JP6112518B1 - 温度測定装置及び温度測定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】構成が簡単であり、装置コストを低減でき、測定精度を向上させることができ、屋外での気温の測定に適した温度センサ、温度測定装置と温度測定方法を提供する。【解決手段】温度センサ1は感温部として球体2a,3a,4aを有する熱電対2,3,4を複数本備え、熱電対の各々の感温部は体積が異なる球体であり、感温部の各々が所定の間隔を置いて配置される。温度測定装置10は、複数本の熱電対2,3,4の各起電力を変換して各温度を算出する温度算出手段11と、温度算出手段で算出した各温度に基づいて補正温度12aを算出する補正温度算出手段12と、を備え、補正温度算出手段12は、温度算出手段11で感温部の球体の直径に基づいて算出した各温度の温度勾配に基づいて補正温度12aを算出し、温度表示手段13で表示する。【選択図】図2

Description

本発明は、気温などを計測する温度測定装置及び温度測定方法に係り、特に、複数の熱電対を備える温度センサを用いて測定精度を向上させた温度測定装置及び温度測定方法に関する。
一般の温度測定装置は、種々の用途において、かつ各種の環境状態のもとで測定を行っているので、計測されたデータは様々な環境の影響を受けて変動する虞がある。例えば屋外の気温の計測では、一般に温度計の感温部が日射の影響を受けて加熱されることから日射を遮るためのシェルターを取り付けた計測が行われている。しかしながら、日中には放射除けのシェルター自体も温まるため、シェルターから温度計の感温部に入射する赤外放射の影響があり、自然通風では気温の計測値が最大で3〜4℃高くなることが知られている。また、夜間は逆に放射冷却によりシェルターが冷えるため、気温の計測値が過小評価となることが知られている。
この誤差は、一般に計測される最高気温や最低気温が不正確になるという問題に加え、農業分野では植物生理や生育解析等で用いられる積算温度を求める際に誤差が累積されるため、不正確さが増幅するという問題が生じる。そのため、屋外での精度の高い気温測定には、シェルター内をファン、ブロアー等により通風することで放射の影響を少なくする強制通風筒を取り付けた計測が必要となる。そして、強制通風筒の中心部に温度計を配備することで、放射の影響を抑えている。
しかしながら、これらの温度測定装置では、ファン、ブロアー等の駆動に電力が必要なため気温観測のために電源が必要となっている。山間地域などの商用電源の確保ができない場合には、ファンを常時駆動するためにソーラーパネルやバッテリの設置が必要となっている。このため、必要機材の設置スペースが問題となり、構成が複雑となると共にコストの高いものとなっており、園芸施設や栽培研究などの農業用の気温計測の場面では十分普及しているとはいえない。さらに、従来の温度計では、感部の形状が円柱又は扁平楕円体や平板となっており、風向きの変化によって感部周辺の空気流の特性が変化するため、自然通風では安定した計測値を得ることが難しい。
また、従来のこの種の気温を測定する気温測定装置としては、湿度長期計測用フィールドサーバがあり、この装置は、測定室、外気吸込室、外気取込予備室、吸湿性の少ないフィルタ部を備えており、外気吸込室内の電動ファンが回転すると、外気取込予備室の2個所の外気取込孔から外気が吸込まれ、フィルタ部を通過し、外気は測定室内に導入され、内部湿度センサ、内部温度センサを通過して上蓋の外周隙間より外部に排出され、空気流が下方から上方に流れる構成となっている(例えば、特許文献1参照)。
さらに、従来のこの種の温度を測定する装置としては、物理量を検出する物理量センサ装置があり、この装置は、センサチップの温度を検出するための複数の温度センサを備え、複数の温度センサにて検出した温度に基づいて物理量を補正する回路部を備え、温度補正の精度を向上させるものである(例えば、特許文献2参照)。
特開2008−64591号公報 特開2005−257623号公報
ところで、前記構造の気温測定装置では、電動ファンで導入された外気は外気取込予備室からフィルタ部、外気吸込室、測定室を通過して外部に排出されるため、構成が複雑となり、装置コストが高くなる問題点があった。また、外気取込予備室に取込まれる外気は、2個の外気取込孔から広い空間に取込まれるため、空間内部の空気が滞留して温度分布が一定とならず、外気流が安定しないという問題点があり、気温や湿度の測定精度に影響を与える可能性がある。さらに、外気の導入経路が複雑であり、電動ファンは高出力のものが必要であった。
