JP6108287B2 - 便座装置 - Google Patents

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Description

本発明は、大便器の上部に設置される便座装置に係り、特に電波センサを用いた便座装置に関する発明である。
従来より、赤外線センサを用いて、使用者のトイレルーム内への入室やトイレルーム外への退室を検知し、この検知信号に基づいて便座装置の作動を制御する便座装置が広く普及している。例えば、使用者がトイレルーム内に入室したことを検知したら、便蓋を自動的に開いたり、便座ヒーターを自動的に加熱させたりすることなどが行われている。また、使用者がトイレルーム内から退室したことを検知したら、便座や便蓋を自動的に閉じたり、便器内に洗浄水を自動的に流したりすることなどが行われている。
しかしながら、この赤外線センサの場合、検知エリア内に使用者がいるかいないかを判別できるのみであり、使用者の細かな挙動に基づいて便座装置の作動を制御することができないという課題があった。
このようなことから近年、使用者の細かな挙動を検知することが可能な電波センサを用いた便座装置が提案されている(例えば下記特許文献1)。
特開2001−140325号公報 特開2003−284655号公報
電波センサを用いてトイレルーム内における使用者の挙動を満遍なく検知するにあたっては、電波センサの電波送信部を便座装置の幅方向中央部近傍に配置し、大便器および便座装置に対して左右略均等な検知エリアが形成されるようにすることが好ましい。
しかしながら、便座装置の幅方向中央部には、使用者の人体局部に向けて水を吐出させる吐水口が形成されたノズルと、ノズルに水を供給する柔軟性を有するノズルホースが設けられているため、電波センサから放射される電波の少なくとも一部がノズルホースと干渉することになる。このノズルは、ノズルを前方側に移動させて人体局部に向けて吐水口から水を吐出させる人体洗浄モードの他に、ノズル内の凍結防止や菌の繁殖防止のために、人体洗浄モードの後(具体的には、使用者が便座から離座した後)にノズルを本体内に収納した状態でノズル内に残留した水を吐水口から排出させる捨て水モードを実行可能なよう構成されているのが一般的である。このように、放射される電波の少なくとも一部がノズルホースと干渉するよう電波センサを配置すると、捨て水モード中に発生するノズルホースの振動(柔軟性を有するノズルホース内を水が流れることで発生する揺れ動作)を使用者の動きと誤検知してしまい、誤った検知信号に基づいて便座装置を誤動作させてしまうという課題が生じてしまう。
上記課題に対して、上記特許文献2では、ノズルの上方に電波送信部を配置し、電波送信部から放射される電波がノズルホースと干渉しないように、ノズルと電波送信部の間を金属部材で遮蔽する構成が開示されている。しかしながら、上記特許文献2の構成では、ノズルの上方に電波送信部と金属部材を配置するためのスペースが必要となり、便座装置の本体部高さが極めて大きくなるという課題がある。
また上記課題に対して、捨て水モード中は電波センサからの検知信号に基づいて当該便座装置の作動を行わないようにする方法も考えられるが、この方法では捨て水モード中に使用者の挙動を検知することができなくなるため、好ましくない。
本発明は、上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、電波センサの電波送信部をノズルの近傍に配置した場合であっても、捨て水モード中に発生するノズルホースの振動は誤検知することなく、使用者の動きは検知することができる便座装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る便座装置は、大便器の後方上部に設置された本体部と、前記本体部に対して回動自在に設けられた便座とを備えた便座装置であって、前記本体部内の幅方向中央部に設けられ、使用者の人体局部に向けて水を吐出させる吐水口が形成されたノズルと、前記本体部内に設けられ、前記ノズルに水を供給する柔軟性を有するノズルホースと、前記本体部内に設けられ、前方側に電波を放射する電波送信部を有し、放射した電波の被検知体からの反射波を受信して、被検知体の移動情報を取得する電波センサと、当該便座装置の作動を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記ノズルを前記本体部内に収納させた状態で、前記ノズル内および前記ノズルホース内に残留した水を前記吐水口から排出させる捨て水モードを実行可能なよう構成されており、前記電波センサは、前記捨て水モード中に放射された電波を前記ノズル内の水で反射させることによって前記ノズルホース側への電波の伝播を抑制させるよう、前記ノズルを挟んで一側に電波送信部を配置するとともに、他側に前記ノズルホースを配置したことを特徴としている。
本発明によれば、電波センサの電波送信部を当該便座装置の本体部の幅方向中央部に設けられたノズルの側方に隣接配置している。これにより、便座装置の本体部高さを大きくすることなく、大便器および便座装置に対して左右略均等な検知エリアを形成することができる。
また、ノズルを挟んで一側に電波送信部を配置するとともに、他側に前記ノズルホースを配置している。このように構成することで、ノズルホース側を指向するよう放射された電波がノズル内を流れる水によって反射し、捨て水モード中に放射された電波がノズルホース側に伝播されることを抑制できる。これにより、捨て水モード中に発生するノズルホースの振動を使用者の動きと誤検知してしまい、誤った検知信号に基づいて便座装置を誤動作させてしまうことを防止できる。また、捨て水モード中も便座装置の前方側に電波が放射されているため、使用者の挙動を検知することができる。
以上の通り、本発明によれば、放射された電波をノズル内の水と上手に干渉させることによって、電波センサの電波送信部をノズルの近傍に配置した場合であっても、捨て水モード中に発生するノズルホースの振動は誤検知することなく、使用者の動きは検知することができる。
また、本発明に係る便座装置では、前記ノズルホースは、前記ノズルの後端部で接続されており、前記電波送信部を前記ノズルの後端部よりも前方側に配置することも好ましい。
この好ましい態様では、電波送信部を前記ノズルの後端部よりも前方側に配置させたため、ノズル後方側に配置されるノズルホースの振動を誤検知することも防止できる。
また、本発明に係る便座装置では、前記ノズルホースは、前記電波送信部より前方側に屈曲部が形成されないよう構成されていることも好ましい。
この好ましい態様では、捨て水モード中に特に振動が大きく発生するノズルホースの屈曲部より前方側に電波送信部を配置したため、僅かにノズルホース側に電波が伝播した場合であっても、大きな振動が発生する屈曲部には電波が届き難くなっているため、ノズルホースの振動を誤検知しにくくできる。
本発明によれば、電波センサの電波送信部をノズルの近傍に配置した場合であっても、捨て水モード中に発生するノズルホースの振動は誤検知することなく、使用者の動きは検知することができる便座装置を提供することができる。
本発明の便座装置の斜視図 本発明の便座装置の内部構造における上面視概略構成図 本発明の便座装置の側面視における電波の放射パターン概略構成図 本発明の便座装置に搭載された電波センサ及び制御部の概略構成図 本発明の便座装置における動作フローチャート図 給水路と電波センサとの相対位置関係の構成図 本発明の便座装置の内部構造を示す写真
本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1に本発明の便座装置の斜視図を示す。
図1に記載のように、本発明の便座装置10は、便器14に載せて使用されるものである。この便座装置10は、本体部12と、便座13と、便蓋11と、便座装置10の各機能を遠隔操作するリモコン18とを備えている。本体部12は、洗浄水17を供給するノズル16を有しており、ノズル16を進退自在に保持しているものである。また、本体部12は便座13及び便蓋11を回動自在に保持している。
