JP6103497B2 - 電子ビーム描画装置 - Google Patents

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本発明は、電子ビーム描画装置の改良に関する。
半導体(LSI)製造工程の回路パターンを露光するリソグラフィ分野において、電子ビーム描画技術が利用されている。すなわち、半導体リソグラフィ技術では、通常元図となるマスクを電子ビーム描画装置で作成し、そのマスク画像を光によって半導体基板(ウェハ)に転写する写真製版技術(光リソグラフィ)が主に使われてきた。
電子ビーム描画方式は、細く絞った電子ビームによる一筆書きと呼ばれる方式に始まり、可変矩形方式や、キャラクタプロジェクション(CP)と呼ばれる、微小マスクによる数平方μmを一括描画する方式など、描画方式を発展させてきた。
しかしながら、電子の進む軸に沿ったZ軸方向にレンズを数段並べた1本のコラムであっては、ビーム軸付近で電子ビームがクーロン斥力によってビーム軌道が曲がり、クーロン効果によるビームの焦点距離が長くなるので、焦点距離の再調整を行わなくては、一般的にガウス像面ではビームがぼけてしまう。ガウス像面とはビームの電流量が極小であるときにかつ、近軸軌道のビームがフォーカスを結ぶ面である。長くなった焦点距離を再調整して最もフォーカシングがあった状態にし、ビームのボケを極小にできるフォーカス条件を求めることを、リフォーカシングと呼ぶ。しかしながら、クーロン効果によるビームボケとは電子が粒子として様々に散乱をすることによってビームがぼけることも含めている。これは個別電子のクーロン散乱によるボケと呼ばれる。クーロン効果全体のビームボケの量を1とするときに3分の2はリフォーカシングによって除去できるがリフォーカシングで除去できない量が3分の1残る。これは個別電子のクーロン散乱によるボケである。
前記個別電子のクーロン散乱によるボケが発生するような大きな電流量ではもはやリフォーカシングではビームをシャープにすることはできない。
一般的にクーロン斥力によるボケは電子ビーム量に比例し、ビームの加速電圧の約1.5乗に反比例し、ビーム収束半角αに反比例すると言われている。そのためにαを大きく取った軌道が採用されることが多い。αを大きく取ると一般的にレンズの軸上球面収差と言われる収差が大きくなる。球面収差係数をCsとすると球面収差は1/2×Cs×α3で表されるために、クーロン効果を低減するためには最終的には球面収差係数を低減する必要がある。球面収差係数を低減するためには対物レンズに厚肉レンズ(軸対称ビーム進行方向の磁界の濃いところの厚みがあること)が必要であるが、なおかつ対物レンズの焦点距離が短いことが不可欠である。
しかしながらこのような対策には限界があり、1本だけのビーム構成では電流値を大きくするとビームボケが支配的に大きくなる。
以上のようにクーロン散乱によるボケによって、微細パターンが描画できなくなることからシングルコラムにはスループットの限界が存在する。
そこで、コラム1本あたりの電流値を小さくして、多数のコラムを採用するマルチアクシス(アクシス=コラム軸)のマルチコラムを構成し、1本のコラムあたりの電流値を小さくすることが高スループット化と、ビームシャープネス向上に寄与する方法となる。例えば300mmウェハ上において87本のビームを用いて、1本あたり1μAの電流値を用いれば、87μAの試料電流を用いて描画できるので、パターン寸法20nmで40μQ/cm2のレジストを275秒で描画できる。これは1時間あたり12枚のスループットを達成できる速度である。
このようにマルチコラムを使用しなくては、例えばシングルコラムで87μAの試料電流を用いて描画する場合には、ビームのボケは、1.7μm以上に達するために、100nm以下の微細パターンの描画は全く不可能となる。
このようにシングルコラムによるビームでは、クーロン効果でビームの総量が大きくなるに従って、ビームのボケが巨大になる。そのため微細パターンと描画速度の両立をはかることができずに、微細化を目的とするとビーム総量がとれずスループットが小さかった。そこでレンズを複数有するマルチコラム方式が必要となった。マルチコラム方式ではなるべくたくさんのコラムをウェハ上に並べるために、レンズを細くすることが必要となる。例えば直径が25mm程度の電子レンズを形成して、300mmウェハ上に70本から100本以上のコラムを設置して描画の高速化をはかることができる。
しかし例えば87本のコラムを使用しても、20nm程度のガウシアンの丸い1本ビームではスループットは0.01枚/時以下の値にしかならない。例えば40μC/cm2のレジストで200A/cm2の電流密度の電子ビーム照射を行った場合に、200nsで露光が終了する。33mm×26mmの領域を描画するためには429000秒の時間がかかる。これでは87本のマルチコラムを利用しても、1枚のウェハを描画するのに120時間以上の時間がかかることになる。そこでどのようなビームを使用することが適しているか精査する必要があった。
