JP6078329B2 - 熱交換器及び蒸気発生器 - Google Patents

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本発明は、複数の伝熱管を有する熱交換器及び該熱交換器を有する蒸気発生器に関する。
蒸気発生器は、Uベンド部を有する熱交換器を備えている。この熱交換器のUベンド部は、曲がり部を有する複数の伝熱管を全体として半球状をなすように集合配列してなるものであり、より具体的には、同一面内(面内方向)に並設された伝熱管群を、面内方向に直交する面外方向に積層することによって構成されている。
このUベンド部の耐振性を向上させるための構造が知られている。一例として特許文献1には、Uベンド部の複数の伝熱管を保持する部材を支持部材が固定する構造が開示されている。また、特許文献2には、支持部材を介してUベンド部の伝熱管を蒸気発生器の容器(胴部)に固定する構造が開示されている。
米国特許第6772832号明細書 米国特許第5692557号明細書
ところで、蒸気発生器の伝熱管には、該伝熱管内を流通する流体や伝熱管周囲の流体から作用する力に基づいて自励振動が発生する。このような自励振動(流力弾性振動)に対して、特に面内方向の耐振性を向上させることが求められている。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであって、面内方向への耐振性を向上させることができる熱交換器及び該熱交換器を備える蒸気発生器を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用している。
即ち、本発明に係る熱交換器は、同一面内に並設された複数の伝熱管からなる伝熱管群を複数積層させてなり、前記伝熱管の周囲の流体と熱交換する熱交換器本体と、隣り合う前記伝熱管群の間に前記伝熱管の延在方向に交差する方向に延びるように配置されて、これら隣り合う伝熱管群の前記伝熱管にそれぞれ当接する振止部材と、を備え、前記振止部材が、所定の温度以上となった際に前記伝熱管群の積層方向である面外方向に変形する熱変形材料から形成されており、前記熱変形材料は、線膨張係数が互いに異なる第一金属及び第二金属を前記面外方向に積層させてなるバイメタル材であって、前記振止部材は、複数のバイメタル材を該振止部材の延在方向に順次接続してなることを特徴とする。
また、本発明に係る熱交換器は、同一面内に並設された複数の伝熱管からなる伝熱管群を複数積層させてなり、前記伝熱管の周囲の流体と熱交換する熱交換器本体と、隣り合う前記伝熱管群の間に前記伝熱管の延在方向に交差する方向に延びるように配置されて、これら隣り合う伝熱管群の前記伝熱管にそれぞれ当接する振止部材と、を備え、前記振止部材が、所定の温度以上となった際に前記伝熱管群の積層方向である面外方向に変形する熱変形材料から形成されており、前記熱変形材料は、前記振止部材の延在方向に延びる第一金属の前記面外方向を向く表面に、複数の第二金属を前記振止部材の延在方向に間隔をあけて溶接配置した溶接材であることを特徴とする。
さらに、本発明に係る熱交換器は、同一面内に並設された複数の伝熱管からなる伝熱管群を複数積層させてなり、前記伝熱管の周囲の流体と熱交換する熱交換器本体と、隣り合う前記伝熱管群の間に前記伝熱管の延在方向に交差する方向に延びるように配置されて、これら隣り合う伝熱管群の前記伝熱管にそれぞれ当接する振止部材と、を備え、前記振止部材が、所定の温度以上となった際に前記伝熱管群の積層方向である面外方向に変形する熱変形材料から形成されており、前記熱変形材料は、振止部材の延在方向に延びる金属の前記面外方向を向く表面に、複数の焼入れ部を前記振止部材の延在方向に間隔をあけて形成した焼入れ材であることを特徴とする。
このような特徴の熱交換器によれば、伝熱管の周囲の流体との熱交換時に振止部材が所定の温度以上になると、該振止部材が面外方向に変形する。これによって、振止部材から伝熱管群に対して面外方向に向かっての押圧力が作用する。
