JP6090472B2 - 携帯端末、起動方法及びプログラム - Google Patents
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Description
状態の検出技術に関する。
スマートフォン或いはタブレット端末等の携帯端末には、GPS(Global Positioning System)、加速度センサ、或いはマイク等、状態を検出するためのモジュール(以下、検出モジュールと呼ぶ)が搭載される。そして、携帯端末には、これらの検出モジュールによる検出の結果を利用するアプリケーションが搭載される。例えば、GPSによりユーザの位置を検出し、目的地までのルートを提示するアプリケーション、或いは、行動を検出するための検出モジュールによってユーザの行動を検出し、ユーザが或る行動をした場合に通知を行うアプリケーション等が有る。
また、複数の検出モジュールによって、イベントE1乃至En(nは2以上の自然数)が発生したことを検出し、予め定められた処理を実行する技術がある。例えば、「会議室a1において、b1氏に会う」という条件を満たした場合に、所定のアプリケーションを起動するというルールが有るとする。この場合、「会議室a1において」という条件が満たされたか否かを、GPS等の検出モジュールによって判定し、「b1氏に会う」という条件が満たされたか否かを、人検出のための検出モジュールによって判定する。そして、両方の条件が満たされた場合に、携帯端末において所定のアプリケーションが起動される。
但し、携帯端末に搭載されているバッテリの容量には限りがあるため、複数の検出モジュールを動作させることによって消費電力が多くなると、ユーザが携帯端末を使用できる時間が短くなるという問題がある。従来の技術においては、携帯端末において複数の検出モジュールを動作させる場合における消費電力には着目されていない。
従って、1つの側面では、本発明の目的は、状態の検出に要する電力を削減するための技術を提供することである。
本発明に係る携帯端末は、各々状態の検出を行う複数の検出モジュールと、複数の検出モジュールによる検出の結果に関する第1の条件について、複数の検出モジュールが起動される順序を決定する決定部と、決定された順序における最初の検出モジュールを起動し、最初の検出モジュール以外の検出モジュールを、決定された順序における1つ前の検出モジュールによる検出の結果が、第1の条件に含まれる条件のうち当該1つ前の検出モジュールに対応する条件を満たす場合に起動する起動部とを有する。
状態の検出に要する電力を削減できるようになる。
[実施の形態1]
図1に、本実施の形態における携帯端末1の機能ブロック図を示す。携帯端末1は、ユーザインタフェース101と、サービス実行部102と、生成部103と、制御部104と、ルールデータ格納部105と、電力データ格納部106と、モデル格納部107と、ルールツリー格納部108と、状態ログ格納部109と、検出モジュール151乃至153とを有する。
図1に、本実施の形態における携帯端末1の機能ブロック図を示す。携帯端末1は、ユーザインタフェース101と、サービス実行部102と、生成部103と、制御部104と、ルールデータ格納部105と、電力データ格納部106と、モデル格納部107と、ルールツリー格納部108と、状態ログ格納部109と、検出モジュール151乃至153とを有する。
ユーザインタフェース101は、携帯端末1が実行する処理についてのルールの入力をユーザから受け付け、ルールデータ格納部105に格納する。また、ユーザインタフェース101は、ルールを削除することを指示する削除指示をユーザから受け付け、削除指示において指定されたルールのデータをルールデータ格納部105から削除する。
サービス実行部102は、制御部104からの指示に基づき、サービス(本実施の形態においては、例えば、アプリケーションプログラムの起動等)を実行する。
生成部103は、ルールデータ格納部105に格納されているデータに基づき、後述するルールツリーを生成し、ルールツリーのデータをルールツリー格納部108に格納する。また、生成部103は、電力データ格納部106に格納されているデータ、ルールツリー格納部108に格納されているデータ、及び状態ログ格納部109に格納されているデータに基づき、後述する状態遷移モデルを生成し、モデル格納部107に格納する。
制御部104は、ルールツリー格納部108に格納されているデータに基づき、サービス実行部102によるサービスの実行を制御する。また、制御部104は、モデル格納部107に格納されている状態遷移モデルに基づき、検出モジュール151乃至153の起動及び停止を制御する。
検出モジュール151乃至153は、GPS、加速度センサ、或いはマイク等であり、携帯端末1、ユーザ、或いは環境等の状態を検出する。すなわち、検出モジュール151乃至153は、状態を検出する機能を有するモジュールである。なお、図1において検出モジュールの数は3であるが、数に限定は無い。
図2に、ルールデータ格納部105に格納されるデータの一例を示す。図2の例では、条件と、サービスの識別情報と、パラメータとが格納される。例えば1行目に示したルールは、「条件『d1』を満たす場合に、パラメータ『Z』を用いて、サービス『α』を実行する」というルールである。なお、サービスの識別情報は、「http://xxx.xxx.xxx」というようなURL(Uniform Resource Locator)であってもよい。
図3に、電力データ格納部106に格納されるデータの一例を示す。図3の例では、機能(すなわち検出モジュール)の識別情報と、その検出モジュールの平均消費電力のデータとが格納される。本実施の形態においては、1つの検出モジュールが、状態を検出する機能を1つ有しているため、機能の識別情報によって検出モジュールを特定することができる。
図4に、状態ログ格納部109に格納されるデータの一例を示す。図4の例では、時刻と、その時刻に起きた状態の変化を示す情報とが格納される。
次に、図5乃至図28を用いて、携帯端末1の動作について説明する。まず、ユーザからルールの入力を受け付けた場合における動作について説明する。
