以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
余剰球受皿(下皿)4を形成する部材における例えば上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、スティック形状(棒形状)に構成され、遊技者が把持して複数方向(前後左右)に傾倒操作が可能なスティックコントローラ122が取り付けられている。
なお、下皿におけるスティックコントローラ122の取付位置は、下皿の中央部分に限られず、左右のいずれかに寄せた位置であってもよい。
打球供給皿(上皿)3を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ122の上方)に、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン120が設けられている。プッシュボタン120は、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を、機械的、電気的、または電磁的に検出できるように構成される。プッシュボタン120の設置位置における上皿の本体内部には、プッシュボタン120に対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ124(図3を参照)が設けられている。図1に示す構成例では、プッシュボタン120とスティックコントローラ122の取付位置が、上皿および下皿の中央部分において上下の位置関係にあるが、上下の位置関係を保ったまま、プッシュボタン120およびスティックコントローラ122の取付位置を、上皿および下皿において左右のいずれかに寄せた位置としてもよい。また、プッシュボタン120とスティックコントローラ122の取付位置の位置関係が上下ではなく、例えば左右の位置関係であってもよい。
スティックコントローラ122に設けられたトリガボタン121(図3参照)は、遊技者がスティックコントローラ122の操作桿(図示せず)を操作手で把持した状態において、操作指で押引操作することなどにより指示操作ができるように構成されている。プッシュボタン120は、スティックコントローラ122とは別個に上皿を形成するガラス扉枠2の所定位置に設けられ、遊技者がスティックコントローラ122の操作桿122Aを把持しない状態でも、操作手で押下操作することなどによって指示操作ができるように構成されている。従って、プッシュボタン120に比べて、トリガボタン121に対して、連続的な指示操作となる連打操作がなされることは困難である。
また、スティックコントローラ122には、スティックコントローラ122を振動動作させるためのバイブレータ用モータ126(図3参照)が内蔵されている。この実施の形態では、例えば、バイブレータ用モータ126の軸の重心を偏らせたり軸に重りを取り付け、演出制御用マイクロコンピュータ100によりバイブレータ用モータ126を回転制御することによって振動を生じさせ、スティックコントローラ122を振動動作させるように制御される。
演出表示装置9の右方には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示部)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。また、演出表示装置9の右方(第1特別図柄表示器8aの右隣)には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示部)8bも設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。また、この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器(可変表示部)と総称することがある。
なお、この実施の形態の遊技機は、2つの特別図柄表示器8a,8bを備えているが、遊技機は、特別図柄表示器を1つのみ備えていてもよい。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14を通過(入賞を含む)したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、遊技球が通過するとは、入賞口やゲートなどのあらかじめ入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入った(入賞した)ことを含む概念である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
また、遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9は、演出図柄の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出図柄表示領域には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄を可変表示する図柄表示エリアがある。図柄表示エリアには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアがあるが、図柄表示エリアの位置は、演出表示装置9の表示画面において固定的でなくてもよいし、図柄表示エリアの3つ領域が離れてもよい。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であって、可変表示の期間がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
また、演出表示装置9において、最終停止図柄(例えば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(例えば左中右の図柄が同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。そして、演出表示装置9に変動表示される図柄の表示結果が大当り図柄でない場合には「はずれ」となり、変動表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
なお、この実施の形態では、演出表示装置9における液晶表示の演出として演出図柄の変動表示が行われるが、演出表示装置9では、例えば、キャラクタ画像を用いる演出や、大当り判定や変動パターンの決定結果にもとづいて報知画像を表示するような演出も実行される。
また、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示態様を、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の可変表示態様という。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り図柄とはならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示結果を、可変表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の可変表示態様という。
この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、最終的に演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアに、演出図柄が揃って停止表示される。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。従って、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、第2始動入賞口14よりも、第1始動入賞口13に遊技球が入賞しやすい。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
第2特別図柄表示器8bの上方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、第2特別図柄保留記憶表示器18bのさらに上方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面の下部には、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部18cと第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部18dとが設けられている。なお、第1保留記憶表示部18cおよび第2保留記憶表示部18dに代えて、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する合算保留記憶表示部を設けるように構成してもよい。そのように構成すれば、合計数を表示する合算保留記憶表示部が設けられていることによって、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。また、そのように構成する場合、合算保留記憶表示部において、第1保留記憶と第2保留記憶とが第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順に並べて表示されるとともに、第1保留記憶であるか第2保留記憶であるかを認識可能な態様で表示される(例えば、第1保留記憶は赤色で表示され、第2保留記憶は青色で表示される)ように構成することが望ましい。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口(第1大入賞口)が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
演出表示装置9の左方には、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10が設けられている。この実施の形態では、普通図柄表示器10は、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、普通図柄表示器10は、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。また、小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。なお、普通図柄表示器10は、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。また、普通図柄表示器10は、7セグメントLEDなどに限らず、例えば、所定の記号表示を点灯表示可能な表示器(例えば、「○」や「×」を交互に点灯表示可能な装飾ランプ)で構成されていてもよい。
演出表示装置9の表示画面には、後述するルーレット態様の所定演出が実行される場合に、普通図柄の表示結果を示唆するような演出や特別図柄の表示結果および変動パターンの種類を示唆するような演出が行われる演出エリア9Fが表示される。なお、演出エリア9Fは、ルーレット態様の所定演出が実行されるときに演出表示装置9の表示画面の下方に表示される。
「2R確変大当り」は、2ラウンド(各ラウンドの開放可能時間は例えば29秒)の大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態(高確率状態)に移行させる大当りである(ただし、高ベース状態にも制御される)。「15R確変大当り」は、15ラウンド(各ラウンドの開放可能時間は例えば29秒)の大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行させる大当りである(ただし、高ベース状態にも制御される)。「10R確変大当り」は、10ラウンド(各ラウンドの開放可能時間は例えば29秒)の大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行させる大当りである(ただし、高ベース状態にも制御される)。
「突然確変大当り」は、15R大当りや10R確変大当り、2R確変大当りと比較して大入賞口の開放期間が短い期間(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回。従って、2R確変大当りと比較しても開放回数は2回で同じであるが開放時間が極めて短い。)だけ許容される大当りであるが、突然確変大当りにもとづく大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行される(ただし、確変状態に制御されるのみで高ベース状態には制御されない)。なお、「突然確変大当り」を、「突確大当り」ともいう。
「小当り」は、15R大当りや10R確変大当り、2R確変大当りと比較して大入賞口の開放期間が短い期間(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)だけ許容される当りである。なお、小当り遊技が終了した場合、遊技状態は変化しない。すなわち、確変状態から通常状態に移行したり通常状態から確変状態に移行したりすることはない。この実施の形態では、突然確変大当りにもとづく大当り遊技状態と小当り遊技状態とでは、大入賞口の開放パターンが同じである。そのように制御することによって、大入賞口の0.1秒間の開放が2回行われると、突然確変大当りであるか小当りであるかまでは認識できないので、遊技者に対して高確率状態(確変状態)を期待させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄。例えば、図柄「7」)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態(通常状態と比較して、特別図柄の変動表示結果として大当りと判定される確率が高められた状態)では、70回の変動表示を終了するまでは高確率/高ベース状態に制御され(後述するように、71回目だけ高確率/低ベース状態となる)、その高確率/高ベース状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。
遊技盤6の下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部および左右下部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する4つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
この実施の形態では、確変大当りとなった場合には、遊技状態を高確率状態に移行するとともに、遊技球が始動入賞しやすくなる(すなわち、特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行する。高ベース状態である場合には、例えば、高ベース状態でない場合と比較して、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高められたり、可変入賞球装置15が開状態となる時間が延長されたりして、始動入賞しやすくなる。また、この実施の形態では、高ベース状態である場合には、特別図柄の可変表示時間が短縮される時短状態にも制御される。さらに、この実施の形態では、高ベース状態である場合には、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態にも移行される。
この実施の形態では、特別図柄や演出図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、特別図柄や演出図柄の変動が開始される頻度が高くなり(換言すれば、保留記憶の消化が速くなる。)、無効な始動入賞が生じてしまう事態を低減することができる。従って、有効な始動入賞が発生しやすくなり、結果として、大当り遊技が行われる可能性が高まる。
また、この実施の形態では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行する。すなわち、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となると、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高まる。従って、普通図柄確変状態に移行すれば、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態となる。
なお、可変入賞球装置15が開状態となる時間を延長(開放延長状態ともいう)したり、時短状態に移行したり、普通図柄確変状態に移行したりするのでなく、例えば、普通図柄表示器10における普通図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。従って、普通図柄が当たりとなる頻度が高くなることによって、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)になる。
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか1つの状態にのみ移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品毎に異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う。
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を可変表示する演出表示装置9の表示制御を行う。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板35を介して、枠側に設けられている枠LED28の表示制御を行うとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行う。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、および演出図柄プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMは電源バックアップされていない。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(演出図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDP109は、演出制御用CPU101の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP109は、読み出した画像データにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図2に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
また、演出制御用CPU101は、トリガボタン121に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、トリガセンサ125から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、プッシュボタン120に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ124から、入力ポート106を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122の操作桿122Aに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、傾倒方向センサユニット123から、入力ポート107を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してバイブレータ用モータ126に駆動信号を出力することにより、スティックコントローラ122を振動動作させる。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、LEDを駆動する信号にもとづいて枠LED28などの枠側に設けられている発光体に電流を供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に、遊技機の動作について説明する。図4は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号(クリア信号)の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理(ステップS10〜S15)を実行する。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、高確率フラグ、高ベースフラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(ステップS43)。そして、ステップS14に移行する。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認するが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機にしてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄当り判定用乱数カウンタ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)をサブ基板に送信する(ステップS13)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS14)。CPU56は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路503にランダムRの値を更新させるための設定を行う。
そして、ステップS15において、CPU56は、所定時間(例えば4ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値として例えば4msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、4ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、変動パターンの種別を決定するための乱数や変動パターンを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図5に示すステップS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、ステップS32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23のいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS32)。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は4ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S33(ステップS29を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
図6は、あらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。図6に示すように、この実施の形態では、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1−1〜非リーチPA1−4の変動パターンが用意されている。また、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−2、ノーマルPB2−1〜ノーマルPB2−2、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−2の変動パターンが用意されている。なお、図6に示すように、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−1を用いる場合には、再変動が1回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−2を用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2を用いる場合には、再変動が3回行われる。なお、再変動とは、演出図柄の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに一旦はずれとなる演出図柄を仮停止させた後に演出図柄の可変表示を再度実行することである。
また、図6に示すように、この実施の形態では、特別図柄の可変表示結果が大当り図柄または小当り図柄になる場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−3〜ノーマルPA2−4、ノーマルPB2−3〜ノーマルPB2−4、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−4、スーパーPB3−3〜スーパーPB3−4、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンが用意されている。なお、図6において、特殊PG1−1〜特殊PG1−3、特殊PG2−1〜特殊PG2−2の変動パターンは、突然確変大当りまたは小当りとなる場合に使用される変動パターンである。また、図6に示すように、突然確変大当りまたは小当りでない場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−3を用いる場合には、再変動が1回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−4を用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−4を用いる場合には、再変動が3回行われる。また、突然確変大当りまたは小当りの場合に使用され擬似連の演出を伴う特殊PG1−3の変動パターンについては、再変動が1回行われる。
なお、この実施の形態では、図6に示すように、リーチの種類に応じて変動時間が固定的に定められているが(例えば、擬似連ありのスーパーリーチAの場合には変動時間が32.75秒で固定であり、擬似連なしのスーパーリーチAの場合には変動時間が22.75秒で固定である)、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっても、合算保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。例えば、同じ種類のスーパーリーチを伴う場合であっても、合算保留記憶数が多くなるに従って、変動時間が短くなるようにしてもよい。また、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっても、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、第1保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよく、第2特別図柄の変動表示を行う場合には、第2保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。この場合、第1保留記憶数や第2保留記憶数の値ごとに別々の判定テーブルを用意しておき(例えば、保留記憶数0〜2用の変動パターン種別判定テーブルと保留記憶数3,4用の変動パターン種別判定テーブルとを用意しておき)、第1保留記憶数または第2保留記憶数の値に応じて判定テーブルを選択して、変動時間を異ならせるようにしてもよい。
図7は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1(MR1):大当りの種類(後述する15R確変大当り、10R確変大当り、2R確変大当り、突然確変大当り)を決定する(大当り種別判定用)
(2)ランダム2(MR2):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)
(3)ランダム3(MR3):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)
(4)ランダム4(MR4):普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(5)ランダム5(MR5):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)
なお、この実施の形態では、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのように、この実施の形態では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。
なお、変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴に従ってグループ化したものである。例えば、複数の変動パターンをリーチの種類でグループ化して、ノーマルリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチAを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチBを伴う変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連の再変動の回数でグループ化して、擬似連を伴わない変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動1回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動2回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動3回の変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連や滑り演出などの特定演出の有無でグループ化してもよい。
なお、この実施の形態では、後述するように、15R確変大当り、10R確変大当り、2R確変大当りである場合には、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−1と、ノーマルリーチおよび擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−2と、スーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーCA3−3とに種別分けされている。また、突然確変大当りである場合には、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1と、リーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−2とに種別分けされている。また、小当りである場合には、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1に種別分けされている。また、はずれである場合には、リーチも特定演出も伴わない変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−1と、リーチを伴わないが特定演出を伴う変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−2と、リーチも特定演出も伴わない短縮変動の変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2−3と、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−4と、ノーマルリーチおよび再変動2回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−5と、ノーマルリーチおよび再変動1回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2−6と、スーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーCA2−7とに種別分けされている。
図5に示された遊技制御処理におけるステップS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(1)の大当り種別判定用乱数、および(4)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム2、ランダム3)または初期値用乱数(ランダム5)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。なお、大当り判定用乱数として、ハードウェア乱数ではなく、ソフトウェア乱数を用いてもよい。
図8(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図8(A)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図8(A)の右欄に記載されている各数値が設定されている。図8(A)に記載されている数値が大当り判定値である。
なお、この実施の形態では、確変状態には、大当り抽選において大当りと決定される確率を高めた高確率状態に移行されるとともに、高ベース状態にも移行された状態であるある場合と、高確率状態にのみ移行され高ベース状態には移行されていない(低ベース状態である)状態である場合との2つのケースがあるが、いずれのケースの場合であっても、確変状態である場合には確変時大当り判定テーブルが用いられ、それ以外の場合に通常時大当り判定テーブルが用いられる。
図8(B),(C)は、小当り判定テーブルを示す説明図である。小当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される小当り判定値が設定されているテーブルである。小当り判定テーブルには、第1特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第1特別図柄用)と、第2特別図柄の変動表示を行うときに用いられる小当り判定テーブル(第2特別図柄用)とがある。小当り判定テーブル(第1特別図柄用)には、図8(B)に記載されている各数値が設定され、小当り判定テーブル(第2特別図柄用)には、図8(C)に記載されている各数値が設定されている。また、図8(B),(C)に記載されている数値が小当り判定値である。
なお、第1特別図柄の変動表示を行う場合にのみ小当りと決定するようにし、第2特別図柄の変動表示を行う場合には小当りを設けないようにしてもよい。この場合、図8(C)に示す第2特別図柄用の小当り判定テーブルは設けなくてもよい。この実施の形態では、遊技状態が確変状態に移行されているときには主として第2特別図柄の変動表示が実行される。遊技状態が確変状態に移行されているときにも小当りが発生するようにし、確変となるか否かを煽る演出を行うように構成すると、現在の遊技状態が確変状態であるにもかかわらず却って遊技者に煩わしさを感じさせてしまう。そこで、第2特別図柄の変動表示中は小当りが発生しないように構成すれば、遊技状態が確変状態である場合には小当りが発生しにくくし必要以上に確変に対する煽り演出を行わないようにすることができ、遊技者に煩わしさを感じさせる事態を防止することができる。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図8(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(後述する15R確変大当り、10R確変大当り、2R確変大当り、突然確変大当り)にすることに決定する。また、大当り判定用乱数値が図8(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りにすることに決定する。なお、図8(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、図8(B),(C)に示す「確率」は、小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
