JP6107387B2 - 電子ビーム照射処理の終点検出装置、終点検出方法及び電子ビーム照射処理装置 - Google Patents

電子ビーム照射処理の終点検出装置、終点検出方法及び電子ビーム照射処理装置 Download PDF

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Description

本発明は、電子ビームを照射して加工処理を施す対象物(以下「被処理物」という)への電子ビーム照射処理の終点を検出する技術に関し、特に半導体デバイスの製造に用いられるフォトマスク上の微細な黒欠陥部に電子ビームを照射して除去する修正処理において好適な技術に関する。
従来、各種の分野で、高密度に収束された電子ビームを、金属部材や電子部品上の処理領域に照射する加工処理が行われている。こうした処理の例としては、金属部材間の溶接処理や金属部材上の表面加工処理或いは半導体デバイスのような電子部品上の回路パターンのエッチング処理といったものがある。
特に、半導体デバイスの分野では、回路パターンを数nm〜数十nmレベルでの微細な加工を施す場面で、電子ビーム照射装置が多く用いられる。この回路パターンは、近年の大規模集積回路の高集積化に伴ってますます微細化が求められているため、回路原版であるフォトマスク上に、より微細かつ正確な回路パターンを形成する技術が要求されている。
フォトマスク上の回路パターンは、基板上にCrやMoが塗膜された遮光層が形成され、この遮光層に所定のパターニングが行われて形成される。形成された回路パターンに黒欠陥部が生じると、これを除去して可能な限り本来の回路パターンに近づけるよう修正する必要がある。黒欠陥部は数nmの長さのものもあり、こうした微細な黒欠陥部を修正する場合、黒欠陥部が生じたフォトマスクをチャンバー内に配置し、黒欠陥部に電子ビームを照射してガスアシストエッチング加工を行い、これを除去修正する。
このガスアシストエッチング加工中、電子ビームの照射処理が適切な時点で停止されず、電子ビームが黒欠陥部の下層の基板にまで照射されると、基板の表面が過剰に削られるオーバーエッチング現象が生じ、フォトマスクの品質を損ねるという問題がある。また電子ビームがアシストガスと過剰反応することによって、本来の回路パターンの側部が削られるサイドエッチング現象が生じ、回路パターンの品質を損ねるという問題もある。よって、高精細なフォトマスクを製造するためには、電子ビーム照射処理の終点を正確に検出することが重要である。
そこで、被処理物上の処理領域に電子ビームを照射したときに生じる二次電子又は後方散乱電子(以下、特に明示の場合を除き単に「二次電子等」という)を捕捉し、この捕捉された二次電子等の強度に基づいて、被処理物上の処理領域の層が変わったことを検出し、前記処理の終点を検出する方法が考えられる。また、他の終点検出に関連する技術として特許文献1に開示の技術もある。これはまず、電子ビームが照射される試料面近傍に、電子ビーム照射で発生するX線を検出可能なTES(Transition Edge X−ray Sensor)を配置する。そしてこれを用いて電子ビームの走査に同期してX線を検出し、注目した元素の信号の有無または信号の大小で終点検出を行うものである。
特開2004−349118号公報
しかし処理領域からの二次電子等の強度に基づいて終点を検出する方法では、処理領域の長さが数十nm程度のように微細となると、ここから捕捉できる二次電子等の強度が非常に小さくなり、高精度な終点検出が難しい場合がある。また特許文献1の開示技術では、上記TESを用いるために1K以下という極めて低温の環境が必要であり、電子ビーム照射装置に加え、冷凍機や熱シールドといった多くの装置を付設しなければならない。そのため、チャンバー内の試料や電子ビーム照射装置を含めた各装置の構成やそれらの操作が複雑となるため、この技術は実際上適用が困難である。