ビームとして可変矩形ビーム、すなわちVariable shaped beam略してVSBを用いる方式では20nmの市松模様を描画するためにウェハ1枚あたり100時間以上かかる。例えば40μC/cm2のレジストで200A/cm2の電流密度の電子ビーム照射を行った場合に、200nsで露光が終了する。33mm×26mmの領域を描画するためには21500秒の時間がかかる。これでは87本のマルチコラムを利用しても1枚のウェハを描画するのに60時間の時間がかかることになる。
さてCP(セルプロジェクション)法とは1μmから3μm四角程度のサイズのパターンを有限個数、デバイス設計パターンデータ中から切り出して、これらのパターンを穴開きマスクとして1枚のマスク上に形成する。1枚のマスクは複数のCPパターンを保持する。第一の矩形アパーチャを通過した電子ビームをCPマスク上に結像する。CP選択偏向器を用いて、第一の矩形アパーチャの像を、CPマスク上の任意の位置に偏向することによって、CPビームの選択を行い、1つのCPマスクの開口による透過ビームを試料面上に結像させて描画する方法である。繰り返しパターンの多いDRAMやNANDフラッシュメモリのセルパターンをCPパターンとすると効果的に高速描画ができる。
多数のデバイスパターンの中には、デバイスパターンが非常に単純なパターンであって、CP数が少なくても当該デバイス層の全パターンが描画できるケースもごくまれには存在する。その場合にはCP法であってもスループットが10枚/時以上に増大することも考えられる。従ってCP露光法の有効性は、完全に否定されるものではない。
しかしながら、一般的なデバイスでは層内の全てのパターンが少数のCPで記述できてしまうというようなケースは非常にまれである。多くのデバイスの層においてはすべてのパターンをCP化しようとすると数千個または数万個以上のCP数を必要となる場合が多かった。パターンの繰り返し性が必ずしも有効でなく、デバイスパターン全体をCP化する場合にはCP数が膨大となりすぎてCPマスク化出来ないケースが多く存在していた。従って多くのデバイスパターンにおいては、CP露光法は適切な描画方法ではなかった。またCP数が膨大である場合には、CP選択偏向器のアナログ出力が変化する時間すなわちCP間ジャンプに時間が長大にかかることのためにスループットは大きく伸びることは無く、1時間に1枚程度のスループットが限界であった。
ランダムパターンが多い場合には、CP描画方法では多数のパターンを可変矩形ビームVSB法での矩形分割露光に戻さざるを得ないために、ショット数は一定数以下に削減できず、膨大なショット数となり、多大な描画時間がかかることが多い。結局、現在のデバイスパターンや将来的なデバイスパターンにおいてCP描画は高速露光の方法としては全く適切な方法とは云えない。
以上のように、マルチコラム方法を用いても1本1本に使用するビームが適切でなければ、高スループットでかつ高精度の露光はできなかった。
ランダムなパターン描画のための描画装置としては、固定サイズの正方形ビームをサイズの整数倍の距離を隔てて、正方格子マトリクス状にビームを多数並べる方法がある。この場合、多数のビームを独立に点滅させて任意のパターンを描画することができる。
例えば、16nm正方形ビームを64nmピッチで3.2μm正方形内部に50×50=2500本のビームで、各ビームを独立に点滅させて任意のパターンを描画することができる。また、パターンルールが小さくなる時には、例えば、8nm正方形ビームを32nmピッチで3.2μm正方形内部に100×100=10000本のビームで、各ビームを独立に点滅させて任意のパターンを描画することができる。
上記ビームの間隙部分の未露光部は、ビーム全体を位置シフトさせて描画すれば、ウェハの平面全体を隙間なく描画することができる。
このようなビームを形成するデバイスをPSA(Programmable Shaping Aperture)と呼ぶ。
特開平06−132203号公報
H. Yasuda, S. Arai, J. Kai, Y. Ooae, T. Abe, Y. Takahashi, S. Fueki, S. Maruyama, and T. Betsui: Jpn. J. Appl. Phys. 32(1993) 6012 『ULSIリソグラフィ技術の革新』 191頁 サイエンスフォーラム社 1994年11月10日
従来のPSAは、Si半導体プロセスを使用して製作していたために、
1.Siの窒化膜、酸化膜、ポリイミドなどの絶縁物を用いて電極間の絶縁をしていたために、50kVの電子線照射による散乱ビームの照射によってできた絶縁物の欠陥部に電流が流れ、一定時間で絶縁性が破壊されて電極間または配線間に電圧が掛からなくなる絶縁破壊が起きていた。これによって、PSAには有限の寿命があり、このままではこの方法は使用できないものであった。
2.電極の形成は、厚膜レジストをパターン化しレジスト除去部に金メッキなどをして製作していたために、一定以上のアスペクト比の電極ができなかった。
