JP6112119B2 - 複数種類の気体を用いることができる、適応的な圧力無感応性のマスフローコントローラ及び方法 - Google Patents

複数種類の気体を用いることができる、適応的な圧力無感応性のマスフローコントローラ及び方法 Download PDF

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Description

本発明は、制御システムに関する。特に、これには限定されないものの、本発明は、流体の流量を制御するシステム及び方法に関する。
閉ループ制御アルゴリズムは、もし適切に調整されていれば、特定の流体流量の設定値からのずれを引き起こす流体の流量の条件の変化に応じて流体の流量を調整するために使用されることが可能である。流体の流量の条件の変化は、例えば圧力又は温度等の変動によって、しばしば引き起こされる。これらの変動によって引き起こされる特定の流体流量の設定値からのずれは、検出され、そして、閉ループ制御アルゴリズムのフィードバックループ内で検出器(例えば、流量センサからの流量センサ測定値)によって生成された測定値(例えば、フィードバック信号)に基づいて修正される。
しかしながら、流体の流量の条件が、例えば急激な圧力変化の結果として急激に変化した場合、フィードバックループによって使用されている検出器は、飽和するか、又は信頼できないフィードバック信号を出力することがある。フローコントローラが、例えばこれらの飽和した及び/又は信頼できないフィードバック信号を、閉ループ制御アルゴリズム内で使用するのであれば、フローコントローラは、特定の流体流量の設定値に従って流体を供給することができないかもしれない。フローコントローラは、例えば、信頼できないフィードバック信号に基づき、流体の流量の条件の変化に対して補整過剰又は補整不足になるかもしれない。従って、流体の流量の条件の急激な変化に対応した現在の方法論の不足に対処する新しく革新的な機能を提供するための方法及び/又は装置が必要とされている。
特許第5177140号公報
図面に図示された本発明の典型的な実施形態は、以下に要約される。これらの実施形態及び他の実施形態は、詳細な説明のセクションにてより詳しく述べられている。しかしながら、発明の概要又は詳細な説明に記述された形態に発明を限定する意図が無いことは理解されるべきである。当業者は、クレームで表現されるような発明の趣旨及び範囲に含まれる多数の修正物、等価物及び代替構成物が存在することを認識できる。
本発明の態様は、流体の質量流量を制御するための方法を提供することができる。その方法は、圧力センサにより生成された流体の圧力測定値を受け付けることと、流体の圧力変化率が閾条件を満たしていることに応答して、流量の測定値と設定値との間の差異に基づいてマスフローコントローラの弁を制御するフィードバック制御ループを休止させることとを含んでいる。弁位置は、フィードバック制御ループが休止したときの圧力の測定値、及びマスフローコントローラの特性を表した特性データに基づいて計算される。ある期間の経過後、又は閾条件が満たされた後に、流量の測定値が正確である場合は、フィードバック制御ループは再動作する。また、フィードバック制御ループが最初に再動作したときは、流量の測定値と流量の設定値との間の差異が確定する。そして、この差異に基づいて、フィードバック制御ループが再度休止したときの弁位置の計算をより正確にするために、特性データの調整が行われる。
他の実施形態では、本発明は、マスフローコントローラであるとみなされ得る。このマスフローコントローラは、制御信号に応じて流体の流量を制御するために調整可能な弁と、流体の圧力を示す圧力信号を出力する圧力変換器と、マスフローコントローラの特性を表した特性データを記憶するメモリと、流体の流量の測定値を出力する熱式質量流量センサと、流体の圧力変化率が閾条件を満たした場合にフィードバック制御ループを休止する制御システムとを含んでおり、制御システムは、フィードバック制御ループが休止しているときに、圧力信号に基づいて弁を制御し、また、特性データは、設定値信号とフィードバック制御ループが再動作する都度得られる対応する流量の測定値信号との間の差異に基づいて、調整される。
様々な目的及び利点並びに本発明についてのより完全な理解は、以下の添付図面と共に、後述の詳細な説明、及び付随のクレームを参照することによって、明らかになり、より容易に理解される。
本発明の実施形態に従って流体の流量を制御するためのマルチモードの制御手法を利用する典型的なマスフローコントローラを明示するブロック図である。 本発明の実施形態に従った、圧力センサに表示されたものと同様の圧力測定値を示すグラフである。 本発明の実施形態に従った、圧力変化によって引き起こされる寄生流量の値を示すグラフである。 本発明の実施形態に従った、流量センサからの流量センサ測定値を示すグラフである。 本発明の実施形態に従った、圧力変化に応じて補整された流量を示すグラフである。 本発明の実施形態に従った、マルチモードの制御手法を実行するフローコントローラによって制御される弁の弁位置を示すグラフである。 本発明の実施形態に従った、マルチモードの制御手法を用いて制御される弁を通過する流体の実際の流量を示すグラフである。 典型的な特性データを表すグラフである。 特性データの他のフォーマットを表す他のグラフである。 圧力に対する図1の制御弁の典型的な制御プロファイルを表すグラフである。 特性データの調整につながるイベントを表すグラフである。 本発明の実施形態に従って、適応的なマルチモード制御方法を示すフローチャートである。 補整不足の状態での典型的な弁動作による弁位置と、実際の流量と、表示された流量とを表す。 補整過剰の状態での典型的な弁動作による弁位置と、実際の流量と、表示された流量とを表す。
