JP6111858B2 - 振動センサ用台座、ポータブル振動診断装置及び回転機械の振動診断方法 - Google Patents

振動センサ用台座、ポータブル振動診断装置及び回転機械の振動診断方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6111858B2
JP6111858B2 JP2013107991A JP2013107991A JP6111858B2 JP 6111858 B2 JP6111858 B2 JP 6111858B2 JP 2013107991 A JP2013107991 A JP 2013107991A JP 2013107991 A JP2013107991 A JP 2013107991A JP 6111858 B2 JP6111858 B2 JP 6111858B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vibration
sensor
rotating machine
vibration sensor
diagnosis
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013107991A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014228382A (ja
Inventor
加藤 哲也
哲也 加藤
勝哉 波多野
勝哉 波多野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP2013107991A priority Critical patent/JP6111858B2/ja
Publication of JP2014228382A publication Critical patent/JP2014228382A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6111858B2 publication Critical patent/JP6111858B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Measurement Of Mechanical Vibrations Or Ultrasonic Waves (AREA)

Description

本発明は、回転機械の振動診断を行うための振動センサ用台座、ポータブル振動診断装置及び回転機械の振動診断方法に関する。
一般に、構造物の振動診断は、その構造物に生じる振動を振動センサで測定することにより行われる。例えばブロワ、コンプレッサ等の回転機械の振動診断では、回転機械の構成部品の1つである軸受の振動を測定することが多い。この振動測定は、例えば圧電素子を用いた振動センサ等を軸受に取り付けることにより行われる。
精度の高い振動診断を行うためには、互いに直交する3方向の振動を検出することが好ましい。しかし、振動センサの振動検出感度は原理上、1方向(以下、「振動検出方向」という)の検出感度のみが高く、その他の2方向の検出感度は低い。例えば、振動センサの振動検出方向に直交する方向の振動検出感度は、振動検出方向の検出感度の3〜5%程度しかないため、1つの振動センサでは回転機械の3方向の振動を検出することはできない。
このため、従来の振動診断は、図12に示す通り、3個の振動センサSをそれぞれ軸受2に取り付けることにより行われていた。これらの振動センサSは振動検出方向が、軸受2の回転軸方向A、回転軸方向Aに平面視において直交する水平方向H、鉛直方向Vに一致するようにそれぞれ設置される。これにより、各振動センサSにより3方向の振動速度を検出し、回転機械に発生するアンバランスやミスアライメント等の不具合の有無を確認していた。
しかしながら、回転機械に振動センサを常設して振動診断(いわゆるオンライン診断)を行う場合、回転機械ごとに3つの振動センサを用いる必要があるためコストアップの要因となってしまう。また、1つの回転機械において、複数箇所の振動診断を行う場合には、診断箇所の数に応じて振動センサの数も増えることになり、コストアップが顕著なものとなる。
一方、振動センサの数を少なくして振動診断を行うために、作業者が振動センサを持って各設備を巡回し、回転機械の振動測定を行う際に振動センサを取り付け、振動測定終了後に振動センサを取り外す方法も考えられる。しかしながら、この場合においては、1つの振動センサで3方向の振動測定を1方向ずつ行う必要があるため、3つの振動センサを使用して3方向の振動測定を行う場合に比べて3倍の測定時間がかかることになってしまう。このため、当該振動診断方法は、測定効率面における課題があった。
上記のような従来の振動診断方法においては、1つの振動センサで1方向の振動しか検出することができないため、精度の高い振動診断を行う際には、回転機械自体に異常振動が生じているか否かに関わらず、3方向の振動を全て測定していた。しかし、回転機械の振動診断を行う際には、まず、異常振動が生じているか否かを把握できれば良く、異常振動が生じていない場合にまで3方向の振動測定を行うことは非効率的であった。
