JP6116292B2 - 円偏波アンテナ - Google Patents

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Description

本発明は、例えば移動体通信、ローカル・エリア・ネットワーク、TV放送、メタマテリアルレンズ等に使用される右手/左手系複合伝送線路を備えた円偏波アンテナに関する。
従来、移動体通信等に用いられるアンテナとして、ループアンテナがある。この種、従来のループアンテナは、例えば図10に示すように構成されている。図10は、誘電体基板上にループ素子を形成してなるループアンテナ10の構成例を示す斜視図である。
11は例えば正方形に形成された厚さt の誘電体基板で、この誘電体基板11の下面には、金属板を用いて形成された接地板(反射板)12が全面に設けられている。上記誘電体基板11の上面には、全長が約1λ(λは使用周波数における波長)のループ素子13が例えば正方形に設けられる。このループ素子13は、一辺の中央部に位置するように両端部が配置され、その一方の端部と接地板12との間に終端抵抗が設けられ、他方の端部と接地板12との間に給電される。
上記ループ素子13は、1つの線路が誘電体基板11上に印刷されたもので、周波数に関係なく直線偏波を放線方向であるz方向に放射する。
通常、ループ素子13と接地板12との間隔t(誘電体基板11の厚さ)は、1/4λが最適であるが、電子機器の小型化に伴い、更に低姿勢のものが求められている。
上記ループアンテナ10など、誘電体基板11上にアンテナ素子を設けてなるアンテナにおいて、メタマテリアル(左手系素子)の技術を適用し、右手/左手系複合伝送線路(CRLH(Composite Right/Left Handed)伝送線路)を利用してアンテナ高を低くする技術が知られている(例えば、特許文献1、2参照。)。
図11は、一般的なCRLH伝送線路の等価回路を示している。このCRLH伝送線路の等価回路は、線路に直列に設けられる右手系インダクタンスL及び左手系キャパシタンスC、線路に並列に設けられる左手系インダクタンスL及び右手系キャパシタンスCによって構成される。
上記CRLH伝送線路は、位相定数が周波数特性を持ち、位相定数が負になるときは左手系伝送線路として、正になるときは右手系伝送線路として動作する。一方、通常の伝送線路においては、左手系キャパシタンスC及び左手系インダクタンスLは存在せず、位相定数が一定であり、周波数に関係なく右手系伝送線路として動作する。
上記ループアンテナ10において、上記CRLH伝送線路を利用してアンテナの低姿勢化を図る場合、従来では左手系インダクタンスLとしてチップインダクタンス素子を使用し、このチップインダクタンス素子を誘電体基板に開けた穴の中に挿入し、半田付けを行って取付けるようにしている。
しかし、この方法では、厚さ数mmの誘電体基板に穴を開け、その穴内にチップ部品を収納するという作業の緻密さから作業工程が煩雑であり、また、メタマテリアルに限らない分野でのチップ部品装着に関して事例が少なく、既存技術での製作は困難である。
また、従来、右手/左手系複合伝送線路の設計手法としては、マッシュルーム構造の金属部品を構成単位に用いるもの(例えば、特許文献3参照。)、プリント基板を用いインターデジット回路(プリントパターンのみで左手系を構成するキャパシタンスC、インダクタンスLを設計したもの)を配置するもの(例えば、特許文献4参照。)、プリント基板を用いチップ部品を配置するもの等がある。
特開2009−224567号公報 国際公開第2010/029770号 特表2010−502131号公報 特表2010−500844号公報
上記のように誘電体基板上にアンテナ素子を設けて構成するアンテナにおいて、CRLH伝送線路を利用してアンテナの低姿勢化を図る場合、従来のように誘電体基板に穴を開け、この穴の中にチップ部品を挿入して半田付けにより取付ける方法では、作業工程が煩雑であり、アンテナを効率的に製作することができなかった。
本発明は上記の課題を解決するためになされたもので、誘電体基板へのチップ部品の取付けが容易で、低コスト化並びに低姿勢化を図ることができ、且つ良好な電気特性を得ることができる右手/左手系複合伝送線路を備えた円偏波アンテナを提供することを目的とする。
