JP6085117B2 - 商品陳列スタンド、及び商品陳列ユニット - Google Patents

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Description

本願発明は、店舗等で商品を陳列するための商品陳列スタンドと、当該商品陳列スタンドと陳列スペースを仕切るための仕切板とを備えた商品陳列ユニットに関するものである。
従来から、商品を陳列して展示するための商品陳列棚上に、各商品を分別して陳列するための仕切板を備えた商品陳列ユニットとして、例えば、特許文献1に示す商品陳列ユニットが知られている。そして、陳列された商品が後方に倒れたり、移動しないようにするために、最後尾の陳列商品の背面側に商品陳列スタンドが、前記商品陳列ユニットとは別途用意して設置されていた。この商品陳列スタンドは、主にL字形状をしているので商品陳列棚上で直立することができる。さらに、商品が後方に倒れたり移動しないように、その底部裏面に強力な磁石等が設けられているので、設置された状態を維持できる。
ところが、上記の商品陳列スタンドは、仕切板とは独立したものであって、その底部裏面に強力な磁石等が設けられているので、仕切板に沿って移動させるのが困難であった。また、前方に陳列された商品が取り出された場合、後方の商品を仕切板に沿って前方に押し出し、それに伴って商品陳列スタンドも前方に移動させる作業が必要となるが、従来の商品陳列スタンドは、仕切板に沿って移動させるのが困難であり、当該作業は非常に煩雑となっていた。
特願2010−241885号
そこで、本願発明は上記問題に鑑み、仕切板に沿って容易に移動可能な商品陳列スタンド、及び当該商品陳列スタンドを含む商品陳列ユニットを提供することを目的としている。
本願発明の商品陳列スタンドは、商品を陳列する陳列棚上において、陳列スペースを仕切るための仕切板の間に設置され、陳列商品の背面を受ける商品陳列スタンドであって、前記仕切板と係合するための係合部材を備えており、前記係合部材によって前記仕切板と係合した状態で、当該仕切板に沿って移動可能なことを特徴としている。
上記特徴によれば、商品陳列スタンドが、係合部材により仕切板に係合し、なおかつ、係合した状態で仕切板に沿って移動可能なため、作業者は商品陳列スタンドを前後方向に移動させるだけで、仕切板に沿って容易に商品陳列スタンドを移動させることができる。
さらに、本願発明の商品陳列スタンドは、前記商品陳列スタントが、斜めに陳列された陳列商品の背面を受ける場合に、前記係合部材は、前記陳列商品の自重によって前記商品陳列スタントが後方へ移動しないように、係合された状態を維持可能なことを特徴とする。
上記特徴によれば、商品陳列スタンドは、斜めに陳列された陳列商品の自重によって後方へ移動しないため、通常の展示時(作業者が、商品陳列スタンドを移動させない時)において、商品が陳列された状態を維持することができる。
さらに、本願発明の商品陳列ユニットは、商品陳列スタンドと、陳列棚板上の陳列スペースを仕切るための仕切板と、を備えた商品陳列ユニットであって、前記商品陳列スタンドが当該仕切板に沿って移動する際に、前記係合部材が前記仕切板から外れないように、前記仕切板の上端側には、ガイドレールを、前記係合部材には、前記ガイドレールに係止する係止手段を備えたことを特徴とする。
上記特徴によれば、商品陳列スタンドが仕切板のガイドレールに係止する係止手段を備えているので、作業者が商品陳列スタンドを前後方向に移動させても、商品陳列スタンドが仕切板から外れる事がなく、容易に作業をすることができる。
さらに、本願発明の商品陳列ユニットは、商品陳列スタンドの移動を補助する補助レールを、前記陳列棚上に設けたことを特徴とする。
上記特徴によれば、作業者が、仕切板に沿って商品陳列スタンドをさらに容易に移動させることができる。
上記に記したように、本願発明の商品陳列スタンド、及び商品陳列ユニットによれば、商品陳列スタンドを仕切板に沿って容易に移動させることができる。
