JP6084519B2 - ダンパー装置 - Google Patents

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Description

この発明は、振動および衝撃の緩衝を目的として使用される、ダンパー装置に関するものである。
構造物の振動を減衰させる装置として、ダンパー装置が一般的に使用されている。たとえば、特許文献1では、回転慣性質量ダンパーに関する技術が開示されている。当該回転慣性質量ダンパーは、建築物などにおいて、互いに近接離反する2部材間に介装される。当該回転慣性質量ダンパーにより、当該2部材間に生じる変位方向の相対加速度に応じた力が生じ、振動は抑制させる。
また、上記のような大重量の建築物等と異なり、数十kg程度の機器の振動や衝撃を緩衝する場合に使用される、ダンパー装置も存在する。当該ダンパー装置は、緩衝対象機器と充分に堅牢な他の機器との間に弾性を持ったバネを介して相互に固定される。そして、当該ダンパー装置を使用することにより、緩衝対象機器の受ける振動や衝撃、他の機器への衝突を回避することができる。
特開2010−255752号公報
特許文献1に係るダンパー装置は、重量がかなり重い建築物の振動抑制が目的に構成されているので、数十kg程度の機器の振動抑制のために使用しても、正常に動作せず、即応性にも欠ける。
よって、数十kg程度の機器の振動を抑制することができる、簡易な構成のダンパー装置が求められている。
また、数十kg程度の機器の振動抑制を目的として、上述したように、バネを利用したダンパー装置を採用することも考えられる。当該ダンパー装置は、弾性を持ったバネの伸縮変位をより短時間で収束させるために、バネの伸縮変位を抑制する減衰力機能を持っている。
しかしながら、当該ダンパー装置の減衰力は、緩衝対象機器の質量、バネの伸縮変位量や周期振動に応じて選定され、当該設定されたもので固定される。そのため、異なる振動態様に対して最適な振動抑制効果が得ることは、困難であった。
そこで、本発明は、数十kg程度の機器の振動抑制を抑制することができる、簡易な構成のダンパー装置を提供することを目的とする。そして、より好ましくは、異なる振動態様に対して最適な振動抑制効果を発揮することが可能なダンパー装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係るダンパー装置は、円柱状の第一の内部材と、円柱状であり、前記第一の内部材と対向して配設される第二の内部材と、前記第一の内部材と前記第二の内部材との間に配設される弾性部材と、前記第一の内部材と前記第二の内部材との間に前記弾性部材が配設されている状態において、前記第一の内部材と前記第二の内部材と前記弾性部材とを外側から囲繞する、筒状である、外部材と、第一の内部材および第二の内部材のうち、少なくとも一方の外側面部に配設される突起部と、前記外部材の側面部に形成される、前記突起部を導く、螺旋状の溝とを備え、前記突起部は、前記溝に沿って螺旋運動可能であり、前記第一の内部材における、前記第二の内部材配設側の端部に配設される、棒状のシャフトと、前記第二の内部材の内部に配設され、前記シャフトを導く、ガイド穴とを、さらに備えている。
本発明に係るダンパー装置は、円柱状の第一の内部材と、円柱状であり、前記第一の内部材と対向して配設される第二の内部材と、前記第一の内部材と前記第二の内部材との間に配設される弾性部材と、前記第一の内部材と前記第二の内部材との間に前記弾性部材が配設されている状態において、前記第一の内部材と前記第二の内部材と前記弾性部材とを外側から囲繞する、筒状である、外部材と、第一の内部材および第二の内部材のうち、少なくとも一方の外側面部に配設される突起部と、前記外部材の側面部に形成される、前記突起部を導く、螺旋状の溝とを備え、前記突起部は、前記溝に沿って螺旋運動可能であり、前記第一の内部材における、前記第二の内部材配設側の端部に配設される、棒状のシャフトと、前記第二の内部材の内部に配設され、前記シャフトを導く、ガイド穴とを、さらに備えている。
したがって、第一の内部材および第二の内部材の近接離反で生じる直線運動を、外部材の回転運動に変換することができ、近接離反の原因である振動や衝撃を抑制することができる。さらに、第一の内部材および第二の内部材に接続固定された弾性部材の伸縮変位によって、当該振動や衝撃は緩衝される。また、外部材に螺旋状の溝が形成されており、当該溝に沿って突起部が動くことにより、回転慣性質量ダンパー装置を実現している。したがって、簡易な構成のダンパー装置により、数十kg程度の機器の振動抑制を抑制することが可能となる。