数例の実施形態に従って、本発明は、マスフローコントローラと、閾条件が満たされた場合(例えば、環境パラメータ値又は時間に基づいた値が閾値に達した場合)に閉ループモード(閉ループ制御に基づいたモード)から開ループモード(開ループ制御に基づいたモード)へ変化し、そして、動作中に発生し得る(例えば、種々のプロセスガスを使用したことに起因する)不備(例えば、制御エラー)を低減させるように開ループモードを動作中に適応させる方法とを対象にしている。
この文書で述べられているマスフローコントローラの実施形態は、突然の圧力変化等の一又は複数の外乱により、閉ループモードのフィードバックループで使用される信頼できないフィードバック測定値(例えば、寄生流量に起因する)が発生した場合に、閉ループモードから開ループモードへ変化するように構成されている。マスフローコントローラの制御システムは、外乱が収まった場合、又は所定の期間が経過した後に、開ループモードから閉ループモードへ戻るように構成されている。
閾条件は、例えば、閉ループモードのフィードバックループのための流量センサによる測定値が、流量センサの通常の動作範囲外であり、フィードバックループ内で合理的に信頼することができない値である場合(例えば、流量センサの飽和値に近い値である場合)に、マルチモード制御システムが閉ループモードから開ループモードへ変化する(例えば、適応する)ように、一般的に規定されている。数例の実施形態では、閾条件は、流量センサからの一又は複数の測定値に基づいて計算される一又は複数の値に関係している。いくつかの実施形態では、例えば、マルチモード制御システムは、圧力変化が所定の閾条件を超過した場合に閉ループモードから開ループモードへ変化する。
いくつかの実施形態では、マルチモード制御システムが、弁(例えば、可変弁)の位置を調整することによって例えば流体の流量を制御するために閉ループモードになっている場合に、フローコントローラは、フィードバックループ内で設定値指標及び流量センサ指標を使用する。多くの実施形態では、閉ループモード/閉ループ制御アルゴリズムは、比例−積分−微分(PID)制御のいくつかの組み合わせに基づいており、フィードバックループは、流量センサ等のセンサからの測定値(例えば、流量測定値又は流量センサ指標)に基づいている。マルチモード制御システムが例えば開ループモードへ変化した場合、例えば流体の流量を制御する弁の位置を決定するために、制御アルゴリズムは数理的な関係を使用する。この文書で更に述べられているいくつかの実施形態では、数理的な関係は、例えば、較正手順の間に特性が評価された流量/弁感度データに基づいている。
図面を参照すると、図1は、流体の流量(例えば、流体ディスペンサから反応ベッセルまでの)を制御するためのマルチモード制御手法を使用しているマスフローコントローラ(MFC)100を表示している。表示されたこれらのコンポーネントの配置は、論理的なものであり、実際のハードウェアの図を意図していない。従って、コンポーネントは、実際の実施態様では、結合されること、更に分離されること、除去されること及び/又は補充されることが可能である。当業者に認められるように、図1に示されたコンポーネントは、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア又はそれらのどのような組み合わせで実施されてもよい。更に、本明細書の観点では、個々のコンポーネントの構成は当業者の技術知識の範囲内で周知のものである。
いくつかの実施形態では、MFC100で制御される流体は、液体(例えば、硫酸)であり、他の実施形態では気体(例えば、窒素)である。しかし、本開示の恩恵を受けることで、当業者が認め得るように、MFC100によって供給されている流体は、例えば気体又は液体等のどのような相の元素及び/又は化合物の混合物を含んでいるどのような流体であってもよい。アプリケーションに依存して、MFC100は、流体を、気体の状態(例えば、窒素)及び/又は液体の状態(例えば、塩酸)で、例えば半導体製造装置のツールへ供給し得る。多くの実施形態でのMFC100は、高圧下、低温下で流体を供給するように構成されているか、又は、異なった種類のコンテナ又はベッセルへ流体を供給するように構成されている。
図示されたように、本実施形態では、MFC100の基部105は、気体が通過して流れるバイパス110を含んでいる。バイパス110は、メインパス115及びセンサ管120を通過する気体の割合を一定に制御している。結果として、センサ管120を通過する流体(例えば気体又は液体)の流量は、MFC100のメインパスを通過して流れる流体の流量を示す。
本実施形態では、センサ管120は、小口径の管であり、MFC100の熱式質量流量センサ123の一部をなす。また、図示されているように、検出素子125及び130は、センサ管120の外面に連結(例えば、巻き付いて)されている。一つの実施例では、検出素子125及び130は、抵抗温度計素子(例えば、導電線のコイル)であるが、他の種類のセンサ(例えば、測温抵抗体(RTD)及び熱電対)が使用されてもよい。更に、他の実施形態は、もちろん異なる数のセンサを使用してもよく、本発明の範囲から逸脱することのない範囲で、センサからの信号を処理するためのその他のアーキテクチャを使用してもよい。
