JP6090036B2 - スペクトル拡散受信機 - Google Patents

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本発明は、所定の帯域幅を持った送信信号を、より広い帯域幅に拡散させて伝送するスペクトル拡散通信のスペクトル拡散受信機に関するものである。
スペクトル拡散通信は、所定の帯域幅を持った送信信号をより広い帯域幅に拡散させて伝送を行う方式である。スペクトル拡散通信は、他のシステムに与える干渉量を低減できる、自システムが干渉を受けていても良好な通信を維持できる、無線伝搬路のフェージングに強い、といった利点から広く検討が行われている。スペクトル拡散通信の一種である直接拡散方式は、送信信号に対して広帯域な拡散符号からなる拡散系列を乗じることでスペクトル拡散信号を得る手法である。
直接拡散方式の受信機では、受信信号に対して、送信機で乗算された拡 散系列(チップからなる列)の複素共役を乗じる逆拡散処理を行い、広帯域に拡散された信号を元の狭帯域信号に戻してから所定の復調処理を行う。逆拡散処理は、受信機で保持している拡散系列の複素共役を、受信信号に含まれる拡散系列に同期させて乗じる必要がある。そのため、スペクトル拡散受信機は受信信号から拡散系列の先頭タイミングを検出するための初期捕捉が必要となる。一般には、拡散系列としてPN系列等の自己相関特性が良い系列が使われる。このことを利用して、受信信号と、受信機で保持している拡散系列との相関演算を行い、ピークを検出することで初期捕捉を実現可能である。
相関演算による初期捕捉では、送信機と受信機との間の周波数に誤差があるような環境において相関ピークが低くなってしまい、高精度に初期捕捉を確立できないという課題がある。このため、初期捕捉処理とともに周波数誤差を補正する必要がある。このような課題に対して、例えば、特許文献1のような技術が知られている。特許文献1では、初期捕捉確立の前にマッチドフィルタを用いて受信信号と拡散系列との相関を計算し、拡散系列の前半と後半それぞれに対して相関ベクトルを計算する。相関電力が所定のしきい値を超えた場合に前半相関ベクトルと後半相関ベクトルとの位相差を計算することで周波数誤差を推定する。そして、周波数誤差の推定の後、逆拡散後の信号に対して前半相関ベクトルと後半相関ベクトルとの位相差を計算し初期補足を行なう。
特許第3419361号
しかしながら、特許文献1に開示されている技術は、初期捕捉の処理と周波数誤差推定の処理が独立している。このため、大きな周波数誤差が存在する環境では、マッチドフィルタを用いた周波数誤差推定で周波数同期を取った後のみ初期捕捉が可能となり、結果的に初期捕捉確立に要する時間が増大するという課題がある。本発明は上記のような問題点を解決するためになされたもので、初期捕捉と周波数同期を同時に実現することで、周波数誤差が存在する環境でも高速に精度良く初期捕捉を実現できるスペクトル拡散受信機を得ることを目的とする。
この発明は、送信機において周期を有する拡散系列が乗算された信号を受信する受信部、受信信号に対し拡散系列の複素共役を乗算する相関処理部、乗算結果の部分和である部分相関値を計算する部分相関計算部、部分相関値間の位相差である第1の位相差を算出する第1の位相計算部、第1の位相計算部での部分相関値間と異なる部分相関値間の位相差である第2の位相差を算出する第2の位相計算部、第1の位相差に基づいて第1の電力値を計算する第1の電力計算部、第2の位相差に基づいて第2の電力値を計算する第2の電力計算部、第1の電力値、第2の電力値に基づいて拡散系列タイミングを判定する判定部、を備えたスペクトル拡散受信機に関するものである。
