JP6086391B2 - ガス・タービン・エンジンで使用するための段階的で接線方向の燃料空気ノズルを備えた環状筒型燃焼器 - Google Patents
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Description
この発明は、地上にある発電用途、地上もしくは海上にある車両または航空機エンジン用途で用いられるガス・タービン用の環状筒型燃焼器を提供する。この環状筒型燃焼器は、2つの円筒形ライナと、前記2つの円筒形ライナの間に収容され前記円筒形ライナの円周方向に離間して配置され個別の燃焼領域を区画する複数の筒状ライナであって、各筒状ライナが、前壁を有する上流端と下流端とを有し、前記燃焼領域が前記筒状ライナの筒状容積であり、前記筒状容積が前記筒状ライナの前記上流端から前記下流端までに渡って前後方向に沿って延びており、前記前後方向に沿って圧縮機吐出空気を前記筒状容積に供給する複数の希釈孔が前記前壁に形成されている、複数の筒状ライナと、前記筒状ライナの前記上流端および前記下流端の間において前記筒状容積の前記前後方向の周りの円周方向に離間して配置され、前記筒状容積の円周方向に沿った接線方向に向けて、空気成分および燃料空気成分のうちの一つを燃焼反応物として前記筒状容積に噴射する複数の第1ノズルを含む第1ノズル群と、前記第1ノズルと前記筒状ライナの上流端との間において前記筒状容積の前記前後方向の周りの円周方向に離間して配置され、前記前壁の前記複数の希釈孔と前記第1ノズルとの間で、前記筒状容積の円周方向に沿った接線方向に向けて、燃料成分を燃焼反応物として前記筒状容積に噴射する複数の第2ノズルを含む第2ノズル群とを含む。
この発明の一実施形態では、前記環状筒型燃焼器は、前記筒状ライナを貫通して形成され、前記下流端と前記第1ノズルとの間において前記筒状容積の円周方向に離間して配列され、前記下流端と前記第1ノズルとの間において前記筒状容積に冷却空気を導入する複数の冷却空気孔をさらに含む。
この発明の一実施形態では、前記第1ノズルおよび前記第2ノズルが前記筒状容積内に進入していない。
この発明の一実施形態では、前記複数の第1ノズルが、各第1ノズルが隣の第1ノズルに火炎を向けて互いに点火を補助するように配置されており、前記複数の第2ノズルが、各第2ノズルが隣の第2ノズルに火炎を向けて互いに点火を補助するように配置されている。
この発明の一実施形態では、前記第1ノズルおよび前記第2ノズルが前記筒状容積内で前記燃焼反応物の混合を促進する。
この発明の一実施形態では、前記燃焼器の出口において一様な温度分布が達成され、それによって、前記燃焼器を、前記燃焼器およびタービン部品を損なうことなく、より高い燃焼温度で作動させることができる。
この発明の一実施形態では、前記より高い燃焼温度で作動する能力は、エンジン効率および出力の向上をもたらし、そのためCO排出レベルを低下させる。
この発明の一実施形態では、前記複数の希釈孔が、圧縮機吐出空気を、前記第1ノズルを通して前記筒状容積に注入される前記空気成分および前記燃料空気成分の一つの速度の大きさよりも小さい速度の大きさで、前記前壁を通過させる。
この発明の一実施形態では、前記複数の第1ノズルが前記複数の第2ノズルに対して前記筒状容積の円周方向にずらして配置されている。
1.地上にある発電用途、地上もしくは海上にある車両または航空機エンジン用途で用いられるガス・タービン用の環状筒型燃焼器において、
2つの円筒形のライナの間に包囲された円筒形状の、円周方向に離間された複数の筒状ライナであって、それぞれが複数の接線方向の突出部を備える複数の筒状ライナと、
前記円筒の中心線に垂直な共通の平面に共存し、すべてが高温合金またはセラミック材料製であるライナを備えた、円周方向に離間された燃料空気ノズルと、
を備える、環状筒型燃焼器。
2.前後方向に垂直で前記円筒の前壁の近くの平面において円周方向に離間されたノズルは、燃料のみ、または燃料の濃い燃料空気混合気を噴射し、前記燃料または前記燃料空気混合気は、主に円周方向成分を有しつつ径方向および/または前後方向成分を有する、項1記載の環状筒型燃焼器。