本願発明の商品陳列ユニットの斜視図を示すものである。 本願発明の仕切板を示すもので、(a)は仕切板の平面図、(b)は仕切板の側面図、(c)は仕切板のA―A拡大断面図である。 (a)は本願発明の仕切板を設置するのに用いる陳列商品表示具の側面図、(b)は、陳列商品表示具に仕切板を取り付けた側面図である。 (a)は本願発明の商品陳列スタンドの土台部の正面図、(b)は側面図、(c)は本願発明の商品陳列ユニットの補助レールの側面図、(d)は下面図である。 (a)は本願発明の商品陳列スタンドの延長部の正面図、(b)は側面図である。 (a)は本願発明の商品陳列スタンドの係合部材の平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。 (a)は本願発明の商品陳列ユニットの拡大斜視図、(b)は商品陳列ユニットの背面側の拡大斜視図、(c)は係合部材及びガイドレールの拡大正面図、(d)は、ばねの斜視図である。 (a)は、本願発明の一変形例の商品陳列ユニットの拡大斜視図、(b)は係合部材の正面図、(c)は係合部材及びガイドレールの拡大正面図である。
以下に、本発明の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の説明において参照する各図の形状は、好適な形状寸法を説明する上での概念図又は概略図であり、寸法比率等は実際の寸法比率とは必ずしも一致しない。つまり、本発明は、図面における寸法比率に限定されるものではない。
図1は、本願発明の商品陳列ユニット100の斜視図を示すものである。商品陳列ユニット100は、陳列スペースを仕切るために陳列棚10上に設置された仕切板20と、商品の背面を受けて支持する商品陳列スタンド30からなり、商品陳列スタンド30(1)は、その両端に固定された係合部材40により、仕切板20(1)及び仕切板20(2)と係合している。また、陳列棚10の前方には、商品の値段等の情報を掲載するための陳列商品表示具50が設けられている。
図1に示すように商品の展示時には、顧客によく見えるように商品XSを傾けて陳列する場合がある。そして、その傾けた状態を維持するために、商品陳列スタンド30(1)は、最後列の商品XSをその背面から受けて支持している。このように各商品は傾けて斜めに陳列されているので、商品陳列スタンド30(1)には陳列されている商品XSの合計の重量がかかることになる。しかし、後述するが、この商品陳列スタンド30(1)の係合部材40(1)及び40(2)は、商品の合計の重量がかかっても商品陳列スタンド30(1)が後方へ移動しないように、係合された状態を維持できるので、図1に示すように商品が斜めに陳列された状態を維持することができる。なお、ここでは、商品を斜めに傾けて陳列した場合を想定しているが、これに限らず、商品を垂直に立てて陳列した場合には、商品陳列スタンド30(1)はその商品が後方に倒れないように支持することもできる。
次に、顧客等によって最前列の商品XSが取り出されると、その商品XS分の陳列スペースが空いてしまう。そこで、店員等の作業者は、次に陳列されている商品XSが最前列に位置するように、残りの全ての商品XSを前方に移動させる。これに伴い、商品陳列スタンド30(1)も前方に移動させる必要があるが、後述するように、商品陳列スタンド30(1)は係合部材40により仕切板20に沿って簡単に移動させることができる。なお、当該移動を補助するために、商品陳列スタンド30(1)、30(2)及び30(3)の下端には、補助レール80及びばねSが設けられている。
また、商品XSよりも横幅が広い商品XLを陳列させる場合は、最後列の商品XLの両側背面を商品陳列スタンド30(2)と商品陳列スタンド30(3)により支持する。この商品陳列スタンド30(2)は片側の係合部材40(3)のみにより仕切板20(2)と係合している。一方、商品陳列スタンド30(3)は片側の係合部材40(4)のみにより仕切板20(3)と係合している。そして、最前列の商品XLが取り出されて残りの全ての商品XLを前方に移動させた場合は、それに伴い、商品陳列スタンド30(2)と商品陳列スタンド30(3)をそれぞれ前方に移動させる。なお、商品陳列スタンドの高さを仕切板の高さに応じて変更できるように、商品陳列スタンド30(3)は、土台部60(3)と延長部70(3)を連結して構成されている。