図示されているように、検出素子125及び130は、検出素子回路135に電気的に接続されている。一般的に、検出素子回路135は、(検出素子125,130からの信号146,148に応答して)出力信号150を出力するように構成されている。出力信号150は、センサ管120を通過する流量を示し、従って、MFC100のメインパス115を通過する流量を示す。
図1に示すように、出力信号150は、出力信号150の処理された表現150’を生成するために、処理部160によって処理されてもよい。例えば、処理された表現150’は、出力信号150のデジタル表現であってもよい。より具体的には、処理部160は、アナログ−デジタル変換器を用いて、出力信号150を増幅して出力信号150のデジタル表現へ変換する処理を行ってもよい。
当業者が容易に認め得るように、処理部160は、MFC100の物理特性及び/又はMFC100を通過して流れる流体(例えば気体)の特性に基づいて、出力信号150を調整(例えば、信号150を予め定められている較正係数を用いて調整することによって)してもよい。
本実施の形態における制御部170は、検出素子125及び130と、検出素子回路135と、処理部160とを含む制御システムの一部である。制御部170は、一般的に、設定値信号186に基づいた流量をもたらすべく制御弁140の位置を制御するための制御信号180を生成するように構成されている。また、この文書で更に述べられているように、制御部170は、様々な動作条件にわたって(例えば、圧力変動全体にわたって)改善された制御を提供するために、閉ループモード及び適応的な開ループモードの両方で動作する。制御弁140は圧電弁又はソレノイド弁によって実現されてもよい。また、制御信号180は、電圧(圧電弁の場合)でもよく、電流(ソレノイド弁の場合)でもよい。
また図示されているように、本実施の形態における制御部170は、マルチモード制御部172と、特性データ184に連結された適応的特性評価部174とを含んでいる。本開示の観点から当業者が理解し得るように、制御部170は、ソフトウェア(例えば、不揮発性メモリに記憶された)、ハードウェア及び/若しくはファームウェア又はそれらの組み合わせを含む種々のコンポーネントによって実現されてもよい。また、これら種々のコンポーネントは、この文書で更に記載された方法を実現する非一時的でプロセッサによる読み取りが可能な処理命令を記憶して実行してもよい。
一般的に、マルチモード制御部172は、熱式流量センサ123の出力150,150’に影響を及ぼす条件に依存して、マスフローコントローラ100の動作を閉ループモードと開ループモードとの間で交代させるように動作する。場合によっては、動作条件は、熱式流量センサ123の出力150,150’が合理的に信頼できなくなる程度までフローコントローラ100に影響を及ぼし、結果として、マルチモード制御部172は開ループモードで動作する。
例えば図1に図示された実施形態に示されているように、マルチモード制御部172は、圧力センサ178からの流体圧力の指標を受け付けるべく連結されている。また、マルチモード制御部172は、突然の圧力変化等の外乱により熱式流量センサ123が信頼できない信号150を生成する場合に、閉ループモードから開ループモードへ変化するように構成されている。
マルチモード制御部172は、例えば、閉ループ制御アルゴリズムを休止させ、開ループ制御アルゴリズムを動作させることによって、閉ループモードから開ループモードへ変化する。外乱が鎮まったとき、又は所定の期間が経過した後、マルチモード制御部172は、開ループモードから閉ループモードへ戻るようになっている。多くの実施態様では、開ループモードを引き起こす圧力変化閾条件は、流量センサ123の動作範囲の上限又はその近傍でマルチモード制御部172が閉ループモードから開ループモードへ変化するように、規定されている。
いくつかの実施形態では、開ループモードから閉ループモードへ変化する際に、マスフローコントローラ100は、開ループモードから閉ループモードへ戻る円滑な移行をもたらすために、閉ループ制御のフィードバック信号として、流体流量設定値186及び流量センサ測定値150’を特定の比率で使用する。この移行手法(「バンプレス」移行とも呼ばれる)は、開ループモードである程度の期間動作した後で流体の流量が流体流量の設定値ではないか又はほぼ設定値である場合に、適切である。いくつかの実施態様では、バンプレス移行は、開ループモードを閉ループモードへ変化させるため、及び逆の変化のために使用される。
米国特許第7640078号、発明の名称「マルチモード制御アルゴリズム」は、引用文献として全体がこの文書に組み込まれているものであるが、MFCのマルチモード制御に関して追加的な詳細を開示しており、この開示技術は本発明の実施形態により向上する。
