JP6106021B2 - タービンアセンブリ - Google Patents

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Description

本明細書で開示されている主題は、タービンエンジンに関するものであり、より具体的には、タービンエンジン用のロータアセンブリに関するものである。
タービンの動翼または回転動翼は、円周方向でタービンロータホイール上に取り付ける用に設計されることが多い。回転動翼は、典型的には、外部の円周方向ダブテール部を使用してタービンホイールに取り付けられ、受け入れダブテール部がホイールの外周上の円周方向溝またはスロット内にあり、相補的なダブテール部が回転動翼の基部または根元にある。これらの回転動翼をホイール上に装填するために、局所的に受け入れダブテール部分を取り除いた切り込みをホイールの周上に入れ、ロータホイール上のスロット内に一般的に矩形の開口部を残す。次いで、それぞれの回転動翼を最初に切り込みの開口部内に配置され、次いで、ホイールの周りの円周方向に移動する。円周方向溝の開口部により、比較的均一なロータホイール設計に途切れが生じる。したがって、切り込みの開口部が、ロータホイール内の応力集中の源となり、ロータの寿命を縮める要因ともなりうる。
米国特許出願公開第2010/0296936号公報
本発明の一態様によれば、タービンアセンブリは、ロータホイールおよびロータホイール内に形成された円周方向スロットを備え、円周方向スロットはロータホイールの円周に対して均一な断面形状を備える。アセンブリは、円周方向スロット内に位置決めされた第1のリング部材も備え、第1のリング部材は円周方向スロット内に位置決めされたときにダブテール取り付け部の半径方向の移動を防ぐように構成され、ダブテール取り付け部はタービン動翼の一部である。
本発明の別の態様によれば、タービンアセンブリは、ロータホイール、動翼を受け入れるように構成されたロータホイール内に形成された円周方向スロット、ならびに円周方向スロット内に位置決めされた第1および第2のリング部材を備え、第1および第2のリング部材は円周方向スロット内に位置決めされたときに動翼の半径方向移動を防ぐように動翼の一部のそれぞれの側部に配置される。
これらおよび他の利点ならびに特徴は、図面と併せて以下の詳細な説明を読むとより明らかになるであろう。
発明とみなされる本発明対象は、明細書の終わりの請求項において特に指摘され、明確に区別できる形で請求される。本発明の上述および他の特徴および他の利点は、付属の図面と併せて以下の詳細な説明を読むとより明確になる。
一実施形態によるロータホイールおよびタービン動翼の斜視図である。 図1に示されているタービン動翼およびロータホイールの斜視図である。 図1および2に示されているタービン動翼およびロータホイールの詳細断面図である。 一実施形態によるロータホイール内の動翼およびリング部材の移動を防ぐように構成された係止部材を備えるタービンアセンブリの斜視図である。 図1に示されているタービンアセンブリの一部の詳細斜視図である。
「発明を実施するための形態」において、例として図面を参照しつつ本発明の実施形態について利点および特徴と併せて説明する。
図1は、動翼104を受け入れるように構成されたロータホイール102を備える例示的なタービンアセンブリ100の一部の斜視図である。動翼104は、ロータホイール102の円周方向スロット108内に位置決めされたダブテールピンまたは取り付け部106を備える。一実施形態では、第1のリング部材110および第2のリング部材112は、円周方向スロット108内に置かれ、動翼104を保持し、円周方向スロット108内に置かれたときに動翼104の半径方向移動を防ぐように構成される。一実施形態では、ロータホイール102は、動翼104を含む、動翼の取り付け前に円周方向スロット108内に第1のリング部材110および第2のリング部材112を有する。リング部材は、スロット内に半径方向に挿入され、軸方向に摺動して円周方向スロット108を形成するホイール側面と嵌合するようにできる。円周方向スロット108内に位置決めされたときに、第1のリング部材110および第2のリング部材112は、開口部122を形成し、これにより、動翼および対応するダブテール取り付け部を円周方向スロット108内に挿入することが可能になる。以下で説明されているように、開口部122内に挿入した後、動翼104は円周方向スロット108に沿って周上に摺動し、これによりホイールの円周上にその後の動翼を取り付けることができる。