このために、電子線を十分な効率で偏向できず加速電圧を50kVに対し10分の1の5kVで使用する装置であったりし、解像度が十分得られないことがあった。また、50kVの電子ビーム描画装置でも個別ブランカ通過時には、5kVまで減速し個別ブランカ通過後に50kVまで再度加速する装置の提案もあった。しかし、このような装置では個別ブランカ周辺は−45kVの高電圧を印加することが必要であり、放電問題など装置構成上困難な点が多々存在した。
3.また、個別ブランカの電極からの配線の引き出しは、中心部から周辺部にかけて2500本から10000本の配線を自動配置・配線で行っており、規則性に欠け、配線層の製作が見通しがよいものではなかった。
したがって、故障診断時にも見通しの悪いものであった。
本発明は、
試料に複数の個別要素ビームを走査して描画する電子ビーム描画装置であって、
電子ビームをZ軸方向に出射する電子銃と、
XY方向に所定の配置ピッチで配列された複数の開口を有し、前記電子銃から射出された電子ビームから、前記開口のサイズにビームサイズが規制された複数の個別要素ビームを得る遮蔽板と、
前記遮蔽板により得られた複数の個別要素ビームを個別にON/OFFする複数の個別ブランカと、
複数の個別ブランカから出射される複数の個別要素ビームを全体としてON/OFFする全体ブランカと、
複数の個別ブランカおよび全体ブランカを通過した複数の個別要素ビームを、全体として所定ピッチずつ偏向させて、複数の複数の個別要素ビームを前記試料に対しステップ的に走査させる偏向装置と
前記全体ブランカをOFFして、全体ブランカからの複数の個別要素ビームの出射をOFFした状態で、前記偏向装置により複数の個別要素ビームの出射方向を決定するとともに、各出射方向における1ショット毎に作成された各個別ブランカからの個別要素ビームの出射のON/OFFを示すビットマップであって、描画目標であるパターンデータと、前記遮蔽板における開口の配置ピッチに応じて決定される複数の個別要素ビームの試料への照射位置との比較に基づいて作成されたビットマップに従って、前記複数の個別ブランカを制御して、各個別ブランカから出射される個別要素ビームのON/OFFを制御し
各個別ブランカからの個別要素ビームの出射のための処理が静定した後、全体ブランカをONして、ON状態の複数の個別ブランカからの個別要素ビームからなる1ショットを前記試料に対し照射し
この全体ブランカOFF状態での個別要素ビームのON/OFF制御およびその後の全体ブランカONによる1ショットの複数の個別ビームの照射を前記偏向装置により複数の個別要素ビームの位置を移動して繰り返し、前記パターンデータも応じたパターンを前記試料に描画するよう制御する制御装置と、
を含む、ものである。
また、前記個別ブランカは、個別要素ビームを偏向させる一対の電極を有し、
前記一対の電極は、P型またはN型の半導体基板の個別要素ビームが通過する位置に設けられて開口の側面に前記半導体基板と逆のタイプであるN型またはP型に不純物ドーピングされた半導体層を用いて形成されている、ことができる。
また、前記半導体基板を複数枚貼り合わせて、ビーム進行方向に長いブランキング電極とすることができる。
また、前記ブランキング電極に接続される配線金属を互いに絶縁するために、前記配線金属をPN接合ダイオードで覆い、0以外の電圧が配線金属にかかる場合に周辺の半導体基板に電流が流れないように、PN接合ダイオードが逆バイアス特性を具備することができる。
また、各個別ブランカのブランキング電極に接続する配線に多層の配線基板を用い、個別ブランカの総個数を整数で除して複数の小グループに分離し、各グループの配線は縦方向と横方向に同一層で配線を行うことができる。
また、各個別ブランカのブランキング電極に接続する配線は、一つの層内で行い、スルーホールを用いて、別の層に接続することができる。
本発明によれば、従来技術のPSAで克服が困難とされていた問題点がすべて解決される。
マルチアクシスのPSA(Programmable Shaping Aperture system)で、用いられる電子光学鏡筒の図。複数のコラムを有する断面を示す図である。 従来技術によるPSAの断面を示す図である。 図2とは別の従来技術によるPSAの電極の断面を示す図である。 本実施形態の正方格子行列ビーム群を形成するための開口と電極を示す図である。 本実施形態の正方格子行列ビーム群を形成するための開口と制御するための電極の種々の形態を示す図である。 本実施形態の正方格子行列ビーム群を形成するための開口と制御するためのPSAの断面を示す図である。 本実施形態の正方格子行列ビーム群の配列と制御するための電極と配線との関係を示す図である。 本実施形態の個別ブランカ電極と配線と絶縁および半導体基板同士の貼り合せの関係を示す断面図である。 個別ブランカの10×10の小領域の電極配線を説明する図である。 全体の個別ブランカを5×5の配線領域群に分割して引き出すことを説明する図である。 全体の個別ブランカを5×5の配線領域群に分割して引き出すことをさらに詳細に説明する図である。
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態について説明する。
従来のPSAは、Si半導体プロセスを使用して製作していたために、次のような問題があった。