また、この発明は、送信機において周期を有する拡散系列が乗算された信号を受信する受信部、受信信号に対し拡散系列の複素共役を乗算する相関処理部、乗算結果の部分和である部分相関値を計算する部分相関計算部、部分相関値間の位相差を計算する位相計算部、位相差に基づいて電力値を計算する第1の電力計算部、電力値の変化に基づいて第1の拡散系列タイミングを判定する第1の判定部、第1の判定部で判定された第1の拡散系列タイミング及び位相計算部で計算された位相差に基づいて受信信号の周波数誤差を推定する周波数計算部、周波数誤差に基づいて受信部で受信した受信信号に対して位相補正を行なう位相補正部、位相補正が行なわれた受信信号に対して相関処理部による複素共役の乗算がなされ、該乗算結果に対して部分相関計算部による部分相関値の計算がなされた結果である第2の部分相関値に基づいて部分相関電力値を計算する第2の電力計算部、部分相関電力値に基づいて第2の拡散系列タイミングを判定する第2の判定部、を備えたスペクトル拡散受信機に関するものである。
また、この発明は、送信機において周期を有する拡散系列が乗算された信号を受信する受信部、受信信号に対し前記拡散系列の複素共役を乗算する相関処理部、相関処理部の乗算結果の部分和である部分相関値を計算する部分相関計算部、部分相関値間の位相差を算出する位相計算部、位相差に基づいて電力値を計算する第1の電力計算部、電力値と拡散系列の周期に基づいて拡散系列タイミングを判定する判定部、判定部で判定された拡散系列タイミング及び前記位相計算部で計算された位相差に基づいて受信信号の周波数誤差を推定する周波数計算部、周波数誤差に基づいて受信部で受信した受信信号に対して位相補正を行なう位相補正部、位相補正が行なわれた受信信号に対して相関処理部による複素共役の乗算がなされ、該乗算結果に対して部分相関計算部による部分相関値の計算がなされた結果である第2の部分相関値に基づいて部分相関電力値を計算する第2の電力計算部、部分相関電力値に基づいて第2の拡散系列タイミングを判定する第2の判定部、を備えたスペクトル拡散受信機に関するものである。
この発明は、電力値の変化に基づいて拡散系列タイミングを判定するため、初期捕捉確立に要する時間を短縮することができる。
また、この発明は、電力値と拡散系列の周期に基づいて拡散系列タイミングを判定するため、初期捕捉確立に要する時間を短縮することができる。
また、この発明は、拡散系列タイミング及び位相差に基づいて受信信号の周波数誤差を推定するために、初期捕捉と周波数同期を同時に実現することができる。
実施の形態1における受信機1の全体構成図である。 実施の形態1における初期捕捉部14の構成図である。 実施の形態1における相関処理部20の構成図である。 実施の形態1における初期捕捉部14の構成図である。 実施の形態2における初期捕捉部14の構成図である。
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を詳細に説明するが、実施の形態によって本発明は限定されない。
実施の形態1
図1に本発明の実施の形態1における受信機1の全体構成を示す。受信機1は、受信アンテナ10、高周波処理部11、A/D変換処理部12、受信フィルタ13、初期捕捉部14、逆拡散処理部15、復調部16、制御部17を備える。
次に、図1を用いて受信機1の動作について説明する。受信機1は、送信機(図示せず)から到来しているスペクトル拡散信号(送信機で周期性を有する拡散系列が乗算された信号)を受信アンテナ10で受信する。高周波処理部11は、受信信号に対して所定の高周波信号処理を施し、処理結果をA/D変換処理部12へ出力する。A/D変換処理部12は、入力されたアナログ信号をディジタル信号に変換し、必要に応じて所定の信号処理を行い、複素ベースバンド信号を受信フィルタ13へ出力する。受信フィルタ13は、所定の帯域制限フィルタを用いて複素ベースバンド信号に対してフィルタリングを行う。受信フィルタ13は処理結果を初期捕捉部14および逆拡散処理部15に出力する。初期捕捉部14は、後述する処理によって、受信フィルタ13から入力した信号から、送信機で乗算されている拡散系列の先頭タイミング(拡散系列タイミング)の判定と、送受信機間の周波数誤差の推定を行い、その結果を制御部17へ出力する。制御部17は、入力した周波数誤差の推定から周波数誤差を補正するように受信機1の周波数を制御するとともに、判定された拡散系列の先頭タイミングを逆拡散処理部15および復調部16に通知する。逆拡散処理部15および復調部16は、制御部17から通知された拡散系列の先頭タイミングに同期して、それぞれ、逆拡散処理および復調処理を実施する。
