JP6081739B2 - X線源における電子ビーム操縦システム及び方法 - Google Patents

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Description

本発明は、X線源における電子ビームの操縦に関する。
非侵襲的な撮像システムでは、様々なX線システム及びコンピュータ断層(CT)システムにおいてX線放射源としてX線管が用いられる。検査や撮像シーケンスの間に制御信号に応答して放射線が放出される。X線管は典型的には陰極と陽極を含む。陰極の内部にあるエミッタは、熱イオン効果を介して加えられた電流に由来する熱及び/またはエミッタの前方にある適正形状の金属プレートに加えられた電圧に由来する電場に応答して電子ストリームを放出することがある。陽極は、この電子ストリームが当てられるターゲットを含むことがある。このターゲットは、電子ビームが当てられた結果として、X線放射及び熱を発生させることがある。
こうした撮像システムでは、患者、手荷物、製造物などの関心対象内に放射線が透過すると共に、この放射線の一部が画像データが収集される場所であるディジタル検出器または写真撮影プレートに当たる。幾つかのX線システムでは、その写真撮影プレートが次いで画像を作成するように現像されており、この画像は品質管理技師、セキュリティスタッフ、放射線医または付き添っている担当医が診断目的で利用することができる。ディジタルX線システムでは、光検出器が、その検出器表面の離散的素子に当たる放射線の量または強度を示す信号を発生させている。次いでこの信号を処理して、検討のために表示させ得る画像を作成することができる。CTシステムでは、患者の周りでガントリを回転させながら一連の検出器素子を含む検出器アレイが様々な位置にわたって同様の信号を発生させている。ある種の構成では、これらの一連の信号を用いてボリュメトリック画像を作成することがある。一般にはボリュメトリック画像の品質は、X線源及びX線検出器がガントリに従って回転する際にデータを迅速に収集する能力に依存する。
癌の放射線治療のためのシステムなど別のシステムでは、電離放射線をターゲット組織に向けて導くためにX線源を用いることがある。幾つかの放射線治療構成では、その線源はさらにX線管を含むことがある。放射線治療目的で使用されるX線管もまた、上述のようなX線を発生させる熱イオンエミッタとターゲット陽極を含むことがある。こうしたX線管またはX線源はさらに、所望のサイズまたは形状のビームとするように放出されたX線を集束または制限するための1つまたは複数のコリメーションフィーチャを含むことがある。X線源は、関心対象組織上へのX線ビームの集束を維持しながらターゲット組織の巡るように配置させる(例えば、その周りを回転させる)ことがあり、これにより周囲の組織に対するX線照射を最小限にしながらターゲット組織に実質的に一定のX線フラックスを提供することが可能となる。
米国特許第7839979号
X線源における電子ビームを操縦するシステム及び方法を提供する。
一実施形態では、制御回路を有する制御器を提供する。この制御回路は、X線発生システムの電子ビーム操縦コイルを受け容れるように適応させたインタフェースを含む。この回路はさらに、第1の電圧源に結合されると共に第1の電圧源とで電子ビーム操縦コイルに向けた第1の電流経路を生成するように構成された第1の切替えデバイスと、第2の電圧源に結合されると共に第2の電圧源とで電子ビーム操縦コイルに向けた第2の電流経路を生成するように構成された第2の切替えデバイスと、インタフェースの第1の側に結合された第3の切替えデバイスであって該第3の切替えデバイスが閉鎖位置にあるときに第1の電流経路及び第2の電流経路を介したインタフェースに対する導通を可能とするように構成された第3の切替えデバイスと、を含む。第2及び第3の切替えデバイスは、それぞれの開放位置にあるときに第2の電圧源とで第3の電流経路を生成するように構成されており、また第3の電流経路は第2の電流経路を基準として反対極性を有している。
別の実施形態では、電子ビームを放出するように構成された陰極アセンブリ及び該電子ビームを受け取るように構成された陽極アセンブリを有するX線源を含んだX線システムを提供する。この陽極は受け取った電子ビームに応答してX線を発生させるように適応させており、また陰極アセンブリ及び陽極アセンブリはエンクロージャの内部に配置させている。この線源はさらに、エンクロージャの周りに配置させた複数の電磁気コイルであって該複数のコイルが発生させる双極子または四極子磁場を変化させることによって電子ビームを操縦するように構成された複数の電磁気コイルと、該複数の電磁気コイルに結合させた複数の制御回路と、を含む。各制御回路は、各コイルを独立に制御するように複数の電磁気コイルのうちの1つと結合させている。各制御回路は第1の電圧源及び第2の電圧源を含む。双極子または四極子磁場を維持するように各コイルを通る電流を所望のレンジ域内に維持するために第1の電圧源が用いられかつ双極子または四極子磁場を変更するように該コイルを通る電流を増加または減少させるために第2の電圧源が用いられるようにして制御回路は構成されている。
また別の実施形態では、電子ビーム操縦コイルを駆動させる方法を提供する。本方法は、第1の極性にある第1の電流を第1の電流経路に沿って第1の電圧源から電子ビーム操縦コイルに向けて流すために第1の切替えデバイスを閉鎖するステップと、第1の電流の電子ビーム操縦コイルまでの流れを可能にするために第2の切替えデバイスを閉鎖するステップと、第1及び第2の切替えデバイスの閉鎖後に第1の電流の電子ビーム操縦コイルへの流れを停止させかつ電子ビーム操縦コイルを通る電流の大きさを低減するように構成された電流消費ループを形成するために第1の切替えデバイスを開放するステップと、第2の極性にある第2の電流を第2の電流経路に沿って第2の電圧源から電子ビーム操縦コイルに向けて流すために第2の切替えデバイス及び第3の切替えデバイスを開放するステップと、を含む。
本発明の実施形態に関するこれらの特徴及び態様、並びにその他の特徴及び態様については、同じ参照符号が図面全体を通じて同じ部分を表している添付の図面を参照しながら以下の詳細な説明を読むことによってより理解が深まるであろう。
複数の透視方向からかつ/または複数のエネルギーでX線を放出することが可能なX線源を用いたシステムの一実施形態を表したブロック図である。 複数の透視方向からかつ/または複数のエネルギーでX線を放出することが可能なX線源を用いたX線撮像システムの一実施形態を表したブロック図である。 複数の透視方向からX線を放出するように構成されたX線管の一実施形態の概略図である。 様々なエネルギーでX線を放出するように構成されたX線管の一実施形態の概略図である。 X線管のエンクロージャの周りに電子ビーム操縦コイルを配置させる配列の一実施形態の概略図である。 図5の配列の実施形態について、ビーム操縦コイルにより操縦される電子ビームが第2のエネルギーにある場合を示した概略図である。 図5に示した実施形態の一部分について線7−7に沿って切って見た端面像である。 図5に示した実施形態の一部分について線8−8に沿って切って見た端面像である。 電子ビーム操縦コイルを駆動するための制御回路の一実施形態を表した回路図である。 電子ビーム操縦コイルを通る電流プロフィールの一実施形態を時間の関数として表したプロット、並びに該プロットのうち電子ビーム操縦コイルを通る平均電流の維持に対応する部分を拡大像で示した図である。 図9の制御回路の一実施形態について電子ビーム操縦コイル内に第1の電流を通過させる構成として表した概要図である。 電子ビーム操縦コイルを通る電流プロフィールの一実施形態を時間の関数として表したプロット、並びに該プロットのうち電子ビーム操縦コイルを通る平均電流の維持に対応する部分を拡大像で示した図である。 図9の制御回路の一実施形態について電子ビーム操縦コイルを通る電流に対してより低速な消費をさせるように電流消費ループを形成させる構成として表した概要図である。 電子ビーム操縦コイルを通る電流プロフィールの一実施形態を時間の関数として表しかつ大域平均最大電流から大域平均最小電流までの遷移を示しているプロットである。 図9の制御回路の一実施形態について電子ビーム操縦コイル内に第2の電流を通過させる構成として表した概要図である。 電子ビーム操縦コイルを通る電流プロフィールの一実施形態を時間の関数として表しかつ大域平均最小電流から大域平均最大電流までの遷移を示しているプロットである。 図9の制御回路の一実施形態について電子ビーム操縦コイル内に第3の電流を通過させる構成として表した概要図である。 図9の制御回路内部における切替えデバイスの動作を制御するように構成された制御論理デバイスの一実施形態を表した概要図である。 図9の制御回路の動作中における制御論理信号のプロットの一実施形態を表した図である。 大域平均最小電流と大域平均最大電流の値の間で複数の電流レベルを有するような電子ビーム操縦コイルを通る電流プロフィールの一実施形態を時間の関数として表したプロットである。 電子ビーム操縦コイルを駆動するための制御回路の別の実施形態を表した回路図である。 電子ビーム操縦コイルを駆動するための制御回路の別の実施形態を表した回路図である。 図21の回路の代替的実施形態を表した回路図である。 図22の回路の代替的実施形態を表した回路図である。
コンピュータ断層(CT)、X線蛍光透視法及び/または投影撮像、X線放射治療、その他といった撮像及び治療モダリティでは、X線を発生する線源を用いて実施される検査/治療手技の品質は少なくとも、X線を制御された方式で発生させるX線源の能力に依存することがある。ある種のX線源では、ターゲット陽極に当たってX線を発生させる電子ビームを、X線源の周りに加えられる四極子磁場を用いて集束させることがある。こうした集束によれば、可変エネルギーX線放出の集束が可能となり、異なるタイプの組織を撮像するため並びに多様なレベルのエネルギーを提供させるため(例えば、放射線治療手技)に有用となり得る。さらに、双極子磁場を用いた電子ビームのステアリングによってX線源は、例えばステレオ画像及び/またはボリュメトリック画像の作成のためなど、陽極上の実質的に一定の位置または様々な位置からX線を放出することができる。陽極上の様々な位置からのX線の放出及び/または異なるエネルギーの電子ビームの集束が希望されるような構成では、位置変化の間の時間遅延や集束点の維持は、磁場の大きさ(例えば、向き)の変更及び電子ビームとの相互作用のために電子ビームをステアリング及び/または集束させるその磁場の能力に少なくとも部分的に依存することがある。