実施の形態に係るダンパーの構成を示す図である。 実施の形態に係るダンパーの構成を示す図である。 実施の形態に係るダンパーの構成を示す図である。 実施の形態に係るダンパーの構成を示す分解図である。 第一の内部材12に対してピン13Uが固定される様子を示す図である。 第一の内部材12に対してピン13Uが固定される様子を示す図である。 本発明に係るダンパー装置の他の構成態様を示す図である。 本発明に係るダンパー装置の他の構成態様を示す分解図である。 溝33Rにおける螺旋の巻の傾きが変化している様子を示す図である。 溝33Rにおける螺旋の巻の傾きが大きい場合の様子を示す拡大図である。 溝33Rにおける螺旋の巻の傾きが小さい場合の様子を示す拡大図である。 本発明の比較対象となるダンパー装置が配設されている様子を示す断面図である。 本発明に係るダンパー装置の動作・効果を説明する上で用いられる図である。 本発明に係るダンパー装置の動作・効果を説明する上で用いられる図である。 本発明に係るダンパー装置の動作・効果を説明する上で用いられる図である。 本発明に係るダンパー装置の動作・効果を説明する上で用いられる拡大図である。 本発明に係るダンパー装置の動作・効果を説明する上で用いられる拡大図である。 本発明に係るダンパー装置の動作・効果を説明する上で用いられる図である。
以下、この発明をその実施の形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。
<実施の形態>
図1〜4は、本発明の実施の形態に係るダンパー装置の構成を示す図である。ここで、図2は、図1の構造物を側面側から眺めた様子を示す図である。また、図3は、図1の構造物を上方向(または下方向)から眺めた様子を示す図である。さらに、図4は、図1の構造物の分解図である。以下、当該図1〜4に基づいて、本実施の形態に係るダンパー装置の構成について説明する。
本実施の形態に係るダンパー装置は、図1〜4に示すように、円柱状の第一の内部材12、円柱状の第二の内部材22、筒状の外部材31、錘32および弾性部材であるバネ41を有する。
第一の内部材12の上部には、基端部11が固定されている。ここで、第一の内部材12と基端部11とは一体形成されていても良い。また、第一の内部材12の下部(つまり、第二の内部材22が配設されている側の第一の内部材12の端部)には、棒状のシャフト14が固定配設されている。ここで、第一の内部材12とシャフト14とは一体形成されていても良い。また、第一の内部材12の外側面部には、突起部であるピン(第一の突起部であると把握できる)13Uが配設されている。ここで、第一の内部材12に対して、ピン13Uは着脱自在である。
図5は、第一の内部材12とピン13Uとが取り外された状態を示す図である。また、図6は、第一の内部材12に対してピン13Uが取り付けられている状態を示す拡大図である。
ピン13Uは、ネジ式のピンであり、頭部13aとネジ部13bとから成る。また、第一の内部材12の側面部には、ピン13Uが挿通される穴が穿設されている。ここで、ピン13Uを第一の内部材12に取り付ける際には、中空の円筒部材5が、ピン13Uと第一の内部材12との間に介在する。
つまり、ピン13Uを第一の内部材12に取り付ける際には、円筒部材5の中空部にピン13Uのネジ部13bを挿通させ、その後当該ネジ部13bを第一の内部材12に穿設された穴に挿通させる。そして、ネジ締めにより、第一の内部材12に対してピン13Uを固定する。図6に示すように、第一の内部材12にピン13Uが固定されている状態において、第一の内部材12とピン13Uの頭部13aとの間に、円筒部材5が配設されている。
なお、実際には、図1,2に示すように、第一の内部材12および外部材31等が組み立てられた状態において、第一の内部材12に対してピン13Uは固定される。よって、図6には図示は省略しているが、円筒部材5の外周部には、外部材31に設けられた溝33Rが存在している。
また、図3に示すように、第一の内部材12に対して、ピン13Uは4箇所で固定される。ここで、配設されるピン13Uの高さ位置は揃っており、各ピン13Uは、第一の内部材12の外周部に沿って、均等に(90°おきに)配設されている。