本発明は上記に鑑みてなされたものであって、電子ビームを対象の処理領域に照射して加工する電子ビーム照射処理において、装置の構成及び操作を複雑とすることなく、処理の終点を高精度に検出できる電子ビーム照射処理の終点検出装置、電子ビーム照射処理の終点検出方法及び電子ビーム処理装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のある態様は、電子ビームを照射して加工処理を施す対象物である被処理物上の処理領域に電子ビームを照射する第一の電子ビーム照射装置と、前記処理領域の形状に相似して拡大された形状の終点検出用領域に、前記第一の電子ビーム照射装置の電子ビームの照射タイミングと同期して電子ビームを照射する第二の電子ビーム照射装置と、前記終点検出用領域から生じる二次電子又は後方散乱電子を捕捉する捕捉装置と、前記捕捉された二次電子又は後方散乱電子の強度に基づいて、前記終点検出用領域への電子ビーム照射処理の終点を算出するとともに、当該終点を算出した時点を前記処理領域への電子ビーム照射処理の終点として算出する算出装置とを有する。
また、前記被処理物をフォトマスクとし、前記処理領域をフォトマスク上に形成された回路パターンに生じた黒欠陥部としてもよい。これにより、フォトマスク上の微細な黒欠陥部へ電子ビームを適切に照射し、除去することができるので、オーバーエッチング現象やサイドエッチング現象を抑制した高精細のフォトマスクを製造できる。
また、前記処理領域の長さを十nmオーダから百nmオーダとしてもよい。これにより、微細な処理領域の修正処理をより高精度に行うことができる。
また、前記処理領域の形状が、ホール形状、ドット形状、突起形状、欠け形状、ブリッジ形状、ミスホール形状またはこれら複数の形状を組み合わせた形状のいずれかとしてもよい。これにより、上記した形状の処理領域の修正処理をより高精度に行うことができる。
本発明に係る電子ビーム照射処理装置のある態様として、前記いずれかの電子ビーム照射処理の終点検出装置と、前記算出された処理領域への電子ビーム照射処理の終点に基づいて、前記第一の電子ビーム照射装置の電子ビーム照射処理を停止させる制御装置とを有することとした。これにより、処理領域の修正処理を高精度に加工処理できる電子ビーム照射処理装置を提供できる。
また、本発明に係る電子ビーム照射処理の終点検出方法のある態様として、被処理物上の処理領域に電子ビームを照射する電子ビーム照射処理の終点を検出する方法であって、前記処理領域の形状に相似して拡大された形状の終点検出用領域に、前記処理領域への電子ビームの照射タイミングと同期して電子ビームを照射し、当該終点検出用領域への電子ビームの照射によって生じる二次電子又は後方散乱電子を捕捉し、当該捕捉された二次電子又は後方散乱電子の強度に基づいて前記終点検出用領域への電子ビーム照射処理の終点を算出し、当該終点を算出した時点を前記処理領域への電子ビーム照射処理の終点として算出する方法とした。
従って本発明のある態様に係る電子ビーム照射処理の終点検出装置又は終点検出方法によれば、従来から用いられている電子ビーム照射装置を用いて終点を検出できるので、他の多くの装置を付設する必要がない。
また終点検出用領域の形状が処理領域の形状に相似して拡大形成されているので、これら各領域に電子ビームを照射した際の二次電子等の強度に関しては、終点検出用領域の方が処理領域よりも大きくなる。そして、処理領域への電子ビームの照射タイミングと同期して終点検出用領域へ電子ビームを照射するとともに、終点検出用領域への照射処理の終点が検出された時点を処理領域への照射処理の終点として算出する。よって、電子ビーム照射処理における装置の構成及び操作を複雑とすることなく、処理の終点を高精度に検出できる。
本発明の実施形態に係る終点検出装置を説明する概略構成図である。 本発明の実施形態に係る終点検出装置を説明するブロック図である。 黒欠陥部を含む本来の回路パターンの模式図である。 一つの形状のプログラム欠陥部を含む終点検出用領域のパターン模式図である。 他の形状のプログラム欠陥部を含む終点検出用領域のパターン模式図である。 黒欠陥部修正処理のフローチャートを図である。 黒欠陥部から生じた二次電子等の強度の変化を示す図である。 プログラム欠陥部から生じた二次電子等の強度の変化を示す図である。
