JP6077767B2 - 斜板式圧縮機用摺動部材の表面形状測定方法 - Google Patents

斜板式圧縮機用摺動部材の表面形状測定方法 Download PDF

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Description

この発明は、斜板式圧縮機に用いられる摺動部材、特に斜板に係留されるピストンの係留部分に設けられる摺動部材(半球状のシュー)の表面形状を測定する方法に関する。
車両用空調装置に用いられる斜板式圧縮機は、例えば、図7(a)に示されるように、クランク室1を貫通してシリンダブロック2,3に回転自在に支持されたシャフト4と、このシャフト4に固装されると共にクランク室1に配され、シャフト4の回転に同期して回転する斜板5と、斜板5の周縁に係留されると共に斜板5の回転に伴い各シリンダブロック2,3に形成されたシリンダボア6,7内を往復摺動するピストン8と、斜板5の両側面とピストン8の係留部9との間に配設され、斜板5及びピストン8の両者と摺接し、斜板5の回転をピストン8の往復運動に変換させる一対のシュー10とを有している。
このシュー10は、図7(b)に示されるように、斜板式圧縮機の斜板5と摺接する平坦面10aと、斜板式圧縮機のピストン8の係留部9の軸方向で対向する内面に形成された凹状球面9aと係合する凸状球面10bとからなる表面形状を有しているもので、特許文献1に示されるように、凹状球面9aは、単一の曲率半径をもって形成され、凸状球面10bは、凹状球面9aとほぼ同一又は僅かに小さい曲率半径によって形成され,前記凹状球面9aと摺接する摺接球面10b−1と、この摺接球面10b−1の外周側に続いて形成され、摺接球面10b−1を同じ曲率半径で外周側に延長した仮想球面11よりもシュー10の中心方向に後退した後退球面10b−2とを有して構成されている。
この後退球面10b−2は、シュー10の揺動による凹状球面9aを拡開させる向きに作用する押圧力を巧みに減殺して、凹状球面9aの球面摩耗を防止すると共に、シュー10の揺動によって変転する空隙のくさび作用によって摺接球面10b−1への潤沢な給油を確保するために厳格に寸法管理する必要がある。このため、同文献によれば、シューの傾角をゼロとした場合において、凹状球面9aの開口端における凹状球面9aと後退球面10b−2との空隙を5〜12μm程度となるように設定することが好ましく、また、摺接球面10b−1から後退球面10b−2への移行は可能な限りなだらかに変化させることが好ましいとされている。
特公平3−51912号公報
このように、シューの後退球面の表面形状の管理は、厳格に行う必要があるため、後退球面の後退の程度を正確に測定する必要があるが、このような後退の程度(上述した文献においては、凹状球面の開口端における凹状球面と後退球面との空隙の寸法)を測定するためには、一般的には、高価な形状測定機が必要となり、簡易に測定することができない。
また、摺接球面の摺接範囲を測定するために採用されているブルーの塗布剤を使用する方法(当たり面確認塗布剤を凹状球面に塗布してシューを揺動させ、シューの表面に付着する塗布剤の範囲を見ることで摺接範囲を確認する方法)では、摺接球面の範囲が分かるだけで、後退の程度を測定することはできない。
本発明は、係る事情に鑑みてなされたものであり、斜板式圧縮機の斜板とピストンの係留部との間に介在される摺動部材の表面形状を測定するための方法において、後退球面の後退の程度を簡易に且つ正確に測定することが可能な斜板式圧縮機用摺動部材の表面形状測定方法を提供することを主たる課題としている。