携帯端末1におけるユーザインタフェース101は、ユーザからルールの入力を受け付け、そのルールのデータをルールデータ格納部105に格納する。そして、ユーザインタフェース101は、ツリー生成処理及びモデル生成処理の実行を生成部103に指示する。
これに応じ、生成部103は、ツリー生成処理を実行する(図5:ステップS1)。ツリー生成処理については、図6乃至図10を用いて説明する。
まず、生成部103は、ルールデータ格納部105から未処理のルールを1つ特定する(図6:ステップS11)。そして、生成部103は、要素生成処理を実行する(ステップS13)。要素生成処理については、図7乃至図9を用いて説明する。
生成部103は、特定されたルールに含まれる条件について、要素データを生成する(図7:ステップS21)。図8に、要素データの一例を示す。図8の例では、要素の種別と、サービスデータと、親要素(本実施の形態においては、その要素に接続される要素のうちルールツリーにおいて上の階層に属する要素)のリンクと、子要素(本実施の形態においては、その要素に接続される要素のうちルールツリーにおいて下の階層に属する要素)のリンクと、フラグとが含まれる。要素の種別には、単体、AND(論理積)、又はOR(論理和)のいずれかが設定される。サービスデータには、サービスの識別情報及びパラメータが含まれる。親要素のリンクには、親要素の識別情報が登録される。子要素のリンクには、子要素の識別情報が登録される。フラグには、その要素についての条件を満たしているか否かを示すデータが登録される。但し、ステップS21の時点では、要素データは空である。
生成部103は、ステップS11において特定されたルールに含まれるサービスの識別情報及びパラメータを、ステップS21において生成された要素データに登録する(ステップS23)。
生成部103は、生成処理を実行する(ステップS25)。そして呼び出し元の処理に戻る。ここで、生成処理について、図9を用いて説明する。
生成部103は、ステップS11において特定されたルールに含まれる要素が、単体要素のみであるか判断する(図9:ステップS31)。例えば、図2における1行目に示したルールは、条件に単体要素d1のみが含まれるため、ステップS31において「Yes」であると判断される。
単体要素のみである場合(ステップS31:Yesルート)、生成部103は、ステップS21で生成した要素データにおいて、要素の種別を「単体」に設定する(ステップS33)。
一方、単体要素のみではない場合(ステップS31:Noルート)、生成部103は、ステップS11において特定されたルールにおいて、ANDによって複数の単体要素が結合されているか判断する(ステップS35)。例えば、図2における2行目に示したルールは、ANDによって複数の単体要素が結合されているため、ステップS35において「Yes」であると判断される。
ANDによって複数の単体要素が結合されている場合(ステップS35:Yesルート)、生成部103は、ステップS21で生成した要素データにおいて、要素の種別を「AND」に設定する(ステップS37)。
一方、ANDによって複数の単体要素が結合されているわけではない場合(ステップS35:Noルート)、生成部103は、ステップS21で生成した要素データにおいて、要素の種別を「OR」に設定する(ステップS39)。
生成部103は、親要素のリンク及び子要素のリンクを生成し、ステップS21で生成した要素データに登録する(ステップS41)。親要素は、処理対象の要素に接続されており且つ1つ上の階層に属する要素である。親要素が存在しない場合には、子要素のリンクのみを生成する。子要素は、処理対象の要素に接続されており且つ1つ下の階層に属する要素である。例えば、処理対象の要素が「AND」である場合、子要素は、ANDによって接続される要素である。より具体的には、条件が「a2 AND c1」であり且つ処理対象の要素が「AND」である場合には、子要素は「a2」及び「c1」である。
生成部103は、子要素について、要素データを生成する(ステップS43)。そして、生成部103は、子要素について生成処理を実行する(ステップS45)。なお、子要素が複数有る場合には、各子要素についてステップS45の処理が実行される。そして呼び出し元の処理に戻る。
以上のような処理によって、1つのルールに対し1つのルールツリーが生成される。生成されたルールツリーは、一旦ルールツリー格納部108に格納される。
図6の説明に戻り、生成部103は、ルールデータ格納部105に未処理のルールが有るか判断する(図6:ステップS15)。未処理のルールが有る場合(ステップS15:Yesルート)、ステップS11の処理に戻る。一方、未処理のルールが無い場合(ステップS15:Noルート)、生成部103は、ルールツリー格納部108に格納されているルールツリーの数が複数である場合には、ルールツリー格納部108から複数のルールツリーを取り出し、複数のルールツリーをOR要素で結合し(ステップS17)、ルールツリー格納部108に格納する。そして処理を終了する。なお、ルールツリー格納部108に複数のルールツリーが無い(すなわち、ルールデータ格納部105にデータが格納されているルールが1つである)場合には、ステップS17の処理は省略される。
以上のような処理を実行すると、例えば、図10に示すようなルールツリーが生成される。図10において、楕円の図形は要素を表し、要素間の線分は接続を表す。要素1001の種別はORであり、要素1003及び1004の種別はANDであり、それ以外の要素の種別は単体である。なお、図10に示したルールツリーは、図2に示したデータがルールデータ格納部105に格納されている場合に生成されるルールツリーである。よって、条件「d1」についてのルールツリーと、条件「a2 AND c1」についてのルールツリーと、条件「a1 AND b1」についてのルールツリーとを含み、これらのルールツリーが要素1001で結合されている。また、要素1002、1003及び1004には、サービスの識別情報及びパラメータが登録されている。要素1001は第1階層に属し、要素1002、1003及び1004は第2階層に属し、それ以外の要素は第3階層に属する。
