JP6083604B2 - 応力履歴測定方法および応力センサー - Google Patents

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Description

本発明は、応力履歴測定方法および応力センサーに関する。
現在、例えば、コンクリートにおける内部応力の測定方法としては、予めマーカーやセンサーになるものを設置しておき現有応力を測定する方法(例えば特許文献1参照)、あるいはコア採取してリバウンド量やAEカイザー効果から推定する方法(例えば特許文献2参照)などが利用されている。
而して、例えばコンクリート構造物に対して、地震および竜巻などの自然災害や、高速交通機関の衝突などの事故によって瞬間的に大きな力がかかっても、コンクリート構造物自体が破壊にまで至らず弾性的に変形するにとどまり、その後、外力が開放されて弾性変形が回復する場合には、コンクリート構造物が受けた力の大きさおよび分布が正確にわからないのが実情である。
このような場合においては、例えば、シミュレーションによる推定を行うことにより、あるいは、予想重要ポイントをコア採取し、それをアコースティックエミッション(AE測定)により最大応力量を推定することにより、コンクリート構造物の応力履歴を解析することが考えられる。しかしながら、いずれの方法によっても、高い信頼性をもって評価することができない。すなわち、シミュレーションによる推定方法においては、そもそも突発的に作用した外力の大きさと方向が推測の域を出ないので、シミュレーションの結果はより曖昧なものとなる、という問題がある。
また、AE測定においては、コア材料を力学試験機に載荷し、その微小破壊音の増加点から先行最大応力を推定するものであるので、高い精度を得ることができず、しかも、イベント発生時の最大応力方向がわからないので再現試験にならないばかりか、破壊検査であるため、構造物全体であまり多数の検査を行うことができない、などの問題がある。
さらにまた、多数の歪み計をコンクリート構造物全体に設置し、常時モニタリングすることにより、コンクリート構造物における応力履歴を解析する方法も考えられるが、通常の建築物では実際的ではなく、しかも、コンクリートに異物たるセンサーを埋包することは、不均質性を発生させることになるため、破壊の原因となり得る。
以上のような問題を解決するための手段として、本発明者らは、対象物に応力指標となる合成カルサイトを粒子単位で混ぜ込み、カルサイト粒子1粒毎に双晶密度を顕微鏡によって測定する操作を、多数のカルサイト粒子について行い、これにより得られる双晶密度の平均値から被測定対象物の全体にかかった応力を推定する方法を提案している(特許文献3参照。)。
このような測定方法によれば、カルサイト結晶の特性を利用するのでメンテナンスの必要がなく、必要に応じて計測するだけなので現実的である。
特開2004−101322号公報 特開平11−295198号公報 特許第4295334号公報
しかしながら、このような方法では、熟練した計測技術が必要な上に、多数のカルサイト粒子について計測を行うことが必要であり非常に手間がかかる。
また、カルサイト粒子の双晶密度を測定するためには、カルサイト粒子に最低でも2対の双晶が生じていることが必要であり、また、低い応力を検出しようとする場合には、例えばカルサイト粒子として例えば結晶サイズが1mmより大きいものを用いる必要があるといった結晶サイズについての制約があった。この理由は、作用した外力が小さいほど双晶間隔が広くなるためである。
しかも、結晶サイズが1mmより大きなカルサイト粒子を大量に合成することはまだ技術的に問題が残されているのが実情である。
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、その目的は、被測定対象物における応力履歴を、広い応力測定範囲にわたって、容易にかつ高精度に測定することのできる応力履歴測定方法および応力センサーを提供することにある。
本発明の応力履歴測定方法は、多数のカルサイト粒子による応力センサーが埋設された、外力を受けて弾性的に変形し得る被測定対象物について、当該被測定対象物が外力を受けた後における、双晶変形が生じたカルサイト粒子の割合に基づいて、当該被測定対象物が受けた応力履歴を測定することを特徴とする。
本発明の応力履歴測定方法においては、カルサイト粒子として、初生的に双晶を有さないものが用いられることが好ましい。
また、本発明の応力履歴測定方法においては、前記応力センサーとして、多数のカルサイト粒子が隣接する粒子同士が互いに接触した状態で樹脂により固められてなるものが用いられることが好ましい。
さらにまた、本発明の応力履歴測定方法においては、被測定対象物における少なくとも一部の領域を検査対象領域として、当該検査対象領域において結晶面が露出された複数のカルサイト粒子のうち、双晶変形が生じたカルサイト粒子の割合に基づいて、被測定対象物全体に作用した最大応力が推定される。