1.Siの窒化膜、酸化膜、ポリイミドなどの絶縁物を用いて電極間の絶縁をしていたために、50kVの電子線照射による散乱ビームの照射によってできた絶縁物の欠陥部に電流が流れ、一定時間で絶縁性が破壊されて電極間または配線間に電圧が掛からなくなる絶縁破壊が起きていた。これによって、PSAには有限の寿命があり、このままではこの方法は使用できないものであった。
2.電極の形成は、厚膜レジストをパターン化しレジスト除去部に金メッキなどをして製作していたために、一定以上のアスペクト比の電極ができなかった。
このために、電子線を十分な効率で偏向できず加速電圧を50kVに対し10分の1の5kVで使用する装置であったりし、解像度が十分得られないことがあった。また、50kVの電子ビーム描画装置でも個別ブランカ通過時には、5kVまで減速し個別ブランカ通過後に50kVまで再度加速する装置の提案もあった。しかし、このような装置では個別ブランカ周辺は−45kVの高電圧を印加することが必要であり、放電問題など装置構成上困難な点が多々存在した。
3.また、個別ブランカの電極からの配線の引き出しは、中心部から周辺部にかけて2500本から10000本の配線を自動配置・配線で行っており、規則性に欠け、配線層の製作が見通しがよいものではなかった。
したがって、故障診断時にも見通しの悪いものであった。
本実施形態によれば、次のようなメリットが得られる。
1.PSAの絶縁膜としては、PN接合の逆ダイオード特性を用いるため、50kVの電子線照射による散乱ビームの照射によって絶縁物の欠陥ができず、一定時間で絶縁破壊が起きることはなく、PSAの寿命が桁違いに長寿命化するために、現実的に使用可能な技術となる。
2.電極の形成は、半導体結晶の開口の側面に基板と逆のタイプの不純物ドーピングされた半導体層を用いるために、アスペクト比は格段に大きくとれる。
すなわち、基板がP−タイプの半導体である時、表面にN−タイプの不純物ドープされた半導体とし、前記、N−タイプの不純物ドープされた半導体層に+5Vの電位を掛けて、対向電極がアースであって偏向電界を形成する。
基板がN−タイプの半導体である時、表面にP−タイプの不純物ドープされた半導体とし、前記、P−タイプの不純物ドープされた半導体層に、−5Vの電位を掛けて、対向電極がアースであって偏向電界を形成する。
さらに、上下の面に開口側面の半導体層と同じタイプの半導体層を形成し、その上に金属膜を成長せしめる。
3.上記の半導体の開口側面をビーム偏向電極とする基板を複数枚重ね、金属膜同士を熱または圧力または振動または前記3項目の併用により、貼り合せることによりさらにアスペクト比の高い電極を形成できる。
(例えば10μmの基板を5枚貼り合せて、50μmの厚みで電極間の距離が4μmの高アスペクト比の電極を形成できる。)
4.全体格子点の個別ブランカの電極配線を引き出すのに多層の配線層を用い、全体個数を整数で除し、複数の小グループに分離し、各グループの配線は縦方向と横方向に同一層で配線を行う。全体格子点の電極の配線は、一つの層内で行い、Si貫通Via(TSV:Through-Silicon Via)を用いて、別の層に接続する。
5.配線は、配線抵抗が十分少ない銅などの金属を用いるが、配線を取り巻く絶縁物は使用できないため、PN接合の逆方向ダイオードで金属配線を包むようにする。
以下、本実施形態について、詳細に説明する。
図1に示すように、電子銃21からZ軸方向に電子ビーム1が出射する。本実施形態は、Z軸と直交するX−Y平面内に略等ピッチで直交するX軸方向とY軸方向に複数のコラムを配列したマルチアクシス構成を有している。各コラムは、互いに平行に配列され、同等構成を有している。各コラムは、最上部に電子銃21を具備する。各コラムには、電子遮蔽板11,12、個別ブランカ13、を有するPSA−BA基板4が設けられている。PSA−BA基板4からの電子ビームは、レンズ19、全体ブランカ16,ラウンドアパーチャ14を介し射出され、その後、縮小レンズ20a、メイン偏向器17、投影レンズ20b、サブ偏向器18を介し、試料に照射される。
電子銃21からの電子ビームは、PSA(Programmable Shaping Aperture)基板4を均一に照射する。電子ビーム1は、多数のサイズSの正方形ビームを形成する開口部を有する電子遮蔽板11,12を透過することによって整形される。電子遮蔽板11,12の開口群はZ軸に直交するXY平面内部で、サイズSの整数倍であるLの値をピッチとして配列される。すなわち、PSA−BA基板4は正方形格子行列状の開口群を有し、これによりピッチがLである正方形の格子状に並んだサイズSのビームが形成される。
電子遮蔽板11,12で、サイズSであって、XY平面内に正方格子行列ビーム群が構成され、各要素ビームのそれぞれが個別ブランカ13によって、独立に偏向される。個別要素ブランカ13は、多数の2枚1対の電極群からなっている。個別ブランカ13の電極は平行平板で、2枚の極板が同電位であれば電子は直進する。
レンズ19で集光されたのち、ラウンドアパーチャ14の開口を通過し、描画対象の試料面上に縮小転写される。この状態をビームのON状態という。
