JP6088220B2 - 無線データ管理装置および方法 - Google Patents
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Description
ゆえにデータ管理が重要になり、その一例として、計測機器の自己診断機能や通信状態の確認動作を利用して、その診断結果を無線データに付加する技術が提案されている(特許文献1参照)。
また、本発明の無線データ管理装置の1構成例は、さらに、前記記憶手段からデータを取得するデータ取得手段と、前記記憶手段から取得したデータを対象とし、信頼性低下の可能性有りとして加工されたデータの量の割合を算出する割合算出手段と、この割合算出手段によって算出された割合を提示する割合提示手段と、前記割合算出手段によって算出された割合が予め規定された閾値を超える場合に、無線使用の不適を通知する無線適性通知手段とを備えることを特徴とするものである。
また、本発明の無線データ管理装置の1構成例において、前記第1の計測データは、前記無線データ送信機器によって計測される計測対象のプラントの流量データであり、前記第2の計測データは、前記有線データ送信機器によって計測される計測対象のプラントの液面位置データあるいは流量データであり、前記制御指示データは、計測対象のプラントの液面位置あるいは流量を制御する制御系に関する制御指示データである。
また、本発明の無線データ管理装置の1構成例において、前記第1の計測データは、前記無線データ送信機器によって計測される計測対象の装置の温度データであり、前記第2の計測データは、前記有線データ送信機器によって計測される計測対象の装置の温度データであり、前記制御指示データは、計測対象の装置の温度を制御する加熱制御系に関する制御指示データである。
また、本発明の無線データ管理方法の1構成例は、さらに、前記記憶手段からデータを取得するデータ取得ステップと、前記記憶手段から取得したデータを対象とし、信頼性低下の可能性有りとして加工されたデータの量の割合を算出する割合算出ステップと、この割合算出ステップで算出した割合を提示する割合提示ステップと、前記割合算出ステップで算出した割合が予め規定された閾値を超える場合に、無線使用の不適を通知する無線適性通知ステップとを含むことを特徴とするものである。
安全管理や操業効率管理に細心の注意が必要なプラントでは、多くの計測点や制御点がある。外気の影響を受けながら最適なエネルギー管理を目指す建物では、多くの計測点や制御点がある。究極的な微細化要求の進んだ半導体製造装置では、多くの計測点や制御点がある。そして、有線機器(計測機器、制御機器など)の設置が可能な箇所には、有線機器が既設されている。
すなわち、無線機器(特に計測機器)は有線機器の設置が困難であった箇所に補間的(つまり後付的)に設置されるケースが多い。発明者は、このような場合、信頼性(安定性)の高い有線機器が無線機器に隣接するように配置される(有線機器で計測されるデータと無線機器で計測されるデータに隣接関係がある)ことに着眼した。
信頼性低下を示すフラグを付けるデータ加工は、計測データを適正値に修正するわけではないので、計測データを有効利用することはできない。フラグが付けられたデータを例えば統計処理などに用いてしまうと、統計処理の信頼性が低下してしまうので、統計処理などに際して、フラグが付けられたデータを削除する(あるいは、統計処理における加重を自動的に小さくする)のが好ましい。
プラント内、建物内、製造装置内のいずれについても、無線経路がほぼ恒常的に確保でき難い場所はある。上記のようにデータ加工することにより、信頼性の低いデータの量の割合を確認することも可能になる。そして、この割合に基づき、無線使用の適否を判断することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。本実施の形態は、上記発明の原理1、発明の原理2、発明の原理3に対応するものであり、無線データの信頼性低下時の現象としては、無線経路が人などの障害物により遮断され、上位側のデータ取得部に登録されるデータが更新されずに一定値のままになる現象を仮定する。
無線データ送信機器1は、例えば差圧発信機、温湿度センサ、温度センサなどで計測した計測データを無線データとして無線送信する。
無線データ受信部2は、無線データ送信機器1から送信された無線データを受信して一時的に保持する(図2ステップS100)。なお、無線データ受信部2は、先入れ先出し(Fast-In Fast-Out)方式で無線データを格納する。
有線データ受信部4は、有線データ送信機器3から送信された有線データを受信して一時的に保持する(図2ステップS101)。無線データ受信部2と同様に、有線データ受信部4は、先入れ先出し方式で有線データを格納する。