この発明に係る、右手/左手系複合伝送線路を備えた円偏波アンテナは、前記右手/左手系複合伝送線路が、誘電体基板と、前記誘電体基板の一方の面に直線形状に形成される伝送線路と、前記伝送線路を所定の間隔で分割して形成される複数のセルと、前記分割された各セル間に直列に設けられる左手系キャパシタンスと、前記誘電体基板の他方の面に形成される接地導体と、前記接地導体における前記セルに対応する部位に該接地導体と絶縁して形成されるアイランドと、前記誘電体基板に設けられ、前記各セルと対応する前記アイランドとの間をそれぞれ接続するスルーホールと、前記各アイランドと前記接地導体との間を橋渡しするように設けられ、前記伝送線路に並列に接続される左手系インダクタンスとを具備し、かつ前記右手/左手系複合伝送線路は、前記伝送線路が略正方形のループ状に形成され、前記伝送線路の両端の一方に給電点を有し、前記アイランドが、前記セルに対して1個おきに当該セルの中央に設けられ、前記アイランドを中心として前記セル2個分の長さを単位セルとしたときに、前記略正方形の角に前記単位セルの端部が配置され、右手系線路として動作する、平衡条件周波数より高い周波数と、左手系線路として動作する、前記平衡条件周波数より低い周波数とでは、円偏波の旋回方向が逆となるようにしたことを特徴とする。
またこの発明に係る円偏波アンテナは、前記略正方形の辺の長さが前記単位セルの長さの略5倍に設定され、前記伝送線路の両端が、前記略正方形の任意の一辺の中央部に配置され、当該任意の一辺における前記伝送線路の両端部の長さはそれぞれ前記単位セルの長さの略2倍に設定され、さらに、前記伝送線路の両端の他方に設けられる終端抵抗を備え、該終端抵抗は、前記左手系キャパシタンスおよび左手系インダクタンスに依存して決まる右手/左手系複合伝送線路のブロッホインピーダンスと略等しい値を有することも特徴とする。
本発明によれば、誘電体基板に設けたアイランドを利用してチップ部品を容易に取付けることができ、煩雑な作業工程が不要となり、作業効率を大幅に向上して低コスト化を実現することができる。また、低姿勢化が可能であり、且つ良好な電気特性を得ることができる。更に、従来のマッシュルーム構造による線路及びインターデジット回路による線路と比較し、容易に設計することができる。
本発明の実施例1に係る2バンド円偏波ループアンテナの概略構成例を示す斜視図である。 同実施例1に係る2バンド円偏波ループアンテナの平面図である。 同実施例1に係る2バンド円偏波ループアンテナにおける右手/左手系複合伝送線路の部品配置例を示す斜視図である。 同実施例1に係る2バンド円偏波ループアンテナにおける利得の周波数特性図である。 同実施例1に係る2バンド円偏波ループアンテナにおけるVSWRの周波数特性図である。 同実施例1に係る2バンド円偏波ループアンテナにおける軸比の周波数特性図である。 同実施例1に係る2バンド円偏波ループアンテナの放射パターンを示す図である。 本発明の実施例2に係る2バンド円偏波ループアンテナにおける右手/左手系複合伝送線路の部品配置例を示す斜視図である。 本発明の実施例3に係る2バンド円偏波ループアンテナにおける右手/左手系複合伝送線路の部品配置例を示す斜視図である。 従来のループアンテナの概略構成例を示す斜視図である。 一般的な右手/左手系複合伝送線路の等価回路図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
この実施例1では、本発明に係る右手/左手系複合伝送線路装置を2GHz帯及び3GHz帯の2バンド円偏波ループアンテナに実施した場合の例を示している。図1は本発明の実施例1に係る2バンド円偏波ループアンテナ20の概略構成例を示す斜視図、図2は2バンド円偏波ループアンテナ20の平面図である。
図1及び図2において、21は、厚さt、一辺の長さLの正方形に形成された比誘電率εrの誘電体基板で、この誘電体基板21の下面には、金属板により形成された接地板(反射板)22が全面に設けられている。誘電体基板21は、例えば厚さtが約1.6mm、一辺の長さLが約110mm、比誘電率εrが約2.6に設定される。
上記誘電体基板21の上面(芯線側)には、全長が約1λ(λは使用周波数における波長)のループ素子23が例えば正方形のループ状に設けられる。このループ素子23は、例えばx方向の辺の中央部に位置するように両端部が配置され、その一方の端部が給電点25、他方の端部が終端部26となっている。この終端部26と接地板22との間に終端抵抗が接続される。この終端抵抗は、入射インピーダンス、放射インピーダンスの広帯域特性の劣化を防ぐ作用を持ち、給電インピーダンスと同じ値例えば80Ωに設定される。