これらの磁場の発生及び変更のためには、制御回路を介して電子ビーム操縦コイル中に電流を通過させるのが一般的である。この制御回路は、コイルを通って流れる電流を変化させるが、これが一方、各コイルが発生させる磁場に影響を及ぼす。しかしながら幾つかの制御回路では電流同士の間の遷移が低速となり、これが磁場の大きさの変化の遅滞に、またしたがって集束強度及び/または方向ステアリング能力の遅滞に繋がる可能性がある。さらに典型的な制御回路は、複数の電子ビーム操縦コイルを直列に制御することがあり、これでは各コイルに個別に対処することができない。これらの短所のために、電子ビームのステアリングが最適に至らないことがあり、これがX線放出に影響を及ぼし、またしたがって放射線治療や作成画像の品質に影響を及ぼす可能性がある。
本明細書に記載した手法によれば、電子ビーム操縦コイルを通る電流の大きさを迅速に変更するための実施形態が提供される。例えば目下のある種の実施形態では、比較的低い電圧源(例えば、1〜20ボルト(V))並びに比較的高い電圧源(例えば、100〜300V)を含むような制御回路が提供される。この制御回路は、低電圧源を用いてコイルを通る平均電流を維持するための様々なフィーチャと、高電圧源を用いて電流レベル間を迅速に切替えるための様々なフィーチャと、を含む。さらに、開示した実施形態のうちの幾つかでは、制御回路の動作を調節するための制御論理を提供する。この制御論理は、制御回路の基本動作周波数を調節するためのフィーチャを含むことがあり、この際に電子ビーム操縦コイルを通る電流は、比較的低い電流レベルから比較的高い電流レベルまで、また高から低への電流レベルで変化する。さらに制御論理は、電子ビーム操縦コイルを通る電流維持の調節のためのフィーチャを含む。したがって本実施形態によれば、各電子ビーム操縦コイルに対する制御の拡大、より高速の切替時間、高信頼のX線放出、より少ない撮像アーチファクトを含め典型的な手法を越えたある種の技術的利点をもたらすことができる。
本明細書に記載した手法は上で言及したコンテキストで用いられることがあり、これには、非侵襲的撮像、手術用ナビゲーション、放射線治療、その他を含むことが可能である。したがって図1及び2は、本手法による制御回路や制御論理を含み得るシステムの非限定の例を提供している。具体的に図1は、品質管理、セキュリティ、医用撮像、外科手技及び/または治療手技を実行するためにX線放射源12が使用されている全体システム10を表したブロック図である。X線放射源12は、複数の透視方向からのかつ/または複数のエネルギーからなるX線放射を上で指摘した制御された方式で発生させるためのフィーチャをそれぞれに有する1つまたは複数のX線管を含むことがある。X線源12はしたがって、関心対象16の方向に導かれる1つまたは複数のX線放射ストリーム14を発生させる。この関心対象は、手荷物、貨物、製造物、関心対象組織及び/または患者とすることができる。X線放射14は関心対象16に向けて導かれ、ここでX線放射が減衰されて減衰X線ビーム18が生じる。減衰X線ビーム18はフィードバック生成システム20によって取り込まれ、画像あるいは手技の実施に有用となり得る別の情報を表す信号が生成される。この場合も、フィードバック生成システム20において生成されるデータは、多様な位置からのX線及び/または線源12の各X線管からエネルギーを受け取ったことにより生成されたデータを含むことがある。
検査、治療及び/または較正プロトコルの実行のため並びにフィードバックの処理のために、システム制御器22によってシステム10の動作を指令している。X線源12に対しては、システム制御器22がX線検査シーケンスのための電力、焦点箇所、焦点サイズ、制御信号その他を提供している。例えばシステム制御器22は、X線源12のX線放出に関する焦点サイズ及び/または焦点箇所を提供することがある。さらに幾つかの実施形態では、フィードバック生成システム20は、フィードバックの収集を指令しているシステム制御器22に結合させている。システム制御器22はさらに、システム10の構成要素及び/または対象16を動かすために用いられる位置決めシステム24の動作を制御することがある(これについては、以下でさらに詳細に検討することにする)。システム制御器22は、信号処理回路や付属のメモリ回路を含むことがある。こうした実施形態ではそのメモリ回路は、システム10(X線源12の1つまたは複数のフィーチャを含む)を動作させるため並びに発生システム20が収集したフィードバックを処理するためにシステム制御器22により実行されるプログラム、ルーチン及び/または符号化済みアルゴリズムを保存することがある。一実施形態ではそのシステム制御器22は、汎用または特定用途向けのコンピュータシステムなどプロセッサベースのシステムの全体または一部として実現することができる。
線源12は、システム制御器22の内部に包含されるか、さもなければシステム制御器22に接続されたX線源制御器26によって制御されることがある。X線制御器26は、線源12に電力及びタイミング信号を提供するように構成されている。幾つかの実施形態ではそのX線源制御器26は、システム10内部の異なる箇所において管またはエミッタが互いに同期してまたは互いに独立に動作できるように線源12を選択的に稼働させるように構成されることがある。さらに本開示の一態様では、X線源制御器26は、システム10内部でX線管の近傍にあるコイルを付勢するためにその各々が対応する電子ビーム操縦コイルに接続された複数の制御回路を含むことがある。コイルを付勢するこの制御回路は各管に対して、双極子または四極子磁場を用いてX線放射を複数の透視方向から及び/または複数のエネルギーで放出させることがある。ある種の実施形態はX線を放出させる透視方向を変えるために双極子磁場を用いることがある一方、別の実施形態は様々なエネルギーの電子ビームの焦点サイズ制御のために(例えば、放出するX線のエネルギーの変更のために)四極子磁場を用いることがある(これについては、以下で詳細に検討することにする)。
上で指摘したように、X線源制御器26による制御を受けるX線源12は、位置決めシステム24によって関心対象16の周りに位置決めされる。位置決めシステム24は、図示したように、フィードバック生成システム20にも接続されている。しかし別の実施形態では、その位置決めシステム24をフィードバック生成システム20に接続させないことがある。位置決めシステム24は、線源12に対して多様な位置からの関心対象16の撮像または治療を可能とさせるようにX線源12とフィードバック生成システム20の一方または両方を変位させることがある。一例として放射線治療手技では位置決めシステム24は、関心対象組織に向けて放出されるX線放射14のエネルギーを変更しながら関心対象組織とし得る関心対象16の周りでX線源12を実質的に連続的に変位させることがある。さらにX線放射14の集束領域は、四極子及び/または双極子磁場を用いて維持させることがある。この方式では、関心対象組織に対して、その周囲の組織に対するX線照射を最小限にしながら実質的に連続したX線放射フラックスが提供される。さらに幾つかのシステムでは患者の診断画像を作成しないことがあるが、フィードバック生成システム20は、X線源12や外科用器具などのその他のフィーチャの位置に関するデータ、関心対象組織に関するデータを、例えば画像及び/またはマップの形で生成することがある。こうしたデータによって臨床医やその他のヘルスケア提供者は、関心対象組織を基準としてX線放射14及び/または外科用器具が適正に配置されていることを保証することが可能となる。フィードバック生成システム20は、ダイオードアレイなどの検出器、あるいは関心対象16を基準とした線源12及び/または外科用器具の位置を監視するシステムを含むことがある。実際にある種の実施形態では、フィードバック生成システム20は、検出器と、直接式か間接式のいずれかにより位置決めシステム24にフィードバックも提供する位置監視フィーチャと、を含むことがある。
システム10のうちフィードバック生成システム20に直接接続されていないまたはこれと関連付けされていないフィーチャに対するフィードバックの提供のために、フィードバック生成システム20はフィードバック収集/処理システム28にデータ信号を提供する。フィードバック収集/処理システム28は、フィードバック生成システム20からフィードバックを受け取るための回路、並びに受け取ったデータを取り扱うための処理回路を含むことがある。例えば処理回路は、信号変換器(例えば、A/D変換器)、デバイスドライバ、処理用チップ、メモリ、その他を含むことがある。幾つかの実施形態ではそのフィードバック収集/処理システム28は、フィードバック生成システム20から受け取ったアナログ信号を、システム制御器22の1つまたは複数の処理回路(例えば、コンピュータベースのプロセッサ)によるさらなる処理が可能なディジタル信号に変換する。
システム10の一実施形態を、CTその他の放射線撮像システムなどのX線撮像システム30の一実施形態のブロック図である図2に示している。システム30は、投影データを収集し処理するための撮像システム制御器32を含む。撮像システム制御器32はさらに、上述のように動作するX線源制御器26を含むか、さもなければX線源制御器26と動作可能に接続させている。X線源制御器26は上で指摘したように、線源12のX線管の近傍に配置させた複数の磁気コイルと動作可能に接続させることがある。この場合も制御器26は、X線管内で発生させた電子ビームのステアリングまたは集束のためにその各々が磁気コイルに対して一連の電圧パルスを提供している複数の制御回路を含んでおり、これにより様々なエネルギーであるいはX線管のターゲット陽極上の様々な集束領域でX線を発生させることが可能となる。
一般にシステム30は、線源12が発生させるX線ビーム14が患者34(例えば、様々な関心対象解剖構造)によって減衰されて減衰X線18が生成されるようにして患者34を位置付けしており、この減衰X線は写真撮影プレートやディジタル検出器36によって受け取られることがある。ある種の実施形態では、患者34はこの方式において、撮像システム制御器32に制御可能に接続させたC字アームやガントリ38と組み合わせた患者テーブルを用いて位置付けされることがある。一般に撮像システム制御器32は、線源12からの放出などのある種の撮像シーケンスパラメータを、ガントリの周りでの線源12及び検出器36の回転速度と同期させることがある。