上記事情に鑑み、本発明の目的は、従来よりも少ない数の振動センサで回転機械の振動診断を行うことができる振動センサ用台座、ポータブル振動診断装置及び回転機械の振動診断方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明によれば、回転機械の振動を検出する振動センサを取り付ける振動センサ用台座であって、前記振動センサを取り付ける座面が、診断対象方向である前記回転機械の回転軸方向を含む互いに直交する3方向各々に直交する平面のいずれとも異なる面となるように形成されていることを特徴とする振動センサ用台座が提供される。
記座面と、各診断対象方向にそれぞれ直交する各平面とのなす角がそれぞれ等しくなるように前記座面が形成されていても良い。また、回転機械への取り付け面の近傍にマグネットが設けられていても良い。
また、本発明によれば、回転機械の振動を検出するセンサ部を備えたポータブル振動診断装置であって、前記センサ部に上記振動センサ用台座が設けられていることを特徴とするポータブル振動診断装置も提供される。
また、本発明によれば、振動センサを用いた回転機械の振動診断方法であって、前記振動センサの振動検出方向が、診断対象方向である前記回転機械の回転軸方向を含む互いに直交する3方向のいずれとも異なる方向となるように前記振動センサを前記回転機械に設置し、前記診断対象方向と前記振動検出方向とのなす角に基づいて、前記振動センサにより検出された振動から前記診断対象方向の振動の最大値を算出し、前記回転機械に異常振動が生じているか否か判定することを特徴とする回転機械の振動診断方法も提供される。
前記診断対象方向が複数存在し、各診断対象方向と前記振動検出方向とのなす角がそれぞれ等しくなるように前記振動センサを前記回転機械に設置しても良い。また、前記振動センサにマグネットベースを取り付けて前記振動センサを前記回転機械に設置しても良い。
本発明によれば、1つの振動センサで、振動センサの振動検出方向と異なる方向の振動を検出することができる。これにより、回転機械の振動診断に使用する振動センサの個数を削減することができる。
本発明の実施の形態に係る振動センサ用台座の取り付け状態を示す概略図である。 本発明の実施の形態に係る振動センサ用台座の形状を示す概略図である。 振動センサの取り付け状態を示す図1中のZ方向から見た概略図である。 本発明の変形例に係る振動センサの取り付け状態を示す概略図である。 マグネット付振動センサを備えるポータブル振動診断装置を示す概略図である。 本発明の変形例に係るマグネットを備えた振動センサ用台座を示す概略図である。 本発明の変形例に係る振動センサ用台座を備えたポータブル振動診断装置を示す概略図である。 本発明の変形例に係る振動センサ用台座の取り付け状態を示す概略図である。 アンバランス状態にある回転機械の水平方向Hの振動速度を示す図である。 ミスアライメント状態にある回転機械の軸方向A及び水平方向Hの振動速度を示す図である。 ミスアライメント状態にある回転機械の軸方向Aの振動速度を示す図及び振動検出方向AHVの振動速度を示す図である。 従来の振動センサの取り付け状態を示す概略図である。
以下、本発明の実施の形態に係る振動センサ用台座1について説明する。なお、本実施形態に係る軸受2は、図1に示すように水平面に対して平行に延びる回転軸(不図示)を支持するものであり、本実施形態では、回転軸方向を「軸方向A」、軸方向Aに平面視において直交する方向を「水平方向H」、軸方向Aと水平方向Hに直交する方向を「垂直方向V」という。また、本実施形態では、これら3方向の振動診断を行うことを前提とし、軸方向A、水平方向H、垂直方向Vをそれぞれ「診断対象方向」という。また、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する要素においては、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
図1に示す通り、振動センサ用台座1は、回転機械の回転軸(不図示)を支持する軸受2の側面3に取り付けられる。軸受2の側面3は、垂直方向Vに平行な平面である。なお、台座1の取り付け方法は、台座1の軸受取り付け面4を軸受側面3と密接させることが可能な方法であれば、どのような方法であっても良い。例えば、溶接により接合しても良いし、接着剤で固着させても良い。
図2に示す通り、台座1は、直法体の一部が斜めに切断されたような傾斜面を有する形状となっている。この傾斜面は、振動センサSを取り付けるための座面5となる。また、台座1の軸受取り付け面4は、台座1を軸受2に取り付けた際に互いに直交する台座1の各辺がそれぞれ軸方向A、水平方向H、垂直方向Vに沿うように形成されている。このため、台座1の座面5は、軸方向Aに直交する平面、水平方向Hに直交する平面、垂直方向Vに直交する平面のそれぞれに対して所定の角度をなすように形成されている。なお、台座1の座面5と各診断対象方向に直交する各平面とのなす角は、それぞれ等しいことが好ましい。