図5の説明に戻り、生成部103は、モデル生成処理を実行する(ステップS3)。モデル生成処理については、図11乃至図23を用いて説明する。
まず、生成部103は、ルールツリー格納部108に格納されているルールツリーから、機能についての条件を生成する(図11:ステップS51)。機能についての条件を生成する際には、ORで結合される条件を判定するための検出モジュールを同時に起動し、ANDで結合される条件を判定するための検出モジュールを段階的に起動する。
例えば、ルールツリーが図12に示したルールツリーである場合、機能についての条件1201が生成される。図12においては、楕円の図形は要素を表し、要素間の線分は接続を表す。条件において、「/」は、段階的に起動することを表し、「+」は、同時に起動することを表す。例えばD/Aという条件は、機能Dを有する検出モジュールを起動した後に機能Aを有する検出モジュールを起動する、又は、機能Aを有する検出モジュールを起動した後に機能Dを有する検出モジュールを起動する、のいずれかであることを表す。
なお、図12における第2階層のOR以下のルールツリーについては、機能についての条件として条件1202が生成され、第3階層のAND以下のルールツリーについては、機能についての条件として条件1203が生成される。条件1202は、条件c1を検出するための機能Cと、条件1203とを「+」で結合することにより生成される。条件1201は、条件a1を検出するための機能Aと、条件b1を検出するための機能Bと、条件1202とを「/」で結合することにより生成される。
また、ルールツリーが図13に示したルールツリーである場合、機能についての条件1301が生成される。図形及び記号の意味は図12と同様である。図13における第2階層の種別がANDである要素1304以下のルールツリーについては、機能についての条件として条件1302が生成され、第2階層の種別がANDである要素1305以下のルールツリーについては、機能についての条件として条件1303が生成される。条件1301は、条件d1を検出するための機能Dと、条件1302と、条件1303とを「+」で結合することにより生成される。
以上のような処理をする理由は、ORについては、ORによって結合される条件のうち1つでも満たされた場合、ORについての条件は成立するからである。一方、ANDについては、ANDによって結合される条件のうち1つでも満たされない場合には、そのANDについての条件は成立しないからである。例えば、「x1 OR y1」という条件の場合、機能Xを有する検出モジュールと、機能Yを有する検出モジュールとの両方を同時に起動する。一方、「x1 AND y1」という条件の場合、機能Xを有する検出モジュールと、機能Yを有する検出モジュールとを段階的に起動する。なお、「段階的に」とは、最初に起動した検出モジュールによって条件が満たされたことが確認された場合に次の検出モジュールを起動するという意味である。
そして、生成部103は、ステップS51において生成された、機能についての条件から、起動順序のパターンを生成する(ステップS53)。具体的には、「+」によって結合される条件についての機能を有する検出モジュールを同時に起動し、「/」によって結合される条件についての機能を有する検出モジュールを段階的に起動するとして、起動順序のパターンを生成する。
例えば図12に示した条件1201については、図14に示すような起動順序のパターンが生成され、例えばRAM(Random Access Memory)に格納される。図14の例では、各パターンについて、第1階層に属する機能及びその機能によって判定が行われる条件と、第2階層に属する機能及びその機能によって判定が行われる条件と、第3階層に属する機能及びその機能によって判定が行われる条件と、第4階層に属する機能及びその機能によって判定が行われる条件と、判定値とが示されている。但し、ステップS53の時点では、判定値の欄は空である。
第1階層に属する機能を有する検出モジュールは最初に起動され、第2階層に属する機能を有する検出モジュールはその次に起動され、第3階層に属する機能を有する検出モジュールはその次に起動され、第4階層に属する機能を有する検出モジュールはその次に起動される。例えば1行目のデータは、最初に機能Aを有する検出モジュールを起動し、条件a1が満たされた場合に機能Bを有する検出モジュールを起動し、条件b1が満たされた場合に機能Cを有する検出モジュール及び機能Aを有する検出モジュールを起動する。そして、条件c1が満たされた場合には、機能Aを有する検出モジュールが条件a2を検出することを停止し、条件a2が満たされた場合には、機能Dを有する検出モジュールを起動する。なお、パターン1の第4階層における「−A(a2用)」は、機能Aを有する検出モジュールが条件a2を検出することを停止することを意味する。
そして、生成部103は、算出処理を実行する(ステップS55)。算出処理については、図15乃至図20を用いて説明する。
まず、生成部103は、ステップS53において生成されたパターンのうち未処理のパターン(以下、処理対象のパターンと呼ぶ)を1つ特定する(図15:ステップS81)。
生成部103は、機能テーブル及び算出処理についての設定値を初期化する(ステップS83)。具体的には、機能テーブルを空にすると共に、算出処理についての設定値を全て0にする。図16に、機能テーブルの一例を示す。図16の例では、機能の識別情報と、その機能によって検出される条件とが格納される。図17に、算出処理についての設定値を示す。図17の例では、分岐数と、判定値と、符号と、階層を表す値とが含まれる。符号は、以下で説明するステップS86の処理結果に基づき、+1、0、−1のいずれかが設定される。そして、生成部103は、算出処理についての設定値のうち、階層を表す値を1に設定する(ステップS84)。
生成部103は、処理対象の階層(ここでは、階層を表す数値が示す階層。例えば、階層を表す数値が1である場合、第1階層。)において未処理の分岐(以下、処理対象の分岐と呼ぶ)を1つ特定する(ステップS85)。