なお、この実施の形態では、図8(B),(C)に示すように、小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いる場合には300分の1の割合で小当りと決定されるのに対して、小当り判定テーブル(第2特別図柄)を用いる場合には3000分の1の割合で小当りと決定される場合を説明する。従って、この実施の形態では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「小当り」と決定される割合が高い。
図8(D),(E)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブル131a,131bを示す説明図である。このうち、図8(D)は、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)131aである。また、図8(E)は、遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)131bである。
大当り種別判定テーブル131a,131bは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)にもとづいて、大当りの種別を「15R確変大当り」、「10R確変大当り」、「2R確変大当り」、「突然確変大当り」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施の形態では、図8(D),(E)に示すように、大当り種別判定テーブル131aには「突然確変大当り」に対して8個の判定値が割り当てられている(40分の8の割合で突然確変大当りと決定される)のに対して、大当り種別判定テーブル131bには「突然確変大当り」に対して2個の判定値が割り当てられている(40分の2の割合で突然確変大当りと決定される)場合を説明する。従って、この実施の形態では、第1始動入賞口13に始動入賞して第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2始動入賞口14に始動入賞して第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、「突然確変大当り」と決定される割合が高い。なお、第1特別図柄用の大当り種別判定テーブル131aにのみ「突然確変大当り」を振り分けるようにし、第2特別図柄用の大当り種別判定テーブル131bには「突然確変大当り」の振り分けを行わない(すなわち、第1特別図柄の変動表示を行う場合にのみ、「突然確変大当り」と決定される場合がある)ようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図8(D),(E)に示すように、所定量の遊技価値を付与する第1特定遊技状態としての突然確変大当りと、該遊技価値よりも多い量の遊技価値を付与する第2特定遊技状態としての15ラウンドの確変大当り「15R確変大当り」、10ラウンドの確変大当り「10R確変大当り」および2ラウンドの確変大当り「2R確変大当り」とに決定する場合があるとともに、第1特別図柄の変動表示が実行される場合に高い割合で第1特定遊技状態とすることに決定するが、付与される遊技価値は、この実施の形態で示したようなラウンド数に限られない。例えば、第1特定遊技状態と比較して、遊技価値として1ラウンドあたりの大入賞口への遊技球の入賞数(カウント数)の許容量を多くした第2特定遊技状態を決定するようにしてもよい。また、例えば、第1特定遊技状態と比較して、遊技価値として大当り中の1回あたりの大入賞口の開放時間を長くした第2特定遊技状態を決定するようにしてもよい。また、例えば、同じ15ラウンドの大当りであっても、1ラウンドあたり大入賞口を1回開放する第1特定遊技状態と、1ラウンドあたり大入賞口を複数回開放する第2特定遊技状態とを用意し、大入賞口の開放回数が実質的に多くなるようにして第2特定遊技状態の遊技価値を高めるようにしてもよい。この場合、例えば、第1特定遊技状態または第2特定遊技状態いずれの場合であっても、大入賞口を15回開放したときに(この場合、第1特定遊技状態の場合には15ラウンド全てを終了し、第2特定遊技状態の場合には未消化のラウンドが残っていることになる)、大当りがさらに継続するか否かを煽るような態様の演出を実行するようにしてもよい。そして、第1特定遊技状態の場合には15ラウンド全てを終了していることにもとづいて大当り遊技を終了し、第2特定遊技状態の場合には未消化のラウンドが残っていることにもとづいて、大当り遊技が継続する(恰も15回開放の大当りを終了した後にさらにボーナスで大入賞口の開放が追加で始まったような演出)ようにしてもよい。
この実施の形態では、図8(D),(E)に示すように、大当り種別として、「15R確変大当り」、「10R確変大当り」、「2R確変大当り」および「突然確変大当り」がある。なお、この実施の形態では、大当り遊技において実行されるラウンド数が15ラウンド、10ラウンドおよび2ラウンドの3種類であるが、大当り遊技において実行されるラウンド数は、この実施の形態で示したものに限られない。例えば、7ラウンドの大当り遊技に制御する7R確変大当りや、5ラウンドの大当り遊技に制御する5R確変大当りが設けられていてもよい。また、この実施の形態では、大当り種別が「15R確変大当り」、「10R確変大当り」、「2R確変大当り」および「突然確変大当り」の4種類であるが、4種類にかぎらず、例えば、5種類以上の大当り種別(例えば、通常大当り(大当り遊技後に遊技状態が非確変状態になる)を含む)を設けるようにしてもよい。また、逆に、大当り種別が4種類よりも少なくてもよく、例えば、大当り種別として2種類のみ設けられていてもよい。
「15R確変大当り」は、15ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行させる大当りである(この実施の形態では、高確率状態に移行されるとともに高ベース状態にも移行される(すなわち、高確率/高ベース状態に移行される)。後述するステップS166〜S170参照)。
「10R確変大当り」は、10ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行させる大当りである(この実施の形態では、高確率状態に移行されるとともに高ベース状態にも移行される(すなわち、高確率/高ベース状態に移行される)。後述するステップS166〜S170参照)。
「2R確変大当り」は、2ラウンドの大当り遊技状態に制御し、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行させる大当りである(この実施の形態では、高確率状態に移行されるとともに高ベース状態にも移行される(すなわち、高確率/高ベース状態に移行される)。後述するステップS166〜S170参照)。
なお、「2R確変大当り」は、後述する「突然確変大当り」と同様に大入賞口の開放回数が2回(2ラウンド)のみ許容される大当りであるが、「突然確変大当り」と異なり、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が長い(この実施の形態では29秒)。従って、後述する「突然確変大当り」の場合には、大当り遊技中に遊技球が大入賞口に入賞することは殆ど期待できないのであるが、「2R確変大当り」となった場合には、大入賞口の開放回数は少ないものの大当り遊技中に遊技球が大入賞口に入賞することを期待することができる。
また、「突然確変大当り」は、「15R確変大当り」や「10R確変大当り」と比較して大入賞口の開放回数が少ない回数(この実施の形態では0.1秒間の開放を2回)まで許容される大当りである。すなわち、「突然確変大当り」となった場合には、2ラウンドの大当り遊技状態に制御される。また、「15R確変大当り」や、「10R確変大当り」、「2R確変大当り」では、1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が29秒と長いのに対して、「突然確変大当り」では1ラウンドあたりの大入賞口の開放時間が0.1秒と極めて短く、大当り遊技中に大入賞口に遊技球が入賞することは殆ど期待できない。そして、この実施の形態では、その突然確変大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行される(この実施の形態では、高確率状態のみに移行され高ベース状態には移行されない(すなわち、高確率/低ベース状態に移行される)。後述するステップS166〜S170参照)。
なお、上述したように、この実施の形態では、「小当り」となった場合にも、大入賞口の開放が0.1秒間ずつ2回行われ、「突然確変大当り」による大当り遊技状態と同様の制御が行われる。そして、「小当り」となった場合には、大入賞口の2回の開放が終了した後、遊技状態は変化せず、「小当り」となる前の遊技状態が維持される。そのようにすることによって、「突然確変大当り」であるか「小当り」であるかを認識できないようにし、遊技の興趣を向上させる。
大当り種別判定テーブル131a,131bには、ランダム1の値と比較される数値であって、「15R確変大当り」、「10R確変大当り」、「2R確変大当り」、「突然確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU56は、ランダム1の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
図9(A)〜(C)は、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cを示す説明図である。大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別の判定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
各大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、ノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3、特殊CA4−1、特殊CA4−2の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
例えば、大当り種別が「10R確変大当り」や「2R確変大当り」である場合に用いられる図9(A)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aと、大当り種別が「15R確変大当り」である場合に用いられる図9(B)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bとで、ノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3の変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。
このように、大当り種別に応じて選択される大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cを比較すると、大当り種別に応じて各変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。また、大当り種別に応じて異なる変動パターン種別に対して判定値が割り当てられている。よって、大当り種別を複数種類のうちのいずれにするかの決定結果に応じて、異なる変動パターン種別に決定することができ、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
なお、図9(A),(B)に示すように、この実施の形態では、「15R確変大当り」、「10R確変大当り」または「2R確変大当り」である場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が150〜251であれば、少なくともスーパーリーチ(スーパーリーチA、スーパーリーチB)を伴う変動表示が実行されることがわかる。
また、スーパーリーチ大当りについて、擬似連を伴う変動パターン種別(スーパーPA3−3、スーパーPA3−4の変動パターンを含む変動パターン種別)と、擬似連を伴わない変動パターン種別(スーパーPB3−3、スーパーPB3−4の変動パターンを含む変動パターン種別)とに分けてもよい。この場合、10R/2R確変大当り用の大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aおよび15R確変大当り用の大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bの両方において、スーパーリーチかつ擬似連を伴う変動パターン種別と、スーパーリーチかつ擬似連を伴わない変動パターン種別とが割り当てられることになる。
また、大当り種別が「突然確変大当り」である場合に用いられる大当り用変動パターン種別判定テーブル132Cでは、例えば、特殊CA4−1、特殊CA4−2といった大当り種別が「突然確変大当り」以外である場合には判定値が割り当てられない変動パターン種別に対して、判定値が割り当てられている。よって、可変表示結果が「大当り」となり大当り種別が「突然確変大当り」となることに応じて突然確変大当り状態に制御する場合には、15R確変大当りや10R確変大当り、2R確変大当りによる大当り状態に制御する場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
また、図9(D)は、小当り用変動パターン種別判定テーブル132Dを示す説明図である。小当り用変動パターン種別判定テーブル132Dは、可変表示結果を小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施の形態では、図9(D)に示すように、小当りとすることに決定されている場合には、変動パターン種別として特殊CA4−1が決定される場合が示されている。
図10(A)〜(D)は、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Dを示す説明図である。このうち、図10(A)には、遊技状態が通常状態であるとともに合算保留記憶数が3未満である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Aが示されている。また、図10(B)には、遊技状態が通常状態であるとともに合算保留記憶数が3以上である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Bが示されている。また、図10(C)には、遊技状態が確変状態のうちの高確率/高ベース状態である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cが示されている。また、図10(D)には、遊技状態が確変状態のうちの高確率/低ベース状態である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Dが示されている。はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Dは、可変表示結果をはずれ図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
なお、図10に示す例では、遊技状態が高ベース状態である場合と合算保留記憶数が3以上である場合とで別々のはずれ用変動パターン種別判定テーブル135B〜135Dが用いられるが、高ベース状態である場合と合算保留記憶数が3以上である場合とで、共通のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いるように構成してもよい。また、図10(C)に示す例では、合算保留記憶数にかかわらず共通の高ベース用のはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cが用いられるが、高ベース用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルとして合算保留記憶数に応じた複数のはずれ用変動パターン判定テーブル(判定値の割合を異ならせたテーブル)を用いるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数が3未満である場合に用いるはずれ変動パターン種別判定テーブル135Aと、合算保留記憶数が3以上である場合に用いるはずれ変動パターン種別判定テーブル135Bとの2種類のテーブルが用いられるが、はずれ変動パターン種別判定テーブルの分け方は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、合算保留記憶数の値ごとに別々のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ備えてもよい(すなわち、合算保留記憶数0個用、合算保留記憶数1個用、合算保留記憶数2個用、合算保留記憶数3個用、合算保留記憶数4個用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ別々に用いるようにしてもよい)。また、例えば、合算保留記憶数の他の複数の値の組合せに対応したはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。例えば、合算保留記憶数0〜2用、合算保留記憶数3用、合算保留記憶数4用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。
また、この実施の形態では、合算保留記憶数に応じてはずれ変動パターン種別判定テーブルが複数備えられているが、第1保留記憶数や第2保留記憶数に応じてはずれ変動パターン種別判定テーブルを複数備えるようにしてもよい。例えば、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、第1保留記憶数の値ごとに別々に用意されたはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい(すなわち、第1保留記憶数0個用、第1保留記憶数1個用、第1保留記憶数2個用、第1保留記憶数3個用、第1保留記憶数4個用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ別々に用いるようにしてもよい)。また、例えば、第1保留記憶数の他の複数の値の組合せに対応したはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。例えば、第1保留記憶数0〜2用、第1保留記憶数3用、第1保留記憶数4用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。この場合であっても、第1保留記憶数や第2保留記憶数が多い場合(例えば3以上)には、変動時間が短い変動パターンを含む変動パターン種別が選択されやすいように構成すればよい。また、このような場合であっても、特定の可変表示パターンとしてのスーパーリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別に対して共通の判定値を割り当てるように構成すればよい。
なお、「特定の演出態様」とは、スーパーリーチを伴う変動パターンなど、少なくとも大当りに対する期待度が高く設定され、遊技者に大当りに対する期待感を抱かせることができる変動パターン種別、変動パターンのことである。また、「大当りに対する期待度(信頼度)」は、特定の演出態様による可変表示(例えば、スーパーリーチを伴う変動表示)が実行された場合に大当りが出現する出現率(確率)を意味する。例えば、スーパーリーチを伴う変動表示が実行される場合の大当り期待度は、(大当りと決定されている場合にスーパーリーチが実行される割合)/(大当りと決定されている場合およびはずれと決定されている場合の両方にスーパーリーチが実行される割合)を計算することによって求められる。
各はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Bには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチCA2−1〜非リーチCA2−3、ノーマルCA2−4〜ノーマルCA2−6、スーパーCA2−7の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
なお、図10(A),(B)に示すように、この実施の形態では、はずれであるとともに遊技状態が通常状態である場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が230〜251であれば、合算保留記憶数にかかわらず、少なくともスーパーリーチ(スーパーリーチA、スーパーリーチB)を伴う変動表示が実行されることがわかる。
また、図10(A)、(B)に示すように、この実施の形態では、はずれであるとともに遊技状態が通常状態である場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が1〜79であれば、合算保留記憶数にかかわらず、少なくともリーチを伴わない(擬似連や滑り演出などの特定演出も伴わない)通常変動の変動表示が実行されることがわかる。そのようなテーブル構成により、この実施の形態では、判定テーブル(はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A,135B)は、リーチ用可変表示パターン(リーチを伴う変動パターン)以外の可変表示パターンのうちの少なくとも一部に対して、保留記憶手段(第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファ)が記憶する権利の数(第1保留記憶数や第2保留記憶数、合算保留記憶数)にかかわらず、共通の判定値(図10(A),(B)に示す例では1〜79)が割り当てられるように構成されている。なお、「リーチ用可変表示パターン以外の可変表示パターン」とは、この実施の形態で示したように、例えば、リーチを伴わず、擬似連や滑り演出などの特定演出も伴わず、可変表示結果が大当りとならない場合に用いられる可変表示パターン(変動パターン)のことである。
なお、この実施の形態では、図9に示すように、現在の遊技状態にかかわらず、共通の大当り用変動パターン種別判定テーブルを用いるが、現在の遊技状態が確変状態であるか通常状態であるかに応じて、それぞれ別々に用意された大当り用変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。また、この実施の形態では、合算保留記憶数が3以上である場合に、図10(B)に示す短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるが、現在の遊技状態に応じて短縮変動の変動パターンが選択されうる場合の合算保留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でもよい)の閾値を異ならせてもよい。例えば、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数が3である場合に(または、例えば、第1保留記憶数や第2保留記憶数が2である場合に)、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるようにし、遊技状態が高ベース状態である場合には、合算保留記憶数がより少ない1や2の場合でも(または、例えば、第1保留記憶数や第2保留記憶数がより少ない0や1の場合でも)、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるようにしてもよい。
図11(A),(B)は、ROM54に記憶されている当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bを示す説明図である。当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、可変表示結果を「大当り」や「小当り」にする旨の判定がなされたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別をノーマルCA3−1〜ノーマルCA3−2、スーパーCA3−3のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Aが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別を特殊CA4−1、特殊CA4−2のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Bが使用テーブルとして選択される。各当り変動パターン判定テーブル137A〜137Bは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、演出図柄の可変表示結果が「大当り」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに対応するデータ(判定値)を含む。
なお、図11(A)に示す例では、変動パターン種別として、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−1と、ノーマルリーチおよび擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3−2と、スーパーリーチを伴う(スーパーリーチとともに擬似連を伴う場合もある)変動パターンを含む変動パターン種別であるスーパーCA3−3とに種別分けされている場合が示されている。また、図11(B)に示す例では、変動パターン種別として、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−1と、リーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4−2とに種別分けされている場合が示されている。なお、図11(B)において、リーチの有無によって変動パターン種別を分けるのではなく、擬似連や滑り演出などの特定演出の有無によって変動パターン種別を分けてもよい。この場合、例えば、特殊CA4−1は、特定演出を伴わない変動パターンである特殊PG1−1と特殊PG2−1を含むようにし、特殊CA4−2は、特定演出を伴う特殊PG1−2、特殊PG1−3および特殊PG2−2を含むように構成してもよい。
図12は、ROM54に記憶されているはずれ変動パターン判定テーブル138Aを示す説明図である。はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。
図13および図14は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図13および図14に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図6に示された使用されうる変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9において演出図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C06(H)は、大当りとするか否か、小当りとするか否か、および大当り種別を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)〜8C06(H)の受信に応じて演出図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C06(H)を表示結果指定コマンドという。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。なお、第1特別図柄の可変表示を開始するのか第2特別図柄の可変表示を開始するのかを示す情報を、変動パターンコマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド8E01(H)は、普通図柄の表示結果が当りになることを示すとともに普通図柄の変動を開始することを示す普通図柄変動開始指定(当り)コマンドであり、コマンド8E02(H)は、普通図柄の表示結果がはずれになることを示すとともに普通図柄の変動を開始することを示す普通図柄変動開始指定(はずれ)コマンドである。コマンド8E03(H)は、普通図柄の変動(可変表示)を終了することを示す普通図柄変動終了指定コマンドである。ただし、この実施の形態では、遊技状態(高ベース状態/低ベース状態)に応じて普通図柄の変動時間は一定であるから、普通図柄変動終了指定コマンドを使用しなくてもよい。
コマンド8E04(H)は、普通図柄の当りにもとづく当り遊技中において可変入賞球装置15が閉鎖するときに送信されるコマンド(普通電動役物開放終了指定コマンド)である。なお、普通電動役物開放終了指定コマンドは、普通図柄の当りにもとづく当り遊技中に複数回可変入賞球装置15が開放される場合には、各々の開放の終了時に送信される。また、CPU56が、複数回の可変入賞球装置15の開放のうち最後の開放の終了時にのみ普通電動役物開放終了指定コマンドを送信するようにしてもよい。
コマンド8F00(H)は、可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、演出図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001,A002(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。この実施の形態では、大当りの種類に応じて、大当り開始指定コマンドまたは小当り/突然確変大当り開始指定コマンドが用いられる。具体的には、「15R確変大当り」や、「10R確変大当り」、「2R確変大当り」である場合には大当り開始指定コマンド(A001(H))が用いられ、「突然確変大当り」や「小当り」である場合には小当り/突然確変大当り開始指定コマンド(A002(H))が用いられる。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然大当りである場合に突然確変大当り開始指定用のファンファーレ指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはファンファーレ指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。なお、大入賞口開放中指定コマンドはラウンドごとにそのラウンドを指定する値がEXTデータに設定されて送信されるので、ラウンドごとに異なる大入賞口開放中指定コマンドが送信される。例えば、大当り遊技中の第1ラウンドを実行する際には、ラウンド1を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A101(H))が送信され、大当り遊技中の第10ラウンドを実行する際には、ラウンド10を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A10A(H))が送信される。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。なお、大入賞口開放後指定コマンドはラウンドごとにそのラウンドを指定する値がEXTデータに設定されて送信されるので、ラウンドごとに異なる大入賞口開放後指定コマンドが送信される。例えば、大当り遊技中の第1ラウンドを終了する際には、ラウンド1を指定する大入賞口開放後指定コマンド(A201(H))が送信され、大当り遊技中の第10ラウンドを終了する際には、ラウンド10を指定する大入賞口開放後指定コマンド(A30A(H))が送信される。
コマンドA301(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。なお、大当り終了指定コマンド(A301(H))は、「15R確変大当り」や、「10R確変大当り」、「2R確変大当り」による大当り遊技を終了する場合に用いられる。コマンドA302(H)は、小当りの遊技の終了または突然確変大当りの遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り/突然確変大当り終了指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変大当りである場合に突然確変大当り終了指定用のエンディング指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはエンディング指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(通常状態背景指定コマンド)である。コマンドB001(H)は、遊技状態が高確率/高ベース状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(高確率/高ベース状態背景指定コマンド)である。コマンドB002(H)は、遊技状態が高確率/低ベース状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(高確率/低ベース状態背景指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC100(H)は、第2保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC200(H)は、第1保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンド)である。コマンドC300(H)は、第2保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数減算指定コマンド)である。
なお、この実施の形態では、保留記憶情報として、第1保留記憶数と第2保留記憶数とについて、それぞれ保留記憶数が増加または減少したことを示す演出制御コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンド、第2保留記憶数加算指定コマンド、第1保留記憶数減算指定コマンド、第2保留記憶数減算指定コマンド)を送信する場合を示しているが、保留記憶情報の形態は、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、以下のような態様の保留記憶情報を送信するようにしてもよい。
(1)保留記憶情報として、1つのコマンドのみを送信し、その1つのコマンドにおいて、第1保留記憶と第2保留記憶とのいずれが増加したかを指定するとともに、増加した方の保留記憶数(第1保留記憶数または第2保留記憶数)をEXTデータとして設定して送信するようにしてもよい。
(2)保留記憶情報として、1つのコマンドのみを送信し、その1つのコマンドにおいて、第1保留記憶と第2保留記憶とのいずれが増加したかを指定するとともに、合算保留記憶数をEXTデータとして設定して送信するようにしてもよい。
(3)保留記憶情報として、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とのいずれに始動入賞したか(第1保留記憶と第2保留記憶とのいずれが増加したか)を指定する演出制御コマンド(第1始動入賞指定コマンド、第2始動入賞指定コマンド)を送信するとともに、それとは別に保留記憶数を指定する保留記憶数指定コマンドを送信するようにし、その保留記憶数指定コマンドにおいて合算保留記憶数をEXTデータとして設定して送信するようにしてもよい。
(4)保留記憶情報として、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とのいずれに始動入賞したか(第1保留記憶と第2保留記憶とのいずれが増加したか)を指定する演出制御コマンド(第1始動入賞指定コマンド、第2始動入賞指定コマンド)を送信するとともに、それとは別に保留記憶数を指定する保留記憶数指定コマンドを送信するようにし、その保留記憶数指定コマンドにおいて増加した方の保留記憶数(第1保留記憶数または第2保留記憶数)をEXTデータとして設定して送信するようにしてもよい。
コマンドC4XX(H)およびコマンドC6XX(H)は、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。このうち、コマンドC4XX(H)は、入賞時判定結果のうち、大当りとなるか否かや、小当りとなるか否か、大当りの種別の判定結果を示す演出制御コマンド(図柄指定コマンド)である。また、コマンドC6XX(H)は、入賞時判定結果のうち、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかの判定結果(変動パターン種別の判定結果)を示す演出制御コマンド(変動カテゴリコマンド)である。