本発明の実施形態に係る終点検出装置は、被処理物であるフォトマスク上に形成された回路パターン中に生じる、処理領域である黒欠陥部に電子ビームを照射して、これを除去修正するための修正処理において、その修正処理の終点を検出するために用いられる。以下、その構成を、図面を参照して説明する。なお、図中に示された終点検出装置を構成する各装置や部材の形状、大きさ又は比率は適宜簡略化及び誇張して示されている。
(構成)
本発明の実施形態に係る終点検出装置は、図1に示すように、第一の電子ビーム照射装置12を有し、第一の電子ビーム照射装置12はフォトマスク6上の回路パターン中の黒欠陥部13(図3参照)に電子ビーム2を照射する。また終点検出装置は、第二の電子ビーム照射装置12´を有し、第二の電子ビーム照射装置12´はフォトマスク6上において、前記回路パターンの周縁部位に形成された、終点検出用領域の中のプログラム欠陥部17(図4参照)に電子ビームを照射する。さらに終点検出装置は、第一の電子ビーム照射装置12の移動方向を制御する第一のXY移動ステージ11と、第二の電子ビーム照射装置12´の移動方向を制御する第二のXY移動ステージ11´とを有する。さらに終点検出装置は、黒欠陥部への電子ビーム照射によって生じる二次電子8又は/及び後方散乱電子9を捕捉して二次電子等の強度を電気信号に変換する第一の捕捉装置10を有する。また終点検出装置は、プログラム欠陥部への電子ビーム照射によって生じる二次電子8´又は/及び後方散乱電子9´を、同様に捕捉する第二の捕捉装置10´を有する。さらに終点検出装置は、この第二の捕捉装置10´によって補足された二次電子等の強度に基づいて、黒欠陥部への電子ビーム照射処理の終点を検出する算出装置20(図2参照)を有する。
第一の電子ビーム照射装置12は、図1に示すように、フォトマスク6に対して遠い側に設けられた電子銃1を有するとともに、この電子銃1から発射された電子ビーム2を集束する電磁式のコンデンサレンズ3および対物レンズ4を有する。集束された電子ビーム2は、コンデンサレンズ3と対物レンズ4との間に配設された偏光器5によって偏光され、フォトマスク6上に照射される。また、フォトマス6に対して近い側にガスエッチング用のアシストガスを噴射するガスノズル7が設けられ、このガスノズル7の軸方向の中央部を前記集束されかつ偏光された電子ビーム2が貫通する。第一の電子ビーム照射装置12の電子ビーム2の照射位置は、上記第一のXY移動ステージ11によって、フォトマスク6上で移動するとともに、偏光器5によってもXY方向に偏光されて移動する。
第二の電子ビーム照射装置12´は、終点検出用領域であるプログラム欠陥部に電子ビーム2´を照射し、その構成は基本的に第一の電子ビーム照射装置12と同じである。ただし、照射する電子ビーム2´の径は、プログラム欠陥部の長さに応じて適宜変更されてよい。また第一の電子ビーム照射装置12と第二の電子ビーム照射装置12´は、各々の電子ビーム2、2´の照射位置の移動を連動させる制御装置(不図示)によって連結された上で同じチャンバー内に配設される。この2つの電子ビーム照射装置12、12´の連動については後述する。
算出装置20は、図2に示すように、第二の捕捉装置10´から入力された二次電子等の強度を示す電気信号に基づいて、その強度の経時変化を測定しモニター19に表示する。また算出装置20は、測定された強度の変化率の絶対値を、予め設定された閾値と比較し、変化率の絶対値が前記閾値を超えたか否かを判定する。そして測定された強度の変化率が前記閾値を超えたと判定した場合、プログラム欠陥部への電子ビーム照射処理の終点を算出する。そしてこの終点を算出した時点を、黒欠陥部への電子ビーム照射処理の終点として算出し、算出結果をモニター19に表示する。
また算出装置20には、第一のXY移動ステージ11及び偏光器5から、第一の電子ビーム照射装置12による電子ビーム2の照射位置の座標信号が入力される。また第二のXY移動ステージ11´及び偏光器5から、第二の電子ビーム照射装置12´による電子ビーム2´の照射位置の座標信号が入力される。算出装置20は、これら入力された信号を、上記した二次電子等の強度の電気信号とともにモニター19に表示する。
第一の捕捉装置10と第二の捕捉装置10´は各々、図1に示すように、フォトマスク6に対して同じ角度及び同じ離間距離で配置されている。