生成部103は、処理対象の分岐について、機能テーブルに条件を追加又は機能テーブルにおける条件を削除する(ステップS86)。具体的には、処理対象の階層における処理対象の分岐において、機能の符号が正である場合には、その機能についての条件を機能テーブルに追加する。一方、処理対象の階層における処理対象の分岐において、機能の符号が負である場合には、その機能についての条件を機能テーブルから削除する。
生成部103は、ステップS86の処理結果に基づき、算出処理についての設定値のうち符号を設定する(ステップS87)。具体的には、ステップS86の処理によって、条件の数が0から1に増えた場合には「+1」を設定し、条件の数が1から0に減った場合には「−1」を設定し、それ以外である場合には「0」を設定する。
生成部103は、算出処理についての設定値のうち分岐数を設定する(ステップS89)。分岐数は、処理対象の階層における分岐の数である。例えば、図14のパターン1における第3階層及び第4階層の場合、分岐数は2であり、第1階層及び第2階層の場合、分岐数は1である。
生成部103は、処理対象の階層における処理対象の分岐について、検出モジュールの平均の消費電力*符号*重み付け値*(1/分岐数)を算出し、判定値に加算する(ステップS91)。なお、処理対象の階層について初めてステップS91の処理を実行する場合には、判定値は0であるので、ステップS91において算出された値が判定値になる。また、平均の消費電力は、電力データ格納部106から抽出される。
重み付け値は、例えば図18に示すように、階層が上位であるほど大きい値とする。このようにすることで、下位の階層に属する機能の消費電力の大きさよりも上位の階層に属する機能の消費電力の大きさの方が判定値に反映されやすくなる。これは、上位の階層に属する機能を有する検出モジュールの方が、頻繁に動作する可能性が高いと考えられるからである。
また、重み付け値は、図19に示すような値であってもよい。図19の例では、状態になる確率が重み付け値として登録される。第1階層の機能を有する検出モジュールは、常に動作するので、1.0が登録される。第2階層については、第1階層の機能により検出される状態になる確率(ここでは、条件a1が成立する確率)が登録される。第3階層については、第1階層の機能により検出される状態になり且つ第2階層の機能により検出される状態になる確率(ここでは、条件a1が成立し且つ条件b1が成立する確率)が登録される。なお、確率は、状態ログ格納部109に格納されているデータを用いて、その状態である時間を単位時間で割ることにより求められる。
そして、生成部103は、処理対象の階層に未処理の分岐が有るか判断する(ステップS93)。未処理の分岐が有る場合(ステップS93:Yesルート)、ステップS85の処理に戻る。
一方、未処理の分岐が無い場合(ステップS93:Noルート)、生成部103は、算出された判定値を、例えばRAMに格納する。そして、生成部103は、処理対象のパターンに未処理の階層が有るか判断する(ステップS95)。未処理の階層が有る場合(ステップS95:Yesルート)、生成部103は、階層を表す数値を1インクリメントし、機能テーブル及び算出処理についての設定値のうち階層を表す数値以外を初期化する(ステップS97)。そしてステップS85の処理に戻る。
未処理の階層が無い場合(ステップS95:Noルート)、生成部103は、未処理のパターンが有るか判断する(ステップS99)。未処理のパターンが有る場合(ステップS99:Yesルート)、未処理のパターンについて処理するため、ステップS81の処理に戻る。一方、未処理のパターンが無い場合(ステップS99:Noルート)、呼び出し元の処理に戻る。
以上のような処理を実行すれば、例えば図20に示すような判定値が算出される。図20の例では、各パターンについて、そのパターンの消費電力の目安を表す判定値が算出されている。本実施の形態においては、この判定値が小さいほど、好ましいパターンである。
図11の説明に戻り、生成部103は、判定値に基づき、処理対象のパターンを決定する(ステップS57)。例えば、判定値が最も小さいパターンを、処理対象のパターンとする。処理は端子Aを介して図21のステップS59に移行する。
図21の説明に移行し、生成部103は、処理対象のパターンにおける第1階層について、状態データを生成し(ステップS59)、モデル格納部107に格納する。図22に、状態データの一例を示す。図22の例では、条件と、機能リストと、子状態へのリンクと、フラグとが含まれる。条件は、その状態を表す条件(例えば、a1)である。機能リストには、その状態である場合に実行される機能の識別情報が登録される。子状態へのリンクには、1つ下の階層における機能についての条件が登録される。フラグは、その状態であるか否かを示すデータである。
また、生成部103は、処理対象のパターンにおける第1階層の機能についての条件を、状態データに登録する(ステップS61)。また、生成部103は、状態データにおける機能リストに、符号付きの機能を登録する(ステップS63)。但し、符号が正である場合には符号を付さなくてもよい。
生成部103は、登録された機能についての条件を満たす状態の状態データ及び登録された機能についての条件を満たさない状態の状態データを生成し(ステップS65)、モデル格納部107に格納する。
生成部103は、登録された機能についての条件を満たす状態及び登録された機能についての条件を満たさない状態を処理対象に設定する(ステップS67)。
生成部103は、処理対象の状態を表す条件を、処理対象の状態の状態データに登録する(ステップS69)。また、生成部103は、登録される機能が有れば、処理対象の状態の状態データに、符号付きの機能を登録する(ステップS71)。
生成部103は、登録された機能が有るか(すなわち、ステップS71の処理を実行したか)判断する(ステップS73)。登録された機能が有る場合(ステップS73:Yesルート)、その機能について処理するため、ステップS65の処理に戻る。一方、登録された機能が無い場合(ステップS73:Noルート)、呼び出し元の処理に戻り、図5に示した処理を終了する。