座面5には、ボルトを挿入可能な孔6が形成されており、孔6の内部は雌ねじが切られている。これにより、図3に示すように植込みボルト7とナット8一体型の振動センサSと台座1を螺合して固定することができる。このとき台座1に取り付ける振動センサSの振動検出方向は、当該振動センサSの長手方向に沿った1方向のみであることから、座面5に取り付けた振動センサSは、座面5に対して垂直な方向の振動を検出することができる。
なお、本実施形態では、図2に示すように、座面5に垂直な方向を「振動検出方向AHV」と定義する。また、振動検出方向AHVと軸方向Aとのなす角を「θ」、振動検出方向AHVと水平方向Hとのなす角を「θ」、振動検出方向AHVと垂直方向Vとのなす角を「θ」と定義する。
次に、以上のように形成された振動センサ用台座1を用いた振動診断方法について説明する。
まず、図2に示す振動センサ用台座1の軸受取り付け面4と、図1に示す軸受側面3とを密接させるようにして振動センサ用台座1を軸受2に溶接する。なお、台座1は、例えば接着剤により軸受2に固着しても良い。
次に、図3に示すように、台座1の座面5に形成された孔6に、植込みボルト7とナット8一体型振動センサSの植込みボルト7先端を挿入する。そして、ナット8を締めることにより、台座1の座面5に振動センサSを固定する。続いて、振動センサSにより軸受2の振動速度を検出する。このとき検出される振動速度は、台座1の座面5に対して垂直な方向、すなわち、振動検出方向AHVの振動速度である。
振動検出方向AHVは、各診断対象方向(軸方向A、水平方向H、垂直方向V)に対して角度を持っているため、台座1に取り付けられた振動センサSの振動検出感度は、各診断対象方向に沿って設置された振動センサSの検出感度よりも低くなる。すなわち、振動検出方向AHVにおける振動速度の検出感度は、各診断対象方向に振動センサSをそれぞれ設置した場合の検出感度のCOSθ倍またはCOSθ倍またはCOSθ倍となるため、振動検出方向AHVにおける振動速度は、各診断対象方向の実際の振動速度のCOSθ倍またはCOSθ倍またはCOSθ倍となる。したがって、設備の振動診断を行うためには、振動検出方向AHVの振動速度から各診断対象方向の振動速度を算出することが望ましい。
しかしながら、振動検出方向AHVの振動速度VAHVは、台座1の座面5に対して垂直な方向の振動速度であることから、振動センサSにより検出された振動速度VAHVが、軸方向Aの振動速度V、水平方向Hの振動速度V、垂直方向Vの振動速度Vのいずれの振動速度であるかは把握することができない。このため、振動検出方向AHVの振動速度VAHVから各診断対象方向の振動速度(V、V、V)を算出することはできない。
しかし、設備の振動診断を行うためには、まず設備に異常振動が生じているか否かを把握することができれば良いことから、振動速度VAHVに基づいて設備の異常振動が生じている否かを判定できれば良い。
その手法としては、まず、COSθまたはCOSθまたはCOSθの値のうち最も小さい値を用いて、下記(式1)から振動速度Vを算出する。
V=VAHV/COSθ・・・(式1)
COSθ:COSθ、COSθ、COSθのうちの最小値
最も小さい値を用いる理由は、設備の各診断対象方向に生じ得る振動速度の最大値を推測することにある。例えば、COSθの値がCOSθやCOSθの値よりも小さい場合には、そのCOSθの値を用いて(式1)で振動速度Vを算出することになる。このとき算出される振動速度Vは、COSθやCOSθを用いて(式1)から算出される振動速度Vよりも大きい値となる。COSθの値を用いたからといって、垂直方向Vに実際に振動が生じていると判断することはできないが、振動センサSにより検出された振動が実際に垂直方向Vに生じている振動である場合もあり得る。その場合に、COSθやCOSθの値を用いて振動速度Vを算出していたとすると、垂直方向Vの実際の振動速度よりも低い振動速度Vに基づいて設備の振動診断を行うことになり誤診の原因となってしまう。したがって、設備の振動診断を適切に行うためには、予め設備の各診断対象方向に生じ得る振動速度の最大値を用いる必要がある。
その後、上記(式1)で算出された振動速度Vの値と、例えばISO10816−1の附属書Bに規定された振動速度のゾーン境界値とを比較する。これにより、設備に異常振動を生じているか否かを判定することができる。そして、設備に異常振動が生じている判断できる場合には、従来の振動診断方法のように3方向の振動を正確に測定し、どの方向にどのような振動が生じているか把握して対処する。
なお、上記の場合(COSθの値が最小の場合)において、実際に振動が生じている方向が例えば水平方向Hである場合に、(式1)で求めた振動速度Vと、実際の水平方向Hの振動速度Vが大きく異なることもある。このため、振動速度Vが異常振動でない場合であっても、算出された振動速度Vとゾーン境界値とを比較することにより、設備に異常振動が生じていると誤判定してしまう場合もある。