減衰X線18を受け取った時点で検出器36に発生したデータは(上と同様に)、図示したデータ収集システム(DAS)40などの処理フィーチャに提供される。DAS40は一般に、検出器36から受け取ったデータを撮像システム制御器32(または、別のコンピュータベースのプロセッサ)において処理可能な信号に変換している。一例として検出器36は減衰X線18を受け取った時点でアナログデータ信号を発生させることがあり、またDAS40は撮像システム制御器32での処理のためにこのアナログデータ信号をディジタルデータ信号に変換することがある。このデータを用いて、患者34内部の様々な解剖構造に関する1つまたは複数のボリュメトリック画像を作成することがある。
この場合も、作成されるボリュメトリック画像の品質は少なくとも部分的に、X線を制御された方式で放出するX線源12の能力に依存する。例えば、異なる透視方向からあるいは異なるエネルギーでのX線放出の間でX線源12を迅速に(例えば、ミリ秒やマイクロ秒のタイムスケールで)変更する能力によって、こうした機能が存在しない場合に作成される画像と比べてアーチファクトがより少なくかつ分解能がより高いボリュメトリック画像の形成が可能となる。例えば、第1の画像を第1のエネルギーのX線を用いて作成することがあり、また第2の画像を第2のエネルギーのX線を用いて作成することがある。異なるエネルギーで収集した第1及び第2の画像は、例えば軟部組織情報、骨組織情報、その他を取得するようにさらに処理されることがある。ある種の実施形態では、線源12を患者の周りで回転させている場合などにおいて、得られた2枚の画像または2組の減衰データの間のより正確な比較が得られるようにX線減衰データをできる限り迅速に第1及び第2のエネルギーで取り込むことが望ましいことがある。実際に本実施形態による撮像システム制御器32及びX線源制御器22は、(例えば、異なる透視方向から、あるいは異なるエネルギーで)互いに約1〜約1000マイクロ秒の範囲内で複数組のX線を発生させるように構成されることがある。実際に本実施形態では、互いに約1〜約750マイクロ秒、約1〜約500マイクロ秒、約10〜約250マイクロ秒、約10〜約100マイクロ秒、あるいは約20〜約50マイクロ秒の範囲内で複数のエネルギーでのX線放出を可能とさせることがある。
上記のことを念頭に置くと、図3は複数の透視方向からのX線放出を双極子磁場を用いて提供するように構成させたフィーチャを含んだX線管50の一実施形態を表している。具体的には図3はX線管50について、第2の透視方向からX線放射を放出する能力を備えながら第1の透視方向からX線放射を放出しているように図示している。上で指摘したように本実施形態は、図4〜8に関連して説明する電子ビームのサイズ(例えば、直径)を変化させるように構成された四極子磁場のコンテキストにおいて適用可能である。ここで図3を見ると、X線管50は陽極アセンブリ52及び陰極アセンブリ54を含む。X線管50は、環境と比べて圧力が比較的低い(例えば、真空の)領域を画定している導電性または非導電性のハウジング56内部にある陽極及び陰極アセンブリによって支持されている。例えばハウジング56は、ガラス、セラミック、またはステンレス鋼、あるいは適当な別の材料を含むことがある。
陽極アセンブリ52は一般に、動作中に陽極60の回転を生じさせるための回転性フィーチャ58を含む。回転性フィーチャ58は、回転を駆動するための回転子及び固定子62、並びに回転する陽極60を支持するベアリング64を含むことがある。ベアリング64は、ボールベアリング、らせん溝ベアリング、または同様のベアリングとすることがある。一般にベアリング64は、静止部分66と、陽極60が取り付けられる回転部分68と、を含む。
陽極60の前部分は、その上にターゲットまたは集束表面70を形成して有するターゲット円盤として形成される。本開示の一態様ではその集束表面70は、陽極60の中央領域74から様々な距離で電子ビーム72によって叩かれる。図3に示した実施形態では、集束表面70が第1の位置76で叩かれ、また以下で検討するように双極子磁場を変化させると第2の位置78の位置で叩かれるように企図されることがある。
陽極60は、タングステン、モリブデン、銅、あるいは電子が衝突したときのBremsstrahlung(すなわち、制動放射)に寄与するような任意の材料など任意の金属または複合材から製造されることがある。陽極の表面材料は典型的には、電子が陽極60に当たることによって発生する熱に耐えるように比較的高い耐熱値を有するように選択される。陰極アセンブリ54と陽極60の間の空間は別の原子との電子の衝突を最小限にすると共に陰極と陽極の間の電気ポテンシャルを最大化するために排気させることがある。さらにこうした排気は、磁気フラックスの電子ビーム72との迅速な相互作用(すなわち、ステアリングまたは集束)を可能にするので有利となり得る。幾つかのX線管では、陰極アセンブリ54と陽極60の間に20kVを超える電圧が生成され、これにより陰極アセンブリ54により放出された電子を陽極60に引き寄せることができる。
陰極82には、X線制御器26などの制御器84からのリード81を介して制御信号が伝達される。この制御信号によって陰極82の熱イオンフィラメントを加熱させており、これにより電子ビーム72が発生する。ビーム72は第1の位置76で集束表面70に当たり、これが第1組のX線放射86を発生させ、これをX線管50のX線開口88から出るように逸らせている。第1組のX線放射86は対応する第1の方向を有する、あるいは別のコンテキストでは対応する第1のエネルギーを有するように企図することがある(これについては以下で詳細に検討することにする)。第1組のX線放射86の方向、向き及び/またはエネルギーは、電子ビーム72が集束表面70に当たる際の角度、配置、集束直径及び/またはエネルギーによって影響を受けることがある。
これらのパラメータのうちの一部または全部は、X線管50の外部で生成されているハウジング56内部の磁場90によって影響及び/または制御を受けることがある。例えばX線管ハウジング56の外部に配置された第1及び第2のマグネット92、94によって、双極子磁場90を発生させることがある。図示した実施形態では、第1及び第2のマグネット92、94はそれぞれ、対応する制御器96、98に接続されている。制御器96、98の各々は第1及び第2のマグネット92、94に電流を提供すると共に、図1及び2において上で検討したシステム制御器22またはX線制御器26を含むことあるいはこれらの一部となることがある。第1及び第2のマグネット92、94内に電流を通過させると、対応する第1及び第2の磁場100、102が生成される。第1及び第2の磁場100、102の両者は、ハウジング56内部の双極子磁場90に寄与する。
したがって第1組のX線放射86(図1及び2のX線ビーム18の全部を形成することも一部を形成することもある)は、管50を出ると共に、検査及び/または治療手技中に関心対象に向けて第1の透視方向から導かれるのが一般的である。上で指摘したように、管50を横断して加えられる外部生成の磁場90の大きさ(例えば、強度、向き)を切替えることによってX線管50からX線が放出される方向または集束強度を変えることができる。図4は、陰極アセンブリ54が様々なエネルギーで電子ビーム110を発生するように構成されているX線管50の一実施形態を表している。電子ビームは第1のエネルギーにあるとき、直径112を有する。電子ビーム110の直径112によって、電子ビーム110の衝突を受ける陽極60の集束領域114を少なくとも部分的に決定することができる。電子ビーム110の直径112が変わると、ターゲット陽極114上の集束領域114が変化することがある。しかし幾つかの実施形態では、電子ビーム110の直径を維持することが望ましいことがある。したがってX線管50の図示した実施形態は、陽極60上の集束領域114が維持されるように電子ビーム110の直径112を維持するためのフィーチャを含む。
具体的には、図4に示したX線管50の実施形態は、図3のX線管50と同じ管フィーチャを含む。しかし管50は、四極子磁場122を発生するように構成された複数のマグネット(例えば、4個以上のマグネット)の一部を成す第1及び第2のマグネット118、120によって囲繞されている。四極子磁場122は、電子ビーム110の直径112を変更するため、あるいは電子ビーム110のエネルギーが変化したときに電子ビーム110の直径112を実質的に一定に保つために用いられることがある。第1及び第2のマグネット118、120はそれぞれ、対応する磁場126、128を発生させることが可能な制御器122、124に接続されている。四極子磁場122の動作については図5〜8に関連して検討することにする。
具体的には図5は、第1の複数のマグネット142及び第2の複数のマグネット144をハウジング56の周りに円環配列にして有するマグネット配列140の一実施形態を表している。したがって幾つかの実施形態では、第1及び/または第2の複数のマグネット142、144はハウジング56の周りの完全な円または部分円の形で配列させることがある。図示した実施形態では、第1及び第2の複数のマグネット142、144をハウジング56の周りに同軸性に配置させている。こうした配列によれば、電子ビーム110の直径112の操縦を容易とすることができる。本実施形態の幾つかではマグネットの各々を、各マグネットの各電磁気コイルに対する独立した制御を可能にするように1つの制御回路に接続させることがある。こうした構成は、磁場不均一性や極の不整列などの製造許容差に対応できることが望ましい。一例として第1のマグネット118は、第1の複数のマグネット142内に含まれており、またこの第1のマグネット118は、以下でさらに詳細に検討するような少なくとも1つの制御回路と該制御回路の動作を制御する制御論理とを含むような第1の制御器122と動作可能に接続させた第1の磁気コイル146を含む。同様に第2のマグネット120は、第2の複数のマグネット144のうちの1つとして図示しており、また第2のマグネット120は第2の制御器124と動作可能に接続させた第2の磁気コイル148を含む。図4に関連して上で指摘したように、第1及び第2の複数のマグネット142、144が発生させる四極子磁場(複数のこともある)は、電子ビーム110の直径112を調整するように動作する。