使用者は、便座装置10使用時に便蓋11を図1のように上方に回動させ、便座13を露出させる。使用者は便座13に着座して用便をした後リモコン18を操作してノズル16に形成された吐水口15から洗浄水17を吐水させ、使用者の局部を洗浄するものである。使用者は局部洗浄後、リモコン18を操作して吐水口15からの洗浄水17の供給を停止させ、その後使用者はリモコン18を操作して便器14に洗浄水18を流す。
次に、本発明の便座装置10における上面視図を図2に示す。便座装置10の中央には前記ノズル16が配置されており、使用者が着座した状態において適切に局部へ洗浄水17を供給することが可能となる。本体部12の内部にはノズル16に洗浄水17を供給すための給水路22を設けており、この給水路22の上流側から給水の開始/停止を制御する電磁弁21Aと、電磁弁21Aを介して給水された洗浄水17を局部洗浄に適した温度まで加熱するヒーター部21Bとを備えている。
更に、便器14内部の臭気を回収するために、便器14内部の空気を脱臭素材を介して外部に放出するための脱臭用空気ダクト25Bと、脱臭用空気ダクト25Bを介して外部に空気を送風する脱臭用送風ファン25Aとを備えている。また、使用者が局部洗浄を行った後に温風にて局部を乾燥させるために、外部から本体部12の内部に設けられたヒーター21Bを介して使用者の局部に送風するための乾燥用空気ダクト24Bと、乾燥用送風ファン24Aとを備えている。
便座装置10には、回動可能な便座13、便蓋11が備えられているため、便座13、便蓋11が回動するための便座回動部と便蓋回動部とを設けている。本発明の便座装置10は、便座13、便蓋11が制御部20からの駆動信号にて自動で開閉動作をするものであり、便座回動部と便蓋回動部にはモーターを備えている。このモーターの駆動によるノイズ(例えば電磁ノイズ)を遮断するために、便座回動部と便蓋回動部は金属筐体にて覆われている。
本発明においては、使用者の検知に電波の送受信で人体の動き等を検知する電波センサ23を備えている。この電波センサ23は、ノズル16の一側に設けられている。ノズル16は使用者の局部を洗浄するための便座装置10の中央に配置されており、この一側に電波センサ23を設けることで、便座装置10の水平方向に対する電波の放射範囲を左右均等に分布させることが可能となる。また、便座装置10の水平方向に対しては、電波センサ23の電波の放射領域29を広くすることが望ましい。便座装置10が設置されるトイレ空間においては、出入口となるドアがどの方向に設置されるかは一意で決定されない。そのため、どのようなトイレ空間に設置した場合においても確実に使用者を検知するために、水平方向に広く電波の放射領域29を形成することで、様々な方向から便座装置10に接近する使用者を確実に検知することが可能となる。
また、ノズル16の他側にはノズル16に洗浄水17を供給するための給水路22を配置する。このような構成により、ノズル16が駆動した際に給水路22の屈曲部が稼動した場合においても、電波センサ23から放射された電波がノズル16を介して給水路22に放射されるため給水路22の動きを検知することを抑制することが可能となり、給水路22の動きに対する誤検知を抑制することが可能となる。
制御部20の配置について示す。本発明の制御部20は、便座装置10の電源部をも含むようにユニット化されている。この制御部20はノズル16に対して給水路22が配置された側に配置している。電源部は、ヒーター21Bや電磁弁21Aへの電流供給に伴い電磁ノイズを発生する可能性が高い。この電磁ノイズが電波センサ23に入力されてしまうと使用者を検知した検知信号として誤検知される可能性が高くなる。そこで、制御部20をノズル16に対して給水路22側、すなわちノズル16の他側に配置することで電源部で発生する電磁ノイズはノズル16を介して電波センサ23に到達するため、電波センサ23に入力される電磁ノイズを抑制することが可能となり、使用者の検知精度を保持することが可能となる。