代替の実施形態では、熱式流量センサ123は、層流型流量センサ、コリオリ式流量センサ、超音波流量センサ又は差圧センサが用いられることによって実現されてもよい。また、圧力センサ178は、ゲージ式圧力センサ、差圧センサ、絶対圧センサ又は圧電抵抗式圧力センサによって実現されてもよい。変形例では、熱式流量センサ123及び/又は圧力センサ178は、流体の流量を正確に測定するために、他のセンサ(例えば、温度センサ)の何らかの組み合わせと共に使用される。これらの組み合わせは、例えば、閉ループモード又は開ループモードでのフィードバックループで、流体の流量を制御するため、及び/又はマルチモード制御アルゴリズムを一つのモードから他のモードへ変化させるかどうかを決定するために使用される。
いくつかの実施形態では、フローコントローラ100は、マルチモードの変化を決定するため、及び/又は流体の流量を制御するために、他のデバイス又は温度センサ(図示せず)等のセンサからの指標を受け付けて使用する。数例の実施形態では、一又は複数のセンサは、フローコントローラ100よりも上流側ではなく下流側に位置している。
図2A〜2Fは、閉ループモードから開ループモードへのマルチモード制御部172の動作の変化を引き起こす典型的な圧力変化に関連する典型的な測定値、信号及び計算値を示すグラフである。図2A〜2Fのグラフは、夫々のx軸で時間を示し、夫々のy軸で各種の測定値及び計算値を示している。これらのグラフは、米国特許第7640078号に述べられているマルチモード制御の動作態様を表している。しかし、これらのグラフは、本発明の実施形態を理解することを容易にするものであるので、本発明の実施形態に関してこの文書で述べられている。
図2Aは、圧力センサからの圧力センサ指標によって示された圧力の測定値を図示するグラフである。図2Aは、時刻AにおけるXから時刻DにおけるYへの圧力の変化を示している。図2Aは、時刻AからCまでの間の圧力変化率が直線240の傾きで表される圧力変化率閾値を超過していることを示している。閾値に比べて過大な圧力変化率は、期間210の間の圧力変化200に基づいて、時刻Bで検出された。時刻Bでの過大な圧力変化率の検出は、マルチモード制御部172に閉ループモードから開ループモードへの移行を促す。時刻Cから時刻Dまでの間では、圧力変化率(期間230の間の圧力変化220により示される)は、直線240の傾きで表される圧力変化率閾値未満に低下する。結果として、時刻Dでは、マルチモード制御部172は、開ループモードから閉ループモードへ戻る。
要約すれば、図2Aでの圧力測定プロファイルは、マルチモード制御部172が時刻Bより前は閉ループモードで動作し、時刻BからDまでの間は開ループモードで動作し、時刻Dより後は閉ループモードで動作していることを示している。各種のモードへの変化の全ては、直線240の傾きで表される圧力変化率閾値を超過しているか又は下回っているかの何れかの圧力変化率によって、引き起こされる。
図2Bは、図2Aに図示された圧力変化に起因する寄生流量を図示するグラフである。図2Bは、図2Aに図示されているように圧力が増加を開始したときに時刻Aにて寄生流量が増加を開始することを示している。図2Bに図示されたように、図2Aの時刻Bでは、寄生流量は圧力増加率に従って劇的に増加する。時刻Cでは、図2Aに図示されたように圧力変化率が減退した結果として、図2Bでの寄生流量は劇的に低下し、時刻Dの後まもなく消失するまで寄生流量の低下は続く。
図2Cは、流量センサでの流体の流量の読み出し値/測定値を図示するグラフである。図2Cは、図2Bに図示された寄生流量を含んでいる。流量センサの動作範囲は、グラフ上の流量センサ測定値がゼロからRまでの範囲に図示されている。y軸上の流量センサ測定値Rより高い流量センサ測定値は、比較的信頼性の低いものであり、流量センサは流量センサ測定値Sで飽和している。図2Cは、流量センサ測定値が信頼できない範囲へ到達した後すぐに、時刻Bで制御システムが開ループモードで動作するように、圧力変化閾値が選択されていることを示している。図2Cは、流量センサ測定値が流量センサの特定の動作範囲へ戻った後、時刻Dで制御システムが開ループモードから閉ループモードへ戻るように、圧力変化閾値が選択されていることを示している。
図2Dは、マルチモード制御部172が閉ループモードから開ループモードへ変化しなかった場合に図2Bの寄生流量に基づいて補整された流量を図示するグラフである。図2Dは、閉ループモードから開ループモードへの変化が無かったならば、フローコントローラが、図2Aの圧力変化によって引き起こされた図2Bの寄生流量のために、間違って過剰に補整されてしまう(特に、時刻BからCの間で)ことを示している。
図2Eは、制御弁140の弁位置を図示するグラフであり、また、図示されるように、弁位置は、圧力測定値と弁位置との間の相関を示す数理的な関係に従って、時刻BからDの間に開ループ制御モードで制御される。図2Eは、時刻Dの後にマルチモード制御部172が開ループモードから閉ループモードへ変化したときに、閉ループ制御は、マルチモード制御部172が開ループモードで動作しているときの弁位置の少しの行き過ぎを修正することを示している。
図2Fは、マルチモード制御部172を用いて制御される弁を通過する流体の実際の流量を図示するグラフである。図2Fは、実際の流体流量の測定値が、閉ループモードと開ループモードとの間の変化により、y軸上のFで示された特定の流体流量設定値にほぼ追随した動きをすることを示している。閉ループモードのみで制御が行われたならば、図2Cで図示された流量センサからの信頼できない及び/又は飽和した測定値に基づいて著しく過剰に補整された流量(図2Dに図示された流量と同様の流量)のために、実際の流量は流体流量の設定値から著しく逸脱することになる。