図5では、第1の直径150が得られるように電子ビーム110が第1のエネルギーで放出されているように図示している。電子ビームが第1の複数のマグネット142の発生させる四極子磁場に遭うと、そのビーム110は第1の方向で圧縮される。すなわち電子ビーム110は、例えばx軸またはz軸に沿って(ここで、ビーム110のy軸はエンクロージャ56に沿った方向)圧縮される。第1の方向で電子ビーム110が圧縮される程度は少なくとも、電子ビーム110の第1のエネルギー、電子ビーム110の強度及び四極子磁場の強度に依存する。同様に第2の複数のマグネット144の四極子磁場がビーム110に対して作用すると、電子ビーム110は第2の方向で所望の直径112まで圧縮される。
図6では、電子ビーム110が第2のエネルギーで放出されている。図示した実施形態では、第2の直径162が得られるように電子ビーム110の第2のエネルギーは電子ビーム110の第1のエネルギーより大きい。第2のエネルギーが第1のエネルギーより大きいため、第2の直径162は第1の直径150と異なる。したがって、第2のエネルギーにおいて所望の直径112を生成するようにエネルギー変動を補償するために、第1及び第2の複数のマグネット142、144が発生させる四極子磁場が変更される。本実施形態では、四極子磁場の大きさを各磁気コイルに接続させた各制御回路を用いて変更している。したがって第2の直径162は、その対応する制御回路を用いてコイルの各々に対して提供される電流を変更することで第1の複数のマグネット142によって第1の方向に圧縮されている。例えば、より高エネルギーの電子ビームを圧縮するようにより大きな力を提供するために、磁気コイルの各々の中により大きな電流を通過させることがある。次いで電子ビーム110は、第2のエネルギーにおける所望の直径112を生成するように第2の方向で圧縮される。
本実施形態をそのエネルギーが増加するに連れて磁場強度を上昇させて電子ビーム110を圧縮しているコンテキストで説明しているが、電子ビームの所望の直径を得るために用いられる磁場の強度はさらに電子ビームの強度並びにエミッタとターゲット陽極の間で電子ビームを移動させる距離に依存することがあることに留意すべきである。したがって、ある集束距離及びある電子ビーム強度に関するなどある種の実施形態では、より高いエネルギーにおける電子ビームの圧縮に適した磁場は、同じ電子ビームのより低エネルギーでの圧縮に適した磁場より小さいことがある。こうした電子ビーム操縦によれば、例えば様々なコントラスト及び/または減衰による画像作成を可能とするように、様々なエネルギーのX線を関心対象に対して実質的に一定の焦点サイズで提供することが可能となる。さらに、管50の周りにある第1の複数のマグネット142及び第2の複数のマグネット144についてここでは電子ビーム110がそれぞれ1つの方向でのみ圧縮されるコンテキストで検討しているが、幾つかの実施形態ではその電子ビーム110が複数のマグネット142、144のいずれかによって両方向から圧縮されることがあることに留意すべきである。
電子ビーム110の指向性の圧縮については、図5の線7−7と8−8のそれぞれからの端面像である図7と図8を参照することでさらに理解が得られよう。ここで図7を見ると、図5及び6からの第1の複数のマグネット142の一実施形態について、第1の四極子磁場を発生させるように付勢を受けているものとして図示している。第1の複数のマグネット142が発生させる第1の四極子磁場は、上で指摘したように、電子ビーム110を第1の方向(例えば、x方向)で圧縮するように適応させている。図示のように、第1の複数のマグネット142は、配列140の中央部分184を囲繞するようにコイル170、172、174、176、178、180及び182を含む。各コイル146、170〜182は、対応する制御器122、184、186、188、190、192及び194と動作可能に結合させている。各制御器122、184〜194は、制御論理デバイスと動作可能に結合させた対応する少なくとも1つの制御回路を含む。
例えば第1のコイル146は、コイル146に対して所望の磁場を発生させるための電流及び電圧パルスを提供する制御回路198を含む制御器122に結合されるように図示している。制御回路198内部のあるフィーチャ(例えば、切替えデバイス)の動作は、制御論理200によって制御される。制御論理200は、制御回路198の動作(またしたがって、コイル146が発生させる磁場の大きさ)を調整するための一連の論理出力を生成する。制御器122を第1のコイル146への単一の接続を有するように図示しているが、制御器122の制御回路198はコイル146の両方の端部に対して結合させたインタフェースを有し得ることに留意すべきである。こうした構成について、図11、13、15及び17に関連して以下で検討することにする。
図8では、第2の複数のマグネット144について、第2の方向(例えば、z方向)で電子ビーム110を圧縮するための第2の四極子磁場を発生させるように表している。図示したように、この複数のうちには、第2のコイル148並びにコイル210、212、214、216、218、220及び222が含まれる。第1の複数のマグネット142に関連して上で検討したように各コイルは、その各々が制御論理デバイスと動作可能に結合された少なくとも1つの制御回路を含むような対応する制御器と動作可能に結合されている。上で検討したように各制御器は一般に、コイルを付勢して磁場を発生させるように構成されている。本実施形態ではその制御回路を、コイルを通る電流を変更してそれぞれが発生させる磁場を変更するように適応させている。
図9は、電子ビーム操縦コイルを受け容れるように適応させた制御回路240の一実施形態の回路図である。例えば制御回路240は、図7にある制御回路198とすること、あるいは電子ビーム操縦コイルを通る電流を駆動するための任意の制御回路とすることができる。一般的な意味において制御回路240は、電子ビーム操縦コイルを通る電流を維持するために第1の電圧源242を用いるように適応させている。制御回路240はさらに、例えばコイルが発生させる磁場の変化を誘導する(例えば、その大きさを変化させる)ようにコイルを通って流れる電流に対する調整を行うために第2の電圧源244を用いるように適応させている。
制御回路240は電子ビーム操縦コイルに電気的に結合するためのインタフェース246を含み、またさらに、コイルを通る電流を操縦するために電圧源242、244とインタフェース246の間に配置させた一連の切替えデバイスを含む。具体的には制御回路240は、第1の電圧源242に結合させた第1の電圧源242の下流側にある第1の切替えデバイス248を含む。一般的な意味において第1の切替えデバイス248は、閉鎖位置にあるときに、第1の電流のインタフェース246の方向への流れを可能とさせる第1の電流経路を形成する。第1の切替えデバイス248の電気的に下流側に回路240の動作中における電流の逆流を防止するための第1のダイオード250を配置させている。具体的には第1のダイオード250は、制御回路240を損傷させる可能性がある第2の電圧源244から第1の電圧源242への電流の流れを防止する。
同様に第2の切替えデバイス252を、第2の電圧源244に結合させると共にその電気的に下流側に配置させている。第1の切替えデバイス248と同様に、第2の切替えデバイス252も閉鎖位置にあるときに、第2の電流のインタフェース246の方向への流れを可能とさせる第2の電流経路を形成する。電流経路に沿った第2の電流と反対極性を有する一方向性の電流の流れを可能にするために、第2の切替えデバイス252と並列に第2のダイオード254を設けることがある(これについては、以下でさらに詳細に検討することにする)。
回路240はさらに、インタフェース246の相対する側に並列に設けられた第3及び第4の切替えデバイス256、258を含む。具体的には、第3の切替えデバイス256はインタフェース246の第1の側260に配置されており、また第4の切替えデバイス258はインタフェース246の第2の側262に配置されている。第3の切替えデバイス256は閉鎖位置にあるときに、第1の電圧源242から第1のスイッチ248(閉鎖位置にある場合)を通りかつインタフェース246までの導通を可能にする。さらに第3の切替えデバイス256は閉鎖位置にあるときに、第2の電圧源244から第2の切替えデバイス252(閉鎖位置にある場合)を通りかつインタフェース246までの導通を可能にする。幾つかの実施形態では、第1の切替えデバイス248と第2の切替えデバイス252を制御するタイミングでは、一方の切替えデバイスが閉鎖位置にあるときに、もう一方のデバイスが閉鎖位置にないようにしている。しかし別の実施形態では、こうした構成が存在しないことがある。
回路240の動作を参照しながら以下でさらに詳細に検討することにするが、回路240はさらに、インタフェース246への第2の電圧源244からの電流の一方向の流れを可能とするために第3のダイオード264を含む。回路240はさらに、例えば電流低減手順中におけるインタフェース246からのかつ第2の電圧源244への一方向性の流れを可能にする第4のダイオード266を含む。
図10は、電子ビーム操縦コイルを通って流れる電流を時間の関数として示したプロフィール280の一実施形態を表している。プロフィール280は、I1で示した低電流レベルと、I2で示した高電流レベルと、を含む。このプロフィールでは、電流はI2で開始されると共に、これが以下で検討するように第1の切替えデバイス248が開放位置と閉鎖位置の間を往き来するような電流維持手順を用いて大域平均最大電流に維持されている。これにより電子ビーム操縦コイルを通って流れる電流を、第1の切替えデバイス248を閉鎖位置のままとした場合に得られるものと比べてより小さくすることができる。次いでこの電流は、電流低減手順を用いて大域平均最小電流I1まで低減させ、さらに電流増大手順を用いてI2まで戻している。電流低減手順及び電流増大手順は、第2、第3及び第4の切替えデバイス252、256、258を用いて実行される(これについては以下で詳細に検討することにする)。制御回路240の動作については、図11〜17に関連して、またプロフィール280を参照しながら以下で検討することにする。