3.前後方向に垂直で項2に記載のノズルよりも下流の平面において円周方向に離間されたノズルは、圧縮機吐出空気のみ、または項2に記載のノズルの燃料空気比よりも燃料の薄い燃料空気比の燃料空気混合気を噴射し、前記圧縮機吐出空気または前記燃料空気混合気は、主に円周方向成分を有しつつ径方向および/または前後方向成分を有する、項2記載の環状筒型燃焼器。
4.前記ノズルは、平面から平面への角度が、図2の参照符号8で示されるような0度から90度の範囲にある一定の値または変化する値を有する、項1〜3のいずれか一項に記載の環状筒型燃焼器。
5.異なる平面にある前記燃料空気ノズルは、同じ燃料空気比または異なる燃料空気比の燃焼反応物を噴射する、項1〜4のいずれか一項に記載の環状筒型燃焼器。
6.同じ平面にある前記燃料空気ノズルは、同じ燃料空気比または異なる値の燃料空気比の燃焼反応物を噴射する、項1〜5のいずれか一項に記載の環状筒型燃焼器。
7.接線方向に向けられた前記ノズルは、隣接するノズル同士が隣の隣接するノズルへと火炎を向け、互いの点火を助け、前記燃焼器の点火過程を促進する、項1〜6のいずれか一項に記載の環状筒型燃焼器。
8.促進された前記点火過程は、部分負荷レベル運転および全負荷レベル運転における火炎の不安定さから発生させられる火炎に誘発される振動および音を減らすことになる本質的に安定する燃焼を作り出す、項7記載の環状筒型燃焼器。
9.接線方向の前記燃料空気ノズルの構成は、非常に低い負荷レベルにおいて、効率的な燃焼に向けて反応物の混合を高める、項1〜8のいずれか一項に記載の環状筒型燃焼器。
10.低BTUガスなどの反応物燃料を、増進された火炎安定性のため、前記燃焼器において容易に利用および燃焼させることができる、項1〜9のいずれか一項に記載の環状筒型燃焼器。
11.バーナ出口で安定した燃焼を促進する渦は、前記円筒の中心線の周りに作られる(接線方向の燃料空気ノズルの主な結果である)、項1〜10のいずれか一項に記載の環状筒型燃焼器。
12.前記燃料空気混合気を燃焼するために必要な滞留時間を短くし、その結果、燃焼空間が小さくされ、それが(すべての用途において重要である)エンジンの大きさを縮小し、それによって(航空機のガス・タービン用途において重要である)重量の推力に対する比を小さくする、項1〜11のいずれか一項に記載の環状筒型燃焼器。
13.より一様な温度分布を前記燃焼器の出口で達成することで、前記燃焼器を、前記燃焼器およびタービン部品の耐用期間を損なうことなく、より高い燃焼(点火)温度で作動させることができる、項1〜12のいずれか一項に記載の環状筒型燃焼器。
14.項13に記載されるようにより高い燃焼温度で作動する能力は、エンジン効率および出力の向上をもたらし、そのためCO排出レベルを低下させる、項1〜13のいずれか一項に記載の環状筒型燃焼器。
15.前記円筒前壁ライナは、圧縮機吐出空気を、項2および3に記載されるノズルより小さい速度の大きさで、前記前壁を通過させることができる少なくとも1つの孔またはノズルを備える、項1〜14のいずれか一項に記載の環状筒型燃焼器。
16.前記円筒の半径および長さは、前記ガス・タービン・エンジンの大きさおよび形状に依存して、前後方向において変化し得る、項1〜15のいずれか一項に記載の環状筒型燃焼器。
17.例えば、衝突冷却、しみ出し冷却、蒸気冷却などの、ガス・タービン構成部品を冷却するために利用可能な任意の冷却方法が用いられる、項1〜16のいずれか一項に記載の環状筒型燃焼器。
18.共通の平面に共存する前記ノズルは、異なる平面にある別の組み合わせのノズルから、前記円筒中心線の周りの円周方向の角度だけずらされている、項1〜17のいずれか一項に記載の環状筒型燃焼器。
19.参照符号14および16により示された空気通路は、直線状の孔であり得る、または、スパーク放電加工(EDM)を用いて作られた鐘形状の入口を備え得る、項1〜18のいずれか一項に記載の環状筒型燃焼器。