一実施形態では、動翼104がロータホイール102内に取り付けられるときに、第1のリング部材110は、円周方向スロット108の第1の側壁114とダブテール取り付け部106の第1の側部116との間に位置決めされる。同様に、動翼104が円周方向スロット108内に配置されるときに、第2のリング部材112は、円周方向スロット108の第2の側壁118とダブテール取り付け部106の第2の側部120との間に位置決めされる。一実施形態では、第1のリング部材110および第2のリング部材112は、円周方向スロット108の第1の側壁114および第2の側壁118にそれぞれ形状適合する。図示されているように、円周方向スロット108は、ロータホイール102の円周全体に対して実質的に均一な断面形状を有する。円周方向スロット108の断面形状は、1つまたは複数の動翼および1つまたは複数のリング部材を受け入れるのに適した形状であればどのような形状のものであってもよい。円周方向スロット108の図示されている実施形態は、ダブテール取り付け部106より大きい実質的にダブテール形状をとる。
一実施形態では、ダブテールとロータホイール102の側壁は、異なる傾斜または輪郭を有するものとしてよく、リング部材の側壁は嵌合ホイールまたはダブテール取り付け部の輪郭に相補的な輪郭を有する。
円周方向スロット108の実質的に均一な断面形状は、他のロータホイールの実施形態において生じうる比較的均一なホイール内の応力集中点を低減する。具体的には、第1のリング部材110および第2のリング部材112によってもたらされる開口部122および保持特性により、実質的に均一な円周方向スロット108内に動翼を保持することが可能になる。一実施形態では、第1のリング部材110および第2のリング部材112は、ロータホイール102に取り付けられる、固定される、または結合されるということがない。他の実施形態では、リング部材110、112のうちの1つまたは複数がロータホイールに取り付けられる。それに加えて、第1のリング部材110および第2のリング部材112は、それぞれ、リング110および112を形成する1つまたは複数のリング部材で構成されうる。例示的な一実施形態では、第1のリング部材110は、部材部分124などの複数の部材部分を備える。例示的なリング部材は、用途に特有の基準から決定されたとおりに2、3、5、50から好適な任意の数までの個数のリング部分から形成することができる。別の実施形態では、リング部材110および112のそれぞれは、単一のリング部材から形成される。さらに、第1のリング部材110および第2のリング部材112の実施形態は、形状または幾何学的形状の点で同一であるか、または用途に応じて所望の動翼荷重パターンに合わせて異なる形状をとりうる。一実施形態では、ロータホイール上の動翼荷重スロットに付随する応力集中を低減し、代替えとなる低コストの材料を使用しやすくしてコストを低減する。
ダブテール部円周方向スロット108は、典型的には、動翼104のダブテール取り付け部106が一般的に円周方向である方向でスロット内に挿入されるという点で「円周方向進入」スロットと称される。本明細書で説明されている特徴は、一般的にエーロフォイルおよびディスク界面に適用可能である。図1に示されている構造は、異なるクラスのタービンにまたがる多くの異なるディスクおよび動翼設計を単に表しているに過ぎない。
本明細書で使用されているように、「下流」および「上流」という用語は、タービンを通る作動流体の流れに関する方向を示す。したがって、「下流」という用語は、一般的に作動流体の流れの方向に対応する方向を指し、「上流」という用語は、一般的に、作動流体の流れの方向とは反対の方向を指す。「半径方向」という用語は、軸もしくは中心線に垂直な移動または位置を指す。これは、軸に関して異なる半径方向位置にある部分を記述する場合に有用であると思われる。この場合、第1のコンポーネントが軸に対して、第2のコンポーネントに比べて近い位置にある場合、本明細書では、第1のコンポーネントは第2のコンポーネントの「半径方向内向き」であると言うことができる。その一方で、第1のコンポーネントが軸から、第2のコンポーネントに比べて遠い位置にある場合、本明細書では、第1のコンポーネントは第2のコンポーネントの「半径方向外向き」または「外側」であると言うことができる。「軸方向」という用語は、軸に平行な移動または位置を指す。最後に、「円周方向」という用語は、軸の周りの移動または位置を指す。以下の説明は、もっぱら、ガスタービンを対象としているけれども、説明されている概念はガスタービンに限定されず、蒸気タービン、オイルおよびガス機械類、および航空機エンジンを含む任意の好適な機械類にも適用可能である。したがって、本明細書の説明はガスタービンの実施形態を対象とするが、他のタービンシステムにも適用可能である。