図10にはボックス284の拡大像282も示している。具体的にはこの拡大像は、第1の切替えデバイス248により実行される電流維持手順における電流プロフィールをハイライト表示している。矢印286で示したようにこの電流維持手順は、電子ビーム操縦コイルを通って流れる電流が第1のレートで増加する期間を含む。この期間中における制御回路240の構成を図11に示している。
具体的には図11は、第1の切替えデバイス248、第3の切替えデバイス256及び第4の切替えデバイス258をそれぞれの閉鎖位置にあるようにして有する制御回路−コイル配列288を図示している。上で指摘したように、第1の切替えデバイス248はその閉鎖位置にあるときに、インタフェース246に結合させた電子ビーム操縦コイルに向けて第1の電流292を流している第1の電流経路290を生成する。第3及び第4の切替えデバイス256、258の閉鎖位置によって第1の電流292を電子ビーム操縦コイル294まで流すことが可能となる。したがって、第1の電圧源242と電子ビーム操縦コイル294の間の導通が可能になり、これにより第1の電流ループが形成される。図示した実施形態では第1の電流ループを、第1の電流292を示す矢印として図示している。しかし、電子ビーム操縦コイル内への電流は、電子ビーム操縦コイル294の寄生抵抗及び切替えデバイスに跨る電圧降下(ただし、これらに限らない)などの別の不可逆的メカニズムに由来して所望の値と比べて低減されることがあることに留意すべきである。したがって第1の電圧源242の電圧は、コイル294を通る所望の電流Iとコイル294の寄生抵抗Rの積である少なくともR*Iとなるようにその電圧をさせることがある。ある種の実施形態では第1の電圧源の電圧は、概ね5Vと20Vの間や概ね8Vと18Vの間など、概ね1Vと20Vの間とさせることがある。実際に、電流維持期間中に電流を増加させるレート(図10の矢印286で示す)は、第1の電圧源242の電圧に依存する。例えば一実施形態では、電圧が高くなるほど電流の増加が急激になり、また電圧が低いほど電流の増加が緩やかとなる。実際に、図14〜17に関連して以下で検討することにするが、コイル294を通る電流を迅速に変化させるために第2の電圧源244に関してこの関係を利用している。
ここで図12を見ると拡大像282は、電流維持手順中の電流低減の期間(矢印300で示す)を表している。この期間中の回路240の構成を図13に示している。具体的には図13は、開放位置にある第1の切替えデバイス248を表している。したがって、第1の電圧源242からコイル294へは電流が全く流れることができない。さらに第2の切替えデバイス252を開放位置244とし、これにより第2の電圧源244からコイル294までの第2の切替えデバイス252を介した導通が防止される。その閉鎖位置にあるときに電圧源242、244からコイル294までの導通を許容するのではなく、図13に示した構成では、第3及び第4の切替えデバイス256、258は電源に出会うことなくコイル294を通る電流の流れを可能とする電流消費ループ302を形成している。したがって少なくともコイル294の寄生抵抗と第3及び第4の切替えデバイス256、258とに由来して、コイルを通って流れる電流が時間の経過と伴に低減されると共に、図12の矢印300で示した第2のレートでの電流低減が得られる。幾つかの実施形態では、第2のレートはこれらの寄生抵抗の大きさに少なくとも依存することある。
図14に示した電流プロフィール280に移るとプロフィール280は、ボックス284の電流維持期間の後のタイムフレーム312の期間内に平均大域最大電流I2から平均大域最小電流I1までの減少310を示している。この減少310は、図13に示した電流消費ループ302を用いたとした場合に得られるものと比べてI2からI1までの減少をかなり急速に生じさせるようなレートとなることが図14を参照することで理解できよう。減少310に対応する回路240の構成を図15に示している。
具体的には図15は、能動切替えデバイス(すなわち、デバイス248、252、256及び258)のすべてがそのそれぞれの開放位置にあるところを示している。第2、第3及び第4のダイオード254、264及び266を配置したことによって、導通が可能になるのは第2の電流320を第2の電流経路322を介して第2の電圧源244からコイル294まで流すような方式だけとなる。第2の電流経路322では、第2の電流320は第2の電圧源244の陽極から、コイル294を通過し、さらに第2の電圧源244の陰極まで流れ、これがコイルを通って流れる電流294に極性の反転を始めさせる。この反転を図14の電流減少310で表している。実際に、減少310のレートは少なくとも、第2の電圧源244が回路240に対して課するポテンシャルの大きさに依存しており、第2の電圧源244の電圧に直接に依存する。この方式では、第2の電圧源244の電圧が減少310(図14)のレートに影響を及ぼす可能性がある。したがって電流レベルをできる限り迅速に低下させることが望ましいような実施形態では、第2の電圧源244において可能な最高電圧を有するようにすることが望ましい。電子ビーム操縦コイル298のインダクタンスが比較的小さいような実施形態などある種の実施形態では、第2の電圧源244の電圧を、概ね100Vと175Vの間や概ね120Vと160Vの間など概ね50Vと200Vの間とすることがある。別法として、電子ビーム操縦コイル298のインダクタンスが比較的大きいような実施形態では、第2の電圧源244の電圧を、概ね250Vと450Vの間、275Vと400Vの間または概ね300Vと375Vの間など概ね200Vと500Vの間とすることがある。
実際に、多くの要因が電流をI2からI1まで減少させるレートに影響を及ぼすことがあり、さらに第2の電圧源244にどんな電圧が望ましいかにも影響を及ぼす可能性がある。例えばコイル294並びにダイオード254、264及び266の寄生抵抗がレート及び/または第2の電圧源244の所望の電圧に影響を及ぼすことがある。実際に、図15に示した構成の総寄生抵抗は、コイル294を通る電流がI2からI1まで変化する総時間に関連することがある。例えば一実施形態では、図15に示した構成の寄生抵抗は、電流320が第2の電圧源244からコイル294に渡る際に電流320により受ける電圧降下と次式に従った関係となることがある。
(1)
上式において、
はタイムフレーム312、Lはコイル294のインダクタンス、IHは第2の電流、VAverageは図15の構成の平均電圧、また
はコイル294を通る電流をI2からI1に切替える際の構成における電圧の変化である。一実施形態では、VAverageは式(2)を用いて計算される。
(2)
上式において、VDiodeは各ダイオード両端において第2の電流320により受ける電圧の変化であり、またVSwitchは各切替えデバイス両端において第2の電流320により受ける電圧の変化である。さらに、
は式(3)を用いて計算される。
(3)
上式において、VDeltaはI2からI1までの電圧の変化であり、またRp2は図15の構成における回路240の寄生抵抗である。一実施形態では、Rp2は式(4)を用いて計算される。
(4)
上式において、RLはコイル294の寄生抵抗であり、また3・RdDiodeは第2の電流320が3つのダイオード254、264及び266を通って流れる際にこれにより受ける総寄生抵抗である。上記の式1〜4を用いることにより、本実施形態は制御回路240が図15に示した構成に維持されるタイムフレーム312を提供する。上の式を用いた決定によって、所与のタイムフレーム312の間に第2の電圧源244に適した電圧に関する指示を提供することができるか、あるいは第2の電圧源244の所与の電圧に起因することになるタイムフレーム312に関する指示を提供することができる。この方式では、電圧と時間のいずれかを固定とすることがある。
図16に示したように、コイル294を通る電流を第2の電圧源244を用いてI2からI1まで低減させた後に、制御回路240は図10〜13に関連して記載したような電流維持ルーチンを実行する。しかしこの電流維持ルーチンは、低電流レベルの方で(すなわち、I1において)実行される第2の電流維持ルーチン330である。したがって、そのそれぞれの開放位置と閉鎖位置にある第1の切替えデバイス248がI1において費やすデューティサイクルまたは時間量は、I2におけるデューティサイクルと異なることがある。例えば図示した実施形態では、I1がI2より低い電流レベルにあるため、第1の切替えデバイス248が閉鎖状態にある持続時間はI2に関する閉鎖位置の持続時間と比べてより短いことがある。
第2の電流維持期間330の後で、コイル294を通る電流が次いで、電流増加332においてI1からI2に戻すように切替えられる。具体的には、第2のタイムフレーム334の間において電流を、I1からI2まで増加させている。第2のタイムフレーム334の間に、第2の電圧源244は第2の切替えデバイス252を介してコイル294に電流を伝える。回路240のこの構成を図17に示している。図17の配列288では、第2の切替えデバイス252はその閉鎖位置にあり、これにより第3の電流経路340を形成している。さらに第3の切替えデバイス256及び第4の切替えデバイス258がそのそれぞれの閉鎖位置にあるため、コイル294と第2の電圧源244の間に電流ループが形成される。第3の電流経路340は、第2の電圧源244からコイル294に向かう第3の電流342の流れを可能にする。図17の矢印で示した電流ループによって、第3の切替えデバイス256を通過しかつコイル294に至る第3の電流342の流れが可能になる。図17に示した構成では、第3の電流342は第2の電圧源244の陽極から、その陰極を通り、かつコイル294まで流れている。したがって第3の電流342は、図15に関連して記載した第2の電流320の極性と反対の極性を有する。この方式では、第3の電流342の極性によって図15の第2の電流320に関する機能と反対の機能が実行される。
回路240がコイル294を通る電流を増加させる(例えば、コイル294が発生させる磁場の大きさを増加させる)期間である第2のタイムフレーム334は、タイムフレーム312に関連して上に記載したのと同様の多数の要因に依存することがある。例えば図17の回路240の構成では第3の電流342は、第2、第3及び第4の切替えデバイス252、256及び258、並びにコイル294を通って流れる。これらのフィーチャの抵抗は電流低減フェーズ中の電流消費を容易にしているためにタイムフレーム312の短縮に役立つことがあるが、この同じ消費が電流増大フェーズ中に電流を増加させるレートを低下させる役割をすることがある。
