JP2004093075A - プレートチューブ型熱交換器 - Google Patents
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Abstract
【課題】熱応力に対する強度の高いフィン構造を備えたプレート型熱交換器を提供すること。
【解決手段】熱交換器のコア部1は、高温流体層10及び低温流体層11は、各層間が床面及び天井面となる矩形の薄平板状のプレート12によって仕切られている。高温流体層10及び低温流体層11には、伝熱面積を増すための極微小チューブ21が設けられている。チューブ21は円筒形断面を有し、高温流体層10の高温流体18の流れ方向に沿って配設されている。同様にして低温流体層11もまた、低温流体19の流れ方向に沿って配設されている。
【選択図】 図3
【解決手段】熱交換器のコア部1は、高温流体層10及び低温流体層11は、各層間が床面及び天井面となる矩形の薄平板状のプレート12によって仕切られている。高温流体層10及び低温流体層11には、伝熱面積を増すための極微小チューブ21が設けられている。チューブ21は円筒形断面を有し、高温流体層10の高温流体18の流れ方向に沿って配設されている。同様にして低温流体層11もまた、低温流体19の流れ方向に沿って配設されている。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば発電システムにおける再生熱交換器等として適用されるプレートフィン型熱交換器に係り、特に、耐久性や強度面で優れたフィンの配列構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
たとえば、ガスタービン発電システム等の発電システムにおいては、一般に再生熱交換器と呼ばれる熱交換器を用いて熱エネルギを有効利用し、システムの効率向上が図られている。
このような再生熱交換器としては、従来より、ヘリカルコイル型熱交換器と呼ばれるものを使用してきたが、近年においては、発電効率のさらなる向上に加えて経済性や安全性をより一層向上させることが望まれている。このため、再生熱交換器においても、熱交換効率のさらなる向上やより一層の小型化が求められている。このような背景から、本発明者らはプレートフィン型熱交換器に着目し、これを再生熱交換器として採用するための研究を進めてきた。
【0003】
図7は、その再生熱交換器のコア部1を示す。図に示すように、コア部1は、高温流体流路となる高温流体層10と、低温流体流路となる低温流体層11とが隣接して交互に何層も重ねられた構成となっている。高温流体層10及び低温流体層11は、各層間が床面及び天井面となるプレート12によって仕切られている。図7に示すコア部1では、高温流体18が流れる高温流体層10及び低温流体19が流れる低温流体層11に伝熱面積を増すためのフィン13が設けられている。
この場合、高温流体18及び低温流体19の流れ方向は同一直線方向逆向き(または直交方向)となる。そして、一般的にコア部1は、図8に示すように、フィン13の上下に存在するプレート12に対し、ろう材15を用いてフィン13を取付けている。
具体的には、プレート12の板厚が0.5mm程度であり、フィン13は板厚0.2mmの板材を、高さ1〜5mmとし、山谷ピッチ間が1〜5mm程度に形成したものを使用している。
【0004】
【非特許文献1】
石山新太郎、外5名「高温ガス炉ガスタービンシステム用コンパクト再生熱交換器の開発、(I)−超細密オフセットフィンの試作」、日本原子力学会誌、社団法人日本原子力学会、平成13年6月30日、第43巻、第6号、P603〜611
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来のプレートフィン型熱交換器においては、実際に再生熱交換器として使用する時、以下に説明する2種類の負荷が作用するものと考えられる。第1の負荷は、各層間を流れる高温流体または低温流体間の差圧等によってプレート12の面に作用する内圧である。この内圧は、フィン13に対する圧縮応力として、あるいは、フィン13に対する引張応力として上下方向に作用するものである。
第2の負荷は、図9に示すように、高温流体18と低温流体19との温度差により発生する熱応力であり、詳しくは、コア部1の低温流体入口側の温度が低く、高温流体入口側の温度が高い。すると、低温流体入口側よりも高温流体入口側の方が熱膨張し、コア部1の高温流体18の入口側では圧縮応力が発生し、低温流体19の入口側では引っ張り応力が発生する。この応力は、発電システムの運転・停止を繰り返すたびに生じる温度変化により発生し、応力変化が繰り返される度に、疲労負荷としてフィン13に作用する。
【0006】
台形状に屈曲されたフィン13には、応力の集中を受けやすい角形状がありその部分に応力が集中し、特にフィン13の肩部13aに応力が集中することが分かっている。この肩部13aは、成形時のプレス加工により肉厚が減少する部分であり、フィン13の最弱部となり、高い強度が得られない部位でもある。また、フィン13を成形する際に、微細な形状で凹凸を形成することは、プレス工程とその後の熱処理から成り、大量の微細フィン加工には手間と時間がかかり、価格も高価になっていた。プレート12とフィン13の溶接も平板と曲がり部分との接合のため、十分な接合面積を確保することが困難であり、必要強度を得ることが困難であった。