上記課題を達成するために、本発明に係る斜板式圧縮機用摺動部材の表面形状測定方法は、斜板式圧縮機の斜板と摺接する平坦面と、前記斜板式圧縮機のピストンに設けられた凹状球面と係合する凸状球面とからなる表面形状を有し、前記凸状球面を、前記凹状球面と摺接する摺接球面と、前記摺接球面の外周側に形成され、前記摺接球面を同じ曲率半径で外周側に延長した仮想球面よりも径方向内側に後退した後退球面とを有して構成した摺動部材について、前記後退球面の後退の程度を測定するために利用する斜板式圧縮機用摺動部材の表面形状測定方法であって、外表面の少なくとも一部が前記摺動部材の前記摺接球面と同等の形状を有する基準摺接球面を有し、且つ、この基準摺接球面を通る軸線方向の厚み寸法が既知である基準部材と、前記摺動部材を前記摺接球面で支持する第1の冶具とを用い、前記基準部材を前記第1の冶具によって前記基準摺接球面で支持させた場合の前記軸線方向の端部位置を第1の基準位置とし、前記摺動部材を前記第1の冶具によって前記摺接球面で支持して前記平坦面に対して垂直となる仮想線を前記軸線方向と一致させた場合の前記第1の基準位置から前記平坦面までの距離を測定し、この距離を前記基準部材の前記厚み寸法から差し引くことで前記摺動部材の第1の厚み寸法を算出し、また、前記基準部材と、前記摺動部材を前記後退球面で支持する第2の冶具を用い、前記基準部材を前記第2の冶具によって前記基準摺接球面で支持させた場合の前記軸線方向の端部位置を第2の基準位置とし、前記摺動部材を前記第2の冶具によって前記後退球面で支持して前記平坦面に対して垂直となる仮想線を前記軸線方向と一致させた場合の前記第2の基準位置から前記平坦面までの距離を測定し、この距離を前記基準部材の前記厚み寸法から差し引くことで前記摺動部材の第2の厚み寸法を算出し、前記第1の厚み寸法と前記第2の厚み寸法との差をもって、前記後退球面の後退の程度を表す指標を算出することを特徴としている。
したがって、摺動部材を摺接球面で支持した場合の平坦面に対して垂直となる方向で算出された摺動部材の第1の厚み寸法と後退球面で支持した場合の平坦面に対して垂直となる方向で算出された摺動部材の第2の厚み寸法との差をもって後退球面の後退の程度を表す指標(後退球面の所定部位での平坦面に対して垂直となる方向での仮想球面からの距離)が算出されるので、表面形状を直接測定する作業が不要となり、また、この指標を所定の範囲となるように管理することで、摺動部材の後退球面の管理を厳格に行うことが可能となる。
ここで、摺動部材の摺接球面と後退球面のそれぞれで支持した場合の前記平坦面に対して垂直となる方向での摺動部材の厚み寸法の測定をスムーズに行うために、第1の厚み寸法を測定する場合には、前記摺動部材を前記摺接球面で支持する第1の冶具を用い、第2の厚み寸法を測定する場合には、前記摺動部材を前記後退球面で支持する第2の冶具を用いるようにしたことも本発明の特徴である。
このような構成とすれば、摺動部材の支持する箇所が予め用意された異なる2つの冶具にそれぞれ支持させるだけで後退球面の後退の程度を表す指標を特定することができるので、後退球面の表面形状を安価で簡易な測定具で測定可能となる(高価かつ複雑な測定装置が不要となる)。
また、第1の厚み寸法と第2の厚み寸法とを測定する場合に、外表面の少なくとも一部が摺動部材の摺接球面と同等の形状を有する基準摺接球面を有し、且つ、この基準摺接球面を通る軸線方向の厚み寸法が既知である基準部材を用い、この基準部材をそれぞれの冶具によって基準摺接球面で支持させた場合の軸線方向の端部位置を基準として、それぞれの厚み寸法を測定するようにしたので、基準部材との比較において第1の厚み寸法や第2の厚み寸法を測定できるので、厚み寸法を測定する場合の基準の設定が容易となり、測定を簡易且つ精度よく行うことが可能となる。
