(第1実施形態)
以下、電動ポンプ(電動オイルポンプ)の第1実施形態について説明する。
図1に示すように、本実施形態の電動オイルポンプ10は、車両に搭載される変速機11(駆動力伝達装置)に用いられるものであり、変速機11に凹設されたポンプ取付凹部12に電動オイルポンプ10の一部が埋設される態様で組み付けられている。
電動オイルポンプ10のハウジング13は、略円筒状のモータケース14と、モータケース14の軸方向一端部(以下、第1端部14a)に設けられたポンプケース15と、モータケース14の軸方向他端部(以下、第2端部14b)に設けられた回路ケース16とから構成されている。
モータケース14は、金属材料(好ましくは鉄)よりなり、その中心軸線L1が水平方向と平行となるように設けられている。モータケース14の内部には、電動オイルポンプ10の駆動源としてのモータ部17が収容されている。モータ部17は、モータケース14の内周面に固定された円環状のモータステータ21と、モータステータ21の内側に配置されたモータロータ22とを備えている。
モータステータ21は、軸方向に積層された複数の電磁鋼板からなるステータコア23を有している。ステータコア23には、径方向内側に延びる複数のティース部23aが形成されており、各ティース部23aにコイル24が巻装されている。なお、ステータコア23の外周面は、モータケース14の内周面と金属接触している。また、モータステータ21の中心軸線は、モータケース14の中心軸線L1と一致するように構成されている。また、コイル24は、各ティース部23aの周方向間に形成される空間(スロット)に挿通される。
モータロータ22は、回転軸25と、回転軸25に外嵌固定(圧入固定)された略円柱状のロータコア26とを有している。なお、ロータコア26は、複数の電磁鋼板が軸方向に積層されて構成されている。また、回転軸25は、非磁性金属であるステンレス鋼よりなり、回転軸25の軸線は、モータケース14の中心軸線L1と一致するように構成されている。
図2に示すように、ロータコア26の外周部には、ティース部23aと径方向に対向する複数(本実施形態では4個)のマグネット磁極部27が周方向等間隔に形成されている。この各マグネット磁極部27は、ロータコア26の周縁部に平板状のマグネット28を埋設することにより形成される。即ち、本実施形態のモータロータ22は、埋込磁石型(IPM型)のモータロータとして構成されている。
詳しくは、ロータコア26の周縁部には、その軸線方向に穿設された磁石収容孔26aが周方向に等間隔(90度間隔)で設けられ、各磁石収容孔26aにロータコア26の径方向と直交する態様で各マグネット28を収容・固定することにより各マグネット磁極部27が形成されている。各マグネット28は、ロータコア26の径方向外側の磁極面が同極(例えばS極)となるように配置されている。これにより、モータロータ22には、同極性(S極)を有する4つのマグネット磁極部27が、その周方向に沿って略等間隔(略90度間隔)で形成されている。各マグネット磁極部27の周方向間には、ロータコア26の鉄心部26bが径方向外側に突出形成されている。そして、マグネット28の磁気作用によって、各鉄心部26bには、隣接するマグネット磁極部27とは極性の異なる擬似的な磁極が形成されるようになっている。つまり、モータロータ22は、所謂コンシクエントポール型のロータとして構成されている。
ここで、モータステータ21のスロット数(ティース部23aの数)は、マグネット磁極部27の数の整数倍に設定される。つまり、本実施形態では、マグネット磁極部27の個数は4であるため、ティース部23aのスロット数は、4の整数倍に設定されている。これにより、或る1つのマグネット磁極部27が1つのティース部23aと対峙するときに、その他の箇所においてもマグネット磁極部27とティース部23aとが対峙するため、モータロータ22に掛かる径方向への偏荷重を低減することが可能となっている。
ポンプケース15は、モータケース14の第1端部14aに組み付けられた本体部31と、その本体部31に組み付けられた蓋部32とから構成されている。本体部31及び蓋部32はともに非磁性金属であるアルミ材よりなる。本体部31は、モータケース14の第1端部14aの開口に対して圧入固定されている。本体部31の内部に形成されたポンプ室33は、軸線L1方向のモータ部17側から組み付けられる蓋部32にて液密に閉塞されている。
また、ポンプケース15は、ポンプ室33に凹設された軸支凹部34(第2軸支部)と、蓋部32に貫通形成された軸支孔35(第1軸支部)とによって回転軸25を軸支している。軸支孔35(蓋部32)は、ポンプ室33のモータ部17側に設けられ、軸支凹部34は、ポンプ室33の反モータ部側(吐出ポート37側)に設けられている。ポンプ室33内には、回転軸25に連結されたポンプロータ36(ポンプ作用部)が配置されている。