図1,2,4から分かるように、本実施の形態に係るダンパー装置の組立状態において、第一の内部材12と第二の内部材22とは、上下方向に間隔をおいて対向して配置される。
当該第二の内部材22の下部には、基端部21が固定されている。ここで、第二の内部材22と基端部21とは一体形成されていても良い。また、第二の内部材22の上部(つまり、第一の内部材12が配設されている側の第二の内部材22の端部)から当該第二の内部材22内部に向かって、当該第二の内部材22の内部には、シャフト14を導くガイド穴24が配設されている。また、第二の内部材22の外側面部には、突起部であるピン(第二の突起部であると把握できる)13Dが配設されている。ここで、第二の内部材22に対して、ピン13Dは着脱自在である。
なお、図5,6を用いて説明したように、ピン13Dの構造はピン13Uの構造と同じであり、ピン13Dを第二の内部材22に取り付ける方法は、ピン13Uを第一の内部材12に取り付ける方法と同じである。
つまり、ピン13Dを第二の内部材22に取り付ける際には、円筒部材5の中空部にピン13Dのネジ部13bを挿通させ、その後当該ネジ部13bを第二の内部材22に穿設された穴に挿通させる。そして、ネジ締めにより、第二の内部材22に対してピン13Dを固定する。
なお、実際には、図1,2に示すように、第二の内部材22および外部材31等が組み立てられた状態において、第二の内部材22に対してピン13Dは固定される。よって、図6には図示は省略しているが、円筒部材5の外周部には、外部材31に設けられた溝33Lが存在している。
また、図3に示すように、第二の内部材22に対して、ピン13Dは4箇所で固定される。ここで、配設されるピン13Dの高さ位置は揃っており、各ピン13Dは、第二の内部材22の外周部に沿って、均等に(90°おきに)配設されている。
図1,2,4から分かるように、本実施の形態に係るダンパー装置の組立状態において、弾性部材であるバネ41は、第一の内部材12と第二の内部材22との間に配設される。つまり、バネ41の一方端は、第一の内部材12の下部に接続され、バネ41の他端部は、第二の内部材22の上部に接続される。
ここで、第一の内部材12の下部面の中央部にシャフト14が配設されているが、図1,2,4に示す構成例では、当該シャフト14の外側において、一つのバネ41が配設されている。しかし、当該シャフト14の外側に配設されるバネ41は2つ以上であっても良い。また、図7,8に示すように、バネ41の内部にシャフト14が挿通されるように、第一の内部材12と第二の内部材22との間にバネ41を配設させても良い。つまり、シャフト14を外側から囲繞するように、バネ41を、第一の内部材12と第二の内部材22との間に配設しても良い(図7,8参照)。
図1,2,4から分かるように、本実施の形態に係るダンパー装置の組立状態において、外部材31は、第一の内部材12の下部付近、第二の内部材22の上部付近およびバネ41を外側から囲繞する。
外部材31は、筒状である。そして、ダンパー装置組立の際には、外部材31が有する中空部の一方の端部からは、第一の内部材12の下部領域(シャフト14配設側の第一の内部材12)が挿通される。これに対して、外部材31が有する中空部の他方の端部からは、第二の内部材22の上部領域(ガイド穴24穿設側の第二の内部材22)が挿通される。ここで、ダンパー装置の組立状態において、第一の内部材12と第二の内部材22との間に配設されているバネ41は、外部材31内に配置される(図1,2,4,7,8参照)。
また、図1,2,4に示すように、外部材31の外側面部(筒の側面部)上には、リング状の錘32が配設されている。具体的に、筒状の外部材31の長さ方向において中央領域に、錘32が配設されている。ここで、錘32は、外部材31の当該中央領域を囲繞するように配設されており、外部材31に固定されている。なお、当該錘32は、外部材31に対して取り外し自在であっても良い(当該場合でも、錘32が外部材31に対して固定的に取り付けられる)。
また、図1,2,4に示すように、外部材31の側面部には、螺旋状の溝33R,33Lが形成されている。当該溝33R,33Lは、外部材31の側面部を貫通するように穿設されており、上記ピン13U,13Dは、外部材31の内側から外側に向かって、当該溝33R,33Lを貫通する。そして、溝33R,33Lは、ピン13U,13Dの動きを導く。つまり、ピン13U,13Dは、溝33R,33Lに沿って螺旋運動することができる。