上記ループ素子23は、右手/左手系複合伝送線路により構成され、線路に対して非常に小さい複数のコンデンサ例えばチップタイプのコンデンサが左手系キャパシタンスCとして所定の間隔で直列に設けられると共に、四隅に伝送線路を接続するための接続端子27a〜27dが設けられる。ループ素子23は、例えば給電点25と接続端子27aとの長さI1(図2参照)が約20mm、接続端子27a、27b間の長さI2が約50mm、接続端子27b、27c間の長さI3が約50mm、接続端子27c、27d間の長さI4が約50mm、終端部26と接続端子27dとの長さI5が約20mmで、全長が約190mmに設定される。また、ループ素子23を構成する右手/左手系複合伝送線路30の構成単位のピッチ間隔Pは、約10mmに設定される。
図3は上記右手/左手系複合伝送線路30を構成する部品、すなわちチップタイプの左手系キャパシタンスCとチップタイプの左手系インダクタンスLの配置例を示す斜視図である。なお、図3は、部品の配置状態を明確にするため、図1に示した誘電体基板21を省略している。
誘電体基板21(図1、図2参照)の上面に設けられるループ素子23は、所定の間隔で複数のセル31に分割され、各セル31の上側に各セル31間を橋渡しするように左手系キャパシタンスCが設けられる。
また、誘電体基板21の裏面に設けられる接地板22は、ループ素子23のセル31に対し、例えば一つ置きに対応する位置の導体を任意の形状例えば方形状に残し、その周囲の導体を所定の幅で剥離して空隙32に囲まれたアイランド33を形成する。このアイランド33は、空隙32によって接地板22と絶縁した状態に設けられる。また、誘電体基板21(図1、図2参照)には、各アイランド33と対応するセル31との間にスルーホール34を設け、各アイランド33と対応するセル31との間を電気的に接続する。そして、接地板22の裏面において、各アイランド33と接地板22との間を空隙32に対して橋渡しするように左手系インダクタンスLを装着し、アイランド33と接地板22との間を左手系インダクタンスLにより接続する。上記左手系キャパシタンスC及び左手系インダクタンスLの定数は、右手/左手系複合伝送線路のブロッホインピーダンス(右手/左手系複合伝送線路の周期条件を考慮に入れた伝送線路の特性インピーダンス)が終端抵抗と等しい値になるように調整される。
上記ループ素子23は、スルーホール34に接続されたセル31と、その前後の1/2のセル31a、31bと、上記セル31の前後に設けられた1対の左手系キャパシタンスC及び左手系インダクタンスLによって1つのユニットセル35を構成し、右手/左手系複合伝送線路の特性を実現している。
上記ユニットセル35は、誘電体基板21の一辺の長さL、ループ素子23の長さI 〜I、左手系キャパシタンスC、左手系インダクタンスL、ピッチ間隔P、ループ素子23の線路幅W、誘電体基板21の厚さt、誘電体基板21の比誘電率εr、ブロッホインピーダンスZの値を例えば次のように設定し、3GHz未満では左手系線路、3GHz以上で右手系線路として動作するように調整する。
L =110mm
、I=20mm
〜I=50mm
=1.3pF
=3.0nH
P =10mm
W =2.0mm
=1.6mm
εr =2.6
=80Ω
なお、上記の値は一例を示したものであり、その他の値に設定してもよいことは勿論である。
上記2バンド円偏波ループアンテナ20におけるユニットセル35の等価回路は、図11にて説明した一般的な右手/左手系複合伝送線路の等価回路と同様の構成となっている。すなわち、上記左手系キャパシタンスC(1/C=1/(2C)+1/(2C))及びユニットセル35の線路によって形成される右手系インダクタンスL(L=L/2+L/2)が線路に対して直列に設けられると共に、上記左手系インダクタンスL及びユニットセル35の線路と誘電体基板21のスルーホール34を介して接地板22との間に形成される右手系キャパシタンスCが線路に並列に設けられる。
上記右手/左手系複合伝送線路によって構成されるユニットセル35は、位相定数βpが周波数特性を持ち、位相定数βpが負になるときは左手系伝送線路として動作し、位相定数βpが正になるときは右手系伝送線路として動作する。
この実施例1で示した2バンド円偏波ループアンテナ20では、3GHzの周波数でバランス状態となるように設定され、3GHz未満の周波数で左手系伝送線路、3GHz以上の周波数で右手系伝送線路の特性を示すようになっている。具体的には、左手系伝送線路では2.6GHzの周波数、右手系伝送線路では3.6GHzの周波数で良好な特性が得られるように設定している。