また、前記の物理量センサ装置は、各温度センサ9a〜9dで検出した温度の平均値をセンサチップ5における中央付近の温度と推定し、あるいは各温度センサ9a〜9dで検出した温度に所定の重み付けをして算出するものである。このため、この物理量センサ装置では、推定された温度又は算出された温度と真の温度との間の差が大きくなり、また、屋外での気温の測定には適していない。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、構成が簡単であり、装置コストを低減でき、測定精度を向上させることができると共に、一般の温度計測装置として各種の用途に使用でき、かつ環境の影響を受けにくい温度測定装置及び温度測定方法を提供することにある。
また、日射や風等の影響を受け易い水田、畑地等の屋外での気温の測定に適した温度測定装置及び温度測定方法を提供することにある。
前記目的を達成すべく、本発明に係る温度測定装置は、体積が異なる感温部を有する複数本の熱電対からなり、前記複数本の熱電対の各起電力を変換して各温度を算出する温度算出手段と、該温度算出手段で算出した前記各温度に基づいて一つの補正温度を算出する補正温度算出手段と、を備えていることを特徴する。また、前記感温部は、球体であることを特徴とする。さらに、前記複数本の熱電対は、前記感温部の各々が所定の間隔を置いて配置されると共に、前記感温部とは反対側の前記熱電対の端部が集められて一体に形成されていることを特徴とし、前記複数本の熱電対は、一つの仮想円周上に等間隔に配置されていることが好ましい。
前記のごとく構成された本発明の温度測定装置は、熱電対の感温部がその体積が異なると環境の違いによってその発生する起電力(温度)も異なる現象があること及び該複数の異なる温度を補正することで一つの真の温度に近い補正温度を算出できるとの新たな知見に基づいてなされたものであり、感温部の体積が異なる複数の熱電対を一つの温度センサとすることで、発生起電力が異なる複数の温度データをより正確かつ容易に得ることができると共に、該複数の温度データから真の気温に近い補正温度を、その後のデータ処理により容易に導きだせるような構成としたものである。
また、本発明の温度センサは、部品点数を少なくすることができるとともに、装置の組立、屋外での設置が容易となる。
本発明に係る温度測定装置の好ましい具体的な態様としては、前記複数本の熱電対は、3本〜5本であることが好ましい。さらに、前記複数本の熱電対は、ステンレス鋼管からなるサポート管で前記感温部を残して被覆されていると好ましい。また、前記サポート管は、垂直部、水平部、垂直部を連続して屈曲形成されているか、もしくは複数本の熱電対のうちの1本が直線状に形成され、残りの熱電対は垂直部、水平部、垂直部を連続して屈曲形成されていると好適である。この構成によれば、3本〜5本の熱電対を一つの仮想円周上に等間隔に配置し、自然風の影響を抑えることができ、複数本の熱電対をサポート管で前記感温部を残して被覆すると、風雨等に対して耐久性を上げることができる。
本発明に係る温度測定装置によれば、温度センサの複数本の熱電対を用いて温度算出手段で複数の温度を算出することができ、補正温度算出手段で算出された各温度に基づいて一つの補正温度を算出するため、各熱電対に加わる放射の影響を抑えた真の温度に近い補正温度を算出することができる。
本発明に係る温度測定装置の他の態様としては、前記感温部が球体である温度測定装置において、前記補正温度算出手段は、前記感温部の前記各球体の直径に基づく直径累乗平均値、前記感温部の前記各温度の温度平均値、及び、前記各球体の直径と前記直径累乗平均値と前記各温度と前記温度平均値に基づく温度勾配を計算する計算部を備えていることを特徴としており、前記補正温度算出手段は、前記温度平均値と前記直径累乗平均値と前記温度勾配とに基づいて前記補正温度を算出する補正温度計算部を備えていることを特徴としている。
この構成によれば、補正温度算出手段は、温度センサの感温部の各球体の直径が異なる複数本の熱電対に基づいて算出した各温度の温度勾配に基づいて補正温度を算出するため、放射の影響を抑えた真の温度に近い補正温度を算出することができる。
また、前記温度測定装置において、前記補正温度計部は、前記補正温度をTaとし、前記温度算出手段で算出された前記各温度の温度平均値をTs、前記感温部の前記各球体の直径に基づく直径累乗平均値をD、前記温度勾配をBとすると、式Ts−Ta=B×Dから前記補正温度Taを算出することを特徴とする。
この構成によれば、複数本の熱電対感温部が受ける放射量の違いより、熱電対感温部の計測する各温度の平均値、及び熱電対感温部の前記各球体の直径に基づく直径の累乗平均値から前記温度勾配を算出し、伝熱学の理論に基づいて真の温度に近い補正温度を算出することができる。
そして、前記温度測定装置は、前記補正温度を表示する表示手段を備えていることが好ましい。この構成によれば、算出された真の温度に近い補正温度を表示手段で表示することができ、温度測定装置が設置された水田、畑地等で、迅速に補正温度を知ることができる。
本発明に係る温度測定方法は、体積が異なる感温部を有する複数本の熱電対からなる温度センサを用いる温度測定方法であって、前記複数本の熱電対の各起電力を測定して該各起電力を各温度に変換し、該変換した前記各温度に基づいて一つの補正温度を算出することを特徴とする。