図2A〜2Fのグラフは、圧力増加に関して記述されているが、数例の実施形態では、マルチモード制御部172は、圧力が急激に低下して負の寄生流量を引き起こす場合に閉ループモードから開ループモードへ変化するように構成されている。当業者は、本開示の観点から、図2A〜2Fに当てはまった原理は、同様に、圧力の減少を含む状況にも当てはまることを理解するであろう。
特性データ184は、不揮発性メモリ内に存在してもよいものであり、圧力センサ178からの一又は複数の圧力読み出し値を、設定値186に対応する流体流量レベルに十分に近い又は等しい流体流量をもたらすような弁位置になるように変換して、開ループモードの間の制御弁140の位置を制御するために、マルチモード制御部172によって利用される。多くの実施形態では、特性データ184を生成する特性評価処理は、マスフローコントローラ100が処理環境で利用される前に、製造プロセス(例えば、MFC100の製造者又はサプライヤによって実行される)の一部として実行される。
多くの例では、例えば、プロセスガスになる可能のあるいくつかの気体に関してMFC100の特性評価を試みることは、時間を消費し、コストのかかる処理であるので、その代わりに、特性評価の処理は窒素ガス(N2 )を使用して実行される。窒素は、本開示の全体にわたって特性評価の間に使用され得る典型的な気体として扱われているが、他の気体が特性評価用の気体として利用されてもよいことは認められるであろう。しかし、窒素が特性評価の間に使用するには有効(例えば、コスト及び機能性の観点から)な気体であることは知られている。
図3Aを参照すれば、グラフ内のデータ点として表された典型的な特性データ184が図示されている。図示されているように、特性データ184は、複数の圧力の夫々について、流量値(最大流量に対する百分率を単位にして)及び弁位置の値(最大の弁位置に対する百分率を単位にして)を含むデータペアの集合を含み得る。
図3Bは、図3Aを参照して述べられた特性データ184を異なった形式で図示しており、マルチモード制御部172は、圧力センサ178からの一又は複数の圧力読み出し値を弁位置へ変換することによって一定の流量を維持するために、どのようにして開ループモードの間に弁位置を制御するのかを示している。このデータは、窒素を用いたデバイスの特性評価の間に得られる。結果として、マスフローコントローラ100は、窒素がプロセスガスである場合には圧力に対する良好な無感応性を表す。
図4Aを参照すれば、この図は、MFC100を通過する流量を100%に維持するための、窒素を使用して得られた特性データ184に基づいた弁140の典型的な制御を図示しているグラフである。この例に示されているように、マルチモード制御部172は、点(P1,V1)において(例えば、圧力変化率が閾値を超過したことに起因して)動作を開ループモードへ移行し、また、マルチモード制御部172が開ループモードで動作する間は、圧力センサ178からの読み出し値は、特性データ184と関連して使用され、圧力が変化するときの流量を100%に維持すべく弁140を制御する。
図4Aに図示された例では、開ループモードの動作中に圧力はP2へ低下し、制御部170は、弁140の位置をV2へ低減させる。この例での点(V2,P2)では、マルチモード制御部172は、動作を閉ループモードへ戻す(例えば、圧力変化率が閾値を下回ったこと又はタイマの計時期間満了を起因として)。弁140が開ループモードの動作中に正確に制御されたとすれば、マルチモード制御部172が点(V2,P2)で動作を閉ループモードへ戻したときに、実際の流量は100%の流量になるであろう。
プロセスガスが窒素であれば、プロセスガスの実際の流量は、100%に非常に近くなる可能性が高い。なぜならば、この例での特性データ184は窒素を用いて生成されたからである。しかし、プロセスガスが窒素ではないのならば、プロセスガスの異なった特性に起因して、マスフローコントローラ100の圧力に対する無感応性は、著しく低下するかもしれない。
結果として、適応的特性評価部174は、一般的に、ツール動作中に特性データ184を調整して、任意のプロセスガスの動作上の相違に適応させるように動作する。これにより、適応的特性評価部174によって、マルチモード制御部172は、使用される特定のプロセスガスに適応することができるようになる。
本文書で更に述べられるように、適切な調整を定めるために、一度マスフローコントローラ100が開ループモードで動作していれば(例えば、圧力変動が発生したために)、適応的特性評価部174は、閉ループモードが再開した瞬間に、測定された流量の読み出し値を取得する。また、閉ループモードが再開した瞬間の流量エラー及び圧力変化の向きに依存して、対応する特性値は増加又は減少する。
図4Bを参照すれば、この図は、プロセスガス(窒素の代わりに)が制御された場合に100%の流量をもたらすための特性データ184の調整につながるイベントの典型的な一組を図解するために利用される以下の三つの曲線を含むグラフである。曲線は、窒素についての調整されていない弁位置の曲線402、プロセスガスについての110%流量の曲線404、及びプロセスガスについての望ましい弁位置の曲線406(100%の流量をもたらすための)である。調整されていない弁位置の曲線402は、開ループモードの動作中に弁140を制御するために特性データ184(調整されていない)が利用された場合の圧力に対する弁140の位置を表す。110%流量の曲線404は、プロセスガスについて110%の流量をもたらすであろう圧力に対する弁位置を表現する。また、望ましい弁位置の曲線406は、プロセスガスの望ましい100%の流量をもたらすであろう圧力に対する弁位置を表現する。