このような基準部材を用いた具体的な表面測定方法としては、物品の高さ位置を測定する測定機を用意し、前記第1の冶具に前記基準部材を前記基準摺接球面で支持するようにセットし、前記基準部材の上端位置を前記測定機で測定して、その位置を第1の基準位置となるよう前記測定機を設定し、その後、前記第1の冶具に前記摺動部材を前記摺接球面で支持するようにセットし、前記摺動部材の前記平坦面と前記第1の基準位置との間の距離を表す第1の寸法を前記測定機を用いて測定し、前記基準部材の厚み寸法と前記第1の寸法との差を求めることで前記摺動部材の第1の厚み寸法を算出し、前記第2の冶具に前記基準部材を前記基準摺接球面で支持するようにセットし、前記基準部材の上端位置を前記測定機で測定して、その位置を第2の基準位置となるよう前記測定機を設定し、その後、前記第2の冶具に前記摺動部材を前記後退球面で支持するようにセットし、前記摺動部材の前記平坦面と前記第2の基準位置との間の距離を表す第2の寸法を前記測定機を用いて測定し、前記基準部材の厚み寸法と前記第2の寸法との差を求めることで前記摺動部材の第2の厚み寸法を算出し、前記摺動部材の前記第1の厚み寸法と前記第2の厚み寸法との差を求めることで前記摺動部材の前記平坦面に対して垂直となる方向の前記後退球面の後退の程度を表す指標を算出するようにするとよい。
したがって、物品の高さ位置を測定する測定機と、2つの異なる冶具と、基準部材とを用いることで第1の厚み寸法と第2の厚み寸法との測定が可能となるので、複雑な装置が不要となり、簡易に測定することが可能となる。
なお、ここで用いる基準部材としては、冶具への設置状態のばらつきを無くすために、例えば、前記摺動部材の摺接球面と同じ曲率半径を有する球体を用いるようにしてもよい。
基準部材として球体を用いることで、冶具にセットした場合に方向調整が不要となり、基準位置を正確に設定することが可能となる。
以上のように、この発明によれば、摺動部材を摺接球面で支持した場合の平坦面に対して垂直となる方向での摺動部材の第1の厚み寸法を、基準部材の厚み寸法から基準部材の軸方向端部と摺動部材の平坦面との距離を差し引いて算出し、また、摺動部材を後退球面で支持した場合の平坦面に対して垂直となる方向での摺動部材の第2の厚み寸法を、基準部材の厚み寸法から基準部材の軸方向端部と摺動部材の平坦面との距離を差し引いて算出し、これら第1の厚み寸法と第2の厚み寸法との差をもって、後退球面の後退の程度を表す指標(後退球面の所定部位での平坦面に対して垂直となる方向での仮想球面からの距離)が算出されるので、表面形状を直接測定する作業が不要となり、摺動部材の後退球面の後退の程度を簡易且つ精度よく測定することが可能となる。
また、この指標を所定の範囲となるように管理することで、摺動部材の後退球面の管理を厳格に行うことが可能となる。
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照しながら説明する。
図1(a)において、斜板式圧縮機の斜板5の外周縁にピストン8が係留されている状態が示されている。ピストン8には、斜板5の周縁部分の前後を挟み込むように設けられた係留部9が形成され、この係留部9の軸方向で対向する面に、一対の凹状球面9aが形成されている。斜板5の摺動面とそれぞれの凹状球面9aとの間には、摺動部材としての半球状の一対のシュー10が摺接自在に配置され、斜板5の回転運動をピストン8の往復運動に変換するようにしている。
係留部9に形成される凹状球面9aは、単一の曲率半径を持って形成されており、それぞれのシュー10は、斜板式圧縮機の斜板5と摺接する平坦面10aと、ピストン8の凹状球面9aと係合する凸状球面10bとからなる表面形状を有している。
凸状球面10bは、図2に示されるように、凹状球面9aとほぼ同一又は僅かに小さい曲率半径を有する摺接球面10b−1が頂部に形成された平坦面10b−3の外周側に所定の幅をもって形成され、この摺接球面10b−1の外周側には、摺接球面を同じ曲率半径で外周側に延長した仮想球面11(一点鎖線で示す)よりも径方向内側に後退した後退球面10b−2とから構成され、摺接球面10b−1と後退球面10b−2との境界部は、連続的になだらかに変化させている。この例において、摺接球面10b−1は、シュー10の軸心(平坦面10aの中心を通り且つ平坦面10aに対して垂直となる仮想線)から距離が0.5〜5mmの範囲に形成され、また、後退球面10b−2は、シュー10の軸心からの距離が5mmより大きくなる範囲で形成されている。