次に、図2を用いて初期捕捉部14の構成を示す。初期捕捉部14は、相関処理部20、拡散系列生成部21、部分相関計算部22、位相計算部23、平均化処理部24、電力計算部25、判定部26、周波数計算部27を備える。
次に、図2を用いて初期捕捉部14の動作について説明する。相関処理部20は、図1の受信フィルタ13から入力したフィルタリング後の受信信号と、拡散系列生成部21から入力した拡散系列とを入力信号とする。相関処理部20は、受信信号に送信機で乗算された拡散系列の複素共役を乗算し、乗算結果を部分相関計算部22へ出力する。
相関処理部20は、例えば図3に示すような複数のシフトレジスタと複数の乗算器を用いて構成する。なお、相関処理部20は、拡散系列の1周期のチップに対応した複素共役を受信信号に乗算するために、少なくとも拡散系列の1周期のチップ数の乗算器を有する。
図3では、拡散系列長が8(拡散系列の1周期のチップ数は8)の場合を例示しており、30から37は1サンプル長の遅延素子を、c0からc7は拡散系列生成部21から入力した拡散符号を、それぞれ示す。また、受信フィルタ13から入力したフィルタリング後の受信信号は遅延素子30から37で遅延し、各乗算器で乗算処理後、後段の部分相関計算部22に出力される。相関処理部20は、受信フィルタ13からの入力毎に、拡散系列c0からc7の複素共役をフィルタリング後の受信信号に乗算し、乗算結果a0からa7を出力する。
部分相関計算部22は、相関処理部20から入力した拡散系列乗算後の信号を、所定の組み合わせで加算した、部分和である部分相関値を計算し、位相計算部23へ出力する。以下、図3で例示した拡散系列長8の場合を用いて説明する。
部分相関値として、拡散系列長の半分の長さ(周期性のある拡散系列の前半部、後半部の長さ)を加算するように構成されている場合、部分相関計算部22は、相関処理部20から受け渡される乗算結果a0からa7を用いて、b0=a0+a1+a2+a3およびb1=a4+a5+a6+a7のように隣接サンプル間の和を計算し、2つの部分相関値b0、b1を位相計算部23へ出力する。また、拡散系列長の1/4の長さを加算するように構成されている場合は、b0=a0+a1、b1=a2+a3、b2=a4+a5、b3=a6+a7のように隣接サンプル間の和を計算し、4つの部分相関値b0からb3を位相計算部23へ出力する。以下では、部分相関値を4つ計算する場合を用いて位相計算部23以降の処理を説明する。
位相計算部23は、部分相関計算部22から入力した複数の部分相関値に対して、部分相関値間の位相差を計算し、平均化処理部24へ出力する。位相計算部23は、4つの部分相関値b0からb3を入力した場合、d0=b1×b0*、d1=b2×b1*、d2=b3×b2*のように隣接部分相関値間で複素共役を乗算することで3つの位相差を計算する。更に、d0からd2の和を計算し、平均化処理部24へ出力する。
平均化処理部24は、位相計算部23から入力した位相差信号を複数サンプルに渡り平均化する処理を行う。平均化処理部24は、拡散系列長と同数のサンプル数分の信号を保持できるメモリを有する。このメモリにより拡散系列長の周期で同一サンプルタイミングとなる信号同士で平均化が行える構成を有する。例えば、拡散系列長が8の場合、8サンプル置きに位相計算部23の信号を平均化する。平均化方法としては、一般的なFIRフィルタやIIRフィルタを用いることができるが、これに限られるものではない。平均化処理部24は、処理結果を電力計算部25および周波数計算部27へ出力する。なお、ここでは平均化処理部24が、拡散系列長の周期で同一サンプルタイミングとなる信号同士で平均化するとして説明したが、これに限られるものではない。合計処理部(図示せず)を設け、拡散系列長の周期で同一サンプルタイミングとなる位相差の合計値を計算し、記憶しても良い。
電力計算部25は、平均化処理部24から入力した平均化された位相差信号の電力値を計算し、判定部26へ出力する。なお、ここでは平均化された位相差信号の電力値を計算するとして説明するが、これに限られるものではない。位相計算部23から入力した位相差に基づいて電力値を計算し、判定部26へ出力しても良い。