また、本発明の温度測定方法の他の態様は、前記感温部球体であり、前記複数本の熱電対の各起電力を測定して該各起電力を各温度に変換し、前記感温部の前記各球体の直径に基づく直径累乗平均値、前記感温部の前記各温度の温度平均値、及び、前記各球体の直径と前記直径累乗平均値と前記各温度と前記温度平均値に基づく温度勾配に基づいて前記補正温度を算出することを特徴とする。さらに、前記補正温度をTaとし、前記各温度の温度平均値をTs、前記感温部の前記各球体の直径に基づく直径累乗平均値をD、前記温度勾配をBとすると、式Ts−Ta=B×Dから前記補正温度Taを算出することを特徴とする。
この構成によれば、複数本の熱電対の各起電力から各温度に変換し、変換した前記各温度に基づいて前記補正温度を算出するため、各温度の温度勾配に基づいて真の温度に近い温度を測定することができる。
本発明の温度センサ、温度測定装置及び温度測定方法は、感温部の体積が異なる複数本の熱電対で同時に計測した複数の温度を用いて精度のよい温度測定が可能となる。すなわち、体積の異なる複数の感温部に加わる放射の影響を計算上漸近的に取り除くことができ、放射除けを設けることなく精度よく温度を測定することができる。また、屋外での気温の測定に好適であり、電力消費が少なく、商用電源がなくても駆動でき、太陽電池パネル、バッテリ等の設備も必要としない。
本発明に係る温度測定装置の一実施形態を水田、畑地等に設置した状態の斜視図。 (a)は図1に示す温度測定装置で使用する1本の熱電対の正面図、(b)は3本の熱電対を組み立てた状態の斜視図。 (a)は本実施形態の温度測定装置の要部構成を示す制御ブロック図、(b)は(a)の詳細を示す制御ブロック図。 複数本の温度センサを用いた温度測定装置による気温の求め方のイメージ図。 伝熱学の理論に基づいた気温の求め方のイメージ図。 本実施形態の温度測定装置の動作説明を示す制御フロー図。 伝熱学の理論に基づいて算出した温度データを示すグラフ図。 伝熱学の理論に基づいて算出した温度データと標準温度計の計測値との関係を示すグラフ図。 本発明に係る温度センサの他の実施形態の要部斜視図。 図9の温度センサを平面方向から見た模式図。 温度センサの感温部の変形例の要部斜視図。
以下、本発明に係る温度センサを用いた温度測定装置の一実施形態を図面に基づき詳細に説明する。図1は、本実施形態に係る温度測定装置を水田、畑地等に設置した状態の斜視図、図2(a)は、図1の温度測定装置で使用する1本の熱電対の正面図、図2(b)は、図2(a)の熱電対を3本組み立てた温度センサの斜視図、図3(a)は、図1,2に示す温度測定装置の要部構成を示す制御ブロック図、(b)は(a)の詳細の制御ブロック図である。
図1〜3において、本実施形態に係る温度センサ1は、複数本の感温部を有する熱電対を備えており、この実施形態では3本の熱電対2,3,4を備えている。3本の熱電対2,3,4は、線径が0.1mm程度の細ワイヤで形成され、例えば銅−コンスタンタンの細ワイヤの先端を溶着したものであり、その溶着部には直径の異なるステンレス鋼の球体2a,3a,4aが被された状態で固定されている。
この実施形態では、直径が0.25mm、1mm、4mmの球体2a,3a,4aが各熱電対2,3,4の先端の溶着部に溶接等で固定されている。これらの球体2a,3a,4aは熱電対2,3,4の感温部を構成しており、感温部の直径及び体積は各々異なっている。このため、3本の熱電対2,3,4は感温部の表面積が異なると共に、熱の放射の影響が異なる構成となっている。なお、熱電対の線径は0.1mmに限らず、さらに細い線径のものや、太いものを用いてもよい。また、球体はステンレス鋼に限らず、黄銅等の他の金属、あるいは熱電対の溶着部を球体に加工したもので構成してもよい。
3本の熱電対2,3,4は、直径が2mm程度で内径が1mm程度のステンレス鋼管で形成され、その垂直部が75mm、水平部が75mm、垂直部が75mm程度となるように屈曲させた3本のサポート管2b,3b,4b内に被覆挿入されている。3本のサポート管2b,3b,4bは、下方の垂直部がグリップ部5により纏められ、水平部がそれぞれ120°の間隔となるように固定され、上方の垂直部がそれぞれ130mm程度離れた等間隔となるように固定され、感温部を構成する球体2a,3a,4aは1つの仮想円周上に等間隔に配置されている。
3本の熱電対2,3,4は、それぞれ3本のサポート管2b,3b,4b内に感温部を残して被覆挿入され、先端の溶着部に球体2a,3a,4aを被せて固定し、3本のサポート管2b,3b,4bの下端から熱電対の下方の2本のワイヤが突出してそれぞれのワイヤが補償導線2c,3c,4cに連結されている。それぞれの補償導線2c,3c,4cは接続ワイヤ6に接続され、接続ワイヤ6を介して3つの温度データを出力するように構成されている。このように、複数本の熱電対2,3,4は感温部を構成する球体2a,3a,4aがグリップ部5で所定の間隔に配置された一体物として構成されている。