実際にタイムフレーム312に関して上に記載したのと同じ方式で、コイル294並びにスイッチ252、256及び258の寄生抵抗がレート及び/または第2の電圧源244における所望の電圧に影響を及ぼすことがある。したがって図17に示した構成の総寄生抵抗は、コイル294を通る電流がI1からI2まで変化(例えば、増加)する際の総時間に関連することがある。例えば一実施形態では、図17に示した構成の寄生抵抗は、電流342が第2の電圧源244からコイル294に渡る際に電流342により受ける電圧降下と次式に従った関係となることがある。
(5)
上式において、
は第2のタイムフレーム334であり、Lはコイル294のインダクタンスであり、IHは第2の電圧源244が発生させる第3の電流であり、VAverageは図17の構成の平均電圧であり、また
はコイル294を通る電流がI1からI2に切替えられる際の構成の電圧の変化である。一実施形態では、VAverageは式(6)を用いて計算される。
(6)
上式において、VDiodeは各ダイオード両端において第3の電流342により受ける電圧の変化であり、またVSwitchは各切替えデバイス両端において第3の電流342により受ける電圧の変化である。さらに、
は式(7)を用いて計算される。
(7)
上式において、VDeltaはI1からI2までの電圧の変化であり、またRp1は図17の構成における回路240の寄生抵抗である。一実施形態では、Rp1は式(8)を用いて計算される。
(8)
上式において、RLはコイル294の寄生抵抗であり、また3・RdSwitchは第3の電流342が3つのダイオード252、256及び258を通って流れる際にこれにより受ける総寄生抵抗である。上記の式5〜8を用いることによって本実施形態は、制御回路240が図17に示した構成に維持される第2のタイムフレーム334を提供することができる。上の式を用いた決定によって、所与の第2のタイムフレーム334の間の第2の電圧源244に適した電圧に関する指示を提供することができるか、あるいは第2の電圧源244の所与の電圧に起因することになる第2のタイムフレーム334に関する指示を提供することができる。この方式では、電圧と時間のいずれかを固定とすることがある。回路240内の様々な寄生抵抗のために第1のタイムフレーム312は第2のタイムフレーム334と比べてより短くなることに留意すべきである。具体的にはこの寄生抵抗によって電流低減が容易になると共に、電流増加が(少なくともある程度)緩和される。
これらのタイムフレーム(すなわち、電流レベル間の遅延)の計算によれば、制御論理を用いた制御回路240の制御を容易にすることができる。例えばこれらの遅延は、制御回路240の切替えデバイスに対してタイミング及び制御信号を提供するために制御論理デバイス内に組み込まれることがある。こうしたタイミング及び制御信号は、コイル294を通って流れる電流を変更するため、並びに電流レベル間での切替えの際に様々な磁場の大きさ向けに電圧パルスを変更するために用いられることがある。こうした制御論理デバイス350の一実施形態を図18に表している。
制御論理デバイス350は、一連の論理クロック354及び論理ゲート356により駆動される一連の論理出力352を含む。論理ゲート356を特定のタイプの論理ゲートとして図示しているが、制御論理デバイス350は開示したゲートが実行する動作を協調して実行する別の論理ゲートを含み得ることに留意すべきである。例えばユニバーサルゲートと見なせるNANDゲートとNORゲートを組み合わせて、例証の論理ゲートの本来動作を実行させることができる。実際に、本明細書に記載した機能の実行を可能とするような論理ゲートの任意の組み合わせが目下企図されている。さらに本明細書に記載した論理ゲートは、相補型金属酸化物半導体(CMOS)製作法を用いて構築される金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)デバイスなど適当な任意のデバイスから構築されることがある。さらに論理ゲートは、n型MOS(NMOS)論理、p型MOS(PMOS)論理、あるいはこれらの任意の組み合わせを含むことがある。幾つかの実施形態では、本明細書に記載した論理ゲートの全体をまたはその一部を、現場プログラム可能グリッドアレイ(FPGA)上に実現させることがある。
論理出力352はそれぞれ、回路240のその対応する切替えデバイスに対して、該デバイスをその開放位置と閉鎖位置の間で切替えるためのバイナリ信号(すなわち、1または0)を提供する。例えば一実施形態では、「1」または「高」信号によって閉鎖位置を生成させることがあり、また「0」または「低」信号によって開放位置を生成させることがある。論理出力352は、第1の切替えデバイス248向けの制御論理を提供する第1の論理出力358と、第2の切替えデバイス252向けの制御論理を提供する第2の論理出力360と、共時的に動作する第3及び第4の切替えデバイス256、258向けの制御論理を提供する第3の論理出力362と、を含む。論理クロック354はそれぞれ、論理出力352を介して切替えデバイスに提供される信号のタイミングを制御している。
論理クロック354は、第1のクロック364、第2のクロック366及び第3のクロック368を含む。第1のクロック364は、回路240の基本動作周波数(すなわち、I2からI1へ並びにI1からI2へ制御回路240が切替えられる周波数)を制御する。第1のクロック364は基本動作周波数を制御しているため、これにより論理出力352の各々に対して入力が提供される。第2及び第3のクロック366、368は、上に記載した電流維持ルーチンの実行時などにおいて第1の切替えデバイス248向けのデューティサイクルを制御する。具体的には第2のクロック366は、I2においてデューティサイクルを制御しており、また第3のクロック368はI1においてデューティサイクルを制御している。第2及び第3のクロック366、368がデューティサイクルを制御しているため、これらだけが第1の切替えデバイス248を制御する第1の制御論理出力358に対して入力を提供する。
図示した実施形態では、第1の切替えデバイス248は3つすべてのクロック354によって制御を受ける。例えば第1の論理出力358は、第1のクロック364の論理出力と第2及び第3のクロック366、368の合成クロックを合成している第1のANDゲート370によって決定される。具体的には第1のANDゲート370は、第1のORゲート372及びXORゲート374からの入力に従って動作する。したがって、高信号が第1の切替えデバイス248の閉鎖位置に繋がるような実施形態では、第1のORゲート372及びXORゲート374の出力の両方が高でなければならない。
第1のORゲート372は、第2のクロック366から生成される1つの入力と、第3のクロック368から生成されるもう1つの入力という2つの入力を含む。第1のORゲート372は、第1及び第2のクロック364、366からの入力に従って動作する第2のANDゲート376から論理出力を受け取る。同様に第1のORゲート372は第3のANDゲート378から別の論理出力を受け取る。第3のANDゲート378は、第3のクロック368からの入力に従いかつ第1のNOTゲート380を用いて反転済みの第1のクロック364からの入力に従って動作する。実際に、これらの論理ゲートは、第1のORゲート372内への入力が互いに排他的となるように構成される。すなわち、第1の切替えデバイス248が第2のクロック366に従って動作するような実施形態では、切替えデバイスは第1のNOTゲート380の存在に少なくとも起因して第3のクロック368に従った動作を行わない。
XORゲート374もまた、2つの入力(その1つは第2のORゲート382からのものでありまたもう一方は第4のANDゲート384からのもの)を含む。図18を参照することで理解されるように、第4のANDゲート384は第2の切替えデバイス252を制御する第2の論理出力360を構成し、また第2のORゲート382は第3及び第4の切替えデバイス256、258を制御する第3の論理出力362を構成している。第2のORゲート382は、第1のクロック354からの直接の入力と、第2のNOTゲート386により反転済みの第1のクロック354からの入力と、の1対の入力を受け取る。第2のNOTゲート386から第2のORゲート382への反転入力は、例えば千鳥型ピン配置アレイ(SPGA)などのカウンタとして実現し得る第1の遅延388に対応した遅延を受ける(これについては、以下で詳細に検討することにする)。第1の遅延388は一実施形態では、上で検討した第1のタイムフレーム312に対応する。
第2のORゲート382と同様の方式で、第4のANDゲート384もまた、第1のクロック364から入力を直接受け取る。しかし第1のクロック364から反転を受けた入力は2回の遅延を受けている。すなわち、第4のANDゲート向けのもう一方の入力は、第1の遅延388を通り、第2のNOTゲート386を通り、さらに同じくカウンタとし得る第2の遅延390を通るように進んだ入力である。第1及び第2の遅延388、390を合成したものは、一実施形態では上で検討した第2のタイムフレーム334に対応することがある(これについては、以下でさらに詳細に検討することにする)。
上に記載した制御回路240と制御論理デバイス350の構成を考慮に入れながら、第1、第2及び第3のクロック364、366及び368が生成する論理信号を複合したプロット400である図19を参照しながら以下で制御論理デバイス350の動作について説明することにする。プロット400は、基本動作周波数クロック出力402と、第1の切替えデバイス404に提供される第1の論理信号と、第2の切替えデバイス406に提供される第2の論理信号と、第3及び第4の切替えデバイス408に提供される第3の論理信号と、を含む。プロット400に示したように、回路240(図17)の能動スイッチに提供される信号は、第1のクロック364によって提供される基本動作周波数並びに図18の第1及び第2の遅延386、388に由来して共時性に提供される。回路240がコイル294に接続されているコンテキストでは、コイル294が大きさが相対的に小さい磁場と大きさが相対的に大きい磁場を生成するレートを第1のクロック364によって制御している。