図3に示すように、ポンプロータ36は内接ギヤ式のものであり、内接ギヤ式のものであって、歯数がn(nは3以上の自然数)個のアウタロータ部36aと、歯数がn−1個のインナロータ部36bとからなり、インナロータ部36bに回転軸25の一端側が固定されている。
詳しくは、インナロータ部36bは4つの外歯Tbを有し、アウタロータ部36aは前記外歯Tbと噛合する5つの内歯(溝)Taを有している。そして、アウタロータ部36aは、インナロータ部36bの回転に基づき、インナロータ部36b(回転軸25)の軸中心Xbからずれた軸中心Xaを中心として前記ポンプ室33の内周面を摺動して回転する構成とされている。
また、本実施形態では、インナロータ部36b及びアウタロータ部36aは、耐熱性、耐久性及び機械的性質(耐摩耗性や衝撃強度)に優れた樹脂材料であるエンジニアリングプラスチックにて形成されている。また、強度を向上させるために、インナロータ部36b及びアウタロータ部36aを構成するエンジニアリングプラスチックの中に、カーボンファイバ(又はガラスファイバ)を混合させている。なお、エンジニアリングプラスチックとしては、例えば、ポリイミド系材料やポリアミド系材料等が挙げられる。
図1に示すように、ポンプケース15の本体部31の底部31aは、モータケース14の外部に露出されており、その底部31aには、モータケース14の軸方向に沿って突出する円筒状の吐出ポート37が形成されている。吐出ポート37の内部は、ポンプ室33と連通されている。また、吐出ポート37の中心軸線L2は、モータケース14の中心軸線L1に対してずれている。なお、吐出ポート37の内部には、後述のオイル導出路41からポンプ室33へのオイルの流れを防ぐための逆止弁38が設けられている。
逆止弁38は、ボール38aと圧縮コイルばね38bとから構成されている。ボール38aは、吐出ポート37内の狭窄部37aを閉塞可能に設けられ、圧縮コイルばね38bは、ボール38aを狭窄部37a側に付勢している。ボール38aは、ポンプロータ36の非駆動時においては狭窄部37aを閉塞し、ポンプロータ36の駆動時のオイル圧によってばね圧に抗して狭窄部37aから離間し、吐出ポート37内のオイルの流通を可能とする。
また、ポンプケース15の本体部31の外周部には、ポンプケース15とポンプ取付凹部12との間の空間(オイル流入空間S)とポンプ室33とを連通する吸入口31bが形成されている。吸入口31bは、ポンプ室33の位置から鉛直方向下方(中心軸線L1に対する垂直方向)に延びるとともに、本体部31の外周面(下面)から鉛直方向下方に開口するように形成されている。
モータケース14の第2端部14bには、径方向外側に延びる鍔部14cが第2端部14bの全周に亘って形成されている。鍔部14cは、ポンプ取付凹部12が凹設された端面(固定面11a)に対し、電動オイルポンプ10の組付方向(モータケース14の中心軸線L1に沿った方向)に当接されている。また、モータケース14の第2端部14bは、回路素子39aが実装された回路基板39を収容する回路ケース16にて閉塞されている。回路ケース16及びモータケース14の鍔部14cは、変速機11の固定面11aに対してねじ(図示略)によって締結固定されている。
変速機11のポンプ取付凹部12は、組付方向視で円形をなし、開口側(固定面11a側)ほど内径が大きい段付形状を有している。ポンプ取付凹部12の底面12aには、円形のオイル導出路41が形成されており、このオイル導出路41には、ポンプケース15の吐出ポート37が嵌挿されている。これにより、吐出ポート37の先端の吐出口37bがオイル導出路41内に配置される。また、オイル導出路41の内周面と吐出ポート37の外周面との間は、シール部材42によって液密に封止されている。
また、ポンプ取付凹部12の内周面12b(嵌合凹部43よりも底面12a側の内周面)における鉛直方向下側の位置には、オイルパンからのオイルをポンプ取付凹部12内に導入するためのオイル導入路12cが形成されている。
ポンプ取付凹部12の開口寄りの部位には、円形の嵌合凹部43が形成され、この嵌合凹部43には、モータケース14に形成された軸出し嵌合部44が内嵌されている。軸出し嵌合部44の外周面は、モータケース14の中心軸線L1を中心とする円形に形成されており、軸出し嵌合部44が嵌合凹部43に内嵌されることで、ポンプ取付凹部12に対するモータケース14の軸出しがなされる。
また、ポンプ取付凹部12の開口端部(固定面11a側の端部)には、固定面11a側に向かって拡径するテーパ部46が該開口端部の全周に亘って形成されている。このテーパ部46には、モータケース14の鍔部14cと軸出し嵌合部44との間に設けられた封止部47が軸線L1方向に圧接され、これにより、ポンプ取付凹部12の開口端部が液密に封止されている。