また、バイメタル材が第一金属と第二金属との線膨張係数の違いに基づいて面外方向に変形することで、振止部材が当接する伝熱管群に対して面外方向への押圧力を作用させることができる。
さらに、溶接材が、第一金属と第二金属との線膨張係数の違いに基づいて面外方向に変形することで、振止部材が当接する伝熱管群に対して面外方向への押圧力を作用させることができる。
また、焼入れ部の内部組織は焼入れ前の金属組織と異なるものとなるため、焼入れ前後で線膨張係数は変化する。このような焼入れ部が金属の表面に形成されることで、振止部材が所定の温度以上になると、該振止部材が面外方向に変形する。これによって、振止部材が当接する伝熱管群に対して面外方向への押圧力を作用させることができる。
また、本発明に係る熱交換器の前記熱変形材料は、前記振止部材の延在方向に向かうにしたがって前記面外方向の一方側と他方側とに交互に屈曲するように変形することが好ましい。
これによって、振止部材が当接する面外方向一方側の伝熱管群と面外方向他方側の伝熱管群の双方に該振止部材からの押圧力を作用させることができる。
本発明に係る蒸気発生器は、上記のいずれかの熱交換器を備えることを特徴とする。
このような特徴の蒸気発生器によれば、上記同様、振止部材から伝熱管群に対して面外方向に向かっての押圧力を作用させることができる。
本発明の熱交換器及び蒸気発生器によれば、振止部材から伝熱管群に対して面外方向に向かっての押圧力を作用させることができるため、振止部材によって伝熱管群を強固に固定することができる。これによって、面内方向への耐振性を向上させることができる。
第一実施形態に係る蒸気発生器の縦断面図である。 第一実施形態に係る蒸気発生器のUベンド部の斜視図である。 第一実施形態に係る蒸気発生器のUベンド部の面外方向を含む縦断面図である。 第一実施形態に係る蒸気発生器の振止部材の斜視図である。 第一実施形態に係る蒸気発生器の振止部材を構成する熱変形材料を説明する斜視図である。 第二実施形態に係る蒸気発生器の振止部材を構成する熱変形材料を説明する斜視図である。 第三実施形態に係る蒸気発生器の振止部材を構成する熱変形材料を説明する斜視図である。 第四実施形態に係る蒸気発生器のUベンド部における伝熱管の延在方向に直交する断面図である。 第四実施形態の変形例に係る蒸気発生器のUベンド部における伝熱管の延在方向に直交する断面図である。
以下、本発明の熱交換器及び蒸気発生器の第一実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1に示す蒸気発生器1は、例えば、加圧水型原子炉(PWR:Pressurized Water Reactor)に用いられる。加圧水型原子炉は、原子炉冷却材及び中性子減速材として軽水を使用しており、この軽水を一次冷却材として用いる。加圧水型原子炉は、一次冷却材を、炉心全体にわたって沸騰しない高温高圧水として、蒸気発生器1に送る。
蒸気発生器1では、高温高圧の一次冷却水の熱を二次冷却水に伝え、二次冷却水を水蒸気とする。この水蒸気は、蒸気タービンに送られて該蒸気タービンを駆動する。蒸気タービンの出力軸には発電機の入力軸が連結されているので、蒸気タービンによって駆動された発電機は、電力を発生する。
蒸気発生器1は、胴部2を備えている。胴部2は、上下方向に延在し、かつ、密閉された中空円筒形状であって、上半部に対して下半部の方が小径の構造物である。胴部2は、一端部側に水室7が配置され、他端部側に蒸気排出口12が配置される。蒸気発生器1は、水室7を下方に、蒸気排出口12を上方に向けて設置される。
胴部2の下半部内から上半部にかけて、胴部2の内壁面と所定間隔をもって配置された円筒形状の管群外筒(ラッパー管)3が設けられている。この管群外筒3は、その下端部が、胴部2の下半部内の下方に配置された管板4まで延在している。管群外筒3内には、多数の伝熱管24を有する熱交換器20が設けられている。