次に脱臭用送風ファン25Aと乾燥用送風ファン24Aの設置場所について記載する。本発明の便座装置10において、設置されるトイレルーム内の使用者を検知するために水平方向の電波の放射領域29を広くすることが望ましい。また、その広い検知領域において、便座装置10内部の各機構の動きを検知しないように電波を放射することで広い検知範囲で確実に使用者の動きを検知することが可能となる。そのために、脱臭用送風ファン25Aや乾燥用送風ファン24Aといった回転系の駆動部を電波センサ23の検知領域外に配置することが必要となる。また、電波センサ23から放射された電波は、金属等によって反射するため、電波センサ23の近傍には金属物体ではなく樹脂等の低誘電率の素材を用いて周辺を構成することが望ましい。
そこで、本発明においては電波センサ23の検知領域に金属物体を配置しないために、ノズル16の一側、すなわち電波センサ23の配置されている側に樹脂で形成された乾燥用空気ダクト24Bや脱臭用空気ダクト25Bを配置し、電波センサ23の電波の放射領域29を阻害しない構成としている。また、回転体である乾燥用送風ファン24Aや脱臭用送風ファン25Aは電波センサ23の電波の放射領域29と重複しないように電波センサ23の下方に配置することでファンの回転に伴う誤検知を抑制する構成としている。
さらに、便座回動体27、便蓋回動体26の設置場所について示す。前述したように便座回動体27、及び便蓋回動体26は金属筐体に覆われているため、電波センサ23の電波の放射領域29内に設置すると電波センサ23の検知範囲に影響を及ぼす。そこで本発明においては、便座回動体27、及び便蓋回動体26を電波センサ23の電波の放射領域29外となるように配置している。また、便座回動体27、及び便蓋回動体26が金属筐体によって覆われていることを利用して、電波センサ23によって動きを誤検知する可能性のある脱臭用送風ファン25A、又は乾燥用送風ファン24Aの上方に配置(図2においては脱臭用送風ファン25Aの上方に便座回動体27を配置することで、電波センサ23から放射された電波が周囲に伝播したものを金属筐体で反射させて各ファンの動きを検知しないようにしている。これにより電波センサ23の電波の放射領域20を阻害することなく、周囲の回転体の動きによる誤検知を抑制することが可能となる。
次に本発明の便座装置10の側面視図を図3に示す。
図1において、便座装置10の水平方向に対する電波の放射領域29を広く形成することが望ましいとしたが、鉛直方向に対しては電波の放射領域29を便座13に干渉することなく、且つ鉛直方向上方に対して大きく広がらないように放射領域を形成することが望ましい。鉛直方向の下方側の電波の放射領域29が便座13に干渉するようになると、便座13に設置された便座13を温めるためのヒーター21B等の金属により電波が反射してしまい、そのために電波センサ23で検知したくない物体、例えばトイレルームに配置された照明や換気扇、の動きやその物体から発生するノイズを検知するために誤検知する恐れがある。また、便座13に干渉するように放射すると便器14内部の物体の動き、例えば便座装置10のノズル16の動きや便器14内部の洗浄水17の動きを検知するために誤検知が発生する可能性がある。以上のことより、鉛直方向の下方側の電波の放射領域29を便座13に干渉しないようにすることが望ましい。
また、鉛直方向の電波の放射領域29の上方側を広くすると、天井等に配置される照明や換気扇の動作等により誤検知する恐れもある。そのため電波の放射領域29を形成するにあたり、電波の最大放射方向30を水平方向よりやや上方に設定することが望ましい。これにより、電波の放射領域29が便座13に干渉することなく、且つ上方に電波の放射領域29を形成することなく電波をトイレ空間の所定の方向に伝播することが可能となる。また、電波の最大放射方向30を水平方向よりやや上方に設定することで、使用者が子供の場合には電波の最大放射方向に送信された電波が胸部に反射することになり、また大人の場合には大腿部から腰部で電波が反射させるため、使用者からの反射波を確実に受信することが可能となるために使用者の動きに伴う検知信号を確実に生成することが可能となる。
次に本発明の便座装置10に搭載されている電波センサ23と制御部20の概略構成図を図4に示す。