判定部26は、電力計算部25から入力した電力値から最大値を拡散系列長周期で検索する。最大電力値に対応するサンプルタイミングを拡散系列タイミングと判定し、図1の制御部17と、周波数計算部27へ出力する。
なお、ここでは、判定部26は、電力計算部25から入力した電力値から最大値を拡散系列長周期で検索するとして説明したが、これに限られるものではない。判定部26は、電力計算部25から入力した電力値の変化から、拡散系列タイミングを判定しても良い。例えば、電力計算部25から順次入力した電力値が、8回毎に大きな値を示す場合には、拡散系列タイミングは、拡散系列長は8であり、その拡散系列タイミングは、電力値が大きな値がでたタイミングであると判定できる。
周波数計算部27は、平均化処理部24から平均化後の位相差信号を、判定部26から拡散系列タイミングの判定結果を入力すると、拡散系列タイミングの判定結果に対応する平均化後の位相差信号を選択し、位相差信号を周波数オフセット量に変換して図1の制御部17へ出力する。
以上のように、本実施の形態では、受信信号と拡散系列との部分相関を計算し、部分相関間の位相差を計算し、位相差信号から電力値を算出する構成とした。これにより、部分相関を計算するタイミングが拡散系列のタイミングと一致するときに、平均化処理部24の出力に複素平面上で周波数オフセットに対応する位相をもつ、レベルの大きなベクトルが出現する。この信号を用いて拡散系列タイミングと周波数オフセットとを同時に推定することが可能となる。その結果、初期同期時間の短縮を実現することができる。
なお、本実施の形態では、判定部26は、最大電力値に対応するサンプルタイミングを拡散系列タイミングと直ちに判定するとしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、電力値に対してしきい値を設定し、最大電力値がしきい値を超えた場合にのみ拡散系列タイミングの判定が完了するようにしてもよい。また、最大電力値がしきい値を超える回数に対しても条件を設け、条件を満たした場合のみ拡散系列タイミングの判定ができたと見なしてもよい。このように判定部26における拡散系列タイミングの判定に条件を加えることで、雑音の影響を排除でき、誤検出の確率を減らすことができる。
また、上述した判定部26におけるしきい値の設定方法は任意の方法を用いることができる。例えば、あらかじめ決めておいた固定のしきい値としてもよいし、最大電力値と、最大電力値以外の電力値との比で動的に決めてもよい。比を用いてしきい値を決める場合、例えば、電力値の平均値を観測しておき、最大電力値が電力値のα倍(αはあらかじめ決めておいた定数)を越えた場合に条件を満たしたと判定するような方法がある。また、別な方法として、最大電力値が2番目に大きな電力値のβ倍(βはあらかじめ決めておいた定数)を越えた場合に条件を満たしたと判定することもできる。固定のしきい値を用いる場合は簡易な処理で誤検出確率を低減できる利点があり、動的にしきい値を決める場合は、通信環境に応じて適切なしきい値を設定できるという利点がある。
また、本実施の形態では、平均化処理部24は、拡散系列長と同数のサンプル数分の信号を保持できるようなメモリを備える構成として説明したが、例えば、オーバーサンプルされた信号を保持できるように、拡散系列長より大きなサンプル数に対応した構成にしてもよい。この場合、拡散系列タイミングを判定する分解能が上がるという効果が期待できる。また、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)で適用されているのと同様に、拡散信号の1周期の最後尾の信号をコピーして先頭に付加するCP(Cyclic Prefix)を導入したスペクトル拡散通信に適用する場合、平均化処理部24におけるメモリは、拡散系列長とCP長を合計した大きさとなる。また、CPを考慮した場合においても、オーバーサンプル信号を取り扱うことなどを目的として、拡散系列長とCP長の合計より大きなサイズのメモリを備えて信号処理を行う構成にすることもできる。
また、本実施の形態では、位相計算部23を一つだけ持つ構成としたが、異なる間隔で部分相関間の位相差を計算できるように構成した複数の位相計算部を持つ構成にしてもよい。図4に、位相計算部を2つ持つ場合の構成を例示する。図4において、図2と同一の機能を持つ箇所は同一の番号を付してその説明を省略する。