(プログラム欠陥部の作製方法)
次に、第二の電子ビーム照射装置12´によって電子ビーム2´が照射されるプログラム欠陥部の作製方法の一例を説明する。プログラム欠陥部は、フォトマスク6上に本来の回路パターンを形成する際、同時に形成されるものである。以下に詳細を述べる。
まず基板となる6インチの石英基板15に、スパッタリングを用い遮光層であるMoSi合金14を数十nm程度成膜する。その後、同じく遮光層であるCrを数十nm成膜した上にポジレジストまたはネガレジストを数百nmコーティングして、フォトマスクブランクスを得る。
次に、コーティングされたレジスト面に電子ビームまたはレーザーを用いて本来の回路パターンをパターニング露光により形成する。このとき同時に、レジスト面上であって本来の回路パターンが形成されていないフォトマスクの周縁部に、本来の回路パターンと同じパターンを別に形成しておく。さらにその別に形成するパターンの中に、予め黒欠陥部として発生が予想される形状(図3参照)に相似して拡大させた形状の複数のプログラム欠陥部17、18(図4、図5参照)を、電子ビームまたはレーザーを用いてパターン形成しておく。
その後、この基板に対して、PEB処理、現像処理を施し、さらにフッ素系ガスまたは塩素系ガスを用いたドライエッチングを実施し、CrとMoSi合金14でパターニングされた回路パターンとともに、複数のプログラム欠陥部17、18を有する終点検出用パターンを有するフォトマスクを得る。このようにしてプログラム欠陥部を作製する。なお、プログラム欠陥部の形状は、図示した2つの形状に限定されず、適宜設定されてよい。また図示した回路パターン及び終点検出用パターンは、LとSがともに80nmで繰り返されるL/Sパターンであるが、Hole系パターンその他複雑なパターンでもよい。さらにパターンの長さも図示した80nmに限定されず、適宜設定されてよい。
その後、基板を洗浄してレジスト残渣を剥離し、再度全面をエッチングする事によりCrを剥離し、MoSi合金14で形成された回路パターンを得る。そして回路パターン上に発生した欠陥を検査し、黒欠陥部13が検出されることになる。黒欠陥部13の形状が図3に示す形状の場合、この形状に最も相似する、図4に示すプログラム欠陥部17が選択されることとなる。なお、プログラム欠陥部17は、そのパターン長手方向の長さ(120nm、図4参照)が、黒欠陥部13の長さ(40nm、図3参照)の3倍に拡大されている。
(2つの電子ビーム照射装置の連動)
次に、第一の電子ビーム照射装置12と第二の電子ビーム照射装置12´の連動について説明する。
第一の電子ビーム照射装置12は、例えばラスタ走査方式の場合、まず、回路パターン中のSパターンのライン上の一つの角を開始位置(図3中「1LOOPの開始位置」で示す)とする。そしてここから、図中の一点鎖線で示すように、電子ビーム2の走査照射を開始する。具体的には、第一の電子ビーム照射装置12は、黒欠陥部13の位置に到達するまでは電子ビーム2の照射位置を移動させる。そして黒欠陥部13の位置に到達すると、黒欠陥部13に電子ビーム2を走査照射する。その後、黒欠陥部13の位置を通過した後は、終了位置(図3中「1LOOPの終了位置」で示す)に至るまで電子ビーム2の照射位置を移動させる。このように黒欠陥部13の位置においてのみ電子ビーム2は走査照射される。
この開始位置から終了位置までの第一の電子ビーム照射装置12の動作を、1LOOPとする。1LOOPが終了すると、第一の電子ビーム照射装置12の電子ビーム2の照射位置は再び前記開始位置に戻る。この1LOOPの動作が、黒欠陥部13への電子ビーム2の照射処理の終点が検出されるまで繰り返される。
一方、第二の電子ビーム照射装置12´は、終点検出用パターンの一つの角(図4中「1LOOPの開始位置」で示す)を開始位置とする。そしてここから、第一の電子ビーム照射装置12が走査照射を開始すると同時に、図中の一点鎖線で示すように、電子ビーム2´の走査照射を開始する。具体的には、第二の電子ビーム照射装置12´は、プログラム欠陥部17の位置に到達するまでは電子ビーム2´の照射位置を移動させる。そしてプログラム欠陥部17の位置に到達すると、プログラム欠陥部17に電子ビーム2´を走査照射する。その後、終了位置(図4中「1LOOPの終了位置」で示す)に至るまで電子ビーム2´の照射位置を移動させる。このようにプログラム欠陥部17の位置においてのみ電子ビーム2´は走査照射される。