電波センサ23は、空間に放射するための電波を生成する発振回路44と、生成された電波を送信信号41として空間に放射する電波送信部40と、電波送信部40から送信された送信信号41が被検知物体に反射した受信信号43を受信する電波受信部42と、を備え、送信信号41と受信信号43とを基に被検知物体の状態に応じた検知信号を生成するミキサ回路45とを有する構成になっている。
本実施の形態で示す電波の放射領域29は、電波送信部40の構成に応じて変化させることが可能である。また、電波の最大放射方向に関してもこの電波送信部40の構成にて変化させることも可能である。本実施の形態においては、電波送信部40と電波受信部42とを別体で構成する送受信別体構造を示しているが、本実施の形態における効果は、電波送信部40と電波受信部42とを一体に構成した送受信一体構造においても同様の効果を有することが可能となる。
また、本実施の形態では、ミキサ回路45を送信信号41と受信信号43が直接ミキサ回路45に入力される構造を示しているが、例えば送信信号41を空間伝播にてミキサ回路45に伝播させるミキサ回路45においても、本実施の形態における効果を有するものである。
前記電波センサ23で生成された検知信号は制御部20へ入力される。制御部20では、まず検知信号に付与されているノイズを除去するためのノイズカットフィルタ46Aを備えている。電波センサ23で生成された検知信号には、トイレ空間内で発生するノイズ、例えば照明に供給されている商用電源によって発生する周期ノイズ、が含まれた状態となっている。このノイズを除去し、比検知物体である使用者の状態のみを確実に抽出するために検知信号をノイズカットフィルタ46Aに通すことで使用者の検知精度を向上させることが可能となる。
ノイズカットフィルタ46Aを通過させた検知信号は、各被検知物体の動きに応じた検知信号に分別するために、第一のフィルタ46Bや第二のフィルタ46Cのような通過させる周波数が異なるフィルタ、すなわち被検知物体の動く速度を分離するフィルタ、を介して検知信号に混在している様々な被検知物体の動きを分別する。
上記のノイズカットフィルタ46Aや第一、第二のフィルタ46Cは、例えばマイクロコンピューター等によって信号処理でフィルタリングを行う方法や、電気回路等で回路としてフィルタを構成することにより形成することが可能となる。特に被検知物体の動きの速度を細かく分別するためには、信号処理によるフィルタリングで周波数を細かく分別することが可能となる。また回路としてフィルタを構成する場合には、簡易で安価にフィルタを構成することが可能となる。上記のどの方式でフィルタを構成した場合においても、トイレルームのノイズを除去することや、被検知物体の動きを選別することは可能である。
第一のフィルタ46B、及び第二のフィルタ46Cで分離された検知信号は、非検知物体がどのような状況であるのかを判断する判定部47に入力される。判定部47においては、被検知物体の状態を判断するための基準値を記憶部48から取り出し、この基準値と各検知信号との比較によって被検知物体の状態を判定するものである。判定部47によって被検知物体の状態を判断すると、その判断結果に基づき動作指示部49から便座装置10の各機構に対して機器の動作を指示するものである。
判定部47で使用する、記憶部48に保存された基準値は、予め設定された値を使用する方法や、便座装置10が設置されるトイレルームの環境に応じて基準値を変化させることも可能である。被検知物体である使用者の動きは、トイレルームの広さや形状によって動く速度や方向が異なるため一意に定めた基準値では対応できない可能性もある。そのため便座装置10の設置されている環境での検知信号に基づき基準値を学習にて補正することで、設置されたトイレルームに適した基準値を生成することが可能となり、使用者の検知精度を向上させることが可能となる。
ここで、本実施の形態の電波センサ23は、送信信号41として送信する電波をマイクロ波やミリ波といった電波を用いている。マイクロ波やミリ波は樹脂等の比誘電率が低い物質を透過する性能を有するため、便座装置10のように外装を樹脂で形成している装置では電波の反射等が発生しないため、所定の方向に所定の電波量を送信することが可能となるため、トイレルームにおける使用者の動きを確実に検知することが可能となる。
