添付の図面は、縮尺を正確に示すようには意図されない。図面において、様々な図に示される同一または略同一の要素は各々同様の参照符号によって示される。明瞭さのために、すべての図面においてすべての要素に符号が付されているわけではない。
一態様によれば、バッテリなしで動作するワイヤレス通信装置が提供される。別の態様によれば、バッテリから電力を得なくてもいくつかの通信機能を行うことができるワイヤレス通信装置が提供される。別の態様によれば、最小量のバッテリ電力、すなわち現在の通信装置よりも相当少ないバッテリ電力を使用していくつかの通信機能を行うことができるワイヤレス通信装置が提供される。
一実施形態によれば、ワイヤレス・デバイスは、高周波信号を受信するように構成されるとともに高周波信号から出力データ信号を受信するように構成されるRFインターフェース、出力データ信号を受信するとともに出力アナログ信号を供給するように構成される論理回路、およびRFインターフェースに接続されるとともに高周波信号からの派生DC動作電力をRFインターフェースおよび論理回路に供給するように構成される電力回路を備える。ワイヤレス・デバイスは、論理回路に接続される入力を有するとともに出力を有する第1のインピーダンス・マッチング変圧器、および第1のインピーダンス・マッチング変圧器の出力に接続されるとともに出力アナログ信号に基づいて音声信号を生成するように構成される第1の変換器を含む。
一実施形態によれば、ワイヤレス・デバイスは、入力音声信号を受信するとともに論理回路に入力アナログ信号を供給するように構成される第2の変換器を含む。論理回路は、入力アナログ信号を受信するとともに入力アナログ信号に基づく入力データ信号をRFインターフェースに供給するように構成される。RFインターフェースは、入力データ信号を受信するとともに入力データ信号に基づいて高周波信号を変調するように構成される。一実施形態によれば、ワイヤレス・デバイスは、第2の変換器と論理回路との間に接続される第2のインピーダンス・マッチング変圧器をさらに含む。別例によれば、第1のインピーダンス・マッチング変圧器は複数のスイッチを含み、これらは第1のインピーダンス・マッチング変圧器の巻数比を調整するように構成可能である。別例によれば、論理回路は、第1のインピーダンス・マッチング変圧器に接続される出力を有するデジタル・アナログ変換器を含む。論理回路は、第2の変換器に接続される入力を有するアナログ・デジタル変換器を含む。
一実施形態によれば、ワイヤレス・デバイスは着用可能なヘッドホンとして構成される。別例によれば、ワイヤレス・デバイスは、イメージを捕捉するとともに論理回路にイメージに関するデータを供給するように構成されるイメージ・センサを含む。
別例においては、ワイヤレス通信システムは、ワイヤレス・デバイスおよび少なくとも1つのネットワーク接続を有する基地局、並びに高周波信号を生成するとともにワイヤレス・デバイスと後方散乱通信を使用して通信するように構成される高周波送受信機を含む。ワイヤレス・デバイスは、高周波信号からワイヤレス・デバイスのための動作電力を生成するように構成される。ワイヤレス・デバイスは、音声信号を受信するとともに後方散乱通信を使用して、基地局に音声信号と関係するデータを通信するようにさらに構成される。
一実施形態によれば、ワイヤレス通信システムのワイヤレス・デバイスは、ワイヤレス・デバイス内の信号を処理するように構成される論理回路、音声出力信号を生成するように構成される第1の変換器、および入力音声信号を受信するとともに論理回路に入力アナログ信号を供給するように構成される第2の変換器を含む。論理回路は、高周波信号からデータを受信するとともに第1の変換器に出力アナログ信号を供給するように構成される。
様々な実施形態によれば、ワイヤレス・デバイスは、論理回路と第1の変換器との間に接続される第1のインピーダンス・マッチング変圧器を含む。ワイヤレス・デバイスは、第2の変換器と論理回路との間に接続される第2のインピーダンス・マッチング変圧器を含む。論理回路は、第1のインピーダンス・マッチング変圧器に接続される出力を有するデジタル・アナログ変換器を含む。論理回路は、第2の変換器に接続される入力を有するアナログ・デジタル変換器を含む。
一実施形態によれば、ワイヤレス・デバイスは着用可能なヘッドホンとして構成される。別例によれば、ワイヤレス・デバイスは、イメージを捕捉するとともに論理回路にイメージに関するデータを供給するように構成されるイメージ・センサを含む。
一実施形態によれば、無線通信は、各々ユニークなアドレスを有するとともに各々高周波信号から動作電力を生成するように構成される複数のワイヤレス・デバイスを含む。基地局はワイヤレス・デバイスの各々から後方散乱通信を受信するように構成される。一実施形態によれば、基地局は高周波信号を使用して、ワイヤレス・デバイスの各々にデータを送信するように構成される。
一実施形態において、ワイヤレス・デバイスを操作する方法は、ワイヤレス・デバイスの高周波信号を受信する工程、高周波信号から派生する出力データ信号を生成する工程、第1のインピーダンス・マッチング装置を使用して出力データ信号を出力アナログ信号に変換する工程、高周波信号からワイヤレス・デバイスのためのDC動作電力を得る工程、およびインピーダンス・マッチング装置の出力に接続されるワイヤレス・デバイスの第1の変換器を使用して、出力アナログ信号に基づいて出力音声信号を生成する工程を含む。
一実施形態によれば、ワイヤレス・デバイスを操作する方法は、入力音声信号を受信するためにワイヤレス・デバイスの第2の変換器を使用する工程、入力音声信号に基づき入力データ信号を生成する工程、および入力データ信号に基づき高周波信号を変調する工程を含む。別例によれば、方法は、イメージを捕捉するとともに高周波信号のソースにイメージに関するデータを供給するために、ワイヤレス・デバイスのイメージ・センサを使用する工程を含む。
一実施形態によるワイヤレス・デバイスを操作する方法によれば、入力データ信号を生成する工程は、第2の変換器の出力に接続される入力を有する第2のインピーダンス・マッチング変圧器を使用する工程を含む。別例によれば、第1のインピーダンス・マッチング変圧器を使用する工程は、第1のインピーダンス・マッチング変圧器の巻数比を調整するために複数のスイッチを構成する工程を含む。さらなる実施形態によれば、出力データ信号を出力アナログ信号に変換する工程は、第1のインピーダンス・マッチング変圧器に接続されるデジタル・アナログ変換器を使用する工程を含む。別例によれば、入力データ信号を生成する工程は、第2の変換器に接続されるアナログ・デジタル変換器を使用する工程を含む。
一実施形態においては、ワイヤレス・デバイスと基地局との間で通信する方法は、基地局から高周波信号を生成する工程、ワイヤレス・デバイスで高周波信号を受信する工程、高周波信号からワイヤレス・デバイスのための動作電力を得る工程、ワイヤレス・デバイスで音声入力信号を受信する工程、高周波信号を音声入力信号に基づき変調して変調高周波信号を生成するためにワイヤレス・デバイスを使用する工程、および基地局で変調高周波信号を受信する工程を含む。
一実施形態におけるワイヤレス・デバイスと基地局との間で通信する方法によれば、ワイヤレス・デバイスは、音声出力信号を生成するように構成される第1の変換器、および音声入力信号を受信するように構成される第2の変換器を含む。方法は、高周波信号からデータを受信する工程、および受信したデータに基づいて第1の変換器に出力信号を供給する工程をさらに含む。
一実施形態におけるワイヤレス・デバイスと基地局との間で通信する方法によれば、方法は、第1の変換器の入力で第1のインピーダンス・マッチング装置を使用する工程を含む。別例において、方法は、第2の変換器の出力で第2のインピーダンス・マッチング装置を使用する工程を含む。別例によれば、方法は、第1のインピーダンス・マッチング変圧器に接続されるデジタル・アナログ変換器を使用して、出力データ信号を出力アナログ信号に変換する工程を含む。さらなる実施形態において、方法は、第2の変換器に接続されるアナログ・デジタル変換器を使用する工程を含む。
一実施形態におけるワイヤレス・デバイスと基地局との間で通信する方法によれば、方法は、イメージを捕捉するためにワイヤレス・デバイスのイメージ・センサを使用する工程、および基地局にイメージに関するデータを供給する工程を含む。別例によれば、方法は、ワイヤレス・デバイスによりテキスト情報を受信する工程、および基地局にテキスト情報と関係するデータを供給する工程を含む。
一実施形態におけるワイヤレス・デバイスと基地局との間で通信する方法によれば、方法は、各々ユニークなアドレスを有するとともに各々高周波信号から動作電力を生成するように構成される複数のワイヤレス・デバイスを設ける工程を含む。方法は、基地局によってワイヤレス・デバイスのうちの1つを選択する工程、ワイヤレス・デバイスのうちの1つのユニークなアドレスを使用する工程、およびワイヤレス・デバイスのうちの1つから後方散乱通信を受信する工程を含む。一実施形態によれば、方法は基地局からワイヤレス・デバイスの各々に高周波信号を使用してデータを送信する工程を含む。
一実施形態において、ワイヤレス通信装置は、第1の動作モードでワイヤレス通信装置を動作させる電力を供給するように構成されるバッテリ、バッテリに接続されるとともに第1の動作モードでバッテリ電力で動作するように構成される処理部、および高周波信号を受信するとともに第2の動作モードでワイヤレス通信装置を動作させる電力を高周波信号から生成するように構成されるRFインターフェースを含む。ワイヤレス通信装置は、利用可能なRF電力を検知するとともに第1の動作モードから第2の動作モードに入るように構成される。
一実施形態によれば、ワイヤレス通信装置は、第1の動作モードにおいて、携帯電話、タブレット・コンピュータ、あるいはノートブック・コンピュータとして機能するように構成される。別例によれば、ワイヤレス通信装置は、処理部が第2の動作モードにおいてスリープモードに入るように構成される。ワイヤレス・デバイスは、メモリ素子の充填状態を検知し、充填状態に基づいて処理部をスリープモードからアクティブ・モードに変更し、メモリ素子によりデータ転送を行うようにさらに構成される。充填状態は、メモリが満たされていること、メモリが空であること、あるいはメモリが選択されたパーセントだけ満たされているか空であることを示す。
別例によれば、ワイヤレス通信装置のRFインターフェースは、第2の動作モードで高周波信号からデータを受信するように構成され、また、ワイヤレス通信装置は、メモリ素子にデータを格納するように構成される。別例において、RFインターフェースは、高周波信号を変調するとともに高周波信号のソースと後方散乱通信するように構成される。別例によれば、ワイヤレス通信装置は、メモリからデータを読み込むとともに高周波信号を変調することにより高周波信号のソースに出力メッセージを提供するように構成される。別例において、ワイヤレス通信装置は、メモリからデータを読み込むとともに高周波信号を変調することにより高周波信号のソースに出力メッセージを提供するように構成される。
一実施形態において、ワイヤレス通信装置と通信する方法は、ワイヤレス通信装置に含まれるバッテリによって供給される動作電力を使用して、第1の動作モードでワイヤレス通信装置を動作させる工程、高周波信号の存在を検知する工程、およびこれに応じて、高周波信号から派生する動作電力を使用してワイヤレス通信装置を第2の動作モードで動作させる工程を含む。
一実施形態によれば、ワイヤレス通信装置と通信する方法は、第1の動作モードで携帯電話、タブレット・コンピュータ、あるいはノートブック・コンピュータとしてのワイヤレス通信装置を動作させる工程を含む。別例によれば、方法は、メモリの記憶レベルが限界に達したことを検知する工程、および非アクティブ状態からアクティブ状態にワイヤレス通信装置のプロセッサを変更する工程を含む。別例においては、方法は第2の動作モードのワイヤレス通信装置の高周波信号からデータを抽出する工程、およびワイヤレス通信装置のメモリにデータを格納する工程を含む。
一実施形態によれば、ワイヤレス通信装置と通信する方法は、プロセッサを使用して、メモリからデータを移動させる工程を含む。別例において、方法はメモリからデータを読み取る工程、および高周波信号を変調することによりワイヤレス通信装置から出力メッセージを提供する工程を含む。別例によれば、方法は、高周波信号のソースと後方散乱通信するワイヤレス通信装置によって、高周波信号を変調する工程を含む。
一実施形態におけるワイヤレス通信装置と通信する方法によれば、高周波信号を変調する工程は、ワイヤレス通信装置の識別データで高周波信号を変調する工程を含む。別例においては、高周波信号のソースは少なくとも1つのネットワーク接続を有する基地局であり、方法は、基地局で識別データを受信する工程、およびネットワーク接続上の少なくとも1台のリモート装置に識別データを供給する工程を含む。別例によれば、方法は、ネットワーク接続上で、ワイヤレス通信装置のためのメッセージを基地局で受信する工程、およびワイヤレス通信装置にメッセージを提供するために高周波信号を変調する工程を含む。
一実施形態におけるワイヤレス通信装置と通信する方法によれば、高周波信号のソースは少なくとも1つのネットワーク接続を有する基地局である。方法は、基地局でワイヤレス・デバイスからデータを受信する工程、およびネットワーク接続上でリモート装置にデータを供給する工程を含む。別例によれば、方法はメモリからデータを読み取る工程、および高周波信号を変調することによりワイヤレス通信装置から出力メッセージを提供する工程を含む。