図4は上記実施例1に係る2バンド円偏波ループアンテナ20の利得特性を示したもので、横軸に周波数[GHz]をとり、縦軸に利得[dBi]をとって示した。図4において、実線aは右手系伝送線路としての利得特性、破線bは左手系伝送線路としての利得特性であり、fは平衡条件周波数(3GHz)、fは使用周波数帯の下限周波数(2.4GHz)、fは使用周波数帯の上限周波数(4.8GHz)の位置を示している。
図5は上記実施例1に係る2バンド円偏波ループアンテナ20のVSWR特性で、横軸に周波数[GHz]をとり、縦軸にVSWRをとって示した。上記2バンド円偏波ループアンテナ20のVSWR特性は、図5から明らかなように、目的とする使用周波数帯において、「VSWR=2」以下の良好な特性が得られている。
図6は、上記実施例1に係る2バンド円偏波ループアンテナ20の正面方向での軸比(AR)特性で、横軸に周波数[GHz]をとり、縦軸に軸比[dB]をとって示した。上記2バンド円偏波ループアンテナ20は、2.6GHzの周波数及び3.6GHzの周波数付近において円偏波が放射されている。ループ素子23の円周長は、これら2.6GHz、及び3.6GHzの周波数において、約1導波波長となっており、円偏波を発生させる条件を満たしている。2.6GHz付近における円偏波帯域(f1〜f2)は14.17%、また、3.6GHz付近における円偏波帯域(f3〜f4)は14.27%となっている。
図7は上記実施例1に係る2バンド円偏波ループアンテナ20の最良軸比周波数2.6GHz及び3.6GHzにおける放射パターンを示し、同図(a)は2.6GHzの周波数におけるz−x面の放射パターン、同図(b)は2.6GHzの周波数におけるz−y面の放射パターン、同図(c)は3.6GHzの周波数におけるz−x面の放射パターン、同図(d)は3.6GHzの周波数におけるz−y面の放射パターンを示している。また、図7(a)〜(d)において、破線Eは左旋円偏波の放射パターンを示し、実線Eは右旋円偏波の放射パターンを示している。
図7(a)、(b)に示す2.6GHzの周波数では、左旋円偏波Eにおいて利得の大きい単方向性の指向性を示し、右旋円偏波Eにおいては利得が小さく、かつ単方向性の指向性となっていない。
また、図7(c)、(d)に示す3.6GHzの周波数では、右旋円偏波Eにおいて利得の大きい単方向性の指向性を示し、左旋円偏波Eにおいては利得が小さく、かつ単方向性の指向性となっていない。
従って、上記2バンド円偏波ループアンテナ20は、2.6GHzの周波数では左旋円偏波用のアンテナとして作用させ、3.6GHzの周波数では右旋円偏波用のアンテナとして作用させることで、効率的に使用することができる。この結果、単一のアンテナにより、周波数に応じて左旋円偏波用、右旋円偏波用に変化させることが可能となり、且つ良好な電気特性を得ることができる。
また、上記実施例1に係る2バンド円偏波ループアンテナ20では、誘電体基板21の厚さt、すなわち、接地板22とループ素子23との間隔を1.6mm(約0.01λ)まで小さくでき、アンテナの薄型化を図ることができる。なお、上記λは、この場合の例では2.6GHzの周波数における波長を示している。
更に、空隙32により周囲を絶縁したアイランド33を接地板22に形成し、各アイランド33と接地板22との間を空隙32に対して橋渡しするように左手系インダクタンスLを装着するように構成しているので、左手系インダクタンスLはアイランド33を利用して外付けによりきわめて容易に装着することができる。このため従来のように誘電体基板に穴を開け、その穴内にチップ部品を挿入して半田付けを行うという煩雑な作業工程が不要となり、作業効率を大幅に向上でき、低コスト化を実現することができる。
なお、実施例1では、ループ素子23のセル31に対し、一つ置きに対応させてアイランド33を設け、この各アイランド33部分に左手系インダクタンスLを装着するようにしたが、各セル31に対応させてアイランド33を設け、この各アイランド33部分に左手系インダクタンスLを装着するようにしても良い。
また、実施例1は、左手系チップ部品を配置する一例を示したものであって、その他の配置構成とすることも可能である。
以下、左手系チップ部品の他の配置構成を示す実施例について説明する。
図8は、本発明の実施例2に係る左手系チップ部品の配置例、すなわち左手系キャパシタンスC及び左手系インダクタンスLの配置例を示す斜視図である。なお、図8は、図3と同様に部品の配置状態を明確にするため、図1、図2に示した誘電体基板21を省略している。また、図8は、ループ素子23の各セル31に対応させて左手系インダクタンスLを配置する場合を例として示している。