モータケース14において、軸出し嵌合部44の組付方向の先端部44a(挿入先端)から第1端部14a側の部位は、外径が軸出し嵌合部44の外径よりも小さい小径部45となっており、この小径部45とポンプ取付凹部12の内周面12bとの間には、間隙が設定されている。
また、ポンプ取付凹部12内のオイル流入空間Sは、モータケース14の小径部45及び本体部31(ポンプケース15)の外周面とポンプ取付凹部12の内周面12bとの径方向間と、本体部31の底部31aとポンプ取付凹部12の底面12aとの軸方向間とに亘って形成されている。このオイル流入空間S内には、オイル導入路12cからのオイルの流入が許容されている。
次に、本実施形態の作用について説明する。
上記構成の電動オイルポンプ10では、モータステータ21のコイル24の励磁によってモータロータ22、回転軸25及びインナロータ部36bが回転するとともに、内歯Ta及び外歯Tbの噛合によりアウタロータ部36aが回転する。すると、インナロータ部36b及びアウタロータ部36aの回転によるポンプ作用により、オイル流入空間S内のオイルが吸入口31bからポンプ室33内に吸入され、吐出ポート37の吐出口37bからオイル導出路41に吐出される。
ここで、本実施形態のインナロータ部36b及びアウタロータ部36aは樹脂材料(エンジニアリングプラスチック)よりなるため、例えば金属材料に比べて、軽量化を図ることができ、また、緩衝性(弾性)が優れることから、インナロータ部36bとアウタロータ部36a間や、アウタロータ部36aとポンプ室33の内周面間の衝突音が抑えられる。更に、金属材料に比べて耐食性及び成形の容易さに優れている。
そして、樹脂材料は金属に比べて弾性を有することから、インナロータ部36bとアウタロータ部36aを金属製とした場合に比べて、本実施形態ではインナロータ部36bとアウタロータ部36aとの噛み合いによる衝撃を弾性的に逃がすことができ、その結果、耐摩耗が向上されている。このため、本実施形態のように、モータロータ22をコンシクエントポール型とした構成であっても、インナロータ部36bとアウタロータ部36aの偏摩耗が抑えられるようになっている。
一方、樹脂材料は金属材料に比べて耐熱性、耐久性及び衝撃強度が劣る。そこで、その短所を補うために本実施形態では、インナロータ部36b及びアウタロータ部36aを構成する樹脂材料に、耐熱性、耐久性及び衝撃強度に優れたエンジニアリングプラスチックを採用している。更に本実施形態では、そのエンジニアリングプラスチックにカーボンファイバ(又はガラスファイバ)を混合させることで、インナロータ部36b及びアウタロータ部36aの強度を向上させている。
また、インナロータ部36b及びアウタロータ部36aを樹脂材料にて構成することで、熱膨張や熱収縮による外歯Tbと内歯Taとの間のチップクリアランス(径方向の隙間)の変動が顕著となる。つまり、低温状態でチップクリアランスが大きくなり、高温状態ではチップクリアランスが小さくなる。低温状態では、オイルの粘度が高まって流れにくくなるが、低温によってチップクリアランスが大きくなることで、外歯Tbと内歯Taの間の面圧が小さくなり、その結果、モータ部17の省電力化(すなわち、モータ部17の小型化)に寄与できる。一方、高温状態では、オイルの粘度が低いことからチップクリアランスが大きい場合にはポンプ効率(容積効率)が著しく低下してしまうが、高温によってチップクリアランスが小さくなるため、ポンプ効率の低下が抑えられている。
また、インナロータ部36b及びアウタロータ部36aとの間のチップクリアランスの変動が顕著となると、インナロータ部36b、アウタロータ部36a及びモータロータ22の軸ぶれが生じやすい。そこで、本実施形態では、モータロータ22を埋込磁石型とすることで、軸ぶれによって、万が一、ロータコア26がモータステータ21と干渉しても、マグネット28がモータステータ21に直接接触することが防止されている。また、モータロータ22を埋込磁石型とすることで、鉄心部26bの磁束量を向上させることが可能となるため、マグネット磁極部27と鉄心部26bでの磁気的アンバランスが抑えられる。これにより、インナロータ部36bとアウタロータ部36aの偏摩耗がより抑えられるようになっている。
また、本実施形態で採用したコンシクエントポール型のモータロータ22は、鉄心部26bが磁極として機能するものの実際のマグネットとは異なる擬似磁極であり、マグネット28の近傍に異なる磁極のマグネットが存在しないため、マグネット28の磁束は鉄心部26b以外の部位にも流れ易くなる。しかし、本実施形態では、ポンプロータ36(インナロータ部36b及びアウタロータ部36a)が樹脂製であるため、漏れ磁束によるポンプロータ36の磁化が抑制されて該ポンプロータ36に磁力にて鉄粉等が吸着されることが防止される。これにより、例えば、インナロータ部36bとアウタロータ部36a間や、アウタロータ部36aとポンプ室33の内周面間に入り込んだ鉄粉等にて良好な動作が阻害されることが防止されるようになっている。