この実施の形態では、後述する入賞時判定処理(図27参照)において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞時に、大当りとなるか否かや、小当りとなるか否か、大当りの種別、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかを判定する。そして、図柄指定コマンドのEXTデータに、大当りや小当りとなることを指定する値や、大当りの種別を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する制御を行う。また、変動カテゴリコマンドのEXTデータに判定結果としての判定値の範囲を指定する値を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する制御を行う。なお、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄指定コマンドに設定されている値にもとづいて、表示結果が大当りや小当りとなるか否か、大当りの種別を認識できるとともに、変動カテゴリコマンドにもとづいて、変動パターン種別判定用乱数の値が所定の判定値となる場合には変動パターン種別を認識できる。
図15は、図柄指定コマンドの内容の一例を示す説明図である。図15に示すように、この実施の形態では、大当りや小当りとなるか否かと、大当りの種別とに応じて、EXTデータが設定され、図柄指定コマンドが送信される。
例えば、後述する入賞時判定処理において、「はずれ」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「00(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄1指定コマンド)を送信する。また、例えば、「15R確変大当り」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「01(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄2指定コマンド)を送信する。また、例えば、「10R確変大当り」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「02(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄3指定コマンド)を送信する。また、例えば、「2R確変大当り」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「03(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄4指定コマンド)を送信する。また、例えば、「突然確変大当り」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「04(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄5指定コマンド)を送信する。また、例えば、「小当り」となると判定された場合には、CPU56は、EXTデータに「05(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄6指定コマンド)を送信する。なお、図柄指定コマンドに設定されるEXTデータと、表示結果指定コマンドに設定されるEXTデータとを共通化してもよい。そのように構成すれば、図柄指定コマンドを設定する際と表示結果指定コマンドを設定する際とで、読み出すデータを共通化することができる。
図16および図17は、変動カテゴリコマンドの内容の一例を示す説明図である。図16および図17に示すように、この実施の形態では、いずれの遊技状態であるかと、特別図柄や演出図柄の表示結果がいずれの表示結果となるかと、始動入賞時に変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲になると判定したとかとに応じて、EXTデータに値が設定され、変動カテゴリコマンドが送信される。
例えば、始動入賞時に、遊技状態が通常状態かつはずれとなると判定した場合、後述する入賞時判定処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜79となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜79となる場合には、CPU56は、EXTデータに「00(H)」を設定した変動カテゴリ1コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数にかかわらず、判定値1〜79の範囲には非リーチCA2−1の変動パターン種別が共通に割り当てられているのであるから、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動カテゴリ1コマンドを受信したことにもとづいて、少なくとも変動パターン種別が非リーチCA2−1となることを認識することができる。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が80〜89となる場合には、EXTデータに「01(H)」を設定した変動カテゴリ2コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が90〜99となる場合には、EXTデータに「02(H)」を設定した変動カテゴリ3コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が100〜169となる場合には、EXTデータに「03(H)」を設定した変動カテゴリ4コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が170〜199となる場合には、EXTデータに「04(H)」を設定した変動カテゴリ5コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が200〜214となる場合には、EXTデータに「05(H)」を設定した変動カテゴリ6コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が215〜229となる場合には、EXTデータに「06(H)」を設定した変動カテゴリ7コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が230〜251となる場合には、EXTデータに「07(H)」を設定した変動カテゴリ8コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数にかかわらず、判定値230〜251の範囲にはスーパーCA2−7の変動パターン種別が共通に割り当てられているのであるから、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動カテゴリ8コマンドを受信したことにもとづいて、少なくとも変動パターン種別がスーパーCA2−7となることを認識することができる。
なお、上記のいずれの変動カテゴリに属するかを判定するために用いられる閾値79、89、99、169、199、214および229は、具体的には、図10(A),(B)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブルにおける各変動パターン種別に割り当てられた判定値の範囲の境界となりうる値を抽出して導き出されたものである。このことは、他の変動カテゴリ9〜12,21〜29についても同様であり、図9(A)〜(D)や図10(C),(D)に示す変動パターン種別判定テーブルにおける各変動パターン種別に割り当てられた判定値の範囲の境界となりうる値を抽出してカテゴリ判定のために用いられる閾値が導き出される。
また、例えば、始動入賞時に、遊技状態が高確率/高ベース状態かつはずれとなると判定した場合、後述する入賞時判定処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜219となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜219となる場合(すなわち、非リーチCA2−3の変動パターン種別となる場合)には、CPU56は、EXTデータに「08(H)」を設定した変動カテゴリ9コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が220〜251となる場合(すなわち、スーパーCA2−7の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「09(H)」を設定した変動カテゴリ10コマンドを送信する。
また、例えば、始動入賞時に、遊技状態が高確率/低ベース状態かつはずれとなると判定した場合、後述する入賞時判定処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜79となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜79となる場合(すなわち、非リーチCA2−1の変動パターン種別となる場合)には、CPU56は、EXTデータに「0A(H)」を設定した変動カテゴリ11コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が80〜251となる場合(すなわち、スーパーCA2−7の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「0B(H)」を設定した変動カテゴリ12コマンドを送信する。
なお、遊技状態が確変状態(高確率/高ベース状態や高確率/低ベース状態)である場合にも、判定値230〜251の範囲にスーパーCA2−7の変動パターン種別を割り当てるようにしてもよい。そのようにすれば、遊技状態にかかわらず、スーパーCA2−7の変動パターン種別に対して共通の判定値が割り当てられるようにすることができる。そのため、後述する入賞時演出の処理のステップS232の処理を実行する際に、はずれであれば、遊技状態にかかわらず共通の判定処理を行えばよくなり、プログラム容量をより低減することができる。また、この場合、ステップS226の遊技状態の判定処理も不要とすることができる。
また、例えば、始動入賞時に、「10R確変大当り」または「2R確変大当り」となると判定した場合、後述する入賞時判定処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜74となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜74となる場合(すなわち、ノーマルCA3−1の変動パターン種別となる場合)には、CPU56は、EXTデータに「10(H)」を設定した変動カテゴリ21コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が75〜149となる場合(すなわち、ノーマルCA3−2の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「11(H)」を設定した変動カテゴリ22コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が150〜251となる場合(すなわち、スーパーCA3−3の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「12(H)」を設定した変動カテゴリ23コマンドを送信する。
また、例えば、始動入賞時に、「15R確変大当り」となると判定した場合、後述する入賞時判定処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜38となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜38となる場合(すなわち、ノーマルCA3−1の変動パターン種別となる場合)には、CPU56は、EXTデータに「13(H)」を設定した変動カテゴリ24コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が39〜79となる場合(すなわち、ノーマルCA3−2の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「14(H)」を設定した変動カテゴリ25コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が80〜251となる場合(すなわち、スーパーCA3−3の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「15(H)」を設定した変動カテゴリ26コマンドを送信する。
また、例えば、始動入賞時に、突然確変大当りとなると判定した場合、後述する入賞時判定処理のステップS232において、CPU56は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1〜100となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1〜100となる場合(すなわち、特殊CA4−1の変動パターン種別となる場合)には、CPU56は、EXTデータに「16(H)」を設定した変動カテゴリ27コマンドを送信する。次いで、CPU56は、変動パターン種別判定用乱数の値が101〜251場合(すなわち、特殊CA4−2の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「17(H)」を設定した変動カテゴリ28コマンドを送信する。
また、例えば、始動入賞時に、小当りとなると判定した場合、CPU56は、EXTデータに「18(H)」を設定した変動カテゴリ29コマンドを送信する。
なお、始動入賞時に入賞時判定を行ったときと実際に変動表示を開始するときとでは必ずしも合算保留記憶数が同じであるとは限らないのであるから、入賞時判定結果指定コマンドで示される変動パターン種別が実際に変動表示で用いられる変動パターン種別と一致しない場合も生じうる。しかし、この実施の形態では、少なくとも非リーチCA2−1、スーパーCA2−7およびスーパーCA3−3の変動パターン種別については、合算保留記憶数にかかわらず共通の判定値が割り当てられているのであるから(図9および図10参照)、入賞時判定結果と実際に実行される変動表示の変動パターン種別とで不整合が生じない。そのため、この実施の形態では、非リーチCA2−1、スーパーCA2−7またはスーパーCA3−3の変動パターン種別になると入賞時判定された変動表示に対して後述する保留予告演出が実行される。なお、非リーチCA2−1、スーパーCA2−7およびスーパーCA3−3の変動パターン種別となると判定した場合にのみ、図16および図17に示す変動カテゴリコマンド(具体的には、変動カテゴリ1コマンド、変動カテゴリ8コマンド、変動カテゴリ23コマンド、変動カテゴリ26コマンドのみ)を送信し、それ以外の変動パターン種別の入賞時判定結果の場合には変動カテゴリコマンドを送信しないようにしてもよい。また、非リーチCA2−1、スーパーCA2−7およびスーパーCA3−3以外となると入賞時判定された場合には、変動パターン種別を特定不能であることを示す変動カテゴリコマンドを送信するようにしてもよい。
また、「保留予告演出」は、予告演出の対象となる変動表示が開始されるよりも前に実行される予告演出であって、保留表示を通常とは異なる表示態様に変化させる態様で実行される予告演出である。この実施の形態では、第1保留記憶表示部18cに表示する保留表示を通常とは異なる表示態様に変化させる態様で保留予告演出が実行される。なお、この実施の形態では、遊技状態が低ベース状態である場合に第1保留記憶に対してのみ保留予告演出が実行される場合がある。
なお、この実施の形態では、遊技状態にかかわらず(例えば、高確率状態や高ベース状態であるか否かや、大当り遊技中であるか否かにかかわらず)、始動入賞が発生するごとに入賞時判定の処理が実行され、必ず図15に示す図柄指定コマンドが送信されるとともに図16および図17に示す変動カテゴリコマンドが送信される。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドにもとづいて、予告対象の変動表示が開始される以前に、前もって大当りとなるか否かやリーチとなるか否かを予告する保留予告演出を実行する。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図13および図14に示された内容に応じて画像表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞があり第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいて特別図柄の可変表示が開始される度に、演出図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい
なお、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
図13および図14に示す例では、変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)と第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)とで共通に使用でき、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示に伴って演出を行う画像表示装置9などの演出用部品を制御する際に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるコマンドの種類を増大させないようにすることができる。
次に、CPU56が実行する普通図柄プロセス処理(ステップS28)を説明する。図18は、普通図柄プロセス処理を示すフローチャートである。普通図柄プロセス処理において、CPU56は、ゲートスイッチ32aがオン状態となったこと、すなわち遊技球がゲート32を通過したことを検出すると(ステップS411)、ゲートスイッチ通過処理(ステップS412)を実行する。その後、ステップS400〜S404のいずれかの処理を実行する。
ステップS400〜S404の処理は、以下のような処理である。
普通図柄通常処理(ステップS400):CPU56は、普通図柄の変動を開始することができる状態(例えば、普通図柄表示器10において普通図柄の変動表示が実行されている状態でなく、かつ、可変入賞球装置15の開放状態でない場合)には、ゲート通過記憶数の値を確認する。具体的には、ゲート通過記憶数カウンタのカウント値を確認する。ゲート通過記憶数が0でなければ、当りとするか否か(普通図柄の停止図柄を当り図柄とするか否か)を決定する。具体的には、後述するゲートスイッチ通過処理(ステップS412)のステップS417の処理で抽出した普通図柄当り判定用乱数の値が、後述する図19に示す普通図柄当り決定テーブルに含まれる当り判定値と合致するか否かを判定することにより、普図当りとするか否かを決定する。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄変動パターン設定処理(ステップS401)を示す値(この例では「1」)に更新する。
普通図柄変動パターン設定処理(ステップS401):普通図柄が可変表示され導出表示されるまでの可変表示時間(普通図柄の変動時間)に相当する値を普通図柄プロセスタイマにセットすることによって普通図柄プロセスタイマをスタートさせる。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄変動処理(ステップS402)に応じた値(この例では「2」)に更新する。
普通図柄変動処理(ステップS402):CPU56は、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたか否か確認し、タイムアウトしていたら、普通図柄表示器10における普通図柄の変動を停止する。また、普通図柄プロセスタイマに普通図柄停止図柄表示時間に相当する値をセットすることによって普通図柄プロセスタイマをスタートさせ、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄停止時処理(ステップS403)を示す値(この例では「3」)に更新する。
普通図柄停止時処理(ステップS403):CPU56は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であるか否か確認する。当り図柄でなければ(はずれ図柄であれば)、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(ステップS400)を示す値(この例では「0」)に更新する。普通図柄の停止図柄が当り図柄であれば、普通図柄プロセスタイマに普通電動役物作動時間に相当する値をセットすることによって普通図柄プロセスタイマをスタートさせる。また、可変入賞球装置(普通電動役物)15を開放状態にする。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通電動役物開放中処理(ステップS404)を示す値(この例では「4」)に更新する。
普通電動役物開放中処理(ステップS404):CPU56は、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトすると、可変入賞球装置15を閉鎖状態にして、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(ステップS400)を示す値(この例では「0」)に更新する。
図19は、普通図柄の当りに関する判定値が設定された普通図柄当り決定テーブルの一例を示す説明図である。この実施の形態では、普通図柄当り判定用乱数がとりうる範囲は3〜13であるが、普通図柄当り決定テーブルには、普通図柄当り判定用乱数値と比較され判定値が設定されている。
図19(A)には、低ベース状態で使用されるテーブルが示されている。図19(A)に示すように、低ベース状態では、1/11の確率で当りと判定される。当りと判定された場合には、可変入賞球装置(普通電動役物)15が2回開放(初回の開放の開放時間は0.1秒、2回目の開放の開放時間は5.3秒:閉鎖時間(インターバル時間)は4.5秒)する。なお、低ベース状態では、普通図柄の変動時間(可変表示時間)は、10秒である。ただし、普通図柄の変動時間として複数種類の変動時間を用意し、CPU56は、使用する変動時間をそれらのうちから選択するようにしてもよい。また、可変入賞球装置15の開放回数および開放時間(のいずれかまたは双方を複数種類用意し、CPU56は、開放回数および開放時間のいずれかまたは双方を選択するようにしてもよい。
以下、初回の開放(0.1秒の開放)を短期間開放といい、2回目の開放(5.3秒の開放)を長期間開放ということがある。なお、所定演出(○)または所定演出(×)を報知するタイミングは、短期間開放した後である。よって、短期間開放が行われた時点では所定演出の実行によって長期間開放が行われるか否かを把握することはできず、遊技者の期待感(長期間開放に対する)をより高めることができる。所定演出は、特別図柄や演出図柄の変動表示においてリーチ演出が実行されるか否か、または可変入賞球装置15が遊技球が開放状態に制御されるか否かを報知する演出である。
図19(B)には、高ベース状態(時短状態)で使用されるテーブルが示されている。図19(B)に示すように、高ベース状態では、10/11の確率で当りと判定される。当りと判定された場合には、可変入賞球装置(普通電動役物)15が4回開放(各々の開放時間は1.36秒)する。各開放の間のインターバル時間は、1.38秒である。なお、高ベース状態では、普通図柄の変動時間(可変表示時間)は、1.5秒である。図19に示すように、遊技状態が低ベース状態のときは低い確率で当りになり、高ベース状態のときは極めて高い確率(この例では、略100%であるが、100%でもよい。)で当りになる。
なお、この実施の形態では、図19に示すように、高ベース状態である場合には、低ベース状態である場合と比較して、普通図柄の変動表示結果が当りとなる確率を高める(普図高確率)ことによって、高ベース状態である場合には可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高くなるようにして始動入賞しやすくするが、このような態様にかぎられない。例えば、高ベース状態であるときと低ベース状態であるときとで普通図柄の変動表示結果が当りとなる確率は同じであるものの、高ベース状態である場合には、低ベース状態である場合と比較して、可変入賞球装置15が開状態となる時間(図19に示す普通電動役物開放時間)を長くすることによって、高ベース状態である場合には始動入賞しやすくなるように構成してもよい。その場合には、低ベース状態である場合と高ベース状態である場合とで開放回数を同じにし、例えば、低ベース状態での各々の開放回の開放時間を、0.1秒、0.1秒、0.1秒、5.3秒とし(開放回数が4回の場合)、高ベース状態での各々の開放回の開放時間を、図19(B)に示されたようにすればよい。
また、図19に示すように、CPU56は、通常状態(低ベース状態:非時短状態)では当り遊技状態における総開放期間(図19(A)に示す例では、5.4秒)が高ベース状態(時短状態)での総開放期間(図19(B)に示す例では、5.44秒)よりも短くなるとともに、初回の開放期間(図19(A)に示す例では、0.1秒)が2回目の開放期間(図19(A)に示す例では、5.3秒)よりも短くなるように制御する。また、CPU56は、高ベース状態では当り遊技状態における各々の開放期間(図19(B)に示す例では、1.36秒)が低ベース状態での最長の開放期間(図19(A)に示す例では、5.3秒)よりも短くなるように制御する。よって、低ベース状態において、遊技者に、あたかも長期間開放がなされたかのような印象を与えることができる(初回の開放期間が極めて短いので遊技者は開放に気付かない場合があるので)。その結果、低ベース状態において可変入賞球装置15が開放状態に制御されることへの遊技者の期待感を高めることができる。さらに、低ベース状態において、1回だけ短期間開放する(例えば、0.1秒開放する)当りもあるようにしてもよい。そのような遊技機では、0.1秒の開放に気付いた遊技者は、その時点では、長期間開放がなされるか否かを把握することができず、長期間開放に対する遊技者の期待感をより高めることができる。
また、CPU56は、低ベース状態では当り遊技状態における総非開放期間(複数回の開放状態の間の非開放状態の期間の合計:図19(A)に示す例では、4.5秒)が高ベース状態での総非開放期間(図19(B)に示す例では、4.14秒)よりも長くなるように制御する。よって、低ベース状態において可変入賞装置への遊技球の入賞が過大になって遊技店に不利益がもたらされてしまうことを防止することができる。
なお、図19に示す開放回数、開放期間および閉鎖期間(インターバル時間)は一例であって、当り遊技状態において可変入賞球装置15が複数回開放され、低ベース状態では総開放期間が高ベース状態での総開放期間よりも短くなるとともに初回の開放期間が2回目の開放期間よりも短くなり、高ベース状態では当り遊技状態における各々の開放期間が低ベース状態での最長の開放期間よりも短くなり、低ベース状態では当り遊技状態における総非開放期間が高ベース状態での総非開放期間よりも長くなるように制御されるのであれば、図19に示す開放回数、開放期間および閉鎖期間とは異なる回数および期間を用いてもよい。
また、図19(B)に示す例では、高ベース状態における各回の開放期間および閉鎖期間は同じであるが、高ベース状態における初回の開放期間を、2回目以降の開放期間よりも長くしてもよい。また、低ベース状態における総開放期間が高ベース状態における総開放期間よりも短いことを条件として、高ベース状態における各回の開放期間または閉鎖期間を異ならせてもよい。
図20は、ゲートスイッチ通過処理を示すフローチャートである。ゲートスイッチ通過処理において、CPU56は、ゲート通過記憶カウンタのカウント値(ゲート通過記憶数)が最大値(この例では「4」)に達しているか否か確認する(ステップS415)。最大値に達していなければ、CPU56は、ゲート通過記憶カウンタのカウント値を+1し(ステップS416)、ソフトウェア乱数である普通図柄当り判定用乱数(ランダム4)の値を抽出して、ゲート通過記憶数の値に対応した保存領域(RAM55に設けられた普図保留記憶バッファ)に格納する(ステップS417)。また、CPU56は、普通図柄保留記憶表示器41の点灯個数を1増やす(ステップS418)。
CPU56は、ステップS400の普通図柄通常処理において、普通図柄の変動を開始することができる状態であり、かつ、ゲート通過記憶数が0でなければ、保存領域(普図保留記憶バッファ)に格納されている普通図柄当り判定用乱数の値と図19に示された普通図柄当り決定テーブルとを用いて、当りとするか否か(普通図柄の停止図柄を当り図柄とするか否か)を決定する。すなわち、普通図柄当り判定用乱数の値が普通図柄当り決定テーブルに設定されている判定値(当りに対応する判定値)のいずれかに一致する場合に、当りと判定する。当りと判定した場合には、普通図柄当りフラグをセットする。なお、CPU56は、遊技状態が低ベース状態であれば(高ベースフラグがセットされていなければ)、図19(A)に示されたテーブルを使用し、高ベース状態であれば(高ベースフラグがセットされていれば)、図19(B)に示されたテーブルを使用する。なお、この実施の形態では、普通図柄の変動表示結果が当りであることを、普図当りとも表現する。
図21は、普通図柄プロセス処理における普通図柄変動パターン設定処理(ステップS401)を示すフローチャートである。普通図柄変動パターン設定処理において、CPU56は、現在の遊技状態が高ベース状態であるか否か確認する(ステップS431)。具体的には、高ベースフラグがセットされているか否か確認する。高ベース状態である場合には、普通図柄プロセスタイマに1.5秒に相当する値を設定する(ステップS432)。低ベース状態である場合には、普通図柄プロセスタイマに10秒に相当する値を設定する(ステップS433)。
また、普通図柄通常処理で当りに決定されている場合(普通図柄当りフラグがセットされている場合)には(ステップS434)、普通図柄の表示結果を当りにすることに決定されているとともに普通図柄の変動を開始することを示す普通図柄変動開始指定(当り)コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS435)。普通図柄通常処理ではずれに決定されている場合には、普通図柄の表示結果をはずれにすることに決定されているとともに普通図柄の変動を開始することを示す普通図柄変動開始指定(はずれ)コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS436)。
次いで、CPU56は、ゲート通過記憶カウンタのカウント値を−1し(ステップS437)、減算後のゲート通過記憶カウンタの値(すなわち、普図保留記憶数)をEXTデータにセットして、普図保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS438)。
そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄変動処理(ステップS402)に対応した値(具体的には「2」)に更新する(ステップS439)。
なお、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する場合には、CPU56は、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(ステップS28)において演出制御コマンドを送信する。
なお、この実施の形態では、普通図柄変動パターン設定処理において、普通図柄変動開始指定コマンドや普図保留記憶数指定コマンドを送信するが、ステップS400の普通図柄通常処理において普通図柄の表示結果を当りとするか否かの決定を行った後に普通図柄変動開始指定コマンドを送信したり、ゲート通過記憶カウンタのカウント値を−1して普図保留記憶数指定コマンドを送信したりするようにしてもよい。
図22は、普通図柄変動処理(ステップS402)を示すフローチャートである。普通図柄変動処理において、CPU56は、普通図柄プロセスタイマの値が0になったかどうか、すなわち、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたかどうかを確認する(ステップS441)。普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしていなければ(ステップS441のN)、CPU56は、普通図柄プロセスタイマの値を−1する(ステップS445)。
普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたとき、すなわち、普通図柄の変動時間が経過したときは(ステップS441のY)、CPU56は、普通図柄変動終了指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS442)とともに、普通図柄プロセスタイマに普通図柄停止図柄表示時間をセットする(ステップS443)。そして、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄停止処理(ステップS403)を示す値(具体的には「3」)に更新する(ステップS444)。
図23は、普通図柄停止時処理(ステップS403)を示すフローチャートである。普通図柄停止時処理において、CPU56は、普通図柄プロセスタイマの値が0になったかどうか、すなわち、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたか否か確認する(ステップS451)。普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしていなければ、普通図柄プロセスタイマの値を−1する(ステップS452)。
普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたとき、すなわち、普通図柄停止図柄表示時間が経過したときは、CPU56は、普通図柄当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS453)。
普通図柄当りフラグがセットされているときは、CPU56は、普通図柄プロセスタイマに初回開放の普通電動役物作動時間(0.1秒または1.36秒)に相当する値をセットする(ステップS454)。なお、CPU56は、遊技状態が高ベース状態(時短状態)であることを示す時短フラグがセットされている場合には、1.36秒に相当する値をセットし、時短フラグがセットされていない場合には、0.1秒に相当する値をセットする。
また、CPU56は、可変入賞球装に相当する値置(普通電動役物)15を開放状態にし(ステップS455)、普通図柄プロセスフラグの値を普通電動役物開放中処理(ステップS404)を示す値(具体的には「4」)に更新する(ステップS456)。
ステップS453において、普通図柄当りフラグがセットされていないと判定したときは、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(ステップS400)を示す値(具体的には「0」)に更新する(ステップS457)。
CPU56は、普通電動役物開放中処理において、普通図柄プロセスタイマの値を1ずつ減算し、普通図柄プロセスタイマの値が0になると、可変入賞球装置(普通電動役物)15を閉鎖状態にする。そして、最終回の可変入賞球装置15の開放が終了したときには、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(ステップS400)を示す値(具体的には「0」)に更新する。最終回でなかった場合には、CPU56は、普通図柄プロセスタイマに次回の普通電動役物作動時間(可変入賞球装置15の開放期間(図19参照))に相当する値をセットし、再び、可変入賞球装置15を開放状態にする。なお、CPU56は、可変入賞球装置15を直ちに開放状態にするのではなく、所定のインターバル時間(図19参照)が経過したときに開放状態にする。