また、2つの商品陳列スタンド30(2)及び商品陳列スタンド30(3)を使用する場合は、内側、つまり仕切板20(2)及び仕切板20(3)と係合しない側には、係合部材40を設けていない。そのため、商品陳列スタンド30(2)の被取付部77(2)と、商品陳列スタンド30(3)の被取付部77(3)を利用して、両商品陳列スタンドを連結する連結部材を取り付けてもよい。同様に、図4に示す商品陳列スタンド30を構成する土台部60の被取付部67を利用して連結部材を取り付けることもできる。
次に、図2(a)及び(b)を参照して、仕切板20の構成について説明する。仕切板20は、薄板状の本体21と、本体21の前方下端に円柱状の連結部22、上端21b側に本体21から連続してガイドレール23が設けられている。本体21は略長方形をしており、その下端21aと上端21bとが互いに平行になっている。ガイドレール23は、本体21の下端21a及び上端21bに対して平行、かつ、上端21bの全長にわたり直線状に設けられている。後述するが、連結部22が陳列商品表示具50の嵌込部51に嵌め込まれることで、仕切板20は陳列商品表示具50に連結し、陳列棚10上で立設する。この連結部22は円柱を横に倒した形状であり、嵌込部51が連結部22全体を包み込むように把持することから、仕切板20は倒れること無く立設することができる。
次に、図2(c)には、図2(b)のA―A断面を拡大して示してある。本体21の上端21bに設けられたガイドレール23の断面は凹凸状になっており、当該断面形状が、上端21bの長軸方向の全長にわたり連続している。具体的には、上側から凹部24、凸部25、凹部26が連続して形成されている。凹部24の幅はL1、高さはH1、凸部25の幅はL2、高さはH2、凹部26の幅はL3、高さはH3となっている。
後述するが、ガイドレール23の断面形状に一致する開口42を備えた係合部材40が、このガイドレール23に係合及び係止する。なお、このガイドレール23の断面は、係合部材40と係合及び係止出来るものであれば、凹凸が反対の形状や、その他、当業者が考え得る限り、どのようなものでもよい。また、仕切板20全体は、ポリスチレンなどの熱可塑性プラスチックで一体成形されている。
次に、図3(a)及び(b)を参照して、陳列商品表示具50の構成について説明する。陳列商品表示具50は、上側に開口したC状の嵌込部51、陳列棚10の嵌込溝13に差し込まれる突起板52、商品の価格表などを内側に挟み込む表示板53、販売促進用の掲示等を挟む掲示クリップ54からなる。この陳列商品表示具50全体は、ポリエチレンテレフタレートなどの素材で一体形成されている。また、陳列商品表示具50全体は、店舗等の冷凍庫又は保温庫などで使用される場合には、ABS樹脂(アクリロニトリル、ブタジエン、スチレン共重合合成樹脂)で一体形成することで、損傷を防ぐことができる。
図3(b)は、陳列棚10に仕切板20及び陳列商品表示具50を組みつけた状態を示している。陳列棚10は、本体11と前端部12の間に嵌込溝13を有している。そして、嵌込溝13に陳列商品表示具50の突起板52が差し込まれて、陳列商品表示具50が陳列棚10に固定される。この陳列商品表示具50の嵌込部51には、仕切板20の連結部22が嵌め込まれ、仕切板20が陳列棚10上で立設する。なお、嵌込部51は上側が開口しているが、その開口幅が連結部22の直径より狭いので、連結部22を上方から嵌め込めば、仕切板20が嵌込部51から簡単に外れることはない。
次に、図4(a)及び(b)を参照して、土台部60の構成について説明する。土台部60は、商品陳列スタンド30の下側部分を構成しており、後述する延長部70を上方に取り付けることができる。土台部60は、大別すると、平坦な板状の本体部61及び底面部62と、本体部61と底面部62を連結するリブ63とからなり、直立性を維持できる構造となっている。