この開始位置から終了位置までの第二の電子ビーム照射装置12´の動作を、1LOOPとする。1LOOPが終了すると、第二の電子ビーム照射装置12´の電子ビーム2´の照射位置は再び前記開始位置に戻る。この1LOOPの動作が、プログラム欠陥部17への電子ビーム2´の照射処理の終点が検出されるまで繰り返される。
このとき、前記制御装置は、FRT(FrameRefreshTime)と呼ばれるパラメータを用いて2つの電子ビーム照射装置12、12´の照射を制御する。よって第一の電子ビーム照射装置12の1LOOPと、第二の電子ビーム照射装置12´の1LOOPは、常に同じタイミングで開始される。すなわち、仮に一方の1LOOPが他方の1LOOPより早く終了したとしても、一方の電子ビーム照射装置は次の1LOOPの電子ビームの走査照射を開始しない。このように、第一の電子ビーム照射装置12と第二の電子ビーム照射装置12´とが連動されているので、黒欠陥部13の長さとプログラム欠陥部17の長さが異なっていても、並行する2つの処理のLOOPは必ず同じタイミングで開始される。そして、黒欠陥部13への電子ビーム2の照射タイミングと、プログラム欠陥部17への電子ビーム2´の照射タイミングとを同期させる。
(方法)
次に、図6を用いて、本実施形態を用いた終点検出方法を、電子ビーム2を照射して黒欠陥部13を修正するという修正処理の動作を通じて説明する。
上記のとおり製造され、黒欠陥部13及びプログラム欠陥部17を有するフォトマスク6を第一のXYステージ11にセットする(STEP1)。次に、電子銃1、コンデンサレンズ3、対物レンズ4、偏光器5、アシストガス、電子ビーム2の照射開始位置、照射終了位置等の条件を、処理における修正条件として設定する。そして設定された値を、外部入力機器であるキーボードを用いて、2つの電子ビーム照射装置12、12´に入力する(STEP2)。
次に、第一の電子ビーム照射装置12の第一のXYステージ11及び偏光器5並びに第二の電子ビーム照射装置12´の第二のXYステージ11´及び偏光器5´を用いて、2つの電子ビーム照射装置12、12´の各々の電子ビーム2、2´の照射位置を所定の開始位置に配置する(STEP3)。
次に、第一の電子ビーム照射装置12を用いて黒欠陥部13へ電子ビーム2を走査照射するとともに、第二の電子ビーム照射装置12´を用いてプログラム欠陥部17へ電子ビーム12´を走査照射して修正処理を開始する(STEP4)。このとき、2つの電子ビーム照射装置12、12´の各LOOPは連動している。黒欠陥部13への電子ビーム2の照射によって二次電子等が生じ、それを捕捉した第一の捕捉装置10は、捕捉された二次電子等の強度を電気信号に変換して算出装置20へ出力する。同様に、プログラム欠陥部17への電子ビーム2´の照射によって二次電子等が生じ、それを捕捉した第二の捕捉装置10´は、捕捉された二次電子等の強度を電気信号に変換して算出装置20へ出力する。プログラム欠陥部17が黒欠陥部13の形状に相似して拡大形成されているので、第二の捕捉装置10´から出力された信号が、第一の捕捉装置10から出力された信号より多くなる。
次に、算出装置20に、第二の捕捉装置10´から入力された信号と予め設定された閾値とを比較させる(STEP5)。この入力された信号が閾値以上となるまでは、2つの電子ビーム照射装置12、12´に、上記STEP4のLOOPを繰り返させる。また算出装置20にも上記STEP5の比較を繰り返させる。
そして、第二の捕捉装置10´から入力された信号が閾値以上であると判定されると、黒欠陥部13の修正処理の終点が算出される。その後、算出装置20に黒欠陥部13の修正処理の終点が算出されたことをモニター19に表示させる。このようにして、黒欠陥部13の修正処理の終点を検出する方法が構成される。
