JP6106247B2 - 入力装置 - Google Patents

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Description

本発明は、パーソナルコンピュータ用のキーボードや空調機器、テレビジョンやオーディオ機器等のリモコンなどの入力デバイスに好適に利用可能な入力装置に関する。
パーソナルコンピュータ用のキーボードや空調機器、テレビジョンやオーディオ機器等のリモコンなど、トップパネル(入力操作面)に表示された指示情報(文字、記号等)を操作者が指によって押圧して指示情報に対応するタッチキー信号を入力するいわゆる入力デバイスに適用される入力装置は従来から広く知られている。このような入力装置の一形態としては、トップパネルに指示情報を投影表示するバックライトの背面に静電容量式タッチパネルを介在させたものがある。
このタイプの入力装置においては、バックライトを点灯させて指示情報をトップパネルに表示させ、操作者が必要な指示情報を押圧することで、この押圧した指示情報に対応するタッチキー信号を入力する構造となっている。
この入力装置のトップパネルは、他人には表示内容が見えにくく、また、トップパネルの美観や装飾効果の向上のためにハーフミラーが張られて、鏡面仕上げとなっている。しかしながら、トップパネルの表面が鏡面仕上げとなっているため、使用者の指紋やほこりの付着による汚れ等が目立ち易く、見栄えが良くない。また、その汚れ等の付着で指示情報が見にくくなり、信号を誤入力する虞が生じる。
また、この入力装置には、省電力モードが設定されており、ある一定期間に入力操作が行われない場合には、スリープモードに入り、バックライトが消灯することで、指示情報が見えなくなる。そして、バックライトが消灯すると、トップパネルの汚れがより目立つようになり、特に、例えば多数の者が使用する医療関連の環境下で用いられるパーソナルコンピュータ用の入力装置では、衛生面を重視する観点から入力装置に付着した指紋等の汚れを頻繁に拭取り、常時入力装置を清潔にしておく必要がある。
また、タッチキー信号の入力を行う通常モードとトップパネルの汚れ等を拭き取る清掃モード(清掃開始時から清掃終了し使用開始するまでの間)とを備えた入力装置では、このモードの切り替え操作をトップパネル表面で行うことから、指示情報の操作入力は検知可能状態になっている必要がある。
このため、トップパネルを布等で拭いて汚れ等を拭き取る拭取り作業時、その清掃時における布等の押圧力で指示情報を操作して、タッチキー信号の誤入力を行うことになる。このタッチキー信号の誤入力を防止するためには、入力装置を外部装置から切り離し、電源オフ状態にして清掃することが考えられるが、両装置を切り離すことは、接続用ケーブルを抜き差しすることになり、作業が面倒である。
一方、このような電源オフを行うことなく、タッチキー信号の誤入力を回避しつつ、トップパネルの表面の清掃を行うようにした入力装置を備えた車載用ナビゲーション装置が特許文献1に開示されている。この特許文献1に開示された入力装置は、トップパネルの一部を形成するタッチパネルの外側にタッチパネルの長手方向の長さよりも離れて2つのプッシュスイッチを配置し、この2つのプッシュスイッチが同時に押された場合、タッチパネルにおける指示情報の表示を継続しつつ、タッチパネルに対する操作をユーザからの操作として受け付ける通常モードからタッチパネルに対する操作をユーザからの操作として受け付けない清掃モードに、またはその反対にモードを切り替えるものである。
特開2009−042996号公報
しかし、上記の特許文献1に開示された入力装置では、清掃作業に伴って生じるタッチキー信号の誤入力を回避するために、清掃モード時はタッチパネルに対する操作をユーザからの操作として受け付けないようにするもので、清掃モード時に指示情報が表示されないことになる。そこで、通常モードから清掃モード、または、その反対にモードを切り替えるモード切り替え手段として、タッチパネルの外側にタッチパネルの長手方向の長さよりも離れて2つのプッシュスイッチを増設配置しているもので、入力装置の形状が大型化し、構成が複雑化し、コストアップになる等の課題があった。また、プッシュスイッチの部分は、タッチパネルと分離して配置されているので、タッチパネルを常に清掃しても、プッシュスイッチ自体に手垢等が付いて黒ずんだりし、見栄えが悪くなる。