本体部61の上端には、延長部70と連結するための舌状に伸びた中央連結部材65及び左右連結部材66が設けてある。中央連結部材65は、その表面が平坦な平坦面65aと、その平坦面65aから凹んだ溝65bから構成される。同様に、左右連結部材66は、その裏面が平坦な平坦面66aと、その平坦面66aから凹んだ溝66bから構成される。後述するが、この溝65b及び溝66bには、延長部70の爪部75b及び爪部76bがそれぞれ係止する。なお、土台部60に延長部70を連結しない場合は、中央連結部材65と左右連結部材66の間に、販売促進用の掲示等を挟むこともできる。
本体部61の両端の中間位置には、係合部材40を着脱可能に取り付けるための被取付部67が設けてある。この被取付部67は、貫通孔67aと背面側に矩形状の肉厚部67bから構成される。なお、被取付部67の位置は、係合部材40を介して係合する仕切板20の高さに応じて、任意の位置に設けることができる。
さらに、本体部61の下端の底面部62は、図4(c)及び(d)に示す補助レール80を取り付ける凹溝64を備える。この凹溝64は、上面64a及び側面64bから構成され、その断面は、補助レール80の断面と一致している。そのため、凹溝64に補助レール80を通すと、上面64aが補助レール80の上面80aに接触し、側面64bが側面80bに接触して、凹溝64が補助レール80に係止するので、土台部60が補助レール80から外れることがない。
また、底面部62の裏面には、磁石を張り付けてもよい。この磁石の磁力により金属製の棚本体10表面に、土台部60が確実に直立設置される。ただし、この磁力は、土台部60(又は、商品陳列スタンド30)の移動の妨げにならない程度に弱いものとする。また、凹溝64の上側には、後述するが、ばねSの先端側が引き出される引き出し口Cが設けられている。ばねSは、2本のリブ63の間に挟まれ、その先端側が引き出し口Cから引き出されるように取り付けられる。
また、図4(c)及び(d)に示すように、補助レール80は断面形状が均一な長尺体であるので、土台部60は補助レール80上を、長軸方向に移動可能となっている。なお、平坦な下面80cに両面テープ等の接着部材80dを取り付けることで、補助レール80を陳列棚10の表面に取り付けることができる。また、この補助レール80は、土台部60と同じ素材(本実施例では、補助レール80及び土台部60は、ポリアセタール樹脂)によって形成されているので、補助レール80と凹溝64との接触面は滑りやすくなっている。したがって、土台部60は補助レール80上を滑らかに移動することができる。
次に、図5(a)及び(b)を参照して、延長部70の構成について説明する。延長部70は、商品陳列スタンド30の上側部分を構成しており、土台部60と連結して使用することができる。延長部70は、平坦な板状の本体部71の下端に土台部60と連結するための舌状に伸びた中央連結部材75及び左右連結部材76を備える。本体部71の両端の中間位置には、係合部材40を着脱可能に取り付けるための被取付部77が設けてあり、この被取付部77は、貫通孔77aと背面側に矩形状の肉厚部77bから構成される。
中央連結部材75は、その裏面が平坦な平坦面75aと、その平坦面75aから凸設された爪部75bから構成される。同様に、左右連結部材76は、その表面が平坦な平坦面76aと、その平坦面76aから凸設された爪部76bから構成される。なお、土台部60及び延長部70の横幅は、商品の横幅に応じて、適宜変更することができる。
次に、図6(a)から(c)を参照して、係合部材40の構成について説明する。係合部材40は、仕切板20と係合及び係止するための開口42を備えた本体部41と、商品陳列スタンド30に取り付けるための取付部47から構成される。この本体部41の開口42は、下方へ開口し、本体部41の前面41aから背面41bにわたり貫通している。
この開口42は、上側から狭幅部44、広幅部45、狭幅部46が連続して形成されており、その開口断面は、ガイドレール23の断面と同一形状をしている。具体的には、狭幅部44の幅L4は凹部24のL1(図2(c)参照)と、高さH4は凹部24のH1と、広幅部45の幅L5は凸部25のL2と、高さH5は凸部25のH2と、狭幅部46の幅L6は凹部26のL3と、高さH6は凹部26のH3と、それぞれ等しい。