また、CPU56は、普通電動役物開放中処理において、可変入賞球装置(普通電動役物)15を閉鎖状態にするときに、普通電動役物開放終了指定コマンド(図13参照)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う。
なお、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、可変入賞球装置15の開放状態に関する演出制御コマンドを送信しないが、可変入賞球装置15の開放状態が終了するときに、閉鎖を示す演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560が、開放時間が経過していなくても所定個の入賞があると可変入賞球装置15を閉鎖するように制御する場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は未だ可変入賞球装置15が開放していると認識しているが、実際には可変入賞球装置15が閉鎖されている状況が生ずる。しかし、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、可変入賞球装置15を閉鎖することを報知するように構成されているので、閉鎖を示す演出制御コマンドにもとづいて報知を終了させることができる。
図24は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS312)。そして、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300〜S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、決定した変動パターンに応じた変動パターンコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行い、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行い、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において演出図柄が停止されるように制御する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。大当りフラグがセットされている場合に、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値が4となったことにもとづいて、後述するように、特別図柄表示制御処理において特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データが特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定され、ステップS22の表示制御処理において出力バッファの設定内容に応じて実際に特別図柄の停止図柄が停止表示される。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、大入賞口開放中指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行うとともに、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。また、大入賞口開放中指定コマンドはラウンドごとにそのラウンドを指定する値がEXTデータに設定されて送信されるので、ラウンドごとに異なる大入賞口開放中指定コマンドが送信される。例えば、大当り遊技中の第1ラウンドを実行する際には、ラウンド1を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A101(H))が送信され、大当り遊技中の第10ラウンドを実行する際には、ラウンド10を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A10A(H))が送信される。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大入賞口開放中処理では、大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、大当り中開放後指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行うとともに、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、高確率フラグや高ベースフラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(ステップS308):特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS309に対応した値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理は小当り遊技中の大入賞口の開放毎に実行されるが、小当り遊技中の最初の開放を開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(ステップS309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ大入賞口の開放回数が残っている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。また、全ての開放を終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS310に対応した値(この例では10)に更新する。
小当り終了処理(ステップS310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図25は、ステップS312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、まず、第1始動口スイッチ13aがオン状態であるか否かを確認する(ステップS1211)。第1始動口スイッチ13aがオン状態でなければ、ステップS1222に移行する。第1始動口スイッチ13aがオン状態であれば、CPU56は、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を確認する(ステップS1212)。第1保留記憶数が上限値に達していれば、ステップS1222に移行する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1213)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1214)。
次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファ(図26参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS1216)。なお、ステップS1216の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第1特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
図26は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留記憶バッファ)の構成例を示す説明図である。図26に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。この実施の形態では、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が記憶される。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。
次いで、CPU56は、検出した始動入賞にもとづく変動がその後実行されたときの変動表示結果や変動パターン種別を始動入賞時にあらかじめ判定する入賞時判定処理を実行する(ステップS1217)。そして、CPU56は、入賞時判定処理の判定結果にもとづいて図柄指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1218)とともに、変動カテゴリコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1219)。また、CPU56は、第1保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1220)。
なお、具体的には、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する際に、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(ステップS28)において演出制御コマンドを送信する。
また、ステップS1218,S1219の処理を実行することによって、この実施の形態では、遊技状態(高確率状態や高ベース状態であるか否か、大当り遊技状態であるか否か)にかかわらず、CPU56は、第1始動入賞口13に始動入賞するごとに、必ず図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドの両方を演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する。
また、この実施の形態では、ステップS1218〜S1220の処理が実行されることによって、第1始動入賞口13への始動入賞が発生したときに、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンドおよび第1保留記憶数加算指定コマンドの3つのコマンドのセットが1タイマ割込内に一括して送信される。
次いで、CPU56は、第2始動口スイッチ14aがオン状態であるか否かを確認する(ステップS1222)。第2始動口スイッチ14aがオン状態でなければ、処理を終了する。第2始動口スイッチ14aがオン状態であれば、CPU56は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(ステップS1223)。第2保留記憶数が上限値に達していれば、処理を終了する。
第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1224)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS1225)。
次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファ(図26参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS1227)。なお、ステップS1227の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第2特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、入賞時判定処理を実行する(ステップS1228)。そして、CPU56は、入賞時判定処理の判定結果にもとづいて図柄指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1229)とともに、変動カテゴリコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1230)。また、CPU56は、第2保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1231)。
なお、ステップS1229,S1230の処理を実行することによって、この実施の形態では、遊技状態(高確率状態や高ベース状態であるか否か、大当り遊技状態であるか否か)にかかわらず、CPU56は、第2始動入賞口14に始動入賞するごとに、必ず図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドの両方を演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する。
また、この実施の形態では、ステップS1229〜S1231の処理が実行されることによって、第2始動入賞口14への始動入賞が発生したときに、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンドおよび第2保留記憶数加算指定コマンドの3つのコマンドのセットが1タイマ割込内に一括して送信される。
図27は、ステップS1217,S1228の入賞時判定処理を示すフローチャートである。入賞時判定処理では、CPU56は、まず、ステップS1216,S1227で抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図8(A)の左欄に示す通常時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS220)。この実施の形態では、特別図柄および演出図柄の変動を開始するタイミングで、後述する特別図柄通常処理において大当りや小当りとするか否か、大当り種別を決定したり、変動パターン設定処理において変動パターンを決定したりするのであるが、それとは別に、遊技球が第1始動入賞口13や第2始動入賞口14に始動入賞したタイミングで、その始動入賞にもとづく変動表示が開始される前に、入賞時判定処理を実行することによって、あらかじめ大当りや小当りとなるか否かや、大当りの種別、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかを確認する。そのようにすることによって、演出図柄の変動表示が実行されるより前にあらかじめ変動表示結果や変動パターン種別を予測し、後述するように、入賞時の判定結果にもとづいて、演出制御用マイクロコンピュータ100によって演出図柄の変動表示中に大当りやスーパーリーチとなることを予告する保留予告演出を実行する。
大当り判定用乱数(ランダムR)が通常時の大当り判定値と一致しなければ(ステップS220のN)、CPU56は、遊技状態が高確率状態(確変状態。高確率/高ベース状態と高確率/低ベース状態とを含む。)であることを示す高確率フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS221)。高確率フラグがセットされていれば、CPU56は、ステップS1216,S1227で抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図8(A)の右欄に示す確変時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS222)。なお、始動入賞時にステップS221で確変状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間には、複数の変動表示が実行される可能性がある。そのため、始動入賞時にステップS221で確変状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間に遊技状態が変化している(例えば、変動開始前に15R確変大当りや、10R確変大当り、2R確変大当り、突然確変大当りが発生した場合には通常状態から確変状態に変化している。)場合がある。そのため、始動入賞時にステップS221で判定する遊技状態と変動開始時に判定する遊技状態(後述するステップS61参照)とは、必ずしも一致するとは限らない。なお、そのような不一致を防止するため、現在記憶している保留記憶内の遊技状態の変更を伴うものを特定して、変更後の遊技状態にもとづいて始動入賞時の判定を行うようにしてもよい。
大当り判定用乱数(ランダムR)が確変時の大当り判定値とも一致しなければ(ステップS222のN)、CPU56は、ステップS1216,S1227で抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図8(B),(C)に示す小当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップS223)。この場合、CPU56は、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合(ステップS1217の入賞時判定処理を実行する場合)には、図8(B)に示す小当り判定テーブル(第1特別図柄用)に設定されている小当り判定値と一致するか否かを判定する。また、第2始動入賞口14への始動入賞があった場合(ステップS1228の入賞時判定処理を実行する場合)には、図8(C)に示す小当り判定テーブル(第2特別図柄用)に設定されている小当り判定値と一致するか否かを判定する。
大当り判定用乱数(ランダムR)が小当り判定値とも一致しなければ(ステップS223のN)、CPU56は、「はずれ」となることを示すEXTデータ「00(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う(ステップS224)。
次いで、CPU56は、現在の遊技状態を判定する処理を行う(ステップS225)。この実施の形態では、CPU56は、ステップS225において、遊技状態が高確率状態であるか否かおよび高ベース状態であるか否か(具体的には、高確率フラグおよび高ベースフラグがセットされているか否か)を判定する。なお、始動入賞時にステップS225で高確率状態であるか否かおよび高ベース状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間には、複数の変動表示が実行される可能性がある。そのため、始動入賞時にステップS225で高確率状態であるか否かおよび高ベース状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間に遊技状態が変化している(例えば、変動開始前に15R確変大当りや、10R確変大当り、2R確変大当り、突然確変大当りが発生した場合には通常状態から確変状態に変化している。)場合がある。そのため、始動入賞時にステップS225で判定する遊技状態と変動開始時に判定する遊技状態(後述するステップS61参照)とは、必ずしも一致するとは限らない。なお、そのような不一致を防止するため、現在記憶している保留記憶内の遊技状態の変更を伴うものを特定して、変更後の遊技状態にもとづいて始動入賞時の判定を行うようにしてもよい。
そして、CPU56は、ステップS225の判定結果に応じて、はずれ用の各閾値を設定する(ステップS226)。この実施の形態では、あらかじめ閾値判定を行う閾値判定プログラムが組み込まれており、閾値より大きいか否かを判定することにより、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかが判定され、図16および図17に示す変動カテゴリコマンドに設定するEXTデータの値が決定される。
例えば、CPU56は、遊技状態が高確率/高ベース状態であると判定した場合には閾値219を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値219以下であるか否かを判定し、閾値219以下である場合(すなわち、1〜219である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「08(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値219以下でない場合(すなわち、220〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「09(H)」を設定すると判定する(図16参照)。
また、例えば、CPU56は、遊技状態が高確率/低ベース状態であると判定した場合には閾値79を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値79以下であるか否かを判定し、閾値79以下である場合(すなわち、1〜79である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「0A(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値79以下でない場合(すなわち、80〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「0B(H)」を設定すると判定する(図16参照)。
また、例えば、CPU56は、遊技状態が通常状態であると判定した場合には、合算保留記憶数にかかわらず、閾値79、89、99、169、199、214および229を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値79以下であるか否かを判定し、閾値79以下である場合(すなわち、1〜79である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「00(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値89以下である場合(すなわち、80〜89である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「01(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値99以下である場合(すなわち、90〜99である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「02(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値169以下である場合(すなわち、100〜169である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「03(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値199以下である場合(すなわち、170〜199である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「04(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値214以下である場合(すなわち、200〜214である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「05(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値229以下である場合(すなわち、215〜229である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「06(H)」を設定すると判定する(図16参照)。また、閾値229以下でない場合(すなわち、230〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「07(H)」を設定すると判定する(図16参照)。
なお、上記に示す閾値判定の例では、閾値の値が小さい方から順に79、89、99、169、199、214および229と判定していくので、後の順番の閾値で判定されたものが前の順番の閾値以下の範囲内となることはない。すなわち、閾値79以下であるか否かを判定した後に、閾値89以下であるか否かを判定するときには、前の順番の閾値以下の1〜79の範囲内となることはなく、80〜89の範囲であるか否かを判定することになる。また、この実施の形態では、閾値の値が小さい方から順に79、89、99、169、199、214および229と判定していく場合を示したが、逆に大きい方から順に229、214、199、169、99、89および79と判定していってもよい。このことは、以下に示す他の閾値を用いた判定を行う場合も同様である。
なお、ステップS225の遊技状態の判定を行うことなく、常に通常状態(低確率/低ベース状態)における閾値を設定するようにしてもよい。そのように構成しても、少なくとも「非リーチはずれ」となる変動パターン種別と「スーパーリーチはずれ」となる変動パターン種別とに関しては判定値の範囲が共通化されているのであるから、「非リーチはずれ」や「スーパーリーチはずれ」となるか否かについては判定することができる。
大当り判定用乱数(ランダムR)が小当り判定値と一致した場合には(ステップS223のY)、CPU56は、「小当り」となることを示すEXTデータ「05(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う(ステップS227)。
次いで、CPU56は、小当り用の閾値を設定する(ステップS228)。なお、この実施の形態では、CPU56は、閾値251を設定するものとし、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値251以下である(1〜251である)と判定して、変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「18(H)」を設定すると判定する(図17参照)。なお、小当りである場合には、閾値判定を行うことなく、EXTデータ「18(H)」を設定すると判定するようにしてもよい。
ステップS220またはステップS222で大当り判定用乱数(ランダムR)が大当り判定値と一致した場合には、CPU56は、ステップS1216,S1227で抽出した大当り種別判定用乱数(ランダム1)にもとづいて大当りの種別を判定する(ステップS229)。この場合、CPU56は、第1始動入賞口13への始動入賞があった場合(ステップS1217の入賞時判定処理を実行する場合)には、図8(D)に示す大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)131aを用いて大当り種別が「15R確変大当り」、「10R確変大当り」、「2R確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれとなるかを判定する。また、第2始動入賞口14への始動入賞があった場合(ステップS1228の入賞時判定処理を実行する場合)には、図8(E)に示す大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)131bを用いて大当り種別が「15R確変大当り」、「10R確変大当り」、「2R確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれとなるかを判定する。
次いで、CPU56は、大当り種別の判定結果に応じたEXTデータを図柄指定コマンドに設定する処理を行う(ステップS230)。この場合、「15R確変大当り」となると判定した場合には、CPU56は、「15R確変大当り」となることを示すEXTデータ「01(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う。また、「10R確変大当り」となると判定した場合には、CPU56は、「10R確変大当り」となることを示すEXTデータ「02(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う。また、「2R確変大当り」となると判定した場合には、CPU56は、「2R確変大当り」となることを示すEXTデータ「03(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う。また、「突然確変大当り」となると判定した場合には、CPU56は、「突然確変大当り」となることを示すEXTデータ「04(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う。
そして、CPU56は、ステップS229で判定した大当り種別に応じて、大当り用の各閾値を設定する(ステップS231)。
例えば、CPU56は、「10R確変大当り」または「2R確変大当り」と判定した場合には、閾値74および149を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値74以下であるか否かを判定し、閾値74以下である場合(すなわち、1〜74である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「10(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値149以下である場合(すなわち、75〜149である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「11(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値149以下でない場合(すなわち、150〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「12(H)」を設定すると判定する(図17参照)。
また、例えば、CPU56は、「15R確変大当り」と判定した場合には、閾値38および79を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値38以下であるか否かを判定し、閾値38以下である場合(すなわち、1〜38である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「13(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値79以下である場合(すなわち、39〜79である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「14(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値79以下でない場合(すなわち、80〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「15(H)」を設定すると判定する(図17参照)。
また、例えば、CPU56は、「突然確変大当り」と判定した場合には、閾値100を設定する。この場合、CPU56は、後述するステップS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値100以下であるか否かを判定し、閾値100以下である場合(すなわち、1〜100である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「16(H)」を設定すると判定する(図17参照)。また、閾値100以下でない場合(すなわち、101〜251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「17(H)」を設定すると判定する(図17参照)。
次いで、CPU56は、ステップS226,S228,S231で設定した閾値と、ステップS1216,S1227で抽出した変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)とを用いて、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかを判定する(ステップS232)。
なお、ステップS226,S228,S231において、あらかじめ定められた閾値を設定するのではなく、変動パターン種別判定テーブル(図9、図10参照)を設定するようにし、ステップS232において、設定した変動パターン種別判定テーブルを用いて、変動パターン種別判定用乱数の値の範囲やいずれの変動パターン種別となるかを判定するようにしてもよい。
そして、CPU56は、判定結果に応じたEXTデータを変動カテゴリコマンドに設定する処理を行う(ステップS233)。具体的には、CPU56は、ステップS232でいずれの変動パターン種別になると判定したかに応じて、図16および図17に示すような「00(H)」〜「0B(H)」、「10(H)」〜「18(H)」のいずれかの値を変動カテゴリコマンドのEXTデータに設定する処理を行う。
なお、この実施の形態では、入賞時判定において大当りや小当りとなると判定した場合であっても一律に変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの範囲となるかを判定する場合を示したが、大当りや小当りとなると判定した場合には、変動パターン種別判定用乱数の値の範囲の判定を行わないようにしてもよい。そして、大当りまたは小当りとなると入賞時判定したことを示す図柄指定コマンドを送信するとともに、大当りまたは小当りの変動パターン種別となることを包括的に示す変動カテゴリコマンドを送信するようにしてもよい。そして、例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、具体的にいずれの変動パターン種別となるかまでは示されていないものの、包括的にいずれかの大当りの変動パターン種別となることが示された変動カテゴリコマンドを受信したことにもとづいて、後述する保留予告演出を実行するようにしてもよい。
図28および図29は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認する(ステップS51)。具体的には、合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0であれば、まだ客待ちデモ指定コマンドを送信していなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して客待ちデモ指定コマンドを送信する制御を行い(ステップS51A)、処理を終了する。なお、例えば、CPU56は、ステップS51Aで客待ちデモ指定コマンドを送信すると、客待ちデモ指定コマンドを送信したことを示す客待ちデモ指定コマンド送信済フラグをセットする。そして、客待ちデモ指定コマンドを送信した後に次に特別図柄通常処理を実行する場合には、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグがセットされていることにもとづいて重ねて客待ちデモ指定コマンドを送信しないように制御すればよい。また、この場合、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグは、次回の特別図柄の変動表示が開始されるときにリセットされるようにすればよい。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU56は、第2保留記憶数が0であるか否かを確認する(ステップS52)。具体的には、第2保留記憶数カウンタの値が0であるか否かを確認する。第2保留記憶数が0でなければ、CPU56は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(ステップS53)。第2保留記憶数が0であれば(すなわち、第1保留記憶数のみが溜まっている場合)には、CPU66は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップS54)。
この実施の形態では、ステップS52〜S54の処理が実行されることによって、第1特別図柄の変動表示に対して、第2特別図柄の変動表示が優先して実行される。言い換えれば、第2特別図柄の変動表示を開始させるための第2の開始条件が第1特別図柄の変動表示を開始させるための第1の開始条件に優先して成立するように制御される。なお、この実施の形態では、第2特別図柄の変動表示が第1特別図柄の変動表示よりも優先して実行される場合を示しているが、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とに遊技球が入賞した始動入賞順に従って、第1特別図柄の変動表示または第2特別図柄の変動表示が実行されるように構成してもよい。また、例えば、第1特別図柄の変動表示が第2特別図柄の変動表示よりも優先して実行されるように構成してもよい。