また、モータ部17の駆動時では、ポンプロータ36の回転(ポンプ作用)により、オイルパンのオイルがオイル導入路12cを介してオイル流入空間Sに流入し、そのオイル流入空間Sに溜まったオイルの油面(水位)が少なくとも吸入口31bの入口(本実施形態では鉛直方向下端)に達している状態で、オイルが吸入口31bからポンプ室33内に流入されるとともに、吐出口37bからオイル導出路41に吐出される。つまり、オイル流入空間S内にオイルが溜まった状態が維持されつつ、オイル導入路12cからオイル導出路41へのオイルの送給がなされる。
一方、モータ部17の非駆動時では、オイルパンのオイルがオイル流入空間Sに流入されないが、吐出ポート37内の逆止弁38によってオイル流入空間Sからオイル導入路12c(オイルパン側)へのオイルの流出が抑止されている。詳しくは、モータ部17の非駆動時では、逆止弁38によって吐出ポート37内の流路(狭窄部37a)が閉塞されるため、オイル導出路41からポンプ室33内への空気の侵入が抑止され、これにより、オイル流入空間Sからのオイルの流出、つまり、オイル流入空間S内の油面の下降が抑止される。つまり、モータ部17の非駆動時においても、オイル流入空間S内にオイルが溜まった状態が維持される。
上記のように、モータ部17の駆動時でも非駆動時でも、オイル流入空間Sにはオイルが貯留される。そして、そのオイル流入空間Sに貯留されたオイルには、ポンプケース15及びモータケース14の一部が浸漬される。これにより、電動オイルポンプ10の熱(特にモータステータ21で発生する熱)が、一般に空気よりも熱伝導率に優れるオイルを介して変速機11側に好適に放熱される。
また、電動オイルポンプ10をポンプ取付凹部12に組み付けた後の初回動作時等、オイル流入空間Sにオイルが貯留されていない状態での駆動時では、オイル導入路12cからオイル流入空間Sに流入するオイルの油面が吸入口に達し、オイルがポンプ室33内に流入するまでの間、ポンプ室33にオイルがない状態でポンプロータ36が回転することとなる。ここで、本実施形態では、吸入口31bがポンプロータ36よりも鉛直方向下側に設けられるとともに、鉛直方向下方に開口しているため、オイル流入空間S内のオイルの油面が吸入口31bの入口に達するまでの時間を短くすることが可能となっている。これにより、オイルがない状態でポンプロータ36が回転する時間を短くすることが可能となり、その結果、ポンプロータ36とポンプケース15との間での摩擦の発生が抑制され、ポンプロータ36の摩耗が抑制されるようになっている。
また、本実施形態では、ポンプケース15内において、逆止弁38がポンプロータ36(ポンプ室33)に対して吐出口37b側(流路の下流側)に設けられている。これにより、空気がオイル導出路41から吐出口37bを介してポンプ室33内に侵入することが防止され、その結果、空気中の水蒸気による内部部品(例えば回転軸25)の腐食が抑えられている。
次に、本実施形態の特徴的な効果を記載する。
(1)インナロータ部36b及びアウタロータ部36aを、金属に比べて摩耗が発生しにくい樹脂材料で構成することで、モータロータ22にコンシクエント型ロータを採用しつつも、インナロータ部36bとアウタロータ部36aの偏摩耗を抑えることができる。
また、インナロータ部36b及びアウタロータ部36aを樹脂製とすることで、インナロータ部36b及びアウタロータ部36aの腐食を抑えることができ、更には、電動オイルポンプ10の軽量化を図ることができる。
(2)各マグネット28がロータコア26に埋設されるため、鉄心部26bの磁束量を向上させることが可能となり、その結果、マグネット磁極部27と鉄心部26bでの磁気的アンバランスを抑えることができる。これにより、インナロータ部36bとアウタロータ部36aの偏摩耗をより抑えることができる。また、軸ぶれによって、万が一、ロータコア26がモータステータ21と干渉しても、マグネット28がモータステータ21に直接接触することが防止され、それにより、マグネット28の損傷や脱落を抑制することができる。
(3)モータステータ21のスロット数(ティース部23aの数)は、マグネット磁極部27の数の整数倍に設定される。これにより、或る1つのマグネット磁極部27が1つのティース部23aと対峙するときに、その他の箇所においてもマグネット磁極部27とティース部23aとが対峙するため、モータロータ22に掛かる径方向への偏荷重を低減することが可能となる。これにより、モータロータ22の振動を抑制することが可能となる。
(4)回転軸25に一体回転可能に固定されたインナロータ部36bとモータロータ22との間で回転軸25を軸支する軸支孔35と、インナロータ部36bよりも反モータロータ側(吐出ポート37側)の位置で回転軸25を軸支する軸支凹部34とを備える。この構成によれば、軸支凹部34及び軸支孔35が、負荷の掛かるインナロータ部36bの軸方向両側に設けられる(所謂、両持ちである)ため、モータロータ22(回転軸25)の軸ぶれを抑制することができ、その結果、ロータコア26とモータステータ21との干渉を抑制し、モータロータ22のマグネット28の損傷をより抑制することができる。