図2は、複数の動翼が取り付けられている状態にある図1からのタービンアセンブリ100の斜視図である。図示されている実施形態は、動翼104、その後の第2の動翼200、第3の動翼202、第4の動翼204を受け入れるロータホイール102および円周方向スロット108の一部を示している。例示的な一組み立て工程において、第1のリング部材110および第2のリング部材112は、動翼を受け入れるように円周方向スロット108内に位置決めされ、軸方向に相隔てて並ぶ。したがって、次の組み立て段階において、第1の動翼104は開口部122内に挿入され、円周方向スロット108に沿って円周方向に摺動され、これにより開口部122内に第2の動翼200を挿入することが可能になる。第2の動翼200が円周方向スロット108内に挿入された後、これも円周方向に摺動され、これにより、第1の動翼104は円周方向に押され、これにより、第3の動翼202およびそのダブテール取り付け部206を開口部122内に配置することができる。一実施形態では、実質的に同様の段階を繰り返して、ロータホイール102の円周全体に動翼を配置する。
図3は、図1および2に示されているタービンアセンブリ100の断面図である。一実施形態は、ダブテール取り付け部106を受け入れて固定するように軸方向に相隔てて並ぶ第1のリング部材110および第2のリング部材112を備える。図示されているように、動翼104は、ダブテール取り付け部206からタービンの高温ガス経路内に延在するエーロフォイル300を備える。いくつかの実施形態では、第1のリング部材110、第2のリング部材112、および動翼104が、締め具、接着剤、または他の機構を介して互いに取り付けられるか、または結合されるということがない。しかし、機械の運転中に、動翼のダブテール部、リング、およびホイールは、遠心力により強力な接触を形成する。図5に示されているように、突起部500などの特徴は、円周方向スロット108のそれぞれの側部に形成されうる。突起部500は、第1のリング部材110および第2のリング部材112の円周方向の移動を防ぎ、動翼を開口部122内に受け入れられるようにする。図示されている配置構成では、製造が簡素化されており、リング部材110、112により、円周方向スロット108の製造公差に対してより柔軟に対処できる。具体的には、リング部材110、112は、動翼104を受け入れるように機械加工されるが、円周方向スロット108は、鋳込成形または圧延などの精度が低く、したがって比較的安価である工程によって製造することができる。それに加えて、円周方向スロット108およびリング部材110、112は、スロット内に動翼を保持するのに適した幾何学的形状であればどのような形状でもよい。
次に図4を参照すると、ロータホイール102の円周方向スロット108内に置かれる係止部材400を備えるタービンアセンブリが図示されている。一実施形態では、係止部材400は、閉鎖動翼(クロージャ動翼)が円周方向スロット108内に置かれる前に円周方向スロット108内に置かれるように構成される。閉鎖動翼の挿入後に、動翼アセンブリを円周方向に移動して一組のリング部材の間の開口部122内に係止部材400を配置することができる。係止部材400は、半径方向に移動されたときにもはや(ダブテール取り付け部が置かれたときのリングの間の)間隙108内に摺動しなくなるような形状をとる。したがって、係止部材400およびネジ402は動翼を係止し、リング部材が円周方向に移動するのを防ぐ。一実施形態では、ネジ402は、係止部材400内に配設され、適所まで回転して方向404へ半径方向に伸張し、円周方向スロット108に関して閉鎖動翼およびリング部材110、112の位置を係止するように構成される。ネジ402および係止部材400は、それぞれ、係止部材の半径方向の移動がなされるようにねじ込むことができる。閉鎖動翼は、組み立て工程の完了時にロータホイール104の円周上に配置される最後の動翼である。図示されている実施形態では、動翼406は、動翼410と係止部材400との間に位置決めされた閉鎖動翼である。動翼406および410は、第1のリング部材110および第2のリング部材112によって円周方向スロット108内に保持され、係止部材400による円周方向408に移動しないように防止される。