個別ブランカ13の2枚の極板の電圧が異なるとき通過していく電子ビームは曲げられ、ラウンドアパーチャ14を通過できず遮蔽される。この電子ビームが通過できない状態をビームのOFF状態という。
個別ブランカ13の各電極の前段には、ビットマップ群を格納する複数のレジスタと複数の電圧アンプ群が具備されている。
また、アンプ群の出力から複数の配線によって個別ブランカ13の各電極にON/OFF状態が伝達される。この配線は、たとえば電子遮蔽板12配線基板として利用して形成できる。
さらに、前記すべての正方格子行列ビーム群を同時にOFF状態にできる別途1対の電極を全体ブランカ16として具備する。
全体ブランカ16が、個別ブランカ13の全ての電極出力が所定の電位になったのちにON状態となり、所望のパターンを描画することができる。
前記全体ブランカ16はOFF状態とした後に、前記レジスタのビットマップデータを書き換えるとともに、全体ビームを所定の偏向位置にビーム偏向し、すべての個別ブランカ13の出力信号と、全体ビームを所定の偏向位置に偏向するビーム偏向信号とが静定したのちに、全体ブランカ16をON状態として、試料面上にプログラム可能なビーム形状のマルチビーム露光描画を行う。
なお、縮小レンズ20aは、ビーム像を縮小するためのものである。投影レンズ20bは、試料面上にビームを投影するものである。メイン偏向器17とサブ偏向器18でビームを所定の位置に偏向し、描画する。
以上のマルチビーム描画機能を果たす仕掛け全体をPSA−BA機能部3として図示してある。
制御装置10は、供給されるパターンデータに応じて個別ブランカ13、全体ブランカ16、偏向装置(メイン偏向器17,サブ偏向器18)などの制御を行う。
図4は、本実施形態のPSAの個別ブランカの形成方法について示すものである。本実施形態では、半導体基板のPN接合を用いて電極を形成する。
例えば、基板56をP型とし、矩形アパ−チャ52の左右の側壁にN型不純物を拡散して、一対のN型不純物ドープ層(ブランキング電極51,アース電極53)を形成してある。従って、ブランキング電極51、アース電極53が個別ブランカの一対の電極となる。このために、+5Vと0Vを左右の電極に印加すると電界が発生する。基板56は0Vに接地してある。右側の0Vを印加したアース電極(N型不純物ドープ層)53は、周辺のアースと同電位であるが、左側の右側の+5Vを印加したブランキング電極(N型不純物ドープ層)51は、周囲のP型の基板56と逆方向のダイオード接続となり、電流が流れないために+5Vが安定して印加される。
このPSAの個別ブランカにはSi酸化膜および窒化膜を使用しないため、十分な寿命が得られる。
なお、図において、符号54で示した部分は、電子ビームを矩形に成形する矩形ビーム形成用分離板(Siメンブレン)54を模式的に示したものである。電子ビームは、矩形アパーチャ52の中の分離板54のない部分を通過する。
なお、ブランキング電極51、アース電極53の開口側表面に、金属層を設けてもよい。
ここで、図2に示すように、従来技術1によるPSAの実施例について述べる。電子ビームは、Siメンブレン38の上部から照射されSiメンブレン38の開口によって通過電子ビームが整形される。
各ビームの個別ブランカのブランキング電極35とアース電極37は、Si36に対しメッキによって形成される。各電極への配線34は、他の配線との絶縁のためにSi酸化膜(1)32とSi酸化膜(2)33によって絶縁分離がなされている。基板の下面にはSiメンブレン39が設けられ、基板の周辺上部には、放熱板31が設けられている。
50kVの電子線照射によって酸化膜にはダメージが与えられて、電流が流れるようになり絶縁破壊を起こすので、このタイプのPSAの寿命は比較的短く、1か月から3か月くらいの寿命しかなく、実用に供するものではなかった。
次に、図3に基づき、従来技術2によるPSAについて述べる。シリコン基板541の図における下側にはシリコン酸化膜542,543が形成され、シリコン酸化膜542と酸化膜543の間に配線544が配置される。そして、ブランキング電極545とアース電極546は、レジストに開口を開け、ここに電気メッキで金属を付着せしめて形成される。なお、この電気メッキ工程後、レジストは除去してある。このような電極の形成の方法では、電極の厚みが薄くアスペクトレシオが足りなく、ビームを曲げる効率が十分でなく、OFF状態のビームカットが十分できなかった。すなわち、OFF状態においてもビームが試料面にわずかに漏れるために、コントラストが取れない描画しかできなかった。
図5は、本実施形態のPSAの個別ブランカの形成方法について示すものである。
P型基板の開口の側壁の両側に電極を作る必要がない。片側は常にアースであるので、N型不純物ドープをしなくてもよい。また、電圧を印加することも不要である。
さらに、図4の左に示すように、N型不純物ドープ層であるブランキング電極51aは、縦方向に短く不純物ドープしてもよい。この例では、矩形アパーチャ52と同程度の長さにしてある。