誘電体基板21(図1、図2参照)の上面(芯線側)に設けられるループ素子23は、所定の間隔で複数のセル31に分割され、各セル31の上側に各セル31間を橋渡しするように左手系キャパシタンスCが設けられる。
また、誘電体基板21の上面には、各セル31の一方の側部に所定の間隔でそれぞれアイランド33を設け、各セル31及びアイランド33の上側において、各セル31とアイランド33との間を橋渡しするようにそれぞれ左手系インダクタンスLを設ける。
そして、誘電体基板21には、上記各アイランド33に対応する位置にそれぞれスルーホール34を設け、各アイランド33と接地板22との間を電気的に接続する。
上記のように左手系キャパシタンスC及び左手系インダクタンスLを配置することにより、図3の場合と同様に一般的な右手/左手系複合伝送線路の等価回路と同様の構成とすることができる。
図9は、本発明の実施例3に係る左手系チップ部品(左手系キャパシタンスC、及び左手系インダクタンスL)の配置例を示す斜視図である。なお、図9は、実施例1、2と同様に部品の配置状態を明確にするため、図1、図2に示した誘電体基板21を省略している。また、図9は、ループ素子23の各セル31に対応させて左手系インダクタンスLを配置する場合を例として示している。
この実施例3では、誘電体基板21(図1、図2参照)の上面(芯線側)に設けられるループ素子23の各セル31を例えば方形のリング状に形成し、その内側中央部にアイランド33を設けると共に、このアイランド33の周囲に空隙32を設けてリング状セル31とアイランド33との間を絶縁した状態に保持する。そして、上記各リング状セル31間を橋渡しするように左手系キャパシタンスCを設けると共に、リング状セル31とアイランド33との間を橋渡しするように左手系インダクタンスLを設ける。
また、誘電体基板21には、上記各アイランド33に対応する位置にそれぞれスルーホール34を設け、各アイランド33と接地板22との間を電気的に接続する。
上記のように左手系キャパシタンスC及び左手系インダクタンスLを配置することにより、上記実施例1、2と同様に一般的な右手/左手系複合伝送線路の等価回路と同様の構成とすることができる。
上記実施例で示したように、チップ部品を用いて右手/左手系複合伝送線路を構成することにより、以下に示すように種々の利点が得られる。
すなわち、チップ部品を用いて構成する右手/左手系複合伝送線路は、マッシュルーム構造の金属部品を構成単位に用いるものと比較すると、明らかに部品点数、形状、製作の容易さで有利であり、電気特性もほぼ同等の特性を得ることができる。
また、チップ部品を用いて構成する右手/左手系複合伝送線路は、インターデジット回路を用いる場合と比較すると、省面積性の点で非常に有利である。すなわち、チップ部品を用いた場合はとても小型に構成できるが、インターデジット回路を用いた場合はスタブの一種であるため大きい面積を必要とする。従って、アンテナに大きさの制約がある場合は、本願発明に係る右手/左手系複合伝送線路装置は、インターデジット回路を用いる場合に比較して大きな効果を発揮することができる。
また、スパイラルアンテナ等のように、右手/左手系複合伝送線路を曲げて配置する場合は、インターデジット回路では、線路の構成単位(主に左手系インダクタンスLの部分)が接触したり、面積の制約上配置できなかったりする場合があり、設計が困難である。更に直線形状と曲線形状による左手系キャパシタンスC及び左手系インダクタンスLの差異を抑えることも設計の難易度、煩雑さを増す原因となる。これに対し本発明ではそのような心配はなく、設計に有利である。
また、プリント基板上で設計できる伝送線路は、インピーダンスが一般的に数十〜数百Ω程度であるが、チップ部品を用いて構成する線路、及びインターデジット回路ともに、このインピーダンスに対応した右手/左手系複合伝送線路を実現でき、どちらも良好である。
また、チップ部品の場合は、静電容量、インダクタンス等の誤差が標準値の数%以内であるのが一般的で、電気特性の値の信頼があり、所望する構成単位の左手系キャパシタンスC及び左手系インダクタンスLの設計が容易である。一方、インターデジット回路の場合は、設計手法が経験的であり、手間が掛かるという問題がある。
また、伝送線路をシミュレーションに基づいて製作した場合、シミュレーションと製作物との違いは、チップ部品、インターデジット回路ともに問題にならない程度であり、製作精度はどちらも良好である。