このように構成された複数本の熱電対2,3,4を一体化した温度センサ1を有する温度測定装置10は、水田、畑地等の地面Gに設置された観測用ポール7の上部に固定されたアーム8に固定され、複数本の熱電対2,3,4に連結された補償導線2c,3c,4cに接続された接続ワイヤ6はポール7に固定されたデータロガー9に取り込まれる。なお、アーム8は必ずしも必要でなく、ポール7に直接温度センサ1を固定するようにしてもよい。熱電対2,3,4の高さは地面から1.5〜2m程度になるように設置される。
温度測定装置10は基本的には複数本の熱電対2,3,4を備えた温度センサ1と、補償導線2c,3c,4cと、接続ワイヤ6と、データロガー9で構成され、電力消費はデータロガー9だけであり、乾電池等の簡易な電源で長期間の連続観測が可能となっている。このため、気温を測定するために商用電源は必要がなく、太陽電池パネルや蓄電用バッテリも必要がなく、構成が極めて簡単となっている。したがって、温度測定装置10のコストを低減することができる。また、熱電対2,3,4は感温部の体積を小さくできるため、放射の影響を小さくすることができる。さらに、温度センサ1の感温部を構成する3本の熱電対2,3,4の先端の溶着部に球体2a,3a,4aを被せて固定しているため、温度センサ1が風雨にさらされても溶着部の破損を防止できる。
温度センサ1の感温部を球体2a,3a,4aとするのは、温度センサ1の感温部が受ける単位表面積あたりの放射量をRとすると、Rの変化を(理論的には相似形であればRの値に違いはないが)最小化するのと、風の突入角度によって流れの特性が変わってしまうのを防ぐのがねらいである。また、3点の配置では、季節や時刻によって変化する風向きに対して、各熱電対による風の遮断が他の熱電対に与える影響をなるべく小さくできるように配置することが好ましい。具体的には、直径の大きい球体を備える熱電対ほど距離が大きくなるように配置し、加工しやすい整数比(例えば3:4:5)の直角三角形の配置とすると好ましい。この実施形態については後述する。
本実施形態の温度測定装置10は、図3に示すように、感温部を構成する球体2a,3a,4aを有する3本の熱電対2,3,4を備えた温度センサ1と、3本の熱電対の各起電力を変換して各温度を算出する温度算出手段11と、温度算出手段11で算出した3本の熱電対2,3,4の球体(感温部)2a,3a,4aの起電力より算出した各温度に基づいて補正温度を算出する補正温度算出手段12と、補正温度算出手段22で算出された補正温度12aを表示する温度表示手段13とを備えて構成される。感温部直径入力部14から感温部を構成する球体(2a,3a,4a)の直径(d、d・・・)が補正温度算出手段12に入力される構成となっている。なお、球体の直径は補正温度算出手段12に入力されるものに限られず、温度算出手段11等に入力してもよい。
温度センサ1の熱電対感温部(球体)2a,3a,4aから出力される各起電力2d,3d,4dは温度算出手段11に入力され、各温度11a,11b,11cに変換される。そして、変換された各温度11a,11b,11cは補正温度算出手段12に入力され、温度センサ1の3本の熱電対2,3,4に加わる放射の影響を抑えた1つの補正温度12aが算出され、温度表示手段13で表示される構成となっている。より詳細には、図3(b)に示すように、補正温度算出手段12は直径累乗平均値(D)、温度平均値(Ts)、温度勾配(B)計算部12Aと補正温度計算部12Bとを備え、直径累乗平均値、温度平均値、温度勾配計算部12Aは球体2a,3a,4aの直径に基づく直径累乗平均値12bを算出し、温度算出手段11から出力された各温度11a,11b,11cより温度平均値12cを算出すると共に、温度勾配12dを算出する。そして、補正温度計算部12Bでは、直径累乗平均値12b、温度平均値12c、温度勾配12dから補正温度12aを算出する。なお、温度算出手段11から出力される各温度11a,11b,11c、及び感温部直径入力部14からの直径データを記憶装置15又は無線LAN等でパソコン16に供給し、補正温度を算出するように構成してもよい。この場合には感温部直径入力部14から、球体の直径がパソコン16に入力される。
前記の如く構成された本実施形態の温度センサ1を備えた温度測定装置10の温度測定動作について以下に説明する。この温度測定装置10では、温度センサ1の複数本の熱電対2,3,4を使用し、感温部を構成する先端の球体2a,3a,4aの直径を異なるように構成し、複数本の熱電対で気温を同時計測し、図4のイメージ図で示すように、複数の計測値を用いて複数本の熱電対の放射の影響による計測値の誤差を補正することを特徴とするものであり、具体的には図5のイメージ図に示すように、見かけの計測値から温度勾配Bを求め、求められた温度勾配Bより、各熱電対の計測する温度の違いから感温部に対する放射の影響を見積もり、その影響を計算上取り除くことで漸近的に正しい温度(補正温度)Taを求めることを特徴としている。