以上のような処理を実行すると、モデル格納部107には、複数の状態について状態データが格納される。
図23を用いて、状態データ間の関係について説明する。図23には、図14に示したパターン1における各状態について生成された、状態データ2301乃至2311が示されている。
状態データ2301と、状態データ2302及び2303との関係は親子関係であり、状態データ2301が親であり、状態データ2302及び2303が子である。同様に、状態データ2302と、状態データ2304及び2305との関係は親子関係であり、状態データ2302が親であり、状態データ2304及び2305が子である。同様に、状態データ2304と、状態データ2306乃至2309との関係は親子関係であり、状態データ2304が親であり、状態データ2306乃至2309が子である。同様に、状態データ2307と、状態データ2310及び2311との関係は親子関係であり、状態データ2307が親であり、状態データ2310及び2311が子である。なお、図23において、「^」という記号は、条件が成立しないことを表す。また、図23の例においては、機能に対して正の符号は付されていない。
次に、図24及び図25を用いて、制御部104が検出モジュール151乃至153の起動及び停止を制御する処理について説明する。但し、説明を簡単にするため、以下では、状態遷移モデルに登録されている機能の符号は正のみであるとする。
制御部104は、状態遷移モデルにおける第1階層の機能を有する検出モジュールを起動する(図24:ステップS101)。具体的には、第1階層の機能を有する検出モジュールの登録メソッドを呼び出す。また、第1階層の機能を有する検出モジュールは、判定が行われる条件を登録すると共に、その条件についての使用数を1インクリメントする。なお、現在の状態の状態データには、その状態であることを示すフラグが設定される。
図25に、検出モジュール151乃至153が有するデータ、メソッド及びコールバックメソッドの一例を示す。図25の例では、データには条件のリスト及びその条件についての使用数のリストが含まれ、メソッドには登録のメソッド及び登録解除のメソッドが含まれ、コールバックメソッドにはイベント発行のコールバックメソッドが含まれる。
第1階層の機能を有する検出モジュールは、第1階層の機能についての条件を満たすことを検出した場合、イベント発行のコールバックメソッドにより、制御部104に通知をする。これに応じ、制御部104は、次の階層(ここでは、第2階層)の機能を有する検出モジュールを起動する(ステップS103)。具体的には、第2階層の機能を有する検出モジュールの登録メソッドを呼び出す。また、第2階層の機能を有する検出モジュールは、判定が行われる条件を登録すると共に、その条件についての使用数を1インクリメントする。但し、判定が行われる条件が既に登録されている場合には、登録を行わない。なお、ステップS103の処理は、第3階層、第4階層、第5階層・・・というように、階層が無くなるまで繰り返し行われる。
ここで、第m階層の機能を有する検出モジュール(mは2以上の自然数)は、第1階層の機能についての条件を満たさなくなったことを検出した場合、イベント発行のコールバックメソッドにより、制御部104に通知をする。これに応じ、制御部104は、第m階層の機能を有する検出モジュールについて、登録解除のメソッドを呼び出す(ステップS105)。また、第m階層の機能を有する検出モジュールは、判定が行われる条件についての使用数を1デクリメントする。なお、使用数が0になった場合、条件は削除される。また、登録されている条件の数が0になった場合には、検出モジュールは停止する。
制御部104は、第m階層より下の階層の機能について、登録解除のメソッドを呼び出す(ステップS107)。また、登録解除メソッドが呼び出された検出モジュールは、判定が行われる条件についての使用数を1デクリメントする。なお、使用数が0になった場合、条件は削除される。また、登録されている条件の数が0になった場合には、検出モジュールは停止する。また、ステップS107の処理は、第m階層より下の階層が無くなるまで繰り返し行われる。
ここで、第l階層(lは2以上の自然数)の機能を有する検出モジュールは、第l階層の機能についての条件を満たすことを検出した場合、イベント発行のコールバックメソッドにより、制御部104に通知をする。これに応じ、制御部104は、第l+1階層の機能を有する検出モジュールを起動する(ステップS109)。具体的には、第l+1階層の機能を有する検出モジュールの登録メソッドを呼び出す。また、第l+1階層の機能を有する検出モジュールは、判定が行われる条件を登録すると共に、その条件についての使用数を1インクリメントする。但し、判定が行われる条件が既に登録されている場合には、登録を行わない。
第l+1階層の機能を有する検出モジュールは、第l+1階層の機能についての条件を満たすことを検出した場合、イベント発行のコールバックメソッドにより、制御部104に通知をする。これに応じ、制御部104は、次の階層(ここでは、第l+2階層)の機能を有する検出モジュールを起動する(ステップS111)。具体的には、第l+2階層の機能を有する検出モジュールの登録メソッドを呼び出す。また、第l+2階層の機能を有する検出モジュールは、判定が行われる条件を登録すると共に、その条件についての使用数を1インクリメントする。但し、判定が行われる条件が既に登録されている場合には、登録を行わない。なお、ステップS111の処理は、第l+3階層、第l+4階層、第l+5階層・・・というように、階層が無くなるまで繰り返し行われる。そして、ステップS105の処理に戻る。
以上のような処理を実行すれば、或る条件を満たすか否か判定するために複数の検出モジュールを用いる場合であっても、検出モジュールが段階的に起動されるので、最初から複数の検出モジュールの全てを起動することは無くなる。これにより、携帯端末1において状態の検出に要する電力を削減できるようになる。なお、上では、状態遷移モデルに登録されている機能の符号が正である場合のみについて説明したが、符号が負である場合もある。符号が負である場合には、制御部104は、登録解除メソッドを呼び出す。