(5)インナロータ部36b及びアウタロータ部36aを構成する樹脂材料に、耐熱性、耐久性及び機械的性質(耐摩耗性や衝撃強度)に優れたエンジニアリングプラスチックを採用しているため、電動オイルポンプ10の品質の向上に寄与できる。
(6)インナロータ部36b及びアウタロータ部36aは、樹脂材料(エンジニアリングプラスチック)にカーボンファイバ(又はガラスファイバ)を含めて構成されるため、インナロータ部36b及びアウタロータ部36aの強度を向上させることができる。
(7)ポンプ取付凹部12の内側面とハウジング13(モータケース14及びポンプケース15)の外側面の間には、ポンプロータ36の動作に基づいてオイル導入路12cからオイルが流入されるオイル流入空間Sが形成され、オイル流入空間Sに溜まったオイルにハウジング13の一部が浸漬されるように構成される。そして、ポンプケース15には、オイル流入空間Sからオイル導入路12cへのオイルの逆流を抑制するための逆止弁38が設けられる。この構成によれば、ハウジング13の一部がオイル流入空間S内のオイルに浸漬されるため、ハウジング13の熱(特にモータ部17の熱)を、一般に空気よりも熱伝導率に優れるオイルを介して好適に放熱させることが可能となる。また、ポンプロータ36の動作停止状態において、オイル流入空間Sからオイル導入路12cへのオイルの逆流が逆止弁38によって抑制されるため、オイル流入空間S内のオイルが減少することによる放熱性の悪化を抑えることができる。
(8)逆止弁38は、ポンプロータ36に対して吐出口37b側に設けられるため、空気がオイル導出路41から吐出口37bを介してポンプ室33内に流入することを抑制することができる。これにより、空気中の水蒸気によって回転軸25等の内部部品が腐食することを抑えることができる。
(9)吸入口31bの開口端部(入口端部)がポンプロータ36(ポンプ室33)よりも鉛直方向下側に設けられる。このため、オイル流入空間Sにオイルが溜まっていない状態での動作時において、オイル流入空間Sのオイルの油面(水位)が吸入口31bに達するまでの時間を短くすることが可能となる。これにより、オイルがない状態でポンプロータ36が回転する時間を短くすることが可能となり、その結果、ポンプロータ36の摩耗を抑えて寿命の低下を抑えることができる。
(10)ハウジング13は、軸方向に突出するとともに先端部に吐出口37bを有しオイル導出路41に嵌挿される吐出ポート37を備える。この構成によれば、電動オイルポンプ10の吐出口37bと変速機11側のオイル導出路41との位置合わせが容易となり、組付性を向上させることができる。
(11)逆止弁38が吐出ポート37内に設けられるため、ポンプロータ36の吐出口37b側における逆止弁38の配置スペースを確保しつつも、ポンプ取付凹部12内でのハウジング13の軸方向長さ(オイル導出路41への嵌挿部分を含まない長さ)が長くなることを抑えることができる。
(第2実施形態)
以下、電動ポンプ(電動オイルポンプ)の第2実施形態について説明する。なお、本実施形態の電動ポンプも上記第1実施形態と同様に、車両に搭載される変速機に用いられるものである。
図4に示すように、本実施形態の電動オイルポンプ50は、駆動源としてブラシレスモータにて構成される電動モータ51と、内接ギヤ式のポンプ機構81(ポンプ作用部)とが一体的に組み付けられて構成されている。
電動モータ51は、有底円筒状のフロントハウジング52と、その開口部を閉塞するエンドカバー53とを備えている。フロントハウジング52は、有底円筒状の底部外側面の中央部が有底円筒状に内側に折り返された底凹部52aを有している。フロントハウジング52内における底凹部52a周り、具体的には外側筒状部52b、底凹部52aの筒状部である内側筒状部52c、及びハウジング52の底部側を繋ぐ環状底部52dにて環状のステータ収容部54が形成されている。環状のステータ収容部54には、環状のステータ55(モータステータ)が収容されている。
図4及び図5に示すように、ステータ55は、外環部56aと該外環部56aから径方向内側に延びる本実施形態では10個のティース部56bとを有する磁性金属製のステータコア56を備え、各ティース部56bにコイル57が巻装されてなる。コイル57は、三相毎にそれぞれの結線がなされ、各相それぞれに対応する駆動電流が供給される。ステータ55は、ステータコア56の外環部56aがフロントハウジング52の外側筒状部52bの内周面に対して圧入等にて固定され、ティース部56bの先端部(径方向内側端部)が内側筒状部52cに対向している。そして、ステータ55は、コイル57への給電に基づいてティース部56bの先端部に回転磁界が生じるようになっている。因みに、ティース部56bの先端部が対向する内側筒状部52cを含むフロントハウジング52は、非磁性の鉄系金属材料よりなるため、ティース部56bの先端部に生じる磁界が内側筒状部52cを介して底凹部52aの内側空間においても生じるようになっている。