また、図5の真ん中に示すように、N型不純物ドープ層(ブランキング電極)51bを、縦方向に長く形成してもよい。また、図5の右に示すように、N型不純物ドープ層(ブランキング電極)51cを、矩形アパーチャ52の左半周を覆うように形成してもよい。
図6は、本実施形態のPSAを示すものである。一番上部に矩形ビーム形成用分離板(Siメンブレン)68があって、ビームを複数のビームに分離する。図4,5における分離板54は、図30の矩形ビーム形成用分離板(Siメンブレン)68の開口上方に位置する部分を示したものである。
この例では、PSAに複数のウェハを貼り合わせて形成した貼り合せウェハを用いる。ウェハの貼り合わせには、貼り合わせ用酸化膜66を用いるが、図に示されるように、貼り合せ用酸化膜66は左右の厚膜Si基板P型半導体65で支持される部分を除いては除去した方がよい。その理由はチャージアップを防ぐためである。
次に、個別要素ビームブランキング電極の基板(P型半導体)56の少なくとも片側には縦方向に形成されたN型ドープ層があって、ブランキング電極51となっている。
この基板56の上部と下部には、開口側からフランジ状に広がるようにして、N型不純物拡散層が形成される。そして、このN型不純物拡散層上には金などの貼り合わせ用の金属パターン58が形成される。
複数枚の個別要素ビームブランキング電極の基板(P型半導体)56を互いの金属パターン58が重なるように位置合わせをし、高温、高圧力または振動などにより貼り合せる。同様にして、複数枚の個別要素ビームブランキング電極の基板56を貼り合せる。これによって、各基板のブランキング電極51が、開口の片側の表面に電気的に接続されて形成される。
本実施例では、矩形アパーチャ52のサイズが4μmに対して個別要素ビームブランキング電極の基板65を10μm厚みとし、5枚貼り合せてある。
配線64は、さらに一番最下段で、多層基板を前記と同様の技術で貼り合せてある。配線64は低抵抗にするために、抵抗率の低い銅などの金属63を用いる。配線64同士の絶縁のために個別要素ビームブランキング電極の基板(P型半導体)56を設置し、配線周囲をN型半導体55とし、5Vの配線電位に対して、周辺の個別要素ビームブランキング電極の基板(P型半導体)56との間に逆バイアスPN接合が形成されるようにし、絶縁をする。
厚みは図6では薄く見えるが、配線基板を各々10μm位とする。
図7は、PSA基板内部の個別要素のブランキング電極からの配線について説明する図である。
図には3×3=9個の開口と個別要素のブランキング電極51がある。各電極ブランキング51から銅の配線59が引き出されている。配線59の周辺にはN型半導体55が存在する。
図8は、PSA基板内部の個別要素のブランキング電極からの配線についての断面図である。図7のA−A'線57における断面図である。中心縦方向にビームが通過する開口が存在する。開口の右側はP型基板であり、アース電極となっている。開口の左側はN型不純物ドーピング層で、その電極となっている。
配線59は2枚の基板の上下に同じ位置に来るように引き回されている。N型半導体55は配線59を取り巻くように設置されている。貼り合せ用の金属パターン58は半導体層および配線59の上に形成され、互いに加熱、高圧力、振動によって貼り合せられる。
図9は、小領域71で示す、10×10=100個の矩形開口の個別要素のブランキング電極からの配線を説明する図である。図においては、個別のコラムとして、個別要素のブランキング電極73、矩形アパーチャ72を示してある。
正方形マトリクスに並んでいるので、内部から外部に向かって配線を取り出すが、本図の例の上下対称、左右対称の図が4種類考えられる。本図は100個の個別要素のブランキング電極から100本の配線を上部へ出す配線群75a〜75jと左部へ出す配線群74a〜74jが引き回される様子の一例を表している。
100本の配線に対して、上部と左部に合計20個の間隙があるので、平均5本が矩形開口間を通して出てくれば良いように考えるが、実際には左上部では少ない本数の配線しか通せないことがわかる。そのため、非常によく考えても6本が最少通過配線数となる。すなわち、平均配線通過数の20%から30%増しの配線数が矩形開口間間隙通過本数となる。
図10は、多層配線によって配線を取り出す方式について説明する図である。
図では5層の配線基板を接着して全体配線を形成している。全部で100×100=10000本の配線を5層で出すので、2000本を1層で出せばよい。
4方向において対称なので左上の25個の小領域からは、500本の配線を出せばよい。配線を50本ずつを束にして描いた図が図10である。図10では、小領域(1,1)〜(4,4)における400本の配線は、図示を省略し、小領域(5,5)の存在する小領域82の配線を示してある。すなわち、第5行、第5列に配置される上方に向かう50本、左方に向かう50本の計100本を示してある。配線は、すべて第5層目で出している。
小領域(5,5)について、50本の配線は、スルーホール84により第5層に至り、配線群85によって左方に引き出される。また、小領域(5,5)の他の50本の配線は、スルーホール87により第5層にいたり、配線群88によって上方に引き出される。なお、図10では、左上に平面図を記載し、下および右に断面図を示してある。