一実施形態において、ワイヤレス通信システムは、ワイヤレス・デバイスおよび少なくとも1つのネットワーク接続を有する基地局、並びに高周波信号を生成するとともにワイヤレス・デバイスと後方散乱通信を使用して通信するように構成される高周波送受信機を含む。ワイヤレス・デバイスは、第1の動作モードでワイヤレス・デバイスを動作させる電力を供給するように構成されるバッテリ、バッテリに接続されるとともに第1の動作モードでバッテリ電力で動作するように構成される処理部、および基地局から高周波信号を受信するとともに第2の動作モードでワイヤレス・デバイスを動作させる電力を高周波信号から生成するように構成されるRFインターフェースを含む。ワイヤレス・デバイスは、利用可能なRF電力を検知するとともに第1の動作モードから第2の動作モードに入るように構成される。
一実施形態によれば、ワイヤレス通信システムは、第1の動作モードにおいて、携帯電話、タブレット・コンピュータ、あるいはノートブック・コンピュータとして機能するように構成される。別例によれば、ワイヤレス・デバイスは、処理部が第2の動作モードにおいてスリープモードに入るように構成され、また、ワイヤレス・デバイスは、メモリ素子の充填状態を検知し、充填状態に基づいて処理部をスリープモードからアクティブ・モードに変更し、メモリ素子によりデータ転送を行うように構成される。
別例によれば、ワイヤレス通信システムのRFインターフェースは、第2の動作モードで高周波信号からデータを受信するように構成され、また、ワイヤレス・デバイスは、メモリ素子にデータを格納するように構成される。別例によれば、RFインターフェースは基地局にデータを供給するために高周波信号を変調するように構成される。別例において、ワイヤレス・デバイスは、メモリからデータを読み込むとともに高周波信号を変調することにより高周波信号のソースに出力メッセージを提供するように構成される。別例において、RFインターフェースはワイヤレス・デバイスの識別データにより高周波信号を変調するように構成される。
一実施形態によれば、ワイヤレス通信システムの基地局は、識別データを受信するとともにネットワーク接続上で少なくとも1台のリモート装置に識別データを供給するように構成される。別例によれば、基地局は、ネットワーク接続上で、リモート装置からワイヤレス・デバイスのためのメッセージを受信するとともにワイヤレス・デバイスにメッセージを供給するために高周波信号を変調するようにさらに構成される。別例において、基地局は、基地局でワイヤレス・デバイスからデータを受信するとともにネットワーク接続上で、リモート装置にデータを供給するように構成される。別例によれば、RFインターフェースは、第2の動作モードで高周波信号からデータを受信するように構成され、また、ワイヤレス・デバイス置は、メモリ素子にデータを格納するように構成される。
本発明の実施形態は、後述の明細書および添付の図面に開示される要素の構成および配置の詳細に制限されるものではない。本発明の実施形態は、様々な方法で実施乃至実行可能である。さらに、ここに使用される語法および用語は、開示のためのものであり、制限するものとみなされるべきではない。「含む」、「備える」、あるいは「有する」またはその変形は、後述の明細書に挙げられる部材、その均等物の他、付加的な部材も包含することを示す。
本発明の少なくともいくつかの実施形態において、いくつかの例におけるバッテリを備えない低電力ワイヤレス通信装置が開示され、別例において、ワイヤレス通信装置はバッテリを含むが、複数の動作モードを有し、モードのうちの少なくともいくつかは、バッテリからほとんどまたはまったく電力を要しない。異なる例におけるワイヤレス通信装置は、ウォーキートーキー、オーディオ音楽プレーヤ、リモート・コントロール、デスクトップ、ラップトップ、およびタブレット・コンピュータを含むコンピュータ・システムのようなコードレス電話装置、携帯または有線電話、RF通信システムなどの多数の異なるタイプの装置と動作可能であるマイクロホンおよび/またはスピーカを有する無線ヘッドセットおよび送受話器を含む。他の例において、1つ以上の有線または無線ネットワークへの接続を含む基地局に対して無線ネットワーク上で通信する携帯電話、カメラ、ビデオゲーム・コントローラ、スマートフォン、タブレット・コンピュータ、および他の装置として動作するワイヤレス通信装置が提供される。少なくともいくつかの例において、ワイヤレス・デバイスは、ワイヤレス・デバイスのための入力データを含むか含まない高周波信号から電力が供給される。さらに、少なくともいくつかの例において、ワイヤレス通信装置は、基地局あるいは他のワイヤレス・デバイスと通信するために後方散乱通信技術を利用する。
図1は、本発明の一実施形態に従う通信システム100を示す図である。通信システム100は基地局102、並びに複数のワイヤレス通信装置104a、104b、104c、および104dを含む。基地局102は、ワイヤレス通信装置によって受信される高周波信号106を送信する。
一実施形態によれば、基地局102は電源に接続される。電源は電気のコンセントである。基地局102は、例えば、ローカルエリア・ネットワーク(LAN)、無線ローカルエリア・ネットワーク(WLAN)、ワイドエリア・ネットワーク(WAN)、セルラ・ネットワーク、あるいは公衆スイッチ電話ネットワーク(PSTN)を含む、1つ以上の有線または無線ネットワークに接続される1つ以上のネットワーク・インターフェイスをさらに含む。
様々な実施形態によれば、ワイヤレス通信装置104a乃至104dは、1つ以上の携帯電話、iPhone(登録商標)、ヘッドホン、ヘッドセット(マイクロホンおよびイヤホンを含む)、音楽プレーヤ、iPod(登録商標)、携帯情報端末(PDA)、iPad(登録商標)、ラップトップ、コンピュータや、カメラを含む。
一実施形態によれば、ワイヤレス通信装置104a乃至104dは、ワイヤレス・デバイス104a乃至104dの内部要素に電力を供給するために受信した高周波信号をDC電圧に変換する。一例において、ワイヤレス通信装置104a乃至104dはバッテリを含まず、高周波信号が唯一の電源である。
別例によれば、基地局102は、高周波送受信機を含むとともに後方散乱変調技術を使用してワイヤレス通信装置104a乃至104dと通信する。送受信機は、振幅変調または位相変調を使用して、ワイヤレス通信装置104a乃至104dに送信する。いくつかの実施形態では、振幅変調は、DSB−ASK(両側波帯(double sideband)振幅シフト・キーイング)、PRASK(位相逆転(phase reversal)振幅シフト・キーイング)や、SSB−ASK(単側波帯(single sideband)振幅シフト・キーイング)である。ワイヤレス通信装置104a乃至104dは、後方散乱変調により通信を返す。異なる実施形態では、基地局102は、第2世代GS1を含む1つ以上のRFID通信基準に従って動作する。
図2は、一実施形態に従うワイヤレス通信装置の動作方法150を示すフローチャート図である。ブロック152では、図1のワイヤレス通信装置104a乃至104dのようなワイヤレス通信装置は、基地局の近傍に配置される。ブロック154では、ワイヤレス通信装置は基地局から高周波信号を受信する。ブロック156では、ワイヤレス通信装置は、ワイヤレス通信装置の要素に電力を供給するために高周波信号をDC電圧に変換する。ブロック158では、ワイヤレス通信装置は基地局からの高周波信号からデータを受信する。
ブロック152では、ワイヤレス通信装置は、基地局によって放射される高周波信号の強度がワイヤレス通信装置に電力を供給するのに十分基地局に近接しており、また、所定の通信装置の機能に応じて、ワイヤレス通信装置は基地局とのデータの送受信を開始する。一例によれば、ワイヤレス通信装置が基地局から約2フィート乃至約60フィート(約0.6メートル乃至約18.3メートル)の範囲にある。他の例において、ワイヤレス通信装置と基地局との間の距離は、約1インチ乃至5フィート(約2.54センチメートル乃至約1.52メートル)、約1フィート乃至約10フィート(約30センチメートル乃至約9.14メートル)、約2フィート乃至約10フィート(約60.96センチメートル乃至約9.14メートル)、約2フィート乃至約20フィート(約60.96センチメートル乃至約6.096メートル)、約5フィート乃至約20フィート(約1.52メートル乃至約6.096メートル)、および約5フィート乃至約30フィート(約1.52メートル乃至約9.14メートル)である。別例において、使用されるRF通信技術に応じて、他の距離が可能である。
上述したように、ブロック154では、ワイヤレス通信装置は基地局から高周波信号を受信する。一例において、基地局は連続的に高周波信号を放射し、ワイヤレス通信装置が基地局の十分に近傍のエリアに入ると、ワイヤレス通信装置は高周波信号の受信を開始する。
ブロック156で、ワイヤレス通信装置は高周波信号を少なくとも1つのDC電圧に変換する。一実施形態において、ワイヤレス通信装置は、パワー・アップのための十分なエネルギーを受け取った後、ブロック158で、高周波信号からデータの受信をさらに開始する。データを含む高周波信号は、電力を提供する高周波信号とは異なるソースを有するか、あるいは、同じ基地局から送信される。一特徴によれば、ワイヤレス通信装置は複数の基地局を含むエリアで動作し、複数の基地局からの高周波信号はワイヤレス通信装置に電力を供給する。ワイヤレス通信装置は後方散乱変調を使用して、データを送信する基地局に応答する。一実施形態において、ワイヤレス通信装置に電力を供給する高周波信号を放射する基地局は、データを送信する基地局でもあり、一方向に所定の時間に生じるデータ通信と同時に動作する送信機および受信機を含む。
一実施形態によれば、高周波信号は、約840MHz乃至約960MHzの周波数で送信される。別例において、高周波信号は、約2.403GHz乃至約2.483GHz(Wi−Fiに使用される)のISMバンド周波数で送信される。さらなる実施形態において、高周波信号は、約4915MHz乃至約5825MHz(Wi−Fiに使用される)の5GHzのU−NIIバンド周波数で送信される。別例によれば、高周波信号は、UMTS/LTEバンド周波数で送信され、これは、約800MHz、850MHz、約900MHz、約1500MHz、約1700MHz、約1800MHz、約1900年MHz、あるいは約2100MHzである。所定の実施形態において、高周波信号は、60GHz(WiGigに使用される)で送信される。
図3は、本発明の一実施形態によるワイヤレス通信装置のいくつかの要素を示すブロック図200である。要素はアナログRFインターフェース202、デジタル制御ブロック204、およびセンサ・ブロック206を含む。
アナログRFインターフェース202は、アンテナ・パッド210aおよび210b、電圧調整器212、整流器214、復調器216、並びに変調器218を含む。バッテリのようなDC電源の付加的なソースがワイヤレス・デバイスに含まれる場合、アナログRFインターフェース202は電圧入力220aをさらに含む。
デジタル制御ブロック204は、アナログRFインターフェース202からの電圧入力222を含み、また、デジタル制御ブロック204は、バッテリのようなDC電源の付加的なソースがワイヤレス・デバイスに含まれる場合、電圧入力220bをさらに含む。様々な実施形態において、デジタル制御ブロック204は衝突防止技術、読み取り/書き込み制御、アクセス制御、センサ・インタフェース制御、およびRFインターフェース制御を含む。一例において、デジタル制御ブロック204は、有限状態機械を含む。別例において、デジタル制御ブロック204はプロセッサを含む。別例において、デジタル制御ブロックは、ここに開示される機能を実行するように構成またはプログラムされる複数の論理回路およびプロセッサを含む。一特徴によれば、デジタル制御ブロック204は、基地局から受信されるデジタル・データ・パケットをアナログ信号に変換する。別の特徴によれば、デジタル制御ブロック204は、アナログ信号を基地局への送信用のデジタル・データ・パケットに変換する。
センサ・ブロック206は音声出力セクション230および音声入力セクション250を含む。別例において、センサ・ブロック206は音声出力セクション230および音声入力セクション250の両者を含まない。別例において、センサ・ブロック206は、カメラ部240、ビデオゲーム制御部、およびテキスト作成インターフェースの1つ以上を含む。センサ・ブロック206は、バッテリのようなDC電源の付加的なソースがワイヤレス・デバイスに含まれる場合、電圧入力220cをさらに含む。
音声出力セクション230は、デジタル・アナログ変換器232、電圧および電流変換モジュール234、並びに音声出力装置236を含む。音声出力セクションは、図4に関してより詳細に開示される。別例において、音声出力セクション230の要素は他の機能ブロックに配置される。
音声入力セクション250は、オーディオ入力装置260、電圧および電流変換モジュール254、並びにアナログ・デジタル変換器(ADC)252を含む。一実施形態によれば、サンプルアンドホールド回路254はADC252と一体的に形成される。別例によれば、音声入力セクション250はサンプルアンドホールド回路254を含まない。音声入力セクション250は、図6に関してより詳細に開示される。別例において、音声出力セクション230の要素は他の機能ブロックに配置される。