溝33R(以下、第一の溝部33Rと称する)は、錘32を挟んで、第一の内部材12配設側の外部材31の側面部に形成されている。これに対して、溝33L(以下、第二の溝部33Lと称する)は、錘32を挟んで、第二の内部材22配設側の外部材31の側面部に形成されている。そして、ピン13Uは第一の溝部33Rに挿通され、ピン13Dは第二の溝部33Lに挿通される。
ここで、第一の溝部33Rの螺旋の巻方向と、第二の溝部33Lの螺旋の巻方向とは逆向である。図1,2,4の構成例では、第一の溝部33Rは、右巻(Z巻)であり、第二の溝部33Lは、左巻(S巻)である。
また、溝33R,33Lの傾きは一定でも良いが、本実施の形態では、溝33R,33Lは、螺旋の巻の傾きが変化している(図1,2,4参照)。図9は、第一の溝部33Rの拡大図であり、図9の丸点線で囲まれたA部の拡大図が図10であり、図9の丸点線で囲まれたB部の拡大図が図11である。図9〜11から分かるように、A部における第一の溝部33Rの巻の傾きは、B部における第一の溝部33Rの巻の傾きよりも大きい。なお、図9〜11では第一の溝部33Rの拡大図を示したが、第二の溝部33Lにおいても、巻の傾きが変化している(図1,2,4参照)。
上記構成を有し、組み立てられた図1,2に示すダンパー装置を、機器と固定部(底面、壁面等)との間、機器と機器との間に固定配設する。ここで、当該固定配設は、基端部11,12を機器等に固定することにより実現できる。
ダンパー装置が機器等に固定配設されている状態において、振動や衝撃が生じたとする。すると、当該振動や衝撃は、基端部11、21に作用し、第一の内部材12および第二の内部材22に接続固定されたバネ41の伸縮変位によって緩衝される。この時、第一の内部材12および第二の内部材22は、互いに近接離反する様な直線運動を行う。当該直線運動において、第一の内部材12に配設されたシャフト14は、第二の内部材22内に穿設された直線方向のガイド穴24内に沿って、摺動する。
そして、上記直線運動に伴い、第一の内部材12に固定されたピン13Uは、第一の溝部33Rに沿って螺旋回転し、第二の内部材22に固定されたピン13Dは、第二の溝部33Lに沿って螺旋回転する。
つまり、振動や衝撃が発生すると、第一の内部材12および第二の内部材22が、互いに近接離反する様な直線運動を行い、当該直線運動が、外部材31を回転運動させる。換言すると、第一の内部材12および第二の内部材22の直線運動が、外部材31の回転運動に変換される。
以上のように、本実施の形態に係るダンパー装置は、外部材31は、第一の内部材12と第二の内部材22との間にバネ41が配設されている状態において、これらの構成要素12,22,41を外側から囲繞している。そして、第一の内部材12および第二の内部材22のうち、少なくとも一方の外側面部にピン13U,13Dが配設されており、外部材31の側面部には、当該ピン13U,13Dを導く螺旋状の溝33R,33Lが形成されている。
したがって、第一の内部材12および第二の内部材22の近接離反で生じる直線運動を、外部材31の回転運動に変換することができ、近接離反の原因である振動や衝撃を抑制することができる。さらに、第一の内部材12および第二の内部材22に接続固定されたバネ41の伸縮変位によって、当該振動や衝撃は緩衝される。
また、本実施の形態に係るダンパー装置では、外部材31に螺旋状の溝33R,33Lが形成されており、当該溝33R,33Lに沿ってピン13U,13Dが動くことにより、回転慣性質量ダンパー装置を実現している。したがって、簡易な構成のダンパー装置により、数十kg程度の機器の振動抑制を抑制することが可能となる。
また、本実施の形態に係るダンパー装置では、外部材31の外側面部に錘32が配設されている。したがって、外部材31の回転運動における慣性モーメントを、外部材31だけの場合よりも、大きくすることができる。よって、第一の内部材12および第二の内部材22の上記直線運動に抑制を与える減衰力を、増加させることができる。ここで、外部材31に対して取り外し可能な錘32を採用することにより、異なる重量・径の錘32の外部材31に対する着脱可能となり、当該減衰力を調整することができる。
また、図1,2,4に示した構成例とは異なり、外部材31には、一つの螺旋状の溝33R(または33L)のみが穿設されており、第一の内部材12のみにピン13Uのみが配設されており、第二の内部材22にはピン13Dが配設されていない構成(または、第二の内部材22のみにピン13Dのみが配設されており、第一の内部材12にはピン13Uが配設されていない構成)を、採用しても良い。