図11は、多層配線によって配線を取り出す方式について説明する図である。実際の配線は10000本が必要である。1層ないし5層でそれを取り出すのはシステマティクに考えなければ見通しが悪い。そこで10000本をまず4方向対称で2500本に分ける。さらに100本ずつ25個の小領域に分割する。これを以下(n,m)と表す。
n,mは1〜5で、この場合、下記のような25個が存在する。
(5,5)は100本を2分割し、上部に50本を第5層目、左に50本を第5層目で出している。
(5,4)は100本を2分割し、上部に50本を第4層目、左に50本を第5層目で出している。
(5,3)は100本を2分割し、上部に50本を第3層目、左に50本を第5層目で出している。
(5,2)は100本を2分割し、上部に50本を第2層目、左に50本を第5層目で出している。
(5,1)は100本を2分割し、上部に50本を第1層目、左に50本を第5層目で出している。
(4,5)は100本を2分割し、上部に50本を第5層目、左に50本を第4層目で出している。
(4,4)は100本を2分割し、上部に50本を第4層目、左に50本を第4層目で出している。
(4,3)は100本を2分割し、上部に50本を第3層目、左に50本を第4層目で出している。
(4,2)は100本を2分割し、上部に50本を第2層目、左に50本を第4層目で出している。
(4,1)は100本を2分割し、上部に50本を第1層目、左に50本を第4層目で出している。
(3,5)は100本を2分割し、上部に50本を第5層目、左に50本を第3層目で出している。
(3,4)は100本を2分割し、上部に50本を第4層目、左に50本を第3層目で出している。
(3,3)は100本を2分割し、上部に50本を第3層目、左に50本を第3層目で出している。
(3,2)は100本を2分割し、上部に50本を第2層目、左に50本を第3層目で出している。
(3,1)は100本を2分割し、上部に50本を第1層目、左に50本を第3層目で出している。
(2,5)は100本を2分割し、上部に50本を第5層目、左に50本を第2層目で出している。
(2,4)は100本を2分割し、上部に50本を第4層目、左に50本を第2層目で出している。
(2,3)は100本を2分割し、上部に50本を第3層目、左に50本を第2層目で出している。
(2,2)は100本を2分割し、上部に50本を第2層目、左に50本を第2層目で出している。
(2,1)は100本を2分割し、上部に50本を第1層目、左に50本を第2層目で出している。
(1,3)は100本を2分割し、上部に50本を第3層目、左に50本を第1層目で出している。
(1,2)は100本を2分割し、上部に50本を第2層目、左に50本を第1層目で出している。
(1,1)は100本を2分割し、上部に50本を第1層目、左に50本を第1層目で出している。
各小領域ごとに分割して本数を減らし、層間の接続はTSVにて銅配線を用いて行う。さらにTSVの周辺はN型半導体不純物ドーピング層によって絶縁される。
なお、図11では、左方向への配線を記載した平面図1と、上方向への配線を記載した平面図2と、平面図1,2の横方向断面と、平面図2の縦方向断面を示してある。
これまでに述べた半導体基板とは、Si、SiC、ゲルマニウム、ガリウムヒ素、窒化ガリウムなどを言う。
上記で述べたN型半導体不純物は、ヒ素、リンが一般的である。P型半導体不純物は、ホウ素などが多い。
以上の配線および電極を絶縁はPN接合の逆バイアスダイオードを使用するために、50kVの電子線照射に対して有限の時間で絶縁破壊を起こさない。
また、基板をN型とし電極および配線の周囲にP型の不純物ドーピング層としてもよい。
この場合には、ブランキング電位は−5Vとなる。
個別ブランカの側壁に不純物ドーピングして作る電極は、穴の側壁を使ってもよいし、溝の側壁を使ってもよい。
本実施形態の電子ビーム描画方法により、8nmあるいはそれよりも微細なパターン描画が高速にできるので、高速のMPU,人工知能MPUなどの将来の基幹産業となる6nm以下の寸法のデバイスの高速露光が可能となり、産業界に寄与することは多大である。
1 電子ビーム
2 コラム
3 PSA−BA機能部
4 PSA−BA基板
10 制御装置
11,12 電子遮蔽板
13 個別ブランカ
14 ラウンドアパーチャ
16 全体ブランカ
17 メイン偏向器
18 サブ偏向器
19 レンズ
20a 縮小レンズ
20b 投影レンズ
21 電子銃
31 放熱板
32 酸化膜(1)
33 酸化膜(2)
34 配線
35 ブランキング電極(メッキ)
36 Si
37 アース電極(メッキ)
38 Siメンブレン
39 Siメンブレン
51,51a,51b,51c ブランキング電極
52 矩形アパーチャ
53 アース電極
54 配線
55 N型半導体
56 P型半導体
57 A−A’断面
58 貼り合せ用金属膜(金)
59 銅の配線
63 金属
64 銅配線
65 P型半導体
66 貼り合わせ用酸化膜
67 貼り合せ用金属膜(金)
68 矩形ビーム形成用分離板(Siメンブレン)