このような事態を避けるためには、COSθ、COSθ、COSθの値の差を小さくすること、すなわち、θ、θ、θの値の差を小さくすることが好ましい。最も理想的なθ、θ、θの値は45°である。このように振動検出方向AHVと各診断対象方向とのなす角θ、θ、θがそれぞれ等しくなるようにすれば、θ、θ、θのいずれの値を用いても(式1)で算出される振動速度Vが等しくなるため、算出された振動速度Vとゾーン境界値とを比較する際に、異常振動が生じているか否かを適切に判定することができる。これにより、余計な3方向振動診断を行う必要がなくなる。
以上の通り、本実施形態によれば、振動センサSの振動検出方向AHVが、各診断対象方向(軸方向A、水平方向H、垂直方向V)と所定の角度をなすように台座1の座面5が形成されていることから、1つの振動センサで、振動検出方向とは異なる方向の振動速度を検出することができる。これにより、回転機械の振動診断に使用する振動センサの個数を削減することができる。
例えば、振動センサの購入及び設置工事に1個あたり20万円かかる場合、構造物中の10箇所において振動診断を行うとすると、従来の振動診断方法では、診断箇所ごとに3個の振動センサが必要となるため振動センサの設置コストとして600万円かかっていた。これに対して、本実施形態に係る台座を用いれば、診断箇所ごとに1個の振動センサがあれば足りるため、振動センサの設置コストを200万円に抑えることができる。このように、本実施形態によれば、振動センサの設置コストを1/3に抑えることができる。あるいは、同一のコストで振動診断エリアの拡大を図ることもできる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到しうることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、図4に示すように、内部にマグネットを備えるマグネットベース9を振動センサSに取り付けても良い。マグネットベース9には、振動センサSの植込みボルト7の先端が挿入される孔10が形成されており、孔10の内部は雌ねじが切られている。これにより、振動センサSとマグネットベース9を螺合させて固定することができる。このようにして振動センサSにマグネットベース9を取り付ければ、振動センサ用台座1の座面5への振動センサSの脱着を容易に行うことができる。その結果、設備のオーバーホール時などに振動センサの脱着にかかる時間を短縮することができる。
また、設備の振動診断を行う際には、図5に示すように、ポータブル振動診断装置11を用いても良い。ポータブル振動診断装置11は、センサ部12と操作&データ処理装置13を備え、両者は可撓ケーブル14で接続されている。センサ部12としてマグネット付振動センサMSを設けたポータブル振動診断装置11を用いれば、振動センサ用台座1に振動センサMSを吸着させることができる。この場合、上記実施形態のように振動センサをボルトとナットで固定する必要がなくなり、振動センサの着脱を容易に行うことができる。これにより、機械補修時におけるセンサ脱着施工不良によるセンサケーブルの断線トラブルの頻度を少なくすることができる。
また、図6に示すように、振動センサ用台座1の軸受取り付け面4の近傍にマグネット15を設けても良い(以下、マグネット付の振動センサ用台座1を「マグネット型台座16」という)。そして、図7に示すように、ポータブル振動診断装置11(図5)のセンサ部12をマグネット型台座16の座面5に取り付けることにより、1つの振動センサSで3方向の振動を同時に検出することができるポータブル振動診断装置17を構成することができる。このような振動診断装置17を用いれば、1つの振動センサSで3方向の振動を1方向ずつ測定する従来の振動診断方法に対して診断効率を1/3にすることができる。なお、マグネット15は、台座1の表面に露出していても良いし、台座内部に埋め込まれていても良い。また、図7においては、可撓ケーブル14を振動センサSに接続したものを例示しているが、可撓ケーブル14をマグネット型台座16に接続し、その台座16の座面5に振動センサSを取り付けても良い。この場合においても、振動診断効率を1/3にすることができる。すなわち、ポータブル振動診断装置のセンサ部にマグネット型台座を設けたものは本発明の技術的範囲に属する。
また、上記実施形態の説明では、診断対象方向を軸方向、水平方向、垂直方向としたが、診断対象方向はこれらの3方向に限定されるものではない。すなわち、回転機械の種類や回転の仕方等に応じ、振動診断への寄与度が低い方向を診断対象方向としなくても良い。この場合、台座の座面は、診断対象方向(例えば2方向)に対してそれぞれ直交する平面と所定の角度をなすように形成されていれば良い。また、診断対象方向は、軸方向、水平方向、垂直方向のように互いに直交する3方向に限定されるものではなく、任意の方向であっても良い。また、診断対象方向の数も任意である。