胴部2の下端部には、水室7が設けられている。水室7は、内部が隔壁8により入室71と出室72とに区画されている。入室71には、各伝熱管24の一端部が連通され、出室72には、各伝熱管24の他端部が連通されている。また、入室71には、胴部2の外部に通じる入口ノズル711が形成され、出室72には、胴部2の外部に通じる出口ノズル721が形成されている。そして、入口ノズル711には、加圧水型原子炉から一次冷却水が送られる冷却水配管が連結される。出口ノズル721には、熱交換された後の一次冷却水を加圧水型原子炉に送る冷却水配管が連結される。
胴部2の上半部には、給水Wを蒸気Sと熱水とに分離する気水分離器9及び分離された蒸気Sの湿分を除去して乾き蒸気に近い状態とする湿分分離器10が設けられている。気水分離器9と伝熱管24との間には、外部から胴部2内に二次冷却水を給水する給水管11が挿入されている。
さらに、胴部2の上端部には、蒸気排出口12が形成されている。また、胴部2の下半部内には、給水管11から胴部2内に給水された二次冷却水を、胴部2と管群外筒3との間を流下させて管板4で折り返させ、伝熱管24に沿って上昇させる給水路13が設けられている。なお、蒸気排出口12には、タービンに蒸気を送る冷却水配管が連結され、給水管11には、タービンで使用された蒸気が復水器で冷却された二次冷却水を供給するための冷却水配管が連結される。
熱交換器20は、図2及び図3に示すように、熱交換器本体21と、振止部材30と、保持部材61と、ブリッジ62とを備えている。
熱交換器本体21は、複数の伝熱管群23を積層させることによって構成されている。この複数の伝熱管群23は、同一平面上(本実施形態では上下方向を含む平面上)に並設された複数の伝熱管24から構成されている。
各伝熱管24は、管状をなす部材であって、図1に示すように、それぞれ下端が水室71、72に接続された一対の直線部24Lと、U字状をなして一対の直線部24Lの上端同士を接続する曲がり部24Uとを有している。
伝熱管群23は、曲がり部24Uの大きさが互いに異なる複数の伝熱管24を、曲がり部24Uの径が小さいものから順に該曲がり部24Uの外側に向かって配列するとともに、各直線部24Lを互いに平行に配列することで構成されている。これによって、同一平面に沿って並設された複数の伝熱管24からなる伝熱管群23が形成される。この伝熱管群23における複数の伝熱管24が配置される平面に沿う方向は、面内方向と定義される。
なお、各伝熱管群23における複数の伝熱管24は、隣り合う伝熱管24との間に間隙が形成されるように配置されている。これによって、伝熱管24同士の間に一次冷却水が流通する。
そして、熱交換器本体21は、図2及び図3に示すように、伝熱管群23を面内方向に直交する面外方向(図3の左右方向)に複数積層させることによって構成されている。このように伝熱管群23が積層されることで、熱交換器本体21の頂部は、曲がり部24Uが集合配列されてなる全体として半球状をなすUベンド部25とされている。このUベンド部25は、熱交換器20の上方、即ち、蒸気排出口12側において、半球状の頂部を上方側に向けて配置されている。
なお、このような熱交換器本体21は、胴部2の内側に固定された管支持板6に支持されている。即ち、管支持板6には、多数の貫通孔が形成されており、この貫通孔内に各伝熱管245が非接触状態で貫通している。
振止部材30は、図2及び図3に示すように、面外方向に積層された伝熱管群23の間にそれぞれ設けられている。
この振止部材30は、詳しくは図4に示すように、矩形断面の棒状部材をV字状に形成した振止部材本体31と、該振止部材本体31の両端部に設けられた固定部60とを有している。
このような振止部材30は、図2に示すように、積層される伝熱管群23の間におけるUベンド部25の中央部側に振止部材本体31のV字の頂部が位置し、かつ、Uベンド部25の表面に固定部60が突出するように配置されている。これによって、振止部材本体31は、面外方向に隣り合う伝熱管群23に挟まれるように面内方向に延在し、かつ、Uベンド部25における伝熱管群23の伝熱管24の延在方向に対して直交する方向に延在している。なお、振止部材本体31は、伝熱管24の延在方向に必ずしも直交しなくともよく、該伝熱管24の延在方向に交差していればよい。
なお、振止部材30は、図2に示すように、大きいV字形状のものの内側に小さいV字形状のものが配置されて対をなしている。