本発明は、好ましい実施形態を参照しつつ上記で説明された。しかしながら、当業者は、本発明の本質および範囲から逸脱することなく、説明された実施形態において変更および修正が行われ得ることを理解するであろう。例示の目的のために本明細書で選択された実施形態への様々な変更および改良は、当業者には容易に思いつくであろう。このような改良および変更が本発明の精神から逸脱しない範囲において、それら改良および変更は、本発明の範囲内に含まれることが意図されている。
Claims (9)
- 地上にある発電用途、地上もしくは海上にある車両または航空機エンジン用途で用いられるガス・タービン用の環状筒型燃焼器であって、
2つの円筒形ライナと、
前記2つの円筒形ライナの間に収容され前記円筒形ライナの円周方向に離間して配置され個別の燃焼領域を区画する複数の筒状ライナであって、各筒状ライナが、前壁を有する上流端と下流端とを有し、前記燃焼領域が前記筒状ライナの筒状容積であり、前記筒状容積が前記筒状ライナの前記上流端から前記下流端までに渡って前後方向に沿って延びており、前記前後方向に沿って圧縮機吐出空気を前記筒状容積に供給する複数の希釈孔が前記前壁に形成されている、複数の筒状ライナと、
前記筒状ライナの前記上流端および前記下流端の間において前記筒状容積の前記前後方向の周りの円周方向に離間して配置され、前記筒状容積の円周方向に沿った接線方向に向けて、空気成分および燃料空気成分のうちの一つを燃焼反応物として前記筒状容積に噴射する複数の第1ノズルを含む第1ノズル群と、
前記第1ノズルと前記筒状ライナの上流端との間において前記筒状容積の前記前後方向の周りの円周方向に離間して配置され、前記前壁の前記複数の希釈孔と前記第1ノズルとの間で、前記筒状容積の円周方向に沿った接線方向に向けて、燃料成分を燃焼反応物として前記筒状容積に噴射する複数の第2ノズルを含む第2ノズル群とを含む、
環状筒型燃焼器。 - 前記筒状ライナを貫通して形成され、前記下流端と前記第1ノズルとの間において前記筒状容積の円周方向に離間して配列され、前記下流端と前記第1ノズルとの間において前記筒状容積に冷却空気を導入する複数の冷却空気孔をさらに含む、請求項1に記載の環状筒型燃焼器。
- 前記第1ノズルおよび前記第2ノズルが前記筒状容積内に進入していない、請求項1または2に記載の環状筒型燃焼器。
- 前記複数の第1ノズルが、各第1ノズルが隣の第1ノズルに火炎を向けて互いに点火を補助するように配置されており、
前記複数の第2ノズルが、各第2ノズルが隣の第2ノズルに火炎を向けて互いに点火を補助するように配置されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の環状筒型燃焼器。 - 前記第1ノズルおよび前記第2ノズルが前記筒状容積内で前記燃焼反応物の混合を促進する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の環状筒型燃焼器。
- 前記燃焼器の出口において一様な温度分布が達成され、それによって、前記燃焼器を、前記燃焼器およびタービン部品を損なうことなく、より高い燃焼温度で作動させることができる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の環状筒型燃焼器。
- 前記より高い燃焼温度で作動する能力は、エンジン効率および出力の向上をもたらし、そのためCO排出レベルを低下させる、請求項6記載の環状筒型燃焼器。
- 前記複数の希釈孔が、圧縮機吐出空気を、前記第1ノズルを通して前記筒状容積に注入される前記空気成分および前記燃料空気成分の一つの速度の大きさよりも小さい速度の大きさで、前記前壁を通過させる、請求項1〜7のいずれか一項に記載の環状筒型燃焼器。
- 前記複数の第1ノズルが前記複数の第2ノズルに対して前記筒状容積の円周方向にずらして配置されている、請求項1〜8のいずれか一項に記載の環状筒型燃焼器。
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