一方で、上記のように、錘32を外部材31の中心部領域に配設させ、錘32を挟んで外部材31に第一の溝部33Rおよび第二の溝部33Lを形成し、第一の内部材12にピン13Uを設け、第二の内部材22にピン13Dを設け、そして、ピン13Uを第一の溝部33Rに挿通させ、ピン13Dを第二の溝部33Lに挿通される、構成を採用することにより、次の効果を奏することができる。
つまり、ピン13Uとピン13Dとにおいて、外部材31に及ぼす力が分散され、振動や衝撃耐性の強いダンパー装置を提供することができる。なお、当該力の分散という観点から、ピン13U,13Dの数を増やすこともできる。ここで、複数のピン13Uおよび複数のピン13Dを配設する場合には、第一の内部材12の円周に沿っておよび第二の内部材22の円周に沿って、均等に配設することが望ましい。
また、第一の溝部33Rの螺旋の巻方向と第二の溝部33Lの螺旋の巻方向とが、同じ向きでも良いが、本実施の形態に係るダンパー装置では、第一の溝部33Rの螺旋の巻方向と第二の溝部33Lの螺旋の巻方向とが、逆向きとなっている。
このように、第一の溝部33Rの螺旋の巻方向と第二の溝部33Lの螺旋の巻方向とを逆向きとすることにより、第一の溝部33Rおよび第二の溝部33Lを外部材31に配設したとしても、当該外部材31の強度低下を抑制することができる。
また、シャフト14およびガイド穴24を有さない構成を採用することもできるが、本実施の形態に係るダンパー装置では、第一の内部材12において棒状のシャフト14を設け、第二の内部材22内においてシャフト14を導くガイド穴24を設けている。
このように、シャフト14およびガイド穴24を設ける構成を採用することにより、第一の内部材12および第二の内部材22の近接離反で生じる直線運動をスムーズに誘導することができ、動作の安定したダンパー装置を提供することが可能となる。
また、本実施の形態に係るダンパー装置では、図9〜11を用いて説明したように、溝33R,33Lにおける螺旋の巻の傾きが、変化している。したがって、異なる振動態様に対して最適な振動抑制効果を発揮することが可能なダンパー装置を提供することができる。つまり、上記直線運動に抑制を与える減衰力は、溝33R,33Lの傾き角度で調整可能であるため、第一の内部材12および第二の内部材22の伸縮可動範囲の中で、任意の減衰力パターンを自由に得ることが可能なダンパー装置を、提供することが可能となる。以下に、当該効果の詳細を、図面を用いて詳細に説明する。
図12は、本発明に係るダンパー装置の比較対象となるダンパー装置が取り付けられている様子を示す断面図である。図12に示すように、振動や衝撃を受けるベース102と緩衝対象機器103との間に、バネ141とおよび比較対象となるダンパー装置101が配設固定されている。
また、図13,14,15は、図12に示されている構成から得られる波形の様子を示す図である。具体的に、図13は、ベース102の変位量を縦軸に、時間経過を横軸に示した波形である。図14は、ダンパー装置101の減衰力が高い場合における、緩衝対象機器103の変位量を縦軸に、時間経過を横軸に示した波形である。図15は、ダンパー装置101の減衰力が低い場合における、緩衝対象機器103の変位量を縦軸に、時間経過を横軸に示した波形である。
ダンパー装置101の減衰力が高い場合には、当該ダンパー装置101の動作は次のようになる。
ベース102の高い変位量(図13の点線丸で囲まれた変位量W1)に対して、ダンパー装置101の減衰力機能によって、緩衝対象機器103の抑制された変位量(図14の点線丸で囲まれた変位量W3)が得られる。これに対して、時間経過と共にベース102の変位量が収束した場合(図13の点線丸で囲まれた変位量W2)、ダンパー装置101の減衰力効果は、バネ141の伸縮を抑制するため、ベース102の変位量W2と同程度の変位量(図14の点線丸で囲まれた変位量W4)となる。
つまり、高い減衰力を有したダンパー装置101を使用した場合には、ベース102の大きい変位量W1に対しては、良好な緩衝効果が得られるが、ベース102の小さい変位量W1に対しては、良好な緩衝効果が得られない。
一方、ダンパー装置101の減衰力が低い場合には、当該ダンパー装置101の動作は次のようになる。