このようなシュー10において、特に後退球面10b−2の形状管理を行うために、後退球面の後退の程度を測定する必要があり、次のような手法によって後退球面10b−2の後退の程度を表す指標を算出するようにしている。
まず、後退球面の後退の程度を測定するにあたり、物品の高さ位置を測定する測定機21と、基準部材としての基準球22と、シュー10を摺接球面10b−1で支持するための第1の冶具23と、シュー10を後退球面10b−2で支持するための第2の冶具24とを用意する。
この例において、測定機21は、基台21a(図5、図6に示す)に設置された被測定物に下面が平坦に形成された上下動可能なゲージ部材21bを被測定物に上方から当接させることで、基準位置から当接位置までの寸法を表示させるもので、任意の高さ位置を基準位置に設定できるようになっている。
また、基準球22は、ピストン8の凹状球面9aの曲率半径とほぼ等しい半径を有する予め直径(例えば、18mm)が分かっている真球であり、シュー10と同じ素材で形成されている。
第1の冶具23は、シュー10と同じ素材で形成された直方体形状のもので、図3に示されるように、上面に円錐形状に穿設された円錐状凹部23aが形成されている。この円錐状凹部23aの円錐角は、120°に設定されている。したがって、シュー10の凸状球面10bを下に向けてシュー10の軸心を円錐状凹部23aの軸心と一致させて円錐状凹部23aに載せた場合には、シュー10は、摺接球面10b−1の部分が円錐状凹部23aの円錐面で支持されることとなり、この例では、第1の冶具23によるシュー10の支持部位の直径W1は9mmとなる(シュー10は、その軸心からの距離が4.5mmとなる摺接球面10b−1の部位で支持されることとなる)。
第2の冶具24は、シュー10と同じ素材で形成された直方体形状のもので、図4に示されるように、中央には、直径12mmの円柱状の通孔24aが形成面に対して垂直に穿設されている。したがって、シュー10の凸状球面10bを下に向けてシュー10の軸心を通孔24aの軸心と一致させて第2の冶具24の通孔24aの開口縁に載せた場合には、シュー10は、後退球面10b−2の部分が通孔24aの開口周縁で支持されることとなり、この例では、第2の冶具24によるシュー10の支持部位の直径W2は12mmとなる(シューは、その軸心からの距離が6mmとなる後退球面10b−2の部位で支持されることとなる)。
以上の測定具を用いてシュー10の後退球面10b−2での後退の程度を測定するには、次のような方法で行う。
先ず、測定機21の基台21aに第1の冶具23を円錐状凹部23aが上を向くように載置し、その位置を必要により粘土等で固定する。その後、この第1の冶具23の円錐状凹部23aに基準球22を載置し(図5(a))、この状態で、測定機21のゲージ部材21bを基準球22の上方から降ろして基準球22の上端に当接させる(図5(b))。そして、その時に測定機21に表示される表示を零にリセットし、基準球22の上端にゲージ部材21bが当接している位置を基準位置(第1の基準位置)とする。
その後、基準球22を第1の冶具23から取り外し、円錐状凹部23aにシュー10を凸状球面10bが下を向くように載置し(図5(c))、この状態で、測定機21のゲージ部材21bをシュー10の上方から降ろしてシュー10の平坦面10aに当接させる(図5(d))。
この際、シュー10は、自身の軸心が円錐状凹部23aの軸心と一致していない場合でも、ゲージ部材21bが平坦面10aに当接した際に軸心が円錐状凹部23aの軸心と一致するよう自動修正される。
そして、この時の測定機に表示される数値(基準位置からの距離:D1に相当)を読み取る。
基準球22の直径Dsは予め既知であることから、このDsから測定機21で読み取った基準位置からシュー10の平坦面10aまでの距離D1を差し引くことで、シュー10を摺接球面10b−1で支持した場合のシュー10の厚み寸法(第1の厚み寸法)H1が得られる。