また、本実施の形態においては、電波センサ23はドップラーセンサを用いている。便座装置10で検知する被検知物体は使用者であり、特に使用者の接近/離遠といった行動や、行動の速度を検知することで使用者の状態を判断することが可能となるため、ドップラーセンサのような人の動きに応じた検知信号を生成する電波センサ23を用いることが望ましい。電波センサ23においては、検知信号に位相差を設けて複数の検知信号を出力し、電波センサ23から被検知物体までの概略の距離と被検知物体の動きを検知する位相差センサ等もあるが、被検知物体の動きを検出できる電波センサ23であれば同様の効果を得ることが可能である。
次に、本発明の便座装置10の動作フローを図5に示す。
本発明の便座装置10は、便座装置10が設置されているトイレルームに被検知物体である使用者が入室したか否かを検知する。このセンシングにて使用者がトイレルームに入室したことを検知すると便座装置10の便蓋11の開動作や便座13に配置された便座を所定の温度にするためのヒーター21Bへ通電を行う。次に使用者が便座13に着座したか否かを検知する。このセンシングで着座を検知すると、便座装置10は使用者が便座装置10を操作するためのリモコン18からの信号を受信可能とすることや、便器14内部の臭気を外部に放出するための脱臭用送風ファン25Aの駆動を開始することや、便座装置10のノズル16を使用可能とするための動作準備を行う。
ここで、上記動作準備について説明する。本発明の便座装置10は待機時(便座装置10を使用する使用者がいない状態)では、ノズル16を本体内部に収納した状態で、且つノズル16内部に洗浄水17が存在しない状態にしている。これは、ノズル16内部に残水があると、使用開始時に使用者が設定した温度よりも低い温度の洗浄水17を供給してしまうことや、ノズル16内部の洗浄水17にて菌が繁殖して衛生面を損なうことや、寒冷地においてノズル16内部の残水が凍結しノズル16からの洗浄水17を供給することができなくなる恐れがあるためである。そのため、後述するが使用者が離座したことを検知すると、ノズル16に洗浄水17を供給する給水路22上に設けられた水抜き部21Cからエアを入れることでノズル16内部の洗浄水17と空気を置換してノズル16内部の洗浄水17を便器14に排出している。
上記のようにしてノズル16内部の洗浄水17を排出しているため、着座検知直後にノズル16の動作準備を行う必要がある。そこで、着座検知後にノズル16に新たに洗浄水17を供給する。ノズル16への洗浄水17の供給は本体部12にノズル16を収納した状態で行う。これは使用者が着座しているためノズル16を進出させてノズル16への洗浄水17の供給を行うと使用者の排便の妨げになる恐れがあるためである。この着座検知後のノズル16への洗浄水17の供給により、使用者の操作に応じて迅速で且つ最適な洗浄水17を供給することが可能となる。
ノズル16の動作準備が完了すると、リモコン18や便座装置本体部12に設置されている操作部によって人体の局部洗浄や温風の吹出を行う。そこで使用者の離座を検出するセンシングを行い、使用者の離座を検知するとノズル16の外層を洗浄するノズル洗浄や、ノズル16内部の洗浄水17を排出する水抜きや、便器14内部やトイレルームの臭気を除去するための脱臭動作が開始される。更に、便座装置10から使用者が離遠することを検知すると、便座13や便蓋11の閉動作、便座13のヒーター21Bへの通電の停止、及び便器14への洗浄水17の供給を実施する。
ここで、上記ノズル16内部の洗浄水17の排出においては、ノズル16を本体部12に収納した状態にて実施している。これは、離座後の使用者がノズル16の進出状態を目視した際に誤動作が発生していると勘違いすることを防止することや、便座装置10の連続使用にて、ノズル16の水抜きをノズル16進出時に行うと次に使用する使用者の排便を妨げる恐れがあるためである。そのため、本発明の便座装置10は、待機時に発生する不具合を解消し、且つ便座装置10の使用者に不安を発生させないようにノズル16の水抜き動作を行うことで、最適な状態の洗浄水17を使用者に供給することを可能としている。