一方、バックライトを点灯させて、トップパネルの表面に指示情報を投影表示するタイプの入力装置であって、特許文献1のようなプッシュスイッチを設けることなく、静電容量型タッチセンサの指示情報を利用してモード切り替えを行うようにしても、特許文献1のように清掃作業に伴って生じるタッチキー信号の誤入力を回避するために、清掃モード時にタッチパネルに対する操作をユーザからの操作として受け付けないようにすると、清掃モード時にトップパネルに清掃モード解除等の指示情報が表示されず、指示情報を利用してモード切り替えができないという課題が生じる。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、清掃モード時においてもトップパネル表面に指示情報の表示を行うので常に指示情報を操作することができ、しかも、清掃モード時はタッチキー信号を外部へ出力させないので、清掃作業時に誤ってモード切り替えを行ったり、誤ってタッチキー信号を外部へ出力することのない入力装置を、形状を大型化することなく、簡単な構成で低コストで得ることを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明の請求項1に係る入力装置は、
表面が平坦な入力操作面と、
前記入力操作面の下面に配置され、タッチキーを有するタッチセンサと、
前記タッチセンサ上面に配置され、前記タッチキーに対応する指示情報が印刷されたフィルムと、を備えた入力装置であって、
タッチキー信号を外部へ出力する通常モードに加えてタッチキー信号を外部へ出力しない清掃モードを有し、
前記入力操作面の清掃時に同時に操作されることのないエリアに配置された少なくとも2以上のタッチキーからの指示情報をモード切り替え指示情報とし、
前記モード切り替え指示情報のみに対応するタッチキーを操作したとき、前記通常モードと前記清掃モードを交互に切替え、
前記清掃モード時においては、前記タッチキーに対応する全ての指示情報は前記入力装置の表面が平坦な入力操作面に表示されるが、その指示情報に対応するタッチキー信号は外部へ出力されないことを特徴としている。
また、本発明の請求項2に係る入力装置は、請求項1記載の入力装置において、
清掃モードから通常モードに移行したとき、タッチセンサの全体の感度を規定値に初期化することを特徴としている。
また、本発明の請求項3に係る入力装置は、請求項1記載の入力装置において、
前記指示情報の表示有無の切り替えを行うバックライトを備えることを特徴としている。
本発明によると、清掃モード時においてもトップパネルの表面に指示情報の表示を行うので、常に指示情報を操作することができ、しかも、清掃モード時はタッチキー信号を外部へ出力させないので、モード切り替えを確実に行うことができるとともに、誤ってタッチキー信号を外部へ出力することのない入力装置を、形状を大型化することなく、簡単な構成で低コストで得ることができる。
本発明の一実施形態に係る入力装置の表示面を示す平面図である。 図1に示した入力装置の組み立て前の状態を示す分解斜視図である。 図1に示した入力装置の内部構造を概略的に示す説明図である。 図1に示した入力装置の機能構成を示すブロック図である。 図1に示した入力装置のモード切り替え動作を説明するフローチャートである。
以下、本発明の一実施形態に係る入力装置を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る入力装置の表示面を示す平面図である。また、図2は、図1に示した入力装置の組み立て前の状態を示す分解斜視図である。また、図3は、図1に示した入力装置の内部構造を概略的に示す説明図であり、ケースとフレームのみ断面ハッチングを施している。