【0007】
したがって、発電プラント等における再生熱交換器として実機に採用する上で必要な安全性や耐久性の向上を達成するためには、応力に対して強度の高いフィン構造や熱応力の繰り返しに対して耐久性の高く、コストの安いフィン構造が望まれる。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、内圧等の外荷重に対する強度の高いフィン構造及び熱応力に対する強度の高いフィン構造を備えたプレートフィン型熱交換器を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明のプレートチューブ型熱交換器は、上記課題を解決するため、間隔を開けて設けられている複数枚の板状部材間に流路を形成し、高温流体を流す高温流路と低温流体を流す低温流路とが交互に積層されたプレート型熱交換器において、上記板状部材間にチューブをろう付けにより取付け、該チューブを上記流体の流れ方向に沿って(チューブ軸を流体の流れる方向に向けて)配設した。
上記発明は、上記板状部材を波形に形成し、該波形の凹部に上記チューブを配置して板状部材間にろう付けすることができる。
また、上記発明は、上記チューブを折れ線状若しくは曲線状(若しくはこれらを組み合わせて)に曲げることによって、上記高温流体及び低温流体のうち少なくともいずれか一方の流路を長くすることができる。
さらに、上記発明は、上記チューブにろう材を塗布してから上記板状部材にろう付けすることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施の形態におけるプレートチューブ式熱交換器ついて図面を参照しながら説明する。
図1は、再生熱交換器を用いた発電プラント例を示す図で、高温ガス炉ヘリウムタービンシステムにおいて直接サイクルガスタービン発電プラントシステムと呼ばれているものの概略構成図である。なお、従来例と同じ部分については、同一の符号を付して説明する。
図中の符号50はタービン51の回転により発電される発電機であり、タービン51には高圧圧縮機52が配設され、高圧圧縮機52には低圧圧縮機53が接続され、タービン51には原子炉(高温ガス化炉)57から管路を介してヘリウムガスが圧送される。このプラントシステムには、熱交換器が配設され、再生熱交換器54は、タービン51から圧送された高温ヘリウムガスを、高圧圧縮機52から圧送された低温ヘリウムガスと熱交換して、前置冷却器56に移送し、さらに、低圧圧縮機53に圧送される。また、高圧圧縮機52からのヘリウムガスは、原子炉57に圧送される。そして、低圧圧縮機53と高圧圧縮機52には、中間冷却器55を配設している。
【0010】
図2は、本発明に係わるプレートフィン型熱交換器としての再生熱交換機54を示す。
再生熱交換器54は、図2に示すように、1または複数のコア部1及び一対のヘッダ2よりなる熱交換器本体部3と、熱交換器本体部3を収納するケーシング4とを具備して構成される。
ケーシング4には、それぞれがヘッダ2に連結されて高温流体側の入口及び出口となる高温流体入口管5及び高温流体出口管6と、低温流体側の入口及び出口となる低温流体入口管7及び低温流体出口管8とが設けられている。
【0011】
図3は、図2に示すコア部の拡大図である。
図に示すように、コア部1は、高温流体流路となる高温流体層10と低温流体流路となる低温流体層11とが交互に隣接して何層(図に示すよりもさらなり多重に)も積層された構成となっている。高温流体層10及び低温流体層11は、各層間が床面及び天井面となる矩形の薄平板状のプレート12が間隔を開けてかつ平行に配設されるとともに、プレート12によって仕切られている。このプレート12には、たとえばSUS316等のステンレス板材などが用いられる。また、高温流体層10及び低温流体層11には、伝熱面積を増すためのチューブ21が設けられている。
【0012】
チューブ21は円筒形断面を有し、高温流体層10の高温流体18の流れ方向に沿って、すなわち矩形のプレート12の対向する一組の一方の辺から他方の辺へ、チューブ21の軸が向くように配設されている。同様にして低温流体層11もまた、低温流体19の流れ方向に沿ってチューブ21の軸が向くようにして配設されている。本実施の形態では、高温流体18と低温流体19とは正反対の向きに流すようにするので、高温流体層10及び低温流体層11は、ともにチューブ21が同じ向きになるように配設されている。
各高温流体層10と低温流体層11に配設される多数のチューブ21は、等間隔に開けて平行に配設されている。チューブ21の径は同径であるが、高温流体層10のチューブ21の径と低温流体層11のチューブ21の各々の径を変えて、プレート12間の隙間を適宜調整してもよい。
【0013】
プレート12には、プレート12面の底面と天井面の全体にろう材15を塗布して、チューブ21のろう付けを行う。但し、チューブ21の外周面側にろう材を塗布して、チューブ21をろう付けするようにしてもよい。ろう材15としては、例えばアモルファスニッケルろう材を用いることができる。