この例で示されているように、点(V1,P1)では、マルチモード制御部172は、閉ループモードの動作から開ループモードの動作へ移行する(例えば、圧力が減少する変化率が(V1,P1)直前で閾値を超過したために)。また示されているように、調整されていない特性データ184を用いてプロセスガスが制御された場合に、圧力P2での弁140の弁位置はV2であり、この位置は、プロセスガス(窒素の代わりに)が制御された場合に110%の流量をもたらす弁位置である。対照的に、圧力P2でプロセスガスに100%の流量をもたらすためには、弁位置は位置V3である必要がある。
結果として、この例では、特性データ184が調整されていない場合は、流量は大きすぎる(即ち、なぜならば、弁位置が54%開いた位置であるべき時に、約57%の位置では、弁の位置は大きく開き過ぎだからである)。この例では、圧力P2で、マルチモード制御部172は、閉ループモードの動作へ戻り、また、特性データ184に対する調整は、流量の測定値(実際の弁位置V2に対応)と流量設定値(望ましい弁位置V3に対応)との差異に基づいて、マルチモード制御部172が開ループモードの動作へ移行する次の機会に、弁140の位置が、調整されていない弁位置の曲線402よりも望ましい弁位置の曲線406のより近くに追随するように、計算される。
適応的特性評価部174は、特性データ184中の既存の弁位置の値を変更することによって(例えば、適応的特性評価部174から特性データ184への任意の通信によって)、又は追加データを特性データ184へ追加することによって、特性データ184の調整を行ってもよい。或いは、特性データ184は変更せず(例えば、製造者又はサプライヤに生成されたままで)、適応的特性評価部174が特性データ184に換算係数を乗じてもよい。
特性データ184を変更せず換算係数を乗じる実施態様では、換算係数Kは、次の式によって計算されてもよい。
K=(V3−V1)/(V2−V1)
しかし、他の換算係数が使用されてもよいことも確かである。また、このスカラー量Kは、開ループモードで特性データ184によって弁140がどのように制御されるのかを調整するために使用される。図4Bでは、例えば、Kは、(54%−61%)/(56%−61%)又は1.4とほぼ同じ値である。スカラー量1.4は、開ループモードの動作が圧力P2で終了した後に弁140の位置が(P2,V3)に近づくようにするには弁140は更にどの程度動く必要があるのかを示している。この例では、調整無しでは、特性データ184は、弁140が約61%(V1の位置)から約56%(V2の位置)まで移動することを規定しており、(約5%の変化が生じる)それ故、スカラー量1.4がその5%の変化に乗ぜられることにより、調整された変化−7%が得られる。
結果として、開ループモードが再開(同じ圧力変化の下で)した場合に、開ループモードの動作が休止したときの弁140のP2での位置は(61%(V1での)−7%)又は54%である。P1とP2との間の調整された弁位置に到達する(そして弁位置が望ましい弁位置の曲線406のより近くに追随する)ために、P1とP2との間の夫々の圧力値についての換算係数Kの値は、補間によって計算されてもよい。
或いはまた、以上に述べたような新しい係数を計算する代わりに、マルチモード制御部172が開ループモードから閉ループモードへ移行する夫々の繰り返しの間に漸増的な修正を係数に対して行うことが可能である。この漸増的な修正は、流量の測定値及び流量設定値(マルチモード制御部172が開ループモードから閉ループモードへ移行する瞬間の)の間の差異が閾値を下回るまで、行われることが可能である。
特性データ184が増加又は変化する実施態様では、特性データ184は、夫々のプロセスガスについて調整された特性データを格納してもよい。また、他の変形例では、複数のプロセスガスについての調整された特性データは、MFC100の外部で、リモートな記憶場所へアップロード(例えば、当業者に周知の通信路によって)されて記憶され、そして、必要な時に読み戻されてもよい。
図5は、適応的マルチモード制御方法を示すフローチャートであり、この方法は図1に図示した実施形態に関連して実行されてもよい。図5に示されるように、500では、流体流量の測定値を示す流量センサ指標が受け付けられ、また、流体の流量は、流量センサ指標(例えば、出力信号150の処理された表現150’)及び流体流量設定値(例えば、設定値信号186)に基づいた閉ループモードを用いて制御される。図示されるように、510では、圧力変化率が圧力測定値(例えば、特定の期間にわたる少なくとも二つの圧力測定値の間の差異)に基づいて計算される。520で、圧力変化率が所定の圧力変化閾値を超過していないのであれば、500で、流量センサ指標(例えば、流量センサ測定値)は、受け付けられ続け、また、流体流量は、閉ループモードを用いて制御され続ける。ブロック500〜520の動作は、多くの実施形態では、同時に又はほぼ同時に実行される。