ベース102の高い変位量W1)に対しては、ダンパー装置101の可動量が伸縮飽和状態となるため、緩衝対象機器103の伸縮変位が、図15の点線丸で囲まれた変位量W5の様な飽和状態となる。これに対して、時間経過と共にベース102の変位量が収束した場合(図13の点線丸で囲まれた変位量W2)、緩衝対象機器103変位量は、バネ41の伸縮変位によって抑制される(図15の点線丸で囲まれた変位量W6)。
つまり、低い減衰力を有したダンパー装置101を使用した場合には、ベース102の小さい変位量W1に対しては、良好な緩衝効果が得られるが、ベース102の大きい変位量W1に対しては、良好な緩衝効果が得られない。
このように、ダンパー装置101では、異なる振動態様に対して最適な振動抑制効果を発揮することができない。基準となるベース102の変位量(変位量W1および変位量W2)に対して、緩衝対象機器103の変位量が変位量W3および変位量W6となるような緩衝効果を得られる、ダンパー装置の性能が求められる。
次に、溝33R,33Lにおける螺旋の巻の傾きが変化している、本実施の形態に係るダンパー装置の動作・効果について説明する。
図16は、本実施の形態に係るダンパー装置の動作・効果を説明するための図であり、第一の溝部33Rの拡大図である。なお、以下では、第一の溝部33Rにおけるピン13Uの動きに着目して説明を行うが、第二の溝部33Lにおけるピン13Dの動きも同様である。
ピン13Uは、第一の溝部33Rに沿って外部材31を回転させるが、その回転量は第一の溝部33Rの螺旋傾き角度に依存する。たとえば、図16に示すように螺旋傾き角度が大きい第一の溝部33Rの領域では、回転量αは、ピン13Uの変位量δに対する、第一の溝部33Rの傾き角度θ1に従って得られる。同様に、図17に示すように螺旋傾き角度が小さい第一の溝部33Rの領域では、回転量βは、ピン13Uの変位量δに対する、第一の溝部33Rの傾き角度θ2に従って得られる。ここで、角度θ1>角度θ2である。
図16,17から分かるように、変位量δが同一であっても、第一の溝部33Rの螺旋傾き角度が異なるので、外部材31の回転量αと外部材31の回転量βとは異なる。したがって、外部材31が回転する際に得られる回転慣性は、ピン13Uの変位量δに与える減衰力として作用する際、螺旋傾き角度が大きい第一の溝部33Rの領域では、低い減衰力を与える動作となり、螺旋傾き角度が小さい第一の溝部33Rの領域では、高い減衰力を与える動作となる。
本実施の形態に係るダンパー装置を、振動や衝撃を受けるベースと緩衝対象機器との間に、配設固定されているとする。たとえば、第一の内部材12の基端部11が緩衝対象機器に固定され、第二の内部材22の基端部21がベースに固定されているとする(これと逆でも当然良い)。
また、図18は、本実施の形態に係るダンパー装置が適用された場合における、緩衝対象機器の変位量の変化を波形として示した図である。図18において、緩衝対象機器の変位量が縦軸であり、時間経過を横軸に示している。
本実施の形態に係るダンパー装置が適用された場合には、外部材31における第一の溝部33Rの螺旋傾き角度が小さい領域では、変位量δに対する回転量βが大きくなる(図17参照)。したがって、第一の溝部33Rの螺旋傾き角度が小さい領域では、本実施の形態に係るダンパー装置の減衰力は高くなる。よって、第一の溝部33Rの螺旋傾き角度が小さい領域では、ベースの高い変位量(図13の点線丸で囲まれた変位量W1)に対して、緩衝対象機器の抑制された変位量(図18の点線丸で囲まれた変位量W7)が得られる。
これに対して、外部材31における第一の溝部33Rの螺旋傾き角度が大きい領域では、変位量δに対する回転量αが小さく(図16参照)。したがって、第一の溝部33Rの螺旋傾き角度が大きい領域では、本実施の形態に係るダンパー装置の減衰力は低くなる。よって、バネ41の弾性による伸縮を妨げることはないため、第一の溝部33Rの螺旋傾き角度が大きい領域では、ベースの小さい変位量(図13の点線丸で囲まれた変位量W2)に対して、緩衝対象機器の抑制された変位量(図18の点線丸で囲まれた変位量W8)が得られる。
このように、本実施の形態に係るダンパー装置では、ベースの変位量の大きさに応じて、外部材31の回転慣性で得られる減衰力を、溝33の螺旋の傾き角度で調整することが可能となる。よって、緩衝対象機器の変位量は、伸縮飽和状態となったり、高い減衰量でバネ41の弾性による伸縮の妨げとなったりすることはない。したがって、上述したように、本実施の形態に係るダンパー装置では、異なる振動態様に対して最適な振動抑制効果を発揮することができる。