チューブ21は極小径チューブを用い、チューブ21の径は直径1〜5mmの範囲のものを用い、チューブ21の材質はSUS316である。また、プレート12の厚さは0.1〜1mmである。本実施の形態では、プレート12の板厚は0.5mmであり、チューブ21の外径は1mmであり、内径は0.6mmである。
【0014】
次に、本発明のプレートチューブ式熱交換器の作用を発電プラントシステムの作用と共に説明する。
図1に示す発電プラントでは、原子炉57で仕事をしたヘリウムガスが高温(加熱側)流体として、高圧圧縮機52で仕事をしたヘリウムガスが低温(被加熱側)流体として、それぞれ再生熱交換器54に導入される。再生熱交換器54では、高温流体と低温流体とを熱交換させて高圧圧縮機52から導入した低温のヘリウムガスを加熱し、原子炉57に戻すようになっている。
【0015】
上述したプレートフィン型熱交換器としての再生熱交換器54において、高温流体入口管5を通って導入された高温流体は、一方のヘッダ2から各高温流体層10に分散して流れ込み、高温流体層10を通過する。高温流体層10では、プレート12間において、チューブ21の内部又はチューブ21,21間をとおり下流側へ流れる。また、隣接する低温流体層11においては、低温流体入口管7から導入した低温流体が、チューブ21の内部又はチューブ21,21間をとおり上流側へ流れる。
そして、高温流体層10を流れる高温流体と低温流体層11を流れる低温流体との間では、プレート12を介して熱交換が行われる。こうして熱交換がなされた後には、温度の低下した高温流体が他方のヘッダ2に集められ、高温流体出口管6を通ってケーシング4の外部へ流出する。また、温度の上昇した低温流体は、低温流体出口管8を通ってケーシング4の外部へ流出する。
【0016】
本実施の形態では、プレート12間に配設されるフィンをチューブ形状にしたので、円形チューブ21には従来の台形状のフィンのように角部がない。よって、発電システムの運転・停止を繰り返すたびに生じる温度変化により発生する熱応力の変化を受けても、円形チューブ21は応力集中が受けにくく、強度的に強い構造となる。また、温度変化が繰り返されてつもる疲労負荷も同様に少なく作用する。さらに、チューブ21の間隔(等間隔または等間隔でなくてもよい)を適宜にあけて、流体とチューブ21の接触量を調整することができるので設計的に汎用性があり、コストを低減することができる。
従来ではプレートフィン式の熱交換器に使用できる極小径のチューブが見あたらなかったが、近年の技術向上から極小径チューブが購入できるようになり、本発明を達成できるようになった。
【0017】
次に、本発明の第2の実施の形態におけるプレートチューブ式熱交換器について図4を参照しながら説明する。
図4は、図2に示すコア部の拡大図である。
図に示すように、コア部1は、高温流体流路となる高温流体層10と低温流体流路となる低温流体層11とが交互に隣接して、何層にも積層された構成となっている。高温流体層10及び低温流体層11は、各層間が床面及び天井面となる矩形の薄平板状のプレート12が間隔を開けてかつ平行に配設され、このプレート12によって仕切られている。
チューブ21は円筒形断面を有し、高温流体層10の高温流体18の流れ方向に沿って、すなわち矩形のプレート12の対向する一組の一方の辺から他方の辺へ、チューブ21の軸が向くように配設されている。
本実施の形態では、高温流体18と低温流体19との流れの向きを90度(直交)変えているので、低温流体層11は、矩形のプレート12の残りの対向する一組の一辺から他方の辺へ、チューブ21が向くように配設される。その他の構造については、上記実施の形態と同じである。
本実施の形態でも、上記実施の形態と同様の効果を奏する。第1の実施の形態を踏まえて、再生熱交換器のレイアウトの変更を図るときに適宜選択ができる。
【0018】
次に、本発明の第3の実施の形態におけるプレートチューブ式熱交換器について図5を参照しながら説明する。
図5は、図2に示すコア部の拡大図である。
図に示すように、コア部1は、高温流体流路となる高温流体層10と低温流体流路となる低温流体層11とが交互に隣接させて、何層も積層された構成となっている。高温流体層10及び低温流体層11は、各層間が床面及び天井面となる矩形の薄板状の波形プレート32に間隔を開けてかつ平行に配設されるとともに、プレート32によって仕切られている。
本実施の形態では、波形プレート32を波形の凹凸線条33,34に形成し、一対のプレート32間に形成された、凹線条33,33間に沿って、チューブ21の外周部を当接させている。凹線条33の曲率はチューブ21の外周半径の曲率と等しく(若しくはほぼ等しく)形成し、プレート32とチューブ21の接触面積を大きくしている。また、上記第1及び第2の実施の形態においては、プレート12とチューブ21のろう付け箇所は、上下2カ所であったが本実施の形態では、4カ所に増やすことができる。なお、波形プレート32の凹凸形状は、流体層10,11の波形プレート32,32間の内側からみて、プレート32が外側に窪んでいる部分を凹部とし、内側に突出している部分を凸部とした。
【0019】
また、高温流体18と低温流体19との流れは、同一直線方向逆向きとなるので、高温流体層10及び低温流体層11のチューブ21の向きは同方向に配設される。その他の構造については、上記第1の実施の形態と同じである。