次に、測定機21の基台21aに第2の冶具24を通孔24aが上下方向となるように載置し、その位置を必要により粘土等で固定する。そして、この第2の冶具24の通孔24aの開口周縁に基準球22を載置し(図6(a))、この状態で、測定機21のゲージ部材21bを基準球22の上方から降ろして基準球22の上端に当接させる(図6(b))。そして、その時に測定機21に表示される表示を零にリセットし、基準球22の上端にゲージ部材21bが当接している位置を基準位置(第2の基準位置)とする。
その後、基準球22を第2の冶具24から取り外し、通孔24aの開口周縁にシュー10を凸状球面10bを下に向けた状態で載置し(図6(c))、この状態で、測定機21のゲージ部材21bをシュー10の上方から降ろし、シュー10の平坦面に当接させる(図6(d))。そして、この時の測定機21に表示される数値(基準位置からの距離:D2に相当)を読み取る。
基準球22の直径Dsは予め既知であることから、このDsから測定機で読み取った基準位置からシュー10の平坦面10aまでの距離D2を差し引くことで、シュー10を後退球面10b−2で支持した場合のシュー10の厚み寸法(第2の厚み寸法)H2が得られる。この第2の厚み寸法H2は、後退球面10b−2で支持した場合の厚み寸法であるので、摺接球面10b−1と同じ曲率半径を有する仮想球面(基準球と同じ曲率半径の球面)11から軸方向に後退している分だけ短くなっている厚み寸法である。
したがって、軸方向(平坦面に対して垂直方向)の後退距離Sは、摺接球面10b−1で支持した場合に得られた厚み寸法H1と後退球面10b−2で支持した場合に得られた厚み寸法H2との差によって得られる(S=H1−H2)。
よって、シュー10を摺接球面10b−1で支持した場合の平坦面10aと第1の基準位置との間の距離:D1と、シュー10を後退球面10b−2で支持した場合の平坦面10aと第2の基準位置との間の距離:D2とを測定し、これらの差を算出することでシュー10の後退球面10b−2での後退の程度を表す指標(後退球面の所定部位での平坦面に対して垂直となる方向での仮想球面からの距離)を算出することが可能となるので、表面形状を直接測定する作業が不要となり、複雑な装置を用いることなく、シュー10の後退球面10b−2の後退の程度を簡易且つ精度よく測定することが可能となる。
また、この軸方向での後退距離Sを管理することで、シュー10の後退球面の管理を厳格に行うことが可能となる。
なお、上述の構成においては、外表面の一部がシュー10の摺接球面10b−1と同等の形状を有する基準摺接球面を有する基準部材として直径が既知である基準球22を用いた場合を示したが、基準部材は、これに限定されるものではなく、基準摺接球面を有し、且つ、この基準摺接球面を通る軸線方向の厚みが既知である他の基準部材、例えば、真球を半分にした半球体を用いるようにしてもよい。
また、上述した測定方法は、摺接球面10b−1と平坦部10b−3との間に形成される球面(図示せず)で、摺接球面10b−1を同じ曲率半径で内周側に延長した仮想球面よりも径方向内側に後退した球面について、その表面形状の後退の程度を測定するために利用することもできる。
さらに、上述したシューが用いられる斜板式圧縮機は、図7(a)で示す両頭ピストン式に限定されることはなく、可変容量型圧縮機に見られる片頭ピストン式も含まれる。
図1(a)は、本発明の斜板式圧縮機の斜板の外周縁に一対のシューを介してピストンが係留されている状態を示す図である。図1(b)は、ピストンの凹状球面にシューが互いの軸心を一致させて係合している状態を示す図である。 図2は、シューの形状を説明する説明図である。 図3は、第1の冶具を示す図である。 図4は、第2の冶具を示す図である。 図5は、第1の冶具を用いてシューの摺接球面で支持した場合の第1の厚み寸法を測定する手法を示す図である。 図6は、第2の冶具を用いてシューの摺接球面で支持した場合の第2の厚み寸法を測定する手法を示す図である。 図7(a)は、斜板式圧縮機の一例を示す断面図であり、図7(b)は、それに用いられるシューを説明する図である。