補正温度Taの求め方として、ここでは感温部の熱収支と伝熱学の方程式(伝熱学の理論)を組み合わせた方法を用いる。大気中の熱電対感温部における熱収支は、内部電流による加熱及び沸騰・凝縮による熱交換を無視すると以下の式(1)で表される。
R−N(λ/d)(Ts−Ta)=0・・・(1)
ここで、Taは補正温度(真の気温)、Tsは見かけの気温(計測値)であり、Rは熱電対感温部が受ける放射量、Nはヌセルト数、d(d、d・・・)は熱電対感温部の直径、λは熱伝導率である。
この式(1)を変形すると、次式(2)が得られる。
Ts−Ta=RN −1dλ−1・・・(2)
式(2)に含まれる無次元数N(ヌセルト数)について、他の無次元数との関係(熱伝達における整理式)は強制対流では式(3)、(4)で表すことができる。
=CR ・・・(3)
=(ud/ν)、P=(ν/a)、ν=(μ/ρ)、a=(λ/ρc)・・・(4)
ここで、R:レイノルズ数、P:プラントル数、u:流速(=風速)、d:熱電対感温部の直径(代表長)、ν:動粘性係数、a:温度伝導率、μ:粘性係数、ρ:密度、c:比熱である。
この整理式のうち、C、n、mは実験的に求められる定数であり、ここでは3つの実験値を未知数としておく。この場合、他のパラメータのうち計測時の環境条件によって変化するのはRとuで、感温部の直径dは温度センサの作製時に予め得ることができる値である。
Ts−Taの差について前記式(1)、(3)、(4)を解き、定数をAとすると、以下の関係が得られる。
Ts−Ta=RN −1dλ−1
=Rc−1−n(1−n)ρ−nμ(n−m) −mλ(m−1)・・・(5)
=A×(R/u)×d(1−n)・・・(6)
この式(6)から、気温の計測値は一般的に、R(感温部が受ける放射)が大きく、u(風速)が小さいときほど誤差が大きくなることが理解できる。一方で、d(感温部の直径)が小さいほど誤差を小さくすることができるが、理論上、誤差をゼロにすることはできない。本実施形態の温度測定装置10は、これまでの温度計のように通風速度を大きくする、あるいは感温部をなるべく小さくして放射の影響を小さくするのではなく、代わりに感温部の体積が異なる複数の熱電対を用いて、同時に計測された複数の計測値を用いることで、計算によって放射の影響を取り除き、正しい気温を求めることができるものである。
具体的な解法(補正温度の求め方)は、前記式(6)において、B=A×(R/u)とおくと、気温と感温部温度、感温部直径の3者の関係は以下の式(7)となる。
Ts−Ta=B×d(1−n)・・・(7)
ここで、Tsを計測しているとき未知数はBとTa、nの3つなので、異なる3点のdに対するTsの値から逐次計算によって、真の気温Taを求めることができる。すなわち、感温部直径(体積)の異なる3点の計測値から温度平均値と温度勾配を算出すると共に、複数の直径に基づく直径累乗平均値の関係より、真の気温(補正温度)Taを求めることができる。このうちnについては、様々な形状(円柱、平板、球体など)に対してn=1/2(=0.5)という値が知られており、これを一定の値として、2点の温度計測から直線回帰によって真の気温(補正温度)を求めることができる。但し、実際には個々の計測値に対しても誤差が含まれるので、安全のため3点からの直線回帰で求める方式を用いることもできる。また、測定点数が多いほど近似の精度が高まることが予想されるため、4点、5点と測定点を増やすことも可能である。
重要なのは、1点の計測値ではなく、複数(多点)の計測値から、それらの傾向(例えば温度勾配)を判断し、真の気温を見積もるということである。また、前記した真の気温を見積もるときに伝熱学の理論に基づくものでなく、経験的な近似式を用いて真の気温を求めることもできる。そして、複数の計測値から真の気温を求める計算は、それほど高度な演算を必要としないので、データロガー9内のプログラム等でも自動計算が可能で、データロガー9の基板に組み込んで設計することも可能である。
つぎに、具体的な気温の計算手順について図6の制御フロー図を参照して以下に説明する。前記のように、パラメータnの値を0.5とする(S1)と共に、温度センサ1で用いる熱電対2,3,4の感温部の球体の直径を、それぞれ、d=0.25、d=1、d=4とし、球体の直径dの1−n乗(d´)の計算を行い、d´=d 1−n、d´=d 1−n、d´=d 1−nを求める(S2)。そして、これらの直径累乗平均値(D)を次式(8)より求める(S3)。さらに、温度センサ1の3本の熱電対2,3,4の温度計測値Ts、Ts、Tsより、温度平均値(Ts)の計算を次式(9)より求める(S3)。
D=(d´+d´+d´)/3・・・(8)
Ts=(Ts+Ts+Ts)/3・・・(9)