図4において、受信機1は更に第2の位相計算部40、第2の平均化処理部43、第2の電力計算部44、2つの電力計算部25及び44から信号を受け取れるように構成した判定部41、2つの平均化処理部24及び43から信号を受け取れるように構成した周波数計算部42を備える
図4において、位相計算部23は、部分相関計算部22の出力である部分相関に対して、隣接した部分相関間の位相差を算出するように構成され、位相計算部40は、一つおきの部分相関間の位相差を算出するように構成される。前述の、部分相関値を4つ計算する場合を例にとって説明すると、位相計算部23はd0=b1×b0*、d1=b2×b1*、d2=b3×b2*と計算し、これらの和を平均化処理部24に出力する。一方、位相計算部40はd0'=b2×b0*、d1'=b3×b1*と計算し、これらの和を平均化処理部43に出力する。位相計算部23および位相計算部40でそれぞれ計算した、部分相関間の位相差は、それぞれ独立に平均化が行われた後、電力値に換算されて判定部41へ出力される。
なお、ここでは、位相計算部23は、隣接した部分相関間の位相差を算出するように構成され、位相計算部40は、一つおきの部分相関間の位相差を算出するように構成されるとして説明したが、これに限られるものではない。すなわち、位相計算部23、位相計算部40が計算する部分相関間が互いに異なればよい。
判定部41は、同一のサンプルタイミングにおける各位相差の電力値を合成する。そして、合成結果の最大値を拡散系列長周期で検索する。すなわち、単独の位相差の電力値に対して最大値を探すのではなく、2つの位相差の電力値を合算したものに対して最大値を探し、それに基づいて拡散系列タイミングを判定する。周波数計算部42は、判定部41で判定された拡散系列タイミングに対応する、各平均化処理部から入力されている位相差信号を用いて周波数オフセット量を計算して出力する。周波数オフセット量を計算するために、はじめに、入力されている2つの位相差信号を合成して位相差推定値を求める。この計算は、位相計算部23側から出力された隣接した部分相関間の位相差信号をx1とおき、位相計算部40側から出力された一つおきの部分相関間の位相差信号をx2とおくと、x2はx1の2倍の時間間隔で計算されている値であることを利用して(x2-x1×2)/2と計算することで達成できる。この位相差推定値から周波数オフセット量を計算する。
このように、複数の位相計算部を持つ構成にすると、拡散系列タイミングの判定と周波数オフセットの推定精度を向上できるという効果がある。ここでは、説明を簡単化するために、位相計算部を2つ備える構成を用いて説明したが、位相計算部の個数は任意の数とできる。また、複数の位相計算部から計算された信号を必ずしも判定部41と周波数計算部42の双方で使用する必要は無く、拡散系列タイミングの判定精度がそれほど必要ない場合は、判定部41で使用する位相差の個数を減らしてもよいし、周波数オフセット推定精度がそれほど必要ない場合は、周波数計算部42で使用する位相差の個数を減らしてもよい。この場合、処理量を削減できる効果がある。
また、本実施の形態では、相関処理部20として、図3に示すような拡散系列長と等しい数の遅延素子と乗算器を用意する構成を例示したが、これに限定されず、たとえば、拡散系列長より少ない数の遅延素子と乗算器を時分割で共用する構成でもよい。また、相関演算を行うための構成として良く知られたスライディング相関器を用いることもできる。
実施の形態2
次に、本発明における実施の形態2について説明する。本実施の形態が、実施の形態1と異なる点は、実施の形態1の構成で周波数オフセットを推定した後、受信信号に対して周波数オフセットの補正を行うこととした点、拡散系列タイミングの判定は周波数オフセットの補正が行われた信号を用いて実施する点、である。
図5に本実施の形態における初期捕捉部14の構成を例示する。図5において、図2と同様の機能を有する箇所は同一の番号を付してその説明を省略する。