また、上記実施形態の説明では、回転軸が水平面に対して平行に延びる回転機械について本発明に係る振動診断方法を適用したが、回転軸が例えば鉛直方向に延びる回転機械に適用しても良い。すなわち、振動検出方向と診断対象方向とのなす角に基づいて、振動センサにより検出された振動速度から診断対象方向の振動速度の最大値を算出する振動診断方法は、本発明の技術的範囲に属する。
また、上記実施形態の説明では、振動センサ用台座の形状を直方体の一部が切断されたような形状としたが、台座の形状は、これに限定されるものではない。台座の座面が診断対象方向に直交する平面と所定の角度をなすように(振動検出方向が診断対象方向と所定の角度をなすように)形成されていれば、本発明の技術的範囲に属する。なお、台座の材料についても特に限定されるものではない。また、台座の取り付け位置も軸受側面に限定されるものではなく、例えば、図8(a)、(b)に示すように軸受の他の面に取り付けても良いし、軸受以外の部品に取り付けても良い。
また、上記実施形態の説明では、振動センサにより検出された振動速度に基づいて振動速度の最大値を算出することとしたが、振動センサにより検出された振幅に基づいて、振幅の最大値も算出することもできる。また、上記実施形態の説明では、回転機械の振動診断を行うことを前提として説明したが、本発明によれば、一般構造物の振動診断を行うことも可能である。
(比較例1)
図12に示す従来の振動診断方法によりアンバランス状態にある回転機械の振動速度を測定した。水平方向Hの振動速度を測定した結果を図9に示す。図9を見ると、水平方向Hの振動速度の大きな波形を確認することができる。アンバランスは、水平方向Hの振動が正常時に比べて大きくなりやすいため、振動検出方向が水平方向Hに一致するように設置された振動センサにより、アンバランス状態の振動を検出できることが確認できた。
(比較例2)
従来の振動診断方法によりミスアライメント状態にある回転機械の振動速度を測定した。軸方向Aの振動速度を測定した結果を図10(a)に示し、水平方向Hの振動速度を測定した結果を図10(b)に示す。図10(a)によれば、軸方向Aの振動速度の大きな波形を確認することができる。一方、図10(b)によれば、水平方向Hの振動速度の波形が小さく、軸受に定常的に振動が生じているか否かを判断することができなかった。ミスアライメントは、軸方向Aの振動が正常時に比べて大きくなりやすいため、図10(a)に示す通り、振動検出方向が軸方向Aと一致するように設置された振動センサは、発生する振動を適切に検出することが可能である。一方で、図10(b)に示す通り、振動検出方向が水平方向Hと一致するように設置された振動センサでは、軸方向Aの振動を検出できないことが確認された。
(実施例)
ミスアライメント状態にある回転機械の振動速度を測定した。図11(a)には、振動検出方向が軸方向Aと一致するように設置された振動センサを用いて検出した振動速度を示す。また、図11(b)には、図1に示す本発明に係る振動センサ用台座を軸受に取り付け、その台座の座面に設置した振動センサにより検出した振動検出方向AHVの振動速度を示す。なお、台座の座面は、当該座面と各診断対象方向(軸方向A、水平方向H、垂直方向V)に対して直交する面とのなす角が45°(振動検出方向AHVと各診断対象方向とのなす角が45°)となるように形成されている。
図11(a)、(b)を見ると、いずれも振動速度の大きな波形を確認することができ、軸受に振動が生じているか否かを判断することが可能であった。図11(a)、(b)を比較すると、共に波の周期は概ね一致していた。また、図11(a)においては最大振動速度が約7mm/sであるのに対し、図11(b)では約5mm/sであり、図11(a)の約0.7倍の最大振動速度であった。本実施例の結果から、振動検出方向AHVと軸方向Aとのなす角が45°である場合、振動センサの振動検出感度が、軸方向Aに沿って設置した振動検出感度のCOS45°倍、すなわち、1/√2倍(約0.7倍)となっていることが確認された。
ここで、回転機械の振動診断において、振動センサSにより図11(b)に示す振動速度が検出された場合を考える。この場合、上記実施形態で説明した(式1)を用いれば、振動検出方向AHVの振動速度から回転機械の診断対象方向に生じる振動速度の最大値を算出することができる。このとき、振動が生じている方向が軸方向Aと判断することはできないが、(式1)により算出された振動速度と、例えばISO10816−1の附属書Bに規定される振動速度のゾーン境界値とを比較することにより、回転機械に異常振動が生じていると判定することができる。その後、従来の3方向振動診断を行うことにより、軸方向Aに振動が生じていることを確認することができ、回転機械がミスアライメント状態にあることが把握できる。
本発明は、回転機械の振動診断に適用することができる。
1 振動センサ用台座
2 軸受
3 軸受側面
4 軸受取り付け面
5 座面
6 孔(座面)
7 植込みボルト
8 ナット
9 マグネットベース
10 孔
11 ポータブル振動診断装置
12 センサ部
13 操作&データ処理装置
14 可撓ケーブル
15 マグネット
16 マグネット型台座
17 ポータブル振動診断装置(マグネット型台座付)