無線データ受信部2と有線データ受信部4とは、無線データと有線データを随時受信して保持し、整合性判定部5とデータ加工処理部6とデータベース部7とは、無線データ受信部2と有線データ受信部4とから無線データと有線データを一定時間毎に読み出して、ステップS102〜S104の処理を一定時間毎に行う。
データ取得部8は、データベース部7からデータを取得する(図4ステップS200)。データ削除部9は、データベース部7から取得したデータに信頼性低下の可能性があるかどうかを確認し(図4ステップS201)、取得したデータのうち信頼性低下の可能性があるデータを削除する(図4ステップS202)。データ削除部9は、データベース部7から取得したデータに信頼性低下情報が付加されている場合(不整合フラグが“1”の場合)、当該データに信頼性低下の可能性があると判断する。
データ取得部8は、データベース部7からデータを取得する(図5ステップS300)。割合算出部11は、信頼性低下の可能性有りとして加工されたデータの量の割合を算出する(図5ステップS301)。具体的には、割合算出部11は、例えば不整合フラグが“0”のデータの量αに対する不整合フラグが“1”のデータの量βの割合β/αを算出すればよい。
無線適性通知部13は、割合算出部11によって算出された割合が予め規定された閾値を超えているか否かを判定し(図5ステップS303)、割合が閾値を超えている場合、無線使用は不適の可能性があるものとして、判定結果をオペレータに通知する(図5ステップS304)。
また、本実施の形態では、信頼性低下の可能性有りとして加工されたデータの量の割合を算出することにより、無線使用の適否を判定することが可能となる。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。本実施の形態は、建物の空調システムに第1の実施の形態の無線データ管理装置100を適用した場合の例を示すものである。図6は本実施の形態の空調システムの構成を示すブロック図である。空調システムは、空調機21と、部屋20の温度を計測する室温センサ22と、建物のエネルギー最適化を目的として、建築後に設置された無線式の室温センサ23と、室温センサ23が計測した室温の計測データを無線データとして送信する無線データ送信部24と、空調機21を制御する空調管理システム25と、建物のエネルギー管理を行なうエネルギー管理システム26とから構成される。
空調機21に設けられた熱媒熱交換器流量制御部などの制御指示装置(不図示)と有線式の室温センサ22とが、それぞれ図1の有線データ送信機器3を構成している。室温センサ22は、空調機21の給気口から供給される給気の流路上において無線式の室温センサ23よりも下流側に位置するように設けられている。本実施の形態では、空調機21の制御指示装置から送信される制御指示データ(例えば空調機21の熱交換器を流れる熱媒の流量を制御するバルブの開度を指示するデータ)を受信するために設けられた受信機と、室温センサ22から送信される計測データを受信するために設けられた受信機とをそれぞれ有線データ受信部4として利用する。
第1の実施の形態で説明したとおり、無線データ管理装置100を使用すれば、無線使用の適否を判定することができるので、無線経路が人(居住者)などの障害物により遮断されやすい位置に設置されていると判断される無線式の室温センサ23については、ビル管理者などのオペレータが設置位置を再検討したり有線化を検討したりすることができる。
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。本実施の形態は、工場のプラントに第1の実施の形態の無線データ管理装置100を適用した場合の例を示すものである。図7はプラントの構成を示すブロック図である。プラントは、原料を入れるタンク30と、タンク30に入れる原料の量を制御するタンク制御装置31と、タンク30内の液面位置を計測する圧力発振器32と、タンク30に流入する原料の流量を計測する流量計測器33と、工場生産システムの健常性維持管理を目的として、生産システム稼働後に追加設置された無線式の流量計測器34と、流量計測器34が計測した原料の流量の計測データを無線データとして送信する無線データ送信部35と、原料の流量を制御するバルブ36と、バルブポジショナ37と、工場全体の製品の生産を管理するトータル生産管理システム38と、トータル生産管理システム38の下にあってプラントにおける製品の生産を管理するタンク制御システム39とから構成される。