初期捕捉部14は、位相補正部50、仮判定部51、周波数計算部52、電力計算部53、平均化処理部54、同期判定部55を更に備える。また、図1の受信フィルタ13からのフィルタリング後の受信信号は、位相補正部50へ出力する。
位相補正部50は、周波数計算部52から入力した周波数オフセットの推定値を用いて、受信フィルタ13から入力したフィルタリング後の受信信号に対して周波数オフセットの補正を行い、相関処理部20へ出力する。周波数計算部52は、周波数オフセットの推定が完了していない場合は、受信信号をそのまま相関処理部20へ出力する。
相関処理部20から電力計算部25は、実施の形態1と同一の処理を行う。仮判定部51は、図2の判定部26と処理内容は同一であるが、その処理結果である拡散系列タイミングの判定値を制御部17には出力せず、周波数計算部52に出力する。周波数計算部52は、周波数オフセットの推定結果を位相補正部50に対して出力する。
電力計算部53は、部分相関計算部22が出力した部分相関値を入力し、部分相関電力を計算する。例えば、実施の形態1で説明した4つの部分相関値b0からb3が入力されている場合、|b0|2+|b1|2+|b2|2+|b3|2を計算し、計算結果を平均化処理部54へ出力する。
平均化処理部54は、平均化処理部24と同様に、拡散系列長と同数のサンプル数分の信号を保持できるようなメモリを備え、拡散系列長の周期で同一サンプルタイミングとなる信号同士で平均化を行なうことが可能である。但し、平均化処理部54は入力される値が電力値である点が異なる。
同期判定部55は、平均化処理部54から入力した電力値の平均結果から、拡散系列長周期で最大電力値と対応するサンプルタイミングを検出する。図2の判定部26と同様に、所定の判定条件を満たした場合に拡散系列タイミングの検出が完了となり、拡散系列タイミングの判定結果を制御部17へ出力する。なお、ここでは同期判定部55が平均化処理部54から入力した電力値の平均結果から、拡散系列長周期で最大電力値と対応するサンプルタイミングを検出するとして説明したが、これに限られるものではない。同期判定部55は、電力計算部53から入力した電力値の変化から、拡散系列タイミングを判定しても良い。例えば、電力計算部53から順次入力した電力値が、8回毎に大きな値を示す場合には、拡散系列タイミングは、拡散系列長は8であり、その拡散系列タイミングは、電力値が大きな値がでたタイミングであると判定できる。
このように、本実施の形態では、初期捕捉部14に位相補正部50を備え、受信信号に対して、実施の形態1で説明した構成を用いて推定した周波数オフセットを補正できるようにした。また、部分相関計算部22で計算された部分相関値から電力値を求め、部分相関電力で最終的な拡散系列タイミングを判定する構成とした。この結果、周波数オフセットを除去した信号から拡散系列タイミングを推定可能となり、検出精度が向上する効果が期待できる。また、周波数オフセットの推定と拡散系列タイミングの推定を別な処理系統で実施する構成のため、周波数オフセットの推定が誤った場合でも、最終的な同期判定部で判定誤りを回避する効果がある。
なお、本実施の形態では、電力計算部53から同期判定部55は、周波数計算部52において周波数オフセットの推定値が計算されているか否かにかかわらず常に動作可能なように構成しているが、本発明はこれに限定されない。例えば、仮判定部51で判定が完了し、周波数計算部52において周波数オフセットの推定値が出力されるまで、同期判定部55では同期判定処理を行わない構成にすることもできる。この場合、確実に周波数オフセットが補正された信号を用いて最終的な拡散系列タイミング判定が行われるため、誤検出確率の低減が期待できる。
また、本実施の形態では、部分相関計算部22から出力される部分相関値の個数は常に一定としているが、位相計算部23に出力する部分相関値の個数と、電力計算部53に出力する部分相関値の個数とを、異なる個数に設定できるようにしてもよい。これによって推定精度の向上や初期捕捉時間の短縮といった効果が見込まれる。