本発明の応力センサーは、上記の応力履歴測定方法において用いられる応力センサーであって、
多数のカルサイト粒子樹脂により固められてなり、
カルサイト粒子の含有割合が60〜80vol%であることを特徴とする。
本発明の応力履歴測定方法によれば、被測定対象物に作用された外力が開放された後においても残存する双晶変形の生じたカルサイト粒子の割合を測定しさえすればよいので、被測定対象物の応力履歴例えば最大応力を、誰にでも容易にかつ高精度に測定することができる。
また、双晶変形の有無を確認できればよいので、カルサイト粒子の双晶密度を測定する方法であれば必要となるカルサイト粒子の結晶サイズについての制約がなくなり、従って、例えば大量生産が可能な結晶サイズの合成カルサイト粒子を利用することができる。
また、初生的に双晶変形を有さないカルサイト粒子が用いられることにより、十分な大きさの測定可能範囲が得られ、例えば被測定対象物に作用した応力が低い場合であっても、当該応力履歴の測定が可能になると共に、応力が作用していない部分を測定する場合には、双晶を全くカウントしないですむので、高い効率が得られる。
さらにまた、応力センサーとして、多数のカルサイト粒子が隣接する粒子同士が互いに接触した状態で樹脂により固められてなる、いわばカルサイト粒子の集合体が用いられることにより、被検査面において測定に必要な数のカルサイト粒子を確保することができるので、測定結果に高い信頼性を得ることができると共に、測定自体を容易に行うことができる。
本発明の応力センサーの一例を示す説明図であって、(a)全体構成の概略を示す斜視図、(b)粒子構造を示す模式図である。 外力が作用されることによりカルサイト粒子に双晶変形が生じた状態を示す観念図である。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明の応力履歴測定方法に係る被測定対象物は、例えばセメントを主体とした複合材であるコンクリートからなる製品または構造物であって、当該被測定対象物に多数のカルサイト粒子による応力センサーが埋設される。
図1は、本発明の応力センサーの一例を示す説明図であって、(a)全体構成の概略を示す斜視図、(b)粒子構造を示す模式図である。
この応力センサー10は、多数のカルサイト粒子(単結晶)11が、バインダー樹脂12によって例えば直方体状に固められて構成されており、カルサイト粒子11にグレインサポート組織(隣接するカルサイト粒子が互いに接触ないし近接しており、粒子間で組織が保持された状態)が見られるものである。
応力センサー10を構成するバインダー樹脂12としては、次のような特性を有するものであれば特に制限されない。(A)硬化前に流動性を有すること、(B)硬化に伴う体積収縮率が小さいものであること、(C)硬化後に高い硬度(被測定対象物より高い強度)が得られるものであること。
このような樹脂としては、例えばエポキシ樹脂、具体的には、超低粘度エポキシ樹脂「E205」(株式会社ニチカ製)などを例示することができる。
カルサイト粒子11としては、天然のもの(何らかの応力イベントを受けたものを含む。)であっても、人工的に合成されたものであっても、双晶変形の有無(初期状態)が確認されたものであればよいが、双晶変形を初生的に有さないものであることが好ましい。カルサイト粒子11として、双晶変形のない例えば合成カルサイト粒子を用いた場合には、双晶変形を生じたカルサイト粒子の割合を検出するという測定原理上の理由から、十分な大きさの測定可能範囲を得ることができて例えば数Mpa程度の低い応力についても、測定が可能になると共に、応力が作用していない部分を測定する場合には、双晶を全くカウントしないですむので、高い効率を得ることができる。
カルサイト粒子11の粒子径(結晶サイズ)は、例えばコンクリートの細骨材である砂粒子の粒子径と同等の大きさであって、例えば60μm以上、2000μm以下の範囲内であることが好ましく、具体的には200μm程度である。ここに、「カルサイト粒子の粒子径」とは、最大投影面に外接する長方形の短径をいうものとする。
カルサイト粒子11の粒子径が過大である場合には、例えばコンクリートの細骨材である砂粒子よりも大きくなり、応力センサーというより躯体の支持部そのものとなってしまうという不具合があり、一方、カルサイト粒子11の粒子径が過小である場合には、計測が困難となるという不具合がある。
カルサイト粒子11の含有割合は、例えば60〜80vol%であることが好ましい。これにより、例えば、検査対象領域における測定断面に、例えば粒子径が200μmのカルサイト粒子が300個以上存在する状態とすることができて、所期の応力測定(検査)を高い信頼性をもって確実に行うことのできるものとなる。
上記の応力センサー10は、次のようにして作製することができる。
すなわち、所定量のカルサイト粒子11を常温常圧で型に充填し、真空ないし減圧下でバインダー樹脂12を充填し、大気圧下でバインダー樹脂12を硬化させることにより、得ることができる。