本発明の一実施形態に係る入力装置1は、パーソナルコンピュータに使用されるキーボードからなり、ケース11と、ベースプレート13、ベースプレート13の下面に配置される回路基板12、ベースプレート13の上面に配置される静電容量式タッチセンサ14、バックライト(面発光層)15、文字記号印刷フィルム16、フレーム18、ハーフミラー17と透光性パネル19からなるトップパネル(入力操作面)20を備えている。
透光性パネル19はアクリル樹脂でできた板材からなり、ハーフミラーを保護するとともに、操作者が指で特定の指示情報を押した際にこの指の接近による静電容量の変化を、この特定の指示情報に対応する静電容量センサエレメントにおいて生じる厚さを有している。透光性パネル19の材質は、アクリル樹脂の代わりにポリカーボネートやガラスであってもよい。
ケース11は、強度と成型性に優れた樹脂でできており、横長の底部11aとこの底部11aの周囲縁部に形成された側部11bからなり、側部周囲の縁部にフレーム18が嵌められるようになっている。ケース底部11aの下面には入力装置1の高さ調整を行うフット(図示せず)と、入力装置操作中に静電容量式タッチセンサ14を載せたテーブル等とのズレを防止する滑り止め(図示せず)が備わっている。一方、ケース底部11aの上面には静電容量式タッチセンサ14の操作内容を電気的に処理してパーソナルコンピュータ(図示せず)に伝達するための回路基板12及びFPC(フレキシブルプリントサーキット)12aが備わっている。
ベースプレート13は、或る程度の厚さと強度を有するようにABS樹脂で成形されている。そして、ベースプレート13の上面には静電容量式タッチセンサ14とバックライト15が順次積層配置されている。
静電容量式タッチセンサ14は、後述する文字記号印刷フィルム16に印刷された指示情報としての文字や記号のそれぞれに対応する多数の静電容量センサエレメントをマトリックス状に独立して、4層のガラスエポキシ基材にプリント基板を形成する要領で形成されている。プリント基板を形成する要領で製作できることから透過型タッチパネルに対して大きくコストダウンすることが可能となった。
なお、静電容量センサエレメントは、文字記号印刷フィルム16に印刷された各文字や記号に対応する位置にそれぞれ形成されている。そして、操作者がトップパネル20に映し出された文字や記号のうち特定の文字や記号を指で押すことで、これに対応する静電容量センサエレメントの静電容量が大きく変化すると共に、この周囲の静電容量センサエレメントの静電容量が若干変化することに基づき、操作者が何れの文字や記号を指で押したかを、回路基板12の演算手段(図示せず)を介して特定する。
静電容量式タッチセンサに表示された例えば2箇所乃至5箇所等の複数の文字や記号を同時に押しても、この押した複数の文字や記号を同時に特定できるようになっていることから、いわゆるマルチタッチに容易に対応することができるので、コンピュータ用の入力装置として、一般的に普及しているキースイッチ式のキーボードに代えて用いることができる。
また、静電容量式タッチセンサ14の上面は白色塗装され、この上に積層されるバックライト15の漏れ光を吸収することなくバックライト15の導光板内に無駄なく反射させるようになっている。
この白色塗装は、静電容量式タッチセンサ14の上面にシルク印刷を塗布して実現されるが、この代わりに白色の反射板や反射シートを貼り付けても良い。しかしながら、静電容量式タッチセンサ14のパターンをガラスエポキシ基材上に形成した後に同一工程において白色のシルク印刷を施すことで組立工程数と部品を低減することができ、生産効率を高めることが可能となる。
図4は、図1に示した入力装置の機能構成を示すブロック図である。静電容量式タッチセンサ14のタッチキー信号を入力する回路基板12は、タッチキー信号を入力する信号処理部121、バックライト点滅部122、モード切り替え部123、感度設定部124、音量設定部125、USB出力部126等を有する。
この図4は、各部の関係を模式的に示したもので、各部を接続する実線は信号処理部121から他の各部に処理信号を供給する信号線、点線はモード切り替え部123が信号処理部121から清掃モードへの切り替え信号を受けたとき、感度設定部124、音量設定部125、USB出力部126を信号処理部121からの信号受け入れを停止させる信号線である。