71 小領域
72 矩形アパーチャ
73 ブランキング電極
74a,74b,74c,74d,74e,74f,74g,74h,74i,74j 電極配線群(横方向)
75a,75b,75c,75d,75e,75f,75g,75h,75i,75j 電極配線群(縦方向)
82 小領域
84 スルーホール
85 配線群
87 スルーホール
88 配線群
541 Si
542 酸化膜(1)
543 酸化膜(2)
544 配線
545 ブランキング電極
546 アース電極

Claims (5)

  1. 試料に複数の個別要素ビームを走査して描画する電子ビーム描画装置であって、
    電子ビームをZ軸方向に出射する電子銃と、
    XY方向に所定の配置ピッチで配列された複数の開口を有し、前記電子銃から射出された電子ビームから、前記開口のサイズにビームサイズが規制された複数の個別要素ビームを得る遮蔽板と、
    前記遮蔽板により得られた複数の個別要素ビームを個別にON/OFFする複数の個別ブランカと、
    複数の個別ブランカから出射される複数の個別要素ビームを全体としてON/OFFする全体ブランカと、
    複数の個別ブランカおよび全体ブランカを通過した複数の個別要素ビームを、全体として所定ピッチずつ偏向させて、複数の複数の個別要素ビームを前記試料に対しステップ的に走査させる偏向装置と
    前記全体ブランカをOFFして、全体ブランカからの複数の個別要素ビームの出射をOFFした状態で、前記偏向装置により複数の個別要素ビームの出射方向を決定するとともに、各出射方向における1ショット毎に作成された各個別ブランカからの個別要素ビームの出射のON/OFFを示すビットマップであって、描画目標であるパターンデータと、前記遮蔽板における開口の配置ピッチに応じて決定される複数の個別要素ビームの試料への照射位置との比較に基づいて作成されたビットマップに従って、前記複数の個別ブランカを制御して、各個別ブランカから出射される個別要素ビームのON/OFFを制御し
    各個別ブランカからの個別要素ビームの出射のための処理が静定した後、全体ブランカをONして、ON状態の複数の個別ブランカからの個別要素ビームからなる1ショットを前記試料に対し照射し
    この全体ブランカOFF状態での個別要素ビームのON/OFF制御およびその後の全体ブランカONによる1ショットの複数の個別ビームの照射を前記偏向装置により複数の個別要素ビームの位置を移動して繰り返し、前記パターンデータも応じたパターンを前記試料に描画するよう制御する制御装置と、
    を含、電子ビーム描画装置。
  2. 請求項1に記載する電子ビーム描画装置であって、
    前記個別ブランカは、個別要素ビームを偏向させる一対の電極を有し、
    前記一対の電極は、P型またはN型の半導体基板の個別要素ビームが通過する位置に設けられて開口の側面に前記半導体基板と逆のタイプであるN型またはP型に不純物ドーピングされた半導体層を用いて形成されており、
    前記半導体基板を複数枚貼り合わせて、ビーム進行方向に長いブランキング電極とする、電子ビーム描画装置。
  3. 請求項に記載する電子ビーム描画装置であって、
    前記個別ブランカは、個別要素ビームを偏向させる一対の電極を有し、
    前記一対の電極は、P型またはN型の半導体基板の個別要素ビームが通過する位置に設けられて開口の側面に前記半導体基板と逆のタイプであるN型またはP型に不純物ドーピングされた半導体層を用いて形成されており、
    前記ブランキング電極に接続される配線金属を互いに絶縁するために、前記配線金属をPN接合ダイオードで覆い、0以外の電圧が配線金属にかかる場合に周辺の半導体基板に電流が流れないように、PN接合ダイオードが逆バイアス特性を具備する、電子ビーム描画装置。
  4. 請求項1に記載する電子ビーム描画装置であって、
    前記個別ブランカは、個別要素ビームを偏向させる一対の電極を有し、
    前記一対の電極は、P型またはN型の半導体基板の個別要素ビームが通過する位置に設けられて開口の側面に前記半導体基板と逆のタイプであるN型またはP型に不純物ドーピングされた半導体層を用いて形成されており、
    各個別ブランカのブランキング電極に接続する配線に多層の配線基板を用い、個別ブランカの総個数を整数で除して複数の小グループに分離し、各グループの配線は縦方向と横方向に同一層で配線を行う、電子ビーム描画装置。
  5. 請求項1に記載する電子ビーム描画装置であって、
    前記個別ブランカは、個別要素ビームを偏向させる一対の電極を有し、
    前記一対の電極は、P型またはN型の半導体基板の個別要素ビームが通過する位置に設けられて開口の側面に前記半導体基板と逆のタイプであるN型またはP型に不純物ドーピングされた半導体層を用いて形成されており、
    各個別ブランカのブランキング電極に接続する配線は、一つの層内で行い、スルーホールを用いて、別の層に接続する、電子ビーム描画装置。
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