したがって、この開口42がガイドレール23に係合すると、狭幅部44の上面44a及び両側面44bが、凹部24の上面24a及び両側面24bに、広幅部45の上面45a及び両側面45bが、凸部25の上面25a及び両側面25bに、狭幅部46の上面46a及び両側面46bが、凸部25の下面25c及び凹部26の両側面26bにそれぞれ接触することになる。なお、この係合部材40全体は、ポリアセタール樹脂などの素材で一体形成されている。
このように、開口42とガイドレール23の各面は接触しているので、商品の自重等により、商品陳列スタンド30と共に本体部41がガイドレール23に沿って移動しようとすると、当該接触面に摩擦力が生じる。したがって、後述するが、斜めに陳列された商品の自重によって、商品陳列スタンド30が後方に移動することを、この摩擦力により防止することが出来る。また、この摩擦力は、作業者が仕切板に沿って商品陳列スタンド30を移動するのを妨げない程度の大きさとなっている。なお、開口42とガイドレール23の全ての面が接触している必要はなく、少なくとも一つの面が接触してればよい。
本実施例では、本体部41の材質はポリアセタール樹脂、ガイドレール23の材質はポリスチレンなどの熱可塑性プラスチックであり、接触面に生じる摩擦力は当該材質固有の摩擦係数に依存している。なお、仕切板に沿って商品陳列スタンド30を移動させるのに妨げにならず、なおかつ、斜めに陳列された商品の自重によって、商品陳列スタンド30が後方に移動しない程度の摩擦力が生じる範囲内で、本体部41の材質及びガイドレール23の材質を適宜変更したり、また両者の接触面に微細な凹凸を加工して摩擦力を生じさせることもできる。
また、開口42の各部分の幅をガイドレール23の各部分の幅より僅かに狭くすることで(つまり、L4<L1、L5<L2、L6<L3となる。)、開口42がガイドレール23を両側から挟み込み、摩擦力を増すこともできる。なお、この摩擦力が、作業者が仕切板に沿って商品陳列スタンド30を移動させるのに妨げにならず、なおかつ、斜めに陳列された商品の自重によって、商品陳列スタンド30が後方に移動しない程度の大きさとなるように、各幅を調節することができる。
また、狭幅部46の幅L6は、ガイドレール23の凸部25の幅L2より狭くしてあるので、係合部材40をガイドレール23に係合させた場合に、係合部材40が上方に引っ張られても、狭幅部46の上面46aが凸部25の下面25cに係止し、係合部材40が抜けるのを防止する。つまり、狭幅部46は、ガイドレール23の凸部25に、係止する係止手段となる。
次に、係合部材40を延長部70(図5参照)に固定することについて説明する。係合部材40の取付部47は、互いに向き合った鍵爪状の爪部47aと平坦な板部47cとを備える。この爪部47aと板部47cとの間に、延長部70の被取付部77を挟み込み、爪部47aの先端の凸部47bを貫通孔77aに嵌め込み係止させることで、係合部材40が延長部70に着脱可能に固定される。なお、同様に、係合部材40は土台部60の被取付部67に着脱可能に固定することもできる。
また、図6(a)に示すように、取付部47の延長部70(又は土台部60)への取り付け方向Yと、開口42の貫通方向Xとは、直角になっている。したがって、係合部材40を取り付けた商品陳列スタンド30は、ガイドレール23及び仕切板20に対して直角に交わる姿勢を維持しながら、ガイドレール23に沿って移動することができる。
次に、図7(a)から(c)を参照して、仕切板20、係合部材40、土台部60、延長部70、補助レール80を組みつけた商品陳列ユニット100の構成について説明する。
商品陳列スタンド30は、仕切板20の高さに合わせて、土台部60と延長部70とを連結して構成している。この延長部70は、土台部60の上方から差し込まれるように連結されており、図7(a)及び(b)に示すように、土台部60の中央連結部材65が延長部70の中央連結部材75と、土台部60の左右連結部材66が延長部70の左右連結部材76と、互いに向き合うように接触している。