保持部材61は、図2及び図3に示すように、Uベンド部25の表面から突出する振止部材30の固定部60を連結する部材である。この保持部材61は、Uベンド部25に沿って取り付けられた円弧棒状をなしている。保持部材61は、面外方向に向かってUベンド部25の半球面に沿って延在している。
ブリッジ62は、図2及び図3に示すように、面外方向に間隔をあけて設けられた複数の振止部材30にそれぞれ接続されている。即ち、図3に示すように、一部の振止部材30の固定部60は、他の振止部材30の固定部60よりも半球面の径方向外側に突出しており、この突出部分にブリッジ62が溶接されることで、ブリッジ62と振止部材30とが互いに接続されている。
このブリッジ62は、Uベンド部25の外周、即ち、伝熱管群23の半球状の外周に沿って面内方向に延在するように配置された円弧形状かつ板状の部材である。ブリッジ62は、Uベンド部25において曲がり部24Uの延在方向に沿って延在している。図2においては1本のブリッジ62が示されているが、ブリッジ6217は、面外方向に間隔をあけて複数配置されている。
ここで、図4に示す本実施形態の振止部材30の振止部材本体31は、所定の温度以上となった際に面外方向に変形する熱変形材料32から形成されている。
本実施形態の振止部材本体31では、図5に示すように、線膨張係数が互いに異なる第一金属34及び第二金属35を積層させてなるバイメタル材33を複数接続することで熱変形材料32を形成している。第一金属34と第二金属35とは、それぞれ板状に形成されており、互いの板面が張り合わされることによって一体をなしている。そして、振止部材本体31は、このようなバイメタル材33を、振止部材30の延在方向に順次接続することによって構成されている。
より詳細には、振止部材本体31を構成する各バイメタル材33は、それぞれ第一金属34と第二金属35との積層方向を面外方向に一致させた状態で配置されている。また、振止部材本体31における隣り合うバイメタル材33同士は、第一金属34と第二金属35との面外方向の配置が互いに逆になるように配置されている。これによって、隣り合う一対のバイメタル材33同士では、一方のバイメタル材33の第一金属34が面外方向一方側に配置されるとともに第二金属35が面外方向他方側に配置され、他方のバイメタル材33の第一金属34が面外方向他方側に配置されるとともに第二金属35が面外方向一方側に配置されている。
したがって、振止部材本体31を面外方向から見た場合には、該振止部材本体31の延在方向に向かうに従って第一金属34と第二金属35とが交互に現れる。
なお、第一金属34、第二金属35としては、例えばSUS、インコネルを用いることができるが、これに限られることはなく、線膨張係数の異なる2種類の金属であるならば、他の組み合わせの金属を用いてもよい。
ここで、振止部材本体31は伝熱管群23の各伝熱管24に交差する方向に延在しているため、これら一の振止部材本体31は各伝熱管24にそれぞれ当接する。この際、振止部材本体31を構成するバイメタル材33が、各伝熱管24と一対一の関係で当接するように構成されていることが好ましい。即ち、伝熱管群23における伝熱管24の配置のピッチに合わせて、バイメタル材33の配置のピッチが設定されていることが好ましい。
このような振止部材本体31は、例えば第一金属34及び第二金属35に同時に圧延加工を施すことで形成することができる。また、第一金属34及び第二金属35に圧延加工を施してバイメタル材33を形成した後に、これら複数のバイメタル材33を互いに接続することで振止部材本体31を形成してもよい。
以上のような構成の蒸気発生器1では、加圧水型原子炉で加熱された一次冷却水が入室71に送られ、熱交換器本体21の多数の伝熱管24内を通って循環して出室に至る。一方、復水器で冷却された二次冷却水は、給水管11に送られ、胴部2内の給水路13を通って伝熱管群23に沿って上昇する。この際、伝熱管24内を流通する高温の一次冷却水(流体)と伝熱管24周囲の二次冷却水との間で熱交換が行われる。