フロントハウジング52の開口部近傍には、ステータ55のコイル57に駆動電流を供給する回路基板61が回路ホルダ62にて保持されている。回路ホルダ62は、全体が樹脂にて構成、又は表面が樹脂コーティングされて構成され、フロントハウジング52の開口部内周面又はステータ55に対して固定されるものである。回路基板61は、その平面がモータ51の中心軸線L1に対して直交する姿勢で保持されている。回路基板61には、三相の駆動電流を生成するための半導体スイッチング素子63や温度センサ64を含む各種電子部品が搭載され、ステータ55に供給する駆動電流を制御する駆動制御回路65が構成されている。そして、この回路基板61を覆うように、フロントハウジング52の開口部にはエンドカバー53が取付ボルト58等にて装着されている。エンドカバー53には、外部から内蔵の回路基板61への給電や外部との信号の授受等を行うためのコネクタ部66が備えられている。
フロントハウジング52の底凹部52aには、モータ51のロータであるドライブロータ71(モータロータ)が外側から挿入され、ドライブロータ71の中心軸線(回転中心)がモータ51(底凹部52a)の中心軸線L3と一致するように回転可能に収容されている。ドライブロータ71は、ステータ55や回路基板61等とは底凹部52aの壁面にて区画され、使用時にはオイル中で作動する。
ドライブロータ71は、略円筒状の金属材料よりなるロータコア72とマグネット73とを備え、中心部(ロータコア72の中心部)にポンプ室74を形成すべく円環状に構成されている。
ロータコア72の外周部には、ティース部56bと径方向に対向する複数(本実施形態では4個)のマグネット磁極部72aが周方向等間隔に形成されている。この各マグネット磁極部72aは、ロータコア72の周縁部に平板状のマグネット73を埋設することにより形成される。即ち、ドライブロータ71は、埋込磁石型(IPM型)のロータとして構成されている。
また、各マグネット73は、ロータコア72の径方向外側の磁極面が同極(例えばS極)となるように配置されている。これにより、ドライブロータ71には、同極性(S極)を有する4つのマグネット磁極部72aが、その周方向に沿って略等間隔(略90度間隔)で形成されている。各マグネット磁極部72aの周方向間には、ロータコア72の鉄心部72bが径方向外側に突出形成されている。そして、マグネット73の磁気作用によって、各鉄心部72bには、隣接するマグネット磁極部72aとは極性の異なる擬似的な磁極が形成されるようになっている。つまり、ドライブロータ71は、所謂コンシクエントポール型のロータとして構成されている。
また、ドライブロータ71(ロータコア72)における外周部のマグネット73部分と中央部のポンプ室74との間には、本実施形態では8個のスリット75が周方向等間隔に軸方向に貫通するように形成されている。各スリット75は、隣接のマグネット73の磁極中心間に延びるような円弧状に形成されている。
ロータコア72の内周側(中心部)には、ポンプ機構81を構成するアウタロータ部82が、該ロータコア72と一体に形成されている。つまり、アウタロータ部82は金属材料よりなる。このアウタロータ部82は、複数(本実施形態では5個)の凹状部82a(内歯)を周方向等間隔に有する環状に形成されてポンプ室74を構成する。各凹状部82aの形状は、トロコイド曲線に沿って形成されている。
アウタロータ部82の内側(ポンプ室74)には、ポンプ機構81のポンプ動作を行うインナロータ部83(ドリブンロータ)が回転可能に収容されている。このインナロータ部83はドライブロータ71と軸方向長さが同じで、同方向に全体が略重なるように構成され(図4参照)、これにより電動オイルポンプ50の短軸化が図られている。
インナロータ部83は、複数(本実施形態では4個)の凸状部83a(外歯)を周方向等間隔に有し、各凸状部83aの形状がトロコイド曲線に沿って形成されている。インナロータ部83の中心部には回転軸84が嵌挿され固定されている。
このインナロータ部83は、上記第1実施形態と同様に、耐熱性、耐久性及び機械的性質(耐摩耗性や衝撃強度)に優れた樹脂材料であるエンジニアリングプラスチックにて形成されている。また、強度を向上させるために、インナロータ部83及びアウタロータ部82を構成するエンジニアリングプラスチックの中に、カーボンファイバ(又はガラスファイバ)を混合させている。