一態様によれば、センサ・ブロック206はデジタル制御ブロック204からデジタル・データを受信する。例えば、センサ・ブロック206はデジタル制御ブロック204からデジタル音声出力データを受信する。一実施形態によれば、センサ・ブロック206はデジタル制御ブロック204にデジタル・データを送信する。例えば、センサ・ブロック206はデジタル制御ブロック204にデジタル化された音声入力データを送信する。別の例において、センサ・ブロック206は、デジタル制御ブロック204にデジタル写真のようなデジタル化された光学データを送信する。
一実施形態によれば、センサ・ブロック206は、圧縮したフォーマットのデジタル音声出力データを受信し、ローカル・ステート・マシンまたはプロセッサを使用して、これをデコードする。デジタル制御ブロック204はデジタル化された音声入力を受信し、ステート・マシンまたはプロセッサを使用してデータを圧縮またはエンコードする。RFプロトコルは圧縮データまたは非圧縮データの通行を許可する所定のコマンドまたはステート・マシン・オペレーションを有する。符号化/デコードアルゴリズムの様々な例は、LPC(線形予測法)、CELP(コード刺激線形予測法(Code Excited Linear Prediction))、SADVQ(連続適応 差分ベクトル量子化 (Serial Adaptive Differential Vector Quantization))、ACELP(代数符号励起線形予測(Algebraic Code Excited Linear Prediction))、および圧縮センシング技術を含む。他のアルゴリズムが使用されてもよい。
一特徴によれば、デジタル制御ブロック204の要素に電力を供給するために、アナログRFインターフェース202は、デジタル制御ブロック204にDC電圧222を供給する。いくつかの実施形態によれば、アナログRFインターフェース202は、基地局から受信されるデータをデジタル制御ブロック204に送信する。
別の特徴によれば、デジタル制御ブロック204はセンサ・ブロック206からアナログRFインターフェース202にデータを送信する。様々な例において、データは、マイクロホン260からの音声入力データ、カメラ244からの光学データ、およびキーボードやキーパッドからのテキスト入力を示す。
一態様によれば、アナログRFインターフェース202、デジタル制御ブロック204、およびセンサ・ブロック206は、最小量の電力を使用するように構成される。例えば、一実施形態におけるデジタル制御ブロック204は、最小の電力を得る有限状態機械を含む。同様に、センサ・ブロック206の要素は、電力消費を最小化するように構成される。通常のアナログRFインターフェース202およびデジタル制御ブロック204は、電力の約10μW以下を使用する。
図4は、一実施形態における音声出力セクション230のを示す回路図である。音声出力セクション230は、デジタル・アナログ変換器(DAC)272、インピーダンス整合器278、変圧器274、およびイヤホン276を含む。DAC272は、DAC232の出力がインピーダンス整合器278に入力されるように、インピーダンス整合器278に接続される。インピーダンス整合器278は、インピーダンス整合器278の出力が変圧器274に入力されるように、変圧器274に接続される。DAC272、インピーダンス整合器278、および変圧器274は、相補性金属酸化膜半導体(CMOS)あるいはサブしきい値CMOSに必要な高電圧を、磁気駆動イヤホンの低電圧要件に変換することにより、イヤホン276に音声出力信号を送信する際に最小の電力を消費するように構成される。
一実施形態において、DAC272は、パルス幅変調器、ローパスまたは帯域通過低損失フィルタ、電圧入力280、およびデジタル制御282を含む。一特徴によれば、パルス幅変調器を含むDAC272は、ナイキスト周波数の少なくとも約2倍に等しいクロック周波数を有する。クロック周波数がナイキスト周波数の約2倍よりも大きい場合、パルスを記述するオーバーサンプリング要因がある。一例において、8ビットの時間分解能を備える8kHzの音声信号は、第2MSPS(Fs*2^N)当たり2.048メガサンプルのサンプリングレートを有する。LCタンク回路やより高次のフィルタは、約8kHzに調整される。フィルタはローパスまたはバンドパスフィルタである。
別例において、DAC272は、デルタ・シグマ変調器およびローパスまたは帯域通過低損失フィルタを含む。一特徴によれば、DAC272はデルタ・シグマ変調器を含み、また、オーバーサンプリング比はビットでダイナミック・レンジの平方根である。一例において、第2の(kSPS)シグマ・デルタDACについて8ビットのキロサンプルは、64kSPS1ビット・サンプルおよび約8kHzに調整される1次、2次、あるいは3次のローパス・フィルタを使用する。いくつかの実施形態において、デルタ・シグマ変調器は、1次、2次、あるいは3次である。一実施形態において、低損失ローパス・フィルタは、単極のインダクタ・コンデンサ対で実施される。別例において、インダクタは変圧器の1本の脚部である。
他の例において、DAC272は別の低電力デジタル・アナログ変換器である。一例において、DAC272は、約0.7Vの最大の動作電圧で約5.7nA乃至約180nAの極大電流を有する。ヘッドホン276のようなイヤホンまたはヘッドホンに電力を供給する音声電力は、式1を使用して定義される。
Pオーディオがオーディオ電力である場合、SPL会話は会話の音圧レベルであり、SPLヘッドホンは、1mWの電力から生成されるSPLである。一例において、SPLヘッドホンは、124dBのSPL/mWであり、これにより、ヘッドホンは、94dBのSPLを生成するために1mWを使用する。ヘッドホンの電圧は、式(2)を使用して決定される。
Vヘッドホンは、ヘッドホンの最大電圧であり、Rヘッドホンは、ヘッドホンの抵抗である。変圧器234のための巻数比は、一実施形態において、式(3)を使用して決定される。
N巻数は、インダクタの二次コイルの巻数に対するインダクタの一次コイルの巻数の比であり、D2AVmaxは、DAC272の最大電圧である。DAC272の電流は、一実施形態において、式(4)を使用して決定される。
D2AImaxは、DAC272の電流である。これらの式は、変圧器が100%効率的であると仮定するものといえる。別例において、D2AVmaxおよびD2AImaxは、これらの式から計算されるものよりも高い。
別の例によれば、DAC272は、パルス幅変調を使用するバック変換器または降圧DC/DC変換器を含む。この例において、エネルギーはインダクタに格納され、これにより、ソースの電子機器からのエネルギーの大部分は、音声生成イヤホン236に移動され、システムの効率が高められる。
一実施によれば、DAC272は、選択されたレベルに充電され、続いて比較器に放電される付加的なコンデンサを含む。比較器は、電圧パルスのタイミングを決定するとともにより高いパルス幅変調スイッチング周波数を許可する。一例において、DAC272は、8kHzのスイッチング周波数および32のオーバーサンプリング比を有するシグマ・デルタ変調を使用する。別の例において、DACは、1ビットでスイッチング周波数が256kHzのシグマ・デルタ変調を使用する。
変圧器274はインピーダンス変圧器である。インピーダンス変圧器274は、DAC272から受信されるアナログ信号を、低電圧かつより高い電流信号に変換する。様々な例において、変圧器274は、約410:1、約840:1、あるいは約410:1乃至約840:1の巻数比を有する。変圧器274の所定の設計は、イヤホンの特性に基づいて選択され、イヤホンの入力インピーダンスと整合する出力インピーダンスを提供する。
一実施形態における変圧器274は、フェライト磁気コアを備える既製の小型化した変圧器である。一特徴によれば、フェライト磁気コアを備える小型化した変圧器は高度に効率的である。別例において、変圧器274は、DAC側に多数の巻数を提供する基板およびエッチングされた多層コイル上で平坦な磁性材料により半導体組立技術を使用して形成される。DAC側の巻数は、例えば、約400、約500、約600、約700、約800、約850、あるいは約900である。反対側上の多層コイルは、電気/音圧装置(イヤホン)上により少数の巻数(例えば1あるいは2以上)を提供する。
一実施形態における半導体変圧器274において、変圧器274の各々にCMOSスイッチを供給する複数のアームが存在する。CMOSスイッチは、DAC側の選択された巻数に切り換えることに使用される。一特徴によれば、CMOSスイッチは、イヤホンの固定インピーダンスに対する効率を最大限にすることに使用される。一実施形態において、巻数比はパワー・アップで決定され、スイッチ構成は不揮発性メモリに格納される。別例において、スイッチ構造体は予め構成される。
いくつかの実施形態によれば、イヤホン276は、イヤホン、あるいはヘッドホン、スピーカや別の音声出力装置を含む他の電気/音声変換器を含む。イヤホンのための所要電力は、1メートルの人間の会話レベルの約5nW乃至約300nWで通常変化する。例えば、アルティメット・イヤーズ7プロ(登録商標)のイヤホンは、約8nWの電力を使用し、Klipsch X5(登録商標)のイヤホンは、約32nWの電力を使用し、アップルのインイヤー・イヤホンは、約260nWの電力を使用する。これらの計算は十分な音圧レベルを生成するための所要電力に基づく。圧力はインピーダンスおよび速度に関係がある。
pは20℃における標準気圧からの圧力変化であり、Zは標準温度および圧力における空気の特性インピーダンスであり、vは、空気媒体における粒子の根二乗平均速度であり、速度vは、圧力pおよびW/m2における音の強度Jと関係を有する。
従って、
約1メートルの距離の通常の会話は、約40dB乃至約60dBの音圧レベルSPLを有する。音が0.7×0.7cm2の開口を備える外耳道を通して移動する必要がある場合、イヤホンは、70dBの音圧レベルを生成するために約480pWを使用するであろう(1メートルの距離の少なくとも10回の通常の会話の音圧レベル)。一例において、アルティメット・イヤーズ7プロ(UE7プロ(登録商標))のヘッドホンは、1kHzで入力電力の1mW当たり124dBSPLの感度および17.5Ωのインピーダンスを有する。従って、これらのヘッドホンは、1本のチャンネル当たり作動するための4.0nWの電力を使用し、260μVrmsの電圧を生成する。さらに、式(1)乃至(4)により、アルティメット・イヤーズ7プロ(登録商標)のヘッドホンにおいて、変圧器の一次巻線は2652の巻きを有し、0.7VのDAC272は、5.68nAの極大電流を有する。別の例において、アップルのモデルMA850G/Bのようなインイヤー・ヘッドホンは、1kHzで109dBSPL/mWの感度および23Ωのインピーダンスを有する。従って、これらのヘッドホンは、1本のチャンネル当たり130nWを使用し、1.70mVの電圧を生成する。さらに、式(1)乃至(4)により、アップルのインイヤー・ヘッドホンにおいて、変圧器の一次巻線は411の巻きを有し、0.7VのDAC272は、180nAの極大電流を有する。
図5は、本発明の実施形態に従う音声出力装置に電力を供給する方法を示すフローチャート図である。一例において、音声出力装置は図4のイヤホン276である。ブロック302では、ワイヤレス通信装置のアナログRFインターフェースは基地局から高周波信号を受信する。アナログRFインターフェースは図3のインターフェース202である。アナログRFインターフェースは、入力データ信号を生成するために高周波信号を復調し、デジタル制御ブロック204に入力データ信号を送信する。ブロック304では、デジタル制御ブロックは、例えば圧縮した表現からデータをデコードすることにより、任意に信号を処理する。ブロック306では、デジタル・アナログ変換器はデジタル信号をアナログ信号に変換する。デジタル・アナログ変換器は図4に関して上述したDAC272である。一実施形態によれば、アナログ信号は、約0ボルトからCMOSロジック・レベルまたはサブしきい値ロジック・レベルまで変化する動的な電圧範囲を有する。様々な実施形態において、電圧は約0.7V、約1.8V、あるいは約0.7V乃至約1.8Vである。ブロック308では、変圧器はアナログ信号をより高い電流を有する低電圧アナログ信号に変換する。一特徴によれば、変圧器は、最小の電力損失で信号を変換する。電力損失は、通常公知のより大型の変圧器に対して10乃至20パーセントであり、これらを80乃至90パーセントの能率とする。様々な例によれば、変圧器は約99パーセントの能率、約95パーセントの能率、約90パーセントの能率、約80パーセントの能率、あるいは約90乃至約99パーセントの能率である。変圧器は図4に関して上述した変圧器274である。ブロック310では、低電圧アナログ信号は音声出力装置に出力される。ブロック312では、出力電気信号は音圧に変換される。
一実施形態においては、受信信号は、ワイヤレス通信装置に電力を供給するとともにデータを含む。別例においては、受信信号は、特にチャンネル上で音声データを送信するように構成されるパケットである。別例においては、受信信号は、ワイヤレス通信装置に電力を供給し、異なる信号がデータを提供する。