これによって冷却された一次冷却水は、出室72から加圧水型原子炉に戻される。一方、高圧高温の一次冷却水と熱交換した二次冷却水は、胴部2内を上昇し、気水分離器9で蒸気と熱水とに分離される。そして、分離された蒸気は、湿分分離器10で湿分を除去されてからタービンに送られる。
ここで、蒸気発生器内で一次冷却水が各伝熱管24内を通過する際には、特にU字形状の曲がり部24Uにおいて伝熱管24内を流通する一次冷却水の流通や該伝熱管24の周囲の二次冷却水の流動に基づいて自励振動が発生する。このような自励振動は、各伝熱管群23の間に配置された振止部材30によって抑制される。
さらに、本実施形態では、伝熱管24を介して該伝熱管24が当接する振止部材30に伝達される一次冷却水の熱によって、振止部材本体31の温度が所定温度以上になると、該振止部材30が面外方向に変形する。即ち、バイメタル材33を構成する第一金属34と第二金属35との線膨張係数が互いに異なるため、第一金属34及び第二金属35がそれぞれ熱膨張する結果、各バイメタル材33は第一金属34及び第二金属35の積層方向である面外方向に反るようにして変形する。
これによって、振止部材30から各伝熱管群23に対して面外方向への押圧力を作用させることができるため、伝熱管群23の拘束力を強めて該伝熱管群23を強固に固定することができる。したがって、耐振性の向上を図ることが可能となる。
特に本実施形態では、バイメタル材33における第一金属34と第二金属35との配置が隣り合うバイメタル材33同士で逆になっているため、振止部材本体31はその延在方向に向かうに従って面外方向一方側と他方側とにうねるように変形する。
したがって、振止部材30が当接する面外方向両側の伝熱管群23に対して確実に面外方向への押圧力を作用させることができる。これにより、より一層、伝熱管群23の耐振性を向上させることができる。
また、このようにバイメタル材33によって振止部材本体31を構成することによって、常温時においては振止部材30の直線性を維持しながら、高温時にも振止部材30をうねるように変形させることができる。これによって、熱交換器20の製作時には振止部材30の直線性を維持することができるため、該熱交換器20の製作を煩雑になることはない。即ち、伝熱管24の自動励振を抑制すべき際にのみ、うねり形状が発現するため、製作性を担保しながら耐振性の向上を図ることが可能となる。
なお、振止部材本体31におけるバイメタル材33のレイアウトは任意に変更することが可能である。即ち、所定の温度以上となった際に、面外方向に変形する形態であれば、いかなるレイアウト、形状であってもよい。
次に本発明の第二実施形態について図6を参照して説明する。この第二実施形態では、第一実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
第二実施形態の振止部材30における振止部材本体31は、熱変形材料32である溶接材42によって形成されている。即ち、図6に示すように第二実施形態における振止部材本体31は、第一金属43と、該第一金属43の表面に溶接配置された第二金属44を有する溶接材42から構成されている。
第一金属43は、例えばSUSからなり、振止部材本体31の延在方向に延びている。この第一金属43は、面外方向両側を向く一対の主面を有している。
第二金属44は、例えばインコネルからなり、第一金属43の一対の主面の表面に振止部材本体31の延在方向に間隔をあけて複数配置されている。この第二金属44は、第一金属43の幅方向両側にわたって延在するように配置されている。
なお、一方側の主面の第二金属44と他方側の主面の第二金属44とは、互いに第一金属43の厚み方向に対向しておらず、配置位置が第一金属43の延在方向に異なる箇所とされている。
さらに本実施形態では、第一金属43の一方側の主面に形成された複数の第二金属44と、第一金属43の他方側の主面に形成された複数の第二金属44とのピッチは、互いに半ピッチずれたものとされている。
また、第一金属43及び第二金属44の種類は、SUSとインコネルとの組み合わせに限定されず、線膨張係数の異なる金属ならば他の組み合わせであってもよい。