本実施の形態でも、上記第1の実施の形態と同様の効果を奏する。本実施の形態では、波形プレート32とチューブ21の接触面積が大きくなることから、熱交換率については、上記第1または第2の実施の形態よりも効率が良くなり、プレートが平板のものよりも1層当たりの高さを小さくできるため、小型化も同時に図ることができる。さらに、溶接の箇所を増やせるので、密着度が高く強度が大きくなる。また、波形プレート32の凹凸形状は、従来の台形形状のフィンにくらべ、要求精度が小さく成形する手間も少ない。
なお、円形チューブ21に変えて楕円形チューブとし、波形プレートとの接触面積をより大きくして、熱交換率をより向上させることも可能である。
【0020】
次に、本発明の第4の実施の形態におけるプレートチューブ式熱交換器について図6を参照しながら説明する。
図6は、図2に示すコア部の拡大平面図である。
図に示すように、コア部1は、高温流体流路となる高温流体層10と低温流体流路となる低温流体層11とが交互に隣接して何層にも積層された構成となっている。高温流体層10及び低温流体層11は、各層間が床面及び天井面となる矩形の薄平板状のプレート12が間隔を開けてかつ平行に配設されるとともに、プレート12によって仕切られている。
チューブ21は円筒形断面を有し、高温流体層10の高温流体18の流れ方向に沿って、すなわち矩形のプレート12の対向する一組の一方の辺から他方の辺へ、チューブ21の軸が向くように配設されている。なお、符号35は、チューブ21が配設されていないチューブ21,21間の流路を示す。
【0021】
上記第1〜第3の実施の形態では、チューブ21の形状を直線としたが、本実施の形態では、チューブ21の形状を各部で曲げるようにして形成する。曲げについては、直線を折り曲げてもよいし、曲線状に曲げ形成してもよい。
高温流体18と低温流体19との流れは、同一直線方向逆向きにしてもよく、90度向きを変えてもよい。また、高温流体層10及び低温流体層11いずれか一方のチューブ21を曲げ形成してもよい。その他の構造については、上記実施の形態と同じである。
本実施の形態でも、上記実施の形態と同様の効果を奏するが、本実施の形態では、第1または第2の実施の形態に比べて、流体の流路が長くなるのでその分だけ熱交換率が良くなる。
【0022】
以上、本発明の各実施の形態について説明したが、本発明の技術的思想に基づいて、勿論本発明は種々の変形または変更が可能である。
例えば、上記実施の形態では、原子炉57を例にあげて説明したが、原子炉の代わりにボイラーを用いた発電プラントの再生熱交換器のコア部にも、本発明のプレートチューブ式熱交換器を使用することができる。
【0023】
【発明の効果】
本発明のプレートチューブ式熱交換器によれば、間隔を開けて設けられている複数枚の板状部材間を流体の流路として形成し、高温流体を流す高温流路と低温流体を流す低温流路とが交互に重ねられたプレート型熱交換器において、上記板状部材間にチューブをろう付けにより取付けて該チューブを上記流体の流れ方向に沿って配設したので、従来のプレートフィン式の熱交換器よりも応力の集中がなく、引っ張りや圧縮強度の大きな熱交換器の提供が可能になった。
本発明のプレート式熱交換器は、上記板状部材を波形の凹凸線条に形成し、該波形の凹線条部に上記チューブの外周部を当接させて板状部材間にろう付けすると、ろう付け箇所を増やすことにより、より密着性と強度が大きく、板状部材とチューブの接触面積が大きくなり、熱交換率の大きな熱交換器を製造できるようになった。
また、本発明は、上記チューブを折れ線状若しくは曲線状に曲げることによって、上記高温流体及び低温流体のうち少なくともいずれか一方の流体が流れる流路を長くすると、流体の流通する経路が長くなり、熱効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプレートチューブ式熱交換器を備えている発電プラントの概略構成図である。
【図2】図2に示すプレートチューブ型熱交換器の概略斜視図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態のプレートチューブ式熱交換器のコアの一部を示す斜視図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態のプレートチューブ式熱交換器のコアの一部を示す斜視図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態のプレートチューブ式熱交換器のコアの一部を示す斜視図である。
【図6】本発明の第4の実施の形態のプレートチューブ式熱交換器のコアの一部を示す平面図である。
【図7】従来のプレートフィン型熱交換器の構成例を示す斜視図(図9の円内の拡大図)である。
【図8】図7のプレートフィン型熱交換器の拡大断面図である。
【図9】図7のプレートフィン型熱交換器の内部温度や内部応力等を説明するための図である。
【符号の説明】
1 コア部
10 高温流体層
11 低温流体層
12 プレート
15 ろう材
18 高温流体
19 低温流体
21 チューブ
32 波形プレート
33 凹線条
34 凸線条