このような応力センサー10によれば、多数のカルサイト粒子11が隣接する粒子同士が互いに接触ないし近接した状態でバインダー樹脂12により固められてなる、いわばカルサイト粒子の集合体が用いられることにより、被検査面において測定に必要な数のカルサイト粒子を確保することができるので、測定結果に高い信頼性を得ることができると共に、測定自体を容易に行うことができる。
上記の応力センサー10を用いた応力履歴測定においては、例えばコンクリート製品またはコンクリート構造物それ自体が破壊されるまでには至らずに、弾性的な変形が生ずる程度の、せん弾力を含む外力が作用されると、図2に示すように、当該外力の大きさに応じてカルサイト粒子の特定の結晶面に双晶が形成される。カルサイト粒子に形成された双晶は、外力が解放されて被測定対象物の弾性的変形が回復した後においても消失しないため、カルサイト粒子がいわばマイクロ応力計として機能することとなる。ここに、カルサイト粒子の双晶変形は、すべてのカルサイト粒子に生ずるものではなく、双晶変形を生じていないカルサイト粒子11aと、双晶変形が生じたカルサイト粒子11bとが混在している。
そして、本発明者らが鋭意研究を重ねた結果、例えば数Mpa程度の低い応力から少なくとも普通コンクリートの破壊強度(例えば36MPa程度)に相当する応力の範囲において、双晶変形を生じるカルサイト粒子11の割合が、作用させた外力の大きさに比例して増加する(線形関係にある)ことが判明した。
また、すでに何らか応力イベントを受けたことのあるものについては、履歴した以上の応力を受けると双晶変形が生じたカルサイト粒子の数が増加することが判明した。
従って、双晶変形が生じたカルサイト粒子の割合を測定することにより、コンクリート製品またはコンクリート構造物が受けた応力履歴、例えば最大応力を測定することができる。
応力履歴測定方法の一例について具体的に説明すると、先ず、被測定対象物に埋設された上記の応力センサー10を被測定対象物から取り出した後、もしくは被測定対象物の表面に応力センサー10を埋没させた場合には、取出すことなく、当該応力センサー10の表面の一部を検査対象領域として選定し、当該検査対象領域の表面を研磨することにより複数個のカルサイト粒子の結晶面を露出させ、検査面とする。ここに、一の検査対象領域の大きさは、特に限定されるものではなく、目的に応じて適宜に設定することができる。
次いで、例えば光学顕微鏡により検査面全面を走査して、結晶面が露出されたカルサイト粒子について画像解析を行うことにより、カルサイト粒子における双晶の有無を確認し、所定の大きさの検査対象領域内に存在する複数のカルサイト粒子のうち、双晶変形が生じたカルサイト粒子の割合を算出する。カルサイト粒子の双晶の有無は、例えば、カルサイト粒子の結晶格子の変形に伴って屈折率あるいは反射率が変化することから、容易に判断することができる。また、外力が作用させる前(初期状態)と、外力が作用された後での、応力センサー10全体の光透過率の変化を検出することにより、双晶変形を生じたカルサイト粒子の割合を算出することもできる。
そして、上述したように、所定の大きさの検査対象領域内に存在する、双晶変形が生じたカルサイト粒子の割合は、外力が大きくなるに従って増加する傾向にあることから、双晶変形が生じたカルサイト粒子の割合に基づいて、被測定対象物全体が受けた応力の絶対値および分布を推定することができる。
而して、このような応力履歴測定方法によれば、被測定対象物に作用された外力が開放された後においても残存する双晶変形の生じたカルサイト粒子の割合を測定しさえすればよいので、被測定対象物の応力履歴例えば最大応力を、誰にでも容易にかつ高精度に測定することができる。
また、双晶変形の有無を確認できればよいので、カルサイト粒子の双晶密度を測定する方法であれば必要となるカルサイト粒子11の結晶サイズについての制約がなくなり、従って、例えば大量生産が可能な結晶サイズの合成カルサイト粒子を利用することができる。
また、初生的に双晶変形を有さないカルサイト粒子11が用いられることにより、十分な大きさの測定可能範囲が得られ、例えば被測定対象物に作用した応力が低い場合であっても、当該応力履歴の測定が可能になると共に、応力が作用していない部分を測定する場合には、双晶を全くカウントしないですむので、高い効率が得られる。
以下、本発明の効果を実証するために行った実験例を示す。
<実験例1>
粒子径(結晶サイズ)が200μmの双晶変形を有さない合成カルサイト粒子(単結晶)約0.5gを5mm×5mm×10mmの直方体状のキャビティを有する成形型内に充填し(カルサイト粒子の含有割合約70vol%)、この成形型を真空装置内に収容し、真空下でカルサイト粒子の間隙部にエポキシ樹脂「E205」(株式会社ニチカ製)を浸透させた。真空度は1kPa以下とした。その後、大気圧に戻すことでカルサイト粒子間に残った気泡は押し潰し、空隙をなくした状態で大気圧常温環境下に24時間の間放置して硬化させ、これにより、本発明の応力センサーに係る供試体を作製した。