このような溶接材42は、第一金属43の一対の主面に予め凹部を形成し、当該凹部にそれぞれ第二金属44を肉盛溶接することによって製作される。
なお、第一金属43の主面に凹部を形成せずに、平坦状の主面に直接的に第二金属44を肉盛溶接してもよい。
以上の構成により第二実施形態では、振止部材30の振止部材本体31が高温になった際に、該振止部材本体31を形成する溶接材42が、第一金属43と第二金属44との線膨張係数の違いに基づいて面外方向に変形する。
これによって第一実施形態同様、振止部材30の変形によって該振止部材30が当接する伝熱管群23に対して面外方向への押圧力を作用させることができる。これによって、伝熱管群23の拘束力を増強させ、耐振性を向上させることができる。
次に本発明の第三実施形態について図7を参照して説明する。この第三実施形態では、第一実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
第三実施形態の振止部材30における振止部材本体31は、熱変形材料32である焼入れ材52によって形成されている。即ち、図7に示すように第三実施形態における振止部材本体31は、金属53と、該金属53の表面に形成された焼入れ部54を有する焼入れ材52から構成されている。
焼入れ材52は、第二実施形態における第一金属43と第二金属44との構成を、金属と焼入れ部54に置き換えた構成をなしている。
このような焼入れ材52は、振止部材本体31を構成する例えばSUS等の金属53に対して、その延在方向に間隔をあけて高周波焼入れを複数施すことによって形成される。
焼入れ部54の内部組織は焼入れ前の金属組織と異なるものとなるため、焼入れ前後で線膨張係数は変化する。このような焼入れ部54が金属53の表面に形成されることで、振止部材30が所定の温度以上になると、該振止部材30が面外方向に変形する。これによって、第一、第二実施形態同様、振止部材30が当接する伝熱管群23に対して面外方向への押圧力を作用させることができる。
次に本発明の第四実施形態について図8を参照して説明する。第四実施形態では、第一実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
第四実施形態の振止部材30における振止部材本体31は、例えば鋼材等の磁性材料57からなり、その表面が磁化している点で第一実施形態と相違する。
即ち、本実施形態では、面外方向から伝熱管群23を挟み込みようにして対向する一対の振止部材本体31の対向面同士が、磁極が互いに逆になるように磁化されている。
また、一の振止部材本体31では、その延在方向(図8の上下方向)に向かうにしがって、S極とN極との異なる磁極が交互に現れるように磁化されていることが好ましい。
これによって、伝熱管群23を挟む一対の振止部材30の対向面同士に磁力による引力が作用する。したがって、他の実施形態同様、振止部材30から伝熱管群23に対して面外方向に向かっての押圧力が作用させることができるため、伝熱管24の拘束力を強化させ、耐振性の向上を図ることが可能となる。
なお、第四実施形態の変形例として、例えば図9に示すように、振止部材本体31自身を磁化させることに代えて、振止部材本体31の面外方向を向く面にそれぞれ磁性体58を設けてもよい。この場合も第四実施形態と同様、面外方向に伝熱管群23を挟んで対向する磁性体58同士は、互いに異なる磁極とされる。即ち、対向する一対の振止部材30同士の対向面が、磁極が互いに逆になるように磁化した構成となる。
これによっても上記同様、磁性体58同士に磁力による引力が作用することで、伝熱管群23に対して面外方向に向かっての押圧力を作用させることができる。したがって、耐振性の向上を図ることが可能となる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば実施形態では、全ての振止部材30の振止部材本体31が熱変形材料32から構成されている例について説明したが、これに限定されることはなく、複数の振止部材30のうちの一部が熱変形材料32から構成されていてもよい。