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば発電システムにおける再生熱交換器等として適用されるプレートフィン型熱交換器に係り、特に、耐久性や強度面で優れたフィンの配列構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
たとえば、ガスタービン発電システム等の発電システムにおいては、一般に再生熱交換器と呼ばれる熱交換器を用いて熱エネルギを有効利用し、システムの効率向上が図られている。
このような再生熱交換器としては、従来より、ヘリカルコイル型熱交換器と呼ばれるものを使用してきたが、近年においては、発電効率のさらなる向上に加えて経済性や安全性をより一層向上させることが望まれている。このため、再生熱交換器においても、熱交換効率のさらなる向上やより一層の小型化が求められている。このような背景から、本発明者らはプレートフィン型熱交換器に着目し、これを再生熱交換器として採用するための研究を進めてきた。
【0003】
図7は、その再生熱交換器のコア部1を示す。図に示すように、コア部1は、高温流体流路となる高温流体層10と、低温流体流路となる低温流体層11とが隣接して交互に何層も重ねられた構成となっている。高温流体層10及び低温流体層11は、各層間が床面及び天井面となるプレート12によって仕切られている。図7に示すコア部1では、高温流体18が流れる高温流体層10及び低温流体19が流れる低温流体層11に伝熱面積を増すためのフィン13が設けられている。
この場合、高温流体18及び低温流体19の流れ方向は同一直線方向逆向き(または直交方向)となる。そして、一般的にコア部1は、図8に示すように、フィン13の上下に存在するプレート12に対し、ろう材15を用いてフィン13を取付けている。
具体的には、プレート12の板厚が0.5mm程度であり、フィン13は板厚0.2mmの板材を、高さ1〜5mmとし、山谷ピッチ間が1〜5mm程度に形成したものを使用している。
【0004】
【非特許文献1】
石山新太郎、外5名「高温ガス炉ガスタービンシステム用コンパクト再生熱交換器の開発、(I)−超細密オフセットフィンの試作」、日本原子力学会誌、社団法人日本原子力学会、平成13年6月30日、第43巻、第6号、P603〜611
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来のプレートフィン型熱交換器においては、実際に再生熱交換器として使用する時、以下に説明する2種類の負荷が作用するものと考えられる。第1の負荷は、各層間を流れる高温流体または低温流体間の差圧等によってプレート12の面に作用する内圧である。この内圧は、フィン13に対する圧縮応力として、あるいは、フィン13に対する引張応力として上下方向に作用するものである。
第2の負荷は、図9に示すように、高温流体18と低温流体19との温度差により発生する熱応力であり、詳しくは、コア部1の低温流体入口側の温度が低く、高温流体入口側の温度が高い。すると、低温流体入口側よりも高温流体入口側の方が熱膨張し、コア部1の高温流体18の入口側では圧縮応力が発生し、低温流体19の入口側では引っ張り応力が発生する。この応力は、発電システムの運転・停止を繰り返すたびに生じる温度変化により発生し、応力変化が繰り返される度に、疲労負荷としてフィン13に作用する。
【0006】
台形状に屈曲されたフィン13には、応力の集中を受けやすい角形状がありその部分に応力が集中し、特にフィン13の肩部13aに応力が集中することが分かっている。この肩部13aは、成形時のプレス加工により肉厚が減少する部分であり、フィン13の最弱部となり、高い強度が得られない部位でもある。また、フィン13を成形する際に、微細な形状で凹凸を形成することは、プレス工程とその後の熱処理から成り、大量の微細フィン加工には手間と時間がかかり、価格も高価になっていた。プレート12とフィン13の溶接も平板と曲がり部分との接合のため、十分な接合面積を確保することが困難であり、必要強度を得ることが困難であった。
【0007】
したがって、発電プラント等における再生熱交換器として実機に採用する上で必要な安全性や耐久性の向上を達成するためには、応力に対して強度の高いフィン構造や熱応力の繰り返しに対して耐久性の高く、コストの安いフィン構造が望まれる。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、内圧等の外荷重に対する強度の高いフィン構造及び熱応力に対する強度の高いフィン構造を備えたプレートフィン型熱交換器を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明のプレートチューブ型熱交換器は、上記課題を解決するため、間隔を開けて設けられている複数枚の板状部材間に流路を形成し、高温流体を流す高温流路と低温流体を流す低温流路とが交互に積層されたプレート型熱交換器において、上記板状部材間にチューブをろう付けにより取付け、該チューブを上記流体の流れ方向に沿って(チューブ軸を流体の流れる方向に向けて)配設した。
上記発明は、上記板状部材を波形に形成し、該波形の凹部に上記チューブを配置して板状部材間にろう付けすることができる。