図6は、本発明の実施形態による、マイクロホン290、バッファ298、変圧器296、サンプルアンドホールド回路294、およびアナログ・デジタル変換器(ADC)292を含む音声入力セクション250を示す回路図である。一実施形態によれば、音声入力セクション250は、例えばバッファ298および変圧器296に接続される可変利得増幅器をさらに含む。一実施形態によれば、サンプルアンドホールド回路294はADC292の一部である。また、別例においては、音声入力セクション250はサンプルアンドホールド回路294を含まない。別例においては、バッファ298は低雑音増幅器である。一例において、変圧器296はインピーダンス変圧器であり、電流を低減させることによって電圧を増幅する。別例においては、音声入力セクション250はバッファ298を含まず、バッファ298の機能は変圧器296において実行される。一例において、変圧器は、図8Aに示す変圧器370、あるいは図8Bおよび8Cに示す変圧器390のような半導体変圧器である。一実施形態においては、変圧器は音声出力セクション230で使用される変圧器274である。一例において、図8Aに示す変圧器370のような単一の変圧器は、音声出力装置230および音声入力装置250の両者に使用され、1つ以上のスイッチは、各装置に適切なように変圧器の巻数比を繰り返し調整することに使用される。
アナログ・デジタル変換器292は出力信号262を有する。マイクロホン290、バッファ298、可変利得増幅器296、サンプルアンドホールド回路294、およびアナログ・デジタル変換器292は、ワイヤレス通信装置の要素であり、マイクロホン290からワイヤレス通信装置のデジタル制御ブロックに音声入力信号を送信する際に最小の電力を消費するように構成される。
マイクロホン290は、音圧差を電気的エネルギーに変換する音声変換器を含む。一例において、マイクロホン290はエレクトレット・マイクロフォンであり、また、マイクロホン290は、エレクトレットMEMSマイクロホンである。別例において、マイクロホン290はダイナミック・マイクロホンである。一特徴によれば、マイクロホン290は0ボルトのバイアスで動作する。マイクロホンの電力消費は約10pW乃至約200pWであり、式8乃至11を使用して計算される。特に、圧力場における電力は、式8を使用して定義される。
pは圧力であり、Zは空気の音響インピーダンスであり、Aはマイクロホンの開口の領域である。空気の音響インピーダンスZは式9を使用して定義される。
pは、媒体(ここでは空気)の濃度であり、cは音速である。一例によれば、20℃の温度の空気において、空気の濃度は1.184kg/m3であり、音速は346.1m/sであり、インピーダンスZは約409.8Pa・s/mである。60dBのSPLが1mの距離(r1)で2.0×10−3パスカルであるものといえる。一例において、マイクロホンと口(r2)との間の距離はわずか約1/3メートルであり、従って、送信される信号のSPLはより大きい。特に、圧力は比率r1/r2によって増加される。電力は、式10を使用して、静電容量センサ用に定義される。
Cはキャパシタンスであり、Vは電圧であり、fは周波数である。式10は、開口に入る音声電力がすべて式11に示すような電気的エネルギーに変換されると仮定して、圧力対電圧比を計算することに使用される。
一例によれば、マイクロホンは、1996年のヒルトン・ヘッド社のT.Y.Hsu、W.H.Hsieh、Y.−C.タイ、およびK.Furutaniによるソリッド・ステート・センサ、アクチュエータ、およびマイクロシステムズ・ワークショップの235頁乃至238頁の「マイクロホン・アプリケーション用の薄膜テフロン・エレクトレット技術」(テフロン:登録商標)に開示されるように、カリフォルニア工科大MEMSマイクロホンである(http://www.audiocircuit.com/A−PDF/AA−Materials−MAT/Membranes−ME/941−DUP−−Tefion−elect−A−A01.pdf)。マイクロホンの開口の領域Aは12×10−6m2(1辺当たり3.5mm)である。式8乃至11を使用する際、入力周波数/が250Hzである場合、マイクロホンは約13pWの電力を使用すると推測される。
別の例において、マイクロホンはBruel and Kjaer社の4953エレクトレット・マイクロフォンである。マイクロホンの開口の領域Aは127×10−6m2(1/2インチ(約1.27センチメートル)径)である。式8乃至11を使用する際、入力周波数fが250Hzである場合、マイクロホンは約140pWの電力を使用すると推測される。
一実施形態によれば、マイクロホンによって生成されるピーク電圧は、約900μV乃至約1.0mVである。
マイクロホン290からの信号は低雑音増幅器298に送信される。低雑音増幅器298は信号を増幅して変圧器296に送信する。一実施形態によれば、バッファ298は、相補性金属酸化膜半導体(CMOS)電圧レベルを操作する低雑音トランスインピーダンス増幅器である。CMOS電圧レベルは、約0.7V、約1.8V、あるいは約0.7V乃至約1.8Vである。
一実施形態においては、可変利得増幅器は、信号の振幅を増幅するとともにアナログ・デジタル変換器292にこれを出力することに使用される。一実施形態においては、アナログ・デジタル変換器は、一体的なADC292が後続するサンプルアンドホールド回路294である。別例においては、アナログ・デジタル変換器292は、シグマ・デルタ・アナログ・デジタル変換器のようなパルス密度変換器である。別例においては、アナログ・デジタル変換器292はデルタ符号化されるADCである。別例においては、アナログ・デジタル変換器292は連続近似ADCである。サンプルアンドホールド回路294は、信号の電圧をサンプリングし、所定の期間一定のレベルにこれを保持する。期間は約100μ秒乃至約100μ秒であり、約100μ秒、約250μ秒、約500μ秒、約750μ秒、約1μ秒、約10μ秒、約25μ秒、約50μ秒、約75μ秒、あるいは約100μ秒である。サンプルアンドホールド回路294は信号をADC292に出力する。
一例によれば、バッファ298、変圧器296、およびアナログ・デジタル変換器292は、1fJ/工程メートルに基づき約247ナノワットの電力を使用する。他の例によれば、バッファ298および可変利得増幅器は、337nWの電力あるいは約584nWの電力を使用する。他の例において、バッファ298および可変利得増幅器の電力消費は、約200nW、250nW、約300nW、約350nW、約400nW、約450nW、約500nW、約550nW、約600nW、750nW、あるいは約1000nWである。
一実施形態によれば、ADC292への入力信号は、約90μV乃至約1.0mVの電圧を有し、ADC292のフロントエンドの利得は約40dB以上である。一実施形態においては、ADC292はスイッチ・コンデンサ直接変換二分探索アレイを使用する。一特徴によれば、これにより、ADC292によって電力消費量が最小化される。一例において、ADC292は連続近似ADCであり、これは、8kS/sまでの音声を捕捉するために約3.6μWの電力を使用する450nW、12ビット、1kS/sのSAR ADCである。別の例において、ADC292は、約46.92dBの信号対雑音のダイナミック・レンジで7.5ビットのENOB(有効ビット数)の7.75μWの構成である。この構成は、0.18のμmのCMOS(相補性金属酸化膜半導体)において実行され、CMOSは、約500kS/sで実行され、86fジュール/変換工程の性能指数(FOM)を有する。
図7は、本発明の実施形態に従う音声入力を受信する方法350を示すフローチャート図である。ブロック352では、音声入力は、例えばマイクロホンによって受信される。音声入力は音圧差である。ブロック354では、音圧差は電気的エネルギーに変換される。任意により、ブロック356では、信号は電圧および電流を生成するためにバッファされる。任意により、ブロック358では、入ってくる信号はより高い電圧およびより低い電流で信号に変換される。一実施形態においては、信号の振幅は、例えば可変利得増幅器によってさらに増幅される。一実施形態によれば、インピーダンス変換回路は電流および電圧(ブロック356における)を変換するとともに電圧信号の振幅を増幅する。ブロック360では、信号の電圧は、所定の期間、任意によりサンプリングされるとともに保持される。ブロック362では、アナログ信号はデジタル信号に変換される。一実施形態によれば、ブロック362におけるアナログ信号からデジタル信号への変換は、信号の電圧をサンプリングし所定の期間これを保持することを含む。デジタル信号はワイヤレス通信装置のデジタル制御ブロックに出力される。任意により、ブロック364では、出力信号はプロセッサによって処理される。ブロック366では、出力信号は例えば基地局あるいは別のRF受信機である後方散乱送受信機に送信される。
図8Aは、本発明の実施形態に従う、一次巻線372、二次巻線374、スイッチ・モジュール376、およびコア378を含む変圧器370を示す回路図である。一特徴によれば、変圧器370は微細化される(microfabricated)変圧器であり、組立てのための基板は、微細加工に好適なシリコンあるいは別の選択される材料である。一次巻線372および二次巻線374は、コア378の周囲に巻かれる。一次巻線372は主電流384を有する。主電流384は、スイッチ・モジュール376を通して、および一次巻線372を通して移動する。二次巻線374は二次電流386を有する。
一特徴によれば、一次巻線372を通る電流384は磁界を形成し、変化する磁界は、一次巻線372の両端を横断して電圧380を生じさせる。二次巻線374を通る電流386は、二次巻線374の両端を横断して電圧388を生じさせる。一特徴によれば、一次巻線372を横断する電圧380は、二次巻線386を横断する電圧388よりも大きい。
スイッチ・モジュール376は一次巻線372に接続され、1つ以上のスイッチ382a乃至382iを含む。スイッチ・モジュール376は一次巻線372における巻数を調整することに使用される。一例において、スイッチ・モジュール376の最左端のスイッチ382aが閉じている場合、一次巻線372は840の巻きを有する。別の例において、最右端のスイッチ382iのみが閉じている場合、一次巻線372は410の巻きを有する。通常の実施形態においては、一度にスイッチ382a乃至382iのうちの1つのみが閉じている。一実施形態によれば、スイッチ376はSP9Tスイッチである。
一特徴によれば、コア378は磁性材料から形成される。例えば、コア378はシリコン表面上の強磁性合金である。別の例において、コア378は、2002年のIEEEの処理の第28(4)巻の第1969乃至73頁の磁石のミーノ等による「マイクロスイッチング変換器において使用される新規な平面のマイクロトランスフォーマ」に開示されるようなCoZrRe合金である。
図8Bは、本発明の実施形態に従う、一次巻線392、二次巻線394、およびコア398を含む変圧器390を示す側面斜視図である。一次巻線392および二次巻線394はコア398の周囲に巻かれる。図8Cは、本発明の実施形態に従う、一次巻線392の一部を示す変圧器390のコア398の分解図である。一例において、一次巻線392は840の巻きを有し、二次巻線394は1つの巻きを有する。別の例において、一次巻線392は410の巻きを有し、二次巻線394は1つの巻きを有する。一特徴によれば、コア378はシリコン上に構築され、強磁性合金で形成される。
図9は、上述したワイヤレス通信装置と組み合わせて使用される基地局400を示す回路図である。基地局400は、受信機、モデムおよびマイクロプロセッサ402、復調器404、電力検出部406、マイクロプロセッサ408、カプラ410、スイッチ412、アンテナ・ポート414a乃至414c、並びにデジタル制御ブロック416を含む。図は、1台以上のワイヤレス通信装置から受信機402への後方散乱信号420のパスを示す。基地局400がオンにされると、基地局400はその範囲内のワイヤレス通信装置に電力を供給する。電力検出部406はマイクロプロセッサ408に接続され、基地局で受信機レベルへの高周波電力を監視する。別例においては、別の電力検出部は、送信される信号の高周波電力レベルを監視する。
カプラ410は、デジタル制御ブロックの制御下でスイッチ412を通してアンテナ・ポートに基地局400の発信機および受信機を接続することに使用される。カプラは、信号からデータを取り除くために入力高周波信号を復調する復調器404を含む受信機に、後方散乱高周波信号を供給する。送信機は、デジタル・アナログ変換器およびローパス・フィルタ、並びにアンテナを介してワイヤレス通信装置に向けられるAM変調高周波信号を形成する変調器(I&Qミキサ)からのアナログ・ベースバンド信号を含む。
図10は、本発明の実施形態に従う、高周波送受信機452および音声出力装置454を含むワイヤレス通信装置450を示すブロック図である。通信装置450は、音声入力装置456、カメラ458、プロセッサ464、メモリ466、バッテリ460、およびユーザ・インターフェース462をさらに含む。ユーザ・インターフェースはキーボードおよびディスプレイを含む。ワイヤレス通信装置はプロセッサ部をさらに含む。一特徴によれば、ワイヤレス通信装置450に対して高周波信号によって受動的に電力が供給される。例えば、高周波信号は高周波送受信機452に、かつ音声出力装置454、音声入力装置45、6およびカメラ458のうちの1つ以上に受動的に電力を供給する。