つぎに、次式(10)より図5に示す傾き(温度勾配)Bの計算を行う(S4)。さらに、算出された温度の傾きBから、次式(11)より切片Taを算出し(S5)、放射の影響を抑えた補正温度Taを算出する(S6)。このように算出された補正温度Taは、測定地点における真の温度データに近い値となる。
B={(d´−D)(Ts1−Ts)+(d´−D)(Ts2−Ts)+(d´−D)(Ts3−Ts)}/{(d´−D)+(d´−D)+(d´−D)}・・・(10)
そして、次式(11)より、切片Taの計算を行い、真の気温(補正温度)Taを求める。これらの計算は温度算出手段11及び補正温度算出手段12で実行される。また算出された補正温度Taは温度表示手段13で表示され、迅速な気温の測定ができる。
Ta=Ts−B×D・・・(11)
具体的には、温度センサ1の熱電対2,3,4の感温部を構成する球体2a,3a,4aの直径を、それぞれ0.25mm、1mm、4mmとすると、それぞれの感温部の直径比は1:4:16となり、体積の比は1:64:4096となり、パラメータnの値を「0.5」とすると、球体の直径dのn−1乗(d’)の値は、それぞれ、
(d’)=0.250.5=0.5、(d’)=10.5=1、(d’)=40.5=2となり、これらの直径累乗平均値(D)は、式(8)より1.167となる。
そして、温度センサ1の複数の熱電対2,3,4の温度計測値Ts,Ts,Tsを、例えば、25℃、26℃、28℃とすると、温度平均値(Ts)は、式(9)により26.333℃となる。このようにして求めた球体の直径dの1−n乗の直径累乗平均値(D)は1.167であり、温度センサ1の3本の熱電対2,3,4の計測データの温度平均値(Ts)は26.333であり、これらの平均値から、図5に示す傾き(温度勾配)Bを式(10)より求めると、B=1.999≒2となる。そして、図5の切片Taを式(11)から求め、気温の計算値Taを求めると、Ta=23.999≒24℃となる。このようにして求めた計算値(補正温度)Taは、感温部を構成する球体2a,3a,4aに加わる熱の放射の影響を抑えた真の温度に近い温度を示している。
温度測定装置10を構成する温度センサ1の3本の熱電対2,3,4は、感温部である球体2a,3a,4aが円周上に等間隔で配置されているため、お互いの距離が均等となり、屋外に設置され自然風が流れる場合にお互いの干渉が少なく、放射の影響を小さく抑えることができる。また、温度測定装置10は、温度センサ1の複数本の熱電対2,3,4の計測データから、放射の影響を抑えた真の気温に近い計算値(補正温度)を得ることができる。
本発明に係る温度測定装置10では、複数本の熱電対2,3,4の計測値に生じる相違を利用して気温を計算するため、強制通風の必要がなくなり、省電力を図りつつ温度測定精度を向上できる。また、放射よけ(シェルター)が必要なくなることで、感温部の構造や配置の自由度が高くなり、測定場を擾乱しないよう、測定装置全体を小型化できる。さらに、感温部を球形にすることで表面の熱交換が風向きの影響を受けにくくなり、安定した計測値を得ることができる。また、温度測定装置10に使用する素材、部材は安価なもので構成でき、装置の小型化と省電力を通じて、コストダウンを達成できる。
本発明の温度測定装置10は、温度センサ1の複数本の熱電対2,3,4をサポート管2b,3b,4bに挿入してグリップ部5で纏めて一体化したものであり、3本のサポート管をグリップ部5で回転可能に支持することにより、多方位に広がる熱電対をコンパクトに折りたたんで、搬送や収納作業を容易にすることができる。また、熱電対2,3,4の補償導線2c,3c,4cの端部が集められて一帯に接続された接続ワイヤ6により、データロガー9への接続が容易となる。
また、感温部の球体2a,3a,4aの体積が異なる複数本の熱電対2,3,4を用い、同時計測された複数のデータを用いて前記の伝熱学の理論に基づいて1つの補正温度を算出した例について図7,8を参照して以下に説明する。この算出例では、温度センサ1の球体の直径が0.28mm、0.5mm、1mm、2mm、4mmの5つの熱電対を用いている。そして、ある1日の朝の4時から1時間ごとに、5時、6時、7時、8時、9時、10時、11時、12時に9個の温度データを同時計測している。
このようにして同時計測した複数の温度データを、横軸が球の直径d(mm)の0.5乗として、縦軸を標準温度計との温度差(℃)とした図7にプロットし、各時刻の温度データに近接する直線をひくと、球の直径が大きくなるほど放射の影響が大きくなり、温度差が大きくなることが分かる。また、4時、5時の温度データを示す直線L1,L2は放射の影響が少なく直線の傾き(温度勾配)が小さくなり、9時、11時の温度データを結ぶ直線L3,L4は放射の影響が大きく直線の傾き(温度勾配)が大きくなっている。しかし、横軸の「0」付近では、各時刻の直線は標準時計との温度差が「0」に近くなっており、補正により真の温度に近い温度データ(補正温度)を算出できることが分かる。