図5は、図1に示されているタービンアセンブリ100の一部の詳細斜視図である。この実施形態は、ロータホイール102内に形成された円周方向スロット108を示している。円周方向スロット108は、スロットのそれぞれの側部上に突起部500を備え、突起部500(見えるものだけ)は、スロット内に位置決めされた後の第1のリング部材110および第2のリング部材112の移動を防ぐように構成される。突起部500は、リング部材を受け入れるように構成されている滑らかな角部分502と504との間の開口部122の近くに位置決めされる。いくつかの実施形態では、突起部、スロット、または隆起部などの好適な特徴は、円周方向スロットに関してリング部材を位置決めし、そのリング部材の移動を防ぐために使用されうる。
本発明は、限られた数の実施形態に関してのみ詳細に説明されているが、本発明は、そのような開示されている実施形態に制限されないことは容易に理解されるであろう。むしろ、本発明は、これまでに説明されていないが、本発明の精神と範囲に適合している、多くの変更、改変、置換、または同等の配列を組み込むように修正することができる。それに加えて、本発明のさまざまな実施形態について説明されているが、本発明の態様は、説明されている実施形態の一部のみを含みうることは理解されるであろう。したがって、本発明は、上述の説明によって制限されるものとみなされるべきではなく、付属の特許請求の範囲の範囲によってのみ制限される。
100 タービンアセンブリ
102 ロータホイール
104 動翼
106 ダブテールピン
108 円周方向スロット
110 第1のリング部材
112 第2のリング部材
114 (スロットの)第1の側壁
116 (ダブテールの)第1の側部
118 (スロットの)第2の側壁
120 (ダブテールの)第2の側部
122 (動翼を受け入れるためのリングの)開口部
124 (第1のリング部材の)部分
200 動翼
202 動翼
204 動翼
206 ダブテールピン
300 エーロフォイル
400 係止部材
402 ネジ
404 半径方向
406 動翼
408 円周方向
410 動翼
500 突起部
502 角
504 角

Claims (6)

  1. タービンアセンブリであって、
    ロータホイールと、
    前記ロータホイール内に形成され、前記ロータホイールの円周に対して均一な断面形状を備える、円周方向スロットと、
    前記円周方向スロット内に位置決めされた第1の複数のリング部材と
    前記円周方向スロット内に位置決めされた第2の複数のリング部材と、
    閉鎖動翼が前記円周方向スロット内に置かれる前に前記円周方向スロット内に置かれるように構成された係止部材と、
    を備え、
    前記第1の複数のリング部材は前記円周方向スロット内に位置決めされたときにダブテール取り付け部の半径方向の移動を防ぐように構成され、前記ダブテール取り付け部はタービン動翼の一部であり、
    前記第1の複数のリング部材は、前記第1の複数のリング部材の間に少なくとも1つの開口を規定し、
    前記少なくとも1つの開口部は、前記ダブテール取り付け部の円周方向のスライドの前に、前記ダブテール取り付け部を半径方向に受け入れて、前記円周方向スロット内に前記ダブテール取り付け部の位置を固定するように構成され、
    前記第2の複数のリング部材は、前記円周方向スロット内に位置決めされたときに前記ダブテール取り付け部の半径方向移動を防ぐように構成され、
    前記第2の複数のリング部材は、前記第2の複数のリング部材の間に少なくとも1つの開口を規定し、
    前記少なくとも1つの開口部は、前記ダブテール取り付け部の円周方向のスライドの前に、前記ダブテール取り付け部を半径方向に受け入れて、前記円周方向スロット内に前記ダブテール取り付け部の位置を固定するように構成され、
    前記係止部材は、ネジを介して半径方向に伸張して前記円周方向スロットに関して前記閉鎖動翼および前記第1の複数のリング部材の少なくとも1つの位置を係止するように構成される、
    タービンアセンブリ。
  2. 前記第1の複数のリング部材は、前記円周方向スロットの第1の側壁と前記ダブテール取り付け部の第1の側部との間に位置決めされる請求項1記載のタービンアセンブリ。
  3. 前記第1の複数のリング部材は、前記円周方向スロットの前記第1の側壁に形状適合する請求項2記載のタービンアセンブリ。
  4. 前記円周方向スロットの第2の側壁と前記ダブテール取り付け部の第2の側部との間に位置決めされた第2の複数のリング部材を備える請求項2または3に記載のタービンアセンブリ。
  5. 前記第2の複数のリング部材は、前記第1の複数のリング部材と実質的に同一である請求項4記載のタービンアセンブリ。
  6. 前記円周方向スロットの前記断面形状は、ダブテール形状をなす請求項1乃至5のいずれかに記載のタービンアセンブリ。
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