一実施形態においては、ワイヤレス通信装置450は、携帯電話またはスマートフォンのようなデュアル・モード・ワイヤレス通信装置であり、バッテリ460を含む。第1のモードにおいて、ワイヤレス通信装置450は高周波信号を使用して受動的に動作し、バッテリ460からDC電力を取り出さない。ワイヤレス通信装置450の機能は、第1のモードにおいて制限され、一実施形態における第1のモードにおいて、デュアル・モード・ワイヤレス通信装置は基地局と通信し、バッテリから電力を取り出すことなくメッセージ、例えば電子メールメッセージ、ウェブ・コンテンツ、テキスト・メッセージ、および電話の呼び出しを継続して受信可能である。第2のモードにおいて、ワイヤレス通信装置450はバッテリから電力を取り出し、その種類の通常のワイヤレス通信装置の機能をすべて実行可能である。
別例においては、第1のモードにおいて、ワイヤレス通信装置450は高周波信号を使用して動作し、バッテリ460から最小のDC電力を取り出す。これはバッテリに支援される受動モードと考えられる。ワイヤレス通信装置450の機能は、第1のモードにおいて制限され、一実施形態における第1のモードにおいて、デュアル・モード・ワイヤレス通信装置は基地局と通信し、バッテリから電力を取り出すことなくメッセージ、例えば電子メールメッセージ、ウェブ・コンテンツ、テキスト・メッセージ、および電話の呼び出しを継続して受信可能である。第2のモードにおいて、ワイヤレス通信装置450はバッテリから電力を取り出し、その種類の通常のワイヤレス通信装置の機能をすべて実行可能である。
一実施形態によれば、ワイヤレス通信装置は携帯電話であり、高周波信号は、携帯電話が入ってくる呼び出しを受けていると携帯電話に表示する。携帯電話が入ってくる呼び出しを受けているという表示を受信することにより、携帯電話はウェークアップされ、呼び出しを受けることができる。
図11は、本発明の実施形態に従うデュアル・モード・ワイヤレス通信装置におけるデータの送受信の方法500を示すフローチャート図である。方法500は、バッテリから電力を取り出すことなく実行可能な後方散乱方法502を含む。後方散乱方法502は、所定のバッテリ電力であるが現在の通信装置よりも相当少ないバッテリ電力を使用してさらに実施される。ブロック504では、ワイヤレス通信装置は、高周波信号を探索することにより利用可能な後方散乱接続があるかどうか判断する。後方散乱接続が利用可能でない場合、ワイヤレス通信装置は、Wi−Fi、3G、4G、あるいは他のWLAN/WAN接続のような別の接続を使用して、その電池式のモードで動作する。後方散乱接続が利用可能である場合、ブロック506では、ワイヤレス通信装置は基地局との接続を確立し、利用可能なデータがあるかどうかを判断する。
ここに開示される所定の実施形態においては、任意のタイプのデータが、バッテリから任意の電力を取り出すことなく、あるいは現在の通信装置よりも相当少ないバッテリ電力のみを取り出すことのいずれかにより、ワイヤレス通信装置に送受信される。そのようなデータは、制限ではなく例として、電子メール、テキスト・メッセージ、マルチメディア・メッセージ、ビデオチャット/テレビ会議送信、アラート、通知、カレンダー更新、アドレス帳/コンタクト・リスト更新、ニュース・フィード、イメージ、あるいはビデオを含む。所定の実施形態においては、基地局はワイヤレス通信装置にソフトウェア・アップデート、ファームウェア・アップデートや、構成アップデートを送信する。所定の実施形態においては、ワイヤレス通信装置は、基地局経由で、遠隔の記憶ディスクにコピーされるデータを送信する。所定の実施形態においては、ワイヤレス通信装置は、ワイヤレス通信装置のセンサによって捕捉されるデータを基地局に送信する。ここに開示される特定の実施形態により、(現在の最新技術を定義する装置に対して)相当低い潜在性でより効率的なバッテリ消費が得られる。例として、Bluetooth(登録商標)無線のピーク電力消費(多くのモバイル・デバイスにおける公知の最低電力の無線)は、10乃至20mAであり、後方散乱RFIDタグのバッテリ電力消費は0乃至100μΑである。物理層データ転送速度がBluetooth(登録商標)無線よりも10倍遅くても、後方散乱無線の電力消費は公知の無線よりも少なくとも10倍よい。
所定の実施形態においては、高周波信号を使用して送信される特定のタイプのデータは、タイプによって制限され、かつ/または優先される。このデータは、制限ではなく例として、(1)システム通知およびアラート、(2)テキストベースのデータ、(3)指定されたサイズを超えないデータのみ、(4)時間依存データのみ、(5)最優先または緊急とマークされた通信データ、(6)仕事関連の通信データ対個人的な通信データ、あるいは(7)例えば広告等の支払いをしたかスポンサー付きのデータ等である。所定の実施形態においては、テキストベースのデータにおいて、高周波信号や後方散乱通信チャンネルを使用する送信は、要約(例えば最大25文字)に制限される。
所定の実施形態においては、ソーシャルネットワーキング・システムに関連付けられたデータは、ワイヤレス通信装置との間で基地局経由で送受信される。高周波信号や後方散乱通信チャンネルを使用するこの送受信は、任意の関連要因によって制限され、かつ/または優先される。関連要因は、制限ではなく例として、(1)ワイヤレス通信装置に関連付けられたユーザと、送信のコンテンツやデータと関連付けられた任意のソーシャル・ネットワーキング・ユーザとの間の分離度、あるいは(2)送信のコンテンツやデータ用の、あるいはコンテンツやデータに関連付けられた任意のソーシャルグラフ要素用の、ワイヤレス通信装置に関連付けられたユーザの類似の基準などである。
特定の実施形態においては、そのようなデータは、高周波信号から生成される動作電力よりも多くの動作電力を要する任意の視覚的または聴覚的アラートを活性化するワイヤレス通信装置なしで送信される。視覚的または聴覚的アラートは、最近受信した通信の要約のリストを簡潔に示すべく画面全体を照明するなどである。これに代えて、ワイヤレス通信装置は、例えばデータが受信されたことをユーザに知らせるために画面の1つ以上のピクセルのみ、あるいはサブセットのピクセルのみを照明するなど高周波信号から生成することができる動作電力のレベルが十分である低電力の視覚的および/または聴覚的アラートに代えてもよい。所定の実施形態においては、ワイヤレス通信装置は、高周波信号から生成される電力を格納するための電力低漏出のコンデンサまたは蓄電システムを備え、この電力は続いて高周波信号のみを使用して得られる電力よりもより多くの電力を必要とする、装置と一体的に形成されるコンポーネントおよび周辺機器のいずれかを使用して視覚的または聴覚的アラートに電力を供給することに使用される。
データは、サーバからダウンロードするかあるいはワイヤレス通信装置からサーバにアップロードするのに利用可能である。様々な実施形態において、データは、TCP/IP(伝送制御プロトコル/インターネット・プロトコル)あるいはUDP/IP(ユーザ・データグラム・プロトコル/インターネット・プロトコル)のようなプロトコルを修正することによって送信される。別例においては、データは、パケットになったデータ、例えばSMTP(シンプルメールトランスファープロトコル)、HTML(ハイパーテキストマークアップラングリッジ)、SMS(ショートメッセージサービス)、IM(インスタント・メッセージング)、通話情報、あるいはボイス・メールとして無線チャンネル上に直接送信される。
ブロック508では、ワイヤレス通信装置はデータを送受信し、これにより、ファーストイン・ファーストアウト(FIFO)キューを満たすか空にする。一実施によれば、ブロック510では、ワイヤレス通信装置は、FIFO受信データが満たされているかどうかを判断する。FIFO受信データが満たされている場合、ブロック518では、ワイヤレス通信装置は、FIFOを空にするためにプロセッサをウェークアップする。FIFO受信データが満たされていない場合、ブロック512では、ワイヤレス通信装置はデータ転送が完了したかどうかを判断する。データ転送が完了していない場合、方法はブロック508に戻り、より多くのデータを受信する。一例によれば、FIFOにおけるデータ量はFIFOの充填状態である。この例において、FIFOが空の場合、充填状態はFIFOが空であることを示し、FIFOが満たされている場合、充填状態はFIFOが満たされていることを示す。一例において、充填状態は、FIFOにおける残りのスペースの量またはパーセンテージを示す。
別の実施において、ブロック510では、ワイヤレス通信装置は、FIFO送信データが空かどうかを判断する。FIFO送信データが空の場合、ブロック518では、ワイヤレス通信装置は、FIFOを満たすためにプロセッサをウェークアップする。FIFO受信データが空でない場合、ブロック512では、ワイヤレス通信装置はデータ転送が完了しているかどうかを判断する。データ転送が完了していない場合、方法はブロック508に戻り、より多くのデータを送信する。FIFOは完全に受動的な音声モードにおいて使用されるか、あるいは、FIFOは他のタイプのデータに使用される。一実施形態によれば、完全に受動的な音声モードはFIFOなしで機能する。
一特徴によれば、方法500は、利用可能な場合に後方散乱方法502を使用することによりデュアル・モード・ワイヤレス通信装置におけるバッテリ電力を保存する。
ワイヤレス通信装置はスリープモードにあり、メッセージを継続して受信し、バッテリから電力を取り出すことなく方法502を行い、バッテリの寿命を相当延ばす。
図12は、ソーシャルネットワーキング・システムに関連付けられている例示的なネットワーク環境1200を示している。ネットワーク環境1200は、ネットワーク1210によって互いにつながっているユーザ1201、クライアント・システム1230、ソーシャルネットワーキング・システム1260、およびサードパーティ・システム1270を含む。図12は、ユーザ1201、クライアント・システム1230、ソーシャルネットワーキング・システム1260、サードパーティ・システム1270、およびネットワーク1210の特定の構成を示しているが、本開示は、ユーザ1201、クライアント・システム1230、ソーシャルネットワーキング・システム1260、サードパーティ・システム1270、およびネットワーク1210の任意の適切な構成を想定している。限定ではなく、例として、クライアント・システム1230、ソーシャルネットワーキング・システム1260、およびサードパーティ・システム1270のうちの複数は、ネットワーク1210を迂回して、互いに直接つながることが可能である。別の例として、クライアント・システム1230、ソーシャルネットワーキング・システム1260、およびサードパーティ・システム1270のうちの複数は、物理的にまたは論理的に、全体としてまたは部分的に互いに同一場所に配置されることが可能である。その上、図12は、特定の数のユーザ1201、クライアント・システム1230、ソーシャルネットワーキング・システム1260、サードパーティ・システム1270、およびネットワーク1210を示しているが、本開示は、任意の適切な数のユーザ1201、クライアント・システム1230、ソーシャルネットワーキング・システム1260、サードパーティ・システム1270、およびネットワーク1210を想定している。限定ではなく、例として、ネットワーク環境1200は、複数のユーザ1201、クライアント・システム1230、ソーシャルネットワーキング・システム1060、サードパーティ・システム1270、およびネットワーク1210を含むことができる。
所定の実施形態においては、ユーザ1201は、ソーシャルネットワーキング・システム1260と対話するか、あるいはソーシャルネットワーキング・システム1260上で通信する個人(人のユーザ)、エンティティ(例えば企業、ビジネス、あるいはサードパーティ・アプリケーション)、あるいはグループ(例えば個人またはエンティティの)である。所定の実施形態においては、ソーシャルネットワーキング・システム1260はオンライン・ソーシャル・ネットワークをホストするネットワークアドレス可能なコンピューティング・システムである。ソーシャルネットワーキング・システム1260は、例えばユーザプロフィール・データ、コンセプトプロフィールデータ、ソーシャルグラフ情報、あるいはオンライン・ソーシャル・ネットワークと関係する他の適切なデータなどの、ソーシャル・ネットワーキング・データを生成し、格納し、送受信する。ソーシャルネットワーキング・システム1260は、ネットワーク環境1200の他の要素によって直接あるいはネットワーク1210を介してアクセスされる。所定の実施形態においては、ソーシャルネットワーキング・システム1260は、ユーザ1201がソーシャルネットワーキング・システム1260によってログを記録されるか、他のシステム(例、サードパーティ・システム1270)と共有される行動を、例えばプライバシー・セッティングを設定することによりオプトインまたはオプトアウトできるようにする認証サーバ(あるいは他の適切なコンポーネント)を含む。ユーザのプライバシー・セッティングにより、ユーザに関連付けられるどのような情報のログが記録されるか、どのようにユーザに関連付けられる情報のログが記録されるか、いつユーザに関連付けられる情報がログを記録されるか、誰がユーザに関連付けられる情報のログを記録するか、誰がユーザに関連付けられる情報を共有するか、いかなる目的でユーザに関連付けられる情報のログを記録するか、あるいは情報を共有するかが決定される。認証サーバは、好適にブロッキング、データ・ハッシング、匿名化、あるいは他の適切な技術を介してソーシャルネットワーキング・システム30のユーザの1つ以上のプライバシー・セッティングを強化するために使用される。サードパーティ・システム1270は、ネットワーク環境1200の他の要素によって直接あるいはネットワーク1210を介してアクセスされる。