1 斜板
9a 凹状球面
10 シュー(摺動部材)
10a 平坦面
10b 凸状球面
10b−1 摺接球面
10b−2 後退球面
11 仮想球面
22 基準球(基準部材)
23 第1の冶具
24 第2の冶具

Claims (3)

  1. 斜板式圧縮機の斜板と摺接する平坦面と、前記斜板式圧縮機のピストンに設けられた凹状球面と係合する凸状球面とからなる表面形状を有し、前記凸状球面を、前記凹状球面と摺接する摺接球面と、前記摺接球面の外周側に形成され、前記摺接球面を同じ曲率半径で外周側に延長した仮想球面よりも径方向内側に後退した後退球面とを有して構成した摺動部材について、前記後退球面の後退の程度を測定するために利用する斜板式圧縮機用摺動部材の表面形状測定方法において、
    外表面の少なくとも一部が前記摺動部材の前記摺接球面と同等の形状を有する基準摺接球面を有し、且つ、この基準摺接球面を通る軸線方向の厚み寸法が既知である基準部材と、前記摺動部材を前記摺接球面で支持する第1の冶具とを用い、
    前記基準部材を前記第1の冶具によって前記基準摺接球面で支持させた場合の前記軸線方向の端部位置を第1の基準位置とし、前記摺動部材を前記第1の冶具によって前記摺接球面で支持して前記平坦面に対して垂直となる仮想線を前記軸線方向と一致させた場合の前記第1の基準位置から前記平坦面までの距離を測定し、この距離を前記基準部材の前記厚み寸法から差し引くことで前記摺動部材の第1の厚み寸法を算出し、また、
    前記基準部材と、前記摺動部材を前記後退球面で支持する第2の冶具を用い、
    前記基準部材を前記第2の冶具によって前記基準摺接球面で支持させた場合の前記軸線方向の端部位置を第2の基準位置とし、前記摺動部材を前記第2の冶具によって前記後退球面で支持して前記平坦面に対して垂直となる仮想線を前記軸線方向と一致させた場合の前記第2の基準位置から前記平坦面までの距離を測定し、この距離を前記基準部材の前記厚み寸法から差し引くことで前記摺動部材の第2の厚み寸法を算出し、
    前記第1の厚み寸法と前記第2の厚み寸法との差をもって、前記後退球面の後退の程度を表す指標を算出することを特徴とする斜板式圧縮機用摺動部材の表面形状測定方法。
  2. 物品の高さ位置を測定する測定機を用意し、
    前記第1の冶具に前記基準部材を前記基準摺接球面で支持するようにセットし、
    前記基準部材の上端位置を前記測定機で測定して、その位置を第1の基準位置となるよう前記測定機を設定し、
    その後、前記第1の冶具に前記摺動部材を前記摺接球面で支持するようにセットし、
    前記摺動部材の前記平坦面と前記第1の基準位置との間の距離を表す第1の寸法を前記測定機を用いて測定し、
    前記基準部材の厚み寸法と前記第1の寸法との差を求めることで前記摺動部材の第1の厚み寸法を算出し、
    前記第2の冶具に前記基準部材を前記基準摺接球面で支持するようにセットし、
    前記基準部材の上端位置を前記測定機で測定して、その位置を第2の基準位置となるよう前記測定機を設定し、
    その後、前記第2の冶具に前記摺動部材を前記後退球面で支持するようにセットし、
    前記摺動部材の前記平坦面と前記第2の基準位置との間の距離を表す第2の寸法を前記測定機を用いて測定し、
    前記基準部材の厚み寸法と前記第2の寸法との差を求めることで前記摺動部材の第2の厚み寸法を算出し、
    前記摺動部材の前記第1の厚み寸法と前記第2の厚み寸法との差を求めることで前記摺動部材の前記平坦面に対して垂直となる方向の前記後退球面の後退の程度を表す指標を算出することを特徴とする請求項1記載の斜板式圧縮機用摺動部材の表面形状測定方法。
  3. 前記基準部材は、前記摺動部材の前記摺接球面と同じ曲率半径を有する球体であることを特徴とする請求項1又は2記載の斜板式圧縮機用摺動部材の表面形状測定方法。
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