次いで、CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップS58)。なお、CPU56は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM55の所定の領域に保存する。
また、CPU56は、現在の遊技状態に応じて背景指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS60)。この場合、CPU56は、高確率状態であることを示す高確率フラグがセットされているとともに、高ベース状態であることを示す高ベースフラグがセットされている場合には、高確率高ベース状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、高確率フラグのみがセットされ、高ベースフラグがセットされていない場合には、高確率低ベース状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、高確率フラグも高ベースフラグもセットされていなければ、通常状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読み出し、大当り判定モジュールを実行する。なお、この場合、CPU56は、始動口スイッチ通過処理のステップS1216やステップS1227で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行う。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値や小当り判定値(図8参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りや小当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定や小当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確率/高ベース状態、高確率/低ベース状態)の場合には、遊技状態が非確変状態(通常状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図8(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変時大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図8(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行い、遊技状態が通常状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図8(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(ステップS61)、ステップS71に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、高確率フラグがセットされているか否かにより行われる。高確率フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、「15R確変大当り」、「10R確変大当り」、「2R確変大当り」または「突然確変大当り」とすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされる。
大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(ステップS61のN)、CPU56は、小当り判定テーブル(図8(B),(C)参照)を使用して小当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図8(B),(C)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることに決定する。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示すデータを確認し、特別図柄ポインタが示すデータが「第1」である場合には、図8(B)に示す小当り判定テーブル(第1特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。また、特別図柄ポインタが示すデータが「第2」である場合には、図8(C)に示す小当り判定テーブル(第2特別図柄用)を用いて小当りとするか否かを決定する。そして、小当りとすることに決定した場合には(ステップS62)、CPU56は、小当りであることを示す小当りフラグをセットし(ステップS63)、ステップS75に移行する。
なお、ランダムRの値が大当り判定値および小当り判定値のいずれにも一致しない場合には(ステップS62のN)、すなわち、はずれである場合には、ステップS75に移行する。
ステップS71では、CPU56は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、特別図柄ポインタが示す方の大当り種別判定テーブルを選択する(ステップS72)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、図8(D)に示す第1特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131aを選択する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、図8(E)に示す第2特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131bを選択する。
次いで、CPU56は、選択した大当り種別判定テーブルを用いて、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した種別(「15R確変大当り」、「10R確変大当り」、「2R確変大当り」または「突然確変大当り」)を大当りの種別に決定する(ステップS73)。なお、この場合、CPU56は、始動口スイッチ通過処理のステップS1216やステップS1227で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り種別判定用乱数を読み出し、大当り種別の決定を行う。また、この場合に、図8(D),(E)に示すように、第1特別図柄の変動表示が実行される場合には、第2特別図柄の変動表示が実行される場合と比較して、突然確変大当りが選択される割合が高い。
また、CPU56は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに設定する(ステップS74)。例えば、大当り種別が「15R確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「10R確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「2R確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定され、大当り種別が「突然確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「04」が設定される。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップS75)。具体的には、大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」、「9」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。すなわち、大当り種別を「突然確変大当り」に決定した場合には「1」を特別図柄の停止図柄に決定し、「2R確変大当り」に決定した場合には「3」を特別図柄の停止図柄に決定し、「10R確変大当り」に決定した場合には「7」を特別図柄の停止図柄に決定し、「15R確変大当り」に決定した場合には「9」を特別図柄の停止図柄に決定する。また、小当りフラグがセットされている場合には、小当り図柄となる「5」を特別図柄の停止図柄に決定する。
なお、この実施の形態では、まず大当り種別を決定し、決定した大当り種別に対応する特別図柄の停止図柄を決定する場合を示したが、大当り種別および特別図柄の停止図柄の決定方法は、この実施の形態で示したものに限られない。例えば、あらかじめ特別図柄の停止図柄と大当り種別とを対応付けたテーブルを用意しておき、大当り種別決定用乱数にもとづいてまず特別図柄の停止図柄を決定すると、その決定結果にもとづいて対応する大当り種別も決定されるように構成してもよい。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS76)。
図30は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS91)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132C(図9(A)〜(C)参照)のいずれかを選択する(ステップS92)。そして、ステップS102に移行する。
大当りフラグがセットされていない場合には、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS93)。小当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、小当り用変動パターン種別判定テーブル132D(図9(D)参照)を選択する(ステップS94)。そして、ステップS102に移行する。
小当りフラグもセットされていない場合には、CPU56は、高ベース状態であることを示す高ベースフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS95)。なお、高ベースフラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、高ベース状態を終了するときにリセットされる。具体的には、「15R確変大当り」、「10R確変大当り」、「2R確変大当り」または「突然確変大当り」とすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされる。
高ベースフラグがセットされていない場合には(ステップS95)、CPU56は、高確率状態であることを示す高確率フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS96)。高確率フラグがセットされていない場合には(ステップS96)、すなわち、遊技状態が通常状態であれば、CPU56は、合算保留記憶数が3以上であるか否か確認する(ステップS97)。合算保留記憶数が3未満である場合には(ステップS97)、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A(図10(A)参照)を選択する(ステップS98)。そして、ステップS102に移行する。
合算保留記憶数が3以上である場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135B(図10(B)参照)を選択する(ステップS99)。そして、ステップS102に移行する。
高確率フラグがセットされている場合には、すなわち、遊技状態が高確率/低ベース状態であれば、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135D(図10(D)参照)を選択する(ステップS100)。そして、ステップS102に移行する。
高ベースフラグがセットされている場合には、すなわち、遊技状態が高確率/高ベース状態であれば(この実施の形態では、低確率/高ベース状態に制御されることはないので、高ベースフラグがセットされていれば高確率/高ベース状態である)、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135C(図10(C)参照)を選択する(ステップS101)。そして、ステップS102に移行する。
この実施の形態では、ステップS95〜S101の処理が実行されることによって、遊技状態が通常状態であって合算保留記憶数が3以上である場合には、図10(B)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Bが選択される。また、遊技状態が高確率/高ベース状態である場合には、図10(C)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Cが選択される。この場合、後述するステップS102の処理で変動パターン種別として非リーチCA2−3が決定される場合があり、非リーチCA2−3の変動パターン種別が決定された場合には、ステップS105の処理で変動パターンとして短縮変動の非リーチPA1−2が決定される(図12参照)。従って、この実施の形態では、遊技状態が高確率/高ベース状態である場合または合算保留記憶数が3以上である場合には、短縮変動の変動表示が行われる場合がある。なお、この実施の形態では、高確率/高ベース状態で用いる短縮変動用の変動パターン種別判定テーブル(図10(C)参照)と、保留記憶数にもとづく短縮変動用の変動パターン種別判定テーブル(図10(B)参照)とが異なるテーブルである場合を示したが、短縮変動用の変動パターン種別判定テーブルとして共通のテーブルを用いるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、遊技状態が高ベース状態である場合であっても、合算保留記憶数がほぼ0である場合(例えば、0であるか、0または1である場合)には、短縮変動の変動表示を行わないようにしてもよい。この場合、例えば、CPU56は、ステップS95でYと判定したときに、合算保留記憶数がほぼ0であるか否かを確認し、合算保留記憶数がほぼ0であれば、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A(図10(A)参照)を選択するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム2(変動パターン種別判定用乱数)を読み出し、ステップS92、S94、S98、S99、S100またはS101の処理で選択したテーブルを参照することによって、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS102)。
次いで、CPU56は、ステップS102の変動パターン種別の決定結果にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、当り変動パターン判定テーブル137A、137B(図11参照)、はずれ変動パターン判定テーブル138A(図12参照)のうちのいずれかを選択する(ステップS103)。また、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム3(変動パターン判定用乱数)を読み出し、ステップS103の処理で選択した変動パターン判定テーブルを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS105)。なお、始動入賞のタイミングでランダム3(変動パターン判定用乱数)を抽出しないように構成する場合には、CPU56は、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出し、抽出した乱数値にもとづいて変動パターンを決定するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の図柄変動指定コマンドを、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS106)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS107)。
次に、CPU56は、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップS108)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS109)。
なお、はずれと決定されている場合において、直ちに変動パターン種別を決定するのではなく、まず、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。そして、リーチとするか否かの判定結果にもとづいて、ステップS95〜S102の処理を実行し、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。この場合、あらかじめ非リーチ用の変動パターン種別判定テーブル(図10に示す非リーチCA2−1〜非リーチCA2−3の変動パターン種別を含むもの)と、リーチ用の変動パターン種別判定テーブル(図10に示すノーマルCA2−4〜ノーマルCA2−6、スーパーCA2−7の変動パターン種別を含むもの)とを用意しておき、リーチ判定結果にもとづいて、いずれかの変動パターン種別判定テーブルを選択して、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。
また、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定する場合にも、合算保留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でもよい)に応じて、リーチの選択割合が異なるリーチ判定テーブルを選択して、保留記憶数が多くなるに従ってリーチ確率が低くなるようにリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。この場合、CPU56は、例えば、入賞時判定処理における「スーパーリーチはずれ」や「非リーチはずれ」となるか否かの判定において、リーチ判定テーブルの共通の範囲に割り当てられた判定値に合致するか否かを判定することによって、リーチとなるか否かをあらかじめ判定するようにしてもよい。なお、予告演出の実行割合が低下してしまうことを考慮すると、この実施の形態で示したように、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理を行うことなく、変動パターン種別によって「スーパーリーチはずれ」や「非リーチはずれ」となるか否かを事前判定して保留予告演出を行うように構成することが好ましい。
図31は、表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)を示すフローチャートである。表示結果指定コマンド送信処理において、CPU56は、決定されている大当りの種類、小当り、はずれに応じて、表示結果1指定〜表示結果6指定のいずれかの演出制御コマンド(図13参照)を送信する制御を行う。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS110)。セットされていない場合には、ステップS118に移行する。大当りフラグがセットされている場合、大当りの種別が「15R確変大当り」であるときには、表示結果2指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS111,S112)。なお、「15R確変大当り」であるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「01」であるか否かを確認することによって判定できる。また、CPU56は、大当りの種別が「10R確変大当り」であるときには、表示結果3指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS113,S114)。なお、「10R確変大当り」であるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「02」であるか否かを確認することによって判定できる。また、CPU56は、大当りの種別が「2R確変大当り」であるときには、表示結果4指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS115,S116)。なお、「2R確変大当り」であるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「03」であるか否かを確認することによって判定できる。そして、「15R確変大当り」、「10R確変大当り」および「2R確変大当り」のいずれでもないときには(すなわち、「突然確変大当り」であるときには)、CPU56は、表示結果5指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS117)。
CPU56は、大当りフラグがセットされていないときには、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS118)。小当りフラグがセットされていれば、CPU56は、表示結果6指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS119)。小当りフラグもセットされていないときは(ステップS118のN)、すなわち、はずれである場合には、CPU56は、表示結果1指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS120)。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS121)。
図32は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、CPU56は、まず、保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンドまたは第2保留記憶数減算指定コマンド)を既に送信済みであるか否かを確認する(ステップS1121)。なお、保留記憶数減算指定コマンドを既に送信済みであるか否かは、例えば、後述するステップS1122で保留記憶数減算指定コマンドを送信する際に保留記憶数減算指定コマンドを送信したことを示す保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグをセットするようにし、ステップS1121では、その保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグがセットされているか否かを確認するようにすればよい。また、この場合、セットした保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグは、特別図柄の変動表示を終了する際や大当りを終了する際に後述する特別図柄停止処理や大当り終了処理でリセットするようにすればよい。
次いで、保留記憶数減算指定コマンドを送信済みでなければ、CPU56は、保留記憶数減算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS1122)。この場合、特別図柄ポインタに「第1」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第1保留記憶数減算指定コマンドを送信する制御を行う。また、特別図柄ポインタに「第2」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第2保留記憶数減算指定コマンドを送信する制御を行う。
次いで、CPU56は、変動時間タイマを1減算し(ステップS1125)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS1126)、演出制御用マイクロコンピュータ100に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS1127)。そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS1128)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、処理を終了する。
図33は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS131)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、セットされていれば、確変状態(高確率状態)であることを示す高確率フラグ、および高ベース状態であることを示す高ベースフラグをリセットする(ステップS132)。また、CPU56は、15R確変大当り、10R確変大当りまたは2R確変大当りである場合には大当り開始指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信し、大当りの種別が突確大当りである場合には小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS133)。なお、大当りの種別は、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)によって判定される。
また、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS134)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、15)をセットする(ステップS135)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS136)。
また、ステップS131で大当りフラグがセットされていないことを確認した場合には、CPU56は、確変状態(高確率状態)であることを示す高確率フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS137)。高確率フラグがセットされていない場合には、ステップS141に移行する。高確率フラグがセットされている場合には、CPU56は、高確率状態における変動表示回数をカウントするための高確率回数カウンタの値を−1する(ステップS138)。そして、高確率回数カウンタの値が0になった場合には、確変状態(高確率状態)であることを示す高確率フラグをリセットする(ステップS139,140)。そして、ステップS141に移行する。
次いで、CPU56は、高ベース状態であることを示す高ベースフラグがセットされているか否か確認する(ステップS141)。高ベースフラグがセットされていない場合には、ステップS145に移行する。高ベースフラグがセットされている場合には、高ベース状態における変動表示回数をカウントするための高ベース回数カウンタの値を−1する(ステップS142)。そして、CPU56は、減算後の高ベース回数カウンタの値が0になった場合には(ステップS143)、高ベースフラグをリセットする(ステップS144)。そして、ステップS145に移行する。
次いで、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する。小当りフラグがセットされていない場合には、ステップS150に移行する。小当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS146)。また、大入賞口制御タイマに小当り表示時間(小当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS147)。また、開放回数カウンタに開放回数(具体的には、2回)をセットする(ステップS148)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開始前処理(ステップS308)に対応した値に更新する(ステップS149)。
ステップS150では、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する。
図34は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS160)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS164に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、大当りフラグをリセットし(ステップS161)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS162)。ステップS162では、CPU56は、15R確変大当り、10R確変大当りまたは2R確変大当りであった場合には大当り終了指定コマンド(コマンドA301(H))を送信し、「突然確変大当り」であった場合には小当り/突然確変大当り終了指定コマンド(コマンドA302(H))を送信する。そして、大当り終了表示タイマに、画像表示装置9において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS163)、処理を終了する。
ステップS164では、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS165)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過している場合には、CPU56は、高確率フラグをセットして遊技状態を高確率状態(確変状態)に移行させる(ステップS166)。また、CPU56は、高確率状態における変動表示回数をカウントするための高確率回数カウンタに所定回数(例えば71回)をセットする(ステップS167)。また、突然確変大当りでなかった場合には(ステップS168)、CPU56は、高ベースフラグをセットして遊技状態を高ベース状態に移行させる(ステップS169)。また、CPU56は、高ベース状態における変動表示回数をカウントするための高ベース回数カウンタに所定回数(例えば70回)をセットする(ステップS170)。そして、ステップS171に移行する。
ステップS166〜S170の処理が実行されることによって、この実施の形態では、確変大当りにもとづく大当り遊技を終了するときに、突然確変大当り以外が発生した場合に確変状態(高確率状態)に移行されるとともに高ベース状態にも移行され、70回の変動表示を終了するまで高確率/高ベース状態に制御される。また、70回目の変動表示を終了すると高ベース状態のみ終了して高確率/低ベース状態となり、71回目の変動表示を終了すると確変状態(高確率状態)も終了して通常状態に戻る。一方、突然確変大当りが発生した場合には、高確率/低ベース状態に移行され、71回の変動表示を終了するまで高確率/低ベース状態が継続される。
なお、この実施の形態では、ステップS169の処理でセットされた高ベースフラグは、可変入賞球装置15の開放回数を増加させたりするか否かを判定するためにも用いられる。また、高ベースフラグは、特別図柄の変動時間を短縮するか否かを判定するために用いられる。
また、この実施の形態では、突然確変大当りが発生した場合には一律に高確率/低ベース状態に移行する場合を示しているが、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、突然確変大当りが発生したときの遊技状態に応じて、大当り遊技後に移行する遊技状態を異ならせてもよい。例えば、高ベース状態中に突然確変大当りが発生した場合には、その大当り遊技終了後に高確率/高ベース状態に移行する一方で、低ベース状態中に突然確変大当りが発生した場合には、その大当り遊技終了後に高確率/低ベース状態に移行するように構成してもよい。
その後、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS172)。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図35は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。メイン処理において、演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。
次いで、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行う。タイマ割込フラグがセットされていない場合には、ステップS702を繰り返し実行する。なお、タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、ステップS704〜S706の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS704)。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファ(RAMに形成されている。)に保存されている。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。コマンド解析処理では、演出制御用CPU101が、コマンド受信バッファに保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図13〜図14参照)であるのか解析する。
次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。
次いで、演出制御用CPU101は、所定の乱数を生成するためのカウンタのカウンタ値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS706)。その後、ステップS702に移行する。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図13および図14参照)であるのか解析する。なお、演出制御INT信号にもとづく割込処理は、2msごとに実行されるタイマ割込処理に優先して実行される。
図36〜図39は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタ(コマンド受信バッファにおけるどの領域からコマンドを読み出すべきかを示すポインタ)の値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップS617)、演出制御用CPU101は、受信した表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果6指定コマンド)を、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップS618)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS619)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS620)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始指定コマンド(コマンドA001(H))であれば(ステップS621)、演出制御用CPU101は、大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS622)。
受信した演出制御コマンドが小当り/突然確変大当り開始指定コマンド(コマンドA002(H))であれば(ステップS623)、演出制御用CPU101は、小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS624)。
受信した演出制御コマンドが第1図柄変動指定コマンドであれば(ステップS625)、第1図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS626)。受信した演出制御コマンドが第2図柄変動指定コマンドであれば(ステップS627)、第2図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS628)。
受信した演出制御コマンドが大入賞口開放中指定コマンドであれば(ステップS631)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放中フラグをセットする(ステップS632)。また、演出制御用CPU101は、受信した大入賞口開放中指定コマンドを、RAMに形成されている大入賞口開放中指定コマンド格納領域に格納する(ステップS633)。