S 振動センサ
MS マグネット付振動センサ
A 軸方向(診断対象方向)
H 水平方向(診断対象方向)
V 垂直方向(診断対象方向)
AHV 振動検出方向

Claims (7)

  1. 回転機械の振動を検出する振動センサを取り付ける振動センサ用台座であって、
    前記振動センサを取り付ける座面が、診断対象方向である前記回転機械の回転軸方向を含む互いに直交する3方向各々に直交する平面のいずれとも異なる面となるように形成されていることを特徴とする振動センサ用台座。
  2. 記座面と、各診断対象方向にそれぞれ直交する各平面とのなす角がそれぞれ等しくなるように前記座面が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の振動センサ用台座。
  3. 前記回転機械への取り付け面の近傍にマグネットが設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の振動センサ用台座。
  4. 回転機械の振動を検出するセンサ部を備えたポータブル振動診断装置であって、
    前記センサ部に請求項3に記載の振動センサ用台座が設けられていることを特徴とするポータブル振動診断装置。
  5. 振動センサを用いた回転機械の振動診断方法であって、
    前記振動センサの振動検出方向が、診断対象方向である前記回転機械の回転軸方向を含む互いに直交する3方向のいずれとも異なる方向となるように前記振動センサを前記回転機械に設置し、
    前記診断対象方向と前記振動検出方向とのなす角に基づいて、前記振動センサにより検出された振動から前記診断対象方向の振動の最大値を算出し、前記回転機械に異常振動が生じているか否か判定することを特徴とする回転機械の振動診断方法。
  6. 診断対象方向と前記振動検出方向とのなす角がそれぞれ等しくなるように前記振動センサを前記回転機械に設置することを特徴とする請求項5に記載の回転機械の振動診断方法。
  7. 前記振動センサにマグネットベースを取り付けて前記振動センサを前記回転機械に設置することを特徴とする請求項5又は6に記載の回転機械の振動診断方法。
JP2013107991A 2013-05-22 2013-05-22 振動センサ用台座、ポータブル振動診断装置及び回転機械の振動診断方法 Active JP6111858B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013107991A JP6111858B2 (ja) 2013-05-22 2013-05-22 振動センサ用台座、ポータブル振動診断装置及び回転機械の振動診断方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013107991A JP6111858B2 (ja) 2013-05-22 2013-05-22 振動センサ用台座、ポータブル振動診断装置及び回転機械の振動診断方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014228382A JP2014228382A (ja) 2014-12-08
JP6111858B2 true JP6111858B2 (ja) 2017-04-12