バルブポジショナ37(制御指示装置)と有線式の圧力発信器32と有線式の流量計測器33とが、それぞれ図1の有線データ送信機器3を構成している。圧力発信器32および流量計測器33は、バルブ36からタンク30への原料の流路上において無線式の流量計測器34よりも下流側に位置するように設けられている。本実施の形態では、バルブポジショナ37から送信される制御指示データ(バルブ36の開度を指示するデータ)を受信するために設けられた受信機と、圧力発信器32から送信される計測データを受信するために設けられた受信機と、流量計測器33から送信される計測データを受信するために設けられた受信機とをそれぞれ有線データ受信部4として利用する。
第1の実施の形態で説明したとおり、無線データ管理装置100を使用すれば、無線使用の適否を判定することができるので、無線経路が移動物(搬送装置)などの障害物により遮断されやすい位置に設置されていると判断される無線式の流量計測器34については、生産管理者などのオペレータが設置位置を再検討したり有線化を検討したりすることができる。
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。本実施の形態は、半導体製造装置に第1の実施の形態の無線データ管理装置100を適用した場合の例を示すものである。図8は半導体製造装置の構成を示すブロック図である。半導体製造装置は、処理対象の被加熱物を加熱する加熱チャンバー40と、電気ヒータ41と、加熱チャンバー40内の温度を計測する温度センサ42と、半導体製造装置の稼働状態改善を目的として、半導体製造装置稼働後に被加熱物位置付近に追加設置された無線式の非接触温度センサ43(例えば放射温度計など)と、温度センサ43が計測した加熱チャンバー40内の温度の計測データを無線データとして送信する無線データ送信部44と、加熱チャンバー40内の温度を制御する温度制御装置45と、電力調整器46と、電力調整回路47と、半導体製造装置全体を制御するPLC(Programmable Logic Controller)/PC(Personal Computer)モジュール48とから構成される。
温度制御装置45(制御指示装置)と有線式の温度センサ42とが、それぞれ図1の有線データ送信機器3を構成している。温度センサ42は、電気ヒータ41によって加熱された熱風が循環する加熱チャンバー40内において無線式の温度センサ43よりも気流の下流側に位置するように設けられている。本実施の形態では、温度制御装置45から送信される制御指示データ(操作量MV)を受信するために設けられた受信機と、温度センサ42から送信される計測データを受信するために設けられた受信機とをそれぞれ有線データ受信部4として利用する。
第1の実施の形態で説明したとおり、無線データ管理装置100を使用すれば、無線使用の適否を判定することができるので、無線経路が移動物(被加熱物)などの障害物により遮断されやすい位置に設置されていると判断される無線式の温度センサ43については、オペレータが設置位置を再検討したり有線化を検討したりすることができる。
Claims (9)
- 一定周期でデータ収集するための無線データ管理装置において、
第1の計測データを無線データとして送信する無線データ送信機器から前記無線データを受信して一時的に保持する先入れ先出し方式の無線データ受信手段と、
第2の計測データおよび制御指示データのうち少なくとも一方を有線データとして送信する有線データ送信機器から前記有線データを受信して一時的に保持する先入れ先出し方式の有線データ受信手段と、
前記無線データ受信手段と前記有線データ受信手段とから前記無線データと前記有線データとを一定時間毎に読み出し、計測対象における前記各データの発生箇所の隣接関係から予め規定された、前記無線データと前記有線データとの関係を示す関係情報に基づいて、前記無線データ受信手段から読み出した無線データと前記有線データ受信手段から読み出した有線データとの整合性を一定時間毎に判定する整合性判定手段と、
不整合と判定された無線データに信頼性低下の可能性を示す信頼性低下情報を加えるデータ加工処理手段と、
このデータ加工処理手段によって加工された無線データ、および加工されることなく前記データ加工処理手段を通過した無線データを記憶する記憶手段とを備えることを特徴とする無線データ管理装置。 - 請求項1記載の無線データ管理装置において、
さらに、データ処理の際に前記記憶手段からデータを取得するデータ取得手段と、
前記記憶手段から取得したデータに信頼性低下の可能性があるか否かを前記信頼性低下情報に基づいて確認し、取得したデータのうち信頼性低下の可能性があるデータを削除するデータ削除手段と、
前記記憶手段から取得したデータのうち削除されていないデータを外部のデータ処理装置に出力するデータ出力手段とを備えることを特徴とする無線データ管理装置。 - 請求項1記載の無線データ管理装置において、