受信した演出制御コマンドが大入賞口開放後指定コマンドであれば(ステップS635)、演出制御用CPU101は、大入賞口開放後フラグをセットする(ステップS636)。また、演出制御用CPU101は、受信した大入賞口開放後指定コマンドを、RAMに形成されている大入賞口開放後指定コマンド格納領域に格納する(ステップS637)。
受信した演出制御コマンドが大当り終了指定コマンド(コマンドA301(H))であれば(ステップS641)、演出制御用CPU101は、大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS642)。受信した演出制御コマンドが小当り/突然確変大当り終了指定コマンド(コマンドA302(H))であれば(ステップS643)、演出制御用CPU101は、小当り/突然確変大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS644)。
受信した演出制御コマンドがいずれかの図柄指定コマンドであれば(ステップS651)、演出制御用CPU101は、受信した図柄指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の空いている最初の格納領域に格納する(ステップS652)。
図40は、始動入賞時コマンド格納領域の具体例を示す説明図である。図40に示すように、始動入賞時コマンド格納領域には、合算保留記憶数の最大値(この例では8)に対応した領域(格納領域1〜8)が確保されている。この実施の形態では、図25に示された始動口スイッチ通過処理におけるステップS1218〜S1220,S1229〜S1231で、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への始動入賞があったときに、1タイマ割込内に、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および保留記憶数加算指定コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンドまたは第2保留記憶数加算指定コマンド)の3つのコマンドが実質的に一括して送信される。そのため、図40に示すように、始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域1〜8には、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および保留記憶数加算指定コマンドを対応付けて格納できるように記憶領域が確保されている。
この実施の形態では、演出制御用CPU101は、コマンド解析処理において、受信した順にコマンドを始動入賞時コマンド格納領域の空いている最初の格納領域内に格納していく。この実施の形態では、1タイマ割込内に、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および保留記憶数加算指定コマンドの順にコマンド送信が行われるので、コマンド受信が正常に行われれば、図40に示すように、各格納領域1〜8に、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および保留記憶数加算指定コマンドの順に格納されていくことになる(なお、図40では、格納領域1〜5までコマンドが格納されている例が示されている)。
なお、図40に示す始動入賞時コマンド格納領域に格納されている各コマンドは、演出図柄の変動表示を開始するごとに、演出図柄の変動表示を開始するタイミングで後述する演出図柄変動開始処理のステップS8024で1つずつ削除され、始動入賞時コマンド格納領域の内容がシフトされる。例えば、この実施の形態では、第2特別図柄の変動表示が優先実行されるのであるから、図40に示す例では、第2保留記憶が1つ存在することから第2特別図柄の変動表示に対応した演出図柄の変動表示がまず実行される。そして、第2保留記憶数加算指定コマンドを含む始動入賞時コマンドが格納されている最初の格納領域が格納領域5のみであることから、格納領域5に格納されている各コマンドが削除される。次いで、第2保留記憶が新たに発生しなかった場合には、次に第1特別図柄の変動表示に対応した演出図柄の変動表示が実行される。そして、第1保留記憶数加算指定コマンドを含む始動入賞時コマンドが格納されている最初の格納領域が格納領域1であることから、格納領域1に格納されている各コマンドが削除され、格納領域2に格納されている各コマンドが格納領域1にシフトされ、格納領域3に格納されている各コマンドが格納領域2にシフトされ、格納領域4に格納されている各コマンドが格納領域3にシフトされ、格納領域5に格納されている各コマンドが格納領域4にシフトされる。
なお、この実施の形態では、第1始動入賞口13への始動入賞時に受信したコマンドと、第2始動入賞口14への始動入賞時に受信したコマンドとを共通の始動入賞時コマンド格納領域に格納して管理する場合を示しているが、この実施の形態では第2特別図柄の変動表示が優先実行されるように構成され入賞順を管理する必要はないことから、第1始動入賞口13への始動入賞時に受信したコマンドを格納する第1始動入賞時コマンド格納領域と、第2始動入賞口14への始動入賞時に受信したコマンドを格納する第2始動入賞時コマンド格納領域とを別々に設けるように構成してもよい。
また、この実施の形態では、始動入賞の発生時に受信する図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および保留記憶数加算指定コマンドを、包括的に表現する場合に、始動入賞時のコマンドともいう。また、これら始動入賞時のコマンドのうち、保留記憶数加算指定コマンドを保留記憶情報ともいう。また、始動入賞時の入賞時判定処理(図27参照)で判定される大当りや小当りとなるか否か、大当り種別の判定結果、変動パターン種別の判定結果を示すコマンドである図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドを、包括的に表現する場合に、入賞時判定結果指定コマンドや判定結果情報ともいう。
受信した演出制御コマンドがいずれかの変動カテゴリコマンドであれば(ステップS653)、演出制御用CPU101は、受信した変動カテゴリコマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域1〜8のうち最新の図柄指定コマンドが格納されている格納領域に格納する(ステップS654)。ただし、最新の図柄指定コマンドが格納されている格納領域に既に変動カテゴリコマンドや保留記憶数加算指定コマンドが格納されていた場合には、今回のタイマ割込内で変動カテゴリコマンドよりも先に受信すべき図柄指定コマンドを受信し損なったことを意味する。その場合には、演出制御用CPU101は、受信した変動カテゴリコマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の空いている最初の格納領域に格納する。
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数加算指定コマンドであれば(ステップS655)、演出制御用CPU101は、受信した第1保留記憶数加算指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域1〜8のうち最新の図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドが格納されている格納領域に格納する(ステップS656)。ただし、最新の図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドが格納されている格納領域に既に保留記憶数加算指定コマンドが格納されていた場合には、今回のタイマ割込内で第1保留記憶数加算指定コマンドよりも先に受信すべき図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドを両方とも受信し損なったことを意味する。その場合には、演出制御用CPU101は、受信した第1保留記憶数加算指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の空いている最初の格納領域に格納する。
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶数加算指定コマンドであれば(ステップS657)、演出制御用CPU101は、受信した第2保留記憶数加算指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域1〜8のうち最新の図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドが格納されている格納領域に格納する(ステップS658)。ただし、最新の図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドが格納されている格納領域に既に保留記憶数加算指定コマンドが格納されていた場合には、今回のタイマ割込内で第2保留記憶数加算指定コマンドよりも先に受信すべき図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドを両方とも受信し損なったことを意味する。その場合には、演出制御用CPU101は、受信した第2保留記憶数加算指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の空いている最初の格納領域に格納する。
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数減算指定コマンドであれば(ステップS661)、演出制御用CPU101は、第1保留記憶表示部18cにおける保留表示を1つ消去し、残りの保留表示を1つずつシフトして、第1保留記憶表示部18cにおける保留表示を更新する(ステップS662)。
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶数減算指定コマンドであれば(ステップS663)、演出制御用CPU101は、第2保留記憶表示部18dにおける保留表示を1つ消去し、残りの保留表示を1つずつシフトして、第2保留記憶表示部18dにおける保留表示を更新する(ステップS664)。
受信した演出制御コマンドが客待ちデモ指定コマンドであれば(ステップS665)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9にあらかじめ決められている客待ちデモ画面を表示する制御を行う(ステップS666)。なお、客待ちデモ指定コマンドを受信したことにもとづいて直ちに客待ちデモ画面を表示するのではなく、客待ちデモ指定コマンドを受信した後、所定期間(例えば、10秒)を経過してから客待ちデモ画面の表示を開始するようにしてもよい。
受信した演出制御コマンドが高確率/高ベース状態背景指定コマンドであれば(ステップS671)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を高確率状態に応じた背景画面(例えば、赤色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS672)。また、演出制御用CPU101は、遊技状態が高確率状態であることを示す高確率状態フラグ、および遊技状態が高ベース状態であることを示す高ベース状態フラグをセットする(ステップS673)。
受信した演出制御コマンドが高確率/低ベース状態背景指定コマンドであれば(ステップS674)、演出制御用CPU101は、確変潜伏状態であることを示す確変潜伏フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS675)。後述するように、この実施の形態では、突然確変大当りとなった場合には確変潜伏フラグがセットされ確変潜伏状態に移行される(後述するステップS8304,S8305参照)。この実施の形態では、確変潜伏状態では、通常状態で小当りが発生したときと同様の背景画面(本例では、通常状態に応じた青色の表示色の背景画面)が表示されることによって、確変状態(高確率状態)であることが認識不能とされる。確変潜伏フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を高確率状態に応じた背景画面(例えば、赤色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS676)。一方、確変潜伏フラグがセットされていれば(すなわち、確変潜伏状態中であれば)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を通常状態に応じた背景画面(例えば、青色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS677)。また、演出制御用CPU101は、高確率状態フラグをセットする(ステップS678)とともに、高ベース状態フラグをリセットする(ステップS679)。
なお、この実施の形態では、確変潜伏状態において通常状態に応じた背景画面を表示することによって確変状態(高確率状態)であることを認識不能とする場合を示しているが、確変状態(高確率状態)であることが認識不能な態様であれば、この実施の形態で示した表示態様にかぎられない。例えば、通常状態に応じた背景画面とは異なる確変潜伏用の背景画面(例えば、黄色の表示色の背景画面)を設けるようにし、突然確変大当りが発生した場合に確変潜伏用の背景画面を表示するとともに、通常状態で小当りが発生した場合にも確変潜伏用の背景画面を表示することによって、確変状態(高確率状態)であることを認識不能とするようにしてもよい。
また、例えば、突然確変大当りが発生した場合や通常状態で小当りが発生した場合に確変潜伏モードに移行し、確変潜伏モード中に事後的に確変状態であることを報知するような演出を実行するようにしてもよい。例えば、確変潜伏モード中に味方と敵のキャラクタがバトルを行うようなバトル演出を実行し、味方のキャラクタがバトルに勝利する演出を実行することによって事後的に確変状態であることを報知するようにしてもよい。
受信した演出制御コマンドが通常状態背景指定コマンドであれば(ステップS680)、演出制御用CPU101は、演出表示装置9に表示する背景画面を通常状態に応じた背景画面(例えば、青色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS681)。また、演出制御用CPU101は、セットされていれば、高確率状態フラグや高ベース状態フラグをリセットする(ステップS682)。さらに、演出制御用CPU101は、セットされていれば、確変潜伏フラグをリセットして確変潜伏状態を終了する(ステップS683)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS690)。そして、ステップS611に移行する。
図41は、演出制御用マイクロコンピュータ100が用いる乱数を示す説明図である。図41に示すように、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1〜第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−1〜SR1−3、擬似連変動時仮停止図柄乱数SR2、所定演出決定用乱数SR3、および保留予告演出決定用乱数SR4を用いる。なお、演出効果を高めるために、これら以外の乱数を用いてもよい。
第1〜第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−1〜SR1−3は、演出図柄の可変表示結果である停止図柄として、演出表示装置9の表示領域における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアに停止表示される演出図柄(最終停止図柄)を決定するために用いられる乱数である。なお、最終停止図柄は、演出図柄の可変表示が終了する時点で「左」、「中」、「右」の図柄表示エリアそれぞれにおいて最終的に停止表示される3つの演出図柄のことである。なお、演出図柄の大当り図柄の組合せは、第1〜第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−1〜SR1−3のうちのいずれか1個の乱数によって決定される。
擬似連変動時仮停止図柄乱数SR2は、擬似連演出を伴う演出図柄の変動中に仮停止表示させる図柄(仮停止図柄)を決定するために用いられる乱数である。
所定演出決定用乱数SR3は、所定演出を実行するか否か決定するための乱数である。また、保留予告演出決定用乱数SR4は、保留予告演出を実行するか否か決定するための乱数である。
図42は、図35に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、まず、第1所定演出処理(ステップS810A)、および保留予告演出処理(ステップS810B)を実行する。
次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。なお、演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、演出図柄の可変表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。なお、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示と、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示とを、別の演出制御プロセス処理により実行するように構成してもよい。また、この場合、いずれの演出制御プロセス処理により演出図柄の変動表示が実行されているかによって、いずれの特別図柄の変動表示が実行されているかを判断するようにしてもよい。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(ステップS801):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(ステップS803):演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中の表示制御を行う。そして、ラウンド終了条件が成立したら、最終ラウンドが終了していなければ、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS806)に対応した値に更新する。最終ラウンドが終了していれば、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS807)に対応した値に更新する。
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。そして、ラウンド開始条件が成立したら、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(ステップS807):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図43は、所定演出の実行区間の一例を示す説明図である。「所定演出」は、特別図柄や演出図柄の変動表示においてリーチ演出が実行されるか否か、または可変入賞球装置15が遊技球が進入(通過)しやすい状態(例えば、開放状態)に制御されるか否かを報知する演出である。この実施の形態では、所定演出において、演出表示装置9の表示画面においてルーレットを回転させるような態様の演出が実行される。なお、所定演出において、必ずしも、100%リーチ演出が実行されることを報知したり、100%可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されることを報知する必要はなく、リーチ演出が実行される可能性を示唆する報知をしたり、可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御される可能性を示唆する報知をしたりするものであってもよい。また、所定演出は、演出制御用マイクロコンピュータ100によって実行される。
図43に示す例では、所定演出は、予兆演出、開始演出、報知用演出、結果報知演出の順に実行される。なお、予兆演出が実行される期間を第1期間といい、開始演出、報知用演出および結果報知演出が実行される期間を第2期間という。
また、第1期間の演出(予兆演出)の実行が省略されることがある。また、結果報知演出の期間は短縮されることがある。
予兆演出は、遊技者に所定演出が開始されることを想起させるような演出である。開始演出は、所定演出が開始されたことを遊技者に認識させるための演出である。報知用演出は、可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されることを遊技者に期待させるような演出である。結果報知演出は、遊技者が可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されるか否かを想起可能な演出である。
なお、第1期間の予兆演出が実行された後に第2期間の開始演出以降の演出(本例では、ルーレットの演出)に発展しない場合も設けられていることが望ましい。そのようにすれば、予兆演出が実行されることによって、ルーレットなどの演出が行われるかもしれないという期待感だけでなく、必ずしもルーレットなどの演出に発展しないかもしれないとの不安感も与えることができ、予兆演出の演出効果を高めることができる。
また、この実施の形態では、後述するように、普通図柄の変動表示の開始を契機として所定演出の有無や報知結果が決定されて所定演出が実行される場合と、特別図柄や演出図柄の変動表示の開始を契機として所定演出の有無や報知結果が決定されて所定演出が実行される場合とがある。以下、この実施の形態では、普通図柄の変動表示の開始を契機として決定処理が行われて実行される所定演出を「第1所定演出」といい、特別図柄や演出図柄の変動表示の開始を契機として決定処理が行われて実行される所定演出を「第2所定演出」といって区別する場合がある。
次に、この実施の形態で実行される所定演出の演出態様の具体例を説明する。図44〜図47は、ルーレット態様で実行される所定演出の演出態様の具体例を示す説明図である。まず、図44には、可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されることを報知するための演出が例示されている。
図44(A)に示すように、キャラクタ画像9aが登場した後に、図44(B)に示すように、演出表示装置9の表示画面に表示されているキャラクタ画像9aが動くような表示制御が実行される。そのような表示制御による演出が予兆演出に相当する。
次いで、所定演出が開始されるかのような演出のための画像である報知画像(例えば、「ルーレットチャンス」を表示する画像)9bを表示する制御が実行される(図44(C)参照)。そのような表示制御による演出が開始演出に相当する。そして、報知用演出が開始される。
この実施の形態では、ルーレット態様の所定演出における報知用演出は、演出エリア9Fにおいて図柄が変動するような演出(ルーレットが回転するような態様の演出)である(図44(D)参照)。その後、演出エリア9Fにおいて、可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されることを示唆する画像9cが停止表示される(図44(E)参照)。次いで、可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されることを報知するような報知用画像9dが表示される(図44(F)参照)。その後、演出表示装置9に、可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態(開放状態)に制御されることを明示する画像9eが表示される(図44(G)参照)。なお、図44(E),(F)に示すような表示制御がなされる期間が結果報知演出の期間に相当する。
また、この実施の形態では、所定演出において、特別図柄や演出図柄の変動表示においてリーチ演出が実行されるか否か、または可変入賞球装置15が遊技球が進入(通過)しやすい状態(例えば、開放状態)に制御されるか否かが報知されるのであるが、これに加えて、所定種類の当り(例えば、小当り)になることを報知可能に構成してもよい。図45には、所定の種類の当り(この例では、小当り)になることを報知するための演出が例示されている。
図45(A)に示すように、キャラクタ画像9aが登場した後に、図45(B)に示すように、演出表示装置9の表示画面に表示されているキャラクタ画像9aが動くような予兆演出が実行される。
次いで、所定演出が開始されるかのような演出である開始演出が実行される(図45(C)参照)。そして、報知用演出が開始される。
ルーレット態様の所定演出における報知用演出は、演出エリア9Fにおいて図柄が変動するような演出である(図45(D)参照)。その後、演出エリア9Fにおいて、所定の種類の当り(この例では、小当り)になることを示唆する画像9fが停止表示される(図45(E)参照)。次いで、所定の種類の当りの発生を報知するような報知用画像9gが表示される(図45(F)参照)。その後、演出表示装置9に、大入賞口が遊技球が進入しやすい状態(開放状態)に制御されることを明示する画像9hが表示される(図45(G)参照)。なお、図45(E),(F)に示すような表示制御がなされる期間が結果報知演出の期間に相当する。
なお、図45に示すような態様で小当りとなることを報知する所定演出を実行可能に構成するのであれば、例えば、突然確変大当りや小当りにおける大入賞口の開放時間を0.5秒や1.5秒程度とし、大入賞口への入賞がある程度期待できるように構成することが望ましい。
次に、図46には、リーチ演出(ノーマルリーチ演出やスーパーリーチ演出)が実行されることを報知するための演出が例示されている。
図46(A)に示すように、キャラクタ画像9aが登場した後に、図46(B)に示すように、演出表示装置9の表示画面に表示されているキャラクタ画像9aが動くような予兆演出が実行される。
次いで、所定演出が開始されるかのような演出である開始演出が実行される(図46(C)参照)。そして、報知用演出が開始される。
ルーレット態様の所定演出における報知用演出は、演出エリア9Fにおいて図柄が変動するような演出である(図46(D)参照)。その後、演出エリア9Fにおいて、リーチになることを示唆する画像(大当りの期待度が高いことを報知するための画像)9iが停止表示される(図46(E)参照)。なお、図46に示す例では、リーチになることを示唆する画像9iとして「激熱」の文字列を含む画像が示されているが、この実施の形態では、リーチになることを示唆する画像として、「激熱」の文字列を含む画像と「チャンス」の文字列を含む画像との2つがある。そして、この実施の形態では、スーパーリーチとなる場合には、ノーマルリーチとなる場合と比較して、「チャンス」の文字列を含む画像よりも「激熱」の文字列を含む画像が停止表示される割合が高い。
そして、演出図柄の表示状態がリーチ状態になる(図46(F)参照)。その後、演出表示装置9に、スーパーリーチの発生を明示する画像9jが表示される(図46(G)参照)。なお、図46(E),(F)に示すような表示制御がなされる期間が結果報知演出の期間に相当する。
また、この実施の形態では、リーチ演出が実行されることや可変入賞球装置15が遊技球が進入(通過)しやすい状態に制御されることを報知する所定演出が実行される場合に、それらの報知結果が報知される前に、リーチ演出が実行されず可変入賞球装置15も遊技球が進入(通過)しやすい状態に制御されないこと(はずれの報知結果)を報知する所定演出(すなわち、「偽」の所定演出)が実行される場合がある。
図47は、一例として、リーチ演出が実行されることを報知する前に、はずれの報知結果を報知する所定演出が実行される場合の具体例を示す説明図である。
図47(A)に示すように、キャラクタ画像9aが登場した後に、図47(B)に示すように、演出表示装置9の表示画面に表示されているキャラクタ画像9aが動くような予兆演出が実行される。
次いで、所定演出が開始されるかのような演出である開始演出が実行される(図47(C)参照)。そして、報知用演出が開始される。
ルーレット態様の所定演出における報知用演出は、演出エリア9Fにおいて図柄が変動するような演出である(図47(D)参照)。その後、演出エリア9Fにおいて、リーチ演出が実行されず可変入賞球装置15も遊技球が進入(通過)しやすい状態に制御されないこと(はずれの報知結果)を示唆する画像9kが停止表示される(図47(E)参照)。
次いで、再び報知用演出は演出エリア9Fにおいて図柄の変動が開始され、再び報知用演出が開始されたような演出が実行される(図47(F)参照)。その後、演出エリア9Fにおいて、リーチになることを示唆する画像(大当りの期待度が高いことを報知するための画像)9iが停止表示される(図47(G)参照)。そして、演出図柄の表示状態がリーチ状態になる(図47(H)参照)。その後、演出表示装置9に、スーパーリーチの発生を明示する画像9jが表示される(図47(I)参照)。
なお、図47に示す例では、図47(E)で一旦はずれの報知結果を報知した後、図47(G)で「激熱」の報知結果を報知する場合を示しているが、図47(E)で一旦はずれの報知結果を報知した後、図47(G)で再度はずれの報知結果を報知し、そのままはずれとなるパターンが設けられていてもよい。
図48は、第1所定演出処理(ステップS810A)を示すフローチャートである。第1所定演出処理では、普通図柄の変動表示が開始されたことを契機として所定の条件が成立すると所定演出が開始される。なお、図48に示す第1所定演出処理において、普通図柄変動開始指定コマンドを受信した場合にのみ、ステップS731以降の処理を実行するように構成してもよい。
第1所定演出処理において、演出制御用CPU101は、第1所定演出を実行中であることを示す第1所定演出実行中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS731)。ステップS731で第1所定演出実行中フラグがセットされていた場合には(すなわち、第1所定演出の実行中である場合には)、演出制御用CPU101は、第1所定演出の演出期間を計測するための第1所定演出タイマの値を−1する(ステップS732)。そして、第1所定演出タイマの値が0になったときには(ステップS733)、第1所定演出を終了する(ステップS734)。また、演出制御用CPU101は、第1所定演出実行中フラグをリセットする(ステップS735)。
ステップS731で第1所定演出実行中フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、第2所定演出を実行中であることを示す第2所定演出実行中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS738)。第2所定演出実行中フラグがセットされていた場合には(すなわち、第2所定演出の実行中である場合には)、そのまま処理を終了する。第2所定演出実行中フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、普通図柄変動開始指定コマンド(普通図柄変動開始指定(当り)コマンドまたは普通図柄変動開始指定(はずれ)コマンド)を受信したことを示す普通図柄変動開始指定コマンド受信フラグ(普通図柄変動開始指定(当り)コマンド受信フラグまたは普通図柄変動開始指定(はずれ)コマンド受信フラグ)がセットされているか否か確認する(ステップS739)。セットされていない場合には、処理を終了する。
普通図柄変動開始指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、演出制御用CPU101は、高ベース状態であるか否かを確認する(ステップS740)。なお、高ベース状態であるか否かは、具体的には、高ベース状態フラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。
高ベース状態でなければ(すなわち、低ベース状態であれば)、演出制御用CPU101は、大当り遊技状態(小当り遊技状態も含む)であるか否か確認する(ステップS741)。大当り遊技状態であるか否かは、例えば演出制御プロセスフラグの値で確認される。その場合、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値が4以上であるときに大当り遊技状態であるとする。大当り遊技状態である場合には、処理を終了する。
大当り遊技状態でもなければ、演出制御用CPU101は、第1所定演出の有無および報知結果の決定を行う(ステップS742)。ステップS742では、演出制御用CPU101は、例えば、図49に示す第1所定演出決定テーブルを用いて、第1所定演出の有無および報知結果(いずれの報知結果とするか)を決定する。
図49に示す第1所定演出決定テーブルには、普通図柄の表示結果をはずれ図柄にする場合(普通図柄変動開始指定(はずれ)コマンド受信フラグがセットされている場合に相当)と普通図柄の表示結果を当り図柄にする場合(普通図柄変動開始指定(当り)コマンド受信フラグがセットされている場合に相当)との各々に応じて、所定演出を実行しないことに対応する判定値と、所定演出(×)を実行することに対応する判定値と、所定演出(○)を実行することに対応する判定値と、所定演出(×)の後に所定演出(○)を実行することに対応する判定値とが設定されている。なお、所定演出(×)とは、リーチ演出が実行されず可変入賞球装置15も遊技球が進入(通過)しやすい状態に制御されないこと(はずれの報知結果)を報知する所定演出であり、所定演出(○)とは、可変入賞球装置15が遊技球が進入(通過)しやすい状態に制御されることを報知する所定演出である。なお、第1所定演出決定テーブルには、少なくとも所定演出を実行することに対応する判定値が設定されていればよい。また、図49には、判定値そのものではなく、判定値数が示されている。
なお、図49に示す「報知内容」(所定演出)の態様に代えて、他の態様を用いてもよい。例えば、一般に確変確定報知のために使用されるパトランプ(緊急用の赤色灯)状の画像や、特別図柄の表示結果を予告報知するためのステップアップ予告演出において使用されるキャラクタ画像や、大当り報知のための画像等を、他の態様として用いてもよい。それらを使用する場合には、確変確定報知、ステップアップ予告演出、大当り報知等と所定演出とを連動させた演出が実現される。
また、図49に示す例では、普図当りとなる場合であっても、10%の低い割合で所定演出を実行しない場合があるように構成しているが、普図当りとなる場合には、100%の割合で所定演出を実行するように構成してもよい。
演出制御用CPU101は、ステップS759Aの処理において、所定演出決定用乱数(図41参照)を抽出し、所定演出決定用乱数が所定演出を実行することに対応する判定値のいずれかと一致した場合に、所定演出を実行することに決定する。なお、演出制御用CPU101は、普通図柄変動開始指定(はずれ)コマンドを受信した場合には、第1所定演出決定テーブルにおける「普通図柄はずれ」に関する判定値を使用し、普通図柄変動開始指定(当り)コマンドを受信した場合には、第1所定演出決定テーブルにおける「普通図柄当り」に関する判定値を使用する。
次いで、演出制御用CPU101は、第1所定演出を実行することに決定した場合には(ステップS743のY)、決定した第1所定演出の種類(報知結果)に応じた所定演出パターンを選択する(ステップS744)。次いで、演出制御用CPU101は、第1所定演出タイマに、決定された所定演出のパターンに応じた時間に対応する値をセットする(ステップS745)。そして、演出制御用CPU101は、第1所定演出を開始する(ステップS746)とともに、第1所定演出実行中フラグをセットする(ステップS747)。
なお、第1所定演出実行中フラグをセットする場合、第1所定演出の報知結果も特定可能な情報もセットする。この場合、例えば、報知結果が「×」であることを示すフラグや、報知結果が「○」であることを示すフラグ、所定演出(×)の後に所定演出(○)を実行することを示すフラグをセットするようにしてもよい。また、例えば、第1所定演出実行中フラグが複数ビット(例えば、1バイト)で構成される場合には、第1所定演出実行中フラグの所定ビットにいずれの報知結果であるかを指定する値を設定することによって、いずれの報知結果であるかを特定可能であるようにしてもよい。