ここで、ダンパー装置の減衰量(慣性)が小さい場合には、第一の内部材12および第二の内部材22の直線運動の変位量が多くなり、ダンパー装置の減衰量(慣性)が大きい場合には、第一の内部材12および第二の内部材22の直線運動の変位量が少ない。衝撃や振動の初期段階では、小さい減衰量に設定され、さらに衝撃・振動が加わって変位量が増えると共に、大きい減衰量となる方が、第一の内部材12および第二の内部材22の伸縮可動範囲の中で、任意の減衰力パターンを自由に得ることが可能なダンパー装置を、提供することが可能となる。
そこで、ダンパー装置としては、第一の内部材12および第二の内部材22の近接離反の限界に到達する(伸びきる又は縮みきる、つまり伸縮の限界)前に、より大きい減衰量で変位に対抗することが望ましい。つまり、溝33R、33Lの螺旋傾き角度が、図16,17を用い説明したように、より大きな螺旋傾き角度(図16)と、より小さな螺旋傾き角度(図17)とが形成されている場合、より大きな螺旋傾き角度(図16)の位置にピン13U,13Dが来るように初期位置を設定し、上記伸縮の限界に近づくに伴って、ピン13U,13Dが、より小さな螺旋傾き角度(図17)の位置となるように、溝33R、33Lの形状およびピン13U,13Dの初期位置を設定することが望ましい。
以上のように、本発明に係るダンパー装置では、弾性を持ったバネ41の硬度選定に基づき、伸縮変位を抑制する減衰力機能を、回転慣性と回転量の調整が簡易な構造で実現することができる。よって、ダンパー装置による緩衝対策において、対象機器の質量、受ける振動や衝撃の量、周期に応じた適正な対策が簡易に図られる。
5 円筒部材
11,21 基端部
12 第一の内部材
13U,13D ピン
13a 頭部
13b ネジ部
14 シャフト
22 第二の内部材
24 ガイド穴
31 外部材
32 錘
33R 第一の溝部
33L 第二の溝部
41 バネ

Claims (5)

  1. 円柱状の第一の内部材と、
    円柱状であり、前記第一の内部材と対向して配設される第二の内部材と、
    前記第一の内部材と前記第二の内部材との間に配設される弾性部材と、
    前記第一の内部材と前記第二の内部材との間に前記弾性部材が配設されている状態において、前記第一の内部材と前記第二の内部材と前記弾性部材とを外側から囲繞する、筒状である、外部材と、
    第一の内部材および第二の内部材のうち、少なくとも一方の外側面部に配設される突起部と、
    前記外部材の側面部に形成される、前記突起部を導く、螺旋状の溝とを備え、前記突起部は、前記溝に沿って螺旋運動可能であり、
    前記第一の内部材における、前記第二の内部材配設側の端部に配設される、棒状のシャフトと、
    前記第二の内部材の内部に配設され、前記シャフトを導く、ガイド穴とを、さらに備えている、
    ことを特徴とするダンパー装置。
  2. 前記外部材の外側面部に配設される錘を、さらに備えている、
    ことを特徴とする請求項1に記載のダンパー装置。
  3. 前記錘は、
    前記外部材の中心部領域に配設されており、
    前記突起部は、
    前記第一の内部材に配設される第一の突起部と、
    前記第二の内部材に配設される第二の突起部とであり、
    前記溝は、
    前記錘を挟んで、前記第一の内部材配設側の前記外部材の前記側面部に形成される、第一の溝部と、
    前記錘を挟んで、前記第二の内部材配設側の前記外部材の前記側面部に形成される、第二の溝とであり、
    前記第一の突起部は、
    前記第一の溝部に挿通され、
    前記第二の突起部は、
    前記第二の溝部に挿通される、
    ことを特徴とする請求項2に記載のダンパー装置。
  4. 前記第一の溝部の螺旋の巻方向は、
    前記第二の溝部の螺旋の巻方向と逆である、
    ことを特徴とする請求項3に記載のダンパー装置。
  5. 前記溝は、
    螺旋の巻の傾きが変化している、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載のダンパー装置。
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