この供試体においては、光学顕微鏡の視野領域(φ10mm)内に、カルサイト粒子が300個以上存在する状態であって、カルサイト粒子にグレインサポート組織が見られた。
また、供試体の圧縮強度を試料サイズを除いて、JIS 1108(コンクリートの圧縮強度試験方法)に準拠した一軸圧縮試験により測定したところ、供試体の圧縮強度(一軸圧縮強度)は、約37MPaであった。
上記のようにして得られた供試体の、無載荷の状態における双晶変形を有するカルサイト粒子の割合は実質的に0%であった。カルサイト粒子の双晶変形の有無の確認は、供試体の一部の領域を検査対象領域とし、表面を研磨することにより複数のカルサイト粒子の結晶面を露出させ、光学顕微鏡によりカルサイト粒子の結晶面を観察することにより行った。
そして、当該供試体に対する荷重を適宜変更して一軸圧縮試験を行い、荷重の大きさに対する双晶変形が生じたカルサイト粒子の割合を調べたところ、供試体の圧縮強度の41%の荷重(15MPa)を作用させたときの、双晶変形が生じたカルサイト粒子の割合は18%であり、供試体の圧縮強度の55%の荷重(20MPa)を作用させたときの、双晶変形が生じたカルサイト粒子の割合は27%であり、供試体の圧縮強度の100%の荷重(37MPa)を作用させたときの、双晶変形が生じたカルサイト粒子の割合は44%であった。
以上の結果より、作用させた荷重の大きさに応じて双晶粒子の割合が増加することが確認された。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、種々の変更を加えることができる。
例えば、本発明の応力履歴測定方法においては、応力センサーとして、被測定対象物の構成材料中に混入されたカルサイト粒子自体が利用されてもよい。例えば、セメントを主体とした複合材(コンクリート)を被測定対象物とする場合には、カルサイト粒子を骨材(例えば砂)の一部に替えて分散状態で混入させておけばよい。
また、上記の実施例において、応力センサーの形状は、直方体状に限定されるものではなく、目的に応じて適宜変更することができる。応力センサーの形状は、例えば球形状であってもよく、このような場合には、応力の方向に対する異方性がないものとして構成することができる。
本発明は、例えばダムや発電所などの常時応力が生じている構造物や、小さな橋や港湾の防波堤、あるいはマンションなどの小規模な構造物などのコンクリート構造物に好適に適用することができる。特に、小規模な構造物が破壊しない程度に力、例えば震度5強あるいは震度6といった、決して破壊は生じない程度の地震による揺れを受けた後に、所定の強度を保っているかどうかを検査する場合や、構造物それ自体の劣化に伴う局所的な応力集中を監視する場合など、ダメージの定量評価を行うことにより安全評価の向上につながることが期待される。
また、例えばコンクリート構造物、特に鉄筋が配筋されてなるものの強度評価を行うに際しては、本発明によれば、コンクリートそれ自体の強度を測定することができるので、鉄筋の配筋方法の適否だけでなくコンクリートの材質そのものの適否を含めて適正な評価を行うことができるものと期待される。
10 応力センサー
11 カルサイト粒子
11a 双晶変形を生じていないカルサイト粒子
11b 双晶変形が生じたカルサイト粒子
12 バインダー樹脂

Claims (5)

  1. 多数のカルサイト粒子による応力センサーが埋設された、外力を受けて弾性的に変形し得る被測定対象物について、当該被測定対象物が外力を受けた後における、双晶変形が生じたカルサイト粒子の割合に基づいて、当該被測定対象物が受けた応力履歴を測定することを特徴とする応力履歴測定方法。
  2. カルサイト粒子として、初生的に双晶を有さないものが用いられることを特徴とする請求項1に記載の応力履歴測定方法。
  3. 前記応力センサーとして、多数のカルサイト粒子が樹脂により固められてなるものが用いられることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の応力履歴測定方法。
  4. 被測定対象物における少なくとも一部の領域を検査対象領域として、当該検査対象領域において結晶面が露出された複数のカルサイト粒子のうち、双晶変形が生じたカルサイト粒子の割合に基づいて、被測定対象物全体に作用した最大応力を推定することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の応力履歴測定方法。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の応力履歴測定方法において用いられる応力センサーであって、
    多数のカルサイト粒子樹脂により固められてなり、
    カルサイト粒子の含有割合が60〜80vol%であることを特徴とする応力センサー。
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