具体的には、平坦面65a(図4参照)と平坦面75a(図5参照)、平坦面66aと平坦面76aとが面接触しているので、土台部60に連結された延長部70の立直性が保持されている。また、爪部75bが溝65bに係止し、爪部76bが溝66bに係止しているので、延長部70が土台部60から抜けるのを防止している。
図に示すように、延長部70の両端の被取付部77には、係合部材40(1)及び係合部材40(2)が取り付けられている。この係合部材40(1)及び40(2)は、仕切板20の上端部に設けられたガイドレール23に係合し、土台部60の底面部62は、陳列棚10上面に設置されている。このように、商品陳列スタンド30は、その上端側の両側の係合部材40(1)及び40(2)、その下端側の底面部62により、互いに離れた3点によって支えられて、立直した姿勢を安定して維持できる。反対に、両側の仕切板20は、係合部材40(1)又は40(2)を介して商品陳列スタンド30と連結することで、左右に転倒しにくくなる。
また、ガイドレール23と係合部材40(2)とを拡大して示した図7(c)からわかるように、係合部材40(2)はガイドレール23に係合し、係合部材40(2)の開口42の各面がガイドレール23の各面に接触している。そして、狭幅部46の上面46aが、凸部25の下面25cに係止しているので、商品陳列スタンド30が上方に抜けるのを防止している。
作業者は、商品陳列スタンド30を前後方向に移動させる際には、係合部材40と隣接する位置にある操作部70aを手で摘まんで操作する。前述したように、商品陳列スタンド30は、仕切板20のガイドレール23と係合及び係止しているので、仕切板20に沿って移動し、なおかつ上方へ移動(仕切板20から抜ける)しない。つまり、作業者は、商品陳列スタンド30の操作部70aを手で摘まんで前後方向に移動させるだけで、商品陳列スタンド30の姿勢を維持したまま、容易に仕切板20に沿って移動させることができる。なお、作業者が操作する部分は操作部70aに限られず、商品陳列スタンド30のどの部分であってもよい。
また、ガイドレール23を仕切板20の上端側に設けたことで、ガイドレール23及び係合部材40と、作業者が手で摘まんで操作する70aとは、互いに隣接した位置になる。そして、このガイドレール23及び係合部材40との接触面には、商品陳列スタンド30が移動する際に摩擦力が生じるが、この摩擦力が生じる接触面と、作業者が力を加える操作部70aとは隣接した位置にあることから、作業者が加えた力が係合部材40に伝わりやすく、商品陳列スタンド30の移動が容易となる。
また、ガイドレール23を仕切板20の上端側に設けたことで、ガイドレール23が仕切板20の内側に突出しないので、商品の陳列スペースを狭めることがなく、また商品陳列スタンド30を仕切板20の内側面により近接させて配置することができる。
さらに、底面部62の下端に補助レール80が設けられている。補助レール80を設けることで、作業者は、商品陳列スタンド30を更に容易に移動させることができる。つまり、商品陳列スタンド30の上端側はガイドレール23によってガイドされ、商品陳列スタンド30の下端側は補助レール80によってガイドされることから、移動の際に商品陳列スタンド30全体の姿勢が維持され、商品陳列スタンド30の移動がより容易となる。
また、図7(d)に示す、ぜんまい状のばねSの先端側を、土台部60の引き出し口Cから引き出し(図7(a)参照)、ばねSの本体を土台部60の2本のリブ63の間に設置している。このばねSの先端側の取付部S1は、仕切板20の円柱状の連結部22(図2(a)参照)と同じ形状をしており、陳列商品表示具50の嵌込部51(図3参照)に連結固定することができる。
図7(a)及び(b)に示すように、ばねSの先端側S2が引き延ばされた状態では、ばねSには、縮む方向(ぜんまい状に復元する方向)に弾性力が働くので、商品陳列スタンド30を前方(矢印の方向)へ移動させる力が働いている。そのため、商品陳列スタンド30の前方に陳列された商品が取り出されると、作業者は商品陳列スタンド30を前方に押し出す必要があるが、ばねSは、前方へ向かう弾性力によって、作業者が商品陳列スタンド30を前方に移動させるのを補助することができる。また、ばねSの弾性力を調節することで、陳列された商品が取り出された際に、ばねSの弾性力のみによって、自動的に商品陳列スタンド30が前方に押し出されるようにしてもよい。