所定の実施形態においては、1人以上のユーザ1201は、ソーシャルネットワーキング・システム1260あるいはサードパーティ・システム1270にアクセスするための、あるいはデータを送受信するための1つ以上のクライアント・システム1230を使用する。クライアント・システム1230は、ソーシャルネットワーキング・システム1260あるいはサードパーティ・システム1270に直接、またはネットワーク1210を介して、あるいはサードパーティ・システムを介してアクセスする。制限ではなく、例として、クライアント・システム1230は、ソーシャルネットワーキング・システム1260を介してサードパーティ・システム1270にアクセスする。クライアント・システム1230は、例えばパソコン、ラップトップ・コンピュータ、携帯電話、スマートフォン、あるいはタブレット・コンピュータなどの任意の適切なコンピューティング・デバイスである。
本開示は、任意の適切なネットワーク1210を想定している。限定ではなく、例として、ネットワーク1210の1つまたは複数の部分は、アド・ホック・ネットワーク、イントラネット、エクストラネット、仮想プライベート・ネットワーク(VPN)、ローカルエリア・ネットワーク(LAN)、ワイヤレスLAN(WLAN)、ワイドエリア・ネットワーク(WAN)、ワイヤレスWAN(WWAN)、メトロポリタン・エリア・ネットワーク(MAN)、インターネットの一部分、公衆交換電話網(PSTN)の一部分、セルラー電話ネットワーク、またはこれらのうちの複数の組合せを含むことができる。ネットワーク1210は、1つまたは複数のネットワーク1210を含むことができる。
リンク1250は、クライアント・システム1230、ソーシャルネットワーキング・システム1260、およびサードパーティ・システム1270を通信ネットワーク1210に、または互いに接続することができる。本開示は、任意の適切なリンク1250を想定している。特定の実施形態においては、1つまたは複数のリンク1250は、1つもしくは複数の有線リンク(たとえば、デジタル・サブスクライバ・ライン(DSL)もしくはデータ・オーバ・ケーブル・サービス・インターフェース仕様(DOCSIS)など)、ワイヤレス・リンク(たとえば、Wi−Fiもしくはワールドワイド・インターオペラビリティー・フォー・マイクロウェーブ・アクセス(WiMAX)など)、または光リンク(たとえば、同期光ネットワーク(SONET)もしくは同期デジタル階層(SDH)など)を含む。特定の実施形態においては、1つまたは複数のリンク1250はそれぞれ、アド・ホック・ネットワーク、イントラネット、エクストラネット、VPN、LAN、WLAN、WAN、WWAN、MAN、インターネットの一部分、PSTNの一部分、セルラー・テクノロジーベースのネットワーク、衛星通信テクノロジーベースのネットワーク、別のリンク1250、または複数のそのようなリンク1250の組合せを含む。リンク1250は、ネットワーク環境1200の全体を通じて必ずしも同じである必要はない。1つまたは複数の第1のリンク1250は、1つまたは複数の点において1つまたは複数の第2のリンク1250とは異なることが可能である。
図13は、例示的なソーシャルグラフ1300を示している。特定の実施形態においては、ソーシャルネットワーキング・システム1260は、1つまたは複数のソーシャルグラフ1300を1つまたは複数のデータ・ストア内に格納することができる。特定の実施形態においては、ソーシャルグラフ1300は、複数のノード(複数のユーザ・ノード1302、または複数のコンセプト・ノード1304を含むことができる)と、ノード同士をつなげる複数のエッジ1306とを含むことができる。図13において示されている例示的なソーシャルグラフ1300は、教示上の目的から、2次元のビジュアル・マップ表示で示されている。特定の実施形態においては、ソーシャルネットワーキング・システム1260、クライアント・システム1230、またはサードパーティ・システム1270は、適切なアプリケーションに関してソーシャルグラフ1300および関連したソーシャルグラフ情報にアクセスすることができる。ソーシャルグラフ1300のノードおよびエッジは、データ・オブジェクトとして、たとえば(ソーシャルグラフ・データベースなどの)データ・ストア内に格納されることが可能である。そのようなデータ・ストアは、ソーシャルグラフ1300のノードまたはエッジの1つまたは複数の検索可能なまたはクエリ可能なインデックスを含むことができる。
特定の実施形態においては、ユーザ・ノード1302は、ソーシャルネットワーキング・システム1260のユーザに対応することができる。限定ではなく、例として、ユーザは、ソーシャルネットワーキング・システム1260と、またはソーシャルネットワーキング・システム1260を介して対話または通信する個人(人間のユーザ)、エンティティ(たとえば、企業、ビジネス、もしくはサードパーティ・アプリケーション)、または(たとえば、個人もしくはエンティティの)グループであることが可能である。特定の実施形態においては、あるユーザがソーシャルネットワーキング・システム1260とのアカウントに登録した場合には、ソーシャルネットワーキング・システム1260は、そのユーザに対応するユーザ・ノード1302を作成し、そのユーザ・ノード1302を1つまたは複数のデータ・ストア内に格納することができる。本明細書において記述されているユーザおよびユーザ・ノード1302は、適切な場合には、登録されているユーザ、および登録されているユーザに関連付けられているユーザ・ノード1302を指すことができる。追加として、または代替として、本明細書において記述されているユーザおよびユーザ・ノード1302は、適切な場合には、ソーシャルネットワーキング・システム1260に登録されていないユーザを指すことができる。特定の実施形態においては、ユーザ・ノード1302は、ユーザによって提供された情報、またはソーシャルネットワーキング・システム1260を含むさまざまなシステムによって収集された情報に関連付けられることが可能である。限定ではなく、例として、ユーザは、自分の名前、プロフィール画像、連絡先情報、生年月日、性別、婚姻状況、家族状況、勤務先、学歴、好み、関心、またはその他の人口統計学的情報を提供することができる。特定の実施形態においては、ユーザ・ノード1302は、ユーザに関連付けられている情報に対応する1つまたは複数のデータ・オブジェクトに関連付けられることが可能である。特定の実施形態においては、ユーザ・ノード1302は、1つまたは複数のウェブページに対応することができる。
特定の実施形態においては、コンセプト・ノード1304は、コンセプトに対応することができる。限定ではなく、例として、コンセプトは、場所(たとえば、映画館、レストラン、ランドマーク、もしくは都市など)、ウェブサイト(たとえば、ソーシャルネットワーク・システム1260に関連付けられているウェブサイト、もしくはウェブアプリケーション・サーバに関連付けられているサードパーティ・ウェブサイトなど)、エンティティ(たとえば、人、企業、グループ、スポーツ・チーム、もしくは有名人など)、ソーシャルネットワーキング・システム1260内に、もしくはウェブアプリケーション・サーバなどの外部サーバ上に配置されることが可能であるリソース(たとえば、オーディオ・ファイル、ビデオ・ファイル、デジタル写真、テキスト・ファイル、構造化されたドキュメント、もしくはアプリケーションなど)、物的もしくは知的財産(たとえば、彫塑、絵画、映画、ゲーム、曲、アイディア、写真、もしくは執筆作品など)、ゲーム、アクティビティ、アイディアもしくは理論、別の適切なコンセプト、または複数のそのようなコンセプトに対応することができる。コンセプト・ノード1304は、ユーザによって提供されたコンセプトの情報、またはソーシャルネットワーキング・システム1260を含むさまざまなシステムによって収集された情報に関連付けられることが可能である。限定ではなく、例として、コンセプトの情報は、名前もしくはタイトル、1つもしくは複数のイメージ(たとえば、本の表紙のイメージ)、ロケーション(たとえば、住所もしくは地理的ロケーション)、(URLに関連付けられることが可能である)ウェブサイト、連絡先情報(たとえば、電話番号もしくはEメール・アドレス)、その他の適切なコンセプト情報、またはそのような情報の任意の適切な組合せを含むことができる。特定の実施形態においては、コンセプト・ノード1304は、コンセプト・ノード1304に関連付けられている情報に対応する1つまたは複数のデータ・オブジェクトに関連付けられることが可能である。特定の実施形態においては、コンセプト・ノード1304は、1つまたは複数のウェブページに対応することができる。
特定の実施形態においては、ソーシャルグラフ1300内のノードは、ウェブページ(「プロフィール・ページ」と呼ばれる場合もある)を表すこと、またはウェブページによって表されることが可能である。プロフィール・ページは、ソーシャルネットワーキング・システム1260によってホストされること、またはソーシャルネットワーキング・システム1260にとってアクセス可能であることが可能である。プロフィール・ページは、サードパーティ・サーバ1270に関連付けられているサードパーティ・ウェブサイト上にホストされることも可能である。限定ではなく、例として、特定の外部ウェブページに対応するプロフィール・ページは、その特定の外部ウェブページであることが可能であり、そのプロフィール・ページは、特定のコンセプト・ノード1304に対応することができる。プロフィール・ページは、その他のユーザのうちのすべてまたは選択されたサブセットによって閲覧できることが可能である。限定ではなく、例として、ユーザ・ノード1302は、対応するユーザ・プロフィール・ページを有することができ、そのユーザ・プロフィール・ページにおいては、対応するユーザが、コンテンツを付加すること、言明を行うこと、またはその他の形で自分自身を表現することが可能である。限定ではなく、別の例として、コンセプト・ノード1304は、対応するコンセプトプロフィール・ページを有することができ、そのコンセプトプロフィール・ページにおいては、1人または複数のユーザが、特にコンセプト・ノード1304に対応するコンセプトに関連して、コンテンツを付加すること、言明を行うこと、または自分自身を表現することが可能である。
特定の実施形態においては、コンセプト・ノード1304は、サードパーティ・システム1270によってホストされているサードパーティ・ウェブページまたはリソースを表すことができる。サードパーティ・ウェブページまたはリソースは、数ある要素の中でも、コンテンツ、選択可能なもしくはその他のアイコン、または、アクションもしくはアクティビティを表す(たとえば、JAVASCRIPT(登録商標)、AJAX、もしくはPHPコードで実装されることが可能である)その他の対話可能なオブジェクトを含むことができる。限定ではなく、例として、サードパーティ・ウェブページは、「いいね!」、「チェックイン」、「食べる」、「推奨する」、または別の適切なアクションもしくはアクティビティなどの選択可能なアイコンを含むことができる。サードパーティ・ウェブページを閲覧しているユーザは、それらのアイコンのうちの1つ(たとえば、「食べる」)を選択することによってアクションを実行して、クライアント・システム1230に、そのユーザのアクションを示すメッセージをソーシャルネットワーキング・システム1260へ送信させることができる。そのメッセージに応答して、ソーシャルネットワーキング・システム1260は、ユーザに対応するユーザ・ノード1302と、サードパーティ・ウェブページまたはリソースに対応するコンセプト・ノード1304との間においてエッジ(たとえば、「食べる」エッジ)を作成して、エッジ1306を1つまたは複数のデータ・ストア内に格納することができる。
特定の実施形態においては、ソーシャルグラフ1300内の1対のノードが、1つまたは複数のエッジ1306によって互いにつながることが可能である。1対のノードをつなげるエッジ1306は、それらの1対のノードの間における関係を表すことができる。特定の実施形態においては、エッジ1306は、1対のノードの間における関係に対応する1つまたは複数のデータ・オブジェクトまたは属性を含むことまたは表すことが可能である。限定ではなく、例として、第1のユーザは、第2のユーザが第1のユーザの「友達」であるということを示すことができる。この表示に応答して、ソーシャルネットワーキング・システム1260は、「友達要求」を第2のユーザに送信することができる。第2のユーザがその「友達要求」を承認した場合には、ソーシャルネットワーキング・システム1260は、ソーシャルグラフ1300内で第1のユーザのユーザ・ノード1302を第2のユーザのユーザ・ノード1302につなげるエッジ1306を作成して、エッジ1306をソーシャルグラフ情報としてデータ・ストア1264のうちの1つまたは複数の中に格納することができる。図13の例においては、ソーシャルグラフ1300は、ユーザ「A」のユーザ・ノード1302と、ユーザ「B」のユーザ・ノード1302との間における友達関係を示すエッジ1306と、ユーザ「C」のユーザ・ノード1302と、ユーザ「B」のユーザ・ノード1302との間における友達関係を示すエッジとを含む。本開示は、特定のユーザ・ノード1302同士をつなげる特定の属性を伴う特定のエッジ1306を記述している、または示しているが、本開示は、ユーザ・ノード1302同士をつなげる任意の適切な属性を伴う任意の適切なエッジ1306を想定している。限定ではなく、例として、エッジ1306は、友達関係、家族関係、ビジネスもしくは雇用関係、ファン関係、フォロワー関係、ビジター関係、サブスクライバ関係、上下関係、互恵的関係、非互恵的関係、別の適切なタイプの関係、または複数のそのような関係を表すことができる。その上、本開示は一般に、ノード同士をつながっているものとして記述しているが、本開示はまた、ユーザ同士またはコンセプト同士をつながっているものとして記述している。本明細書においては、つながっているユーザ同士またはコンセプト同士への言及は、適切な場合には、1つまたは複数のエッジ1306によってソーシャルグラフ1300内でつながっているそれらのユーザ同士またはコンセプト同士に対応するノード同士を指すことができる。