ここで、消費電力の抑制について、「a1 AND b1」という条件を用いて具体的に説明する。電池がフルである状態を基準とすると、条件「a1」についての機能Aを有する検出モジュールによって、1時間に1%ずつ電池の電力量が減るとする。電池がフルである状態を基準とすると、条件「b1」についての機能Bを有する検出モジュールによって、1時間に3%ずつ電池の電力量が減るとする。
両方の検出モジュールを同時に起動し、24時間動作させると、(1+3)*24=96%の電力量が減ることになる。
一方、機能Aを有する検出モジュールを起動した後に、機能Bを有する検出モジュールを起動する順序を採用し、また、条件「a1」が成立する状態が24時間の中で1時間だけだったとする。すると、1*24+3*1=27%の電力量だけ電力量が減ることになる。よって、本実施の形態の処理を実行すれば、2つの検出モジュールを同時に起動してずっと動作させるよりも、電力量の減少を抑制できるようになる。
また、制御部104がサービス実行部102によるサービスの実行を制御する処理について説明する。制御部104は、検出モジュールから、イベント発行のコールバックメソッドによる通知を受信すると、ルールツリー格納部108におけるルールツリーにおいて、該当する要素のフラグを変更する。フラグの変更により、ルールデータ格納部105に登録されているルールの条件が満たされた場合には、制御部104は、サービスの識別情報及びパラメータをサービス実行部102に渡す。そして、サービス実行部102は、パラメータを用いて、サービスを実行する。また、フラグが変更された要素の親要素についても、条件を満たすか否かについて判定を行う。AND要素については、配下の条件が全て満たされた場合に、条件を満たすことを表すフラグが登録される。一方、OR要素については、配下の条件のいずれかが満たされた場合に、条件を満たすことを表すフラグが登録される。この処理を、最上位の要素まで繰り返し行う。
[実施の形態2]
第1の実施の形態においては、各パターンについて判定値を求め、判定値に基づき、起動順序のパターンを決定する。一方、第2の実施の形態においては、平均の消費電力が少ない検出モジュールほど先に起動するような順序とする。
第1の実施の形態においては、各パターンについて判定値を求め、判定値に基づき、起動順序のパターンを決定する。一方、第2の実施の形態においては、平均の消費電力が少ない検出モジュールほど先に起動するような順序とする。
図26を用いて、第2の実施の形態における起動順序の決定方法について説明する。図26の例では、機能Aを有する検出モジュールの消費電力P1と、機能Bを有する検出モジュールの消費電力P2と、機能Cを有する検出モジュールの消費電力P3との間に、P1<P2<P3という関係が成立する。このような場合、第2の実施の形態においては、機能Aを有する検出モジュールを最初に起動し、機能Bを有する検出モジュールを次に起動し、機能Cを有する検出モジュールを最後に起動する。
このようにすれば、他の検出モジュールと比較して消費電力が多い検出モジュールを起動する頻度が少なくなるため、全体として消費電力を少なくすることができるようになる。
また、第2の実施の形態の処理を、複数のルールが登録されたケースに適用することを考える。例えば図27に示すようなルール1及びルール2がルールデータ格納部105に登録されたとする。ルール1は、「場所a1又は場所a2において人b1に会ったら通知をする」というルールであり、ルール2は、「場所a3において歩いて(c1)いれば音楽をかける」というルールである。「場所a1」、「場所a2」及び「場所a3」という条件は、位置を検出する機能Aを有する検出モジュールによって判定が行われ、「人b1」という条件は、人を検出する機能Bを有する検出モジュールによって判定が行われ、「歩いている(c1)」という条件は、行動を検出する機能Cを有する検出モジュールによって判定が行われる。
ルール1及びルール2からは、図28に示す4つのパターンが生成される。パターン1においては、第1階層において、ルール1及びルール2のために機能Aを有する検出モジュールを起動し、第2階層において、ルール1のために機能Bを有する検出モジュールを起動し、ルール2のために機能Cを有する検出モジュールを起動する。パターン2においては、第1階層において、ルール1のために機能Aを有する検出モジュールを起動し、ルール2のために機能Cを有する検出モジュールを起動し、第2階層において、ルール1のために機能Bを有する検出モジュールを起動し、ルール2のために機能Aを有する検出モジュールを起動する。パターン3においては、第1階層において、ルール1のために機能Bを有する検出モジュールを起動し、ルール2のために機能Cを有する検出モジュールを起動し、第2階層において、ルール1のために機能Aを有する検出モジュールを起動し、ルール2のために機能Aを有する検出モジュールを起動する。パターン4においては、第1階層において、ルール1のために機能Bを有する検出モジュールを起動し、ルール2のために機能Aを有する検出モジュールを起動し、第2階層において、ルール1のために機能Aを有する検出モジュールを起動し、ルール2のために機能Cを有する検出モジュールを起動する。
パターン1においては、第1階層において機能Aを有する検出モジュールだけを起動し、パターン2においては、第1階層において機能Aを有する検出モジュール及び機能Cを有する検出モジュールを起動し、パターン3においては、第1階層において機能Bを有する検出モジュール及び機能Cを有する検出モジュールを起動し、パターン4においては、第1階層において機能Bを有する検出モジュール及び機能Aを有する検出モジュールを起動する。従って、機能Aを有する検出モジュールの消費電力が、機能Bを有する検出モジュールの消費電力と機能Cを有する検出モジュールの消費電力との合計より少なければ、パターン1の第1階層の消費電力が最も少ないことになる。従って、第2の実施の形態の処理を適用すると、パターン1が最も好ましいパターンとして採用されることになる。