なお、本実施例では、仕切板20の高さに合わせて、商品陳列スタンド30を土台部60及び延長部70から構成しているが、仕切板20の高さが低い場合は、延長部70を取り外して土台部60のみを商品陳列スタンド30として使用することができる。その場合は、係合部材40(1)及び係合部材40(2)が、土台部60の両側の被取付部67に取り付けられる。そして、その係合部材40(1)及び係合部材40(2)が、低い仕切板20のガイドレール23に係合及び係止することになる。土台部60を移動させる際には、被取付部67と隣接する位置にある操作部60aを手で摘まんで操作する。
次に、本発明の変形例を一実施形態の商品陳列ユニット100と対比しつつ説明するが、一実施形態と共通する構成については説明を省略する。
(変形例1)
一実施形態の商品陳列ユニット100は、仕切板20にガイドレール23を設けていたが、これに限定されない。図8(a)に示す商品陳列ユニット200の仕切板120は、本体121の上端側にガイドレール23を設けておらず、凹凸のない単なる板状である。この仕切板120に係合する係合部材140は、図8(b)に示すように、本体121の上端側の断面形状と一致する開口142を備えている。
したがって、図8(c)に示すように、狭幅部144が仕切板120の本体121に係合すると、狭幅部144の上面144a及び両側面144bが、本体121の上面121a及び両側面121bに接触することになる。勿論、開口142の幅を本体121の上端側の幅より狭くすることで、開口42が本体121を両側から挟み込むようにしてもよい。また、商品陳列スタンド130の土台部160が補助レール180に係止するので、商品陳列スタンド130が上方へ外れるのを防止している。
なお、本願発明の商品陳列スタンド、及び商品陳列ユニットは、上記の実施例に限定されず、特許請求の範囲に記載された範囲、実施形態の範囲で、種々の変形例、組み合わせが可能であり、これらの変形例、組み合わせもその権利範囲に含むものである。
本願発明の商品陳列スタンド、及び商品陳列ユニットは、商品陳列スタンドを仕切板に沿って容易に移動可能であることが要請される産業分野に利用することができる。
10 陳列棚
20 仕切板
30 商品陳列スタンド
40 係合部材
50 陳列商品表示具
60 土台部
70 延長部
80 補助レール
100 商品陳列ユニット
XS、XL 商品
S ばね

Claims (3)

  1. 商品を陳列する陳列棚上において、前記陳列棚上の陳列スペースを仕切るための仕切板と、前記仕切板の間に設置され、陳列商品の背面を受ける商品陳列スタンドと、を備えた商品陳列ユニットであって、
    前記商品陳列スタンドは、前記仕切板と係合するための係合部材を備えており、前記係合部材によって前記仕切板と係合した状態で、当該仕切板に沿って移動可能であり、
    前記商品陳列スタンドの移動を補助する補助レールを、前記陳列棚上に設け、
    前記商品陳列スタンドの底面側が、前記補助レールと係合しており、
    さらに、前記補助レール上には、前記商品陳列スタンドを前方へ移動させるバネが配置されていることを特徴とする商品陳列ユニット。
  2. 前記商品陳列スタンドが、斜めに陳列された陳列商品の背面を受ける場合に、
    前記係合部材は、前記陳列商品の自重によって前記商品陳列スタンドが後方へ移動しないように、係合された状態を維持可能なことを特徴とする請求項1に記載の商品陳列ユニット。
  3. 前記商品陳列スタンドが当該仕切板に沿って移動する際に、前記係合部材が前記仕切板から外れないように、
    前記仕切板の上端側には、ガイドレールを、
    前記係合部材には、前記ガイドレールに係止する係止手段を、
    備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の商品陳列ユニット。
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