第1のクロック364の出力を見ると、出力402は高信号(例えば、高い電圧)(または、「1」)の周期410と低(例えば、低い電圧)(または、「0」)の周期412とからなるステップ関数を示している。このバイナリ出力を用いて制御論理デバイス350の論理ゲート356のうちの幾つかを駆動している。例えば出力402は第1の高信号414を生成しているとき、第1のクロック364に接続された論理ゲートは「1」を受け取る。出力406及び408の共起部分に示したように、第2の切替えデバイス406に対する出力は低であり、これにより第2の切替えデバイス252は開放位置に維持される。逆に、第3及び第4の切替えデバイス408の出力は高であり、これにより第3及び第4の切替えデバイス256、258はそれぞれの閉鎖位置となる。すなわちこれらの信号は一般に、第1の切替えデバイス248のデューティサイクルに応じて、図11と図13のいずれかに示した回路240の構成となる。第1の高信号414の時間期間では、第1の切替えデバイス248は高電流416(すなわち、I2)に対するデューティサイクルで動作する。
信号402が第1の低信号418まで逓降されると、第1のクロック364に接続された論理ゲートは「0」を受け取る。第1のクロックと第2のORゲート382(第3及び第4の切替えデバイス256、258向けに論理制御を出力する)の間に第1の遅延388が存在するため、第1の低信号418の結果、当初第2のORゲート382が低信号420(すなわち、「0」)を生成することになる。低信号420は、第3及び第4の切替えデバイス256、258を第1の遅延388に等しい時間にわたって開放させる。回路240の共起構成を、能動切替えデバイスがすべて開放されている図15に示している。
上で指摘したようにI2からI1への切替えのタイムフレーム312に等しい第1の遅延388が経過した後、第1の遅延388によって遅延を受けている「0」が第2のNOTゲート386によって反転される。得られた高信号は第2のORゲート382に提供され、これにより閉鎖させようとする第3及び第4の切替えデバイス256、258に制御信号が送られる。さらに第1の遅延388の経過後に、第1の切替えデバイス248は低電流422(すなわち、I1)のためのデューティサイクルの実行を開始する。この構成では第3のクロック368によって第1の切替えデバイス248の動作が制御される。
第1の低信号418の後で、第1のクロック364は第2の高信号424を発生させる。第1のクロック364が第2のORゲート382に直接接続されているため、第3及び第4の切替えデバイス256、258はその閉鎖位置のままである。さらに第2の高信号424は、第3のクロック368による第1の切替えデバイス248の制御を停止させる。第2のクロック366による第1の切替えデバイス248の制御は、少なくとも第1及び第2の遅延388、390だけ遅れる。第2の切替えデバイス252の動作は、1つの入力を第1のクロック364からかつ別の入力を第2の遅延390から直接受け取っている第4のANDゲート384の出力によって制御されている。第1及び第2の遅延390は、第2のNOTゲート386が生じさせた反転した高信号を遅延させる(すなわち、低信号の出力を遅延させる)役割をすることに留意すべきである。したがって、第1及び第2の遅延388、390が生じさせる第2のタイムフレーム332に等しい時間遅延の間に、第4のANDゲート384は2つの高入力を受け取っており、これが高入力(プロット406では高信号426で示す)に由来して第2の切替えデバイス252を閉鎖させている。これらの信号に対応させた回路240の構成(コイル294を通る電流を増加するように構成)を図17に示している。例えば上述のように制御回路及び制御論理と一体とさせた1つまたは複数のコイルを用いてX線源内で電子ビームを迅速に操縦するために、上の処理過程を反復させることがある。
論理350の一実施形態では、デューティサイクル366及び368並びに遅延D1及びD2の値は、システムの寄生素子及び所望の電流値に基づいてメインフレームコンピュータによって計算される。所望の電流値は、電子ビーム操縦コイルの所望の磁場並びにサイズ/幾何学構成を起点として計算される。所望の磁場は、実行しようとする具体的な検査/解析並びに該検査/解析に用いられる電子ビームの幾何学構成、エネルギー及び強度に基づいて計算される。クロック364の周波数/周期は、当該の検査/解析並びに電子ビームの幾何学構成、エネルギー及び強度に基づいて計算される。
上の説明では電子ビーム操縦コイルに対して提供される電流がI1とI2など2つの電流値の間で変化するように示しているが、本明細書に記載した実施形態は複数の電流値まで同様に拡張することが可能である。具体的には本明細書に記載した実施形態は、電流プロフィール430を表した図20により示したような多様な電流レベルにわたって電子ビーム操縦コイルを通る電流を変化させるために用いられることがある。図示したように電流プロフィール430は、大域最小電流レベル432、大域最大電流レベル434、第1、第2及び第3の電流レベル436、438及び440などの複数の電流レベルを含む。第1、第2及び第3の電流レベル436、438及び440は各々、大きさが大域最小432と大域最大434の間にある電流を有する。動作時において例えば、電子ビーム操縦コイル294に提供される電流を図17に示したトポロジー構成を用いて低い電流から高い電流まで(例えば、大域最小432から大域最大434まで)調整するために図9の制御回路240が利用されることがある。一方この電流は、高い電流から低い電流まで(例えば、第1の電流レベル436から第2の電流レベル438まで)は図15に示したトポロジー構成を用いて変更されることがある。例示したレベルの各々にある電流は適当なデューティサイクル値によって所望の平均レベルに維持することができる。この適当なデューティサイクル値は一般的な意味において、電流が大きいほど大きく、また電流が小さいほど小さい(すなわち、第1の電流レベル436に関する方が第2の電流レベル438に関するものより大きい)。
上に記載したある種の実施形態では、電流維持ルーチンを実行し(例えば、第1の切替えデバイス248でのデューティサイクルの実行による)、高速電流増大ルーチンを実行し(例えば、第2の電圧源244及び第2の切替えデバイス252を用いる)、かつ高速電流低減ルーチン(例えば、第2の電圧源244と第3及び第4の切替えデバイス256、258とを用いる)を実行するように図9の制御回路240を構成させることがある。しかしある種の実施形態では、上述のような高速電流低減過程の実行ではなく図13に示したのと同様のトポロジーを用いた電流のサイクルダウンによって電子ビーム操縦コイル294(図11)を通る電流を低減することが適当となることがある。したがってある種の実施形態では、第4の切替えデバイス258を回路から除去することがある。こうした回路450の一実施形態を図21に示している。具体的には回路450は、上述のような電流増大及び維持ルーチンを実行することが可能であり、かつまたコイル450の寄生抵抗並びに別の不可逆的メカニズムを用いて電子ビーム操縦コイル294(図11)を通る電流を低減することが可能である。
図21の回路450に対する代替的な一手法として、第4の切替えデバイス258ではなく第3の切替えデバイス256を除去することにより図9の回路240を変更することがある(その一実施形態を図22に示す)。具体的には図22は、3つの切替えデバイス(第1、第2及び第4の切替えデバイス248、252、258)を有する回路460の一実施形態の回路図である。上に記載したように回路460は、電流維持及び高速電流増加ルーチンを含む多くの電流変更ルーチンを実行することが可能である。さらに回路460は、第1と第2の電圧源242、244のいずれかを用いるのではなく、電流のサイクルダウンによって電子ビーム操縦コイル294を通る電流を低減させている。
したがって図21の回路450と図22の回路460は一般に、電子ビーム操縦コイル294を通る電流を迅速に増加させ、電子ビーム操縦コイル294を通る電流を維持し、かつ電子ビーム操縦コイル294を通る電流を(電流の迅速な低減ではなく)サイクルダウンさせるように構成されている。ある種の実施形態では、回路450、460のいずれかにより受ける不可逆的メカニズムを拡大し電流低減レートを強化することが望ましい。したがってこうした実施形態では、図21及び22に示したダイオードのうちの1つまたは幾つかを除去することがある。例えば、電子ビーム操縦コイル294を通る電流をサイクルダウンさせている間に回路450による受ける損失を強化するように、回路450(図21)の第4のダイオード266を除去することがある。こうした一実施形態を図23に回路470として示している。同様に、回路460(図24では回路480として図示)により受ける損失を同様にして強化するように、図22の第3のダイオード264を除去することがある。さらに変更形態には、回路470、480のうちのいずれかからのある種の切替えデバイスの除去を含むことがある。例えば図23の回路470の第3の切替えデバイス256が短絡に置き換えられることがある。同様に、図24の回路470の第4の切替えデバイス258が短絡に置き換えられることがある。
上述のことを考慮に入れると、本明細書で図示し説明した制御回路の実施形態は単に一例であることに留意すべきである。したがって、電子ビーム操縦コイルを通る電流を操縦するように本明細書に記載した電流ループの形成が可能な別の構成もここに企図されよう。したがってこうした別の構成は、ここに記載した実施形態と同じ数の電子構成要素(例えば、切替えデバイス、ダイオード)を含むこと、より少ない数の電子構成要素を含むこと、あるいはより多くの数の電子構成要素を含むことがあり得る。
この記載では、本発明(最適の形態を含む)を開示するため、並びに当業者による任意のデバイスやシステムの製作と使用及び組み込んだ任意の方法の実行を含む本発明の実施を可能にするために例を使用している。本発明の特許性のある範囲は本特許請求の範囲によって規定していると共に、当業者により行われる別の例を含むことができる。こうした別の例は、本特許請求の範囲の文字表記と異ならない構造要素を有する場合や、本特許請求の範囲の文字表記と実質的に差がない等価的な構造要素を有する場合があるが、本特許請求の範囲の域内にあるように意図したものである。
10 全体システム
12 X線放射源
14 X線放射
16 関心対象