510で計算された圧力変化率が、520で圧力変化閾値を超過している場合は(例えば、計算された圧力変化率が1ポンド毎平方インチ毎秒を超過していれば)、マルチモード制御部172は、530で動作を閉ループモードから開ループモードへ変更する。また、オプションで、540でタイマが動作を開始する。タイマが利用されるいくつかの例では、タイマは3秒間動作してもよいが、他の時間長さでもよいことは勿論である。
図示されているように、圧力センサ指標は、圧力センサ178から受け付けられ、マルチモード制御部172は、542で、圧力センサ指標に基づいて開ループモードで流体流量を制御する。圧力変化率は、542で、圧力センサ178から受け付けられた圧力測定値に基づいて連続的に又は断続的に計算されてもよい。
図示されているように、特性データ184は、圧力読み出し値を正確に弁位置へ変換するために使用される(設定値186に対応する流体流量レベルに十分に近い又は等しい流体流量をもたらすために)ものであり、544で取得され、開ループモードの間利用される。多くの実施形態では、特性データ184を生成するために実行される特性評価の処理は、マスフローコントローラ100が処理環境で利用される前に、製造プロセス(例えば、MFC100の製造者又はサプライヤによって実行される)の一部として実行される。多くの例では、例えば、特性評価の処理は窒素ガス(N2 )を使用して実行される。そして結果として、マスフローコントローラ100は、窒素がプロセスガスである場合には圧力に対する良好な無感応性を表す。しかし、以上に述べられているように、プロセスガスが窒素ではないのならば、プロセスガスの異なった特性に起因して、マスフローコントローラ100の圧力に対する無感応性は、著しく低下するかもしれない。
例として、簡単に図6Aを参照すれば、特定の流量設定値において、窒素以外のいくつかの気体について流量の弁位置に対する感応性がより低いのであれば、BC間での開ループ制御モード中の弁の変位量は、要望された流量を維持するために十分では無いだろうし、また、弁の制御は補整不足になると考えられる。より具体的には、圧力が増加している一方で、弁位置が圧力増加を補整するほど十分に減少していないのならば、実際の流量は、開ループ制御モード中に増加し、その結果、出力信号150の処理された表現150’によってもたらされる表示流量は、MFC100の動作が閉ループモードに戻ったときに正のスパイクを示すであろう。
同様に、図6Bに図示されているように、特定の流量設定値において、窒素以外のある気体について流量の弁位置に対する感応性がより高いのであれば、開ループ制御中の弁の変位量は、要望された流量を維持するためには大きすぎるだろうし、弁の制御は補整過剰になると考えられる。より具体的には、圧力が増加している一方で、弁位置が圧力増加を補整するために要望された量よりも更に減少しているのであれば、実際の流量は、開ループ制御モード中に減少し、その結果、表示された流量はMFC100の動作が閉ループモードに戻ったときに負のスパイクを示すであろう。
結果として、多くの実施形態では、図5に図示されているように、546では、特性データ184に対して調整が行われ、550では、圧力センサの値及び開ループモードで調整された特性データに基づいて、流量は制御される。本文書で更に述べられているように、いくつかの実施態様では、特性データ184は変化せず(例えば、MFC100の製造者又はサプライヤに生成された値から変化しない)、適応的特性評価部174が特性データ184に可変の調整を適用する。他の任意の実施態様では、適応的特性評価部174は、ステップ590で、(本文書で更に述べられたように)既存の特性データ184を変更することによって及び/又は特性データ184に新たなデータを追加することによって、特性データ184の調整を行う。
いくつかの実施態様では、560で、計算された圧力変化率が圧力変化率閾値を超過し続けているのであれば、550で、圧力測定値は受け付けられ続け、流体流量は開ループモードを用いて制御される。また、560で計算された圧力変化率が閾値を下回った場合は、マルチモード制御部は、570で開ループモードから閉ループモードへ戻る。他の実施態様では、閾値は時間の値であり、540で始動したオプションのタイマは、マルチモード制御部172が閉ループモードへいつ戻るのかを決定する。
560で閾値が時間に基づいたものであれば、いくつかの実施形態では、その期間の長さは、フローコントローラの応答時間又は対応する閾値を超過する圧力測定値の逸脱等の値に依存する。例えば、数例の実施形態では、タイマによって使用される期間は、特定の期間内の圧力変化が閾値を特定量超過した及び/又は下回った場合に、延長及び/又は短縮される。タイマが使用する期間は、更に他の実施形態では、タイマが動作を開始した後、もっと後の圧力変化又は圧力変化率が検出された場合に、修正される(例えば、延長又は短縮される)。
例えば、圧力変化率の値又はタイマ等の閾条件/閾値の組み合わせを用いるために、一又は複数の閾条件が定義されてもよいことも意図されている。
図示されているように、560で一旦閾値に達すれば、マルチモード制御部172は、閉ループモードで動作するように変化する。また、580で、流量の測定値(閉ループアルゴリズムモードが再度開始したときに出力信号150の処理された表現150’によって示された値)と、流量設定値(設定値信号186によって示された値)との間の差異が決定される。そして、590では、決定された差異に基づいて、フィードバック制御ループが530で再度休止したときの弁位置の計算をより正確にするために、特性データの調整が修正される。