Family

ID=52128355

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013107991A Active JP6111858B2 (ja) 2013-05-22 2013-05-22 振動センサ用台座、ポータブル振動診断装置及び回転機械の振動診断方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6111858B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109781243A (zh) * 2018-12-26 2019-05-21 中国机械工业集团有限公司 一种短时建筑环境随粘式微型振动监测数据采集装置
US11255717B2 (en) 2019-05-31 2022-02-22 Kabushiki Kaisha Toshiba Vibration detecting arrangement for reducing resonant noise

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2624187A (en) * 2022-11-09 2024-05-15 Terex Gb Ltd Monitoring system for vibrating apparatus
CN117073822B (zh) * 2023-10-17 2023-12-15 山西阳光三极科技股份有限公司 一种煤矿机电运行振动监测装置

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH028716A (ja) * 1988-03-07 1990-01-12 Fuji Electric Co Ltd 振動計
JPH08313335A (ja) * 1995-05-19 1996-11-29 Omron Corp 振動検知装置
JP3037676B1 (ja) * 1999-01-14 2000-04-24 大阪瓦斯株式会社 ガスメ―タの感震装置
JP3906142B2 (ja) * 2002-11-20 2007-04-18 株式会社ジェイテクト 軸受のnrro測定装置
JP3147063U (ja) * 2008-10-01 2008-12-11 株式会社山武 振動センサ取付具

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109781243A (zh) * 2018-12-26 2019-05-21 中国机械工业集团有限公司 一种短时建筑环境随粘式微型振动监测数据采集装置
US11255717B2 (en) 2019-05-31 2022-02-22 Kabushiki Kaisha Toshiba Vibration detecting arrangement for reducing resonant noise

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014228382A (ja) 2014-12-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6111858B2 (ja) 振動センサ用台座、ポータブル振動診断装置及び回転機械の振動診断方法
JP4966209B2 (ja) 少なくとも1つの回転部材とその摩耗状態を判定するために該部材の振動周波数の振動を測定する手段とを備える機器、対応する制御ユニット、および方法
JP6219890B2 (ja) ロボットによる自動組立システム
CN204964011U (zh) 便携式旋转机械主轴的振动检测及故障诊断装置
BR112013027452B1 (pt) Método para monitorar desmagnetização de imãs permanentes em uma máquina síncrona
JP5884415B2 (ja) トルク測定装置
KR20150060937A (ko) 터빈 블레이드의 손상 인식을 위한 측정 방법 및 터빈
JP2013164386A (ja) ボールねじの異常診断装置、及びボールねじの異常診断方法
WO2020144939A1 (ja) 診断システム、診断方法、プログラム及び記録媒体
JP2016029358A (ja) 締結ユニットと締結構造とその検査方法
JP2010151773A (ja) 回転機器状態監視用複合センサ
CN106932089B (zh) 一种用于在线检测振动监测装置故障的装置和方法
JP2019525147A (ja) タービンロータの検査システム
JP2007216373A (ja) 工具折損検出装置
CN104358823B (zh) 一种校核发动机减振曲轴皮带轮固有频率检测设备准确性的方法
EP3246684B1 (en) Systems and methods for determining mechanical stress of machinery
KR101683518B1 (ko) 비접촉 내구 진단 장치 및 방법
CN105806175A (zh) 一种电机机座止口跳动检测装置
US10787323B2 (en) Apparatus and method for vibration measurement on a machine
CN206647376U (zh) 旋转设备振动试验用光电传感器固定装置
JP5445498B2 (ja) プリント回路板
KR101488861B1 (ko) 운전중 베어링 토크 감시가 가능한 터빈 발전기 시스템
GB2550541A (en) Monitoring device
CN206335324U (zh) 五轴头组装治具
CN103245849B (zh) 用于进行测试接触器模块的自动维护的装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160107

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20161118

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161206

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170119

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170214

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170227

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6111858

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350