、を備え、
    前記一対のターゲット部は、前記製品幅方向に離間して配置されており、
    前記ターゲット部には、第1図柄が付されており、
    前記外装シートの前記一対のターゲット部間の領域には、第1図柄と同一寸法でなく、かつ第1図柄と相似形の第2図柄が付されている、使い捨ておむつ。
  2. 前記外装シートと前記ターゲット部は、不織布からなる、請求項1に記載の使い捨ておむつ。
  3. 前記第1図柄及び前記第2図柄の少なくとも一方は、エンボス加工、熱溶着、及び超音波シールのいずれかによって形成されている、請求項1又は請求項2に記載の使い捨ておむつ。
  4. 前記外装シートと前記吸収体との間に配置されたバックシートを備えており、
    前記バックシートの前記外装シート側の面には、着色部が設けられており、
    前記第1図柄及び前記第2図柄の少なくとも一方は、前記バックシートの前記着色部によって構成されている、請求項1又は請求項2に記載の使い捨ておむつ。
  5. 前記一対のターゲット部間の領域には、前記第1図柄及び前記第2図柄と異なる第3図柄が付されており、
    前記第3図柄は、前記一対のターゲット部間の領域の前記製品幅方向中央、かつ前記一対のターゲット部に重ならない位置に設けられている、請求項1から請求項4いずれかに記載の使い捨ておむつ。
  6. 前記ファスニングテープと前記外装シートの前記一対のターゲット部間の領域との係合力は、前記ファスニングテープと前記ターゲット部との係合力よりも低い、請求項1から請求項5のいずれかに記載の使い捨ておむつ。
  7. 前記一対のターゲット部の一方の前記製品幅方向の長さは、50〜90mmであり、前記一対のターゲット部の一方の前記製品長手方向の長さは、30〜50mmであり、
    前記外装シートの前記一対のターゲット部間の領域の前記製品幅方向の長さは、20〜50mmである、請求項1から請求項6のいずれかに記載の使い捨ておむつ。
  8. 前記第1図柄及び前記第2図柄は、前記外装シートのエンボス加工によって形成されており、
    前記ターゲット部のエンボス率は、前記第2図柄を構成する外装シートのエンボス率よりも高い、請求項2に記載の使い捨ておむつ。
  9. 第1図柄は、エンボス加工、熱溶着、超音波シール、及び繊維の目付の違いのいずれかよって構成されており、
    前記第2図柄は、前記エンボス加工、前記熱溶着、前記超音波シール及び繊維の目付の違いのうち、第1図柄と異なる構成によって構成されている、請求項1から請求項7のいずれかに記載の使い捨ておむつ。
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