また、上記発明は、上記チューブを折れ線状若しくは曲線状(若しくはこれらを組み合わせて)に曲げることによって、上記高温流体及び低温流体のうち少なくともいずれか一方の流路を長くすることができる。
さらに、上記発明は、上記チューブにろう材を塗布してから上記板状部材にろう付けすることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施の形態におけるプレートチューブ式熱交換器ついて図面を参照しながら説明する。
図1は、再生熱交換器を用いた発電プラント例を示す図で、高温ガス炉ヘリウムタービンシステムにおいて直接サイクルガスタービン発電プラントシステムと呼ばれているものの概略構成図である。なお、従来例と同じ部分については、同一の符号を付して説明する。
図中の符号50はタービン51の回転により発電される発電機であり、タービン51には高圧圧縮機52が配設され、高圧圧縮機52には低圧圧縮機53が接続され、タービン51には原子炉(高温ガス化炉)57から管路を介してヘリウムガスが圧送される。このプラントシステムには、熱交換器が配設され、再生熱交換器54は、タービン51から圧送された高温ヘリウムガスを、高圧圧縮機52から圧送された低温ヘリウムガスと熱交換して、前置冷却器56に移送し、さらに、低圧圧縮機53に圧送される。また、高圧圧縮機52からのヘリウムガスは、原子炉57に圧送される。そして、低圧圧縮機53と高圧圧縮機52には、中間冷却器55を配設している。
【0010】
図2は、本発明に係わるプレートフィン型熱交換器としての再生熱交換機54を示す。
再生熱交換器54は、図2に示すように、1または複数のコア部1及び一対のヘッダ2よりなる熱交換器本体部3と、熱交換器本体部3を収納するケーシング4とを具備して構成される。
ケーシング4には、それぞれがヘッダ2に連結されて高温流体側の入口及び出口となる高温流体入口管5及び高温流体出口管6と、低温流体側の入口及び出口となる低温流体入口管7及び低温流体出口管8とが設けられている。
【0011】
図3は、図2に示すコア部の拡大図である。
図に示すように、コア部1は、高温流体流路となる高温流体層10と低温流体流路となる低温流体層11とが交互に隣接して何層(図に示すよりもさらなり多重に)も積層された構成となっている。高温流体層10及び低温流体層11は、各層間が床面及び天井面となる矩形の薄平板状のプレート12が間隔を開けてかつ平行に配設されるとともに、プレート12によって仕切られている。このプレート12には、たとえばSUS316等のステンレス板材などが用いられる。また、高温流体層10及び低温流体層11には、伝熱面積を増すためのチューブ21が設けられている。
【0012】
チューブ21は円筒形断面を有し、高温流体層10の高温流体18の流れ方向に沿って、すなわち矩形のプレート12の対向する一組の一方の辺から他方の辺へ、チューブ21の軸が向くように配設されている。同様にして低温流体層11もまた、低温流体19の流れ方向に沿ってチューブ21の軸が向くようにして配設されている。本実施の形態では、高温流体18と低温流体19とは正反対の向きに流すようにするので、高温流体層10及び低温流体層11は、ともにチューブ21が同じ向きになるように配設されている。
各高温流体層10と低温流体層11に配設される多数のチューブ21は、等間隔に開けて平行に配設されている。チューブ21の径は同径であるが、高温流体層10のチューブ21の径と低温流体層11のチューブ21の各々の径を変えて、プレート12間の隙間を適宜調整してもよい。
【0013】
プレート12には、プレート12面の底面と天井面の全体にろう材15を塗布して、チューブ21のろう付けを行う。但し、チューブ21の外周面側にろう材を塗布して、チューブ21をろう付けするようにしてもよい。ろう材15としては、例えばアモルファスニッケルろう材を用いることができる。
チューブ21は極小径チューブを用い、チューブ21の径は直径1〜5mmの範囲のものを用い、チューブ21の材質はSUS316である。また、プレート12の厚さは0.1〜1mmである。本実施の形態では、プレート12の板厚は0.5mmであり、チューブ21の外径は1mmであり、内径は0.6mmである。
【0014】
次に、本発明のプレートチューブ式熱交換器の作用を発電プラントシステムの作用と共に説明する。
図1に示す発電プラントでは、原子炉57で仕事をしたヘリウムガスが高温(加熱側)流体として、高圧圧縮機52で仕事をしたヘリウムガスが低温(被加熱側)流体として、それぞれ再生熱交換器54に導入される。再生熱交換器54では、高温流体と低温流体とを熱交換させて高圧圧縮機52から導入した低温のヘリウムガスを加熱し、原子炉57に戻すようになっている。
【0015】
上述したプレートフィン型熱交換器としての再生熱交換器54において、高温流体入口管5を通って導入された高温流体は、一方のヘッダ2から各高温流体層10に分散して流れ込み、高温流体層10を通過する。高温流体層10では、プレート12間において、チューブ21の内部又はチューブ21,21間をとおり下流側へ流れる。また、隣接する低温流体層11においては、低温流体入口管7から導入した低温流体が、チューブ21の内部又はチューブ21,21間をとおり上流側へ流れる。