同様に、全ての振止部材30が磁化している必要はなく、複数の振止部材30のうちの一部が磁化している構成であってもよい。
また、実施形態では、Uベンド部25に振止部材30を設け、該Uベンド部25の耐振性を向上させる例について説明したが、Uベンド部25以外の箇所に振止部材30を設けて、当該振止部材30の設置個所の耐振性を向上させてもよい。
さらに、Uベンド部25を有さない蒸気発生器1の伝熱管群23の間に、上記振止部材30を設けて耐振性を向上させてもよい。
また、蒸気発生器に用いられる熱交換器20のみならず、他の用途の熱交換器20の伝熱管群23の間に振止部材30を配置して耐振性を向上させてもよい。
1 蒸気発生器
2 胴部
3 管群外筒
4 管板
6 管支持板
7 水室
8 隔壁
9 気水分離器
10 湿分分離器
11 給水管
12 蒸気排出口
13 給水路
20 熱交換器
21 熱交換器本体
23 伝熱管群
24 伝熱管
24L 直線部
24U 曲がり部
25 Uベンド部
30 振止部材
31 振止部材本体
32 熱変形材料
33 バイメタル材
34 第一金属
35 第二金属
42 溶接材
43 第一金属
44 第二金属
52 焼入れ材
53 金属
54 焼入れ部
57 磁性材料
58 磁性体
60 固定部
61 保持部材
62 ブリッジ
71 入室
72 出室
711 入口ノズル
721 出口ノズル

Claims (5)

  1. 同一面内に並設された複数の伝熱管からなる伝熱管群を複数積層させてなり、前記伝熱管の周囲の流体と熱交換する熱交換器本体と、
    隣り合う前記伝熱管群の間に前記伝熱管の延在方向に交差する方向に延びるように配置されて、これら隣り合う伝熱管群の前記伝熱管にそれぞれ当接する振止部材と、を備え、
    前記振止部材が、所定の温度以上となった際に前記伝熱管群の積層方向である面外方向に変形する熱変形材料から形成されており、
    前記熱変形材料は、線膨張係数が互いに異なる第一金属及び第二金属を前記面外方向に積層させてなるバイメタル材であって、
    前記振止部材は、複数のバイメタル材を該振止部材の延在方向に順次接続してなることを特徴とする熱交換器。
  2. 同一面内に並設された複数の伝熱管からなる伝熱管群を複数積層させてなり、前記伝熱管の周囲の流体と熱交換する熱交換器本体と、
    隣り合う前記伝熱管群の間に前記伝熱管の延在方向に交差する方向に延びるように配置されて、これら隣り合う伝熱管群の前記伝熱管にそれぞれ当接する振止部材と、を備え、
    前記振止部材が、所定の温度以上となった際に前記伝熱管群の積層方向である面外方向に変形する熱変形材料から形成されており、
    前記熱変形材料は、前記振止部材の延在方向に延びる第一金属の前記面外方向を向く表面に、複数の第二金属を前記振止部材の延在方向に間隔をあけて溶接配置した溶接材であることを特徴とする熱交換器。
  3. 同一面内に並設された複数の伝熱管からなる伝熱管群を複数積層させてなり、前記伝熱管の周囲の流体と熱交換する熱交換器本体と、
    隣り合う前記伝熱管群の間に前記伝熱管の延在方向に交差する方向に延びるように配置されて、これら隣り合う伝熱管群の前記伝熱管にそれぞれ当接する振止部材と、を備え、
    前記振止部材が、所定の温度以上となった際に前記伝熱管群の積層方向である面外方向に変形する熱変形材料から形成されており、
    前記熱変形材料は、振止部材の延在方向に延びる金属の前記面外方向を向く表面に、複数の焼入れ部を前記振止部材の延在方向に間隔をあけて形成した焼入れ材であることを特徴とする熱交換器。
  4. 前記熱変形材料は、前記振止部材の延在方向に向かうにしたがって前記面外方向の一方側と他方側とに交互にまがるように変形することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の熱交換器。
  5. 請求項1からのいずれか一項に記載の熱交換器を備えることを特徴とする蒸気発生器。
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