特定の実施形態においては、ユーザ・ノード1302とコンセプト・ノード1304との間におけるエッジ1306は、ユーザ・ノード1302に関連付けられているユーザによって、コンセプト・ノード1304に関連付けられているコンセプトに対して実行された特定のアクションまたはアクティビティを表すことができる。限定ではなく、例として、図13において示されているように、ユーザは、コンセプトに対して「いいね!を表明すること」、「通うこと」、「プレイすること」、「聴くこと」、「料理すること」、「勤務すること」、または「観ること」を行った可能性があり、それらのそれぞれは、エッジタイプまたはサブタイプに対応することができる。コンセプト・ノード1304に対応するコンセプトプロフィール・ページは、たとえば、選択可能な「チェックイン」アイコン(たとえば、クリック可能な「チェックイン」アイコンなど)、または選択可能な「お気に入りに追加」アイコンを含むことができる。同様に、ユーザがこれらのアイコンをクリックした後に、ソーシャルネットワーキング・システム1260は、それぞれのアクションに対応するユーザのアクションに応答して「お気に入り」エッジまたは「チェックイン」エッジを作成することができる。限定ではなく、別の例として、あるユーザ(ユーザ「C」)が、特定のアプリケーション(オンライン音楽アプリケーションであるSPOTIFY)を使用して特定の曲(「ランブル・オン」)を聴く場合がある。このケースにおいては、ソーシャルネットワーキング・システム1260は、そのユーザに対応するユーザ・ノード1302と、その曲およびアプリケーションに対応するコンセプト・ノード1304との間において、(図13に示されているような)「聴いた」エッジ1306および「使用した」エッジを作成して、そのユーザがその曲を聴いてそのアプリケーションを使用したということを示すことができる。その上、ソーシャルネットワーキング・システム1260は、その曲に対応するコンセプト・ノード1304と、そのアプリケーションに対応するコンセプト・ノード1304との間において、(図13に示されているような)「再生した」エッジ1306を作成して、その特定の曲がその特定のアプリケーションによって再生されたということを示すことができる。このケースにおいては、「再生した」エッジ1306は、外部アプリケーション(SPOTIFY)によって外部オーディオ・ファイル(「イマジン」という曲)に関して実行されたアクションに対応する。本開示は、ユーザ・ノード1302とコンセプト・ノード1304とをつなげる特定の属性を伴う特定のエッジ1306について記述しているが、本開示は、ユーザ・ノード1302とコンセプト・ノード1304とをつなげる任意の適切な属性を伴う任意の適切なエッジ1306を想定している。その上、本開示は、単一の関係を表すユーザ・ノード1302とコンセプト・ノード1304との間におけるエッジについて記述しているが、本開示は、1つまたは複数の関係を表すユーザ・ノード1302とコンセプト・ノード1304との間におけるエッジを想定している。限定ではなく、例として、エッジ1306は、ユーザが特定のコンセプトに対して「いいね!」を表明しているということ、およびその特定のコンセプトを使用したということの両方を表すことができる。あるいは、別のエッジ1306は、(図13において、ユーザ「E」を表すユーザ・ノード1302と、「SPOTIFY」を表すコンセプト・ノード1304との間において示されているような)ユーザ・ノード1302とコンセプト・ノード1304との間におけるそれぞれのタイプの関係(または、単一の関係が複数集まったもの)を表すことができる。
特定の実施形態においては、ソーシャルネットワーキング・システム1260は、ソーシャルグラフ1300内でユーザ・ノード1302とコンセプト・ノード1304との間においてエッジ1306を作成することができる。限定ではなく、例として、(たとえば、ユーザのクライアント・システム1230によってホストされているウェブ・ブラウザまたは専用のアプリケーションを使用することなどによって)コンセプトプロフィール・ページを閲覧しているユーザは、「いいね!」アイコンをクリックまたは選択することにより、コンセプト・ノード1304によって表されているコンセプトを自分が気に入っているということを示すことができ、その「いいね!」アイコンをクリックまたは選択することは、ユーザのクライアント・システム1230に、そのコンセプトプロフィール・ページに関連付けられているそのコンセプトをそのユーザが気に入っているということを示すメッセージをソーシャルネットワーキング・システム1260へ送信させることができる。そのメッセージに応答して、ソーシャルネットワーキング・システム1260は、そのユーザとコンセプト・ノード1304との間における「いいね!」エッジ1306によって示されているように、そのユーザに関連付けられているユーザ・ノード1302とコンセプト・ノード1304との間においてエッジ1306を作成することができる。特定の実施形態においては、ソーシャルネットワーキング・システム1260は、エッジ1306を1つまたは複数のデータ・ストア内に格納することができる。特定の実施形態においては、エッジ1306は、特定のユーザ・アクションに応答してソーシャルネットワーキング・システム1260によって自動的に形成されることが可能である。限定ではなく、例として、第1のユーザが、画像をアップロードすること、映画を観ること、または曲を聴くことを行った場合には、エッジ1306は、第1のユーザに対応するユーザ・ノード1302と、それらのコンセプトに対応するコンセプト・ノード1304との間において形成されることが可能である。本開示は、特定の様式で特定のエッジ1306を形成することについて記述しているが、本開示は、任意の適切な様式で任意の適切なエッジ1306を形成することを想定している。
特定の実施形態においては、広告は、テキスト(HTMLリンクされる)、1つ以上のイメージ(HTMLリンクされる)、1つ以上のビデオ、オーディオ、1つ以上のアドビ・フラッシュファイル、これらの適切な組み合わせ、あるいは1つ以上のウェブページ上に、1通以上の電子メールに示される、あるいはユーザによって要求された検索結果に関する任意の適切なデジタル形式の任意の他の適切な広告である。付加的に、あるいはこれに代えて、広告は、1つ以上のスンポンサード・ストーリ(例えばソーシャルネットワーキング・システム1260上のニュース・フィードあるいはティッカー・アイテム)である。スポンサード・ストーリは、ユーザによるソーシャル・アクションである(例えば、ページを「いいね!」し、ページで「いいね!」するかコメントし、ページに関連付けられたイベントに回答を促し(RSVPing)、ページに投稿された質問に投票し、場所にチェックインし、アプリケーションを使用するか、ゲームをプレイし、あるいはウェブサイトを「いいね!」するか共有する)。広告主は、例えば、ユーザのプロフィール・ページあるいは他のページの予め定められた領域内で示されたソーシャル・アクションを、広告主に関連付けられた付加的な情報とともに示し、他のユーザのニュース・フィードやティッカー内で立体表示するか強調表示し、あるいは他の方法で促進することにより促進する。広告主はソーシャル・アクションを促進するために支払いをする。限定ではなく、例として、広告は、検索結果ページの検索結果の中に含まれ、スポンサー付きのコンテンツが、スポンサーなしのコンテンツに対して促進される。
特定の実施形態においては、広告は、ソーシャルネットワーキング・システム・ウェブ・ページ、サードパーティ・ウェブページ、あるいは他のページ内に表示されるように要求される。広告は、例えばページのトップのバナー領域に、ページの側部の欄に、ページのGUIに、ポップアップ・ウィンドウに、ドロップダウン・メニューに、ページの入力フィールドに、ページのコンテンツのトップ上に、あるいはページに対する他の位置などの、ページの専用部分に表示される。付加的に、あるいはこれに代えて、広告はアプリケーション内に表示されてもよい。広告は、専用ページ内に表示され、ユーザがページにアクセスするかアプリケーションを利用するに先だって、広告と対話するか広告を見ることをユーザに要求する。ユーザは、例えばウェブ・ブラウザを介して広告を見る。
ユーザは任意の適切な方法で広告と対話する。ユーザは広告をクリックするか選択する。広告を選択することによって、広告に関連付けられたページにユーザ(あるいはユーザによって使用されるブラウザまたは他のアプリケーション)は案内される。広告に関連付けられたページでは、ユーザは、広告に関連付けられた製品やサービスの購入、広告に関連付けられた情報の受信、あるいは広告に関連付けられたニュースレターの購読などの付加的なアクションを行う。オーディオまたはビデオを備えた広告は、広告のコンポーネント(「再生ボタン」のような)を選択することにより再生される。これに代えて、広告を選択することによって、ソーシャルネットワーキング・システム1260は、ユーザの特定のアクションを実行乃至修正する。
広告は、ユーザが対話するソーシャルネットワーキング・システムの機能をさらに含む。限定ではなく、例として、ユーザは広告によって「いいね!」するか、あるいは支持に関連付けられたアイコンやリンクを選択することにより、広告を支持することができる。限定ではなく、別の例として、ユーザは広告によって広告主に関係するコンテンツを検索可能である(例えば、クエリを実行することによって)。同様に、ユーザは、広告に関連付けられたイベントを、別のユーザ(例えばソーシャルネットワーキング・システム1260を介して)あるいはRSVP(例えばソーシャルネットワーキング・システム1260を介して)と広告を共有する。付加的に、あるいはこれに代えて、広告は、ユーザに向けられたソーシャルネットワーキング・システム・コンテキストを含んでいてもよい。限定ではなく、例として、広告は、広告の主題に関連付けられたアクションを行った、ソーシャルネットワーキング・システム1260内のユーザの友達に関する情報を表示する。
特定の実施形態においては、ソーシャルネットワーキング・システム1260は、互いに対する様々なソーシャルグラフエンティティのソーシャルグラフの類似性(以下「類似性」と呼ぶ)を決定する。類似性は、オンライン・ソーシャル・ネットワークに関連付けられる特定のオブジェクト間の関係または関心のレベルの強さを示し、オブジェクトは例えばユーザ、コンセプト、コンテンツ、アクション、広告、オンライン・ソーシャル・ネットワークに関連付けられる他のオブジェクト、あるいはその任意の適切な組み合わせなどである。類似性は、サードパーティ・システム1270や他の適切なシステムに関連付けられたオブジェクトに対してさらに決定される。各ユーザ、主題や、コンテンツのタイプにおけるソーシャルグラフのエンティティの全体的な類似性が確立される。全体的な類似性は、ソーシャルグラフのエンティティに関連付けられるアクションや関係の継続的なモニタリングに基づいて変化する。本開示は、特定の方法で特定の類似性を決定することを記述するが、本開示においては、任意の適切な方法で任意の適切な類似性を決定することが考えられる。
特定の実施形態においては、ソーシャルネットワーキング・システム1260は類似係数(以下「係数」と呼ぶ)を使用して、ソーシャルグラフの類似性を測定乃至定量する。係数は、オンライン・ソーシャル・ネットワークに関連付けられた特定のオブジェクト間の関係の強さを示すか定量する。係数は、ユーザがユーザのアクションにおける関心に基づいて特定のアクションを行う確率または予測される確率を測定する機能をさらに示す。このように、ユーザの将来のアクションはユーザの先のアクションに基づいて予想され、係数は、ユーザのアクションの履歴に少なくとも一部基づいて計算される。係数は任意の数のアクションを予想することに使用され、これは、オンライン・ソーシャル・ネットワーク内、あるいはそのネットワークの外部である。限定ではなく、例として、これらのアクションは、メッセージ送信、投稿内容、あるいは内容に関するコメントなどの様々なタイプのコミュニケーション、プロフィール・ページ、メディア、あるいは好適なコンテンツにアクセスしたり見るなどの様々なタイプの観察アクション、同じグループ内、同じ写真でのタグ付け、同じロケーションでのチェックイン、あるいは同じイベントへの参加などの2つ以上のソーシャルグラフのエンティティに関する様々なタイプの一致情報、あるいは他の適切なアクションを含む。本開示は、特定の方法で類似性を測定することを記述するが、本開示においては、任意の適切な方法で類似性を測定することが考えられる。