また、部分相関値の個数は可変としてもよい。可変とする場合、例えば、周波数オフセットの推定が完了する前後で部分相関値の個数を変更する構成が考えられる。一般に、部分相関の分割数が増えると、より大きな周波数オフセットに耐えられるようになる。周波数オフセットの補正前は、電力計算部53に対する部分相関の分割数を大きく設定しておき、周波数オフセットの補正後は分割数を小さく設定することで、適切な部分相関分割を行うことができ、拡散系列タイミング推定精度の向上が見込まれる。
また、本実施の形態では、拡散系列タイミングの最終判定は同期判定部55で実施することとしたが、例えば、仮判定部51で判定したサンプルタイミングと、同期判定部55で判定したサンプルタイミングとが一致した場合のみ、判定完了とすることもできる。これにより誤検出確率を低減できる。
以上、本発明の詳細を例示したが、本発明の範囲は上記で説明した実施の形態に限定されず、考えうるあらゆる構成がその範囲に含まれる。

Claims (3)

  1. 送信機において周期を有する拡散系列が乗算された信号を受信する受信部、
    前記受信信号に対し前記拡散系列の複素共役を乗算する相関処理部、
    前記乗算結果の部分和である部分相関値を計算する部分相関計算部、
    前記部分相関値間の位相差である第1の位相差を算出する第1の位相計算部、
    該第1の位相計算部での部分相関値間と異なる部分相関値間の位相差である第2の位相差を算出する第2の位相計算部、
    前記第1の位相差に基づいて第1の電力値を計算する第1の電力計算部、
    前記第2の位相差に基づいて第2の電力値を計算する第2の電力計算部、
    前記第1の電力値、第2の電力値に基づいて拡散系列タイミングを判定する判定部、
    を備えたことを特徴とするスペクトル拡散受信機。
  2. 送信機において周期を有する拡散系列が乗算された信号を受信する受信部、
    前記受信信号に対し前記拡散系列の複素共役を乗算する相関処理部、
    前記相関処理部の乗算結果の部分和である部分相関値を計算する部分相関計算部、
    前記部分相関値間の位相差を算出する位相計算部、
    前記位相差に基づいて電力値を計算する第1の電力計算部、
    前記電力値の変化に基づいて第1の拡散系列タイミングを判定する第1の判定部、
    該第1の判定部で判定された第1の拡散系列タイミング及び前記位相計算部で計算された位相差に基づいて前記受信信号の周波数誤差を推定する周波数計算部、
    前記周波数誤差に基づいて前記受信部で受信した受信信号に対して位相補正を行なう位相補正部、
    前記位相補正が行なわれた受信信号に対して前記相関処理部による複素共役の乗算がなされ、該乗算結果に対して前記部分相関計算部による部分相関値の計算がなされた結果である第2の部分相関値に基づいて部分相関電力値を計算する第2の電力計算部、
    前記部分相関電力値に基づいて第2の拡散系列タイミングを判定する第2の判定部、
    を備えたことを特徴とするスペクトル拡散受信機。
  3. 送信機において周期を有する拡散系列が乗算された信号を受信する受信部、
    前記受信信号に対し前記拡散系列の複素共役を乗算する相関処理部、
    前記相関処理部の乗算結果の部分和である部分相関値を計算する部分相関計算部、
    前記部分相関値間の位相差を算出する位相計算部、
    前記位相差に基づいて電力値を計算する第1の電力計算部、
    前記電力値と前記拡散系列の周期に基づいて拡散系列タイミングを判定する判定部、
    前記判定部で判定された拡散系列タイミング及び前記位相計算部で計算された位相差に基づいて前記受信信号の周波数誤差を推定する周波数計算部、
    前記周波数誤差に基づいて前記受信部で受信した受信信号に対して位相補正を行なう位相補正部、
    前記位相補正が行なわれた受信信号に対して前記相関処理部による複素共役の乗算がなされ、該乗算結果に対して前記部分相関計算部による部分相関値の計算がなされた結果である第2の部分相関値に基づいて部分相関電力値を計算する第2の電力計算部、
    前記部分相関電力値に基づいて第2の拡散系列タイミングを判定する第2の判定部、
    を備えたことを特徴とするスペクトル拡散受信機。
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