そして、高温流体層10を流れる高温流体と低温流体層11を流れる低温流体との間では、プレート12を介して熱交換が行われる。こうして熱交換がなされた後には、温度の低下した高温流体が他方のヘッダ2に集められ、高温流体出口管6を通ってケーシング4の外部へ流出する。また、温度の上昇した低温流体は、低温流体出口管8を通ってケーシング4の外部へ流出する。
【0016】
本実施の形態では、プレート12間に配設されるフィンをチューブ形状にしたので、円形チューブ21には従来の台形状のフィンのように角部がない。よって、発電システムの運転・停止を繰り返すたびに生じる温度変化により発生する熱応力の変化を受けても、円形チューブ21は応力集中が受けにくく、強度的に強い構造となる。また、温度変化が繰り返されてつもる疲労負荷も同様に少なく作用する。さらに、チューブ21の間隔(等間隔または等間隔でなくてもよい)を適宜にあけて、流体とチューブ21の接触量を調整することができるので設計的に汎用性があり、コストを低減することができる。
従来ではプレートフィン式の熱交換器に使用できる極小径のチューブが見あたらなかったが、近年の技術向上から極小径チューブが購入できるようになり、本発明を達成できるようになった。
【0017】
次に、本発明の第2の実施の形態におけるプレートチューブ式熱交換器について図4を参照しながら説明する。
図4は、図2に示すコア部の拡大図である。
図に示すように、コア部1は、高温流体流路となる高温流体層10と低温流体流路となる低温流体層11とが交互に隣接して、何層にも積層された構成となっている。高温流体層10及び低温流体層11は、各層間が床面及び天井面となる矩形の薄平板状のプレート12が間隔を開けてかつ平行に配設され、このプレート12によって仕切られている。
チューブ21は円筒形断面を有し、高温流体層10の高温流体18の流れ方向に沿って、すなわち矩形のプレート12の対向する一組の一方の辺から他方の辺へ、チューブ21の軸が向くように配設されている。
本実施の形態では、高温流体18と低温流体19との流れの向きを90度(直交)変えているので、低温流体層11は、矩形のプレート12の残りの対向する一組の一辺から他方の辺へ、チューブ21が向くように配設される。その他の構造については、上記実施の形態と同じである。
本実施の形態でも、上記実施の形態と同様の効果を奏する。第1の実施の形態を踏まえて、再生熱交換器のレイアウトの変更を図るときに適宜選択ができる。
【0018】
次に、本発明の第3の実施の形態におけるプレートチューブ式熱交換器について図5を参照しながら説明する。
図5は、図2に示すコア部の拡大図である。
図に示すように、コア部1は、高温流体流路となる高温流体層10と低温流体流路となる低温流体層11とが交互に隣接させて、何層も積層された構成となっている。高温流体層10及び低温流体層11は、各層間が床面及び天井面となる矩形の薄板状の波形プレート32に間隔を開けてかつ平行に配設されるとともに、プレート32によって仕切られている。
本実施の形態では、波形プレート32を波形の凹凸線条33,34に形成し、一対のプレート32間に形成された、凹線条33,33間に沿って、チューブ21の外周部を当接させている。凹線条33の曲率はチューブ21の外周半径の曲率と等しく(若しくはほぼ等しく)形成し、プレート32とチューブ21の接触面積を大きくしている。また、上記第1及び第2の実施の形態においては、プレート12とチューブ21のろう付け箇所は、上下2カ所であったが本実施の形態では、4カ所に増やすことができる。なお、波形プレート32の凹凸形状は、流体層10,11の波形プレート32,32間の内側からみて、プレート32が外側に窪んでいる部分を凹部とし、内側に突出している部分を凸部とした。
【0019】
また、高温流体18と低温流体19との流れは、同一直線方向逆向きとなるので、高温流体層10及び低温流体層11のチューブ21の向きは同方向に配設される。その他の構造については、上記第1の実施の形態と同じである。
本実施の形態でも、上記第1の実施の形態と同様の効果を奏する。本実施の形態では、波形プレート32とチューブ21の接触面積が大きくなることから、熱交換率については、上記第1または第2の実施の形態よりも効率が良くなり、プレートが平板のものよりも1層当たりの高さを小さくできるため、小型化も同時に図ることができる。さらに、溶接の箇所を増やせるので、密着度が高く強度が大きくなる。また、波形プレート32の凹凸形状は、従来の台形形状のフィンにくらべ、要求精度が小さく成形する手間も少ない。
なお、円形チューブ21に変えて楕円形チューブとし、波形プレートとの接触面積をより大きくして、熱交換率をより向上させることも可能である。
【0020】
次に、本発明の第4の実施の形態におけるプレートチューブ式熱交換器について図6を参照しながら説明する。
図6は、図2に示すコア部の拡大平面図である。
図に示すように、コア部1は、高温流体流路となる高温流体層10と低温流体流路となる低温流体層11とが交互に隣接して何層にも積層された構成となっている。高温流体層10及び低温流体層11は、各層間が床面及び天井面となる矩形の薄平板状のプレート12が間隔を開けてかつ平行に配設されるとともに、プレート12によって仕切られている。