ここで、本発明の便座装置10の詳細な説明を記載する。
本発明の便座装置10は、大便器14の後方上部に設置された本体部12と、前記本体部12に対して回動自在に設けられた便座13とを備えた便座装置10であって、 前記本体部12内の幅方向中央部に設けられ、使用者の人体局部に向けて水を吐出させる吐水口15が形成されたノズル16と、前記本体部12内に設けられ、前記ノズル16に水を供給する柔軟性を有するノズルホースと、前記本体部12内に設けられ、前方側に電波を放射し、放射した電波の被検知体からの反射波を受信して、被検知体の移動情報を取得する電波センサ23と、当該便座装置10の作動を制御する制御部20と、を備え、 前記制御部20は、前記ノズル16を前記本体部12内に収納させた状態で、前記ノズル16内および前記ノズルホース内に残留した水を前記吐水口15から排出させる捨て水モードを実行可能なよう構成されており、 前記電波センサ23は、前記捨て水モード中に放射された電波を前記ノズル16内の水で反射させることによって前記ノズルホース側への電波の伝播を抑制させるよう、前記ノズル16を挟んで一側に電波送信部40を配置するとともに、他側に前記ノズルホースを配置した構成となっている。
図6の便座装置10の上面視の概略構成図を用いて説明する。本発明の便座装置10においては、ノズル16を本体部12に収納した状態でノズル16内部の水を便器14に排出する捨て水モードを有する。この捨て水モードにてノズル16内部の水を排出する際、ノズル16に洗浄水17を供給する給水路22に給水路22が揺れる等の振動が発生する。これは、ノズル16が駆動する際に給水路22がノズル16の動きに応じて可動できるように柔軟性がある素材にて形成されているためである。この振動が電波センサ23の電波の放射領域29内で発生すると、使用者の動きと同様の速度に見えてしまうため、給水路22の動きに対して誤検知を起こし、便座装置10を駆動させる恐れがあった。
そこで、本発明の便座装置10においては、ノズル16の一側に電波センサ23を配置し、ノズル16の他側にノズル16に洗浄水17を供給する給水路22を配置する構成になっている。このような構成にすることで、電波センサ23の電波の放射領域29やそれ以外の範囲に伝播された電波はノズル16を介して給水路22側に伝播されるため、ノズル16による電波の減衰に伴い、給水路22の動きを検知しにくくすることが可能なため、給水路22の動きに対する誤検知を抑制することが可能となる。またノズル16内部には洗浄水17が残留している状態では、ノズル16内の洗浄水17により電波が反射されるため、給水路22に電波が到達することなく給水路22の動きによる誤検知を防止することが可能となる。
また、電波センサ23はノズル16の後端部より前方側に配置するように構成されることが望ましい。本発明においては、ノズル16に洗浄水17を供給する給水路22はノズル16の後端部に設置されている。そのため、ノズル16の後端部には図6のように給水路22の屈曲部が発生することになる。これは、ノズル16への洗浄水17の供給方向に略平行に給水路22を接続すると、便座装置10の奥行き方向が非常に大きくなるため、便座装置10の小型化を図るために屈曲部を設ける必要が出てくる。
この給水路22の屈曲部は、給水路22に洗浄水17が供給される場合や、給水路22から洗浄水17を排出する場合に給水路22自身の変動が大きく発生する場所である。そのため、本発明においては電波センサ23をノズル16の後端部より前方に配置することで、洗浄水17の動きによって給水路22自身の動きが大きく発生する屈曲部よりも前方に配置することが可能となり、電波センサ23の電波の放射領域29から給水路22の屈曲部を大きく離すことで給水路22自身の振動等による動きに対する誤検知を抑制することが可能となる。