信号処理部121は静電容量式タッチセンサ14から入力されたタッチキー信号に応じて処理信号を行うもので、例えば、指示情報の中のモード切り替え用として指定されているFnキーとEndキー(ファンクションキーF14や他の入力キーであっても良い)からの信号が同時に入力されたときは、通常モード時であれば清掃モードへ、清掃モード時であれば通常モードへのモード切り替えを判断して、モード切り替え信号をモード切り替え部123に出力する。この場合、FnキーとEndキーの操作順序は、まず、Fnキーを操作してからEndキーを操作する順序とする。このようなモード切り替え用として指定されている2つのキーは、トップパネル表面に表示される指示情報に対応して配置されるタッチキーであって、清掃の際に同時に操作されることのない配置された2つのタッチキー、即ちキーボード上に多数配列されたタッチキーの内互いの距離がかなり離れた2つのタッチキーである。なお、モード切り替えに関するこの2つのタッチキーを決めるにあたって、通常の入力操作では同時に触れることがない2つのタッチキーとするとより好ましい。
バックライト点滅部122は、信号処理部121からの処理信号に基づいてバックライトを点滅させる。モード切り替え部123は信号処理部121から清掃モードの信号を受けると、感度設定部124、音量設定部125、USB出力部126への信号処理部121からの信号の受け入れを停止させる。
感度設定部124は信号処理部121からの処理信号を入力し、その処理信号の応答感度を設定するが、モード切り替え部123から清掃モードの信号を受けると、信号処理部121からの処理信号の入力を停止する。音量設定部125は信号処理部121からの処理信号を入力し、その処理信号に基づく音量を設定するが、モード切り替え部123から清掃モードの信号を受けると、信号処理部121からの処理信号の入力を停止する。USB出力部126は、通常モード時は信号処理部121からの処理信号に基づいて図示しない外部装置へタッチキー信号を出力するが、清掃モード時には、信号処理部121からの処理信号の入力を停止する。その結果、清掃モード時は外部装置へタッチキー信号を出力しない。
以下、本発明の入力装置1のモード切り替え動作を図5に示したフローチャートに基づいて説明する。まず、入力装置1を図示しない外部装置に接続して電源を投入し動作を開始すると、回路基板12に含まれる図示しない初期化部は、電源投入信号を受けて静電容量式タッチセンサ14の応答感度を規定値に初期化する(ステップST1)。
初期化後、静電容量式タッチセンサ14からのタッチキー信号は信号処理部121に供給されてモード判定が行われ、通常モード時であれば、信号処理部121からの出力信号に基づいて、感度設定部124でタッチキー信号の感度設定が、音量設定部125で音量設定が行われ、この設定された音量、感度でUSB出力部126から外部装置にタッチキー信号の出力が行われる(ステップST2)。
次いで、トップパネル20の清掃(拭取り作業)が必要か否かが判断され、必要でない場合(ステップST3−NO)、ステップST2に戻り上記の動作を繰り返す。一方、清掃が必要と判断されると(ステップST3−YES)、モード切り替えを行う指示情報の組み合わせ(図示例ではFnキーとEndキー)を同時に操作する(ステップST4)。信号処理部121はFnキーとEndキーの信号が同時に入力されることにより、通常モードから清掃モードへのモード切り替え信号を出力する。その結果、清掃モード状態(拭き取り可能状態)となる(ステップST5)。
この際、バックライト点滅部122は、信号処理部121から処理信号を受けるとバックライトを点灯させる。また、モード切り替え部123は信号処理部121から清掃モードへの切り替え信号を受けると、感度設定部124、音量設定部125、USB出力部126が信号処理部121から供給される処理信号の入力を停止させる。