さらに、前記記憶手段からデータを取得するデータ取得手段と、
前記記憶手段から取得したデータを対象とし、信頼性低下の可能性有りとして加工されたデータの量の割合を算出する割合算出手段と、
この割合算出手段によって算出された割合を提示する割合提示手段と、
前記割合算出手段によって算出された割合が予め規定された閾値を超える場合に、無線使用の不適を通知する無線適性通知手段とを備えることを特徴とする無線データ管理装置。 - 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の無線データ管理装置において、
前記第1の計測データは、前記無線データ送信機器によって計測される計測対象の部屋の室温データであり、
前記第2の計測データは、前記有線データ送信機器によって計測される計測対象の部屋の室温データであり、
前記制御指示データは、計測対象の部屋の室温を制御する空調制御系に関する制御指示データであることを特徴とする無線データ管理装置。 - 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の無線データ管理装置において、
前記第1の計測データは、前記無線データ送信機器によって計測される計測対象のプラントの流量データであり、
前記第2の計測データは、前記有線データ送信機器によって計測される計測対象のプラントの液面位置データあるいは流量データであり、
前記制御指示データは、計測対象のプラントの液面位置あるいは流量を制御する制御系に関する制御指示データであることを特徴とする無線データ管理装置。 - 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の無線データ管理装置において、
前記第1の計測データは、前記無線データ送信機器によって計測される計測対象の装置の温度データであり、
前記第2の計測データは、前記有線データ送信機器によって計測される計測対象の装置の温度データであり、
前記制御指示データは、計測対象の装置の温度を制御する加熱制御系に関する制御指示データであることを特徴とする無線データ管理装置。 - 一定周期でデータ収集するための無線データ管理方法において、
第1の計測データを無線データとして送信する無線データ送信機器から前記無線データを受信して先入れ先出し方式で無線データ受信手段に一時的に格納する無線データ受信ステップと、
第2の計測データおよび制御指示データのうち少なくとも一方を有線データとして送信する有線データ送信機器から前記有線データを受信して先入れ先出し方式で有線データ受信手段に一時的に格納する有線データ受信ステップと、
前記無線データ受信手段と前記有線データ受信手段とから前記無線データと前記有線データとを一定時間毎に読み出し、計測対象における前記各データの発生箇所の隣接関係から予め規定された、前記無線データと前記有線データとの関係を示す関係情報に基づいて、前記無線データ受信手段から読み出した無線データと前記有線データ受信手段から読み出した有線データとの整合性を一定時間毎に判定する整合性判定ステップと、
不整合と判定した無線データに信頼性低下の可能性を示す信頼性低下情報を加えるデータ加工処理ステップと、
このデータ加工処理ステップで加工した無線データ、および加工されることなく前記データ加工処理ステップを終えた無線データを記憶手段に格納する記憶ステップとを含むことを特徴とする無線データ管理方法。 - 請求項7記載の無線データ管理方法において、
さらに、データ処理の際に前記記憶手段からデータを取得するデータ取得ステップと、
前記記憶手段から取得したデータに信頼性低下の可能性があるか否かを前記信頼性低下情報に基づいて確認し、取得したデータのうち信頼性低下の可能性があるデータを削除するデータ削除ステップと、
前記記憶手段から取得したデータのうち削除されていないデータを外部のデータ処理装置に出力するデータ出力ステップとを含むことを特徴とする無線データ管理方法。 - 請求項7記載の無線データ管理方法において、
さらに、前記記憶手段からデータを取得するデータ取得ステップと、
前記記憶手段から取得したデータを対象とし、信頼性低下の可能性有りとして加工されたデータの量の割合を算出する割合算出ステップと、
この割合算出ステップで算出した割合を提示する割合提示ステップと、
前記割合算出ステップで算出した割合が予め規定された閾値を超える場合に、無線使用の不適を通知する無線適性通知ステップとを含むことを特徴とする無線データ管理方法。
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