例えば、図6Aでは、正の流量エラーは、開ループ制御期間の最後(点D)で検出される。圧力が増加した後は、弁の変位量は「補整過剰」となっており、対応する補正値は増加することになる。図6Bでは、負の流量エラーが検出され、それ故、対応する補正値は減少することになる。調整の量は、流量エラー及び寄生流量のピーク値に依存する。
結論として、本発明は、マルチモード制御アルゴリズムを使用して流体の流量を制御するシステム及び方法を提供する。当業者は、本文書で記述された実施形態で達成された結果と実質的に同一の結果を達成するための本発明、本発明の使用、及び本発明の構成において、多数の変形例及び置き換えが作成されてもよいことを、容易に認識することができる。従って、本発明を、開示された典型的な形態に制限する意図は無い。多くの変形例、修正物、及び代替構成物が、クレームで表現されたように開示された発明の範囲及び趣旨に含まれる。

Claims (10)

  1. マスフローコントローラを用いて流体の質量流量を制御する方法において、
    圧力センサにより生成された前記流体の圧力測定値を受け付け、
    前記流体の圧力変化率が閾条件を満たしていることに応答して、流量の測定値と流量の設定値との間の差異に基づいて前記マスフローコントローラの弁を制御するフィードバック制御ループを休止させ、
    前記フィードバック制御ループが休止したときの圧力測定値と、前記マスフローコントローラにおける流量、圧力及び弁位置の間の応答特性を表す特性データとに基づいて、前記弁の弁位置を計算し、
    ある期間の経過後、又は前記閾条件が再度満たされた後、流量の測定値が飽和していない場合に、前記フィードバック制御ループを再動作させ、
    前記フィードバック制御ループが最初に再動作したときに、流量の測定値と流量の設定値との差異を決定し、
    前記フィードバック制御ループが再度休止したときの前記弁位置の計算の正確さを向上させるために、前記差異に基づいて前記特性データの調整を行うこと
    を特徴とする方法。
  2. 前記差異に基づいて換算係数を修正することを含んでおり、
    前記特性データの調整は、前記特性データを修正することなく前記特性データに前記換算係数を乗じることを含んでいること
    を特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記特性データの調整は、前記フィードバック制御ループが休止している間に圧力が変化した場合に前記弁位置がどの程度動くのかを変更することを含んでいること
    を特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 前記期間は、前記圧力変化の大きさに基づいたものであること
    を特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 前記フィードバック制御ループが休止している間に前記流体の圧力を観測することを含んでおり、
    前記フィードバック制御ループが休止している場合の前記閾条件は、前記圧力変化率が特定のレベルを上回っている状態から下回っている状態へ変化するときに満たされること
    を特徴とする請求項1に記載の方法。
  6. マスフローコントローラにおいて、
    制御信号に応答して流体の流量を制御するために調整可能な弁と、
    前記流体の圧力を示す圧力信号を出力する圧力変換器と、
    前記マスフローコントローラにおける流量、圧力及び弁位置の間の応答特性を表す特性データを記憶するメモリと、
    前記流体の流量の測定値を出力する熱式質量流量センサと、
    前記流体の圧力変化率が閾条件を満たした場合に、流量の測定値と流量の設定値との間の差異に基づいて前記弁を制御するフィードバック制御ループを休止させ、また、前記フィードバック制御ループが休止したときに、流量の設定値信号とフィードバック制御ループが再動作する都度得られる対応する流量の測定値信号との間の差異に基づいて調整された特性データ及び前記圧力信号に基づいて、前記弁を制御する制御システムと
    を備えることを特徴とするマスフローコントローラ。
  7. 前記制御システムは、流量の設定値信号とフィードバック制御ループが再動作する都度得られる対応する流量の測定値信号との間の差異に応じて、前記特性データを変更すること
    を特徴とする請求項6に記載のマスフローコントローラ。
  8. 前記制御システムは、前記メモリに記憶されている前記特性データは変更せず、流量の設定値信号と前記フィードバック制御ループが再動作する都度得られる対応する流量の測定値信号との間の差異に応じた換算係数を、前記特性データに乗じること
    を特徴とする請求項6に記載のマスフローコントローラ。
  9. 前記制御システムは、前記フィードバック制御ループが休止したときにタイマの動作を開始させ、該タイマの計時期間が満了したときに前記フィードバック制御ループを再動作させること
    を特徴とする請求項6に記載のマスフローコントローラ。
  10. 前記制御システムは、前記流体の前記圧力変化率が特定のレベルを下回った場合に前記フィードバック制御ループを再動作させること
    を特徴とする請求項6に記載のマスフローコントローラ。
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