次表1は、チップ部品を用いた本発明に係る右手/左手系複合伝送線路と、インターデジット回路による右手/左手系複合伝送線路との比較結果をまとめたものである。
Figure 0006116292
上記表1から明らかなように、チップ部品を使用して構成した本発明による右手/左手系複合伝送線路は、インターデジット回路により構成した従来の右手/左手系複合伝送線路に比較し、素子定数の値域及び製作精度については略同等であるが、省面積性の点で非常に有利であり、かつ設計が容易であるという利点がある。
なお、上記実施例では、2GHz帯、3GHz帯を使用した2バンド円偏波ループアンテナ20に実施した場合について示したが、それ以外の周波数や用途に提供するように構成してもよいなど、本発明の要旨を逸脱しない範囲で各部の構成要素を適宜に変形して実施することが可能である。
また、上記実施例では、アイランド33を方形状に形成した場合について示したが、アイランド33の形状は任意に設定することが可能である。また、アイランド33と接地板22との間に形成する空隙32や、アイランド33とセル31との間に形成する空隙32の形状も、任意に設定することが可能である。また、終端抵抗を必要とする右手/左手系複合伝送線路である場合、使用する抵抗部品は上記各実施例で示した左手系インダクタンスLと同様の手段を用いて装着することができる。
また、上記実施例では、誘電体基板21の上面に線路の芯線を設け、裏面に接地板22を設ける構造とした場合について説明したが、その他、誘電体基板21の片面に芯線と接地板22が存在するような構造、例えばコプレーナ線路を用いる構造においても、上記実施例と同様にして実施し得るものである。
更に上記実施例では、ループアンテナに実施した場合について示したが、その他、例えばスパイラルアンテナ等においても実施することが可能であり、更には電力伝達用の線路に限らず、アンテナの放射器やフィルタ回路などにおいても実施することが可能である。
また、本発明は、上記実施例そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できるものである。
20…2バンド円偏波ループアンテナ、21…誘電体基板、22…接地板、23…ループ素子、25…給電点、26…終端部、27a〜27d…接続端子、30…右手/左手系複合伝送線路、31、31a、31b…セル、32…空隙、33…アイランド、34…スルーホール、35…ユニットセル。

Claims (2)

  1. 右手/左手系複合伝送線路を備えた円偏波アンテナであって、
    前記右手/左手系複合伝送線路は、誘電体基板と、前記誘電体基板の一方の面に直線形状に形成される伝送線路と、前記伝送線路を所定の間隔で分割して形成される複数のセルと、前記分割された各セル間に直列に設けられる左手系キャパシタンスと、前記誘電体基板の他方の面に形成される接地導体と、前記接地導体における前記セルに対応する部位に該接地導体と絶縁して形成されるアイランドと、前記誘電体基板に設けられ、前記各セルと対応する前記アイランドとの間をそれぞれ接続するスルーホールと、前記各アイランドと前記接地導体との間を橋渡しするように設けられ、前記伝送線路に並列に接続される左手系インダクタンスとを具備し、
    前記右手/左手系複合伝送線路は、前記伝送線路が略正方形のループ状に形成され、前記伝送線路の両端の一方に給電点を有し、
    前記アイランドは、前記セルに対して1個おきに、当該セルの中央に設けられ、
    前記アイランドを中心として前記セル2個分の長さを単位セルとしたときに、前記略正方形の角に前記単位セルの端部が配置され
    右手系線路として動作する、平衡条件周波数より高い周波数と、左手系線路として動作する、前記平衡条件周波数より低い周波数とでは、円偏波の旋回方向が逆となることを特徴とする円偏波アンテナ。
  2. 前記略正方形の辺の長さは前記単位セルの長さの略5倍に設定され、
    前記伝送線路の両端は、前記略正方形の任意の一辺の中央部に配置され、当該任意の一辺における前記伝送線路の両端部の長さはそれぞれ前記単位セルの長さの略2倍に設定され、
    さらに、前記伝送線路の両端の他方に設けられる終端抵抗を備え、該終端抵抗は、前記左手系キャパシタンスおよび左手系インダクタンスに依存して決まる右手/左手系複合伝送線路のブロッホインピーダンスと略等しい値を有することを特徴とする請求項1記載の円偏波アンテナ。
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