チューブ21は円筒形断面を有し、高温流体層10の高温流体18の流れ方向に沿って、すなわち矩形のプレート12の対向する一組の一方の辺から他方の辺へ、チューブ21の軸が向くように配設されている。なお、符号35は、チューブ21が配設されていないチューブ21,21間の流路を示す。
【0021】
上記第1〜第3の実施の形態では、チューブ21の形状を直線としたが、本実施の形態では、チューブ21の形状を各部で曲げるようにして形成する。曲げについては、直線を折り曲げてもよいし、曲線状に曲げ形成してもよい。
高温流体18と低温流体19との流れは、同一直線方向逆向きにしてもよく、90度向きを変えてもよい。また、高温流体層10及び低温流体層11いずれか一方のチューブ21を曲げ形成してもよい。その他の構造については、上記実施の形態と同じである。
本実施の形態でも、上記実施の形態と同様の効果を奏するが、本実施の形態では、第1または第2の実施の形態に比べて、流体の流路が長くなるのでその分だけ熱交換率が良くなる。
【0022】
以上、本発明の各実施の形態について説明したが、本発明の技術的思想に基づいて、勿論本発明は種々の変形または変更が可能である。
例えば、上記実施の形態では、原子炉57を例にあげて説明したが、原子炉の代わりにボイラーを用いた発電プラントの再生熱交換器のコア部にも、本発明のプレートチューブ式熱交換器を使用することができる。
【0023】
【発明の効果】
本発明のプレートチューブ式熱交換器によれば、間隔を開けて設けられている複数枚の板状部材間を流体の流路として形成し、高温流体を流す高温流路と低温流体を流す低温流路とが交互に重ねられたプレート型熱交換器において、上記板状部材間にチューブをろう付けにより取付けて該チューブを上記流体の流れ方向に沿って配設したので、従来のプレートフィン式の熱交換器よりも応力の集中がなく、引っ張りや圧縮強度の大きな熱交換器の提供が可能になった。
本発明のプレート式熱交換器は、上記板状部材を波形の凹凸線条に形成し、該波形の凹線条部に上記チューブの外周部を当接させて板状部材間にろう付けすると、ろう付け箇所を増やすことにより、より密着性と強度が大きく、板状部材とチューブの接触面積が大きくなり、熱交換率の大きな熱交換器を製造できるようになった。
また、本発明は、上記チューブを折れ線状若しくは曲線状に曲げることによって、上記高温流体及び低温流体のうち少なくともいずれか一方の流体が流れる流路を長くすると、流体の流通する経路が長くなり、熱効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプレートチューブ式熱交換器を備えている発電プラントの概略構成図である。
【図2】図2に示すプレートチューブ型熱交換器の概略斜視図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態のプレートチューブ式熱交換器のコアの一部を示す斜視図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態のプレートチューブ式熱交換器のコアの一部を示す斜視図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態のプレートチューブ式熱交換器のコアの一部を示す斜視図である。
【図6】本発明の第4の実施の形態のプレートチューブ式熱交換器のコアの一部を示す平面図である。
【図7】従来のプレートフィン型熱交換器の構成例を示す斜視図(図9の円内の拡大図)である。
【図8】図7のプレートフィン型熱交換器の拡大断面図である。
【図9】図7のプレートフィン型熱交換器の内部温度や内部応力等を説明するための図である。
【符号の説明】
1 コア部
10 高温流体層
11 低温流体層
12 プレート
15 ろう材
18 高温流体
19 低温流体
21 チューブ
32 波形プレート
33 凹線条
34 凸線条
Claims (4)
- 間隔を開けて設けられている複数枚の板状部材間を流体の流路として形成し、高温流体を流す高温流路と低温流体を流す低温流路とが交互に重ねられたプレート型熱交換器において、上記板状部材間にチューブをろう付けにより取付けて該チューブを上記流体の流れ方向に沿って配設したことを特徴とするプレートチューブ型熱交換器。
- 上記板状部材を波形の凹凸線条に形成し、該波形の凹線条部に上記チューブの外周部を当接させて板状部材間にろう付けしたことを特徴とする請求項1に記載のプレート型チューブ熱交換器。
- 上記チューブを折れ線状若しくは曲線状に曲げることによって、上記高温流体及び低温流体のうち少なくともいずれか一方の流体が流れる流路を長くするようにしたことを特徴とする請求項1または2にプレート型チューブ熱交換器。
- 上記チューブにろう材を塗布してから上記板状部材にろう付けしたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のプレート型チューブ熱交換器。
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-
2002
- 2002-09-04 JP JP2002258409A patent/JP2004093075A/ja active Pending
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