この清掃モード状態において、トップパネル20を布等で拭取り清掃する。この清掃動作時、誤ってタッチキーを押圧操作しても、このとき信号処理部121からの信号が感度設定部124、音量設定部125、USB出力部126に供給されないため、USB出力部126からはタッチキー信号は出力されない。このため、外部装置へタッチキー信号が誤出力されることを確実に防止することができる。
ついで、清掃作業が完了したかを判断し、完了していなければ(ステップST6−NO)、ステップST5に戻り清掃作業を繰り返す。清掃作業が完了していれば(ステップST6−YES)、再度モード切り替えを行う指示情報の組み合わせ(図示例ではFnキーとEndキー)を同時に操作する(ステップST7)。
そして、信号処理部121は清掃モードにおいて、FnキーとEndキーの信号が同時に入力されることにより、清掃モードから通常モードへモードが切り替えられたとして、モード切り替え信号をモード切り替え部123に出力する。
モード切り替え部123は信号処理部121から清掃モードから通常モードへのモード切り替え信号を受けると、感度設定部124、音量設定部125、USB出力部126への信号処理部121からの信号供給停止を解除する。この結果、通常モード時は感度設定部124、音量設定部125で設定された感度、音量に基づいて、USB出力部126から外部装置へタッチキー信号の出力が回復される。
この清掃モードから通常モードにモード切り替えが行われたときは、回路基板12の図示しない初期化部によって静電容量式タッチセンサ14の応答感度の初期化が行われ(ステップST8)、以後ステップST2に戻り、通常モードの動作に移行する。
以上のように、本発明によれば、トップパネル表面の清掃時に同時に操作されることのないエリアに配置された少なくとも2以上のタッチキーからの指示情報を用いて、通常モードから清掃モードへ、清掃モードから通常モードへモード切り替えを行うように構成したので、清掃作業時にモード切り替え用の2以上の指示情報のみが操作されることがなく、誤ってモード切り替えが行なわれることを確実に防止することができる。また、モード切り替え用の2以上の指示情報はタッチセンサと対応する指示情報を利用するので、上記特許文献1に開示されたように、タッチパネルの外側にモード切り替え用のプッシュスイッチを設ける必要がなく、形状を大型化することなく、低コストで簡単な構成により達成することができる。
また、清掃モード時でも全ての指示情報が前記トップパネルに表示されるので、清掃モード時であっても指示情報を通常通り操作できる。しかも清掃時は、そのタッチキー信号は外部へ出力されないので、モード切り替えのために入力装置を外部装置から切り離したり、電源をオフ状態にする等の面倒な準備作業を行ったりする必要がない。そして、清掃は、トップパネルを布等で拭いて汚れや指紋等を拭き取るもので、その清掃時に指示情報を操作してもタッチキー信号の誤入力を確実に防止することができる。
また、全てのタッチキーを覆うトップパネルを全体に亘って清掃できるので、一部の操作キーの汚れが酷くなることがなく、外観上の清潔感を常に維持することに加えて、衛生面で常に清掃が求められる環境下での使用に適している。また、平坦なトップパネルによって全てのタッチキーが覆われているため、段差や溝を有する入力操作面有する入力装置とは異なり、トップパネルを効率良く清掃しかつ清潔にすることができる。
一方、本発明において清掃モード終了後にキーボード入力の初期化を行うようにするのが好ましい。このような入力装置によると、清掃モードから通常モードに移行したとき、タッチセンサ全体の感度を規定値に初期化するので、清掃時に加えられる圧力によってトップパネルが湾曲したり帯電したり環境状態の変化等によりタッチキーの応答感度が変化したりしても、初期化することによって応答感度の変化を修正することができる。なお、この初期化に関しては、図9のステップST8に示すキャリブレーション(センサ感度初期化)のルーチンに相当する。この際、タッチセンサ全体をわずかな時間だけ消灯したり点滅させたりすることでキャリブレーション中であることを使用者に知らせるようにすることが好ましい。