ここで、携帯端末1の使用例について、具体的に説明する。例えば、携帯端末1のユーザが、「公園周辺でジョギングをしている場合、ジョギングに適した音楽を再生する」というルールを登録したとする。「公園周辺」という条件は、GPSのジオフェンシング機能によって検出することが可能であり、「走っている」という条件は、加速度センサの歩行検知機能によって検出することが可能であるとする。また、GPSの消費電力は、加速度センサの平均の消費電力より大きいとする。
この場合、状態遷移モデルにおいて、歩行検知機能の階層がジオフェンシング機能の階層より上で有れば、走っているという条件を満たしている間のみGPS動作する。これにより、消費電力の増加を抑制できる。
さらに、例えばサービスプロバイダによって、携帯端末1に「ショッピングセンタ周辺であれば、セールの情報を配信する」というルールを登録したとする。これにより、携帯端末1には、ルール1及びルール2が登録されていることになる。「ショッピングセンタ周辺」という条件は、GPSのジオフェンシング機能によって検出することが可能である。本実施の形態の処理によれば、ルール1の条件とルール2の条件とがORで結合され、状態遷移モデルが再生成される。この状態遷移モデルにおいては、ジオフェンシング機能の階層が歩行検知機能の階層より上になる。これにより、ルール1の条件及びルール2の条件の両方について、判定を行うことができるようになる。
以上本発明の一実施の形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、上で説明した携帯端末1の機能ブロック構成は実際のプログラムモジュール構成に一致しない場合もある。
また、上で説明した各テーブルの構成は一例であって、上記のような構成でなければならないわけではない。さらに、処理フローにおいても、処理結果が変わらなければ処理の順番を入れ替えることも可能である。さらに、並列に実行させるようにしても良い。
また、プロバイダ等のサーバが、携帯端末1のルールデータ格納部105にルールを登録してもよい。
なお、上で述べた携帯端末1は、コンピュータ装置であって、図29に示すように、RAM2501とCPU(Central Processing Unit)2503とROM(Read Only Memory)2505と表示装置2509に接続される表示制御部2507とフラッシュメモリ2513と入力装置2515とネットワークに接続するための通信制御部2517とがバス2519で接続されている。オペレーティング・システム(OS:Operating System)及び本実施例における処理を実施するためのアプリケーション・プログラムは、ROM2505又はフラッシュメモリ2513に格納されており、CPU2503により実行される際にはROM2505又はフラッシュメモリ2513からRAM2501に読み出される。CPU2503は、アプリケーション・プログラムの処理内容に応じて表示制御部2507及び通信制御部2517を制御して、所定の動作を行わせる。また、処理途中のデータについては、主としてRAM2501に格納されるが、フラッシュメモリ2513に格納されるようにしてもよい。本発明の実施例では、上で述べた処理を実施するためのアプリケーション・プログラムは、例えばインターネットなどのネットワーク及び通信制御部2517を経由して、フラッシュメモリ2513にインストールされる。このようなコンピュータ装置は、上で述べたCPU2503、RAM2501などのハードウエアとOS及びアプリケーション・プログラムなどのプログラムとが有機的に協働することにより、上で述べたような各種機能を実現する。
以上述べた本実施の形態をまとめると以下のようになる。
本実施の形態の第1の態様に係る携帯端末は、(A)各々状態の検出を行う複数の検出モジュールと、(B)複数の検出モジュールによる検出の結果に関する第1の条件について、複数の検出モジュールが起動される順序を決定する決定部と、(C)決定された順序における最初の検出モジュールを起動し、最初の検出モジュール以外の検出モジュールを、決定された順序における1つ前の検出モジュールによる検出の結果が、第1の条件に含まれる条件のうち当該1つ前の検出モジュールに対応する条件を満たす場合に起動する起動部とを有する。
或る条件を満たすか否か判定するために複数の検出モジュールを用いる場合であっても、はじめから全ての検出モジュールを起動しなければならないとは限らない。そこで、上で述べたように段階的に検出モジュールを起動すれば、携帯端末において状態の検出に要する電力を削減できるようになる。
また、上で述べた順序は、消費電力が少ない検出モジュールほど先に起動される順序であってもよい。このようにすれば、他の検出モジュールと比べて消費電力が多い検出モジュールが動作する時間が短くなるので、携帯端末の消費電力を減らせるようになる。
また、上で述べた順序は、第1の条件に含まれる条件のうち論理和によって結合される条件に対応する検出モジュールが同時に起動され、第1の条件に含まれる条件のうち論理積によって結合される条件に対応する検出モジュールが段階的に起動される順序であってもよい。論理和の場合、その論理和によって結合される条件のうち1つでも満たされた場合、その論理和についての条件は成立する。一方、論理積の場合、その論理積によって結合される条件のうち1つでも満たされない場合には、その論理積についての条件は成立しない。従って、上で述べたようにすることで、最低限の検出モジュールを動作させることができるようになる。
また、上で述べた決定部は、(b1)第1の条件について、複数の検出モジュールを起動する順序を複数生成し、(b2)複数の順序の各々について、複数の検出モジュールの各々の消費電力に重み付け値を乗じた値の合計値を算出し、(b3)複数の順序のうち、算出された合計値が所定の値より小さい順序を選択してもよい。そして、上で述べた重み付け値は、先に起動される検出モジュールほど大きくてもよい。起動される順番が先であるほど、起動される確率が高くなるため、携帯端末の消費電力に占める割合が大きくなる。そこで、上で述べたようにすれば、消費電力を少なくすることができる順序を選択できるようになる。