特定の実施形態においては、ソーシャルネットワーキング・システム1260は、係数を計算するための様々な要因を使用する。これらの要因は例えば、ユーザ・アクション、オブジェクト間の関係のタイプ、位置情報、他の適切な要因、あるいはこれらの任意の組み合わせを含む。特定の実施形態においては、係数を計算する場合、異なる要因が異なって重み付けされる。各要因のウェイトは固定であるか、あるいはウェイトは、例えばユーザ、関係のタイプ、アクションのタイプ、ユーザの位置などによって変化する。ユーザのための全体的な係数を決定するために、要因における格付けは、それらのウェイトに応じて組み合わされる。限定ではなく、例として、特定のユーザ・アクションは格付けとウェイトの両者を割り当てられ、特定のユーザ・アクションに関連付けられた関係は、格付けおよび関連するウェイト(例えば、これによりウェイトは100%になる)を割り当てられる。特定のオブジェクトへのユーザの係数を計算するために、ユーザのアクションに割り当てられた格付けは、例えば、全体的な係数の60%からなり、ユーザとオブジェクトとの間の関係は、全体的な係数の40%からなる。特定の実施形態において、ソーシャルネットワーキング・システム1260は、係数を計算するために様々な要因のウェイトを決定する際に様々な変数を考慮する。例えば、情報がアクセスされてからの時間、減衰要因、アクセスの頻度、情報に対する関係あるいは情報がアクセスされたオブジェクトに対する関係、オブジェクトにつながるソーシャルグラフのエンティティとの関係、ユーザ・アクションの短期的または長期的な平均、ユーザ・フィードバック、他の適切な変数、あるいはこれらの任意の組み合わせなどである。限定ではなく、例として、係数は、特定のアクションによって得られる信号の強さを時間とともに減衰させる減衰要因を含み、これにより係数を計算する際に、より最近のアクションがより関連する。格付けおよびウェイトは、係数が基礎とするアクションの継続的な追跡に基づいて常に更新される。任意のタイプのプロセスやアルゴリズムが、各要因の格付けおよび要因に割り当てられるウェイトを割り当て、組み合わせ、平均するなどに使用される。特定の実施形態においては、ソーシャルネットワーキング・システム1260は、履歴上のアクション、および過去のユーザ応答に向けられる機械学習アルゴリズム、あるいは様々な選択肢にさらされるとともに応答を測定することによってユーザから得られるデータを使用して、係数を決定する。本開示は、特定の方法で係数を計算することを記述するが、本開示においては、任意の適切な方法で係数を計算することが考えられる。
特定の実施形態においては、ソーシャルネットワーキング・システム1260は、ユーザのアクションに基づいて係数を計算する。ソーシャルネットワーキング・システム1260は、オンライン・ソーシャル・ネットワーク上、サードパーティ・システム1270上、他の適切なシステム上、あるいはこれらの任意の組み合わせ上のアクションをモニタする。任意の適切なタイプのユーザ・アクションは追跡され、モニタされる。例示的なユーザ・アクションは、プロフィール・ページを見ること、コンテンツの形成または投稿、コンテンツとの対話、グループ連結、イベントにおけるリスト作成および参加確認、ロケーションでのチェックイン、特定のページのリンク貼り、ページ形成、およびソーシャル・アクションを促進する他のタスクを含む。特定の実施形態においては、ソーシャルネットワーキング・システム1260は、特定のタイプのコンテンツでのユーザのアクションに基づいて係数を計算する。コンテンツはオンライン・ソーシャル・ネットワーク、サードパーティ・システム1270、あるいは別の適切なシステムに関連付けられる。コンテンツは、ユーザ、プロフィール・ページ、ポスト、ニュース記事、ヘッドライン、インスタント・メッセージ、チャット・ルーム会話、電子メール、広告、画像、ビデオ、音楽、他の適切なオブジェクト、あるいはこれらの任意の組み合わせを含む。ソーシャルネットワーキング・システム1260は、1つ以上のアクションが主題、コンテンツ、他のユーザなどへの類似性を示すかどうか判断するためにユーザのアクションを分析する。限定ではなく、例として、ユーザが「コーヒー」やその変形に関連してコンテンツを頻繁に投稿する場合、ソーシャルネットワーキング・システム1260は、ユーザが概念「コーヒー」に対して高い係数を有すると判断する。特定のアクションあるいはアクションのタイプは、他のアクションよりも高いウェイトおよび/または格付けを割り当て、これは全体的な計算された係数に影響する。限定ではなく、例として、第1のユーザが第2のユーザに電子メールを送る場合、アクションのウェイトや格付けは、第1のユーザが第2のユーザのユーザ・プロフィール・ページを単に見る場合よりも高い。
特定の実施形態においては、ソーシャルネットワーキング・システム1260は、特定のオブジェクト間の関係のタイプに基づいて係数を計算する。ソーシャルグラフ1300を参照して、ソーシャルネットワーキング・システム1260は、係数を計算する際に特定のユーザ・ノード1302およびコンセプト・ノード1304をつなぐエッジ1306の数および/またはタイプを分析する。限定ではなく、例として、配偶者タイプのエッジ(2人のユーザが結婚していることを示す)によってつなげられるユーザ・ノード1302は、友達タイプのエッジによってつなげられるユーザ・ノード1302よりも高い係数を割り当てられる。すなわち、特定のユーザにおけるアクションおよび関係に割り当てられるウェイトに応じて、全体的な類似性は、ユーザの友達に関するコンテンツにおけるよりもユーザの配偶者に関するコンテンツにおいてより高いと判断される。特定の実施形態においては、ユーザが別のオブジェクトと有する関係は、そのオブジェクトの係数の計算に関して、ユーザのアクションのウェイトおよび/または格付けに影響する。限定ではなく、例として、ユーザが第1の写真においてタグ付けされるが、単に第2の写真をいいね!する場合、コンテンツでタグ付けタイプの関係を有することは、コンテンツでいいね!タイプの関係を有するよりも高いウェイトおよび/または格付けを割り当てられるため、ソーシャルネットワーキング・システム1260は、ユーザが第2の写真よりも第1の写真に対してより高い係数を有すると判断する。特定の実施形態においては、ソーシャルネットワーキング・システム1260は、特定のオブジェクトで1人以上の第2のユーザが有する関係に基づいて第1のユーザの係数を計算する。すなわち、他のユーザがオブジェクトで有するつながりおよび係数は、第1のユーザのオブジェクトの係数に影響する。限定ではなく、例として、第1のユーザが1人以上の第2のユーザにつながるか高い係数を有し、それらの第2のユーザが特定のオブジェクトにつながるか高い係数を有する場合、ソーシャルネットワーキング・システム1260は、第1のユーザが特定のオブジェクトに比較的高い係数をさらに有すると判断する。特定の実施形態においては、係数は特定のオブジェクト間の隔たりの次数に基づく。より低い係数は、第1のユーザが、ソーシャルグラフ1300における第1のユーザに間接的につながるユーザのコンテンツ・オブジェクトへの関心を共有する可能性が低減されることを示す。限定ではなく、例として、ソーシャルグラフ1300においてより近い(つまり、より小次の隔たり)ソーシャルグラフのエンティティは、ソーシャルグラフ1300においてさらに離間したエンティティよりも高い係数を有する。
特定の実施形態においては、ソーシャルネットワーキング・システム1260は、位置情報に基づいて係数を計算する。地理的に互いに近いオブジェクトは、互いにより離れたオブジェクトよりもより関連付けられるか、より高い関心を有するものと考えられる。特定の実施形態においては、特定のオブジェクトへのユーザの係数は、ユーザ(あるいはユーザのクライアント・システム1230の位置)に関連付けられる現在位置へのオブジェクトの位置の接近に基づく。第1のユーザは、第1のユーザに近接する他のユーザやコンセプトにより関心を有する。限定ではなく、例として、ユーザが空港から1マイル(約1.6キロメートル)かつガソリン・スタンドから2マイル(約3.2キロメートル)にいる場合、ソーシャルネットワーキング・システム1260は、ユーザに対する空港の近接に基づき、ユーザがガソリン・スタンドよりも空港により高い係数を有すると判断する。
特定の実施形態においては、ソーシャルネットワーキング・システム1260は係数情報に基づいてユーザに対して特定のアクションを実行する。係数は、ユーザがユーザのアクションへの関心に基づいて特定のアクションを実行するかどうかを予想するために使用される。広告、検索結果、ニュース記事、メディア、メッセージ、通知、あるいは他の適切なオブジェクトなどのユーザへの任意のタイプのオブジェクトを生成するか提示する際に、係数が使用される。場合に応じて係数は、そのようなオブジェクトをランク付け、および順序づけするためにも利用される。このように、ソーシャルネットワーキング・システム1260は、ユーザの関心および現在の状況に関連する情報を提供し、関心のあるそのような情報を見つける確率を上げる。特定の実施形態においては、ソーシャルネットワーキング・システム1260は、係数情報に基づいてコンテンツを生成する。コンテンツ・オブジェクトはユーザに特有の係数に基づいて、提供乃至選択される。限定ではなく、例として、係数はユーザのためにメディアを生成することに使用され、ユーザは、ユーザがメディア・オブジェクトに対して高い全体的な係数を有するメディアを提供される。限定ではなく、別例として、係数はユーザのために広告を生成することに使用され、ユーザは、ユーザが広告されるオブジェクトに対して高い全体的な係数を有する広告を提供される。特定の実施形態においては、ソーシャルネットワーキング・システム1260は、係数情報に基づいて検索結果を生成する。特定のユーザのための検索結果は、クエリ・ユーザに対する検索結果に関連付けられた係数に基づいて、スコア付け乃至ランク付けされる。限定ではなく、例として、より高い係数を備えたオブジェクトに対応する検索結果は、より低い係数を有するオブジェクトに対応する結果よりも検索結果ページに、より高くランク付けされる。
特定の実施形態においては、ソーシャルネットワーキング・システム1260は、特定のシステムかプロセスからの係数のリクエストに応じて係数を計算する。ユーザが所与の状況で取る可能性の高いアクション(あるいは主題である)を予想するために、任意のプロセスが、ユーザのための計算された係数をリクエストする。リクエストは、係数を計算するために使用される様々な要因に使用する1組のウェイトを含む。このリクエストは、オンライン・ソーシャル・ネットワーク上で実行されるプロセスに、サードパーティ・システム1270(例えばAPIあるいは他の通信チャンネルを介した)に、あるいは別の適切なシステムに由来する。リクエストに応じて、ソーシャルネットワーキング・システム1260は係数を計算する(あるいは以前に計算され格納されている場合、係数情報にアクセスする)。特定の実施形態においては、ソーシャルネットワーキング・システム1260は、特定のプロセスに関して類似性を測定する。異なるプロセス(オンライン・ソーシャル・ネットワーク内部・外部の両者)は、特定のオブジェクトあるいはオブジェクトの組の係数をリクエストする。ソーシャルネットワーキング・システム1260は、類似性の基準をリクエストした特定のプロセスに関連する類似性の基準を提供する。このように、プロセスはそれぞれ、プロセスが類似性の基準を使用する、異なるコンテキストに適合する類似性の基準を受け取る。
ソーシャルグラフの類似性および類似係数に関して、特定の実施形態は、2006年8月11日に出願された米国特許出願第11/503093号明細書、2010年12月22日に出願された米国特許出願第12/977027号明細書、2010年12月23日に出願された米国特許出願第12/978265号明細書、および2012年10月1日に出願された米国特許出願第13/632869号明細書に開示される1つ以上のシステム、コンポーネント、要素、機能、方法、作動、あるいは工程を利用し、これらの明細書は各々その全体がここに開示されたものとする。
上述した実施形態において、ワイヤレス通信装置はローカル基地局と通信する。一実施において、設備は、設備の全体にわたって配置される複数の基地局を含み、ワイヤレス・デバイスのユーザは、ユーザのロケーションに基づいて異なる基地局に接続する設備を通過して移動する。基地局は、Bluetooth(登録商標)、Wi−Fi、3G、および4Gのような有線または無線技術を使用して、複数のワイヤレス通信装置の各々との通信を調整するように互いに通信する。さらに、基地局は各々2つ以上のワイヤレス通信装置で動作する。
上述したように、本発明の実施形態において、ワイヤレス通信装置がバッテリ・電力なしで所定の動作モードで完全に動作可能であることによる相当な効果が得られる。
以上、少なくとも一実施形態のいくつかの態様について上述したが、様々な変更、修正、および改良が容易に当業者に思い浮かぶであろうものといえる。そのような変更、修正、および改良は、本開示の一部であると意図され、本発明の範囲内に当たるものと意図される。従って、上記明細書および図面は例示のみであり、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲およびそれらの均等物の適切な構成から決定されるべきである。