また、本発明において、トップパネルをハーフミラー等で構成しても良い。このような入力装置によると、トップパネルの表面は鏡面状態となっており、通常モードで使用していないときには指示情報が表示されないため、トップパネルの美観や装飾効果が向上する。また、トップパネルの表面は何も表示されない鏡面状態となっていることから、使用者の指紋やほこりの付着による汚れ等が目立ち、使用者に常に清掃を促すことになる。その結果、トップパネルの表面が常に清潔な状態に保たれることになり、多数の者が使用し、かつ衛生面を重視する医療関係のコンピュータの入力装置として特に有効である。また、半導体製造工場や薬品製造工場のクリーンルーム内で使用するコンピュータの入力装置としても好適に使用できる。
なお、図示例では、タッチセンサとして静電容量式タッチセンサを例示して説明したが、このタッチセンサは、抵抗膜式タッチセンサやメンブレン式タッチセンサ等であっても良い。
また、本実施例においては、通常モードから清掃モードに移行するに際して、若しくは清掃モードを解除するに際して2つのキーを同時に押すようになっていたが、必ずしもこの形態に限ることはない。即ち、特定の一方のキーを押し終えた直後に特定の他方のキーを押すような態様であっても良い。また、これらのモード切り替えのためのタッチキーを同時に若しくは交互に押すにあたってこれらのタッチキーの組み合わせは、通常の入力操作において同時に若しくは交互に押すことがあり得ない2つ又はそれ以上のタッチキーの組み合わせが望ましい。
また、上述の実施形態のような特定なキーを2箇所同時に押してモード切り替えを行う代わりに、特定の3箇所若しくはそれ以上のキーを同時に又は交互に押すことによってモード切り替えを行うようにしても本発明の作用を十分発揮することができる。
また、上述の実施形態においては、本発明をパーソナルコンピュータのキーボードに適用した例を紹介したが、本発明の適用対象は必ずしも上述の実施形態に限定されず、タッチセンサ式で上述した本発明の構造上の基本的構成を有するものであれば適用可能である。具体的には、例えば、家庭内で使用される家電製品を操作するリモコンや、家庭内の照明や空調等を制御する入力機器、多目的ホールの空調やライトを制御する制御パネル、その他様々の入力装置に適用可能であることは言うまでもない。
1 入力装置
11 ケース
12 回路基板
13 ベースプレート
14 静電容量式タッチセンサ
15 バックライト(面発光層)
16 文字記号印刷フィルム
17 ハーフミラー
18 フレーム
19 透光性パネル
20 トップパネル(入力操作面)
121 信号処理部
122 バックライト点滅部
123 モード切り替え部
124 感度設定部
125 音量設定部
126 USB出力部

Claims (3)

  1. 表面が平坦な入力操作面と、
    前記入力操作面の下面に配置され、タッチキーを有するタッチセンサと、
    前記タッチセンサ上面に配置され、前記タッチキーに対応する指示情報が印刷されたフィルムと、を備えた入力装置であって、
    タッチキー信号を外部へ出力する通常モードに加えてタッチキー信号を外部へ出力しない清掃モードを有し、
    前記入力操作面の清掃時に同時に操作されることのないエリアに配置された少なくとも2以上のタッチキーからの指示情報をモード切り替え指示情報とし、
    前記モード切り替え指示情報のみに対応するタッチキーを操作したとき、前記通常モードと前記清掃モードを交互に切替え、
    前記清掃モード時においては、前記タッチキーに対応する全ての指示情報は前記入力装置の表面が平坦な入力操作面に表示されるが、その指示情報に対応するタッチキー信号は外部へ出力されないことを特徴とする入力装置。
  2. 清掃モードから通常モードに移行したとき、タッチセンサの全体の感度を規定値に初期化することを特徴とする請求項1記載の入力装置。
  3. 前記指示情報の表示有無の切り替えを行うバックライトを備えることを特徴とする請求項1記載の入力装置。
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