更に、本発明の便座装置10では、電波センサ23の前方側に屈曲部が設けないように給水路22を構成することが望ましい。前述したように、給水路22の屈曲部は給水路22内の洗浄水17の移動に伴い給水路22自身が揺れる等の動きが発生するため、給水路22の動きに対して電波センサ23が誤検知をする恐れがあった。そこで、給水路22の屈曲部を電波センサ23の前方、すなわち電波センサ23が電波を放射する方向に構成しないこととする。しかしながら、便座装置10の小型化を図るためには、給水路22の取り回しが大きく影響し、屈曲部を設けずに給水路22を形成することは困難である。そのため、屈曲部を設ける必要な場所に各構成を設け、給水路22がその構成を介することで給水路22自身に屈曲部を設けることなく、給水路22の方向を変更する構成としている。
本実施の形態においては、電波センサ23の前方側に給水路22の屈曲部を設ける必要があったが、給水路22の屈曲部が必要な場所に構成(図6においてはヒーター21B)を設けることで給水路22の屈曲部を構成せずに給水路22の方向を変更し、給水路22の屈曲部の動きに伴う電波センサ23での誤検知を抑制することが可能となった。
以上より、便座装置10のノズル16に洗浄水17を供給する給水路22の動きに対して、ノズル16を介して電波センサ23と反対側に給水路22を設けること、また給水路22に発生する屈曲部を電波センサ23の電波の放射領域29から遠ざけたり、屈曲部自身を設けない構造とすることで、給水路22の動きによる電波センサ23での誤検知を低減することが可能な便座装置10を提供することが可能となる。
10・・・便座装置10、11・・・便蓋、12・・・本体部、13・・・便座、14・・・便器、15・・・吐水口、16・・・ノズル、17・・・洗浄水、18・・・リモコン、20・・・制御部、21A・・・電磁弁、21B・・・ヒーター、21C・・・水抜き部、22・・・給水路、23・・・電波センサ、24A・・・乾燥用送風ファン、24B・・・乾燥用空気ダクト、25A・・・脱臭用送風ファン、25B・・・脱臭用空気ダクト、26・・・便蓋回動体、27・・・便座回動体、28・・・ノズル外面洗浄部、29・・・電波の放射領域、30・・・電波の最大放射方向、31・・・電波の放射領域(鉛直上側)、32・・・電波の放射領域(鉛直下側)、40・・・電波送信部、41・・・送信信号、42・・・電波受信部、43・・・受信信号、44・・・発振回路、45・・・ミキサ回路、46A・・・ノイズカットフィルタ、46B・・・第一のフィルタ、46C・・・第二のフィルタ、47・・・判定部、48・・・記憶部、49・・・動作指示部、60・・・給水路の動き、61・・・給水路の屈曲部の動き

Claims (3)

  1. 大便器の後方上部に設置された本体部と、前記本体部に対して回動自在に設けられた便座とを備えた便座装置であって、
    前記本体部内の幅方向中央部に設けられ、使用者の人体局部に向けて水を吐出させる吐水口が形成されたノズルと、
    前記本体部内に設けられ、前記ノズルに水を供給する柔軟性を有するノズルホースと、
    前記本体部内に設けられ、前方側に電波を放射する電波送信部を有し、放射した電波の被検知体からの反射波を受信して、被検知体の移動情報を取得する電波センサと、
    当該便座装置の作動を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記ノズルを前記本体部内に収納させた状態で、前記ノズル内および前記ノズルホース内に残留した水を前記吐水口から排出させる捨て水モードを実行可能なよう構成されており、
    前記電波センサは、前記捨て水モード中に放射された電波を前記ノズル内の水で反射させることによって前記ノズルホース側への電波の伝播を抑制させるよう、前記ノズルを挟んで一側に電波送信部を配置するとともに、他側に前記ノズルホースを配置したことを特徴とする便座装置。
  2. 前記ノズルホースは、前記ノズルの後端部で接続されており、
    前記電波送信部を前記ノズルの後端部よりも前方側に配置したことを特徴とする請求項1記載の便座装置。
  3. 前記ノズルホースは、前記電波送信部より前方側に屈曲部が形成されないよう構成されていることを特徴とする請求項2記載の便座装置。
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