18 減衰X線
20 フィードバック生成システム
22 システム制御器
24 位置決めシステム
26 X線源制御器
28 処理システム
30 X線撮像システム
32 撮像システム制御器
34 患者
36 ディジタル検出器
38 ガントリ
40 DAS
50 X線管
52 陽極アセンブリ
54 陰極アセンブリ
56 非導電性ハウジング
58 回転性フィーチャ
60 陽極
62 固定子
64 ベアリング
66 静止部分
68 回転部分
70 集束表面
72 電子ビーム
74 中央領域
76 第1の位置
78 第2の位置
82 陰極
81 リード
84 制御器
86 X線放射
88 X線開口
90 磁場
92 第1のマグネット
94 第2のマグネット
96 対応する制御器
98 対応する制御器
100 第1の磁場
102 第2の磁場
110 電子ビーム
112 直径
114 集束領域
118 第1のマグネット
120 第2のマグネット
122 四極子磁場
124 制御器
126 対応する磁場
128 対応する磁場
140 マグネット配列
142 マグネット
144 マグネット
146 第1の磁気コイル
148 第2の磁気コイル
150 第1の直径
162 第2の直径
170 コイル
172 コイル
174 コイル
176 コイル
178 コイル
180 コイル
182 コイル
184 中央部分
186 対応する制御器
188 対応する制御器
190 対応する制御器
192 対応する制御器
194 対応する制御器
198 制御回路
200 制御論理
210 コイル
212 コイル
214 コイル
216 コイル
218 コイル
220 コイル
222 コイル
240 制御回路
242 第1の電圧源
244 第2の電圧源
246 インタフェース
248 第1の切替えデバイス
250 第1のダイオード
252 第2の切替えデバイス
254 第2のダイオード
256 第3の切替えデバイス
258 第4の切替えデバイス
260 第1の側
262 第2の側
264 第3のダイオード
266 第4のダイオード
280 プロフィール
282 拡大像
284 ボックス
286 矢印
288 回路コイル配列
290 第1の電流経路
292 第1の電流
294 電子ビーム操縦コイル
300 矢印
302 電流消費ループ
310 減少
312 タイムフレーム
320 第2の電流
322 第2の電流経路
298 電子ビーム操縦コイル
330 第2の電流維持ルーチン
332 電流増加
334 第2のタイムフレーム
340 第3の電流経路
342 第3の電流
350 制御論理デバイス
352 論理出力
354 論理クロック
356 論理ゲート
358 第1の論理出力
360 第2の論理出力
362 第3の論理出力
364 第1のクロック
366 第2のクロック
368 第3のクロック
370 第1のANDゲート
372 第1のORゲート
374 XORゲート
376 第2のANDゲート
378 第3のANDゲート
380 第1のNOTゲート
382 第2のORゲート
384 第4のANDゲート
386 第2のNOTゲート
388 第1の遅延
390 第2の遅延
400 合成プロット
402 周波数クロック出力
404 第1の切替えデバイス
406 第2の切替えデバイス
408 第4の切替えデバイス
414 第1の高信号
416 高電流
418 第1の低信号
420 低信号
422 低電流
424 第2の高信号
426 高信号
430 電流プロフィール
432 大域最小電流レベル
434 大域最大電流レベル
436 第1の電流レベル
438 第2の電流レベル
440 第3の電流レベル
450 回路
460 回路
470 回路
480 回路

Claims (10)

  1. X線発生システムの電子ビーム操縦コイル(294)を受け容れるように適応させたインタフェース(246)と、
    第1の電圧源(242)に結合されると共に第1の電圧源(242)とで電子ビーム操縦コイル(294)に向けた第1の電流経路(290)を生成するように構成された第1の切替えデバイス(248)と、
    第2の電圧源(244)に結合されると共に第2の電圧源(244)とで電子ビーム操縦コイル(294)に向けた第2の電流経路(340)を生成するように構成された第2の切替えデバイス(252)と、
    インタフェース(246)の第1の側に結合された第3の切替えデバイス(256)であって、当該第3の切替えデバイスが閉鎖位置にあるときに第1の電流経路(290)及び第2の電流経路(340)を介したインタフェース(246)に対する導通を可能とするように構成された第3の切替えデバイス(256)と、
    を有する制御回路を備え
    第2の切替えデバイス(252)及び該第3の切替えデバイス(256)はそれぞれの開放位置にあるときに第2の電圧源(244)とで第2の電流経路(340)を基準として反対極性を有する第3の電流経路(322)を生成するように構成されており、
    前記第1の切替えデバイス(248)が閉鎖位置にある期間と第1の切替えデバイス(248)が開放位置にある期間からなるデューティサイクルを用いて、電子ビーム操縦コイル(294)を通る電流が所望のレンジ域内に維持されるように第1の切替えデバイス(248)を適応させている制御器。
  2. 前記制御回路(240)は、前記インタフェースの第2の側に結合させた第4の切替えデバイス(258)を備える、請求項1に記載の制御器。
  3. 第1の切替えデバイス(248)、第3の切替えデバイス(256)及び第4の切替えデバイス(258)がそれぞれの閉鎖位置にありかつ第2の切替えデバイス(252)が開放位置にあるときに、第1の電圧源(242)と電子ビーム操縦コイル(294)の間に第1の電流ループ(292)が生成されている、請求項2に記載の制御器。
  4. 記第3の切替えデバイス(256)及び第4の切替えデバイス(258)は前記デューティサイクルの全体にわたってそれぞれの閉鎖位置にある、請求項3に記載の制御器。
  5. 前記第1の電流ループ(292)は電子ビーム操縦コイル(294)内の電流を第1のレートで第1の最大電流まで増加させており、該第1のレート及び第1の最大電流は第1の電圧源(242)の電圧に少なくとも部分的に依存しており、前記デューティサイクルは電子ビーム操縦コイル(294)を通る電流を複数の電流レベルにわたって第1の最大電流まで調整するように可変であり、かつ電子ビーム操縦コイル(294)を通る電流は少なくとも、デューティサイクルのうち第1の切替えデバイス(248)が閉鎖状態にある期間の持続時間対デューティサイクルのうち第1の切替えデバイス(248)が開放状態にある期間の持続時間に依存する、請求項3または4に記載の制御器。
  6. 第2の切替えデバイス(252)、第3の切替えデバイス(256)及び第4の切替えデバイス(258)がそれぞれの閉鎖位置にありかつ第1の切替えデバイス(248)が開放位置にあるときに、第2の電圧源(244)と電子ビーム操縦コイル(294)の間に第2の電流ループ(342)が生成されており、
    前記第2の電流ループ(342)は電子ビーム操縦コイル(294)内の電流を第2のレートで第1の最大電流まで増加させており、かつ該第2のレートは第2の電圧源(244)の電圧に少なくとも部分的に依存しており、かつ第2の電圧源(244)の電圧は第1の電圧源(242)の電圧より大きい、請求項5に記載の制御器。
  7. 第1の切替えデバイス(248)及び第2の切替えデバイス(252)がそれぞれの開放位置にありかつ第3の切替えデバイス(256)及び第4の切替えデバイス(258)がそれぞれの閉鎖位置にあるときに、第3の切替えデバイス(256)と電子ビーム操縦コイル(294)の間と第4の切替えデバイス(258)と電子ビーム操縦コイルの間のそれぞれに第3の電流ループと第4の電流ループ(302)が生成されており、
    前記第3及び第4の電流ループ(302)は、電子ビーム操縦コイル(294)を通る電流が第3のレートで減少するように電圧源を含まない、請求項6に記載の制御器。
  8. 電子ビーム操縦コイルを駆動する方法であって、
    第1の極性にある第1の電流を第1の電流経路(290)に沿って第1の電圧源(242)から電子ビーム操縦コイル(294)に向けて流すように第1の切替えデバイス(248)を閉鎖するステップと、
    第1の電流の電子ビーム操縦コイル(294)までの流れを可能にするように第2の切替えデバイス(256)を閉鎖するステップと、
    第1の切替えデバイス(248)及び第2の切替えデバイス(256)の閉鎖後に電子ビーム操縦コイル(294)への第1の電流の流れを停止させかつ電子ビーム操縦コイル(294)を通る電流の大きさを低減するように構成された電流消費ループ(302)を形成するために第1の切替えデバイス(248)を開放するステップと、
    第2の極性にある第2の電流を第2の電流経路(322)に沿って第2の電圧源(244)から電子ビーム操縦コイル(294)まで流すために第2の切替えデバイス(256)及び第3の切替えデバイス(258)を開放するステップと、
    を含み、
    前記第1の切替えデバイス(248)が閉鎖位置にある期間と第1の切替えデバイス(248)が開放位置にある期間からなるデューティサイクルを用いて、電子ビーム操縦コイル(294)を通る電流が所望のレンジ域内に維持されるように第1の切替えデバイス(248)を適応させる方法。
  9. 電子ビーム操縦コイル(294)を通る電流を第1の電圧源(242)から利用可能な最大電流より小さい平均的なある大きさに維持するために第1の切替えデバイス(248)の閉鎖ステップと第1の切替えデバイス(248)の開放ステップを反復実行するステップを含む請求項8に記載の方法。
  10. 第3の極性にある第3の電流を第3の電流経路(342)に沿って第2の電圧源(244)から電子ビーム操縦コイル(294)まで流すために第4の切替えデバイス(252)及び第2の切替えデバイス(256)及び第3の切替えデバイス(258)を閉鎖するステップを含むと共に、第1及び第3の電流は電子ビーム操縦コイル(294)を通る電流を増加させておりかつ第2の電流は電子ビーム操縦コイル(294)を通る電流を減少させている、請求項8または9に記載の方法。
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