また、こうした終点検出後、本実施形態に係る終点検出装置を操作するオペレータは、モニター19の表示を見て、プログラム欠陥部17において電子ビーム2´が照射される層が変化したと判断できる。そして黒欠陥部13への電子ビーム2の照射を停止して、修正処理が終了する(STEP6)。停止の方法は、電子ビーム2を遮蔽するブランキング板(不図示)を動作させる方法でも、第一の電子ビーム照射装置12の電源をOFFとする方法でもよく、任意の方法を用いてよい。
なお上記の他の終点検出方法として、算出装置20を、測定された強度の変化率の絶対値を予め設定された閾値と比較させることなく、単に入力された強度の変化をモニター19に表示させるだけの構成としてもよい。その場合、オペレータが、第二の捕捉装置10´によって捕捉された二次電子等の強度の変化を、モニター19を介して見て、黒欠陥部13の修正処理の終点を判断する。
次に、本発明に係る実施例を説明する。この実施例では、遮光層として上下二層構造のMoSi合金をエッチングした。初めに、第一の捕捉装置10によって、40nmの長さの黒欠陥部13から捕捉された二次電子等の強度の変化の例を図7に示す。図中の領域(1)において強度が緩やかに変化しており、修正処理の終点をこの変化から読み取る事は非常に困難であった。
次に、第二の捕捉装置10´によって、120nmの長さのプログラム欠陥部17を修正処理した際に捕捉された二次電子等の強度の変化を図8に示す。電子ビーム2´の照射によるLOOPが繰り返され、その進行に伴って図中の領域(2)及び(3)において強度が急峻に変化した。この急峻な変化の位置で、電子ビーム2´を照射した層の質が変化したと判断できた。具体的には、領域(2)において上の遮光層から下の遮光層へと移行し、領域(3)において下の遮光層から基板へと移行したと考えられ、領域(3)が、黒欠陥部の修正処理の終点であると判定した。
本実施形態に係る終点検出装置のオペレータは、上記強度が値125を示した点(4)にて、黒欠陥部への電子ビームの照射を停止し、修正処理を終了した。この後、フォトマスク上を検査したところ、オーバーエッチング及びサイドエッチングは発見されず、本実施例の効果が確認された。
(効果)
本実施形態に係る終点検出装置によれば、本来の回路パターンにおける黒欠陥部への電子ビームの照射処理と、プログラム欠陥部への電子ビームの照射処理とを、同じチャンバー内の雰囲気で、かつ同じ一枚のフォトマスク上にて行う。よって、2つの照射処理間で一致する条件を増加させてこれらを同期させるので、より正確に処理の終点を検出することができる。
また図3、図4に示すように、終点検出用パターンのL/Sの長さを回路パターンのL/Sの長さと同じとすることにより、黒欠陥部の周囲のパターンの状態と、プログラム欠陥部の周囲のパターンの状態を近づけることができる。よって、2つの照射処理間で一致する条件を増加させてこれらを同期させるので、より正確に処理の終点を検出することができる。
また黒欠陥部の長さが十nmオーダから百nmオーダの場合、黒欠陥部に電子ビームを照射した場合に、得られる二次電子等の強度が極端に小さくなることが多い。よって黒欠陥部の形状を所定の比率で拡大した形状のプログラム欠陥部を形成し、これを終点検出用として用いれば、黒欠陥部の修正精度を向上させることができる。
また頻出する黒欠陥部の形状としては、ホール形状、ドット形状、突起形状、欠け形状、ブリッジ形状、ミスホール形状またはこれら複数の形状を組み合わせた形状のいずれかが予想される。よって、これらの形状を有するプログラム欠陥部を複数形成しておき、実際に黒欠陥が生じた際、終点検出用として最も適する形状のものを選択すれば、黒欠陥部の修正精度を向上させることができる。
(その他)
なお、本実施形態に係る終点検出装置に、前記検出された黒欠陥部における終点の検出に基づいて第一の電子ビーム照射装置の電子ビーム照射処理を停止させるように構成された制御装置をさらに備えた電子ビーム照射処理装置としてもよい。これにより、終点の検出から電子ビーム照射処理の停止までの工程を、オペレータの手を介さずに自動化することができるので、効率的に黒欠陥部の修正処理を行うことができる。そして、フォトマスクの基板のオーバーエッチングや遮光層のサイドエッチングを抑制した高精細のフォトマスクを製造できる。