また、上で述べた決定部は、(b4)第1の条件について、複数の検出モジュールを起動する順序を複数生成し、(b5)複数の順序の各々について、複数の検出モジュールの各々の消費電力に重み付け値を乗じた値の合計値を算出し、(b6)複数の順序のうち、算出された合計値が所定の値より小さい順序を選択してもよい。そして、上で述べた重み付け値は、検出モジュールに対応する条件を満たす状態が発生する確率であってもよい。たとえ検出モジュールの消費電力が少ない場合であっても、条件を満たす状態が頻繁に発生すれば、次の検出モジュールを頻繁に起動することになるので、全体として消費電力が多くなる可能性がある。そこで、上で述べたようにすれば、消費電力を少なくすることができる順序を選択できるようになる。
また、上で述べた決定部は、(b7)複数の検出モジュールによる検出の結果に関する条件が複数有る場合、複数の検出モジュールを起動する順序を、複数の検出モジュールの各々の消費電力に基づき、複数の条件に対して1つ決定してもよい。このようにすれば、複数の検出モジュールによる検出の結果に関する条件が複数有る場合であっても、消費電力を少なくすることができる順序を決定できるようになる。
本実施の形態の第2の態様に係る起動方法は、(D)各々状態の検出を行う複数の検出モジュールによる検出の結果に関する第1の条件について、複数の検出モジュールが起動される順序を決定し、(E)決定された順序における最初の検出モジュールを起動し、(F)最初の検出モジュール以外の検出モジュールを、決定された順序における1つ前の検出モジュールによる検出の結果が、第1の条件に含まれる条件のうち当該1つ前の検出モジュールに対応する条件を満たす場合に起動する処理を含む。
なお、上記方法による処理をコンピュータに行わせるためのプログラムを作成することができ、当該プログラムは、例えばフレキシブルディスク、CD−ROM、光磁気ディスク、半導体メモリ、ハードディスク等のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体又は記憶装置に格納される。尚、中間的な処理結果はメインメモリ等の記憶装置に一時保管される。
Claims (7)
- 各々状態の検出を行う複数の検出モジュールと、
前記複数の検出モジュールによる検出の結果に関する第1の条件に基づき、前記複数の検出モジュールが起動される順序を複数生成し、複数の順序の各々について、前記複数の検出モジュールの各々の消費電力に重み付け値を乗じた値の合計値を算出し、前記複数の順序のうち、算出された前記合計値が所定の値より小さい順序を選択する決定部と、
選択された前記順序における最初の検出モジュールを起動し、前記最初の検出モジュール以外の検出モジュールを、選択された前記順序における1つ前の検出モジュールによる検出の結果が、前記第1の条件に含まれる条件のうち当該1つ前の検出モジュールに対応する条件を満たす場合に起動する起動部と、
を有する携帯端末。 - 前記重み付け値は、先に起動される検出モジュールほど大きい値、あるいは、検出モジュールに対応する条件を満たす状態が発生する確率である
請求項1記載の携帯端末。 - 各々状態の検出を行う複数の検出モジュールと、
前記複数の検出モジュールによる検出の結果に関する第1の条件に基づき、前記複数の検出モジュールが起動される順序を決定する決定部と、
決定された前記順序における最初の検出モジュールを起動し、前記最初の検出モジュール以外の検出モジュールを、決定された前記順序における1つ前の検出モジュールによる検出の結果が、前記第1の条件に含まれる条件のうち当該1つ前の検出モジュールに対応する条件を満たす場合に起動する起動部と、
を有し、
前記決定部は、
前記第1の条件が複数有る場合、前記複数の検出モジュールが起動される順序を、前記複数の検出モジュールの各々の消費電力に基づき、複数の前記第1の条件に対して1つ決定する
携帯端末。 - 前記決定部は、
消費電力が少ない検出モジュールほど先に起動されるように、前記複数の検出モジュールが起動される順序を生成する
請求項1乃至3のいずれか1つ記載の携帯端末。 - 前記複数の検出モジュールが起動される順序は、
前記第1の条件に含まれる条件のうち論理和によって結合される条件に対応する検出モジュールが同時に起動され、前記第1の条件に含まれる条件のうち論理積によって結合される条件に対応する検出モジュールが段階的に起動される順序である
請求項1乃至4のいずれか1つ記載の携帯端末。 - 各々状態の検出を行う複数の検出モジュールによる検出の結果に関する第1の条件に基づき、前記複数の検出モジュールが起動される順序を複数生成し、
複数の順序の各々について、前記複数の検出モジュールの各々の消費電力に重み付け値を乗じた値の合計値を算出し、
前記複数の順序のうち、算出された前記合計値が所定の値より小さい順序を選択し、
選択された前記順序における最初の検出モジュールを起動し、
前記最初の検出モジュール以外の検出モジュールを、選択された前記順序における1つ前の検出モジュールによる検出の結果が、前記第1の条件に含まれる条件のうち当該1つ前の検出モジュールに対応する条件を満たす場合に起動する、
処理をコンピュータが実行する起動方法。 - 各々状態の検出を行う複数の検出モジュールによる検出の結果に関する第1の条件に基づき、前記複数の検出モジュールが起動される順序を複数生成し、
複数の順序の各々について、前記複数の検出モジュールの各々の消費電力に重み付け値を乗じた値の合計値を算出し、
前記複数の順序のうち、算出された前記合計値が所定の値より小さい順序を選択し、
選択された前記順序における最初の検出モジュールを起動し、
前記最初の検出モジュール以外の検出モジュールを、選択された前記順序における1つ前の検出モジュールによる検出の結果が、前記第1の条件に含まれる条件のうち当該1つ前の検出モジュールに対応する条件を満たす場合に起動する、
処理をコンピュータに実行させるための起動プログラム。
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