以上の処理が実行されることによって、ステップS746で第1所定演出を開始してからステップS734で第1所定演出を終了するまで、普通図柄の変動表示中に、図44に示すような予兆演出から結果報知演出までの一連の第1所定演出が実行される。
なお、この実施の形態では、具体的には、第1所定演出は、後述するプロセステーブルに設定されているデータに従って演出制御を実行することによって実現される。その場合には、演出制御用CPU101は、ステップS746の処理で、決定された所定演出のパターンに応じたプロセステーブルを選択し、選択したプロセステーブルに設定されているデータを用いて演出表示装置9の表示制御等を開始する。なお、各プロセステーブルは、あらかじめROMに格納されている。
なお、この実施の形態では、普通図柄変動開始指定コマンドを受信したときに、第2所定演出の実行中でなく、且つ高ベース状態でも大当り遊技状態でもなければ、無条件に第1所定演出を決定して実行する場合を示しているが、例えば、さらに演出図柄の変動表示中であるか否かを確認し、演出図柄の変動表示中であることを条件に第1所定演出を決定して実行するようにしてもよい。すなわち、演出図柄の変動表示中でないときに所定演出を実行してしまったのでは、リーチ演出に対する報知結果を報知する所定演出でないことが明らかであるから、可変入賞球装置15が開放状態となるか否かを報知するための所定演出であることが認識されてしまう。そこで、演出図柄の変動表示中であることを条件に第1所定演出を実行するようにすれば、報知結果が報知されるまではリーチ演出に対する所定演出であるか可変入賞球装置15が開放状態となることに対する所定演出であるか認識できないのであるから、所定演出による演出効果をより高めることができる。
また、上記のように演出図柄の変動表示中であることを条件に第1所定演出を実行するように構成する場合、さらに演出図柄の残り変動時間を確認し、第1所定演出を実行するのに十分な残り変動時間があることを条件に第1所定演出を実行するようにしてもよい。また、残り変動時間が不十分である場合には、さらに保留記憶数を確認し、保留記憶数が0でなければ(すなわち、次の変動表示が直ちに開始される場合には)、次の変動表示の開始まで待ってから第1所定演出を実行するようにしたり、保留記憶数が0であれば、そのまま直ちに第1所定演出を実行するようにしたりしてもよい。また、例えば、可変入賞球装置15が開放状態となることを報知する第1所定演出(本例では、所定演出(○))を開始した後に、リーチ演出が出現する演出図柄の変動表示が開始された場合には、その所定演出の報知結果をリーチ演出を報知するものに差し替えるようにしてもよい。
図50は、保留予告演出決定処理(ステップS810B)を示すフローチャートである。保留予告演出決定処理において、演出制御用CPU101は、まず、新たに変動カテゴリコマンドを受信したか否かを確認する(ステップS6001)。なお、この実施の形態では、ステップS6001で新たに変動カテゴリコマンドを受信したか否かを確認する場合を示したが、少なくとも、始動入賞時に送信されるいずれかのコマンドが受信されたことを確認した場合に、ステップS6002以降の処理に移行するようにしてもよい。例えば、変動カテゴリコマンドに代えて、図柄指定コマンドを受信したことにもとづいてステップS6002以降の処理に移行するようにしてもよく、第1保留記憶数加算指定コマンドや第2保留記憶数加算指定コマンドを受信したことにもとづいてステップS6002以降の処理に移行するようにしてもよい。
新たに変動カテゴリコマンドを受信した場合、演出制御用CPU101は、高ベース状態であるか否かを確認する(ステップS6002)。なお、高ベース状態であるか否かは、具体的には、高ベース状態フラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。高ベース状態であれば、ステップS6008に移行する。高ベース状態でなければ(すなわち、低ベース状態であれば)、演出制御用CPU101は、新たに受信した保留記憶数加算指定コマンドが第1保留記憶数加算指定コマンドであるか否かを確認する(ステップS6003)。新たに第1保留記憶数加算指定コマンドを受信した場合でなければ(すなわち、新たに第2保留記憶数加算指定コマンドを受信した場合であれば)、ステップS6008に移行する。
新たに第1保留記憶数加算指定コマンドを受信した場合であれば、演出制御用CPU101は、保留予告演出の有無を決定するための保留予告演出決定用乱数(SR4)を抽出し、受信した変動カテゴリコマンドにもとづいて、抽出した保留予告演出決定用乱数にもとづく抽選処理を行い、保留予告演出の有無を決定する(ステップS6004)。
図51は、保留予告演出の有無を決定するための保留予告演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。図51に示すように、この実施の形態では、新たに受信した予告対象の保留記憶に対応する変動カテゴリコマンドで示される変動カテゴリが変動カテゴリ1(すなわち、非リーチはずれとなる非リーチCA2−1の変動パターン種別となることを示す変動カテゴリ)、変動カテゴリ8(すなわち、スーパーリーチはずれとなるスーパーCA2−7の変動パターン種別となることを示す変動カテゴリ)、または変動カテゴリ23や変動カテゴリ26(すなわち、スーパーリーチ大当りとなるスーパーCA3−3の変動パターン種別となることを示す変動カテゴリ)である場合に保留予告演出の実行が決定される場合がある。図51に示すように、この実施の形態では、予告対象の保留記憶がスーパーリーチ大当りとなる場合には90%の割合で保留予告演出を実行することに決定し、予告対象の保留記憶がスーパーリーチはずれとなる場合には60%の割合で保留予告演出を実行することに決定し、予告対象の保留記憶が非リーチはずれとなる場合には10%の割合で保留予告演出(この場合、いわゆるガセの保留予告演出)を実行することに決定する。
すなわち、この実施の形態では、変動カテゴリが「スーパーリーチはずれ」である場合には、「非リーチはずれ」である場合よりも、保留予告演出が実行される割合(「実行あり」以外に決定される割合)が高くなっており、変動カテゴリが「スーパーリーチ大当り」である場合には、「非リーチはずれ」や「スーパーリーチはずれ」である場合よりも、保留予告演出が実行される割合が高くなっている。そのような設定により、保留予告演出を実行することで、変動表示結果が「大当り」となることやスーパーリーチが実行されることを予告・示唆することができる。
次いで、演出制御用CPU101は、保留予告演出を実行することに決定したか否かを確認する(ステップS6005)。保留予告演出を実行することに決定していなければ、ステップS6008に移行する。保留予告演出を実行することに決定されていれば、演出制御用CPU101は、演出表示装置9において、第1保留記憶表示部18cの近傍に表示する小キャラクタが第1保留記憶表示部18cに表示する保留表示に作用するような表示を行う(ステップS6006)。この場合、例えば、第1保留記憶表示部18cの近傍に表示する昆虫の小キャラクタが第1保留記憶表示部18cに表示する保留表示に飛んでいくような態様の表示を行う(後述する図61(2)参照)。なお、保留表示に作用する態様であれば、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、キャラクタが保留表示を指で指し示したり、予告対象の保留表示の上で立ち止まるような表示を行うなど、様々な表示の態様が考えられる。
そして、演出制御用CPU101は、第1保留記憶表示部18cにおいて、通常の表示態様(例えば、丸形表示)とは異なる特殊保留表示(例えば、星形表示)で保留表示を1増加させ、保留予告演出を開始する(ステップS6007)。なお、この実施の形態では、通常の表示態様と特殊保留表示とで保留表示の形状(本例では、丸形表示と星形表示)が異なる場合を示しているが、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、通常の表示態様と特殊保留表示とで保留表示の色(例えば、白色と赤色)を異ならせてもよいし、保留表示の形状と色の両方と異ならせてもよく、様々な態様が考えられる。
なお、この実施の形態では、第1始動入賞口13への始動入賞が発生した場合にのみ保留予告演出を実行するように構成しているが(ステップS6003参照)、第2始動入賞口14への始動入賞が発生した場合にも第2保留記憶表示部18dにおける保留表示の態様を異ならせて保留予告演出を実行するように構成してもよい。
また、この実施の形態では、第1始動入賞口13への始動入賞が発生したタイミングで直ちに特殊保留表示を表示して保留予告演出を開始する場合を示しているが、第1始動入賞口13への始動入賞が発生したタイミングで一旦通常の保留表示を表示し、その後の所定のタイミング(例えば、次の演出図柄の変動表示の開始時)で小キャラクタが予告対象の保留表示に作用する態様の表示を行って、その予告対象の保留表示を特殊保留表示に変化させるようにしてもよい。さらに、プッシュボタン120やスティックコントローラ122による操作が行われたことを条件として、予告対象の保留表示を特殊保留表示に変化させるようにしてもよい。
ステップS6002で高ベース状態であった場合や、ステップS6003で第1保留記憶加算指定コマンドを受信した場合でなかった場合、ステップS6005で保留予告演出を実行しないことに決定した場合には、演出制御用CPU101は、新たに受信した保留記憶数加算指定コマンドが第1保留記憶数加算指定コマンドであるか否かを確認する(ステップS6008)。新たに第1保留記憶数加算指定コマンドを受信した場合であれば、演出制御用CPU101は、第1保留記憶表示部18cにおいて、通常の表示態様(例えば、丸形表示)で保留表示を1増加させる(ステップS6009)。新たに第1保留記憶数加算指定コマンドを受信した場合でなければ(すなわち、新たに第2保留記憶数加算指定コマンドを受信した場合であれば)、演出制御用CPU101は、第2保留記憶表示部18dにおいて、通常の表示態様(例えば、丸形表示)で保留表示を1増加させる(ステップS6010)。
図52は、図35に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS812)。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に更新する(ステップS813)。
変動パターンコマンド受信フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、第1保留記憶表示部18cにおける保留表示を非表示状態としていることを示す第1保留記憶数非表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS814)。この実施の形態では、後述するように、第2特別図柄の変動表示が実行される場合や、遊技状態が高ベース状態となった場合に、保留記憶数非表示フラグをセットするとともに、第1保留記憶表示部18cの前面側に大キャラクタを重畳表示して第1保留記憶表示部18cを視認しがたい状態(非表示状態)とする制御が行われる(後述するステップS8006〜S8009参照)。第1保留記憶数非表示フラグがセットされていなければ(すなわち、第1保留記憶表示部18cが非表示状態でなければ)、そのまま処理を終了する。
第1保留記憶数非表示フラグがセットされていれば(すなわち、第1保留記憶表示部18cが非表示状態となっていれば)、演出制御用CPU101は、第1保留記憶表示部18cが非表示状態に制御された後に低ベース状態且つ第1特別図柄の変動表示が再開されてからの第1特別図柄の変動表示の連続回数をカウントするための変動回数カウンタの値が0となっているか否かを確認する(ステップS815)。この実施の形態では、後述するように、第1保留記憶表示部18cが非表示状態に制御された後、低ベース状態で第1特別図柄の変動表示が再開されれば、直ちに第1保留記憶表示部18cの非表示状態を終了するのではなく、変動回数カウンタに4をセットして、第1特別図柄の変動表示を連続して4回終了したことを条件に第1保留記憶表示部18cの非表示状態を終了する(後述するステップS8011〜S8013,S8310〜S8315参照)。変動回数カウンタの値が0であれば(すなわち、第1保留記憶表示部18cが非表示状態に制御された後、高ベース状態または第2特別図柄の変動表示が継続している場合であれば)、そのまま処理を終了する。
変動回数カウンタの値が0でなければ(すなわち、第1保留記憶表示部18cが非表示状態に制御された後、低ベース状態で第1特別図柄の変動表示が再開され、変動回数カウンタのカウントを開始したものの、まだ第1特別図柄の変動表示の連続実行回数が4回に達していない場合であれば)、演出制御用CPU101は、第1保留記憶表示部18cの前面側にから大キャラクタを消去して第1保留記憶表示部18cおよび小キャラクタの非表示状態を終了する(ステップS816)。また、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数非表示フラグをリセットする(ステップS817)とともに、変動回数カウンタの値をクリアする(ステップS818)。
ステップS814〜S818の処理が実行されることによって、第1保留記憶表示部18cが非表示状態に制御された後、低ベース状態で第1特別図柄の変動表示が再開され、変動回数カウンタのカウントを開始したものの、例えば、遊技者が遊技をやめてしまったなどにより、まだ第1特別図柄の変動表示の連続実行回数が4回に達していないのに変動表示が途中で途切れてしまった場合には、第1保留記憶表示部18cの非表示状態を終了するようにしている。そのようにすることにより、この実施の形態では、遊技者が第1特別図柄の変動表示が連続して4回実行される前に遊技を終了してしまった場合に、第1保留記憶表示部18cが視認しがたい状態であることによって次の遊技者が戸惑ってしまうような事態を防止している。
図53および図54は、図42に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、まず、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(ステップS8001)。また、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)を読み出す(ステップS8002)。そして、演出制御用CPU101は、読み出した変動パターンコマンド、および表示結果指定コマンドに応じて演出図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップS8003)。そして、決定した停止図柄をRAMに記憶する(ステップS8004)。
なお、変動パターンコマンドで擬似連が指定されている場合には、演出制御用CPU101は、ステップS8003において、擬似連中の仮停止図柄としてチャンス目図柄(例えば、「223」や「445」のように、リーチとならないものの大当り図柄と1つ図柄がずれている図柄の組み合わせ)も決定する。また、ステップS8003の処理で、演出制御用CPU101は、受信した変動パターンコマンドにもとづいて大当りであるか否かを判定し、変動パターンコマンドのみにもとづいて演出図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。
図55は、演出表示装置9における演出図柄の停止図柄の一例を示す説明図である。図55に示す例では、受信した表示結果指定コマンドが「15R確変大当り」、「10R確変大当り」または「2R確変大当り」を示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果2指定コマンド、表示結果3指定コマンドまたは表示結果4指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が同じ図柄で揃った演出図柄の組合せを決定する。なお、「15R確変大当り」、「10R確変大当り」または「2R確変大当り」のいずれであるかに応じて停止図柄の決定割合を異ならせてもよい。例えば、「15R確変大当り」である場合には、3図柄が同じ奇数図柄で揃った演出図柄の組合せを決定する割合を高くし、「10R確変大当り」や「2R確変大当り」である場合には、3図柄が同じ偶数図柄で揃った演出図柄の組合せを決定する割合を高くするようにしてもよい。
具体的には、演出制御用CPU101は、「15R確変大当り」、「10R確変大当り」または「2R確変大当り」にすることに決定されている場合には、SR1−1を抽出し、SR1−1を用いて左中右の停止図柄(左中右の図柄が揃った演出図柄の組合せ)を決定する。
また、受信した表示結果指定コマンドが「突然確変大当り」や「小当り」を示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果5指定コマンドまたは表示結果6指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として「135」などの演出図柄の組合せ(チャンス目)を決定する。そして、「はずれ」の場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果1指定コマンドである場合)、上記以外の演出図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った演出図柄の組み合わせを決定する。また、演出表示装置9に導出表示される3図柄の組合せが演出図柄の「停止図柄」である。
具体的には、演出制御用CPU101は、例えば、はずれ図柄にすることに決定されている場合であって、かつ、リーチすることに決定されていない場合には、SR1−1〜SR1−3を抽出し、SR1−1を用いて左図柄を決定し、SR1−2を用いて中図柄を決定し、SR1−3を用いて右図柄を決定する。なお、決定された左右図柄が一致した場合には、右図柄を1図柄ずらす。リーチすることに決定されている場合には、SR1−1〜SR1−2を抽出し、SR1−1を用いて左右図柄を決定し、SR1−2を用いて中図柄を決定する。なお、決定された左中右図柄がチャンス目であった場合には、例えば、左図柄を1図柄ずらす。
なお、演出図柄についても、大当りを想起させるような停止図柄(左中右が全て同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)を大当り図柄という。また、はずれを想起させるような停止図柄をはずれ図柄という。
次いで、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数非表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8005)。第1保留記憶数非表示フラグがセットされていなければ(すなわち、第1保留記憶表示部18cが非表示状態でなければ)、演出制御用CPU101は、今回実行する変動表示が第2特別図柄の変動表示であるか否かを確認する(ステップS8006)。なお、第2特別図柄の変動表示であるか否かは、具体的には、第2図柄変動指定コマンドを受信したことを示す第2図柄変動指定コマンド受信フラグ(ステップS627,S628参照)がセットされているか否かを確認することにより判定できる。第2特別図柄の変動表示を開始するときであれば、ステップS8008に移行する。
第2特別図柄の変動表示を開始するときでなければ(すなわち、第1特別図柄の変動表示を開始するときであれば)、演出制御用CPU101は、高ベース状態であるか否かを確認する(ステップS8007)。なお、高ベース状態であるか否かは、具体的には、高ベース状態フラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。高ベース状態でなければ(すなわち、低ベース状態であれば)、ステップS8017に移行する。
ステップS8006で第2特別図柄の変動表示を開始する場合、またはステップS8007で高ベース状態であった場合には、演出制御用CPU101は、演出表示装置9において、第1保留記憶表示部18cの前面側に大キャラクタを重畳表示して第1保留記憶表示部18cおよび小キャラクタの非表示状態を開始する(ステップS8008)。また、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数非表示フラグをセットする(ステップS8009)。そして、ステップS8017に移行する。
なお、ステップS8006〜S8009に示すように、この実施の形態では、第2特別図柄の変動表示が開始される場合や高ベース状態であれば無条件に非表示状態に制御されるので、保留予告演出の実行中に第2特別図柄の変動表示が割り込んだ場合であっても、第1保留記憶表示部18cおよび小キャラクタの非表示状態が開始される。また、割り込んで実行される第2特別図柄の変動表示が大当りとなるものであるか否かを特に区別することなく、第1保留記憶表示部18cおよび小キャラクタの非表示状態が開始される。
なお、この実施の形態では、第2特別図柄の変動表示が割り込んだ場合や高ベース状態である場合に必ず第1保留記憶表示部18cおよび小キャラクタを非表示状態とする場合を示しているが、保留予告演出の実行中に第2特別図柄の変動表示が割り込んだ場合や高ベース状態となった場合にのみ第1保留記憶表示部18cおよび小キャラクタを非表示状態とするようにしてもよい。この場合、例えば、保留予告演出の実行中であることを示す保留予告演出実行中フラグをセットするようにし、ステップS8006でYまたはステップS8007でYと判定した後に、その保留予告演出実行中フラグがセットされていることを条件にステップS8008に移行して第1保留記憶表示部18cおよび小キャラクタを非表示状態とするようにすればよい。
ステップS8005で第1保留記憶数非表示フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、変動回数カウンタの値が0あるか否かを確認する(ステップS8010)。変動回数カウンタの値が0であれば、演出制御用CPU101は、今回実行する変動表示が第2特別図柄の変動表示であるか否かを確認する(ステップS8011)。なお、第2特別図柄の変動表示であるか否かは、具体的には、第2図柄変動指定コマンドを受信したことを示す第2図柄変動指定コマンド受信フラグ(ステップS627,S628参照)がセットされているか否かを確認することにより判定できる。第2特別図柄の変動表示を開始するときであれば、ステップS8017に移行する。
第2特別図柄の変動表示を開始するときでなければ(すなわち、第1特別図柄の変動表示を開始するときであれば)、演出制御用CPU101は、高ベース状態であるか否かを確認する(ステップS8012)。なお、高ベース状態であるか否かは、具体的には、高ベース状態フラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。高ベース状態であれば、ステップS8017に移行する。
高ベース状態でもなければ(すなわち、低ベース状態であれば)、演出制御用CPU101は、変動回数カウンタに4をセットする(ステップS8013)。すなわち、ステップS8011,S8012でともにNであったということは、第1保留記憶表示部18cが非表示状態に制御された後、低ベース状態で第1特別図柄の変動表示が再開された場合であるので、変動回数カウンタに4をセットして、第1特別図柄の連続4回の変動表示のカウントを開始する。そして、ステップS8017に移行する。
ステップS8010で変動回数カウンタの値が0でなかった場合には(すなわち、第1保留記憶表示部18cが非表示状態に制御された後、低ベース状態で第1特別図柄の変動表示が再開され、既に変動回数カウンタのカウントを開始している場合であれば)、演出制御用CPU101は、今回実行する変動表示が第2特別図柄の変動表示であるか否かを確認する(ステップS8014)。なお、第2特別図柄の変動表示であるか否かは、具体的には、第2図柄変動指定コマンドを受信したことを示す第2図柄変動指定コマンド受信フラグ(ステップS627,S628参照)がセットされているか否かを確認することにより判定できる。第2特別図柄の変動表示を開始するときであれば、ステップS8016に移行する。
第2特別図柄の変動表示を開始するときでなければ(すなわち、第1特別図柄の変動表示を開始するときであれば)、演出制御用CPU101は、高ベース状態であるか否かを確認する(ステップS8015)。なお、高ベース状態であるか否かは、具体的には、高ベース状態フラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。高ベース状態でなければ(すなわち、低ベース状態であれば)、ステップS8017に移行する。
ステップS8014で第2特別図柄の変動表示を開始する場合、またはステップS8015で高ベース状態であった場合には、演出制御用CPU101は、変動回数カウンタの値をリセットする(ステップS8016)。すなわち、この場合、第1保留記憶表示部18cが非表示状態に制御された後、低ベース状態で第1特別図柄の変動表示が再開されて変動回数カウンタのカウントを開始したものの、第1特別図柄の変動表示が連続4回に達する前に再び第2特別図柄の変動表示が割り込んだり高ベース状態に移行されてしまった場合であるので、変動回数カウンタの値をクリアして、第1保留記憶表示部18cの非表示状態への制御を継続したまま第1特別図柄の変動表示の連続回数の計測を終了する。そして、ステップS8017に移行する。
次いで、演出制御用CPU101は、第2所定演出処理を実行する(ステップS8017)。そして、第2所定演出処理で第2所定演出を実行することに決定した場合には(ステップS8018のY)、演出制御用CPU101は、決定した第2所定演出および変動パターンに応じたプロセステーブルを選択する(ステップS8019)。一方、第2所定演出処理で第2所定演出を実行することに決定していなければ(ステップS8018のN)、演出制御用CPU101は、使用する変動パターンに応じた通常のプロセステーブル(第2所定演出を含まないプロセステーブル)を選択する(ステップS8020)。
図56は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動の態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動の態様で演出図柄を表示させる制御を行う。
図56に示すプロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。
なお、リーチ演出を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに左図柄を停止表示させ、さらに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定されている。なお、停止表示させる図柄をプロセステーブルに設定するのではなく、決定された停止図柄、擬似連や滑り演出における仮停止図柄に応じて、図柄を表示するための画像を合成して生成するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、第2所定演出が実行される場合には、ステップS8019で選択されたプロセステーブルに従ってステップS8024,S851の処理が実行されることによって、演出図柄の変動表示を開始した後、所定の第2所定演出開始タイミングとなると第2所定演出が実行される。
そして、演出制御用CPU101は、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS8021)。
また、演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS8022)。例えば、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる演出図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップS8023)。
また、演出制御用CPU101は、始動入賞時コマンド格納領域の今回の変動表示に対応するコマンドが格納されている格納領域に格納されている始動入賞時のコマンド(図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および保留記憶数加算指定コマンド)を削除し、始動入賞時コマンド格納領域の内容をシフトする(ステップS8024)。例えば、第1特別図柄の変動表示に対応して演出図柄の変動表示を実行する場合であれば、第1保留記憶数加算指定コマンドが格納されている最初の格納領域に格納されている始動入賞時のコマンドを削除し、始動入賞時コマンド格納領域の内容をシフトする。また、例えば、第2特別図柄の変動表示に対応して演出図柄の変動表示を実行する場合であれば、第2保留記憶数加算指定コマンドが格納されている最初の格納領域に格納されている始動入賞時のコマンドを削除し、始動入賞時コマンド格納領域の内容をシフトする。
そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS8025)。
図57は、第2所定演出処理(ステップS8017)を示すフローチャートである。第2所定演出処理では、演出制御用CPU101は、まず、第1所定演出実行中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS5201)。第1所定演出実行中フラグがセットされていれば(すなわち、第1所定演出の実行中であれば)、そのまま処理を終了する。
第1所定演出実行中フラグがセットされていなければ、演出制御用CPU101は、第2所定演出の有無および報知結果の決定を行う(ステップS5202)。ステップS5202では、演出制御用CPU101は、例えば、図58に示す第2所定演出決定テーブルを用いて、第2所定演出の有無および報知結果(いずれの報知結果とするか)を決定する。
図58は、第2所定演出決定テーブルを示す説明図である。図58に示すように、この実施の形態では、第2所定演出決定テーブルにおいて、変動パターンに対応付けて、所定演出を実行しないことに対応する判定値と、所定演出(×)を実行することに対応する判定値と、所定演出(チャンス)を実行することに対応する判定値と、所定演出(激熱)を実行することに対応する判定値と、所定演出(×)の後に所定演出(激熱)を実行することに対応する判定値とが設定されている。なお、第2所定演出決定テーブルには、少なくとも所定演出を実行することに対応する判定値が設定されていればよい。また、図58には、判定値そのものではなく、判定値数が示されている。
なお、図58に示す「報知内容」(所定演出)の態様に代えて、他の態様を用いてもよい。例えば、一般に確変確定報知のために使用されるパトランプ(緊急用の赤色灯)状の画像や、特別図柄の表示結果を予告報知するためのステップアップ予告演出において使用されるキャラクタ画像や、大当り報知のための画像等を、他の態様として用いてもよい。それらを使用する場合には、確変確定報知、ステップアップ予告演出、大当り報知等と所定演出とを連動させた演出が実現される。
具体的には、この実施の形態では、図58に示すように、演出図柄変動開始処理のステップS8001で抽出した変動パターンコマンドで指定される変動パターンがスーパーリーチ大当りまたはスーパーリーチはずれとなるものである場合に第2所定演出を実行する場合がある。図58に示すように、この実施の形態では、スーパーリーチはずれやスーパーリーチ大当りとなる場合には、所定演出(チャンス)や所定演出(激熱)が実行される場合があるので、「チャンス」や「激熱」を報知する所定演出が実行されることによってリーチ演出(本例では、スーパーリーチ演出)に対する期待度を高めることができる。また、図58に示すように、この実施の形態では、スーパーリーチ大当りとなる場合にはスーパーリーチはずれとなる場合と比較して所定演出(激熱)の選択割合が高く、逆にスーパーリーチはずれとなる場合にはスーパーリーチ大当りとなる場合と比較して所定演出(チャンス)の選択割合が高いので、「激熱」を報知する所定演出が実行されることによってスーパーリーチ大当りに対する期待感を高めることができる。さらに、図58に示すように、この実施の形態では、スーパーリーチ大当りとなる場合のみ、所定演出(×)の後に所定演出(激熱)が実行される場合があるので、一旦「×」を報知すると見せて「激熱」を報知する所定演出が実行されればスーパーリーチ大当りとなることが確定したことを認識することができる。
次いで、演出制御用CPU101は、第2所定演出を実行することに決定した場合には(ステップS5203のY)、決定した第2所定演出の種類(報知結果)に応じた所定演出パターンを選択する(ステップS5204)。次いで、演出制御用CPU101は、第2所定演出タイマに、決定された所定演出のパターンに応じた時間に対応する値をセットする(ステップS5205)。そして、演出制御用CPU101は、第2所定演出実行中フラグをセットする(ステップS5206)。
なお、第1所定演出実行中フラグをセットする場合、第2所定演出の報知結果も特定可能な情報もセットする。この場合、例えば、報知結果が「×」であることを示すフラグや、報知結果が「チャンス」であることを示すフラグ、報知結果が「激熱」であることを示すフラグをセットするようにしてもよい。また、例えば、第2所定演出実行中フラグが複数ビット(例えば、1バイト)で構成される場合には、第2所定演出実行中フラグの所定ビットにいずれの報知結果であるかを指定する値を設定することによって、いずれの報知結果であるかを特定可能であるようにしてもよい。
図59は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、第2所定演出実行中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS840)。第2所定演出実行中フラグがセットされている場合には、演出制御用CPU101は、第2所定演出タイマの値を−1する(ステップS841)。そして、第2所定演出タイマの値が0になったときには(ステップS842)、第2所定演出を終了する(ステップS843)。また、演出制御用CPU101は、第2所定演出実行中フラグをリセットする(ステップS844)。
演出図柄変動開始処理のステップS8017〜S8019,S8021,S8022および演出図柄変動中処理のステップS840〜S844の処理が実行されることによって、ステップS8019,S8021,S8022で所定演出に応じたプロセスデータにもとづいて第2所定演出を開始してからステップS843で第2所定演出を終了するまで、演出図柄の変動表示中に、図45〜図47に示すような予兆演出から結果報知演出までの一連の第2所定演出が実行される。
なお、例えば、リーチ演出が出現する可能性を報知する第2所定演出(例えば、第2所定演出(チャンス))を開始した後に、普図当りとなる普通図柄の変動表示が開始されたような場合に、その所定演出の報知結果を可変入賞球装置15が開放状態となることを報知するものに差し替えるようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU101は、プロセスタイマおよび変動時間タイマの値を−1する(ステップS845,S846)。
また、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしたか否か確認する(ステップS848)。プロセスタイマがタイムアウトしていたら、プロセスデータの切替を行う(ステップS849)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(ステップS850)。また、その次に設定されている内容(表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、音番号データ)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS851)。
また、演出制御用CPU101は、変動時間タイマがタイムアウトしているか否か確認する(ステップS865)。変動時間タイマがタイムアウトしているときには、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS867)。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされていたら(ステップS866)、演出制御用CPU101は、ステップS867の処理を実行する。