また第一の捕捉装置と第二の捕捉装置は各々、図1に示すように、フォトマスクに対して同じ角度及び同じ距離で離間配置されているため、各々が捕捉する二次電子等の信号が互いに干渉しない。よって各々が捕捉する二次電子等の信号を同条件で比較できるので、より正確に処理の終点を検出することができる。
また、本実施形態に係る電子ビーム照射処理装置においては、第一の捕捉装置と第二の捕捉装置とが、フォトマスクに対して同じ角度及び距離で離間配置されているので、各々が捕捉する二次電子等の信号が互いに干渉しない。これにより、より正確に処理の終点を検出することができる。
本発明に係る終点検出装置は、終点を検出し難い各種の被処理物上の処理領域に電子ビームを照射して加工処理する際の終点の検出において効果を奏し、特にフォトマスク上に電子ビームを照射して修正処理を行う場合に高い効果を奏する。
1 電子銃
2 電子ビーム
3 コンデンサレンズ
4 対物レンズ
5 偏光器
6 フォトマスク
7 ガスノズル
8 二次電子
9 後方散乱電子
10 第一の捕捉装置
10′ 第二の捕捉装置
11 第二のXYステージ
11′ 第一のXYステージ
12 第一の電子ビーム照射装置
12′ 第二の電子ビーム照射装置
13 黒欠陥部
14 MoSi合金
15 石英基板
17 プログラム欠陥
18 プログラム欠陥
19 モニター
20 算出装置

Claims (6)

  1. 電子ビームを照射して加工処理を施す対象物である被処理物上の処理領域に電子ビームを照射する第一の電子ビーム照射装置と、
    前記処理領域の形状に相似して拡大された形状の終点検出用領域に、前記第一の電子ビーム照射装置の電子ビームの照射タイミングと同期して電子ビームを照射する第二の電子ビーム照射装置と、
    前記終点検出用領域から生じる二次電子又は後方散乱電子を捕捉する捕捉装置と、
    前記捕捉された二次電子又は後方散乱電子の強度に基づいて、前記終点検出用領域への電子ビーム照射処理の終点を算出するとともに、当該終点を算出した時点を前記処理領域への電子ビーム照射処理の終点として算出する算出装置とを有する電子ビーム照射処理の終点検出装置。
  2. 前記被処理物をフォトマスクとし、前記処理領域をフォトマスク上に形成された回路パターンに生じた黒欠陥部とすることを特徴とする請求項1に記載の電子ビーム照射処理の終点検出装置。
  3. 前記処理領域の長さが十nmオーダから百nmオーダであることを特徴とする請求項1又は2に記載の電子ビーム照射処理の終点検出装置。
  4. 前記処理領域の形状が、ホール形状、ドット形状、突起形状、欠け形状、ブリッジ形状、ミスホール形状またはこれら複数の形状を組み合わせた形状のいずれかであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の電子ビーム照射処理の終点検出装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の電子ビーム照射処理の終点検出装置と、
    前記算出された処理領域への電子ビーム照射処理の終点に基づいて、前記第一の電子ビーム照射装置の電子ビーム照射を停止させる制御装置とを有する電子ビーム照射処理装置。
  6. 電子ビームを照射して加工処理を施す対象物である被処理物上の処理領域に電子ビームを照射する電子ビーム照射処理の終点を検出する方法であって、
    前記処理領域の形状に相似して拡大された形状の終点検出用領域に、前記処理領域への電子ビームの照射タイミングと同期して電子ビームを照射し、当該終点検出用領域への電子ビームの照射によって生じる二次電子又は後方散乱電子を捕捉し、当該捕捉された二次電子又は後方散乱電子の強度に基づいて前記終点検出用領域への電子ビーム照射処理の終点を算出し、当該終点を算出した時点を前記処理領域への電子ビーム照射処理の終点として算出することを特徴とする電子ビーム照射処理の終点検出方法。
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