ここで、底凹部52aは、フロントハウジング52の底部側から内側筒状部52cとして折り返され、その奥側に軸直交方向に延びる奥底部52eを有している。この奥底部52eには、インナロータ部83の回転軸84の基端部を回転可能に支持する支持凹部52fが形成されている。支持凹部52fは、インナロータ部83(回転軸84)の中心軸線L4がモータ51(ドライブロータ71)の中心軸線L3から偏倚した位置となるように設定されている。言い換えると、インナロータ部83は、ドライブロータ71の回転中心とは偏倚した位置にて回転するようになっている。
そのため、インナロータ部83は、回転中心が偏倚した側で自身の凸状部83aがドライブロータ71のポンプ室74の凹状部82aと噛み合い、その偏倚とは反対側で噛み合いが外れるように、ドライブロータ71とは偏心状態で回転する。そのため、ポンプ機構81の動作として、隣接する凸状部83aと凹状部82aとで囲まれるポンプ室74内の個々の空間の容積がその噛み合いが外れる側で拡大し、これにより負圧が生じることで該空間内にオイルが吸入される。一方、隣接する凸状部83aと凹状部82aとで囲まれる空間の容積がその噛み合い側で減少し、これにより空間内が加圧されることで該空間内のオイルが吐出される。
また、奥底部52eの外周縁には、更に凹設される環状凹部52gが形成されている。環状凹部52gは、吸入されたオイルの一部が流入してドライブロータ71との間でオイル溜まりとして機能し、ポンプ効率を高めている。また、環状凹部52gは、フロントハウジング52の内部においては膨出部52hであり、上記した回路基板61に搭載されるサーミスタ等の温度センサ64がその膨出部52hに対して面接触されている。温度センサ64は、例えば面積の大きい部位による膨出部52hとの面接触がなされている。温度センサ64は、ポンプ室74(環状凹部52g)内のオイルの温度を主として検出し、検出したオイル温度を含めた駆動制御回路65によるモータ51の制御(駆動電流の制御)に用いられる。
フロントハウジング52の底部には、ポートブロック91が取付ボルト92等にて装着されている。ポートブロック91は、ドライブロータ71及びインナロータ部83が収容された底凹部52aに嵌合する突出部91aを備え、突出部91aの外周側には環状のシール部材93がポートブロック91とフロントハウジング52とで挟持されている。つまり、底凹部52a(ポンプ室74)が密閉状態とされている。
突出部91aには、回転軸84の先端部を嵌挿して支持する支持凹部91bが形成されている。支持凹部91bの近傍のポートブロック91には、ポンプ室74に対してそれぞれ所定部位にて連通する吸入ポート94と吐出ポート95とが設けられ、各ポート94,95は、自動車の変速機やエンジンのオイル循環路と接続されている。
次に、本実施形態の電動オイルポンプ50の動作(作用)を説明する。
駆動制御回路65は、電動モータ51の駆動制御をパルス幅変調制御(PWM制御)にて行っており、ステータ55のコイル57に供給する駆動電流量をそのPWM制御(PWMデューティ)により調整している。このようなコイル57への電流供給に基づいてステータ55に回転磁界が生じると、ハウジング52の底凹部52a内のドライブロータ71が回転し、これに伴いポンプ機構81のインナロータ部83が連れ回りしてポンプ動作がなされ、オイルの流動が生じる。オイルの流動量は、モータ51に対するPWM制御により調整されている。
また、駆動制御回路65は、オイルの温度に応じてモータ51の出力制御も行っている。即ち、オイルの温度が低いとオイルの粘度が高く、オイルの温度が高くなるとオイル粘度が低くなるため、駆動制御回路65は、オイルの温度(粘度)に応じてモータ51の出力を必要十分に調整し、モータ51の省電力化等の効果が得られる制御を行っている。
本実施形態では、このようなモータ51の制御に用いるオイルの温度検出を行うための温度センサ64は、一側面がオイルに晒されるハウジング52の底凹部52aの他側面(膨出部52h)に当接し、ハウジング52の当接部位の温度検出、即ち該ハウジング52を通じてオイルの温度検出を間接的に行っている。その際、オイルに晒されてオイルの温度変化依存の高いハウジング52の部位に温度センサ64が当接されることから、温度センサ64によるより正確なオイルの温度検出がなされ、駆動制御回路65の制御によるより高い省電力化等の効果が得られるようになる。
次に、本実施形態の特徴的な効果を記載する。
(12)ポンプ機構81を構成するインナロータ部36bを、金属に比べて摩耗が発生しにくい樹脂材料で構成することで、ドライブロータ71(モータロータ)にコンシクエント型ロータを採用しつつも、インナロータ部36bとアウタロータ部36aの偏摩耗を抑えることができる。また、インナロータ部83が樹脂材料からなるため、その腐食を抑えることができ、更には、電動オイルポンプ50の軽量化を図ることができる。