図60は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、演出制御用CPU101は、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグがセットされていたら確定コマンド受信フラグをリセットする(ステップS8301)。また、演出図柄表示結果格納領域に格納されているデータ(停止図柄を示すデータ)に従って演出表示装置9において停止図柄を導出表示する制御を行う(ステップS8302)。
次いで、演出制御用CPU101は、大当りにすることに決定されているか否か確認する(ステップS8303)。大当りにすることに決定されているか否かは、例えば、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドによって確認される。なお、この実施の形態では、決定されている停止図柄によって、大当りにすることに決定されているか否か確認することもできる。大当りとすることに決定されていない場合には、ステップS8310に移行する。
大当りにすることに決定されている場合には、演出制御用CPU101は、その大当りの種別が突然確変大当りであるか否かを確認する(ステップS8304)。なお、突然大当りにすることに決定されているか否かは、例えば、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドが表示結果5指定コマンドであるか否かを確認することによって判定できる。突然確変大当りであれば、演出制御用CPU101は、確変潜伏フラグをセットして確変潜伏状態に移行する(ステップS8305)。
次いで、演出制御用CPU101は、大当りの開始を報知する演出(ファンファーレ演出)に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS8306)。
そして、演出制御用CPU101は、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS8307)。また、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS8308)。
その後、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に応じた値に更新する(ステップS8309)。
大当りとすることに決定した場合でなければ(ステップS8303のN)、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数非表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS8310)。第1保留記憶数非表示フラグがセットされていなければ、ステップS8316に移行する。第1保留記憶数非表示フラグがセットされていれば(すなわち、第1保留記憶表示部18cが非表示状態に制御されていれば)、演出制御用CPU101は、変動回数カウンタの値が0であるか否かを確認する(ステップS8311)。変動回数カウンタの値が0であれば、ステップS8316に移行する。
変動回数カウンタの値が0でなかった場合には(すなわち、第1保留記憶表示部18cが非表示状態に制御された後、低ベース状態で第1特別図柄の変動表示が再開され、既に変動回数カウンタのカウントを開始している場合であれば)、演出制御用CPU101は、変動回数カウンタの値を1減算する(ステップS8312)とともに、減算後の変動回数カウンタの値が0となっているか否かを確認する(ステップS8313)。変動回数カウンタの値が0となっていなければ、ステップS8316に移行する。
変動回数カウンタの値が0となっていれば(すなわち、第1保留記憶表示部18cが非表示状態に制御された後、低ベース状態で第1特別図柄の変動表示が再開され、さらに第1特別図柄の変動表示を連続して4回実行した場合であれば)、演出制御用CPU101は、第1保留記憶表示部18cの前面側にから大キャラクタを消去して第1保留記憶表示部18cおよび小キャラクタの非表示状態を終了する(ステップS8314)。また、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数非表示フラグをリセットする(ステップS8315)。
なお、この実施の形態では、第1保留記憶表示部18cを非表示状態とする場合に、第1保留記憶表示部18c全体を大キャラクタなどの画像を重畳表示して隠したり、再び表示状態に戻したりする場合を示しているが、このような態様にかぎらず、例えば、保留予告演出の予告対象となっている特殊保留表示のみ前面側に他の画像を重畳表示して隠したり(もしくは完全に消去したり)、再び表示状態に戻したりするようにしてもよい。
そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS8316)。なお、演出制御用CPU101は、所定のフラグをリセットする処理も行う。例えば、演出制御用CPU101は、第1図柄変動指定コマンド受信フラグや第2図柄変動指定コマンド受信フラグをリセットする。
その後、演出制御用CPU101は、図42に示すように、大当り表示処理、ラウンド中処理、ラウンド後処理、大当り終了演出処理を順次実行する。
次に、第1保留記憶表示部18cを非表示状態に制御する場合の表示態様について説明する。図61および図62は、第1保留記憶表示部18cを非表示状態に制御する場合の表示態様の具体例を示す説明図である。なお、図61および図62には、演出表示装置9の表示画面の左下の第1保留記憶表示部18cの周辺部分が示されている。また、図61および図62において、(1)(2)(3)・・・の順に表示態様が遷移するものとする。
図61(1)に示す例では、第1特別図柄の変動表示中であり、第1保留記憶が3つ溜まっていることにもとづいて第1保留記憶表示部18cに保留表示が3つ表示されているものとする。また、第2保留記憶は溜まっていないものとし、図61(1)に示すように、第2保留記憶表示部18dには保留表示が表示されていないものとする。また、図61(1)に示す例では、第1保留記憶表示部18cの近傍に昆虫の小キャラクタ200が表示されているものとする。
図61(1)に示す状態で新たに第1始動入賞口13への始動入賞が発生すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、保留予告演出を実行するか否かを決定する(ステップS6004参照)。そして、保留予告演出を実行することに決定した場合には、図62(2)に示すように、第1保留記憶表示部18cの新たに保留表示を表示する部分に小キャラクタ200が飛んでいくような態様で小キャラクタ200が保留表示に作用するような表示を行うとともに、特殊保留表示(本例では、星形表示)で保留表示を1増加させる(ステップS6006,S6007参照)。
次いで、その第1特別図柄の変動表示中にさらに第2始動入賞口14への始動入賞が発生したものとする。この場合、図61(3)に示すように、第2保留記憶表示部18dに通常の表示態様(本例では、丸形表示)で保留表示を1増加させる(ステップS6010参照)。
次いで、第1特別図柄の変動表示を終了すると、この実施の形態では第2特別図柄の変動表示が優先実行されることから、第2保留記憶が優先消化されて、図61(4)に示すように、第2特別図柄の変動表示が開始される。また、第2特別図柄の変動表示が開始されたことにもとづいて、図61(4)に示すように、第1保留記憶表示部18cの前面側に大キャラクタ201が重畳表示されることにより第1保留記憶表示部18cおよび小キャラクタ200が大キャラクタ201に隠され、第1保留記憶表示部18c全体が非表示状態とされるとともに、小キャラクタ200も非表示状態とされる(ステップS8006,S8008参照)。なお、図61(4)に示す例では、大キャラクタ201として、第1保留記憶表示部18cおよび小キャラクタ200全体を覆うようなボード(例えば、キャラクタの背景やキャラクタのセリフの吹き出しなど)付きのキャラクタを表示する場合が示されている。なお、大キャラクタ201の表示態様は、この実施の形態で示したものにかぎらず、第1保留記憶表示部18cおよび小キャラクタ200全体を覆うような態様のものであればよい。
なお、図61および図62に示す例では、大キャラクタ201の画像を重畳表示することにより第1保留記憶表示部18cおよび小キャラクタ200を非表示状態に制御するようにし、その背面側で隠れた状態となっている第1保留記憶表示部18c自体はそのままの表示制御を行う場合を示しているが、例えば、非表示状態に制御されている場合には、保留予告演出の予告対象として特殊保留表示で表示されている保留表示の表示態様を通常の表示態様に戻してもよい。
次いで、第2特別図柄の変動表示を終了すると、図61(5)に示すように、1つ目の第1保留記憶が消化されて第1特別図柄の変動表示を実行する状態が再開される。この場合、直ちに第1保留記憶表示部18cおよび小キャラクタ200の非表示状態を終了するのではなく、図61(5)に示すように、第1保留記憶表示部18cおよび小キャラクタ200の非表示状態は継続したままで、変動回数カウンタに4がセットされ(ステップS8013参照)、第1特別図柄の変動表示の連続回数の計測が開始される。そして、その1つ目の第1特別図柄の変動表示が終了するときに、変動回数カウンタの値が1減算されて、変動回数カウンタの値が3となる(ステップS8312参照)。
次いで、1つ目の第1特別図柄の変動表示を終了すると、図62(6)に示すように、2つ目の第1保留記憶が消化されて2つ目の第1特別図柄の変動表示が開始される。なお、図62(6)に示す例では、前回の1つ目の第1特別図柄の変動表示中に新たな第1始動入賞口13への始動入賞が発生して保留予告演出の予告対象の保留表示(特殊保留表示(星形の表示))の次に新たな保留表示が1つ増加している場合が示されている。そして、その2つ目の第1特別図柄の変動表示が終了するときに、変動回数カウンタの値が1減算されて、変動回数カウンタの値が2となる(ステップS8312参照)。
次いで、2つ目の第1特別図柄の変動表示を終了すると、図62(7)に示すように、3つ目の第1保留記憶が消化されて3つ目の第1特別図柄の変動表示が開始される。なお、図62(7)に示す例では、前回の2つ目の第1特別図柄の変動表示中に新たな第1始動入賞口13への始動入賞が発生して新たな保留表示がさらに1つ増加している場合が示されている。そして、その3つ目の第1特別図柄の変動表示が終了するときに、変動回数カウンタの値が1減算されて、変動回数カウンタの値が1となる(ステップS8312参照)。
次いで、3つ目の第1特別図柄の変動表示を終了すると、図62(8)に示すように、4つ目の第1保留記憶(保留予告演出の予告対象の保留記憶)が消化されて4つ目の第1特別図柄の変動表示が開始される。
次いで、その4つ目の第1特別図柄の変動表示が終了するときに、変動回数カウンタの値が1減算されて、変動回数カウンタの値が0となり(ステップS8312参照)、変動回数カウンタの値が0となったことにもとづいて、図62(9)に示すように、第1保留記憶表示部18cの前面側から大キャラクタ201を消去して第1保留記憶表示部18cおよび小キャラクタ200の非表示状態を終了する(ステップS8313,S8314参照)。
図61および図62に示すように、第1特別図柄の変動表示が再開されたときに直ちに第1保留記憶表示部18cおよび小キャラクタ200の非表示状態を終了するのではなく、第1特別図柄の変動表示が連続して4回実行されるまで待ってから非表示状態を終了するので、非表示状態に制御される前に開始された保留予告演出の予告対象の保留表示が確実に消化された後に非表示状態を終了して第1保留記憶表示部18cおよび小キャラクタ200が表示されている状態に復帰することができ、遊技者が不必要に混乱することを防止することができるとともに、遊技の公平性を担保することができる。
なお、図62(8)に示すように、4つ目の第1特別図柄の変動表示が終了するまで待たなくても、4つ目の第1特別図柄の変動表示が開始されるときに保留予告演出の予告対象の保留表示が消化されて消去されるのであるから、4つ目の第1特別図柄の変動表示の開始時に予告対象の保留表示が消去されると直ちに非表示状態を終了するようにしてもよい。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、入賞時判定(先読み判定)の判定対象となった第1特別図柄の変動表示に対応した第1保留記憶表示部18cにおける保留表示の表示態様を特殊態様(本例では、星形表示)で表示することにより保留予告演出を実行する。また、第1特別図柄の変動表示が実行された後に第2特別図柄の変動表示が実行される場合に、第1保留記憶表示部18cを視認しがたい状態(本例では、非表示状態)に制御する。そして、第1保留記憶表示部18cが視認しがたい状態に制御された後に、第1特別図柄の変動表示の実行にもとづいて第1保留記憶表示部18cの視認しがたい状態への制御を終了する。そのため、優先実行される第2特別図柄の変動表示が実行される場合には第1保留記憶表示部18cを視認しがたい状態に制御するので、第2特別図柄の変動表示が第1特別図柄の変動表示に優先して実行される遊技機において保留予告演出を実行する場合に、遊技の公平性を担保することができる。
また、この実施の形態によれば、普通図柄の変動表示の実行中に、可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態(本例では、5.3秒の長期開放状態)に制御されるか否かを報知する所定演出(本例では、第1所定演出)を実行する。そのため、所定演出を実行することによって、可変入賞球装置15が遊技球が進入しやすい状態に制御されることに対する期待感を高めることができる。
また、この実施の形態によれば、特に保留予告演出の実行中に第1特別図柄の変動表示が実行された後に第2特別図柄の変動表示が実行される場合に、第1保留記憶表示部18cを視認しがたい状態に制御可能である(図61、図62参照)。そのため、保留予告演出の実行中の遊技の公平性を担保することができる。
例えば、この実施の形態では、突然確変大当りとなった場合には確変潜伏状態に制御されるので、その確変潜伏状態中の確変状態の終了直前に発生した第1始動入賞口13への始動入賞が大当りとなると高確率用の判定値を用いて入賞時判定されて保留予告演出が開始された後に、可変入賞球装置15が5.3秒間の長期開放されて第2始動入賞口14への始動入賞が発生し第2特別図柄の変動表示が割り込む場合が考えられる。その場合には、その大当りと入賞時判定された保留予告演出の予告対象の保留記憶が消化される前に確変状態が終了して、実際にその予告対象の保留記憶に対する変動表示が開始されるときには、低確率用の判定値を用いてはずれの変動表示が実行されてしまう場合があり、保留予告演出の不整合が生じ遊技の公平性が担保できない。そこで、この実施の形態では、第2特別図柄の変動表示が割り込んだ場合には第1保留記憶表示部18cを非表示状態とすることにより保留予告演出も非表示状態としてしまうことによって、そのような不整合が生じることを防止し、遊技の公平性を担保している。
また、第1保留記憶表示部18cを非表示状態とする場合、第1保留記憶表示部18cの全体を非表示状態とするのではなく、一部の保留表示(例えば、保留予告演出の予告対象の保留表示)のみを非表示状態とすることも考えられるが、そのように構成してしまうと、非表示となっていない他の保留表示の状態や小キャラクタの動きなどによって、どの保留表示が保留予告演出の予告対象となっているのか(すなわち、大当りとなりうるのか)が認識できてしまう。そこで、この実施の形態では、小キャラクタも含めて第1保留記憶表示部18c全体を非表示状態に制御するようにしている。そのように全体を非表示状態にすることによって、どの保留表示が保留予告演出の予告対象となっているのかを完全に認識不能にし、遊技の公平性の担保を確実にしている。
また、この実施の形態では、第2特別図柄の変動表示が優先実行されることから、通常状態で第1保留記憶に対する保留予告演出を開始した後に、その予告対象の第1保留記憶が消化される前に15R確変大当りや10R確変大当り、2R確変大当りが発生して高確率/高ベース状態に移行した場合には、保留予告演出が継続したままで殆ど第2特別図柄の変動表示しか実行されない状態が発生しうる。そうすると、保留予告演出が継続していることにより、第1保留記憶の中に大当りとなる可能性があるものが存在することを認識した状態で(すなわち、大当りをストックした状態で)、第2特別図柄の変動表示において更に大当りを狙うことにより、大当りの連続発生を狙うような行為が可能となってしまい、必要以上に射幸性を煽る事態が生じるおそれがある。これに対して、この実施の形態では、第2特別図柄の変動表示が割り込んだり高ベース状態となった場合には、第1保留記憶表示部18cを非表示状態とすることにより保留予告演出も非表示状態とできるので、そのような大当りをストックするような行為を防止することができ、必要以上に射幸性を煽ることを防止することができる。
なお、この実施の形態では、第1保留記憶表示部18cおよび小キャラクタ200の前面に大キャラクタ201を重畳表示して隠すことにより、第1保留記憶表示部18cおよび小キャラクタ200を非表示状態とする場合を示したが、このような態様にかぎられない。例えば、演出表示装置9の表示画面から第1保留記憶表示部18cおよび小キャラクタ200を完全に消去することによって非表示状態に制御するようにしてもよい。また、例えば、遊技機が備える可動部材を第1保留記憶表示部18cおよび小キャラクタ200の前面に可動させることによって、第1保留記憶表示部18cおよび小キャラクタ200を非表示状態とするようにしてもよい。
なお、上記のように、演出表示装置9の表示画面から第1保留記憶表示部18cおよび小キャラクタ200を完全に消去するように構成した場合には、例えば、コマンド解析処理中のステップS662で第1保留記憶表示部18cの表示を更新したり、図50の保留予告演出処理を実行したりするときに、第1保留記憶表示部18cや小キャラクタ200の消去中であるか否かに応じて異なる処理を実行しなければならない。これに対して、この実施の形態では、第1保留記憶表示部18cおよび小キャラクタ200の前面に大キャラクタ201を重畳表示して隠すことにより非表示状態とするので、第1保留記憶表示部18cの表示を更新する処理や保留予告演出処理自体に変更を加える必要をなくしている。
また、この実施の形態では、第2始動入賞口14への始動入賞が発生しやすい可変入賞球装置15の5.3秒の長期開放中に発生した第2始動入賞口14への始動入賞にもとづいて第2特別図柄の変動表示が開始される場合に非表示状態に制御するだけでなく、可変入賞球装置15の0.1秒や1.36秒の開放中に発生した第2始動入賞口14への始動入賞にもとづいて第2特別図柄の変動表示が開始された場合も区別することなく非表示状態に制御している。また、この実施の形態では、第2特別図柄の変動表示が開始されなくても高ベース状態に移行されれば非表示状態に制御している。そのように、この実施の形態では、短くても可変入賞球装置15が開放する場合や高ベース状態に移行された場合など、第2特別図柄の変動表示が割り込む可能性がある、あらゆる場合に、非表示状態に制御して遊技の公平性を担保できるようにしている。
なお、可変入賞球装置15の5.3秒の長期開放中に発生した第2始動入賞口14への始動入賞にもとづく第2特別図柄の変動表示が開始される場合にのみ、第1保留記憶表示部18cや小キャラクタ200を非表示状態とするようにしてもよい。また、この実施の形態では、高ベース状態中に第1特別図柄の変動表示が開始される場合は稀なのであるから、高ベース状態中であるか否かを判定して非表示状態とする制御は行わず、第2特別図柄の変動表示が開始された場合にのみ非表示状態とする制御を行うようにしてもよい。このように構成する場合には、演出図柄変動開始処理におけるステップS8007,S8012,S8015の処理は不要となる。
また、この実施の形態では、第1保留記憶表示部18cのみ非表示状態に制御する場合を示しているが、この実施の形態のように第1保留記憶表示部18cに加えて第2保留記憶表示部18dも表示するように構成する場合には、第1保留記憶表示部18cのみを非表示状態に制御すると、第2保留記憶表示部18dのみが表示されている状態となることから、表示上の保留記憶数に齟齬が生じるおそれがある。そのため、第1保留記憶表示部18cだけでなく、第2保留記憶表示部18dも含めて全ての保留表示を非表示状態に制御するようにしてもよい。
また、低ベース状態中に第2特別図柄の変動表示が割り込む場合には、必ずまたは高い割合でリーチが発生するようにし、そのリーチ中に第1保留記憶表示部18cを非表示状態に制御し、リーチ終了後に第1保留記憶表示部18cの非表示状態を終了するとともに、保留予告対象の保留表示を特殊保留表示から通常の表示態様の保留表示に戻すようにしてもよい。そのようにすれば、保留表示の態様を違和感なく通常の表示態様に戻すことができる。
また、この実施の形態において、普通図柄の変動表示結果も先読み判定するようにし、あらかじめ可変入賞球装置15の長期開放が行われることが先読み判定された場合には、それ以降の第1特別図柄の変動表示に対する保留予告演出の実行を禁止する(保留表示を変化させない)ようにしてもよい。そのようにすれば、あらかじめ第2特別図柄の変動表示の割り込みが予想される場合には保留予告演出を実行しないようにして、将来発生する第2特別図柄の変動表示の割り込みに備えることができる。
また、この実施の形態によれば、第1特別図柄の変動表示が実行された後に実行される第2特別図柄の変動表示が大当りとなるものであるか否かにかかわらず、第1保留記憶表示部18cを視認しがたい状態に制御可能である。そのため、割り込んで実行される第2特別図柄の変動表示が大当りとなるものであるか否かにかかわらず、遊技の公平性を担保することができる。
また、この実施の形態によれば、第1保留記憶表示部18cが視認しがたい状態に制御された後に、第1特別図柄の変動表示が連続して所定回(本例では、4回)実行されたことにもとづいて第1保留記憶表示部18cの視認しがたい状態への制御を終了する。そのため、第1特別図柄の変動表示が連続して所定回実行されるまで第1保留記憶表示部18cの視認しがたい状態への制御を終了しないので、遊技の公平性を担保することができる。
例えば、この実施の形態では、第1特別図柄の変動表示が連続して4回実行されたことにもとづいて非表示状態を終了するのであるが、そのように構成すれば、図61および図62に示すように、非表示状態となる前に開始されていた保留予告演出の予告対象の保留表示が確実に消化されてから、第1保留記憶表示部18cや小キャラクタの表示を再開することができるので、遊技の公平性の担保をより確実とすることができる。
なお、この実施の形態では、第1特別図柄の変動表示が再開されてから第1特別図柄の変動表示を固定値の4回連続して実行したことにもとづいて非表示状態を終了する場合を示しているが、このような処理方法にかぎられない。例えば、第1特別図柄の変動表示が再開されるときの第1保留記憶数を確認し、その第1保留記憶数分の第1特別図柄の変動表示が連続して実行されたことにもとづいて非表示状態を終了するようにしてもよい。例えば、第1特別図柄の変動表示が再開されたときの保留記憶数が3であれば、第1特別図柄の変動表示が3回連続して実行されたことにもとづいて非表示状態を終了したり、例えば、第1特別図柄の変動表示が再開されたときの保留記憶数が2であれば、第1特別図柄の変動表示が2回連続して実行されたことにもとづいて非表示状態を終了したりしてもよい。ただし、この実施の形態では、一律に第1特別図柄の変動表示が固定値である4回連続して実行されたことにもとづいて非表示状態を終了するようにしているので、第1保留記憶表示部18cや小キャラクタの非表示状態を終了する処理の容易化を図ることができる。
また、この実施の形態では、第1特別図柄の変動表示を固定値の4回連続して実行したことにもとづいて非表示状態を終了するのであるが、4回にかぎらず、例えば、第1特別図柄の変動表示を連続して5回以上実行したことにもとづいて非表示状態を終了するようにしてもよい。また、例えば、第1特別図柄の変動表示を1回、2回または3回連続して実行したことにもとづいて非表示状態を終了するようにしてもよく、第1特別図柄の変動表示が再開すれば直ちに非表示状態を終了するようにしてもよい。
また、この実施の形態によれば、第1保留記憶表示部18cが視認しがたい状態に制御された後に、第1特別図柄の変動表示が連続して所定回実行される前に変動表示の実行が途切れた場合には、第1保留記憶表示部18cの視認しがたい状態への制御を終了する。そのため、遊技者が第1特別図柄の変動表示が連続して所定回実行される前に遊技を終了してしまった場合に、第1保留記憶表示部18cが視認しがたい状態であることによって次の遊技者が戸惑ってしまうような事態を防止することができる。
なお、この実施の形態では、第1特別図柄の変動表示が連続して所定回(本例では、4回)実行される前に変動表示の実行が途切れたときに直ちに非表示状態を終了する場合を示しているが、直ちに非表示状態を終了するのではなく、例えば、変動表示の実行が途切れた後、客待ちデモンストレーション表示が開始されたタイミングで非表示状態を終了するようにしてもよい。
また、この実施の形態によれば、所定のキャラクタ(本例では、小キャラクタ200)が第1保留記憶表示部18cに作用する態様で第1保留記憶表示部18cの表示態様を特殊態様で表示することにより保留予告演出を実行する。そして、第1特別図柄の変動表示が実行された後に第2特別図柄の変動表示が実行される場合に、第1保留記憶表示部18cとともに所定のキャラクタを視認しがたい状態に制御する。そのため、所定のキャラクタも視認しがたい状態に制御することによって、所定のキャラクタの態様により保留予告演出の実行が認識されてしまうことを防止することができ、遊技の公平性を担保することができる。
なお、第1保留記憶表示部18cを非表示状態に制御しているときに、第1保留記憶数自体は特定可能な情報を表示するようにしてもよい。以下、第1保留記憶表示部18cを非表示状態に制御しているときに第1保留記憶数を特定可能な数値表示を表示する変形例について図63〜図66を用いて説明する。なお、図63〜図66に示す変形例では、第1保留記憶表示部18cの非表示状態中に、第1保留記憶数を特定可能な数値表示(具体的には、第1保留記憶数を示す数字)を第1保留記憶表示部18cの近傍に表示する。
図63は、変形例におけるコマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。本変形例では、ステップS656で始動入賞時コマンド格納領域に第1保留記憶数加算指定コマンドを格納すると、演出制御用CPU101は、RAMに設けられた第1保留記憶数保存領域に格納する第1保留記憶数に1を加算する(ステップS656A)。次いで、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数非表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS656B)。第1保留記憶数非表示フラグがセットされていれば(すなわち、第1保留記憶表示部18cおよび小キャラクタの非表示状態中であれば)、演出制御用CPU101は、加算後の第1保留記憶数に応じて、第1保留記憶表示部18cの近傍に表示する第1保留記憶数を特定可能な数値表示を更新する。具体的には、第1保留記憶数を特定可能な数値表示として表示する数字の値を1増加させる。
また、ステップS662で第1保留記憶表示部18cにおける保留表示を更新すると、演出制御用CPU101は、RAMに設けられた第1保留記憶数保存領域に格納する第1保留記憶数から1減算する(ステップS662A)。次いで、演出制御用CPU101は、第1保留記憶数非表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS662B)。第1保留記憶数非表示フラグがセットされていれば(すなわち、第1保留記憶表示部18cおよび小キャラクタの非表示状態中であれば)、演出制御用CPU101は、減算後の第1保留記憶数に応じて、第1保留記憶表示部18cの近傍に表示する第1保留記憶数を特定可能な数値表示を更新する。具体的には、第1保留記憶数を特定可能な数値表示として表示する数字の値を1減少させる。
なお、コマンド解析処理におけるステップS656A〜S656C,S662A〜S662C以外の処理は、図36〜図39に示したそれらの処理と同様である。
図64は、変形例における演出図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。本変形例では、ステップS8008において第1保留記憶表示部18cの前面側に大キャラクタを重畳表示して第1保留記憶表示部18cおよび小キャラクタの非表示状態を開始すると、演出制御用CPU101は、RAMに設けられた第1保留記憶数保存領域に格納されている現在の第1保留記憶数にもとづいて、第1保留記憶表示部18cの近傍に、第1保留記憶数を特定可能な数値表示を重畳表示する(ステップS8008A)。具体的には、第1保留記憶数を特定可能な数値表示として、現在の第1保留記憶数を示す数値を第1保留記憶表示部18cの近傍に重畳表示する。なお、演出図柄変動開始処理において、ステップS8008A以外の処理は、図53および図54に示したそれらの処理と同様である。
図65は、変形例における演出図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。本変形例では、ステップS8314で第1保留記憶表示部18cの前面側にから大キャラクタを消去して第1保留記憶表示部18cおよび小キャラクタの非表示状態を終了すると、演出制御用CPU101は、第1保留記憶表示部18cの近傍に表示する第1保留記憶数を特定可能な数値表示を消去する(ステップS8314A)。なお、演出図柄変動停止処理において、ステップS8314A以外の処理は、図60に示したそれらの処理と同様である。
図66は、変形例における第1保留記憶数を特定可能な数値表示の表示例を示す説明図である。図66に示すように、第1保留記憶表示部18cの前面側に大キャラクタ201が重畳表示されることにより第1保留記憶表示部18cおよび小キャラクタ200が非表示状態に制御されている場合には、例えば、第1保留記憶表示部18cの近傍右方に、第1保留記憶数を特定可能な数値表示202として、現在の第1保留記憶数を示す数字を表示するようにすればよい。なお、第1保留記憶数を特定可能な数値表示202の態様は、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、現在の第1保留記憶数分のアイテムを表示したりしてもよい。
図63〜図66に示す変形例によれば、第1保留記憶表示部18cが視認しがたい状態に制御されている場合に、第1保留記憶表示部18cとは異なる表示であって第1保留記憶数を特定可能な表示(本例では、第1保留記憶数を特定可能な数値表示202)を、第1保留記憶表示部18cの近傍に視認可能な態様で表示する。そのため、第1保留記憶表示部18cが視認しがたい状態に制御されている場合であっても第1保留記憶数を特定することができるので、遊技者に遊技状況を把握させることができる。
なお、図63〜図66に示す変形例では、第1保留記憶表示部18cを非表示状態に制御しているときにのみ第1保留記憶数を特定可能な数値表示202を行う場合を示したが、第1保留記憶表示部18cを非表示状態に制御しているか否かにかかわらず、常に第1保留記憶数を特定可能な数値表示202を行うように構成してもよい。また、第1保留記憶数を特定可能な数値表示202を行うだけでなく、第2保留記憶数に関しても、例えば、第2保留記憶数を特定可能な数値表示を第2保留記憶表示部18dの近傍に表示するようにしてもよい。
なお、上記の実施の形態では、大当りが発生したときに、その大当り遊技が終了した後に必ず確変状態(高確率状態)に制御され、大当り遊技終了後に所定回数(本例では、71回)の変動表示を終了したことにもとづいて、確変状態(高確率状態)を終了する遊技機に適用する場合を示したが、この実施の形態で示した構成を適用可能な遊技機は、このような遊技機にかぎられない。例えば、大当り種別として、大当り遊技終了後に確変状態に制御される確変大当り以外に、高ベース状態(時短状態)のみに制御される通常大当りが設けられた遊技機に、この実施の形態で示した第1保留記憶表示部18cを非表示状態に制御する構成を適用してもよい。この場合、例えば、確変大当りとなった場合には、大当り遊技終了後に確変状態に制御するとともに、次の大当りが発生するまで確変状態を継続するようにしてもよい。また、通常大当りとなった場合には、大当り遊技終了後に高ベース状態(時短状態)に制御するとともに、大当り遊技終了後に所定回数(例えば、100回)の変動表示を終了したタイミングで高ベース状態(時短状態)を終了するようにしてもよい。また、このような遊技機において突然確変大当りや小当りも設けるように構成する場合には、確変状態(高確率状態)に制御されたか否かを認識しにくくするために、高ベース状態であるときに突然確変大当りとなった場合には、突然確変大当りにもとづく大当り遊技終了後に高確率状態に制御するとともに高ベース状態も維持するようにし、低ベース状態であるときに突然確変大当りとなった場合には、突然確変大当りにもとづく大当り遊技終了後に高確率状態に制御するのみで、高ベース状態には制御しない(低ベース状態を維持する)ようにすることが望ましい。
また、上記の実施の形態においては、変動時間およびリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータ100に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターンコマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータ100に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御マイクロコンピュータ560は、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無など、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無など、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間にもとづいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用マイクロコンピュータ100の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信する様にしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。なお、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知するようにすることで、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
また、上記の実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置9等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ27など)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(例えば、図3に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35など、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行うのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行うことができる。
また、上記の実施の形態では、遊技機としてパチンコ機を例にしたが、本発明を、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるスロット機に適用することも可能である。
また、上記の実施の形態では、遊技機として遊技媒体を使用するものを例にしたが本発明による遊技機は、所定数の景品としての遊技媒体を払い出す遊技機に限定されず、遊技球等の遊技媒体を封入し景品の付与条件が成立した場合に得点を付与する封入式の遊技機に適用することもできる。