図8は横軸を標準温度計の計測値(℃)で、縦軸を本実施形態の多点式の温度測定装置10の温度データ(℃)としたとき、各温度データに接近する直線L5は45度方向の直線に近い位置にあり、多点式温度計の計測値は標準温度計の計測値と近似し、真の温度データに近い値を算出できることを示している。すなわち、直線L5がy=xになれば、本実施形態の温度測定装置10と標準温度計の計測値とが一致していることを意味するが、直線L5は計算上、y=1.0096x−0.2134となり、ほぼ一致していることとなる。相関係数はR=0.9985と極めて高く、さらに二乗平均平方根誤差RMSE=0.13℃で、実施形態の温度測定装置10は誤差が非常に小さいことが分かる。
このように本実施形態の温度測定装置10では、感温部の体積が異なる複数本の熱電対2,3,4を備える温度センサ1で同時計測した複数の温度データを用いて、伝熱学の理論に基づく式(6)により算出された各温度を補正し、補正温度を算出することで、真の温度に近い1つの補正温度データを算出することができる。
本発明の他の実施形態を図9,10に基づき詳細に説明する。図9は本発明に係る温度センサの他の実施形態を示す要部斜視図、図10は図9の温度センサを平面方向から見た模式図である。なお、この実施形態は前記した実施形態に対し、温度センサを構成する複数の熱電対の配置が異なることを特徴とする。そして、他の実質的に同等の構成については同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
図9,10において、温度センサ21の測温部を構成する複数本の熱電対22,23,24は、前記の実施形態と同様にステンレス鋼で形成した3本のサポート管に熱電対を挿入したものであり、例えば熱電対22はサポート管22bの水平部の長さが8cmに屈曲して設定され、熱電対23はサポート管23bが直線的に形成され、熱電対24はサポート管24bの水平部の長さが6cmに設定されている。そして、各熱電対22,23,24の感温部を構成する球体22a,23a,24aがそれぞれ10cm、8cm、6cmの直角三角形となるように配置され、3つの球体22a,23a,24aの体積は異なるように、それぞれの球体の直径が設定されている。
この実施形態の温度センサ21は、感温部の体積が異なる複数本の熱電対22,23,24を備える構成であり、複数本の熱電対22,23,24はグリップ部25,25により束ねられ、一体化された一体物である。また、グリップ部25,25を中心に例えば熱電対24を旋回させることで温度センサ21をコンパクトに畳むことができ、搬送や施工が容易となる。
この実施形態においても、温度センサ21の球体の直径の異なる3本の熱電対22,23,24で、それぞれ異なる温度データが得られ、これらのデータから真の温度に近い温度を得ることができるが、この実施形態では、球体22aの直径の大きい熱電対22は、球体24aの直径の中くらいの熱電対24、球体23aの直径の小さい熱電対23より離れて配置され、球体23aの直径の小さい熱電対23は、球体24aの直径の小さい熱電対24と接近しているが、球体の大きさによる風の乱れが異なるため、風向きがW1,W2,W3のどの方向であっても、影響を受け難い配置となっている。すなわち、球体が大きい場合には風の乱れが大きいが離れているため、影響を受け難い配置となっている。このように温度センサ1の熱電対22,23,24を配置することで、より精度のよい気温の測定が可能となる。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。例えば、前記の実施形態では、気温を測定する熱電対の例について銅−コンスタンタンの例を示したが、アルメル−クロメル等の他の熱電対を用いることができることは勿論である。
感温部を構成する球体としてステンレス鋼の球体の例を示したが、他の金属の球体でもよく、樹脂等の他の材料で形成したものでもよい。また、本発明の温度センサを構成する複数本の熱電対は、その感温部の体積が異なるように構成されることを前提としているものの、感温部は図11(a)に示すような球体に限られるものでなく、図11(b)、(c)に示すような円柱体、平板体等の直方体や他の形状でもよい。温度測定装置は温度表示手段を持たず、温度データを出力するだけの装置でもよい。
前記した実施の形態では、図11(a)のように、熱電対の感温部を球体とし、球体の直径daを種々設定することで感温部の体積を異なるように構成し、前記直径da基づき補正温度を算出しているが、図11(b)のように熱電対の感温部を円柱体とした場合には、円柱体の直径dbを球体の直径に相当する数値とすることで補正温度の算出のための数値として用いることができる。また、直径dbを変化させると共に、高さを変化させて相似形の円柱体とすることもできる。