また、インナロータ部83が樹脂材料よりなることから、その熱膨張や熱収縮による凹状部82aと凸状部83aとの間のチップクリアランスの変動が顕著となって、インナロータ部83及びアウタロータ部82(ドライブロータ71)の軸ぶれが生じやすいが、本実施形態のドライブロータ71は、ロータコア72にマグネット73が埋設されてなるため、軸ぶれによって、万が一、ロータコア72がステータ55と干渉しても、マグネット73がステータ55に直接接触することが防止され、それにより、マグネット73の損傷を抑制することができる。
(13)アウタロータ部82は、ドライブロータ71(モータロータ)のロータコア72の内周側に一体形成されて該ロータコア72と一体回転するように構成されるため、電動オイルポンプ50の軸方向の小型化に寄与できる。
なお、上記実施形態は、以下のように変更してもよい。
・ポンプケース15の形状等の構成は、上記第1実施形態に限定されるものではなく、適宜変更してもよい。
例えば、上記第1実施形態では、吸入口31bの入口端部がポンプケース15の本体部31の下面に形成されたが、これ以外に例えば、吸入口31bが、鉛直方向においてポンプ室33と同位置、又はポンプ室33よりも上側に位置するように構成してもよい。
また、上記第1実施形態では、逆止弁38を、ポンプ室33よりも下流側(吐出口37b側)の吐出ポート37内に設けたが、これ以外に例えば、ポンプ室33よりも上流側(例えば吸入口31b内)に設けてもよい。
また、上記第1実施形態では、先端に吐出口37bを有する吐出ポート37をポンプケース15に突設したが、これ以外に例えば、吐出ポート37を省略し、吐出口37b(出口)をポンプケース15の底面に形成してもよい。
また、上記第1実施形態では、回転軸25をポンプロータ36の軸方向両側で軸支する構成としたが、これ以外に例えば、モータロータ22の軸方向両側で回転軸25を軸支する構成としてもよい。
・スロット数(ティース部23aの数)を、マグネット磁極部27の数の整数倍に設定したが、これに特に限定されるものではなく、スロット数及びマグネット磁極部27の個数は、構成に応じて適宜変更してもよい。
・上記第1実施形態では、インナロータ部36b(外歯Tb)の歯数を4つ、アウタロータ部36a(内歯Ta)の歯数を5つで構成したが、インナロータ部36bの歯数は、アウタロータ部36aの歯数から1引いた数であればよい。
例えば、図6に示すように、インナロータ部36bの歯数を6つ、アウタロータ部36aの歯数を7つで構成してもよい。このような構成では、インナロータ部36bの歯数がモータロータ22の鉄心部26bの数(第1実施形態において4つ)の整数倍とは異なる歯数に設定されているため、モータロータ22とインナロータ部36bとの共振を抑えることが可能となり、その結果、電動ポンプの低振動化に寄与できる。
・上記第1実施形態では、アウタロータ部36aとインナロータ部36bの両方を樹脂製としたが、これに特に限定されるものではなく、アウタロータ部36aとインナロータ部36bのいずれか一方を樹脂製とし、いずれか他方を金属製としてもよい。
また、上記第2実施形態では、ロータコア72及びアウタロータ部82の一体成形品を金属製とし、インナロータ部83を樹脂製としたが、これ以外に例えば、金属製のロータコア72の内周側に樹脂製のアウタロータ部を一体回転可能に設けた構成としてもよい。この場合、インナロータ部83は、樹脂製及び金属製のいずれであってもよい。
・上記各実施形態では、インナロータ部36b,83及びアウタロータ部36a,82は、カーボンファイバ(又はガラスファイバ)を含むエンジニアリングプラスチックにて構成されたが、これに特に限定されるものではなく、カーボンファイバやガラスファイバを含まない構成としてもよい。また、インナロータ部36b,83及びアウタロータ部36a,82を構成するエンジニアリングプラスチックには、上記したポリイミド系材料やポリアミド系材料の他に、ポリカーボネート系材料やポリアセタール系材料等を用いてもよい。
・上記各実施形態において、ポンプロータ36(ポンプ機構81)のアウタロータ部36a,82及びインナロータ部36b,83を、内歯Ta(凹状部82a)及び外歯Tb(凸状部83a)が略螺旋状に形成された斜歯歯車にて構成してもよい。この構成によれば、内歯Ta(凹状部82a)と外歯Tb(凸状部83a)とが回転方向だけでなく軸方向にも係合するため、ポンプロータ36(ポンプ機構81)の軸ずれを抑制するとともに、噛み合いによる異音の発生を抑制することが可能となる。
・上記各実施形態において、ステータコア23,56の各ティース部23a,56b(スロット)が軸方向に対して傾斜する所謂スキュー構造を有する構成としてもよい。この構成によれば、コギングトルクの抑制に貢献できる。
・電動オイルポンプ10,50を車両の変速機以外の例えばエンジン等のオイル循環のための電動ポンプに適用してもよく、またオイル以外の流体を循環させる電動ポンプに適用してもよい。