さらに、図11(c)のように熱電対の感温部を平板体とした場合には、平板体の対角線の長さdcを同様に補正温度の算出のための数値に用いることができる。また、1つの感温部を平板体とした場合には、他の感温部の平板体は縦、横、高さの比率が、1つの平板と相似形となるように構成してもよい。
本発明の活用例としては、前記した温度測定装置を用いて気温のほかに各種の気体の温度を測定することができ、混合ガスの温度の測定の用途にも適用できる。また、農地等での使用の他に、多くの公的機関、生産者、農業施設関係者の使用、公園、校庭等の温度管理等にも適用でき、さらには一般の気象観測での利用も可能となる。
1,21:温度センサ、2,3,4,22,23,24:熱電対、2a,3a,4a,22a,23a,24a:熱電対の感温部(球体)、2b,3b,4b,22b,23b,24b:熱電対のサポート管、2c,3c,4c:熱電対の補償導線、5,25:グリップ部、6,26:接続ワイヤ、9:データロガー、10:温度測定装置、11:温度算出手段、12:補正温度算出手段、12A:計算部、12B:補正温度計算部、13:温度表示手段、14:感温部直径入力部

Claims (14)

  1. 体積が異なる感温部を有する複数本の熱電対からなる温度センサを備えた温度測定装置であって、
    前記複数本の熱電対の各起電力を変換して各温度を算出する温度算出手段と、該温度算出手段で算出した前記各温度に基づいて一つの補正温度を算出する補正温度算出手段と、を備えていることを特徴とする温度測定装置。
  2. 前記感温部は、球体であることを特徴とする請求項1に記載の温度測定装置
  3. 前記補正温度算出手段は、前記感温部の前記各球体の直径に基づく直径累乗平均値、前記感温部の前記各温度の温度平均値、及び、前記各球体の直径と前記直径累乗平均値と前記各温度と前記温度平均値に基づく温度勾配を計算する計算部を備えていることを特徴とする請求項2に記載の温度測定装置。
  4. 前記補正温度算出手段は、前記温度平均値と前記直径累乗平均値と前記温度勾配とに基づいて前記補正温度を算出する補正温度計算部を備えていることを特徴とする請求項に記載の温度測定装置。
  5. 前記補正温度計算部は、前記補正温度をTaとし、前記温度算出手段で算出された前記各温度の温度平均値をTs、前記感温部の前記各球体の直径に基づく直径累乗平均値をD、前記温度勾配をBとすると、式Ts−Ta=B×Dから前記補正温度Taを算出することを特徴とする請求項に記載の温度測定装置。
  6. 前記温度測定装置は、前記補正温度を表示する表示手段を備えていることを特徴とする請求項のいずれか一項に記載の温度測定装置。
  7. 前記複数本の熱電対は、前記感温部の各々が所定の間隔を置いて配置されると共に、前記感温部とは反対側の前記熱電対の端部が集められて一体に形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の温度測定装置
  8. 前記複数本の熱電対は、一つの仮想円周上に等間隔に配置されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の温度測定装置
  9. 前記複数本の熱電対は、サポート管で前記感温部を残して被覆されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の温度測定装置
  10. 前記複数本の熱電対は、垂直部、水平部、垂直部を連続して屈曲形成されているか、もしくは複数本の熱電対のうちの1本が直線状に形成され、残りの熱電対は垂直部、水平部、垂直部を連続して屈曲形成されていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の温度測定装置。
  11. 前記複数本の熱電対は、3本〜5本であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の温度測定装置
  12. 体積が異なる感温部を有する複数本の熱電対からなる温度センサを用いる温度測定方法であって、
    前記複数本の熱電対の各起電力を測定して該各起電力を各温度に変換し、該変換した前記各温度に基づいて一つの補正温度を算出することを特徴とする温度測定方法。
  13. 前記感温部は、球体であり、
    前記感温部の前記各球体の直径に基づく直径累乗平均値、前記感温部の前記各温度の温度平均値、及び、前記各球体の直径と前記直径累乗平均値と前記各温度と前記温度平均値に基づく温度勾配に基づいて前記補正温度を算出することを特徴とする請求項12に記載の温度測定方法。
  14. 前記補正温度をTaとし、前記各温度の温度平均値をTs、前記感温部の前記各球体の直径に基づく直径累乗平均値をD、前記温度勾配をBとすると、式Ts−Ta=B×Dから前記補正温度Taを算出することを特徴とする請求項13に記載の温度測定方法。
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